JP2006517196A - フラビウイルス科ウイルス感染を治療する組成物 - Google Patents

フラビウイルス科ウイルス感染を治療する組成物 Download PDF

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Abstract

フラビウイルス科のウイルスに感染した哺乳類を治療するための組成物、使用、製品および方法が提供される。前記方法は、式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容できる塩の感染哺乳類への投与を含む。式中、AはC1−C6アルキルおよびC3−C6シクロアルキルから選択され;さらにBはフェニルまたはチアゾリルから選択され、前記フェニルおよびチアゾリル両基は場合によってNH(R1)およびNH(CO)R1から選択される基で置換され、式中R1はC1−C6アルキルであり;RはOHまたはスルホンアミド誘導体である。

【化1】
Figure 2006517196

式(I)

Description

発明の詳細な説明
技術分野
本発明はフラビウイルス科ウイルスの感染を哺乳類で治療するための化合物、組成物、使用および方法に関する。より具体的には、本発明は、大環式ペプチド類の化合物から選択される化合物の使用および前記化合物の投与を含む治療方法に関する。
背景技術
フラビウイルス科のウイルスはエンベロープを有しプラス鎖をもつRNAウイルスであって、ヒトに病原性を示す多数のウイルス、例えばヘパシウイルス属のウイルス(C型肝炎ウイルスを含む)、フラビウイルス属のウイルス(デング熱ウイルス、脳炎ウイルス、西ナイルウイルス、黄熱病ウイルスを含む)、およびペスチウイルス属のウイルス(ウシ下痢ウイルスおよびボーダー病ウイルス(前記はともに動物の病原体である)を含む)を含む。もっとも最近発見されたウイルス、G型肝炎ウイルス(HGV)およびGB型肝炎ウイルス(GBV-A,B,C)もまたフラビウイルス科のメンバーであって別個の属に属すると推定されている。
フラビウイルス科のメンバーであるデングウイルスは蚊により媒介される。世界的に蔓延しているヒトの疾患をもたらす4つの血清型があり、その1つはデング出血熱をひき起こし、世界の熱帯および亜熱帯地方に住む住民の約40%に感染の危険性がある。年間100万件の出血熱症例のうち約5%が死亡する。これまでのところデング病を防ぐ有効なワクチンまたは抗ウイルス剤はない。
ペスチウイルス、例えばウシ下痢ウイルス(BVDV)、古典的ブタ熱ウイルス(CSFV)およびボーダー病ウイルス(BDV)は、ウシ、ブタおよびヒツジに感染する経済的に重要な動物病原体群を含む。これらプラスセンスのRNAウイルスはフラビウイルス科の中で別個の属に分類される。
GBウイルスはフラビウイルス科のメンバーとして分類されているが、ゲノム配列の分析に基づく固有の属には未だ分類されていない。これらのRNAウイルスはヒトに感染する以外にも実験的に感染させたタマリンで急性の消散性肝炎を引き起こすことができる。
フラビウイルス科のウイルスは、メンバー間における比較的低い全体配列の相同性にもかかわらず多くの類似性を有する。これらのウイルスのゲノムは、ただ1つの開放読み枠(ORF)を含む短い一本鎖RNA(長さは約10キロベース)である。前記ORFは約3000個のアミノ酸のポリプロテインをコードし、前記ポリプロテインはその5'末端に構造タンパク質を、さらにその3'末端に非構造(NS)タンパク質を含む。前記ポリプロテインは、ウイルスおよびホストによってコードされる両方のプロテアーゼによるタンパク分解によって成熟ポリペプチドにプロセッシングされる。前記成熟ポリペプチドは、HCVについては以下のとおりである:NH2-{C-E1-E2-P7-NS2-NS3-NS4A-NS5A-NS5B}-COOH。
コアタンパク質またはヌクレオカプシド(C)および2つのエンベロープ糖タンパク質(E1およびE2)が前記ビリオンの構成的構造タンパク質である。これらの構造タンパク質の後ろに非構造タンパク質(NS)タンパク質が続き、前記の少なくともいくつかはウイルスRNAの複製に必須であると考えられる。
酵素活性はこれらNSタンパク質のいくつかに起因すると考えられた。特にNS3タンパク質は、ペスチウイルスおよびフラビウイルスのセリンプロテアーゼおよびヌクレオシドトリホスフェート結合ヘリカーゼと類似性を有する配列を含む。配列アラインメント分析によって、トリプシン様セリンプロテアーゼドメインがフラビウイルス、ペスチウイルス、ヘパシウイルスおよびGBウイルスのN-末端領域内に存在することが推定された。フラビウイルス科ウイルスのNS3タンパク分解ドメイン間における配列類似性はよく認識されている(M.D. Ryan et al. 1998)。HCVNS3プロテアーゼドメインはHCVの遺伝子型の間では約77から90%の配列類似性を、さらに他のフラビウイルス科のメンバーとは約25から50%の配列類似性を共有する。三次元構造に関しては、種々の結晶化HCVおよびデングNS3プロテアーゼの利用可能な原子座標によってトリプシン様の折り畳みの特徴をもつ全体構造が示されている(Kim et al. 1996; Love et al. 1996; Murthy et al. 1999)。今や多くの研究によって、NS領域のN-末端部分がセリンプロテアーゼをコードし、前記プロテアーゼがフラビウイルス科におけるウイルスポリプロテインのプロセッシングに非常に特異的で中枢的な役割を果たすことが現時点ではっきりと認識されている。ヘパシウイルス、ペスチウイルスおよびGBウイルスでは、ポリプロテインのプロセッシングには下流のNS4Aタンパク質が必須であることが示されている。NS4Aタンパク質は、NS3プロテアーゼの切断有効性を高める補助因子として機能する(Lin et al. 1995; Kim et al. 1996; Steinkuler et al. 1996)。フラビウイルスでは、NS3プロテアーゼ活性強化のための前記要件は、上流のNS2Bタンパク質によって供給される。GBV-BおよびHCVのゲノム編成および構造は、GBV-BとHCVのポリプロテイン配列間の配列相同性が約25から30%であるという事実にもかかわらず類似している。
フラビウイルス科ウイルスで明白な類似性が与えられるならば、フラビウイルス科ウイルスに対して有効な、より具体的にはフラビウイルス科の病原性をもつメンバーに対して有効な治療薬を開発することができる。
発明の要旨
したがって、本発明の第一の特徴では抗フラビウイルス科ウイルス組成物が提供され、前記組成物は、医薬的に許容できる担体と一緒に下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を含む:
Figure 2006517196
式(I)
式中、AはC1−C6アルキルおよびC3−C6シクロアルキルから選択され;Bはフェニルまたはチアゾリルから選択され、両者は場合によってNH(R1)およびNH(CO)R1から選択される基で置換され、式中R1はC1−C6アルキルであり;RはOHまたはスルホンアミド誘導体である。
第二の特徴では、本発明は、フラビウイルス科のウイルスに感染した哺乳類を治療する方法を提供し、前記方法は、医薬的に許容できる担体を上記で定義した式(I)の化合物の治療的に有効な量と一緒に含む医薬組成物を前記感染哺乳類に投与することを含む。
第三の特徴では、本発明はフラビウイルス科のウイルスに感染した哺乳類を治療する方法が提供される。前記方法では、医薬的に許容できる担体を上記に定義した式(I)の化合物の治療的に有効な量と一緒に含む医薬組成物が、抗ウイルス剤、免疫調節剤、HCV阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤およびHBV阻害剤から選択される少なくとも1つの追加薬剤と同時に前記感染哺乳類に投与される。
第四の特徴では、本発明は、フラビウイルス科のウイルスによって惹起される哺乳類の感染を治療または予防する医薬組成物を提供する。前記組成物は、医薬的に許容できる担体を式(I)の化合物の治療的に有効な量および、抗ウイルス剤、免疫調節剤、HCV阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤およびHBV阻害剤から選択される少なくとも1つの追加薬剤と一緒に含む。
本発明の第五の特徴では、フラビウイルス感染の治療用医薬の製造を目的とする上記に定義した式(I)の化合物の使用が提供される。
本発明の第六の特徴では、フラビウイルス科のウイルスを阻害するために有効な組成物がその中に収納されている包装材を含む製品が提供され、前記包装材は、前記組成物がフラビウイルス科ウイルスによる感染の治療に用いることができることを表示するラベルを含み、前記組成物は上記に定義した式(I)の化合物を含む。
特定の作用態様に拘束されないが、上記に示した式(I)で表される前記大環式ペプチド類化合物は、NS3プロテアーゼドメインの保存されている基質結合部位で作用すると考えられる。結晶構造実験によって、本発明の大環式化合物はHCV NS3ドメイン内の基質結合部位(フラビウイルス科のウイルスで機能的に保存されている領域)で作用することが確認されている。
本発明のその他の特徴、利点および特徴は、付随の図面および表を参考にして以下の非限定的な好ましい実施態様の記述を読み進むときによりいっそう明白となろう。
発明の詳細な説明
定義
別に規定しなければ、本明細書で用いられる学術用語および技術用語並びに命名法は、当業者に一般的に理解されている意味を有する。一般的には、細胞培養、感染、分子生物学的方法などの手法は当業界で用いられる通常の方法である。そのような標準的な技術は参考手引書、例えばSambrook et al.(1989)およびAusubel et al.(1994)で見出すことができる。
ウイルスの科名を指すために本明細書で用いられる“フラビウイルス科”という用語は、ヘパシウイルス属のウイルス(例えばC型肝炎ウイルス)、フラビウイルス属のウイルス(例えばデング熱ウイルス、脳炎ウイルス、西ナイルウイルスおよび黄熱病ウイルス)、およびペスチウイルス属のウイルス(例えばウシウイルス性下痢ウイルスおよびボーダー病ウイルス)を包含することを意図する。G型肝炎ウイルス(HGV)およびGB型肝炎ウイルスもまたこのウイルス科に含まれるが、ただしこれらのウイルス属は未だ決定されてはいない。さらにまた、上記に記載したウイルスのすべてのサブタイプおよび遺伝子型もまたフラビウイルス科に包含される(例えばHCV1a、HCV1b、HCV2a-c、HCV3a-b、HCV4a、HCV5およびHCV6a, h, dおよびkの他にGBV-A, BおよびCも含まれる)。
本明細書で用いられる“哺乳類”という用語はヒトの他にもヒト以外のフラビウイルス科ウイルスの感染に感受性を有する哺乳類(家畜、例えば乳牛、ブタ、ウマ、イヌおよびネコ、並びにヒツジを含む)を同様に含む。
フラビウイルス科ウイルス感染の治療で投与される式(I)の化合物に関して本明細書で用いられる“C1-6アルキル”または“C1−C6”という用語は、単独であれ別の置換基と一緒であれ、1つから6つの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖アルキル置換基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ヘキシル、1-メチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチルが含まれる。
本明細書で用いられる“C3-6シクロアルキル”という用語は、単独であれ別の置換基と一緒であれ、3つから6つの炭素原子を含むシクロアルキル置換基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
“医薬的に許容できる塩”という用語は、式(I)の化合物の塩であって、適切な医学的判定の範囲内で甚だしい毒性、刺激、アレルギー反応などを示さずヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するために適切であり、利益/リスク比が合理的に釣り合い、一般的に水または油に溶解性または分散性で、それらの目的とする使用で有効なものを意味する。前記用語には、医薬的に許容できる酸付加塩および医薬的に許容できる塩基付加塩が含まれる。適切な塩のリストは例えば、S.M. Birge et al. (J. Pharm. Sci. 1977, 66:1-19)で見出される。
“医薬的に許容できる酸付加塩”という用語は、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、さらに生物学的またはその他の態様で望ましい塩であって、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、燐酸など)および有機酸(例えば酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アルギニン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、酪酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、桂皮酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィン酸(hemisulfic acid)、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマール酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモイック酸(pamoic acid)、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバリン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸など)により生成されるものを指す。
