JP2006517238A - フェノール系シンタクチックフォーム組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フェノール系シンタクチックフォーム組成物用プレミックス、フェノール系シンタクチックフォーム組成物および該フェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法に関する。プレミックスは、熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球並びに高反応性フェノールレゾール樹脂およびフェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒のうちの一方を含有し、該微小球がニトリル含有エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)およびニトリル不含エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から得られるホモポリマーまたはコポリマーから構成される熱可塑性ポリマー外殻および該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された液状発泡剤を含有し、該フェノールレゾール樹脂が、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能であって遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する。該製造方法は、該プレミックスを、酸性触媒と高反応性フェノールレゾール樹脂の一方の存在下で硬化させる工程またはこれら3種の成分を一緒に硬化させる工程を含む。

Description

本発明はフェノール系シンタクチックフォーム組成物に関する。「シンタクチック(syntactic)」という用語はギリシャ語の「syn」「tacheo」に由来するもので、実際上は「一緒に組立てる(put withまたはput together)」という意味である。非シンタクシックフォームは、実際上はマトリックス材料中において安定化気泡(発泡剤)によって微小気泡構造が形成された気泡材料であるが、シンタクチックフォームは独立気泡材料の複合材(例えば、マトリックス中にカプセル化された微小球)として形成される。
シンタクチックフォームは約500kg/mの限界密度を有する傾向があるが、これは、独立気泡材料の表面を湿潤化するために必要な量のマトリックス材料に起因する。エポキシ樹脂またはポリウレタンマトリックスを用いる場合、シンタクチックフォームは一般にオフショアプロセス(offshore process)工業において成形浮力モジュールとして使用されており、または海中パイプラインの熱絶縁のために使用されている。
フェノール樹脂マトリックスを用いたフォーム(即ち、一群の材料としてのフェノール系フォーム)は優れた耐火性と熱的性質を有することが知られているが、多くの適用分野における商業的見地からの潜在的有用性は、高い脆性と脆砕性よって特徴づけられる不十分な構造用特性によって損なわれている。特に、本発明は特別な高反応性フェノール樹脂と特別な熱可塑性微小球との相乗的組合せによって強靱で軽量な耐火性材料が製造されるという潜在性を条件とする。従来の技術文献においては、本発明による目的を達成するために必要な特別の特性(規定される限定値)には全く言及していない。特に、特殊なタイプのフェノール樹脂は本発明の全ての観点において決定的な要因であるが、この理由は、特に、水が本発明の全ての場合においてシステム希釈剤として発生するからであり、また、該樹脂は、このような水の存在によってその特性を急激に低下または弱化させることなく上記材料を急速に製造できる特性を有するからである。
発泡性または発泡化熱可塑性微小球とフェノール系樹脂を一緒に含有するフェノール系シンタクチックフォーム組成物の全般的概念は従来の技術文献に一般的に開示されている。特に、米国特許公報US−A−4067829号には、スチールに対する腐食能の低い特定の硬化レゾール性微小球を発泡剤として含有していてもよい。
本発明の課題は、航空宇宙産業、防衛産業、建築産業、海洋産業および輸送産業における要請に適合する改良された耐火性を有する構造用のフェノール系シンタクチックフォーム組成物を提供することである。このような改良された耐火性は、以下の表1に示す試験パラメーターのうちの1または複数のパラメーターによって測定することができる。
Figure 2006517238
「構造用(structural)」という用語は、製造された製品の所期の最終的な用途に対応する固定的または周期的負荷に耐え得る機能を意味するもので、このような用途は事実上は構造用または半構造用の用途として定義される。常套のフェノール系フォームはその脆性と脆砕性に起因して不適当であるが、本発明による組成物は、熱可塑性微小球充填剤に起因して種々の程度のレジリエンスを示し、しかもこの場合、フェノール系マトリックスの優れた耐火性と熱的性質が損なわれることはない。本発明によるフェノール系シンタクチックフォーム組成物の適当な圧縮強さは、15℃〜25℃の周囲温度において、0.1〜10MPa(例えば、0.15〜5MPa)である。
本発明のその他の課題は以下の通りである。
(1)所期の適用分野において高い原価効率を示す一連の材料を製造する。
(2)最小限の二次的操作を伴うにすぎない最終製品の迅速な製造を可能にする融通性と容易性のある加工を明確にする。
(3)使用に際して実質上中性のpH(例えば、6〜8.5)を示すことによって腐食の危険性のないフェノール樹脂に基づくフォームを提供する。
(4)材料技術によって達成してもよい広範囲のフォーム密度を明確にする。
(5)所期の分野において最適な性能を発揮するように特別に設計された材料例を提供する。
本発明の第1の観点によれば、下記の成分(I)並びに成分(II)および成分(III)のいずれか一方の成分を含有する、フェノール系シンタクチックフォーム組成物用プレミックスが提供される:
(I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマー100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)およびその他のエチレン性不飽和モノマー0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製されるホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された液状発泡剤を含有する該熱可塑性微小球、
(II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、
(III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
フェノールレゾール樹脂と混合した微小球は、酸性触媒と混合した微小球よりも安定性が劣ると考えられる。
酸性触媒と熱可塑性微小球とのプレミックスは腐食性固体と考えられる。この特別なプレミックスの1つの利点は、実施例5および6に記載の超軽量弾性フォームを効率的に製造するために酸性触媒を微小球相へ分配させることである。何故ならば、微小球とフェノールレゾール樹脂との容量比[300〜400:1(v/v)/微小球:他の全ての成分]は非常に大きいからである。
硬化フォーム組成物を、(i)フェノールレゾール樹脂と熱可塑性微小球とのプレミックスを使用した後に、酸性触媒を添加することによって調製するか、または(ii)酸性触媒と熱可塑性微小球とのプレミックスを使用した後、フェノールレゾール樹脂を添加することによって調製しても、最終的な硬化フォームの特性は実質上影響を受けないと考えられる。
本発明の第2の観点によれば、下記の成分(I)〜(III)を含有するフェノール系シンタクチックフォーム組成物が提供される:
(I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマー100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)および少なくとも1種のニトリル不含エチレン性不飽和モノマー0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製される少なくとも1種のホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された少なくとも1種の液状発泡剤含有する該熱可塑性微小球、
(II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、および
(III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
