JP2006504673A - 抗菌活性を有するリンコマイシン誘導体 - Google Patents

抗菌活性を有するリンコマイシン誘導体 Download PDF

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バイクロン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
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Abstract

新規リンコマイシン誘導体が開示されている。これらのリンコマイシン誘導体は、抗菌活性を示す。対象発明の化合物は、細菌(グラム陽性菌を含めて)に対して強力な活性を示すので、有用な抗菌剤である。これらの化合物の合成方法および使用方法もまた、開示されている。本発明の化合物、互変異性体、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、細菌、原生動物、真菌および寄生虫に対して活性を有し得る。また、本発明は、薬学的に受容可能な塩と本発明の化合物の1種またはそれ以上の治療有効量とを含有する医薬組成物を提供する。

Description

本願は、2002年8月15日に出願された米国仮特許出願第60/403,770号(その開示内容は、本明細書中で参考として援用されている)から35 U.S.C.119(e)に基づいて優先権を主張している。
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、抗菌活性を示すリンコマイシン誘導体に関する。
(従来技術)
リンコマイシンは、種々の微生物(特に、グラム陽性菌)の成長に悪影響を与える生合成産物である。リンコマイシンの特徴および調製は、米国特許第3,086,912号で開示されている。リンコマイシンの種々の誘導体(これらもまた、抗菌活性を有する)が調製されている。これらの誘導体には、例えば、クリンダマイシンが挙げられ、これは、米国特許第3,496,163号で記述されている。
リンコマイシン誘導体は、抗菌薬の発見には、依然として、魅力的な標的である。従って、抗菌活性を有するリンコマイシン誘導体は、潜在的な抗菌剤として、望まれている。
(発明の要旨)
本発明は、抗菌活性を有するリンコマイシン誘導体を提供する。
その組成物局面の1つでは、本発明は、式(I)の化合物、およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩に関する:
Figure 2006504673
ここで:
は、アルキルである;
およびRは、別個に、H、アルキル、ヒドロキシ、フルオロまたはシアノアルキルであるか、または、RおよびRの一方は、=NORであり、そして他方は、存在しないか、またはRおよびRの一方は、=CHであり、そして他方は、存在しないが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;RおよびRの一方がフルオロであるとき、他方は、水素またはヒドロキシではない;そしてRおよびRの一方がヒドロキシであるとき、他方は、フルオロ、水素またはヒドロキシではない;
は、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)O]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環からなる群から選択され、ここで、pは、0または1であるが、但し、−C(O)O−置換アルキルは、以下を含まない:
Figure 2006504673
は、Hまたはアルキルである;
は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
mは、1または2である;
但し、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
Figure 2006504673
好ましい実施態様では、本発明は、式(II)の化合物、およびそれらのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩を提供する:
Figure 2006504673
ここで:
は、アルキルである;
およびRは、別個に、H、アルキルまたはシアノアルキルであるが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;
は、H、アルキルまたはヒドロキシアルキルである;
は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
mは、1または2である;
但し、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
Figure 2006504673
特に好ましい実施態様では、本発明は、式(III)の化合物、およびそれらのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩:
Figure 2006504673
ここで:
は、アルキルである;
およびRは、フルオロである;
は、H、アルキルまたはヒドロキシアルキルである;
は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
mは、1または2である;
但し、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
Figure 2006504673
他の好ましい実施態様では、式(IV)の化合物、およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩:
Figure 2006504673
ここで:
は、アルキルである;
およびRは、別個に、H、アルキル、ヒドロキシ、フルオロまたはシアノアルキルであるか、または、RおよびRの一方は、=NORであり、そして他方は、存在しないか、またはRおよびRの一方は、=CHであり、そして他方は、存在しないが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;RおよびRの一方がフルオロであるとき、他方は、水素またはヒドロキシではない;そしてRおよびRの一方がヒドロキシであるとき、他方は、フルオロ、水素またはヒドロキシではない;
は、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)O]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環からなる群から選択され、ここで、pは、0または1であるが、但し、−C(O)O−置換アルキルは、以下を含まない:
Figure 2006504673
は、Hまたはアルキルである;
は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
mは、1または2である;
但し、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
Figure 2006504673
本発明の範囲内のリンコマイシン誘導体には、以下の表Iで示したものが挙げられる:
Figure 2006504673
Figure 2006504673
個々の異性体または混合物のいずれかとしてRおよび/またはS異性体を含む。
Figure 2006504673
Figure 2006504673
下記のように、これらの化合物は、アセトアミド誘導体に基づいて命名されているが、その代わりに、これらの化合物は、1−チオ−L−スレオ−α−D−ガラクト−オクトピラノシドに基づいて命名できる。本発明の範囲内の具体的な化合物には、以下の化合物、およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩が挙げられる:
1−(4−エチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチル−3−シアノプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−エチルピペリジル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−ヒドロキシイミノプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メトキシイミノプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−3−n−ブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3−メチルブト−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(3−p−フルオロフェニル)プロプ−1−イルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−(3−p−クロロフェニル)プロプ−1−イルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(2,2−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−プロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ペンチル−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ペンチル−N−(2−(R)−メチル−2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ペンチル−N−(2−(S)−メチル−2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{I−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(−4−n−ペンチル−N−(3−ヒドロキシプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3−メチルブト−1−イル)−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ペンチル−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−ペンチルピペリド−6−イル)−N−{[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(1−エチルプロプ−1−イル)ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−イソプロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−ブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−シクロヘキシルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−エチル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−ペンチル