“医薬的に許容できる塩基付加塩”という用語は、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持し、さらに生物学的またはその他の態様で望ましい塩であって、無機塩基(例えばアンモニアまたはアンモニウムもしくは金属陽イオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなど)の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩)で生成される塩を指す。特に好ましいものは、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩である。医薬的に許容できる有機非毒性塩基から誘導される塩には第一、第二および第三アミン、第四アミン化合物、天然に存在する置換アミン、環式アミンおよび塩基性イオン交換樹脂を含む置換アミン、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルフォリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェンエチルアミン、1-エフェンアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂などが含まれる。特に好ましい有機非毒性塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
本明細書で用いられる“スルホンアミド誘導体”という用語は式-NHSO2-R2のスルホンアミド基を指し、式中R2は-(C1-8)アルキル、-(C3-7)シクロアルキルまたは{-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル}であり、前記は全て場合によって1から3回ハロ、シアノ、ニトロ、O-(C1-6)アルキル、アミド、アミノまたはフェニルで置換されるか、またはR2はC6もしくはC10アリールであり、前記は場合によって1から3回ハロ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、アミド、アミノまたはフェニルで置換される。
本明細書で用いられる“抗ウイルス剤”という用語は、哺乳類でウイルスの生成および/または複製を阻害するために有効な物質(化合物または生物学的物質)を指す。前記には、哺乳類でウイルスの生成および/または複製に必要なホストメカニズムまたはウイルスメカニズムのどちらかを妨げる物質が含まれる。抗ウイルス剤には、例えばリバヴィリン、アマンタジン、VX-497(メリメポディブ(merimepodib)、Vertex Pharmaceuticals)、VX-498(Vertex Pharmaceuticals)、レオボヴィリン(Levovirin)、ヴィラミジン(Viramidine)、セプレン(Ceplene)(maxamine)、XTL-001およびXTL-002(XTL Biopharmaceuticals)が含まれる。
本明細書で用いられる“免疫調節剤”という用語は、哺乳類における免疫系の反応を強化または有効性を高めるために効果的な物質(化合物または生物学的物質)を意味する。免疫調節剤には、例えばクラスIインターフェロン(例えばα-、β-およびオメガ-インターフェロン、タウ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、およびアシアロ-インターフェロン)、クラスIIインターフェロン(例えばγ-インターフェロン)およびペジル化インターフェロンが含まれる。
本明細書で用いられる“HCV NS3プロテアーゼの阻害剤”という用語は、哺乳類でHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。HCV NS3プロテアーゼの阻害剤には、例えばWO99/7733、WO99/07734、WO00/09558、WO00/09543、WO00/59929、WO03/064416、WO03/064455、WO03/064456に記載された化合物、およびVX-950と特定されたVertexの前開発候補物質が含まれる。
本明細書で用いられる“HCV阻害剤”という用語は、哺乳類でHCVの生成および/または複製を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。これには、哺乳類でHCVの生成および/または複製に必要なホストメカニズムまたはHCVウイルスメカニズムのどちらかを妨げる物質が含まれる。HCV阻害剤には、例えばNS3プロテアーゼ、NS3ヘリカーゼ、HCVポリメラーゼ、NS2/3プロテアーゼまたはIRESから選択される標的を阻害する物質が含まれる。HCV阻害剤の具体例にはISIS-14803(ISIS Pharmaceutics)が含まれる。
本明細書で用いられる“HCVポリメラーゼ阻害剤”という用語は、哺乳類でHCVポリメラーゼの機能を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。前記には、例えばHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤が含まれる。HCVポリメラーゼの阻害剤には非ヌクレオシド、例えば以下に記載されている化合物が含まれる:
−WO03/010140(Boehringer Ingelheim)、
−WO03/010141(Boehringer Ingelheim)、
−WO03/007945(Boehringer Ingelheim)、
−WO02/100846 A1およびWO02/100851 A2(ともにShire)、
−WO01/85172 A1およbWO02/098424 A1(ともにGSK)、
−WO00/06529およびWO02/06246 A1(ともにMerck)、
−WO01/47883およびWO03/000254(ともにJapan Tobacco)、および
−EP1256 628 A2(Agouron)。
さらに別の他のHCVポリメラーゼ阻害剤にはまたヌクレオシド類似体、例えば以下に記載された化合物が含まれる:
−WO01/90121 A2(Idenix)、
−WO02/069903 A2(Biocryst Pharmaceuticals Inc.)および
−WO02/057287 A2およびWO02/057425 A2(ともにMerck/Isis)。
HCVポリメラーゼ阻害剤の具体例にはJKT-002/003、JKT-109(Japan Tobacco)およびNM283(Idenix)が含まれる。
本明細書で用いられる“HIV阻害剤”という用語は、哺乳類でHIVの生成および/または複製を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。これには、哺乳類でHIVの生成および/または複製に必要なホストメカニズムまたはウイルスメカニズムのどちらかを妨げる物質が含まれる。HIV阻害剤には、例えばヌクレオシド系阻害剤、非ヌクレオシド系阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤およびインテグラーゼ阻害剤が含まれる。
本明細書で用いられる“HAV阻害剤”という用語は、哺乳類でHAVの生成および/または複製を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。これには、哺乳類でHAVの生成および/または複製に必要なホストメカニズムまたはウイルスメカニズムのどちらかを妨げる物質が含まれる。HAV阻害剤にはA型肝炎ワクチン、例えばハブリクス(Havrix(登録商標))(GlaxoSmithKline)、VAQTA(登録商標)(Merck )およびアヴァキシム(Avaxim(登録商標))(Aventis Pasteur)が含まれる。
本明細書で用いられる“HBV阻害剤”という用語は、哺乳類でHBVの生成および/または複製を阻害する効果がある物質(化合物または生物学的物質)を意味する。これには、哺乳類でHBVの生成および/または複製に必要なホストメカニズムまたはウイルスメカニズムのどちらかを妨げる物質が含まれる。HBV阻害剤には、例えばHBVウイルスDNAポリメラーゼを阻害する物質またはHBVワクチンが含まれる。HBV阻害剤の具体例には、ラミブジン(Lamivudine)(Epivir-HBV(登録商標))、アデフォヴィア(Adefovir)、ディピヴォキシル(Dipivoxil)、エンテカヴィア(Entecavir)、FTC(Coviracil(登録商標))、DAPD(DXG)、L-FMAU(Clevudine(登録商標))、AM365(Amrad)、Ldt(Telbivudine)、monoval-Ldc(Valtorcitabine)、ACH-126,443(L-Fd4C)(Achillion)、MCC478(Eli Lilly)、ラシヴィア(Racivir)(RCV)、Fluoro-LおよびDヌクレオシド、ロブスタフラヴォン(Robustaflavone)、ICN2001-3(ICN)、Bam 205(Novelos)、XTL-001(XTL)、イミノ-シュガー(Imino-Sugars)(Nonyl-DNJ)(Synergy)、HepBzyme;および免疫調節製剤、例えばインターフェロンα2b、HE2000(Hollis-Eden)、テラダイム(Theradigm)(Epimmune)、EHT899(Enzo Biochem)、サイモシン(Thymosin)α-1(Zadaxin(登録商標))、HBV DNAワクチン(PowderJect)、HBV DNAワクチン(Jeffern Center)、HBV抗原(OraGen)、BayHepB(登録商標)(Bayer)、Nabi-HB(登録商標)(Nabi)、および抗B型肝炎(Cangene);およびHBVワクチン製剤(例えば以下のもの:エンゲリクス(Engerix B)、リコンビヴァクス(Recombivax)HB、GenHevac B、ヘパケア(Hepacare)、バイオヘップB(Bio-Hep B)、トゥインリクス(TwinRix)、コンヴァクス(Comvax)、ヘキサヴァック(Hexavac))が含まれる。
本明細書で用いられる“クラスIインターフェロン”という用語は、レセプタータイプIに結合する全てのインターフェロン群から選択されるインターフェロンを意味する。前記には、天然および合成I型インターフェロンが含まれる。クラスIインターフェロンの例にはα-、β-、δ-、オメガインターフェロン、タウ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ-インターフェロンが含まれる。
本明細書で用いられる“クラスIIインターフェロン”という用語は、レセプタータイプIIに結合する全てのインターフェロン群から選択されるインターフェロンを意味する。クラスIIインターフェロンの例にはγ-インターフェロンが含まれる。
さらにまた、式(I)の化合物に関して本明細書で用いられる“治療的に有効な量”という用語は、フラビウイルス科のウイルス感染の治療に有効である、すなわちウイルスの複製を阻害または少なくとも減少させる化合物の量を意味するが、一方、治療される哺乳類に毒性を示す化合物量ではなく、また別の態様で哺乳類に顕著な副作用をもたらすような量ではない。
“担体”という用語は、本発明の治療化合物の投与を容易にし、および/またはフラビウイルス科のウイルスを阻害する本発明の治療化合物の機能を強化する、本発明の治療化合物と組み合わされる化合物または化合物の混合物を指すために用いられ、前記には例えば、希釈剤、賦形剤、アジュバントおよび製剤化物質が含まれる。安定化剤、着色剤、抗菌剤などもまた本発明の治療化合物と組み合わせることができる。さらにまた、いくつかの事例では、製剤のpHは医薬的に許容できる酸、塩基または緩衝液により調節して、前記製剤化した化合物またはそのデリバリー形の安定性を強化できる。その他の適切な添加剤には、前記組み合わせの特徴を改善する機能を有し、一方で前記の機能に悪影響を与えないことを当業者が周知している物質が含まれる。本発明の治療化合物との混合に適した担体については以下の文献を参照することができる:”Remington's Pharmaceutical Sciences”, 17th Ed., Mack Publishng Company, Easton, Penn., 1985。担体化合物について本明細書で用いられる“医薬的に許容できる”という用語は、前記担体が哺乳類への投与に適していること、すなわち担体としての機能に適した量で用いたとき毒性がなく、副作用を全く惹起しないことを意味する。
抗フラビウイルス科ウイルス組成物
本発明の第一の特徴では、フラビウイルス科のウイルスに感染した哺乳類の治療に有効な組成物が提供される。前記組成物は、医薬的に許容できる担体を下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩と併せて含む:
Figure 2006517196
式(I)
式中、AはC1−C6アルキルおよびC3−C6シクロアルキルから選択され;Bはフェニルまたはチアゾリルから選択され、前記フェニルまたはチアゾリルの両基は場合によってNH(R1)およびNH(CO)R1から選択される基で置換され、式中R1はC1−C6アルキルであり; RはOHまたはスルホンアミド誘導体である。
ある実施態様では、式(I)のAは分枝C4−C6アルキルまたはC4−C6シクロアルキル基である。好ましい実施態様では、Aはシクロペンチルまたはtert-ブチルである。
別の実施態様では、式(I)のBはフェニルまたはチアゾールであって、その2位でNH(R1)またはNH(CO)R1で置換され、式中R1はC1−C4アルキルである。好ましい実施態様では、Bは、その2位でNH(R1)またはNH(CO)R1で置換されたチアゾールであって、式中R1はC1−C4アルキルである。より好ましくは、Bは、その2位でNH(CO)CH3またはNHCH(CH3)2で置換された4-チアゾールである。
さらに別の好ましい実施態様では、式(I)のRは、OHまたは式-NHSO2-R2のスルホンアミド基であって、式中R2は-(C1-6)アルキル、-(C3-6)シクロアルキルであり、両基は場合によって1または2回ハロまたはフェニルで置換されるか、またはR2はC6アリールであり、前記は場合によって1または2回ハロまたは(C1-6)アルキルで置換される。より好ましくは、RはOHまたはスルホンアミド基であり、式中R2はメチル、シクロプロピルまたはフェニルである。
より好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはtert-ブチルであり、Bは化合物(II)の式で下記に示されるようにフェニルである:


