JP2006511150A - 記録の開始と終了 - Google Patents

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Abstract

本発明はあるチャンネルで放送された情報を記録する方法および装置に関するものである。受信機(14)がその情報を受信し、記録機(16)が前記情報を記録し、予約タイマー(18)にはチャンネルと開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定が設定されており、制御部(22)は予約設定を読み込み、受信機がまだ設定されたチャンネルに同調していなければ前記開始時刻に基づいて同調させ、記録機をして所定の時刻に情報の記録を開始または終了させる。その所定の時刻は少なくとも部分的に時刻設定以外の要因によって決められる。前記情報は好ましくはテレビ番組であり、前記装置は好ましくはビデオデッキまたはDVDレコーダーである。本発明は予約タイマーに設定された開始時刻や終了時刻が当該番組の実際の開始時刻や終了時刻と異なっていたり、当該チャンネルへの同調が遅れたりした場合でも番組が録画されることを保証する。

Description

本発明は情報を記録すること、たとえばさまざまなチャンネルで放送されるテレビ番組の録画に関するものである。本発明はより特定的には、少なくとも一つのチャンネルで放送される情報を記録する方法と装置に関するものである。
近年、たとえばビデオデッキ(ビデオ・カセット・レコーダー)やDVD(デジタル多用途ディスク)レコーダーを用いてテレビ番組を録画する際の助けとなるツールがいくつか開発されている。そのようなツールの一つが、さまざまなチャンネルの番組の開始時刻や終了時刻を示す電子番組表(EPG)である。EPGでは録画すべきある番組を番組表内で選択するだけで録画予約ができる。選択を承認すると、選択された番組の開始時刻および終了時刻がチャンネル情報とともに、録画装置の予約タイマーに自動的に入力される。
現存するもう一つのツールはVPS/PDC(ビデオ・プログラミング・システム/プログラム・デリバリー・コントロール)である。ここでは、あるチャンネルで放送されている番組の開始トリガーおよび終了トリガーが実際の番組情報と共に提供される。これはつまり、VPS/PDCを使った録画装置はただチャンネルに同調しておけばよく、そのチャンネルで開始トリガーが送られてくるまで録画は開始されず、そのチャンネルで終了トリガーが送られてくるまで録画が継続されるということを意味する。録画装置がトリガーを認識すると、該録画装置は開始トリガーや終了トリガーの受信の時点で自動的に録画を開始したり終了したりする。
このシステムには大きな欠点がある。それは、開始トリガーが開始時刻に関する情報を含んでいるという点である。録画装置のタイマーに設定された開始時刻が開始トリガーの開始時刻と異なっていると、全く録画がされないのである。ユーザーのミスのためにタイマーに間違った開始時刻が設定されることはあるし、電子番組表に間違った情報が入力されていたためにタイマーの開始時刻が間違っていることもありうる。また、当該チャンネルへの同調が開始トリガー送信よりあとになれば、レコーダーはやはり開始トリガーを見逃してしまう。そのようなことは、直前の番組の録画が長引いたために録画が遅れたようなときに起こりうる。VPS/PDCトリガーの識別情報としては(もともと発表された)開始時刻が使われる。これは、設定された開始時刻がVPS/PDC識別情報と異なる場合には常に、そのトリガーがトリガーとして認識されないということを意味する。この結果として、設定された開始時刻がVPS/PDCトリガーの開始時刻より早かったり遅かったりするとその番組が全く録画されないことになる。
EP0843469では、あるチャンネル上で送られたVPSデータを予約タイマーで設定された開始時刻と比較することが述べられている。それらが同じでなければ、レコーダーは他のチャンネルを調べてその開始時刻をさがす。比較するチャンネルはある優先順位の規則体系に従って選択される。ゆえに、この文書が述べているのは、開始トリガーとタイマーの開始時刻が一致しなかった場合に開始時刻を調べるという比較的複雑な方法である。
WO02/47380では、テレビ番組の録画を開始するのが、延長タイマーによって修正された予約開始時刻または開始トリガー受信時刻のいずれか早いほうとなるようなVPS/PDCを用いたハードディスクレコーダーが記述されている。また、録画の終了は、終了トリガー受信の時刻または延長タイマーによって修正された終了時刻のいずれか早いほうとなる。その後、録画された情報を情報処理技術を用いた方法で解析することによって、最終的な録画から余計な情報が削除される。