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−プロピル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−プロピル−N−(F−moc)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−プロピル−N−(カルボン酸エチルエステル)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−プロピル−N−(カルボン酸フェニルエステル)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(4,4−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{I−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3,3−ジフルオロブト−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3,3−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−(3,3−ジフルオロペント−1−イル)−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(2,2−ジフルオロエト−1−イル)−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(5,5−ジフルオロペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(5−フルオロペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロピル−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(4−フルオロブト−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(3−エチル−3−ヒドロキシペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−ブトキシピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−ペントキシピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(4−フルオロブトキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ブチルプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチル−アリル}アセトアミド;
1−(4−エチル−N−エチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(3−フルオロプロポキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−イソブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−(4−n−プロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロ−プロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−プロピル−4−フルオロ−メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
1−[4−n−ブチル−4−フルオロ−メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド;
4−フルオロ−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
4−フルオロ−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド。
本明細書中で規定した化合物、互変異性体、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、細菌、原生動物、真菌および寄生虫に対して活性を有し得る。
他の局面では、本発明は、薬学的に受容可能な塩と本明細書中で規定した化合物の1種またはそれ以上の治療有効量とを含有する医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、さらに、1種またはそれ以上の追加抗菌剤を含有し得、それらの1種は、グラム陰性菌に対して活性であり得る。それらの1種はまた、グラム陽性菌に対して活性であり得る。
その方法局面の1つでは、本発明は、哺乳動物における微生物感染を治療する方法であって、該方法は、該哺乳動物に、本発明の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する。本発明の化合物は、前記哺乳動物に、経口、非経口、経皮、局所、直腸または鼻内投与され得る。
その方法局面の1つでは、本発明は、哺乳動物における微生物感染を治療する方法であって、該方法は、該哺乳動物に、本発明の化合物を含有する医薬組成物を投与する工程を包含する。本発明の医薬組成物は、さらに、1種またはそれ以上の追加抗菌剤を含有し得、それらの1種は、グラム陰性菌に対して活性であり得る。それらの1種はまた、グラム陽性菌に対して活性であり得る。前記医薬組成物は、前記哺乳動物に、経口、非経口、経皮、局所、直腸または鼻内投与され得る。
好ましい実施態様では、前記微生物感染は、グラム陽性感染である。追加実施態様では、前記感染は、グラム陰性感染である。さらに他の実施態様では、前記感染は、放線菌感染、マイコプラズマ感染またはクラミジア感染であり得る。
さらに他の局面では、本発明は、新規中間体および式(I)、(II)および(III)の化合物を調製する方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
上記のように、本発明は、抗菌活性(特に、グラム陽性菌活性)を示すリンコマイシン誘導体に関する。しかしながら、本発明をさらに詳細に説明する前に、まず、以下の用語を定義する。
(定義)
特に明記しない限り、本明細書および請求の範囲で使用する以下の用語は、以下で示した意味を有する:
「アシル」とは、−C(O)R’基を意味し、ここで、R’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである。
「アシルオキシ」とは、−C(O)R’基を意味し、ここで、R’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである。
「アルケニル」とは、2個〜8個の炭素原子を有する直鎖不飽和一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝不飽和一価炭化水素ラジカルであって、少なくとも1個の二重結合(−C=C−)を含有するものを意味する。アルケニル基の例には、アリル、ビニル、2−ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」とは、「アルキル−O−」基を意味し、これには、一例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、第二級ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが挙げられる。
「アルコキシアルコキシ」とは、アルキル−O−アルキレン−O−基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書中で定義したとおりである。
「アルキル」とは、1個〜8個の炭素原子を有する直鎖飽和一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝飽和一価炭化水素ラジカルを意味する。アルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−フェニルなどのような基が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキレン」とは、1個〜8個の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝二価炭化水素ラジカルを意味する。アルキレン基の例には、メチレン、エチレン、2−メチルプロピレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキルチオ」とは、「アルキル−S−」基を意味し、これには、一例として、メチルチオ、ブチルチオなどが挙げられる。
「アルキニル」とは、2個〜8個の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝一価炭化水素ラジカルであって、少なくとも1個の三重結合(−C≡C−)を含有するものを意味する。アルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、2−ブチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アミノ」または「置換窒素」とは、「−NR」基を意味し、ここで、RおよびRは、別個に、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである。
「アミノカルボキシアルキル」とは、「−RC(O)NR」基を意味し、ここで、Rは、上で定義したアルキレンであり、そしてRおよびRは、上で定義したとおりである。
「アリール」とは、6個〜14個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族炭素環基を意味する。例には、フェニル、ナフチルおよびアントリルが挙げられるが、これらに限定されない。このアリール環は、必要に応じて、5員、6員または7員の単環式非芳香環に縮合され得、この環は、必要に応じて、1個または2個のヘテロ原子を含有し、これらのヘテロ原子は、別個に、酸素、窒素またはイオウから選択され、残りの環原子は、Cであり、ここで、1個または2個のCは、必要に応じて、カルボニルで置き換えられている。縮合環を有する代表的なアリール基には、2,5−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキサニル、クロマニル、イソクロマニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,3−ジヒドロイソベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドリル、ベンズイミダゾール−2−オニル、2−H−ベンゾキサゾール−2−オニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「カルボニル」とは、「C(O)」基を意味する。
「カルボキシ」とは、「C(O)O」基を意味する。
