JP2006509701A - 破断する必要がないガラス切断方法 - Google Patents

破断する必要がないガラス切断方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、破断力を必要としないガラス板の切断方法に関する。本発明の方法は、次の工程、すなわち、ガラス板に処理を施して、係数Kが0.05と0.4MPa・m1/2の間であるような二軸分布の応力を生じさせる工程であり、係数Kは、
【数1】
Figure 2006509701

によって定義され、ここで、zは厚さ方向の位置であり、σzは位置zにおける本質的に等方的な二軸応力の強さであり、H(σz)は、伸びは正の値で表し、圧縮は負の値で表すという慣習に従って、σzが0より大きい場合は1に等しく、σzが0未満又は0に等しい場合は0に等しいものである工程、そして次に、所望の切断線に沿って10μmより深く、ガラスの伸張した領域に達するサブクラックの線を引く工程、を含む。本発明は、例えば、ガラスを破壊せずに曲率半径の小さな曲線に沿って切断するのに、厚さと同様の幅を有するガラスの帯を切断するのに、又は例えばフラット電界放出スクリーンのスペーサとして使用できるフレーム状のものを切断するのに、使用することができる。

Description

本発明は、破断する力を加えることを必要とせずにグレージングユニットを切断する方法に関する。
ガラスは、通常、次のような一連の工程によって切断される。
・所望する切断の線に沿ってサブクラックを刻みつける。次に、
・(破断)力を加えて、サブクラックがクラックとしてガラスの厚みにわたって伝播するようにし、ガラスを予期したとおりに破断する。
しかし、ガラスを切断した後で、その機械的強度、例えばエッジ曲げ強度を、高めたいことがある。このためには、一般に溶融硝酸カリウムの浴に浸すことによって、切断したガラスに化学的靱性化(又は強化)処理を施すことができる。従って、化学的に強化されたガラスは、化学的強化処理前に最終的な形状を有し、強化処理を行った後で切断することは意図されない。
国際公開第98/46537号パンフレットには、航空の分野における窓を製造するための化学的強化(カリウムイオン交換)によって得られる特定のガラス組成物が教示されている。化学的強化後の切断は考えられていない。
ヨーロッパ特許出願公開第793132号明細書には、表面に電極を有する一対のガラス板から形成されるセルであって、板のうちの少なくとも1つが化学的強化処理を施されているものが教示されている。このようなセルに組み込もうとするガラスは化学的に強化された後、切り筋がつけられ、セルに組み込まれるだけの数の個別エレメントに破断される。この場合、化学的強化処理は多くて20μmの厚さに施される。上記の明細書には、ガラスに切り筋をつけた後で、それを破断するために通常は圧力を加えることが必要であること、そして化学的強化ガラスの場合、化学的に強化された層が厚すぎるとそれを破断することがきわめて難しくなることがあることが教示されている。ヨーロッパ特許出願公開第793132号明細書の目的は、ガラスを通常の仕方で切断するのを可能にする化学的強化処理を施すことである。このためは、最大厚さ2mmのガラスが最大厚さ20μmにわたって化学的に処理される。
ヨーロッパ特許出願公開第875490号明細書には、化学的強化によって硬化したガラスを製造する連続プロセスが開示されている。ガラスの最大厚さは1.2mmでなければならず、2時間未満で強化される。化学的強化処理は最大30μmにわたって施される。このガラスは曲げられることがある。ガラスは、スパッタリングによって作られる層、例えば金属層で覆うことができ、LCD又はDTRとしての用途に供することができる。化学的に処理されたガラスは切断してプレート又はシートにすることができる。この明細書は、ガラスを破断せずに切断するための特別な条件を教示していない。
ヨーロッパ特許出願公開第982121号明細書には、三層構造が開示されており、そのうちの表面の少なくとも1つはガラスで作られ、切り筋を含んでいる。切り筋は幅がゼロであってもよい。好ましくは、切り筋があるガラスのすぐ下の層は可撓性である(例えば、ポリマーである)。こうして、切り筋のために三層構造はより柔軟性になっている。切り筋を有するガラスは化学的に強化されていてもよい。切り筋の幅がゼロでない場合、切り筋を有するガラスと同じ屈折率のポリマーでそれを埋めることができる。考えられる用途は、セキュリティーカード、建物の窓、スマートカード、ホトマスクである。切り筋を目に見えるように残してミラー効果を持たせてもよい。
ヨーロッパ特許出願公開第964112号明細書には、厚さの一部に溝が水平に且つ互いに平行に配置されているガラス板を含むパネルが教示されている。これらの切れ目は、好ましくはレーザーによって作られる。この明細書は、ガラスの化学的強化を教示していない。
フランス国特許出願公開第1598242号、フランス国特許出願公開第2053664号、及びフランス国特許出願公開第2063482号各明細書には、特定の領域を強化から防護するスクリーンの存在下での化学的強化が教示されている。その後、これらの領域で切断を行う。この処理は、スクリーンなしの熱強化されたペイン(pane)に比べて、必然的に厚さ方向に応力の不均衡を生ずる。よって、これらのグレージングユニットは厚さ方向に自己平衡していない。更に、このように処理された帯状物は均一でなく、スクリーンで保護された領域で切断しなければならない。従って、これらの明細書は、切れ筋をつけた後に、破断せずにその表面のどの箇所であっても切断できるグレージングユニットをどのように製造するかを教示していないが、それに対し本発明によるグレージングユニットの場合は均一なのでそうすることができる。更に、それらの明細書が勧めているスクリーンは、エッジにおける熱的強化の効果を、強化処理による強化が一般にちょうど期待される箇所で損なってしまう。
特定の仕方で処理した後で切断されたときの、ガラスの普通でない挙動がこのたび見出された。
本発明の本質的なパラメータが実現されると、切り筋を入れることによって生じたクラックは処理されたガラスを通してひとりでに、すなわち破断力を加える必要なしに、伝播する。本願の範囲内で、「グレージング(glazing)」という用語は非常に一般的な意味を有し、形に制限はなく、ガラスをベースとするすべての物品を網羅し、そして一般に2つのほぼ平行な主たる面を含み、且つ特に図8に示されたフレームを含む。