本発明の第3の観点によれば、上記の本発明の第2の観点によるフェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法であって、本発明による第1の観点によるプレミックスを、下記の成分(II)または(III)の一方の存在下で硬化させることを含む該製造方法が提供される:
(II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、
(III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
本発明の第4の観点によれば、上記の本発明の第2の観点によるフェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法であって、下記の成分(I)〜(III)を硬化処理に付すことを含む該製造方法が提供される:
(I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマー100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)および少なくとも1種のその他のエチレン性不飽和モノマー0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製される少なくとも1種のホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された少なくとも1種の液状発泡剤を含有する該熱可塑性微小球、
(II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、および
(III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
好ましくは、フェノールレゾール樹脂は2000〜4000cP(25℃)の粘度および/または2〜5%、例えば3〜4%(w/w:フェノールレゾール樹脂に基づく)の含水量を有する。この好ましい樹脂は、過剰モル量のアルデヒド(好ましくはホルムアルデヒド)を置換もしくは非置換フェノールと塩基触媒の存在下で縮合させることによって製造される(両者のモル比は1.4〜1.8:1、例えば、約1.6:1である)。この縮合反応は65℃を越えない温度、例えば60℃±2℃を越えない温度または約60℃を越えない温度でおこなう。この限界温度は、塩基触媒が活性である間(即ち、塩基触媒が中和されるまでの間)は維持されなければならない。この限界温度によって、反応性メチロール基による芳香核の置換度が最大となり、低分子量ポリマーが生成する。
水は随意に好ましい量まで留去してもよい。得られる低分子量(1000ダルトン未満)に起因して、樹脂は水中において相分離を伴うことなく高い溶解性を示し、希釈水性液条件下において十分な架橋反応性を保持する。好ましいフェノール樹脂は、リン酸エステルに基づく緩触媒[例えば、クラリアント社製の「ホルダホス(Hordaphos)CCMS」]と共同して高いピーク発熱温度(155℃〜170℃)を示す。ピーク発熱試験は、長い試験管(直径45mm×長さ110mm)内にフェノール樹脂30gを触媒7%w/w(樹脂100部に付して7部)を用いる25℃における触媒反応に付すことに基づく。ピーク発熱は、外部熱を付加することなく10分未満に発生すべきである。
フェノールレゾール樹脂が高い反応性を有することおよび前記の粘度と含水量がフェノールレゾール樹脂に必要な高い反応性の間接的な指標となるということは重要である。このような理由により、このような高い反応性を規定するパラメーターは、当業者にとっては明らかなように、適宜補正または修正することができる。
熱可塑性微小球は、「熱可塑性」であるために、適当な熱の印加によって溶融可能であって、火中では容易に燃焼する。このような微小球には、高い弾性と靱性と共に非常に低い密度(20〜40kg/m)を有するという重要な利点がある。
本発明の重要な特徴は、高反応性フェノールレゾール樹脂が可塑化して微小球の熱可塑性外殻[特に、ニトリルに基づく構成成分(例えば、ポリアクリロニトリル(PAN))と化学的に反応できるという機構である。この結果、微小球の発泡温度が著しく低下する(一般的にはその他のマトリックスの場合の半分まで低下する)。加工後、フェノール樹脂は熱可塑性ホモポリマー/コポリマーとのハイブリッド(hybrid)として架橋し、その結果、完全に相乗的な複合生成物が形成される。この場合、フェノール樹脂で変性された微小球は高い耐火性を有するようになり、該微小球から形成されるフェノール系シンタクチックフォームは剛性と脆性を示さず逆に靱性と弾性を発揮する。
理論に束縛されるものではないが、本発明は次のことを提案する。即ち、これらの利点は、ニトリルに基づく構成成分(例えば、PAN)が、注意深く制御された熱的条件で非常に高い炭素収率をもたらすポリマーとして機能し、しかもそのようなポリマーとして、世界の炭素繊維生産の大部分を占める前駆物質となり得ることに起因する。高架橋された熱硬化性フェノールマトリックスをニトリルに基づくポリマー鎖(例えば、PANポリマー鎖)中へ組込むことによって、直接的な極高温下での適切な炭化条件に特有の有用な要因をもたらすと考えられる。
フェノール樹脂と熱可塑性微小球との間の上記の相乗的関連性は、該樹脂の割合が該微小球100重量部に対して10重量部のように非常に低い場合においても有効である。この結果、本発明は、シンタクチックフォーム密度を、従来は可能であるとは考えられていなかった値(20〜50kg/m)まで低下させることを開示する(実施例5および6参照)。
異なる形態の熱可塑性微小球(例えば、非発泡化または「湿式発泡化」微小球)と組合せた高反応性フェノール樹脂の特性に起因するものとしてここで説明した加工の融通性は、耐火性と耐熱性と共にしばしば低密度であることが一義的要求条件とされる多様な要求がある産業上の用途に対して種々の新規材料技術をもたらす。
熱可塑性微小球
ドウ・ケミカル・カンパニー社は発泡性熱可塑性微小球を最初に開発したが、現在の主要なメーカーはアクゾ・ノーベル社であり、その製品は「エクスパンセル(Expancel)」(登録商標)である。本発明において使用するのに適当な微小球は発泡性および/または発泡化熱可塑性微小球またはこれらの混合物であって、少なくとも1種のニトリル含有エチレン性不飽和モノマー100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)および少なくとも1種のニトリル不含エチレン性不飽和モノマー0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から得られるホモポリマー製またはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻および該熱可塑性ポリマー外殻中に封入された少なくとも1種の液状発泡剤を含有する熱可塑性微小球である。この種の微小球は、該液状発泡剤の沸点より高温であって該ポリマー外殻の軟化点よりも高温に加熱することによって発泡する。
適当なニトリル含有エチレン性不飽和モノマーには、特に限定的ではないが、以下に例示する化合物の1種もしくは2種以上の混合物が含まれる:アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロアクリロニトリルおよびクロトアクリロニトリル。この場合、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルが好ましい。
適当なニトリル不含エチレン性不飽和モノマーには、特に限定的ではないが、以下に例示する化合物の1種もしくは2種以上の混合物が含まれる:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデンジクロリド、ビニルピリジン並びにビニルエステル、スチレンおよびその誘導体。この場合、ビニリデンクロリドおよび/またはビニルクロリドが好ましい。
現在市販されている熱可塑性微小球のうちで、本発明において使用するのに適したものは「エクスパンセル551DUグレード」(乾式非発泡化)および「エクスパンセル551WEグレード」(湿式発泡化)である。551グレードの製品はビニリデンクロリド(PVDC)とアクリロニトリル(PAN)のモノマーのコポリマー製の外殻と該外殻中に封入された揮発性液状発泡剤(イソブタン)を含有する。このコポリマーの軟化は93℃〜98℃の温度範囲で開始すべきであり、また、該コポリマーの最大発泡は129℃〜148℃の温度範囲で開始すべきである(551グレードの製品における最大発泡は粒径に直接的に依存する)。しかしながら、フェノールレゾール樹脂の存在下においては、該外殻は可塑化されて部分的に溶媒和されるので、発泡は約55℃で開始する。さらに、551グレードの製品は緩酸性の外殻を有するので、ここで利用する硬化化学反応に適合する。
