JP2006516092A - フィードバック耐性のホモセリン−スクシニル転移酵素 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ホモセリン−スクシニル転移酵素の野生型酵素と比較して少なくとも1つの突然変異を有し、そして野生型の酵素と比較して低減されたL−メチオニン又はSAMに対する感受性を示し、その際、野生型酵素は、位置90〜115に部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaProを、かつ位置285〜310に部分配列TyrGlnXaaThrProを有し、アミノ酸配列の位置1は開始メチオニンであるアミノ酸配列を有するホモセリン−スクシニル転移酵素であって、突然変異が、部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中のアスパラギン酸のアミノ酸交換又は部分配列TyrGlnXaaThrPro中のチロシンのアミノ酸交換であることを特徴とするホモセリン−スクシニル転移酵素に関する。

Description

本発明は、フィードバック耐性のホモセリン−スクシニル転移酵素、この酵素を有する微生物株並びにL−メチオニン又はS−アデノシルメチオニンの製造のためのその使用に関する。
メチオニンはヒト及び多くの動物のための必須アミノ酸である。該アミノ酸は、とりわけ飼料市場のために生産され、そしてラセミ体として動物の餌に添加される。その合成は化学的にアクロレイン及びメタンチオールから3−(メチルチオ)プロパンアルデヒドを介し実施され、該アルデヒドを青酸、アンモニア及び二酸化炭素によりヒダントインを介してD,L−メチオニンに変換する。ラセミ分割は酵素により行うことができる。
S−アデノシルメチオニン(SAM)は代謝において最も重要なメチル基供与体であり、そして医薬品分野で、うつ病、肝臓疾患及び関節炎の治療において使用される。SAMの製造について記載される方法は、例えばとりわけ前駆体のL−メチオニンの存在下での酵母の培養(Schlank F.及びDePalma R.E.、J.Biol.Chem.1037-1050 (1957), Shiozaki S.ら、Agric.Biol.Chem.53, 3269-3274 (1989))及び自己分解後のクロマトグラフィーによる精製である。
メチオニンの微生物による合成は、特に細菌の大腸菌において集中的に調査されている(Greene, R.C.、Biosynthesis of Methionine in: Neidhardt F.C., Escherichia coli and Salmonella typhimurium, Cellular and molecular biology、第二版、ASM出版、ワシントンDC(1996年)、第542〜560頁及びそこに含まれる参考文献)。該合成は一連の酵素触媒反応からなり、そして厳密に制御されている。アスパラギン酸から出発してホモセリンまでの合成の第一工程は、アミノ酸のトレオニン、ロイシン、イソロイシン及びバリンの形成に関して並行して進行する。メチオニン合成に特異的な第一工程は、スクシニル−CoA及びホモセリンからの補酵素Aの分解を伴うO−スクシニルホモセリンの形成である。これらの反応は酵素ホモセリンスクシニル転移酵素(ホモセリン−O−スクシニル転移酵素、MetA、EC2.3.1.46)により触媒される。SAMの合成は、L−メチオニン及びATPから一工程で行われる。
ホモセリン−スクシニル転移酵素の活性は、L−メチオニン及び/又はSAMの存在下に阻害される(Lee L. -W.ら、J. Biol. Chem. 241, 5479-5480 (1966))。この最終生成物による阻害は、一方で細菌においてメチオニン及びSAMの過剰なエネルギーを消費する合成を抑制するが、他方で工業的規模での前記の両者の物質の微生物による製造を妨げる。ホモセリン−スクシニル転移酵素をコードする遺伝子は、930塩基対(停止コドンを含む)からなり、それによりコードされるタンパク質は309アミノ酸からなる。今までに、ホモセリン−スクシニル転移酵素の構造は解明されておらず、従ってまた最終生成物による阻害に関与するアミノ酸の同定も不可能である。
代謝産物の合成を増強する公知の方法は、活性が代謝経路の最終生成物によってもはや阻害され得ない改変酵素を使用することである(フィードバック耐性突然変異体)。このように、例えばL−トリプトファン及びL−フェニルアラニンの合成を高めるための3−デスオキシ−D−アラビノヘプツロン酸−7−リン酸合成酵素のフィードバック耐性突然変異体が製造され(EP0745671号A2)、そしてフェニルアラニン産生の強化のためにコリスミ酸ムターゼ/プレフェン酸デヒドラターゼのフィードバック耐性突然変異体が製造された(US5120837号)。
