JP2006517393A - 鏡像異性体の豊富なアミノペンタンニトリルの生体触媒標品 - Google Patents

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Abstract

鏡像異性体の豊富なアミノペンタンニトリルを製造する方法を提供する。該方法は、リパーゼ、エステラーゼおよびアシラーゼを含む群より選択される酵素の存在下における、3−アミノペンタンニトリルの鏡像異性体混合物の選択的アシル化または3−アミノペンタンニトリルアミドの鏡像異性体混合物の選択的加水分解を含む。該方法は、医薬品を製造するのに用いることができるR−アミノペンタンニトリルを生じる。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、キラルアミノペンタンニトリル化合物の生体触媒分割に関する。
発明の背景
ラセミ体アミンのキラル分割は、これらアミンが、種々の抗生物質の製造のためにまたは若干の神経障害を制御する抑制性伝達物質として有用な中間体であるので、製薬産業にきわめて重要な過程である。それら生物学的活性は、それらの絶対配置に強く依存していて、SおよびR双方の異性体が、可能性のある治療的用途を有する。伝統的には、化学的キラル分割は、それら異性体の一方と立体選択的に反応する酸などのキラル化合物を利用し、それによって鏡像異性体の分離を容易にすることによって達せられる。
3−アミノペンタンニトリル(APN)は、商業的に入手可能な化合物であり、二つの鏡像異性体R−APNおよびS−APNで存在しうる。典型的には、R−APNのキラル分割は、R−APNに優先的に結合するジベンゾイル−L−酒石酸と、APNのラセミ混合物を反応させることによって達せられる。得られたR−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩を、単離し、そして引き続き、メタンスルホン酸と反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を生じることができる。
アミノペンタンニトリルのキラル分割に有効な、経済的な且つ好都合な代替法が要求される。酵素は、しばしば、優れたエナンチオ選択性を示すので、生体触媒法は、その要求されるものを与えることができる。更に、酵素反応は、それらの特異性および温和な反応条件について充分に特性決定される。APNのキラル分割のための酵素の応用は、開示されている。
発明の概要
鏡像異性体の豊富なアミノペンタンニトリルを製造する方法を提供する。それら方法は、3−アミノペンタンニトリル(APN)の混合物を、生体触媒の存在下においてアシルドナーと反応させる選択的アシル化反応を含む。その反応は、アシル化された鏡像異性体と非アシル化鏡像異性体との混合物を生じる。そのアシル化鏡像異性体は、生体触媒の選択性に依存して、R−APNアミドまたはS−APNアミドでありうる。アシル化鏡像異性体は、非アシル化鏡像異性体から分離され、そして引き続き、加水分解されて、他の非アシル化鏡像異性体を生じることができる。
或いは、それら方法は、生体触媒の存在下におけるアシル化APNの鏡像異性体混合物の選択的加水分解を含むことができる。その選択的加水分解は、アシル化鏡像異性体と非アシル化鏡像異性体との混合物を生じる。アシル化鏡像異性体は、非アシル化鏡像異性体から分離後、加水分解されて、他の非アシル化鏡像異性体を生じることができる。
更に、それら方法は、APNの鏡像異性体混合物の化学的または酵素的アシル化に基づいて、アシル化APNの鏡像異性体混合物を生じることができ、それを、上記の選択的加水分解の基質として用いる。
具体的には、本発明の一つの態様において、鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法は、R−APNおよびS−APNを含有する鏡像異性体混合物を与え、そしてその鏡像異性体混合物とアシルドナーとを、酵素の存在下において反応させ、それら鏡像異性体のどちらか一方を選択的にアシル化して、S−APNおよびアシル化R−APNの混合物かまたは、R−APNおよびアシル化S−APNの混合物を生じる工程を含む。その方法は、更に、アシル化鏡像異性体および非アシル化鏡像異性体を分離して、鏡像異性体の豊富なアシル化R−APNまたは非アシル化R−APNを生じる工程を包含することができる。もう一つの工程は、アシル化R−APNを加水分解して、R−APNを生じることを含むことができる。APNのアシル化にエナンチオ選択性を示す適する酵素には、リパーゼおよびエステラーゼが含まれる。もう一つの工程は、R−APNとジベンゾイル−L−酒石酸とを反応させて、R−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩を生じることを含むことができ、更に、それをメタンスルホン酸と反応させて、メタンスルホン酸塩を形成させることができる。
別の態様において、鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法は、アシル化R−APNおよびアシル化S−APNを含有する鏡像異性体混合物を与え、そして生体触媒の存在下においてアシル化R−APNかまたはアシル化S−APNを選択的に加水分解する工程を包含する。具体的には、ペニシリンアシラーゼが適する酵素であり、それは、アシル化S−APNの加水分解にエナンチオ選択性を有する。ペニシリンアシラーゼを用いた具体的な反応では、R−APN−アミドおよびS−APNの混合物を生じる。
その方法は、更に、R−APN−アミドをS−APNから分離し、R−APN−アミドを回収し、そして回収されたR−APN−アミドを非選択的に加水分解してR−APNを生じる工程を包含することができる。その非選択的加水分解工程は、化学的または酵素的反応を含むことができる。酵素的反応の場合、その反応を触媒するのに用いることができる酵素には、ヒドロラーゼ(リパーゼ/アシラーゼ/エステラーゼ)が含まれてよい。
もう一つ別の態様において、鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法は、R−APNおよびS−APNを含有する第一鏡像異性体混合物を与え、そして適するアシルドナーを用いてR−APNおよびS−APNを非選択的にアシル化して、アシル化R−APNおよびアシル化S−APNを含有する第二鏡像異性体混合物を生じる工程で開始する。次に、その第二鏡像異性体混合物を、本明細書中の上に記載のように、適する酵素の存在下の選択的加水分解において基質として用いる。
鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法は、回収されたR−APNとメタンスルホン酸とを反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成させ、そしてR−APN−メタンスルホン酸塩を回収する工程を包含することができる。
本発明の他の目的および追加の利点は、次に記述される説明および添付の図面から当業者に明らかになるであろう。
発明の詳細な記述
本発明の原理の理解を促すために、特殊な言葉を用いて、本発明の代表的な態様を記載する。それにもかかわらず、本発明の範囲がそれによって制限されるものではないということは理解されるであろう。本発明は、示されたデバイスおよび記載された方法におけるいずれかの変更および追加の修飾、そして更には、本発明が関する技術の熟練者が通常考えると思われる発明の原理の応用を包含する。
本発明は、鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法であって、APNの鏡像異性体の一方の優先的アシル化または優先的加水分解について立体選択的な酵素を利用した後、具体的な鏡像異性体の単離を行う方法を提供する。
アシル化または加水分解の立体選択性は、酵素分子の活性中心内の官能基の場所の具体的な特性に由来するが、それは、アシル化または加水分解反応において基質の一つの立体形の結合を他の形より好み且つこの立体形についてより高い反応性与える。
APNの分子内の立体中心に結合したアミノ基のアシル化は、立体特異的方法において、APNの鏡像異性体混合物とアシルドナーとを、ある選択された酵素の存在下および具体的な反応条件で反応させることによって達成することができる。APNの典型的な鏡像異性体混合物は、実質的に等しい量のR−APNおよびS−APNを有するラセミ混合物である。そのアシル化反応は、次のように示すことができる。
Figure 2006517393
具体的な生体触媒およびアシルドナー(RCOOR’)が、どの反応経路が起こるかを規定するであろうし、S−APNがアシル化されて、R−APNを未反応のままにするかまたは、R−APNがアシル化されて、S−APNを未反応のままにするであろう。どちらの場合にも、鏡像異性体の分離を行うことができる。更に、アシル化されたR−APNまたはアシル化されたS−APNを脱アシルするのに、追加の化学的工程が必要とされる。
酵素的方法の開発のために、酵素が、基質およびアシルドナーに作用できるか否かを知ることはきわめて重要である。更に、特定の鏡像異性体への何等かの優先性があるか否かを知ることも等しく重要である。アシルドナーであることが可能な化合物は、概して、知られているが、全ての既知のアシルドナーを、酵素的選択的アシル化に用いることができるわけではない。
実施例1(下の)に記載のように、いくつか可能性のあるアシルドナーを調べた。多数のアシルドナーは、APNと自発的に反応するが、若干のものは、特定の酵素と適合性でない。リパーゼBによって触媒される反応においてAPNをアシル化することが分かっているアシルドナーには、トリフルオロエチルブチレート(ブチレートTFE);1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジトリフルオロエチル;安息香酸ビニルエステル;酪酸ビニルエステル、カプロン酸ビニルエステル、ラウリン酸ビニルエステル、ブチルビニルカーボネート、2,6−フランジメタノールジビニルカーボネート、1,6−ヘキサンジオールジビニルカーボネート、酢酸エチルおよび酢酸ブチルが含まれる(表1を参照されたい)。更に、APNのアシル化を触媒することができる酵素には、リパーゼB以外に、リパーゼAL、CHIRAZYME L−10、リパーゼPL、リパーゼQL、CHIRAZYME L−1、リパーゼL−10、リパーゼAY−30、リパーゼVII型、リパーゼ「CV」、リパーゼ「PN」、リパーゼ250型、リパーゼPS−30、リパーゼTL、リパーゼ「RN」、リパーゼA−10FG、CHIRAZYME L−8、コレステロールエステラーゼおよびCHIRAZYME E−1が含まれる(実施例2および表2を参照されたいが、CHIRAZYMEは、Roche Corp., Basel, Switzerland の登録商標である)。
リパーゼAL、リパーゼPL、リパーゼVII型、リパーゼ「PN」、リパーゼTL、CHIRAZYME L−8、CHIRAZYME E−1は、S−APNのアシル化に対して選択的であり、R−APNを非アシル化状態のままにする(実施例3、表3Aを参照されたい)。
対照的に、CHIRAZYME L−1、CHIRAZYME L−5、リパーゼ250型およびリパーゼPS−30は、R−APNのアシル化に対して選択的であり、S−APNを非アシル化状態のままにする(実施例3、表3Bを参照されたい)。
一般的に知られているように、酵素的アシル化の条件は、触媒の反応速度および立体選択性に強い影響力を示す。下は、リパーゼTLによって触媒される過程を特に重要視した、ブチレートTFEでのAPNの酵素的アシル化のエナンチオ選択性への多数の反応パラメーターの作用についての研究結果である。
温度。反応温度(25〜45℃の範囲内)は、溶媒としてのメチル tert−ブチルエーテル(MTBE)中のいろいろな酵素によって触媒されるAPNアシル化の立体選択性に有意の影響力を示さなかった。
溶媒。MTBEの代わりのアセトニトリルの適用は、APNアシル化においてより小さいエナンチオ選択性を与えたが、MTBEを、APNの立体分割における反応溶媒として選択した。実際には、テトラヒドフラン(THF)、トルエン、ピリジン、1,4−ジオキサンおよびその他のような溶媒が、リパーゼおよびエステラーゼによって触媒される反応に可能性のある基剤として知られる。
試薬濃度。ブチレートTFEの濃度は、MTBE中の Pseudomonas stutzeri 由来のリパーゼTLによって触媒される反応における酵素的アシル化の立体選択性を決定する場合に重要なパラメーターであった。APNのラセミ混合物を上回るアシルドナーのモル過剰の増加(1〜30倍)は、1.5〜2倍高い反応立体特異性を生じた。
