JP2006510662A - α7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストとその他の化合物との組合せによる疾患の治療 - Google Patents

α7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストとその他の化合物との組合せによる疾患の治療 Download PDF

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Abstract

本発明は、αnAChRフルアゴニスト並びにコリンエステラーゼおよび/またはベータセクレターゼおよび/またはガンマセクレターゼの阻害剤により疾患または状態を治療するための組成物および方法に関する。

Description

本発明は、ニコチンに関連するニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)フルアゴニストと、コリンエステラーゼ阻害剤および/またはベータセクレターゼ阻害剤および/またはガンマセクレターゼ阻害剤(まとめて「阻害剤」と呼ぶ)のいずれかとによって、疾患または状態を治療するための組成物および方法に関する。
α7nAChRは、検査が困難な標的であると示されている受容体系の1種である。天然型α7nAChRは、通常ほとんどの哺乳動物細胞系において安定して発現することができない(Cooper and Millar, J. Neurochem., 1997, 68 (5):2140-51)。α7nAChRの機能アッセイが興味をかきたてるもう1つの特徴は、受容体が急速に(100ミリ秒)不活性化することである。この急速な不活性化が、チャネル活性を測定するのに用いることができる機能アッセイを大きく制限する。
近年、Eiseleらにより、α7nAChRのN-末リガンド結合ドメイン(Eiseleら, Nature, 366 (6454), 479-83頁,1993)と、5-HT3受容体のC-末ドメインを形成する孔との間で形成されたキメラ受容体が、ニコチン性アゴニスト感受性を保持したままで、アフリカツメガエル卵母細胞において良好に発現したことが示された。Eiseleらは、α7nAChR受容体のトリ(ニワトリ)型N-末端、および5-HT3遺伝子のマウス型C-末端を使用した。しかしながら、生理学的条件下では、α7nAChRはカルシウムチャネルであるのに対して、5-HT3Rはナトリウム-カリウムチャネルである。実際、Eiseleらは、ニワトリα7nAChR/マウス5-HT3Rが天然のα7nAChRとはかなり異なった挙動を示し、孔成分がカルシウムを処理せず、実際はカルシウムイオンによって遮断されたことを教示する。WO 00/73431 A2は、5-HT3Rがカルシウムを処理できるようなアッセイ条件について報告する。このアッセイは、この受容体におけるアゴニスト活性をスクリーニングするために用いることができる。
アルツハイマー病(AD)は、主に加齢に関連する脳の進行性変性疾患である。ADの臨床症状は、記憶力、認知、論理的思考、判断力および位置把握の減退により特徴付けられる。疾患の進行に伴い、運動、感覚および言語能力もまた影響を受け、複合的認知機能の全体的な障害に至る。これらの認知減退は段々と現れるが、典型的には4〜12年の範囲で深刻な障害および最終的には死をもたらす。
アルツハイマー病は、脳における2つの主な病理観察:即ち、神経原線維変化、および主としてAベータとして知られるペプチド断片の凝集体から成るベータアミロイド(または神経炎)斑により特徴付けられる。ADの個体は、特徴的なベータ-アミロイド沈着を脳において(ベータアミロイド斑)、および脳血管において(ベータアミロイド血管障害)示し、また神経原線維変化を示す。神経原線維変化は、アルツハイマー病だけでなく他の痴呆誘導性障害においても現れる。検死解剖に際して、一般に、多数のこれらの病巣が記憶および認知に重要なヒト脳領域において見られる。
ベータアミロイドは、ADの明確な特徴であり、現在、疾患の進行において原因となる前駆体または因子であると考えられている。認知活動を担う脳領域におけるAベータの沈着が、ADの進行における主要な因子である。ベータアミロイド斑は主に、アミロイドベータペプチド(Aベータ、時にベータA4とも表される)から成る。Aベータペプチドは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)のタンパク質分解によって誘導され、39〜42個のアミノ酸から成る。セクレターゼと呼ばれるいくつかのプロテアーゼがAPPのプロセシングに関与する。
ベータセクレターゼによるAベータペプチドのN末におけるAPPの開裂、および1またはそれ以上のガンマセクレターゼによるC末における開裂が、ベータアミロイド発生経路、即ちAベータを形成する経路、を構成する。αセクレターゼによるAPPの開裂が、α-sAPP、即ちベータアミロイド斑形成をもたらさないAPPの分泌形態、をつくる。この代替経路がAベータペプチドの形成を防ぐ。APPのタンパク質分解プロセシング断片の記載は、例えば米国特許第5,441,870号; 5,721,130号;および5,942,400号において見られる。
アスパルチルプロテアーゼが、ベータセクレターゼ開裂部位におけるAPPのプロセシングを担う酵素として同定された。ベータセクレターゼ酵素は、例えばBACE、AspおよびMemapsinといった様々な名称で開示されている。例えばSinha ら, 1999, Nature 402:537-554(501頁)およびPCT出願公報WO00/17369を参照のこと。
いくつかの証明の流れから、ベータアミロイドペプチド(Aベータ)の脳への沈着の進行がADの病因における生産的役割を果たしており、認知症状を数年または数十年先行し得ることが示される。例えばSelkoe, 1991, Neuron 6 :487参照のこと。
Aベータペプチドは、ベータセクレターゼおよび/またはガンマセクレターゼによるAPPプロセシングの結果として蓄積し、即ちいずれかの酵素活性の阻害がADの治療にとって望ましいかもしれないという説が提唱されている。ベータセクレターゼ開裂部位におけるAPPの生体内プロセシングは、Aベータ生成における律速段階であると考えられており、従ってこれはADの治療のための良好な治療標的であると考えられる。例えばSabbagh, M. ,ら, 1997, Alz. Dis. Rev. 3,1-19参照のこと。
アルツハイマー病を含む認知障害は、一般に忘却、錯乱、記憶力減退の症状、および加齢、脳損傷または疾患に起因する他の症状を伴う。加齢過程における認知機能の付随的な減少は、ヒトを含む種々の哺乳動物において記録されている。特に、若年性および老年性一次性変性痴呆は、高齢者の知的衰えの共通する原因のようである。認知障害の症状は、アセチルコリン合成の減少およびAch受容ニューロンの欠陥を伴うようである。コリンおよびアセチル補酵素Aからのアセチルコリンの合成を触媒する酵素コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)の活性は大幅に減少し得、海馬におけるコリン作用性(アセチルコリン放出)神経末端の損失に反映する。逆に、α7nAChRは一般に損なわれない。従ってコリン作用性神経伝達は、記憶機能にとって非常に重要であると考えられる。
現在、中枢神経系におけるコリン作用性伝達を高めるための、3種の一般的手法が存在する。第1の手法は、コリン形態への過剰暴露によってコリン作用性ニューロンを高めることである。このような試みは多少成功しているが、この成功は初期のアルツハイマー病においてのみのものである。
第2の手法は、α7nAChRのシナプス後の直接的刺激に関するものである。第3の手法は、アセチルコリンを代謝する酵素であるアセチルコリンエステラーゼの阻害に関するものである。従って、コリン作用性の機能低下に起因する疾患を治療するための新規組成物および方法が望まれる。
本発明は、α7nAChR受容体が関与している多種多様な疾患および障害、例えば次のもの:アルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害)、老年性痴呆、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、一般的なおよび脳腫瘍に関係する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性、のいずれか1つまたはそれ以上を治療するのに有用であるか、またはこれを治療するための医薬の製造に有用である。
本発明の範囲において治療される疾患、例えばアルツハイマー病は、慢性神経変性障害である。基底前脳領域におけるアセチルコリン合成ニューロンおよびその皮質シナプス結合は、アルツハイマー病においてよく特徴付けられた変性を示す。この変性の症状は、本明細書に記載される薬剤組合せにより処置することができる。
本発明は、1またはそれ以上の以下の実施態様、またはこれらの組合せを包含してよい。本発明は、本明細書で論じた疾患の治療方法、または、α7ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に対するフルアゴニスト(即ちα7nAChRフルアゴニスト)であるいずれかの化合物を用いてこれらの疾患を治療するための医薬の製造方法を特許請求し、該α7nAChRフルアゴニストは、本明細書または他の文献において、I)コリンエステラーゼ阻害剤、II)ベータセクレターゼ阻害剤、III)ガンマセクレターゼ阻害剤のいずれか、または1、2または3種の異なる阻害剤の任意組合せと共に、α7nAChRフルアゴニストとの組合せにおいて投与されることが記載されている。α7nAChRフルアゴニストなる用語は、本発明の化合物について論じている場合にはα7nAChRアゴニストと交換可能に用いられる。本発明のもう1つの態様は、例えば次の特許および公開出願:WO01/60821A1、WO01/36417A1、WO02/100857A1、WO03/042210A1およびWO 03/029252A1(これらは全て参照により本明細書に加入される)のいずれか1つまたはそれ以上(ただしこれらに限定されない)に記載されるα7nAChRフルアゴニストを包含する。特に、一例として、いくつかのα7nAChRフルアゴニストは、本明細書に記載される式Iの化合物であるが、これに限定されない。
式I(式中XはOであるかまたはXはSであり、そして式Iのその他の可変部は本明細書で論じられるいずれかの定義を有する)の化合物の方法または使用。
式I(式中アザビシクロはI、II、III、IV、V、VIまたはVIIのいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用。
式I(式中Wは(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)または(H)のいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用。
本発明はまた、活性化合物を含む医薬組成物および上述の疾患を治療するための方法を包含する。
本発明は、α7nAChRが関与している多種多様な疾患および障害、例えば次のもの:アルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害)、老年性痴呆、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、一般的なおよび脳腫瘍に関係する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性、のいずれか1つまたはそれ以上を治療するのに有用であるか、またはこれを治療するための医薬の製造に有用である。
本発明のもう1つの態様は、式I(式中、アザビシクロはI、II、III、IV、V、VIまたはVIIのいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用を包含する。式I(式中、R1はH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;各R2は独立してF、Cl、Br、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル
、シクロアルキル、アリールであるか、またはk1-2、k1-6、k2、k5、k6またはk7が0であるならばR2は存在せず;そしてR2-3はH、F、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキルまたはアリールである)の化合物の方法または使用。式I(式中、式Iの可変部は本明細書で論じられるいずれかの定義を有する)の化合物の方法または使用。
本発明のもう1つの態様は、式I(式中、W は(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)または(H)のいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用を包含する。式I(式中、W は(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)または(H)のいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用。式I(式中、W は(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)または(H)のいずれか1つまたはそれ以上である)の化合物の方法または使用であって、ここでそれぞれの可変部はいずれかの可能な定義を有する。例えば、Wとしては、次のもののいずれか1つまたはそれ以上が挙げられるが、これらに限定されない:4-クロロベンズ-1-イル;ジベンゾ[b,d]チオフェン-2-イル;イソキノリン-3-イル;フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル;1,3-ベンゾジオキソール-5-イル;2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル;1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル;チエノ[2,3-c]ピリジン-5-イル;チエノ[3,2-c]ピリジン-6-イル;[1] ベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル;1,3-ベンゾチアゾール-6-イル;チエノ[3,4-c]ピリジン-6-イル;2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル;1-ベンゾフラン-5-イル;フロ[3,2-c]ピリジン-6-イル;[1]ベンゾチエノ[2,3-c]ピリジン-3-イル;ジベンゾ[b,d]フラン-2-イル;1-ベンゾフラン-6-イル;2-ナフチル;1H-インドール-6-イル;ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-イル;1-ベンゾチオフェン-5-イル;1-ベンゾチオフェン-5-イル;1-ベンゾチオフェン-6-イル;ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-イル;1H-インドール-6-イル;ピラジノ[1,2-a]インドール-3-イル;1,3-ベンゾチアゾール-6-イル;[1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-イル;[1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-イル;2H-クロメン-6-イル;インドリジン-6-イル;および[1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-イル;これらはいずれも式Iにおいて可能ならば場合により置換されている。当業者は、Wについての種々の基と命名された残基とを比較することによって、いかにして可変部を定義するかが分かるだろう。Wが(D)である場合、RD-1の1つがC(X)への結合であることが好ましい。本発明の範囲内の具体的な化合物としては、遊離塩基または医薬として許容し得るその塩としての、いずれか1つまたはそれ以上の次の化合物が挙げられる:
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-4-クロロベンズアミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ジベンゾ[b,d]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]イソキノリン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]イソキノリン-3-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボキ
サミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
5-{[(2R)-7-アゾニアビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルアミノ]カルボニル}-3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-6-イウム ジクロリド;
5-{[(2R)-7-アゾニアビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルアミノ]カルボニル}-3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-6-イウム ジクロリド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル[1]ベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジ
ン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-4-クロロベンズアミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ジベンゾ[b,d]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1]ベンゾチエノ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1]ベンゾチエノ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ジベンゾ[b,d]フラン-2-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-ナフタミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1H-インドール-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
3-メチル-N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
N-[(3S)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-メチル-1H-インドール-6-カルボキサミド;
N-[(3S)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-イソプロピル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-イソプロピル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1H-インダゾール-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボキサミド;
3-ブロモ-N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-7-メトキシ-2-ナフタミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-エチニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2H-クロメン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-プロパ-1-イニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-フェニル-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-ブロモピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-プロパ-1-イニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]インドリジン-6-カルボキサミド;
2-アミノ-N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-エチニルピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-8-メトキシ-2-ナフタミド;
N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]インドリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-シアノ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-7-ヒドロキシ-2-ナフタミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-エチニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-6-クロロイソキノリン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-メチルイソキノリン-3-カルボキサミド;
N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-6-メチルイソキノリン-3-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-シアノフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-ナフタミド;および
N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ジベンゾ[b,d]フラン-2-カルボキサミド。
式Iの化合物(アザビシクロはIである)は、キヌクリジン環上に不斉中心を有する。本発明の化合物は、3R配置、2S,3R配置、または3S配置を有するキヌクリジンを包含し、またラセミ混合物および様々な程度の立体化学的純度の組成物を包含する。例えば、本発明の実施形態は、次の立体特異性および置換を有する式Iの化合物を包含するが、これらに限定されない:
Figure 2006510662
式中、アザビシクロ(i)はラセミ混合物であり;
(ii)はC3において3Rの立体化学を有し;
(iii)はC3およびC2においてそれぞれ3R,2Sの立体化学を有し;
(iv)はC3において3Sの立体化学を有し;または
(v)はラセミ混合物であり;
そして(iii)および(v)については、R2は本明細書で論じられるいずれかの定義または特定の意味を有する。
式Iの化合物(アザビシクロはIIIである)は、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン環上に不斉中心を有し、これは多くの立体化学配置を示し得る。
Figure 2006510662
エキソおよびエンドなる用語は、二環式系の架橋上(橋頭ではない)の置換基の相対的配置を説明する、立体化学の接頭語である。置換基が他の架橋群のより大きい側に向いている場合、これはエンドである。置換基がより小さい架橋側に向いている場合、これはエキソである。炭素原子上の置換基に応じて、エンドおよびエキソ方向によって異なる立体異性体が生じ得る。例えば、炭素1および4 が水素で置換されており、炭素2が窒素含有種に結合している場合、エンド方向によって一対のエナンチオマー:1S,2S,4R異性体、またはそのエナンチオマーである1R,2R,4S異性体、のいずれかの可能性が生じる。同様に、エキソ方向によって、別の一対の立体異性体の可能性が生じ、この立体異性体は、エンド異性体に対してジアステレオマーおよびC-2エピマーであり:1R,2S,4S異性体、またはそのエナンチオマーである1S,2R,4R異性体である。本発明の化合物は、エキソ方向で存在する。例えば、R2が存在せず(C3は-CH2-である)、そしてR3=Hである場合、絶対立体化学はエキソ-(1S,2R,4R)である。
本発明の化合物は、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン環のC-2炭素においてエキソ方向を有し、C-1炭素においてS配置を有し、そしてC-2およびC-4炭素においてR配置を有する。予期せぬことには、本発明の化合物はエキソ2Rの立体化学を欠いた化合物と比べてかなり高い活性を示した。例えば、エキソ2R配置を有する化合物の、他の立体化学配置に対する活性の比率は、約100:1より大きいこともある。立体化学純度ができる限り高いことが望ましいが、絶対純度は必要ではない。例えば、医薬組成物は1またはそれ以上の化合物を含むことができ、それぞれがエキソ2R配置を有するか、またはエキソ2Rおよび他の配置を有する化合物の混合物であることができる。化合物の混合物において、エキソ2R以外の立体化学配置を保持するこれらの種は希釈剤として作用し、医薬組成物の活性を低下させる傾向がある。典型的には、化合物の混合物を含む医薬組成物は、他の配置に比べてエキソ2R配置を有する種をより高い百分率で保持する。
式Iの化合物(アザビシクロはIIである)は、[2.2.1]アザ二環式環上でC3およびC4において不斉中心を有する。本発明の範囲は、式Iの個々の立体異性体であるエンド-4S、エンド-4R、エキソ-4S、エキソ-4R:
Figure 2006510662
を包含する。エンド異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC3における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより大きい側に突出している異性体である。エキソ異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC3における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより小さい側に突出している異性体である。従って、4種の別個の異性体:エキソ-4(R)、エキソ-4(S)、エンド-4(R)およびエンド-4(S)が存在し得る。アザビシクロがIIである場合の式Iの化合物のいくつかの実施形態は、R2が存在しない(k2は0である)、またはC2もしくはC6において存在しているラセミ混合物;またはアザビシクロIIがエキソ-4(S)立体化学を有し、そしてR2が本明細書で論じたいずれかの定義を有し、また本明細書で論じたいずれかの炭素で結合しているラセミ混合物を包含する。
式Iの化合物(アザビシクロIII)は[2.2.1]アザ二環式環上でC1、C4およびC5において不斉中心を有する。本発明の範囲は、ラセミ混合物、および式Iの個々の立体異性体である(1R,4R,5S)、(1R,4R,5R)、(1S,4S,5R)、(1S,4S,5S):
Figure 2006510662
を包含する。エンド異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC5における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより大きい側に突出している異性体である。エキソ異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC5における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより小さい側に突出している異性体である。従って、4種の別個の異性体:エキソ-(1R,4R,5S)、エキソ-(1S,4S,5R)、エンド-(1S,4S,5S)、エンド-(1R,4R,5R)が存在し得る。式Iの化合物(アザビシクロIII)のもう1つの群は、R2-3が存在しないか、またはC3においてもしくは十分な原子価を有するいずれかの炭素への結合において存在しているものを包含する。
式Iの化合物(アザビシクロIV)は[2.2.1]アザ二環式環上でC1、C4およびC6において不斉中心を有する。本発明の範囲は、ラセミ混合物、および式Iの個々の立体異性体であるエキソ-(1S,4R,6S)、エキソ-(1R,4S,6R)、エンド-(1S,4R,6R)およびエンド-(1R,4S,6S):
Figure 2006510662
を包含する。エンド異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC6における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより大きい側に突出している異性体である。エキソ異性体は、[2.2.1]アザ二環式化合物のC6における水素ではない置換基が残りの2個の架橋のより小さい側に突出している異性体である。従って、4種の別個の異性体:エキソ-(1S,4R,6S)、エキソ-(1R,4S,6R)、エンド-(1S,4R,6R)およびエンド-(1R,4S,6S)が存在し得る。式Iの化合物(アザビシクロIV)のもう1つの群は、R2-3がHであるか、またはH以外のものであってC3において結合しているか、または十分な原子価を有するいずれかの炭素へ結合しているものを包含する。
式Iの化合物は[3.2.1]アザ二環式環上でC3およびC5において不斉中心を有する。本発明の範囲は、式Iの個々の立体異性体であるエンド-3S,5R、エンド-3R,5S、エキソ-3R,5R、エキソ-3S,5S:
Figure 2006510662
を包含する。式Iの化合物(アザビシクロV)のもう1つの群は、アザビシクロV部分が3R,5Rの立体化学を有するか、またはラセミ混合物であって、該部分はR2で置換されていない(それぞれ存在しない)か、またはC2および/またはC4のいずれかにおいて1〜2個の置換基を有する化合物を包含する。該部分が置換されている場合、C2における置換に好ましい置換基はアルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールであり;そして、C4における置換基としてはF、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールである。
式Iの化合物(アザビシクロはVIである)は[3.2.2]アザ二環式環上で不斉中心を有し、R2が存在しない場合、1個の中心はC3において存在する。本発明の範囲は、ラセミ混合物および式Iの個々の立体異性体である3(S)および3(R):
Figure 2006510662
を包含する。式Iの化合物(アザビシクロVI)のもう1つの群は、アザビシクロVI部分がR2で置換されていない(それぞれ存在しない)か、または1〜2個の置換基を有する化合物を包含し、ここで置換基の1つはC2またはC4のいずれかにおいて存在するか、または2個存在する場合に、1個ずつC2およびC4のそれぞれに存在するような化合物を包含する。該部分が置換されている場合、C2における置換に好ましい置換基はアルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールであり;そして、C4における置換基としてはF、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールである。
立体選択的合成および/または反応生成物を適切な精製工程に付すことによって、実質的に鏡像異性的に純粋な物質が生成される。鏡像異性的に純粋な物質を生成するのに好適な立体選択的合成手順は、ラセミ混合物を鏡像異性的に純粋な画分に精製する手順と同様に、当業者に周知である。
特定の上記立体化学を有する本発明の化合物は、異なるレベルの活性を有し、可変の置換基についての所与の一連の意味に関して、1つの異性体が他の異性体よりも好ましいことがある。立体化学純度はできる限り高いことが望ましいが、絶対的な純度は必要とならない。立体選択的合成を行い、および/または反応生成物を適切な精製工程に付すことによって、実質的に鏡像異性的に純粋な物質を生成することが好ましい。鏡像異性的に純粋な物質を生成するのに好適な立体選択的合成手順は、ラセミ混合物を鏡像異性的に純粋な画分に精製する手順と同様に、当業者に周知である。
もう1つの態様において、本発明は、ある量のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ベータセクレターゼ阻害剤またはガンマセクレターゼ阻害剤(まとめて「阻害剤」と呼ぶ)の少なくとも1つ、およびα7nAChRフルアゴニストを哺乳動物に投与する方法を包含する。
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤
阻害剤がアセチルコリンエステラーゼ阻害剤である場合、該方法は、哺乳動物がコリン作用性機能低下を経験するような哺乳動物の疾患または状態を治療するために用いられる。本明細書において、コリン作用性機能低下を含む中枢および末梢神経系障害としては、中枢神経系における、痴呆、健忘症、脳機能不全症および精神障害、並びに末梢神経系における、ニューロンおよび平滑筋の内臓機能障害、呼吸、膀胱および分泌腺についての骨格筋機能障害が挙げられるが、これらに限定されない。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤とα7nAChRフルアゴニストとは、組成物として一緒に投与でき、または別個に投与してもよい。これらは同時にまたは異なる時間に投与してよいが、治療中のある時点において、両方の薬剤が同時に患者の血流中に存在するべきである。
該方法は、哺乳動物がコリン作用性機能低下および付随する中枢神経系機能障害をもたらす神経変性を経験するような哺乳動物の疾患または状態を治療するために用いられる。コリン作用性機能低下を含む中枢神経系障害としては、痴呆、健忘症が挙げられるが、これらに限定されない。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤とα7nAChRフルアゴニストとは、組成物として一緒に投与でき、または別個に投与してもよい。
本発明の組成物は、当業界で認知されている技術を用いて投与することができる。好ましくは、阻害剤とα7nAChRフルアゴニストを、経口または非経口で投与する。しかしながら一般に、本発明の組成物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびα7nAChRフルアゴニストを投与するために用いられる当業界で認知されている技術を用いて投与することができる。従って、投与技術について本明細書において繰り返す必要はない。
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤としては、次のものが挙げられる:フィゾスチグミン、アリセプト、リバスチガミン、ガランタミン、モノアミンアクリジンおよびその誘導体(例えば、米国特許4,816,456)、ピペリジニル-アルカノイルヘテロ環式化合物(例えば、EP 487 071)、N-ベンジル-ピペリジン誘導体(例えば、米国特許5,106,856)、4-(1-ベンジルピペリジル)-置換縮合キノリン誘導体(例えば、EP 481 429)、環式アミド誘導体(例えば、EP 468 187)、および他の典型的なアセチルコリンエステラーゼ阻害剤例えば炭酸誘導体(例えば、米国特許5,602,176)。
ベータセクレターゼ阻害剤
種々の医薬剤がアルツハイマー病の治療のために提案されてきたが、そのいずれも真に成功しているわけではない。本発明者らは、α7nAChRフルアゴニストと組み合わせる場合において、2種のクラスの化合物がアルツハイマー病の治療に特に有効であり得ることを見出した。これらは選択的ベータセクレターゼ阻害剤および選択的ガンマセクレターゼ阻害剤である。ベータセクレターゼ阻害剤はより好ましく、本明細書において詳細に説明する。ベータセクレターゼ阻害剤は、ベータセクレターゼの有効な阻害剤であって、ベータセクレターゼが介するAPPの開裂を阻害し、Aベータ生成の有効な阻害剤であり、そして/またはアミロイドベータ沈着または斑を減少させるのに効果的である化合物を意味する。アミロイドベータ沈着または斑により特徴付けられる疾患、例えばADの治療および予防のために提案される、ベータセクレターゼが介する全ての処置は、本明細書においてベータセクレターゼ阻害剤なる用語に包含される。
ベータセクレターゼ阻害剤を説明する例は、以下の参考文献に開示されているがこれに限定されず、これらは全体において本明細書に複写されたかのようにこの出願の一部をなすことが意図され、そして参照により本明細書に加入されることが意図される。これらの参考文献および以下の例は、この特許出願の出願前または後に開示されるベータセクレターゼ阻害剤の定義を、いかなる方法でも限定することを意図するものではない。
ベータセクレターゼ阻害剤としては、以下の公開特許出願および付与特許(これらは参照により本明細書に加入される)において開示された化合物が挙げられる:
1. US 5,981,168、1999年11月9日付与、発明者P.B.ReinerおよびB.P.Connop。この公報に記載された化合物、特に第4-8欄および第15-22欄に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
2. US 2002/0143177 A1、公開日2002年10月3日、発明者J.P.Beckら。この公報に記載された化合物、特に第3-40頁、46-63頁および68-107頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
3. US 2002/0128255 A1、公開日2002年9月12日、発明者J.P.Beckら。この公報に記載された化合物、特に第3-38頁および43-265頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
4. US 2002/0115616 A1、公開日2002年8月22日、発明者J.G.BoydおよびD.H Singleton。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
5. US 2002/0019403 A1、公開日2002年2月14日、発明者R.Homら。この公報に記載された化合物、特に第1-44頁および第48-128頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
6. WO 00/77030 A1、公開日2000年12月21日、発明者J.Vargheseら。この公報に記載された化合物、特に第4-6、9-37および45-61頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
7. WO01/70672 A2、公開日2001年9月27日、発明者R.Homら。この公報に記載された化合物、特に第4-119、137-178および189-234頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
8. WO01/34639 A2、公開日2001年5月17日、発明者J.E.Audiaら。この公報に記載された化合物、特に第4-5、7-35および52-56頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
9. WO01/34571A1、公開日2001年5月17日、発明者J.E.Audiaら。この公報に記載された化合物、特に第4-6、8-43および60-66頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
10. WO 02/100856A1、公開日2002年12月19日、発明者SR Pulleyら。この公報に記載された化合物、特に第4-25、34-53、79-108、118-160頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
11. WO 02/100820A1、公開日2002年12月19日、発明者M.MaillardおよびJA Tucker。この公報に記載された化合物、特に第4-99、122-199頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
12. WO 02/100818 A2、公開日2002年12月19日、発明者H.J.SchostarezおよびR.A.Chrusciel。この公報に記載された化合物、特に第4-36、46-52、77-155、164-205頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
13. WO 02/100399A1、公開日2002年12月19日、発明者S.R.Pulley。この公報に記載された化合物、特に第4-25、35-53、78-169頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
14. WO 02/98849 A2、公開日2002年12月19日、発明者J.Freskosら。この公報に記載された化合物、特に第5-142、164-182、201-353頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
15. WO02/94985 A2、公開日2002年11月28日、発明者J.E.Bruceら。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
16. WO 02/94768 A2、公開日2002年11月28日、発明者H.Schostarezら。この公報に記載された化合物、特に第4-36、44-107、124-206、223-287頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
17. WO 02/88101 A2、公開日2002年11月7日、発明者G.R.Bhisettiら。この公報に記載された化合物、特に第4-7、18-21、32-88および98-200頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
18. WO02/48150 A2、公開日2002年6月20日、発明者N.H.Greigら。この公報に記載された化合物、特に第6-37、48-50、65-70および89-128頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
19. WO 02/02520 A2、公開日2002年1月10日、発明者J.P.Beckら。この公報に記載された化合物、特に第8-98、115-118、122-158頁および166-284頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
20. WO 02/02518 A2、公開日2002年1月10日、発明者J.P.Beckら。この公報に記載された化合物、特に第8-99、115-118、122-158および166-284頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
21. WO 02/02512 A2、公開日2002年1月10日、発明者M.Maillairdら。この公報に記載された化合物、特に第8-96、111-339および347-649頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
22. WO 02/02506 A2、公開日2002年1月10日、発明者L.Y.FangおよびJ.Varhese。この公報に記載された化合物、特に第7-84、100-103、106-113、および122-433頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
23. WO 02/02505 A2、公開日2002年1月10日、発明者L.Y.Fangら。この公報に記載された化合物、特に第5-28、29-61、77-80、83-92および100-135頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
24. WO 03/6453A1、公開日2003年1月23日、発明者H.J.SchostarezおよびR.A.Chrusciel。この公報に記載された化合物、特に第4-39、47-55、82-179頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
25. WO 03/6021A1、公開日2003年1月23日、発明者H.J.SchostarezおよびR.A.Chrusciel。この公報に記載された化合物、特に第4-38、74-92、102-130頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
26. WO 03/6013A1、公開日2003年1月23日、発明者H.J.SchostarezおよびR.A.Chrusciel。この公報に記載された化合物、特に第4-30、38-45、70-134、143-170頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
27.WO 03/2122A1、公開日2003年1月9日、発明者J.Vargheseら。この公報に記載された化合物、特に第4-24、59-87頁に開示された化合物。この公報に記載されたまたは特許請求された全ての化合物は、本文書に複写され、参照により本明細書に加入される。
ガンマセクレターゼ阻害剤
ガンマセクレターゼ阻害剤は、ガンマセクレターゼの有効な阻害剤であって、ガンマセクレターゼが介するAPPの開裂を阻害し、Aベータ生成の有効な阻害剤であり、そして/またはアミロイドベータ沈着または斑を減少させるのに効果的である化合物を意味する。アミロイドベータ沈着または斑により特徴付けられる疾患、例えばADの治療および予防のために提案される、ガンマセクレターゼが介する全ての処置は、本明細書においてガンマセクレターゼ阻害剤なる用語に包含される。
もう1つの態様において、本発明は、本発明の組成物、および医薬として許容し得る担体または希釈剤および場合により他のアジュバントを含む医薬組成物を提供する。許容し得る担体、希釈剤およびアジュバントは、当業界で商業的に使用されている任意のものであって、特にアセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびα7nAChRフルアゴニストの医薬組成物に使用されるものである。従って、このような担体、希釈剤およびアジュバントは本明細書において繰り返す必要はない。
本明細書で論じられる疾患または状態を処置するための組合せ治療において、α7アゴニストおよび阻害剤は、同時にまたは間隔をあけて別個に投与することができる。同時に投与する場合には、α7アゴニストおよび阻害剤は、単一の医薬組成物、例えば医薬組合せ治療組成物に組み込むことができる。別法として、2またはそれ以上の別個の組成物(即ち一方はα7アゴニストを含み、そして他方は阻害剤を含む)を同時に投与することができる。
医薬組合せ治療組成物は、治療有効量の本明細書で記載されたα7アゴニスト、および治療有効量の阻害剤を含むことができる。α7アゴニストと阻害剤との組合せ投与は、薬剤のいずれかを単独で使用する場合に一般に定められる必要量を減少させると考えられ、または、いずれか、両方または全ての薬剤の投与頻度を減少させると考えられる。これらの組成物は、一般的な添加剤、希釈剤または担体と共に処方されてもよく、そして都合のいい経口投与または筋肉内静脈内経路による投与のために、錠剤に圧縮しても、またはエリキシル剤もしくは液剤に処方してもよい。化合物は、直腸に、局所的に、経口で、舌下に、または非経口で投与することができ、また持続放出剤形などに処方することができる。
別々に投与する場合、α7アゴニストを含む治療有効量の組成物および阻害剤を異なるスケジュールで投与する。投与の間の時間が治療的に有効な間隔の範囲内である限りは、一方を他方の前に投与することができる。治療的に有効な間隔とは、(a)α7アゴニストまたは(b)1〜3種の阻害剤のいずれか一方を哺乳動物に投与するときに始まり、治療される疾患または症状の治療において(a)および(b)の組合せから有益な効果が得られる限界において終わる期間である。α7アゴニストおよび阻害剤の投与方法は変えることができる。従って、薬剤のいずれかを直腸に、局所的に、経口で、舌下に、または非経口で投与することができる。
本発明の更なる態様および実施形態は、実施例および添付の特許請求の範囲と共に、以下の詳細な説明を検討することによって当業者に明らかになるであろう。本発明は種々の形の実施形態に影響されうるが、以下の記載は本発明の具体的な実施形態であって、本開示は説明するためのものとして理解されるものであり、本発明を本明細書に記載された具体的な実施形態に限定することを意図するものではない。
驚くべきことに、本発明者らは、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ベータセクレターゼ阻害剤および/またはガンマセクレターゼ阻害剤のいずれかと組合わせたα7nAChRフルアゴニストが、次のもの:アルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害)、老年性痴呆、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、一般的なおよび脳腫瘍に関係する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性、のいずれか1つまたはそれ以上を治療するために用いることができることを見出した。本発明の範囲内のα7nAChRフルアゴニストとして、式Iの化合物が包含される。
もう1つの態様において、本発明は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ベータセクレターゼ阻害剤またはガンマセクレターゼ阻害剤(まとめて「阻害剤」と呼ぶ)の少なくとも1つ、およびα7nAChRフルアゴニストの有効量で、α7アゴニストを哺乳動物に投与する方法を包含する。
もう1つの態様において、本発明は、本発明の組成物、および医薬として許容し得る担体または希釈剤および場合により他のアジュバントを含む医薬組成物を提供する。許容し得る担体、希釈剤およびアジュバントは、当業界で商業的に使用されている任意のものであって、特にアセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびα7nAChRフルアゴニストの医薬組成物に使用されるものである。従って、このような担体、希釈剤およびアジュバントについて本明細書において繰り返す必要はない。
医薬組合せ治療組成物は、治療有効量の本明細書で記載された式Iの化合物、および治療有効量の阻害剤を含むことができる。式Iの化合物と阻害剤との組合せ投与は、薬剤のいずれかを単独で使用する場合に一般に定められる必要量を減少させると考えられ、または、いずれか、両方または全ての薬剤の投与頻度を減少させると考えられる。これらの組成物は、一般的な添加剤、希釈剤または担体と共に処方されてもよく、そして都合のいい経口投与または筋肉内静脈内経路による投与のために、錠剤に圧縮しても、またはエリキシル剤もしくは液剤に処方してもよい。化合物は、直腸に、局所的に、経口で、舌下に、または非経口で投与することができ、また持続放出剤形などに処方することができる。
本発明は、本明細書または他の文献において記載された、α7ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のニコチンに対するフルアゴニスト(即ちα7nAChRフルアゴニスト)である任意の化合物を特許請求する。本発明のα7nAChRフルアゴニストは、本明細書に記載される式Iの化合物を包含するが、これに限定されない。本発明は、コリンエステラーゼ、および/またはベータセクレターゼ阻害剤、および/またはガンマセクレターゼ阻害剤との組合せにおけるα7nAChRフルアゴニストの投与を包含し、またα7nAChRフルアゴニストと投与される3種全ての阻害剤の組合せを包含する。α7nAChRフルアゴニストの非制限的な例は、式I:
アザビシクロ−N(R1)−C(=X)−W (式I)
の化合物、またはその医薬組成物、医薬として許容しうる塩、ラセミ混合物もしくは純粋なエナンチオマーを包含し、
式中、アザビシクロは
Figure 2006510662
であり、
ここで、
XはO、またはSであり;
R0はH、低級アルキル、低級置換アルキル、または低級ハロアルキルであり;
各R1はH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;
各R2は独立して、F、Cl、Br、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリールであるか、またはk1-2、k1-6、k2、k5、k6またはk7が0であるならばR2は存在せず;
k1-2は0または1であり;
k1-6は0または1であり、ただしk1-2とk1-6の合計は1であり;
k2は0または1であり;
k5は0、1または2であり;
k6は0、1または2であり;
k7は0または1であり;
R2-3はH、F、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールであり;
各R3は独立して、H、アルキル、または置換アルキルであり;
R4はH、アルキル、アミノ保護基、またはF、Cl、Br、I、-OH、-CN、-NH2、-NH(アルキル)もしくは-N(アルキル)2から選択される1〜3個の置換基を有するアルキル基であり;
低級アルキルは1〜4個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖部分であり;
低級ハロアルキルは独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜(2n+1)個の置換基を有する低級アルキルであり、ここでnは該部分における炭素原子の最大数であり;
低級置換アルキルは独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、-NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有する低級アルキルであり;
アルキルは1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖部分であり;
ハロアルキルは独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜(2n+1)個の置換基を有するアルキルであり、ここでnは、該部分における炭素原子の最大数であり;
置換アルキルは独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、-NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有するアルキルであり;
アルケニルは、2〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖および分枝鎖部分であり;
ハロアルケニルは、独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜(2n-1)個の置換基を有するアルケニルであって、ここでnは、該部分における炭素原子の最大数であり;
置換アルケニルは、独立してFまたはClから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、-NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有するアルケニルであり;
アルキニルは、2〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する直鎖および分枝鎖部分であり;
ハロアルキニルは、独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜(2n-3)個の置換基を有するアルキニルであり、ここでnは該部分における炭素原子の最大数であり;
置換アルキニルは、独立してFまたはClから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、-NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有するアルキニルであり;
シクロアルキルは、3〜6個の炭素原子を有する環式アルキル部分であり;
ハロシクロアルキルは、独立してFまたはClから選択される1〜4個の置換基を有するシクロアルキルであり;
置換シクロアルキルは、独立してFまたはClから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有するシクロアルキルであり;
ヘテロシクロアルキルは、4〜7個の原子を有し、環内の1〜2個の原子は-S-、-N(R10)-
、または-O-である環式部分であり;
ハロヘテロシクロアルキルは、独立してFまたはClから選択される1〜4個の置換基を有するヘテロシクロアルキルであり;
