JP2006514339A - プラズマディスプレイフィルター用フィルム及びこれを含むプラズマディスプレイフィルター - Google Patents

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Abstract

塩化ビニル樹脂(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、及びこれらの混合物からなる群より選択されるバインダー樹脂;並びに(b)近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料、及びこれらの混合物からなる群より選択される染料;を含むことにより、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの一体化が可能であり、高温や高湿条件での透過率の変化が少なく、耐久性及び熱的安定性が優れているだけでなく、可視領域の透過率も高いプラズマディスプレイフィルター用フィルム及びこれを含むプラズマディスプレイフィルターを開示する。

Description

本発明は、プラズマディスプレイフィルター用フィルム及びこれを含むプラズマディスプレイフィルターに係り、より詳しくは、塩化ビニル樹脂又は塩素化塩化ビニル樹脂を含むバインダー樹脂と、近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料とよりなる群から選択された染料とよりなることにより、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの一体化が可能であり、高温や高湿条件での透過率の変化が少なく、耐久性及び熱的安定性が優れているだけでなく、可視領域の透過率も高いプラズマディスプレイフィルター用フィルム及びこれを含むプラズマディスプレイフィルターに関するものである。
最近、大型画面を実現するのに、平板パネルディスプレイのうちのプラズマディスプレイパネル(PDP)が脚光を浴びいている。
プラズマディスプレイパネルは、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、及びキセノン(Xe)などの放電ガスを封入した後、真空紫外線による赤色、青色、緑色の各々の蛍光体を発光させて三原色を実現する。しかし、前記ネオン原子が励起された後に基底状態に戻る際、590nm付近でネオンオレンジ光を発光するために鮮明な赤色の実現が難しいという問題点がある。
このような問題を解決するために、プラズマディスプレイパネルに別途のプラズマディスプレイフィルターを装着することによって、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の可視光線はそのままフィルターを透過し、画面の解像度を低下させる590nm波長のオレンジ色相のネオン波長及び800乃至1000nm波長帯の近赤外線を遮断する。
図1は、通常のプラズマディスプレイ装置の分解斜視図である。
図1を参照すれば、プラズマディスプレイは画像が表示されるケース11と、前記ケース11の背面に装着され、パネル駆動のための電子部品が装着された駆動回路基板12と、赤色、緑色、及び青色を実現するパネル組立体13と、前記組立体13の前面に配置されたプラズマディスプレイフィルター14と、前記ケース11、駆動回路基板12、パネル組立体13、及びプラズマディスプレイフィルター14を収容するためのカバー15とが備えられる。
図2は、図1のプラズマディスプレイフィルター14の拡大断面図であって、透明基板上にいくつかの機能性フィルムが積層された構造を有する。
図2を参照すれば、プラズマディスプレイフィルター14は、透明基板140上に電磁波遮蔽フィルム142(EMIフィルム)、ネオン・カット層144、近赤外線吸収層146(NIRフィルム)、及び反射防止フィルム148(ARフィルム)が順に積層された構造を有する。特に、前記近赤外線吸収層146は、近赤外線吸収染料が混合された高分子樹脂が透明基材上にコーティングされた近赤外線吸収フィルムを含む構造を有する。
そのうち、前記近赤外線吸収層146及びネオン・カット層144は、各々近赤外線吸収染料とネオン・カット染料に、追加的に色補正染料が高分子樹脂に添加されて透明基材上にコーティングされた構造を有する。
前記近赤外線吸収層(近赤外線吸収フィルム、NIRフィルム)は高温高湿下で良好な耐久性が要求され、近赤外線領域、つまり800乃至1200nm、特に850乃至1000nmの波長を有する近赤外線の吸収率が高くなければならず、可視光線の透過率、特に、430乃至700nm波長の可視光線に対する透過率が60%以上であるのが好ましい。特に、ネオン・カット染料と色補正染料を含む色補正層に比し、近赤外線吸収染料を含む染料層の耐久性が弱いことが知られているため、近赤外線吸収染料を含む近赤外線吸収フィルムの耐久性の改善が切実に要求されているのが実情である。