酵素量。ブチレートTFEでのAPNアシル化の反応は、有機溶媒中に10mg/mLの固定化酵素の懸濁液の一定濃度で行ったが、反応エナンチオ選択性への酵素濃度の作用は研究されなかった。しかしながら、参考文献から知られるように、このパラメーター、更には、生体触媒を製造する方法(支持体上の酵素負荷、極性溶媒、界面活性剤等での固定化酵素の処理)は、酵素的アシル化の立体選択性に影響することがありうる。
水分。溶媒中に0.4〜4容量%(vol.%)の溶媒中水分は、有用である(実施例4を参照されたい)。
上記のアシルドナーおよび酵素に加えて、フェニル酢酸メチル、フェノキシ酢酸メチル、フェニルアセトアミドおよびフェニル酢酸を含めた他のアシルドナーを、ペニシリンアシラーゼのような特定の酵素と一緒に用いることができる(実施例5を参照されたい)。
ペニシリンアシラーゼは、ペニシリンアミダーゼ、ペニシリンGアミダーゼ、ペニシリンアミドヒドロラーゼおよびペニシリンVアシラーゼとしても知られている。その酵素は、固定化形も遊離形も、多数の商業的源より入手可能である(表2を参照されたい)。ペニシリンアシラーゼは、アミド結合に対してきわめて活性であり、広範囲のpH(5.4〜11.0)および中程度の温度(10〜45℃)にわたって活性である。ペニシリンアシラーゼに触媒される反応は、概して、水性相中で、または主に、10〜30vol.%に等しい量の水混和性有機溶媒を含む水性基剤中で行われる。極性有機溶媒の制御添加は、基質(APN)の混和性/溶解性がペニシリンアシラーゼを活性に保持することを容易にする。水性基剤の一般的な使用は、主に、この酵素が活性であるのに水性系が不可欠であるという予想のためである。しかしながら、その酵素は、非水性基剤中でも活性であることが判明した。ペニシリンアシラーゼを用いたアシル化反応は、アセトニトリル、メタノールまたはMTBEが含まれうる溶媒系中で(表5A〜5Dを参照されたい)、またはMTBE、トルエン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、塩化メチレンおよびベンゼンが含まれうる、主に無極性の有機系中で行うことができる。APN濃度は、0.02〜0.5Mの範囲内でありうる。典型的なAPN濃度は、0.25Mである。約0.04〜0.5Mの濃度範囲のアシルドナーを用いることができる。典型的なアシルドナー濃度は、APN濃度の2倍である。酵素の量は、反応混合物中に10〜100mg/mLの範囲内でありうる。
ペニシリンアシラーゼによって触媒されるモデルアシル化反応を、実施例6に示す。この反応では、7時間の反応後に、約72%までのeeR−APNに達しうる(実施例6を参照されたい)。
ペニシリンアシラーゼは、実施例5および実施例6に示されるように、S−APNのアシル化に対してエナンチオ選択性を示し、R−APNを非アシル化状態のままにする。その未反応のR−APNは、水溶液中にストリッピングすることによって、アシル化S−APNから分離することができるし、またはメタンスルホン酸塩として容易に集めることができる(下に記載される)。RおよびS鏡像異性体の相対アシル化速度は、かなり異なるので、>99%eeは、反応パラメーターの適当な変更で達成することができる。その反応は、バッチ法でかまたは連続カラム反応器中で行うことができる。
酵素的反応の経過中に形成されるS−APN−フェニルアセトアミドは、単離し且つ同酵素によって水の多い環境中で加水分解することができる。フェニル酢酸メチルのMTBE溶液は、再循環させることができる。
別のアプローチにおいて、鏡像異性体の豊富なAPNを製造する方法は、酵素の存在下における、アシル化R−APNおよびアシル化S−APNを含有する鏡像異性体混合物の選択的加水分解を含む。次の反応スキームに示されるように、ペニシリンアシラーゼは、選択的加水分解に適する酵素である。
Figure 2006517393
その鏡像異性体混合物は、R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APN−フェニルアセトアミドを含有してよい。ペニシリンアシラーゼは、S−APNに対してより活性であるので、その酵素に触媒される鏡像異性体混合物の加水分解は、S−APNおよびR−APN−フェニルアセトアミドの形成を引き起こすであろう(上の反応スキームを参照されたい)。いずれか適する慣用的な化学的技法を用いて、それら生成物を、S−APNとR−APN−フェニルアセトアミドに分離することができ、それを更に、同酵素または他の化学的方法によって適する条件下で加水分解して、R−APNを生じることができる。
選択的加水分解反応は、アセトニトリル、メタノール等のような、水性の水−水混和性溶媒(5〜30vol.%)中において、または二相の水−水不混和性無極性有機溶媒中において一定範囲のPHにわたって行うことができる(実施例7を参照されたい)。
もう一つ別のアプローチにおいて、鏡像異性体の豊富な3−APNを製造する方法は、APNのラセミ混合物のアシル化で開始して、アシル化APNのラセミ混合物を生じる。このアシル化工程は、選択的アシル化反応ではないので、R−APNおよびS−APN双方がアシル化される。その非選択的アシル化は、化学反応を含んでよい(実施例8を参照されたい)。この反応に適するアシルドナーには、フェニルアセチルクロリドが含まれる。ドナーとしてのフェニルアセチルクロリドで、得られた鏡像異性体混合物は、実質的に等しい量のS−APN−フェニルアセトアミドおよびR−APN−フェニルアセトアミドを含有する。得られたAPN−フェニルアセトアミドの鏡像異性体混合物は、上記のように、酵素によって選択的に加水分解することができる。
初めの方で述べられたように、本発明の方法は、APNのアシル化鏡像異性体を非アシル化鏡像異性体から分離する工程を包含することができる。この分離工程は、いずれか適する分離手順を用いて行うことができる。一つの例は、アシル化S−APNおよび非アシル化R−APNの混合物と、R−APNへの結合に対して選択的であるジベンゾイル−L−酒石酸とを反応させて、R−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩を生じることである。その塩を、沈殿させ且つ混合物から単離して、鏡像異性体の豊富なR−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩を生じることができる(実施例9を参照されたい)。R−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩は、メタンスルホン酸と更に反応して、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成することができるが、それは、医薬分子の製造に有用な化合物である。