これに対して、純粋なPAN微小球およびその他の誘導コポリマーは周囲温度においては24時間以内に破裂してフェノールレゾール樹脂に溶解し、このような変化は温度が30〜40℃になると一層促進される。このため、この種の微小球から誘導されるいずれの材料配合物も予め樹脂成分と混合することなく、しかも注意深く使用しなければならない。しかしながら、純粋なPANに基づく微小球(例えば、「エクスパンセル091グレード」等)は、これらの固有のアルカリ度を消失させるために過剰の酸性触媒(「エクスパンセル551」と併用するときは2〜4重量倍)と予め混合することによって本発明において使用してもよい。得られるシンタクチック触媒は貯蔵安定性はあるが、微小球の破裂を回避するためには、フェノール樹脂と混合した後、直ちに使用しなければならない。
551グレードの選択は、2ヶ月までの大量貯蔵が要求される混合系の安定性にとって重要である。樹脂/微小球ブレンドが、適用プロセス中に最適な発泡へ誘導する熟成をもたらすことが知られている。非発泡性グレード製品は、非常に薄い気泡壁を有する発泡化グレード製品に比べて貯蔵熟成の影響を受けにくい。後者の場合、樹脂が混合マスの35%未満[即ち、551WE:樹脂=2:1(w/w)]を構成しない限り、長期の貯蔵は不適当である。この点は実施例3において説明する実施態様に関連する。この実施態様においては、十分に安定なシンタクチック触媒を調製するためには、湿式発泡化微小球と触媒を適当な量比で日ごとにブレンドさせるか、または併用することが必要となる。
液状発泡剤は、ポリマー外殻中に封入された揮発性液体である。適当な液状発泡剤には、種々の短鎖状のアルカンとイソアルカンが含まれ、この種の発泡剤としては、特に限定的ではないが、次のものが例示される:イソペンタン、イソブタン、n−ブタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、石油エーテル、ペンタンまたはこれらの混合物。
フェノール樹脂
高反応性でなければならないフェノール樹脂は、微小中空状の熱可塑性微小球および共存するその他の有用な機能性添加剤の接触点を結合させるために使用される。疑いを回避するためであるが、「遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する……、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、……」という表現は、フェノールレゾール樹脂の定義を特許請求の範囲と明細書に記載されているように限定するものではない。
フェノールは置換されていてもよいが、非置換であってもよい。一般的な置換フェノール類は、置換基がフェノールとアルデヒドとの縮合反応を妨げないようなフェノール類である。適当な置換基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基またはアリール基である。非置換フェノールが好ましい。適当なアルデヒドはホルムアルデヒド(トリオキサンのようなオリゴマー/ポリマーを含む)、フルフラール、糖およびセルロース加水分解物であるが、ホルムアルデヒドが好ましい。適当なアルカリ性縮合触媒はアンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化バリウムであるが、水酸化ナトリウムが好ましい。
フェノールレゾール樹脂は好ましくは純粋なフェノールレゾールであるべきである。このような純粋なフェノールレゾールはフェノールとモル過剰量のホルムアルデヒド(44%ホルムアルデヒド116.5重量部:フェノール100重量部)を縮合触媒としての水酸化ナトリウム(25%水酸化ナトリウム溶液4.2部:フェノール100部)の存在下で反応させることによって製造される。
一般的には、製造時の温度は、約60(±2)℃まで注意深く上昇させた後、この温度を約1時間維持し、次いで約80℃まで上昇させた後、この温度を2〜4時間維持する。正確な反応時間はバッチ(batch)サイズによって左右されるが、この反応には実質的には次の2段階の反応が含まれる:
(1)60℃におけるフェノール芳香核へのホルムアルデヒドの核置換反応、および
(2)80℃における分子量増加のための縮合重合反応。
これに対して、本発明において用いる樹脂は、原料を65℃を越えない温度(例えば、60±2℃を越えない温度、特に、約60℃を越えない温度)において、上記スケールの場合には5時間にわたって単に加熱するか、または反応混合物の25℃における中間粘度が13.5〜14.5センチストークスになるまで単に加熱するだけで得られる。これによって芳香核のオルト位、メタ位およびパラ位へのメチロール(−CHOH)基による最大置換度と低分子量がもたらされる。
次いで、反応混合物はp−トルエンスルホン酸を用いてpHが7未満(好ましくは5.5〜6.6、より好ましくは約6)になるまで中和処理に付される(pHが約6の場合には、pHが7〜8の場合に比べて長い貯蔵寿命がもたらされる)。大部分のプロセス水と反応水を真空下で留去させて含水量を約3〜4%(全反応混合物100重量部に対して3〜4重量部)、例えば、3%(全反応混合物100重量部に対して3重量部)にすることによって高反応性プレポリマーが得られる。もちろん、樹脂中により多量の水を存在させることも可能である。しかしながら、別の水源(例えば、湿式発泡化熱可塑性微小球)から水の混入がある本発明においては、樹脂相中の含有量は可能な限り少なくするのが望ましい。含水量を3%(全体100重量部に対して3重量部)よりもさらに少なくすることは極めて困難であり、現在では、このような低含水量の生成物を経済的に得ることは困難である。上述の方法によって得られる高い反応性は本発明における課題解決にとって非常に望ましいものであると考えられる。
上記の方法によって製造される含有量が3〜4重量%(全体100重量部に対して3〜4重量部)のフェノールレゾール樹脂の一般的な25℃における粘度、遊離ホルムアルデヒドの含有量および遊離フェノールの含有量はそれぞれ2000〜4000cP、3〜5重量%(全体100重量部に対して3〜5重量部)および12〜15重量%(全体100重量部に対して12〜15重量部)である。
これとは対照的に、従来技術において開示されているフェノールレゾール樹脂は65〜80℃においてより長時間にわたって反応させる。65℃よりも高温においては、高分子量化と反応性基の低減化を伴う縮合反応がおこなわれる。このような従来技術によるフェノールレゾール樹脂の最終的な含有量は一般に10〜20重量%になるために、該樹脂は、反応を大幅に低下させると共に水からの相分離をもたらすさらなるプロセス水の付加に対する耐性を示さない。このような低反応性に起因して、この種の樹脂は、反応度を制限する反応副生成物である過剰水の存在下においては急速な硬化反応または完全な硬化反応を示さない。この問題を解決するために試みられた唯一の方法は、いずれの最終製品に対しても潜在的に著しい腐食の危険性をもたらすことが知られている強無機酸の形態の非常に強力な触媒を使用する方法である。
本発明による技術は、実質的に中性のpHを示すと共に腐食の危険性の点で安全な最終的なシンタクチックフォーム製品をもたらす緩無機酸(多くの場合はリン酸)/エステルに基づく触媒と、強有機触媒の存在下もしくは不存在下において協働するフェノールレゾール樹脂の反応性に基づく。
この種の樹脂は、所望により、1種もしくは複数種の充填剤と混合してもよい。充填剤としては、特に限定的ではないが、水、硼酸、界面活性剤および細断した(chopped)繊維(例えば、ガラス繊維および炭素繊維等)等が例示される。硼酸は酸であるが、本発明による系中においては、硼酸は触媒または硬化剤として作用するとは考えられない。その代りに、硼酸は相乗的な消火冷急充填剤であって、酸性ではあるが、フェノールレゾール樹脂を完全に硬化させるのに十分な反応性を有していないと考えられる。しかしながら、硼酸は酸性特性を有するので、酸性成分も含有するいずれのプレミックスに添加してもよい。
この種の樹脂は、所望により、マクロ充填剤とさらに混合してもよい。「マクロ充填剤」は、発泡ポリスチレンビーズ、顆粒状の再生フォーム粒子、コルク、発泡クレーおよび剥離状バーミキュライト等の材料を意味する。これらの樹脂はさらに所望により一般に活性成分とみなされている機能性充填剤(例えば、硼酸、導電性カーボンおよび放射線保護用炭化硼素等)と混合してもよい。さらにまた、これらの樹脂は所望により、混合効率を高めるような「顔料分散体」を含有していてもよい。
フェノールレゾール樹脂触媒
