JP2006518587A - 分子タグを使用する多重分析プラットフォーム - Google Patents

分子タグを使用する多重分析プラットフォーム Download PDF

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Abstract

複数の目標検体、特にポリヌクレオチド目標検体を検出する組成物および方法が開示されている。本発明の1つの態様によれば、鋳型依存性伸長反応を行って検出プローブを作成するが、この場合、各検出プローブは(i)開裂可能な結合によって付加された少なくとも1つの分子タグと、(ii)付加された捕捉部分または開裂誘導部分とを有している。鋳型依存性伸長反応は、ポリヌクレオチド検体上で直接行って分子タグを作成してもよく、この場合、ポリヌクレオチド検体は鋳型依存性伸長反応のおける鋳型として働くが、鋳型依存性伸長反応は、オリゴヌクレオチドラベル上で間接的に行い、次に、注目検体に特異的な結合部分に結合してもよい。いずれの場合においても、複数の分子タグを作成した後、それらのタグを分離および同定して、サンプル中の目標検体の有無または量を決定する。

Description

本発明は、複数の分子タグを同時に発生するために核酸に基づくシグナル増幅系を用いて、サンプル中の複数の検体を検出および/または測定するための方法および組成物に関する。
ゲノム規模およびプロテオーム規模での発現測定に対するいくつかの強力な技術が開発されたことにより、様々な条件や刺激に応答した生物の遺伝子の、全部ではないにせよ大半の協調的な活性を研究し、理解する機会がもたらされた。例えば、DeRisi et al.,Science,278:680−686(1997);Wodicka et al.,Nature Biotechnology,15:1359−1367(1997);Velculescu et al.,Cell,243−251(1997);Brenner et al.,Nature Biotechnology,18:630−634(2000);McDonald et al.,Disease Markers,18:99−105(2002);Patterson,Bioinformatics,18(Suppl 2):S181(2002)を参照のこと。こうした技術を用いた研究は、遺伝子の縮退サブセットが、特定の機能を遂行するために同時調節されているようであること、発現した遺伝子のサブセットおよびタンパク質が、細胞を表現型による分類のために使用できることを示すものである。たとえば、Shiffman and Porter,Current Opinion in Biotechnology,11:598−601(2000);Afshari et al.,Nature,403:503−511(2000);Golub et al.,Science,286:531−537(1999);van’t Veer et al.,Nature,415:530−536(2002)などを参照のこと。
薬物開発における注目分野は、生体異物化合物の代謝または毒性効果に関与する遺伝子およびタンパク質の発現プロフィールである。いくつかの研究によって、数十遺伝子のセットが、化合物毒性のインジケータとして機能しうることが証明されてきた。例えば、Thomas et al.,Molecular Pharmacology,60:1189−1194(2001);Waring et al.,Toxicology Letters,120:359−368(2001);Longueville et al.,Biochem.Pharmacology,64:137−149(2002)など。同様に、癌の診断および予後診断の分野において、数十の遺伝子またはタンパク質のセットの差次的発現が、頻繁に、癌の進行および予後と強い相関性を持つことが示されている。
薬物開発のもう一つの注目分野は、機能的ヘテロオリゴマー受容体を形成する、生物細胞の表面膜上での様々な受容体の発現と相互作用である。たとえば、George et al.,Nature Reviews Drug Discovery,1:808−820(2002)。そのような関連を監視するには、細胞集団細胞表面膜上で起こっているいくつかの異なる事象を同時に測定する必要があるかもしれない。たとえば、3つの相互作用する受容体成分が存在するならば、6通りのホモダイマーおよびヘテロダイマーの組み合わせ、または対形成事象が起こりうる。
したがって、メッセンジャーRNAレベルまたはタンパク質レベル、あるいはその両方において、1回のアッセイで複数の発現遺伝子を好都合かつ正確に測定しうるような技術に関心が寄せられている。そのような測定に対する現行の手法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、スポット化および合成DNAマイクロアレイ、色符号化マイクロビーズ、および単一検体アッセイ、たとえば、ロボット装置を用いた酵素免疫吸着測定法(ELISA)またはTaqmanに基づくPCRなどが挙げられる。例えば、Longueville et al.(cited above);Elnifro et al.,Clinical Microbiology Reviews,13:559−570(2000);Chen et al.,Genome Research,10:549−557(2000)など。細胞表面膜受容体相互作用に関して、現行の手法としては、共免疫沈殿および蛍光または生物発光共鳴エネルギー転移法が挙げられる。例えば、Angers et al.,Proc.Natl.Acad.,Sci.,97:3684−3689(2000);Kroeger et al.,J.Biol.Chem.,276:12736−12743(2001)。
残念ながら、上記のどの手法も、自動化、試薬の利用性、不便性、感度不足、矛盾ない結果を得るのが難しいといったいくつかの理由で、所望の測定に対する完全に満足な解決策を提供するものでない。例えば、Elnifro et al.(cited above);Hess et al.,Trends in Biotechnology,19:463−468(2001);King and Sinha,JAMA,286:2280−2288(2001)。
上記に鑑みて、1つのアッセイ反応において、遺伝子発現産物などの複数の検体の有無または量を測定するための便利でコスト効率の良い技術を利用できれば、そうした測定の重要性が高まっている多くの分野、例えば、生命科学研究、医学研究および診断、創薬、遺伝的同定、動物および植物科学などにおいて技術の進展を図ることができるであろう。
(発明の開示)
本発明は、サンプル中の1つ以上の検体の有無または1つ以上の検体の量を示す複数の明確に区別できる分子タグを作成するための方法および組成物に関する。1つの態様において、本発明は、目標核酸配列が存在する毎に一意的な容易に測定される分子タグを作成することにより、サンプル中の複数の目標核酸配列の存在または量を決定するための方法および組成物に関する。該複数の分子タグ同士は、1つ以上の物理的または光学的特性にが互いに異なるので、ある反応においてそれらが作成された後に、そのような違いに基づいて分離および同定することが可能になる。
本発明に従えば、鋳型依存性伸長反応を行って検出プローブを作成するが、この場合、各検出プローブは(i)開裂可能な結合によって付加された少なくとも1つの分子タグと、(ii)付加された捕捉部分または開裂誘導部分とを有している。鋳型依存性伸長反応は、ポリヌクレオチド検体上で直接行って分子タグを作成してもよく、この場合、ポリヌクレオチド検体は鋳型依存性伸長反応のおける鋳型として働くが、前記鋳型依存性伸長反応は、オリゴヌクレオチドラベル上で間接的に行い、次に、注目検体に特異的な結合部分に付加してもよい。いずれの場合においても、複数の分子タグを作成した後、それらのタグを分離および同定して、サンプル中の目標検体の有無または量を決定する。
本発明の1つの態様において、プライマーが鋳型依存性反応において伸長されて検出プローブを形成するようにする反応条件下において、プライマーを各目標配列にアニールさせる。各目標配列は、等温で行っても、サーマルサイクリングを介して行ってもよく、アニーリング、伸長、および解離の複数のサイクルによって、複数の検出プローブを作成させることに関与するようにしてもよい。いずれの場合であっても、反応は検出可能な量の検出プローブが作成するまで続ける。
別の態様において、本発明は、検出プローブと、検出プローブの合成のための中間体とからなる組成物を含む。特に、本発明の中間体には、ポリメラーゼによる伸長反応において検出プローブを形成するために用いられる、分子タグで標識されたヌクレオシド三リン酸および光増感剤で標識されたヌクレオシド三リン酸が含まれる。
別の態様において、本発明は、本発明の方法を遂行するためのキットを含む。1つの実施形態において、そのようなキットは、複数の目標核酸配列に特異的なプライマーの混合物を含み、前記プライマーには光増感剤が付加されているか、少なくとも1つの分子タグが開裂可能な結合によって付加されている。前記キットは、さらに、完全な検出プローブが形成されるように、ポリメラーゼ、および分子タグで標識された、または光増感剤で標識されたヌクレオシド三リン酸、リガーゼおよび光増感剤で標識されたオリゴヌクレオチドなどの、伸長反応の追加の成分をさらに含む。前記キットは、伸長反応を実施するための適切な緩衝液、検出プローブを単離するための捕捉剤、開裂剤、光増感剤を活性化する物質などをさらに含んでいてもよい。別の実施形態において、キットは、オリゴヌクレオチドラベルが本発明の方法において鋳型として働くように、オリゴヌクレオチドに付加された抗体などの結合部分を含んでいてもよい。
本発明は、目標検体の多重測定に対して、限定はされないが、以下のようないくつかの利点を有する検出およびシグナル作成手段を提供する。(1)アッセイ混合物から分離した分子タグの検出および/または測定において、バックグラウンドが大幅に低減され、感度が著しく上がる。(2)分離を容易にして有益な多重化能を与えるために特別にデザインされたタグの使用。(3)多くの実施形態において、1つのヌクレオチドポリメラーゼ伸長反応によってin situで検出プローブを形成することにより、より大きな感度を与える。
(定義)
「検体」とは、その有無を検出するか、その量を測定しようとするサンプル中の物質、化合物または成分を意味する。検体としては、限定はされないが、ペプチド、タンパク質、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、有機分子、ハプテン、エピトープ、生物分子細胞の一部、タンパク質の翻訳後修飾物、受容体、複合糖類、ビタミン、ホルモンなどが挙げられる。同一タンパク質上の異なるリン酸化部位など、1つの分子実体に2つ以上の検体が伴うこともある。
「抗体」とは、別の分子に特異的に結合し、故に、別の分子の特定の立体的および極性組織との相補体として定義される免疫グロブリンを意味する。抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルのいずれであってもよく、宿主の免疫と血清の採取(ポリクローナル)または連続するハイブリッド細胞系列を調製して分泌タンパク質を回収する(モノクローナル)ことによって、あるいは、天然の抗体の特異的結合に必要なアミノ酸配列を少なくともコードするヌクレオチド配列またはその変異配列をクローニングし、発現させることなどの、当該技術分野において周知の技術によって調製することができる。抗体は、免疫グロブリンの全体または断片を含むものであってよく、そのような免疫グロブリンには、IgA,IgD,IgE,IgGl,IgG2a,IgG2bおよびIgG3,IgMなどの様々なクラスとアイソタイプが含まれる。断片は、Fab,FvおよびF(ab’),Fab’などを含んでいてもよい。さらに、特定のポリペプチドに対する結合親和性が維持される限りにおいて、免疫グロブリンまたはその断片の凝集体、ポリマーおよび共役物も適時用いてもよい。
「抗体結合組成物」とは、1つ以上の抗体を含み、その結合特異性が抗体に由来するような分子または分子の複合体を意味する。抗体結合組成物としては、限定はされないが、第1の抗体が目標分子に特異的に結合し、第2の抗体が第1の抗体の定常領域に特異的に結合するような抗体の対;目標分子と、分子タグまたは光増感剤などの部分によって誘導体化されたストレプトアビジンとに特異的に結合するビオチン化抗体;目標分子に特異的でありデキストランなどのポリマーに共役され、次に、分子タグまたは光増感剤などの部分によって誘導体化される抗体;目標分子に対して特異的であり、ビーズまたはマイクロビーズまたは他の固相支持体に共役され、次に、分子タグまたは光増感剤または後者を含むポリマーなどの部分によって誘導体化される抗体が挙げられる。
分離カラムの言及における「毛細管大の」とは、プレートまたはミクロ流体装置内の毛細管または溝またはを意味し、分離カラムの直径または最大寸法は、約25〜500ミクロンであり、分離媒体全体で十分な放熱を可能にし、媒体内の熱対流を低くする。
本明細書中で用いる「クロマトグラフィー」または「クロマトグラフィー分離」とは、通常は、分子タグなどの化合物の混合物を含む液体である移動相の流れが、移動相と通常な固体である固定相との間の分布の相違による1つ以上の物理的または化学的特性に基づいて、当該化合物の分離を促進するような、分析方法を意味または言及する。分子タグなどの検体のクロマトグラフィー分離の基礎をなす前記1つ以上の物理的特性としては、限定はされないが、分子量、形状、溶解度、pKa、疎水性、荷電、極性などが挙げられる。1つの態様において、本明細書において用いる「高圧(または高速)液体クロマトグラフィー(HPLC)」とは、(i)長さが300mmまで、内径が5mmまでの剛性の円筒形分離カラムを使用し、(ii)前記分離カラム内に充填された5μmまでの同一径を有する剛性の球形の粒体(例えば、シリカ、アルミナなど)からなる固相を有し、(iii)35℃から80℃の範囲の温度かつ150barまでのカラム圧で実施し、(iv)1μl/分〜4ml/分の範囲の流速を用いる液層クロマトグラフィー分離のことをいう。好ましくは、HPLCにおいて用いる固相粒子は、(i)平均粒径のサイズ分布が小さく、実質的にはすべての粒径が平均の10%以内にあり、(ii)70〜300オングストロームの範囲の同一の間隙径を有し、(iii)50〜250m/gの表面積を有し、(iv)nmあたり1〜5の範囲の結合相密度(すなわち、単位面積当たりに保持されるリガンドの数)を有することをさらに特徴とする。分子タグを分離するための例示的な逆相クロマトグラフィー媒体としては、表面にフェニル基やシアノ基やC〜C18を含む群より選択される脂肪族基を有する表面保持リガンドに結合する粒子、例えば、シリカまたはアルミナが挙げられる。本発明の言及におけるクロマトグラフィーには、「キャピラリークロマトグラフィー(CEC)」、および関連技術も含まれる。CECは、流体が例えば30〜100μmの内径を有する毛細管大のカラムを通る電気浸透流によって駆動される液層クロマトグラフィーである。CECは、Svec,Adv.Biochem.Eng.Biotechnol.76:1−47(2002);Vanhoenacker et al.,Electrophoresis,22:4064−4103(2001)などの文献に記載されている。CECカラムは、従来の逆相HPLCにおいて用いられるものと同一の固相物質を用いてもよいし、さらに加えて、いわゆる「モノリシック」非粒状充填物を用いてもよい。CECのある形態においては、電気浸透だけでなく圧力が、検体を含んだ溶媒をカラム中で移動させる。
アッセイ条件の言及における「等温」という用語は、本発明に従う結合化合物の開裂を行う均一または一定温度を意味する。温度は、ポリヌクレオチドに対するプローブを、目標ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズさせることによって得られる二本鎖が、遊離またはハイブリダイズしていないプローブまたは遊離またはハイブリダイズしていない目標ポリンクレオチド配列と平衡になる、すなわち、本願においては、プローブをポリヌクレオチドと「可逆的にハイブリダイズさせる」と言及されるような条件となるように選ばれる。通常は少なくとも1%、好ましくは20〜80%、通常は95%未満のポリヌクレオチドが、等温条件においてプローブにハイブリダイズする。したがって、等温条件においては、プローブまたはその一部にハイブリダイズし、プローブにハイブリダイズしていない分子と動的平衡の関係にあるポリヌクレオチドの分子が存在する。ある程度の温度の変動が起こっても本発明の利点は達成できる。変動は本発明の方法を実施するために一般には必要ではなく、通常は実質的な改善をもたらすものではない。したがって、「等温」という用語には、変動する温度、特に温度のランダムまたは非制御変動の使用が含まれるが、いくつかの既知の増幅方法、例えばポリメラーゼ連鎖反応において用いられるサーマルサイクリングと呼ばれるようなタイプの温度変動は特別に除外するものとする。
本願において用いる「キット」とは、物質を送達するための任意の送達系のことをいう。反応アッセイの文脈においては、このような送達系には、保存、輸送、または反応試薬(適当な容器内の例えば、プローブ、酵素など)および/または支援材料(例えば、アッセイを実施するための緩衝液や説明書など)のある場所から別の場所への送達を可能にするような系が含まれる。たとえば、キットは、関連する試薬および/または支援材料を収容した1つ以上の外装(例えば箱)を含む。このような内容物は、一緒または別々に目的の受容者に送達することができる。たとえば、第1の容器がアッセイにおいて用いる酵素を含み、第2の容器がプローブを含むようにしてもよい。
「核酸塩基」とは、相補的な核酸塩基または核酸塩基アナログとワトソン−クリック型の水素結合を形成することができるような、窒素含有ヘテロ環状部分、例えばプリン、7−デアザプリン、またはピリミジンなどを意味する。典型的な核酸塩基としては、天然に存在する核酸塩基、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルおよび天然に存在する核酸塩基のアナログ、例えば7−デアザアデニン、7−デアザアザアデニン、7−デアザグアニン、7−デアザアザグアニン、イノシン、ネブラリン、ニトロピロール、ニトロインドール、2−アミノ−プリン、2,6−ジアミノプリン、ヒポキサンチン、プソイドウリジン、プソイドシチジン、プソイドイソシチジン、5−プロピニルシチジン、イソシチジン、イソグアニン、2−チオピリミジン、6−チオグアニン、4−チオチミン、4−チオウラシル、O6−メチルグアニン、N6−メチル−アデニン、O4−メチルチミン、5,6−ジヒドロチミン、5,6−ジヒドロウラシル、4−メチルインドール、およびエテノアデニンが挙げられる。たとえば、Fasman,Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Biology,pp.385−394,CRC Press,Boca Raton,Fl(1989)。
「ヌクレオシド」とは、リボース糖またはそのアナログのC−1’炭素に結合した核酸塩基を含む化合物を意味する。リボースまたはアナログは、置換されていても、置換されていなくてもよい。置換リボース糖としては、限定はされないが、炭素原子の1つ以上、好ましくは3’炭素が1つ以上の同じまたは異なる置換基、例えばR,−OR,−NRRまたはハロゲン(たとえばフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード)によって置換されたリボースが挙げられる。前記式中、各Rは独立して−H,C1−C6アルキルまたはC3−C14アリールである。特に好ましいリボース類は、リボース、2’−デオキシリボース、2’,3’−ジデオキシリボース、Y−ハロリボース(3’−フルオロリボースまたは3’−クロロリボースなど)および3’−アルキルリボースである。典型的には、核酸塩基がAまたはGである場合、リボース糖は、核酸塩基のN9位に付加されている。核酸塩基がC,TまたはUである場合には、ペントース糖が核酸塩基のN’−位置に付加されている(Kornberg and Baker,DNA Replication,2d Ed.,Freeman,San Francisco,CA,(1992))。リボースアナログとしては、他に多くのアナログが当該技術分野において知られてはいるが、例えば、アラビノース、2’−O−メチルリボース、およびロックされたヌクレオチドアナログ(例えばWO99/14226)が挙げられる。