本発明によれば、K係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間になるように処理されたガラスが、破断力を加える必要なしに切断できることが見出された。K係数は、
Figure 2006509701
によって定義され、ここで、zは厚さ方向の位置であり、σzは位置zにおけるほぼ等方的な二軸応力の強さであり、H(σz)は、伸びは正の値で表し、圧縮は負の値で表すという慣習に従って、σzが0より大きい場合は1に等しく、σzが0未満又は0に等しい場合は0に等しい。
実際、このようなガラスの場合、サブクラック自身が、破断する力がなくてもクラックとして伝播してガラスの厚さにわたって広まる。サブクラックは、伸びの状態にあるグレージングの領域に到達し、10μmよりも深いことが必要である。特に、本発明は、本発明以外のグレージングユニットの場合レーザーによって直接切断することは通常知られていない任意の厚さの、とりわけ500μm未満であるが、1.2mmより厚いものもあり、2.6mmよりも厚いものさえある厚さのガラス板の、破断することなしの切断を可能にする。本発明による切断はまた、一般にエッジを人の手を切らないものにし、これは安全という観点から有利なものである。一般に、本発明による破断なしの切断は、厚さが5.2mm以下のガラスについて行われる。
このように、本発明は2つの主面を有するガラス板を含むグレージングユニットを切断する方法に関し、この方法は破断力を加えることを含まずに、次の工程、すなわち、
・応力を発生させそして少なくとも1つの圧縮の領域と少なくとも1つの伸長の領域を生じさせる処理であり、応力の分布は二軸的で、ほぼ等方的で、厚さ方向に自己平衡しており、当該応力はK係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間にあるようなものである処理をガラス板に加える工程、
・所望の切断線に沿って、10μmよりも深く、グレージングの伸長の状態にある領域に達するサブクラックの切り筋をつける工程、
を含む。
破断せずに切断することが可能であるという特性をガラスに付与する応力は、どんなタイプのガラスにも適切な処理によって、特に、
・化学的強化処理、又は
・少なくとも1つの薄層の生成、又は
・刻みをつける作業の間、ガラスにほぼ等方的な二軸曲げを施すこと、
によって与えることができる。
上述の最初の2つの処理は、本質的にほぼ等方的な二軸応力分布をもたらす。これらの最初の2つの処理はまた、切断後に残留する応力ももたらす。曲げの力はガラスが破断されると直ちに消失するので、第三の処理(二軸曲げを加える)では切断後の残留応力をもたらすことにはならない。
処理はガラスにほぼ等方的な二軸応力分布を与え、これは、応力がグレージングと平行な方向に働いて、所定の深さについて言うと、グレージングに平行な全ての方向の強度がほぼ同じであることを意味する。これらの二軸応力は、グレージングに平行な平面でほぼ等方的である。これらの応力はグレージングの厚さ方向で自己平衡しており、これは、伸び応力が圧縮応力と釣り合うということを意味し、そしてこれはまた、
Figure 2006509701
ということを意味し、ここで、σ(z)はグレージングの厚さ方向の位置zにおける応力を表す。本発明は、どのような箇所においても本発明に従って切断できるグレージングユニットを製造するのを可能にする。このようなグレージングユニットは大きな表面を有することができ、特に、その主面と平行な全ての方向において10cmより大きい、あるいは20cmよりも大きい、あるいは実際に50cmより大きい、あるいは実際1mよりも大きい(平たいグレージングの場合)、表面を有することができる。
前述の処理の前に、ガラスには何も内部応力がなくてよい。それは、特にフロートガラスであることができる。ガラスはどんな組成であってもよく、特にソーダ石灰タイプのガラスであってもよく、あるいはフランス国特許出願公開第97/04508号明細書又は国際公開第96/11887号パンフレットに記載されている組成の1つを有してもよい。
処理を化学的強化によって行うことを選ぶ場合、ガラスはアルカリ金属酸化物を含まなければならない。この酸化物は、Na2O又はLi2Oであることができ、ガラス中に、例えば1〜20重量%の量で存在することができる。化学的強化処理は、最初にガラス中にあるアルカリ金属イオンを他のもっと大きなアルカリ金属イオンで置き換えるものである。最初の酸化物がNa2Oである場合、KNO3での処理による化学的強化を適用して、Na+イオンを少なくとも部分的にK+イオンで置き換えるようにする。最初の酸化物がLi2Oである場合、NaNO3又はKNO3での処理による化学的強化を適用して、Li+イオンを場合に応じてNa+又はK+イオンで少なくとも部分的に置き換えるようにする。特に、処理が化学的強化処理である場合、本発明に従って切断されたガラスはより良好なエッジ強度を有する。従って、強化によって主面の少なくとも1つに垂直な、且つその主面から減少する、K+又はNa+イオンの濃度勾配が生ずる。
ガラスのK係数を測定するためには、ビアソグラフ(biasographe)の手法を用いることができる。この手法は、当業者には周知であり、特にH. Aben and C. Guillemetによる著作“Photoelasticity of glass”, Springer−Verlag 1993, p150を参照することができる。
ビアソグラフの手法は、例えば図1に示した曲線(1)のような、ガラスにおける深さの関数としての応力σの変化を表す応力強度プロフィールを与える(x軸はグレージングに対し垂直である)。従って、厚さdziに対応するすべての応力σiが曲線(1)の全体にわたって測定され、dziの値は、例えば8μmである。実際には、K係数は次の式から求められる。
K = (Σσi 2・dzi1/2
ビアソグラフ法は、グレージングのエッジへのアクセスを必要とする。この手法を用いるためには、グレージングの幅がその厚さの少なくとも5倍に等しいことが好ましい。ストラトリフラクトメータ(stratorefractometer)などの、他の光弾性方法も用いることができる。