フェノールレゾール樹脂を硬化させるためには強無機酸を使用してもよいが、本発明の目的にとってはこの種の酸は適当ではない。主要な理由は、この種の酸はその後の金属製支持体との接触において腐食の危険をもたらすからである。触媒として使用してもよい酸にはスルホン酸のような強有機酸およびそのエステル類が包含される。この種の触媒としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、キシレンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、α−ナフタレンスルホン酸およびこれらのエステル並びにこの種の化合物の混合物が例示される。触媒として使用してもよい酸には、弱無機酸およびそのエステルが包含され、これらは単独で使用してもよく、あるいは適宜併用してもよい。さらにまた、触媒として使用してもよい酸には、2種もしくはそれよりも多種の強有機酸の混合物、2種もしくはそれよりも多種の強有機酸エステルの混合物、2種もしくはそれよりも多種の弱無機酸の混合物、2種もしくはそれよりも多種の弱無機酸エステルの混合物、および異なる酸もしくはそのエステルの混合物が包含される。適当な触媒は弱無機酸および弱無機酸のエステルであり、このような触媒には、リン酸エステルおよびリン酸と強有機酸(例えば、p−トルエンスルホン酸もしくはその他のスルホン酸またはこれらのエステル)との混合物が包含される。いずれかの2種もしくはそれよりも多種の酸および/またはエステルの混合物を使用してもよい。
適当な酸性触媒はボルデン・ケミカルズ社から「フェンキャット(Phencat)」の商品名で提供されている。「フェンキャット」のなかでも、「フェンキャット10」(o−リン酸およびp−トルエンスルホン酸)、「フェンキャット15」(o−リン酸およびキシレンスルホン酸)、「フェンキャット381」(部分リン酸エステルおよびp−トルエンスルホン酸)および「フェンキャット382」(部分リン酸エステル)は本発明において使用するのに適しており、これらは単独で使用してもよく、あるいは適宜併用してもよい。適当なリン酸エステルに基づく触媒は、市販品「ブジット(Budit)380」(ヘミッシュ・ファブリーク・ブーデンハイム社製)および「ホルダフォス(Hordaphos)CCMS」(クラリアント社製)として入手可能である。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、あるいは他の酸性触媒と併用してもよい。
硬化用には多くの酸性触媒を使用してもよいが、実施例1〜6において使用した触媒は好ましいものである。好ましい態様(例えば、実施例4)においては、触媒を湿式発泡化熱可塑性微小球と混合して取扱を容易にするのが簡便である。このような方法自体は新規であると考えられる。この方法の利点は、(i)2成分系の容量をより均等にすること、および(ii)この方法によればフェノールレゾール樹脂中において不安定で溶解する特定の熱可塑性微小球製品(例えば、「エクスパンセル091」のようなPANに基づく微小球)の使用を可能にすることである。
界面活性剤
フェノールレゾールフォームの調製時の混合を促進するためには、所望により界面活性剤を使用してもよい。好ましい界面活性剤はノニオン界面活性剤であり、この種の界面活性剤としては次のものが例示される:分子中の炭素原子数で2〜4のアルキレンオキシドと炭素原子数が8〜12のアルキル基を有する高級アルキルフェノール、炭素原子数が12〜22の脂肪数またはアルキルシランとの反応生成物もしくは縮合生成物、およびシリコーン。適当な界面活性剤のなかでも下記のものが好適である。
(a)次式:
Figure 2006517238
(式中、Rは炭素原子数が8〜12のアルキル基を示し、mは約8〜20の整数を示す)
で表されるアルキルフェノールのポリオキシエチレンエーテル、
(b)エトキシル化ヒマシ油およびエトキシル化水素化ヒマシ油
(即ち、ヒマシ油と該ヒマシ油1モルあたり8〜20モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、
(c)各々が8〜20単位のエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、および米国特許公報US−2834748号に記載のポリマーに類似したアルキルシランポリオキシアルキレンブロックコポリマー。
有利な界面活性剤またはその混合物はエチレンオキシドとノニルフェノールとの縮合生成物(分子量:約880)または次式:
Figure 2006517238
(式中、CnH2nOは約17のオキシエチレン単位と約13のオキシプロピレン単位を含む混合オキシエチレン/オキシプロピレンブロックを示す)
で表されるアルキルシラン/アルキレンオキシドブロックコポリマーである。最も好ましい界面活性剤には、ドウ・コーニング・コーポレーション社の市販品「DC193」(アルキルシラン/アルキレンオキシドブロックコポリマー含有)が包含される。
フェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法
本発明による新規なフェノール系シンタクチックフォーム組成物は下記の4つの基本的なルートに従って調製してもよい。
1.液状系を最初は最終容積の5〜40%から発泡させて全型を充填させる(実施例1および3)。
2.液状系を注型させることによって全型の正味の形態内を完全に充填させる(実施例2)。
3.マクロ充填剤を液状系によって封入して湿潤させる(実施例4)。
4.最終的な全型体積よりも20〜50%大きい体積を有するドウ(dough)状系を正味の体積まで圧縮する(実施例5および6)。
上記の各ルートは異なる最終的な用途および適用される産業分野に応じて最適化させてもよい。上記のルート1は、プロセス水と付加的な機能性充填剤を含有するか、または含有しない発泡性微小球の使用に適している。ルート2〜4は、既に発泡した熱可塑性微小球の使用に対して適当である。該微小球は湿潤形態で提供され、既に85%の水を含有する。場合によっては(例えば、実施例4)、シンタクチックフォーム系に十分な流動性を付与するためには、このような含水量で十分である。
化学的に安定な熱可塑性コポリマー微小球を利用する場合には、特定のプレミックスを製造して貯蔵または供給してもよい。例えば、非発泡化「エクスパンセル551DU」グレード品は反応性フェノールレゾール樹脂と予め混合した後、使用に供する前は、貯蔵温度に応じて2〜12ヶ月間貯蔵してもよい(実施例1および3)。発泡化グレード品もフェノールレゾール樹脂と予め混合して樹脂状ドウ(比重:0.2〜0.25)を形成させてもよいが、該ドウにはその後で触媒を添加することが必要である。これらの調製物は貯蔵温度に応じて2〜6ヶ月間貯蔵してもよいが、乾燥化に注意すべきである。このためには、密封容器を予め用意しておくべきである。
所望により、プレミックスは発泡化微小球と触媒を用いて調製してもよく、これによって「シクタクチック触媒」プレミックスが得られる。この種のプレミックスは、いずれかの形態のプレミックスをPANに基づく微小球(例えば、「エクスパンセル」グレード品「091WEd24」等)と併用するときに重要である。「シンタクチック触媒」プレミックスとその他の樹脂成分または触媒成分との間には非常に大きな容量比があることに起因して、目視検査による均一混合を確実におこなうためには、特別な水性顔料分散液を使用するのが有利である。好ましい非抑制性の顔料分散液はレーシング・カラーズ社(チェルテンハム、英国)から市販されているが、本発明において使用するものはこの種の顔料分散液に限定されない。「シンタクチック触媒」プレミックスを使用するルートによれば、該システムのこの成分中への他の反応性添加剤(例えば、硼酸等)の配合を可能にする。次いで、樹脂または触媒に基づくプレミックス中へ繊維(一般的には、ガラス繊維、炭素繊維およびアラミド繊維等)を添加してもよい。
シンタクチックフォーム成分の一次配合は低剪断遊星形ミキサー、水平すき形ミキサーまたはリボンブレンダー(ribbon blender)を用いておこなうのが好ましい。未発泡化微小球に基づく液状プレミックスは適当な装置を用いてポンプ輸送して計量分配した後、静的ミキサー内において別の触媒流と混合させる。
フェノール系シンタクチックフォーム組成物
触媒添加樹脂/未発泡化微小球ブレンドに熱を加えた後は、気泡破壊を回避するために、完全発泡後に樹脂の架橋が急速におこなわれることが重要である。既発泡化材料の場合には、遅延化低温硬化もおこなわれるが、同様の理由から急速架橋が必要である。このことが、反応性の高い多官能性フェノールレゾール樹脂を選択する主要な理由の1つである。この樹脂の利点は、完全架橋して最大の物性を達成する機能を損うことなく、その反応性を含水量または高分子量の(「架橋速度の遅い」)レゾールによって容易に調整できることである。
硬化のための熱の印加は、加熱モールドによる伝熱によっておこなってもよく、あるいは、マイクロ波、高周波または長波赤外線エネルギーを用いておこなってもよい。この系の反応性は、材料の最適な流動性と発泡およびその後の急速架橋がおこなわれるように調整されるべきである。混合物の硬化には発熱を利用することも可能であるが、この方法は不安定であって調節が困難である。いずれの方法においても発熱は付随するが、これが支配的であってはならない。最適なシンタクチックフォーム特性を得るためには、マトリックスは60℃〜80℃で15分未満(好ましくは10分未満、より好ましくは5分未満)に架橋されるべきである。