「シアノアルキル」とは、1個またはそれ以上のシアノ(−CN)基で置換したアルキル基(ここで、アルキルは、上で定義したとおりである)を意味するが、但し、もし、2個のシアノ基が存在しているなら、それらは、両方共に同じ炭素上になることはない。シアノアルキル基の例には、例えば、シアノメチル、2−シアノエチル、2−シアノプロピルなどが挙げられる。
「シクロアルキル」とは、単一または複数の環を有する3個〜20個の炭素原子の環状アルキル基を意味し、これには、一例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、アダマンタニルなどが挙げられる。本発明のシクロアルキル基には、また、縮合した多環式の環も挙げられ、ここで、その多環式の環内の1個またはそれ以上の環は、その構造の核または骨格への結合点が非芳香環上にある限り(例えば、フルオレニル)、芳香族である。
「シクロアルキルアルキル」とは、−R基を意味し、ここで、Rは、アルキレン基であり、そしてRは、シクロアルキル基であり、これらは、上で定義されている。例には、シクロプロピルメチレン、シクロヘキシルエチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
「ハロアルキル」とは、1個またはそれ以上(好ましくは、1個〜6個)の同一または異なるハロゲン原子で置換したアルキル(ここで、アルキルは、上で定義したとおりである)を意味する。ハロアルキル基の例には、トリフルオロメチル、3−フルオロプロピル、2,2−ジクロロエチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」とは、5個〜10個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族ラジカルを意味し、この環は、1個、2個または3個の環ヘテロ原子を含有し、残りの環原子は、Cである。代表例には、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノリニル、キノキサリニル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、チアゾリル、イソキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、インドリル、2−ピリドニル、4−ピリドニル、N−アルキル−2−ピリドニル、ピラジノニル、ピリダジノニル、オキサゾロニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロ環」または「複素環」とは、単一環または複数の縮合環を有する飽和または不飽和基を意味し、これは、その環内に、1個〜10個の炭素原子および1個〜4個のヘテロ原子を有し、これらのヘテロ原子は、窒素、イオウまたは酸素からなる群から選択され、ここで、縮合環系では、それらの環の1個またはそれ以上は、アリールまたはヘテロアリールであり得、これらは、本明細書中で定義されている。複素環およびヘテロアリールの例には、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(これはまた、チアモルホリニルとも呼ばれる)、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「複素環」は、必要に応じて、以下からなる群から選択される1個〜3個の置換基で置換され得る:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシ、シアノ、オキソ、ニトロおよびアルキルチオ(これらは、本明細書中で定義されている)。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、−OH基を意味する。
「ヒドロキシアルキル」とは、1個またはそれ以上の−OH基で置換したアルキル(ここで、アルキルは、上で定義したとおりである)を意味するが、但し、もし、2個の水酸基が存在しているなら、それらは、両方とも同一炭素原子上にあることはない。ヒドロキシアルキル基の例には、例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
「哺乳動物」との用語は、ヒト、家畜およびペットを含めた全ての哺乳動物を意味する。
「任意の」または「必要に応じて」とは、引き続いて記述された事象または状況が起こり得るが起こらなくてもよいこと、およびこの記述が、該事象が起こる場合および該事象が起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「アルキル基で必要に応じて一置換または二置換したアリール基」とは、そのアルキル基が存在し得るが存在しなくてもよいこと、その記述が、アリール基がアルキル基で一置換または二置換されている場合およびアリール基がアルキル基で置換されていない場合を含むことを意味する。
「薬学的に受容可能な担体」とは、一般に、安全かつ非毒性であり、生物学的またはそれ以外のいずれでも有害ではない医薬組成物を調製する際に有用な担体を意味し、これには、ヒトの医薬品用途だけでなく獣医学用途にも許容できる担体が挙げられる。本明細書および請求の範囲で使用される「薬学的に受容可能な担体」には、1種またはそれ以上のこのような担体が含まれる。
化合物の「薬学的に受容可能な塩」とは、薬学的に受容可能であって親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。このような塩には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
(1)酸付加塩であって、これらは、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)で形成されるか、または有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプタン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸など)で形成される;または
(2)親化合物中に存在している酢酸プロトンが金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオン)で置き換えられているか、または有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなど)と配位しているときに形成される塩。
「プロドラッグ」とは、このようなプロドラッグを哺乳動物被験体に投与したとき、インビボで対象発明の化合物に従って活性親薬剤を放出する任意の化合物を意味する。対象発明の化合物のプロドラッグは、それらを変性することによって開裂して親化合物をインビボで放出し得るような様式で、対象発明の化合物で存在している官能基を変性することにより、調製される。プロドラッグには、対象発明の化合物が挙げられ、ここで、対象発明の化合物中の水酸基、アミノ基またはスルフヒドリル基は、インビボで開裂されてそれぞれ遊離の水酸基、アミノ基またはスルフヒドリル基を再生し得る任意の基に結合される。プロドラッグの例には、対象発明の化合物中のヒドロキシ官能基のC〜C10エステル(例えば、酢酸エステル、ギ酸エステルおよび安息香酸エステル誘導体)、カーバメート(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。具体的な例には、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(0)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)0]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環が挙げられ、ここで、pは、0または1であるが、但し、−C(O)O−置換アルキルは、以下を含まない:
Figure 2006504673
「置換アルキル」とは、その水素原子の1個またはそれ以上をハロゲン(すなわち、Cl、Br、FまたはI)、酸素、ヒドロキシ、アミン(第一級)、アミン(第二級−上記アルキルで置換したアルキル)、アミン(第三級−上記アルキルで置換したアルキル)、イオウ、−SHまたはフェニルで置き換えたアルキル基(これは、上で定義した)を意味する。置換アルキル基の例には、1−フルオロエチル、1−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、1−ブロモプロピル、2−ヨードプロピル、1−クロロブチル、4−フルオロブチルおよび4−クロロブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換アリール」とは、1個またはそれ以上の置換基、好ましくは、1個〜3個の置換基で置換したアリール環を意味し、この置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオおよびチオアルキルからなる群から選択される。このアリール環は、必要に応じて、縮合され得、5員、6員または7員の単環式の非芳香環を形成し、この環は、1個または2個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は、酸素も、窒素またはイオウから選択され、残りの環原子は、炭素であり、この場合、1個または2個の炭素原子は、必要に応じて、カルボニルで置き換えられている。
「置換シクロアルキル」とは、アルキル基で置換したシクロアルキルを意味し、ここで、アルキルは、上で定義したとおりであるか、または置換アルキルについて上で定義した基である。代表的な例には、2−シクロプロピルエチル、3−シクロブチルプロピル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換ヘテロアリール」とは、1個またはそれ以上の置換基、好ましくは、1個〜3個の置換基で置換したヘテロアリール環(ここで、ヘテロアリールは、上で定義したとおりである)を意味し、この置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオおよびチオアルキルからなる群から選択され、ここで、該置換基は、本明細書中で定義したとおりである。
「置換酸素」とは、「−O−R」基を意味し、ここで、Rは、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、ここで、該置換基は、上で定義したとおりである。
「置換フェニル」とは、その水素原子の1個またはそれ以上をハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アミン(第一級、第二級および第三級であって、後者の2種は、アルキルで置換されている)、−SHおよびフェニルで置き換えたフェニル環を意味する。代表的な例には、p−ブロモフェニル、m−ヨードフェニル、o−クロロフェニル、p−エチルフェニル、m−プロピルフェニル、o−メチルフェニルおよびp−オクチルフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「チオアルキル」とは、1個またはそれ以上の−SH基で置換したアルキル(ここで、アルキルは、上で定義したとおりである)を意味するが、但し、もし、2個の水酸基が存在しているなら、それらは、両方共に同じ炭素原子上にあることはない。チオアルキル基の例には、例えば、チオメチル、2−チオエチル、2−チオプロピルなどが挙げられる。