置換ヘテロシクロアルキルは、独立してFまたはClから選択される0〜3個の置換基を有し、そして更にR5、R6、-CN、-NO2、-OR8、-SR8、-N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)OR8、-C(S)R8、-C(O)N(R8)2、NR8C(O)N(R8)2、-NR8C(O)R8、-S(O)R8、-S(O)2R8、-OS(O)2R8、-S(O)2N(R8)2、-NR8S(O)2R8、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基および更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、から選択される1個の置換基を有するヘテロシクロアルキルであり;
ラクタムヘテロシクロアルキルは、4〜7個の原子を有し、1個の原子は唯一の窒素であり、当該ラクタムヘテロシクロアルキルへの結合はこの唯一の窒素原子を介しており、前記窒素に隣接する炭素上に=Oを有し、更に酸素、硫黄または窒素である最大1個の環原子を有し、そして更に原子価が許容するところにF、Cl、Br、I、またはR7から選択される0〜2個の置換基を有する環式部分であり;
アリールはフェニル、置換フェニル、ナフチルまたは置換ナフチルであり;
置換フェニルは、独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜4個の置換基を有するか、またはR11から選択される1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
置換ナフチルは、独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜4個の置換基を有するか、またはR11から選択される1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するナフタレン部分であり、ここで置換は独立して前記ナフタレン部分の一方の環上にまたは両方の環上あってよく;
置換フェノキシは、独立してF、Cl、BrまたはIから選択される1〜3個の置換基を有するか、またはR11から選択される1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜2個の置換基を有するフェノキシであり;
R5は、独立して-O-、=N-、-N(R10)-、および-S-からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を環内に含み、そしてR9から選択される0〜1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有する5-員ヘテロ芳香族単環式部分であるか、またはR5は、5員環に縮合した6員環を有し、そして式
Figure 2006510662
[式中、L1はO、SまたはNR10である]、
Figure 2006510662
[式中、LはCR12またはNであり、L2およびL3は独立してCR12、C(R12)2、O、S、NまたはNR10から選択されるが、ただしL2およびL3の両方が同時にO、同時にS、または同時にOおよびSであることはない]、または
Figure 2006510662
[式中、LはCR12またはNであり、そしてL2およびL3は独立してCR12、O、S、NまたはNR10から選択される]
を有する9-員縮合環部分であり、そして各9-員縮合環部分は、R9から選択される0〜1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、ここで、当該R5部分は、原子価が許容する任意の位置において、式Iで定義されたような他の置換基に結合しており;
R6は、環内に=N-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、そしてR9から選択される0〜1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有する6-員ヘテロ芳香族単環式部分であるか、またはR6は、一方または両方の環内に=N-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む10-員ヘテロ芳香族二環式部分であり、例えばキノリニルまたはイソキノリニルが挙げられるがこれらに限定されず、各10-員縮合環部分はR9から選択される0〜1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、ここで該R6部分は原子価が許容する任意の位置において、式Iで定義されたような他の置換基に結合しており;
R7はアルキル、置換アルキル、ハロアルキル、-OR11、-CN、-NO2、-N(R8)2であり;
各R8は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニル、または置換フェニルであり;
R9はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-CN、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2R14、-NO2、独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているアルキル、独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているシクロアルキル、または独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキルであり;
R10はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、フェニル、またはR7から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
各R11は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
各R12は独立してH、F、Cl、Br、I、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2RR14、または直接的または間接的なコア分子への結合であるが、ただし9-員縮合環部分内に前記コア分子への結合はただ1つだけ存在し、更に縮合環部分は、原子価が許容する位置においてアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-NO2、-C(O)N(R14)2、-CN、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2または-NR14S(O)2R14から選択される0〜1個の置換基を有しており、更に縮合環部分はF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有しており;
R13は-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-CN、-CF3、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2R14または-NO2であり;
各R14は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロへテロシクロアルキルであり;
式中、Wは(A):
Figure 2006510662
であって、
ここで、RA-1aはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、-R5、R6、-ORA-3、-ORA-4、-SRA-3、F、Cl、Br、I、-N(RA-3)2、-N(RA-5)2、-C(O)RA-3、-C(O)RA-5、-CN、-C(O)N(RA-3)2、-C(O)N(RA-6)2、-NRA-3C(O)RA-3、-S(O)RA-3、-OS(O)2RA-3、-NRA-3S(O)2RA-3、-NO2、および-N(H)C(O)N(H)RA-3であり;
RA-1bは-O-RA-3、-S-RA-3、-S(O)-RA-3、-C(O)-RA-7、およびω炭素上でRA-7により置換されているアルキルであり、ここで前記ω炭素はC-1炭素を有するアルキル部分の最長鎖を数えることによって決定され、該C-1炭素はコア分子に結合しているフェニル環に結合している炭素であり、ω炭素は該C-1炭素から最も遠くにある炭素である;
各RA-3は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
RA-4はシクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルから選択され;
各RA-5は独立して、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
各RA-6は独立して、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
RA-7はアリール、R5またはR6から選択され;
または
式中、Wは(B):
Figure 2006510662
であって、
ここで、B0は-O-、-S-または-N(RB-0)-であり;
B1およびB2は独立して=N-または=C(RB-1)-から選択され;
B3は=N-または=CH-であるが、ただしB1およびB2が共に=C(RB-1)-であってB3が=CH-である場合、ただ1個の=C(RB-1)-が=CH-であることができ、そして更にB0が-O-であって、B2が=C(RB-1)-であってそしてB3が=C(H)-である場合、B1は=N-であることはできず、
RB-0はH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシ
クロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、限定的に置換されたアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、またはアリールであるが、ただしBが(B-2)であり、そしてB3が=N-であり、そしてB0がN(RB-0)である場合、RB-0はフェニルまたは置換フェニルであることはできず;
RB-1はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、限定的に置換されたアルキル、限定的に置換されたアルケニル、限定的に置換されたアルキニル、アリール、-ORB-2、-ORB-3、-SRB-2、-SRB-3、F、Cl、Br、I、-N(RB-2)2、-N(RB-3)2、-C(O)RB-2、-C(O)RB-3、-C(O)N(RB-2)2、-C(O)N(RB-3)2、-CN、-NRB-2C(O)RB-4、-S(O)2N(RB-2)2、-OS(O)2RB-4、-S(O)2RB-2、-S(O)2RB-3、-NRB-2S(O)2RB-2、-N(H)C(O)N(H)RB-2、-NO2、R5およびR6であり;
各RB-2は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルであり;
各RB-3は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、限定的に置換されたアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルであり;
RB-4は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
または
式中、Wは(C)であり:
(C)は1〜2個の窒素原子を有する6-員複素環式環系であるか、または、一方もしくは両方の環内に最大2個の窒素原子を有し(ただし二環式-6-6-縮合環系の架橋上に窒素は存在しない)、そして更に独立してRC-1から選択される1〜2個の置換基を有する10-員二環式-6-6-縮合環系であり;
各RC-1は独立して、H、F、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロゲン化ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、置換フェニル、-NO2、-CN、-ORC-2、-SRC-2、-SORC-2、-SO2RC-2、-NRC-2C(O)RC-3、-NRC-2C(O)RC-2、-NRC-2C(O)RC-4、-N(RC-2)2、-C(O)RC-2、-C(O)2RC-2、-C(O)N(RC-2)2、-SCN、-NRC-2C(O)RC-2、-S(O)N(RC-2)2、-S(O)2N(RC-2)2、-NRC-2S(O)2RC-2、R5またはR6であり;
各RC-2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、RC-5から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、RC-5から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、RC-5から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニルまたは置換フェニルであり;
各RC-3は独立して、H、アルキルまたは置換アルキルであり;
RC-4はH、アルキル、アミノ保護基、またはF、Cl、Br、I、-OH、-CN、-NH2、-NH(アルキル)または-N(アルキル)2から選択される1〜3個の置換基を有するアルキル基であり;
RC-5は-CN、-CF3、-NO2、-ORC-6、-SRC-6、-N(RC-6)2、-C(O)RC-6、-SORC-6、-SO2RRC-6、-C(O)N(RC-6)2、-NRC-6C(O)RC-6、-S(O)2N(RC-6)2、または-NRC-6S(O)2RC-6であり;
各RC-6は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
または
式中、Wは(D):
Figure 2006510662
であり、ただし-C(=X)-基とW基との間の結合は、RD-1、RD-3、およびRD-4において定められるようなD基内の任意の利用可能な炭素原子に結合していてよく;
D0、D1、D2およびD3はNまたはC(RD-1)であるが、ただしD0、D1、D2またはD3のうちの最大1つはNであってその他のものはC(RD-1)であり、更にコア分子がD2に結合しており、そしてD0またはD1がNである場合、D3はC(H)であり、そして更にコア分子への結合はただ1つだけ存在し;
D4---D5---D6は、N(RD-2)-C(RD-3)=C(RD-3)、N=C(RD-3)-C(RD-4)2、C(RD-3)=C(RD-3)-N(RD-2)、C(RD-3)2-N(RD-2)-C(RD-3)2、C(RD-4)2-C(RD-3)=N、N(RD-2)-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-C(RD-3)2-N(RD-2)、O-C(RD-3)=C(RD-3)、O-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-O-C(RD-3)2、C(RD-3)=C(RD-3)-O、C(RD-3)2-C(RD-3)2-O、S-C(RD-3)=C(RD-3)、S-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-S-C(RD-3)2、C(RD-3)=C(RD-3)-S、またはC(RD-3)2-C(RD-3)2-Sから選択され;
ただしC(X)がD2においてWに結合しており、そしてD6がO、N(RD-2)またはSである場合、D4---D5はCH=CHではなく;
そして更にC(X)がD2においてWに結合しており、そしてD4がO、N(RD-2)またはSである場合、D5---D6はCH=CHではなく;
各RD-1は独立して、H、F、Br、I、Cl、-CN、-CF3、-ORD-5、-SRD-5、-N(RD-5)2であるか、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが前記結合であり;
各RD-2は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、またはR6であり;
各RD-3は独立してH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-ORD-10、-C(O)N(RD-11)2、-NRD-10CORD-12、-N(RD-10)2、-SRD-10、-S(O)2RD-10、-C(O)RD-12、-CO2RD-10、アリール、R5、R6であるか、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが前記結合であり;
各RD-4は独立してH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-ORD-10、-C(O)N(RD-11)2、-NRD-10CORD-12、-N(RD-11)2、-SRD-10、-CO2RD-10、アリール、R5、R6であるか、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが前記結合であり;
各RD-5は独立してH、C1-3アルキルまたはC2-4アルケニルであり;
D7はO、S、またはN(RD-2)であり;
D8およびD9はC(RD-1)であるが、ただし該分子がD9においてフェニル部分に結合している場合、D8はCHであり;
各RD-10はH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、置換フェニルまたは置換ナフチルであり;
各RD-11は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換
されているシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニルまたは置換フェニルであり;
RD-12はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;
または
式中、Wは(E):
Figure 2006510662
であり、
E0はCHまたはNであり;
RE-0はH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、R5、R6、-ORE-3、-ORE-4、-SRE-3、-SRE-5、-N(RE-3)2、-NRE-3RE-6、-N(RE-6)2、-C(O)RE-3、-CN、-C(O)N(RE-3)2、-NRE-3C(O)RE-3、-S(O)RE-3、-S(O)RE-5、-OS(O)2RE-3、-NRE-3S(O)2RE-3、-NO2または-N(H)C(O)N(H)RE-3であり;
E1はO、CRE-1-1、またはC(RE-1-1)2であるが、ただしE1がCRE-1-1である場合、一つのRE-1はCRE-1-1への結合であり、そして更にE1またはE2の少なくとも1個はOであり;
各RE-1-1は独立してH、F、Br、Cl、CN、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルキニル、シクロアルキル、-OREまたは-N(RE)2であるが、ただしE1がC(RE-1-1)2である場合、少なくとも1個のRE-1-1はHであり;
各RE-1は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはE1への結合であるが、ただしE1はCRE-1-1であり;
E2はO、CRE-2-2またはC(RE-2-2)2であるが、ただしE2がCRE-2-2である場合、1つのRE-2はCRE-2-2への結合であり、そして更にE1またはE2の少なくとも1つはOであり;
各RE-2-2は独立してH、F、Br、Cl、CN、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルキニル、シクロアルキル、-OREまたは-N(RE)2であるが、ただしE2がC(RE-2-2)2である場合、少なくとも1つのRE-2-2はHであり;
各RE-2は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはE2への結合であるが、ただしE2はCRE-2-2であり;
各REは独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
各RE-3は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニル、またはR9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、または置換フェニルであり;
RE-4はH、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルであり;
各RE-5は独立してH、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘ
テロシクロアルキル、R5、またはR6であり;
各RE-6は独立してアルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニル、またはR9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
または
式中、Wは(F):
Figure 2006510662
であり、
F0はC(H)であり、ここでF1---F2---F3はO-C(RF-2)=N、O-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、O-C(RF-3)(RF-2)-S、O-N=C(RF-3)、O-C(RF-2)(RF-5)-O、O-C(RF-2)(RF-3)-O、S-C(RF-2)=N、S-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、S-N=C(RF-3)、N=C(RF-2)-O、N=C(RF-2)-S、N=C(RF-2)-N(RF-4)、N(RF-4)-N=C(RF-3)、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-O、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-S、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、C(RF-3)2-O-N(RF-4)、C(RF-3)2-N(RF-4)-O、C(RF-3)2-N(RF-4)-S、C(RF-3)=N-O、C(RF-3)=N-S、C(RF-3)=N-N(RF-4)、C(RF-3)(RF-6)-C(RF-2)(RF-6)-C(RF-3)(RF-6)またはC(RF-3)2-C(RF-2)(RF-3)-C(RF-3)2から選択され;
F0はNであり、ここでF1---F2---F3はO-C(RF-2)=N、O-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、O-C(RF-3)(RF-2)-S、O-N=C(RF-3)、O-C(RF-2)(RF-3)-O、S-C(RF-2)=N、S-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、S-N=C(RF-3)、N=C(RF-2)-O、N=C(RF-2)-S、N=C(RF-2)-N(RF-4)、N(RF-4)-N=C(RF-3)、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-O、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-S、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、C(RF-3)2-O-N(RF-4)、C(RF-3)2-N(RF-4)-O、C(RF-3)2-N(RF-4)-S、C(RF-3)=N-O、C(RF-3)=N-S、C(RF-3)=N-N(RF-4)、C(RF-3)=C(RF-2)-C(RF-3)2またはC(RF-3)2-C(RF-2)(RF-3)-C(RF-3)2から選択され;
F4はN(RF-7)、OまたはSであり;
RF-1はH、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-ORF-8、-SRF-8または-N(RF-8)2であり;
RF-2はH、F、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、ラクタムへテロシクロアルキル、フェノキシ、置換フェノキシ、R5、R6、-N(RF-4)-アリール、-N(RF-4)-置換フェニル、-N(RF-4)-置換ナフチル、-O-置換フェニル、-O-置換ナフチル、-S-置換フェニル、-S-置換ナフチル、またはω炭素上でRF-9により置換されているアルキルであり、ここで前記ω炭素はC-1炭素を有するアルキル部分の最長炭素鎖を数えることによって決定され、該C-1炭素はWに結合している炭素であり、ω炭素は該C-1炭素から最も遠くにある、例えば鎖中の最大数の炭素原子で隔てられている炭素であり;
RF-3はH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-ORF-8、-C(O)N(RF-8)2、-NHRF-8、-NRF-8CORF-8、-N(RF-8)2、-SRF-8、-C(O)RF-8、-CO2RF-8、アリール、R5またはR6であり;
RF-4はHまたはアルキルであり;
各RF-5は独立してF、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニ
ル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、-CN、-CF3、-ORF-8、-C(O)NH2、-NHRF-8、-SRF-8、-CO2RF-8、アリール、フェノキシ、置換フェノキシ、ヘテロアリール、-N(RF-4)-アリール、または-O-置換アリールであり;
1つのRF-6はH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、-CN、F、Br、Cl、I、-ORF-8、-C(O)NH2、-NHRF-8、-SRF-8、-CO2RF-8、アリール、R5またはR6であり、そして他の2つのRF-6のそれぞれは独立してアルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、-CN、F、Br、Cl、I、-ORF-8、-C(O)NH2、-NHRF-8、-SRF-8、-CO2RF-8、アリール、R5またはR6から選択され;
RF-7はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、フェニル、またはR9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
RF-8はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;
RF-9はアリール、R5またはR6であり;
または
式中、Wは(G):
Figure 2006510662
であり、
G1はNまたはCHであり;
各G2はNまたはC(RG-1)であるが、ただ1個のG2のみがNであり;
各RG-1は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、-CN、-NO2、F、Br、Cl、I、-C(O)N(RG-3)2、-N(RG-3)2、-SRG-6、-S(O)2RG-6、-ORG-6、-C(O)RG-6、-CO2RG-6、アリール、R5、R6であるか、または隣接する炭素原子上の2個のRG-1はWに関し
て一緒になって6-5-6縮合三環式-ヘテロ芳香族-環系であってもよく、該環系は場合により新たに形成された環上で、原子価が許容する位置において独立してF、Cl、Br、I、およびRG-2から選択される1〜2個の置換基により置換されており;
RG-2はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-ORG-8、-SRG-8、-S(O)2RG-8、-S(O)RG-8、-OS(O)2RG-8、-N(RG-8)2、-C(O)RG-8、-C(S)RG-8、-C(O)ORG-8、-CN、-C(O)N(RG-8)2、-NRG-8C(O)RG-8、-S(O)2N(RG-8)2、-NRG-8S(O)2RG-8、-NO2、-N(RG-8)C(O)N(RG-8)2、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選択される0〜4個の置換基を有するフェニル、ナフチル、または独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選択される0〜4個の置換基を有するナフチルであり;
ただし、架橋Nに隣接したG2がC(RG-1)であって、その他のG2がCHである場合、RG-1は、H、F、Cl、I、アルキル、置換アルキルまたはアルキニルではなく;
各RG-3は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、RG-4から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、RG-4から選択される1個の置換基で置換
されているシクロアルキル、RG-4から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニル、または置換フェニルであり;
RG-4は-ORG-5、-SRG-5、-N(RG-5)2、-C(O)RG-5、-SORG-5、-SO2RG-5、-C(O)N(RG-5)2、-CN、-CF3、-NRG-5C(O)RG-5、-S(O)2N(RG-5)2、-NRG-5S(O)2RG-5、または-NO2であり;
各RG-5は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
RG-6はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選択される0〜4個の置換基を有するフェニルであり;
RG-7はアルキル、置換アルキル、ハロアルキル、-ORG-5、-CN、-NO2、-N(RG-3)2であり;
各RG-8は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、I、またはRG-7から選択される0〜4個の置換基で置換されているフェニルであり;
または
式中、Wは(H)
Figure 2006510662
であり、
H'はNまたはCHであり;
各RH-1は独立してF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロゲン化ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、アリール、R5、R6、-OR8、-SR8、-SOR8、-SO2R8、-SCN、-S(O)N(R8)2、-S(O)2N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)2R8、-C(O)N(R8)2、C(R8)=N-OR8、-NC(O)R5、-NC(O)RH-3
、-NC(O)R6、-N(R8)2、-NR8C(O)R8、-NR8S(O)2R8であるか、または隣接する炭素原子上の2個のRH-1は縮合して6-員環を形成し、5-6縮合二環式部分を与えてもよく、ここで該6-員環は場合によりRH-2から選択される1〜3個の置換基により置換されており;
mHは0、1または2であり;
RH-2はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-ORH-3、-SRH-3、-S(O)2RH-3、-S(O)RH-3、-OS(O)2RH-3、-N(RH-3)2、-C(O)RH-3、-C(S)RH-3、-C(O)ORH-3、-CN、-C(O)N(RH-3)2、-NRH-3C(O)RH-3、-S(O)2N(RH-3)2、-NRH-3S(O)2RH-3、-NO2、-N(RH-3)C(O)N(RH-3)2、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、独立してF、Cl、Br、IおよびR7から選択される0〜4個の置換基を有するフェニル、ナフチル、または独立してF、Cl、Br、IおよびR7から選択される0〜4個の置換基を有するナフチルであるか、または隣接する炭素原子上の2個のRH-2は一緒になって三環縮合-5-6-6系を形成してもよく、該系は場合により独立してBr、Cl、F、I、-CN、-NO2、-CF3、-N(RH-3)2、-N(RH-3)C(O)RH-3、アルキル、アルケニルおよびアルキニルから選択される最大3個の置換基により置換されており;
各RH-3は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、I、またはR7から選択される0〜4個の置換基で置換されているフェニルである。
本発明は、α7nAChRが関与している多種多様な疾患および障害、例えばアルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害)、老年性痴呆、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、一般的なおよび脳腫瘍に関係する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性、を治療するのに有用であるか、またはこれを治療するための医薬の製造に有用である。
当業者によく知られる略語が用いられ得る(例えば「Ph」はフェニル、「Me」はメチル、「Et」はエチル、「h」または「hr」は時間、「min」は分、そして「rt」は室温である)。
全ての温度は摂氏である。
室温は、15〜25℃の範囲内である。
AChRはアセチルコリン受容体を意味する。
nAChRはニコチン性アセチルコリン受容体を意味する。
若年性痴呆は、軽度認識機能障害としても知られている。
5HT3Rはセロトニン3型受容体を意味する。
α-btxはα-ブンガロトキシンを意味する。
FLIPRは高スループット全細胞アッセイにおいて精密に細胞蛍光を測定するために設計されたモレキュラー・デバイセス・インコーポレーテッド(Molecular Devices, Inc.)により市販されているデバイスを意味する(Shroederら, J. Biomolecular Screening, 1(2), 75-80頁, 1996)。
TLCは薄層クロマトグラフィーを意味する。
HPLCは高速液体クロマトグラフィーを意味する。
MeOHはメタノールを意味する。
EtOHはエタノールを意味する。
IPAはイソプロピルアルコールを意味する。
THFはテトラヒドロフランを意味する。
DMSOはジメチルスルホキシドを意味する。
DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを意味する。
EtOAcは酢酸エチルを意味する。
TMSはテトラメチルシランを意味する。
TEAはトリエチルアミンを意味する。
DIEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンを意味する。
MLAはメチルリカコニチンを意味する。
エーテルはジエチルエーテルを意味する。
HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを意味する。
CDIはカルボニルジイミダゾールを意味する。
NMOはN-メチルモルホリン-N-オキシドを意味する。
TPAPはテトラプロピルアンモニウム過ルテニウム酸塩を意味する。
Na2SO4は硫酸ナトリウムを意味する。
K2CO3は炭酸カリウムを意味する。
MgSO4は硫酸マグネシウムを意味する。
Na2SO4、K2CO3またはMgSO4が乾燥剤として用いられる場合、これは無水物である。
本明細書で用いられる場合、「アセチルコリンエステラーゼ阻害剤」または「ベータセクレターゼ阻害剤」は、それぞれの医薬として許容し得る塩、例えば塩酸塩、酒石酸塩等を包含する。
ハロゲンはF、Cl、BrまたはIである。
種々の炭化水素含有部分の炭素原子含有量は、該部分中の最小および最大の炭素原子数を示す接頭辞により表される。すなわち、接頭辞Ci-jは包括的に整数「i」から「j」個の炭素原子の部分を示す。従って、例えば、C1-6アルキルは1〜6個の炭素原子のアルキルを意味する。
R5およびR6の定義に含まれるヘテロアリール化合物の非包括的な例としては、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、チアゾリル、キノリル、ピラジニル、ピリミジル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピロリル、イソキノリニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル(pydridazinyl)、トリアジニル、イソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル(naphthridinyl)、およびフロピリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
ヘテロシクロアルキルの非包括的な例としては、テトラヒドロフラノ、テトラヒドロピラノ、モルホリノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジン、アゼチジノ、アゼチジノノ、オキシインドロ、ジヒドロイミダゾロおよびピロリジノノが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載するアミンのいくつかは、所望の窒素を確実に官能基化するためにアミン保護基を使用する必要がある。当業者は、合成スキームのどこで前記保護基を使用すべきかがわかるであろう。アミノ保護基としては、カルボベンジルオキシ(CBz)、tertブトキシカルボニル(BOC)などがあるが、これらだけに限定されない。他の適切なアミノ保護基の例は、当業者には既知であり、Theodora Greene and Peter Wuts著「Protective Groups in Organic synthesis」第3版に記載されている。
ω炭素上でRA-7により置換されているアルキルは、アルキル部分の最長炭素鎖を数えることによって決定され、C-1炭素はW部分に結合している炭素であり、ω炭素は前記C-1炭素から最も離れている、例えば鎖中の最大数の炭素原子によって隔てられている炭素である。従って、ω炭素を決定する場合、C-1炭素は原子価が許容するようにW部分に結合している炭素であり、ω炭素は前記C-1炭素から最も離れている炭素である。
コア分子はアザビシクロ-N(R1)-C(=X)-:
Figure 2006510662
であり、
哺乳動物は、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
塩水は、塩化ナトリウム飽和水溶液を意味する。
Equはモル当量を意味する。
IRは赤外分光法を意味する。
Lvは分子内の脱離基を意味し、例えばCl、OHまたは混合無水物である。
NMRは核(プロトン)磁気共鳴分光法を意味し、化学シフトはTMSから低磁場のppm(δ)で記録される。
MSはm/e即ち質量/電荷単位で表される質量分光分析を意味する。HRMSはm/e即ち質量/電荷単位で表される高分解能質量分光分析を意味する。[M+H]+は親プラスプロトンからなるイオンを意味する。[M−H]-は親マイナスプロトンからなるイオンを意味する。[M+Na]+は親プラスナトリウムイオンからなるイオンを意味する。[M+K]+は親プラスカリウムイオンからなるイオンを意味する。EIは電子衝撃を意味する。ESIはエレクトロスプレイイオン化を意味する。CIは化学イオン化を意味する。FABは高速原子衝撃を意味する。
本発明の化合物は医薬として許容し得る塩の形態であってよい。「医薬として許容し得る塩」なる用語は、無機塩基および有機塩基を含む医薬として許容し得る非毒性塩基から製造された塩、ならびに無機酸および有機酸から製造された塩を意味する。無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等から誘導される塩が挙げられる。医薬として許容し得る有機非毒性塩基から誘導される塩としては、第1級、第2級および第3級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミンから誘導される塩が挙げられ、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン等から誘導される塩である。無機酸から誘導される塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、亜リン酸等の塩が挙げられる。医薬として許容し得る有機非毒性酸から誘導される塩としては、C1-6アルキルカルボン酸、ジカルボン酸およびトリカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、マレイン酸、アジピン酸およびクエン酸、およびアリール、およびアルキルスルホン酸、例えばトルエンスルホン酸等の塩が挙げられる。
本明細書において与えられる化合物の「有効量」なる用語は、非毒性であるが、所望の治療効果を与えるのに十分な量を意味する。以下で指摘するように、正確な必要量は、対象間で変化し、当該対象の種、年齢および全体的体調、治療される疾患の重篤度、用いる特定の化合物、投与様式等に依存する。従って、正確な「有効量」を明記するのは可能ではない。しかしながら、適当な有効量はルーチン検査を用いるだけで当業者により決定することができる。
式Iの化合物に加えて、組成物用途はまた、無毒性の、医薬として許容し得る1またはそれ以上の担体物質または添加剤を含んでよい。このような方法および成分の一般に認識されている概論は、Remington's Pharmaceutical Sciences by E. W. Martin (Mark Publ. Co.,第15版, 1975)である。「担体」物質または「添加剤」なる用語は、本明細書において、それ自体治療剤ではないが、対象に治療剤を送達させるための担体および/または希釈剤および/またはアジュバントまたはビヒクルとして使用される任意の物質、または取扱いもしくは貯蔵特性を改善するため、または経口投与に適切なカプセル剤もしくは錠剤のような別個の物に投与単位の組成物が形成するのを可能にするかまたは形成を容易にするために医薬組成物に添加される任意の物質を意味する。添加剤としては、希釈剤、崩壊剤、結合剤、接着剤、湿潤剤、ポリマー、滑沢剤、流動促進剤、不快な味またはにおいを遮断または相殺するために添加される物質、矯味矯臭剤、色素、芳香剤、および組成物の外観を向上させるために添加される物質を挙げることができるが、これらは例示目的であって限定するものではない。許容し得る添加剤としては、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカノン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウム塩およびカルシウム塩、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールが挙げられ、そして次いで、好都合に投与するために錠剤化またはカプセル化される。このようなカプセル剤または錠剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中に活性化合物を分散させることにおいて、または当業者に既知の他の方法において提供することができる徐放性製剤を含むことができる。経口投与について、医薬組成物は、例えば錠剤、カプセル剤、懸濁剤または液剤の形態であってよい。所望により、他の活性成分をこの組成物中に入れることができる。
上述の経口投与に加えて、本発明の組成物は、任意の適切な経路で、例えば非経口で、舌下に、膣内におよび直腸内に、このような経路に適応した医薬組成物の形態で、および目的の治療に有効な用量で投与することができる。このような投与経路は当業者に周知である。組成物は例えば非経口で、例えば静脈内、腹腔内、皮下または筋肉内に投与することができる。非経口投与について、生理食塩水溶液、デキストロース溶液、または水を適切な担体として使用することができる。非経口投与用の製剤は、水性または非水性の等張滅菌注射溶液または懸濁液の形であってよい。これらの溶液および懸濁液は、経口投与用製剤に使用する上述の担体または希釈剤の1またはそれ以上を含む滅菌粉末または顆粒から調製することができる。これらの化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、EtOH、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウムおよび/または様々な緩衝液に溶解させることができる。その他のアジュバントおよび投与様式は製薬業界において十分に広く知られている。
セロトニン3型受容体(5HT3R)は、筋肉およびニューロンのnAChR、グリシン受容体、およびγ-アミノ酪酸A型受容体を包含するリガンド依存性イオンチャネルのスーパーファミリーのメンバーである。この受容体スーパーファミリーの他のメンバー同様、5HT3Rは、α7nAChRとの高い配列相同性を示すが、2つのリガンド依存性イオンチャネルは、機能的に極めて異なる。例えば、α7nAChRは急速に不活性化し、カルシウム透過性が高く、アセチルコリンおよびニコチンによって活性化される。一方、5HT3Rはゆっくりと不活性化し、カルシウムに対して比較的不透過性であり、セロトニンによって活性化される。これらの実験は、α7nAChRと5HT3Rタンパク質がある程度の相同性を有するが、機能は極めて異なることを示唆している。実際、チャネルの薬理は極めて異なる。例えば、選択性の高い5HT3Rアンタゴニストであるオンダンセトロンは、α7nAChRにおいてほとんど活性を有しない。その逆も真である。例えば、選択性の高いα7nAChRフルアゴニストであるGTS-21は、5HT3Rにおいてほとんど活性を有しない。
α7nAChRは、α7サブユニットのホモ5量体によって形成されるリガンド依存性Ca++チャネルである。これまでの研究から、α-ブンガロトキシン(α-btx)が、このホモ5量体のα7nAChRサブタイプに選択的に結合し、α7nAChRがα-btxとメチリルカコニチン(MLA)の両方に対して高い親和性を示す結合部位を有することが証明された。α7nAChRは、海馬、腹側被蓋野、および基底核(nucleus basilis)から視床皮質への上行コリン作動性プロジェクション(ascending cholinergic projections)において高度に発現される。α7nAChRフルアゴニストは、神経伝達物質の放出を増加させ、認知、覚醒、注意、学習および記憶を増進させる。
ヒトおよび動物の薬理研究のデータによって、ニコチン性コリン作動性神経経路が、注意、学習および記憶を含めた認知機能の多くの重要な局面を制御していることが確認された(Levin, E.D., Psychopharmacology, 108:417-31, 1992; および Levin, E.D. and Simon B.B., Psycopharmacology, 138:217-30, 1998)。例えば、ニコチンがヒトにおいて認知および注意を増進させることはよく知られている。α4β2およびα7nAChRを活性化させる化合物であるABT-418は、アルツハイマー病および注意欠陥障害の臨床試験において認知および注意を改善する(Potter A.ら, Psycopharmacology (Berl)., 142(4):334-42, Mar. 1999; Wilens, T.E. ら, Am. J. Psychiatry, 156(12):1931-7, Dec. 1999)。ニコチン、および選択的であるが弱いα7nAChRフルアゴニストが、げっ歯類および非ヒト霊長類において認知および注意を増進させることも明らかである。
選択的α7nAChRフルアゴニストは、FLIPRでの機能アッセイを用いて見つけることができる(WO00/73431 A2参照)。FLIPRは、96または384ウェルプレートの各ウェルからの蛍光シグナルを毎秒2回、最高30分間読み取るように設計されている。このアッセイを用いて、α7nAChRおよび5HT3Rの機能上の薬理を正確に測定することができる。このようなアッセイを実行するために、薬剤標的としてα7/5-HT3チャネルを用いて機能的形態のα7nAChRを発現した細胞系、および機能的5HT3Rを発現した細胞系が使用される。両方の場合において、リガンド依存性イオンチャネルが、SH-EP1細胞中で発現された。どちらのイオンチャネルも、FLIPRアッセイにおいて強いシグナルを発生することができる。
上述したように、本発明の化合物は、α7nAChRフルアゴニストである。従って、本発明の別の態様として、本発明の化合物を用いて、アルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害としても知られる)、および老年性痴呆、を含めた様々な疾患を治療することができる。
アルツハイマー病は、認知および注意欠陥を含めて多くの局面を有する。現在、これらの欠陥は、コリンエステラーゼ阻害剤を用いて治療されている。これらの阻害剤はアセチルコリンの分解を遅らせ、それによってコリン作動性神経系の活性を全体的に非特異的に増加させる。これらの薬物は非特異的であるので、多種多様な副作用を有する。従って、コリン作動性経路の一部を刺激し、それによって、コリン作動性経路を非特異的に刺激することによって生じる副作用なしに、アルツハイマー病に関連する認知および注意欠陥を改善する薬剤が求められている。
神経変性は、アルツハイマー病のような疾患に関連する共通の問題である。現行の薬剤はこの疾患の症状のいくつかを治療するが、この疾患の基になっている病理を制御しない。従って、アルツハイマー病の進行を遅くすることができる薬剤を提供することが望ましい。
若年性痴呆(軽度認知機能障害)は、注意欠陥問題よりもむしろ記憶障害に関係し、さもなければ認知機能を損なわない。軽度認知機能障害は、患者の年齢の割により持続的で厄介な記憶喪失障害を含んでいる点で老年性痴呆とは区別される。この疾患が確認されたのが比較的最近であったため、軽度認知機能障害の治療に対して特に同定された薬剤は現在のところ存在しない。従って、軽度認知機能障害に関連する記憶の問題を治療する薬剤が求められている。
老年性痴呆は、単一の疾患状態ではない。しかしながら、この名称に分類される状態は、しばしば認知および注意欠陥を含む。一般に、これらの欠陥は治療されない。従って、老年性痴呆に関連する認知および注意欠陥を改善する薬剤が求められている。
上述のように、本発明の化合物はα7nAChRフルアゴニストである。従って、本発明の化合物を用いて治療されるさらに他の疾患としては、認知および注意欠陥、並びに次のもの:筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、脳腫瘍に関連する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性、のいずれか1つまたはそれ以上または組合せに関連する神経変性が挙げられる。
筋萎縮性側索硬化症は、ルー・ゲーリッグ病としても知られ、運動ニューロン疾患として知られる障害クラスに属し、脳および脊髄の特定の神経細胞が徐々に変性して随意運動の制御に悪影響を及ぼす。患者はその症状のいくつかについて治療を受けることができ、そしてリルゾールは患者を延命させることが示されてはいるが、筋萎縮性側索硬化症の治療法は現在のところ存在しない。従って、この疾患を治療する薬剤が求められている。
外傷性脳損傷は、頭部への突然の物理的攻撃によって脳が損傷を受けたときに生じる。外傷性脳損傷の症状としては、錯乱および他の認知問題が挙げられる。従って、錯乱および他の認知問題の症状への対処が求められている。
脳腫瘍は、頭蓋骨内側で起こる組織の異常増殖である。脳腫瘍の症状としては、行動上および認知上の問題が挙げられる。腫瘍の治療のために、手術、放射能および化学療法が用いられるが、関連症状に対処するために他の薬剤が必要とされる。従って、行動上および認知上の問題の症状への対処が求められている。
後天性免疫不全症候群(AIDS)は、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)感染により起こる。このウイルスは、選択された細胞を攻撃し、免疫、神経および他の系の適正な機能を損なう。HIV感染は、AIDS痴呆複合症としても知られる思考困難など、但しこれに限定されない他の問題を引き起こし得る。従って、AIDS患者の錯乱および精神衰弱を軽減する薬剤が求められている。
ダウン症患者は、すべてまたは少なくともいくつかの細胞において、付加的な、21番染色体の重要な部分を有する。ダウン症の成人は、アルツハイマー型痴呆の危険性があることが知られている。現在、ダウン症に対して証明された治療は存在しない。従って、ダウン症に関係する痴呆への対処が求められている。
レビー小体痴呆は、脳のある領域において見られる、レビー小体(Lewy bodies)として知られる異常構造を含む神経変性障害である。レビー小体痴呆の症状としては、偶発性精神錯乱を伴う変動性の認知障害が挙げられるが、これに限定されない。現在、治療は、パーキンソン病および精神病の症状に対処することに関連する。しかしながら、振せんまたは筋肉の動きの喪失を制御する医薬は、実際には、レビー小体痴呆の基礎疾患を強調する可能性がある。従って、レビー小体痴呆を治療する薬剤が求められている。
脳の特定領域における遺伝的にプログラムされたニューロンの変性は、ハンチントン病を引き起こす。ハンチントン病の初期症状としては、気分変動、または新しい物事の学習もしくは事実の記憶における問題が挙げられる。ハンチントン病の症状を治療するのに用いられるほとんどの薬剤は、倦怠感、情動不安または興奮性亢進のような副作用を有する。現在、ハンチントン病の進行を停止または逆転させる治療は存在しない。従って、これらの症状に対処する副作用がより少ない薬剤が求められている。
パーキンソン病は、振せん、運動低下、および筋肉の硬直を特徴とする神経障害である。現在、この疾患の進行を止める治療法は存在しない。従って、パーキンソン病に対処する薬剤が求められている。
このクラスの化合物の製造において重要な工程は、活性化試薬の存在下での、アザビシクロ部分の、必要な酸塩化物(Lv=Cl)、混合酸無水物(例えば、Lv=ジフェニルホスホリル、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィニル、または一般式O-C(O)-RLv(式中、RLvは例えばフェニルまたはt-ブチルである)のアシルオキシ)、またはカルボン酸(Lv=OH)とのカップリングである。適切な活性化試薬は当分野で周知であり、例えばKiso, Y., Yajima, H. 「Peptides」 39-91頁, San Diego, CA, Academic Press, (1995)を参照。これには、カルボジイミド、ホスホニウムおよびウロニウム塩(例えばHATU)が含まれるがこれらに限定されない。
式Iの化合物はスキーム1に示すようにして製造できる。このクラスの化合物の製造において重要な工程は、活性化試薬の存在下での、アザビシクロ部分の、必要な酸塩化物(Lv=Cl)、混合酸無水物(例えば、Lv=ジフェニルホスホリル、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィニル、または一般式O-C(O)-RLv(式中、RLvは例えばフェニルまたはt-ブチルである)のアシルオキシ)、またはカルボン酸(Lv=OH)とのカップリングである。適切な活性化試薬は当分野で周知であり、例えばKiso, Y., Yajima, H. 「Peptides」 39-91頁, San Diego, CA, Academic Press, (1995)を参照。これには、カルボジイミド、ホスホニウムおよびウロニウム塩(例えばHATU)が含まれるがこれらに限定されない。
スキーム1
アザビシクロ−NH2+Lv−C(=O)−W→アザビシクロ−NH−C(=O)−W
一般に、アザビシクロ部分およびDMF中のDIEAのような塩基の存在下で、カルボン酸をウロニウム塩、好ましくはHATU(J. Am. Chem. Soc., 4397 (1993)参照)を用いて活性化させて所望のアミドを得る。別法として、DPPAを用いて、カルボン酸をアシルアジドに変換し;適切なアミン前駆体を適切な無水物またはアジドの溶液に加え、所望の最終化合物を得る。還流メタノールまたはエタノール中で、エステル(LvがOMeま
たはOEtである)をアミン前駆体と直接反応させて式Iの化合物を得る場合もある。
ある種の6-置換-[2.2.2]-3-アミン(アザビシクロI)が当分野で知られている。R2が存在する化合物の調製がActa Pol. Pharm. 179-85 (1981)に記載されている。別法として、当業者に既知の方法によって、対応する6-置換-3-キヌクリジノンのオキシムまたはイミンを還元して6-置換-[2.2.2]-3-アミンを製造できる(J. Labelled Compds, Radiopharm.,
53-60 (1995), J. Med. Chem. 988-995 (1989), Synth. Commun. 1895-1911(1992), Synth. Commun. 2009-2015(1996)参照)。別法として、Synth. Commun. 1895-1911(1995)に記載されているように、Mitsunobu反応とそれに続く脱保護によって、6-置換-3-ヒドロキシキヌクリジンから6-置換-[2.2.2]-3-アミンを製造できる。別法として、J. Med. Chem. 587-593(1975)に記載されているように、6-置換-3-ヒドロキシキヌクリジンを対応するメシレートまたはトシレートに変換し、続いてアジ化ナトリウムで置換し、還元することによって6-置換-[2.2.2]-3-アミンを製造できる。
Figure 2006510662
該オキシムは、塩基の存在下で3-キヌクリジノンを塩酸ヒドロキシルアミンで処理することにより製造できる。該イミンは、脱水条件下で3-キヌクリジノンを第1級アミンで処理することにより製造できる。3-ヒドロキシキヌクリジンは、3-キヌクリジノンを還元することにより製造できる。6-置換-3-キヌクリジノンは、既知の手順により製造できる(J.