未発泡化微小球の添加量は0〜40重量%(フェノール樹脂100重量部に対して0〜40重量部)、好ましくは7.5〜30重量%、随意に10〜25重量%(例えば、約25重量%)である。25重量%よりも多くする場合には、余分の材料を配合することができるが、このような余分の材料はより大きな容積を容易にはもたらさないが、これは効率がピークに達するからであると考えられる。
湿式発泡化微小球の添加量は0.07:1〜10:1(湿式微小球:フェノール樹脂)にしてもよいが、系が実施例2および4において説明するような目的にとって必要な流動性を保持する場合には、該添加量は7〜20重量%(例えば、10〜15重量%)に制限される。発泡化微小球の配合比が低いときには(実施例2および4)、湿式微小球の添加量は10〜20重量%(樹脂100重量部に対して10〜20重量部)とする。これによって得られる材料は注入/注型が可能であって、急速硬化性硬質マトリックスをもたらす。樹脂に対して発泡化微小球の配合比が高いときには(実施例5および6)、未硬化材料はドウ状であって、その硬化にはより長い時間が必要となる(3〜4時間)。フォームは、密度が非常に低く、弾性特性を有するものであってもよい。
フェノール系シンタクチックフォーム組成物の特性
硬化フェノール樹脂は緻密で脆いが、熱可塑性微小球自体は易燃性である。このため、常套のフェノール樹脂は弱く砕けやすい。
本発明によるフェノール系シンタクチックフォームは、その他の構造用フォームに比べて砕けにくく、半弾性である。該フォームの密度は、配合処方と添加剤に応じて20〜800kg/m(例えば、20〜200kg/mまたは350〜775kg/m)の範囲に調整してもよい。明らかに可燃性の微小球が配合されているにもかかわらず、この種のシンタクチックフォームは高い耐熱性と防火性を示すが、これは、微小球のポリマー外殻のフェノール樹脂による可溶化に起因すると考えられる。該フォームは望ましい防火性を示すが、常套のフェノール系のフォームと樹脂は粉々に砕けたり、ゆっくりと燃えあがる(punk)ことが多い。
これらのフェノール系シンタクチックフォームの耐疲労性は高性能構造用フォーム心材(例えば、船舶用PVCフォーム等)の場合と同等であることが判明している。
本発明によるフェノール系シンタクチックフォームは微小球に対する樹脂の配合比および発泡化微小球と未発泡化微小球のいずれを使用するかという選択に応じて望ましい加工融通性を示す。この尺度の一方の限界態様においては、系は注型性/注入性があり、発泡してもよく、あるいは発泡しなくてもよい。また、この尺度の他方の限界態様においては、系は圧縮成形性ドウである。
実施例1
フェノール樹脂に対して、未発泡化微小球10重量%(フェノール樹脂100重量部に対して10重量部)および水25重量%(フェノール樹脂100重量部に対して25重量部)を添加した後、硼酸150〜200重量%(フェノール樹脂100重量部に対して150〜200重量部)を添加した。得られた注型可能なフェノール系シンタクチックフォーム(密度:約400kg/m)は高い消火性と熱安定性を示した。このフォームは極限防火性が要求される用途に適している。
マスターバッチ(master−batch)を下記の配合処方によって調製した:
成 分 配合量(部)
フェノール樹脂J20/1235L(1) 100
エクスパンセル551DU−40(2) 10
界面活性剤DC193(3)
(1)ボルデン・ケミカル社製
(2)キャスコ・プロダクツ社製
(3)ドウ・コーニング社製
上記の材料は低剪断装置を用いて容易に混合できる。このマスターバッチは、貯蔵温度(理想的には5〜20℃)に応じて2〜6ヶ月間貯蔵してもよい。貯蔵後、該マスターバッチは使用前に再混合すべきである。
通常の配合処方に基づき、適量の上記マスターバッチに水25重量部(フェノール樹脂100重量部に対して)および顆粒状硼酸[特に、ボラックス社製の「オプチボール(Optibor)TG」]150重量部(フェノール樹脂100重量部に対して)を添加した。この混合物を、全ての材料成分を効率的に混合する適当な混合容器内に入れて攪拌下で保持した。成形を最適に制御するためには、この樹脂状マスターバッチを40℃〜45℃の温度で使用するのが好ましい。この温度まで加熱すると、この触媒無添加混合物は40℃〜45℃で約30分間安定である。従って、加熱処理は、触媒反応と計量分配の直前においてインライン(in−line)熱交換器を用いておこなうか、または、硼酸を80℃〜85℃まで予熱した後、上記の制限時間内に計量分配してもよい量のバッチへ添加しておこなってもよい。小量(一般的には10kg未満)のバッチを急速に加熱するためには、所望により、制御されたマイクロ波加熱法を利用してもよい。
パネルまたは三次元構造体を製造するための成形型は70℃〜80℃(好ましくは73℃〜77℃)まで予熱される。上記の混合物に酸性触媒(例えば、ボルデン・ケミカル社製の「フェンキャット10」)10〜11重量%(樹脂状マスターバッチ100重量部に対して10〜11重量部)を添加して触媒反応をおこなう。この触媒反応は、2つの液体流(即ち、樹脂状マスターバッチ流と触媒流)を静的ミキサー内へ正確に計量分配した後、成形型内へ直接的に導入する。多量の材料の触媒反応は、約5分以内でおこなわれない限り危険である。金型は、その底部において可能な最大の液体深さが達成されるように配向すべきである。金型体積の40%まで反応性系が計量分配されるべきである(即ち、金型体積1リットルあたり反応性系を400g計量分配する)。
上記の操作が正確におこなわれるならば、金型は70℃〜80℃の条件下では、シンタクチックフォームの発泡に起因して4〜6分間で発泡体によって満たされる。このシンタクチックフォームは、計量分配の開始から10〜15分後に、取扱用途のために硬化される。
ASTM E119基準に従っておこなったテストにおいては、2時間後、スキン層のないパネル(厚さ:50mm)の火元に暴露されなかった裏面の温度はわずかに80℃にすぎなかった。フェノール樹脂複合材製またはスチール製の適当なスキン層を有する薄い硬化材料は、セルロース系炭化水素プール(pool)または噴射炎条件に対して高い耐性を示した。また、1260℃の炭化水素炎を用いる模擬噴射炎テストにおいては、厚さが10mmのスチール製スキン層を有するパネル(厚さ:25mm)の裏面スチル層の温度はわずかに300℃であった。火炎暴露後に炭化されたフェノール系シンタクチックフォームは依然として硬質で、半構造的であった。
上記の実施例による材料は、耐火用途用の改良型軽量紙およびデータ防火装置においても満足すべきテスト結果を示した。「記録保護装置の防火性」に関するUL72基準に従ったテストにおいては、この実施例によるフォーム製壁部(壁厚:50mm、内部ボイド:300mm)およびメタケイ酸ナトリウム相交換層(25mm)キャスト(cast)を有する立方体状成形構造体は、火炎暴露と熱的「剥離」に関して要求される1時間の基準を満たした。このテストにおいては、該立方体の内部ボイド中の空気は、最高温度を55℃よりも低温に維持するために必要である。この実施例によるフォーム(壁厚:80mm)に基づく相変換層を含まない試験体をUL72基準によるテストに供したところ、内部ボイド中の空気の温度上昇は、該測定点における炉の外部温度が927℃である火炎に1時間暴露した後では1℃未満であった。
この実施例によるフォーム材料の別の用途は、建築産業と海洋(offshore)産業における危険作動器(critical actuator)の成形カバーである。一定の試験温度(300℃)が規定される産業基準に関するこの種の成形品のテストにおいては、この実施例によるフォーム(厚さ:25〜40mm)は作動器の温度を120℃よりも低温に保持することによって該作動器の機構を1〜2時間保護した。
実施例2
フェノール樹脂に対して、発泡化微小球12重量%(フェノール樹脂100重量部に対して12重量部)および水10重量%(フェノール樹脂100重量部に対して10重量部)を添加した後、硼酸100重量部(フェノール樹脂100重量部に対して)を添加した。
この結果、高い消火性と熱的安定性を示す注型可能な非発泡性のフェノール系シンタクチックフォーム(密度:約750kg/m)が得られた。この発泡体は、実施例1によるフォームに関して説明したような極限防火性が要求される用途に適したおり、最終的な用途において真の注型可能な系が要求される場合に有用である。また、このフォームは外部熱を印加しなくても硬化可能である。
一般的な配合処方は以下の通りである:
成 分 配合量(部)
フェノール樹脂J20/1235L(1) 100
エクスパンセル551WEd3680(2) 12
界面活性剤DC193(3)
水 10
硼酸(4) 100
(1)ボルデン・ケミカル社製
(2)キャスコ・プロダクツ社製
(3)ドウ・コーニング社製
(4)オプチボールTG社製