これによって番組が録画されることが保証される。しかしながら、余計な情報が録画される可能性が高い。この安全な録画が開始されたあとに開始トリガーが受信されることもあるかもしれない。ハードディスク以外の媒体が用いられている場合には、あとから録画を編集できる方法はないかもしれない。特にVHSの場合がそうである。したがって、録画を再生するときに番組の開始点をみつけるのは困難になるかもしれない。巻き戻し時間が長くなるかもしれず、ユーザーにとって不愉快なことになりうる。その上、録画された情報の解析は複雑で高価な追加的ソフトウェアを必要とする。
VPS/PDCはすべてのチャンネルにあるとは限らない。したがって、番組の録画が少なくとも部分的に失敗することはやはりある。たとえば、あるチャンネルで送信された番組が、電子番組表やその他の番組表で指示されたより早く始まった場合がそうだし、指示されたより遅く始まる番組もあるかもしれない。番組途中での中断のために番組が延びることもあるかもしれない。これは、たとえば番組の終わりの部分の録画に失敗する可能性があることを意味する。これは、映画のとても劇的な終幕だったりすると、きわめて不愉快なことになりうる。これは、EPGを使って自動的に予約を行ったときにはことのほか不愉快になりうる。そうなると、EPGは意図された便利なツールではなくなってしまう。チャンネルに上述したような欠陥がある場合にユーザーが録画時間を手で修正しなければならないからである。
したがって、ユーザーがタイマーに設定された時刻よりも早めまたは遅めに番組の録画を開始したり終了したりできることが必要である。
したがって、本発明は上述した問題を解決することに関するものであり、VPS/PDCのような録画支援システムを有するチャンネルで、たとえ該録画支援システムの開始トリガーが予約された開始時刻と違っていたり、あるいは受信できなかったりしても番組の録画を保証することに関するものである。そして同時に、録画された情報の解析に頼る必要なしに、安全な録画が開始されたよりあとに開始トリガーが受信された番組について実際の開始時刻をあとから簡単にみつけられる方法を提供することにも関している。
このように、本発明の目的の一つは、VPS/PDCのような録画支援システムを有するチャンネルで、たとえ該録画支援システムの開始トリガーが予約された開始時刻と違っていたり、あるいは受信できなかったりしても放送された情報の記録を保証し、そしてまた開始トリガーがあとから受信された場合に、実際に番組が始まった時点から録画が始まるようにする方法を提供することである。
本発明の第一の側面によれば、この目的は以下のステップを有する、少なくとも一つのチャンネルで放送される情報を記録する方法によって達成される。そのステップとは、予約タイマーからチャンネル情報と少なくとも開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定を読み込み、予約タイマーに設定されたチャンネルにまだ同調がされていなかったら前記開始時刻に基づいて前記チャンネルに同調し、所定の時刻に情報の記録を開始または終了する各ステップである。その所定の時刻は、当該情報の記録を保証するために、少なくとも部分的に予約タイマーの時刻設定以外の他の要因により決められるものであり、録画を開始または終了するステップは次のように構成される。
もし当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有していれば、
もし当該チャンネルに同調したときに予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーがなければ、
予約タイマーの開始時刻で、あるいは同調時刻が予約タイマーの開始時刻よりも遅ければその同調の時点で、すみやかに情報の第一の録画を開始し、
第一の録画の開始後に予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーを受信した場合には、
第一の録画を終了し、
開始トリガーを受信した時点から第二の録画を開始する。
本発明のもう一つの目的は、VPS/PDCのような録画支援システムを有するチャンネルで、たとえ該録画支援システムの開始トリガーが予約された開始時刻と違っていたり、あるいは受信できなかったりしても情報の記録の開始を保証し、そしてまた開始トリガーがあとから受信されたときに実際に番組が始まった時間から録画が始まるようにする装置を提供することである。
本発明の第二の側面によれば、この目的は以下の要素を有する、少なくとも一つのチャンネルで放送される情報を記録する装置によって達成される。その要素とは、前記チャンネルで放送される情報を受信するための受信機と、放送された情報を記録するよう構成された記録機と、チャンネル情報と少なくとも開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定をプログラムできる少なくとも一つの予約タイマーと、予約タイマーの予約設定を読み込み、予約タイマーに設定されたチャンネルにまだ同調されていなかったら前記開始時刻に基づいて受信機を前記チャンネルに同調させ、記録機に所定の時刻に情報の記録を開始または終了させるよう構成された制御部とである。その所定の時刻は、当該情報の記録を保証するために、少なくとも部分的に予約タイマーの時刻設定以外の他の要因により決められるものであり、録画を開始または終了するプロセスにおける制御部はさらに次のように構成される。