近赤外線吸収フィルムの耐久性は、染料層を含むフィルムに対して透過率を測定した後、再び高温や高湿条件で一定の時間露出させた後の透過率を測定してその変化率として判断し、この時、透過率の変化率が少ないほど耐久性が優れているという。耐久性は染料自体だけでなく、フィルム形成に用いられるバインダー樹脂の種類によっても大きく異なる。
このような近赤外線吸収フィルムの製造は、前記染料及びバインダーを混合して溶液状態に製造して透明基板上にコーティングしたり、フィルム形態に加熱成形する方法が使用されている。
前記バインダーとしては、ポリカーボネート、脂肪族ポリエステル系、アクリル系、メラミン系、ウレタン系、芳香族エステル系、ポリカーボネート系、脂肪族ポリオレフィン系、芳香族ポリオレフィン系、ポリビニル系、ポリビニルアルコール系、ポリメチルメタクリレート系、ポリスチレン系、及びこれら樹脂の共重合体が用いられている。
前記染料は、米国特許第5,804,102号及び米国特許公開第2001−0005278号に記載されたように、アンモニウム(ammonium)塩、アミニウム(aminium)塩、ジイミニウム(diminium)塩、キノン(quinone)、フタロシアニン(phthalocyanine)、ナフタロシアニン(naphthalocyanine)、シアニン(cyanine)、及び金属錯体(metal complex)染料が使用されている。
このうち、フタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、及びジチオール(dithiol)系金属錯体染料は熱的安定性が優れており、プラズマディスプレイパネル駆動時に発生する発熱に対しても安定していて広く使用されている。しかし、前記染料は、近赤外線吸収ピークが尖っていて広い範囲の近赤外線領域の光は吸収できず、広い範囲の近赤外線領域の光を吸収するためには多量の染料が要求される。しかし、前記染料の値段が高い点を勘案するとプラズマディスプレイフィルターの生産費用が増加する。また、シアニン系染料の場合、高温又は高湿下で長時間保管すると耐久性が低下するなど、保管安定性が低いという問題がある。
これに反し、アンモニウム塩、アミニウム塩、イミニウム塩、及びジイミニウム塩などの染料の場合は近赤外線吸収ピークが広く、可視光の透過度が優れており、値段面でも前述の染料に比べて安いので、近赤外線吸収フィルムの製造単価を下げることができるという長所がある。しかし、前記塩もまたシアニン系染料と同様に、高温又は高湿下で長時間保管すると近赤外線吸収能力が落ち、可視領域での透過率も変化するなど、染料の物性が低下する。さらに、前記染料は熱的安定性が低いため、耐久性実験の結果、透過率の変化の大きな問題となる。
特許文献1及び特許文献2は、近赤外線吸収フィルムを製造するために、バインダー樹脂としてポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂又は環式ジオール成分が60モル%以上共重合されたポリエステル樹脂を使用し、染料として、ジイミニウム又はジチオールニッケルコンプレックス染料をトリクロロメタン(CHCl)と混合した後、透明基材上にコーティングすることを開示している。しかし、この時に用いられる溶媒であるクロロホルム(CHCl)は、オゾン層破壊物質であって国際的にその使用が規制されているため、溶媒として使用した後の残りのクロロホルムの全量回収システムが別途に備えられなければならないという問題点があった。
したがって、最近高まっているプラズマディスプレイパネルに対する関心に相応し、高温高湿下でも耐久性が優れているだけでなく、透過率など安定な物性を有するフィルムが備えられたプラズマディスプレイフィルターの開発が緊急の課題である。
米国特許第6,117,370号明細書 米国特許第6,522,463号明細書
本発明の目的は、高温や高湿条件での透過率変化が少なく、耐久性及び熱的安定性が優れており、可視領域の透過率が高いプラズマディスプレイフィルター用フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの一体化が可能なプラズマディスプレイフィルター用フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、前記プラズマディスプレイフィルター用フィルムが備えられたプラズマディスプレイフィルターを提供することにある。
本発明は、(a)塩化ビニル樹脂(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、及びこれらの混合物からなる群より選択されるバインダー樹脂;並びに(b)近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料、及びこれらの混合物からなる群より選択される染料;を含むプラズマディスプレイフィルター用フィルムを提供する。