上記成分の混合物を所望に応じていずれかの強化用繊維(例えば、ガラス繊維または炭素繊維)と予め混合した後、「フェンキャット15」(ボルデン・ケミカル社製)5〜10%(全マスターバッチ100重量部に対して5〜10重量部)を添加した。この触媒添加系を金型内へ注入するか、またはポンプ輸送した。該系は発泡または収縮を伴うことなく、金型の正味形態に従って成形された。加工温度を周囲温度(約15℃)〜50℃の範囲で制御することによって、得られた成形品を30分間〜数時間以内に離型された。この系もキャビティ充填用に有用である。
この実施例によるフォームは比較的大きな密度を有しているが、少なくとも防火性/耐熱性の点で効果的であり、また、低金型費と低硬化温度での使用が可能であるために、原価効率が高くなることが多い。例えば、この実施例によるパネル(厚さ40mmのフォーム心材と10mmのスチール製スキン層を有するパネル)を70分間の熱暴露にさらしたところ、裏面の昇温はわずかに70℃であった。ASTM E119によるテストにおいては、本発明によるパネル(フォーム心材の厚さ:30mm)の裏面温度は、90分間のテスト後ではわずかに120℃であった。
実施例3
実施例1による基本的なフォーム組成物に、平坦なシートまたは三次元製品を製造するために設計された未発泡化微小球25重量%(フェノール樹脂100部に対して25部)を添加した。
重要な特徴は、シンタクチックフォームが発泡によって一段法一体化サンドイッチパネル(sandwich panel)を形成すると共に、繊維強化材の織物、ステッチ縫織物または不織布(例えば、ガラス布および炭素布等)のスキン層へ含浸できることである。このプロセスは、触媒添加シンタクチックフォーム系を強化材層間へ予め含浸させた後、所望によりさらに必要な加工処理をおこなうか、あるいは該系を乾燥強化材層間へ注入した後、加熱下で発泡させることによっておこなうことができる。
マスターバッチは下記の配合処方によって調製した:
成 分 配合量(部)
フェノール樹脂J20/1235L(1) 100
エクスパンセル551DU−40(2) 25
界面活性剤DC193(3)
(1)ボルデン・ケミカル社製
(2)キャスコ・プロダクツ社製
(3)ドウ・コーニング社製
上記の成分は低剪断混合装置を用いて容易に混合された。マスターバッチは、貯蔵温度(理想的には5℃〜20℃)に応じて2〜6ヵ月間貯蔵してもよい。0℃よりも低温で貯蔵するときには、貯蔵期間は少なくとも12ヵ月間まで延長してもよい。このマスターバッチは貯蔵後、使用する前に再混合すべきである。「PT774」として知られているこのマスターバッチは、所望により、水中で発泡された微小球「エクスパンセル551WE−40−d36」0〜15重量%(マスターバッチ100部に対して0〜15部)および/または水0〜15重量%(マスターバッチ100部に対して0〜15部)と混合した後、使用に供してもよい。これらの添加成分の一方または両方は、不安定性の問題を回避するために、日ごとに添加しなければならない。
上記の混合物には、計量分配する直前に(理想的には実施例1または2に記載のようにして静的ミキサーを使用する)、第1の配合酸性触媒[ヘミッシェ・ファブリーク・ブーデンハイム社製の「ブジット(Budit)380」50重量%/「フェンキャット15」50重量%]を添加するか(付加的な発泡化微小球および/または水を配合した混合物の場合)、または第2の配合触媒[「ブジット380」80重量%/「フェンキャット15」20重量%]を添加する。得られた混合物は、理想的には調温条件下において混合させるか、または循環させることによって、混合物が安定な温度(15℃〜25℃、好ましくは18℃〜23℃、所望により約20℃)に達するようにすべきである。
金型または平坦シート状成形用具は60℃〜80℃(例えば、60℃〜65℃)の油圧機内に保持させなければならない。金型100容量に対して上記の混合物を10〜12%(w/vw)計量分配することによって、強靭で軽量なフェノール系シンタクチックフォームが15〜20分以内で得られた[密度:100〜140kg/m(例えば、100〜130kg/m)、圧縮強さ:0.7〜1.0MPa、曲げ強さ:>2MPa]。フェノール系シンタクチックフォームの発泡と硬化のためにマイクロ波または高周波エネルギーを使用することによって、40kg/mのような低密度のフォームが得られる。
上記の実施例によるフェノール系シンタクチックフォームは0.030〜0.035W/m/Kの熱伝導率並びに良好な音響学的特性および耐衝撃性を示す。この種のフォームは、特に、易燃性、延焼性、発煙/毒性煙霧発生および発熱等に関する国際的基準を満たすことが要求される航空宇宙産業や輸送産業における改良された軽量防火構造体の心材として有用である。この実施例によるフォームは、上述のような加熱金型内で発泡したときに繊維強化材のスキン層へ含浸されて軽量なサンドイッチ構造体を一段階で形成するという特性を有する点で有用である。この材料の最終的な性能はその設計によって左右されるが、軽量な防火遮断層としての用途に容易に適合させることができる。この実施例によるフォームは、潜在的な産業分野を越えて適用される広範囲の基準に関するテストに合格した。該フォームの性能例を以下の表2に示す。
Figure 2006517238
実施例4
部分的または完全に発泡したポリスチレンビーズに基づく断熱性の建築用パネルを製造するためのマトリックスを調製した。微小球添加剤の配合量は、未発泡品と湿式発泡品のいずれの場合も約10重量%(フェノール樹脂100重量部に対して10重量部)とした。得られたパネルは顕著な防火性を示すと共に、ポリスチレンフォームのみの場合に比べてより高い強靭性と断熱性を発揮した。
通常の基材またはバッチ基材に基づき、下記の配合処方に従って、以下の樹脂状混合物を適当な混合容器内において調製した:
成 分 配合量(部)
フェノール樹脂J20/1235L(1) 100
エクスパンセル551WE40d36(2) 10
界面活性剤DC193(3)
硼酸「ボラックス(Borax)」(4) 20
(1)ボルデン・ケミカル社製
(2)キャスコ・プロダクツ社製
(3)ドウ・コーニング社製
(4)オプチボールTG社製
既知量のポリスチレンビーズ[密度:15〜35kg/m(例えば、15〜25kg/m)、粒径:2〜6mm](例えば、スプリングベイル社の市販品)を大容量装置(例えば、鋤刃ミキサー)内へ導入した。次いで、上記の樹脂状混合物に「フェンキャット10」(ボルデン・ケミカル社製)3〜6重量%、好ましくは4〜5重量%(樹脂状混合物100重量部に対して4〜5重量部)を、理想的には上述の実施例の場合のようにして静的ミキサー/ディスペンサーを用いて添加した。触媒を添加した樹脂状混合物系をポリスチレンビーズ[または他のマクロフィラー(macrofiller)]中へ攪拌下で添加した。この場合、ポリスチレンビーズに対する触媒添加樹脂状混合物系の混合重量比は1:1〜1.75:1(例えば、約1.2〜1.5:1)とした。両者の混合を1〜2分間おこなうことによってビーズを該樹脂状混合物で均一に被覆した。
完全発泡したビーズを使用する場合には、適当なオーバーパック(over−pack)容積(例えば、40%)をもたらす圧縮金型を調製した。次いで被覆ビーズを金型内へ、予め決められた位置(例えば、140%の標線)まで導入した後、80℃まで(例えば、60℃〜80℃)の加熱下で適当な装置(例えば、油圧機)を用いて該金型の100%の標線まで圧縮した。この方法により、10〜15分以内に取扱適性のあるパネルが得られた。マイクロ波または高周波エネルギーを使用する場合には、この硬化時間は約2分まで大幅に短縮された。
部分的に発泡したビーズを使用する場合には、混合物をコフィン(coffin)金型またはその他の封止容器内へ導入し、発熱反応によりさらに発泡させることによって、完全に発泡したビーズを使用する場合に得られる結果と同様の結果を得ることができる。大量生産が必要な場合には、改良型の連続発泡ラインを使用することができる。
ポリスチレンビーズを封入した硼酸含有シンタクチックマトリックスは防火テスト条件下において安定な炭素骨格をもたらすと共に、純粋なポリスチレンフォームに比べてより高い強靭性と断熱性を有する構造体を形成させる。この実施例によるスチール製スキン層(0.5〜1mm)を有するパネル(厚さ:100〜150mm)は、セルロース火炎曲線(例えば、BS476Pt22/ISO834によるテスト)に対して約45〜80分間の断熱性を示した。この場合に要求される基準は一般的には30分間である。ポリスチレンビーズに対する支持マトリックスの量比を1.2:1および1.5:1にしたときに得られた強度と防火性に関連するデータを以下の表3に示す。
Figure 2006517238
上記の密度の値はラメラ・ロックウール(Lamella Rockwool)の値(124g/l)に比べて非常に良好であるが、常套の発泡化ポリスチレン(EPS)断熱ボードの密度の約2倍にすぎない。ラムダ値(34mW/m゜K)は常套の高密度EPSの値に比べてわずかに優れているだけであるが、ラメラ・ロックウールの値(42mW/m゜K)に比べて非常に優れている。酸性度は、フェノール樹脂を含有する大多数の製品の酸性特性(pH:2〜4)に比べて著しく優れている。pHが7.84の製品は、フェノール樹脂に通常は関連する腐食特性を示さないことが期待される。