「ヌクレオチド」は、ヌクレオシドのリン酸エステルであり、独立したモノマーであってもよいし、ポリヌクレオチド内のサブユニットであってもよい。ヌクレオチド三リン酸は、リボース糖の構造的特徴を特に指摘するために、「NTP」、「dNTP(2’−デオキシペントース)」または「ddNTP(2’,3’−ジデオキシペントース)」と表記されることもある。「ヌクレオシド5’−三リン酸」とは、5’位置に三リン酸エステル基を有するヌクレオチドのことをいう。三リン酸エステル基は、例えば、α−チオヌクレオシド−5’−三リン酸のように、1つ以上のリン酸酸素原子に硫黄置換を含んでいてもよい。
本願で用いる「オリゴヌクレオチド」は、ホスホジエステル結合によって連結された野生型または修飾されたヌクレオシドモノマーまたはそのアナログの線形オリゴマーを意味する。オリゴヌクレオチドには、ワトソン−クリック型の塩基対形成、塩基スタッキング、フーグスティーン型または逆フーグスティーン型の塩基対形成などの規則的なモノマー−モノマー相互作用のパターンによって目標ポリヌクレオチドに特異的に結合することのできる、デオキシリボヌクレオシド、リボヌクレオシド、そのアノマー形、ペプチド核酸(PNA)などが含まれる。通常、モノマーはホスホジエステル結合またはそのアナログによって連結されて、例えば3〜4個などの数個のモノマー単位から、例えば40〜60個などの数十個のモノマー単位の大きさを持つオリゴヌクレオチドを形成する。オリゴヌクレオチドを「ATGCCTG」などの文字列で表す場合には、当該ヌクレオチドは左から右に向けて5’−3’の方向で示されており、特記しない限り、「A」はデオキシアデニン、「C」はデオキシシチジン、「G」はデオキシグアノシン、「T」はデオキシチミジン、および「U」はリボヌクレオシドであるウリジンを表すものとする。通常、本発明のオリゴヌクレオチドは、4つの天然に存在するデオキシヌクレオチドからなるが、リボヌクレオチドまたは非天然ヌクレオチドアナログを含んでいてもよい。天然または非天然のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドを本発明において使用してもよいことは、当業者によって自明であろう。たとえば、酵素によるプロセッシングが求められる場合には、通常は天然のヌクレオチドで構成されるオリゴヌクレオチドが必要である。同様に、酵素が活性のために、例えば一本鎖DNA、RNA/DNA二本鎖などの特別なオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド基質要件有する場合には、該オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド基質に対して適切な組成を選択することは、当業者の知識の範囲であり、特にSambrook et al.,Molecular Cloning,Second Edition(Cold Spring Harbor Laboratory,New York,1989)などの論文に案内されている。
二本鎖の言及における「完全にマッチした」とは、2本鎖を構成しているポリまたはオリゴヌクレオチド鎖が、各鎖のすべてのヌクレオチドが、他方の鎖内のヌクレオチドとワトソン−クリック型の塩基対形成を受けているような二本鎖構造を形成していることを意味する。この用語は、使用しうるデオキシイノシンや2−アミノプリン塩基を有するヌクレオシドなどのヌクレオシドアナログの対形成も包含する。三本鎖の言及においては、この用語は、完全にマッチした二本鎖と、すべてのヌクレオチドが、完全にマッチした二本鎖の塩基対とのフーグスティーンまたは逆フーグスティーン会合を受けるような3番目の鎖で構成される三本鎖を意味する。反対に、タグとオリゴヌクレオチド間での二本鎖における「ミスマッチ」とは、二本鎖または三本鎖内のヌクレオチドの対または3つ組がワトソン−クリック型および/またはフーグスティーンおよび/または逆フーグスティーン結合を受けないことをいう。本願で用いる相補的オリゴヌクレオチド間またはポリヌクレオチド間の「安定な二本鎖」とは、当該化合物が有意な割合で、一本鎖形態ではなく互いに二本鎖または二本鎖形態をとることを意味する。好ましくは、このような有意な割合は低濃度においては鎖の少なくとも10%、より好ましくは30%である。
「ポルフィリン」とは、ピロール同士がメチレン架橋によってカップリングされて、キレート内部間隙を有する環状の共役構造を形成しているような、置換テトラピロール構造である。本願で用いるポルフィリンという用語には、一重項酸素を発生するのに有用なポルフィリン誘導体、例えば、フタロシアニンやテキサフィリンが含まれる。本発明の化合物中で用いる代表的なポルフィリンを図11A〜Cに示し、Roelant,米国特許第6,001,573号;Sagner et al.,米国特許第6.004,530号;Sessler et al.,米国特許第5,292,414号;Levy et al.,米国特許第4,883,790号などの文献に教示されるようにして作成した。
本明細書および請求項において、「サンプル」は広義で用いる。この用語は標本または培養物(例えば微生物培養物)を含む。一方で、生物サンプルおよび環境サンプルの両方を含む。サンプルは、合成起源の標本を含んでいてもよい。生物サンプルはヒトを含む動物の流体、固体(例えば、便)または組織、ならびに液体および固体の食物および飼料製品および成分、たとえば日用品、野菜、肉および肉副産物および廃棄物などであってよい。生物サンプルとしては、限定はされないが、培養物、血液、唾液、脳骨髄液、胸膜液、乳、リンパ液、痰、精液、針吸引物を含む、患者から採取した材料が挙げられる。生物サンプルは、様々な属の家畜、ならびに、限定はされないが、有蹄動物、熊、魚、齧歯類などを含む野性または野生動物のあらゆるものから得ることができる。環境サンプルとしては、例えば、表面物質、土壌、水および工業サンプル、ならびに、食品および乳加工機器、装置、設備、用具、使い捨ておよび非使い捨て用品が挙げられる。これらのサンプルが、本発明に適用できるサンプルのタイプを限定することはないものとする。
分子タグの分離の言及における「分離プロフィール」とは、あるアッセイにおいて生産された各タイプの分子タグの数の読み取り値または測定値を与える、時間に対するシグナル強度データの図、グラフ、曲線、棒グラフまたは他の表示、あるいは時間に対する他の変数を意味する。分離プロフィールは、使用した分離技術に基づいた電気泳動図、クロマトグラム、電気クロマトグラムなどのデータの図式表示であってよい。分離プロフィールの言及における「ピーク」または「バンド」とは、分離された化合物が集中する領域を意味する。もし、例えば異なる分子タグが明確に区別できる発光スペクトルを有する異なる蛍光ラベルを有する場合には、1つのアッセイにおいて複数のプロフィールが存在することがありデータは複数の波長で収集および記録される。
1つの分子から別の分子、例えば目標ポリヌクレオチドに対するプローブなどへの結合の言及において「特異的」または「特異性」とは、2つの分子間での認識、接触および安定な複合体を形成するが、当該分子が他の分子との間では認識、接触または複合体形成が実質的に弱いことを意味する。1つの態様において、第1の分子から第2の分子への結合の言及における「特異的」とは、第1の分子が反応またはサンプル中で他の分子を認識して複合体を形成する限りにおいて、第2の分子との複合体を最も多く形成することを意味する。好ましくは、この最大数は少なくとも50%である。一般に、特異的結合事象に関与する分子は、その表面上または間隙内に、互いに結合しあう分子間の特異的認識を起こさせる領域を有している。特異的結合の例としては、抗体−抗原間相互作用、酵素−基質間相互作用、ポリヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオチド間での二本鎖または三本鎖形成、受容体−リガンド間相互作用などが挙げられる。本願において特異性または特異的結合の言及において用いる「接触」とは、2つの分子が、弱い非共有結合性化学相互作用、例えば、ファンデルワールス力、水素結合、イオンおよび疎水性相互作用などが、分子の相互作用よりも優勢となるのに十分な程度に接近していことを意味する。本願において2つ以上の分子の言及において用いる「安定な複合体」とは、このような分子が、例えば特異的結合によって非共有結合的に結合した凝集体を形成し、この凝集体が、アッセイ条件下においては非凝集状態よりは熱力学的により望ましいことを意味する。
複数の蛍光ラベルの言及における「スペクトル分解可能な」とは、ラベルの蛍光発光バンドが十分に区別できる、すなわち、十分に重複がないこと、個々のラベルが付加されている分子タグを、それぞれのラベルによって作成される蛍光シグナルに基づいて、例えば帯域通過フィルタおよび光増幅管などの装置を使用する標準的な光検出装置を用いて区別するのに十分であることを意味する。該標準的な光検出装置は、米国特許第4,230,558号,第4,811,218号など、またはWheeless et al.,pgs.21−76,in Flow Cytometry:Instrumentation and Data Analysis(Academic Press,New York,1985)に教示されているようなものである。
本願で用いる「Tm」という用語は、「融点」を指すために用いる。融点は、二本鎖核酸分子の集合のうちの半分が一本鎖に解離する温度である。核酸のTmを算出するためのいくつかの等式が当該技術分野において周知である。標準的な文献に示されるように、T,,値の単純な評価は、核酸が1MNaClの水溶液中にある場合に、等式Tm=81.5+0.41(%G+C)によって算出することができる。(たとえば、Anderson and Young,Quantitative Filter Hybridization,in Nucleic Acid Hybridization(1985)を参照のこと)。他の文献(たとえば、Allawi,H.T.&SantaLucia,J.,Jr.,Biochemistry 36,10581−94(1997))には、Tmの計算にあたって、配列だけでなく構造および環境の特徴も考慮する代替計算方法が記載されている。
「ターミネータ」とは、ポリメラーゼ伸長反応によりプライマーに取り込ませることのできるヌクレオチドであって、該ヌクレオチドは、プライマーへのその後のヌクレオチドの取り込みを妨害することにより、ポリメラーゼによって媒介される伸長を停止させるヌクレオチドを意味する。典型的なターミネータは、3’−ヒドロキシル置換基を含まず、2’、3’−ジデオキシリボース、2’,3’−ジデヒドロリボースおよび2’,3’−ジデオキシ−3’−ハロリボース、例えば3’−デオキシ−3’−フルオロ−リボースまたは2’,3’−ジデオキシ−3’−フルオロリボースヌクレオシドなどを含むヌクレオシド三リン酸である。あるいは、2’,3’−ジデオキシ−β−D−リボフラノシル、β−D−アラビノフラノシル,3’−デオキシ−β−D−アラビノフラノシル、3’−アミノ−2’,3’−ジデオキシ−β−D−リボフラノシル、および2,3’−ジデオキシ−3’−フルオロ−β−D−リボフラノシルなどのように、リボフラノースアナログをターミネータ中で用いることができる。様々なターミネータが以下の参考文献中に開示されている。Chidgeavadze et al.,Nucleic Acids Res.,12:1671−1686(1984);Chidgeavadze et al.,FEBS Lett.,183:275−278(1985);Izuta et al.,Nucleosides & Nucleotides,15:683−692(1996);およびKrayevsky et al.,Nucleosides & Nucleotides,7:613−617(1988)。ヌクレオチドターミネータには、可逆的ヌクレオチドターミネーター例えばMetzker et al.,Nucleic Acids Res.,22(20):4259(1994)も含まれる。
(発明の詳細な説明)
本発明は、鋳型依存性伸長反応によって1つ以上の目標核酸配列に対する複数の検出プローブを作成するための方法および組成物を提供する。検出プローブを1つ以上の一意的な分子タグで標識するが、各分離された分子タグがサンプル中に検体が存在することを示すか、および/またはサンプル中の検体の量または濃度を示すように、分離され、同定され、および/または定量化される。伸長反応は鋳型として機能する目標配列の存在下で行う。伸長反応には、例えばDNAまたはRNAポリメラーゼを用いる酵素触媒される重合、例えばDNAリガーゼを用いる酵素的に触媒されるライゲーションおよび化学的ライゲーションが含まれる。このような伸長反応による検出プローブの形成において、1つ以上の分子タグが、開裂誘導部分または捕捉部分として同一の分子に付加される。後者の部分のいずれかが、分子タグの選択的開裂と遊離を可能にすることにより、反応中の各目標配列の測定値を与える。
あとでより完全に説明するが、本発明のアッセイは、均一様式または不均一様式、または非均一様式のいずれで実施してもよい。前者の場合、局所的に作用して、各開裂誘導部分の有効付近内でだけ分子タグを開裂させる、開裂誘導手段が用いられる。後者の場合、より広い範囲の開裂誘導部分の使用を許可する分離工程が含まれる。例えば、図1B、図1D、図1F、図1Gおよび図1Hに記載の本発明の実施形態は、不均一様式において実施されるか、実施してもよい。
本発明のある態様は、同一反応中に検体の多重検出または測定である。すなわち、本発明に従って、同一反応中の複数の検体の同時分析のための方法が提供される。複数の大きさと範囲は実施形態毎に異なり、特定レベルの多重化を選択するためには、従来のデザインとの入れ替えが必要になるかもしれない。例えば、個々の検体の測定の感度は、多重化のレベルと反比例する。一般に、所与の実施形態に対する複数は、常套技術を用いて実験的に決定される範囲内にある。1つの態様において、本発明のアッセイは、2〜100の範囲、より普通には2〜50の範囲、さらに普通には2〜25の範囲の複数の検体を検出または測定するようにしてもよい。
本発明の1つの態様において、捕捉部分、分子タグまたは光増感剤に共役されたヌクレオチドを、制限ポリメラーゼ伸長反応において、鋳型にアニールさせたプライマーに付加する。この伸長反応は、使用するヌクレオチドをターミネータとするか、あるいは、使用するヌクレオシド三リン酸の組を、例えばdATPとdCTPだけなどに制限して、鋳型ヌクレオチドが反応混合物中に存在するすべてのものに対して相補的でない時点伸長反応が停止するようにするという点で制限されている。一実施形態を図1Aに示す。分子タグ(1002)を有するプライマー(1000)(図中では「mT」と表示)を、核酸ポリメラーゼおよび1種類以上のターミネータ(1006,ジデオキシヌクレオシドターミネータまたは「ddNTP−PS」と表示)の共存下で、鋳型ポリヌクレオチド(1004)にアニールさせる(1005)。各ターミネータは、光増感剤「PS」に共役されており、通常はddATP−PS,ddCTP−PS,ddGTP−PSおよびddTTP−PSの4つのターミネータが用いられる。本発明の上記の組成物については下記により詳細に説明する。鋳型の性質や、RNAまたはDNA検出プローブのいずれが望ましいかに応じて様々な核酸ポリメラーゼを用いることができる。核酸ポリメラーゼには、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、逆転写酵素などが含まれる。伸長反応(1008)の結果、プライマー(1000)の3’末端にヌクレオチドが付加されて、検出プローブ(1012)が形成される。検出プローブ(1012)は、温度サイクリングまたは平衡交換のいずれかによって、鋳型(1004)から解離することができる。温度、プローブ長、プローブ組成などのパラメータの選択にあたっての指南は、参照により本願に組み入れる以下の参考文献に記載されている。Goelet et al.,米国特許第6,004,744号;Nikiforov et al.,米国特許第5,679,524号;Vary et al.,第4,851,331号;Hogan et al.,米国特許第5,451,503号;Western et al.,米国特許第6,121,001号;Hirschhorn et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,97:12164−12169(2000);Reynaldo et al.,J.Mol.Biol.,297:511−520(2000);Wetmur,Critical Rev.in Biochem.Mol.Biol.,26:227−259(1991)など。通常は、プライマーは12〜25ヌクレオチドの長さであり、45℃〜85℃、より普通には55℃〜80℃のTmを有する。
プライマーアニーリング、ポリメラーゼ伸長および検出プローブ解離のサイクルを、検出可能な量の検出プローブが生成するまで続け(1014)た後、反応を停止する(1016)。検出可能な量の検出プローブの生成に要する反応時間は、反応物質の濃度、温度サイクリングまたは平衡交換のいずれを用いるか、分子タグ上で使用するラベルの性質、使用する分離技術、使用する検出装置の感度などを含むいくつかの因子に依存する。このようなパラメータの選択は、当業者にとっては常套的なデザイン上の選択である。反応の停止後、検出プローブを光増感剤で標識されたヌクレオシド三リン酸から分離する(1018)。このことは、従来の方法、例えばQIAquickヌクレオチド除去キット(Qiagen,Inc.,Valencia,CA)などの商品によって達成することができる。検出プローブを一体的に取り込まれたヌクレオチドから分離した後、これらを照射して、光増感剤を活性化して一重項酸素を発生させて、分子タグを遊離させる。遊離した分子タグは、電気泳動、クロマトグラフィー、質量分析などを含む様々な技術によって分離および同定することができる。通常、分子タグは、クロマトグラフィーまたは電気泳動などの液相分離技術によって分離する。好ましくは、分子タグは、例えばSingh et al.,国際特許公報WO01/83502;Singh et al.,国際特許公報WO02/95356;米国特許第公報2002/146726などに記載されるような、キャピラリー電気泳動によって分離する。
図1Bは、光増感剤で標識したターミネータをプライマーに取り込む代わりに、ビオチン、カテコール、ジゴキシゲニンなどの捕捉部分に共役したターミネータを取り込むという以外は、図1Aと同様の本発明の実施形態を示した図である。したがって、アニーリング、ポリメラーゼ伸長、および解離のサイクル(1024)は、図1Aの実施形態と同様にして行う。ビオチンなどの捕捉部分に共役されたターミネータは、参照により本願に組み込むJu,米国特許第5,876,936号に記載されている。上記と同様に、検出可能な量の検出プローブが得られるまで反応を続け(1026)、その後、反応を停止し(1028)、取り込まれなかったターミネータを、従来の技術、例えばQIAquickヌクレオチド除去キット(Qiagen,Inc.,Valencia,CA)などの商品を用いて、検出プローブから分離し、捕捉剤を有した固相を加える。この実施形態において、Singh et al.,国際特許公報,WO02/95356に開示されるように、様々な開裂可能な結合および開裂部分を光増感剤に加えて用いることができる。例示的反応条件は以下の通りである。サンプルに対して、80mM Tris−HCl(pH9.0)、2mMMgCl、100mMプライマー、3ユニットのAmpliTaq FS(Applied Biosystems,Foster City,CA)、10μMのビオチン標識ddNTPsからなる10μlの反応混合物を作成する。反応を96℃で2分間インキュベートした後、94℃30秒間、55℃30秒間、および72℃30秒間のサイクルを30回繰り返し、その後、得られる検出プローブが取り込まれていないビオチン標識ddNTPから分離されるまで反応を4℃に保持する。
好ましくは、検出プローブほ捕捉するために用いる固相支持体は、後述するようなストレプトアビジン化増感剤ビーズ(1032)であって、Packard BioScience,Inc.(Meriden,CT)から市販されており、好ましい捕捉部分はビオチンである。この系(1030)は、検出プローブの単離と、分子タグを遊離させるための一重項酸素の生成にとって都合がよい。増感剤ビーズによる捕捉後、使用するビーズに応じてビーズ中またはビーズに付加された光増感剤を照射して、一重項酸素を発生させると、結果として分子タグが遊離する(1034)。上述のように、遊離した分子タグは、従来の液層分離技術、例えばキャピラリー電気泳動によって分離し、通常は蛍光検出に基づいて作成される分離プロフィール(1036)において同定することが好ましい。