APNのアシル化鏡像異性体および非アシル化鏡像異性体の混合物は、ジベンゾイル−L−酒石酸と反応する工程を介することなく、メタンスルホン酸と直接的に反応することができると考えられる。この反応では、R−APNは、メタンスルホン酸と反応して、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成する(実施例10を参照されたい)。
APNまたはAPNアミドのR鏡像異性体およびS鏡像異性体の相対量を決定するために、アシル化反応の生成物を、標準的なキラルおよびアキラル液体クロマトグラフィー技術を用いて分析する。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、各々の鏡像異性体の相対比率を決定するのに用いることができる。
R−APNおよびS−APNの決定のための分析用プロトコールの一例は、次の通りである。最初に、APNを、o−フタルアルデヒドおよびBoc−L−システインで誘導体化し、HPLCによって分析した。その誘導体化試薬は、128mgのN−tert−ブトキシカルボニルL−システインを50mgのo−フタルアルデヒドに加えることによって調製し、1.0mLのメタノール中に溶解させ、そしてpH10.4の0.4Nホウ酸カリウム緩衝液で5mLに希釈した。このように調製された20μLの試薬を、30μLのAPN溶液に加え(約2μモル)、そして更に、40μLのpH10.4ホウ酸緩衝液で希釈した。誘導体化された試料を、40℃で維持されたZORBAX C−18カラム(150x4.6mm)(ZORBAXは、Du Pont company, Wilmington, DE の登録商標である)上に注入し、10%(v/v)アセトニトリルを含有するpH6.2(0.015M)の75:25リン酸緩衝液で無勾配溶離した。その溶離プロフィールを、UV検出器を用いて338nmの波長で追跡した。
HPLC分析の結果は、鏡像異性体過剰による光学純度(%ee)を、次の計算を用いて決定するのに用いることができる。
eeR−APN=100([R−APN]−[S−APN])/([R−APN]+[S−APN])
eeS−APN=100([S−APN]−[R−APN])/([S−APN]+[R−APN])
それら鏡像異性体の更なる識別は、核磁気共鳴(NMR)技術を用いて行うことができる。
実施例1
アシルドナースクリーニング
自発的にはAPNと反応しないが、酵素によって触媒される反応に関与だけしうるアシルドナーを選択するために、67種類の様々なアシルドナーを、APNとの自発的反応の可能性について調べた。それらアシルドナーは、酢酸アルキル(OAc)、ビニルエステル(VE)、炭酸ビニル(ViCarb)、およびいろいろなカルボン酸のトリフルオロエチルエステル(TFE)の群より選択した。アシルドナーとAPN(Du Pont Nylon Specialties より与えられる分析証明書で示される99.5%純度)の対照反応は、次のように設定した。0.5mLのAPNを、20mLのメチル tert−ブチルエーテル(MTBE)(0.25M)中に溶解させた。0.25mLのこの溶液に、20μLまたは20mgのアシルドナーを加え、それら溶液または懸濁液を40℃で一晩放置した。14時間の反応時間後、試料を採取し、そしてガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した。67種類のアシルドナーの内、23種類のドナーは、APNとの若干の自発的反応を示したので、追加の研究から除外した。次に、APNの酵素的アシル化のための試薬を、残りの44種類のアシルドナーから選択した。
次に、選択されたアシルドナーを、Candida antarctica リパーゼB(CHIRAZYME L−2)によって触媒されるANPの酵素的アシル化において調べた。リパーゼBは、この酵素が、異なったアシルアクセプターについてのアシル化反応におけるその高い活性および広範な基質特異性について知られているので、スクリーニング用に選択した。その酵素を、反応混合物に10mg/mLの量で加えた。ここで用いられたGC法では、反応転化が確かめられたが、S−APNおよびR−APNによって形成されるアシル化生成物を分離分割できなかった。したがって、GCトレースでの単一ピークは、S−APNおよびR−APN双方のアシル化形の鏡像異性体混合物に相当する。表1に挙げた13種類の化合物を、上記と同じ反応条件下におけるリパーゼBによって触媒されるAPNアシル化反応でのアシルドナーとして調べた。
Figure 2006517393
いろいろな群のアシルドナーの中でも、トリフルオロエチルアセテート(TFE)で最良の結果が得られ、APNとの反応において単一生成物を示した(表1)。ブチレートTFEは、充分な生成物を生じたAPNとの反応が、かなり短時間で生じるので、可能性のある最良の試薬として選択したが、それは、APNの立体分割の方法を開発するのに実際的に好都合でありうる。他のTFE化合物との反応は、より遅く進行するが、それらは、APNの立体分離のためのアシルドナーとして用いることもできる。表1にある他のアシルドナーは、多数の反応生成物を形成するかもしれないので、APN立体分割の方法を開発するのにはあまり好都合でない。ビニルエステルとの反応では、付随するビニルエステル加水分解の結果として、少量のアセトアルデヒドが形成され、このアルデヒドは、APNとの非酵素的反応において、酵素によって生じるアミドと一緒の副生成物としてシッフ塩基を形成することがありうる。カーボネート基の二官能性のために、ビニルカーボネートは、二つのアクセプター分子と反応することがあり、それも、いくつかの反応生成物を生じる。
実施例2
酵素(リパーゼ/エステラーゼ)スクリーニング