本発明はまた、前記プラズマディスプレイフィルター用フィルムを含むプラズマディスプレイフィルターを提供する。
本発明のプラズマディスプレイフィルター用フィルムは、バインダー樹脂として塩化ビニル樹脂又は塩素化塩化ビニル樹脂を含んでいて、高温や高湿条件での透過率変化が少ないので耐久性が優れており、熱的安定性が優れていて可視領域の透過率も高く、前記フィルム製造時に一般的な有機溶媒が使用可能であるのでフィルム製造が容易であり、また、近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料を同時に投入してフィルムを製造できるので、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの一体化が可能である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明者等は、塩化ビニル樹脂(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂又はこれらの混合物をバインダー樹脂として近赤外線吸収フィルム及びネオン・カットフィルムを製造した場合、プラズマディスプレイフィルター用フィルムが高温又は高湿条件での透過率変化が少ないので耐久性が優れており、また、前記塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂又はこれらの混合物を、バインダー樹脂として近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料又はこれらの混合物と混合して乾燥させてフィルムを製造すれば、近赤外線吸収染料とネオン・カットフィルムの一体化が可能であってプラズマディスプレイフィルターの製造が容易であり、そのフィルターの厚さが薄くて薄形プラズマディスプレイフィルターを製造できることを見出し、本発明を完成するのに至った。
近赤外線吸収フィルムは優れた耐久性と透光性を有しなければならない。このような近赤外線吸収フィルムにおいて優れた耐久性を決定する主要因子はバインダー樹脂である。耐久性に優れた近赤外線吸収フィルムを製造するために、近赤外線吸収染料としてアンモニウム塩、アミニウム塩、イミニウム塩、ジイミニウム塩、キノン、フタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、金属錯体染料などが広く用いられている。
しかし、フタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン系染料の場合、耐久性は優れているが近赤外線吸収ピークが尖っていて、プラズマディスプレイパネルから放出される近赤外線を吸収するには限界があった。また、ジイミニウム系染料の場合、その近赤外線吸収ピークが非常に広いので広い波長帯の近赤外線は吸収できるが、高温や高湿条件で透過率が変化するなど、耐久性が低下するという問題点があった。
これを改善するために、900乃至1200nmの広い波長帯の近赤外線を吸収するジイミニウム系染料と、850nm領域付近の近赤外線を吸収する金属錯体、フタロシアニン、シアニン系染料とを混用して用いる方法が利用されてきた。
また、ジイミニウム染料の耐久性を改善するためにいくつかのバインダー樹脂が開発され、特に、ポリカーボネート樹脂がジイミニウム染料の耐久性を向上させるという事実が発見されることもあった。しかし、ポリカーボネート樹脂をバインダー樹脂として近赤外線吸収フィルムを製造するためには、溶媒として必ずクロロホルム(CHCl)を使用しなければならないため、近赤外線吸収フィルム製造時に選択可能な溶媒の範囲が限定されざるを得ず、また、溶媒として用いられたクロロホルム(CHCl)はオゾン層破壊物質であって、国際的にその使用が規制されている規制物質であるため、クロロホルムを溶媒として用いるためには、近赤外線吸収フィルムの製造工程に加え、必ず残留のクロロホルムが全量回収できるシステムが別途に備えられなければならないという工程上の問題点があった。
本発明では、従来のバインダー樹脂を塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂又はこれらの混合物で代替することにより、プラズマディスプレイフィルター用フィルムの耐久性を向上させることができた。この時、前記塩素化塩化ビニル樹脂は、塩素化度が60乃至68%であるものを使用し、通常の塩化ビニル樹脂に比べて耐熱性、耐候性、耐食性、耐薬品性、耐疲労変形性、耐炎性、及び寸法安定性などが改善された樹脂であって、本発明でバインダー樹脂として好ましく用いられることができる。