つい先頃、大腸菌由来の酵素ホモセリン−スクシニル転移酵素は、該酵素をコードするDNA配列の突然変異によって、生ずるタンパク質が1mMのL−メチオニン又は1mMのSAMの存在下に明らかに低減された活性阻害を有するように改変された(JP2000139471号A)。これは以下のアミノ酸交換に関連する:位置27のアルギニンをシステインに交換し、位置296のイソロイシンをセリンに交換し、そして位置298のプロリンをロイシンに交換した。改変されたホモセリン−スクシニル転移酵素は、1mMのL−メチオニンの存在下に44〜89%の残留活性を示し、1mMのSAMの存在下に10〜73%の残留活性を示した。前記の改変タンパク質を有する細菌株は、高められたL−メチオニン産生を示す。しかしながら前記の改変されたホモセリン−スクシニル転移酵素はL−メチオニン及びSAMの不在下に野生型と比較して明らかに低減された活性を示す。活性の程度及びL−メチオニン及び/又はSAMによる阻害の程度において異なるできる限り多くのホモセリン−スクシニル転移酵素を提供することが望ましい。それというのもL−メチオニン及びSAMの微生物による生合成は、その進行及び調節において極めて複雑であり、更に複雑に細胞内の多様な別の代謝経路と結びついているからである。従って、その変異体により、微生物株の増殖、生存に重要な代謝経路の釣り合い及びL−メチオニン及びSAMの産生に対してどのような効果を達成できるかを事前に予想できない。
本発明の課題は、野生型(WT)酵素と比較して高められたL−メチオニン及びSAMに関するフィードバック耐性を示すホモセリン−スクシニル転移酵素(MetA−タンパク質)の広範な新規の変異体を提供することである。
前記課題は、ホモセリン−スクシニル転移酵素の野生型酵素と比較して少なくとも1つの突然変異を有し、そして野生型の酵素と比較して低減されたL−メチオニン又はSAMに対する感受性を示し、その際、野生型酵素は、位置90〜115に部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaProを、かつ位置285〜310に部分配列TyrGlnXaaThrProを有し、アミノ酸配列の位置1は開始メチオニンであるアミノ酸配列を有するホモセリン−スクシニル転移酵素であって、突然変異が、部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中のアスパラギン酸のアミノ酸交換又は部分配列TyrGlnXaaThrPro中のチロシンのアミノ酸交換であることを特徴とするホモセリン−スクシニル転移酵素によって解決される。部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中のAspと部分配列TyrGlnXaaThrPro中のTyrは種々の微生物のホモセリン−スクシニル転移酵素の比較により保存されている。保存されたアスパラギン酸Aspを有する配列領域AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中は、大腸菌のMetA−タンパク質において配列番号2の位置101〜109に存在する。該配列領域は別のMetA−タンパク質において位置90〜115の範囲に存在する。保存されたチロシンTyrを含有する配列領域TyrGlnXaaThrProは大腸菌のMetA−タンパク質において配列番号2の位置294〜298に存在する。該配列領域は、別のMetA−タンパク質において位置285〜310の範囲に存在する。Xaaは任意の天然アミノ酸を意味する。
今までにホモセリン−スクシニル転移酵素の立体構造は解明されていない。従って種々の機能、例えば酵素活性及びL−メチオニン及び/又はSAMによる阻害を規定のアミノ酸に割り当てることは不可能である。タンパク質の折り畳みは更に複雑な事象なのでタンパク質の一次配列から立体構造を推論できず、そして一次配列において互いにかけ離れたアミノ酸が折り畳まれたタンパク質においてすぐ近くに存在すること及びその逆は稀にしか起こらない。意想外にも、本発明による、タンパク質の位置101又は位置294でのアミノ酸交換は、L−メチオニンに対するフィードバック阻害もSAMに対するフィードバック阻害も減少に導くことが判明した。