完全リパーゼ/エステラーゼスクリーニングを、アシルドナーとしてのブチレートTFEおよびブチレート基のアクセプターとしてのAPNを用いて設定した。全70種類のリパーゼ/エステラーゼ触媒をスクリーニングした。そのスクリーニングは、次のように設定した。2.5mLのブチレートTFEおよび0.9mLのAPN(前に記載のように調製される)を、36mLのMTBEに加え、その溶液を旋回させた。次に、0.4mLのその溶液を、9x8プレートで構成されたリパーゼ/プロテアーゼ粉末が入っている試験管に加え、それら反応を45℃で振とうした。反応混合物のGC分析は、いくつかの酵素が、ラセミ体APNのアシル化をきわめて高い転化率(>80%)で触媒したということを示した(表2)。このことは、APN:R−APNおよびS−APN双方の鏡像異性体が、アシル化に反応性であったということを意味する。これら酵素は、その反応において顕著なエナンチオ選択性を全く示さなかった。この理由のために、これら酵素を追加の実験で研究しなかった。多数のリパーゼおよびプロテアーゼは、低い転化率(<25%)を示したように、充分に活性ではなかった。したがって、低い転化率を示したそれら酵素は、追加のスクリーニング実験に含めなかった。
更なる触媒開発に最も有望なのは、反応の転化を約50±10%で示した酵素であった。この数字について考えられる説明は、これら反応において、鏡像異性体の一方だけ(R−APNかまたはS−APN)がアシルドナーと反応し、もう一方の鏡像異性体は未反応のままであるということである。結果として、13種類の酵素を識別し、それらを、APNの光学的分割のための触媒として更に研究した(表2)。
表2のリストより選択された13種類のリパーゼ/エステラーゼ触媒を、ブチレートTFEでのAPNアシル化反応で更に調べた。その反応転化率は、GC法と、反応混合物中の未反応のR−APNおよびS−APNの量の決定を可能にした Chiral HPLCを用いて推定した。組み合わせて用いられるこれら方法の結果を分析することにより、R−APNおよびS−APNについて未反応の形およびアシル化形双方の量を計算することが可能である。
Figure 2006517393
実施例3
選択された酵素のエナンチオ選択性
第一の目的は、S−APNを特異的にアシル化して、できるだけ多くの未反応R−APNを残した後、非アシル化R−APNを、S−APNおよびアシル化形のR−APNおよびS−APNから分離することができる酵素を発見することである。これら酵素は、高いeeR−APN値を与えるはずである。多数の試験された酵素は、このタイプのエナンチオ選択性を示すので、アシル化反応混合物中のS−APNを上回るR−APNの相対量を増加させるのに適用することができるということが判明した(表3A)。それら高いeeR−APN値によれば、リパーゼALおよびリパーゼTLは、この酵素群に属する最良の触媒の中にある。
Figure 2006517393
第二の目的は、R−APNを特異的にアシル化して、できるだけ多くの非アシル化S−APNを残すことができる酵素を発見することである。次に、アシル化R−APNおよび非アシル化S−APNを分離することができる。次に、分離されたアシル化R−APNを、化学的または酵素的方法を用いることによって、R−APNへと加水分解することができる。ここで成功した適用について、それら酵素は、高いeeS−APN値を有するはずである。全ての試験されたリパーゼおよびエステラーゼの中で、CHIRAZYME L−5およびリパーゼPS−30は、その触媒群からの最も有効な酵素であると考えられた(表3Bを参照されたい)。
Figure 2006517393
実施例4
ラセミ体APNの酵素的アシル化への水分の作用
いろいろな酵素によって触媒されるブチレートTFEでのAPNアシル化の立体選択性は、Karl Fisher 滴定を用いることによって決定された有機溶媒中の水分に依存した。この結論は、APNの立体分割の実用的側面に有意の影響力を有するかもしれない。この結論を確かめるために、MTBEに加えられるいろいろな量の水の存在下で反応を設定した。全ての他の条件には、次が含まれる。1mLのMTBE、25μLのラセミ体APN(前に記載のように調製される)、75μLのTFEブチレート、5mgの固定化リパーゼ、45℃でインキュベートする。水で飽和した溶媒は、2mLの乾燥MTBEを2mLの水と混合することによって調製した。表4の結果は、水分の増加が、酵素のエナンチオ選択性を減少させるということを示している。
Figure 2006517393
実施例5
種々の緩衝液中のペニシリンアシラーゼによって触媒されるAPNの選択的アシル化
いくつかのアシル化反応設定を、異なった溶媒および反応条件を用いて調製した。一つの反応設定において、各々の反応バイアルに加えたのは、30mg/mLのペニシリンアシラーゼ(PGA−450)、0.1Mリン酸塩(pH=6.0)またはホウ酸塩(pH=10.4)、0.04MのAPNラセミ混合物、0.07Mのアシルドナー、および1.0mLの反応にする量の溶媒であった。温度を、45℃でかまたは室温で保持した。反応を22時間行い、その後、反応試料を分析した。表5に報告された結果は、フェニル酢酸メチルまたはフェニルアセトアミドをアシルドナーとして用いた場合、ペニシリンアシラーゼが、APNをアシル化するのに触媒作用を有するということを示している。更に示されるのは、その酵素が、S−APNのアシル化に対して選択的であり、R−APNを非アシル化状態のままにするということである。
Figure 2006517393
別の反応設定において、反応バイアルは、1.0mLの反応中にアシルドナーとしてフェニルアセトアミドおよびフェニル酢酸メチルで調製した。PGA−450=30mg、0.2mL緩衝液(pH=6.0,0.5M)を、2μLのAPNが入っている各々のバイアルに加えた。それら反応試料を、24時間後に分析した。結果(表5B)は、pH6.0で、ペニシリンアシラーゼが、APNのアシル化を触媒するのに有効であるということを示している。メタノールは、適する共溶媒であると考えられる。反応生成物は、1.2〜26.7の%eeR−APNを示す。
Figure 2006517393
別の反応設定において、溶媒系は、MTBEを水で予め飽和させることによって調製した。全ての反応バイアル中に、0.6mLのMTBEを、20mgのアシルドナー、10mgの酵素PGA−450Pおよび20μモルのAPNと一緒に加えた。リン酸緩衝液(pH=6.0;0.5M)を加えて、相容積比を調整した。18時間後、蒸発損失を補うために、水を各々のバイアルに加えて、全水分を全てのバイアル中で等しくした。混合後、APNを誘導体化後の%eeR−APNについて、水性相を分析した。表5Cにあるデータは、フェニル酢酸メチルの他に、フェノキシ酢酸メチルおよびフェニル酢酸をアシルドナーとして用いうるということを示している。その二相系において、ペニシリンアシラーゼは、APNのアシル化に有効であった。45℃の温度で行われた反応は、通常、33.6%に達しうるより高い%eeR−APNを生じた。