もし当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有していれば、そして もし受信機が当該チャンネルに同調したときに予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーがなければ、予約タイマーの開始時刻で、あるいは同調時刻が予約タイマーの開始時刻よりも遅ければその同調の時点で、すみやかに記録機に情報の録画を開始させ、
第一の録画の開始後に予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーを受信したときには、
記録機に第一の録画を終了し、
開始トリガーを受信した時点から第二の録画を開始するようにさせる。
請求項記載の方法の一つは、第二の録画の時点で番組開始より前に記録された情報が除去され、それによって貴重なスペースが占有されないようにすることを保証する。
請求項記載の方法の一つは、第二の録画の開始の時点で番組開始より前に記録された情報を削除することができない場合に、その素材によって占有されるスペースができうる限り限定されることを保証する。
請求項記載の方法の一つは、延長タイマーを使うことによって、記録すべき番組の開始時刻と終了時刻の一方または両方をユーザーが変更できるようにすることを目指すものである。これは、番組の送信が早すぎたり番組が遅れたりした場合に、録画の開始時刻や終了時刻を変更するためにユーザーが予約タイマーの設定をやり直す必要がないので好都合である。
請求項記載の方法の一つは予約タイマーの設定をする際に電子番組表を用いることに関するものである。これにより予約タイマーの設定が簡単になる。予約タイマーの設定がこの自動化された方法によって行われる場合、延長タイマーを使用することはさらに好都合となる。
請求項記載の方法の一つはいくつかの延長タイマーをあるチャンネル専用にすることに関するものである。これは、あるチャンネルで録画されるすべての番組が予約タイマーの開始時刻よりも早く始まるか、あるいは終了時刻よりも遅れるかする場合に、そのチャンネルで新たな録画をするたびにユーザーが予約タイマーや延長タイマーを設定する必要がないという点で好都合である。これはそのチャンネルで系統的に番組の開始時刻が早すぎたり終了時刻が遅すぎたりする場合に特にあてはまる。
請求項記載の方法の一つは、第一の予約タイマーと第二の予約タイマーを用いることに関するものである。ここで好都合な点は、第一の録画の終了時刻が延びたとしても第二の録画の開始が保証されるということである。
本発明を用いれば、情報が送信されるVPS/PDC対応のチャンネルに同調したときに予約タイマーに設定された開始時刻に対応する開始トリガーがなくても、情報の記録が保証される。もう一つの利点は、あるチャンネルがVPS/PDCに対応していない場合にそのチャンネルでの情報送信が早く始まりすぎたり延びたりしても、ユーザーが予約タイマーを設定しなおしたり新しく予約タイマーを設定したりする必要がなくなるということである。
「時刻に基づいて」という表現は、当該時刻に、延長値によって修正された時刻に、または当該時刻が過ぎたあと先行処理が許す範囲でできるだけ早くに、動作を実行するということを含むものと意図されている。
本発明の基本的考えは、VPS/PDCのような録画支援システムを有するチャンネルで、たとえ開始トリガーがきちんと受信できなかったとしても番組の録画を保証する方法を提供し、あとになって開始トリガーが受信された場合には新規の録画とすることである。
上述したことを含む本発明のさまざまな側面は以下に述べる実施形態を参照することで明らかとなり、明確に説明されることであろう。
本発明について付随の図面に関係付けてさらに説明する。
本発明は一般には、少なくとも一つのチャンネルで放送される情報の記録に関するものである。そのような放送は、本発明の好ましい実施形態においては、テレビチャンネルで放送されるテレビ番組であり、そのチャンネルは普通の無線チャンネルでもいいし、衛星チャンネルでもケーブルテレビチャンネルでも、あるいはウェブテレビチャンネルでもよい。しかし、該放送チャンネルはウェブラジオや無線、衛星、ケーブルによるラジオチャンネルのようなさまざまなラジオチャンネルであることも可能である。このように、放送情報はテレビやラジオの番組であることもあれば、ビデオ番組や楽曲のような別個の作品のこともある。したがって、本発明の好ましい実施形態はビデオデッキ(VCR)であるものの、本発明は、デジタル多用途ディスク(DVD)レコーダーやハードディスクレコーダー、その他単に音声を録音するだけの種類のレコーダーにおいても用いることができる。