本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素は、野生型酵素と比較して、阻害剤SAM及び/又はL−メチオニンに対する改善された耐性(従って高められたK)を有する。有利には該酵素は、野生型に対して少なくとも2倍高められたメチオニン及び/又はSAMに対する耐性を有する。特に有利には、本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素は、野生型と比較して10倍高められた、特に有利には50倍高められたメチオニン及び/又はSAMに対する耐性、殊に有利にはJP2000139471号Aに挙げられるMetA突然変異体と比較して高められた耐性を有する。
特に有利には、本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素のタンパク質配列は、第1表に列記される突然変異又は挙げられる突然変異の組合せを有する。
本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素は、例えば本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素をコードするDNA配列の発現によって得ることができる。
従って本発明は、本発明によるホモセリン−スクシニル転移酵素をコードするDNA配列にも関する。
かかるDNA配列は、metA遺伝子の1つ以上のコドンにおける1つの塩基の突然変異であって、大腸菌の野生型酵素において位置101に存在する保存されたアスパラギン酸に関するコドン又は大腸菌の野生型酵素において位置294に存在する保存されたチロシンに関するコドンにおいて少なくとも1つの突然変異が存在し、その際、コドン1は配列番号1の配列からの最初の塩基から始まることを特徴とする突然変異によって得られる。
本発明によるDNA配列は、metA遺伝子であって、MetAタンパク質中の位置90〜位置115に存在する配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中のアスパラギン酸Aspに関するコドン及び/又は位置285〜位置310に存在する配列TyrGlnXaaThrPro中の保存されたチロシンTyrに関するコドンが改変されている遺伝子である。
以下に本発明によるDNA配列をフィードバック耐性metAアレルと呼称する。
本発明の範囲において、アルゴリズムBESTFIT(GCGウィスコンシンパッケージ、遺伝学コンピュータグループ(GCG)、マジソン、ウィスコンシン)による分析において、大腸菌の野生型metA遺伝子に対して50%より高い配列同一性を有する遺伝子もmetAアレルと解釈される。同様に、大腸菌の野生型のホモセリン−スクシニル転移酵素に対して50%より高い配列同一性(アルゴリズムBESTFIT、GCGウィスコンシンパッケージ、遺伝学コンピュータグループ(GCG)、マジソン、ウィスコンシン)を有し、ホモセリン−スクシニル転移酵素活性を有するタンパク質をホモセリン−スクシニル転移酵素と解釈する。
有利には、本発明によるmetAアレルは、第1表の第2行もしくは第4行に列記される突然変異又は挙げられる突然変異の組合せを含む。
本発明によるmetAアレルは、例えば非特異的な又は意図的な突然変異誘発によって、以下に記載される出発材料から製造できる。挙げられるDNA領域内の非特異的な突然変異は、例えば化学薬品(例えば1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン、エチルメタンスルホン酸など)によって及び/又は物理的方法及び/又は規定の条件下で実施されるPCR反応によって及び/又は変異誘発株(例えばXL1−Red)におけるDNAの増幅によって作製することができる。DNA断片内の特異的な位置に突然変異を導入する方法は公知である。フィードバック耐性metAアレルの作製のための他の可能性は、フィードバック耐性をもたらす種々の突然変異を組み合わせて、新規の特性を有する複数の突然変異体にすることにある。
突然変異誘発のための出発材料としては、有利には野生型のmetA遺伝子のDNAが用いられる。突然変異されるべきmetA遺伝子は、染色体として又は染色体外としてコードされていてよい。前記の突然変異誘発法の使用によって、DNA配列の1つ以上のヌクレオチドを、ここで該遺伝子によってコードされるタンパク質が、大腸菌の野生型酵素において位置101に存在する保存されたアスパラギン酸の突然変異又は大腸菌の野生型酵素において位置294に存在する保存されたチロシンの突然変異を有し、その際、位置1は配列番号2からの開始メチオニンであるように改変される。