Figure 2006517393
別の実験設定において、反応混合物は、水で飽和したMTBE(0.6mL)、アシルドナーとしてのフェニル酢酸メチルおよび10mgのPGA−450で調製した。0.5Mリン酸緩衝液(pH=6.0)を用いて、緩衝比率を調整した。各々のバイアル中の酵素を、その緩衝液で数分間予め平衡させた後、APNおよびアシルドナーを加えて、1.0mLの反応とした。その反応混合物を、18時間の時点で分析し、%eeR−APNを決定した。結果(表5D)は、非水性基剤中において、ペニシリンアシラーゼに触媒された反応は、鏡像異性体過剰を>99%eeR−APNで生じうるということを示している。
Figure 2006517393
実施例6
無極性有機溶媒中のAPNのペニシリンアシラーゼに触媒されるアシル化のモデル反応
3.0gのペニシリンアシラーゼ酵素(PGA−450)および0.15mLの水を、バイアルに加えた。次に、そのバイアルを15分間振とうし、そして平衡させるために4℃で一晩保持した。500mL三口フラスコに、100mLの水飽和MTBE、2.5mLのAPNおよび7.5mLのフェニル酢酸メチルを加えた。その反応混合物を、室温においてオーバーヘッドスターラーで撹拌した。この混合物に、平衡した酵素を、連続撹拌しながら加えた。反応の進行は、反応溶液から採取した試料を、前の方に記載のキラル分割法を用いて分析することによって追跡した。いろいろな時間間隔でのR−APNの鏡像異性体過剰を、表6に示す。
Figure 2006517393
実施例7
種々の緩衝液中のペニシリンアシラーゼによって触媒される選択的加水分解
3種類の反応設定を、概して、次のように調製した。緩衝化した基剤中の反応については、APN−フェニルアセトアミドを、2.5mLのガラスバイアルに入れ、このバイアルに、ペニシリンアシラーゼ(PGA−450)を加えた後、緩衝液を加えた。緩衝液−溶媒混合物中の反応については、APN−フェニルアセトアミドを、溶媒/水混合物中に溶解させ、そして一定計算量のこの溶液を、酵素ペニシリンアシラーゼ(PGA−450)を加えて容量を1.0mLとした後のバイアルに加え、そして内容物をマグネチックスターラーで連続撹拌した。
加水分解反応の進行は、いろいろな時間間隔において形成される3−アミノペンタンニトリルフェニルアセトアミドおよびフェニル酢酸の濃度をHPLCで決定することによって追跡した。アセトニトリルで希釈後の反応混合物を、PHENOMENEX C18カラム(PHENOMENEXは、Phenomenex, Torrence, CA の商標である)上に注入し、双方とも(0.1%過塩素酸)を含有するアセトニトリル:水混合物(40:60)で溶離し、溶離プロフィールをUV検出器で254nmにおいて追跡した。
ある研究(表7A)は、APN−フェニルアセトアミドを、アセトニトリルなどの極性溶媒の存在下においてペニシリンアシラーゼによって加水分解することができるということを示している。それら結果は、ペニシリンアシラーゼが、S−APN−フェニルアセトアミドの加水分解に対してより活性であり、S−APNの鏡像異性体過剰を生じ、R−APN−フェニルアセトアミドを未反応のままにするということを示している。この具体的な研究では、0.1M APN−フェニルアセトアミドを用いた。そのpHは、0.5Mリン酸または重炭酸緩衝液で調整した。18時間後に分析を行った。
Figure 2006517393
その研究(表7B)は、APN−フェニルアセトアミドの選択的加水分解が、MTBEを含めた溶媒を用いて行うこともできるということを示している。その反応のpHは、約6〜約9であってもよい。この具体的な実験では、65μモルのAPN−フェニルアセトアミドを、10mgの酵素PGA−450と一緒に用いた。それら反応を、0.025mLの0.5Mリン酸塩および重炭酸塩溶液で緩衝化した。%ee決定については、反応混合物の溶媒を、窒素流下で乾燥させ、水を加えて1.0mLの容量とし、そしてHPLCによって分析した。
Figure 2006517393
表7Cにある研究は、APN−フェニルアセトアミドの選択的加水分解を、二相溶媒系において比較的低いpH(4.7〜6.0)で行うことができるということを示している。この研究では、それら反応を、リン酸塩(pH=6.0)、酢酸塩(pH=4.7)、クエン酸塩(pH=5.5)およびギ酸塩(pH=5.5)によって緩衝化した。10mgのPGA−450、0.02mLの緩衝溶液(0.5M)および65μモルのAPN−フェニルアセトアミドを、各々のバイアル中に入れた。1:1の比率のMTBE対水性相を含有する二相溶媒系を用いた。水性相からの生成物を分析した(%eeS−APNを決定した)。
Figure 2006517393
実施例8
化学的反応による3−APN−フェニルアセトアミドの製造
アシル化(アミド化)反応は、次のように、Schotten-Baumann 条件下で行った。5gのNaOHを50mLの水中に溶解させ、5mLのAPNラセミ混合物(4.665g;d=0.933;0.0475モル;M.W.=98.15)を加え、8mLのフェニルアセチルクロリド(9.3g;0.06モル)を加え、そして室温で2時間撹拌する。アミドを酢酸エチル(30mL)で抽出し、その酢酸エチル層を水で洗浄する。溶媒をロータリーエバポレーションによってアセトン/ドライアイストラップで除去する。数mLのメタノールを加え且つ溶媒を除去した後、化合物を更に乾燥させた。形成された沈殿を集め、デシケーター中において真空下で乾燥させた。収量=8.7グラム(85%)で、生成物をNMRによって確認した。
実施例9
R−アミノペンタンニトリルジベンゾイル−L−酒石酸塩の製造