図1は本発明に基づく装置のブロック概略図をビデオデッキ10の形で示している。ビデオデッキ10はアンテナ12に接続されており、アンテナ12はさまざまなテレビネットワーク事業者によって放送されるテレビ番組の形で情報を受信する。該アンテナはビデオデッキの一部をなしていてもよいし、ビデオデッキ10が接続された独立した要素であってもよい。テレビ番組が無線による以外の方法で送信されることもできるので、ビデオデッキ10は必ずしもアンテナ12に接続されていなくてもよく、衛星放送パラボラアンテナに直接あるいは衛星放送受信機を介して接続されていてもよく、ケーブルテレビ事業者のケーブルに接続されているのでもよい。アンテナ12はビデオデッキ10内の受信機14に接続されており、受信機14はさまざまな送信周波数に同調させることができる。受信機14は記録機16に接続されており、記録機16は受信機14が同調している周波数の番組を録画する。ビデオデッキ10はさらに制御部22を有する。制御部22は記録機16と受信機14を制御し、やはり受信機14に接続されている。本発明によれば、第一の予約タイマー18と第二の予約タイマー20があり、それぞれ制御部22に接続されている。さらに第一の延長タイマー26と第二の延長タイマー24があり、いずれも制御部22に接続されている。このビデオデッキではさらに、電子番組表(EPG)28が第一と第二の予約タイマー18および20に接続されて設けられている。制御部22はEPG28を制御し、その制御は制御部22から出てEPG28を指す矢印によって示されている。
EPG28の内容は制御部の制御のもとにたとえばテレテキストのページを読むことによって放送事業者からダウンロードできることを理解しておくべきである。
ここで、この装置の動作の記述にはいることにする。受信機14はいくつかの異なるチャンネルに同調させることができる。そのチャンネルはみな番組の形で情報を放送している。ビデオデッキ10のユーザーは予約タイマーを設定して受信機14を通じて受信できるいかなるチャンネルの番組も録画することができる。それを行う際、ユーザーは録画すべき第一の番組についての設定を第一の予約タイマーに手で入力することができる。この設定情報には、どのチャンネルを録画するかについての情報、録画の開始時刻、録画の終了時刻が含まれる。ユーザーはまた、別のチャンネルでもいいがそれよりあとに放送される番組を録画するために第二の予約タイマー20を設定することができる。前記設定情報を第一のタイマーに手で入力する代わりの方法として、ユーザーはEPG28を介してタイマーを設定できる。その場合、チャンネル情報、開始時刻、終了時刻はEPG28に載っており、この情報はEPGから第一の予約タイマー18に制御部22の制御のもとに転送される。この場合、ユーザーが実際にする必要があるのはEPGで番組を選択して選択を確認することだけである。タイマーを設定する他の代替方法は、この情報をあるチャンネルを通じて受信されたテレテキストのページから転送することである。
多くのチャンネルがVPS/PDCに対応しているが、これはチャンネル上で番組の開始トリガーおよび終了トリガーが送信されるシステムである。そこでは、開始トリガーはもともと発表された番組開始時刻を含んでおり、この開始トリガーがみつかったときに自動的に録画が開始できる。しかし、この方法には問題がある。それは、予約タイマーに設定された開始時刻が何らかの原因で間違っていた場合、それが開始トリガーで示される時刻より遅いにしても開始トリガーで示される時刻より早いにしても、そのトリガーは無視されてしまう。その結果、番組は全く録画されないことになる。これは重大な欠点である。さらに、予約タイマーの開始時刻が正しくても録画に失敗する可能性がある。設定された開始時刻にユーザーが別のチャンネルで別の番組を録画するのにかまけているかもしれず、受信機が録画すべきチャンネルに同調するのが予約タイマーの開始時刻以降になってしまうといった場合である。もし当該チャンネルに同調する前に開始トリガーがそのチャンネル上に送られていたら、結果としてトリガーが見逃されてしまい、録画が全く行われないことになる。
VPS/PDCに対応していないチャンネルも多い。そうした場合でチャンネルによっては番組の放送が常時遅すぎたり早すぎたりしているかもしれない。電子番組表を使ってタイマーを設定するとき、このことは番組の始まりか終わりの部分で、番組の一部が録画できないかもしれないということを意味する。その結果、番組の理解に必要不可欠かもしれない導入部を録画しそこなうかもしれない。そしておそらくはよりたちの悪い帰結として、番組の終わりを逃すかもしれない。さらに番組はその番組内の遅れによって延びるかもしれない。そうした場合、ユーザーとしては、番組の録画を止めて新規の録画をする必要なしに予約タイマーで設定された終了時刻が過ぎても録画を継続できたほうがいいかもしれない。