前記の手法により、任意のmetA遺伝子において前記のDNA領域で1つ以上の突然変異を導入することができる。これらの突然変異は、コードされたホモセリン−スクシニル転移酵素がSAM及び/又はL−メチオニンに対するフィードバック耐性に導くアミノ酸配列を有するようにする。
例えば前記のように実施された突然変異誘発に引き続いて、所望の表現型を有する突然変異体の選択を、例えば突然変異されたホモセリン−スクシニル転移酵素のL−メチオニン選択性及び/又はSAM選択性の程度を測定することによって行う。
ホモセリン−スクシニル転移酵素のL−メチオニン選択性及び/又はSAM選択性の測定のために、酵素活性をL−メチオニン又はSAMの存在下に測定できる、どの方法も利用できる。例えば、ホモセリン−スクシニル転移酵素の測定を、Kredich及びTomkinsによって記載されたセリン−アセチル転移酵素の活性測定法(Kredich N.M.及びTomkins G.M.、J. Biol. Chem. 241, 4955-4965 (1966))に従って行ってよい。酵素活性は、ホモセリン及びスクシニルCoAを含有する混合物中で測定される。該反応は酵素の添加により開始し、そしてチオエステル結合がスクシニル補酵素Aに分解されることによって引き起こされる232nmでの吸光度の低下を介して分光光度計において行われる。前記の試験は、ホモセリン−スクシニル転移酵素のL−メチオニン選択性の測定のために好適である。ホモセリン−スクシニル転移酵素活性の阻害は、種々の濃度のL−メチオニンの存在下に反応混合物中で試験される。種々のホモセリン−スクシニル転移酵素の酵素活性は、L−メチオニンの存在及び不存在で測定され、そしてそこから、阻害剤の不在下に測定できる活性の50%だけの活性となる阻害濃度を説明する阻害定数Kが算出される。
種々のホモセリン−スクシニル転移酵素の活性のSAM選択性の測定のために、例えばLee L. W.ら、J. Biol. Chem. 241, 5479-5480 (1966)に記載されるような活性試験を行ってよい。この場合に、酵素抽出物と一緒にホモセリン及びスクシニルCoAをインキュベートする。種々の時点で、一部の試験バッチを、エタノール、水及び5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)からなる混合物に添加することによって停止させる。吸光度は、412nmで測光測定する。前記の試験は、例えばホモセリン−スクシニル転移酵素のSAM選択性の測定のために好適である。ホモセリン−スクシニル転移酵素活性の阻害は、種々の濃度のSAMの存在下に反応混合物中で試験される。種々のホモセリン−スクシニル転移酵素の触媒活性は、SAMの存在下及び不在下に測定され、そしてそこから阻害定数Kが算出される。
一般に、L−メチオニン選択性及び/又はSAM選択性が低下されたのと同時に触媒活性が改変されていないホモセリン−スクシニル転移酵素が有利である。別の計画のために、L−メチオニン選択性及び/又はSAM選択性及び触媒活性の同時の低下が追求されることもある。
本発明の他の対象は、本発明によるフィードバック耐性metAアレルを有する微生物株である。かかる微生物株は、少なくともフィードバック耐性metAアレルによって下方調節されたL−メチオニン代謝もしくはSAM代謝を有することを特徴とする。全ての微生物では前記の代謝は同一の自体公知の経路を介して進行し、そして本発明による株の製造のために使用すべき手法は、例えば標準的な教科書から一般に公知であり、かつ全ての微生物で使用可能なので、本発明による菌株は任意の微生物から製造できる。有利には細菌が本発明による菌株の製造のために好適である。特に有利には、グラム陰性細菌、特に大腸菌が好適である。
本発明の更なる対象は、本発明による微生物を培養することによるL−メチオニン又はSAMの製造であり、更にメチオニンを有する(例えばメチオニン含有ペプチド)か、又は微生物の代謝においてL−メチオニン又はSAMから誘導される(例えばポリアミン、リポン酸、ビオチン及びキノン)生成物の製造のための本発明による微生物の使用である。更に、野生型と比較して増強された量でSAMを産生する本発明による微生物を、SAMのメチル基の転移によって生ずる生成物を製造するために使用してよい。
フィードバック耐性metAアレルは、改変されたホモセリン−スクシニル転移酵素の発現のために慣用の方法により宿主株中に形質転換される。