K係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間にあるグレージングユニットを得るためには、それに化学的強化を施してもよい。この化学的強化は、K係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間になるのに十分長い時間、且つ十分高い温度で行わなければならない。日常的な試験によって、当業者はそのような値を得るのを可能にする時間と温度を見つけることができる。一般に、化学的強化は選定した塩(一般にNaNO3又はKNO3)の高温浴に処理しようとするグレージングユニットを浸漬することによって行われる。この浴には濃縮された塩が含まれている。化学的強化は一般に、380℃と520℃の間で、そして処理しようとするガラスの軟化点よりも低い温度で任意の仕方で行われる。化学的強化は、処理されるガラスの表面で、場合によって例えば50μmまでの範囲になることがある深さにわたって、イオン交換を引き起こす。このイオン交換が、アルカリ金属イオンの濃度勾配の原因になる。一般に、この勾配は、化学的強化によって供給されるイオン(一般にはK+又はNa+)の濃度が主面からグレージングの中心へ向かって減少することを特徴とする。この勾配は、表面と、例えば最大で50μmの深さとの間に存在する。この勾配は、図2に、ガラスの内側の方へ移動するにつれて密度が減少する点で示されている。勾配の深さは、図面では分かりやすくするために誇張されている。
従来技術の化学的に強化されたグレージングユニットは、化学的強化後に切断されないならば、エッジを含めて、表面全体にわたって同じ組成を有する。図2aは、切断後に化学的に処理されたグレージングユニットのエッジの断面を示す。切断がエッジ(2)を生じさせた。エッジには刻みつけられたサブクラックの線(3)が見え、図2aには太線で示されている(サブクラックは、グレージングユニットの切断されたエッジに、グレージングが十分に厚ければ肉眼で、あるいは過度に薄い、例えば厚さが500μm未満のグレージングの場合には顕微鏡で、常に見られるということが思い出されよう)。切断後のグレージングの化学的強化は、グレージングと強化用媒質とのアルカリ金属イオン交換を生じさせる。この交換が、グレージングの表面からグレージングの内側へ向かうアルカリ金属イオン濃度勾配を作り出し、この勾配はグレージングの平行な主面(図2の(4)と(5))から、及びエッジ((2)で表されるものを含む)から、例えば主面の表面の点(6)からこの面と垂直にグレージングの中心の方へ、十分な距離に至るまで存在する。この点(6)は一般にエッジから少なくとも1mmのところにあることができる。この勾配は、エッジに沿っては主面と垂直な方向に存在しないが、エッジでは前記主面から十分な距離のところで、グレージングの主面と平行な方向に存在する。
図2bは、化学的強化処理後に切断された本発明によるグレージングユニットを示す。この場合、本発明に従って切断されたエッジ(2)は、グレージングの平行な主面に近いか、あるいはそれから遠いかによって、異なる組成を持つことが理解されよう。本発明に従って切断されたエッジの表面は、サブクラックが形成された主面とグレージングの中心との間にアルカリ金属イオンの表面濃度勾配を有する。これが、実際のところ、化学的強化による処理の前に切断されたガラス(図2aに示した事例)との基本的な違いであり、その場合にはエッジに沿ってこの勾配は存在しない。本発明の場合、本発明に従って切断されたエッジにはこの勾配があり、サブクラックの跡があるが、この跡は、例えば研削あるいは研磨によって、後に除去することが可能である。従って、本発明はまた、サブクラックが目に見えないこのようなエッジを有するグレージングユニットに関する。
化学的強化が硝酸カリウムの浴で行われる場合、カリウムイオンの表面濃度はエッジに沿ってエッジの端部で、すなわち、エッジと、サブクラックが形成された主面との角で、最大になる。エッジに沿っての表面イオン濃度Cionのこの変化は、図2bの左側の曲線で模式的に示されている。しかし、このエッジでは、グレージングの主面(図2aの4と5で表されている面)と平行な方向の濃度勾配はない。従って、サブクラックを有するエッジには、そのエッジに垂直な方向のアルカリ金属イオン濃度勾配がない。
ガラスに応力を付与する処理は、少なくとも1つの薄膜の塗布であってもよい。この膜は、切り筋をつけるときに圧縮状態になるように被着させなければならない。これは特に、膨張係数が基材のそれよりも小さい膜の高温での被着(一般に400と700℃の間での)によって行うことができる。その結果、膜は冷却する際に圧縮状態になる。その後、被覆されたガラスが室温に戻ってから切断が行われる。膜は、特にゾル−ゲル法、又はスクリーン印刷法、又はCVD法によって作ることができる。膜はまた、特に膜を窒化ケイ素で作る場合、低温で、マグネトロンスパッタリング又はプラズマCVDのプロセスで作ることもできる。膜を側面から見てそれには被覆された基材に凸の形状を与える自然な傾向があるので、膜が圧縮状態にあることを確認することが可能である。
膜は、所望の応力強度係数を得るのを可能にする厚さを有する。一般に、膜の厚さは1〜20μmの範囲にわたる。好ましくは、膜は200MPaから5Gpaまでの範囲の、例えば約300MPaの、応力を有する。ガラス上の膜の応力をどのように測定するかは、当業者に知られている。膜におけるこの応力は、特に、ガラスの曲率の変化から、又はそれがガラスに誘発する応力から測定でき、この応力は通常光弾性によって評価される。
膜は、特に、窒化ケイ素、炭窒化ケイ素、炭化ケイ素、オキシ炭化ケイ素、オキシ炭窒化ケイ素、酸化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン、炭化チタン、オキシ炭化チタン、又はオキシ炭窒化チタンから作ることができる。
基材のそれぞれの側に圧縮状態の膜を適用することも可能である。ガラスを片側だけ圧縮状態の膜で被覆する場合、切り筋は膜のある側につけることができる。切り筋をつけるためには、被覆されたガラスに膜によって付与された凸形状を減ずるのに寄与する力をグレージングに加えてもよいが、これは必須ではない。ガラスの両面を圧縮状態の膜で被覆する場合、切り筋は面の一方又は他方につけることができる。