ここで、本発明が上述した問題をいかにして解決するかを図2を参照しながら説明することにする。図2は本発明に基づいて情報を記録する方法のフローチャートを示したものである。第一の延長タイマー26には、ある番組の録画の終了時刻を遅らせる設定または時間を設定することができる。一方、第二の延長タイマー24にはある番組の録画が始まる番組録画開始時刻を早める設定や時間を設定することができる。制御部22は第一の予約タイマー18内のチャンネル情報と開始時刻、終了時刻を含む予約設定を読み込む(ステップ30)。次いで第一および第二の延長タイマー26および24に設定情報があればそれを読み込む(ステップ32)。その後、制御部22は受信機14がまだ第一の予約タイマー18内で示されるチャンネルに同調していなければ同調させる(ステップ34)。同調は第一の予約タイマー18に設定されている開始時刻においてすることもできるが、第二の延長タイマー24の設定によって修正された時刻が第一の予約タイマー18の開始時刻より早い場合にはその修正された時刻においてすることもできる。また開始時刻になっても直前の別のチャンネルでの録画が終わっていなかった場合にはそれより遅くなることもありうる。この最後の場合には、同調は前の録画が終わった直後になされる。さらに設定された開始時刻より早いこともありうる。VPS/PDCに対応しているチャンネルでは、当該装置は設定された開始時刻よりある時間前から設定された開始時刻よりある時間あとまでにわたる走査期間の間、当該チャンネルを走査する必要がある。それ以後、制御部22が当該チャンネルを監視することでそのチャンネルがVPS/PDCに対応しているかどうかを調べる(ステップ36)。もしチャンネルがVPS/PDCに対応していれば、制御部22は受信機14を通じてそのチャンネルで送られてくるトリガーの形の情報を監視する。その後、制御部22は開始時刻をチャンネル上で送られてくる開始トリガーと比較する(ステップ38)。もし第一の予約タイマー18の開始時刻に対応する開始トリガーが設定された開始時刻より前に受信されなければ(ステップ38)、制御部22は記録機16をして開始トリガーを待つことなくすみやかに録画を開始させる(ステップ40)。これは第一の予約タイマー18の開始時刻において、あるいは受信機14が当該チャンネルに同調させられた時刻が設定された開始時刻よりも遅ければその時点においてのことである。対応トリガーがみつからない可能性の例は二つある。その一つは、第一の予約タイマー18の開始時刻が開始トリガーに含まれる開始時刻と異なっているという場合で、第一の予約タイマー18への開始時刻の入力が誤っていたような場合に起こりうることで、そのような場合、VPS/PDCシステムが受け入れる正しい開始トリガーが現れることはない。もう一つの可能性は、当該チャンネルに同調する前に開始トリガーがすでに送信されてしまっていたという場合で、この場合にはいかなる開始トリガーも受信されることはなくなる。後者の場合、直前の録画が番組開始時刻後まで延びたため受信機14の当該チャンネルへの同調が開始時刻より遅くなったような場合に起こりうることである。このような場合、記録機は番組の終わりに来るまで番組の録画を続ける。その時点で終了トリガーが受信されれば(ステップ44)終了トリガーを受信した時点で録画は終了する(ステップ46)。もし終了トリガーが受信されない場合には(ステップ44)、録画開始から第一の予約タイマー18の終了時刻までの間に開始トリガーが受信されているかどうかのさらなるチェックが行われる。終了時刻は第一の延長タイマー26の設定によって修正されていることもあるが、そのような修正を考慮に入れるのは、第一の延長タイマーの設定が、第一の予約タイマー18の終了時刻に関して録画の終了を延ばす場合のみである。そのような開始トリガーが受信されていたら(ステップ48)、終了トリガーを受信したときに録画を終了する(ステップ46)。そのような開始トリガーが受信されていなければ(ステップ48)、第一の延長タイマー26の設定が録画の終了を延ばす場合にはそれによって修正された第一の予約タイマー18の終了時刻において録画を終了し、そうでない場合には第一の予約タイマーの終了時刻において録画を終了する(ステップ50)。しかしながら、ステップ38において開始トリガーが第一の予約タイマー18の開始時刻に対応していた場合には、制御部22は記録機16をして開始トリガーを受信したときに録画を開始するようにさせ(ステップ42)、制御部22は記録機16をしてすでに述べたステップ44ないし50に従って録画を終了するようにさせる。
ステップ36で当該チャンネルがVPS/PDCに対応していなかった場合には、制御部22は記録機16をして開始時刻に等しい時刻に録画を開始させるように制御する。その開始時刻は、もしあれば第二の延長タイマー24の設定を用いて修正されるものとする(ステップ52)。そして制御部22は記録機16をして第一の予約タイマー18の終了時刻に等しい時刻に録画を終了させるようにする。その終了時刻は、もしあれば第一の延長タイマー26の設定を用いて修正されるものとする(ステップ54)。