全ての防火に関連する数値は「5秒平均FSPs」からの計算によって得られたものである。この製品に対して得られた値(0.33)は、外部包囲材(external envelope)およびその他の工場相互認可建築(Factory Mutual approved building)において使用されるパネル用に許容される心材としては、前記基準で許容される範囲(0.52未満)内にある。
もちろん、上記の試みは、2mmよりも大きな粒径、1.0よりも小さな比重および低い容積コスト(volumetric cost)を有するその他の軽量マクロ充填剤材料(例えば、リサイクルされたフォームおよびコルク等)に関しても有効である。防火性が要求される場合には、EPSビーズに対するフェノール系シンタクチックマトリックスの重量比を0.5〜5.0:1(例えば、1.2〜4.5:1)にすることが望ましいということが知られている。以下の表4には、マクロ充填剤(ポリスチレンビーズ)に対するフェノール系シンタクチックマトリックスの重量比を変化させたときに、この実施例による最終的なフェノール系シンタクチックフォームの密度がどのように変化するかを示す。
Figure 2006517238
実施例5
ホモポリマーまたはコポリマー製微小球(密度:36kg/m)に基づく材料であって、フェノール樹脂に対して5:1〜10:1の重量比で湿式発泡化微小球を含有する圧縮成形可能なドウ状材料は一般に40〜60kg/mの密度を有する。60〜150kg/mの密度を有する硬化された乾式フェノール系シンタクチックフォームも量比を変化させることによって得られる。
「フェンキャット15」20g、「フェンキャット382」20gおよび「ゴールド・カップ・レッド(Gold Cup Red)」(水性顔料分散液)2gから調製した予備混合物を、遊星形ミキサー内において「エクスパンセル551WEd36」1kgと混合した。混合は均一色が発現するまで続行した。この「シンタクチック触媒」へ、13mmガラス繊維20gと共に、下記の成分から成るフェノール樹脂ブレンドを添加した:
フェノール樹脂J20/1235L(1)200g
界面活性剤DC193(2)2g
ゴールド・カップ・ブルー(水性顔料分散液)2g
(1)ボルデン・ケミカル社製
(2)ドウ・コーニング社製
得られた全混合物を均一な変色が発現するまで混合処理に付した後、55℃まで予熱した金型内へ充填した。
この触媒添加材料を少なくとも25%圧縮する間に、約40重量%の水が金型から放出された(即ち、出発材料100重量部から40重量部の水が放出された)。金型内での硬化処理を2時間おこなった後、シンタクチックフォームのパネルを離型させ、次いで、再循環オーブン(80℃)内において乾燥/後硬化処理に付した。この実施例においては、系中の含水量が50〜70重量%よりも多くなると硬化/後硬化時間はより長くなった。
水を完全に除去した後で得られる超軽量で弾性のあるフェノール系シンタクチックフォームの密度およびラムダ値はそれぞれ約50kg/mおよび0.035W/m/K未満であった。
実施例6
湿式発泡化PANに基づく微小球をフェノール樹脂に対して5:1〜10:1の重量比(フェノール樹脂1重量部に対して5〜10重量部)で使用することによって圧縮成形可能なドウ状材料を調製した。20〜90kg/m(例えば、20〜50kg/m)の密度が達成された。
遊星形ミキサー内において、「エキスパンセル091WEd24」1kgを「フェンキャット」75gとゴールド・カップ・レッド(水性顔料分散液)152gとの予備混合物と混合した。混合処理は均一色が発現するまで続行した。この「シンタクチック触媒」に、10mm炭素繊維10gと共に下記の成分から成るフェノール樹脂混合物を添加した:
フェノール樹脂J20/1235L(1)100g
界面活性剤DC193(2)2g
ゴールド・カップ・ブルー(水性顔料分散液)2g
得られた全混合物を均一な変色が発現するまで混合処理に付した後、喰切り刃を備えた金型内へ140〜150容量%で過剰充填し(即ち、金型キャビティの容積よりも過剰量で充填する)、次いで、45℃の金型内で1時間圧縮成形した後、金型の温度を60℃まで上昇させて圧縮成形をさらに1時間おこなった。初期硬化サイクルをおこなった後、フェノール系シンタクチックフォームのパネルを離型させ、次いで再循環オーブン(80℃)内での乾燥/後硬化処理に付した。
この実施例においては、系中の含水量が50〜70重量%よりも多くなると、硬化時間がより長くなった。水を完全に除去した後で得られた超軽量で弾性のあるフェノール系のシンタクチックフォームが得られた。該フォームの密度、圧縮強さ、線弾性率およびラムダ値はそれぞれ約35kg/m、0.25MPa、14MPaおよび0.033未満であった。この態様による弾性フォームは繰り返して80%で圧縮されると共にその寸法と強度を完全に回復させることができる。種々のタイプの繊維は100ミクロン〜25mmの長さで配合してもよい。このような繊維は特定の機械的特性と防火性を付与するのに有効である。PANに基づく微小球を使用することによって、最低の密度で改良された高温性能が得られる。


Claims (43)

  1. 下記の成分(I)並びに成分(II)および成分(III)のいずれか一方の成分を含有する、フェノール系シンタクチックフォーム組成物用プレミックス:
    (I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)およびニトリル不含エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製されるホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された液状発泡剤もしくはその混合物を含有する該熱可塑性微小球、
    (II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、
    (III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
  2. 高反応性フェノールレゾール樹脂が、触媒の中和前において、置換もしくは非置換フェノールを、アルカリ触媒の存在下において、65℃以下(好ましくは60±2℃以下、より好ましくは約60℃以下)の温度でアルデヒドと反応させることによって得られる請求項1記載のプレミックス。
  3. アルデヒドがホルムアルデヒドである請求項2記載のプレミックス。
  4. アルカリ触媒が水酸化ナトリウムである請求項2または3記載のプレミックス。
  5. フェノールレゾール樹脂が1000ダルトンよりも大きくない分子量を有する請求項1から4いずれかに記載のプレミックス。
  6. 酸性触媒が次の群から選択される請求項1から5いずれかに記載のプレミックス:強有機酸、強有機酸エステル、弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物。
  7. 酸性触媒が弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物から選択される請求項6記載のプレミックス。
  8. 酸性触媒がリン酸エステル、リン酸またはこれらの混合物である請求項7記載のプレミックス。
  9. 酸性触媒が強有機酸をさらに含有する請求項8記載のプレミックス。
  10. 強有機酸がp−トルエンスルホン酸である請求項9記載のプレミックス。
  11. 少なくとも1種のニトリル含有エチレン酸不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル)である請求項1から10いずれかに記載のプレミックス:アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロアクリロニトリル、クロトアクリロニトリルおよびこれらの混合物。
  12. 少なくとも1種のニトリル不含エチレン性不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、ビニリデンクロリドおよび/またはビニルクロリド)である請求項1から11いずれかに記載のプレミックス:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデンジクロリド、ビニルピリジン、ビニルエステル、スチレンおよびその誘導体並びにこれらの混合物。
  13. 液状発泡剤が短鎖アルカン、短鎖イソアルカンおよびこれらの混合物から選択される揮発性液体である請求項1から12いずれかに記載のプレミックス。
  14. 液状発泡剤がイソペンタン、イソブタン、n−ブタン、ペンタンおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項13記載のプレミックス。
  15. 下記の成分(I)〜(III)を含有するフェノール系シンタクチックフォーム組成物:
    (I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)およびニトリル不含エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製されるホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された液状発泡剤もしくはその混合物を含有する該熱可塑性微小球、
    (II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、および
    (III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
  16. 高反応性フェノールレゾール樹脂が、置換もしくは非置換フェノールを、アルカリ触媒の存在下において、65℃以下(好ましくは60±2℃以下、より好ましくは約60℃以下)の温度でアルデヒドと反応させることによって得られる請求項15記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  17. アルデヒドがホルムアルデヒドである請求項15記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  18. アルカリ触媒が水酸化ナトリウムである請求項16または17記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  19. フェノールレゾール樹脂が1000ダルトンよりも大きくない分子量を有する請求項15から18いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  20. 酸性触媒が次の群から選択される請求項15から19いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物:強有機酸、強有機酸エステル、弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物。
  21. 酸性触媒が弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物から選択される請求項20記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  22. 酸性触媒がリン酸エステル、リン酸またはこれらの混合物である請求項21記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  23. 酸性触媒が強有機酸をさらに含有する請求項22記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  24. 強有機酸がp−トルエンスルホン酸である請求項23記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  25. 少なくとも1種のニトリル含有エチレン酸不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル)である請求項15から24いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物:アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロアクリロニトリル、クロトアクリロニトリルおよびこれらの混合物。
  26. 少なくとも1種のニトリル不含エチレン性不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、ビニリデンクロリドおよび/またはビニルクロリド)である請求項15から25いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデンジクロリド、ビニルピリジン、ビニルエステル、スチレンおよびその誘導体並びにこれらの混合物。
  27. 液状発泡剤が短鎖アルカン、短鎖イソアルカンおよびこれらの混合物から選択される揮発性液体である請求項15から26いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  28. 液状発泡剤がイソペンタン、イソブタン、n−ブタン、ペンタンおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項27記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物。
  29. 請求項12から28いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法であって、請求項1から14いずれかに記載のプレミックスを、フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒および遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂の一方の存在下で硬化させることを含む該製造方法。
  30. 下記の成分(I)〜(III)の硬化処理に付すことを含む、請求項15から28いずれかに記載のフェノール系シンタクチックフォーム組成物の製造方法:
    (I)熱発泡性および/または熱発泡化熱可塑性微小球であって、ニトリル含有エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物100〜25重量部(例えば、93〜40重量部)およびニトリル不含エチレン性不飽和モノマーもしくはその混合物0〜75重量部(例えば、7〜60重量部)から調製されるホモポリマー製もしくはコポリマー製の熱可塑性ポリマー外殻並びに該熱可塑性ポリマー外殻内に封入された液状発泡剤もしくはその混合物を含有する該熱可塑性微小球、
    (II)遊離フェノールを一般に12〜15%(w/w)含有する高反応性フェノールレゾール樹脂であって、所望による該樹脂の重量の10倍量までの水の存在下において、15℃〜25℃の温度で完全架橋可能な該フェノールレゾール樹脂、および
    (III)フェノールレゾール樹脂硬化用酸性触媒。
  31. 高反応性フェノールレゾール樹脂が、置換もしくは非置換フェノールを、アルカリ触媒の存在下において、65℃以下(好ましくは60±2℃以下、より好ましくは約60℃以下)の温度でアルデヒドと反応させることによって得られる請求項29または30記載の方法。
  32. アルデヒドがホルムアルデヒドである請求項31記載の方法。
  33. アルカリ触媒が水酸化ナトリウムである請求項31または32記載の方法。
  34. フェノールレゾール樹脂が1000ダルトンよりも大きくない分子量を有する請求項29から33いずれかに記載の方法。
  35. 酸性触媒が次の群から選択される請求項29から34いずれかに記載の方法:強有機酸、強有機酸エステル、弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物。
  36. 酸性触媒が弱無機酸、弱無機酸のエステルおよびこれらの混合物から選択される請求項35記載の方法。
  37. 酸性触媒がリン酸エステル、リン酸またはこれらの混合物である請求項36記載の方法。
  38. 酸性触媒が強有機酸をさらに含有する請求項37記載の方法。
  39. 強有機酸がp−トルエンスルホン酸である請求項38記載の方法。
  40. 少なくとも1種のニトリル含有エチレン酸不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル)である請求項29から39いずれかに記載の方法:アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロアクリロニトリル、クロトアクリロニトリルおよびこれらの混合物。
  41. 少なくとも1種のニトリル不含エチレン性不飽和モノマーが次の群から選択されるモノマー(好ましくは、ビニリデンクロリドおよび/またはビニルクロリド)である請求項29から40いずれかに記載の方法:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニリデンジクロリド、ビニルピリジン、ビニルエステル、スチレンおよびその誘導体並びにこれらの混合物。
  42. 液状発泡剤が短鎖アルカン、短鎖イソアルカンおよびこれらの混合物から選択される揮発性液体である請求項29から41いずれかに記載の方法。
  43. 液状発泡剤がイソペンタン、イソブタン、n−ブタン、ペンタンおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項42記載の方法。


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