また、前記バインダー樹脂を選択した点以外に、本発明では、ジイミニウム塩染料を主要近赤外線吸収染料として用い、ジイミニウム塩染料が吸収できない波長帯である850nm近くの近赤外線を吸収するために、金属錯体、フタロシアニン、シアニン系染料を補助近赤外線吸収染料として近赤外線吸収フィルムを製造することも可能である。
染料としては、一般的に広く用いられるアンモニウム塩、アミニウム塩、イミニウム塩、ジイミニウム塩、キノン、フタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、金属錯体染料などが全て使用可能であるが、ジイミニウム塩染料が好ましく使用できる。
前記ジイミニウム塩としては、下記の化学式1で示されるジイミニウムイオンを含む塩が好ましい。
Figure 2006514339
前記化学式1で、
mは1乃至2の整数であり、
環Aに結合された2個の4級窒素原子が4個のBフェニルグループに結合され、
前記Bフェニルグループは、任意に置換される4個のアミノグループがその4−位置に各々置換されている。
前記化学式1のジイミニウム陽イオンと結合され得る陰イオンとしては、有機酸1価又は2価陰イオンと無機酸1価又は2価陰イオンが好ましい。前記有機酸1価陰イオンは有機カルボン酸イオン、例えば、アセテート、ラクテート、トリフルオロアセテート、プロピオネート、ベンゾエート、オキサレート、スクシネート、及びステアレート;有機スルホン酸イオン、例えば、メタルスルホネート、トルエンスルホネート、ナフタレンモノスルホネート、クロロベンゼンスルホネート、ニトロベンゼンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ベンゾインスルホネート、エタンスルホネート、及びトリフルオロメタンスルホネート;並びに、テトラフェニルボーレイト及びブチルトリフェニルボーレイト等の有機ホウ酸イオン;からなる群より選択されたものを用いる。
前記有機酸2価陰イオンとしては、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−1,6−ジスルホン酸、及びナフタレンジスルホン酸誘導体からなる群より選択されるのが好ましい。
前記無機酸1価陰イオンはハロゲナイトイオン(例えば、フルオライド、クロライド、ブロマイド、アイオダイド、チオシアネート、ヘキサフルオロアンチモネート、パークロレート、ぺリオデート、ナイトレート、テトラフルオロボーレイト、ヘキサフルオロホスフェート、モリブデート、タングステート、チタネート、バナデート、ホスフェート、及びボーレイトからなる群より選択されたものを使用する。
好ましくは、前記化学式1で示されるジイミニウム陽イオンを含むジイミニウム塩としては、下記の化学式2の化合物が用いられる。
Figure 2006514339
前記化学式2で、
乃至Rは互いに同一であるか又は異なるものであって、水素、炭素数1乃至5のアルキル基、及び炭素数3乃至5のアリール基からなる群より選択される。
好ましくは、前記R乃至Rはブチル基である。
また、本発明において、前記(a)バインダー樹脂と(b)染料の重量比は5:1乃至200:1が好ましい。染料1重量部当りバインダー樹脂が5重量部未満で含まれると、製造されたフィルムの耐久性向上効果を期待できず、また、染料1重量部当りバインダー樹脂が200重量部を超えると、コーティング層の厚さが厚くなって乾燥時間も長くなり、コーティング表面も不均一になるので好ましくない。
また、本発明のプラズマディスプレイフィルムは、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、これらの混合物を溶媒に溶解してバインダー溶液を製造した後、この溶液に近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料又はこれらの混合染料を混合して製造することができ、このように製造されたフィルムは近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの役割を同時に果たすという点が本発明の他の特徴である。
前記ネオン・カット染料としては、一般的なネオン・カット染料は全て使用可能であり、特に、シアニン、スクアリリウム及びアゾメタル系染料などが好ましく、また、色補正染料としても一般的に用いられる色補正染料が全て使用可能であり、特に、アントラキノン、フタロシアニン、及びチオインジゴ系染料などが好ましい。
以上説明した本発明のプラズマディスプレイフィルター用フィルムは、公知のプラズマディスプレイフィルター用フィルム製造方法で製造可能である。例えば、バインダー樹脂を有機溶媒に溶解してバインダー溶液を製造した後、前記バインダー溶液に染料を添加し、混合してフィルターの基材にコーティングし、乾燥させる方法で製造することができる。前記コーティング方法としては、スプレーコーティング、ロールコーティング、バーコーティング、及びスピンコーティングなどいろいろな方法が使用可能であり、また、溶媒としては汎用有機溶媒が使用可能であり、メチルエチルケトン(MEK)及びテトラヒドロフラン(THF)の有機溶媒が好ましく用いられる。