ここで注意しておくべきは、第一の延長タイマー26はそこでなされた設定によって録画終了を遅らせることも、その設定によって決められた時間だけ第一の予約タイマー18の終了時刻よりも前に録画を終了させることもできる。同じように、第二の延長タイマー24は第一の予約タイマー18の開始時刻より設定によって決められた時間だけ早く録画を開始することも、なされた設定によって録画の開始を遅らせることもできる。
本発明のさらなる変形について図3との関係で説明する。図3は本発明のもう一つの部分のフローチャートを示している。チャンネルがVPS/PDCに対応しており、開始トリガーが受信されなかったため録画が直接開始された場合(ステップ62)、制御部は当該チャンネルの監視を続ける。そしてこの第一の録画が始まったあとにもし開始トリガーが受信された場合(ステップ64)、制御部は記録機をして第一の録画を停止させ、開始トリガーを受信した時点から第二の録画を開始させる(ステップ68)。そのような開始トリガーが受信されなかった場合(ステップ64)、前述したように第一の録画が継続される(ステップ66)。その場合、第一の録画はバックアップ録画となり、第二の録画が開始されたときには削除することができる。DVDレコーダーやHDDレコーダーではバックアップ録画を削除するのは簡単なことだが、ビデオデッキでは巻き戻し時間のために現実的ではないかもしれない。したがって、第一のバックアップ録画はスペースを節約するため最低の録画品質で行われるよう選択することができる。これにより、バックアップ録画によって占有されるスペースが最低限になることが保証される。さらに、新規の録画を開始することによって、保存されている媒体上で番組の実際の開始位置をみつけるのが容易になる。本発明に基づく装置がテープマネージャーを備えていれば、バックアップ録画はバックアップとしてマークされ、実際の録画とバックアップ録画の区別をするのがいっそう容易になる。そうしておけばバックアップ録画を除去するのも容易かつ安全に行える。
延長タイマーはあるチャンネルに関連付けておくこともできる。チャンネルによって常時やや遅れていたり、常時やや早かったりすることがあるからである。その場合、一つのチャンネルに第一の延長タイマーと第二の延長タイマーの組を与えてもよい。こうしていくつかのチャンネルにそのようないくつかの延長タイマーが与えられてもよい。これによって、タイマーの設定がユーザーにとってとても便利な形で簡単化される。ユーザーは録画の前倒しや遅延についての情報を一つのチャンネルについて一度入力するだけでよく、それが制御部22によってそのチャンネルで録画されるあらゆる番組に適用される。したがって、開始時刻が間違っているかもしれないことを心配する必要なく、たとえばEPG28を通じて、安心して予約タイマーを設定できる。さらに、普通はチャンネルごとに二つ以上の延長タイマーを用意することは必要なく、タイマーは録画を早めるものか録画を遅らせるものかのどちらかである。あるチャンネルの各延長タイマーはそれぞれ独自の設定を受け付けられる。しかし、一つのチャンネルに、開始時刻を調整するものと終了時刻を調整するものの二つの延長タイマーを設けることが好ましい。
本発明のさらなる変形として可能なのは、第二の予約タイマーに、録画すべき第二の番組の開始時刻または第二の延長タイマーの設定を用いて修正された開始時刻が設定されており、その時刻が第一の予約タイマーの終了時刻または第一の延長タイマーの設定を用いて修正された終了時刻よりも前であるような場合である。そのような場合、少なくとも失われる情報があまり大きくなりすぎないようにする安全措置として優先順位をつける規則体系が適用される。
制御部はこれら二つの修正された開始時刻および終了時刻を比較し、以下の規則に従って録画を開始または終了させる。
第一のステップでは、第二の予約タイマーに適用される第二の延長タイマーの前倒し時間を必要なだけ除去する。これでも開始時刻と終了時刻の重なりを回避するのに不十分であれば、制御部は、第一の予約タイマーに適用される第一の延長タイマーの延長時間を必要なだけ除去する第二のステップを実行する。それでもまだ開始時刻と終了時刻の重なりがあれば、制御部は、第一の番組が録画を終了するまで第二の番組の録画を開始しないという第三のステップを実行する。
これはいくつかの変形が可能である。第三のステップにおいて、制御部が、第二の番組の新しい開始時刻になったら第一の番組の録画を終了するという、優先順位を逆にする選択も可能である。また代案として第二のステップは完全に省略することもできる。
したがって、本発明には次のような利点がある。VPS/PDCに対応したチャンネルにおいて、たとえ予約タイマーで設定された開始時刻に対応する開始トリガーが受信されなくても、また開始トリガーを完全に受信しそこなったとしても、録画が可能となる。本発明によってまた、VPS/PDCに対応していないチャンネルの番組の録画の開始を早めたり終了を遅らせたりすることができるようになる。この場合には、延長タイマーに、録画を前倒しにしたり番組の録画終了を延ばしたりする設定が登録される。延びた番組に対しては、これは、ユーザーは単に予約を延長するだけで、もともとの予約が短すぎたとしても新たに予約をやり直す必要がないということを意味する。本発明はさらに、バックアップ録画が作成されたときに、保存されている媒体上で番組が実際に始まる位置をみつけるのを容易にする。バックアップ録画はまた最低限のスペースしか、あるいは全くスペースを占有しない。