「治療有効量」とは、疾患を治療するために哺乳動物に投与したときに、その疾患に対してこのような治療を達成するのに十分な化合物または組成物の量を意味する。この「治療有効量」は、その化合物または組成物、疾患およびその重症度、および治療する哺乳動物の年齢、体重などに依存して、変わる。
疾患を「治療する」または「治療」とは、以下が挙げられる:
(1)その疾患を予防すること、すなわち、疾患に晒され得るか感染し易いが疾患の症状を経験していないか示していない哺乳動物において、その疾患の臨床症状が発症させないようにすること;
(2)その疾患を阻止すること、すなわち、疾患またはその臨床症状の発症を抑えるか少なくすること;または
(3)その疾患を軽減すること、すなわち、疾患またはその臨床症状の退行を引き起こすこと。
「互変異性体」とは、水素原子が移動して2種またはそれ以上の構造を生じる異性体を意味する。
本発明の化合物は、一般に、IUPACまたはCAS命名法体系に従って、命名される。当業者に周知の略語は、使用され得る(例えば、「Ph」は、フェニルであり、「Me」は、メチルであり、「Et」は、エチルであり、「Bn」は、ベンジルであり、「h」は、時間であり、そして「rt」は、室温である)。
(一般的な合成スキーム)
本発明の化合物は、以下で示した反応スキームで描写された方法により、製造できる。
これらの化合物を調製する際に使用される出発物質および試薬は、業者(例えば、Toranto Research Chemicals(North York,ON Canada),Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA),Bachem(Torrance,California,USA),Emka−Chemie,or Sigma(St.Louis,Missouri,USA))から入手できるか、以下のような参考文献で示された手順に従って、当業者に公知の方法により、調製されるか、いずれかである:Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1−15(John Wiley and Sons,1991),Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989),Organic Reactions,Volumes 1−40(John Wiley and Sons,1991),March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley and Sons,4th Edition)およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)。これらのスキームは、単に、本発明の化合物が合成できる一部の方法の例示にすぎず、これらのスキームに対して種々の改良を行うことができ、それらは、本開示を参照して、当業者に示唆される。
当業者に明らかなように、ある種の官能基が望ましくない反応を受けるのを防止するために、通常の保護基が必要であり得る。種々の官能基に適当な保護基だけでなく、特定の官能基を保護し脱保護するのに適当な条件は、当該技術分野で周知である。例えば、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991およびそこで引用された参考文献には、多数の保護基が記述されている。
その反応の出発物質および中間体は、もし望ましいなら、通常の技術(これには、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどが挙げられるが、これらに限定されない)を使用して、単離され精製され得る。このような物質は、通常の手段(これには、物理的定数およびスペクトルデータが含まれる)を使用して、特徴付けられ得る。
本発明の化合物は、典型的には、1個またはそれ以上のキラル中心を含む。従って、もし望ましいなら、このような化合物は、純粋な立体異性体として、調製または単離できる。全てのこのような立体異性体(およびそれに富んだ混合物)は、特に明記しない限り、本発明の範囲内である。純粋な立体異性体(またはそれに富んだ混合物)は、例えば、当該技術分野で周知の光学活性の出発物質または立体選択的試薬を使用して、調製され得る。あるいは、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを使用して、分離できる。
(式(I)の化合物の調製)
一般に、本発明の式(I)の化合物を調製するために、適当に7−置換したリンコサミン中間体および適当に置換したピロリジニルまたはピペリジルカルボン酸を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、縮合する。この反応は、任意数の公知のカップリング試薬(例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)、カルボジイミド、クロロギ酸イソブチル、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)など)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、トリエチルアミン(TEA)、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応物は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、リンコサミンに対して過剰のカルボン酸を使用して、縮合される。この反応は、完結まで継続され、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
本明細書中で定義したように(すなわち、R/R)、適当に7−置換したリンコサミン中間体は、メチル6−アミノ−6,8−ジデオキシ−1−チオ−エリトロ−α−D−ガラクト−オクトピラノシド(これは、Hoeksema,ら、Journal of the American Chemical Society,1967,89 2448−2452で記述されているようにして、調製できる)から、当業者に周知の方法により、合成される。7−置換リンコサミン中間体の具体的な合成は、スキーム1〜5にて、以下で示す。
本明細書中で定義したように(すなわち、R)、適当に置換したピロリジニルまたはピペリジルカルボン酸中間体もまた、プロリンおよびピリジンから、当業者に周知の方法により、合成される。本発明のカルボン酸中間体の合成で使用できるプロリンおよびピリジンには、例えば、4−オキソプロリンおよび4−置換ピリジンが挙げられる。この合成で使用されるプロリンおよびピリジンは、AldrichおよびSigmaのような業者から市販されている。あるいは、これらのプロリンおよびピリジンは、当業者に周知の方法により、調製できる。適当に置換したピロリジニルまたはピペリジルカルボン酸中間体の具体的な合成は、スキーム6〜10にて、以下で示す。
以下のスキーム1は、1cのリンコサミン中間体の一般的な合成を図示しており、ここで、Pは、N−保護基(好ましくは、CbzまたはBocのいずれか)であり、そしてRは、式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム1;リンコサミン中間体1cの一般的な合成)
(a)N−保護(Boc,Cbz);(b)O−シリル保護(TMS);(c)Swern酸化。
スキーム1で示すように、Hoeksema,ら、Journal of the American Chemical Society,1967,89 2448−2452で記述されているようにして、メチル6−アミノ−6,8−ジデオキシ−1−チオ−エリトロ−α−D−ガラクト−オクトピラノシド1aを調製する。次いで、生成物1aのアミノ官能基およびヒドロキシ官能基を、適当な保護基で保護する。適当なN−保護基は、二炭酸ジ−t−ブチル、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミドなどを加えることにより、形成できる。これらの水酸基は、適当な有機塩基(例えば、トリエチルアミン(TEA))の存在下にて、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドと反応させるか、または適当な有機塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下にて、塩化トリメチルシリルと反応させるか、いずれかにより、トリメチルシリル(TMS)に変換できる。このN−保護は、典型的には、このO−保護の前に、達成される。溶媒を蒸発させた後に粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけると、保護した生成物1bが得られる。
1bの7−O−トリメチルシリル基を化学選択的に脱保護し、そして酸化して、7−ケト−リンコサミン誘導体1eを得る。この選択的な変換は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中にて、ジメチルスルホキシドおよび塩化オキサリルに保護生成物1bを加えるのに続いて適当な有機塩基(例えば、トリエチルアミン)を加えることにより、実行される。あるいは、この変換は、不活性有機溶媒中にて、ジメチルスルホキシドおよび適当な活性剤に1bを加えることにより、実行され得る。この反応は、典型的には、約−70℃〜80℃の範囲の温度で、行われる。得られた反応混合物を、低温で攪拌し、次いで、約−50℃まで温める。この反応を、この第二温度で、約1時間〜3時間維持する。その反応混合物に、適当な塩基(例えば、TEA、ピリジンなど)を加える。その反応混合物を適当にワークアップして、生成物1cを得る。1bから1cへの変換で使用される一般的な種類の条件は、Swern酸化条件として、当該技術分野で公知である。
以下のスキーム2は、リンコサミン中間体2bの一般的な合成を図示しており、ここで、Pは、N−保護基(CbzまたはBocのいずれか)であり、Rは、式(I)について定義したとおりであり、そしてRおよびRの一方は、水素であり、そして他方は、式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム2;リンコサミン中間体2bの一般的な合成)
(a)ウィッティヒオレフィン化(RPPh 、RPO(OEt)、塩基、溶媒);(b)および(c)H/Pd、Global脱保護
スキーム2で示すように、ウィッティヒ反応またはホーマー−ワーズワース−エモンズ反応を使用して、ケト−リンコサミン中間体1cを反応させて、アルケンを形成する。この反応では、強塩基を使用して、適当なホスホニウム塩またはホスホネートを脱プロトン化して、リンイリドを形成する。使用できる適当なホスホニウム塩には、ハロゲン化アルキルトリフェニルホスホニウムがあり、これは、トリフェニルホスフィンとハロゲン化アルキルとを反応させることにより、調製できる。適当なリン含有化合物には、例えば、臭化メチルトリフェニルホスホニウム、ホスホン酸ジエチル(シアノメチル)などが挙げられる。このイリドを形成するのに使用できる適当な強塩基には、有機リチウム試薬、カリウム第三級ブトキシドなどが挙げられる。このリンイリドの形成は、典型的には、不活性雰囲気(例えば、N)下にて、不活性有機溶媒(例えば、トルエン、THFなど)中で、低温で、行われる。