核酸ポリメラーゼによる伸長の他に、本発明のプライマーは、図1Cの実施形態に示すように、酵素的または化学的ライゲーションによって伸長させてもよい。この実施形態において、分子タグ(1044)が付加されたプライマー(1040)を、光増感剤(1046)が付加されたオリゴヌクレオチド(1042)、および鋳型配列(1047)を含むサンプルと合わせる。プライマー(1040)およびオリゴヌクレオチド(1042)は、鋳型配列(1047)が存在する場合にはいつでも、アッセイ条件下において、鋳型配列(1047)と完全にマッチした二本鎖を形成するようにデザインされる。酵素的ライゲーションを用いる実施形態において、オリゴヌクレオチド(1042)は、5’リン酸塩、通常は3’保護基、例えば、リン酸塩、ジデオキシヌクレオチドなどを有して、誤ったライゲーションを防止する。この実施形態は、遺伝子発現をモニターするため、または一塩基変異多型などの配列多型の存在を検出するために用いることもできる。例えば、LandegrenとHood,米国特許第4,988,617号;Whitely et al.,米国特許第5,521,065号;Eggerding,米国特許第6,130,073号;Schouten et al.,Nucleic Acids Research,30:e57(2002);およびTaylor et al.,Biotechniques,30:661−669(2001)。これらの参照文献は参照により本願に組み込む。上記参照文献中に例示されているように、ライゲーション伸長を用いた検出およびモニタリング用アッセイは、限定はされないが、(i)検出に先立つ、ライゲーションに基づいた鋳型配列の増幅(ii)ライゲーション反応による検出に先立つ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による増幅、(iii)アッセイ特異性は、プライマーとオリゴヌクレオチドのアニーリングの熱力学、および/またはオリゴヌクレオチドとプライマーの間の接合部分またはその付近にミスマッチを含むものから、鋳型と完全に相補的な隣接するオリゴヌクレオチドおよびプライマーを区別する、リガーゼのもつ能力によって制御してもよい、(iv)平衡交換による検出プローブの蓄積などを含む様々な形態を有していてもよい。どの様式を選択するかは、当業者の従来的なデザイン選択の範囲で行われる。ライゲーションは、酵素的に行っても化学的に行ってもよい。化学的ライゲーション法は当該技術分野において周知である。たとえば、Ferris et al.,Nucleosides & Nucleotides,8:407−414(1989);Shabarova et al.,Nucleic Acids Research,19:4247−4251(1991)など。好ましくは、酵素的ライゲーションは、リガーゼを用いて標準的なプロトコールで実施する。多くのリガーゼが知られており、本発明における使用に適している。たとえば、Lehman,Science,186:790−797(1974);Engler et al.,DNA Ligases,pages 3−30 in Boyer,editor,The Enzymes,Vol.15B(Academic Press,New York,1982)など。好ましいリガーゼとしては、T4DNAリガーゼ、T7DNAリガーゼ、E.コリDNAリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、およびTthリガーゼが挙げられる。これらの使用のためのプロトコールは周知である。例えば、Sambrook et al.(cited above);Barany,PCR Methods and Applications,1:5−16(1991);Marsh et al.,Strategies,5:73−76(1992)など。一般に、リガーゼには、当接する鎖の3’ヒドロキシルへのライゲーションのために、5’リン酸基が存在することが必要である。
図1Cに戻って、プライマー(1040)およびオリゴヌクレオチド(1042)がアニールして、鋳型(1047)と完全にマッチする二本鎖を形成する場合、それらは、それらの間に通常はリン酸ジエステル結合を創出する反応において、共有結合的に接合またはライゲートされる。化学的ライゲーションを用いる実施形態において、他のタイプの連鎖または結合が形成されてもよい。たとえば、LetsingerとGryaznov,米国特許第5,476,930号。上述のように、検出可能な量の検出プローブ(1052)を蓄積させるために、反応は選択するアッセイ様式に応じて、温度サイクリングまたは単純に平衡交換(1054)のいずれに供してもよい。検出可能な量の検出プローブ(1052)の蓄積後、反応を停止し(1056)、検出プローブ(1052)をライゲートしていないプライマー(1040)およびオリゴヌクレオチド(1042)から分離する(1058)。このような分離は、電気泳動、クロマトグラフィーなどの任意の都合のよい方法によって行ってもよく、その後、単離された検出プローブを開裂剤で処理して開裂を行い、例えば、開裂剤が一重項酸素を発生する光増感剤(1060)である場合には照射によって、分子タグを遊離させる。このような開裂後、遊離された分子タグを分離し、同定する(1062)。
図1Aおよび1Cの実施形態に関して、検出プローブの長さは大きく変えることができる。1つのデザイン上の制約は、分子タグの開裂可能な結合が光増感剤との有効付近内にあることである。図1Eに示すように、光増感剤と開裂可能な結合との間の距離D1は、検出プローブ(1076)が鋳型に完全にハイブリダイズしている場合には、光増感剤の有効付近を大きく越えるものであってもよい。解離後、検出プローブはランダムコイル(1078)を形成し、開裂可能な結合と光増感剤の間の平均距離は、好ましくは平均距離D2が光増感剤の有効付近r(1077)内にあるように、縮められる。
図1Bの実施形態と同様に、オリゴヌクレオチド(1042)の光増感剤(1046)は、図1Dに示すように、ビオチン(1043)などの捕捉部分で置換してもよい。ライゲーション反応は、図1Cの実施形態について記載したように実施する(1064)。検出可能な量の検出プローブ(1052)が蓄積するまで反応を続けた(1066)後、反応を停止し(1068)、ライゲートしていないプライマーおよびビオチン化オリゴヌクレオチドを、検出プローブから除去または分離し、検出プローブをアビジン化ビーズなどの固相支持体上で捕捉する(1070)。上記で説明したように、いわゆる非均一様式と呼ばれる本実施形態においては、様々な開裂可能な結合および開裂方法を用いてもよい。好ましくは、分子タグと検出プローブとの間の開裂可能な結合は酸化によって開裂させてもよく、開裂誘発部分は一重項酸素を発生する増感剤である。より好ましくは、開裂誘発部分は光増感剤であり、より完璧には光増感剤は光増感剤ビーズの上または中に、例えば以下に開示するように保持されている。このような実施形態において、光増感剤ビーズ内の光増感剤は、分子タグが遊離されるように照射によって活性化されて(1072)た後、分離され(1074)、電気泳動図またはクロマトグラムなどの分離プロフィール中で明確に区別できるピークまたはバンドが形成される。
本発明は、図1Fに示す実施形態に例示するように、PCRによって実施してもよい。目標ポリヌクレオチドのセグメント(1089)を、分子タグが付加されたプライマー(1080)と、ビオチンなどの捕捉部分が付加されたプライマー(1081)を用いて増幅し、アンプリコン(1082)を作成する。取り込まれなかったプライマーを分離または除去した後、アンプリコン(1082)を、捕捉部分と結合する捕捉剤で誘導体化されたビーズなどの固相によって捕捉する(1083)。上で検討したように、多くの異なる結合および開裂誘発部分を用いることができる。通常、開裂可能な結合は、酸化を受けやすく、開裂誘発部分は一重項酸素を発生する。好ましくは、開裂誘発部分は、光増感剤ビーズからなる。捕捉後、光増感剤を活性化して一重項酸素を発生させ、分子タグを遊離させて分離し(1086)、分離プロフィール(1087)内に明確に区別できるピークを発生させる。
本発明の別の実施形態が図1Gに示されており、この実施形態においては、検出プローブの発生が、結合事象の指標またはシグナルとなる。二本鎖ポリヌクレオチド(1110)は、従来技術、例えばHermanson,Bioconjugate Techniques(Academic Press,New York,1996)などを用いて共有結合的に抗体(1112)に付加する。ポリヌクレオチド(1110)の二本鎖領域(1118)は、RNAポリメラーゼ認識部位(1116)と、該二本鎖領域が付加される抗体に対するラベルとして機能する配列とを含んでいる。抗体(1112)が検体(1111)に特異的に結合し、非結合抗体を、例えば洗浄によって除去した後、リボヌクレオシド三リン酸の存在下、RNAポリメラーゼ(1126)が認識部位(1116)に結合し検出プローブ(1128)を発生できるようにする反応条件下(1120)において、RNAポリメラーゼを加える(1114)。検出プローブ(1128)は、RNAポリメラーゼ(1126)による合成の間に、分子タグで標識されたリボヌクレオシド三リン酸(「rNTP−mT」と表示)の取り込み、および捕捉部分で標識されたまたは光増感剤で標識されたリボヌクレオシド三リン酸(「rNTP−PS」)(1122)の取り込みによって形成される。RNAポリメラーゼとしては、例えば、限定はされないが、T7RNAポリメラーゼおよびT3RNAポリメラーゼが挙げられる。ポリヌクレオチド(1110)の長さは、広範に変えることができる。1つの態様において、ポリヌクレオチド(1110)は、約20ヌクレオチド対から約100ヌクレオチド対であり、RNAポリメラーゼ(1126)が抗体(1112)の基端側の認識部位に結合し、リボヌクレオシド三リン酸を取り込みながら抗体(1112)から先端方向に進行するような配向(1124)で、抗体(1112)に付加される。分子タグ、捕捉部分、および光増感剤の取り込み位置は、ポリヌクレオチド(1110)を選択することにより、制御することができる。たとえば、以下のポリヌクレオチド(配列番号:1)は、スペーサーヌクレオチド(a’sおよびc’s)、T7認識部位、4個のスペーサーヌクレオチド(a’sおよびc’s)、分子タグの取り込みのための1つの「t」、8個のスペーサヌクレオチド(a’sおよびc’s)、およびビオチン(「b」)または光増感剤などの捕捉部分取り込みのための1つの「g」の列を含んでいる。
Figure 2006518587
個々の異なる分子タグがリボアデノシン三リン酸、リボグアノシン三リン酸、リボシチジン三リン酸またはリボチミジン三リン酸のうちの異なる1つに付加されているので、本実施形態においては4倍までの多重化が可能である。適当なRNAポリメラーゼ(1126)の存在下において、複合体(1124)は、それぞれ分子タグ(「mT」)および、光増感剤またはビオチン(1122)などの捕捉部分のいずれかで標識された検出プローブ(1128)を発生する。分子タグ、光増感剤または捕捉部分は、リボヌクレオシド三リン酸上のラベルとして検出プローブ中に取り込まれる。このような標識されたリボヌクレオシド三リン酸については、以下により詳細に説明するが、Sasaki et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,95:3455−3460(1998)は、このような伸長反応に対する反応条件、RNAポリメラーゼなどの選択にあたっての指南を提供している。検出プローブ(1128)が発生した後、該プローブを取り込まれていないリボヌクレオシド三リン酸から分離し、分子タグを上述のように遊離させて、遊離した分子タグを、例えば電気泳動によって分離し、同定する。
抗体結合組成物を使用する本発明の別の実施形態を図1Hに示す。この実施形態において、2つの抗体結合組成物がより大きな感度を与え、受容体ホモダイマーやヘテロダイマーなどの多成分検体の測定を可能にする。第1のポリヌクレオチド(1090)は、例えば表面膜(1096)中の受容体成分(1094)などの第1の検体に特異的な第1の抗体結合組成物または第1の抗体(1091)に共有結合的に付加される。同様に、第2のポリヌクレオチド(1092)は、第2の検体に特異的な第2の抗体結合組成物または第2の抗体(1093)に共有結合的に付加される。たとえば、図1Hに示すように、第1および第2の検体は、受容体ヘテロダイマー、同一タンパク質上の別個のエピトープなどの成分であってよい。ポリヌクレオチド(1090)および(1092)は、5’末端または3’末端のいずれかにおいて、それぞれの抗体に付加してもよいが、通常は、自由端を有する二本鎖(1099)が形成されるように、一方が5’末端において付加し、他方が3’末端において付加する。抗体(1094)および(1095)がそれぞれの抗原に結合し、ヘテロダイマーを形成する受容体成分のように該抗原同士が十分に近接している場合、ポリヌクレオチド(1090)および(1092)の部分同士が、完全にマッチした二本鎖を形成することができる(1098)。相補領域(1099)の配列は、RNAポリメラーゼのための認識部位(1100)を含むようにデザインされる。適当なRNAポリメラーゼ(1104)の存在下において、複合体(1101)は、分子タグ(「mT」)および光増感剤またはビオチン(1102)などの捕捉部分のいずれかで標識された検出プローブ(1106)を発生する。このような発生の後、検出プローブを上述のように処理して、分離プロフィールを作成し、このプロフィールからアッセイ読み取りが得られる。
(アッセイ組成)
A.分子タグまたは光増感剤が付加されたプライマー
分子タグまたは光増感剤分子は、塩基、糖またはリン酸基を含むプライマー上の様々な位置に、既知の化学、例えばHermanson(cited above)を用いて付加することができる。このようなラベルはオリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合的に付加されて、本発明のプライマーを形成する。付加は、プライマー合成における最終工程として、従来の固相DNA合成装置上で行ってもよいし、付加は、遊離アミンなどの反応性官能基をカップリングすることを含む、オリゴヌクレオチドの固相合成の後で、最終カップリング工程として行ってもよい。前者の場合、分子タグまたは光増感剤は、光増感剤または分子タグのホスホルアミダイト誘導体またはその成分を用いて組み立てることができる。例えば、分子タグをプライマー上に組み立てるためのホスホルアミダイト試薬を図11に示す。この試薬は、プライマーのオリゴヌクレオチドと分子タグの間にチオエーテル結合を導入し、酸化によって開裂されて、分子タグを遊離する。α−ブロモフェニル酢酸(1140)をN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)と反応させて(1142)、NHSエステル生成物(1144)を発生させ、これをヒドロキシルアミン(1145)と反応させて(1146)、化合物(1148)を得る。塩化ジメチルトリチルと反応させることにより、化合物(1148)の遊離のヒドロキシルを保護し(1150)、化合物(1152)を与え、これをヒドロキシチオール(1153)と反応(1154)させて、化合物(1156)を与える。化合物(1156)の遊離ヒドロキシルを、リン酸化し(1158)、DMT保護されたホスホルアミダイト(1160)を得る。この試薬は、開裂可能な分子タグを有するプライマーの合成を終了するように、図2〜6に開示したフルオレセインホスホルアミダイトとともに用いてもよい。
あるいは、分子タグまたは光増感剤のいずれかを有するプライマーは、まず最初に、遊離アミンなどの5’官能基を有するオリゴヌクレオチドを作成することによって合成してもよい。遊離アミンを、Fung et al.,米国特許第4,757,141に開示されるように、AminoLinkTM(Applied Biosystems,Foster City,CA)などの試薬を用いて固相合成における最終工程として都合良く付加する。次に分子タグまたは光増感剤のNHSエステルを、従来の反応条件を用いてオリゴヌクレオチドの遊離アミンに都合良くカップリングし、本発明のプライマーを作成する。分子タグのNHSエステルは、以下および図8A〜B、9A〜I、および10A〜Iに開示する。広範なポルフィリン光増感剤のNHSエステルがRoelant,米国特許第6,001,573号;Sagner et al.,米国特許第6.004,530号;Motsenbocker,米国特許第5,532,171号;およびMasuya et al.,米国特許第5,344,928号に開示されており、これらの文献は参照により本願に組み込む。参照により本願に組み込むMagda et al.,米国特許第5,565,552号は、ポルフィリンホスホルアミダイト中間体を用いて、固相合成の間に、ポルフィリン光増感剤をオリゴヌクレオチドに直接付加することを開示している。
B.光増感剤または捕捉部分が付加されたヌクレオシド三リン酸
本発明の組成物は、核酸ポリメラーゼによる検出プローブへの酵素的取り込みのために光増感剤で誘導体化されたヌクレオシド三リン酸を含む。1つの態様において、本発明のこのような化合物は、以下の式によって定義される。
Figure 2006518587
式中、Bは核酸塩基、L’はリンカー、PSは光増感剤、Rは−OH、またはモノ、ジ、またはトリホスフェート、またはそのアナログ、例えばホスホルチオエート、ホスホルアミダイトなど;Rは、−OH、またはプライマーのそれ以上の伸長を妨害する基、例えば、H,F,Cl,NH,N,またはOR’(式中、R’はC−Cアルキル);Rは、−OH,H,F,Cl,NH,N、またはOR’(式中、R’はC1−C6アルキル)である。
1つの態様において、Rはトリホスフェートであり、RおよびRはそれぞれHである。別の態様において、Rはトリホスフェートであり、Rは−OHであり、RはHである。別の態様において、Rはトリホスフェート、RはH、Rは−OHである。核酸塩基としては、例えば、アデニン、7−デアザアデニン、7−デアザ−8−アザアデニン、シトシン、グアニン、7−デアザグアニン、7−デアザ−8−アザグアニン、チミン、ウラシル、およびイノシンが挙げられる。核酸塩基Bは、糖部分のC1炭素に、天然のヌクレオシドのように付加される。1つの態様において、PSは、Roelant,米国特許第6,001,573号;Sagner et al.,米国特許第6.004,530号;Sessler et al.,米国特許第5,292,414号;Levy et al.,米国特許第4,883,790号;Pease et al.,米国特許第5,709,994号;Ullman et al.,米国特許第5,340,716号;Ullman et al.,米国特許第6,251,581号;McCapra,米国特許第5,516,636号;Motsenbocker,米国特許第5,532,171号;およびMasuya et al.,米国特許第5,344,928号に開示されるような、ポルフィリン、フタロシアニン、またはチアジン染料であり、前記特許は参照により本願に組み込む。本発明において用いる例示的光増感剤は、図11A〜Dに示されている。一般に、PSは、シトシンの4位、アデノシンの6位、ピリミジンの5位、プリンの8位、7−デアザプリンの7位などの従来の付加部位によって、リンカーL’を介してBにカップリングされる。リンカーL’は、広範な形態を有していてもよい。1つの態様において、Bに最も近いL’の末端部分は、アセチレン部分(−C≡C−)またはプロパルギル部分(−C≡CCH−)であるが、これは当該結合部分が、プライマー伸長における様々まポリメラーゼ使用に特に適合しているためである。他の非アセチレン系リンカーも想定される。例示的リンカーは、Hobbs et al.,米国特許第5,151,507号;および第5,047,519号;Kahn et al.,米国特許第5,821,356号;第5,770,716号;第5,948,648号;第6,096,875号;Benson et al.,米国特許第5,936,087号;および第6,008,379号;Lee et al.,米国特許第6,080,852号;および第6,080,852号に開示されており、これらの特許は参照により本願に組み込む。1つの態様において、L’は「−C≡C−Wl−NH−」であり、式中、Wは1〜約30原子の置換または非置換ジラジカル部分である。Wは、随意で鎖内に二重結合、三重結合、アリール基またはN,OまたはSなどのヘテロ原子を含んでいる直鎖アルキレンC1〜C20であってよい。リンカーとしては、例えば、以下のジラジカル部分が挙げられる。