フィードバック耐性metAアレルの発現は、metA遺伝子の前方に位置するプロモーターの調節下に、又は当業者に公知の別の適当なプロモーター系を使用することによって行うことができる。この場合に、相応の遺伝子は、かかるプロモーターの調節下に1以上のコピーで宿主生物の染色体上にあるか、又はベクター、有利にはプラスミド上にあってよい。従って本発明は、本発明によるフィードバック耐性metAアレルと一緒にプロモーターを有することを特徴とするプラスミドに関する。
クローニングのために、既に遺伝子エレメント(例えば構成的又は調節可能なプロモーター、ターミネーター)を有し、ホモセリン−スクシニル転移酵素をコードする遺伝子の継続誘導可能な又は調節誘導可能な発現を可能にするベクターを使用してよい。更に、発現ベクター上に、有利には別の調節エレメント、例えばリボソーム結合部位及び終結配列並びに選択マーカー及び/又はリポーター遺伝子をコードする配列が存在する。かかる発現マーカーの発現は、形質転換体の同定を容易にする。選択マーカーとしては、例えばアンピシリン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、カナマイシン又は別の抗生物質に対する耐性をコードする遺伝子が好適である。本発明によるmetAアレルが染色体外で複製されることが望ましい場合には、プラスミドベクターが有利には複製起点を有することが望ましい。特にプラスミドベクター、例えば大腸菌ベクターpACYC184、pUC18、pBR322、pSC101及びその誘導体が有利である。誘導可能なプロモーターとしては、例えばlacプロモーター、tacプロモーター、λPL、araプロモーター又はtetプロモーター又はそれらから誘導される配列が好適である。GAPDHプロモーターによる構成的発現が有利である。本発明の特に有利な実施態様では、ホモセリン−スクシニル転移酵素をコードする遺伝子はGAPDHプロモーターの調節下にpACYC184から誘導されたプラスミド中に存在する。染色体中に遺伝子組み換えするための戦略は先行技術である。
適当な宿主株を、L−メチオニン不感性及び/又はSAM不感性のホモセリン−スクシニル転移酵素をコードする転写単位を有する発現ベクターで形質転換する。宿主株としては、L−メチオニン感受性タンパク質及び/又はSAM感受性タンパク質を有する株、例えば細菌が使用される。
宿主株としては、有利には大腸菌野生株又は、内因性metA遺伝子が不活性化されている株、例えば大腸菌株DL41、CGSC菌寄託番号7177が使用される。かかる菌株は、本発明によるmetA遺伝子によって補完される。本発明による菌株がL−メチオニン又はSAMを微生物的に産生する能力は付加的な措置によって増強することができる。例えば前記の目的のために、メチオニン代謝の遺伝子のリプレッサーをコードする遺伝子metJがもはや発現されない菌株を使用してよい(JP2000139471号A)。
L−メチオニン又はSAMの産生は、有利には本発明による微生物株の培養によって行われる。このために、微生物株は、例えば発酵槽において、適当な炭素源及び適当なエネルギー源、並びに別の添加物を含有する栄養培地中で培養される。
発酵の間に形成される物質、例えばL−メチオニン又はSAMを引き続き精製してよい。
以下の実施例は本発明を更に説明するのに役立つ。全体で使用される分子生物学的手法、例えばポリメラーゼ連鎖反応、DNAの単離及び精製、制限酵素、クレノウ断片及びリガーゼによるDNAの改変、形質転換などは当業者に公知の手法及び様式で、文献に記載される手法及び様式で又はそれぞれの製造元に推奨される手法及び様式で実施した。
実施例1:
metA構造遺伝子の非部位特異的な突然変異誘発によるフィードバック耐性のホモセリン−スクシニル転移酵素の製造
大腸菌由来の遺伝子metAを、配列5′−GATCCCATGGCTCCTTTTAGTCATTCTTAT−3′(配列番号3)を有する5′末端のリン酸化されたオリゴヌクレオチドmetAfw及び配列5′−GATCGAGCTCAGTACTATTAATCCAGCGTTGGATTC−3′(配列番号4)を有するmetArevをプライマーとして使用し、かつ大腸菌株W3110(ATCC27325)由来の染色体DNAを基体として使用してポリメラーゼ連鎖反応によって増幅させた。1.1キロ塩基長の産物が電気泳動により単離され、これをQIAquickゲル抽出キット(キアゲン社)によって精製した。次いで前記産物を、制限酵素EcoRI及びクレノウ断片(ロシェ社)により処理されているプラスミドpBR322(MBIファーメンタス社)中にT4−DNAリガーゼにより導入した。生じたプラスミドpKP438を突然変異誘発のために使用した。