Figure 2006517196
式(II)
別のより好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはtert-ブチルであり、Bは、化合物(III)の式で下記に示されるようにその2位でNH(CO)CH3で置換された4-チアゾールである:
Figure 2006517196
式(III)
もっとも好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはシクロペンチルであり、Bは、化合物(IV)の式で下記に示されるようにその2位でNHCH(CH3)2で置換された4-チアゾールである:









Figure 2006517196
式(IV)
もっとも好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはシクロペンチルであり、Bはその2位でNHCH(CH3)2で置換された4-チアゾールであり、さらにRはスルホンアミド基であり、式中R2は化合物(VI)の式で下記に示されるようにフェニルである:
Figure 2006517196
式(VI)
もっとも好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはシクロペンチルであり、Bはその2位でNHCH(CH3)2で置換された4-チアゾールであり、さらにRはスルホンアミド基であって、式中R2は化合物(VII)の式で下記に示されるようにメチルである:







Figure 2006517196
式(VII)
もっとも好ましい実施態様では、本発明は式(I)の化合物を用いて実施され、式中Aはシクロペンチルであり、Bはその2位でNHCH(CH3)2で置換された4-チアゾールであり、さらにRはスルホンアミド基であって、式中R2は化合物(VIII)の式で下記に示されるようにシクロプロピルである:
Figure 2006517196
式(VIII)
治療方法
本発明の第二の特徴では、フラビウイルス科のウイルスに感染した哺乳類を治療する方法が提供される。前記方法は、上記で定義した式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)を有する化合物の治療的に有効な量と組み合わせた医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物を感染哺乳類に投与することを含む。
本発明の方法にしたがえば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物の治療的に有効な量がフラビウイルス科ウイルスに感染した哺乳類に投与される。治療的に有効であるためには、約0.1から約50mg/kg体重/日の化合物が前記感染哺乳類に投与される。典型的には前記方法は、1日につき約1から5回、また別には持続的輸液として前記化合物を投与することを含むであろう。前記のような投与は慢性期治療または急性期治療として用いることができる。
当業者には理解されるところであるが、上記に挙げた用量よりも少ないまたは多い用量も要求することができる。具体的な用量および治療日程は種々の要因によって左右されるであろう。前記要因には用いられる個々の化合物の活性、感染哺乳類の年齢、体重、一般的健康状態、性別および食事態様、投与回数、排出速度、感染の重篤度および感染経過、患者の感染傾向および治療に当たる医師の判定が含まれる。一般的には、治療は実質的に最適用量未満の少ない投与量で開始される。その後、最適効果がその環境下で得られるまで投与量を少しずつ増加させる。一般的には、前記化合物はもっとも望ましくは、有害な副作用をまったく惹起しないで治療効果が得られる濃度レベルで投与される。
フラビウイルス科のウイルス感染の治療における前記治療化合物の投与は、経口、非経口投与または移植レザバーによる投与を含むいくつかのルートのいずれかであろう。本明細書で用いられる“非経口的”という用語には、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、鞘内、および病巣内注射または輸液術が含まれる。経口投与または注射による投与が好ましい。経口的に許容できる投薬剤形にはカプセル、錠剤および水性懸濁液および溶液が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
上記に示したように、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物は、1つまたは2つ以上の医薬的に許容できる担体と併せて投与される。前記担体の性質はもちろんのことその投薬剤形とともに変動するであろう。したがって、経口使用のための錠剤の場合、一般的に用いられる担体にはラクトースおよびトウモロコシ澱粉が含まれる。典型的には滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムもまた添加される。カプセル形での経口投与の場合、有用な希釈剤にはラクトースおよび乾燥トウモロコシ澱粉が含まれる。水性懸濁液が経口的に投与されるとき、活性成分は乳化剤および懸濁剤と組み合わされる。所望の場合は、ある種の甘味剤および/または香料および/または着色剤を用いてもよい。注射可能な水性または油性懸濁物を含む注射用調製物は、適切な分散剤または湿潤剤(例えばトゥイーン80)および懸濁剤を用いて当業界で公知の技術にしたがって製剤化される。
単一投薬剤形を製造するために担体物質と組み合わされる本発明の治療化合物の量は、治療されるホストおよび個々の投与態様にしたがって変動するであろう。典型的な調製物は、約5%から約95%の治療化合物(w/w)を含むであろう。好ましくは、そのような調製物は約20%から約80%の治療化合物を含む。
別の特徴では、併用治療が意図され、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物または医薬的に許容できるその塩が、抗ウイルス剤、免疫調節剤、HCV阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤および前記ウイルス感染の症状の治療に有効な治療薬から選択される少なくとも1つの付加薬剤と合わせて同時投与される。前記のような薬剤の例は当業者には周知である。前記付加薬剤を本発明の化合物と組み合わせて単一の投薬剤形を製造してもよい。また別にはこれら付加薬剤を複数の投薬剤形(例えばキット)の一部分として感染者に別個に投与してもよい。前記のような付加薬剤は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物または医薬的に許容できるその塩の投与前に、投与と同時に、または投与の後で投与してもよい。
併用療法を用いるときは、本発明の化合物および前記付加治療薬および/または予防薬は両者とも、単一薬剤による治療法において通常投与される用量の約10から100%、より好ましくは約10から80%の投薬レベルで提供されるべきである。
製品
本発明のさらに別の特徴では、フラビウイルス科ウイルスに感染した哺乳類の治療に有効な組成物が収納されている包装材を含む製品が提供される。さらに前記包装材は、前記組成物がフラビウイルス科ウイルスによる感染の治療に用いることができることを表示したラベルを含み、前記組成物は、上記に定義した式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物を含む。
フラビウイルス科ウイルス
特に本発明の種々の実施態様は、別個のウイルス、特に哺乳類に病原性を示すウイルスを対象とすることができる。好ましくは、上記化合物の組成物は、ヘパシウイルス属、例えばC型肝炎の治療に用いることができる。HCVウイルスの好ましい例は1、2、3、4、5および6遺伝子型から選択される。より好ましいHCVウイルスの例はHCV 1a、HCV1b、HCV2a-c、HCV3a-b、HCV4a、HCV5およびHCV6a,h,dおよびkサブタイプから選択される。より好ましくは、HCVウイルスは、HCV 1a、HCV2a-c、HCV3a-b、HCV4a、HCV5およびHCV6a,h,dおよびkサブタイプから選択される。
また別には、本発明の化合物は、フラビウイルス属のウイルス、例えばデング熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、西ナイルウイルスおよび黄熱病ウイルスに対抗することができる。好ましくは、本発明は、デングウイルスによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。好ましくは、本発明は、日本脳炎ウイルスによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、黄熱病ウイルスによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、西ナイルウイルスによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。