ラセミ体APN(5mL)およびブチレートTFE(15mL)を、0.2LのMTBEに加えた。次に、Meito Sangyo で製造され且つ Accurel 上に固定された1.0gのリパーゼTL(Pseudomonas stutzeri)を加え、その懸濁液を、サーモスタット付きシェーカー(250rpm)中において45℃で8時間インキュベートした。懸濁液を20℃に冷却し、そして固定化触媒をガラス漏斗上において濾紙で濾去することにより、反応を止めた。反応混合物を濃縮して油状物とした後、その油状物を、酢酸エチルで希釈した。次に、酢酸エチル/水(8:1)中の0.7meqのジベンゾイル−L−酒石酸を加え、固体を集めた。その固体の Chiral HPLC分析は、26%のS−APNおよび74%のR−APN(ee.48%)を示した。
実施例10
R−アミノペンタンニトリルメタンスルホン酸塩の製造
100mLの水飽和MTBE中のラセミ体APN(0.25M)、フェニル酢酸メチル(0.5M)および3gのペニシリンアシラーゼ(ペニシリンGアミダーゼ)を、室温で混合した。いろいろな時点に、試料を取り出し、HPLCによって分析した。7時間後、生成物(R−APN)のeeが>72%となった時、酵素を濾去することによって反応を終えた。その酵素を、追加のMTBEで洗浄した後、それを反応溶液に加えた。
110mLの反応溶液の試料を、減圧下で濃縮して油状物を生じた。この油状物を、7mLのEtOAcで希釈し、1.1mLのメタンスルホン酸(MsOH)を加え、室温で16時間撹拌した。そのスラリーを0〜5℃に冷却し、固体を濾過によって集めた。そのケーキをEtOAc(2x25mL)で洗浄し、乾燥させて(45℃、屋内真空)、R−APN−メタンスルホン酸塩(R−APN−MsOH)を含有する白色固体(0.67g,87%ee,59%収率)を生じた。
本発明を、前述の説明で詳しく示し且つ詳細に記載してきたが、同様のことは、特性を詳しく説明するものであって制限するものではないと考えられるべきである。代表的な態様だけを示し且つ記載したということ、および本発明の精神の範囲内にある全ての変更および修飾を保護することが望まれるということは理解されるはずである。

Claims (56)

  1. 鏡像異性体の豊富な3−アミノペンタンニトリルを製造する方法であって、
    R−3−アミノペンタンニトリル(R−APN)およびS−3−アミノペンタンニトリル(S−APN)を含有する鏡像異性体混合物を与え;そして
    該鏡像異性体混合物とアシルドナーとを、酵素の存在下において反応させて、R−APNおよびS−APNの一方を選択的にアシル化する工程を含む方法。
  2. 鏡像異性体混合物が、実質的に等しい量のR−APNおよびS−APNを含有するラセミ混合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 酵素が、CHIRAZYME L−1、CHIRAZYME L−5、250型ブタ膵臓およびPS−30を含む群より選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記反応工程が、S−APNおよびアシル化R−APNの混合物を生じる、請求項3に記載の方法。
  5. S−APNおよびアシル化R−APNを分離する工程を更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 分離されたアシル化R−APNを加水分解して、R−APNを生じる工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記加水分解工程を、ヒドロラーゼの存在下で行う、請求項6に記載の方法。
  8. ヒドロラーゼが、リパーゼおよびエステラーゼを包含する、請求項7に記載の方法。
  9. 酵素が、リパーゼAL、リパーゼPL、リパーゼVII型、リパーゼPN、リパーゼTL、CHIRAZYME L−8およびCHIRAZYME E−1を含む群より選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記反応工程が、R−APNおよびアシル化S−APNの混合物を生じる、請求項9に記載の方法。
  11. R−APNおよびアシル化S−APNを分離する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記分離工程が、R−APNおよびアシル化S−APNの混合物と、ジベンゾイル−L−酒石酸とを反応させて、R−APN−ジベンゾイル−L−酒石酸塩を生じることを包含する、請求項11に記載の方法。
  13. 分離されたアシル化S−APNを加水分解して、S−APNを生じる工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記加水分解工程を、ヒドロラーゼの存在下で行う、請求項6に記載の方法。
  15. ヒドロラーゼが、リパーゼおよびエステラーゼを含む群より選択される、請求項14に記載の方法。
  16. アシルドナーが、トリフルオロエチルブチレート;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジトリフルオロエチル;安息香酸ビニルエステル;酪酸ビニルエステル;カプロン酸ビニルエステル;ラウリン酸ジビニルエステル;ブチルビニルカーボネート;2,6−フランジメタノールジビニルカーボネート;1,6−ヘキサンジオールジビニルカーボネート;酢酸エチル;酢酸ブチル;フェニル酢酸、フェニル酢酸メチル、フェノキシ酢酸メチル;およびフェニルアセトアミドを含む群より選択される、請求項1に記載の方法。
  17. 酵素が、リパーゼおよびエステラーゼを含む群より選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 酵素が、リパーゼAL、CHIRAZYME L−10、リパーゼPL、リパーゼQL、CHIRAZYME L−1、リパーゼL−10、リパーゼAY−30、リパーゼVII型、リパーゼ「CV」、リパーゼ「PN」、リパーゼ250型、リパーゼPS−30、リパーゼTL、リパーゼ「RN」、リパーゼA−10FG、CHIRAZYME L−8、コレステロールエステラーゼおよびCHIRAZYME E−1を含む群より選択される、請求項17に記載の方法。
  19. アシルドナーがトリフルオロエチルブチレートであり、そして酵素がリパーゼTLである、請求項18に記載の方法。
  20. 反応工程を、有機溶媒の存在下で行う、請求項18に記載の方法。