Figure 2006518587
(式中、n=1,2または3)。
好ましくは、遊離アミンを有するこのようなリンカーによって誘導体化されたヌクレオチドを、ポルフィリンのNHSエステルと反応させて、式Iの化合物を形成する。
C.分子タグが付加されたヌクレオシド三リン酸
本発明の組成物は、、核酸ポリメラーゼによる検出プローブへの酵素的取り込みのために分子タグで誘導体化されたヌクレオシド三リン酸を含む。1つの態様において、本発明のこのような化合物は、以下の式によって定義される。
Figure 2006518587
式中、Bは核酸塩基、L’は開裂可能な結合、−(M,D)は分子タグであって、Mは移動度改質剤でありDは詳細に後述する検出可能な部分であり、Rは−OHまたはモノ、ジ、またはトリホスフェートまたはそのアナログ、例えば、ホスホロチオエート、ホスホロアミデートなどであり;Rは−OHまたはプライマーのそれ以上の伸長を妨害する基、例えば、H,F,Cl,NH,N,またはOR’(式中、R’はC1−C6アルキル)であり;Rは、−OH,H,F,Cl,NH,N,またはOR’(式中、R’はC1−C6アルキル)である。)
1つの態様において、Rはトリホスフェートであり、RおよびRはそれぞれHである。別の態様において、Rはトリホスフェートであり、Rは−OHであり、RはHである。別の態様において、Rはトリホスフェート、RはH、Rは−OHである。核酸塩基としては、例えば、アデニン、7−デアザアデニン、7−デアザ−8−アザアデニン、シトシン、グアニン、7−デアザグアニン、7−デアザ−8−アザグアニン、チミン、ウラシル、およびイノシンが挙げられる。核酸塩基Bは、糖部分のC1炭素に、天然のヌクレオシドのように付加される。一般に、分子タグは、シトシンの4位、アデノシンの6位、ピリミジンの5位、プリンの8位、7−デアザプリンの7位などの従来の付加部位によって、開裂可能な結合を介してBにカップリングされる。開裂可能な結合Lは、広範な形態を有していてもよい。1つの態様において、開裂可能な結合LはリンカーL’(上述)から形成される。上述のように、好ましくは、Bに最も近いL’の末端部分は、アセチレン部分(−C≡C−)またはプロパルギル部分(−C≡CCH−)である。他の非アセチレン系リンカーも想定される。例示的リンカーは、Hobbs et al.,米国特許第5,151,507号;および第5,047,519号;Kahn et al.,米国特許第5,821,356号;第5,770,716号;第5,948,648号;第6,096,875号;Benson et al.,米国特許第5,936,087号;および第6,008,379号;Lee et al.,米国特許第6,080,852号;および第6,080,852号に開示されており、これらの特許は参照により本願に組み込む。開裂可能な結合Lが形成される元となるリンカーの例としては、上記で列挙したものと同じジラジカル部分が挙げられる。好ましくは、このようなリンカーで誘導体化したヌクレオチドの遊離アミンを分子タグ(後述)のNHSエステルと反応させて、式IIの化合物を形成する。
D.抗体結合組成物に付加されるポリヌクレオチド
ポリヌクレオチドは、参照により本願に組み込む下記の参照文献に開示される従来の化学を用いて、その5’末端または3’末端のいずれかによって、抗体結合組成物に付加される。Fung et al.(cited above),Hermanson(cited above),Mullah et al.,米国特許第5,736,626号;Nelson,米国特許第5,401,837号;Sano et al.,米国特許第5,665,539号;Dattagupta et al.,米国特許第4,748,111号;Nilsen,米国特許第6,117,631号;Martinelli et al.,米国特許第6,083,689号など。
(分子タグ)
1つの実施形態において、分子タグは、開裂誘発部分によって生成する一重項酸素などの活性種を有する開裂可能な結合の反応によって、検出プローブから開裂する。たとえば、Singh et al.、国際特許公報WO01/83502。開裂可能な結合は、実際上は、遊離した分子タグの構造を退化したり、検出特性に影響を及ぼさないような条件下で開裂させることのできる任意の化学結合基であってよい。本発明の組成物を均一アッセイ様式において使用する場合には、分子タグを検出プローブに保持している開裂可能な結合を、短距離に作用する開裂剤によって、その直近にある開裂可能な結合だけが開裂されるように開裂させる。典型的には、そのような物質は、該物質が開裂可能な結合に分散して開裂を起こす短寿命の種を生産するように、反応混合物に物理的または化学的変化を行うことによって活性化すべきである。
不均一系またはヘテロ異種様式においては、検出プローブをプライマーまたは取り込まれていないヌクレオシド三リン酸から分離する。したがって、開裂可能な結合と開裂剤をより広い範囲から選択して本発明において利用することができる。開裂可能な結合は、一重項酸素などの局所的に作用する反応種との反応に感受性の結合を含むだけでなく、反応混合物全体で作用する物質に感受性の結合、たとえば、あらゆる塩基感受性結合を開裂する塩基、あらゆる光開裂性結合を開裂させる適当な波長の光による全体照射などを含んでいてもよい。反応混合物全体に作用する物質によって開裂可能なさらに別の結合としては、還元によって開裂可能な結合、酸化によって開裂する結合、酸感受性結合、特異的プロテアーゼによって開裂可能なペプチド結合などが挙げられる。多くのそのような結合について記載した文献として、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Second Edition(John Wiley & Sons,New York,1991);Hermanson,Bioconjugate Techniques(Academic Press,New York,1996);およびStill et al.,米国特許第5,565,324号が挙げられる。
Lが酸感受性である場合、Lは好ましくはチオエーテルまたはそのセレニウムアナログであるか、炭素−炭素間二重結合を含むオレフィンであって、二重結合のオキソ基への開裂によって、分子タグ−(M,D)が遊離される。説明的なオレフィンとしては、ビニルスルフィド類、ビニルエーテル類、エナミン類、炭素原子においてα−メチンによって置換されたイミン類(CH,少なくとも1つの水素原子を有する炭素)が挙げられ、ビニル基は環であってもよく、ヘテロ原子は環であってもよいし、環状オレフィン炭素原子上で置換されていてもよく、オレフィン炭素原子には少なくとも1つから4つまでのヘテロ原子が存在しうる。得られるジオキセタンは、室温を超える温度、通常は約75℃未満に加熱することによって、酸または塩基との反応によって、あるいは光増感剤の非存在下または存在下における光活性化によって、自発的に分解するものであってもよい。このような反応物は、以下の例示的参考文献に開示されている。 Adam and Liu,J.Amer.Chem.Soc.94,1206−1209,1972,Ando, et al.,J.C.S.Chem.Comm.1972,477−8,Ando, et al.,Tetrahedron 29,1507−13,1973,Ando, et al.,J.Amer.Chem.Soc.96,6766−8,1974,Ando and Migita,ibid.97,5028−9,1975,Wasserman and Terao,Tetra.Lett.21,1735−38,1975,Ando and Watanabe,ibid.47,4127−30,1975,Zaklika et al.、Photochemistry and Photobiology 30,35−44,1979,and Adam, et al.,Tetra.Lett.36,7853−4,1995.米国特許第5,756,726号も参照のこと。
ジオキセタンの形成は、オレフィンの一方の炭素原子が分子タグに置換され、他方の炭素原子が結合部分に置換されている、活性化されたオレフィンを、一重奏酸素と反応させることによって行う。例えば、米国特許第5,807,675号を参照のこと。これらの開裂可能な結合は、下記の式によって表すこともできる。
−W−(X)α=Cβ(Y)(Z)−
式中、
Wは結合、ヘテロ原子、例えばO,S,N,P,M(安定な共有結合を作る金属を意図)または官能基、例えばカルボニル、イミノなどであってよく、XまたはCαに結合されていてもよく;少なくとも1つのXが脂肪族、芳香族、脂環式またはヘテロ環式であって、ヘテロ原子、例えばN,OまたはSを介してCαに結合されており、他のXは同一であっても異なってもよく、さらに水素、脂肪族、芳香族、脂環式またはヘテロ環式であってよく、通常は芳香族または芳香族ヘテロ環式であり、1つのXはYとともに環、通常はヘテロ環を形成してもよく、それらが付加する炭素原子は、一般に水素以外の場合は約1から20であり、通常は1から12であり、より通常は1〜8炭素原子であり、1つのXは、0から6、通常は0から4のヘテロ原子を有し、他方のXは少なくとも1つのヘテロ原子であって、6個までのヘテロ原子、通常は1〜4ヘテロ原子を有し;
YはXの定義の範囲にあり、通常は、ヘテロ原子を介してCβに結合されており、示したように、Xと一緒にヘテロ環を形成してもよく;
Zは通常は、約4〜12個、通常は4〜10個の炭素原子と、上述のようにCβに直接またはヘテロ原子を介して結合した0〜4個のヘテロ原子とからなる、ヘテロ環芳香族を含む芳香族であり;
分子タグがCαまたはXのいずれに結合されているかに応じてnは1または2であり、YおよびZのうちの一方が結合部分への結合のための官能基を有するか、あるいは、例えば結合部分Tへの結合基として機能するか、結合基を含むことにより、結合部分に結合される。
好ましくは、W,X,YおよびZは、分子タグの開裂によって、Eが後述の大きさ制限内となるように選択される。
説明的な開裂可能な結合としては、S(分子タグ)−3−チオールアクリル酸、N(分子タグ),N−メチル4−アミノ−4−ブテン酸、3−ヒドロキシアクロレイン、N−(4−カルボキシフェニル)−2−(分子タグ)−イミダゾール、オキサゾールおよびチアゾールが挙げられる。
関心のあるものとして、9位において式−(CO)X(A)の二価の基によって置換されたN−アルキルアクリジニル誘導体も挙げられる。この式中、Xは、O,S,N,およびSeからなる群より選択される、通常は最初の3つのうちの1つのヘテロ原子であり、Aは、分子タグによって置換された少なくとも2つの炭素原子、通常は6個未満の炭素原子からなる鎖であり、好ましくはAの他の価数は、水素によって満たされるが、鎖は他の基、例えば、アルキル、アリールヘテロ環基などによって置換されていてもよく、Aは一般に10以下の炭素原子である。
また関心のあるものとして、置換イミダゾール、チアゾール、オキサゾールなどによって例示される、ジヘテロシクロペンタジエンなどのヘテロ環式化合物も挙げられ、この場合、環は、通常は少なくとも1つの芳香族基によって置換されており、いくつかの例では、分子タグの遊離に加水分解が必要である。
さらに関心のあるものとして、テルリウム(Te)誘導体があり、この場合、TeはTeへの水素原子βを有するエチレンに結合されており、エチレン基は、オキソ基を含んでいてもよく、好ましくは芳香環に融合されている脂環式またはヘテロ環式の環の一部であり、Teの他の価数は分子タグに結合されている。環はクマリン、ベンゾキサジン、テトラリンなどであってよい。
いくつかの好ましい開裂可能な結合およびそれらの開裂産物を、図7A〜Fに示す。図7Aに示した、チアゾール開裂可能な結合「−CH−チアゾール−(CH2)n−C(=O)−NH−」は、−CH−C(=O)−NH−CHO部分を有する分子タグを与える。好ましくは、nは1〜12の範囲であり、より好ましくは1〜6の範囲である。図7Bに示したオキサゾール開裂可能な結合「−CH−オキサゾール−(CH2)n−C(=O)−NH−」は、「−CH−C(=O)O−CHO」部分を有する分子タグを与える。図7Cに示したDを有するオレフィン開裂可能な結合は、フルオレセイン染料である。図示したオレフィン結合の開裂により、「R−(C=O)−M−D」型の分子タグが得られるが、式中、「R」は上記で提供した分子タグEの一般的記載内の任意の置換基であってよい。好ましくは、Rは電子供与基である。例えばUllman et al.,米国特許第6,251,581号;Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th ed(Wiley−Interscience,New York,2001)などを参照のこと。より好ましくは、Rは1〜8個の炭素原子と、O,SおよびNからなる群より選択される0〜4個のヘテロ原子とを有する電子供与性基である。さらに好ましくは、Rは−N(Q),−OQ,p−[CN(Q)]、フラニル、n−アルキルピロール、2−インドールなどであり、Qはアルキルまたはアリールである。図7Cのオレフィン開裂可能な結合をさらに参照して、置換基「X」および「R」は、開裂可能な結合Lを記述した上記の式の置換基「X」および「Y」と等価である。特に、図7C中のXは好ましくはモルホリノ、−OR’、または−SR’’であり、R’およびR’’は、1〜8個の炭素原子と、O,SおよびNからなる群より選択される0〜4個のヘテロ原子を有する脂肪族、芳香族、脂環式またはヘテロ環式である。好ましいチオエーテル開裂可能な結合は、図7Dに示されており、「−(CH−S−CH(C)C(=O)NH−(CH−NH−」を形成し、nは2〜12の範囲、より好ましくは2〜6の範囲である。図7Dに示したタイプのチオエーテル開裂可能な結合は、図7Eおよび7Fに示した前駆体化合物によって形成してもよい。アミノ基との反応および付加の後、Fmoc保護基を除去して、遊離のアミンを産生させ、これを分子タグのNHSエステル、例えば、最後の反応工程がホスホルアミダイト基ではなくNHSエステルの付加であること以外は、図1,2および4のスキームによって産生される化合物などと反応させる。
分子タグ−(M,D)は、活性種、特に一重項酸素に関して安定であり、検出または受容体基を含む水溶性の有機化合物である。Eはサイズおよび構造に関して大きく変えることができる。1つの態様において、Eは、約100から約2500ダルトン、より好ましくは、約100から約1500ダルトンの分子量を有する。−(M,D)の好ましい構造は、後でさらに詳細に説明する。検出基は、電気化学、蛍光または発色シグナルのいずれを発生するものであってもよい。好ましくは、検出器は蛍光シグナルを発生する。
複数の組成物内の分子タグのそれぞれは、その複数のなかの他のメンバーに関して、一意的な発色分離特性および/または一意的な光学特性を有する。1つの態様において、発色分離特性は、分離に用いるカラム内での保持時間である。1つの態様において、光学特性は、所定の波長または波長帯域などにおける発光スペクトル、蛍光寿命、蛍光強度などの蛍光特性である。好ましくは、蛍光特性は蛍光強度である。例えば、複数のうちの各分子タグは、同じ蛍光発光特性を有するが、それぞれは、選択したカラム内での保持時間が独特であることで違いを示す。一方で、複数のうちの2つ以上の分子タグが同一の保持時間を有していてもよいが、この場合、それらは独特の蛍光特性、例えばスペクトル分解可能な発光スペクトルなどを有し、それら複数のなかのすべてのメンバーが分子スペクトルと蛍光測定の組み合わせによって区別できるようにする。
1つの態様において、分子タグは(M,D)であり、Mは移動度改質部分でありDは検出部分である。「(M,D)」という表示は、MおよびD部分の順番が、いずれかの部分を開裂可能な結合Lに近接させることができるようなものであることを示すために用いる。すなわち、「プライマー−L−(M,D)」は、「プライマー−L−M−D」または「プライマー−L−D−M」の2つの形のいずれかの結合化合物を表す。
検出部分Dは、蛍光ラベルまたは染料、発色ラベルまたは染料、電気化学的ラベルなどであってよい。好ましくは、Dは蛍光染料である。本発明とともに用いるための例示的蛍光染料としては、下記の参照文献に開示される水溶性ローダミン染料、フルオレセイン、4,7−ジクロロフルオレセイン、ベンゾキサンテン染料、エネルギー転移染料が挙げられる。Handbook of Molecular ProbesとResearch Reagents,8th ed.,(Molecular Probes,Eugene,2002);Lee et al,米国特許第6,191,278;Lee et al,米国特許第6,372,907号;Menchen et al,米国特許第6,096,723号;Lee et al,米国特許第5,945,526号;Lee et al,Nucleic Acids Research,25:2816−2822(1997);Hobb,Jr.,米国特許第4,997,928号;Khanna et al,米国特許第4,318,846号;Reynolds,米国特許第3,932,415号;Eckert et al,米国特許第2,153,059号;Eckert et al,米国特許第2,242,572号;Taing et al,国際特許公報WO 02/30944などである。さらに具体的な蛍光染料の例としては、5−および6−カルボキシローダミン6G;5−および6−カルボキシ−X−ローダミン、5−および6−カルボキシテトラメチルローダミン、5−および6−カルボキシフルオレセイン、5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,1’,2’,7’,8’−ジベンゾ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,1’,2’,7’,8’−ジベンゾ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,2’,7’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、および2’,4’,5’,7’−テトラクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセインが挙げられる。最も好ましくは、Dはフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体である。
移動度改質部分Mの大きさおよび組成は、結合から、原子が炭素、酸素、窒素、リン、ホウ素および硫黄である場合には、鎖内の約100原子、通常は約60原子未満、より通常には約30原子未満の間で変えることができる。一般に、結合以外の場合には、移動度改質部分は約0個から約40個、より通常は約0個から約30個のヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、上に示したヘテロ原子に加えて、ハロゲンまたは他のヘテロ原子を含んでいてもよい。水素以外の原子の総数は、一般的には約200原子より少なく、通常は約100原子より少ない。酸基が存在する場合には、移動度改質部分が存在する媒体のpHに応じて、様々な陽イオンが酸基に結びついていてもよい。酸は、カルボキシル、チオノカルボキシル、チオカルボキシル、ヒドロキサム、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、硫酸、亜硫酸、ボロン酸、硝酸、亜硝酸などを含む有機または無機のものであってよい。正の荷電のための置換基としては、アミノ(アンモニウムを含む)、ホスホニウム、スルホニウム、オキソニウムが挙げられ、置換基は一般に約1〜6個の炭素原子の脂肪族であり、ヘテロ原子あたりの炭素原子の総数は通常は約12個未満であり、通常は約9個未満である。側鎖は、アミン、アンモニウム塩、フェノール基を含むヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル、アミド、リン酸塩、ヘテロ環を含む。Mはホモオリゴマーまたは、例えばヌクレオチドとアミノ酸などの、同一または異なる化学的性質の異なるモノマーを有するホモオリゴマーまたはヘテロオリゴマーのいずれであってもよい。