さらにまた、本発明は、ペスチウイルス属のウイルス、例えばウシウイルス性下痢(BVDV)、古典的ブタ熱ウイルス(CSFV)およびボーダー病ウイルス(BDV)によって発生するウイルス性疾患の治療を目的とすることができる。好ましくは、本発明は、BVDVによって発生するウシのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、CSFVによって発生するブタのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、BDVによって発生するヒツジのウイルス性疾患の治療を目的とする。
さらにまた、GBウイルスもまた本発明の組成物で治療することができる。本ウイルス科に含まれるものはG型肝炎ウイルス(HGV)およびGB型肝炎ウイルスである。好ましい例はGBV-A、BおよびCから選択される。好ましくは、本発明は、GBV-Cによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、GBV-Aによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。また別には、本発明は、HGVによって発生するヒトのウイルス性疾患の治療を目的とする。
本発明の実施態様は、以下の具体的な実施例(前記は制限的なものと解されるべきではない)によって具体的に示される。
実施例
本実施例で用いられる略語には以下が含まれる:
Abu:アミノ酪酸;DABCYL:4-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ)安息香酸;DMEM:ダルベッコー改変イーグル培養液;DMSO:ジメチルスルホキシド;EDANS:5-((2-アミノエチル)アミノ)ナフタレン-1-スルホン酸;HPLC高速液体クロマトグラフィー;IPTG:イソプロピル-b-D-チオガラクトシド;LB:ルリア-ベルトーニ(LBブロスとして);Nva:ノルヴァリン;PenStrp:ペニシリン/ストレプトマイシン;PCR:ポリメラーゼ連鎖反応;およびTCEP:トリス(2-カルボキシエチレン)ホスフィン塩酸塩。
式(I)の化合物の合成
式(I)の化合物は、WO00/059929(2000年10月12日公開)に詳細に記載されたプロトコルを用いて調製した。特に89ページ実施例34Cが化合物(IV)の調製に参照される。
実施例1
化合物II、IIIおよびIVによる種々の遺伝子型のHCV NS3-NS4Aプロテアーゼの阻害
HCV NS3/4A 1aおよび1b:HCV遺伝子型1b NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質を製造するために、HCV遺伝子型1b感染個体の血清(Dr. Bernard Willems(Hospital St-Luc, Montreal, Canada)提供)から抽出したRNAを用いて完全長のHCV cDNAをRT-PCRによりクローニングした。前記完全長HCV cDNAからNS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質をコードするDNA領域をPCR増幅し(フォワードプライマー:'CTCGGATCCGGCGCCCATCACGGCCTAC3'(配列番号:1);リバースプライマー:5'CTCTCTAGATCAGCACTCTTCCATTTCATCGAA3'(配列番号:2)、さらにpFastBac(登録商標)HTaバキュロウイルス発現ベクター(Gibco/BRL)でサブクローニングした。HCV遺伝子型1aのためには、HCV遺伝子型1a株H77(ViroPharma Inc.(Exton, PA, US)提供)からNS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質をコードするDNAをPCR増幅し(フォワードプライマー:5'CTCTCTAGATCAGCACTCTTCCATTTCATCGAACTC3'(配列番号:3);リバースプライマー:5'CTCGGATCCGGCGCCCATCACGGCCTACTCCCAA3'(配列番号:4)、さらに上記に記載したようにサブクローニングした。pFastBac(登録商標)HTaバキュロウイルス発現ベクターでのクローニングによって、付加されたN-末端28残基(ヘキサヒスチジンタグおよびrTEVプロテアーゼ切断部位を含む)を含むリコンビナント融合タンパク質が生成された。Bac-to-Bac(登録商標)バキュロウイルス発現系(Gibco/BRL)を用いてタンパク質発現用リコンビナントバキュロウイルスを生成した。
His-タグ付加NS3-NS4Aヘテロダイマープロテアーゼは、106細胞/mLの密度のSf21昆虫細胞(Invtrogen)にリコンビナントバキュロウイルスを0.1から0.2の感染数で27℃で感染させることによって発現させた。前記感染培養を4℃での遠心によって48から64時間で採集した。細胞ペレットを50mMのリン酸ナトリウム(pH7.5)、40%グリセロール(w/v)、2mMのβ-メルカプトエタノール中で均質化させた。続いてHis-NS3-NS4Aヘテロダイマープロテアーゼを1.5%NP-40、0.5%トリトンX-100、0.5MのNaClおよびDNase処理により前記細胞溶解物から抽出した。超遠心(4℃で100,000xg、30分)の後、可溶性抽出物を50mMのリン酸ナトリウム(pH7.5)、0.5MのNaClで4倍希釈し、ファルマシアHi-Trap Ni+2-キレートカラムにロードした。His-NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質を、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.5)、10%(w/v)のグリセロール、0.1%のNP-40、0.5MのNaCl中の50から400mMのイミダゾールグラディエントを用いて溶出させた。成熟NS3およびNS4Aタンパク質複合体の同時精製は、自家製造の抗NS3および抗NS4A抗血清を用いて前記精製タンパク質をウェスタンブロット分析することにより確認した。NS3およびNS4Aにそれぞれ特異的な抗血清を作製するために、精製プロテアーゼドメインおよびペプチドH2N-PDREVLYREFDEMEEC-OH(配列番号:5)を用いてウサギを免疫した。両タンパク質の適切なN-末端アミノ酸は、N-末端アミノ酸配列決定によって確認した(PE Biosystems 491/491C Procise Sequencer)。精製酵素は50mMのリン酸ナトリウム(pH7.5)、10%(w/v)のグリセロール、0.5MのNaCl、0.25Mのイミダゾール、0.1%のNP-40中で-80℃で保存した。
HCV NS3/4A 2bおよび3a:HCV遺伝子型2bおよび3aのNS3-NS4プロテアーゼ遺伝子を、Dr. G. Steinmann(ドイツ)から入手したHCV感染患者の臨床サンプルから単離したRNAからRT-PCRを用いて増幅した。前記RT-PCRに使用したプライマーは以下のとおりである:HCV遺伝子型2bのNS3-NS4Aのためのフォワードプライマーとして5'CTCGGATCCGGCTCCCATTACTGCTTAC3'(配列番号:6)およびリバースプライマーとして5'GACGCGTCGACGCGGCCGCTCAGCACTCTTCCATTTCACTGAA3'(配列番号:7)、さらにHCV遺伝子型3aのためのフォワードプライマーとして5'CTCGGATCGGGCCCCGATCACAGCATACGCC3'(配列番号:8)およびリバースプライマーとして5'CACCGCTCGAGTCAGCATTCTTCCATCTCATCATATTGTTG3'(配列番号:9)。各プライマーは、細菌発現ベクターpET11aでの前記フラグメントのサブクローニングを目的として固有の制限部位を含んでいた。前記ベクターでのクローニングによって、ヘキサヒスチジンタグおよびrTEVプロテアーゼ切断部位を含む新たに付加されたN-末端28残基を含むリコンビナント融合タンパク質が生成された。前記リコンビナントプラスミドを用いて、タンパク質発現のために細菌株BL21 DE3 pLysSを形質転換し、リコンビナントタンパク質発現はIPTGの添加によって誘発した。発現後、細胞を4℃で遠心して採集し、細胞ペレットを緩衝液(50mMのリン酸ナトリウム、0.5MのNaCl、40%グリセロール、1.5%NP-40、0.5%トリトンX-100を含む)中で溶解し、可溶性タンパク質を5mLのHiTrapキレートアフィニティーカラムに上記に記載したように通過させた。ポリ(U)-セファロース精製工程を場合によって実施し分解生成物および夾雑物質を除去することができる。
in vitro HCV NS3プロテアーゼアッセイ:HCV 1a、1b、2b、2a-cおよび3a NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質のプロテアーゼ活性阻害の評価に用いた蛍光発光性デプシペプチド基質は、アントラニリル-DDIVPAbu[C(O)-O]-AMY(3-NO2)TW-OH(配列番号:10)であった。前記基質はアミノ酪酸残基(Abu)とアラニン残基の間で切断される。前記配列DDIVPAbu-AMYTW(配列番号:11)は、NS5A/NS5Bの天然の切断部位に対応する配列DDIVPC-SMSYTW(配列番号:12)に由来する。アミノ酪酸残基のP1位への導入はN-末端生成物阻害の顕著な低下をもたらすが、P3位のセリン残基の欠失は内部クェンチング効率を改善した。プロテアーゼ活性は、50mMトリス塩酸(pH8.0)、0.25Mクエン酸ナトリウム、0.01%n-ドデシル-β-D-マルトシド、1mMのTCEPでアッセイした。前記アッセイはマイクロフルア(Microfluor(登録商標))2白色U底マイクロタイタープレート(White U-Bottom Microtiter(登録商標)plate)で実施した。5μMの基質および種々の濃度のテスト化合物を1.5nMのHCV 1aまたは1b NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質とともに45分間23℃で穏やかに攪拌しながらインキュベートした。DMSOの最終含有量は5.25%を超えなかった。反応は1Mの2-[N-モルフォリノ]エタンスルホン酸(pH5.8)を添加して終了させた。