  21. 有機溶媒が、メチル tert−ブチルエーテル、テトラヒドフラン、トルエン、ピリジン、および1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、塩化メチレン、ベンゼンを含む群より選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 鏡像異性体混合物を上回るアシルドナーのモル過剰が、1〜30倍である、請求項1に記載の方法。
  23. 有機溶媒中の水分が、メチル tert−ブチルエーテルの0.4〜4容量%である、請求項20に記載の方法。
  24. 反応工程を、25℃〜45℃の温度で行う、請求項1に記載の方法。
  25. 鏡像異性体混合物が、約0.02M〜0.5Mの濃度範囲で存在する、請求項1に記載の方法。
  26. 鏡像異性体混合物が、約0.25Mの濃度で存在する、請求項25に記載の方法。
  27. アシルドナーが、約0.04M〜0.5Mの濃度範囲で存在する、請求項1に記載の方法。
  28. アシルドナーが、約0.25Mの濃度で存在する、請求項27に記載の方法。
  29. アシルドナーが、鏡像異性体混合物の2倍量で存在する、請求項1に記載の方法。
  30. 前記反応工程を、反応混合物中で行い、そしてここにおいて、酵素が、該反応混合物のmLにつき約10mg〜100mgの範囲で存在する、請求項1に記載の方法。
  31. 酵素が、ペニシリンアシラーゼを包含する、請求項1に記載の方法。
  32. アシルドナーが、フェニル酢酸、フェニル酢酸メチル、フェノキシ酢酸メチルおよびフェニルアセトアミドを含む群より選択される、請求項31に記載の方法。
  33. 反応工程を、有機溶媒の存在下で行う、請求項32に記載の方法。
  34. 有機溶媒が、メチル tert−ブチルエーテルである、請求項33に記載の方法。
  35. 酵素が、固定化酵素である、請求項1に記載の方法。
  36. 分離されたR−APNと、メタンスルホン酸とを反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成させ;そして該R−APN−メタンスルホン酸塩を回収する工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
  37. 分離されたR−APNと、メタンスルホン酸とを反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成させ;そして該R−APN−メタンスルホン酸塩を回収する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
  38. 鏡像異性体の豊富な3−アミノペンタンニトリルを製造する方法であって、
    アシル化R−APNおよびアシル化S−APNを含有する鏡像異性体混合物を与え;そして
    酵素の存在下においてアシル化R−APNおよびアシル化S−APNの一方を選択的に加水分解する工程を含む方法。
  39. 鏡像異性体混合物が、R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APN−フェニルアセトアミドを含有する、請求項38に記載の方法。
  40. 酵素が、ペニシリンアシラーゼを包含する、請求項39に記載の方法。
  41. 前記選択的加水分解工程が、R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APNの混合物を生じる、請求項40に記載の方法。
  42. R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APNを分離する工程を更に含む、請求項41に記載の方法。
  43. 分離されたR−APN−フェニルアセトアミドを加水分解して、R−APNを生じる工程を更に含む、請求項42に記載の方法。
  44. 分離されたR−APNとメタンスルホン酸とを反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成させ;そして該R−APN−メタンスルホン酸塩を回収する工程を更に含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記加水分解工程を、ヒドロラーゼの存在下で行う、請求項42に記載の方法。
  46. ヒドロラーゼが、リパーゼおよびエステラーゼを含む群より選択される、請求項45に記載の方法。
  47. 鏡像異性体の豊富な3−アミノペンタンニトリルを製造する方法であって、
    R−APNおよびS−APNを含有する第一鏡像異性体混合物を与え;
    アシルドナーを用いたアシル化反応においてR−APNおよびS−APNをアシル化して、アシル化R−APNおよびアシル化S−APN含有する第二鏡像異性体混合物を生じ;そして
    酵素の存在下においてアシル化R−APNおよびアシル化S−APNのどちらか一方を選択的に加水分解する工程を含む方法。
  48. アシルドナーが、フェニルアセチルクロリドであり、そして第二鏡像異性体混合物が、R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APN−フェニルアセトアミドを含有する、請求項47に記載の方法。
  49. 酵素が、ペニシリンアシラーゼを包含する、請求項48に記載の方法。
  50. 前記選択的加水分解工程が、R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APNの混合物を生じる、請求項49に記載の方法。
  51. R−APN−フェニルアセトアミドおよびS−APNを分離する工程を更に含む、請求項50に記載の方法。
  52. 分離されたR−APN−フェニルアセトアミドを加水分解して、R−APNを生じる工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
  53. 分離されたR−APNとメタンスルホン酸とを反応させて、R−APN−メタンスルホン酸塩を形成させ;そして該R−APN−メタンスルホン酸塩を回収する工程を更に含む、請求項52に記載の方法。
  54. 前記加水分解工程を、酵素反応で行う、請求項52に記載の方法。
  55. 酵素反応を、ヒドロラーゼの存在下で行う、請求項54に記載の方法。
  56. ヒドロラーゼが、リパーゼおよびエステラーゼを含む群より選択される、請求項55に記載の方法。
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