プラスミドpKP438を大腸菌株XL1−Red(ストラタジェン社)に形質転換することによって導入し、そして製造元の指示に従い培養することによってプラスミドpKP438に突然変異を導入した。突然変異誘発は、臨界濃度のメチオニン類縁物質の存在下に、Lawrence D. A.及びSmith D. A.、Genetics 58: 473-492 (1968)に記載のように行った。前記の手順によって、メチオニン過剰生産を示す突然変異体を選択する。前記突然変異体の殆どが、プラスミドpKP438にコードされる改変されたホモセリン−スクシニル転移酵素に起因する。
2種の突然変異体からのプラスミドを単離し、そしてmetA遺伝子のDNA配列を調べた。両方の遺伝子は、それぞれ野生型と比較して、それぞれのコードされるホモセリン−スクシニル転移酵素にアミノ酸改変をもたらす塩基交換を有することが示された。pBR1中のmetAは、塩基301として野生型遺伝子に存在するGの代わりにAを有し、それによりコードされるタンパク質において位置101ではアスパラギン酸の代わりにアスパラギンが組み込まれる。pBR3は、塩基881として野生型遺伝子に存在するAの代わりにGを有し、それによりコードされるタンパク質において位置294ではチロシンの代わりにシステインが組み込まれる。
実施例2:
metA構造遺伝子中の意図的な塩基交換によるフィードバック耐性のホモセリン−スクシニル転移酵素の製造
実施例1においては、塩基交換とそれに伴う位置101もしくは位置294でのアミノ酸改変に基づいてL−メチオニン及び/又はSAMに対してフィードバック耐性のホモセリン−スクシニル転移酵素をコードするmetAアレルを製造した(実施例3及び実施例4を参照)。従って位置特異的突然変異誘発によって、ホモセリン−スクシニル転移酵素をコードし、位置101のアミノ酸アスパラギン酸又は位置294のアミノ酸チロシンのいずれかが種々の別のアミノ酸によって交換されており、そしてそれによりL−メチオニン及びSAMによるその活性の阻害に関する改変された特性を有する遺伝子を構築した。
本発明によるプラスミドの構築のための基本プラスミドとして、pACYC184から誘導され、ブラウンシュバイクのドイツ微生物系統保存施設で番号DSM10172として寄託されているプラスミドpACYC184−LHを使用した。このプラスミドに、GAPDHプロモーターの配列と、更にその前方にNdeI切断部位を以下の方法により導入した:GAPDHプロモーターをポリメラーゼ連鎖反応によって当業者に公知の慣習に従って増幅させ、その際、配列5′−GTCGACGCGTGAGGCGAGTCAGTCGCGTAATGC−3′(配列番号5)を有するオリゴヌクレオチドGAPDHfw及び配列5′−GACCTTAATTAAGATCTCATATGTTCCACCAGCTATTTGTTA−3′(配列番号6)を有するGAPDHrevIIをプライマーとして、そして大腸菌株W3110(ATC27325)由来の染色体DNAを基体として用いた。生成物を電気泳動により単離し、QIAquickゲル抽出キット(キアゲン社)により精製し、そして制限酵素MluI及びPacIにより製造元の指示に従い処理した。引き続き該生成物を前記と同じ酵素で処理されたベクターpACYC184−LH中にT4−リガーゼを用いて挿入し、それによりプラスミドpKP290が生じた。
大腸菌由来の遺伝子metAを、配列5′−CATGGCTCCTTTTAGTCATTCTTATATTCTAACGTAG−3′(配列番号7)を有するオリゴヌクレオチドmetAfw2及び配列5′−ACGCGTATGCATCCAGAGCTCAGTACTATTAATCCAGCGTTGGATTC−3′(配列番号8)を有するmetArev2をプライマーとして使用し、かつ大腸菌株W3110(ATCC27325)由来の染色体DNAを基体として使用してポリメラーゼ連鎖反応によって増幅させた。1.1キロ塩基長の産物が電気泳動により分離され、これをQIAquickゲル抽出キット(キアゲン社)によって精製した。次いで該生成物を以下のように準備されたベクターpKP290中にライゲーションした:制限酵素NdeI、クレノウ酵素、制限酵素BglII及び大豆ヌクレアーゼ(ロシェ社)による処理。生じたプラスミドpKP413GAPを図1に示す、そしてこれはブラウンシュバイクのドイツ微生物系統保存施設において番号DSM15221として寄託されている。該プラスミドは大腸菌由来のmetA遺伝子をGAPDHプロモーターの制御下に有し、そしてフィードバック耐性metAアレルの製造のための出発プラスミドとして用いられる。