BMG POLARstarギャラクシー(Galaxy)96ウェルプレート読み取り装置により、320nmの励起フィルターおよび405nmの発光フィルターを用いて蛍光をモニターした。テスト化合物を含む各ウェルの阻害レベル(%阻害)を以下の等式を用いて計算した(FU=蛍光単位):
Figure 2006517196
続いて算出した%阻害値を用いて、IC50、勾配係数(n)および最大阻害(Imax)を、以下の等式を用いSASの非直線回帰ルーチンNLIN法によって決定した:
Figure 2006517196
阻害定数(K i )の決定および阻害の態様:蛍光発光性デプシペプチド基質、アントラニリル-D(d)EIVP-Nva[C(O)-O]-AMY(3-NO2)TW-OH(配列番号:13)を用いて、阻害メカニズムおよびHCV NS3-NS4Aプロテアーゼに対する化合物(IV)の阻害定数を調べた。前記基質はノルバリンとアラニン残基の間で切断された。基質の作働溶液は、基質ストック溶液(DMSO中で2mM、-20℃で保存)から200μMの濃度でDMSOで調製した。アッセイでの最終基質濃度は0.25から8μMであった。化合物(IV)の阻害定数(Ki)は定常状態速度法(Morrisson et al. 1985)を用いて決定した。プロテアーゼ活性は、内部クェンチされた蛍光発光性基質の切断に付随する蛍光の変化をSLN-AMINCO(登録商標)8100スペクトロフルオロメーター(325nmで発光および420nmで励起)を用いてモニターすることによって決定した。切断反応は、0.25から8μMの基質、0.3nMのHCV 1aまたは1b NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質、および種々の濃度のテスト化合物(IV)の存在下で50mMトリス塩酸(pH8.0)、0.25Mのクエン酸ナトリウム、0.01%のn-ドデシル-β-D-マルトシド、1mMのTCEP中でモニターした。HCV遺伝子型 1aおよび1bの NS3-NS4Aヘテロダイマープロテアーゼ阻害の定常状態分析は、ディクソン(Dixon)およびコーニッシュ-ボウデン( Cornish-Bowden)のグラフ法を用いて実施した。ディクソンのグラフ法では、いくつかの基質(S)濃度で速度の逆数1/Vをテスト化合物に対してプロットする。コーニッシュ-ボウデンのグラフ法では、S/V比をいくつかのS濃度でテスト化合物濃度に対してプロットする。両方法で、点は各S値の直線上に存在する。競合的なテスト化合物の場合、ディクソンプロットは、種々のS値の一点で交差する線を示すが、コーニッシュ-ボウデンのプロットは種々のS値で平行線を示す。Kは、競合結合を表す下記の等式に前記のデータを適合させることによって概算した:
Figure 2006517196
HCV NS3プロテアーゼの阻害:化合物(IV)の存在下でin vitro酵素蛍光発光アッセイを用いて、HCV遺伝子型 1a、1b、2b、2a-cおよび3a のNS3-NS4Aヘテロダイマープロテアーゼの活性を決定した。SAS NLIN法によりIC50曲線を個々に分析した。HCV 1a NS3-NS4Aプロテアーゼの場合、化合物(IV)の2つのバッチの分析から4.3nMの平均IC50値が得られた。HCV 1b NS3-NS4Aプロテアーゼの存在下では、化合物(IV)の2つのバッチの分析から3.4nMの平均IC50値が得られた。
表1:種々の遺伝子型のHCVにおける種々のNS3プロテアーゼ阻害剤のIC50
Figure 2006517196
n/d=実施せず
図3Aおよび3Bは、それぞれHCV 1aおよび1b NS3-NS4Aプロテアーゼに対する化合物(IV)のIC50曲線を示す。
競合的結合を表す等式にデータを適合させた結果、さらにディクソングラフ法およびコーニッシュ-ボウデングラフ法からも、化合物(IV)はHCV遺伝子型1aおよび1b NS3-NS4Aプロテアーゼの競合的テスト化合物であることが判明した。HCV両遺伝子型酵素について、ディクソンプロットでは種々のS値の直線が一点で交差し、一方、コーニッシュ-ボウデンプロットでは種々のS値で平行線が示された。HCV遺伝子型 1aの NS3-NS4Aプロテアーゼを用いた定常状態速度分析から、化合物(IV)について0.30nMのKi値が得られ、一方、HCV遺伝子型 1b NS3-NS4Aプロテアーゼを用いて0.66nMのKi値が得られ、HCV遺伝子型3a、2a-cおよび2bではそれぞれ90nM、86nMおよび83nMのKi値が得られた。図4および5は、それぞれHCV遺伝子型1aおよび1bの NS3-NS4Aプロテアーゼに対する化合物(IV)のディクソンおよびコーニッシュ-ボウデンプロットである。
実施例2
HCVレプリコン1aおよび/または1bの阻害
細胞ベースHCV 1aおよび1b RNAレプリコンアッセイ:HCV RNAの複製は、HCV 1aおよび1bレプリコンを含むHuh-7誘導細胞株(Boehringer Ingelheim(Canada)
Ltd., R&Dで開発(WO02/052015))で示された。前記の細胞を用いて、候補テスト化合物をテストする高感度のHCV RNA複製の細胞ベースアッセイが確立された。
安定的にサブゲノムHCVレプリコンを維持するHuh7細胞を以前に記載されたように樹立した(Lohman et al. 1999; WO02/052015)。前記細胞を96ウェル細胞培養クラスターに1x104細胞/ウェルでDMEM(10%FBS、PenStrep(Life Technologies)および1μg/mLのジェネティシンを補充)中で播種した。細胞を5%CO2イキュベーターで種々の濃度のテスト化合物を添加するまで37℃でインキュベートした。
テスト化合物は前記アッセイで使用するために以下のように調製した。100%DMSO中のテスト化合物を最終DMSO濃度が0.5%になるようにアッセイメジウムで希釈し、前記溶液を15分超音波処理し、さらに0.22μmのミリポアフィルターユニットでろ過した。テスト化合物の段階希釈をアッセイメジウム(0.5%DMSO含有)を用いて調製した。
細胞を含む96ウェルプレートから細胞培養液を吸引除去し、アッセイメジウム中の適切な希釈のテスト化合物を前記細胞培養ウェルのそれぞれ別個のウェルに移し、このプレートを5%CO2で37℃でインキュベートした。
3日間インキュベートした後、細胞をPBSで洗浄し、全細胞RNAをRNイージーミニキット(RNeasy Mini Kit(登録商標))およびキアシュレッダー(Qiashredder(登録商標))(Qiagenより入手)を用いて抽出した。各ウェルのRNAを50μLのH2Oに溶出させた。ケアリ1E(Cary 1E(登録商標))UV-可視光分光計により260nmで光学濃度によって定量した。HCV RNAレプリコンコピー数は、Abi Prism(登録商標)7700配列検出システムを用いリアルタイムRT-PCRにより概算した。TAQMAN EZ(登録商標)RT-PCRキットによってRNAの検出および分析用システムが提供される。下流のプロセッシングが実施されていない逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)生成物の直接検出は、染料標識DNAプローブの蛍光の増加をモニターすることによって達成された。プライマーおよびプローブの両者のヌクレオチド配列はHCVゲノムの5'領域に存在している。続いて、既知量のレプリコンコピー(50ngの野生型Huh-7のRNAを補充)を同じ反応ミックスでアッセイして作製した標準曲線を用いてレプリコンコピー数を概算した。以下の温度サイクルパラメーターをABI Prism(登録商標)配列検出システムによるRT-PCR反応で用いた。条件はHCV検出に最適にした。定量は限界サイクルを基準にし、この場合増幅プロットは一定の蛍光限界と交差する。限界サイクルの比較によって、種々のサンプルにおける相対鋳型濃度について極めて感度の高い測定値が提供される。PCRの信頼性が最も高い初期サイクル中にモニターすることによって、正確な定量の綿密なデータが提供される。相対鋳型濃度は、既知コピー数のHCV標準曲線を用いて実数に変換される。
SAS NLIN法に適合させたEC 50 曲線:テスト化合物を含む各ウェルの阻害レベル(%阻害)を以下の等式を用いて計算した(CN=HCVレプリコンコピー数):
Figure 2006517196
続いて、算出した%阻害値を用いてEC50、勾配係数(n)および最大阻害(Imax)を、以下の等式を用いSASの非直線回帰ルーチンNLIN法によって決定した:
Figure 2006517196