このリンイリドを形成した後、その反応物に、生成物1cを加える。この反応は、好都合には、−40℃と室温の間の温度で実行でき、そして完結するまで(典型的には、1〜4時間)、攪拌される。得られた有機溶液をワークアップし、その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけると、アルケン生成物2aが得られる。
必要に応じて、2aの生成物は、通常の技術(例えば、クロマトグラフィー)を使用して精製され得、該精製した生成物は、引き続いたカップリング反応で使用され得、本発明のビニルリンコサミン中間体が得られる。
次いで、生成物2aを水素化して、飽和生成物2bを得る。この水素化は、典型的には、Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウムを使用して、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中で実行される。このボトルをパージし、約50〜70psiまでHを充填し、そして完結するまで(典型的には、約12〜24時間)、振盪する。得られた反応混合物を、例えば、セライトで濾過し、そして極性有機溶媒(例えば、メタノール)でリンスする。その有機溶液を、樹脂漏斗(これは、乾燥し洗浄したDowex 50w−400xH形状を含む)に移すことによりワークアップし、そして振盪する。この樹脂をメタノールおよび水で洗浄した後、MeOH中の5%TEAで洗浄することにより、その樹脂から、生成物2bを溶出する。この生成物はまた、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製できる。
スキーム3は、リンコサミン中間体3bの一般的な合成を図示しており、ここで、Pは、N−保護基(好ましくは、CbzまたはBocのいずれか)であり、Rは、式(I)について定義したとおりであり、そしてRおよびRの一方は、アルキルであり、そして他方は、−OHである。
Figure 2006504673
(スキーム3;リンコサミン中間体3bの一般的な合成)
(a)RM(炭素求核試薬);(b)(i)TMS脱保護(HまたはF)および(ii)N−保護
スキーム3で示すように、適当な有機溶媒中にて、7−ケトリンコサミン中間体1eに、適当な炭素求核試薬を加えて、7−ヒドロキシリンコサミン中間体3bを得る。適当な炭素求核試薬には、塩化メチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、ナトリウムアセチリドなどが挙げられ、そして使用できる適当な不活性有機溶媒には、THF、ジエチルエーテル、トルエンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、低温(約0℃)で、約3〜5時間行われる。次いで、その反応を飽和酸性水溶液(例えば、飽和NHCl/HO水溶液)でクエンチする。次いで、クエンチした混合物をワークアップし、そしてクロマトグラフィーで精製して、生成物3bを得ることができる。
以下のスキーム4は、リンコサミン中間体4bの一般的な合成を図示しており、ここで、Pは、N−保護基(好ましくは、Boc)であり、Rは、式(I)について定義したとおりであり、そしてR/Rは、オキシム(=NOR)であり、ここで、Rは、式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム4;7−オキシム−リンコサミン4bの一般的な合成)
スキーム4で示すように、適当な試薬(例えば、O−トリメチルシリルヒドロキシルアミン、O−アルキルヒドロキシルアミン塩酸塩(例えば、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩)など)の存在下にて攪拌することにより、このリンコサミン中間体をそのオキシムに変換する。この反応は、典型的には、極性溶媒(例えば、メタノール)中にて、行われる。この反応は、好都合には、室温で、約8〜24時間にわたって行うことができる。溶媒を除去して、N−保護生成物4aを得る。
この保護基の除去は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジオキサン、THFなど)中にて、酸(例えば、トリフルオロ酢酸(TEA)、塩酸、p−トルエンスルホン酸など)を使って、実行できる。この除去は、典型的には、低温(例えば、0℃)で行われ、次いで、室温まで徐々に温めて、生成物4bが得られる。
以下のスキーム5は、リンコサミン中間体5bの一般的な合成を図示しており、ここで、RおよびRは、両方とも、フッ素であり、Pは、N−保護基(好ましくは、CbzまたはBoc)であり、そして式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム5;7−デオキシ−7,7−ジフルオロリンコサミン5bの一般的な合成)
(a)F;(b)AcO、ピリジン、DMAP;(c)DAST;(d)TFA
スキーム5で示すように、リンコサミン中間体1cを、不活性有機溶媒中にて、適当なフッ化物と接触させる。使用できる適当なフッ化物には、フッ化テトラブチルアンモニウム、Amberlite樹脂A−26 F形状、HF・ピリジンなどが挙げられる。この反応は、好都合には、室温で、約1〜2時間にわたって行うことができる。その生成物(図示せず)は、シリカゲルカラムで精製できる。
このカラムから得た生成物のO−保護基を、不活性有機溶媒と有機塩基(例えば、ジクロロメタンおよびピリジン)との適当な混合物中にて、無水酢酸およびジメチルアミノピリジン(DMAP)と接触させることにより、変換する。この反応は、好都合には、室温で、約6〜12時間にわたって行うことができる。その生成物は、シリカゲルカラムで精製でき、生成物5aが得られる。
生成物5aを適当なフッ化試薬と接触させ、次いで、N−保護基を除去して、生成物5bを得る。使用できる適当なフッ化試薬には、ジメチルアミノイオウトリフルオライド、[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]イオウトリフルオライドなどが挙げられる。この反応は、典型的には、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、THFなど)中にて、室温で、約6〜12時間にわたって、行われる。
この保護基の除去は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジオキサン、THFなど)中にて、酸(例えば、トリフルオロ酢酸(TEA)、塩酸、p−トルエンスルホン酸など)を使って、実行できる。この除去は、典型的には、低温(例えば、0℃)で行われ、次いで、室温まで徐々に温めて、生成物5bが得られる。
以下のスキーム6は、リンコサミン中間体6cの一般的な合成を図示しており、ここで、Rは、式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム6;シス/トランスR−プロリン中間体混合物6cの一般的な合成)
(a)RCHBr+PhP、NaH、DMSO;(b)H/Pt
スキーム6で示すように、Birkenmeyerら、Journal of Medicinal Chemistry 1972,15,1255−1259で記述のようにして、生成物6cを調製する。化合物6aは、RSP(Scientific Research Consortium,Inc.)のような業者から市販されている。あるいは、6aは、当該技術分野で周知の方法により、市販の保護ヒドロキシプロリンから調製できる。例えば、Demangeら、Tetrahedron Letters 1998,39,1169−1172を参照。
以下のスキーム7は、トランス−R−プロリン中間体7dの一般的な合成を図示しており、ここで、Rは、アルキルまたは置換アルキルである。
Figure 2006504673
(スキーム7;トランス−アルキルプロリン7dの一般的な合成)
(a)(i)LiHMDS、THF、−78℃、(ii)ブロモアルキレン;(b)(i)LiBHEt、THF、−78℃、(ii)BFOEt、EtSiH;(c)H Pd/C。
スキーム7で示すように、Zhang,ら、J.A.C.S.1998,120 3894−3902で記述されているようにして、保護4−オキソプロリン7aを適当なエノール化試薬でエノール化し、次いで、不活性溶媒中にて、適当なアルキル化剤でアルキル化して、ラクタム7b(ここで、R9’は、アルケニルである)を得る。化合物7aは、Bachemのような業者から市販されている。あるいは、7aは、当該技術分野で周知の方法により、調製できる。適当なエノール化試薬には、LiHMDS、LiN(iPr)などが挙げられ、そして適当なアルキル化試薬には、臭化アリルおよび臭化ベンジル(例えば、4−ブロモ−2−メチル−2−ブテンおよびシス−1−ブロモ−2−ペンテン、臭化アリルなど)が挙げられる。
適当な還元剤を使用して、ラクタム7bを還元して、ピロリジン7cを得、ここで、Rは、アルケニルである。この還元は、2段階の手順で実行され、これは、このラクタムのヘミアミナールへの超水素化物還元およびヘミアミナールの引き続いた反応を包含する。使用できる適当な還元剤には、EtSiH/BFOEt、EtSiH/TiClなどが挙げられる。
次いで、ピロリジン7cを水素化して、R9’置換基の不飽和を除去すると同時に、このカルボン酸からベンジル保護基を除去して、生成物7dを得る。この水素化は、典型的には、Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウムを使用して、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中で実行される。このボトルをパージし、約50〜70psiまでHを充填し、そして完結するまで(典型的には、約5〜24時間)、振盪する。その反応混合物を、例えば、セライトで濾過し、そして極性有機溶媒(例えば、メタノール)でリンスする。合わせた洗浄物および濾液を蒸発させると、生成物7dが得られ、ここで、Rは、アルキルまたは置換アルキルである。
以下のスキーム8は、トランス−R−プロリン中間体8cの一般的な合成を図示しており、ここで、Rは、アルキルまたは置換アルキルである。
Figure 2006504673
(スキーム8;トランス−R−置換プロリン8c(ここで、Rは、アルキルまたは置換アルキルである)の一般的な合成)
(a)O、DCM、−78℃、DMS;(b)PPh塩、塩基;(c)H、Pd/C。
スキーム8で示すように、生成物7dをオゾン化して、アルデヒド8aを得る。このオゾン分解反応は、典型的には、無水不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジオキサン、THFなど)中にて、低温(例えば、−78℃)で行われ、続いて、この反応を還元剤(例えば、DMS、PhP)でクエンチする。
アルデヒド8aを、強塩基の存在下にて、不活性溶媒中で、適当なホスホニウム塩と反応させる。使用できる適当なホスホニウム塩には、カリウムt−ブトキシド、有機リチウム試薬および活性化亜鉛が挙げられる。使用できる適当な有機溶媒には、トルエン、THF、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。この反応は、典型的には、不活性雰囲気(例えば、窒素)下にて、激しく攪拌しながら、行われる。この反応は、典型的には、室温〜約110℃で、1〜2時間行われる。得られた反応混合物は、適当にワークアップされ、そしてクロマトグラフィーで精製でき、8b(ここで、Rは、アルケニルである)が得られる。