ガラスに応力を付与する処理は、ほぼ等方的な二軸曲げの力を適用するものであってもよい。適当な二軸曲げの力は、グレージングの2つの主面を異なる温度に加熱し、そしてこの温度差がグレージングに力を加えることにより当然誘発しがちな変形を妨げることによって、加えることができる。この温度差と変形に対抗する力が存在する限り、切り筋を入れるのが、従って破断が、行われる。この場合、曲げの力は、一方では主面を異なる温度にさらすのと、他方ではこの温度差が誘発する変形に対抗する力との組み合わせによって発生される。図3は、この原理による1つの態様を図示している。この図は、2つの主面(7)と(8)を有するグレージングユニットと、多数の孔(10)を有するプレート(9)を示している。グレージングユニットは、孔を通して及ぼされる吸引力によりプレートへ吸引されるために、プレートに押しつけることができる。プレートは、面(8)が面(7)と異なる温度になるように、グレージングの出発温度と異なる温度に加熱される。グレージングの2つの面のこの温度差を作り出すことが、グレージングがプレートに押しつけられている間にグレージングに応力が作り出される理由である。これは、もしもグレージングがその平衡の形状を取ることを許されるならば、それには少しも応力がないからである。面(8)が面(7)よりも高温の場合、グレージングが押しつけられたままになっている間圧縮状態にあるのは面(8)である。この場合、切り筋は面(7)に、すなわち伸長状態にある面につけることができる。従って、この面のサブクラックはただちに伸長状態にある領域に到達し、10μmよりは深いとは言え非常に浅いサブクラックでも十分である。面(8)が面(7)よりも冷たい場合、ガラスが押しつけられたままであるときに圧縮状態にあるのは後者の面である。この場合には、切り筋は面(7)に、すなわち圧縮状態にある面につけることができるが、この場合、伸長状態にある領域に到達するためにはサブクラックは圧縮状態にある厚さよりも深くなければならないので、それはグレージングの厚さの半分よりも深くなければならない。
曲げの力を加える場合、切り筋はこの力が加えられている間につけなければならない。ガラスに応力を発生させるように加えられる力は、通常の破断力よりもはるかに小さい。例えば、厚さが0.1〜5.2mmの範囲にあるグレージングユニットでは、これらの曲げの力は3MPaと70MPaの間でよく、グレージングが薄いほどこの力は大きくなければならないことは言うまでもない。一般に、厚さが1〜5.2mmの範囲にあるガラスでは、これらの曲げの力は3MPaと20MPaの間でよい。実際には、切り筋がつけられるとすぐに、サブクラックはガラスの厚さに直ちに拡がり、そして切り筋をつけた直後に破断に何も影響を及ぼすことなく即座に曲げの力を停止することが可能である。
適当なK係数を有するガラスを破断することなく切断するには、ガラスの表面に所望の切断の線に対応する線に沿って切り筋をつける。この切り筋をつけることにより、サブクラック(当業者ににはブラインドクラックとも呼ばれる)を生ずることになる。切り筋をつけるのは、特に、スコアリングホイール(scoring wheel)を使って、あるいはダイアモンドにより又はレーザーにより、行うことができる。通常は、より詳しく言うと厚さが1〜3mmの範囲にあるグレージングの場合、サブクラックは100〜1000μmの深さを有する。通常、サブクラックはグレージングの厚さの10%と20%の間の、例えば約15%の、深さを有する。
スコアリングホイール又はダイアモンドを用いる場合、切り筋をつけるのは、破断力を加えずに伝播できなければならない十分な深さのサブクラックを得るのに十分な荷重でなされる。スコアリングホイール又はダイアモンドを用いる場合、切り筋をつけるのは、好ましくは、切削油(当業者には「ペトロール」とも呼ばれる)のもとで行われる。スコアリングホイールを用いる場合には、大きな角度、例えば145°のスコアリングホイールを用いることが好ましい。スコアリングホイールの角度とは、図4に示された角度αである。所定のスコアリングホイール又はダイアモンドについては、切り筋をつけるのに適当な荷重を日常的な試験によって見いだすことも可能である。これは、不十分な荷重は割れ目を作るに至らず、その一方、過度に大きな荷重は制御されない割れ目、すなわち必ずしも切り筋の線に従うとは限らない割れ目を作るに至るからである。
本発明の本質的なパラメータが実現されると、切り筋によって生じたクラックは処理されたグレージングを通じてひとりでに、すなわち破断力を加える必要なしに伝播する。クラックの伝播を、次の手段のうちの少なくとも1つによって加速することが可能である。
・水を用いて、すなわち少量の水をサブクラックに入れることができ、これを行うためには、例えば切断する前にグレージングを濡らすことが可能であり、濡らすのは切り筋の端に対応するグレージングの部分(一般に数mm)だけである。
・切り筋をつける作業の終わりに切り筋をつける荷重を増やすことによる。
切り筋をつけるのはサブクラックを生じさせることに至らなければならない。切り筋をつけるのは、グレージングの圧縮状態にある主面に行ってもよく、あるいはそれが存在するならば、伸長状態にあるグレージングの主面に行ってもよい。切り筋をつけるのが圧縮状態にある主面で行われる場合(特に化学的強化で又は圧縮状態にある膜で処理された表面の場合)、サブクラックは伸長状態にある領域に達するよう、圧縮状態にある厚さecよりも深くなる。好ましくは、特に処理が化学的強化処理の場合、サブクラックは圧縮状態にある厚さecの値の5〜20倍の深さを有する。
化学的強化処理の場合、圧縮状態にある厚さは、イオン交換の深さPeから評価することができ、それは次のいずれかによって求めることができる。
a)次式
Figure 2006509701
によって。この式において、
aは、ガラス中のアルカリ金属酸化物(例えば、Na2O又はLi2O)の最初のモル%を表し、
miは、ガラスの(強化前の)グラム単位での最初の全質量を表し、
Mvは、ガラスのグラム/モル単位でのモル質量を表し、
Δmは、強化の際のグラム単位でのガラスの取り込み速度(rate of uptake)を表し、
evは、ガラスのマイクロメートル単位での厚さを表し、
従ってPeはマイクロメートル単位で得られる。