表2:HCVの種々の遺伝子型における種々のNS3プロテアーゼ阻害剤のEC50(nM)
Figure 2006517196
HCVレプリコン細胞ベースアッセイでは、化合物(IV)は用量依存HCV RNA複製阻害を示し、遺伝子型1aおよび1bのHCVレプリコン含有細胞を用いたEC50はそれぞれ2.1nMおよび1nMであった。細胞毒性は1000nMより高い濃度で観察されなかった。前記の結果は、化合物II、III、IV、VI、VIIおよびVIIIは強力で特異的な細胞ベースHCV RNA複製の阻害剤であることを示している。化合物Vは異なるクラスの化合物であるが構造的に関連があり、NS3プロテアーゼに反する活性もまた有するが、ただし効力は他よりも低い。この化合物は阻害活性レベルの比較にコントロールとして今後使用する。
化合物VI、VIIおよびVIIIは以下の構造を有する:
Figure 2006517196
式(VI)
Figure 2006517196
式(VII)
Figure 2006517196
式(VIII)
実施例3
化合物II、IIIおよびIVによるGBV-B NS3/4Aプロテアーゼの阻害
GBV-B NS3/NS4Aプロテアーゼのクローニング:完全長GBV-B NS3/NS4Aプロテアーゼ遺伝子を感染タマリン血清から単離した。全RNAは、キアゲン(Qiagen(登録商標))のウイルスRNA抽出キットを用い標準的なプロトコルにしたがって前記血清から単離した。逆転写酵素のためのプライマーの選択およびPCR反応は発表された配列(A.S. Muerhoff et al. 1995)およびGenBankアクセッション番号U22304を基にして選択した:(フォワードプライマー:5' CGCATATGGCACCTTTTACGCTGCAGTGTC3'(配列番号:14);リバースプライマー:5'CGCGCGCTCGAGACACTCCTCCACGATTTCTTC 3'(配列番号:15)。増幅させたRT-PCR生成物をポリヒスチジンタグ含有pET-29プラスミドのNdelとXhoI部位の間で前記ポリヒスチジンタグを含むフレーム中でクローニングした。この構築物によってそのC-末端にポリヒスチジンタグを有するリコンビナントタンパク質が生成された。タンパク質発現のために前記プラスミドでBL21 DE3 pLYsSを形質転換した。
大腸菌クローンpGBV-BをLB培地で細胞密度0.6(OD600)まで増殖させて。この時点でIPTGを0.2mMの濃度で添加した。誘発は23℃で4時間実施した。GBV-B NS3/NS4A-Hisタンパク質を文献(Zhong et al. 1999)に記載された方法にしたがって精製した。可溶性分画を、ファルマシア(Pharmacia(登録商標))Hi-Trap Ni+2-キレートアフィニティーカラムで50から400mMのイミダゾールグラディエントを用いて精製した。この工程の後、前記タンパク質調製物をスーパーデックス(登録商標)200ゲルろ過カラムでクロマトグラフィーを実施した。前記タンパク質調製物の濃度はブラッドフォードタンパク質アッセイによって決定した。
in vitro GBV-B NS3プロテアーゼアッセイ:GBV-B NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質のプロテアーゼ活性阻害の評価に用いたデプシペプチド基質は、Ac-DED(EDANS)EE-Abu[C(O)-O]ASK(DABCYL) -NH2(配列番号:16)であった。前記基質はアミノ酪酸残基(Abu)とアラニン残基の間で切断され、反応生成物はHPLCで分析した。プロテアーゼ活性は、50mMトリス塩酸(pH8.0)、0.25Mクエン酸ナトリウム、0.01%n-ドデシル-β-D-マルトシド、1mMのTCEPでアッセイした。前記アッセイはマイクロフルア(Microfluor(登録商標))2白色U底マイクロタイタープレート(White U-Bottom Microtiter(登録商標)plate)で実施した。5μMの基質および種々の濃度のテスト化合物を0.4nMのGBV-B NS3-NS4Aヘテロダイマータンパク質とともに2時間23℃で穏やかに攪拌しながらインキュベートした。DMSOの最終含有量は5.25%を超えなかった。反応は1Mの2-[N-モルフォリノ]エタンスルホン酸(pH5.8)を添加して終了させた。定量のために、切断生成物および基質をパーキンエルマー(Perkin-Elmer(登録商標))3x3CR C8カラムでHPLCにより分離した。前記分離は、0.05%リン酸および3mMのSDSを含む水溶液で3.5mL/分で先ず初めに溶出させることによって実施した。続いて0.05%のリン酸中の0から45%のアセトニトリルのリニアグラディエントを10分適用した。吸収は210nmでモニターした。
アッセイは、テスト化合物II、III、IVおよびVの存在下で実施した。GBV-B NS3-4Aタンパク質の存在下で各テスト化合物について得られたIC50は表3に示されている。
表3
Figure 2006517196
化合物Vは異なるクラスの化合物であるが構造的に関連があり、NS3プロテアーゼに反する活性もまた有するが、ただし化合物II、IIIおよびIVよりも効力は弱い。この化合物は、化合物II、IIIおよびIVの活性ランキングがHCVとGBV-Bとの間で維持されることを示すために含ませた。
タマリンの培養肝細胞でのGBV-B複製阻害:非感染タマリンから単離した肝細胞を限定培養液で数日間培養維持した。前記細胞モデルは文献(Beames et al. 2000)に記載されたとおりであった。平板培養後3日して、細胞をGBV-B含有血漿で感染させた。ウイルスが吸着した後で、ウイルスを除去し、細胞を10μMの濃度の候補テスト化合物の存在下および非存在下でインキュベートした。感染後7日で細胞を採集した。GBV-Bキャプシド遺伝子の一部分を認識するプライマー-プローブ(Beames et al. 2000)の組み合わせを用いリアルタイムPCRアッセイにより、GBV-B RNAレベルを全細胞RNAから定量した。
酵素アッセイで得られた低いIC50にもかかわらず、細胞を化合物(III)の存在下でインキュベートしたとき3-logより大きいウイルスRNAレベルの減少が、さらに化合物(V)の存在下では2-logより大きいウイルスRNAレベルの減少が観察されることが、図6の結果から示されている(結果をg.e.(ゲノムエクィバレント)/μgRNAとして表した場合)。このより典型的なウイルス複製アッセイを用いて得られた前記の結果は、これらの化合物がGBV-Bウイルス生成を低下させる効果的な抗ウイルス剤であることを示している。
実施例4
フラビウイルス科内でのNS3プロテアーゼの配列比較
フラビウイルス科の他のウイルスのプロテアーゼの配列をNCBIのBLAST分析(Altschul et al. 1997)とそれに続く分類学の報告により入手した。プロテアーゼ配列の検索は、HCVの配列だけを除いて全てのフラビウイルス科の配列をHCVプロテアーゼの類似性により検索できる固有の基準を用いて実施した。可能な場合は、関連ウイルスの特定のグループを表すためにNCBIの“NP_”配列を用いた(なぜならばこれら“NP_”配列は“リファレンス”配列(RefSeq)であるため)。さらにまた、不明な場合は、前記プロテアーゼのNS3 N-末端およびC-末端はHCV NS3プロテアーゼとの類似性から決定した。
種々のウイルスグループの6つのHCV株のプロテアーゼの配列アラインメントを、CLUSTALW(J.D. Thompson et al. 1994)によりALIGNX(VectorNTI(登録商標))を用いて実施した。
これらのアラインメントから、個々の配列の全てと表4−8に示されたものとの間の%類似性が算出された。前記類似性は以下のアミノ酸グループを基準にしている;[ILVM][FWY][KR][DE][GA][NQ][ST]。
表4は、HCVのいくつかの遺伝子型およびサブタイプ間の同一性および類似性を示している。同一性は70%から80%の範囲であるが、類似性は77%から95%の範囲で、NS3プロテアーゼはHCV間で高度に保存されていることが認識されるであろう。さらにまた、種々の代表的なHCV遺伝子型のNS3プロテアーゼドメインのアミノ酸配列アラインメント(図2)および三次元構造における保存残基の位置(図8)から、活性部位の残基はHCV遺伝子型およびサブタイプ間で高度に保存されていることが認識されよう。
表5は、GBウイルスNS3プロテアーゼとHCV NS3プロテアーゼドメイン間の類似性の分析である。類似性は43から49%の範囲であるが、HCVとペスチウイルスのNS3ドメイン間の類似性は25から30%の範囲である(表6)。HCVとデングウイルス間の類似性もまたおおよそ30%の範囲で(表7)、HCVとフラビウイルス間の類似性も同様である(表8)。
対照的に、表9は、HCVのNS3プロテアーゼドメインとヒトサイトメガロウイルス(HCMV)のプロテアーゼ間の類似性は20%辺りであることを示している。HCMVはヘルペスウイルス科のウイルスであり、フラビウイルス科のプロテアーゼとは異なる触媒性トリアドを有するセリンプロテアーゼをもつ。HCMVのウイルスプロテアーゼはしたがってフラビウイルス科のNS3プロテアーゼと類似するとは考えられない。このコントラストは、本発明の阻害剤と接触するフラビウイルス科ウイルスのアミノ酸とHCMVのアミノ酸との間の類似性を比較したときさらに明瞭であろう。
実施例5
三次元構造の結晶学的研究
フラビウイルス科ウイルス間の類似性をさらに分析するために阻害剤と複合体を形成したHCV NS3プロテアーゼの結晶構造を入手し、さらに他のフラビウイルス科ウイルスで阻害剤と直接接触しているアミノ酸を分析し、これら重要な接触点の類似性の程度を判定した。
2.75Åの分解度でX線を回折させる、大環式化合物(II)と複合体を形成したHCV NS3プロテアーゼ-NS4Aペプチドの共同結晶が得られた。前記大環式化合物(II)はNS3プロテアーゼの活性部位で見出され、電子密度差は極めて限定されていた。この構造は、どのようにしてテスト化合物が前記活性部位と相互作用するかについて分子的詳細を明らかにし、さらにHCV NS3プロテアーゼ阻害の作用メカニズムについて更なる洞察を提供する。
テスト化合物(II)とのNS3プロテアーゼ複合体の構造(図8)によって、本基質ベースのテスト化合物シリーズの結合部位がより明確に限定される。前記共同複合体のこの構造から、テスト化合物と直接接触している残基、すなわち3Å内のH57、G137、S139、A156およびA157は、阻害の競合的態様によって、さらにこの部位がHCV遺伝子型および種々のサブタイプの代表的な配列間で保存されていることによって予想されたように、活性部位であることが示唆される。
4Å内で接触するテスト化合物の他の残基は表10に挙げられている。比較分析は、これらのアミノ酸はフラビウイルス科ウイルス間で59%から76%の範囲で高度に保存されていることを示している。フラビウイルス科ウイルスの間でこれらの残基が保存されていることは、HCV NS3プロテアーゼの阻害剤は、他のフラビウイルス科ウイルスの他のメンバーも阻害するであろうということを示唆している。対照的に、HCMVプロテアーゼの触媒部位および表10の接触点の類似性レベルはプロテアーゼ全体の類似性と同じ範囲(約20%)であり、再び、非フラビウイルス科由来の他のセリンプロテアーゼは式(I)の化合物の標的ではないという事実を表している。
HCVとデングウイルスプロテアーゼドメイン間で実施した他の構造実験は、C-末端ドメインの阻害剤結合部位の6つの鎖は全て強く保存され、同様な長さを有することを示した。Den2プロテアーゼのC-末端ドメイン(残基87−167)およびHCVのC-末端ドメイン(表10の残基のほとんどを含む)(残基69−189)の68α炭素原子の重ね合わせによって0.9Åのr.m.s.偏差が得られる(Murthy et al. 1999)。
考察
フラビウイルス科のウイルスは、メンバー間での比較的低い全体配列相同性にもかかわらず多くの類似性を有する(表4−8)。特に、NS3タンパク質は、ペスチウイルスおよびフラビウイルスのプロテアーゼおよびヌクレオシドトリホスフェート結合ヘリカーゼとの類似性を有する配列を含む。HCV NS3プロテアーゼドメインは、HCV遺伝子型の間で約77−95%の配列類似性を共有し(図1)、さらにフラビウイルス科の他のメンバーと約25−50%の配列類似性を共有する(表4−8)。さらにまた、GBV-BとHVCのゲノム編成および構造は、GBV-BとHCVのポリプロテイン配列間の配列相同性は約25から30%であるという事実にもかかわらず類似している。この低い類似性はしかしながら、阻害剤と接触する残基がフラビウイルス科のプロテアーゼドメイン内で高度に保存されているという事実によって打ち負かされ、前記の化合物類はまた他のフラビウイルス科ウイルスとも結合するであろうと強く示唆する。GBV-Bに対抗して得られた化合物(IV)の活性は上記の仮説の肯定的証拠である。
三次元構造に関しては、種々の結晶化HCVおよびデングNS3プロテアーゼの利用可能な原子座標によって、トリプシン様折り畳みに特徴的な全体構造が示された。多くの実験から、NS3領域のN-末端部分がフラビウイルス科におけるウイルスポリプロテインのプロセッシングで非常に特異的で中枢的な役割をもつセリンプロテアーゼをコードするということが今や極めて確実となった。
上記の実験で得られた結果の全てが、式(I)の化合物はフラビウイルス科ウイルスメンバーに対して活性を有するという論旨の支持に役立っている、すなわち、
−6つの関連する化合物がHCV 1bに対して活性を有し、さらにHCV 1aに対して同様な活性を有することが示された(表2);
−これら化合物のうち3つがまたHCV 3a、2a-cおよび2bに対してテストされ、活性を有することが判明した(表1);
−これら3つの同じ化合物がGBV-Bに対して酵素アッセイでテストされ、活性を有することが判明した(表3);
−これら化合物の1つがタマリン細胞の細胞培養でGBV-Bの複製に対してテストされ、活性を有することが判明した(図6);
−これら化合物の1つは、フラビウイルス科の全てのメンバー間で高度に保存されている領域に配置される結合態様を示した(図8);
−HCVとデングウイルスのNS3プロテアーゼとの間に存在する強い機能的および構造的類似性が複数の実験によって示された。
フラビウイルス科ウイルス内のウイルスの全体的な類似性が与えれるならば、式(I)の化合物はフラビウイルス科ウイルスのメンバーに対し、特にフラビウイルス科の病原性メンバーに対して有効である可能性は極めて高い。
参考文献
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- Beames, B. et al. 2000, J. Virol., 74, 11764-11772
- Butriewicz, N. et al. 2000, J. Virol., 74, 4291-4301
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- Lohmann et al. 1999, Science 285, 110
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- Morrison, J.F. and Stone, S.R. 1985, Mol. Cell. Biophys. 2, 347-368
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- Scarselli, E., et al. 1997, J. Virol. 71, 4985-4989
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- Zhong, W. et al. 1999, Virology 261, 216-226
表4:種々のHCV遺伝子型およびサブタイプのNS3プロテアーゼドメイン(180aa)間の同一性および類似性
Figure 2006517196