プラスミドpKP413GAPを、metA構造遺伝子のコドン293に関する位置特異的突然変異誘発に付した。そのために、Pfuポリメラーゼ(プロメガ社)を用いて当業者に公知の慣習に従い逆ポリメラーゼ連鎖反応を行った。プライマーとして、5′末端でリン酸化された配列5′−NNNCAGATCACGCCATACGATCTAC−3′(配列番号9)(合成においてNについてはA、T、C、Gの1:1:1:1混合物を使用した)を有するオリゴヌクレオチドmetAmutfw1及び配列5′−GACGTAATAGTTGAGCCAGTTGG−3′(配列番号10)を有するmetAmutrev1を用いた。4.3キロ塩基大の産物が電気泳動により単離され、これをQIAquickゲル抽出キット(キアゲン社)を用いて製造元の指示に従って精製した。次いで分子間ライゲーションをT4−DNAリガーゼを用いて製造元の指示に従い行った。菌株DH5αの大腸菌細胞の形質転換を、CaCl法に従って当業者に公知の様式及び方法で実施した。形質転換バッチを、LB−テトラサイクリン−寒天平板(10g/lのトリプトン、5g/lの酵母エキス、10g/lのNaCl、15g/lの寒天、15mg/lのテトラサイクリン)上に塗布し、そして37℃で一晩インキュベートした。所望の形質転換体をQIAprep Spin Miniprepキット(キアゲン社)を用いるプラスミド単離の後に制限分析によって同定した。切断部位Esp3I及びScaIの間のmetA構造遺伝子のコドン294を有する領域の配列決定を行い、該領域を単離し、そしてそれと同じ酵素で処理されたプラスミドpKP413GAP中に当業者に公知の方法により導入した。
コドン101に関する部位特異的突然変異のために同様に行うが、ポリメラーゼ連鎖反応のためのプライマーとして配列5′−NNNGGTTTGATTGTAACTGGTGCG−3′(配列番号11)(合成においてNについてはA、T、C、Gの1:1:1:1混合物を使用した)を有するオリゴヌクレオチドmetAmutfw2及び配列5′−AAAGTTCTGATCCTGAATATC−3′(配列番号12)を有するmetAmutrev2を使用した。野生型のmetAと比較して改変されたコドン101の位置を有するプラスミドを切断部位Esp3I及びPvuIIの間の領域において配列決定し、それを単離し、そしてそれと同じ酵素で処理されたプラスミドpKP413GAP中に導入した。
こうして構築されたプラスミドは完全なmetA遺伝子を有すると共に、野生型配列と比較してそれぞれ改変された配列をコドン294もしくはコドン101に有し、それにより該プラスミドはホモセリン−スクシニル転移酵素の種々の変異体の製造のために使用できる(第1表)。
第1表:出発プラスミド並びに改変されたコドン101もしくはコドン294を有するmetA変異体を有するプラスミド
Figure 2006516092
*):コドン294はmetA配列に欠失を有する
**):アミノ酸294は欠失している
実施例3:
ホモセリン−スクシニル転移酵素の突然変異体の活性及びL−メチオニンに対するフィードバック耐性
種々のホモセリン−スクシニル転移酵素の活性及びL−メチオニンによる活性に対する影響を、各タンパク質が産生されている細胞抽出物での酵素試験によって調査した。このために、改変されたホモセリン−スクシニル転移酵素をコードする相応のプラスミドを形質転換により当業者に公知の方法に従って大腸菌株W3110(ATCC27325)中に導入した。形質転換バッチを、LB−テトラサイクリン−寒天平板(10g/lのトリプトン、5g/lの酵母エキス、5g/lのNaCl、15g/lの寒天、15mg/lのテトラサイクリン)上に塗布し、そして37℃で一晩インキュベートした。得られた形質転換体をSM1培地(1lの培地に関して:CaCl×2HO 0.0147g、MgSO×7HO 0.3g、NaMoO×2HO 0.15mg、HBO 2.5mg、CoCl×6HO 0.7mg、CuSO×5HO 0.25mg、MnCl×4HO 1.6mg、ZnSO×7HO 0.3mg、KHPO 3.0g、KHPO 12.0g、(NHSO 5g、NaCl 0.6g、FeSO×7HO 0.002g、Naクエン酸×2HO 1g、グルコース 5g、トリプトン 1g、酵母エキス 0.5g)中で培養し、600nmで約0.8の吸光度になるまで遠心分離し、50mMのトリス、pH7.5中で洗浄し、そして再び遠心分離した。これらの細胞を50mMのトリス塩酸(pH7.5)、2mMのジチオトレイトール、0.5mMのフェニルメチルスルホン酸フッ化物中に再懸濁し、そしてフレンチプレス中で該細胞を破砕した。更なる遠心分離の上清を酵素抽出物として試験において使用した。