別の態様において、(M,D)部分は、コンビナトリアルライブラリーの作成に用いられる化学的足場から構築する。たとえば、以下の参考文献が、広範な移動度改質部分を作成するのに有用な足場について記載している。ペプトイド(PCT公報WO91/19735、1991年12月26日)、暗号化ペプチド(PCT公報WO93/20242,1993年10月14日)、ランダムバイオオリゴマー(PCT公報WO92/00091,1992年1月9日)、ベンゾジアゼピン(米国特許第5,288,514号)、diversomeres such as hydantoins, benzodiazepines and dipeptides(Hobbs DeWitt,S.et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.90:6909−6913(1993)、vinylogous polypeptides(Hagiharaet al.J.Amer.Chem.Soc.114:6568(1992)),nonpeptidal peptidomimetics with a Beta−D−Glucose scffolding(Hirschmann,R.et al.,J.Amer.Chem.Soc.114:9217−9218(1992)),analogous organic syntheses of small compound libraries(Chen,C.et al.J.Amer.Chem.Soc.116:2661(1994)),oligocarbomates(Cho,C.Y.et al.Science 261:1303(1993)),peptidyl phosphonates(Campbell,D.A.et al.,J.Org.Chem.59:658(1994));Chenget al.米国特許第6,245,937号;Heizmannet al.,「Xanthines as a scaffold for molecular diversity」Mol.Divers.2:171−174(1997);Paviaet al.Bioorg.Med.Chem.,4:659−666(1996);Ostreshet al.米国特許第5,856,107号;Gordon,E.M.et al.,J.Med.Chem.37:1385(1994)などが挙げられる。このましくは、この態様において、Dは足場上での置換基であり、Mは残りの足場である。
さらに別の態様において、(M,D)部分は、合成の全部または一部に対して特に市販のDNAまたはペプチド合成装置を用いた容易なアセンブリを可能にする、1つ以上の同一または異なる一般的または市販の結合用、交差結合用、および標識用試薬から構築する。この態様に関して、(M,D)部分は、通常はリン酸ジエステルおよびアミド結合によって連結さるサブユニットで構成される。例示的な前駆体としては、限定はされないが、ジメトキシトリチル(DMT)で保護したヘキサエチレングリコールホスホルアミダイト、6−(4−モノメトキシトリチルアミノ)ヘキシル−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、12−(4−モノメトキシトリチルアミノ)ドデシル−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、2−[2−(4−モノメトキシトリチル)アミノエトキシ]エチル−(2−シアノエチル)、N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、(S−トリチル−6−メルカプトヘキシル)−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、5’−フルオレセインホスホルアミダイト、5’−ヘキサクロロ−フルオレセインホスホルアミダイト、5’−テトラクロロ−フルオレセインホスホルアミダイト、9−O−ジメトキシトリチル−トリエチレングリコール、1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、3(4,4’ジメトキシトリチルオキシ)プロピル−1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、5’−O−ジメトキシトリチル−1’,2’−ジデオキシリボース−3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、18−Oジメトキシトリチルヘキサエチレングリコール、1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、12−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ドデシル−1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト1,3−ビス−[5−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ペンチルアミド]プロピル−2−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、1−[5−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ペンチルアミド]−3−[5−フルオレノメトキシカルボニルオキシペンチルアミド]−プロピル−2−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、トリス−2,2,2−[3−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)プロピルオキシメチル]エチル−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、スクシンイミジルtrans−4−(マレイミジルメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピエオネート(SPDP)、スクシンイミジルアセチルチオアセテート、テキサスレッド−X−スクシンイミジルエステル、5−および6−カルボキシテトラメチルローダミンスクシンイミジルエステル、ビス−(4−カルボキシピペリジニル)スルホンローダミンジ(スクシンイミジルエステル)、5−および6−((N−(5−アミノペンチル)アミノカルボニル)テトラメチルローダミン、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)ブチラート(SMPB);N−γ−マレイミドブチリル−オキシスクシンイミドエステル(GMBS);p−ニトロフェニルヨードアセテート(NPIA);4−(4−N−マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)などの試薬が挙げられる。上記の試薬は例えば、Glen Research(Sterling,VA),Molecular Probes(Eugene,OR),Pierce Chemicalなどの試薬会社から市販されている。従来の合成スキームにおける上記試薬の使用は、例えばHermanson,Bioconjugate Techniques(Academic Press,New York,1996)など、当該技術分野において周知である。特に、Mは以下の試薬から構築することができる。ジメトキシトリチル(DMT)で保護されたヘキサエチレングリコールホスホルアミダイト、6−(4−モノメトキシトリチルアミノ)ヘキシル−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、12−(4−モノメトキシトリチルアミノ)ドデシル−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、2−[2−(4−モノメトキシトリチル)アミノエトキシ]エチル−(2−シアノエチル)、N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、(S−トリチル−6−メルカプトヘキシル)−(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト、9−O−ジメトキシトリチル−トリエチレングリコール、1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、3(4,4’ジメトキシトリチルオキシ)プロピル−1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、5’−O−ジメトキシトリチル−1’,2’−ジデオキシリボース−3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、18−Oジメトキシトリチルヘキサエチレングリコール、1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、12−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ドデシル−1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、1,3−bis−[5−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ペンチルアミド]プロピル−2−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、1−[5−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)ペンチルアミド]−3−[5−フルオレノメトキシカルボニルオキシペンチルアミド]−プロピル−2−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、トリス−2,2,2−[3−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)プロピルオキシメチル]エチル−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホルアミダイト、スクシンイミジルtrans4−(マレイミジルメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)、スクシンイミジルアセチルチオアセテート、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)ブチラート(SMPB);N−γ−マレイミドブチリル−オキシスクシンイミドエステル(GMBS);p−ニトロフェニルヨードアセテート(NPIA);および4−(4−N−マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)。
Mは、既知のポリマーサブユニット合成方法によって調製されるポリマー鎖を含んでいてもよい。選択された長さのポリエチレンオキシド含有鎖の形成方法は周知である。たとえば、Grossman et al,、米国特許第5,777,096号。所与の大きさのマルチサブユニットポリマー単位を直接または連結基を介して互いにカップリングすることを伴う上記の方法は、多種多様なポリマー、例えば、ポリエーテル(たとえば、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド)、ポリエステル(たとえば、ポリグリコール酸、ポリ乳酸)、ポリペプチド、オリゴ糖、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、ポリスルホキシド、ポリホスホネート、および、荷電または非荷電連結基によって連結された複数のサブユニットの単位からなるポリマーを含むそれらのブロックコポリマーに適用することができる。ホモポリマーに加えて、本発明に従って用いるポリマー鎖には、選択された長さのコポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド単位とポリプロピレン単位を交互にしたコポリマーも含まれる。別の例として、ホモポリマーまたは混合ポリマーとしての、選択された長さのポリペプチドおよびアミノ酸組成物(すなわち、天然に存在するまたは人工のアミノ酸残基を含む)が挙げられる。
(活性種を産生する開裂誘発部分)
開裂誘発部分は、開裂可能な結合を、好ましくは酸化によって開裂させることのできる活性種を産生する基である。好ましくは、活性種は、その開裂誘発効果が、該活性種が発生している部位の付近だけのものとなるように、短寿命の活性を示す化学種である。活性種が本質的に短寿命であることによって、その発生が付近を越えることがないために有意なバックグラウンドを創出しないか、あるいは、活性種を効率的に捕捉するスカベンジャーを使用して、発生部位からの近距離を越える開裂可能な結合との反応に利用できないようにする。説明的活性種としては、一重項酸素、過酸化水素、NADH、およびヒドロキシルラジカル、フェノキシラジカル、スーパーオキシドなどが挙げられる。酸化を起こす活性種のための説明的クエンチ剤としては、ポリエン、カロテノイド、ビタミンE、ビタミンC、チロシン、ヒスチジンおよびグルタチオンなどのアミノ酸−ピロールN−共役物が挙げられる。例えば、Beutner et al,Meth.Enzymol.,319:226−241(2000)。
開裂誘発部分および開裂可能な結合に対する重要な考察は、それらが目標タンパク質に結合されているときには互いにさほど離れておらず、増感剤によって発生した活性種が開裂可能な結合と相互作用できる前に、拡散してその活性を失うことはない。したがって、開裂可能な結合は、結合した開裂誘発部分の、好ましくは1000nm以内、好ましくは20〜100nm以内にある。この効果的な開裂誘発部分の範囲を、本願では「有効付近」と呼ぶ。
活性種の発生剤としては、酵素類、たとえば過酸化水素を発生するオキシダーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ、キサンテンオキシダーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、NADH−FMNオキシドレダクターゼ、ガラクトースオキシダーゼ、グリセリルリン酸オキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、コリンオキシダーゼおよびアルコールオキシダーゼ、ヒドロキシルラジカルを発生するセイヨウワサビペルオキシダーゼ、NADHまたはNADPHを発生する様々なデヒドロゲナーゼ、アンモニアを生成して高い局所pHを与えるウレアーゼなどが挙げられる。
増感剤は、反応性中間体または種、通常は一重項酸素を発生するように誘発させることのできる化合物である。好ましくは、本発明に従って使用される増感剤は光増感剤である。本発明の範囲に含まれる他の増感剤としては、熱、光、イオン化照射、または化学活性化による励起によって一重項酸素の分子を遊離させる化合物である。このクラスの化合物の最もよく知られたメンバーとしては、エンドペルオキシダーゼ、例えば1,4−ジスカルボキシエチル−1,4−ナフタレンエンドペルオキシド、9,10−ジフェニルアントラセン−9,10−エンドペルオキシドおよび5,6,11,12−テトラフェニルナフタレン5,12−エンドペルオキシドが挙げられる。加熱またはこれらの化合物による光の直接吸収によって、一重項酸素が遊離される。さらなる増感剤は、以下の参考文献に開示されている。Di Mascio et al,FEBS Lett.,355:287(1994)(peroxidases and oxygenases);Kanofsky,J.Biol.Chem.258:5991−5993(1983)(lactoperoxidase);Pierlot et al,Meth.Enzymol.,319:3−20(2000)(thermal lysis of endoperoxides)など。
開裂誘発部分への結合剤の付加は直接であっても間接であってもよく、共有結合または非共有結合のいずれによるものであってもよく、文献中で一般的に入手可能な周知の技術によって行うことができる。たとえば、「固定化酵素」Ichiro Chibata,Halsted Press,New York(1978);Cuatrecasas,J.Biol.Chem.,245:3059(1970)を参照のこと。様々な官能基を利用でき、取り込むことができる。官能基としては、カルボン酸、アルデヒド、アミノ基、シアノ基、エチレン基、ヒドロキシル基、メルカプト基などが挙げられる。様々な化合物の連結様式は周知であり、文献中(上記参照)に十分に説明されている。結合剤に対する連結基の長さは、連結される化合物の性質、具体的な結合特性に対する距離の効果などに応じて、広範に変えることができる。
例えば発生する活性種の数を増加させるために、結合剤に付加された複数の開裂誘発部分を有することが望ましい。このことは、複数の官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、エチレン性、アルデヒドを連結のための部位として有する、通常は高分子の多機能材料を用いて達成することができる。あるいは、支持体を用いてもよい。支持体は、多数の形状、例えばビーズを含む粒子、フィルム、膜、チューブ、ウェル、条片、ロッドなどのうちの任意の形状を有していてよい。光増感剤が取り込まれる支持体のためには、支持体の表面は好ましくは親水性であるか、親水性にでき、支持体本体は好ましくは疎水性である。支持体はそれが用いられる媒体内に懸濁可能であってもよい。懸濁可能な支持体としては、限定ではなく説明を目的として、ラテックス、脂質二重層、油滴、細胞およびハイドロゲルなどの高分子材料である。他の支持組成としては、ガラス、金属、ポリマー、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ(塩化ビニル)、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ナイロン、ポリ(ビニルブチラート)などが挙げられ、単独または他の材料と組み合わせて用いられる。支持体への結合剤の付加は、直接であっても間接であってもよく、共有結合または非共有結合のいずれによるものであってもよく、上記で検討したように文献中で一般的に入手可能な周知の技術によって行うことができる。前掲の「固定化酵素」Ichiro Chibataを参照のこと。支持体の表面は、通常は多機能性であるか、多機能化され得るか、目標結合部分などに、共有的または特異的または非特異的な非共有相互作用を介して、結合することができる。
開裂誘発部分は、支持体の表面に共有結合的または非共有結合的に付加されることにより、または支持体の本体に取り込まれることにより、支持体に付属させることができる。表面への連結は上記で検討したように行ってもよい。開裂誘発部分は支持体の調製の最中または後のいずれかに支持体の本体中に取り込んでもよい。一般に、開裂誘発部分は、必要量の活性種を達成するのに必要な量だけ支持体に付属される。一般に、開裂誘発部分の量は実験的に決定される。
(開裂誘発部分としての光増感剤)
上述のように、本発明に従う好ましい開裂誘発部分は、一重項酸素を産生する光増感剤である。本願で用いる「光増感剤」とは、光によって活性化されると分子状酸素を一重項酸素に変換する光吸収分子のことをいう。光増感剤の使用および合成から共役物を選択し、形成するための指南が、例えば光力学治療、免疫診断などの分野の文献中で入手できる。以下は参考文献の例である。Ullman, et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91,5426−5430(1994);Strong et al,Ann.New York Acad.Sci.,745:297−320(1994);Yarmush et al,Crit.Rev.Therapeutic Drug Carrier Syst.,10:197−252(1993);Pease et al,米国特許第5,709,994号;Ullman et al,米国特許第5,340,716号;Ullman et al,米国特許第6,251,581号;McCapra,米国特許第5,516,636号;Wasserman and R.W.Murray.Singlet Oxygen.(Academic Press,New York,1979);Baumstark,Singlet Oxygen.,Vol.2(CRC Press Inc.,Boca Raton,FL 1983);and Turro,Modern Molecular Photochemistry(University Science Books,1991).