次いで、生成物8bを水素化して、生成物8cを得る。この水素化は、典型的には、Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウムを使用して、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中で実行される。このボトルをパージし、約40〜70psiまでHを充填し、そして完結するまで(典型的には、約4〜24時間)、振盪する。その反応混合物を、例えば、セライトで濾過し、そして極性有機溶媒(例えば、メタノール)でリンスする。合わせた洗浄物および濾液を蒸発させると、生成物8c(ここで、Rは、アルキルまたは置換アルキルである)が得られる。
以下のスキーム9は、トランス−R−プロリン中間体9dの一般的な合成を図示しており、ここで、Rは、置換アルキルであり、ここで、Xは、ハロである。
Figure 2006504673
(スキーム9;トランス−ハロ置換アルキルプロリン9dの合成例)
(a)テトラアリルスズ、BF・EtO;(b)DMSO、(COCl)、TEA;(c)DAST、(d)10%Pd/C、H
スキーム9で示すように、不活性有機溶媒中にて、適当な試薬で、アルデヒド8aを還元しアルキル化して、ヒドロキシアルケニル置換プロリン9aを得る。このアルデヒドを還元しアルキル化する適当な試薬には、テトラアリルスズ/三フッ化ホウ素エーテラート、アルキルTMS/三フッ化ホウ素エーテラートが挙げられ、そして使用できる適当な不活性有機溶媒には、THF、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、低温(例えば、0℃)で、約1〜2時間にわたって、行われる。その反応混合物に、適当なフッ化塩の水溶液(例えば、水中のフッ化カリウム)を加え、続いて、メタノールを加える。この反応混合物を、例えば、セライトで濾過する。その生成物は、クロマトグラフィーで精製でき、9aが得られる。
ヒドロキシアルケニル置換プロリン9aを、不活性有機溶媒中にて、適当な酸化剤と接触させることにより、そのケトンに酸化する。適当な酸化剤には、塩化オキサリル/DMSO、Dess Martin過ヨージナンなどが挙げられる。適当な不活性有機溶媒には、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、低温(例えば、−72℃〜−50℃)で、約30分間〜2時間にわたって、行われる。その反応混合物に、適当な有機塩基(例えば、トリエチルアミン)を加える。この反応混合物をワークアップして、生成物9bを得る。
ケト置換生成物9bを、不活性有機溶媒中にて、適当なハロゲン化剤と接触させることにより、ハロゲン化する。使用できる適当なハロゲン化剤には、ジメチルアミノイオウトリフルオライド、[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]イオウトリフルオライドなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、ジクロロメタン、酢酸エチル、THFなどが挙げられる。この反応は、典型的には、低温(例えば、−30℃〜−78℃の範囲)で、行われる。その反応混合物を、室温まで徐々に温め、そして完結するまで(典型的には、6〜12時間)、室温で攪拌する。この反応混合物は、ワークアップされ、そしてクロマトグラフィーで精製でき、9cを得る。
次いで、生成物9cを水素化して、生成物9dを得る。この水素化は、典型的には、Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウムを使用して、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中で実行される。このボトルをパージし、約40〜70psiまでHを充填し、そして完結するまで(典型的には、約4〜24時間)、振盪する。その反応混合物を、例えば、セライトで濾過し、そして極性有機溶媒(例えば、メタノール)で洗浄する。合わせた洗浄物および濾液を蒸発させると、生成物9dが得られる。
以下のスキーム10は、Shuman,Journal of Organic Chemistry.1990,55,741−750で記述されているよに、置換ピリジンカルボン酸中間体10b(ここで、R9は、式(I)について定義したとおりである)の一般的な合成を図示している。
Figure 2006504673
(スキーム10;置換ピリジン−2−イルカルボン酸10bの一般的な合成)
スキーム10で示すように、適当に置換したピリジンを、不活性有機溶媒中にて、適当な酸化剤と接触させる。適当に置換したピリジン出発物質は、AldrichおよびSigmaのような業者から市販されている。あるいは、これらのピリジンは、当該技術分野で周知の方法により、調製できる。使用できる適当な酸化剤には、過酸化水素、MCPBAなどが挙げられる。この反応は、典型的には、還流状態で、6〜12時間にわたって、行われる。次いで、その反応混合物を適当なシアン化物試薬と接触させて、シアノ置換ピリジン10aを得る。使用できる適当なシアン化試薬には、シアン化トリメチルシリル、HCNなどが挙げられる。適当な不活性有機溶媒には、ジクロロメタン。ジオキサン、THFなどが挙げられる。この反応は、好都合には、室温で、約6〜12時間にわたって、行われる。その反応混合物をワークアップして、シアノ置換ピリジン10aを得る。
次いで、シアノ置換ピリジン10aを、適当な酸と接触させることにより、加水分解して、ピリジン−2−イルカルボン酸10bを得る。このカルボン酸のシアノ基を加水分解するのに適当な酸には、塩酸、硫酸水溶液などが挙げられる。この反応は、典型的には、還流状態で、12時間にわたって、行われる。
以下のスキーム11は、リンコサミン中間体(これは、スキーム1〜5にて、上記のようにして調製した)とピロリジニルまたはピペリジニルカルボン酸(これは、スキーム6〜10にて、上記のようにして調製した)とのカップリング反応を図示しており、ここで、R、R、R、RおよびRは、式(I)について定義したとおりであり、そしてPは、適当なO−保護基であり、そしPは、適当なN−保護基である。
Figure 2006504673
(スキーム11;一般的なカップリングおよび脱保護方法)
スキーム11で示すように、適当に7−置換したリンコサミン中間体(これは、例えば、スキーム1〜5のいずれか1つに従って、調製した)および適当に置換したピロリジニルまたはピペリジルカルボン酸(これは、スキーム6〜10のいずれか1つに従って、調製した)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、縮合する。この反応は、任意数の公知のカップリング試薬(例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)、カルボジイミド、クロロギ酸イソブチル、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)など)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、トリエチルアミン(TEA)、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応物は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、リンコサミンに対して過剰のカルボン酸を使用して、縮合される。この反応は、完結まで継続され、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
この保護基の除去は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジオキサン、THFなど)中にて、酸(例えば、トリフルオロ酢酸(TEA)、塩酸、p−トルエンスルホン酸など)を使って、実行できる。この除去は、典型的には、低温(例えば、0℃)で行われ、次いで、室温まで徐々に温めて、この生成物が得られる。
また、スキーム11で示すように、適当に7−置換したリンコサミン中間体(これは、例えば、スキーム1〜5のいずれか1つに従って、調製した)および適当に置換したピリジン−2−イルカルボン酸(これは、スキーム10に従って、調製した)を、上記のようにして、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、縮合する。
ピリジン11bを水素化して、ピペリジル生成物を得る。この水素化は、典型的には、Parrボトル中にて、酸(例えば、HCl、酢酸など)の存在下にて、酸化白金(IV)を使用して、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中で実行される。このボトルをパージし、約40〜70psiまでHを充填し、そして完結するまで(典型的には、約24時間)、振盪する。その反応混合物を、例えば、セライトで濾過し、そして極性有機溶媒(例えば、メタノール)で洗浄する。合わせた洗浄物および濾液を蒸発させると、このピペリジル生成物が得られる。
ピリジンカルボン酸とリンコサミンとをカップリングしてピリジン11bを得、続いて、このピペリジル生成物への還元はまた、Birkenmeyerら、Journal of Medicinal Chemistry 1984,27,216−223で記述されているようにして、行われ得る。
以下のスキーム12は、このピロリジニル環またはピペリジニル環の窒素のアルキル化を図示しており、ここで、Rは、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキレン置換複素環またはアルキレン−複素環であり、そしてR、R、RおよびRは、式(I)で定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム12;1’−N−置換リンコサミンの一般的な合成。a.アルキル化剤)
スキーム12で示すように、リンコサミン12aは、適当な塩基の存在下にて、アルキル化剤と接触させることにより、N−置換でき、生成物12bが得られる。使用できる適当なアルキル化剤には、エポキシド、臭化アルキルなどが挙げられる。使用できる適当な塩基には、炭酸カリウム、炭酸セシウムトリエチルアミンなどが挙げられる。このアルキル化反応は、典型的には、極性溶媒(例えば、メタノールまたはDMF)中にて、行われる。このアルキル化は、典型的には、0℃〜−10℃の範囲の低温で、10〜20時間にわたって、行われる。
以下のスキーム13は、このピロリジニル環またはピペリジニル環の窒素のアシル化を図示しており、ここで、Rは、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)O]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環などであり、そしてR、R、RおよびRは、式(I)について定義したとおりである。
Figure 2006504673
(スキーム13;1’−N−置換リンコサミンの一般的な合成)