従来のプラズマディスプレイフィルター用フィルム製造の場合、溶媒として、環境汚染の主因であって規制対象であるクロロホルムを使用しなければならなかったが、本発明では通常用いられる有機溶媒が全て使用可能であり、別途に溶媒回収システムを導入する必要がないので、フィルム製造が容易になり、製造単価を低くすることができるという工程上の利点がある。
以上説明した本発明のプラズマディスプレイフィルター用フィルムは、バインダー樹脂として塩化ビニル樹脂又は塩素化塩化ビニル樹脂を含んでいて、高温や高湿条件での透過率変化が少ないので耐久性が優れており、熱的安定性が優れていて可視領域の透過率も高く、前記フィルムの製造時に一般的な有機溶媒が使用可能であるのでフィルム製造が容易であり、また、近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料を同時に投入してフィルムを製造することができるので、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムの一体化が可能であるという長所がある。
本発明はまた、前記プラズマディスプレイフィルター用フィルム以外反射防止フィルム(ARフィルム)、電磁波遮蔽フィルム(EMIフィルム)、及び黒画面処理層をさらに含むプラズマディスプレイフィルターを提供する。
プラズマディスプレイフィルターは近赤外線を吸収するだけでなく、パネルを保護し、反射を防止し、色補正及び色再現性を向上させ、コントラストを向上させ、電磁波を遮断し、プラズマ放電時に発生する特有のオレンジ光のネオンを遮断する機能をする。
本発明はまた、前記プラズマディスプレイフィルターを含むプラズマディスプレイパネルを提供する。
本発明のプラズマディスプレイパネルは、前記図1のパネル組立体上部に耐薬品性などが優れた塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂などをバインダー樹脂として製造されたフィルムを付着したものであって、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂などの優れた耐薬品性などにより、前記フィルムは、高温及び高湿条件での透過率変化が少ないので耐久性が優れており、熱的安定性が優れており、また、可視領域の透過率も高いのでプラズマディスプレイパネルに好ましく用いられることができる。
以下、本発明の好ましい実施例及び比較例を記載する。ただし、下記の実施例及び比較例は本発明をより明確に表現するための目的で記載されるだけのものであり、本発明の内容が下記の実施例に限られるわけではない。
(実施例1)
THF80gに塩化ビニル樹脂20gを溶解して20%のバインダー溶液を製造した後、前記バインダー溶液にジイミニウム塩染料0.5gを添加し、攪拌して混合液を製造した。混合液を、コーター(coater)を用いて乾燥させた透明基材上に厚さ8μmになるように染料層をコーティングした。その後、コーティングされた染料層を80〜120℃で5分間乾燥させて近赤外線吸収フィルムを製造した。この時、前記塩化ビニル樹脂として塩素化度が56.8%であるものを用いた。
(実施例2)
バインダー樹脂として塩素化塩化ビニル樹脂を用い、染料として、ジイミニウム塩染料0.5g、金属錯体(ジチオル系ニッケルコンプレックス)染料0.3gを添加したことを除いては、前記実施例1と同様に実施した。この時、前記塩素化塩化ビニル樹脂として、塩素化度が64.0%であるものを用いた。
(実施例3)
バインダー樹脂として塩素化塩化ビニル樹脂を用い、染料として、ジイミニウム塩染料0.5g、金属錯体(ジチオル系ニッケルコンプレックス)染料0.3g、ネオン・カット染料(スクアリリウム)0.05g、色補正染料(アントラキノン系染料)0.05gを添加したことを除いては、前記実施例1と同様に実施し、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムが一体化されたフィルムを製造した。この時、前記塩素化塩化ビニル樹脂として、塩素化度が64.0%であるものを用いた。
(比較例1)
バインダー樹脂としてポリメチルメタクリレートを使用したことを除いては、前記実施例1と同様に実施して近赤外線吸収フィルムを製造した。
(比較例2)
バインダー樹脂としてポリメチルメタクリレートを使用したことを除いては、前記実施例3と同様に実施して近赤外線吸収フィルムを製造した。
(実験例1)
耐久性テスト
前記実施例1乃至3及び比較例1で製造した染料層コーティング膜(近赤外線吸収フィルム)に対し、初期及び80℃で500時間放置後の近赤外線と可視光の透過スペクトルを検査して、その結果を下記表1及び図3a乃至4bに示した。
Figure 2006514339