Gen. Chem. Russia 3791-3795, (1963), J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 409-420(1991), J. Org. Chem. 3982-3996 (2000)参照)。
当業者は、非置換3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(R2=存在せず)の反応に関して記載した方法を、置換化合物(R2≠H)に等しく適用可能であることを理解するであろう。アザビシクロがIIである場合、R2が存在する化合物を、以下に示すTetrahedron (1997), 53, 11121頁に記載の手順を用いて、適切に置換されたニトロアルコールから製造できる。ニトロアルコールを合成する方法は当分野で周知である(J. Am. Chem. Soc. (1947), 69, 2608頁参照)。以下のスキームは、本明細書に詳細に記載するエキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビス(ヒドロパラ-トルエンスルホン酸)塩の合成を改変したものであり、これらのアミン前駆体を得る方法を示している。この所望の塩は、標準的手順によって製造することができる。
Figure 2006510662
2が存在するアザビシクロIIの化合物はまた、本明細書に詳細に記載するエキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビス(ヒドロパラ-トルエンスルホン酸)塩の合成において記載した中間体を修飾することによっても製造できる。例えば、Tetrahedron (1999), 55, 13899頁に記載された手順を用いて、中間体6を酸化してアルデヒドとし、有機金属試薬で処理して中間体20を得ることができる。中間体20を、エキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビス(ヒドロパラ-トルエンスルホン酸)塩の合成に関して記載した方法を用いて、アミンに変換することができる。アミンを得た後に、標準的手順を用いて所望の塩を製造できる。
Figure 2006510662
使用したスキームは、エキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを製造するためのものである。しかしながら、記載した改変方法を適用してエンド異性体を製造することもできる。
アザビシクロIIIおよびアザビシクロIVのアミン前駆体を得ることができるいくつかの方法がある:
Figure 2006510662
式中、Lvは-CH2Ph、-CH(Me)Ph、-OH、-OMeまたは-OCH2Phであることができる。
アザビシクロIIIおよびアザビシクロIVのそれぞれのアミン前駆体を、対応するN-2-アザビシクロ[2.2.1]-ヘプタノンのオキシムまたはイミンを当業者に既知の方法によって還元することにより製造できる(J. Labelled Compds. Radiopharm., 53-60 (1995), J. Med. Chem. 988-995, (1998), Synth. Commun. 1895-1911 (1992), Synth. Commun. 2009-2015(1996)参照)。該オキシムは、塩基の存在下で、N-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタノンを塩酸ヒドロキシルアミンで処理することにより製造できる。該イミンは、脱水条件下で、N-2-アザビシクロ[2.2.1]-ヘプタノンを第1級アミンで処理することにより製造できる。N-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタノンは、既知の手順により製造できる(Tet. Lett. 1419-1422 (1999), J. Med. Chem. 2184-2191 (1992), J. Med. Chem. 706-720(2000), J. Org. Chem., 4602-4616 (1995)参照)。
エキソ-およびエンド-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンは、Lewin, A. H.ら, J. Med. Chem., 988-995 (1998)に記載の一般的手順に従って、1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オンから製造される(Thill, B. P., Aaron, H. S., J. Org. Chem., 4376-4380
(1968))。
Figure 2006510662
当業者は、非置換l-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンまたは1-アザビシクロ[3.2.2]ノナン-3-アミン(R2=存在せず)の反応について記載した方法を、置換化合物(R2が存在する)に等しく適用できることを理解するであろう。当業者に知られているように、R2置換基は、標準アルキル化化学反応によって導入することができる。1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オンまたは1-アザビシクロ[3.2.2]ノナン-3-オンを、THFまたはエーテルのような溶媒中、0℃〜-78℃でLDA(リチウムジイソプロピルアミド)のようなヒンダード塩基に曝露し、続いてアルキル化剤(R2Lv、Lv=Cl、Br、I、OTsなど)を添加し、約0℃〜室温に温め、続いて水で後処理して、異性体混合物として所望の化合物が得られる。クロマトグラフ分離(フラッシュ、HPLCまたはキラルHPLC)により、所望の精製アルキル化ケトンが得られる。これからオキシムを形成させ、その後還元して所望のエンドまたはエキソ異性体が得られる。
アミン
N-(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-アミンジヒドロクロリド (2S-メチル-2.2.2-アミン)の製造:例えばUS 20020042428 A1を参照。
1-アザビシクロ-2.2.1アミンの製造:
エキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビス(ヒドロパラ-トルエンスルホン酸)塩(エキソ-[2.2.1]-アミン)の合成:
Figure 2006510662
工程A. 2-(ベンゾイルオキシ)-1-ニトロエタン(中間体1)の製造
塩化ベンゾイル(14.9mL、128mmol)を乾燥ベンゼン(120mL)中のニトロエタノール(9.2mL、128mmol)の撹拌溶液に添加した。この溶液を24時間還流し、次いで真空下で濃縮した。粗製生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。へキサン-EtOAc(80:20)で溶離させて白色固体として中間体1を得た(収率68%):1H NMR(CDCl3)δ8.0、7.6、7.4、4.9、4.8。
工程B. エチルE-4-(ベンジルアミノ)-2-ブテノエート(中間体2)の製造
エチルE-4-ブロモ-2-ブテノエート(10mL、56mmol、tech grade)を、CH2Cl2 (200mL)中のベンジルアミン(16mL、146mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を15分間撹拌し、エーテル(1L)で希釈した。この混合物を、NaHCO3飽和水溶液(3x)および水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。この残留物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。へキサン-EtOAc(70:30)で溶離させて透明油状物質として中間体2を得た(収率62%):1H NMR(CDCl3)δ7.4〜7.2、7.0、6.0、4.2、3.8、3.4、2.1〜1.8、1.3。
工程C. トランス-4-ニトロ-1-(フェニルメチル)-3-ピロリジン酢酸エチルエステル(中間体3)の製造
EtOH(70mL)中の中間体1(6.81g、34.9mmol)および中間体2(7.65g、34.9mmol)の溶液を室温で15時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残留物をエーテル(100mL)およびNaHCO3飽和水溶液(100mL)で希釈した。有機層を分離させて、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。へキサン-EtOAc(85:15)で溶離させて、透明油状物質として中間体3を得た(収率76%):1H NMR(CDCl3)δ7.4〜7.3、4.8〜4.7、4.1、3.8〜3.6、3.3〜3.0、2.7〜2.6、2.4〜2.3、1.2。
工程D. トランス-4-アミノ-1-(フェニルメチル)-3-ピロリジン酢酸エチルエステル(中間体4)の製造
EtOH(100mL)中の中間体3(3.28g、11.2mmol)およびRaNi(1.5g)の混合物をParrボトルに入れ、水素雰囲気下(46psi)で室温で4時間水素化した。この混合物をセライトのパッドを通してろ過し、溶媒を真空下で除去して透明油状物質として中間体4を得た(収率100%):1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.3〜7.2、4.1、3.6、3.2、3.0〜2.9、2.8、2.8〜2.6、2.6〜2.4、2.30〜2.2、1.2。
工程E. トランス-4-(1,1-ジメチルエトキシカルボニルアミド)-1-(フェニルメチル)-3-ピロリジン酢酸エチルエステル(中間体5)の製造
ジ-tert-ブチルジカーボネート(3.67g、16.8mmol)を、氷浴中で冷却したCH2Cl2(30mL)中の中間体4(2.94g、11.2mmol)の撹拌溶液に添加した。この反応物を室温に温め、一晩撹拌した。この混合物を真空下で濃縮した。粗製生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。へキサン-EtOAc(80:20)で溶離させて白色固体として中間体5を得た(収率77%):1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.4〜7.2、5.1〜4.9、4.1、4.0〜3.8、3.6、3.2〜3.0、2.8〜2.6、2.5〜2.4、2.3〜2.1、1.4、1.3。
工程F. トランス(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-(2-ヒドロキシエチル)-1-(N-フェニルメチル)ピロリジン(中間体6)の製造
LiAlH4粉末(627mg、16.5mmol)を、-5℃の浴中の無水THF(125mL)中の中間体5(3.0g、8.3mmol)の撹拌溶液に少量ずつ添加した。この混合物を-5℃の浴中で20分間撹拌し、次いで水(0.6mL)、15%(w/v)NaOH水溶液(0.6mL)および水(1.8mL)を順次添加してクエンチした。過剰の無水K2CO3を添加し、混合物を1時間撹拌し、次いでろ過した。ろ液を真空下で濃縮した。この残留物をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。EtOAcで溶離させて白色固体として中間体6を得た(収率94%);1H NMR(CDCl3)δ7.4〜7.3、5.3〜5.2、4.1〜4.0、3.9〜3.7、3.3〜3.2、2.8〜2.7、2.3〜2.1、1.7、1.5。
中間体6は、ダイアセル(Diacel)キラルパックADカラムを用いたクロマトグラフィーによって分割可能なラセミ混合物である。このようにして得られる2つのエナンチオマーから、(+)-エナンチオマー、[α]25 D+35(c1.0、MeOH)が、鏡像異性的に純粋な対応するエキソ-4-S最終化合物を生じ、(-)-エナンチオマー、[α]25 D-34(c0.98、MeOH)が、鏡像的に純粋なエキソ-4-R最終化合物を生じる。本明細書に記載する方法は、鏡像的に純粋なエキソ-4-S最終化合物を得るために、中間体6の(+)-エナンチオマーを使用した。しかしながら、使用した方法は中間体6の(-)-エナンチオマーに等しく適用可能であり、本明細書が提供する方法に重要ではない変更を加えて、鏡像的に純粋なエキソ-4-R最終化合物が得られる。
工程G. エキソ3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体7)の製造
TEA(8.0g、78.9mml)をCH2Cl2(50mL)中の中間体6(2.5g、7.8mmol)の撹拌溶液に添加し、反応物を氷水浴で冷却した。次いで、CH3SO2Cl(5.5g、47.8mmol)を滴下して加え、混合物を氷水浴中で10分間撹拌した。得られた黄色混合物をNaHCO3飽和水溶液で希釈し、TLCで確認して水層に生成物が残らなくなるまでCH2Cl2で数回抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、真空下で
濃縮した。この残留物をEtOH(85mL)に溶解し、加熱して16時間還流した。反応混合物を室温に冷まし、Parrボトルに移し、10%Pd/C触媒(1.25g)で処理した。このボトルを、水素雰囲気下(53psi)に16時間置いた。この混合物をセライトを通してろ過し、新たに触媒(10%Pd/C、1.25g)を添加した。水素化分解を一晩続けた。水素化分解が完了するまでこの工程をさらに3回繰り返した。最終混合物をセライトを通してろ過し、真空下で濃縮した。この残留物をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。CHCl3-MeOH-NH4OH(90:9.5:0.5)で溶離させて白色固体として中間体7を得た(収率46%):1H NMR(CDCl3)δ5.6〜5.5、3.8〜3.7、3.3〜3.2、2.8〜2.7、2.0〜1.8、1.7〜1.5、1.5。
工程H. エキソ-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンビス(ヒドロ-パラ-トルエンスルホネート)の製造
パラ-トルエンスルホン酸一水和物(1.46g、7.68mmol)を、EtOH(50mL)中の中間体7(770mg、3.63mmol)の撹拌溶液に添加した。反応混合物を加熱して10時間還流し、続いて室温に冷却した。沈殿物を真空ろ過によって回収し、冷EtOHで洗浄して白色固体としてエキソ-[2.2.1]-アミンを得た(84%収率):1H NMR(CD3OD)δ7.7、7.3、3.9〜3.7、3.7〜3.3、3.2、2.4、2.3〜2.2、1.9〜1.8。
エンド-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビス(ヒドロパラ-トルエンスルホン酸)塩(エンド-[2.2.1]-アミン)の合成:
Figure 2006510662
工程I. エチル5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-カルボキシレート(中間体10)の製造
無水EtOH(92.0mL、1.58mol)を、乾燥トルエン(0.470L)中のカリウムエトキシド(33.2g、395mmol)の機械的に撹拌した懸濁液に添加した。混合物が均一になったら、2-ピロリジノン(33.6g、395mmol)を添加し、次いでトルエン(98mL)中のシュウ酸ジエチル(53.1mL、390mmol)の溶液を、添加用漏斗から添加した。添加終了後、トルエン(118mL)およびEtOH(78mL)を順次添加した。混合物を加熱して18時間還流した。混合物を室温に冷却し、HCl水溶液(6.0M溶液150mL)を添加した。混合物を15分間機械的に撹拌した。水層をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して黄色残留物を得た。この残留物をEtOAcから再結晶化させて黄色固体として中間体10を得た(収率38%):1H NMR(CDCl3)δ11.4、7.4、4.3、3.4、2.6、1.3。
工程J. エチル シス-3-ヒドロキシ-2-オキソピペリジン-4-カルボキシレート(中間体11)の製造
氷酢酸中の中間体10(15g、81mmol)と炭素上5%ロジウム(2.0g)との混合物を水素雰囲気下(52psi)に置いた。この混合物を72時間振とうした。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して白色固体として中間体11を得た(収率98%):1H NMR(CDCl3)δ6.3、4.2、4.0〜3.8、3.4、3.3〜3.2、2.2、1.3。
工程K. シス-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3-オール(中間体12)の製造
固体の中間体11(3.7g、19.9mmol)を、氷水浴中で、THF中のLiAlH4の撹拌溶液(1.0M溶液80mL)に少量ずつ添加した。この混合物を室温に温め、次いで反応物を加熱して48時間還流した。混合物を氷水浴中で冷却し、水(3.0mL、170mmol)を滴下して加え、続いてNaOH(15%(w/v)溶液3.0mL)および水(9.0mL、500mmol)を順次添加した。過剰のK2CO3を添加し、混合物を15分間激しく撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を真空下で濃縮して黄色粉末として中間体12を得た(収率70%):1H NMR(DMSO-d6)δ4.3、4.1、3.7、3.5〜3.2、2.9〜2.7、2.5〜2.3、1.5、1.3。
工程L. ベンジル シス-3-ヒドロキシ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体13)の製造
N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(3.04g、12.2mmol)を、NaHCO3飽和水溶液(15mL)中の中間体12(1.6g、12.2mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。この混合物を室温で18時間撹拌した。有機層と水層を分離した。水層をエーテル(3X)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮して黄色油状物質として中間体13を得た(収率99%):1H NMR(CDCl3)δ7.4〜7.3、5.2、4.3、4.1、3.8〜3.7、3.0〜2.8、2.1、1.9〜1.7、1.4。
工程M. ベンジル シス-3-ヒドロキシ-4-[(4-メチルフェニル)スルホニルオキシメチル]ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体14)の製造
パラ-トルエンスルホニルクロリド(1.0g、5.3mmol)を、-15℃の浴中で、ピリジン(10mL)中の中間体13(3.6g、5.3mmol)の撹拌溶液に添加した。この混合物を4時間撹拌し、続いてHCl(6.0M溶液4.5mL)を添加した。CH2Cl2(5mL)を添加した。有機層と水層を分離した。水層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して無色油状物質として中間体14を得た(収率78%):1H NMR(CDCl3)δ7.8、7.4〜7.2、5.1、4.3〜4.2、4.1、3.9〜3.8、2.9〜2.7、2.4、1.9、1.6〜1.3。
工程N. エキソ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-オール(中間体15)の製造
EtOH(50mL)中の中間体14(3.6g、8.6mmol)と10%Pd/C触媒(500mg)との混合物を水素雰囲気下に置いた。この混合物を16時間振とうした。混合物をセライトを通してろ過した。固体NaHCO3(1.1g、13mmol)をろ液に添加し、その混合物を油浴中50℃で5時間加熱した。溶媒を真空下で除去した。この残留物をK2CO3飽和水溶液に溶解した。液-液抽出装置を用いて水層を連続抽出し(18時間)、続いて無水K2CO3で有機層を乾燥し、溶媒を真空下で除去して白色固体として中間体15を得た(収率91%):1H NMR δ3.8、3.0〜2.8、2.6〜2.5、2.4〜2.3、1.7、1.1。
工程O. エンド-3-アジド-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体16)の製造
氷水浴中で、トルエン-THF(50mL、3:2)中の中間体15(1.0g、8.9mmol)とトリフェニルホスフィン(3.0g、11.5mmol)との混合物に、トルエン中のアジ化水素酸溶液(約2M溶液15mL)およびトルエン(20mL)中のジエチルアザジカルボキシレート(1.8mL、11.5mmol)の溶液を順次添加した。この混合物を室温に温め、18時間撹拌した。混合物を、1.0M HCl水溶液で抽出した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を捨てた。水層のpHを、50%NaOH水溶液で9に調節した。水層をCH2Cl2(3X)で抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。粗製生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。CHCl3-MeOH-NH4OH(92:7:1)で溶離させて無色油状物質として中間体16を得た(収率41%):1H NMR(CDCl3)δ4.1、3.2、2.8、2.7〜2.5、2.2、1.9、1.5。
工程P. エンド-3-アミノ-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンビス(ヒドロ-パラ-トルエンスルホネート)の製造
EtOH(10mL)中の中間体16(250mg、1.8mmol)と10%Pd/C触媒(12mg)の混合物を水素雰囲気(15psi)下に置いた。この混合物を1時間室温で撹拌した。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。その残留物をEtOH(10mL)に溶解し、パラ-トルエンスルホン酸一水和物(690mg、3.7mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、沈殿物をろ過した。沈殿物を冷EtOHおよびエーテルで順に洗浄した。沈殿物を真空乾燥させて、白色固体としてエンド-[2.2.1]-アミンを得た(収率85%):1H NMR(CD3OD)δ7.7、7.3、4.2、3.9、3.6〜3.4、3.3〜3.2、2.4、2.3、2.1。
エキソ-tert-ブチル(1S,2R,4R)-(+)-2-アミノ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(7-アザ-[2.2.1]-アミン)の製造:
Figure 2006510662
メチル-3-ブロモ-プロピオレートの製造:
メチルプロピオレート(52mL、0.583モル)を、アセトン1,700mL中、窒素下で、再結晶化させたN-ブロモ-スクシンイミド(120g、0.674モル)と混合した。この溶液を単一のロット中、硝酸銀(9.9g、0.0583モル)でニートで処理し、反応物を室温で6時間撹拌した。アセトンを減圧下で除去し(25℃、浴温)、灰色スラリーを得た。このスラリーをヘキサン2 x 200mLで洗浄し、灰色固体を濾過により除去し、ろ液を真空下で濃縮し、淡黄色油状残留物95 gを得た。粗製物質を短い経路を介して減圧下(65℃、約25 mm Hg)で、ドライアイス/アセトン冷却受容器中に蒸留し、淡黄色油状物質としてメチル-3-ブロモ-プロピオレート83.7 g(88%)を得た。C4H3BrO2についての分析計算値:C, 29.48;H, 1.86。実測値:C, 29.09;H, 1.97。
7-tert-ブチル 2-メチル 3-ブロモ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン-2,7-ジカルボキシレートの製造。
メチル-3-ブロモ-プロピオレート(83.7g、0.513モル)を窒素下でN-t-ブチルオキシ-ピロール(430ml、2.57モル)に加えた。暗色混合物を90℃浴中で30時間温め、冷却し、過剰量のN-t-ブチルオキシ-ピロールの大部分をドライアイス/アセトンコンデンサーを用いて真空除去した。暗色油状残留物をシリカゲル(230〜400メッシュ)1kg上のクロマトグラフに付し、0〜15% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて、濃縮し、7-tert-ブチル 2-メチル 3-ブロモ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン-2,7-ジカルボキシレート97 g(57%)を暗黄色油状物質として得た。HRMS(FAB)C13H16BrNO4+Hについての計算値:330.0341、実測値:330.0335(M+H)+
(+/-)エンド-7-tert-ブチル 2-メチル 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,7-ジカルボキシレートの製造
7-tert-ブチル 2-メチル 3-ブロモ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン-2,7-ジカルボキシレート(97g、0.294モル)を、PARRボトル中で、無水EtOH 900mL中の10% Pd/C(6.8g)に加えた。懸濁液を水250mL 中のNaHCO3 (25g、0.301モル)の溶液で希釈し、混合物を50 PSIで2.5時間水素化した。触媒をろ過により除去し、新しいEtOHで洗浄し、ろ液を真空下で濃縮し、残留物を得た。残留物を飽和NaHCO3 1 x 200mlおよびCH2Cl2 (4 x 100mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(1:1K2CO3/MgS04)、真空下で濃縮し、(+/-)エンド-7-tert-ブチル 2-メチル 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,7-ジカルボキシレート72.8 g(98%)を得た。MS(EI)C14H22O4について。m/z :255(M)+
(+/-)エキソ-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボン酸の製造。
(+/-)エンド-7-tert-ブチル 2-メチル 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,7-ジカルボキシレート(72.8g、0.285モル)を乾燥フラスコ中で窒素下、乾燥MeOH1000mL中に溶解した。この溶液を単一のロット中で、固体NaOMe(38.5g、0.713モル)をニートで用いて処理し、反応物を温め、4時間還流した。混合物を0℃に冷却し、水400mLで処理し、反応物を室温に温まるよう1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して約400mLとし、水性残留物のpHを12NHClを用いて4.5に調節した。沈殿物を回収し、乾燥した。褐色のわずかに粘着性の固体をヘキサン中60%エーテル2 x 100mlで洗浄し、乾燥し、エキソ-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボン酸47 g(68%)をオフホワイト色粉末として得た。HRMS(FAB); C12H19NO4+Hについての計算値:242.1392、実測値242.1390(M+H)+
(+/-)エキソ-tert-ブチル2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレートの製造。
(+/-)エキソ-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボン酸(32.5g、0.135モル)を、乾燥フラスコ中、窒素下で乾燥トルエン560mL中のTEA(24.4ml、0.175モル)と混合した。この溶液をジフェニルホスホリルアジド(37.7mL、0.175モル)で滴下処理して、20分間室温で撹拌した。混合物をベンジルアルコール(18.1mL、0.175モル)で処理し、反応物を50℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し、5%クエン酸2 x 250mL、水2 x 200mL、飽和重炭酸ナトリウム2 x 200mLおよび飽和NaCl 2 x 100mLで連続して抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮し、琥珀色油状物質とした。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)800 g上のクロマトグラフに付し、15〜50% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、 (+/-)エキソ-tert-ブチル2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート 44 g(94%)を青白色油状物質として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.29-1.60, 1.44, 1.62-2.01, 3.76-3.88, 4.10, 4.24, 5.10, 7.36 ppm。
エキソ-tert-ブチル(1S,2R,4R)-(+)-2 {[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレートおよびエキソ-tert-ブチル(1R,2S,4S)-(
-)-2 {[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレートの製造。
単離した(+/-)エキソ-tert-ブチル 2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレートを、分取キラルHPLC(50x500 mm Chiralcel OJカラム、30℃、70mL/分10/90(v/v)イソプロパノール/ヘプタン)により分割した。該分割によって、エキソ-tert-ブチル(1S,2R,4R)-(+)-2{(ベンジルオキシ)カルボニル}アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート10.5gおよびエキソ-tert-ブチル-(1R,2S,4S)(-)-2 {[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート15.5 gを得た。
2Rエナンチオマーをエーテル12mL、続けてヘキサン12mLで摩砕し(なかなか除去できないジアステレオ不純物および鏡像異性不純物を除去するため)、乾燥し、精製されたエキソ-tert-ブチル(1S,2R,4R)-(+)-2 {[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート9.5 g(43%)を、99%エナンチオマー過剰で得た。C19H26N2O4についてのMS(EI)、m/z :346(M)+。[α]25 D= 22、(c 0.42、クロロホルム)。
2Sエナンチオマーをエーテル20mL、続けてヘキサン20mLで摩砕し、精製されたエキソ-tert-ブチル(1R,2S,4S)-(-)-2{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート14 g(64%)を、99%エナンチオマー過剰で得た。C19H26N2O4についてのMS(EI)、m/z :346(M)+。[α]25 D =-23、(c 0.39、クロロホルム)。
エキソ-tert-ブチル-(1S,2R,4R)-(+)-2-アミノ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(7-アザ-[2.2.1]-アミン)の製造。
エキソ-tert-ブチル(1S,2R,4R)-(+)-2{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(9.5g、27.4mmol)を、500mL Parrボトル中で、無水EtOH 75mL中の10%Pd/C 950mgと混合した。反応混合物を50 PSIで3時間水素化し、触媒をろ過により除去し、ろ過ケークをMeOHで洗浄した。ろ液を真空下で濃縮し、残留物6.4 gを得た。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)200 g上のクロマトグラフに付し、1%濃NH4OHを含む7%CH30H/CHCl3で溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、エキソ-tert-ブチル-(1S,2R,4R)-(+)-2-アミノ-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート5.61 g(96%)を、青白色油状物質として得た。C11H20N2O2についてのMS(EI)、m/z
:212(M)+。[α]25 D = 9、(c 0.67、クロロホルム)。
1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンの製造:
3R,5R-[3.2.1]-アミンの製造:
(3S)-1-[(S)-1-フェネチル]-5-オキソ-3-ピロリジン-カルボン酸:
文献の手順に従って(Nielsenら, J. Med. Chem 1990, 70-77)、イタコン酸(123.17g、946.7mmol)および(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン(122.0mL、946.4mmol)の混合物を160℃の油浴中で4時間加熱(ニート)した。冷却時に、MeOH(〜200mL)を加え、得られた固体をろ過により回収した。固体をEtOH(〜700mL)で処理し、スチームバスを用いて、溶媒の残りが〜450mLになるまで加温した。室温に冷却後、固体を回収し、乾燥し、白色結晶固体として83.2 gを得た:[α]25 D =-80(c 0.97、DMSO)。MS(EI)m/z 233(M+)。
共鳴3.59の欠如は、単一のジアステレオマーであることを意味する。その他のジアステレオマーは、最初のMeOH摩砕液から得ることができる。この物質の結晶化が試みられ、一様に少量の(3RS)-1-[(S)-1-フェネチル]-5-オキソ-3-ピロリジン-カルボン酸が得られた。
(3S)-1-[(S)-1-フェネチル]-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン:
Et2O(200mL)中の (3S)-1-[(S)-1-フェネチル]-5-オキソ-3-ピロリジン-カルボン酸(82.30g、352.8mmol)の懸濁液を、Et2O(700mL)中のLiAlH4(17.41g、458.6mmol)のスラリーに少量ずつ加えた。混合物は添加中に還流し始めた。懸濁液を含む添加用ろう斗をEt2O(2 x 50mL)でリンスし、混合物を50℃の油浴中で更に2時間加熱し、まず室温に冷まし、次いで更に氷浴を用いて冷却した。混合物を注意深くH2O(62mL)で処理した。得られた沈殿物をろ過し、Et2Oでリンスし、これを捨てた。ろ液を濃縮して、黄色油状物質を得た。EtOAcを油状物質に加えたときに、固体が形成し始めた。次いでヘキサンを加え、ろ過により取り出し、乾燥し、白色固体として43.3 g を得た。[α]25 D =-71(c 0.94、CHCl3)。MS(EI)m/z 205(M+)。
(3R)-1-[(S)-1-フェネチル]-3-(シアノメチル)ピロリジン:
クロロホルム(350mL)中の (3S)-1-[(S)-1-フェネチル]-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン(42.75g、208.23mmol)の溶液をN2下で加熱還流した。この溶液をクロロホルム(40mL)中の塩化チオニル(41.8mL、573mmol)の溶液で、45分かけて滴下処理した。混合物を更に30分間攪拌し、冷却し、濃縮した。残留物をH2O (〜200mL)で希釈し、1N NaOHをpH〜8(pH紙)まで加えた。少量の(〜50mL)飽和NaHCO3 を加え、塩基性混合物をEtOAc(3 x 400mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、そして濃縮して(3S)-1-[(S)-1-フェネチル]-3-(クロロメチル)ピロリジンを赤橙色油状物質46.51 gとして得た:Rf:0.50(EtOAc-ヘキサン 1:1);MS(ESI+)m/z 224.2(MH+)。塩化化合物(46.35g、208.0mmol)をフラスコに移し、ジメチルスルホキシド(200mL)を加え、溶液をNaCN(17.84g、363.9mmol)で処理した。混合物を100℃油浴中、N2下で一晩加熱し、冷却した。褐色混合物をH2O (300mL)に注ぎ、EtOAc(1000mLを数回に分けて使用)で抽出した。合わせた有機層をH2O (6 x〜50mL)、塩水(〜100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して橙赤色油状物質として40.61 gを得た:Rf:0.40(EtOAc-PhCH31:1)。MS(ESI+)m/z 215.2(M+H+)。
(3R)-メチル 1-[(S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-アセテート:
アセチルクロリド(270mL、3.8mol)を冷(0℃)メタノール(1100mL)を含むフラスコに注意深く加えた。添加が完了した後に、酸性溶液を45分間(0℃)撹拌し、次いでメタノール(200mL)中の(3R)-1-[(S)-1-フェネチル]-3-(シアノメチル)ピロリジン(40.50g、189.0mmol)を加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温で100時間撹拌した。得られた懸濁液を濃縮した。水(〜600mL)を加え、混合物を45分間撹拌し、次いでpHを、NaHCO3 飽和水溶液〜700mLを加えることにより(塩基性になるように)調節した。混合物をEtOAc(3 x 300mL)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、セライトを通してろ過し、濃縮し、橙赤色油状物質として36.86 gを得た。MS(ESI+)m/z 248.2(M+H+)。
(5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン ヒドロクロリド:
THF(265mL)中の (3R)-メチル1-[(S)-1-フェニルエチル(phenylethly)]ピロリジン-3-アセテート(25.72g、104.0mmol)の溶液をCO2/アセトン浴中、N2下で冷却した。次いで、ICH2Cl(22.7mL、312.0mmol)を加え、混合物を30分間撹拌した。2.0M リチウムジイソプロピルアミド(ヘプタン/THF/エチルベンゼン、156mL、312mmol)の溶液をゆっくりと30分間かけて加えた。この反応の間に内部温度は最大-40℃に達した。1時間後飽和NH4Cl(100mL)を加え、混合物を室温に温めた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。得られた赤褐色泡状物質をクロマトグラフ(300 g SiO2、CHCl3-MeOH-NH4OH(89:10:1)、続けてCHCl3-MeOH(3:1))に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、(5R)-3-オキソ-1-[(1S)-1-フェニルエチル]-1-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン クロリド(10.12g)を褐色泡状物質として得た(MS(ESI+)m/z 230.1(M+H+)。この泡状物質(10.1 g,38mmol)をMeOH(500mL)中にとり、10% Pd(C)(3.0 g)を加え、この混合物を一晩水素化した(45 psi)。混合物をろ過し、再度還元条件に付した (9.1g、10% Pd/C、50 psi)。5時間後、TLCが(5R)-3-オキソ-1-[(1S)-1-フェニルエチル]-1-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン クロリドの消耗を示した。この混合物をろ過し、濃縮し、そして摩砕し(最小限のiPrOH)、工程を2回行ってオフホワイト色固体として合計3.73 g を得た:[α]25 D = 33(c 0.97, DMSO)。MS (EI)m/z 125(M+)。
(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンジヒドロクロリド:
Figure 2006510662
(5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン ヒドロクロリド(3.64g、22.6mmol)、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド(2.04g、29.4mmol)、およびエタノール(130mL)を含むフラスコに、酢酸ナトリウム3水和物(9.23g、67.8mmol)を加えた。混合物を3時間撹拌し、ろ過し、濃縮した。得られた白色固体をn-プロパノール(100mL)にとり、ナトリウム(〜13.6g、618mmol)を20〜25回に分けて加えた。反応は自発的に始まって還流し、そして該反応を油浴(100℃)中で加熱した。添加は〜20分内に完了し、混合物が〜40分後に固化した。油浴を取り除き、n-プロパノール(2 x 25mL)を加えて残っていたナトリウム金属を溶解した。混合物をH2O (100mL)を滴下して加えることにより注意深くクエンチした。NaCl飽和水溶液(20mL)を加え、層を分離した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、新たに調製したMeOH/HClで処理し、濃縮した。得られた固体をEtOH 30mLで摩砕し、ろ過し、真空乾燥し、白色固体として3.51 gを得た:[α]25 D =-3(c 0.94、DMSO)。MS(FAB)m/z 127(MH+)。
エンド-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンジヒドロクロリド(エンド-[3.2.1]-アミン)の製造:
Figure 2006510662
1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン ヒドロクロリド(2.80g、17.3mmol)、エタノール(25mL)、およびヒドロキシルアミンヒドロクロリド(1.56g、22.4mmol)の混合物を、酢酸ナトリウム3水和物(7.07g、51.2mmol)で処理した。混合物を3時間撹拌し、真空下で濃縮した。残留物をCH2Cl2で希釈し、チャコールで処理し、ろ過し、そして濃縮した。得られたオキシム(3.1mmol)を酢酸(30mL)で処理し、PtO2(50mg)上で12時間50psiで水素化した。次いで混合物をろ過し、そして濃縮した。残留物を最小量の水(6mL)にとり、固体NaOHを用いてpHを>12に調節した。次いで混合物を酢酸エチル(4 X 25mL)で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、エーテルHClで処理し、濃縮して、エンド-[3.2.1]-アミンを得た。
3.2.2アミンの製造:
Figure 2006510662
tert-ブチル4-(2-オキソプロピリデン)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体101):
水素化ナトリウム(60% 油中分散、2.01g、50.2mmol)をペンタン(3X)で洗浄し、乾燥THF(40mL)中に懸濁した。この溶液を0℃に冷却し、次いでジエチル(2-オキソプロピル)ホスホネート(9.75g、50.2mmol)を滴下して加えた。添加完了後、溶液を室温に温め、30分間撹拌した。tert-ブチル 4-オキソ-1-ピペリジンカルボキシレート(5.0g、25.1mmol)を10分かけて数回に分けて加え、続けて室温で2時間撹拌した。塩化アンモニウムの飽和水溶液を加え、続けてエーテルで希釈した。有機層を水で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して黄色油状物質を得た。粗製生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-エーテル(60:40)で溶離させて、中間体101、4.5g(75%)を白色固体として得た:1H NMR(CDCl3)δ6.2, 3.5, 3.4, 2.9, 2.3, 2.2, 1.5。
tert-ブチル 4-(2-オキソプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体102)の製造:
EtOH(150mL)中の中間体101(4.5g、19mmol)および活性炭素(450mg)上の10% パラジウムの混合物をParrボトル中に置き、50psiで5時間水素化した。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して、中間体102、4.3g(94%)を透明油状物質として得た:1H NMR(CDCl3)δ4.1, 2.8, 2.4, 2.2, 2.0, 1.7, 1.5, 1.1。
tert-ブチル4-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(中間体103):