スキーム13で示すように、リンコサミン12aは、適当な塩基の存在下にて、塩化アシル101(例えば、R−Xであって、ここで、Xは、適当な脱離基であり、好ましくは、ハロゲンであり、さらに好ましくは、塩素である)と接触させることにより、N−置換でき、生成物102が得られる。化合物101の例には、ブロモフルオレニル、Cl−C(O)O−アルキル、Cl−C(O)O−アリールなどが挙げられる。使用できる適当な塩基には、DCC、TEAなどが挙げられる。この反応は、典型的には、極性溶媒(例えば、メタノール、DMF)中にて、行われる。この反応は、典型的には、−10℃〜20℃の範囲の低温で、行われる。
(医薬品処方)
医薬品として使用するとき、対象発明の化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。これらの化合物は、種々の経路(経口、非経口、経皮、局所、直腸および鼻内を含めて)により、投与できる。これらの化合物は、注射可能送達組成物および経口組成物の両方として、有効である。このような組成物は、医薬品分野で周知の様式で調製され、そして少なくとも1種の活性化合物を含有する。
本発明はまた、医薬組成物を包含し、これは、その活性成分として、薬学的に受容可能な担体と会合した上記対象発明の化合物の1種またはそれ以上を含有する。本発明の組成物を製造する際には、この活性成分は、通常、賦形剤と混合されるか、賦形剤で希釈されるか、またはカプセル、におい袋、紙または他の容器の形状であり得るこのような担体内に封入される。使用される賦形剤は、典型的には、ヒト被験体または他の動物に投与するのに適当な賦形剤である。この賦形剤は、希釈剤として働くとき、固形物質、半固形物質または液状物質であり得、それは、ビヒクル、活性成分用の担体または媒体として作用する。それゆえ、これらの組成物は、錠剤、丸薬、粉剤、薬用ドロップ、香粉、カシュ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エアロゾル(固形物として、または液状媒体中で)、軟膏(これは、例えば、10重量%までの活性化合物を含有する)、軟質および硬質ゼラチンカプセル、座剤、無菌注射可能溶液、および無菌包装粉剤の形状であり得る。
処方を調製する際に、他の成分と配合する前に、この活性化合物を粉砕して適当な粒径にする必要があり得る。もし、この活性化合物が実質的に不溶であるなら、それは、通常、200メッシュ未満の粒径まで粉砕される。もし、この活性化合物が実質的に水溶性であるなら、その粒径は、通常、その処方で実質的に均一な分布(例えば、約40メッシュ)が得られるように粉砕することにより、調節される。
適当な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。これらの処方は、さらに、以下を含有する:潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;防腐剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピル);甘味料;および香味料。本発明の組成物は、当該技術分野で公知の手段を使用することにより患者に投与した後、その活性成分の迅速放出、持続放出または遅延放出を生じるように、処方できる。
その医薬組成物および単位剤形中の活性成分(すなわち、対象発明の化合物)の量は、特定の用途、特定の化合物の有効性および所望の濃度に依存して、広く変更または調節され得る。
これらの組成物は、好ましくは、単位剤形で処方され、各投薬量は、約5〜約100mg、さらに普通には、約10〜約30mgの活性成分を含有する。「単位剤形」との用語は、ヒト被験体および他の哺乳動物に単一の投薬量として適当な物理的に別個の単位を意味し、各単位は、適当な医薬賦形剤と会合して、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性物質を含有する。好ましくは、上記対象発明の化合物は、その医薬組成物の約20重量%以下、さらに好ましくは、約15重量%以下で使用され、残りは、薬学的に不活性な担体である。
この活性化合物は、広い投薬量範囲にわたって有効であり、一般に、薬学的または治療的に有効な量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、関連した状況(治療する病気、治療する細菌感染の重症度、選択した投与経路、実際に投与する化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症状の重症度などを含めて)に照らして、医師により決定されることが分かる。
温血動物における細菌感染を治療するかそれと戦う治療用途では、これらの化合物またはそれらの医薬組成物は、治療を受ける動物において抗菌的に有効な濃度(すなわち、量または血液レベル)の活性成分を得てそれを維持する剤形で、経口、局所、経皮および/または非経口投与される。一般に、活性成分の投薬のこのような抗菌有効量または治療有効量(すなわち、有効投薬量)は、約0.1〜約100mg/体重1kg/日、さらに好ましくは、約1.0〜約50mg/体重1kg/日の範囲である。
固形組成物(例えば、錠剤)を調製するために、主要な活性成分は、医薬賦形剤と混合されて、固形プレ処方組成物(これは、本発明の化合物の均一混合物を含有する)を形成する。これらのプレ処方組成物を均一であると呼ぶとき、それは、この組成物が同等に有効な単位剤形(例えば、錠剤、丸薬およびカプセル剤)に容易に細分され得るように、この活性成分が組成物全体にわたって一様に分散されていることを意味する。この固形プレ処方は、次いで、上記種類の単位剤形(これは、例えば、0.1〜約500mgの本発明の活性成分を含有する)に細分される。
本発明の錠剤または丸薬は、長期にわたる作用の利点を生じる剤形を提供するために、被覆され得るか、そうでなければ、配合され得る。例えば、この錠剤または丸薬は、内部投薬成および外部投薬成分を含有でき、後者は、前者の上を覆うエンベロープの形態である。これらの2種の成分は、腸溶層(これは、胃内での崩壊に抵抗するように働き、その内部成分が無傷で十二指腸の中に入れるか、放出を遅らせる)により、分離できる。このような腸溶層または被覆には、種々の物質が使用でき、これには、多数の高分子酸、および高分子酸と、セラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような物質との混合物が挙げられる。
本発明の新規組成物が経口投与または注射による投与のために取り込まれ得る液体形状には、水溶液、適当に風味を加えたシロップ、水性または油性懸濁液、および食用油(例えば、とうもろこし油、綿実油、ゴマ油、やし油または落花生油)で風味を加えた乳濁液だけでなく、エリキシル剤および類似の医薬ビヒクルが挙げられる。
吸入またはガス注入用の組成物には、薬学的に受容可能な水性溶媒または有機溶媒中の溶液および懸濁液、またはそれらの混合物、および粉末が挙げられる。これらの液状または固形組成物は、上記の適当な薬学的に受容可能な賦形剤を含有し得る。好ましくは、これらの組成物は、局所効果または全身効果のために、経口経路または鼻内呼吸経路により、投与される。好ましくは、薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスを使用することにより、霧状にされ得る。霧状にした溶液は、霧化装置から直接的に吸入され得るか、または霧化装置は、フェースマスクテントまたは断続正圧呼吸装置に装着され得る。溶液、懸濁液またはまたは粉末組成物は、好ましくは、この処方を適当な様式で送達する装置から、経口または鼻内で、投与され得る。
以下の処方実施例は、本発明の代表的な医薬組成物を例示する。
(処方実施例1)
以下の成分を含有する硬質ゼラチンカプセルを調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 30.0
デンプン 305.0
ステアリン酸マグネシウム 5.0
上記成分を混合し、そして340mgの量で、硬質ゼラチンカプセルに充填する。
(処方実施例2)
以下の成分を使用して、錠剤処方を調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 25.0
微結晶セルロース 200.0
コロイド状二酸化ケイ素 10.0
ステアリン酸 5.0
これらの成分をブレンドし、そして圧縮して、錠剤(それぞれ、240mgの重量)を形成する。
(処方実施例3)
以下の成分を含有する乾燥粉末吸入処方を調製する:
成分 重量%
活性成分 5
ラクトース 95
この活性成分をラクトースと混合し、その混合物を乾燥粉末吸入器に加える。
(処方実施例4)
以下のようにして、錠剤(各々は、30mgの活性成分を含有する)を調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 30.0mg
デンプン 45.0mg
微結晶セルロース 35.0mg
ポリビニルピロリドン 4.0mg
(10%水溶液として)
カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
タルク 1.0mg
全量 120mg
この活性成分、デンプンおよびセルロースをNo.20メッシュU.S.シーブに通し、そして十分に混合する。得られた粉末に、ポリビニルピロリドンの溶液を混合し、これを、次いで、16メッシュU.S.シーブに通す。そのように製造した顆粒を50〜60℃で乾燥し、そして16メッシュU.S.シーブに通す。次いで、この顆粒に、No.30メッシュU.S.シーブに予め通したカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを加え、これらを、混合後、錠剤機で圧縮して、錠剤(各々は、120mgの重量である)を得る。
(処方実施例5)
以下のようにして、カプセル(各々は、40mgの医薬を含有する)を調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 40.0mg
デンプン 109.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
全量 150mg
この活性成分、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュU.S.シーブに通し、そして150mgの量で、硬質ゼラチンカプセルに充填する。
(処方実施例6)
以下のようにして、座剤(各々は、25mgの活性成分を含有する)を製造する:
成分 量
活性成分 25mg
飽和脂肪酸グリセリド 2,000mg
この活性成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通し、そして飽和脂肪酸グリセリド(これは、必要な最低限の熱を使用して、予め融解した)に懸濁させる。次いで、その混合物を、名目容量2.0gの座剤金型に注ぎ、そして冷却させる。
(処方実施例7)
以下のようにして、懸濁液(各々は、5.0ml用量あたり、50mgの医薬を含有する)を製造する:
成分 量
活性成分 50.0mg
キサンタンガム 4.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム(11%)
微結晶セルロース(89%) 50.0mg
スクロース 1.75g
安息香酸ナトリウム 10.0mg
香料および着色料 q.v.