本発明には数多くの変形が可能である。たとえば図1に示した二つのほかにもっと予約タイマーを設けていくつかの番組の予約を可能にしてもいい。延長タイマーも増やして、異なるチャンネルでの番組の遅延や繰上げに対応するようにしてもいい。これらの延長タイマーはさらに、異なるチャンネルごとに設けて、予約をたとえばEPGを介して行うようなときに、系統的な遅延や繰上げに自動的に対応できるようにすることもできる。当該装置はまたEPGを含んでいる必要はない。結果として、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明はあるチャンネルで放送された情報を記録する方法および装置に関するものである。受信機(14)がその情報を受信し、記録機(16)が前記情報を記録し、予約タイマー(18)にはチャンネルと開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定が設定されており、制御部(22)は予約設定を読み込み、受信機がまだ設定されたチャンネルに同調していなければ前記開始時刻に基づいて同調させ、記録機をして所定の時刻に情報の記録を開始または終了させる。その所定の時刻は少なくとも部分的に時刻設定以外の要因によって決められる。前記情報は好ましくはテレビ番組であり、前記装置は好ましくはビデオデッキまたはDVDレコーダーである。本発明は予約タイマーに設定された開始時刻や終了時刻が当該番組の実際の開始時刻や終了時刻と異なっていたり、当該チャンネルへの同調が遅れたりした場合でも番組が録画されることを保証する。
本発明に基づく装置のブロック概略図である。 本発明に基づく録画方法の第一の部分のフローチャートである。 本発明に基づく録画方法の第一の部分のフローチャートである。 本発明に基づく方法の第二の部分のフローチャートである。

Claims (15)

  1. 少なくとも一つのチャンネルで放送された情報を記録する方法であって:
    前記情報の記録を保証するように、
    チャンネル情報と少なくとも開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定を予約タイマーから読み込み、
    予約タイマーで設定されたチャンネルにまだ同調がなされていなければ、前記開始時刻に基づいて、前記チャンネルに同調し、
    予約タイマーの時刻設定以外の他の要因によって少なくとも部分的に決まる時刻に前記情報の記録を開始または終了する、ステップを有し、
    記録を開始または終了する前記ステップが:
    当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有している場合に、
    当該チャンネルに同調したときに予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーがなければ、
    予約タイマーの開始時刻で、あるいは同調時刻が予約タイマーの開始時刻よりも遅ければその同調の時点で、すみやかに情報の第一の記録を開始し、
    第一の記録の開始後に予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーを受信したときには、
    第一の記録を終了し、
    前記開始トリガーを受信した時点から第二の記録を開始する
    ことを特徴とする方法。
  2. 第一の記録の開始後に予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーを受信したあとの第一の記録の終了が、第一の記録を消去するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 開始トリガーが受信されなかった場合に予約タイマーの開始時刻に対応する第一の記録を開始するステップが最低記録品質を用いて行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 当該チャンネルに同調したときに予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーがあった場合、開始トリガーを受け取ったときに情報の記録を開始するステップをさらに有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 予約設定が終了時刻を含み、さらに少なくとも一つの第一の延長タイマーの設定を読み込むステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 請求項5記載の方法であって、記録を開始または終了するステップが、