THF中のリチウム ヘキサメチルジシリルアミドの撹拌溶液(20.0mL、1.0 M)に、-78℃浴中でクロロトリメチルシラン(11.0mL、86.4mmol)を滴下して加えた。混合物を-78℃で20分間撹拌し、続けてTHF溶液(50mL)中の中間体102(3.21g、13.3mmol)を滴下して添加した。添加完了後、混合物を-78℃で30分間撹拌した。混合物を氷水浴中で0℃に温め、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド(5.25g、14.0mmol)を加えた。混合物を氷浴中で30分間撹拌し、続けて水およびエーテルを加えた。水層をエーテルで洗浄し、合わせた有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、黄色油状物質を得た。粗製生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-エーテル(60:40)で溶離させて中間体103、2.2g(52%)を黄色油状物質として得た:1H NMR(CDCl3)δ4.2-4.1, 3.9, 2.8, 2.7, 2.6, 2.1-2.0, 1.7, 1.5, 1.2-1.1.2。
1-ブロモ-3-ピペリジン-4-イルアセトントリフルオロアセテート(中間体104):
CH2Cl2 (30mL)中の中間体103(2.2g、6.9mmol)の撹拌溶液に、氷水浴中でトリフルオロ酢酸(10mL、130mmol)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、中間体104、2.0g(87%)を黄色残留物として得た:C8H15BrNOについてのMS(ESI)[M+H] m/z 220。
1-アザビシクロ[3.2.2]ノナン-3-オン(中間体105):
アセトニトリル(680mL)中のDIEA(13mL)の撹拌溶液に、還流温度でアセトニトリル(125mL)中の中間体104(2.0g、6.0mmol)の溶液を、シリンジポンプを介して4時間かけて加えた。混合物を還流温度で一晩維持した。混合物を真空下で濃縮し、残った残留物を飽和炭酸カリウム水溶液およびCHCl3-MeOH(90:10)の間に分配した。水層をCHCl3-MeOH(90:10)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、褐色油状物質を得た。粗製生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。CHCl3-MeOH-NH4OH(95:4.5:0.5)で溶離させて、中間体105、600mg(72%)を透明固体として得た:1H NMR(CDCl3)δ3.7, 3.3-3.2, 3.1-3.0, 2.7, 2.3, 2.0-1.8。
1-アザビシクロ[3.2.2]ノナン-3-アミノ ビス(4-メチルベンゼンスルホネート)([3.2.2]-アミン):
EtOH(6.0mL)中の中間体105(330mg、2.4mmol)および酢酸ナトリウム3水和物(670mg、4.8mmol)の撹拌混合物に、ヒドロキシルアミン-ヒドロクロリド(200mg、2.8mmol)を加えた。混合物を室温で10時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を真空下で濃縮して黄色固体を得た。n-プロパノール(30mL)中のこの固体(350mg、2.3mmol)の溶液に、還流温度でナトリウム金属(2.0g、87mmol)を少量ずつ30分かけて加えた。加熱還流を2時間続けた。この溶液を室温に冷却し、塩水を加えた。混合物をn-プロパノールで抽出し、合わせた有機層を真空下で濃縮した。残留物をCHCl3にとり、残った固体をろ過した。ろ液を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、透明固体を得た。EtOH(4mL)中の固体(320mg、2.3mmol)の撹拌溶液に、p-トルエンスルホン酸1水和物(875mg、4.6mmol)を加えた。この溶液を水浴中で45℃に30分間温め、続けて溶媒を濃縮して[3.2.2]-アミン710mg(62%)を白色固体として得た:1H NMR(CD3OD)δ 7.7, 7.3, 4.1-3.9, 3.6-3.4, 2.6-2.5, 2.4, 2.2-2.1, 2.1-2.0, 1.9。
立体異性体の分割:
アミンをカップリングして適当なアミドまたはチオアミドを、ラセミ混合物として形成することができる。次いで、ラセミ混合物を、キラルカラムを用いるクロマトグラフィーまたはキラルHPLC、当業界に広く知られる技術により分割して、必要とされる前記アミドの分割されたエナンチオマー3(R)および3(S)を得ることができる。
本明細書において論じられたアザビシクロ部分を用いるカップリング手順、および式Iの化合物を製造するために本明細書において論じられた様々なW部分は、次のものに記載されており、これらは全て参照により本明細書に加入される:US 6,492,386;US 6,500,840;US 6,562,816;US2003/0045540A1;US2003/0055043A1;US2003/0069296A1;US2003/0073707A1;US2003/015089A1;US2003/0130305A1;US2003/0153595A1;WO03/037896;WO03/40147;WO03/070728;WO03/070731;WO 03/070732。ここで製造される化合物は1つの具体的なアザビシクロ部分についてのものであるかもしれないが、論じられている手順、またはその重要ではないわずかな変更は、式Iの化合物を製造するのに用いることができる。
式IのWを与える中間体は、市販されているか、または既知の手順を用いて、重要ではない変更を行って製造される。
Wが(D)である式Iの化合物は、本明細書および該文献で論じられるカップリング手順を用いて、所望の化合物を得るための重要ではない変更を行って製造される。式IのWを(D)とする以下の中間体は、例示のためのみに示されるものであって、本発明の範囲を限定するためのものではない。本発明の範囲内のその他の中間体は、既知の手順を用いて、または既知の手順にわずかな改変を加えて得ることができる。
中間体D1:フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
カルボン酸を得るための多くの経路があり、例えば本明細書で論じられる酸の製造およびまたエステルの加水分解からの酸の製造、US 6,265,580で論じられる酸の製造が挙げられる。水性メタノールまたはアセトニトリル-メタノール混合物中で水酸化ナトリウムまたはカリウムで処理することにより、n-ブチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを加水分解して、対応するカルボン酸塩が得られる。pH 2.5〜3.5に酸性化することによってカルボン酸が生成し、これを固体として単離する。遊離塩基もまた、少なくとも1.5モル当量の(R)-3-アミノキヌクリジンを用いて、エタノールまたはn-ブチルアルコール中で加熱して直接縮合することにより、n-ブチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートから直接製造できる。
2-クロロ-3-ピリジノール(20.0g、0.154モル)、NaHCO3 (19.5g、0.232モル、1.5当量)
および水150mLを、フラスコ中に入れた。このフラスコを90℃の油浴中に置き、5分後、37%ホルムアルデヒド水溶液(40.5mL、0.541モル、3.5当量)を、6回の不等割用量で、次の順番で加えた:12mL、3 x 8mL、次いで2.2mLを全て90分間隔で、そして次いで最後に反応物を15時間90℃で撹拌した後に2.3mL。反応物を90℃で更に4時間撹拌し、次いでフラスコを氷浴中に置いて冷却した。次いで6N HClを用いて、反応物のpHを1に調節した。反応物を氷浴中で1.5時間撹拌して、望ましくない固体を形成させた。この望ましくない固体をろ過により除去し、ろ液をEtOAcで7回抽出した。合わせた有機抽出物を真空下で濃縮し、トルエンをフラスコに加え、真空下で除去して水を共沸させ、次いでCH2Cl2を加え、真空下で除去して2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-ピリジノール(I-1-D)を淡黄色固体として得た(81%収率)。これは続く反応のために十分に純粋であった。C6H6ClNO2についてのMS(EI)、m/z:159(M)+
I-1-D(11.6g、72.7mmol)およびNaHCO3 (18.3g、218mmol)を、H2O 200mLに加えた。混合物を均一になるまで撹拌し、フラスコを氷浴中に置き、ヨウ素(19.4g、76.3mmol)を加え、反応物を週末にわたって室温で撹拌した。2N NaHSO4を用いて混合物のpHを3に調節し、混合物を EtOAc 4 x 50mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、ろ液を真空下で濃縮して黄色固体を得た。粗製固体を EtOAc で洗浄し、2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-2-D)をオフホワイト色固体として得(62%収率)、ろ液を濃縮して少量にし、シリカゲル(230〜400メッシュ)250g上のクロマトグラフに付し、2.5:4.5:4:0.1 EtOAc / CH2Cl2/ヘキサン/酢酸で溶離させて、更に純粋なI-2-D(12% 収率)を得た。C6H5ClINO2についてのMS(EI), m/z:285(M)+
I-2-D(13.9g、48.6mmol)を、N2下、CHCl3 80mL /THF 40mL中でトリメチルシリルアセチレン(9.6mL、68mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム ジクロリド(1.02g、1.46mmol)およびヨウ化銅(139mg、0.73mmol)と混合した。TEA(21mL、151mmol)を加え、反応物を室温で3時間撹拌し、CHCl3、200mLで希釈した。混合物を5% HCl、2 x 150mLで洗浄し、合わせた水層をCHCl3、2 x 50mLで抽出した。合わせた有機層を50%飽和NaCl、100mLで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して琥珀色油状物質を得た。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)350g上のクロマトグラフに付し、35% EtOAc /ヘキサンで溶離させて2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-[(トリメチルシリル)エチニル]-3-ピリジノール(I-3-D)を金色固体として得た(92%収率)。C11H14ClNO2SiについてのMS(EI)、m/z:255(M)+
EtOH 60mL/TEA 60mL中のI-3-D(7.9g、31.2mmol)およびヨウ化銅(297mg、1.6mmol)をフラスコ中に加えた。反応物を70℃の油浴中に3.5時間置き、室温に冷却し、真空下で濃縮した。残留物を5% HCl 100mLおよびCH2Cl2 (4 x 50mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、粗製琥珀色固体6.5gを得た。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)300g上のクロマトグラフに付し、30〜40% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。2種の異なる所望の化合物を含む画分2セットを、TLC/UVにより同定した。2種の化合物は別々に溶離した。速く溶離した画分プールを合わせて濃縮し、[7-クロロ-2-(トリメチルシリル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メタノール(I-5-D)を白色固体として得た(46%収率)。遅くに溶離した画分プールを合わせて濃縮し、(7-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-4-D)を白色固体として得た(27%収率)。C8H6ClNO2についてのMS(EI)、m/z:183(M)+ (I-4-D)。HRMS(FAB)C11H14ClNO2Siについての計算値 m/z:255.0482、実測値255.0481 (I-5-D)。
I-5-D(1.05g、4.1mmol)および10% Pd/C 触媒(1.05g)を無水EtOH 20mL中に入れた。シクロヘキセン(4mL、40.1mmol)を加え、反応物を2.5時間還流し、次いでセライトを通してろ過した。ろ過ケークを1:1 EtOH/ CH2Cl2で洗浄し、ろ液を濃縮して淡黄色固体を得た。残留物を飽和NaHCO3 40mLの間に分配し、CH2Cl2 (4 x 20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して青白色油状物質(1.04g)を得た。青白色油状物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)50g上のクロマトグラフに付し、50〜70% EtOAc /ヘキサンで溶離させて5-ヒドロキシメチル-2-トリメチルシリル-フロ[2,3-c]ピリジン(I-14-D)を白色固体として得た(90% 収率)。C11H15NO2SiについてのMS(EI)、m/z:221(M)+
I-14-D(770mg、3.48mmol)をMeOH10mL中に溶解した。2N NaOH(3mL、6mmol)を加え、反応物を室温で1.5時間撹拌した。この溶液を真空下で濃縮して残留物を得た。水(20mL)を残留物に加え、CH2Cl24 x 10mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮し、フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメタノール(I-16-D)を白色固体として得た(90% 収率)。C8H7NO2についての分析計算値:C, 64.42;H, 4.73;N, 9.39。実測値:C, 64.60;H, 4.56;N, 9.44。
別法として、I-3-Dを用いて、数工程を経てI-16-Dを得る:I-3-D(44.6g、174.4mmol)をメタノール300mL中で、ヨウ化銅(1.66g、8.72mmol)およびジイソプロピルアミン(44mL、300mmol)と窒素下で混合した。反応物を6時間45〜50℃に温め、室温に冷却し、飽和NaHCO3 100ml、続けて2N NaOH 100mLで処理した。暗色混合物を一晩撹拌し、セライトを通してろ過し、揮発性物質を真空下で除去し、残留物を水 1 x 500mLおよびCH2Cl2 4 x 200mLの間に分配した (いくらかのろ液が良好な分離を得るために必要とされる)。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮し、I-4-D(25.25g、79%)を淡橙色固体として得た。C8H6ClNO2についての分析計算値:C, 52.34;H, 3.29;N, 7.63。実測値:C, 52.27;H, 3.23;N, 7.57。
I-4-D(32.0g、174mmol)を、オーバーヘッド撹拌機を用いて、無水EtOH(900mL)中で亜鉛粉末(34.2g、523mmol)と混合した。混合物を70℃に加熱し、HCl(87.2mL、1.05mol)をゆっくりと滴下して加え、この混合物を1時間加熱還流した。混合物を少し冷却し、ろ過して金属亜鉛を除去し、ほぼ乾燥するまで濃縮した。黄色油状物質をH2O (150mL)および EtOAc (950mL)で希釈し、混合物を温めて還流させながら、20%Na2CO3(310mL)をゆっくりと滴下して処理した。混合物を激しく撹拌して(オーバーヘッド撹拌機を用いて)1時間還流し、少し冷却し、カニューレにより有機物を減圧下で除去した。更に EtOAc (600mL)を加え、混合物を1時間加熱還流し、少し冷却し、有機物を上述のとおりにして除去した。更に EtOAc (600mL)を加え、混合物を室温で一晩撹拌し、次いで1時間加熱還流し、少し冷却し、大部分の有機物を 上述のとおりにして除去した。残った混合物をセライトを通してろ過し、生成物がそれ以上溶出しなくなるまで EtOAc でリンスし、層を分離した。水層を更に EtOAc (2 X 400mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、濃縮して暗黄色固体(23.6 g)を得た。粗製物質をスラリー-パックシリカゲル 900 g上のクロマトグラフに付し、60% EtOAc /ヘキサン(3L)、70% EtOAc /ヘキサン(2L)、および最後に100% EtOAc で溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、I-16-D(19.5g、75%)を白色固体として得た。C8H7NO2についての分析計算値:C, 64.42;H, 4.73;N, 9.39;実測値:C, 64.60;H, 4.56;N, 9.44。
塩化オキサリル(685μL、7.8mmol)を、乾燥フラスコ中N2下でCH2Cl2 30mL中に溶解した。フラスコをドライアイス/アセトン浴中に置き、CH2Cl2 5mL中のDMSO(1.11mL、15.6mmol)を滴下して加え、この混合物を20分間撹拌した。CH2Cl2 10mL中のI-16-D(1.0g、6.7mmol)を加え、反応物を30分間-78℃で撹拌した。TEA(4.7mL、33.5mmol)を加え、反応物を室温に温め、1時間撹拌し、飽和NaHCO3 25mLで洗浄した。有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮し、橙色固体を得た。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)50 g上のクロマトグラフに付し、33% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-17-D)を白色固体として得た(86% 収率)。C8H5NO2についてのMS(EI)、m/z:147(M)+
I-17-D(850mg、5.8mmol)をDMSO 10mL中に溶解した。H2O 3mL中の KH2PO4 (221mg、1.6mmol)を加え、次いでH2O 7mL中のNaClO2(920mg、8.2mmol)を加え、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を水25mLで希釈し、2N NaOHを用いてpHを10に調節し、混合物をエーテル3 x 20mLで抽出した。合わせたエーテル層を捨てた。10% HCl水溶液を用いて水相のpHを3.5に調節し、10%MeOH/ CH2Cl2 13 x 10mLで抽出した。MeOH/ CH2Cl2 有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮して青白色油状物質を得た。残ったDMSOをN2流下、室温で除去し、白色ペースト状物質を得た。ペースト状物質をMeOH中に溶解し、濃縮して乾燥させた。白色固体をエーテルで洗浄し、乾燥し、粗製フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-18-D)を得た(94% 収率)。C8H5NO3についてのMS(ESI)、162.8(M-H)-
中間体D2:フロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボン酸
3-ブロモフラン(8.99mL、100.0mmol)をDMF(8.5mL)中に溶解し、0℃に冷却し、POCl3(9.79mL、105.0mmol)で滴下処理し、1時間室温で撹拌し、次いで80℃に2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、氷上(1 kg)に注ぎ、固体K2CO3を用いてpH 9に中和した。混合物を1時間撹拌し、Et2O(3 X 500mL)で抽出し、乾燥し(K2CO3)、濃縮して暗褐色油状物質を得た。粗製物質をスラリー-パックシリカゲル600 g上のクロマトグラフに付し、6% EtOAc /ヘキサン(4L)、8% EtOAc /ヘキサン(2L)、10% EtOAc /ヘキサン(1L)、および最後に20% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて、真空下で濃縮し、3-ブロモ-2-フルアルデヒド 14.22 g(81 %)を黄色油状物質として得た。MS(EI)m/z:174(M+)。
3-ブロモ-2-フルアルデヒド(14.22g、81.3mmol)を、ベンゼン(200mL)中でエチレングリコール(6.55mL、117.4mmol)およびパラ-トルエンスルホン酸1水和物(772mg、4.06mmol)と混合し、Dean-Starkトラップを用いて5時間加熱還流した。更にエチレングリコール(1.64mL、29.41mmol)およびベンゼン(150mL)を加え、溶液を更に2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、飽和NaHCO3 で処理し、0.5時間撹拌した。層を分離し、有機物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮して褐色油状物質(18.8 g)を得た。粗製物質をスラリー-パックシリカゲル700 g上のクロマトグラフに付し、15% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、2-(3-ブロモ-2-フリル)-1,3-ジオキソラン16.45 g(92%)を黄橙色油状物質として得た。MS(EI)m/z:218(M+)。
2-(3-ブロモ-2-フリル)-1,3-ジオキソラン(438mg、2.0mmol)を、乾燥フラスコ中、窒素下でEt2O(5mL)中に溶解し、-78℃に冷却し、tert-ブチルリチウム(2.59mL、4.4mmol)で滴下処理し、1時間撹拌した。Et2O(2mL)中のDMF(178μL、2.3mmol)を滴下して加え、混合物を-78℃で4時間撹拌し、次いでシュウ酸2水和物(504mg、4.0mmol)、続けて水(2mL)で処理した。冷却浴を取り除き、混合物を1時間かけて室温に温めた。混合物を水(20mL)および EtOAc (20mL)で希釈し、層を分離し、水層を EtOAc (1 X 20mL)で抽出した。有機物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮して黄色油状物質を得た。粗製物質をスラリー-パックシリカゲル12 g上のクロマトグラフに付し、15% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルアルデヒド 228mg(68%)を淡黄色油状物質として得た。MS(EI)m/z:168(M+)。
2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルアルデヒド(2.91g、17.31mmol)をギ酸(17mL、451mmol)および水(4.25mL)と混合し、室温で18時間撹拌した。混合物をゆっくりと水(600mL)中のNaHCO3 (45g、541mmol)の溶液に移し、次いで0.5時間撹拌した。 EtOAc (200mL)を加え、層を分離し、水層を EtOAc (2 X 200mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮して黄色油状物質(3.28 g)を得た。粗製物質をスラリー-パックシリカゲル90 g上のクロマトグラフに付し、20% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、フラン-2,3-ジカルバルデヒド 2.45 gを、わずかにエチレングリコールジホルメートを含んで、黄色油状物質として得た。1H NMR(CDCl3):δ 7.00(d, J= 2 Hz, 1 H), 7.67(d, J= 2 Hz, 1 H), 10.07(s, 1 H), 10.49(s, 1 H)ppm。
メチル(アセチルアミノ)(ジメトキシホスホリル)アセテート(2.34g、9.8mmol)をCHCl3(40mL)中に溶解し、DBU(1.46mL、9.8mmol)で処理し、5分間撹拌し、次いでCHCl3(80mL)中のフラン-2,3-ジカルバルデヒド(1.65g、8.9mmol)の0℃の溶液に滴下して加えた。冷却浴の作用が終わったまま混合物を2.5時間撹拌し、次いで5.5時間室温で、そして最後に24時間50℃で撹拌した。混合物を真空下で濃縮して黄色油状-固体(6.66 g)を得た。粗製物質
を標準的100gスラリー-パックシリカゲル上のクロマトグラフに付し、65% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせ、真空下で濃縮し、メチル フロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキシレート1.30 g(82%)を黄色固体として得た。MS(EI)m/z:177(M+)。
メチル フロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキシレート(1.55g、8.74mmol)をMeOH(30mL)およびH2O (15mL)中に溶解し、3N NaOH(6.4mL)で処理し、室温で7時間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させて、H2O (10mL)中に溶解し、濃HClを用いてpH 2に酸性化した。この溶液を濃縮して乾燥させて、より少量の水(7mL)に懸濁し、得られた固体をろ過により回収した(ロットA)。ろ液を濃縮し、水(3mL)で摩砕し、得られた固体をろ過により回収した(ロットB)。ロットBからのろ液を濃縮し、更に精製することなく酸/塩混合物として続けた(ロットC)。ロットAおよびBの両方を50℃で18時間かけて真空下で乾燥し、ロットA について690mg(48%)およびロットBについて591mg(42%)のフロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボン酸を黄色固体として得た。MS(CI)m/z:164(M+H+)。
中間体D3:7-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
塩化オキサリル(3.1mL、35mmol)を、乾燥フラスコ中でN2下でCH2Cl2 200mL中に溶解した。フラスコを-78℃でドライアイス/アセトン浴中に置き、CH2Cl210mL中のDMSO(4.95mL、70mmol)を滴下して加え、混合物を20分間撹拌した。CH2Cl2 10mL中の(7-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-4-D)(5.5g、30mmol)を加え、反応物を-78℃で30分間撹拌した。次いでTEA(21.3mL、153mmol)を加えた。反応物をドライアイス/アセトン浴中で30分間撹拌し、ドライアイス/アセトン浴を氷浴に代えて、反応物を1時間撹拌し、1:1 飽和NaCl/NaHCO3 100mLで洗浄した。有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮して7-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-6-D)を淡黄色固体として得た(97% 収率)。C8H4ClNO2についてのMS(EI)m/z:181(M)+
I-6-D(3.0g、16.5mmol)をDMSO 40mL中に溶解した。H2O 6.5mL中のKH2PO4(561mg、4.1mmol)を加え、次いでH2O 24mL中のNaClO2(2.6g、23.1mmol)を加え、および反応物を室温で一晩撹拌した。反応物をH2O 200mLで希釈し、2N NaOH を用いてpHを9に調節し、残った全てのアルデヒドをエーテル3 x 50mL中に抽出した。10% HCl水溶液を用いて水相のpHを3に調節し、EtOAc 4 x 50mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して白色固体を得た。この固体をエーテルで洗浄し、乾燥して7-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-7-D)を得た(55% 収率)。C8H4ClN03についてのMS(CI)m/z:198(M+H)。
中間体 D4:2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
I-7-D(980mg、4.98mmol)を、250mL Parr振盪ボトル中で、炭素上の20% 水酸化パラジウム500mgを含むMeOH 75mL中に溶解した。反応混合物を20PSIで24時間水素化した。触媒をろ過により除去し、ろ液を真空下で濃縮して白色固体を得た。固体をMeOH中に溶解し、予めMeOHで洗浄した20mL Dowex 50W-X2 イオン交換樹脂(水素型)上に付した。このカラムをMeOH50mL、続けてMeOH中5% TEA 150mLで溶離し、2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-8-D)を得た(74% 収率)。HRMS(FAB)C8H7N03+Hについての計算値:166.0504、実測値166.0498(M+H)。
中間体D5:3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-2-D)(6.3g、22mmol)を、乾燥フラスコ中、N2下でDMF30mL中に溶解した。フラスコを氷浴中に置き、鉱油中60%水素化ナトリウム(880mg、22mmol)を加えた。フラスコを氷浴中に維持しながら、反応物を30分間撹拌した。氷浴を30分間取り外し、次いでフラスコを氷浴中に戻して反応物を冷却した。3-ブロモ-2-メチルプロペン(23.1mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物をEtOAc 150mLで希釈し、50% 飽和 1:1 NaCl/NaHCO3 4 x 50mLで洗浄した。有機層を
乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して青白色油状物質を得、これをヘキサンから結晶化させて、(6-クロロ-4-ヨード-5-[(2-メチル-2-プロペニル)オキシ]-2-ピリジニル)メタノール(I-19-D)を得た。(86% 収率)。HRMS(FAB)C10H11ClNO2+Hについての計算値:339.9603、実測値339.9604(M+H)。
I-19-D(6.3g、18.9mmol)、ギ酸ナトリウム(1.49g、21.8mmol)、TEA(8mL、57.2mmol)、酢酸パラジウム(202mg、0.9mmol)およびテトラ(n-ブチル)塩化アンモニウム(5.25g、18.9mmol)を、乾燥フラスコ中、N2下でDMF30mL中に加えた。反応物を5時間、60℃に温め、 EtOAc 150mL中に注ぎ、50% 飽和 1:1 NaCl/NaHCO3 4 x 50mLで洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮して青白色油状物質を得た。粗製物質をシリカゲル(Biotage)40 g上のクロマトグラフに付し、30% EtOAc /ヘキサンで溶離させて(7-クロロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-20-D)を得た(54% 収率)。C10H12ClNO2についてのMS(EI)、m/z:213(M)+
I-20-D(2.11g、9.9mmol)および10%Pd/C触媒 600mgを、250mL Parr振盪ボトル中のEtOH30mLに入れた。次いで2N NaOH(5mL、10mmol)を加え、混合物を20PSIで2.5時間水素化した。触媒をろ過により除去し、ろ液を真空下で濃縮して水性残留物を得た。飽和NaHCO3 (20mL)を該残留物に加え、CH2Cl2 4 x 20mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮して(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-21-D)を得た(92% 収率)。C10H13NO2についてのMS(EI)、m/z:179(M)+
塩化オキサリル(869 μL、9.9mmol)を、乾燥フラスコ中、N2下でCH2Cl2 50mL中に溶解した。フラスコを-78℃のドライアイス/アセトン浴中に置き、CH2Cl2 5mL 中のDMSO(1.41mL、19.8mmol)を滴下して加え、混合物を20分間撹拌した。次いでCH2Cl2 5mL中のI-21-D(1.53g、8.5mmol)を加え、反応物を-78℃で30分間撹拌した。TEA(5.9mL、42.5mmol)を加え、反応物を-78℃で20分間撹拌した。ドライアイス/アセトン浴を取り除き、反応物を1時間撹拌し、反応物を飽和NaHCO3 25mLで洗浄した。有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して橙色固体を得た。粗製物質をシリカゲル(Biotage)40 g上のクロマトグラフに付し、25% EtOAc /ヘキサンで溶離させて3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-22-D)を得た(92% 収率)。C10H11NO2についてのMS(EI)、m/z:177(M)+
I-22-D(1.35g、7.62mmol)をTHF 40mL、t-ブタノール20mLおよびH2O 20mL中に溶解した。KH2PO4(3.1lg、22.9mmol)およびNaClO2(2.58g、22.9mmol)を加え、反応物を週末にわたって室温で撹拌した。反応物を真空下で濃縮して残留物を得た。この残留物を水20mLおよびCH2Cl2 (2 x 50mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して粗製3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-23-D)を得た(99% 収率)。HRMS(FAB)C10H11N03+Hについての計算値:194.0817、実測値194.0808(M+H)。
中間体D6:2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-2-D)(4.6g、16mmol)、プロパルギルトリメチルシラン(2g、17.8mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(156mg、0.21mmol)、ヨウ化銅(122mg、0.64mmol)およびピペリジン(3.52mL、26.6mmol)を、乾燥フラスコ中N2下でDMF 25mLに加えた。混合物を7時間、45℃に温め、一晩室温で撹拌し、 EtOAc 150mLで希釈した。混合物を50% 飽和 1:1 NaCl/NaHCO3 4 x 50mL で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して琥珀色油状物質を得た。粗製物質をシリカゲル(230〜400メッシュ)40 g上のクロマトグラフに付し、35% EtOAc /ヘキサンで溶離させて(7-クロロ-2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-24-D)を得た。(44% 収率)。C9H8ClNO2についてのMS(CI), m/z:198(M+H)。
I-24-D(2.0g、10.8mmol)を、250mL Parr振盪ボトル中で、EtOH 25mL中の10%Pd/C触媒500mgに加えた。2N NaOH(6mL、12mmol)を加え、反応物を20PSIで6時間水素化した。触媒をろ過により除去し、ろ液を真空下で濃縮して水性残留物を得た。残留物を50% 飽和NaCl 50mLおよびCH2Cl2 30mLの間に分配した。有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して(2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-25-D)を得た(77% 収率)。C9H9NO2についてのMS(CI)、m/z:164(M+H)。
塩化オキサリル(784μL、8.9mmol)を、乾燥フラスコ中、N2下でCH2Cl2 25mL中に溶解した。フラスコを-78℃のドライアイス/アセトン浴中に置き、CH2Cl2 5mL中のDMSO(1.26mL、17.8mmol)を加えた。混合物を20分間撹拌し、CH2Cl2 5mL中のI-25-D(1.53g、8.5mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、TEA(5.9mL、42.5mmol)を加え、反応物を30分間-78℃で撹拌した。フラスコを氷浴中に置き、反応物を1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3 50mLで洗浄した。有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、次いで真空下で濃縮して褐色の固体を得た。粗製物質をシリカゲル(Biotage)40 g上のクロマトグラフに付し、25% EtOAc /ヘキサンで溶離させて2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-26-D)を得た(99% 収率)。C9H7NO2についてのMS(EI)、m/z:161(M)+
I-26-D(1.15g、7.1mmol)をTHF40mL、t-ブタノール20mLおよびH2O 20mL中に溶解した。2-メチル-2-ブテン(6.5mL、57.4mmol)を加え、次いでKH2PO4(3.1g、22.9mmol)およびNaClO2(2.58g、22.9mmol)を加えた。反応物を室温で6時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮した。水(20mL)を該残留物に加え、白色固体が残った。白色固体を回収し、水、次いでエーテルで洗浄し、乾燥して2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-27-D)を得た(70% 収率)。C9H7NO3についてのMS(EI), m/z:177(M)+
中間体D7:3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-2-D)(7.14g、25.0mmol)を乾燥フラスコ中、N2下でDMF(50mL)中に溶解した。水素化ナトリウム(鉱油中60%分散)(1.0g、25.0mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。臭化アリル(2.38mL、27.5mmol)を加え、反応混合物を室温で48時間撹拌した。この混合物を EtOAc (50mL)で希釈し、1:1NaCl/NaHCO3の50%飽和溶液4 x 25mLで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して白色固体を得た。固体をヘキサンで洗浄し、乾燥して3-(アリルオキシ)-2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨードピリジン(I-50-D)を白色固体として得た(68% 収率)。C9H9ClNO2についてのMS(EI)m/z:325(M)+
I-50-D(5.51g、16.9mmol)を乾燥フラスコ中、N2下でベンゼン(30mL)中に懸濁した。アゾ(ビス)イソブチリルニトリル(289mg、1.8mmol)を加え、混合物を急速に加熱還流し、ベンゼン(10mL)中の水酸化トリブチルスズ(4.91mL、18.2mmol)を加えた。この溶液を1.5時間還流し、室温に冷まし、真空下で濃縮した。得られた残留物をスラリー-パックシリカゲル125 g上のクロマトグラフに付し、 EtOAc /ヘキサン(20%〜60%)の勾配で溶離させて(7-クロロ-3-メチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-51-D)を白色固体として得た(89% 収率)。C9H10ClNO2+HについてのMS(ESI), m/z:200.1(M+H)。
I-51-D(3.00g、15.0mmol)を、Parr振盪ボトル中の炭素上20%水酸化パラジウム(800mg)
および2N NaOH(9.2mL、18.2mmol)に加えた。混合物を20PSIで3時間水素化し、セライトを通してろ過し、真空下で濃縮して残留物を得た。得られた残留物をH2O (50mL)およびCH2Cl2 (4 x 30mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して無色油状物質を得、これを静置して固化させて、(3-メチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-52-D)2.50 gを白色結晶固体として得た(100%超 収率)。C9H11NO2についてのMS(EI)、m/z:165(M)+
I-52-D(2.48g、15.03mmol)をピリジン(15mL)中に溶解し、無水酢酸(4.18mL、45.09mmol)を加え、室温、N2下で16時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残留物を EtOAc (75mL)で希釈し、50% 飽和NaHCO3 (4 x 30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)た。有機層をろ過し、真空下で濃縮し、(3-メチル-2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メチルアセテート(I-53-D)を無色油状物質として得た。(92% 収率)。C11H13NO3についてのMS(EI)、m/z:207(M)+
I-53-D(2.85g、13.8mmol)をジオキサン(100mL)中に溶解し、2,3,5,6-テトラクロロベンゾキノン(3.72g、15.1mmol)を加え、反応物を17時間加熱還流した。反応物を真空下で濃縮した。得られた褐色固体を1:1 EtOAc /エーテル(50mL)で洗浄し、不溶性物質をろ去した。ろ液を濃縮して褐色固体を得、MeOH(50mL)中に溶解し、2N NaOH(16mL、32mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させて、1N NaOH(75mL)中に溶解し、CH2Cl2 (4 x 50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、濃縮して白色固体(2.0 g)を得た。粗製物質をシリカゲル(4 g)上に吸着させて、標準的 40g Biotageカラム上のクロマトグラフに付して、90% EtOAc /ヘキサンで溶離させて (3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(I-54-D)を白色固体として得た。(84% 収率)。C9H9NO2についてのMS(EI)、m/z:163(M)+
塩化オキサリル(1.16mL、13.2mmol)をN2下で乾燥フラスコ中のCH2Cl2 (30mL)に、ドライアイス/アセトン浴中で-78℃で加えた。DMSO(18.80mL、26.5mmol)をゆっくりと加えた。この溶液を20分間撹拌し、I-54-D(1.88g、11.5mmol)を加えた。混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで0〜5℃で30分間撹拌した。この物質を飽和NaHCO3 (75mL)で洗浄し、乾燥し(K2CO3)、ろ過し、真空下で濃縮して黄色固体(3.23 g)を得た。粗製物質をシリカゲル(6 g)上に吸着させ、標準的 40g Biotageカラム上のクロマトグラフに付し、25% EtOAc /ヘキサンで溶離させて3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-55-D)を白色固体として得た(72% 収率)。C9H7NO2についてのMS(EI)m/z:161(M)+
I-55-D(1.33g、8.28mmol)を、N2下でTHF(50mL)、tert-ブチルアルコール(25mL)およびH2O (25mL)中に溶解し、NaClO2(2.81g、24.84mmol)およびKH2PO4(2.25g、16.56mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮して乾燥させ、塩水の50%飽和溶液(60mL)中に溶解し、エーテル(3 X)で抽出した。抽出物のTLCが酸、および残留アルデヒドを示したため、有機層および水層を合わせてNH4OHを用いてpH 10に塩基性化した。該層を分離し、残留アルデヒドを追加のエーテルで抽出した。濃HClを用いて水層をpH 3に酸性化し、次いでCH2Cl2 (4 X)で抽出した。大量の酸が水相中に残ったため、水相を濃縮して乾燥させた。固体をCHCl3(4 X)、次いで10%MeOH/ CH2Cl2 (4 X)で摩砕し、上清における酸の大部分を抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して褐色の固体(1.69g、単離した収率は100%超であった)を得た。固体をCHCl3で希釈し、3時間加熱還流した。フラスコを熱から離し、少し冷まし、次いでろ過した。ろ液を濃縮して褐色固体(1.02 g)を得た。固体をエーテルで摩砕し、ろ過し、乾燥して3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-56-D)を明褐色固体として得た(51% 収率)。C9H7NO3についてのMS(CI), m/z:178(M+H)。
中間体D8:3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
1-クロロ-2-ブテンおよび2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノールから対応する3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-60-D)を製造した。HRMS(FAB)C10H9NO3+Hについての計算値:192.0661、実測値192.0659(M+H)。
中間体D10:フロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボン酸
グリコール酸エチル(35.5mL、375mmol)を、1,2-ジメトキシエタン(400mL)中のNaOH(15.