光増感剤は、光による励起によって一重項酸素を発生させるための増感剤である。光増感剤としては、染料および芳香族化合物が挙げられ、通常は共役二重または三重結合を有する、共有結合された原子を含む化合物であることが普通である。化合物は典型的には約200〜約1,100nm、通常は約300〜1,000nm、好ましくは約450〜約950nmの波長範囲の光を吸収し、その最大吸収における吸光係数が、励起波長において500M−1cm−1より大きく、好ましくは約5,000M−1cm−1、より好ましくは約50,000M−1cm−1である。酸素の非存在下における光吸収後に生じる励起状態の寿命は、通常は、少なくとも約100ナノ秒、好ましくは少なくとも約1ミリ秒である。一般に、寿命は、本発明に従う試薬中において結合の開裂がおこるのに十分な長さであればよい。そのような試薬は、通常は後述するような濃度で存在する。光増感剤による励起状態は通常は、その基底状態と比べて異なるスピン量子数(S)を有し、基底状態がよくあるように一重項(S=0)の場合には、通常は三重項(S=1)である。好ましくは、光増感剤は、高い系間交差収率を有する。すなわち、光増感剤の光励起により通常は、少なくとも約10%、望ましくは少なくとも約40%、好ましくは約80%をこえる効率で三重項状態が与えられる。
選択した光増感剤は、比較的光安定性であり、好ましくは一重項酸素とは効率的に反応しない。いくつかの構造的特徴が、最も有用な光増感剤中に存在する。殆どの光増感剤は、剛性のしばしば芳香族構造に保持された少なくとも1つの、しばしば3つ以上の共役された二重または三重結合を有している。これらは、しばしば、カルボニルまたはイミン基または周期表の第3〜6行から選択される重原子、特にヨウ素または臭素などの系間交差を加速する少なくとも1つの基を含み、拡大した芳香族構造を有していてもよい。
様々な抗原を用いて光増感剤を光活性化し、一重項酸素を発生させることができる。光源が実際の時間分内で一重項酸素を発生するのに十分な強度であれば、多色および単色のいずれの光源も用いることができる。照射の長さは、光増感剤の性質、開裂可能な結合の性質、照射光源のパワー、およびサンプルから光源までの距離などのに依存する。一般に、照射時間は、約1マイクロ秒未満から約10分、通常は約1ミリ秒から約60秒間の範囲とすることができる。照射の強度と長さは、少なくとも約0.1%の光増感剤分子、通常は少なくとも約30%の光増感剤分子、好ましくは実質的にはすべての光増感剤分子を励起するのに十分なものとすべきである。限定ではなく説明的なものとしての例示的な光源としては、例えば、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンレーザー、YAGレーザー、He/Cd レーザー、およびルビーレーザー、光ダイオード、水銀、ナトリウムおよびキセノン灯、白熱灯、たとえば、タングステンおよびタングステン/ハロゲン、閃光灯などが挙げられる。
本発明において使用しうる光増感剤としては、上述の特性を有し、以下の参考文献中に列挙されるものが挙げられる。Turro,Modern Molecular Photochemistry(cited above);Singh and Ullman,米国特許第5,536,834号;Li et al,米国特許第5,763,602号;Ullman, et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91,5426−5430(1994);Strong et al,Ann.New York Acad.Sci.,745:297−320(1994);Martin et al,Methods Enzymol.,186:635−645(1990);Yarmush et al,Crit.Rev.Therapeutic Drug Carrier Syst.,10:197−252(1993);Pease et al,米国特許第5,709,994号;Ullman et al,米国特許第5,340,716号;Ullman et al,米国特許第6,251,581号;McCapra,米国特許第5,516,636号;Wohrle,Chimia,45:307−310(1991);Thetford,European patent publ.0484027;Sessler et al,SPIE,1426:318−329(1991);Madison et al,Brain Research,522:90−98(1990);Polo et al,Inorganica Chimica Acta,192:1−3(1992);Demas et al,J.Macromol.Sci.,A25:1189−1214(1988)など。光増感剤の例を表1bに挙げる。
表1b
光増感剤の例
ヒポクレリンA
ヒポクレリンB
ハイパリシン
フルオレセイン染料のハロゲン化誘導体
ローズベンガル
メロシアニン540
メチレンブルー
9−チオキサントン
クロロフィル
フェナレオン
プロトポルフィリン
ベンゾホルフィリンA一酸
テトラフェニルポルフィリン
ローダミン染料のハロゲン化誘導体
メタロ−ポルフィリン
フタロシアニン
ナフタロシアニン
テキサフィリン型巨大環
ヘマトホルフィリン
9,10−ジブロモアントラセン
ベンゾフェノン
クロリンe6
ペリレン
ベンゾホルフィリンB一酸。
ある実施形態において、光増感剤部分は、開裂誘発部分に関して上記で検討したように、支持体を含んでいてもよい。光増感剤は、上記で検討したように、支持体の表面に共有結合または非共有結合的に付加するか、支持体の本体中に取り込むことにより、支持体に付属させることができる。一般に、光増感剤は、必要量の一重項酸素を達成するために必要な量だけ支持体に付属される。一般に、光増感剤の量は実験的に決定される。光増感剤として使用される光増感剤は、例えばPease et al,米国特許第5,709,994号において検討されているように、該光増感剤が、例えばラテックス粒子内に取り込まれて光増感剤ビーズを形成する場合に、親油性のメンバー内での溶解性を保証するために、好ましくは比較的非極性である。例えば、光増感剤ローズベンガルは、J.Amer.Chem.Soc.,97:3741(1975)に記載されるように、ラテックス上のクロロメチル基によって0.5ミクロンのラテックスビーズに共有結合付加されてエステル連結基を与える。
アッセイ試薬への増感剤分子の共役:増感剤分子は、様々な方法によって様々な構成で、例えばオリゴヌクレオチドなどの別の分子に共役させることができる。例えば、活性化された(NHSエステル、アルデヒド、塩化スルホニルなど)増感剤(ローズベンガル、フタロシアニンなど)は、部分(抗体、アビジンまたは他のタンパク質、HN−LC−ビオチン、アミノデキストラン、他の小および大分子を含むアミノ基)を含む反応性アミノ基と反応させることができる。このよう共役物は様々なアッセイにおいて直接用いることができる(たとえば、抗体−増感剤共役物、ビオチン−LC−増感剤など)。
(遊離した分子タグの分離)
上述のように、分子タグは、1つ以上の物理的、化学的、および/または光学的特徴に基づいて、分子タグを区別することのできる分離技術によって分離するようにデザインされる。このような分離技術は、分子タグ(したがって、対応する検体)の有無に関する定性的な情報だけでなく定量的な情報も提供できることが好ましい。1つの態様において、分子タグの混合物を含んだ溶液、例えば緩衝液溶液、反応溶媒を処理して、個々の種類の分子タグの分離を行うように、液相分離技術を用いる。
通常は、このような分離は、そのような出発混合物から、それぞれの分子タグの濃度増加領域に対応する識別可能なピークまたはバンドが形成されるまでの、分子タグの経路に沿った移動度の違いによって行う。このような経路は、流体流、電界、磁界などによって規定することができる。どの分離技術を選択するかは、該技術の使用の出費と利便性、分子タグの化学的性質や分離すべき分子タグの数、使用する検出様式のタイプを所与とした当該技術の解析力を含むいくつかの因子に依存する。分子タグは電気泳動またはクロマトグラムによって分離することが好ましい。
A.電気泳動分離
電気泳動の方法は周知であり、特定の複数の分子タグを形成して分離するためのデザイン上の選択を行うにあたって、当業者に対する指南は豊富に存在している。以下は電気泳動に対する参考文献の例である。:Krylov et al,Anal.Chem.,72:111R−128R(2000);P.D.Grossman and J.C.Colburn,Capillary Electrophoresis:Theory and Practice,Academic Press,Inc.,NY(1992);米国特許第5,374,527号;第5,624,800号;第5,552,028号;ABI PRISM 377 DNA Sequencer User’s Manual,Rev.A,January 1995,Chapter 2(Applied Biosystems,Foster City,CA)など。1つの態様において、分子タグはキャピラリー電気泳動によって分離する。当業者の知識範囲のデザイン上の選択としては、限定はされないが、いくつかの市販のモデルからの機器の選択、分離媒体の種類と濃度、pH、所望の分離時間、温度、電圧、毛細管の種類および寸法、検出モード、分離すべき分子タグの数などを含む動作条件の選択が含まれる。
本発明の1つの態様において、電気泳動分離の最中または後に、分離される化合物の蛍光シグナルと移動時間(または移動距離)を記録することにより、あるいは、相対蛍光および分子タグの移動順序のチャート(例えば電気泳動図)を構築することにより、分子タグを検出または同定する。このような検出を行うために、分子タグを、例えば高強度水銀灯、レーザーなどの標準的な手段によって照射することもできる。典型的には、分子タグは、He−Neガスレーザーまたは固体ダイオードレーザーによって発生されるレーザー光によって照射する。そして、蛍光シグナルは、光電子倍増管、電荷結合素子などの光検出器によって検出することができる。電気泳動検出装置の例が、例えば、米国特許第5,543,026号;第5,274,240号;第4,879,012号;第5,091,652号;第6,142,162号などに記載されている。他の態様において、分子タグは、例えば米国特許第6,045,676号に記載のように電気化学的に検出してもよい。
電気泳動分離には、移動度の違いに基づいた電界中での分子の移動と分離が伴う。様々な形態の電気泳動として、限定ではなく例示として、フリーゾーン電気泳動、ゲル電気泳動、等電点電気泳動法、等電点電気泳動法、キャピラリー電気クロマトグラフィー、およびミセル界面動電クロマトグラフィーが挙げられる。キャピラリー電気泳動には、約1〜約200マイクロメートル、通常は約10から約100マイクロメーターの断面寸法を有するチューブまたは流路内で行われる、好ましくは、電気泳動、誘電気泳動および/または電気浸透流を含む動電流による電気分離が伴う。毛細管は、長い独立した毛細管であってもよいし、シリコン、石英、ガラスまたはプラスチックからなるウェハまたはフィルム中の流路であってもよい。
キャピラリー電気泳動分離において、分子タグを含んだ反応混合物の量を、増幅および他の反応を行うキャピラリー装置の一部であるか該装置に連結されていてもよい電気分離流路中に該アリコートを導入することにより、電気分離に供する。次に、該流路内に収容されている導電性媒体に電位を印加して、組み合わせ内の成分の移動を行う。一般に、印加される電位は、当該技術分野における周知の慣習に従って所望の成分の電気泳動分離を達成するのに十分なものである。当業者であれば、本発明において用いる所与の試薬の組に対する最適な電位、および/または開裂されるラベルの性質、反応媒体の性質などを決定することができる。媒体に対してのものや電位を含む電気分離のためのパラメータは、通常は所望の成分の最大分離を達成するために最適化される。このことは、実験的に達成することができ、当業者の知識の範囲である。
検出は、米国特許第5,560,811号(第11欄、19〜30行目)、第4,675,300号、第4,274,240号および第5,324,401号に示される方法を含む、キャピラリー電気泳動カラムの分析に関連する任意の既知の方法によるものであってよく、該文献の関連開示は参照により本願に組み込む。電気泳動分野の当業者であれば、広範な電位または電界強度を用いてもよいこと、例えば、10〜1000V/cmの電界が用いられ、約200から約600V/cmがより典型的であることを認識するであろう。市販の装置に対する電圧の上限は、約30kVであり、約40から約60cmの毛細管の長さで、約600V/cmの最大電界を与える。DNAに対しては、典型的には毛細管をコーティングして、電気浸透流を低減し、毛細管の注入端を負の電位に維持する。
検出を容易にするために、装置全体を、約180から約1500nm、通常は約220から約800、さらに通常には約450から約700nmの範囲の波長の光の透過損失を低くするように、光学透過性のプラスチック材料で作成してもよい。適切な材料としては、溶融シリカ、プラスチック、石英、ガラスなどが挙げられる。
B.クロマトグラフィーによる分離
本発明の1つの態様において、限定はされないが、分子量、形状、溶解度、pKa、疎水性、電荷、極性などを含む1つ以上の物理的性質の基づいたクロマトグラフィによる分離を行うように複数の分子タグをデザインする。クトマトグラフィー分離技術は、カラムタイプ、固相、移動相などのに基づいて選択し、その後分離されうる複数の分子タグを選択して1つの動作において明確に区別できるピークまたはバンドを形成するようにしてもよい。どのHPLC技術を本発明において用いるために選択するかは、検出すべき分子タグの数(すなわち複数のサイズ)、アッセイにおいて発生される各分子タグの推定量、多重アッセイにおいて用いられる組の候補である分子タグの合成の利用性および簡便性、使用する検出の様式、HPLC機器、カラムおよび溶媒の入手しやすさ、堅牢性、コスト、運転のしやすさによって決まる。
一般に、カラムおよび技術としては、制限された量のサンプルを分析するのに適し、最高の解像度の分離を提供するものが好ましい。このような選択を行うための指南は、文献中に見いだすことができる。たとえば、Snyder et al,Practical HPLC Method Development,(John Wiley & Sons,New York,1988);Millner,”High Resolution Chromatography:A Practical Approach”,Oxford University Press,New York(1999),Chi−San Wu,”Column Handbook for Size Exclusion Chromatography”,Academic Press,San Diego(1999),and Oliver,”HPLC of Macromolecules:A Practical Approach,Oxford University Press”,Oxford,England(1989)。特に、カラムタイプ、固相などの所与の条件において、クロマトグラフィー分離の系統的な開発および最適化のための手順が利用できる。たとえば、Haber et al,J.Chromatogr.Sci.,38:386−392(2000);Outinen et al,Eur.J.Pharm.Sci.,6:197−205(1998);Lewis et al,J.Chromatogr.,592:183−195 and 197−208(1992)など。
1つの態様において、分子タグ候補の初期選択は、選択されたカラムおよび固定相によって典型的に分離された分子の生理化学特性に左右される。初期選択は、上記の参考文献に記載されるような従来の最適化手順に従うとともに、より適した候補分子タグを個々の実施形態の分離対象と置換することにより、実験的に改善される。1つの態様において、本発明の分離対象は、以下のものを含む(i)複数の分子タグを、60分未満、より好ましくは40分未満、さらに好ましくは10分から40分の範囲の分離時間内に、明確に区別できるピークまたはバンドに分離(ii)任意の対が少なくとも10、より好ましくは少なくとも1.25、さらにより好ましくは少なくとも1.50の解像度を有するようにピークまたはバンドを形成。(iii)分離中のカラム圧が150bar未満(iv)分離温度が25℃から90℃、好ましくは35℃から80℃の範囲、(v)複数の明確に区別できるピークが5から30の範囲であり、すべのピークが同じクトマトグラムにある。2つのピークまたはバンドに言及する際に本願で用いる「解像度」とは、2つのピークまたはバンド中心間の距離を、ピークの平均底幅で割ったものである。たとえば、Snyder et al(cited above)。
クトマトグラフィー法は、分子タグをそれらのクロマトグラフィー特性に基づいて分離するために用いる。クロマトグラフィー特性は、例えば、所定の条件下、または、分子タグが特定のクロマトグラフィー媒体から溶出される特定の条件下における特定のクロマトグラフィー媒体上での分子タグの保持時間である。分子タグのクロマトグラフィー特性は、所定の条件下、特定のクロマトグラフィー媒体を用いてクロマトグラフィーにより分離される一群または一組の分子タグに含まれる分子タグの、溶出の順序、溶出のパターンであってもよい。分子タグのクロマトグラフィー特性は、分子タグの物理的特性と、そのクロマトグラフィー媒体および移動相との相互作用によって決まる。クロマトグラフィーに対する所定の条件には、個々の移動相溶液、カラムの径および長さを含むカラム幾何学、pH、流速、カラム作業の圧力と温度、および分子タグの所望の分離を得るために変えることのできる他のパラメータが含まれる。分子タグまたは、分子のクロマトグラフィー特性は、様々なクロマトグラフィー方法を用いて検出することができる。
1つの実験において検出される分子タグの組は、質量、荷電、質量−荷電比、検出タグ、例えば異なる蛍光団または放射性ラベル、または他の独特の特徴が異なる、化学的に関連する一群の分子である。したがって、サンプル中の分子タグを分離するための適切なクロマトグラフィー媒体を選択する際には、分子タグの化学的性質と、分子タグの群のなかの分子タグ間での個々の違いを考慮することができる。
液体クロマトグラフィーによる分子タグの分離は、分子タグの荷電、大きさおよび疎水性などの分子タグの物理的特徴、または分子タグが、親和性マトリックス上の染料、レクチン、薬物、ペプチドおよび他のリガンドに結合する能力などの機能的特徴に基づいて行うことができる。分子タグの荷電、大きさおよび疎水性および他のクロマトグラフィー特性に基づいた分子タグの分離のために、様々なクロマトグラフィー媒体が適している。個々のクロマトグラフィー媒体の選択は、使用する分子タグの特性に依存するであろう。
分離された分子タグは、吸収、蛍光または電気化学的特性などの分子タグの固有の特性の検出や、分子タグに付加された検出基または部分の検出を含む様々な分析方法を用いて検出することができる。必要ではないが、様々な検出基または部分を分子タグに付加して、クロマトグラフィー分離後の検出を容易にすることもできる。
液体クロマトグラフィーとともに用いるための検出方法は周知であり、市販されており、自動化高出力サンプリングに適用することができる。分子タグの分析のために選択される検出方法は、分子タグが検出可能な基または部分を含むかどうか、使用する検出可能な基のタイプ、および使用される場合には分子タグおよび検出可能な基の物理化学的性質に依存する。蛍光、電解質伝導度、屈折率、および蒸発性光散乱に基づく検出方法を用いて、様々なタイプの分子タグを検出することができる。
様々な光検出器を用いて、液体クロマトグラフィーによって分離された分子タグを検出することができる。核酸、ポリペプチド、ペプチド、および他の巨大分子および小分子を、紫外(UV)/可視分光検出器を用いて検出する方法は、周知であり、UV/可視検出が、HPLC分析に対する検出方法としては最も広く用いられている。赤外分光光度計もまた、透明の極性液体である移動相とともに用いる場合には、巨大分子および小分子を検出するために使用できる。
可変波長およびダイオードアレイ検出器が、2つの市販されているタイプのUV/可視分光光度計を代表するものである。いくつかの可変波長UV検出器の有用な特徴は、ピークがフローセルを通過するあいだに、様々な波長において分光走査を行って、吸収を正確に読み取ることができることである。ダイオードアレイ技術は、2つ以上の波長における吸収の測定が可能であり、当該吸収測定値の比を算出できるというさらなる利点を提供する。複数の波長におけるこのような吸収の配分は、ピークが1つまたは2つ以上の分子タグのいずれを示すかを判定する際に特に助けになる。
蛍光検出器は、蛍光検出基を含むものや本質的に蛍光性のものなど、蛍光性の分子タグを検出するために用いることもできる。典型的には、蛍光感度は比較的高く、分子タグが蛍光団を含む場合には他の分光検出方法よりも有益である。分子タグは検出可能な固有の蛍光を有していてもよいが、分子タグが適切な蛍光検出基を含む場合には、サンプル中の1つの分子タグを検出できるものであってもよい。
電気化学的検出方法もまた、HPLCによって分離された分子タグを検出するために有用である。電気化学的検出は、適切な電極における分子タグの酸化または還元反応に由来する電流を測定することに基づいている。電流のレベルは分子タグ濃度と正比例するので、所望の場合、電気化学的検出は定量的に用いることができる。
蒸発光散乱検出は、粒子が、多色光線の光路を横切る際に光子を分散する能力に基づいている。HPLCからの流出液をまず最初に霧状にし、得られた分子タグを含んだエアロゾルミストを光線を通して案内する。サンプル中に存在する分子タグの量に比例し、発色団、蛍光団または電気活性基などの検出可能な基の有無とは関係のないシグナルが発生される。したがって、蒸発光散乱検出に対しては、分子タグ上に検出基または部分が存在することは必要でない。
HPLCによって分離された分子タグを検出するために、質量分析方法を用いることもできる。質量分析は、小さい質量の鎖を有するイオンを分解し、高い精度と感度でイオンの質量を測定することができる。質量分析法は当該技術分野において周知である(Burlingame et al,Anal.Chem.70:647R−716R(1998);Kinter and Sherman,Protein Sequencing and Identification Using Tandem Mass Spectrometry Wiley−Interscience,New York(2000)を参照のこと)。