    当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有している場合に、そして当該チャンネル上に予約タイマーの終了時刻に対応する終了トリガーが、延長タイマーの設定によって修正されている可能性のある予約タイマーの終了時刻に至るまで存在しなければ、さらに、
    記録の開始から延長タイマーの設定によって修正されている可能性のある終了時刻までの間に開始トリガーが受信されていなければ、
    延長タイマーの設定により修正されている可能性のある終了時刻に情報の記録を終了し、そうでないときには
    終了トリガーを受け取ったときに記録を終了する、各ステップを実行することを特徴とする方法。
  7. 請求項6記載の方法であって、記録を開始または終了するステップがさらに、
    当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有している場合に、
    そして当該チャンネル上に予約タイマーの終了時刻に対応する終了トリガーが、延長タイマーの設定によって修正されている可能性のある予約タイマーの終了時刻までの間に存在すれば、該終了トリガーを受け取った時点で記録を終了することを特徴とする方法。
  8. 請求項5記載の方法であって、記録を開始または終了するステップが、
    当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有していない場合に、
    前記開始時刻に基づいて記録を開始し、
    前記終了時刻に基づいて記録を終了し、
    前記延長タイマー設定を予約タイマーの終了時刻または開始時刻に適用することを特徴とする方法。
  9. 電子番組表を使って第一の予約タイマーの設定を行うステップをさらに有する請求項8記載の方法。
  10. 延長タイマーがあるチャンネルに関連付けられており、さらに該延長タイマーの設定を前記チャンネル上で予約タイマーを介して録画されるすべての番組の録画に適用するステップを有することを特徴とする請求項8記載の方法。
  11. 延長タイマーの設定を適用するステップが、予約タイマーの終了時刻を修正するための第一の延長タイマーの設定の適用を有する、請求項8記載の方法。
  12. 延長タイマーの設定を適用するステップが、予約タイマーの開始時刻を修正するための第二の延長タイマーの設定の適用を有する、請求項11記載の方法。
  13. 請求項12記載の方法であって、さらに第二の予約タイマーの予約設定を読み込みむステップを有し、第二の延長タイマーの設定によって修正されている可能性のある第二の予約タイマーの開始時刻が、第一の延長タイマーの設定によって修正されている可能性のある第一の予約タイマーの終了時刻よりも早い場合、さらに、
    第二の番組の開始時刻が第一の番組の終了時刻よりあとになるまで、
    第二の延長タイマーの修正の少なくとも一部を除去し、
    第一の予約タイマーの終了時刻より前には記録を開始しない、各ステップを実行することを特徴とする方法。
  14. 第二の延長タイマーの修正を除去したのちに第一の延長タイマーの修正の少なくとも一部を除去するステップを有することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 少なくとも一つのチャンネルで放送された情報を記録する装置であって、
    前記チャンネルで放送された情報を受信するための受信機と、
    放送された情報を記録するように構成された記録機と、
    チャンネル情報と少なくとも開始時刻を含む時刻設定とを含む予約設定をプログラムすることのできる少なくとも一つの予約タイマーと、
    予約タイマーの予約設定を読み込み、
    予約タイマーで設定されたチャンネルにまだ同調がなされていなければ、前記開始時刻に基づいて、受信機を前記チャンネルに同調させ、
    記録機をして予約タイマーの時刻設定以外の他の要因によって少なくとも部分的に決まる時刻に前記情報の記録を開始または終了させ、前記情報が記録されることを保証しようとし、
    記録を開始または終了するプロセスにおいて、
    当該チャンネルが放送情報内に開始トリガーおよび終了トリガーを有している場合に、そして前記受信機が当該チャンネルに同調したときに予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーがなければ、予約タイマーの開始時刻で、あるいは同調時刻が予約タイマーの開始時刻よりも遅ければその同調の時点で、すみやかに記録機に情報の記録を開始させ、
    この第一の記録の開始後に予約タイマーの開始時刻に対応する開始トリガーを受信したときには、
    第一の記録を終了し、
    開始トリガーを受信した時点から第二の記録を開始するよう構成された、
    制御部とを有することを特徴とする装置。
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