8g、394mmol)のスラリーに、フラスコを氷浴中に置いてN2下でゆっくりと(20分間かけて)加えた。混合物を室温に温め、30分間撹拌し、1,2-ジメトキシエタン(50mL)中のエチル2-クロロニコチネート(27.84g、150mmol)を10分間かけて加えた。反応物を油浴中で15時間65℃に温めた。混合物を濃縮して乾燥させて、残留物をH2O (500mL)中に溶解し、ヘキサン(500mL)で洗浄し、5%HClを用いてpH 3に酸性化し、CHCl3(4 x 400mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して黄色固体を得た。固体をエーテル(200mL)中に懸濁し、スチームバス上で体積が40mLに濃縮されるまで加熱した。物質を一晩おいて結晶化させて、次いでろ過し、エチル 3-ヒドロキシフロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-40-D)を淡橙色固体として得た(41% 収率)。ろ液を濃縮することにより更に物質を得た。エーテル中で2回再結晶化させることによってI-40-Dを淡黄色固体として得た(7.3% 収率)。C10H9NO4についてのMS(EI)、m/z:207(M)+
I-40-D(207mg、1.0mmol)をCH2Cl2 (5mL)中のTEA(139μL、1.0mmol)に室温で加え、2-[N,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]-5-クロロピリジン(393mg、1.0mmol)を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌し、 EtOAc (25mL)で希釈し、塩水の50%飽和溶液(2 x 15mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して黄色油状物質を得、これを静置して固化させた。粗製物質をシリカゲル(1.2 g)上に吸着させ、スラリー-パックシリカゲル25 g上のクロマトグラフに付し、20% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、エチル 3-([(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ)フロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-41-D)を白色結晶固体として得た(98% 収率)。C11H8F3NO6Sについての分析計算値:C, 38.94;H, 2.38;N, 4.13, 実測値:C, 38.84;H, 2.29;N, 4.11。
I-41-D(1.36g、4.0mmol)を、250mL Parr振盪ボトル中で、EtOH(100mL)/ H2O (5mL)において、10% Pd/C 触媒(68mg)およびNaHCO3 (336mg、4.0mmol)に加えた。この混合物を10PSIで5時間水素化し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。この残留物を50%飽和NaHCO3 (80mL)および EtOAc (80mL)の間に分配した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮して無色油状物質を得、これを静置して固化させた(793mg)。粗製物質を40 gスラリー-パックシリカゲル上のクロマトグラフに付し、25% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、エチルフロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-42-D)を白色固体として得た(90% 収率)。C10H9NO3についてのMS(EI)、m/z:191(M)+
I-42-D(758mg、3.96mmol)をMeOH(20mL)中に溶解し、H2O 6mL中の水酸化リチウム1水和物(366mg、8.7mmol)をN2下で加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、ほぼ乾燥するまで濃縮し、H2O (5mL)で希釈し、そして10%HClを用いてpH 3に酸性化した。得られた固体を濾過により回収し、追加の水で洗浄し、乾燥してフロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボン酸(I-43-D)を白色固体として得た(97% 収率)。C8H5NO3についてのMS(EI)、m/z:163(M)+
中間体D11:3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-70-D)を、中間体C7について記載した方法を用いて、重要ではない変更を加えて、1-クロロ-3-メチル-2-ブテンおよび2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-2-D)から出発して製造した。HRMS(FAB)C11H11NO3+Hについての計算値:206.0817、実測値206.0817(M+H)+
中間体D12:チエノ[2,3-b]ピリジン-2-カルボン酸
乾燥フラスコ中、N2下のTHF(200mL)を、該フラスコを-78℃でドライアイス/アセトン浴中に置くことによって冷却した。ブチルリチウム(125mL、200mmol)を滴下して加え、続けてTHF(10mL)中のヨードベンゼン(11.19mL、100mmol)を滴下して加えた。この溶液を-78℃で30分間撹拌した。THF(3mL)中のジイソプロピルアミン(0.70mL、5mmol)およびTHF(30mL)中の2-クロロピリジン(9.46mL、100mmol)を連続して滴下して加え、溶液を-40℃で1時間撹拌した。THF(25mL)中のホルミルピペリジン(11.1mL、100mmol)を滴下して加え、溶液を-40℃で1時間撹拌した。反応物を6N HCl 40mLでクエンチし、エーテル250mLで希釈し、そして少量のチオ硫酸ナトリウム溶液を加えてヨウ素色を除いた。この溶液を飽和NaHCO3で中和し、ろ過し、エーテル(3 x 150mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。粗製物質を600 gスラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、20% EtOAc /ヘキサンで溶離させて2-クロロニコチンアルデヒド(I-90-D)を淡橙色固体として得た(54% 収率)。C6H4ClNOについてのMS(EI)、m/z:141(M)+
I-90-D(1.41g、10.01mmol)を、N2下でDMF(lOmL)およびH2O (1mL)中に溶解した。K2CO3(1.56g、11.27mmol)およびチオグリコール酸メチル(1.00mL、11.25mmol)を数回に分けて加えた。反応物を35℃で24時間撹拌し、冷H2O (75mL)でクエンチし、そして氷浴中に置いて沈殿を促進した。沈殿物をろ過により単離し、メチル-チエノ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-101-D)を橙色粉末として得た(40% 収率)。C9H7NO2SについてのMS(EI)、m/z:193(M)+
I-101-D(0.700g、3.63mmol)をMeOH(15mL)およびH2O 3mL中に溶解した。2N NaOH(1.82mL、3.63mmol)を滴下して加え、反応物を室温で24時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、H2O (40mL)を加えて残留物を溶解した。得られた溶液を濃HClを用いてpH 4に酸性化し、沈殿物をろ過により単離し、チエノ[2,3-b]ピリジン-2-カルボン酸(I-102-D)を白色粉末として得た(85% 収率)。C8H5NO2SについてのMS(EI)、m/z:179(M)+
中間体D13:チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸
2-ニトロチオフェン(33.76g、261.4mmol)を濃HCl(175mL)中に懸濁し、50℃に加熱した。塩化スズ(118.05g、523.2mmol)を数回に分けて加え、反応温度を氷浴により45〜50℃に維持した。添加後、該氷浴を取り除いた。この溶液をゆっくりと1時間かけて30℃に冷ました。この溶液を次いで氷浴中で冷却し、ろ過した。ケークを濃HCl(20mL)で洗浄し、空気流において乾燥し、そしてエーテル(50mL)で洗浄して、2-アミノチオフェンのヘキサクロロスズ酸塩を褐色固体として得た(26% 収率)。
3,3-ジメチル-2-ホルミルプロピオニトリルナトリウム(3.33g、20.2mmol)は、Bertz, S. H.ら, J. Org. Chem., 47, 2216-2217 (1982)に記載された方法から容易に製造できる。3,3-ジメチル-2-ホルミルプロピオニトリルナトリウムをMeOH(40mL)中に溶解し、濃HCl(4mL)およびMeOH(130mL)中の2-アミノチオフェンのヘキサクロロスズ酸塩(10.04g、19.1mmol)をゆっくりと滴下して加えて混合物とした。添加後、混合物を油浴(80℃)中で4時間加熱還流し、次いでMeOH(10mL)および濃HCl(10mL)を加えた。反応物の還流を更に20時間続けた。この溶液を室温に冷却し、反応物を真空下で濃縮した。紫色の残留物をH2O (60mL)中に溶解し、スラリーをろ過した。ケークを粉砕し、55℃に加熱しながら、5% MeOH/CHCl3 (105mL)と共に激しく撹拌した。混合物を冷却し、ろ過し、有機層を濃縮して緑色油状物質を得た。粗製物質を130g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、30% EtOAc /ヘキサンで溶離させてチエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(I-105-D)を淡黄色固体として得た(24% 収率)。HRMS(FAB)C8H4N2S+H についての計算値:161.0173、実測値161.0173(M+H)。
NaOH(0.138g、3.45mmol)を、70% EtOH/ H2O (12mL)中に溶解したI-105-D(0.503g、3.14mmol)の溶液に加えた。混合物を3時間100℃で加熱還流した。反応物を真空下で濃縮し、残留物をH2O (8mL)中に溶解し、濃HClで中和した。スラリーをろ過し、エーテルでリンスした。単離した物質の最初のNMRはカルボキサミド 中間体の存在を示したので、物質を1M NaOH(6mL)中に懸濁し、一晩撹拌した。水(10mL)を加え、溶液をエーテル(3 x 10mL)で抽出し、混合物を濃HClで中和した。スラリーをろ過し、エーテルでリンスしてチエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸(I-106-D)をオフホワイト色固体として得た(48% 収率)。C8H5NO2SについてのMS(EI), m/z:179(M)+
中間体D14:チエノ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸
2-ニトロチオフェン(12.9g、99.9mmol)を濃HCl(200mL)中に溶解し、30℃で激しく撹拌した。粒状スズ(25g、210mmol)をゆっくりと数回に分けて加えた。スズが完全に溶解したときに、EtOH(70mL)中の塩化亜鉛(6.1g、44.7mmol)を滴下して加え、混合物を85℃に加熱し、EtOH(30mL)中のマロンジアルデヒドジエチルアセタール(24mL、100mmol)を加えた。この溶液を85℃で1時間撹拌し続け、氷上に注ぐことによりクエンチした(100 g)。混合物をNH4OHを用いてpH 10に調節し、および得られたスラリーを注意深くセライトを通して一晩ろ過した。リカーをCHCl3(3 x 300mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して褐色油状物質を得た。粗製物質を250g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、35% EtOAc /ヘキサンで溶離させてチエノ[2,3-b]ピリジン(I-110-D)を橙色油状物質として得た(26% 収率)。C7H5NSについてのMS(EI)、m/z:135(M)+
I-110-D(3.47g、25.7mmol)を酢酸(12mL)中に溶解し、85℃に加熱した。30% 過酸化水素(9mL)を滴下して加え、溶液を一晩撹拌した。反応物を室温に冷まし、デンプン-ヨウ素紙を用いてペルオキシド試験が陰性を示すまで、パラホルムアルデヒドでクエンチした。この溶液をH2O (100mL)で希釈し、NaHCO3で中和し、次いでCHCl3(12 x 80mL, 6 x 50mL)で繰り返し抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して褐色固体を得た。粗製物質を70g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、3.5%MeOH/C H2Cl2で溶離させて、チエノ[2,3-b]ピリジン-7-オキシド(I-lll-D)を淡黄色固体として得た(22% 収率)。C7H5NOSについてのMS(EI)、m/z:151(M)+
CH2Cl2中のI-111-Dの0.5M溶液(5mL、2.5mmol)をN2下で、CH2Cl2 8mLで希釈た。ジメチルカルバミルクロリド(0.27mL、2.9 mmol)を滴下して加え、続けてトリメチルシリルシアニド(0.388mL、2.9mmol)をシリンジを介して加えた。反応物を9日間撹拌し、10%K2CO3(10mL)でクエンチした。層を分離し、有機層を単離して乾燥し(K2CO3)、ろ過し、濃縮して褐色固体を得た。粗製物質を25g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、35% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、チエノ[2,3-b]ピリジン-6-カルボニトリル(I-112-D)を淡黄色固体として得た(100% 収率)。C8H4N2Sについての分析計算値:C, 59.98;H, 2.52;N, 17.49, 実測値:C, 59.91;H, 2.57;N, 17.43.
NaOH(398mg、9.95mmol)を70% EtOH/ H2O (20mL)中のI-112-D(674mg、4.2mmol)の溶液に数回に分けて加えた。この溶液を100℃で24時間加熱還流し、反応物を真空下で濃縮した。残留物をH2O (15mL)中に溶解し、エーテル(3 x 10mL)で洗浄した。濃HClを用いてpHを3.5に調節し、沈殿を生成した。スラリーをろ過して、チエノ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸(I-113-D)を白色固体として得た(45% 収率)。C8H5NO2SについてのMS(EI), m/z:179(M)+
中間体D15:チエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸
THF(200mL)を、乾燥フラスコ中N2下で-70℃に冷却し、N-ブチルリチウム(24.4mL、55.0mmol)を滴下して加えた。反応物を氷浴中に置き、THF(20mL)中のDIA(7.71mL、55.0mmol)を滴下して加えた。この溶液を再び-70℃に冷却し、THF(20mL)中の3-クロロピリジン(4.75mL、50.0mmol)を滴下して加えた。反応物を4時間-70℃で撹拌し、THF(20mL)中のギ酸エチル(4.44mL、55.0mmol)を加えた。反応物を更に3時間-70℃で撹拌し、H2O (500mL)でクエンチした。層を分離し、水層を EtOAc (3 x 250mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して暗褐色固体を得た。粗製物質を250g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、50% EtOAc /ヘキサンで溶離させて3-クロロイソニコチンアルデヒド(I-120-D)をオフホワイト色固体として得た(55% 収率)。C6H4ClNOについてのMS(ET)、m/z:141(M)+
I-120-D(2.12g、14.9mmol)を、少量の H2O (7.5mL)を含むDMF(75mL)中に溶解した。メチルチオグリコレート(1.67mL、18.7mmol)およびK2CO3(2.59g、18.7mmol)を数回に分けて加え、混合物を45℃で24時間撹拌した。反応物を冷 H2O (200mL)でクエンチし、 EtOAc (3 x 150mL)で抽出した。合わせた有機層を50% NaCl溶液(3 x 150mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して橙色固体を得た。粗製物質を40g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、50% EtOAc /ヘキサンで溶離させてエチル チエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボキシレート(I-121-D)を淡黄色固体として得た(22% 収率)。
I-121-D(577mg、2.99mmol)をMeOH(15mL)中の2M NaOH(1.5mL、3.0mmol)およびH2O (1.5mL)と混合した。反応物を室温で24時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残留物をH2O (75mL)中に溶解した。濃HClを用いて溶液をにpH 3酸性化した。スラリーをろ過し、H2Oおよびエーテルで洗浄し、乾燥してチエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸(I-122-D)をオフホワイト色固体として得た(38% 収率)。HRMS(FAB)C8H5NO2S+Hについての計算値:180.0119、実測値180.0119(M+H)。
中間体D16:チエノ[3,2-b]ピリジン-2-カルボン酸
3-クロロピリジン(9.5mL、99.9mmol)を酢酸(35mL)中に溶解し、98℃に加熱した。30% 過酸化水素(28mL)を滴下して加え、反応物を98℃で5時間撹拌した。反応物を冷却し、パラホルムアルデヒドを加えて、デンプン-ヨウ素紙を用いてペルオキシド試験が陰性となるようにした。この溶液を真空下で濃縮し、粗製ペースト状物質を600g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、2%MeOH/ CH2Cl2 4L、4%MeOH/ CH2Cl2 2L、および最後に10%MeOH/ CH2Cl2 1Lで溶離させて、3-クロロピリジン 1-オキシド(I-125-D)を青白色油状物質として得た(100% 収率)。
I-125-Dの2M溶液(10mL、20mmol)を追加のCH2Cl2 90mLと混合した。ジメチルカルバモイルクロリド(2.03mL、22.0mmol)を滴下して加え、続けてトリメチルシリルシアニド(2.93mL、22.0mmol)をシリンジを介して加えた。反応物を10日間室温で撹拌し、10%K2CO3(100mL)でクエンチした。層を分離し、有機層を乾燥し(K2CO3)、ろ過し、濃縮して橙色固体を得た。粗製物質を160g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、40% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、3-クロロピリジン-2-カルボニトリル(I-126-D)を白色固体として得た(59% 収率)。C6H3ClN2についてのMS(EI), m/z:138(M)+
I-126-D(1.01g、7.29mmol)およびK2CO3(1.10g、7.96mmol)を、DMF(10mL)およびH2O (1mL)中に加えた。チオグリコール酸メチル(0.709mL、7.93mmol)を滴下して加え、溶液を40℃に加熱し、3時間撹拌した。反応物を冷H2O (70mL)でクエンチし、氷上に置いて沈殿を促進した。スラリーをろ過し、ケークをCHCl3中に溶解した。この有機溶液を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮してメチル 3-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-127-D)を黄色固体として得た(84% 収率)。HRMS(FAB)C9H8N2O2S+Hについての計算値:209.0385、実測値209.0383(M+H)。
I-127-D(0.919g、4.42mmol)を50%次亜リン酸(35mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。亜硝酸ナトリウム(0.61g、8.84mmol)を微小量のH2O中に溶解し、前記溶液に滴下して加え、反応物を氷浴中で3時間撹拌した。3M NaOHを用いてpHを7.9に調節し、溶液を EtOAc (3 x
100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮し、メチル チエノ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキシレート(I-128-D)を黄色固体として得た(44% 収率)。C9H7NO2SについてのMS(EI), m/z:193(M)+
2M NaOH(0.8mL、1.6mmol)およびI-128-D(300mg、1.55mmol)をMeOH(8mL)およびH2O (1mL)に加え、24時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残留物H2O (5mL)で溶解した。5%HClを用いてpHを3.5に調節し、沈殿を生成させた。スラリーをろ過し、エーテルで洗浄してチエノ[3,2-b]ピリジン-2-カルボン酸(I-129-D)を褐色固体として得た(67% 収率)。HRMS(FAB)C8H5NO2S+Hについての計算値:180.0119、実測値180.0121(M+H)。
中間体D17:チエノ[3,2-b]ピリジン-6-カルボン酸
メチル3-アミノチオフェン-2-カルボキシレート(1.52g、9.68mmol)を2M NaOH (10mL、20mmol)中に溶解し、115℃の油浴中で30分間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、氷浴中に置いて、濃HClを用いて注意深く酸性化した。スラリーをろ過し、H2O (25mL)でリンスした。ケークを次いでアセトン(50mL)中に溶解し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して高粘度のペースト状物質を得た。粗製物質を1-プロパノール(25mL)中に溶解し、シュウ酸(0.90g、10.0mmol)を数回に分けて加えた。混合物を38℃で45分間加熱し、室温に冷却し、エーテルで希釈した。沈殿物をろ過により単離し、エーテルで洗浄して3-アミノ-チオフェンオキサレート(I-135-D)を綿毛状の白色固体として得た(70% 収率)。HRMS(FAB)C4H5NS+Hについての計算値:100.0221、実測値100.0229(M+H)。
3,3-ジメチル-2-ホルミルプロピオニトリルナトリウム(5.38g、32.6mmol)を、濃HCl(6mL)を含むMeOH(60mL)中に溶解した。I-135-D(6.16g、32.6mmol)をMeOH(200mL)中に懸濁し、これを酸性溶液に滴下して加えた。混合物を80℃で5時間加熱還流し、更に濃HCl 20mLおよびH2O 20mLを加え;混合物を更に12時間還流し続けた。混合物を真空下で濃縮し、残留物を冷H2O (100mL)で溶解した。得られた沈殿物をろ去し、乾燥してチエノ[3,2-b]ピリジン-6-カルボニトリル(I-136-D)を褐色固体として得た(44% 収率)。HRMS(FAB)C8H4N2S+Hについての計算値:161.0173、実測値161.0170(M+H)。
I-136-D(1.99g、12.5mmol)を70% EtOH/ H2O (20mL)中に溶解し、NaOH(0.52g、13.0mmol)を数回に分けて加えた。混合物を100℃で15時間加熱し、次いで室温に冷ました。混合物を真空下で濃縮した。残留物を冷H2O (30mL)中に溶解し、溶液をエーテル(3 x 10mL)でリンスした。pHを、濃HClを用いて3.5に調節し、所望の生成物を沈殿させて、これをろ過により取り出して、チエノ[3,2-b]ピリジン-6-カルボン酸(I-137-D)を褐色固体として得た(77% 収率)。HRMS(FAB)C8H5NO2S+Hについての計算値:180.0119、実測値180.0118(M+H)。
中間体D18:チエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボン酸
4-クロロピリジンヒドロクロリド(15g、99.9mmol)を、1000mL 1:1 飽和NaHCO3/エーテル中で1時間撹拌することにより遊離塩基化した。層を分離し、水層をエーテル(2 x 175mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して油状物質を得た。THF(300mL)を乾燥フラスコ中で-70℃に冷却した。N-ブチルリチウム(105.1mL、168.2mmol)を滴下して加え、混合物を氷浴中に置いた。THF(50mL)中のジイソプロピルアミン(23.6mL.168.4mmol)を滴下して加え、黄色溶液を30分間撹拌し、反応物を-70℃に冷却した。遊離塩基化された4-クロロピリジンの油状物質(9.55g、84.1mmol)をTHF(50mL)中に溶解し、冷却された黄色溶液中に滴下して加え、これは添加後に暗赤色に変化した。反応物を-70℃で2時間撹拌した。次いでTHF(25mL)中のギ酸エチル(13.6mL、168.3mmol)を、この暗色溶液中に-70℃で滴下して加えた。2時間後、反応物を-10℃に温め、水(450mL)でクエンチした。層を分離し、水層をエーテル(3 x 200mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して油状物質を得た。粗製物質を320g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、30% EtOAc /ヘキサンで溶離させて、4-クロロピリジン-3カルボキシアルデヒド(I-140-D)を橙色油状物質として得、これを真空下で固化して橙色固体を得た(21% 収率)。
I-140-D(2.53g、17.9mmol)をDMF(20mL)およびH2O (2mL)中に溶解した。K2CO3(2.97g、21.5mmol)およびチオグリコール酸メチル(1.92mL、21.5mmol)を数回に分けて加えた。反応物を45℃で24時間撹拌し、次いで冷 H2O (100mL)でクエンチし、フラスコを氷上に置いて沈殿を促進した。沈殿物をろ過により単離し、乾燥してメチル チエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボキシレート(I-141-D)を白色固体として得た(92% 収率)。C9H7NO2SについてのMS(EI), m/z: 193(M)+
I-141-D(2.65g、13.7mmol)をMeOH(70mL)およびH2O (5mL)中に溶解した。2N NaOH(6.86mL、13.7mmol)を滴下して加え、反応物を室温で24時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、H2O (150mL)を加えて残留物を溶解した。得られた塩の溶液を、濃HClを用いてpH 3.5に酸性化し、沈殿物をろ過により単離し、乾燥してチエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボン酸(I-142-D)を白色粉末として得た(57%収率)。 HRMS(FAB)C8H5NO2S+Hについての計算値:180.0119、実測値180.0124(M+H)。
中間体 D19:チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
グリオキシル酸1水和物(20.3g、221mmol)およびベンジルカルバメート(30.6g、202mmol)をエーテル(200mL)中に加えた。この溶液を室温で24時間撹拌した。得られた高粘度の沈殿物をろ過し、残留物をエーテルで洗浄して([(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ)(ヒドロキシ)酢酸(I-150-D)を白色固体として得た(47% 収率)。MS(CI)C10H11NO5+Hについてのm/z:226(M+H)。
I-150-D(11.6g、51.5mmol)を無水MeOH(120mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。濃硫酸(2.0mL)を注意深く滴下して加えた。この氷浴をそのままにして作用を終わらせて、溶液を2日間撹拌した。反応物を氷 500 gと飽和NaHCO3溶液(400mL)との混合物上に注ぐことによりクエンチした。この溶液を EtOAc (3 x 300mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して青白色油状物質を得、これを静置して結晶化させて、メチル([(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ)(メトキシ)-アセテート(I-151-D)を白色固体として得た(94% 収率)。C12H15NO5についての分析計算値:C, 56.91;H, 5.97;N, 5.53, 実測値:C, 56.99;H, 6.02;N, 5.60。
I-151-D(11.76g、46.4mmol)をN2下でトルエン(50mL)中に溶解し、70℃に加熱した。三塩化リン(23.2mL、46.4mmol)をシリンジを介して滴下して加え、溶液を18時間 70℃で撹拌した。次いで亜リン酸トリメチル(5.47mL、46.4mmol)を滴下して加え、70℃で更に2時間撹拌を続けた。混合物を真空下で濃縮して油状物質を得、この粗製物質を EtOAc (100mL)中に溶解し、飽和NaHCO3 (3 x 50mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して体積を30mLにした。この残った溶液を激しく撹拌しながら、沈殿が形成されるまでヘキサンを加えた。沈殿した固体をろ過により取り出し、メチル([(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ)(ジメトキシホスホリル)アセテート(I-152-D)を白色固体として得た(84% 収率)。C13H18NO7PについてのMS(EI)、m/z:331(M)+
MeOH(100mL)中のI-152-D(12.65g、38.2mmol)および無水酢酸(9.02mL、95.5mmol)をParrフラスコに加えた。この溶液を45 PSIで3時間、10% Pd/C 触媒(0.640 g)により水素化した。触媒をろ去し、ろ液を真空下で濃縮して油状物質を得た。油状物質を減圧下に置き、減圧の適用により固化させた。白色残留物を少量の EtOAc 中に溶解し、激しく撹拌しながら沈殿が形成し始めるまでペンタンを加えた。沈殿物をろ過により除去してメチル(アセチルアミノ)(ジメトキシホスホリル)アセテート(I-153-D)を白色粉末として得た(87% 収率)。C7H14NO6PについてのMS(CI), m/z:240(M+H)。
2,3-チオフェン ジカルボキシアルデヒド(1.40g、9.99mmol)をCH2Cl2 (100mL)中に溶解し、フラスコを氷浴中に置いた。I-152-D(2.63g、11.0mmol)をCH2Cl2 (50mL)中に溶解し、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.65mL、11.0mmol)を加え、この溶液を冷却したチオフェン溶液に滴下して加えた。フラスコを氷浴中に置いて、反応混合物を1時間撹拌し、次いで室温で一晩撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、粗製物質を300g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、50% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。画分を2種の異なる群で回収し、所望の化合物を得た。各群の画分を合わせて、それぞれ濃縮した。第一群の画分から、メチル チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(I-154-D)を白色固体として得(41% 収率)、また第二群の画分からメチル チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキシレート(I-155-D)を黄色固体として得た(38% 収率)。C9H7NO2S (I-154-D)についてのMS(EI), m/z:193(M)+。C9H7NO2S(I-155-D)についてのMS(EI)、m/z:193(M)+
I-154-D(736mg、3.8mmol)を水(2mL)を含むMeOH(16mL)中に溶解した。2M NaOH (2.0mL、4.0mmol)を滴下して加え、溶液を室温で撹拌した。2日後(TLCによりエステルの完全な消失が確認された)、反応物を真空下で濃縮した。残留物をH2O (12mL)中に溶解し、10% HClを用いてpHを3.5に調節した。沈殿した固体をろ過により取り出し、該固体をエーテルでリンスしてチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-156-D)を白色固体として得た(58% 収率)。HRMS(FAB)C8H5NO2S+Hについての計算値:180.0119、実測値180.0123(M+H)。
中間体 D20:チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボン酸
メチル チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキシレート(I-155-D)(678mg、3.5mmol)をMeOH(16mL)およびH2O (2mL)中に溶解した。2M NaOH(1.8mL、3.6mmol)を滴下して加え、溶液を室温で撹拌した。2日後(TLCによりエステルの完全な消失が確認された)、溶液を真空下で濃縮した。残留物をH2O (12mL)中に溶解し、10% HClによりpHを3.5に調節した。沈殿した固体をろ過により取り出し、該固体をエーテルでリンスしてチエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボン酸(I-160-D)を白色固体として得た(43% 収率)。HRMS(FAB)C8H5NO2S+H についての計算値:180.0119、実測値180.0123(M+H)。
中間体 D21:1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
2,4-ルチジン(51.4mL、0.445モル)を、N2下、氷浴中でフラスコ中の発煙硫酸250mLに滴下して加えた。この溶液を15分かけて部分的に硝酸カリウム(89.9g、0.889モル)で処理した。反応物を氷浴中で1時間、室温で2時間撹拌し、徐々に100℃の油浴中で5時間温め、次いで130℃の油浴中で4時間温めた。混合物を冷却し、氷 1000mL中に注ぎ、混合物をNaHCO3(1.100g、13.1モル)で中和した。沈殿したNa2SO4をろ過により取り出し、固体をH2O500mLで洗浄し、ろ液をエーテル4 x 500mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色油状物質(50 g)を得た。粗製油状物質を真空下で蒸留して3つの画分を得た: 回収した2,4-ルチジン(85℃)16g、25% 2,4-ジメチル-5-ニトロ-ピリジンが混在する2,4-ジメチル-3-ニトロ-ピリジン(I-169-D)(135〜145℃)16g、および2,4-ジメチル-3-ニトロピリジンが混在する2,4-ジメチル-5-ニトロ-ピリジン(I-170-D)(145〜153℃)16 g。C169の1H NMR (CDCl3)δ2.33, 2.54, 7.10, 8.43 ppm。C170の1H NMR(CDCl3)δ2.61, 2.62, 7.16, 9.05 ppm。
I-170-D/I-169-D(75:25)(5.64g、37mmol)を、N2下、フラスコ中、ジオキサン 300mL中のベンゼンセレン酸無水物(8.2g、22.8mmol)と混合した。反応物を温めて10時間還流し、冷却し、そして濃縮して暗黄色油状物質を得た。油状物質を250 gシリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、15% EtOAc /ヘキサンで溶離させて2-ホルミル-4-メチル-5-ニトロピリジン(I-171-D)を得た(66% 収率)。HRMS(EI)C7H6N2O3についての計算値:166.0378、実測値166.0383(M+)。
I-171-D(1.15 g、6.9mmol)、p-トルエンスルホン酸(41mg、0.22mmol)およびエチレングリコール(1.41mL、25mmol)を、Dean-Starkeトラップを備えたフラスコ中で、トルエン25mL に加えた。反応物を温めて2時間還流し、室温に冷却し、そして真空下で濃縮して油状残留物を得た。粗製油状物質を40g シリカゲル(Biotage)上のクロマトグラフに付し、20% EtOAc /ヘキサンで溶離させて2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチル-5-ニトロピリジン(I-172-D)を得た (90% 収率)。C9H10N2O4についてのMS(EI)、m/z:210(M)+
I-172-D(1.3g、6.2mmol)およびDMF ジメチルアセタール(1.12mL、8.4mmol)を、N2下でDMF 15mLに加えた。反応物を90℃に3時間温め、冷却し、そして反応物を真空下で濃縮した。残留物を250mL Parr振盪ボトル中、EtOH 20mL中の5% Pd/BaSO41.25 gと混合し、該混合物を、取り込みが止まるまで周囲圧力で水素化した。触媒をろ過により除去し、ろ液を250mL Parr振盪ボトル中で、10% Pd/C触媒500mgと混合した。混合物を周囲圧力で1時間水素化した、それ以上の水素の取り込みは観察されなかった。触媒をろ過により除去し、ろ液を真空下で濃縮して褐色固体を得た。粗製物質を50g シリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、7% MeOH/ CH2Cl2で溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、5-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン(I-173-D)を得た(69% 収率)。C10H10N2O2についてのMS、(EI)m/z:190(M)+
I-173-D(800mg、4.21mmol)を10% 水性アセトニトリル44mL中に溶解した。p-トルエンスルホン酸(630mg、3.3mmol)を加え、混合物を5時間加熱還流した。 混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮し、得られた残留物を飽和NaHCO3 15mLで希釈した。淡黄色固体を回収し、水で洗浄し、乾燥し、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-174-D)を得た(81% 収率)。HRMS(FAB)C8H6N2O+Hについての計算値:147.0558、実測値147.0564(M+H)。
I-174-D(500mg、3.42mmol)をギ酸1.5mL中に溶解した。この溶液を氷浴中で冷却し、30%過酸化水素水溶液(722μL、6.8mmol)を滴下して加え、反応物を氷浴中で1時間撹拌し、5℃で一晩静置した。混合物をH2Oで希釈し、固体を回収し、H2Oで洗浄し、乾燥してオフホワイト色固体522mgを得た。ギ酸塩をH2O 7mLに加え、2N NaOH 3mLを加え、5% HCl水溶液によりpHを3に調節した。沈殿物を回収し、乾燥して1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-176-D)を得た (67% 収率)。HRMS(FAB)C8H6N2O2+Hについての計算値: 163.0508、実測値163.0507(M+H)。
中間体 D22:1-メチル-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
5-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン(I-173-D)(1.05g、5.52mmol)を乾燥フラスコ中で、N2下、THF 20mL中に溶解した。60% 水素化ナトリウム(243mg、6.07mmol)を加え、反応物を30分間撹拌し、ヨウ化メチル(360μL、5.8mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残留物を飽和 NaCl 10mLおよびCH2Cl2 (4 x 10mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮して褐色の ペースト状物質を得た。粗製物質を50g シリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、5% MeOH/ CH2Cl2で溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、5-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-1-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン(I-175-D)を得た (86%収率)。HRMS(FAB)C11H12N2O2+Hについての計算値:205.0977、実測値205.0983。
I-175-D(920mg、4.5mmol)を、フラスコ中で10%アセトニトリル水溶液 25mL中に溶解した。p-トルエンスルホン酸(630mg、3.3mmol)を加え、混合物を8時間、90℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮し、残留物を飽和NaHCO3 15mLおよびCH2Cl2 (4 x 10mL)の間に分配した。合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮して1-メチル-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(I-177-D)を得た(99% 収率)。HRMS(FAB)C9H8N2O+Hについての計算値:161.0715、実測値161.0711。
I-177-D(690mg、4.3mmol)をギ酸2mL中に溶解した。この溶液を氷浴中で冷却し、30%過酸化水素水溶液(970μL、8.6mmol)を滴下して加え、反応物を氷浴中で1時間撹拌し、5℃で一晩静置した。混合物を濃縮して乾燥させて、H2O中に懸濁し、2N NaOH によりpHを7に調節した。混合物を濃縮して乾燥させて、MeOH中に溶解し、そして15mL 50W-X2 イオン交換樹脂(水素型)に通して、MeOH 200mL、続けて5% Et3N/MeOH 200mLで溶離させた。塩基性洗浄液を濃縮して乾燥させて1-メチル-ピロロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸(I-178-D)を得た(78% 収率)。HRMS(FAB)C9H8N2O2+Hについての計算値:177.0664、実測値177.0672(M+
H)。
中間体 D23:3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメチルアセテート(5.17g、27.05mmol)をCH2Cl2 (130mL)中に溶解し、飽和NaHCO3 (220mL)により層化し、Br2 (8.36mL、162.3mmol)で処理し、室温で4.5時間、非常にゆっくりと撹拌した。混合物を30分間激しく撹拌し、CH2Cl2 (100mL)で希釈し、層を分離した。水層をCH2Cl2 (2 x 100mL)で抽出し、合わせた有機物を窒素流下で少量になるまで濃縮した。この溶液をEtOH(200mL)で希釈し、K2CO3(22.13g、160.1mmol)で処理し、室温で2.5日間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させて、50% 飽和NaCl(200mL)およびCH2Cl2 (5 x 200mL)の間に分配し、乾燥し(Na2SO4)、真空下で濃縮して黄色固体(6.07 g)を得た。粗製物質をシリカゲル(12 g)上に吸着させ、250g スラリー-パックシリカゲル上のクロマトグラフに付し、50% EtOAc /ヘキサン〜100% EtOAc の勾配で溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、 (3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール5.02 g(81%)を白色固体として得た。MS(EI)m/z:227(M+)。塩化オキサリル(1.77mL、20.1mmol)を乾燥フラスコ中、窒素下でCH2Cl2 (60mL)と混合し、-78℃に冷却し、DMSO(2.86mL、40.25mmol)で滴下処理し、20分間撹拌した。冷却した溶液をTHF(50mL)中の(3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(4.0mg、17.5mmol)の溶液で滴下処理して、1時間撹拌し、次いでEt3N(12.2mL、87.5mmol)で滴下処理した。混合物を30分間-78℃で、次いで30分間0℃で撹拌した。混合物を飽和NaHCO3 (120mL)で洗浄し、有機物を乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮して暗黄色固体(3.91 g)を得た。粗製物質を150g スラリー-パックシリカゲル上のクロマトグラフに付し、30% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド 3.93 g(99%)を白色固体として得た。MS(EI)m/z:225(M+)。
3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(3.26g、14.42mmol)をTHF(100mL)/t-BuOH(50mL)/ H2O (50mL)中に溶解し、NaOCl2(4.89g、43.3mmol)およびKH2PO4(3.92g、28.8mmol)を一度に用いて処理し、室温で18時間撹拌した。白色固体をろ過により回収し、ろ液を真空下で濃縮して乾燥させた。残留物を水(25mL)に懸濁し、濃HCl によりpH 2に酸性化し、得られた固体をろ過により回収した。回収した固体を真空オーブン中50℃で18時間乾燥し、合わせて3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸 3.52g(99%)を白色固体として得た。MS (EI)m/z:241(M+)。
中間体 D24:3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸
フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメタノール(7.70g、51.63mmol)をピリジン(45mL)中に溶解し、無水酢酸(14.36mL、154.9mmol)で処理し、18時間 室温で撹拌した。ピリジンを真空下で除去し、得られた残留物を EtOAc (200mL)中に溶解し、50% 飽和炭酸ナトリウム(4 x
90mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮してフロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメチルアセテート9.32 g(94%)を黄色油状物質として得た。MS(EI)m/z:191(M+), 277, 148, 119, 118, 86, 84, 77, 63, 51, 50。
フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメチルアセテート(956mg、5mmol)をCH2Cl2 (40mL)中に溶解し、0℃に冷却した。塩素ガスを溶液中に15分間通し、冷却浴をすぐに取り除き、混合物を2時間撹拌した。混合物を0℃に再冷却し、塩素ガスで飽和させて、冷却浴を取り除き、溶液を室温に温めた。この溶液を飽和NaHCO3 (20mL)により層化し、2時間ゆっくりと撹拌し、次いで15分間激しく撹拌した。混合物を飽和NaHCO3 (50mL)で希釈し、CH2Cl2 (1 x 40mL 次いで1 x 20mL)で抽出し、乾燥し(K2CO3)、体積が20mLになるまで窒素流下で濃縮した。この溶液をEtOH(35mL)で希釈し、K2CO3(4.09g、29.6mmol)で処理し、18時間室温で撹拌した。水(7mL)を加え、混合物を2日間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させて、50% 飽和 NaCl(50mL)およびCH2Cl2 (4 x 50mL)の間に分配し、乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮して褐色固体(833mg)を得た。粗製物質を標準的 40 g Biotage カラム上のクロマトグラフに付し、50% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、(3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール 624mg(68%)を黄色油状物質として得た。1H NMR(DMSO-d6):δ4.69, 5.56, 7.69, 8.55, 8.93 ppm。
塩化オキサリル(231μL、2.6mmol)をCH2Cl2 (10mL)と混合し、-78℃に冷却し、DMSO(373μL、5.3mmol)で滴下処理し、20分間撹拌した。冷却した溶液をTHF(5mL)/ CH2Cl2 (5mL)中の(3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)メタノール(420mg、2.3mmol)の溶液で滴下処理し、1時間撹拌し、次いでEt3N(1.59mL、11.45mmol)で滴下処理した。混合物を30分間-78℃で、次いで30分間 0℃で撹拌した。混合物を飽和NaHCO3 (20mL)で洗浄し、有機物を乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮して黄色固体(410mg)を得た。粗製物質を20g スラリー-パックシリカゲル上のクロマトグラフに付し、15% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて真空下で濃縮し、3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド322mg(77%)を白色固体として得た。1H NMR(CDCl3):δ7.89, 8.33, 9.02, 10.18 ppm。
3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(317mg、1.74mmol)をTHF(10mL)/t-BuOH(5mL)/ H2O (5mL)中に溶解し、塩化ナトリウム (592mg、5.24mmol)およびKH2PO4(473mg、3.48mmol)を一度に用いて処理し、室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して乾燥させて、水(10mL)中に懸濁し、濃HCl によりpH 3.5に酸性化し、室温で2時間撹拌した。得られた固体をろ過し、水で洗浄し、真空オーブン中40℃で18時間乾燥し、3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸 364mgを白色固体として得た。MS(EI)m/z:197(M+)。