Figure 2006517196
類似性スコアは、[ILVM]、[FWY]、[KR]、[DE]、[GA]、[NQ]、[ST]のアミノ酸類似性に限定して得られた。


表5:フラビウイルス科のGB NS3プロテアーゼとHCV NS3プロテアーゼドメイン(181aa)の%類似性
Figure 2006517196
マトリックス:[ILVM]、[FWY]、[KR]、[DE]、[GA]、[NQ]、[ST]。
表6:フラビウイルス科のペスチウイルスNS3プロテアーゼとHCV NS3プロテアーゼドメイン(181aa)の%類似性
Figure 2006517196
BVDV-2=ウシウイルス性下痢ウイルス
表7:フラビウイルス科の蚊媒介性フラビウイルスのNS3プロテアーゼとHCV NS3プロテアーゼドメイン(181aa)の%類似性
Figure 2006517196
表8:フラビウイルス科のフラビウイルスのNS3プロテアーゼとHCV NS3プロテアーゼドメイン(181aa)の%類似性
Figure 2006517196
WVN=西ナイルウイルス
JEV=日本脳炎ウイルス
Kunjin=クンジンウイルス
YFV=黄熱病ウイルス
MVEV=ムーレーバレー(Murray Valley)脳炎ウイルス
表9:ヒトサイトメガロウイルスのプロテアーゼドメイン(256AA)と HCVプロテアーゼドメイン(181AA)の%類似性
Figure 2006517196