b)あるいは、マイクロプローブのプロフィールによって。この場合、それは、強化によってもたらされるイオンの含有量がガラスマトリックスのそれと5%以内で等しくなる深さと定義される。
膜の形成による処理の場合、圧縮状態にある厚さは膜の厚さに等しいが、ただし、膜は圧縮状態にあり、且つグレージングを実質的に変形させる外力はないものとする。
曲げの力を加えることによる処理の場合において、切り筋をつけるのが圧縮状態にある側で行われる場合、圧縮状態にある厚さはグレージングの厚さの半分に等しい。曲げの力を加えることによる処理の場合において、切り筋をつけるのが伸長状態にある側で行われる場合、サブクラックはもっと浅くてもよいが、それでもやはり10μmよりも大きい。
本発明は、特に、厚さが少なくとも0.3mm、又は少なくとも0.7mm、又は少なくとも1.2mm、又は1.5mmより大きく、又は更に少なくとも2.6mmであるガラス板を、破断することなく切断することを可能にする。一般には、ガラス板の厚さは20mm未満、例えば最大で5.2mmである。グレージングは、特に0.7〜5.2mmの範囲、例えば2.6〜5.2mmの範囲の厚さを有する。
本発明による切断は、ガラスの表面にサブクラックの切り筋をつけることから開始し、切断が行われたグレージングの無機部分の厚さ全体にわたるクラックの伝播が観察される。実際、ガラス板の一方が本発明に従って処理され、本発明に従って切り筋がつけられる、少なくとも2枚のガラス板をポリマー中間層の両側に配置してなる積層グレージングユニットの場合、クラックは切り筋がつけられた板だけを伝播し、ポリマー中間層の他方の側にある他方のガラス板を伝播しないことは明らかである。
本発明はまた、2つの主面を有し少なくとも1つのエッジを有するガラス板を含むグレージングユニットであって、その厚さにわたる応力分布を有し、この応力が二軸的で、ほぼ等方的で自己平衡しており、そのK係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間にあるグレージングユニットに関する。
本発明は、従来技術では作るのが可能にならない切断プロフィールを作るのを可能にする。
本発明によれば、ガラスを非常に小さな曲率半径の曲線に沿って切断することが可能であり、しかも厚いガラスでもそうするのが可能である。切断の線に沿って少なくとも1点で、曲率半径は40mmより小さくてよく、又は30mmよりも小さく、又は20mmよりも小さく、又は10mmよりも小さく、又は5mmより小さくてもよい。一般には、曲率半径は3mmより大きい。このような切断の曲率半径は、厚さが1mmを超えるガラスでも、あるいは実際に2.6mmを超えるガラスでも得ることができる。一般に、10mmよりも小さな曲率半径を実現するには、特にグレージングの厚さが5.2mmよりも小さいことが好ましく、例えば磁気記録ディスクを切断することが、すなわちその周縁の円形の切断と中央の円形の孔の作製を同時に行うことが、可能である。
本発明によれば、凹形状(concavity)が変化し、更にすぐ上で述べたような非常に小さな曲率半径の逆の凹形状につながる曲線に沿って、切断を行うことが可能である。図5は、グレージングユニット(11)で行われる切断の一形態を示しており、この切断は点(12)で凹形状が変化している。点(12)でつながっているのは、凹形状が異なる2つの曲線である。図5では、点(12)のいずれの側の曲線も絶対値で同じ曲率半径を有し、それは既に説明したように非常に小さくてもよい。
本発明によれば、ガラスを非常に小さい幅で切断することが可能である。グレージングユニットは一般に、厚さ、幅、及び長さ(少なくとも幅に等しい)を有する。一般に、本発明によって切断されるグレージングは、ほぼ一定の厚さを有する。一般には、それは平らである。本発明によれば、切断されたグレージングの幅は、厚さの1.5倍より小さくてよく、また厚さの1.2倍よりも小さく、また厚さの1倍よりも小さく、また厚さの0.7倍以下でさえよい。一般には、切断されたグレージングの幅は厚さの0.1倍より大きい。このように、本発明は特に、断面が正方形又は長方形のガラス帯で、上記の幅を有するもの、特に厚さと同様な幅を有する帯、あるいは厚さよりも小さな幅を有する帯さえも、製造するのを可能にする。
本発明によれば、角を含む切断の線に沿ってグレージングユニットを切断することが可能である。この角は、例えば、60°〜120°の範囲でよく、特に90°でよい。注目されることは、切断の結果として、凹の角度α1を有する一片及び凸の角度α2を有する一片が得られることである(図6参照)。このためには、切断は、2つの異なる切断の線がぶつかって交わり、その交わりが所望の角を形成し、これら2つの切断の線がそれらの交点を越えて継続することの結果であってはならない。本発明により角を作るのには、次の2つの選択肢がある。
1)切断の前に、当該角のために選んだ点に孔をあけ、次に孔の場所でぶつかる2つの異なる切り筋をつけることによって切断を行うことができる。孔は、場合により、例えば0.2〜2mmの直径を有する。あるいは、
2)当該角のために選んだ点に孔をあけず、正確に言えばあらゆる箇所で曲率半径に関して上記の条件を満たす切り筋をつける。従って、曲率半径は少なくとも3mmでなければならない。このように、角は実際には非常に小さな曲率半径の曲線である。切り筋をつけるのを数回繰り返すことが可能であるが、ただし、種々の切り筋はそれらの接線が交点で一致するようにぶつかるものとする。
切り筋をつけるのを手で行いたいと思う場合には、角のために所望の場所に孔をあけることが好ましいかろう。切り筋をつけるのを機械で行う場合には、切り筋が上記の最小の曲率半径に合致する限り、切り筋をつける前に孔をあける必要はない。このタイプの機械では、トレーシングは一般に1つの単一工程で行われ、すなわち切り筋をつける目標物を一度ガラスに載置し、切り筋をつけるのが終わるまでそれから離さない。
図6は、本発明により切断後の2つのガラス片を示している。この切断では、切断された2つの部分に、完全にぴったりと合う2つの角を作る小さな曲率半径の丸みを帯びた角があることが分かる。この角は、切断の前に孔を形成せずに作られたものである。従来技術によれば、90°の角を作る仕方は知られていたが、それは互いに交差する、すなわち交点の後で続いていく、切断線を交わらせることによるものであった。図7は、従来技術による通常のガラスを切断するこの方法を示しており、切断線(13)がグレージングの全面を横切って正方形又は長方形の小片(14)が得られる。この方法で切断された全ての小片の角は凸状であり、切断された小片で凹状の角を有するものはない。