中間体 D25:ベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-カルボン酸
N-ブチル リチウム(150.6mL、241mmol)を、-20℃でN2下、エーテル(100mL)に滴下して加えた。3-ブロモチアナフテン(10.5mL、80.3mmol)をエーテル(50mL)に溶解し、これもまた該冷溶液に滴下して加え、0.5時間冷却しながら撹拌した。DMF(16.3mL,210mmol)をエーテル(75mL)中に溶解し、これを滴下して加え、該溶液を更に15時間-20℃で撹拌した。反応物を10% H2SO4(200mL)中の氷(300 g)上でクエンチし、両方の層が黄色に変色するまで撹拌した。得られたスラリーをろ過し、ケークを空気流下で乾燥して1-ベンゾチオフェン-2,3-ジカルバルデヒド(I-180-D)を黄色固体として得た(60%収率)。HRMS (FAB)C10H6O2S+Hについての計算値:191.0167、実測値191.0172(M+H)。
1-ベンゾチオフェン-2,3-ジカルバルデヒド(I-180-D)(1.91g、10.0mmol)をCH2Cl2 (100mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。メチル(アセチルアミノ)(ジメトキシホスホリル)アセテート(I-152-D)(2.63g、11.0mmol)をCH2Cl2 (50ml)中に溶解し、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.65mL、11.0mmol)に加え、5分間撹拌した。この溶液を冷却したチオフェン溶液に滴下して加えた。反応混合物を氷浴中で1時間、次いで室温で一晩撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、粗製物質を500g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、50% 酢酸エチル/ヘキサンで溶離させてメチル ベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-カルボキシレートを白色固体として得た(73% 収率)。C13H9NO2SについてのMS、(EI)m/z:243(M)+
I-181-D(1.43g、5.87mmol)をH2O (3mL)を含むMeOH(25mL)中に溶解した。2MNaOH(3.0mL、6.0mmol)を滴下して加え、溶液を室温で撹拌した。4日後(TLCによりエステルの完全な消失が確認された)、反応物を真空下で濃縮した。残留物をH2O (5mL)中に溶解し、pHを10%HClにより3に調節した。この溶液を一晩撹拌し、沈殿を完了させた。スラリーをろ過し、ケークをエーテルでリンスし、収率 100%でベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-カルボン酸(I-182-D)を白色固体として得た。HRMS (FAB)C12H7NO2S+Hについての計算値230.0276、実測値230.0275(M+H)。
中間体 D26:チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸
3,4-ジブロモチオフェン(12.5mL、113mmol)を乾燥フラスコ中、窒素下で、オーバーヘッド撹拌機を用いてDMF(40mL)中のCuCN(30.4g、339mmol)と混合した。反応物を180℃で5時間還流させた。次いで暗色混合物を1.7MHCl(200mL)中のFeCl3(113.6g、700mmol)の溶液中に注ぎ、65℃で0.5時間加熱し、再度オーバーヘッド撹拌機を用いた。反応物を室温に冷却し、CH2Cl2 (7 x 300mL)で抽出した。各抽出物を6MHCl (2X)、水、飽和NaHCO3、および水、各200mLでそれぞれ洗浄した。次いで有機物を混合し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して3,4-ジシアノチオフェン 10.49 g(69%)を綿毛状の褐色固体として得た。HRMS (EI)C6H2N2Sについての計算値:133.9939、実測値133.9929(M+)。
3,4-ジシアノチオフェン(5.0 g,37.2mmol)を乾燥フラスコ中、窒素下でオーバーヘッド撹拌機を用いてベンゼン(150mL)中に懸濁した。ジイソブチルアルミニウムヒドリド(トルエン中1.0M)(82.0ml,82.0mmol)を滴下して加え、反応物を室温で2時間撹拌した。次いで反応物を注意深くMeOH(5mL)でクエンチし、氷(200 g)を含む30% H2SO4(60ml)上に注いだ。塊が全て溶解するまでスラリーを撹拌し、層を分離した。水層をEt2O(4 x 200mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、そしてシリカ上に吸着させた。粗製物質を225g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、40% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、3,4-チオフェンジカルボキシアルデヒド1.88g(36%)を淡黄色固体として得た。MS (EI)m/z:140(M+)。
3,4-チオフェンジカルボキシアルデヒド(1.0g、7.13mmol)をCH2Cl2 (40mL)中に溶解し、0℃に冷却した。メチル(アセチルアミノ)(ジメトキシホスホリル)アセテート(1.88g、7.85mmol)をCH2Cl2 (30mL)中に溶解し、DBU(1.1mL、7.85mmol)と混合した。5分間撹拌した後に、この溶液を冷却したチオフェン溶液に滴下して加えた。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、粗製物質を68g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、70% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮して、カルビノール中間体2.09 gを白色泡状物質として得た。中間体をCHCl3(50mL)中に溶解し、DBU(1.32mL、8.8mmol)および無水トリフルオロ酢酸(1.24mL、8.8mmol)を滴下して処理した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで飽和NaHCO3 溶液(50ml)でクエンチした。層を分離し、水層をCHCl3(2 x 50mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して黄色油状物質を得た。油状物質を50g スラリー-パックシリカ上のクロマトグラフに付し、90% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、メチル チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシレート 1.2 g(88%)を黄色固体として得た。MS (EI)m/z:193(M+)。
メチル チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシレート(250mg、1.3mmol)をMeOH(7mL)および水(1mL)に溶解した。2M NaOH (0.72mL、1.43mmol)を滴下して加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、TLCでモニターした。揮発性物質を真空下で除去し、残留物を水(2mL)中に溶解した。10%HClを用いてpHを3に調節し、反応物を再び室温で一晩撹拌した。水溶液を EtOAc (20 x 10mL)で繰り返し抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して黄色固体を得た。抽出により単離した 生成物の量はごくわずか(67mg)であったため、水相を濃縮し、これが生成物の大部分を含むと考えられた。固体水性残留物を EtOAcで抽出することにより、チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸 225mg(97%)を黄色固体として得た。MS (EI)m/z:179(M+)。
中間体D27:ベンゾフラン-5-カルボン酸
1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノンを、Dunn, J.P.;Ackerman, N.A.;Tomolois, A.J.J. Med. Chem. 1986, 29, 2326に記載された手順を用い、重要ではない変更を加えて製造した。同様の収率(82%)および同様の純度(95%)が得られた。1H NMR (400MHz, CDCl3)δ 7.89, 7.83, 6.84, 4.70, 3.29, 2.58。
1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノン(4.0g、25mmol)および次亜塩素酸ナトリウム[6.0%水溶液160mL (漂白剤、商標Clorox)]の混合物を55℃で1時間撹拌した。混合物(ここでは均一になっている)を室温に冷却し、固体亜硫酸水素ナトリウムを透明色が持続するまで加えた。塩酸(1.0 N 水溶液80mL)を加え、続けてEtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸 3.93 g(97%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ11.0-10.3, 8.00, 6.87, 4.72, 3.31。
MeOH(200mL)中の2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(3.96g、24.1mmol)の撹拌溶液に、濃硫酸(0.5mL)加えた。混合物を24時間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、続
けて固体炭酸ナトリウムを加えた。反応混合物を真空下で濃縮し、残った 残留物をEtOAcおよび水の間に分配した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層 を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、メチル 2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート 4.22 g(98%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3)δ 7.93-7.89, 6.82, 4.69, 3.86, 3.28。
無水p-ジオキサン(150mL)中のメチル 2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(4.2g、24mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下で2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(6.42g、28mmol)を加えた。混合物を24時間加熱還流し、続けて 室温に冷却した。反応混合物をエーテルおよび炭酸ナトリウム 1/2 飽和水溶液の間に分配した。有機層を炭酸ナトリウム1/2 飽和水溶液で数回抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して、回収された出発物質、メチル 2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレートおよびメチルベンゾフラン-5-カルボキシレートの1:3の比率の混合物(92%)を得た。粗製生成物を、Chiralcel OJ カラムを用いて分取HPLCにより精製し、ヘプタン-イソ-プロピルアルコール、(80:20、流速 = 70mL/分)で溶離させて、メチル 2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート 0.75 g(18%)を白色固体として、およびメチルベンゾフラン-5-カルボキシレート 2.5 g(61%)を白色固体として得た。メチルベンゾフラン-5-カルボキシレートについての1H NMR (400 MHz,CDCl3)δ 8.40, 8.07, 7.73, 7.57, 6.89, 3.99。
MeOH(51mL)中のメチル ベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.3g、7.38mmol)および水酸化ナトリウム(5 % 水溶液41mL)の撹拌混合物を、65℃で4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、MeOHを真空下で除去した。残った 水層をCH2Cl2で抽出した。CH2Cl2層を捨てて、水層を濃塩酸によりpH=1に酸性化した。水層をCHCl3で抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮してベンゾフラン-5-カルボン酸 1.2 g(98%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ12.9, 8.30, 8.11, 7.92, 7.69, 7.09。
Wが(E)である式Iの化合物を、本明細書および引用した参考文献において論じられるカップリング手順を用いて、所望の化合物を得るための重要ではない変更を加えて製造した。式IのWを与える以下の中間体は、例示のためのみに示されるものであって、本発明の範囲を限定するためのものではない。本発明の範囲内のその他の中間体は、既知の手順を用いて、または既知の手順にわずかな改変を加えて得ることができる。
必要とされるカルボン酸が文献の手順による合成を介して、またはそれらに僅かな改変を加えて得られるということは、当業者に理解されるであろう。例えば、E0がNであり、E1およびE2がOである式Iの化合物は、以下のようにして得ることができる:
Figure 2006510662
酸Aは、エチル 4,5-ジヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートから製造できる(Z. Naturfirsch, 34b, 1729-1736, 1979参照)。1,2-ジブロモエタンによるアルキル化によってBが得られる。BのNaOH水溶液によるけん化によって必要とするカルボン酸Aが得られる。得られた酸を、本明細書に記載した条件を用いてアザビシクロとカップリングさせる。
置換基を、RE-1またはRE-2について導入することができ、ここでE0はCHであり、そしてE1およびE2 はそれぞれTaniguchi, Eijiら, Biosci. Biotech. Biochem., 56(4), 630-635, 1992に記載されるOaisである。Henning, R.;Lattrell, R.;Gerhards, H.J.;Leven,
M.;J. Med. Chem.;30;5;1987;814-819もまた参照されたえい。これはまた、E0がNである最終化合物にも適用可能であり、エチル 4,5-ジヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートから出発してエステル中間体を得、これをけん化することができる:
Figure 2006510662
更に、E0がNであり、1つのRE-1がCRE-1-1への結合であるか、1つのRF-2がCRE-2-2への結合である化合物は、本明細書において、E0がCHであるものについて記載された方法を用いて、これに重要ではない変更を加えて得ることができる。更に少なくとも1つのRE-1および/または少なくとも1つのRE-2がH以外のものであり、結合ではない化合物は、本明細書においてE0がCHであるものについて記載された方法を用いて得ることができる。
E0がNであり、E1またはE2のうちただ1つがOであり、RE-0がH以外のものであり、そしてRE-1またはRE-2の1つが結合である化合物は、本明細書においてE0がCHであるものについて記載された方法を用いて得ることができる。例えば、2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ビニルピリジン-3-オールは、本明細書で論じた手順を用いて、 (8-クロロ-2-メチル-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イル)メタノールに変換することができる。アルコールを酸化して対応するカルボン酸にすることができる:
Figure 2006510662
同様に、 (8-クロロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イル)メタノールを酸化して8-クロロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボン酸を得ることができる:
Figure 2006510662
幾つかの具体例を例示のために挙げるが、これらは本発明の範囲を限定するためのものではない:
中間体E1:2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
カルシウムエトキシド(816mg、6.3mmol)、ブテン オキシド(5.2mL,93mmol)および2,4-ジヨードフェノール(2.17g、6.3mmol)の懸濁液を、密封したフラスコ中で80℃で18時間加熱した。反応混合物を冷まし、1N HCl中に注ぎ、CH2Cl2で3回抽出した。合わせた有機 抽出物を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。得られた物質をカラム クロマトグラフィー(2個のカラム、ヘキサン中CH2Cl230-40-50%の段階勾配)により精製して、1-(2,4-ジヨードフェノキシ)ブタン-2-オールを透明 油状物質として得た(1.73g、67%)。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.04, 7.56, 6.57, 4.03, 3.9, 3.84, 2.42, 1.65, 1.04。
ピリジン(12mL)中の1-(2,4-ジヨードフェノキシ)ブタン-2-オール(1.27g、3.0)の溶液を、繰り返し フラスコを排気し、次いでN2 で充たすによって脱ガスした。水素化ナトリウム(60% 懸濁液、153mg、3.8mmol)を加え、得られた混合物を15分間撹拌した。塩化第一銅(15mg、0.15mmol)を加え、得られた混合物を80℃で2時間加熱した。反応物を冷まし、1M HCl中に注ぎ、CH2Cl2で3回抽出した。合わせた有機 抽出物を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。得られた物質をカラム クロマトグラフィー(ヘキサン中10% CH2Cl2)により精製し、2-エチル-7-ヨード-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシンを透明 油状物質(493mg,57%)として得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ7.20, 7.10, 6.61, 4.22, 4.01, 3.85, 1.7, 1.6, 1.06。
DMF(3mL)中の2-エチル-7-ヨード-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(486mg、1.68mmol)の溶液を、繰り返し フラスコを排気し、N2で充たすことにより脱ガスした。Zn(CN)2(117mg、1.0mmol)、およびPd(PPh3)4(97mg、0.084mmol)を加え、得られた溶液を脱ガスし、次いで80℃で1.5時間加熱した。反応物を冷まし、水中に注ぎ、エーテルで2回抽出した。合わせた有機 抽出物を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空下で濃縮した。得られた物質をカラム クロマトグラフィー(段階勾配、ヘキサン中、25-50% CH2Cl2)により精製して、3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニトリルを透明 油状物質(296mg,92%)として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.16, 7.13, 6.91, 4.31, 4.05, 3.93, 1.7, 1.6, 1.08。
KOH(218mg、3.9mmol)を、3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニトリル(247mg,1.3mmol)、エタノール(3mL)および水(1mL)の混合物に加えた。得られた混合物を80℃ で24時間加熱した。反応物を冷まし、水(2mL)で希釈し、濃HCl によりpH < 2に酸性化した。得られた固体をろ過し、水で洗浄し、真空下 60℃で乾燥し、3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸を白色固体(249mg、92%)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 12.66, 7.43, 7.37, 6.95, 4.38, 4.10, 3.95, 1.64, 1.01。
中間体E2:2-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-14-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メタノールを、6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-ベンゾ-1,4-ジオキシン-2-イル)-メタノールに関する文献報告にしたがって製造した。Henning, R.;Lattrell, R.;Gerhards, H.J.;Leven, M.;J. Med. Chem.;30;5;1987;814-819を参照。中間体を収率 70% で固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.08, 7.00, 6.81, 4.25-4.40, 4.10-4.20, 3.85-4.00, 1.95;MS (EI)m/z 244(M+)。
(6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メタノール(3.94g、16.1mmol)およびDMF(35mL)の混合物を室温で、NaHの鉱油中60%分散液(0.706g、17.7mmol)で処理した。15分後、混合物を臭化ベンジル (2.10mL、17.7mmol)で処理した。2時間後、混合物をH2O中に注ぎ、 EtOAc (2 x 125mL)で抽出した。合わせた有機物 をH2O (3 x 100mL)、塩
水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。得られた油状物質をSiO2上に吸着させ、クロマトグラフ (Biotage 40M + SIM、5% EtOAc/ヘキサン)に付した。生成物画分をプールし、濃縮して油状物質を得、これを(静置して)固化して、2-[(ベンジルオキシ)メチル]-6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン3.91 g(73%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.30-7.45, 7.06, 6.99, 6.81, 4.60-4.70, 4.30-4.40, 4.05-4.15, 3.65-3.85;MS (EI)m/z 244(M+)。
THF(60mL)中の2-[(ベンジルオキシ)メチル]-6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(3.63g、10.8mmol)の混合物を、CO2/アセトン浴中でN2下で冷却した。ペンタン(1.3 M、17.5mL、22.8mmol)中のt-ブチル リチウムの溶液を加えた。5分後、CO2(気体)を混合物に通し、この混合物を室温に温めた。メタノール中のHCl溶液を加え、混合物を濃縮した。残留物を、NaOH (1N)および EtOAc の間で抽出した。有機層を捨てた。水相のpHを〜4に調節し、EtOAc(2 x 100mL)で抽出した。合わせた有機物 をH2O (3 x 100mL)、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。得られた油状物質をクロマトグラフ(Biotage 40M、2% MeOH/ CH2Cl2)に付した。生成物画分 をプールし、濃縮して2-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸 1.66 g(51%)を油状物質として得た。
中間体 E3:3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
(R)および(S)-(7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-ベンゾ-1,4-ジオキシン-2-イル)-メタノールを文献の例に従って製造した。ラセミのエピクロロヒドリンから出発してラセミ混合物を得た。Aiba, Y.;Hasegawaら, Bioorg. Med. Chem. Lett.;11;20;2001;2783-2786を参照。
7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メタノール(2.73g、11.1mmol)およびDMF(25mL)の混合物を、0℃でNaHの鉱油中60%分散液(0.49g、12.3mmol)で処理した。15分後、混合物を臭化ベンジル(1.46mL、12.37mmol)で処理した。2時間後、混合物をH2O中に注ぎ、EtOAc(2 x 125mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O (3 x 100mL)、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。得られた油状物質をSiO2上に吸着させ、クロマトグラフ(Biotage 40M + SIM、5% EtOAc/ヘキサン)に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、油状物質を得、これを(静置して)固化し、2-[(ベンジルオキシ)メチル]-7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン3.48 g(93%)を得た。
THF(60mL)中の2-[(ベンジルオキシ)メチル]-7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(3.35g、10.0mmol)の混合物を、CO2/アセトン浴中でN2下で冷却した。ペンタン中のt-ブチル リチウムの溶液(1.7 M、6.0mL、10.2mmol)を加えた。5分後、CO2(気体)を混合物に通し、混合物を室温に温めた。メタノール中のHClの溶液を加え、混合物を濃縮した。残留物をクロマトグラフ (Biotage 40M、3% MeOH/ CH2Cl2)に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸1.19 g(40%)を油状物質として得た。
中間体 E4:(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキシル酸
中間体 E4を、中間体E3について論じられた手順に従い、重要ではない変更を加えて、[(2S)-7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メタノールから出発して得た。
中間体 E5:(3R)3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
中間体E5を、中間体E3について論じられた手順に従い、重要ではない変更を加えて、(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸から出発して得た。
中間体 E6:(3S)-3-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
[(2S)-7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メタノール(2.26g、9.20mmol)、フェノール(0.87g、9.2mmol)、トリフェニルホスフィン(2.42g、9.20mmol)およびTHF(80mL)の混合物を、0℃浴中で、N2下で冷却した。ジエチルアゾジカルボキシレート(1.50mL、9.5mmol)を加え、混合物を一晩室温で温めた。混合物をSiO2上に吸着させ、クロマトグラフ(Biotage 40S+SIM、(1:19) EtOAc :ヘキサン)に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、 (2S)-7-ブロモ-2-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン 1.45 g(49%)を透明 油状物質として得た。
中間体 E7:(3R)-3-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸
[(2R)-7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メタノール(0.648g、2.64mmol)、フェノール(0.248g、2.64mmol)、トリフェニルホスフィン(0.692g、2.64mmol)およびTHF(26mL)の混合物を、0℃浴中でN2下で冷却した。ジエチルアゾジカルボキシレート(0.42mL、2.7mmol)を加え、混合物 を室温で一晩温めた。混合物を濃縮し、EtOAcおよびH2Oの間に分配し、有機層を乾燥し(MgSO4)、SiO2上に吸着させ、クロマトグラフ(Biotage 40S+SIM、(1:19)EtOAc:ヘキサン)に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、 (2R)-7-ブロモ-2-(フェノキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン 0.315 g(37%)を油状物質として得た。この油状物質(0.280g、0.87mmol)およびTHF(30mL)の溶液を、CO2(s)/アセトン浴中N2下で冷却した。これにペンタン(1.7 M、1.10mL、1.9mmol)中のtert-ブチル リチウムの溶液を加えた。5分間撹拌した後、CO2(気体)を溶液に更に10分間通した。混合物をMeOH/HClで処理し、これを室温に温めた。混合物を濃縮し、残留物をクロマトグラフ (Biotage 40S、(1:499)MeOH: CH2Cl2)に付した。生成物画分をプールし、濃縮し、 (3R)-3-(フェノキシメチル)-2,3-ヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸0.103 g(41%)を固体として得た。
中間体 E8:2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルボン酸
MeOH(30mL)中の4,5-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸 [Kenichi Mochidaら, J. Antibiot. 1987, 182を参照] の撹拌溶液(800mg、4.18mmol)に、濃硫酸(1mL)を加えた。混合物を2日間加熱還流した。この混合物を室温に冷却し、続けて固体炭酸ナトリウムを加えた。混合物を水で希釈し、沈殿物をろ過し、乾燥してメチル4,5-ジヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート527mg(75%)を得た:1H NMR(400 MHz, MeOH-d4)δ 7.68, 7.24, 3.97。
DMF(20mL)中のメチル 4,5-ジヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(348mg、2.06mmol)の撹拌溶液に、固体K2CO3(3.1g、22mmol)および1,2-ジブロモエタン(386μL、4.5mmol)を加えた。混合物を115℃で2時間加熱した。DMFを真空下で除去し、残留物を水およびEtOAcの間に分配した。水層を再度EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮し、黄色固体としてメチル 2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルボキシレート(348mg, 86%)を得た:1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ 8.29, 7.71, 4.39, 3.99。
MeOH(10mL)中のメチル 2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルボキシレート(300mg、1.54mmol)の撹拌溶液に、NaOH(5% 水溶液10mL)を加えた。混合物を3時間加熱還流し、続けて室温に冷却した。メタノールを真空下で除去し残った 水層を1N HClでpH=5に酸性化し、2日間連続してCH2Cl2で抽出した。有機層を濃縮して、白色固体(245mg、88%)として2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルボン酸を得た:1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ13-12, 8.21, 7.52, 4.39。
中間体 E9:クロマン-6-カルボン酸
氷酢酸(100mL)中のクロメン(Chatterjea, J. Indian Chem. Soc. 1959, 35, 78を参照)(5.00g、37.8mmol)および活性炭素上の10%パラジウム (250mg)の混合物をParrボトル中に入れた。混合物を、水素雰囲気下(45 psi)で3時間、室温で振盪した。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して、クロマン5.00 g(98%)を明黄色油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.15-7.05, 6.89, 6.80, 4.23, 2.84, 2.08-2.02。
乾燥CH2Cl2 (20mL)中のアセチル クロリド(4.78mL、67.1mmol)の撹拌溶液に、-10℃浴中でアルミニウム トリクロリド(4.76 g,35.7mmol)を少量ずつ加えた。混合物を、溶液が均一になるまで15分間撹拌した。この溶液を、CH2Cl2 (30mL)中のクロマン(4,79g、35.7mmol)の分離溶液に-10℃でカニューレにより加えた。添加完了後、溶液を-10℃で30分間撹拌した。この溶液をクラッシュアイスと濃HClとの混合物上に注いだ。混合物をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。残った残留物を、ヘキサンからの結晶化により精製して1-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-6-イル)エタノン 4.0 g(64%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.76-7.73, 6.75, 4.27, 2.86, 2.57, 2.09-2.03。
1-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-6-イル)エタノン(3.80g、22.0mmol)および次亜塩素酸ナトリウム[6.0% 水溶液150mL、(漂白剤、商標Clorox)]の混合物を55℃の油浴中で2時間撹拌した。混合物(ここでは均一になっている)を室温に冷却し、固体亜硫酸水素ナトリウムを透明色が持続するまで加えた。HCl(6.0 M 水溶液約15mL)を加え、続けてEtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮してクロマン-6-カルボン酸 3.10 g(82%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 12.55, 7.67, 7.6, 6.79, 4.20, 2.77, 1.96-1.90。
中間体 E10:クロマン-7-カルボン酸
アセトン(12mL)中のメチル 4-ホルミル-3-ヒドロキシベンゾエート[Harayama, Chem. Pharm. Bull. 1994, 2170を参照] (0.8g、4.1mmol)および無水K2CO3(1.1g、8.0mmol)の撹拌溶液に、臭化アリル(0.70mL、8.1mmol)を加えた。混合物を48℃の油浴中で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ろ過した。母液を真空下で濃縮して、褐色油状物質を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(85:15)で溶離させて、メチル3-(アリルオキシ)-4-ホルミルベンゾエート 0.85 g(49%)を透明色固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 10.6, 7.9, 7.7, 6.1, 5.5, 5.4, 4.8, 4.0。
水素化ナトリウム[220mg(60% 油中分散)、5.4mmol]をペンタン(3x)で洗浄し、0℃の氷浴中のTHF(12mL)に懸濁した。メチル トリフェニルホスホニウムブロミド(1.7g、4.7mmol)を加えた。懸濁液を室温に温め、30分間撹拌した。THF(5mL)中のメチル 3-(アリルオキシ)-4-ホルミルベンゾエート(0.85g、3.8mmol)の溶液をカニューレにより加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して黄色残留物を得た。粗製生成物をヘキサンで摩砕し、ろ過し、真空下で乾燥して、透明色油状物質としてメチル 3-(アリルオキシ)-4-ビニルベンゾエート(680mg、81%)を得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.65-7.54, 7.13, 6.13, 5.88, 5.49-5.29, 4.65, 3.93。
CH2Cl2 (20mL)中のメチル 3-(アリルオキシ)-4-ビニルベンゾエート(0.67g、3.1mmol)の撹拌溶液に、ベンジリデン-ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)-ジクロロルテニウム(63mg、0.076mmol)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、暗色 残留物を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュ クロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、メチル 2H-クロメン-7-カルボキシレート 372mg(64%)を透明 油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.56, 7.46, 7.01, 6.46, 5.91, 4.89, 3.91。
メタノール(15mL)中のメチル2H-クロメン-7-カルボキシレート(372mg、1.96mmol)および10% Pd/C(25mg)の混合物を1atmの水素下で室温で3時間撹拌した。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を濃縮して黄色残留物を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュ クロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、メチル クロマン-7-カルボキシレート140mg(37%)を透明油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.51, 7.47, 7.10, 4.23, 3.91, 2.85, 2.04。
MeOH(5mL)中のメチル クロマン-7-カルボキシレート(140mg、0.73mmol)の撹拌溶液に、NaOH(5% 水溶液5mL)を加えた。混合物を85℃の油浴中で3時間加熱し、続けて 室温に冷却した。メタノールを真空下で除去し、残った水層を濃HCl によりpH=1に酸性化し、EtOAc(3X)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、濃縮して白色固体としてクロマン-7-カルボン酸(130mg、100%)を得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ13-12, 7.37, 7.24, 7.16, 4.16, 2.79, 1.92。
中間体 E11:2H-クロメン-6-カルボン酸
アセトン(30mL)中のエチル 3-ホルミル-4-ヒドロキシベンゾエート[Skattebol, Acta. Chemica. Scandinavica 1999, 53, 258] (1.9g、10.0mmol)および無水K2CO3(2.7 g, 19.5mmol)の撹拌溶液に、臭化アリル(1.7mL、19.8mmol)を加えた。混合物を60℃の油浴中で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、ろ過し、真空下で濃縮し、エチル 4-(アリルオキシ)-3-ホルミルベンゾエート 2.1 g(92%)を白色固体として得た:1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ 10.5, 8.5, 8.2, 7.1, 6.1, 5.5, 5.4, 4.8 4.4, 1.4。
THF(30mL)中の水素化ナトリウム[588mg(60%油中分散)、15mmol](これは予め、ペンタン(3x)で洗浄してある)の撹拌懸濁液に、0℃の氷浴中でメチル トリフェニルホスホニウム ブロミド(4.6g、13mmol)を加えた。懸濁液を室温に温め、30分間撹拌した。THF(10mL)中のエチル 4-(アリルオキシ)-3-ホルミルベンゾエート(2.3g、9.8mmol)の溶液をカニューレにより加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して黄色残留物を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュ クロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、エチル 4-(アリルオキシ)-3-ビニルベンゾエート 1.8 g(79%)を透明 油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 8.2, 7.9, 7.1, 6.9, 6.1, 5.9, 5.5, 5.3, 4.7, 4.4, 1.4。
CH2Cl2 (40mL)中のエチル 4-(アリルオキシ)-3-ビニルベンゾエート(1.8g、7.7mmol)の撹拌溶液に、室温でベンジリデン-ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)-ジクロロルテニウム(127mg、0.15mmol)を加えた。混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、暗色 残留物を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュ クロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、エチル2H-クロメン-6-カルボキシレート 1.3 g(80%)を透明 油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.8, 7.7, 6.8, 6.4, 5.8, 4.9, 4.4, 1.4。
MeOH(80mL)中のエチル2H-クロメン-6-カルボキシレートの撹拌溶液に、NaOH(5% 水溶液40mL)を加えた。混合物を60℃の油浴中で30分間加熱し、続けて 室温に冷却した。メタノールを真空下で除去し、残った 水層を濃HCl でpH=1に酸性化した。固体沈殿物をろ過し、水で洗浄して2H-クロメン-6-カルボン酸130mg(13%)を白色固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 12-11, 7.9, 7.7, 6.8, 6.5, 5.8, 5.0。
中間体 E12:2-メチル-2H-クロメン-6-カルボン酸
リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0 M 溶液)(8mL)の撹拌溶液に0℃の氷浴中でメチル トリフェニルホスホニウム ブロミド(1.92g、5.38mmol)を加えた。混合物を室温に温め、10分間撹拌した。THF(3mL)中のメチル3-ホルミル-4-ヒドロキシベンゾエート(200mg、1.11mmol)の溶液を上述の溶液に加えた。混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を1N HClでpH=5に酸性化し、エーテル(3X)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して黄色油状物質を得た。粗製生成物をSiO2上のクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(80:20)で溶離させて、メチル 4-ヒドロキシ-3-ビニルベンゾエート130mg(66%)を白色固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 8.12, 7.86, 6.93, 6.85, 5.84, 5.50, 5.46, 3.92。
THF(15mL)中のメチル 4-ヒドロキシ-3-ビニルベンゾエート(410mg、2.3mmol)、トリフェニルホスフィン(787mg、3.0mmol)、3-ブテン-2-オール(260μL、3.0mmol)の撹拌溶液に、0℃で、THF(5mL)中のジエチル アザジカルボキシレート(472 vil、3.0mmol)の溶液を加えた。混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物SiO2上のクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、メチル 3-ホルミル-4-[(1-メチルプロパ-2-エニル)オキシ]ベンゾエート 371mg(69%)を透明 油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 8.18, 7.89, 7.08, 6.90, 5.94, 5.86, 5.36-5.30, 4.93, 3.91, 1.51。
CH2Cl2 (8mL)中のメチル 3-ホルミル-4-[(1-メチルプロパ-2-エニル)オキシ]-ベンゾエート(370mg、1.59mmol)の撹拌溶液に、室温でベンジリデン-ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム(56mg、0.068mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。 反応混合物を真空下で濃縮して暗色 残留物を得た。粗製生成物をSiO2上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン-EtOAc(95:5)で溶離させて、メチル2-メチル-2H-クロメン-6-カルボキシレート225mg(69%)を透明 油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 7.82, 7.68, 6.79, 6.41, 5.71, 5.11, 3.89, 1.48。
MeOH(5mL)中のメチル2-メチル-2H-クロメン-6-カルボキシレート(225mg、1.10mmol)の撹拌溶液に、NaOH(5% 水溶液5mL)を加えた。この混合物を60℃の油浴中で40分間加熱し、続けて 室温に冷却した。メタノールを真空下で除去し、残った 水層を1N HClでpH=5に酸性化した。この溶液をEtOAc(2X)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して2-メチル-2H-クロメン-6-カルボン酸 209mg(100%)を黄色油状物質として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 13-12, 7.68, 7.65, 6.80, 6.53, 5.85, 5.10, 1.37。
中間体 E13:3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボン酸
2-クロロ-3-ピリジノール(20.0g、0.154モル)およびNaHCO3 (19.5g、0.232モル、1.5 当量)を水150mL中に溶解した。反応混合物を90℃の油浴中に置き、5分後、37%ホルムアルデヒド水溶液(40.5mL、0.541モル、3.5当量)を、6回の不等割用量で加えた:最初に12mL、3 x 8mL、次いで1 x 2.2mLを全て90分間隔で、そして最後に一晩(15時間)90℃で維持した後に2.3mL。90℃の浴中で更に4時間撹拌し、次いでフラスコを氷浴中に置き、内容物をクラッシュアイス100mLで処理し、6N HCl 39mLでpH 1に酸性化し、沈殿した 物質を氷浴中で1.5時間撹拌した。望ましくない固体をろ過により除去し、ろ液をEtOAcで7回抽出した。合わせた有機 抽出物を減圧下で濃縮し、トルエンで処理し、ロータリーエバポレーターで再濃縮して大部分の水を共沸し、CH2Cl2中に懸濁し、減圧下で再濃縮して2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-ピリジノール 19.9 g(81%)を淡黄色固体として得た。これは続く反応のために十分に純粋であった。C6H6ClNO2についてのMS:m/z:159(M)+
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-ピリジノール(11.6g、72.7mmol)およびNaHCO3 (18.3g、218mmol)をフラスコ中の水200mLに溶解した。混合物を均一になるまで撹拌し、氷浴中で冷却し、ヨウ素(19.4g、76.3mmol)で処理し、冷却浴の作用が終わったままで60時間かけて 室温で撹拌した。混合物のpHを2N NaHSO4で3に調節し、混合物を4 x 50ml EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して 黄色固体を得た。粗製固体をEtOAcで洗浄して、2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール 12.9 g(62%)をオフホワイト色固体として得た。ろ液を濃縮して体積を小さくし、250gSiO2(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、EtOAc/ CH2Cl2/ヘキサン/酢酸 2.5:4.5:4:0.1で溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、更に、純粋な2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール 2.4 g(12%)を得た。C6H5ClNO2についてのMS、m/z:285(M)+
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨードピリジン-3-オール(5.7g、20mmol)をビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム ジクロリド(1.12g、1.6mmol)とDMF 50mL中窒素下で混合した。混合物をテトラビニルスズで処理し、60℃で6時間、続けて50℃で18時間、そして室温で72時間温めた。混合物を EtOAc 250mL で希釈し、2:1:1水/飽和NaCl/飽和NaHCO3 4 x 100mLで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色油状物質を得た。粗製物質を200g SiO2(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、37% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ビニルピリジン-3-オール1.45 g(39%)を淡黄色固体として得た。C8H8ClNO2についてのMS (EI)m/z:185(M)+