表10:フラビウイルス科ウイルス間におけるNS3プロテアーゼ阻害剤結合ドメイン内(阻害剤の4Å内)のアミノ酸相違
Figure 2006517196

Figure 2006517196
HCV40_1b:本アッセイでリファレンスとして用いたHCV1b単離株の配列;
n:本実験で用いた全遺伝子型HCV配列の数;
An:この改変を含むHCV配列の数;
%Sim:%類似性;
+:マトリックス:[ILVM]、[FWY]、[KR]、[DE]、[GA]、[NQ]、[ST]に対応する類似 性;
=:GVBグループのGBV-Bメンバーに固有の類似性;
GBVa:下線を付したアミノ酸はGBV-B NS3プロテアーゼで見出される残基である;
b:GBV-Bに対する%類似性
フラビウイルス科に属するウイルスのポリプロテインの比較を示す(Ryan et al.(1998, J. Gen. Virology 79:947-959)から引用)。 HCVの遺伝子型およびサブタイプ間におけるNS3プロテアーゼドメインの配列比較である。 3A−Bは、それぞれHCV遺伝子型1aおよび1bのNS3-NS4Aプロテアーゼに対する式(I)の大環式ペプチド化合物のIC50曲線である。 4A−Bは、HCV遺伝子型1a のNS3-NS4Aプロテアーゼに対する図3の大環式ペプチドのディクソンおよびコーニッシュ-ボウデンプロットである。 5A−Bは、HCV遺伝子型1b のNS3-NS4Aプロテアーゼに対する図3の大環式ペプチドのディクソンおよびコーニッシュ-ボウデンプロットである。 タマリン肝細胞培養における式(I)の大環式ペプチドによるGBV-Bの複製阻害を示す。 図6の大環式ペプチド(III)によるGBV-B複製の用量依存阻害を示すグラフである。 式(I)の大環式ペプチドと複合体を形成したHCV NS3-NS4Aペプチドの三次元結晶構造を示す。

Claims (15)

  1. 哺乳類におけるフラビウイルス科ウイルスの感染を治療するための医薬の製造を目的とする下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用:

    Figure 2006517196
    式(I)
    式中、AはC1−C6アルキルおよびC3−C6シクロアルキルから選択され;Bはフェニルまたはチアゾリルから選択され、前記フェニルまたはチアゾリルの両基は場合によってNH(R1)およびNH(CO)R1から選択される基で置換され、式中R1はC1−C6アルキルであり;さらにRはOHまたは式-NHSO2-R2のスルホンアミド基であり、式中R2は-(C1-8)アルキル、-(C3-7)シクロアルキルまたは{-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル}であり、前記は全て場合によって1から3回ハロ、シアノ、ニトロ、O-(C1-6)アルキル、アミド、アミノまたはフェニルで置換されるか、またはR2はC6もしくはC10アリールであり、前記は場合によって1から3回ハロ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、アミド、アミノまたはフェニルで置換される。
  2. 式(I)のAが分枝したC4−C6アルキルまたはC4−C6シクロアルキル基であり;式(I)のBがフェニルまたはチアゾールであって、その2位でNH(R1)またはNH(CO)R1で置換され、式中R1がC1−C4アルキルであり;さらにRがOHまたは式-NHSO2-R2のスルホンアミド基であって、式中R2が-(C1-6)アルキル、-(C3-6)シクロアルキルであり、両基は全て場合によって1または2回ハロまたはフェニルで置換されるか、またはR2がC6アリールであって、前記は場合によって1または2回ハロまたは (C1-6)アルキルで置換される、請求項1に記載の使用。
  3. Aがシクロペンチルまたはtert-ブチルであり;Bがその2位でNH(R1)またはNH(CO)R1で置換されたチアゾールであって、式中R1がC1−C4アルキルであり;RがOHまたはスルホンアミド基であって、式中R2がメチル、シクロプロピルまたはフェニルである請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記化合物が、式中のRがOHである式(I)の化合物である請求項1から3のいずれかに記載の使用。
  5. Rが式-NHSO2-R2のスルホンアミド基であって、式中R2が-(C1-6)アルキル、-(C3-6)シクロアルキルであり、前記の両基は場合によって1または2回ハロまたはフェニルで置換されるか、またはR2がC6アリールであり、前記は場合によって1または2回ハロまたは(C1-6)アルキルで置換される、請求項1から3のいずれかに記載の使用。
  6. Aがシクロペンチルであり; Bがその2位でNHCH(CH3)2で置換されたチアゾールであり;さらにRがOHまたはスルホンアミド基であり、式中R2がメチル、シクロプロピルまたはフェニルである、請求項1から3のいずれかに記載の使用。
  7. 前記哺乳類がヒトであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスが、黄熱病ウイルス、西ナイルウイルス、デング熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、AまたはC型 GBウイルスおよびG型肝炎ウイルスから成る群から選択される請求項1から5のいずれかに記載の使用。
  8. 前記哺乳類がウシであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスがBVDV、ボーダー病ウイルスから選択される請求項1から5のいずれかに記載の使用。
  9. 前記哺乳類がブタであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスが古典的ブタ熱ウイルスである請求項1から5のいずれかに記載の使用。
  10. 前記哺乳類がヒトであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスがC型肝炎ウイルスである請求項5に記載の使用。
  11. 前記哺乳類がヒトであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスが、黄熱病ウイルス、西ナイルウイルス、デング熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、AまたはC 型GBウイルスおよびG型肝炎ウイルスから成る群から選択される請求項6に記載の使用。
  12. 前記哺乳類がウシであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスがBVDV、ボーダー病ウイルスから選択される請求項6に記載の使用。
  13. 前記哺乳類がブタであり、さらに前記フラビウイルス科ウイルスが古典的ブタ熱ウイルスである請求項6に記載の使用。
  14. 前記フラビウイルス科ウイルスが、H57、G137、S139、A156およびA157から選択されるアミノ酸残基を含むNS3プロテアーゼを含む請求項1から9のいずれかに記載の使用。
  15. フラビウイルス科のウイルスを阻害するために有効な組成物がその中に収納されている包装材を含む製品であって、前記包装材が、前記組成物がフラビウイルス科のウイルスによる感染の治療に用いることができることを表示するラベルを含み、さらに前記組成物が請求項1に定義した式(I)の化合物を含む前記製品。
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