本発明によれば、ガラスの内側からでも完全な形状のものを切断して取り出すことが可能であり、この切断はグレージングの当初の外側のへりと交わらない。こうして、外側のへりが切断の形になっている完全な形状のものが、グレージングの残りの部分から取り出され、グレージングはその結果、切断の形状を有する内側のへりと、当初の(切断前の)外側のへりに対して変化せずに残る外側のへりを有する。これを行うためには、切り筋を、グレージングの外側のへりと交わらずに自分自身につながる線に沿ってつける。その結果、一方では、完全な形状のものが切断され、他方では孔のあいた形状のものが切断されて、この孔のあいた形状のものの外側の輪郭はグレージングの当初の外側の輪郭に対応し、孔のあいた形状のものの内側の輪郭は完全な形状のものの外側の輪郭と対応する。この完全な形状のものは円であっても、あるいは既に述べたような曲率半径を有するものであってもよい。図8はこの可能性を図示している。この図では、完全な形状のもの(15)がプレートの内側から切断され、プレートはその結果孔のあいた形状のもの(16)となる。完全な形状のものの外側の輪郭は、孔のあいた形状のものの内側の輪郭(17)に対応する。孔のあいた形状のものの外側の輪郭(18)は、切断前の最初のプレートと同じである。完全な形状のものは円であってもよく、あるいは既に述べたように小さな曲率半径を含んでいてもよい。完全な形状のものはまた、既に述べた1つ以上の角を含んでいてもよいが、これらの角は上記の条件に従って作られなければならず、すなわち、切断前に孔を形成するか、又は予め孔を形成せずに、3mmの最小曲率半径に合致する切り筋によって、作られなければならない。例えば、完全な形状のものを多角形の輪郭で切断してもよい。詳しく言えば、多角形は、3つ、4つ、5つ又は6つの角、あるいは更にそれ以上を含むことができる。例えば、4つの90°の角で切断を行った後、正方形又は長方形の形を有する完全な形状のものを切断することが可能である(図8に示されている形状のものがこれに当たる)。従って、孔のあいた形状のものは枠の形状を持ち、この枠の形状には正方形又は長方形の内側の輪郭と、正方形又は長方形の外側の輪郭がある。この枠はまた、正方形又は長方形の断面も有する。こうして得られる孔のあいた形状物(又は枠)は、特に、例えばフラットFED(電界放出ディスプレイ)スクリーンなどのような、2つのグレージングユニットの間の挿入部品として応用できる。この孔のあいた形状物は、非常に小さな縁の幅(図8の(19))、すなわち細い帯状物について既に述べたものに対応するものを有することができる。完全な形状のものは、孔のあいた形状のものから、好ましくは最初の切り筋がある側から抜き出すことによって、分離することができる。完全な形状のものは、一般には手で抜き出すことができる。特にグレージングの厚さが大きい場合に、抜き出しを容易にするために、まず切断されたグレージング全体を加熱(例えば90℃と220℃の間に)するが、その間は完全な形状のものと孔のあいた形状のものはまだ分離せず、そして次に抜き出そうとする完全な形状のものを含むグレージングの中央部分を冷却するものである、熱による抜き出し作業を行うこともできる。この冷却によって生ずる収縮が、完全な形状のものをより容易に抜き出すことを可能にする。
本発明による切断は、積層グレージングユニットの一部を形成する、本発明に従って処理された(化学的な、膜の、又は曲げ処理を施された)ガラス板の表面に、切り筋をつけることによって行うことができる。この場合、切り筋をつけることによって生じたクラックは処理された板の厚さを通じて伝播し、そして通常積層グレージングユニットの板の間に配置されるポリマー中間層のところで停止する。このようにして、多数の平行な直線状のクラックが積層グレージングユニットの処理された板を通して作られ、当該板を通じてポリマー中間層のところまで進む。こうして作り出されたクラックはグレージングを通過する光のミラーとして働く。このようにして得られる美的に見栄えのするグレージングは、光のデフレクターとして利用することができる。図9はこの用途を示している。同図は、2枚のガラス板をポリマー層(24)によって分離した組み合わせを含む積層グレージングユニット(23)の処理された板(22)を通して本発明に従って作り出されたクラックの界面(21)で光線(20)が反射されることを示している。この用途では、クラックは互いに、例えば2〜10mmの距離だけ離すことができる。一般には、2つのクラックの間の距離は、クラックを作った板の厚さの40〜80%に相当することが望ましい。
もちろん、正方形又は長方形の形状を切断するために、通常の切断を行うことも、すなわちグレージングの全表面を通り抜ける切断を行うことも可能である。このタイプの部品は、LCD(液晶ディスプレイ)セルの保護グレージングとして利用することができる。
本発明は,特に化学的強化処理を必要とする場合に、エレクトロニクス分野におけるグレージングの切断に非常に有益である。この化学的強化処理法は、特に、エレクトロニクス分野において特に高い歪み点を有するガラス、例えばサン−ゴバン・グラス・フランス社により市販されているCS77ガラスと同じように、イオン交換が可能なガラスに適用可能である。そのようなガラスの組成は、例えば、ヨーロッパ特許出願公開第0914299号明細書に記載されている。従って、この切断方法は、エレクトロニクスのための付属品(例えばスペーサやインサートなど)、スクリーン(プラズマ、LCD、TFT、FEDスクリーン)及び電界放出ディスプレイの製造ラインに、そして真空グレージングの製造ラインに応用できる。化学的強化を用いると、エッジに、特に切断されたエッジに、高い機械的強度が与えられる。従来技術の切断方法では、ガラスを切断する目的で、切り筋をつけ及び/又は破断するためには、構成部品をガラスの表面と接触させてそこに保持することが必要である。これは、ガラスの表面に既に印刷が行われている場合、この印刷物とのどんな接触もそれを損傷しかねないので、欠点になる。本発明による方法によれば、特にそれが化学的強化を用いる場合、その結果応力を発生する処理の後でガラスに印刷し、その後構成部品との接触を最小限にしてそれを切断することが可能である。従って、特に、マザーガラスを製造し、表面にパターンを印刷し、次いで、その後でのみ各スクリーン(電話、電卓、又は携帯コンピュータのスクリーン)を切断するために製造サイクルを実施することが可能である。