2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ビニルピリジン-3-オール(1.35g、7.8mmol)をDMF12mL中に、乾燥フラスコ中、窒素下で溶解した。この黄色溶液を60% 水素化ナトリウム(312mg、7.8mmol)で処理し、30分間撹拌し、臭化アリル(744μL、8.6mmol)で処理した。反応物を6時間室温で撹拌し、EtOAc 50mLで希釈し、そして2:1:1水/飽和NaCl/飽和NaHCO3 4 x 25mLで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して、黄色油状物質を得た。粗製物質を50g SiO2(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、30% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、 [5-(アリルオキシ)-6-クロロ-4-ビニルピリジン-2-イル]メタノール1.43 g(81%)を白色固体として得た。C11H12ClNO2についてのMS、(EI)m/z:225(M)+
[5-(アリルオキシ)-6-クロロ-4-ビニルピリジン-2-イル]メタノール(225mg、1.0mmol)を、CH2Cl2 5mL中のビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデン ルテニウム(IV)ジクロリド(16.5mg、0.02mmol)と混合し、反応物を4時間室温で撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物を15gSiO2(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、40% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、 (8-クロロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イル)メタノール175mg(89%)を褐色固体として得た。C9H8ClNO2についてのMS、(EI)m/z :197(M)+
250mL PARR振盪ボトル中、2N NaOH水溶液 3mL(6mmol)を含むEtOH 25mL中で、(8-クロロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イル)メタノール(988mg、5.0mmol)を、10% Pd/C 100mgと混合した。反応物を50psiで48時間水素化し、触媒をろ過により除去し、ろ液を濃縮して乾燥させた。混合物を1:1 飽和NaCl/濃NH4OH 1 x 10mLおよびCH2Cl2 4 x 10mLの間に分配し、合わせた有機層を乾燥し(K2CO3)た。混合物を真空下で濃縮して、3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イルメタノール730mg(89%)を、オフホワイト色固体として得た。HRMS(FAB)C9H11NO2 +Hについての計算値:166.0868、実測値166.0868(M+H)+
塩化オキサリル(452μL、5.1mmol)を窒素下で-78℃でCH2Cl2 15ml中に溶解した。この
溶液をCH2Cl25ml 中のDMSO(729μL、10.3mmol)で滴下処理し、混合物を30分間-78℃で撹拌した。3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イルメタノール(731mg、4.4mmol)を5mL CH2Cl2中の反応混合物に滴下して加え、反応物を30分間-78℃で撹拌した。混合物をTEA(3.08mL、22.1mmol)で処理し、-78℃で30分間、および0℃で2時間撹拌した。混合物を飽和 NaHCO3 1 x 10mL で洗浄し、乾燥し(K2CO3)、真空下で濃縮した。粗製中間体を25 gSiO2(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、35% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、アルデヒド685mg(95%)をオフホワイト色固体として得た。
アルデヒド(685mg、4.2mmol)を、THF 15mL/t-BuOH 7ml/水7mL中でNaClO2(80%、1.42g、12.6mmol)およびKH2PO4と混合し、反応物を窒素流下で一晩撹拌した。反応物を濃縮して真空下で乾燥させて、残留物を水10mL中に溶解した。混合物のpHを12N HClで5に調節し、白色固体を回収し、水で洗浄し、真空下、50℃で乾燥して3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-カルボン酸 565mg(82%)を白色固体として得た。HRMS (FAB)C9H9NO3+Hについての計算値:180.0661、実測値180.0652 (M+H)+
Wが(F)である式Iの化合物を、本明細書および引用した参考文献において論じられるカップリング手順を用いて、所望の化合物を得るための重要ではない変更を加えて製造した。式IのWを与える以下の中間体は、例示のためのみに示されるものであって、本発明の範囲を限定するためのものではない。本発明の範囲内のその他の中間体は、既知の手順を用いて、または既知の手順にわずかな改変を加えて得ることができる。
中間体 F1:1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボン酸
4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸(250mg、1.63mmol)およびトリメチルオルトホルメート(500μL、4.57mmol)の混合物を100℃の油浴中で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、MeOHで希釈した。得られた溶液をセライトのパッドを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して、中間体 F1を褐色固体として得た(237mg、89%):1H NMR (DMSO-d6)δ13.2, 8.9, 8.3, 8.0, 7.9。
中間体 F2:2-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボン酸
4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸(500mg、3.7mmol)およびトリメチルオルトアセテート(1.0mL、7.9mmol)の混合物を油浴中100℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、MeOHで希釈した。得られた溶液をセライトのパッドを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して中間体F2をオフホワイト色固体として得た(266mg、46%)。:1H NMR (DMSO-d6)δ 13.1, 8.2, 8.0, 7.7, 2.7。
中間体 F3:1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸
4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸(1.0g、6.5mmol)およびトリメチルオルトホルメート(2.0mL、18.3mmol)の混合物を、油浴中100℃で30時間加熱した。混合物を室温に冷却し、MeOHで希釈した。得られた溶液をセライトのパッドを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して中間体 F3を褐色固体として得た(290mg、27%):1H NMR (DMSO-d6)δ13.0, 8.9, 8.3, 8.1, 7.9。
中間体 F4:2-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸
4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸(480mg、3.1mmol)およびトリメチル オルトアセテート(1.0mL、7.9mmol)の混合物を油浴中107℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、MeOHで希釈した。得られた溶液をシリカゲルのパッドを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮して、中間体 F4を橙色固体として得た(490mg、88%):1H NMR (DMSO-d6)δ 13.0, 8.2, 8.0, 7.8, 2.7。
中間体 F5:5-インダンカルボン酸
油浴中55℃において撹拌されている6%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に、1-インダン-5-イル-エタノン(1.0g、6.2mmol)を加えた。この溶液を55℃で2時間撹拌し、続けて 室温に冷却した。固体亜硫酸水素ナトリウムを、溶液が透明になるまで加えた。混合物を水、続けて 塩酸水溶液(6.0M)で希釈した。形成した固体をろ過し、水で数回洗浄した。固体を高真空下60℃で5時間乾燥し、中間体 F5を白色固体として得た(0.96g、95%):1H NMR (CDCl3)δ 8.0, 7.9, 7.3, 3.0, 2.1。
中間体 F6:[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-カルボン酸
2-クロロ-3-ピリジノール(20.0g、0.154モル)、NaHCO3 (19.5g、0.232モル、1.5 当量)、および水150mLをフラスコ中に入れた。フラスコを油浴中90℃に置き、5分後、37%ホルムアルデヒド水溶液(40.5mL、0.541モル、3.5当量)を、6回の不等割用量で、次の順番で加えた:12mL、3 x 8mL、次いで2.2mLを全て90分間隔で、そして次いで最後に反応物を15時間90℃で撹拌した後に2.3mL。反応物を90℃で更に4時間撹拌し、次いでフラスコを氷浴中に置いて冷却した。次いで6N HClを用いて、反応物のpHを1に調節した。反応物を氷浴中で1.5時間撹拌して、望ましくない固体を形成させた。この望ましくない固体をろ過により除去し、ろ液をEtOAcで7回抽出した。合わせた有機抽出物を真空下で濃縮し、トルエンをフラスコに加え、真空下で除去して水を共沸させ、次いでCH2Cl2を加え、真空下で除去して2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-ピリジノール(I-10-F)を淡黄色固体として得た(81%収率)。これは続く反応のために十分に純粋であった。C6H6ClNO2についてのMS(EI)、m/z:159(M)+
I-10-F(11.6g、72.7mmol)およびNaHCO3 (18.3g、218mmol)を水200mLに加えたた。混合物を均一になるまで撹拌し、フラスコを氷浴中に置き、ヨウ素(19.4g、76.3mmol)を加え、反応物を週末にわたって 室温で撹拌した。混合物のpHを2N NaHSO4で3に調節し、混合物を EtOAc 4 x 50mLで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、ろ液を真空下で濃縮して黄色固体を得た。粗製固体をEtOAcで洗浄して、2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-12-F)をオフホワイト色固体として得(62% 収率)、そしてろ液を濃縮し体積を小さくして、250g シリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、2.5:4.5:4:0.1 EtOAc/ CH2Cl2/ヘキサン/酢酸で溶離させた。所望の画分を合わせて濃縮し、更に、純粋なI-12-Fを得た(12% 収率)。C6H5ClNO2についてのMS(EI), m/z:285(M)+
4-(ベンジルアミノ)-2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-3-ピリジノール(I-13-F)を、パラジウム触媒下で、ベンジルアミンによる2-クロロ-6-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-ピリジノール(I-12-F)のアミノ化により製造した。ヨウ化アリールを、第1級アミン、例えばベンジルアミンによりパラジウム触媒下でアミノ化することは、一般にB. H. YangおよびS. L. BuchwaldによるJ. Organomet. Chem., 576, 125-146, 1999における総説、およびその参考文献においてより詳細に記載されている。
I-13-Fを多種多様な条件下(例えば、CH2Cl2中のTPAPおよびNMO)で酸化して、4-(ベンジルアミノ)-2-クロロ-3-ヒドロキシピリジン-6-カルボキシアルデヒド(I-14-F)とすることができる。I-14-Fを、DMSO/ H2OまたはAg2O中のNaClO2およびKH2PO4、または過酸化水素または四酸化ルテニウムのような酸化試薬を用いて酸化して、対応するカルボン酸 I-15-Fを製造することができる。
様々な条件下で、そして様々な溶媒中で、Pd/Cまたは他の触媒の存在下で、水素または水素源(例えば、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ギ酸アンモニウム、ヒドラジン等)を用いることにより、酸I-15-Fのベンジル基およびクロロ基を除去して4-アミノ-5-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸(酸I-16-F)を製造することができる。
触媒のパラ-トルエンスルホン酸の存在下で、酸I-16-Fをトリメチルオルトホルメートと環縮合して[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-カルボン酸を製造することができる。
中間体F7:2-ベンゾイソチオフェン-5-カルボン酸
メチルエステルI-20-Eをけん化することにより中間体F7を製造することができ、これはWynberg, Hansら, Recl. Trav. Chim. Pays-Bas (1968), 87(10), 1006-1010に従って製造できる。
中間体F8:1,3-ベンゾチアゾール-5-カルボン酸
メタノール-水(約10mL、1:1)中の硫酸ナトリウム-9水和物(nanohydrate)(1.15g、4.9mmol)の溶液をホットプレート上で温めた。この溶液に、元素状の硫黄(150mg、4.6mmol)を加えた。加熱を15分間続け、溶液をMeOH(5.0mL)中のメチル4-クロロ-3-ニトロベンゾエート(Kuene, J. Am. Chem. Soc. 1962, 48, 837.を参照)の分離溶液1.0 g(4.6mmol)中に注いだ。混合物を30分間撹拌し、続けて冷蔵庫中で一晩冷却した。固体沈殿物をろ過し、水およびメタノールで洗浄し、真空下、50℃で乾燥してジメチル 4,4'-ジチオ-ビス-(3-ニトロベンゾエート)650mg(65%)を黄色固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 9.0, 8.2, 7.9, 4.0。
エタノール中のジメチル 4,4'-ジチオ-ビス-(3-ニトロベンゾエート)(900mg、2.12mmol)の撹拌溶液にスズ粉末(1.91g、17.0mmol)を加えた。混合物を70℃油浴中で30分間加熱し、次いで濃塩酸2.8mLを滴下して加えた。添加完了後、混合物を更に10分間撹拌し、続けて 室温に冷却した。反応混合物をろ過し、ろ液を真空下で濃縮して固体を得た。固体を1.0M 塩酸水溶液で洗浄し、真空下で乾燥し、黄色固体を得た。固体(750mg、3.42mmol)を、100℃の油浴中でギ酸(4mL)中に懸濁した。亜鉛粉末(15mg)を反応物に加えた。混合物を10分間撹拌し、続けて室温に冷却した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮し、メチル1,3-ベンゾチアゾール-5-カルボキシレート 640mg(97%)を黄色固体として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 9.1, 8.9, 8.2, 8.1, 4.0。
MeOH (20mL)中のメチル1,3-ベンゾチアゾール-5-カルボキシレート(290mg、1.5mmol)の撹拌溶液に、水酸化ナトリウム(5% 水溶液10mL)を加えた。混合物を65℃の油浴中で30分間加熱し、続けて室温に冷却した。混合物を水で希釈し、ヘキサン-エーテル(1:1)で抽出した。有機層を捨て、水層を濃塩酸でpH=1に酸性化した。水層をエーテルで抽出した。エーテル層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して黄色粉末として1,3-ベンゾチアゾール-5-カルボン酸(260mg、98%)を得た:1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ 13-12.5, 9.5, 8.6, 8.3, 8.0。
中間体F9:3-メチル-1,2-ベンズイソオキサゾール-6-カルボン酸
3-ヒドロキシ安息香酸(13.8g、100mmol)を、オーバーヘッド撹拌機を用いて濃NH4OH (200mL)中に溶解し、水(100mL)中のヨウ素(23.4g、92mmol)およびKI(18.26g、110mmol)の溶液でゆっくりと滴下処理した。この溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃HCl(180mL)で速やかに滴下処理した。白色固体をろ過により回収し、水でリンスし、真空下で一晩乾燥し[固体を介して空気を吸引することにより]3-ヒドロキシ-4-ヨード安息香酸13.05 g(54%)を褐色固体として得た。1H NMR (DMSO-d6):δ 7.13, 7.43, 7.80, 10.71, 12.98 ppm。
3-ヒドロキシ-4-ヨード安息香酸(12.55g、47.5mmol)をMeOH(200mL)中に溶解し、室温で、塩化チオニル(32.3mL、442.9mmol)でゆっくりと滴下処理し、次いで20時間加熱還流した。混合物を濃縮して乾燥させて、CH2Cl2 (100mL)および飽和NaHCO3(50mL)の間に分配した。残留物の全てが可溶であるわけではないため、混合物をろ過し、固体を少量のCH2Cl2およびMeOHで洗浄した。元のろ液および有機洗浄液を合わせて、濃縮して乾燥させ、10% MeOH/ CH2Cl2 (200mL)中に溶解し、水(50mL)で希釈し、層を分離した。有機物を飽和NaHCO3(2 x 50mL)で、次いで水(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)濃縮して、褐色固体を得た。この固体をCH2Cl2 (50mL)で摩砕し、ろ過した。2工程から得られた固体を合わせて、メチル 3-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾエート9.4 g(70%)をベージュ色固体として得た。HRMS (FAB)C8H7IO3+H1についての計算値:278.9520、実測値278.9521。
乾燥フラスコ中、窒素下で、メチル 3-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾエート(5.22g、18.8mmol)を、THF(20mL)/CHCl3(40mL)中のトリメチルシリルアセチレン(3.71mL、26.3mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(386mg、0.55mmol)およびヨウ化銅(54mg、0.28mmol)と混合した。TEA(8.14mL < 58.4mmol)を加え、混合物を50℃で4時間加熱した。混合物をCHCl3(60mL)で希釈し、5%HCl(2 x 40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して褐色ペースト状物質(8.31 g)を得た。粗製物質を標準的 90 g Biotage カラム上のクロマトグラフに付し、10% EtOAc/ヘキサン(1 L)で、続けて 15% EtOAc/ヘキサン(1 L)で溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、メチル 3-ヒドロキシ-4-[(トリメチルシリル)エチニル]ベンゾエート 4.22g (91%)を黄色固体として得た。HRMS (FAB)C13H16O3SI+H1についての計算値:249.0947、実測値249.0947。
メチル 3-ヒドロキシ-4-[(トリメチルシリル)エチニル]ベンゾエート(540mg、2.17mmol)を、窒素下でギ酸 4mLと混合した。反応物を12時間80℃に温め、室温に冷却し、そして揮発性物質を真空下で除去した。黒色残留物を25g シリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、15% EtOAc /ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮し、メチル 4-アセチル-3-ヒドロキシベンゾエート 350mg(83%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (CDCl3)δ 2.70, 3.95, 7.54, 7.64, 7.82, 12.10 ppm。
メチル 4-アセチル-3-ヒドロキシベンゾエート(350mg、1.8mmol)を無水EtOH 5mL と混合した。この溶液をヒドロキシルアミンヒドロクロリド(125mg、1.8mmol)で処理し、2N NaOH水溶液0.9mL中に溶解し、そして反応物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物をH2Oで洗浄し、回収し、乾燥してメチル 3-ヒドロキシ-4-[N-ヒドロキシエタンイミドイル]ベンゾエート 294mg(78%)を褐色固体として得た。MS (EI)m/z:209(M+)。
乾燥フラスコ中、窒素下で、メチル 3-ヒドロキシ-4-[N-ヒドロキシエタンイミドイル]ベンゾエート(250mg、1.19mmol)を乾燥THF 14mL中のトリフェニルホスフィン(446mg、1.7mmol)と混合した。この溶液を、乾燥THF 10mL中のN,N'-ジエチルアジドジカルボキシレート(268μL、1.7 ミリモル)でゆっくりと滴下処理した。反応物を室温で4時間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物を30g シリカゲル(230〜400メッシュ)上のクロマトグラフに付し、10% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。適当な画分を合わせて濃縮して、わずかに(< 10%)メチル4-アセチル-3-ヒドロキシベンゾエートが混入しているメチル 3-メチル-1,2-ベンズイソオキサゾール-6-カルボキシレート 125mg(55%)を得た。1H NMR (CDCl3)δ2.64, 4.00, 7.70, 8.01, 8.25 ppm。
メチル 3-メチル-1,2-ベンズイソオキサゾール-6-カルボキシレート(170mg、0.89mmol)を、窒素下でMeOH 6mL 中に溶解した。この溶液を2N NaOH水溶液(1mL、2mmol)で処理し、混合物を4時間室温で撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物を水4mL中に溶解した。溶液のpHを10% HCl水溶液で3に調節し、白色沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥して、3-メチル-1,2-ベンズイソオキサゾール-6-カルボン酸 144mg(92%)を白色固体として得た。MS m/z (ESI):176.2 (M-H)-
中間体F10:3-メチル-1,2-ベンズイソオキサゾール-5-カルボン酸
中間体F13を、中間体F12の製造について論じられた方法に従って、4-ヒドロキシ安息香
酸から出発して得た。
中間体F11:1H-インダゾール-6-カルボン酸
アセトン-クラッシュアイスの浴中で、水(50mL)および濃塩酸(15mL)の混合物中の3-アミノ-4-メチル安息香酸(5.0g、33mmol)の撹拌溶液に、水(12mL)中の亜硝酸ナトリウムの溶液を滴下して加えた。この溶液を10分間撹拌し、続けてtert-ブチルメルカプタン(1.8mL、16mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌した。固体沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥して3-[(E)-(tert-ブチルチオ)ジアゼニル]-4-メチル安息香酸 3.85 g(95%)を褐色固体として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 13.2, 7.8, 7.5, 7.3, 2.1, 1.6。
DMSO(30mL)中のカリウム tert-ブトキシド(8.1g、73mmol)の撹拌溶液に、室温で、3-[(E)-(tert-ブチルチオ)ジアゼニル]-4-メチル安息香酸(1.9g、7.3mmol)の溶液を加えた。混合物を一晩撹拌し、続けて氷水を加えた。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を捨てた。水相のpHを1N HCl水溶液で4〜5に調節した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、真空下で濃縮して、1H-インダゾール-6-カルボン酸 800mg(97%)を褐色固体として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 13.4, 13.0, 8.2, 8.1, 7.9, 7.7。
Wが(G)である式Iの化合物を、本明細書およびUS20020049225A1およびUS20020042428A1において論じられたカップリング手順を用いて、アザビシクロがIではない化合物を得るための重要ではない変更を加えて製造した。式IのWを得るための以下の中間体は、例示のためのみに示されるものであって、本発明の範囲を限定するためのものではない。本発明の範囲内のその他の中間体は、既知の手順を用いて、または既知の手順にわずかな改変を加えて得ることができる。
必要とされるカルボン酸が既知の手順により、またはそれらに改変を加えて合成できるということは、当業者に理解されるであろう。例えば、3-(ピロロ[1,2-c]ピリミジン)カルボン酸は、J. Org. Chem. 1999, 64, 7788およびJ. Org. Chem. 1976, 41, 1482に記載されたように、またはLiebigs Ann. Chem. 1987, 491に記載された方法により、対応するピロール-2-カルボキシアルデヒドから、塩基の存在下でのイソシアノアセテートとの反
応により合成できる。スキーム1Gはこの変換を示す。
Figure 2006510662
ピロロ[1,2-a]ピラジン酸フラグメントを、スキーム2Gに示される方法を用いて製造できる。エステル中間体を、Dekhane, M.;Potier, P.;Dodd, R. H. Tetrahedron 1993, 49, 8139-46に記載される方法を用いて製造でき、これにより、必要なピロール-2-カルボキシアルデヒドをアミノエステルジエチルアセタールと反応させてイミンを形成する。次いでイミンを酸性条件下で環化して所望の二環式核を得る。得られたエステルを技術的に周知の典型的加水分解手順において加水分解して、必要なピロロ[1,2-a]ピラジン酸を得ることができる。
Figure 2006510662
ピロール-2-カルボキシアルデヒドを、市販原料から得ることができ、または既知の手順により合成することができる。例えば、ピロール-2-カルボキシアルデヒドを、Bull. Soc. Chim. Fr. 1973, 351に記載されるように4-ハロ、5-ハロおよび4,5-ジハロピロール-2-カルボキシアルデヒドに変換することができる。実施例12〜22を参照。別法として、置換ピロールを、技術的に周知の手順を用いるVilsmeier ホルミル化により、ピロールカルボキシアルデヒドに変換することができる (J. Het. Chem. 1991, 28, 2053, Synth. Commun. 1994, 24, 1389またはSynthesis, 1995, 1480を参照)。スキーム3Gはこの変換を示している。
Figure 2006510662
Wが(G)である場合のWの非限定的な例は次のものが挙げられる:
エチルピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレート:
Figure 2006510662
乾燥THF 40mL中のピロール-2-カルボキシアルデヒド(3.6g、38.1mmol)の溶液を、乾燥THF60mL中のエチルイソシアノアセテート(4.3g、38.1mmol)およびDBU(5.8g、38.2mmol)に加えた。室温で一晩撹拌した後、反応物を10%AcOHで中和した。溶媒を真空下で除去した。残留物をEtOAc/ H2O中にとり、水層をEtOAcで抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残留物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、30〜70% EtOAc/ヘキサンで溶離させた。カルボキシレート(4.45g、61%)を、オフホワイト色固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3)δ 8.86, 8.24, 7.54, 7.01, 6.78, 4.45, 1.44。
次の化合物を、対応するピロール-2-カルボキシアルデヒドから、重要ではない変更を加えて製造した:
エチル 7-クロロピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレート。収率 25%。5-クロロピロール-2-カルボキシアルデヒドから出発。1H NMR (400MHz, CDCl3)δ8.86, 8.21, 6.91-6.89, 6.80-6.77, 4.50-4.43, 1.47-1.42。
エチル 6-クロロピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレート。収率 49%。4-クロロピロール-2-カルボキシアルデヒドから出発。1H NMR (400MHz, CDCl3)δ 8.76, 8.14, 7.51, 6.72, 4.49-4.42, 1.46-1.41。
エチル 6-ブロモピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレート。収率 9%。4-ブロモピロール-2-カルボキシアルデヒドから出発。1H NMR (400MHz, CDCl3)δ 8.77, 8.15, 7.55, 6.79, 4.49-4.42, 1.46-1.41。
ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリド:
Figure 2006510662
エチル ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレート(4.1g、21.2mmol)を、濃HCl 100mL中に溶解/懸濁した。混合物を還流下で加熱した。4時間後、反応物を冷却し、溶媒を真空下で除去した。無水EtOHを加え、溶媒を除去し(2回)、黄緑色固体を得た。この固体をEt2Oで摩砕し、乾燥してピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボン酸を塩酸塩4.28g(100%)として得た。固体をEtOHから再結晶化させた。1H NMR (400MHz, DMSO)δ 9.24, 8.21, 7.90, 7.06, 6.85。
次の化合物を対応するエチル ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキシレートから重要ではない変更を加えて製造した:
7-クロロピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリド。収率 77%。1H NMR (400MHz, d6-DMSO)δ 9.3, 9.04, 8.25, 7.16-7.14, 6.96-6.94。
6-クロロピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリド。収率95%。1H NMR (400MHz, d6-DMSO)δ 11.15, 9.14, 8.15, 8.04, 6.91。
6-ブロモピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリド。収率97%。1H NMR (400MHz, d6-DMSO)δ 10.2, 9.12, 8.15, 8.04, 6.96。
イミダゾ[1,5-a]ピリジン-7-カルボン酸:
メチルニコチネート1-オキシド(Coperet, C.;Adolfsson, H.;Khuong, T-A. V.;Yudin, A. K.;Sharpless, K. B. J. Org. Chem. 1998, 63, 1740-41.)(5.0g、32.2mmol)およびジメチルスルフェート(3.2mL、33.2mmol)を100mL フラスコ中に入れ、65-70℃で2時間加熱した。冷却の間に塩が沈殿した。得られた沈殿物を水(12mL)中に溶解した。0℃で激しく撹拌しながら、水(9.5mL)中のKCN(2.5g、38.7mmol)の酸素を含まない溶液を該混合物に滴下して加えた。0℃で1時間撹拌した後、混合物を室温に温め、一晩撹拌した。この溶液をCH2Cl2 (3 x 25mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(NaSO4)、ろ過し、溶媒を真空下で除去した。得られた固体をシリカゲル クロマトグラフィー(EtOAc)により精製し、黄色固体(4.2g、25.9mmol、80%)としてメチル 2-シアノイソニコチネートを得た。C8H6 N2O2についてのMS (ESI+)m/z 163.0(M+H)+。
MeOH(400mL)中のメチル 2-シアノイソニコチネート(4.22g、25.9mmol)およびチャコール上10% パラジウム(2.8g、2.6mmol)の溶液に、濃HCl(7.5mL)を加えた。混合物を、それ以上水素が消費されなくなるまで(約2 時間)、室温でバルーン圧で水素化した。反応混合物をセライトのパッドを通してろ過し、溶媒を真空下で除去して、黄色固体(4.5g、18.8mmol、73%)としてメチル 2-(アミノメチル)イソニコチネートを得た。この化合物を更に精製することなく用いた。C8H10 N2O2についてのMS (ESI+)m/z 167.2 (M+H)+;HRMS (FAB)C8H10N2O2+Hについての計算値 167.0820、実測値167.0821。
手順A:
メチル 2-(アミノメチル)イソニコチネート(4.3g、18.0mmol)および酢酸ギ酸無水物(これは無水酢酸(75.0mL)およびギ酸(65.0mL)を50℃で2時間加熱することにより製造される)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を油浴中で1時間35℃に加熱した。反応混合物を氷浴中で0℃に冷却し、温度が5℃を超えないような速さで水酸化アンモニウムにより中和した。混合物をCH2Cl2 (3 x 200mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(NaSO4)、ろ過し、溶媒を真空下で除去した。得られた固体をDOWEX 50WX2-400 イオン交換樹脂で精製して、黄色固体(3.2g、18.0mmol、100%)としてメチル イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキシレートを得た。C9H8N2O2についてのMS (ESI+)m/z 177.03 (M+H)+
手順 B:
メチル イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキシレート(3.2g、18.0mmol)を3N HCl(200mL)中に溶解し、還流下で3時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、得られた褐色固体をH2O/EtOH/Et2Oから再結晶化させて、明褐色固体(4.3g、21.6mmol、119%)としてイミダゾ[1,5-a]ピリジン-7-カルボン酸を得た。HRMS (FAB)C8H6N2O2+Hについての計算値163.0508、実測値163.0489。
ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリド:
手順 E:
オーブン乾燥した250mL フラスコ中で、ピロール-2-カルボキシアルデヒド(使用前にEtOAc/ヘキサンから再結晶化させた)(3.67g、38.6mmol)を、新しく蒸留した THFまたはCH2Cl2 (100mL)中のエチル 3-エトキシ-O-エチルセリネート(7.95g、38.6mmol)の溶液に加えた。3Å活性モレキュラー・シーブ(反応容器の体積の約1/3)を加え、得られた混合物を、出発物質であるピロール-2-カルボキシアルデヒドが消費されたことが1H NMRにより確認されるまで窒素下で撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通してろ過し、溶媒を真空下で除去し、橙色油状物質(9.59 g)としてエチル3-エトキシ-O-エチル-N-(1H-ピロール-2-イルメチレン)セリネートを得、これを更に精製することなく用いた:C14H22N2O4についてのMS(ESI+)m/z 282.96 (M+H)+
手順 F:
TFA(44mL、510mmol)および酸塩化リン(39.0g、140mmol)の熱(65℃)溶液に、無水 1,2-ジクロロエタン(200mL)中のエチル3-エトキシ-O-エチル-N-(1H-ピロール-2-イルメチレン)セリネート(Dekhane, M;Potier, P;Dodd, R. H. Tetrahedron, 49, 1993, 8139-46.)(9.6g、28.0mmol)の溶液を滴下して加えた。この黒色混合物を65℃で18時間撹拌し、この時点でこれを室温に冷却し、飽和NaHCO3および固体NaHCO3でpH〜9に中和した。相を分離し、塩基性相をEtOAc(4 x 100mL)で抽出した。有機 相を合わせて、塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO4)、ろ過し、濃縮し、黒色油状物質を得、これをシリカゲル クロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン数リットルを流し、その間35% EtOAc/ヘプタン〜50%)で精製して、明褐色固体としてエチル ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキシレートを得た。収率 24%。HRMS(FAB)C10H10N2O2+Hについての計算値191.0820、実測値191.0823。
ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボン酸 ヒドロクロリドを、エチル ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキシレートから、手順 Bを用いて製造し、淡褐色固体を得た。収率 90%。HRMS(FAB)C8H6O2N2+Hについての計算値163.0508、実測値163.0513。
ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボン酸 ヒドロクロリド:
THF(200mL)中のリチウム アルミニウム ヒドリド(10.6g、264mmol)の懸濁液に、THF(250mL)中のエチル インドール-2-カルボキシレート(50.0g、256mmol)の溶液を、25分かけて滴下して加えた。3時間後、水(10.6mL)、続けて15% NaOH(10.6mL)、続けて更に水(31.8mL)を注意深く加えた。得られた懸濁液を乾燥し(Na2SO4)、セライトを通してろ過した。減圧下で濃縮した後、この白色固体(34.0 g)をEtOAc/ヘキサンから結晶化させて、白色針状晶として1H-インドール-2-イルメタノールを得た。収率 83%。HRMS(FAB)C9H9NO+Hについての計算値148.0762、実測値148.0771。
1H-インドール-2-カルバルデヒドをBerccalli, E. M.ら, J. Org. Chem. 2000, 65, 8924-32に従い製造し、EtOAc/ヘキサンから結晶化して、黄色/褐色板状物質を得た。収率81%。C9H7NO についてのMS (ESI+)m/z 146.1(M+H)+。
エチル 3-エトキシ-O-エチル-N-(1H-インドール-2-イルメチレン)セリネートを、手順Eを用いて製造し、橙色油状物質を得た。収率 94%。C18H24N2O4についてのMS (ESI+)m/z 333.8(M+H)+
手順 G:
エチル9H-ベータ-カルボリン-3-カルボキシレートおよびエチルピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボキシレートを、Dekhane, Mら, Tetrahedron, 49, 1993, 8139-46に従って製造して暗色固体を得、これをシリカゲル クロマトグラフィー(溶離剤として20%〜75% EtOAc/ヘキサン)により精製して、エチル9H-ベータ-カルボリン-3-カルボキシレートを褐色固体として得(収率 16%)、またエチル ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボキシレートを褐色油状物質として得た(収率35%)。エチル9H-ベータ-カルボリン-3-カルボキシレート;C14H12N2O2についてのMS (ESI+)m/z 241.10(M+H)+;C14H12N2O2についてのMS(ESI-)m/z 239.15 (M-H)-
手順 H:
EtOH(30mL)中のエチル ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボキシレート(0.49g、2.0mmol)の溶液に砕いた水酸化カリウム(1.1g、20.0mmol)、続けて水(30mL)を加えた。得られた暗色溶液を室温で40分間撹拌し、次いで濃HClでpH〜2に中和した。酸性混合物を濃縮して乾燥させて、ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボン酸 ヒドロクロリドを得た。HRMS(FAB)C12H8N2O2+Hについての計算値213.0664、実測値213.0658。
Wが(H)である式Iの化合物を、本明細書において論じられるカップリング手順を用いて、重要ではない変更を加えて製造した。Wが(H)である式Iを与える以下の中間体は、例示のためのみに示されるものであって、本発明の範囲を限定するためのものではない。本発明の範囲内のその他の中間体は、既知の手順を用いて、または既知の手順にわずかな改変を加えることにより得ることができる。
Wが(H)である場合に必要となるカルボン酸またはカルボン酸同等物が、文献の手順による合成を介して、またはそれらに僅かな改変を加えて得られるということは、当業者に理解されるであろう。例えば、ピロールまたはピラゾールから出発してカルボン酸またはカルボン酸同等物を製造する方法は当業者に既知である(J. Org. Chem. 1987, 52, 2319, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 2733およびGreene, T. W. and Wuts, P. G. M. 「Protective Groups in Organic Synthesis」, 第3版, 549頁, New York:Wiley, (1999)参照)。式W-Hの幾つかのピロールおよびピラゾールは市販されているか、またはSynthesis 1997, 563, J. Heterocyclic Chem. 1993, 30, 865, Heterocycles 1982, 19, 1223およびJ. Org. Chem. 1984, 49, 3239に記載される方法により製造できる。
実施例1(H):N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド ヒドロクロリド:
Figure 2006510662
EtOAc 30mL 中の4-ブロモピラゾール(0.52g、3.5mmol)の溶液を、EtOAc中の過剰量のホスゲン(1OmL、トルエン中20%溶液)に加えた。添加完了後、溶液を1時間還流し、冷却し、真空下で濃縮した。EtOAcを加え、混合物を再度濃縮した。残留物をTHF20mL、(R)-(+)-3-アミノキヌクリジン ジヒドロクロリド(0.71g、3.5mmol)および過剰量のTEA(5.0mL、68.1mmol)で処理した。60時間後、1N NaOH溶液を加えた。混合物をCHCl3で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残留物をフラッシュ クロマトグラフィー(Biotage 40S、90:9:1 CHCl3/MeOH/NH4OH)により精製した。実施例1(H)を製造し、MeOH/EtOAcから再結晶化させて白色固体289mg(25%)を得た。HRMS(FAB)C11H15BrN4O+Hについての計算値299.0508、実測値299.0516。
実施例2(H):N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-4-ヨード-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド ヒドロクロリド:
Figure 2006510662
フェニルクロロホルメート(0.75mL、6.0mmol)を、CH2Cl215mL 中の4ヨードピラゾール(1.05g、5.4mmol)およびTEA(0.9mL、6.5mmol)の溶液に滴下して加えた。反応物を室温で撹拌した。60時間後、水を加えた。この混合物をCH2Cl2で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。ヘキサンを加え、溶媒を真空下で除去した。静置して白色固体を形成し、フェニル4-ヨード-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート1.6g(95%)を得た。MS (EI)m/z 315.1(M+)。
フェニル4-ヨード-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(1.6g、5.2mmol)および(R)-(+)-3-アミノキヌクリジン ジヒドロクロリド(l.Og、5.2mmol)をDMF10mL中に懸濁した。DIEA(2.7mL、15.5mmol)を滴下して加えた。36時間後、溶媒を除去し、残留物を1N NaOHおよびCHCl3にとった。水層をCHCl3で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(Biotage 40S、90:9:1 CHCl3/MeOH/NH4OH)により精製して、生成物1.66g(93%)を白色固体として得た。物質の一部を塩酸塩に変換し、MeOH/EtOAcから再結晶化させた。HRMS(FAB)C11H15N4O+Hについての計算値347.0370、実測値347.0357。
実施例3(H):N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-4-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド ヒドロクロリド:
Figure 2006510662
ヒドラジン水化物(0.55mL、11.3mmol)を、EtOH 20mL中に溶解した2-クロロフェニルマロンジアルデヒドの懸濁液に加えた。混合物を還流下で3分間加熱し、次いで室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去して、4-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾールを黄色固体として得た。MS(EI)m/z 177.0 (M-)。
4-ニトロフェニルクロロホルメート(2.3g、11.5mmol)および4-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール(2.0g、11.Ommol)をCH2Cl230mL中に溶解し、0℃に冷却した。TEA(1.7mL、12.0mmol)を加え、反応物を室温に温めた。30分後、更に4-ニトロフェニル クロロホルメート(0.25g)およびTEA を加えた。1時間後、水を加えた。混合物をCH2Cl2で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮して固体を得た。固体をヘキサンで摩砕し、ろ過し、乾燥して粗製4-ニトロフェニル4-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート1.7g(45%)を得た。
一部の4-ニトロフェニル 4-(2-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(0.34g、1.Ommol)および(R)-(+)-3-アミノキヌクリジン ジヒドロクロリド(0.22g、1.1mmol)をDMF5mL中に懸濁した。TEA(0.4mL、3.0mmol)を滴下して加えた。18時間後、1NNaOHを加え、溶媒を減圧下で除去した。残留物を1N NaOHおよびCHCl3にとった。水層をCHCl3で抽出し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(Biotage 40S、90:9:1CHCl3/MeOH/NH4OH)により精製した。塩酸塩を製造し、MeOH/EtOAcから再結晶化させて、生成物102mg(28%)を得た。HRMS(FAB)C17H19ClN4O+Hについての計算値331.1325、実測値331.1312。
実施例4(H):N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-4-ヨード-1H-ピラゾール-1カルボキサミド:
Figure 2006510662
CH2Cl2 15mL中の4-ヨードピラゾール(1.05g、5.4mmol)の溶液をTEA(0.90mL、6.5mmol)およびフェニルクロロホルメート(0.75mL、6.0mmol)で処理した。混合物を5時間撹拌し、H2O (1mL)で処理した。水層を捨て、有機層を乾燥した(MgSO4)。混合物をろ過し、濃縮して黄色油状物質を得、これをヘキサンから濃縮して固化させた。この固体の一部(0.628g、2.0mmol)を、(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-アミンジヒドロクロリド(0.398g、2.0mmol)を含むDMF(10mL)に加えた。ジイソプロピルエチルアミン(1.1mL、6.0mmol)を加え、混合物をほぼ均一にした。混合物をEtOAcおよびH2Oの間に抽出した。有機層をH2O(3X)、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、混合物を蒸発させた。得られた物質を熱EtOAcにとり、セライトを通してろ過し、室温で静置した。得られた固体を回収し、乾燥して実施例4(H)(0.142g、20 %)を白色固体として得た:HRMS(ESI)C11H15N4OIについての計算値 (MH+)347.0370、実測値347.0370。C11H15IN4Oについての分析計算値:C, 38.17;H, 4.37;N, 16.18.実測値:C, 38.43;H, 4.42;N, 16.11.