酵素活性を、50mMのトリス塩酸(pH7.6)、1mMのホモセリン及び0.1mMのスクシニルCoAを有する混合物中で測定するが、その際、該反応で生ずる補酵素Aは232nmでの吸光度の低減を介して、Kredich及びTomkinsによって記載された、セリン−アセチル転移酵素の活性測定法(Kredich N. M.及びTomkins G. M.、J. Biol. Chem. 241, 4955-4965 (1966))に従って測光的に定量した。添加されるべきL−メチオニンによる活性に対する影響を調査し、そして阻害性をKとして定量した。Kとして、ホモセリン−スクシニル転移酵素の活性がL−メチオニンの不在下の活性の50%だけであるL−メチオニンの濃度を規定している。
全てのホモセリン−スクシニル転移酵素の突然変異体は、野生型と比較して高められたL−メチオニンに対するフィードバック耐性を示す。第2表は結果のまとめを示している。
第2表:野生型酵素の活性及びホモセリン−スクシニル転移酵素の突然変異体の活性並びにL−メチオニンに対するフィードバック耐性
Figure 2006516092
L−メチオニンの不在下での活性が100%に相当する。
実施例4:
ホモセリン−スクシニル転移酵素のSAMに対するフィードバック耐性
種々のホモセリン−スクシニル転移酵素の活性に対するSAMの影響を種々のSAM濃度(Cl塩、シグマ社)の存在下での活性を定量することによって調査した。培養及び細胞抽出物の調製は、実施例3に記載されるのと同様に実施した。活性試験は、Lee L. W.ら、J. Biol. Chem. 241, 5479-5480 (1966)に記載されるように実施し、その際、酵素抽出物と一緒に50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)、3mMのホモセリン及び0.3mMのスクシニルCoAをインキュベートした。種々の時点で、100μlの試験混合物を400μlのエタノール、400μlの水及び100μlの5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)からなる混合物に添加することによって停止させた。該バッチを室温で5分間インキュベートした後に、412nmでの吸光度を測光測定した。タンパク質濃度を測定した後に、吸光係数を用いて酵素活性を計算した。SAMによる活性の阻害についての尺度としてKを調べた。
第3表:ホモセリン−スクシニル転移酵素の突然変異体の活性及びSAMに対するフィードバック耐性
Figure 2006516092
SAMの不在下での活性が100%に相当する。
図1はプラスミドpKP413GAPを示す

Claims (8)

  1. ホモセリン−スクシニル転移酵素の野生型酵素と比較して少なくとも1つの突然変異を有し、そして野生型の酵素と比較して低減されたL−メチオニン又はSAMに対する感受性を示し、その際、野生型酵素は、位置90〜115に部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaProを、かつ位置285〜310に部分配列TyrGlnXaaThrProを有し、アミノ酸配列の位置1は開始メチオニンであるアミノ酸配列を有するホモセリン−スクシニル転移酵素であって、突然変異が、部分配列AspGlyXaaXaaXaaThrGlyAlaPro中のアスパラギン酸のアミノ酸交換又は部分配列TyrGlnXaaThrPro中のチロシンのアミノ酸交換であることを特徴とするホモセリン−スクシニル転移酵素。
  2. 野生型と比較して2倍高められたSAM又はL−メチオニンに対する耐性(高められたK)を有する、請求項1記載のホモセリン−スクシニル転移酵素。
  3. 第1表に列記された突然変異の1つを有する、請求項1又は2記載のホモセリン−スクシニル転移酵素。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項記載のホモセリン−スクシニル転移酵素をコードするmetAアレル。
  5. プラスミドであって、請求項4記載のmetAアレルと一緒にプロモーターを有することを特徴とするプラスミド。
  6. 微生物株であって、請求項4に記載のフィードバック耐性metAアレルを有することを特徴とする微生物株。
  7. 微生物株がグラム陰性細菌株、有利には大腸菌である、請求項6記載の微生物株。
  8. 請求項6又は7記載の微生物株の培養によるL−メチオニン又はSAMの製造方法。
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