全ての例は、次のように製造されたガラス板の化学的強化から開始する。この強化の本質的パラメータ(時間と温度)は表1に示されている。使用した出発ガラスは次のものであった。
CS77: サン−ゴバン・グラス・フランス社の販売するガラス。
Px: サン−ゴバン・グラス・フランス社の販売するPLANILUX銘柄のガラス。
C0211: コーニング社の販売するガラス。
〔例のための化学的強化〕
寸法が300×200×e mmの板ガラスを採用した。eは、温度Tで時間tの間硝酸カリウム浴で強化された厚さを表している。この処理でガラス板の中心に応力を生じさせた。
〔例のための切断の指針〕
ダイアモンド又はスコアリングホイールを用いて、ガラス板をいろいろな用途に対応するいろいろな切断形状に切断した。スコアリングホイールを用いる切断は全て、以下の指針によって行った。切り筋は、Adler社の販売するVITRUM銘柄のスコアリングホイールでつけた。このスコアリングホイールは、145°の角度と5mmの直径を有し、切削液を用い、荷重によってサブクラックが交換深さPeよりも深くなるようにした。本発明を説明する例では、サブクラックがガラスの厚さ全体にわたって伝播し、破断力を加える必要がなかった(表1の「伝播」の行を参照)。場合により、伝播は切り筋の線の終端から、水を加えることによって開始され、水は毛管効果によってサブクラックの中に浸透した。別の場合には、伝播は切り筋の線の終端で荷重を増やすことによって開始された。
全ての例で、ガラスのK係数は、幅が10mmのガラス帯についてビアソグラフによって測定したが、例5と6の場合には、例外的にガラス帯の幅は3mmであった。
表1では、次の表現と省略形を用いている。
・Pe: イオン交換深さ
・Δ荷重: 荷重の増加
・伝播及びタイプ: クラック伝播が正確に進行(案内された伝播)したかどうか、それともそれは制御されていない(これは、ガラスが切り筋の線に沿って破断しないことを意味する)ものであったかどうか、それともそれが起こらない(これは、最終的にガラスが破断しなかったことを意味する)かどうか、を判定した。
例1及び2: 枠
化学的強化処理の前に、板の角の板のエッジから4mmのところにダイアモンド孔あけ工具によって直径が1mmの孔を4つあけた。化学的強化処理の後に、枠を引き抜くように、板を孔の間の板のエッジと平行な直線に沿って切断した。枠を回収するように、孔の間のガラスの長方形を引き抜くことができた(図8参照)。
例3: 日光の反射
一方では化学的に処理された板を用い、他方では厚さが2mmの通常のソーダ石灰ガラス板(化学的に処理されない)を用い、それらの間に通常のやり方でポリビニルブチラール(PVB)の膜を配置して、積層グレージングユニットを作製した。
グレージングユニットの一端を水に浸した(約5mmまで)後、スコアリングホイールにより最初の一連の真っ直ぐで平行な切り筋の線を、グレージングの化学的に強化された側に互いに8mm離して、水に浸したエッジで終わるようにつけた。水は、各クラックの伝播を開始させることでその役割を果たす。次に、第二の一連の切り筋の線を、最終的に板にほぼ4mmごとに切り筋の線がつけられるように、最初の一連の切り筋の線の間につけた。切り筋の線によって生じた全てのクラックがPVB膜のところまで伝播したこと、すなわちそれらは化学的に強化されたガラス板の厚さを貫通したことが認められた。その後、グレージングユニットは、クラックのそれぞれのミラー効果(図9参照)によって、それを通過する光の反射体として働くことができた。
例4: 円の切断
Adler社から販売されているVITRUM銘柄の刻スコアリングホイールを用いて、化学的に強化されたガラスに直径60mmの円の切り込みをつけた。このスコアリングホイールは、角度が145°、直径が5mmであり、リファレンスがBohle 530.0 section 1.19の、ハンドル付きの円形ガラスカッターに取り付けられた。ガラスディスクを、ディスクにも板の残りにも割れ目をつけずに、熱引き抜き法によって引き抜くことができた。
例5: フィルムガラスの切断
ダイアモンドを用いて、厚さが300μmのガラス板を、化学的に強化後に、水であるいは加重の増加により開始することなく、切断した。切断は、制御されない破断なしに、切り筋に沿って容易になされた。幅が3mmの帯についてビアソグラフによりガラスのK係数を測定した。
例6:(比較例)
手順は例5の場合と同様であったが、ただし化学的強化はK係数が表1に示されている値に達するように行われた。
例7〜9:(比較例)
手順は例2の場合と同様であったが、ただし化学的強化はK係数が表1に示されている値に達するように行われた。
Figure 2006509701

Claims (31)

  1. 2つの主面を有するガラス板を含むグレージングユニットを切断する方法であり、破断力を加えることを必要としない方法であって、以下の工程、すなわち、
    ・該ガラス板に対して、応力を発生させ且つ圧縮状態にある少なくとも1つの領域と伸長状態にある少なくとも1つの領域とを発生させる処理を施す工程であり、該応力の分布は二軸的で、ほぼ等方的で、且つその厚さ方向に自己平衡しており、該応力は、
    Figure 2006509701
    によって定義されるK係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間にあるようなものであって、ここでのzは、厚さ方向の位置であり、σzは、位置zにおけるほぼ等方的な二軸応力の強度であり、H(σz)は、伸びは正の値で表し、圧縮は負の値で表すという慣習に従って、σzが0よりも大きい場合は1に等しく、σzが0より小さいか0に等しい場合は0に等しいものである工程、そして次に、
    ・所望の切断の線に沿って、10μmよりも深く、伸長状態にあるグレージングの領域に達する、サブクラックの切り筋をつける工程、
    を含む、グレージングユニット切断方法。