スペクトルデコンボルーションや定量分析などの任意の検出方法を用いて得られるデータの解析は、手動で行っても、コンピュータを使って行ってもよく、自動化された方法を用いて実施してもよい。様々なコンピュータプログラムを用いて、ピーク統合、ピーク面積、高さおよび保持時間を測定することができる。このようなコンピュータプログラムは、分子タグの存在を定性的または定量的に測定するために都合良く使用することができる。HPLCおよび対応する検出器とともに使用するコンピュータプログラムは、当業者にとって周知であり、一般に、市販のHPLCおよび検出装置とともに提供される。
様々な市販の装置が分子タグの高出力分析によく適している。当業者であれは、分子タグのHPLC分析を自動化するのに有用な、自動サンプル調製装置や自動注入装置などの適切な装置を決定することができる。自動化された方法は、例えば、多数のサンプルを処理している場合に分子タグの高出力分析を行うため、あるいは目標検体を検出するための本発明の方法の多重適用のために用いることができる。本発明とともに用いるのに適したHPLC機器装置の例としては、Agilent 1100 Series HPLC装置(Agilent Technologies,Palo Alto,CA)が挙げられる。
当業者であれば、特に分析が高出力様式で行われる場合に、分子タグを正確に分析するために有用な品質制御手段を承知しているであろう。このような品質制御手段としては、外部または内部対照標準の使用、クロマトグラフピーク形状の分析、機器性能の評定、例えば、線形性の範囲、サンプルの収率、サンプルの溶液溶解性および測定の精度を測定することによる実験方法の妥当性確認などが挙げられる。
(分子タグおよび結合化合物の合成)
電荷付与部分またはペプチド鎖としての移動度改質剤を形成するタイプの剛性を実施するための化学は、当該技術分野において周知である。たとえば、Marglin, et al,Ann.Rev.Biochem.(1970)39:841−866を参照のこと。一般に、このような合成には、適当な保護基によって、反応に関与しない官能基を保護することが伴う。次に遊離の官能基を反応させて、所望の結合を作成する。ペプチドはMerrifield合成(Merrifield,J.Am.Chem.Soc.(1980)85:2149−2154 and Houghten et al,Int.J.Pep.Prot.Res.(1980)16:311−320における場合のように、樹脂上で生産させることができる。次にペプチドを既知の技術に従って樹脂から取り除く。
ペプチド合成に対して利用できる多くの技術の概要は、固相ペプチド合成に対しては、J.M.Stewart, et al,”Solid Phase Peptide Synthesis,W.H.Freeman Co,San Francisco(1969);and J.Meienhofer,”Hormonal Proteins and Peptides”,(1973),vol.2,p.46,Academic Press(New York)、溶液合成に対してはE.Schroder, et al,”The Peptides”,vol.1,Academic Press(New York),1965に記載されている。
一般に、上記の方法は、1つ以上のアミノ酸または適切に保護されたアミノ酸を、成長中のペプチド鎖に連続的に付加することを含む。通常は、適切な保護基が、最初のアミノ酸のアミノまたはカルボキシル基を保護する。次に、アミド結合を形成するのに適した条件下において、適切に保護された補助(アミノまたはカルボキシル)基を有する配列内の次のアミノ酸を加えることにより、保護または誘導体化されたアミノ酸を、不活性固体支持体に付加するか、溶液中で利用することができる。次に、保護基をこの新しく付加されたアミノ酸残基から除去し、次のアミノ酸(適切に保護された)を加えるなどする。すべての所望のアミノ酸が適当な配列に連結された後、残っているあらゆる保護基(およびあらゆる固体支持体)を連続的または同時に除去して、最終ペプチドを得る。保護基は、所望により、使用した個々の保護基に依存する既知の方法に従って除去する。たとえば、保護基は、液体アンモニウム中、木炭上で水素およびパラジウムによる還元によって、例えばトリフルオロ酢酸、フッ化水素酸などによる加水分解によって除去してもよい。
ホスホルアミダイトを使用する結合化合物の合成または関連する化学に対しては、文献から多くの指南を得ることができる。Handbook of Molecular Probes and Research Products,8th ed(Molecular Probes,Inc.,Eugene,OR,2002);Beaucage and Iyer,Tetrahedron,48:2223−2311(1992);Molko et al,米国特許第4,980,460号;Koster et al,米国特許第4,725,677号;Caruthers et al, 米国特許第4,415,732号;第4,458,066号;および第4,973,679号など。これらの化学のうちの多くは、例えばApplied Biosystems,Inc.(Foster City,California)モデル392または394DNA/RNA合成装置などの自動DNA合成装置上で、結合化合物の成分を好都合に合成することを可能にする。
移動度改質部分の一部としてヌクレオチドを含む分子タグ試薬の合成は、標準的なホスホルアミダイト化学を用いて固相支持体上でのアセンブリを介して容易にかつ効果的に行うことができる。得られる移動度改質部分は、先に検討したように、ラベルおよび/またはポリペプチド結合部分に連結してもよい。
(分子タグに対する例示的合成手法)
1つの例示的な合成手法について図1に概説する。市販の6−カルボキシフルオレセインから開始して、フェノールのヒドロキシル基を無水物を用いて保護する。ピリジン中の無水イソ酪酸を用いたが、他の変形も同様に適している。保護基としてエステル官能基を選択することが特に重要である。この種はオリゴヌクレオチド構築の間だけでなくホスホルアミダイトモノマー合成の間を通してインタクトのままである。これらの基は合成されたオリゴヌクレオチドがアンモニアを用いて脱保護されるまで除去されない。保護後、粗物質を、DCCをカップリング剤として用いて、in situにおいてN−ヒドロキシキシスクシンイミドエステル(NHSエステル)を介して活性化する。DCU副産物をろ過により除去し、アミノアルコールを加える。多くのアミノアルコールが市販されているが、それらのいくつかはアミノ酸を還元して得られたものでおる。アミノアルコールが「HN−(CH−OH」の形態である場合、nは2〜12の範囲であり、より好ましくは2〜6の範囲である。アミンだけが、N−ヒドロキシスクシンイミドを交換するのに十分な反応性を有している。標準的な抽出ワークアップにより、95%収率の生成物が得られる。この物質をホスフィチル化して、ホスホルアミダイトモノマーを得る。さらなる分子タグを合成するためには、対称ビス−アミノアルコールリンカーをアミノアルコールとして用いる(図2)。そのような場合、ホスフィチル化に先立って、第2のアミンを多数のカルボン酸誘導体(図3に示すいくつかの可能な安息香酸誘導体によって例示される)とカップリングさせる。
あるいは、分子タグは5−アミノフルオレセインを出発物質として用いる代替戦略によって作成してもよい(図4)。5−アミノフルオレセインを大量の溶媒中で、大過剰の二塩化二酸に添加することにより、二量体形成よりも、モノアシル化生成物を優先して形成することができる。フェノール性基は、これらの条件化では反応性でない。水性のワークアップにより、末端の酸クロライドをカルボン酸に変換する。この生成物は、6−カルボキシフルオレセインと類似しており、同じ一連の工程を用いて、その保護されたホスホルアミダイトモノマーに変換される。多くの二塩化二酸および二酸が市販されているが、これらは、SOClまたは塩化アセチルを用いて二塩化二酸に変換することができる。多くの二塩化二酸およびアミノアルコールが市販されている(図5)。これらの合成手法はコンビナトリアル化学に対して理想的に適している。
図1、2および3のスキームを用いて構築した分子タグは、ホスフィチルかの前または後のいずれかに、例えば後述の化学を用いて開裂可能な結合を付加するようにさらに反応させる。
一方端において、ポリペプチド結合部分に連結するための適切な官能基を有するような分子タグを組み立ててもよい。様々な官能基を用いることができる。ペプチド中に通常存在する官能基、例えば、カルボキシ、アミノ、ヒドロキシおよびチオールを、共有結合を形成するための反応性官能基の目標としてもよい。分子タグは、結合基の化学と、ポリペプチド結合部分上での官能性の利用性に従って結合させる。たとえば、ポリペプチドに対して特異的な抗体、およびその断片、例えばFabフラグメントに対して上記で検討したように、チオール基は、チオエステル形成のための例えばマレイミドなどの活性オレフィンを用いるために利用することができる。リジンが利用できる場合には、水中で反応しうる活性化されたエステル、例えばニトロフェニルエステルまたはペンタフルオロフェニルエステル、またはカルボジイミドおよび半エステルカルボン酸などとの混合無水物を用いてもよい。共役のための化学は文献中に多数示されており、それぞれの特定の状況に対して、共役化のため前例を文献中に見いだすことができる。
説明的な合成においてはジオールを用いる。このようなジオールの例としては、2〜3個の炭素原子からなるアルキレンとのアルキレンジオール、ポリアルキレンジオール、2〜3個の炭素原子からなるアルキレンであって、窒素が1〜6個の炭素原子の保護基またはアルキル基で置換されており、1つのジオールがジメチルトリチル基などの従来の保護基によって保護されているアルキレンアミンまたはポリ(アルキレンアミン)ジオールが挙げられる。この基は、質量調整領域として機能し、アミノ基とともに荷電調整領域としても機能しうる。所望により、質量調整剤は、ホスホルアミダイト化学によって接合された構築ブロックを用いて組み立てることもできる。このようにして、荷電調整剤を、質量調整剤の間にまき散らすことができる。例えば、1,2,3,n単位を有する一連のポリエチレンオキシド分子をを調製してもよい。多数の負電荷を導入するために、小さいポリエチレンオキシド単位を用いてもよい。質量および荷電調整領域は、ホスフェート単位によって接合された複数のポリエチレンオキシド単位を有するように構築してもよい。あるいは、より大きなスペーサを用いることにより、より少ないホスフェート基しか存在しなくなり、大きな質量の違いなしに、質量対荷電比の大きな違いを達成するようにしてもよい。
使用する化学は、ヌクレオチド以外の構築ブロックが用いられ、反応が従来のホスホルアミダイト化学であり、保護基が従来のジメトキシトリチル基である、オリゴヌクレオチドの合成において用いられる従来の化学である。もちろん、自動合成装置を用いた他の互換性のなる化学を用いることもできる。しかしながら、プロセスの複雑さを最小限にすることも望ましいかもしれない。
上述のように、1つの実施形態において、ハブの核は親水性ポリマーであり、一般に、複数の部分の付加を許容するように複数の官能基を有した付加または縮合ポリマーである。本発明の試薬に対して有用なポリマーの1つのクラスは、デキストラン、セファロース、ポリリボース、ポリキシロースなどの多糖ポリマーを含む。たとえば、ハブは複数の分子タグを本発明に準じて開裂可能に付加することのできるデキストランであってもよい。デキストランの数個のアルデヒド部分を残しておき、還元的アミノ化によってオリゴヌクレオチド上のアミノ基にデキストラン分子を付加するために用いてもよい。ハブ核としてデキストランを用いた別の例において、デキストランを無水コハク酸でキャップし、得られる物質をアミド形成によってアミン含有オリゴヌクレオチドに結合させてもよい。
リンカーおよび移動度改質部分の性質の他に、すでに示したように、蛍光剤の化学および光学特性、エネルギー移動複合体、折り畳みなど、移動性に影響を及ぼすリンカーの化学的性質の変化、溶媒と溶媒中のイオンの間の相互作用などによって、多様性を実現することもできる。すでに示唆したように、1つの実施形態において、リンカーはオリゴマーであって、該リンカーは支持体上で合成されてもよいし、適切な宿主内でのクローニングまたは発現によって生産されたものであってもよい。便宜上は、ポリペプチドは、末端基以外に、1つのシステインまたはセリン/スレオニン/チロシン、アスパラギン酸/グルタミン酸、またはリジン/アルギニン/ヒスチジンしかない場所で生産することができ、これにより、独特の官能性しか存在せず、これは差次的に官能化しうる。保護基を用いることにより、末端アミノ酸官能基から、側鎖の官能基を区別することができる。また、適当なデザインにより、連結基上の異なる部位に存在する同じ官能基間での選択的反応を行わせることができる。オリゴヌクレオチドの調製のために合成またはクローニングのいずれを用いるかは、実質的な程度で、リンカーの長さに依存する。
(本発明の結合組成物の使用方法)
1つの態様において、本発明は、生物起源から1つ以上の目標検体を検出または測定するための方法を提供する。分析用のサンプルの調製には従来の方法を用いる。調製技術には、細胞膜の浸透圧崩壊による穏やかな細胞溶解、結合組織の酵素的分解とそれに続く浸透圧による溶解、機械的均質化、超音波処理を伴う。
目標ポリヌクレオチドを含む起源に対しては、サンプル調製技術に対する指南を標準的な約束のなかに見いだすことができる。たとえば、Sambrook et al,Molecular Cloning,Second Edition(Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,1989);Innis et al,editors,PCR Protocols(Academic Press,New York,1990);Berger and Kimmel,”Guide to Molecular Cloning Techniques”Vol.152,Methods in Enzymology(Academic Press,New York,1987)など。哺乳類の組織培養細胞などの起源に対しては、目標RNAのサンプルを従来の細胞溶解技術によって調製してもよい(たとえば、0.14M NaCl,1.5mM MgC1,10mM Tris−Cl(pH8.6),0.5% Nonidet P−40,1mMジチオトレイトール,1000ユニット/ml胎盤RNAase阻害剤または20mMバナジルリボヌクレオシド錯体)。
アッセイを行う際には、成分、すなわちサンプル、微粒子の組成物、およびいくつかの実施形態においては、開裂誘発部分をアッセイ媒体中で任意の順序、通常は同時に組み合わせる。あるいは、1つ以上の試薬を1つ以上の残りの試薬と組み合わせて、サブコンビネーションを作成してもよい。そしてサブコンビネーションをインキュベートする。次に、残りの試薬またはそのサブコンビネーションを組み合わせて混合物をインキュベートしてもよい。試薬の量は通常は実験的に決定される。成分は、一般には約5〜約10のpH範囲の、通常は水性媒体中での結合条件下において、約10から約200mMの範囲の濃度で緩衝液と組み合わせる。これらの条件は従来のものであり、例えばリン酸、炭酸、HEPES、MOPS、Tris、ホウ酸などの従来の緩衝液、ならびに、他の従来の添加物、例えば、塩、安定化剤、有機溶媒などを用いてもよい。水性媒体は、水だけであってもよいし、0.01から80以上の容積パーセントの共溶媒を含んでいてもよい。
組み合わせた試薬を、実質的な数の結合事象を起こさせるような時間および温度でインキュベートする。試薬を組み合わせた後のインキュベーション時間は、(i)検出すべき検体の性質および予想濃度、(ii)結合化合物が検体と複合体を形成するメカニズム、および(iii)使用される特定の試薬の親和性に応じて異なる。インキュベーションには、通常は穏和な温度、通常は一定温度が用いられる。インキュベーション温度は、普通は5℃から99℃の範囲、通常は約15℃から85℃の範囲、より通常は35℃から75℃の範囲である。
定量化のためには、存在するか導入された目標の量に関連するシグナルを与える対照を用いるように選択してもよい。相対蛍光シグナルを絶対量に変換するための対照は、既知の量の蛍光団を、分子タグの分離前に各サンプルに加えることによって行う。分子タグシグナルの検出を妨害しない任意の蛍光団を、蛍光シグナルを正規化するために用いることができる。このような標準は、サンプル中のどの分子タグのものとこも異なる分離特性を有していることが好ましく、同一または異なる発光波長を有していてもよい。標準のための例示的蛍光分子としては、ROX,FAM,およびフルオレセイン、ならびにその誘導体が挙げられる。
本発明は以下の合成および実施例によってさらに実証していく。特に指示しない限り、部およびパーセンテージは、重量によるものである。特に指示しない限り、温度は摂氏温度で示す。以下の調製および実施例は、本発明を説明するものであってその範囲を限定することは意図していない。特に指示しない限り、以下の例で用いるペプチドは、自動合成装置を用いて合成により調製し、ゲル電気泳動またはHPLCによって精製した。
以下の略語はそれぞれ下記の意味を揺する。
TrisHCl:BioWhittaker,Walkersville,MD製のTris(ヒドロキシメチル)アミノメタン−HCl(10×溶液)
TLC:薄層クロマトグラフィー
BSA:ウシ血清アルブミン、例えばSigma Chemical Company(St.Louis,MO)などの試薬会社から市販のもの。
EDTA:Sigma Chemical Company製のエチレンジアミン四酢酸
FAM:カルボキシフルオレセイン
EMCS:N−ε−マレイミド化プロイルオキシコハク酸エステル
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
NHS:N−ヒドロキシスクシンイミド
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMF:ジメチルホルムアミド
Fmoc:N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)
(実施例1)
(アミノデキストラン誘導かミクロスフェアの調製)
アミノデキストランは、Pollner,米国特許第6,346,384号に記載されているように調製する。簡単に説明すると、ヒドロキシプロピルアミノデキストラン(1NH2/16グルコース)は、デキストランT−500(Pharmacia,Uppsala,Sweden)(100g)を、機械的攪拌機および滴下漏斗を備えた三口丸底フラスコ中、500mlのHOに溶解することにより分離する。上記の溶液に、45gの水酸化ナトリウム、50mgのEDTA、50mgのNaBH、50mgヒドロキノンおよび200gのN−(2,3−エポキシプロピル)フタルイミドを加える。この混合物を90℃の水浴中で2時間、加熱および攪拌する。小量をメタノールから3回沈殿させ、NMRによって分析する。7.3−7.66のピークの出現がフタルイミドの取り込みを示す。主要な反応混合物を、3.5lのメタノールを加えることによって沈殿させ、固体を回収する。フタルイミド保護基を、上記の生成物を、50mlの35%ヒドラジンを添加し、pHを3.5に調整した500mlの0.1M酢酸緩衝液中に溶解することにより、除去する。混合物を80℃で1時間加熱し、pHを再度3.2に調整し、混合物をさらに1時間半加熱する。量をメタノール中で3回沈殿させる。反応混合物はpH 8に中性化し、室温で保存する。生成物は、50,000分子量カットオフフィルタを用いたTFF(tangential flow filtration)で精製し、約8lの水、0.5lの0.1M HCl、0.5lの0.01M NaOHおよび最後に3lの水で洗浄する。生成物溶液は、ろ過によって700mlまで濃縮してから凍結乾燥する。トリニトロベンゼンスルホネートを用いた反応性アミンの測定により、16グルコース残基につき約1アミンであることが示される。
ヒドロキシプロピルアミンデキストラン(上述のように合成)の溶液は、50mM MES中、2mg/ml(pH6)の濃度で調整する。7.5ml中150mgのカルボキシル修飾ミクロスフェア(Bangs Laboratories,Fishers,IN)を、7.5mlのヒドロキシプロピルアミノデキストラン溶液にボルテックスしながら滴下する。188μlのEDAC水溶液(80mg/ml)を、コーティング混合物にボルテックス攪拌しながら加える。混合物を室温で一晩暗中でインキュベートする。混合物を12mlの水で希釈し、遠心分離する。上清を捨て、ビーズペレットを40mlの水に超音波処理によって懸濁する。遠心分離と超音波処理による懸濁を繰り返すことにより、ビーズを水(各回40ml)で3回洗浄する。最終ペレットは5mlの水に懸濁する。
(実施例2)
(分子タグの共役および遊離)
図7A〜Bには、分子タグ前駆体を抗体または遊離のアミノ基を有した他の結合部分に共役化するための方法と、得られる共役物を一重項酸素と反応させて、遊離の分子タグとしてのスルフィン酸部分を作成することをまとめている。図8A〜Jは、いくつかの分子タグ試薬を示しており、そのほとんどが5−または6−カルボキシフルオレセイン(FAM)を出発物質として用いる。
(実施例3)
(Pro2,Pro4,およびPro6〜Pro13の調製)
図9Aに概説したスキームは、カルボキシフルオレセイン誘導体化分子タグ前駆体、すなわちPro2,Pro4,Pro6,Pro7,Pro8,Pro9,Pro10,Pro11,Prol2およびProl3の調製のための5段階の手順を示している。第1の工程は、5−または6−FAMを、DMF中でNヒドロキシスクシンイミド(NHS)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)と反応させて、対応するエステルを得ることを含み、その後、該エステルを様々なジアミンで処理して所望のアミドである化合物1を得る。化合物1のN−スクシンイミジルヨードアセテートによる処理により、予想されるヨードアセトアミド誘導体が得られたが、これは単離せずに、さらにトリエチルアミンの存在下で3−メルカプトプロピオン酸と反応させた。最後に、得られたβ−チオ酸(化合物2)を上述のようにそのNHSエステルに変換した。5−または6−FAMおよび様々なジアミンの1つから出発して様々なe−タグ部分を合成した。ジアミンは、図9Aの最初の反応でHNHと示されている。FAMの位置異性体およびジアミン内の「X」の化学的実体は、合成したそれぞれの分子タグ前駆体について下記の表に示されている。あきらかに、ジアミンXは、移動度改質部分の考察で記載したように、広範なさらなる形態を有しうる。