図3aは、実施例2で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定して示したものであり、図3bは、実施例3のそれを示したものである。
また、図4aは、比較例1で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定して示したものであり、図4bは比較例2のそれを示したものである。
“耐久性”は、透過率を測定した後、再び高温や高湿条件で一定の時間露出した後の透過率を測定してその変化率として判断し、この時、透過率の変化率が少ないほど耐久性が優れているという。
前記表1と図3a、3b、4a、及び4bに示されているように、バインダー樹脂として塩化ビニル樹脂又は塩素化塩化ビニル樹脂を用いて製造された実施例1乃至3フィルムの場合、80℃で500時間放置しても近赤外線領域での透過率変化がほとんどなかったが、バインダー樹脂としてポリメチルメタクリレートを用いて製造された比較例1及び2フィルムの場合、80℃で500時間放置前・後の透過率変化の大きくて、耐久性がよくないことが分かった。
図1は、通常のプラズマディスプレイ装置の分解斜視図である。 図2は、前記図1のプラズマディスプレイフィルターの拡大断面図である。 図3aは、実施例2で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定したグラフである。 図3bは、実施例3で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定したグラフである。 図4aは、比較例1で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定したグラフである。 図4bは、比較例2で製造したプラズマディスプレイフィルター用フィルムの波長による透過率の変化を測定したグラフである。

Claims (8)

  1. (a)塩化ビニル樹脂(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、及びこれらの混合物からなる群より選択されるバインダー樹脂;並びに
    (b)近赤外線吸収染料、ネオン・カット染料、色補正染料、及びこれらの混合物からなる群より選択される染料;
    を含むプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  2. 前記塩素化塩化ビニル樹脂は、塩素化度が60乃至68%である、請求項1に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  3. 前記(a)バインダー樹脂と(b)染料の重量比が5:1乃至200:1である、請求項1に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  4. 前記(b)近赤外線吸収染料は、アンモニウム塩、アミニウム塩、イミニウム塩、ジイミニウム塩、キノン、フタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、金属錯体、及びこれらの混合物からなる群より選択される染料である、請求項1に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  5. 前記ジイミニウム塩染料中のジイミニウムイオンは下記の化学式1:
    Figure 2006514339
    (前記化学式1で、
    mは1乃至2の整数であり、
    環Aに結合された2個の4級窒素原子が4個のBフェニルグループに結合され、
    前記Bフェニルグループは、任意に置換される4個のアミノグループがその4−位置に各々置換されている)
    で示される、請求項4に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  6. 前記ジイミニウム塩染料は下記の化学式2:
    Figure 2006514339
    (前記化学式2で、
    乃至Rは互いに同一であるか又は異なるものであって、水素、炭素数1乃至5のアルキル基、及び炭素数3乃至5のアリール基からなる群より選択される)
    で示される化合物である、請求項4に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  7. 前記フィルムは、近赤外線吸収フィルムとネオン・カットフィルムが一体化して構成される、請求項1に記載のプラズマディスプレイフィルター用フィルム。
  8. 請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載のフィルムを含むプラズマディスプレイフィルター。
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