  2. 処理の前に、前記ガラスがアルカリ金属酸化物を含有することと、該処理が化学的強化処理であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化学的強化が、前記主面のうちの少なくとも1つに垂直で、該主面から減少してゆくK+又はNa+イオン勾配を生じさせる結果に至ることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記化学的強化の結果、最大で50μmの深さにわたるイオン交換が生じていることを特徴とする、請求項2と3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記処理が圧縮状態にある膜を適用することであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 前記膜が1〜20μmの範囲の厚さを有することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記膜が200MPa〜5GPaの範囲の応力を有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記処理がほぼ等方的な二軸曲げの力を加えることであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 前記曲げの力を、一方において前記主面を異なる温度にすることと、他方においてこの温度差が誘発する変形に対抗する力との組み合わせによって発生させることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記曲げの力が3MPaと20MPaの間にあることを特徴とする、請求項8と9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記グレージングの厚さが0.7〜5.2mmの範囲にあることを特徴とする、請求項1から10までの1つに記載の方法。
  12. 前記グレージングの厚さが2.6〜5.2mmの範囲にあることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記切り筋をつけるのを圧縮状態にある主面で行い、そして伸長状態にある領域に達するために、圧縮状態にある領域を貫通するサブクラックを作ることを特徴とする、請求項1から12までの1つに記載の方法。
  14. 前記切り筋をつけるのを伸長状態にある主面で行うことを特徴とする、請求項1から12までの1つに記載の方法。
  15. 前記切り筋をつけるのを、前記グレージングの外側のへりと交わらずに自分自身につながる線に沿って行い、その結果として、一方では、完全な形状のものを切断し、他方では孔のあいた形状のものを切断して、この孔のあいた形状のものの外側の輪郭は前記グレージングの当初の外側の輪郭に対応し、該孔のあいた形状のものの内側の輪郭は該完全な形状のものの外側の輪郭と対応することを特徴とする、請求項1から14までの1つに記載の方法。
  16. 前記切り筋をつけるのを、少なくとも一箇所で5mmよりも小さい曲率半径を有する線に沿って行うことを特徴とする、請求項1から15までの1つに記載の方法。
  17. 2つの主面と少なくとも一つのエッジを有するガラス板を含むグレージングユニットであって、該グレージングユニットはその厚さ方向に応力分布を有し、該応力は二軸的で、ほぼ等方的で、且つ自己平衡していて、そのK係数が0.05と0.4MPa・m1/2の間にあって、このK係数は、
    Figure 2006509701
    で定義され、ここでのzは、厚さ方向の位置であり、σzは、位置zにおける応力であり、H(σz)は、伸びは正の値で表し、圧縮は負の値で表すという慣習に従って、σzが0よりも大きい場合は1に等しく、σzが0より小さいか0に等しい場合は0に等しい、グレージングユニット。
  18. 前記主面の少なくとも一方のものに垂直で該主面から減少していくアルカリ金属イオン勾配を有することを特徴とする、請求項17に記載のグレージングユニット。
  19. 前記主面の少なくとも一方のものに垂直な勾配が少なくとも1つのエッジの表面に存在することを特徴とする、請求項18に記載のグレージングユニット。
  20. 前記エッジが切断用のサブクラックの刻まれた線を有することを特徴とする、請求項19に記載のグレージングユニット。
  21. 少なくとも1つのエッジには当該エッジに垂直な方向にアルカリ金属イオン勾配がないことを特徴とする、請求項17から20までの1つに記載のグレージングユニット。
  22. 厚さが0.7〜5.2mmの範囲にあることを特徴とする、請求項17から21までの1つに記載のグレージングユニット。
  23. 厚さが2.6〜5.2mmの範囲にあることを特徴とする、請求項22に記載のグレージングユニット。
  24. へりの1つが、少なくとも1箇所で5mmより小さな曲率半径を有することを特徴とする、請求項17から23までの1つに記載のグレージングユニット。
  25. 少なくとも部分的に、幅が厚さの1.5倍よりも小さい正方形又は長方形断面の帯の形をしている、特に請求項17から24までの1つに記載のグレージングユニット。
  26. 少なくとも部分的に、幅が厚さの1倍よりも小さい、請求項25に記載のグレージングユニット。
  27. 正方形又は長方形断面の枠の形を有し、この枠の形が正方形又は長方形の内側のへりと正方形又は長方形の外側のへりを有する、特に請求項17から26までの1つに記載のグレージングユニット。
  28. 請求項27に記載のグレージングユニットを含むインサートを含む、フラット電界放出ディスプレイ。
  29. 請求項17から19までに記載のグレージングユニットであることができる、積層グレージングユニットであって、そのガラス板のうちの1つがポリマー中間層のところまで貫通している多数の平行な直線状クラックを含む、積層グレージングユニット。
  30. 前記クラックが2〜10mmの間隔で互いに分かれていることを特徴とする、請求項29に記載のグレージングユニット。
  31. 2つのクラックの間の距離が、クラックのある板の厚さの40〜80%に相当することを特徴とする、請求項29と30のいずれかに記載のグレージングユニット。
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