前駆体 FAM X
Pro2 5−FAM C(CH
Pro4 5−FAM 炭素無し
Pro6 5−FAM (CH
Pro7 5−FAM CHOCHCHOCH
Pro8 5−FAM CHCHOCHCHOCHCHOCHCH
Pro9 5−FAM 1,4−フェニル
Pro10 6−FAM C(CH
Pro11 6−FAM 炭素なし
Pro12 6−FAM CHOCHCHOCH
Pro13 6−FAM CHCHOCHCHOCHCHOCHCH
(化合物1の合成)
5−または6−カルボキシフルオレセイン(0.5mmol)を乾燥DMF(5ml)中に攪拌した溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(1.1当量)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.1当量)を加えた。約10分後、白色固体(ジシクロヘキシルウレア)が形成し始めた。反応混合物を窒素下、室温で一晩攪拌した。TLC(9:1 CHCl−MeOH)から、出発物質が完全に消失していることが示された。
上記混合物からの上清を、ジアミン(2〜5当量)をDMF(10ml)中に攪拌した溶液に加えた。TLC(40:9:1 CHCl−MeOH−HO)で分かるように、反応は完全に即座に起こっていた。溶媒は減圧下で除去した。得られた残渣に対してイアトロビーズシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーを行ったところ、所望のアミン(化合物1)が58〜89%の収率で得られた。化合物1のHNMR(300MHz,DMSO−d)は、指定の構造に一致していた。
(化合物2の合成)
アミン(化合物1)(0.3mmol)に、乾燥DMF(10ml)およびNスクシンイミジルヨードアセテート(1.1当量)を続けて加えた。得られた混合物を、透明な溶液が得られるまで室温で攪拌した。TLC(40:9:1 CHCl−MeOH−HO)から、反応が完結したことが分かった。
次に上記の反応溶液をトリエチルアミン(1.2当量)および3−メルカプトプロピオン酸(3.2当量)で処理した。混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去した後、フラッシュクロマトグラフィーを行ったところ、β−チオ酸(化合物2)が62〜91%の収率で得られた。化合物の構造は、そのNMR(300MHz,DMSO−d)に基づいて特定した。
(Pro2,Pro4,およびPro6〜Pro13の合成)
β−チオ酸(化合物2)(0.05mmol)を乾燥DMF(2ml)中に攪拌した溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(1.5当量)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.5当量)を加えた、混合物を窒素下において24〜48時間(すべての出発物質が反応するまで)、室温で攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的分子を41〜92%の収率で得た。
(Pro1の調製)
この反応の化合物を図9Bに示す。5−ヨードアセトアミドフルオレセイン(化合物4)(24mg,0.047mmol)の乾燥DMF(2ml)中の溶液に、トリエチルアミン(8μl,0.057mmol)および3−メルカプトプロピオン酸(5μl,0.057mmol)を加えた。得られた溶液を1.5時間室温で攪拌した。TLC(40:9:1 CHCl−MeOH−HO)によって反応の完結が示された。次に、N−ヒドロキシスクシンイミド(9mg,0.078mmol)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(18mg,0.087mmol)を加えた。反応混合物を窒素下、室温で19時間攪拌したところ、この時間で出発物質が完全に消失していることがTLCから分かった。溶媒を減圧下で除去し、25:1および15:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーを行って、Pro1(23mg,83%)を得た。
(Pro3の調製)
この反応の化合物を図9Cに示す。6−ヨードアセトアミドフルオレセイン(化合物5)(26mg,0.050mmol)を乾燥DMF(2ml)に溶解した溶液に、トリエチルアミン(8μl,0.057mmol)および 3−メルカプトプロピオン酸(5μl,0.057mmol)を加えた。得られた溶液を室温で1.5時間攪拌した。TLC(40:9:1CHCl−MeOH−HO)により反応が完結したことが示された。続いて、N−ヒドロキシスクシンイミド(11mg,0.096mmol)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(18mg,0.087mmol)を加えた。反応混合物を窒素下、室温で19時間攪拌したところ、この時間で出発物質が完全に消失していることがTLCから分かった。溶媒を減圧下で除去し、30:1および20:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーを行って、Pro3(18mg,61%)を得た。
(Pro5の調製)
この反応の化合物を図9Dに示す。
(化合物7の合成)
5−(ブロモメチル)フルオレセイン(化合物6)(40mg,0.095mmol)を乾燥DMF(5ml)に攪拌した溶液に、トリエチルアミン(15μl,0.108mmol)および3−メルカプトプロピオン酸(10μl,0.115mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2日間攪拌した。TLC(40:9:1CHCl−MeOH−HO)により反応が完結したことが示された。反応溶液を減圧下で蒸発させた。最後に、30:1および25:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーを行って、β−チオ酸(化合物7)(28mg,66%)を得た。
(Pro5の合成)
酸(化合物7)(27mg,0.060mmol)を乾燥DMF(2ml)に溶解した溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(11mg,0.096mmol)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(20mg,0.097mmol)を加えた、反応混合物を窒素下、室温で2日間攪拌したところ、この時間で出発物質が完全に消失していることがTLC(9:1CHCl−MeOH)から分かった。溶媒を減圧下で除去し、30:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーを行って、Pro5(24mg,73%)を得た。
(Pro14の合成)
この反応の化合物を図9Eに示す。
(化合物9の合成)
5−アミノアセトアミドフルオレセイン(化合物8)(49mg,0.121mmol)に、乾燥DMF(4ml)およびN−スクシンイミジルヨードアセテート(52mg,0.184)を続けて加えた。透明な溶液が得られ、TLC(40:9:1CHC1−MeOH−HO)から、出発物質が完全に消失していることが示された。
次に上記の反応溶液をトリエチルアミン(30μl,0.215mmol)および3−メルカプトプロピオン酸(30ul,0.344mmol)で処理した。得られた混合物を2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、20:1および15:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーを行って、β−チオ酸(化合物9)(41mg、62%)を得た。NMR(300MHz,DMSO−d)に基づいて構造的の特定を行った。
(Pro14の合成)
化合物9(22mg,0.04mmol)を乾燥DMF(2ml)中に攪拌した溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(9mg,0.078mmol)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(16mg,0.078mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下、室温で24時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を30:1および20:1CHCl−MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、Pro14(18mg,70%)を得た。
(Pro15,Pro20,Pro22,およびPro28の合成)
分子タグPro15,Pro20,Pro22,およびPro28のNHSエステルを生産するための合成スキームをそれぞれ図16F〜Iに示す。すべての試薬および反応条件は、従来的なものであり、上述の反応と同様に進行する。
図1Aは、ポリメラーゼが、光増感剤が付加された1つのヌクレオチドによって分子タグで標識したプライマーを伸長する反応において、プローブが作成される本発明の実施形態を示す。 図1Bは、ポリメラーゼが、ビオチンが付加された1つのヌクレオチドによって分子タグで標識したプライマーを伸長して検出プローブを形成し、該検出プローブがストレプトアビジン化増感ビーズによって捕捉される反応において、検出プローブが作成される本発明の実施形態を示す。 図1Cは、目標ヌクレオチド配列の存在下において、分子タグで標識したプライマーを増感剤で標識されたオリゴヌクレオチドに接合するライゲーション反応を実施することによって検出プローブが検出される、本発明の実施形態を示す。 図1Dは、目標ヌクレオチド配列の存在下において、分子タグで標識したプライマーをビオチンで標識されたオリゴヌクレオチドに接合し、これがストレプトアビジン化増感ビーズによって捕捉されるようなライゲーション反応を実施することによって検出プローブが検出される、本発明の実施形態を示す。 図1Eは、付加された分子タグと増感剤との間の距離が、ランダムコイル構造の形成による鋳型からの融解または交換によってどのように減少するかを示す。 図1Fは、検出プローブは分子タグで標識したプライマーとビオチン化プライマーとを用いたPCRを実施することにより作成され、その後、ビオチン化ポリヌクレオチドは、分子タグの遊離のためにストレプトアビジン化増感ビーズ上に捕捉されるような、本発明の実施形態を示す。 図1Gは、検出プローブは、ポリメラーゼとコードされる配列に対するプロモータ領域を有する抗体−オリゴヌクレオチド共役物に作用するRNAポリメラーゼによって作成されるような、本発明の実施形態を示す。 図1Hは、RNAポリメラーゼ認識部位と検出プローブを作成するためのコード化配列とを含む、二本鎖オリゴヌクレオチドラベルが形成するように目標検体に2つの抗体が結合するような、図1Gと同様の実施形態を示す。 図1Iは、オリゴヌクレオチドの5’末端に開裂可能なリンカーを導入するための保護されたホスホルアミダイトを生産するための合成スキームである。これにより、分子タグを、従来の自動DNA合成装置を用いて都合良く付加させることができる。 図2は、フェノール性ヒドロキシル基を無水物を用いて保護した市販の6−カルボキシフルオレセインから出発する1つの例示的合成手法を示す。標準的な抽出ワークアップを行うと、生成物が95%収率で得られる。この物質をホスフィチル化して、ホスホルアミダイトモノマーを作成する。 図3は、第2アミンを有するアミノアルコールとして対称性ビス−アミノアルコールリンカーを用いて、これを、複数のカルボン酸誘導体とカップリングすることを示す。 図4は、移動度調節剤として機能しうるいくつかの安息香酸誘導体の構造を示す。 図5は出発物質としての5−アミノフルオレセインを使用する代替の戦略と、出発物質を保護されたホスホルアミダイトモノマーに変換する一連の同一の工程との使用を示す。 図6は、分子タグの合成において移動度改質剤中に会合させうるいくつかのアミノアルコールと二塩化二酸を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図7A〜Fは、一重項酸素によって媒介される酸化不安定性結合とそれらの個々の開裂反応を示す。 図8A〜Bは、抗体にeタグを共役させて、e−タグプローブを作成するための一般的方法と、得られるプローブを一重項酸素と反応させて、遊離の分子タグとしてスルフィン酸を産生する反応とを示す。 図8A〜Bは、抗体にeタグを共役させて、e−タグプローブを作成するための一般的方法と、得られるプローブを一重項酸素と反応させて、遊離の分子タグとしてスルフィン酸を産生する反応とを示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図9A〜Jは、デザインおよび合成したe−タグ部分の構造を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図10A〜Iは、図9に示したe−タグ部分の合成の化学を示す。 図11A〜Dは、本発明のヌクレオシド三リン酸に付加してもよい例示的増感剤分子を示す。 図11A〜Dは、本発明のヌクレオシド三リン酸に付加してもよい例示的増感剤分子を示す。 図11A〜Dは、本発明のヌクレオシド三リン酸に付加してもよい例示的増感剤分子を示す。 図11A〜Dは、本発明のヌクレオシド三リン酸に付加してもよい例示的増感剤分子を示す。

Claims (20)

  1. サンプル中の複数のポリヌクレオチドを示す分子タグの生産方法であって、該方法は、
    伸長後に該ポリヌクレオチドから検出プローブを解離させる条件下において、各ポリヌクレオチドにアニールしたプライマーを伸長して検出プローブを形成する工程であって、各検出プローブは、分子タグと、有効付近を有する増感剤または捕捉部分のいずれかを有し、該分子タグは開裂可能な結合によって結合され、検出プローブに増感剤が結合されている際にはポリペプチドからの検出プローブの解離によって増感剤の有効付近内にあり、該分子タグは、複数の分子タグから、該複数のなかの各分子タグが、該複数のなかの他の分子タグのもととは明確に区別できる1つ以上の物理的および/または光学的な特性を有して、各分子タグが、当該1つ以上の物理的および/または光学的な特性に基づいて開裂および分離された場合に区別できるピークを形成するように選択される工程と、
    前記伸長工程において検出可能な量の検出プローブを生産する工程と、
    増感剤を活性化して、開裂可能な結合が開裂され、分子タグが遊離されるように活性種を発生する工程と、
    遊離された分子タグを分離および同定して、サンプル中の複数のポリヌクレオチドを測定する工程とを含む、方法。
  2. 前記伸長工程は、DNAポリメラーゼによって前記プライマーをターミネータによって伸長することを含み、該ターミネータには前記増感剤が結合されているか、前記捕捉部分が結合されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ターミネータには前記捕捉部分が結合されており、検出可能な量の前記検出プローブを生産する前記工程の後に、前記捕捉部分の相補部分によって前記検出プローブのそれぞれを捕捉する工程をさらに含み、該相補部分は光増感剤ビーズに結合されている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記捕捉部分はビオチンであり、前記相補部分はアミジンまたはストレプトアビジンである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記分離工程は、電気泳動的分離またはクロマトグラフィー的分離であり、前記分子タグは100〜2500ダルトンの範囲の分子量を有する、請求項1,2,3または4に記載の方法。
  6. 前記分子タグは、式:
    −L−(M,D)
    (式中、Lは開裂可能な結合であり、
    Dは検出部分であり、
    Mは、結合または、炭素、酸素、窒素、リン、ホウ素および硫黄からなる群より選択される、水素を含まない、1から100個の原子からなる水溶性の有機化合物である)によって定義される群から選ばれる複数の分子タグで構成される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記複数は2〜100の範囲であり、Dは蛍光ラベルである、請求項6に記載の方法。
  8. 下記の式Iによって定義される物質の組成物:
    Figure 2006518587
    (式中、Bは核酸塩基であり、
    は−OH、またはモノホスフェート、ジホスフェート、またはトリホスフェート、またはそのアナログであり、
    は、−OH、H,F,Cl,NH,N,またはOR’(式中、R’はC1−C6アルキル)であり、
    は、−OH,H,F,Cl,NH,N、またはOR’であり、
    L’は、水素、炭素、酸素、窒素、リン、および硫黄からなる群より選択される1〜50個の原子のジラジカル部分であり、
    PSは光増感剤である)。
  9. 下記の式IIによって定義される物質の組成物:
    Figure 2006518587
    (式中、B は核酸塩基であり、
    Rは、−OH,またはモノホスフェート、ジホスフェート、またはトリホスフェート、またはそのアナログであり、
    は、−OH、H,F,Cl,NH,N,またはOR’(式中、R’はC1−C6アルキル)であり、
    は、−OH,H,F,Cl,NH,N、またはOR’であり、
    L’は、開裂可能な結合であり、
    Dは検出部分であり、
    Mは、結合または、炭素、酸素、窒素、リン、ホウ素および硫黄からなる群より選択される、水素を含まない、1から100個の原子からなる水溶性の有機化合物である)。
  10. Lは、炭素、酸素、窒素、リン、ホウ素および硫黄からなる群より選択される、水素を含まない、6〜100個の原子を有するオレフィン、チオエーテル、セレノエーテル、チアゾール、オキサゾールおよびイミダゾールからなる群より選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 組成物であって、該組成物が、
    捕捉部分を捕捉することのできる相補部分が結合された1つ以上の光増感剤ビーズと、
    1つ以上のオリゴヌクレオチドであって、それぞれ捕捉部分と分子タグが結合された1つ以上のオリゴヌクレオチドとを含み、分子タグは開裂可能な結合によって結合され、各分子タグは、複数の分子タグから、該複数のなかの各分子タグが、該複数のなかの他の分子タグのもととは明確に区別できる1つ以上の物理的および/または光学的な特性を有して、各分子タグが、当該1つ以上の物理的および/または光学的な特性に基づいて開裂および分離された場合に区別できるピークを形成するように選択される、オリゴヌクレオチド、
    を含み、
    1つ以上のオリゴヌクレオチドのそれぞれが、相補部分への捕捉部分の特異的結合によって、1つ以上の光増感剤ビーズに結合される、組成物。
  12. 前記分離は電気泳動分離またはクロマトグラフィー分離であり、前記分子タグは、100〜2500ダルトンの範囲の分子量を有する、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記1つ以上のオリゴヌクレオチドに結合される前記分子タグのそれぞれは、式:
    −L−(M,D)
    (式中、Lは開裂可能な結合であり、
    Dは検出部分であり、
    Mは、結合または、炭素、酸素、窒素、リン、ホウ素および硫黄からなる群より選択される、水素を含まない、1から100個の原子からなる水溶性の有機化合物である)によって定義される群から選ばれる、請求項12に記載の組成物。
  14. Dは蛍光ラベル、比色ラベル、または電気化学ラベルである、請求項13に記載の組成物。
  15. Mは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリペプチド、オリゴ糖、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスルホアミド、ポリスルホキシド、ポリホスホネート、およびそのブロックコポリマーのいずれか1つから選択されるポリマーである、請求項14に記載の組成物。
  16. Dはフルオレセインである、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記フルオレセインは、5−および6−カルボキシフルオレセイン、5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシフルオレセイン、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,1’,2’,7’,8’−ジベンゾ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,1’,2’,7’,8’−ジベンゾ−4’,5’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン,2’,7’−ジクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン、および2’,4’,5’,7’−テトラクロロ−5−および6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセインからなる群より選択される、請求項16に記載の組成物。
  18. Lは、オレフィン、チオエーテル、セレノエーテル、チアゾール、オキサゾール、およびイミダゾールからなる群より選択される、請求項13に記載の組成物。
  19. 前記複数の分子タグは、2〜100の範囲であり、前記分離は電気泳動分離である、請求項11、12、13、14、15、16、17または18に記載の組成物。
  20. 前記複数の分子タグは、3〜50である、請求項19に記載の組成物。
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