結合定数を決定するための材料および方法:
膜調製
オスのSprague−Dawleyラット(300〜350g)を断頭して犠牲にし、脳(脳全体から小脳を取り除いたもの)を速やかに解剖し、計量し、設定50(10回上下ストローク)の回転乳棒を用いて、氷冷した0.32Mスクロース湿重量1g当たり9体積でホモジナイズした。ホモジネートを1,000xgで10分間、4℃で遠心分離した。上清を回収し、20,000xgで20分間、4℃で遠心分離した。得られたペレットをタンパク質濃度1〜8mg/mLで再懸濁した。ホモジネート5mLのアリコートをアッセイに必要となるまで−80℃で凍結した。アッセイ当日、アリコートを室温で融解し、クレブス液、すなわち4.16mM NaHCO3、0.44mM KH2PO4、127mM NaCl、5.36mM KCl、1.26mM CaCl2および0.98mM MgCl2を含有する20mM Hepes緩衝液pH7.0(室温)で希釈し、試験管1本当たり25〜150μgのタンパク質を添加した。タンパク質を、標準としてウシ血清アルブミンを用いて、ブラッドフォード法(Bradford,M.M.、Anal.Biochem.、72、248〜254、1976)により測定した。
結合アッセイ
飽和試験の場合、ホモジネート0.4mLを、緩衝液および様々な濃度の放射性リガンドを含有する試験管に添加し、最終体積0.5mLで1時間25℃でインキュベートした。放射性リガンドの前に添加したMLA0.05ml(終濃度1μM MLA)の存在下で並行してインキュベートした組織において、非特異的結合を決定した。競合試験においては、[3H]−MLA0.05ml(最終濃度3.0〜4.0nM [3H]−MLA)を添加する前に、薬剤を増加濃度で試験管に加えた。48ウェルブランデールセルハーベスター上に置いたワットマンGF/Bガラスろ紙を通して急速真空ろ過してインキュベーションを終了した。ろ紙は、50mM Tris HCl pH7.0−0.05%ポリエチレンイミンにあらかじめ浸漬しておいた。ろ紙を0.9%冷食塩水の5mLアリコートで素早く2回洗浄し、次いで液体シンチレーションスペクトロメトリで放射能を計数した。
データ分析
競合結合試験においては、阻害定数(Ki)を、Cheng−Prusoffの式(Cheng,Y.C.およびPrussoff,W.H.、Biochem.Pharmacol.、22、3099〜3108頁、1973)による非線形回帰適合プログラムから得られた[3H]−MLA結合の濃度依存阻害から計算した。ヒル係数は、非線形回帰を用いて求めた(可変勾配のGraphPad PrismS字状用量−応答)。
Wが(H)である場合に必要となるカルボン酸またはカルボン酸同等物が、文献の手順による合成を介して、またはそれらに僅かな改変を加えて得られるということは、当業者に理解されるであろう。例えば、ピロールまたはピラゾールから出発してカルボン酸またはカルボン酸同等物を製造する方法は当業者に既知である(J. Org. Chem. 1987, 52, 2319, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 2733およびGreene, T. W. and Wuts, P. G. M. 「Protective Groups in Organic Synthesis」, 第3版, 549頁, New York:Wiley, (1999)参照)。式W-Hの幾つかのピロールおよびピラゾールは市販されているか、またはSynthesis 1997, 563, J. Heterocyclic Chem. 1993, 30, 865, Heterocycles 1982, 19, 1223およびJ. Org. Chem. 1984, 49, 3239に記載される方法により得られる。
血液脳関門の通過
式Iの化合物の薬物動態学をマウスにおいて評価し、各化合物が血液脳関門を通過する能力を測定した。各マウスに5mg/kgで1回静脈内投与を行った。投与後、5分(IVのみ)、0.5、1、2、4および8時間に、各回収時間あたり2匹のマウスを連続して犠牲にし、血液サンプルを回収した。血液をヘパリンを含むチューブ中に入れ、血漿を遠心分離した。脳サンプルもまた、血液回収に用いたものと同じマウスから、0.5および1時間きざみで回収した。血漿および脳サンプルを、薬剤濃度に関してLC−MS/MMS法を用いて分析した。薬物動態学(クリアランス、分布容積および半減期)を、血漿濃度−時間データから評価した (Gibaldi and Perrier in Pharmacokinetics, 第I巻, 第2版, New York:Marcel Dekker, 1982を参照)。大きな分布容積を有する化合物は、体組織内で良好に分布する。脳および血漿における薬剤濃度の比較(脳/血漿比率)により、脳の通過に関する直接の情報が得られる。より高い数値は脳をより通過したことを意味する。
結論
2種、3種および4種全ての薬剤の組合せのいずれについても本明細書に記載され、特許請求される;しかしながら、組合せの一方が上記で例示されるようなα7ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に対するフルアゴニスト、またはα7nAChRフルアゴニストとして知られるものである、2種の薬剤の組合せが好ましい。3種の薬剤が組合せに用いられる場合、その1つはα7nAChRフルアゴニストであることが好ましい。薬剤の組合せは、同時にまたは異なる時間に、同じ形態または異なる形態において、投与することができる。1つの実施形態において、これらは、一月の間をあけて与えてもよく、または2または3種の薬剤を同時にまたはほぼ同時に同じ様式で投与する共投与により与えてもよい。ここで、該組合せとは、患者の血液が、治療期間中のある時点で2、3または4種の薬剤を同時に含むような投与を指す。
また、2または3種の薬剤がほぼ同時に、1週間以内、そしてより好ましくは同日中に、患者に提供されなければならない特定の投与を開示する。

Claims (10)

  1. 有効量のα7nAChRフルアゴニストと、有効量のベータセクレターゼ阻害剤、有効量のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤および有効量のガンマセクレターゼ阻害剤のうちの少なくとも1種とを含む組成物。
  2. α7nAChRフルアゴニストが式I:
    アザビシクロ−N(R1)−C(=X)−W (式I)
    の化合物、またはその医薬組成物、医薬として許容しうる塩、ラセミ混合物もしくは純粋なエナンチオマーである、請求項1に記載の組成物。
    上記、アザビシクロは
    Figure 2006510662
    であり、
    ここで、
    XはO、またはSであり;
    R0はH、低級アルキル、低級置換アルキル、または低級ハロアルキルであり;
    各R1はH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;
    各R2は独立して、F、Cl、Br、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリールであるか、またはk1-2、k1-6、k2、k5、k6またはk7が0であるならばR2は存在せず;
    k1-2は0または1であり;
    k1-6は0または1であり、ただしk1-2とk1-6の合計は1であり;
    k2は0または1であり;
    k5は0、1または2であり;
    k6は0、1または2であり;
    k7は0または1であり;
    R2-3はH、F、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、またはアリールであり;
    各R3は独立して、H、アルキル、または置換アルキルであり;
    R4はH、アルキル、アミノ保護基、またはF、Cl、Br、I、-OH、-CN、-NH2、-NH(アルキル)もしくは-N(アルキル)2から選択される1〜3個の置換基を有するアルキル基であり;
    R5は独立して-O-、=N-、-N(R10)-および-S-からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を環内に含み、そしてR9から選択される0〜1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有する5-員ヘテロ芳香族単環式部分であるか、または、R5は5員環に縮合した6員環を有し、そして式
    Figure 2006510662
    [式中、L1はO、SまたはNR10である]、
    Figure 2006510662
    [式中、LはCR12またはNであり、L2およびL3は独立してCR12、C(R12)2、O、S、NまたはNR10から選択されるが、ただしL2およびL3の両方が同時にO、同時にS、または同時にOおよびSであることはない]、または
    Figure 2006510662
    [式中、LはCR12またはNであり、そしてL2およびL3は独立してCR12、O、S、NまたはNR10から選択される]
    を有する9-員縮合環部分であり、そして各9-員縮合環部分はR9から選択される0〜1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、ここで、該R5部分は原子価が許容する任意の位置において、式Iで定義される他の置換基に結合しており;
    R6は、環内に=N-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、そしてR9から選択される0〜1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有する6-員ヘテロ芳香族単環式部分であるか、または、R6は、一方または両方の環内に=N-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む10-員ヘテロ芳香族二環式部分であり、例えばキノリニルまたはイソキノリニルが挙げられるがこれらに限定されず、各10-員縮合環部分はR9から選択される0〜1個の置換基および独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有し、ここで該R6部分は原子価が許容する任意の位置において、式Iで定義される他の置換基に結合しており;
    R7はアルキル、置換アルキル、ハロアルキル、-OR11、-CN、-NO2、-N(R8)2であり;
    各R8は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニル、または置換フェニルであり;
    R9はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-CN、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2R14、-NO2、独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているアルキル、独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているシクロアルキル、または独立してF、Cl、Br、IまたはR13から選択される1〜4個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキルであり;
    R10はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、フェニル、またはR7から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
    各R11は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
    各R12は独立してH、F、Cl、Br、I、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2RR14、または直接的または間接的なコア分子への結合であるが、ただし9-員縮合環部分内に該コア分子への結合はただ1つだけ存在し、更に縮合環部分は、原子価が許容する位置においてアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-NO2、-C(O)N(R14)2、-CN、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2または-NR14S(O)2R14から選択される0〜1個の置換基を有しており、更に縮合環部分はF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有しており;
    R13は-OR14、-SR14、-N(R14)2、-C(O)R14、-C(O)N(R14)2、-CN、-CF3、-NR14C(O)R14、-S(O)2N(R14)2、-NR14S(O)2R14または-NO2であり;
    各R14は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロへテロシクロアルキルであり;
    Wは(A):
    Figure 2006510662
    であって、
    ここで、
    RA-1aはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、-R5、R6、-ORA-3、-ORA-4、-SRA-3、F、Cl、Br、I、-N(RA-3)2、-N(RA-5)2、-C(O)RA-3、-C(O)RA-5、-CN、-C(O)N(RA-3)2、-C(O)N(RA-6)2、-NRA-3C(O)RA-3、-S(O)RA-3、-OS(O)2RA-3、-NRA-3S(O)2RA-3、-NO2、および-N(H)C(O)N(H)RA-3であり;
    RA-1bは-O-RA-3、-S-RA-3、-S(O)-RA-3、-C(O)-RA-7、およびω炭素上でRA-7により置換されているアルキルであり;
    各RA-3は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
    RA-4はシクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルから選択され;
    各RA-5は独立して、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
    各RA-6は独立して、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルから選択され;
    RA-7はアリール、R5またはR6から選択され;
    または
    Wは(B):
    Figure 2006510662
    であって、
    ここで、
    B0は-O-、-S-または-N(RB-0)-であり;
    B1およびB2は独立して=N-または=C(RB-1)-から選択され;
    B3は=N-または=CH-であるが、ただしB1およびB2が共に=C(RB-1)-であってB3が=CH-である場合、ただ1つの=C(RB-1)-が=CH-であることができ、そして更にB0が-O-であって、B2が=C(RB-1)-であってそしてB3が=C(H)-である場合、B1は=N-であることはできず、
    RB-0はH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、限定的に置換されたアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、またはアリールであるが、ただしBが(B-2)であり、そしてB3が=N-であり、そしてB0がN(RB-0)である場合、RB-0はフェニルまたは置換フェニルであることはできず;
    RB-1はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、限定的に置換されたアルキル、限定的に置換されたアルケニル、限定的に置換されたアルキニル、アリール、-ORB-2、-ORB-3、-SRB-2、-SRB-3、F、Cl、Br、I、-N(RB-2)2、-N(RB-3)2、-C(O)RB-2、-C(O)RB-3、-C(O)N(RB-2)2、-C(O)N(RB-3)2、-CN、-NRB-2C(O)RB-4、-S(O)2N(RB-2)2、-OS(O)2RB-4、-S(O)2RB-2、-S(O)2RB-3、-NRB-2S(O)2RB-2、-N(H)C(O)N(H)RB-2、-NO2、R5およびR6であり;
    各RB-2は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルであり;
    各RB-3は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、限定的に置換されたアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルであり;
    RB-4は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
    または
    Wは(C)であり:
    (C)は1〜2個の窒素原子を有する6-員複素環式環系であるか、または、一方もしくは両方の環内に最大2個の窒素原子を有し(ただし二環式-6-6-縮合環系の架橋上に窒素は存在しない)、そして更に独立してRC-1から選択される1〜2個の置換基を有する10-員二環式-6-6-縮合環系であり;
    各RC-1は独立して、H、F、Cl、Br、I、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロゲン化ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、置換フェニル、-NO2、-CN、-ORC-2、-SRC-2、-SORC-2、-SO2RC-2、-NRC-2C(O)RC-3、-NRC-2C(O)RC-2、-NRC-2C(O)RC-4、-N(RC-2)2、-C(O)RC-2、-C(O)2RC-2、-C(O)N(RC-2)2、-SCN、-NRC-2C(O)RC-2、-S(O)N(RC-2)2、-S(O)2N(RC-2)2、-NRC-2S(O)2RC-2、R5またはR6であり;
    各RC-2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、RC-5から
    選択される1個の置換基で置換されているアルキル、RC-5から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、RC-5から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニルまたは置換フェニルであり;
    各RC-3は独立して、H、アルキルまたは置換アルキルであり;
    RC-4はH、アルキル、アミノ保護基、またはF、Cl、Br、I、-OH、-CN、-NH2、-NH(アルキル)または-N(アルキル)2から選択される1〜3個の置換基を有するアルキル基であり;
    RC-5は-CN、-CF3、-NO2、-ORC-6、-SRC-6、-N(RC-6)2、-C(O)RC-6、-SORC-6、-SO2RRC-6、-C(O)N(RC-6)2、-NRC-6C(O)RC-6、-S(O)2N(RC-6)2、または-NRC-6S(O)2RC-6であり;
    各RC-6は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
    または
    Wは(D):
    Figure 2006510662
    であり、ただし-C(=X)-基とW基との間の結合は、RD-1、RD-3、およびRD-4において定められるようなD基内の任意の利用可能な炭素原子に結合していてよく;
    D0、D1、D2およびD3はNまたはC(RD-1)であるが、ただしD0、D1、D2またはD3のうちの最大1つはNであり、そしてその他のものはC(RD-1)であり、更にコア分子がD2に結合しており、そしてD0またはD1がNである場合、D3はC(H)であり、そして更にコア分子への結合はただ1つだけ存在し;
    D4---D5---D6は、N(RD-2)-C(RD-3)=C(RD-3)、N=C(RD-3)-C(RD-4)2、C(RD-3)=C(RD-3)-N(RD-2)、C(RD-3)2-N(RD-2)-C(RD-3)2、C(RD-4)2-C(RD-3)=N、N(RD-2)-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-C(RD-3)2-N(RD-2)、O-C(RD-3)=C(RD-3)、O-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-O-C(RD-3)2、C(RD-3)=C(RD-3)-O、C(RD-3)2-C(RD-3)2-O、S-C(RD-3)=C(RD-3)、S-C(RD-3)2-C(RD-3)2、C(RD-3)2-S-C(RD-3)2、C(RD-3)=C(RD-3)-S、またはC(RD-3)2-C(RD-3)2-Sから選択され;
    ただしC(X)がD2においてWに結合しており、そしてD6がO、N(RD-2)またはSである場合、D4---D5はCH=CHではなく;
    そして更にC(X)がD2においてWに結合しており、そしてD4がO、N(RD-2)またはSである場合、D5---D6はCH=CHではなく;
    各RD-1は独立して、H、F、Br、I、Cl、-CN、-CF3、-ORD-5、-SRD-5、-N(RD-5)2、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが該結合であり;
    各RD-2は独立して、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、またはR6であり;
    各RD-3は独立してH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-ORD-10、-C(O)N(RD-11)2、-NRD-10CORD-12、-N(RD-10)2、-SRD-10、-S(O)2RD-10、-C(O)RD-12、-CO2RD-10、アリール、R5、R6、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが該結合であり;
    各RD-4は独立してH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2、-ORD-10、-C(O)N(RD-11)2、-NRD-10CORD-12、-N(RD-11)2、-SRD-10、-CO2RD-10、アリール、R5、R6、または-C(X)-への結合であるが、ただしRD-1、RD-3およびRD-4のうちのただ1つだけが該結合であり;
    各RD-5は独立してH、C1-3アルキルまたはC2-4アルケニルであり;
    D7はO、S、またはN(RD-2)であり;
    D8およびD9はC(RD-1)であるが、ただし該分子がD9においてフェニル部分に結合している場合、D8はCHであり;
    各RD-10はH、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、置換フェニルまたは置換ナフチルであり;
    各RD-11は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、R13から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニルまたは置換フェニルであり;
    RD-12はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換フェニル、または置換ナフチルであり;
    または
    Wは(E):
    Figure 2006510662
    であり、
    E0はCHまたはNであり;
    RE-0はH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、R5、R6、-ORE-3、-ORE-4、-SRE-3、-SRE-5、-N(RE-3)2、-NRE-3RE-6、-N(RE-6)2、-C(O)RE-3、-CN、-C(O)N(RE-3)2、-NRE-3C(O)RE-3、-S(O)RE-3、-S(O)RE-5、-OS(O)2RE-3、-NRE-3S(O)2RE-3、-NO2または-N(H)C(O)N(H)RE-3であり;
    E1はO、CRE-1-1、またはC(RE-1-1)2であるが、ただしE1がCRE-1-1である場合、一つのRE-1はCRE-1-1への結合であり、そして更にE1またはE2の少なくとも1つはOであり;
    各RE-1-1は独立してH、F、Br、Cl、CN、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルキニル、シクロアルキル、-OREまたは-N(RE)2であるが、ただしE1がC(RE-1-1)2である場合、少なくとも1つのRE-1-1はHであり;
    各RE-1は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはE1への結合であるが、ただしE1はCRE-1-1であり;
    E2はO、CRE-2-2またはC(RE-2-2)2であるが、ただしE2がCRE-2-2である場合、1つのRE-2はCRE-2-2への結合であり、そして更にE1またはE2の少なくとも1つはOであり;
    各RE-2-2は独立してH、F、Br、Cl、CN、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルキニル、シクロアルキル、-OREまたは-N(RE)2であるが、ただしE2がC(RE-2-2)2である場合、少なくとも1つのRE-2-2はHであり;
    各RE-2は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはE2への結合であるが、ただしE2はCRE-2-2であり;
    各REは独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
    各RE-3は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニル、またはR9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニル、または置換フェニルであり;
    RE-4はH、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニルまたは置換フェニルであり;
    各RE-5は独立してH、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、またはR6であり;
    各RE-6は独立してアルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、R5、R6、フェニル、またはR9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
    または
    Wは(F):
    Figure 2006510662
    であり、
    F0はC(H)であり、ここでF1---F2---F3はO-C(RF-2)=N、O-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、O-C(RF-3)(RF-2)-S、O-N=C(RF-3)、O-C(RF-2)(RF-3)-O、S-C(RF-2)=N、S-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、S-N=C(RF-3)、N=C(RF-2)-O、N=C(RF-2)-S、N=C(RF-2)-N(RF-4)、N(RF-4)-N=C(RF-3)、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-O、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-S、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、C(RF-3)2-O-N(RF-4)、C(RF-3)2-N(RF-4)-O、C(RF-3)2-N(RF-4)-S、C(RF-3)=N-O、C(RF-3)=N-S、C(RF-3)=N-N(RF-4)またはC(RF-3)2-C(RF-2)(RF-3)-C(RF-3)2から選択され;
    F0はNであり、ここでF1---F2---F3はO-C(RF-2)=N、O-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、O-C(RF-3)(RF-2)-S、O-N=C(RF-3)、O-C(RF-2)(RF-3)-O、S-C(RF-2)=N、S-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、S-N=C(RF-3)、N=C(RF-2)-O、N=C(RF-2)-S、N=C(RF-2)-N(RF-4)、N(RF-4)-N=C(RF-3)、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-O、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-S、N(RF-4)-C(RF-3)(RF-2)-N(RF-4)、C(RF-3)2-O-N(RF-4)、C(RF-3)2-N(RF-4)-O、C(RF-3)2-N(RF-4)-S、C(RF-3)=N-O、C(RF-3)=N-S、C(RF-3)=N-N(RF-4)、C(RF-3)=C(RF-2)-C(RF-3)2またはC(RF-3)2-C(RF-2)(RF-3)-C(RF-3)2から選択され;
    F4はN(RF-7)、OまたはSであり;
    RF-1はH、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-ORF-8、-SRF-8または-N(RF-8)2であり;
    RF-2はH、F、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、ラクタムへテロシクロアルキル、フェノキシ、置換フェノキシ、R5、R6、-N(RF-4)-アリール、-N(RF-4)-置換フェニル、-N(RF-4)-置換ナフチル、-O-置換フェニル、-O-置換ナフチル、-S-置換フェニル、-S-置換ナフチル、またはω炭素上でRF-9により置換されているアルキルであり;
    RF-3はH、F、Br、Cl、I、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、-CN、-NO2
    、-ORF-8、-C(O)N(RF-8)2、-NHRF-8、-NRF-8CORF-8、-N(RF-8)2、-SRF-8、-C(O)RF-8、-CO2RF-8、アリール、R5またはR6であり;
    RF-4はHまたはアルキルであり;
    RF-7はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、フェニル、または、R9から選択される1個の置換基を有し、そして更に独立してF、Cl、BrまたはIから選択される0〜3個の置換基を有するフェニルであり;
    RF-8はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換フェニルまたは置換ナフチルであり;
    RF-9はアリール、R5またはR6であり;
    または
    Wは(G):
    Figure 2006510662
    であり、
    G1はNまたはCHであり;
    各G2はNまたはC(RG-1)であるが、ただ1つのG2のみがNであり;
    各RG-1は独立してH、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロアルキニル、-CN、-NO2、F、Br、Cl、I、-C(O)N(RG-3)2、-N(RG-3)2、-SRG-6、-S(O)2RG-6、-ORG-6、-C(O)RG-6、-CO2RG-6、アリール、R5、R6であるか、または、隣接する炭素原子上の2個のRG-1はWに関して一緒になって6-5-6縮合三環式-ヘテロ芳香族-環系であってもよく、該環系は場合により新たに形成された環上で、原子価が許容する位置において独立してF、Cl、Br、I、およびRG-2から選択される1〜2個の置換基により置換されており;
    RG-2はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-ORG-8、-SRG-8、-S(O)2RG-8、-S(O)RG-8、-OS(O)2RG-8、-N(RG-8)2、-C(O)RG-8、-C(S)RG-8、-C(O)ORG-8、-CN、-C(O)N(RG-8)2、-NRG-8C(O)RG-8、-S(O)2N(RG-8)2、-NRG-8S(O)2RG-8、-NO2、-N(RG-8)C(O)N(RG-8)2、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選択される0〜4個の置換基を有するフェニル、ナフチル、または独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選択される0〜4個の置換基を有するナフチルであり;
    ただし、架橋Nに隣接したG2がC(RG-1)であって、その他のG2がCHである場合、RG-1は、H、F、Cl、I、アルキル、置換アルキルまたはアルキニルではなく;
    各RG-3は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、RG-4 から選択される1個の置換基で置換されているアルキル、RG-4 から選択される1個の置換基で置換されているシクロアルキル、RG-4 から選択される1個の置換基で置換されているヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、フェニルまたは置換フェニルであり;
    RG-4は-ORG-5、-SRG-5、-N(RG-5)2、-C(O)RG-5、-SORG-5、-SO2RG-5、-C(O)N(RG-5)2、-CN、-CF3、-NRG-5C(O)RG-5、-S(O)2N(RG-5)2、-NRG-5S(O)2RG-5、または-NO2であり;
    各RG-5は独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロシクロアルキルまたはハロヘテロシクロアルキルであり;
    RG-6はH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアル
    キル、置換シクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、IおよびRG-7から選
    択される0〜4個の置換基を有するフェニルであり;
    RG-7はアルキル、置換アルキル、ハロアルキル、-ORG-5、-CN、-NO2、-N(RG-3)2であり;
    各RG-8は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、I、またはRG-7から選択される0〜4個の置換基で置換されているフェニルであり;
    または
    Wは(H)
    Figure 2006510662
    であり、
    H'はNまたはCHであり;
    各RH-1は独立してF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロゲン化ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、アリール、R5、R6、-OR8、-SR8、-SOR8、-SO2R8、-SCN、-S(O)N(R8)2、-S(O)2N(R8)2、-C(O)R8、-C(O)2R8、-C(O)N(R8)2、C(R8)=N-OR8、-NC(O)R5、-NC(O)RH-3、-NC(O)R6、-N(R8)2、-NR8C(O)R8、-NR8S(O)2R8であるか、または隣接する炭素原子上の2個のRH-1は縮合して6-員環を形成し、5-6縮合二環式部分にしてもよく、ここで該6-員環は場合によりRH-2から選択される1〜3個の置換基により置換されており;
    mHは0、1または2であり;
    RH-2はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、-ORH-3、-SRH-3、-S(O)2RH-3、-S(O)RH-3、-OS(O)2RH-3、-N(RH-3)2、-C(O)RH-3、-C(S)RH-3、-C(O)ORH-3、-CN、-C(O)N(RH-3)2、-NRH-3C(O)RH-3、-S(O)2N(RH-3)2、-NRH-3S(O)2RH-3、-NO2、-N(RH-3)C(O)N(RH-3)2、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、ラクタムヘテロシクロアルキル、フェニル、独立してF、Cl、Br、IおよびR7から選択される0〜4個の置換基を有するフェニル、ナフチル、または独立してF、Cl、Br、IおよびR7から選択される0〜4個の置換基を有するナフチルであるか、または隣接する炭素原子上の2個のRH-2は一緒になって三環縮合-5-6-6系を形成してもよく、該系は場合により独立してBr、Cl、F、I、-CN、-NO2、-CF3、-N(RH-3)2、-N(RH-3)C(O)RH-3、アルキル、アルケニルおよびアルキニルから選択される最大3個の置換基により置換されており;
    各RH-3は独立してH、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、フェニル、または独立してF、Cl、Br、I、またはR7から選択される0〜4個の置換基で置換されているフェニルである。
  3. アゴニストが下記遊離塩基または医薬として許容し得るその塩である請求項2に記載の組成物:
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-4-クロロベンズアミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ジベンゾ[b,d]チオフェン-2-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]イソキノリン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]イソキノリン-3-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    5-{[(2R)-7-アゾニアビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルアミノ]カルボニル}-3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-6-イウム ジクロリド;
    5-{[(2R)-7-アゾニアビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルアミノ]カルボニル}-3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-6-イウム ジクロリド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル[1]ベンゾチエノ[3,2-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-
    カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-エチルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-イソプロピルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]3-クロロフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-4-クロロベンズアミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]チエノ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ジベンゾ[b,d]チオフェン-2-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1]ベンゾチエノ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1]ベンゾチエノ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ジベンゾ[b,d]フラン-2-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-ナフタミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1H-インドール-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    3-メチル-N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]ピロロ[1,2-c]ピリミジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-ブロモフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
    N-[(3S)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-1-ベンゾチオフェン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-メチル-1H-インドール-6-カルボキサミド;
    N-[(3S)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-イソプロピル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-イソプロピル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1H-インダゾール-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-2-メチル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピラジノ[1,2-a]インドール-3-カルボキサミド;
    3-ブロモ-N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-7-メトキシ-2-ナフタミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R,5R)-1-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル]-3-ブロモ-1-ベンゾフラン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1]ベンゾフロ[2,3-c]ピリジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-エチニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2H-クロメン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-プロパ-1-イニル-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-フェニル-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-ブロモピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-プロパ-1-イニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]インドリジン-6-カルボキサミド;
    2-アミノ-N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-エチニルピロロ[1,2-a]ピラジン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-8-メトキシ-2-ナフタミド;
    N-[(2S,3R)-2-メチル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]インドリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-シアノ-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-3-イル][1,3]ジオキソロ[4,5-c]ピリジン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-7-ヒドロキシ-2-ナフタミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-3-エチニルフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-6-クロロイソキノリン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-6-メチルイソキノリン-3-カルボキサミド;
    N-[(1S,2R,4R)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-6-メチルイソキノリン-3-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-3-シアノフロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド;
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]-2-ナフタミド;および
    N-[(3R)-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル]ジベンゾ[b,d]フラン-2-カルボキサミド。
  4. コリン作用性機能低下に関する疾患または障害の治療が必要な哺乳動物において該疾患または障害を治療する医薬を製造するための有効量のα7nAChRフルアゴニストの使用であって、該医薬は少なくとも1種の阻害剤と共に有効な治療間隔の間に投与され、ここで該阻害剤はベータセクレターゼ阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびガンマセクレターゼ阻害剤である、上記の使用。
  5. 疾患または状態が、アルツハイマーの認知および注意欠陥症状、アルツハイマー病のような疾患に関連する神経変性、若年性痴呆(軽度認知機能障害)、老年性痴呆、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、一般的なおよび脳腫瘍に関係する行動上および認知上の問題、AIDS痴呆複合症、ダウン症に関係する痴呆、レビー小体に関係する痴呆、ハンチントン病、パーキンソン病、加齢関連黄斑変性である、請求項4に記載の使用。
  6. 哺乳動物がヒトである、請求項4または5に記載の使用。
  7. 医薬が、アゴニストと、ベータセクレターゼ阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤およびガンマセクレターゼ阻害剤のうちの少なくとも1種とを含む、請求項4〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. アゴニストが請求項2に記載の式Iの化合物である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の使用。
  9. フルアゴニストが請求項3に記載の式Iの化合物である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の使用。
  10. アセチルコリンエステラーゼ阻害剤がフィゾチグミン、アリセプト、リバスチガミン、ガランタミン、モノアミンアクリジンおよびその誘導体、ピペリジニル−アルカノイルヘテロ環式化合物、N-ベンジル-ピペリジン誘導体、4-(1-ベンジルピペリジル)-置換縮合キノリン誘導体および環式アミド誘導体である、請求項3〜9のいずれか1項に記載の使用。
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