精製水 5.0mlまで
この活性成分、スクロースおよびキサンタンガムをブレンドし、No.10メッシュU.S.シーブに通し、次いで、微結晶セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの予め製造した水溶液と混合する。この安息香酸ナトリウム、香料および着色料を一部の水で希釈し、そして攪拌しつつ加える。次いで、十分な水を加えて、必要な容量を製造する。
(処方実施例8)
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 15.0mg
デンプン 407.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
全量 425.0mg
この活性成分、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュU.S.シーブに通し、そして425mgの量で、硬質ゼラチンに充填する。
(処方実施例9)
以下のようにして、皮下処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 5.0mg
とうもろこし油 1.0ml
(処方実施例10)
以下のようにして、局所処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 1〜10mg
乳化ワックス 30g
液状パラフィン 20g
白色軟質パラフィン 100gまで
この白色軟質パラフィンを、溶融するまで加熱する。この液状パラフィンおよび乳化ワックスを混入し、そして溶解するまで攪拌する。この活性成分を加え、そして分散するまで、攪拌を継続する。次いで、その混合物を、固化するまで、冷却する。
(処方実施例11)
以下のようにして、静脈内処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 250.0mg
等張性生理食塩水 1000.0mg
本発明の方法で使用される他の好ましい処方は、経皮送達装置(「パッチ」)を使用する。このような経皮パッチは、本発明の化合物を制御した様式で連続または不連続に注入するために、使用され得る。薬剤を送達するための経皮パッチの構造および使用は、当該技術分野で周知である。例えば、米国特許第5,023,252号(これは、1991年6月11日に登録され、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)を参照。このようなパッチは、薬剤を連続送達、脈動送達または要求即応送達するように構成され得る。
しばしば、この医薬組成物を直接的または間接的に脳に導入することが望ましいかまたは必要である。直接技術は、通常、血液脳関門を迂回するために、ホストの脳室系に薬剤送達カテーテルを配置することを包含する。身体の特定の解剖学的領域に生体因子を輸送するのに使用されるこのような移植可能送達系の1つは、米国特許第5,011,472号で記述され、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
間接技術は、一般に、好ましいが、通常、親水性薬剤を脂質溶解性薬剤に変換することにより薬剤潜在化を与えるように組成物を処方することを包含する。潜在化は、一般に、その薬剤に存在している水酸基、カルボニル基、サルフェート基および第一級アミン基をブロックして、その薬剤をさらに溶解性にするか血液脳関門を横切る輸送ができるようにすることにより、達成される。あるいは、親水性薬剤の輸送は、高張液(これは、血液脳関門を一時的に開くことができる)を動脈内注入することにより、高められ得る。
本発明で使用するのに適当な他の処方は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Company,Philadelphia,PA,17版(1985)で見られる。
上で述べたように、本明細書中で記述した化合物は、上記の種々の薬剤送達系で使用するのに適当である。さらに、投与した化合物のインビボでの血清半減期を高めるために、これらの化合物は、カプセル化され、リポソームの管腔に導入され、コロイドとして調製され得るか、または他の通常の技術を使用して、それらの化合物の長時間の血清半減期が得られる。例えば、Szoka,ら、米国特許第4,235,871号、第4,501,728号および第4,837,028号(各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている)で記述されているように、リポソームを調製するために、種々の方法が利用可能である。
上で述べたように、患者に投与する化合物は、上記医薬組成物の形態である。これらの組成物は、通常の滅菌技術により滅菌され得るか、または滅菌濾過され得る。得られた水溶液は、使用のためにそのまま包装され得るか、凍結乾燥され得、凍結乾燥した製剤は、投与前に、無菌水性担体と配合される。この化合物製剤のpHは、典型的には、3と11の間、さらに好ましくは、5〜9、最も好ましくは、7および8である。前述の賦形剤、担体または安定剤の一部を使用すると、医薬塩が形成されることが分かる。
一般に、対象発明の化合物は、類似の有用性を与える薬剤の許容できる投与様式のいずれかにより、投与される。このような化合物の毒性および治療有効性は、例えば、LD50(その集団の50%を致死させる用量)およびED50(その集団の50%で治療的に有効な用量)を決定することにより、細胞培養物または実験動物で標準的な薬学的処置により、決定できる。毒性効果と治療効果との間の用量比は、治療指数であり、それは、LD50/ED50の比で表わすことができる。大きい治療指数を示す化合物が好ましい。
これらの細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトで使用するのに毒性がない投薬量範囲を処方する際に、使用できる。このような化合物の投薬量は、好ましくは、殆どまた全く毒性がないED50を含む循環血液濃度範囲内にある。この投薬量は、使用する剤形および利用する投与経路に依存して、変え得る。本発明の方法で使用する任意の化合物について、その治療有効用量は、最初は、細胞培養アッセイから推定できる。用量は、動物モデルにおいて、細胞培養物中で決定される循環血漿濃度範囲(これは、IC50(すなわち、症状の最大半減阻害を達成する試験化合物濃度)を含む)を達成するために、動物モデルにおいて、処方され得る。このような情報は、ヒトで有用な用量をさらに正確に決定するのに使用できる。血漿レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーで測定され得る。
(用途)
本明細書中で規定した化合物、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、種々の細菌、原生動物、真菌および寄生虫に対して活性を有し得る。一例として、これらの化合物、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して、活性であり得る。これらの化合物、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、種々の真菌(ケカビ属およびカンジダ属に由来の真菌、例えば、Mucor racemosus or Candida albicansを含めて)に対して、活性であり得る。これらの化合物、プロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩は、種々の寄生虫(マラリア原虫およびクリプトスポリジウム原虫を含めて)に対して、活性であり得る。
対象発明の化合物は、種々の細菌感染(例えば、グラム陽性菌感染、グラム陰性菌感染、放線菌感染、マイコプラズマ感染およびクラミジア感染を含めて)に対して、活性であり得る。
対象発明の化合物は、種々の細菌(例えば、グラム陽性菌)に対して強力な活性を示すので、本発明の化合物は、有用な抗菌剤であり、そして多数のヒトおよび動物の病原体(グラム陽性菌を含めて)に対して、有効であり得る。本発明の化合物が有効であるグラム陽性生物体には、
Figure 2006504673
などが挙げられる。
対象発明の化合物は、1種またはそれ以上の追加抗菌剤と併用され得る。1種またはそれ以上の追加抗菌剤は、グラム陰性菌に対して活性であり得る。さらに、1種またはそれ以上の追加抗菌剤は、グラム陽性菌に対して活性であり得る。対象発明の化合物と1種またはそれ以上の追加抗菌剤との配合は、グラム陰性感染を治療するのに使用され得る。さらに、対象発明の化合物と1種またはそれ以上の追加抗菌剤との配合は、グラム陽性感染を治療するのに使用され得る。対象発明の化合物と1種またはそれ以上の追加抗菌剤との配合はまた、放線菌感染、マイコプラズマ感染またはクラミジア感染を治療するのに使用され得る。
対象発明の化合物のインビトロ活性は、標準的な試験手順(例えば、「Approved Standard.Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically」(3版、 by the National Committee for Clinical Laboratory standards,Villanova,Pennsylvania,USAから1993年に出版)で記述されている寒天希釈による最小阻止濃度(MIC)の決定)により、評価され得る。
哺乳動物に投与する量は、投与するもの、投与の目的(例えば、予防または治療)、患者の状態、投与様式などに依存して、変わる。治療用途では、組成物は、既に病気に罹っている患者に、この病気またはその合併症の症状を治癒するか少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で、投与される。これを達成するのに十分な量は、「治療有効用量」として、定義される。この用途に有効な量は、治療する疾患だけでなく、担当医の判断に依存しており、この判断は、炎症の重症度、患者の年齢、体重および一般的な健康状態などに依存している。
患者に投与する組成物は、上記医薬組成物の形態である。これらの組成物は、通常の滅菌技術により滅菌され得るか、または滅菌濾過され得る。得られた水溶液は、使用のためにそのまま包装され得るか、凍結乾燥され得、凍結乾燥した製剤は、投与前に、無菌水性担体と配合される。この化合物製剤のpHは、典型的には、3と11の間、さらに好ましくは、5〜9、最も好ましくは、7〜8である。前述の賦形剤、担体または安定剤の一部を使用すると、医薬塩が形成されることが分かる。
本発明の化合物の治療投薬量は、例えば、その治療を行う特定の用途、この化合物の投与様式、患者の健康状態、および処方医の判断に従って、変わる。例えば、静脈内投与には、その用量は、典型的には、約20mg〜約500mg/体重1kg、好ましくは、約100mg〜約300mg/体重1kgの範囲である。鼻内投与に適当な投薬範囲は、一般に、約0.1mg〜1mg/体重1kgである。有効用量は、インビトロまたは動物モデル系から誘導した用量−応答曲線から外挿できる。
以下の合成および生物実施例は、本発明例示するために提供されており、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定するとは解釈されない。
上記論述および以下の実施例において、以下の略語は、以下の意味を有する。もし、略語が定義されていないなら、それは、一般に受け入れられた意味を有する。
7−メチル/MTL=1−メチルチオ−7−デオキシ−7−メチルリンコサミン
apt=見かけ三重項
atm=大気圧
Bn=ベンジル
Boc=第三級ブトキシカルボニル保護基
brs=ブロード一重項
BSTFA=N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド
Cbz=カルボニルオキシベンジルオキシ保護基
CDCl=重水素化クロロホルム
CDOD=重水素化メタノール
cfu=コロニー形成単位
D=二重項
DAST=ジメチルアミノイオウトリフルオライド
dd=二重項の二重項
dddd=二重項の二重項の二重項の二重項
dt=三重項の二重項
DCE=ジクロロエタン
DCM=ジクロロメタン
DIEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド
ED50=集団の50%で治療的に有効な用量
Equiv=当量
ESMS=エレクトロスプレー質量分析法
Et=エチル
EtOAc=酢酸エチル
EtO=ジエチルエーテル
g=グラム
h=時間
HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
HPLC=高圧液体クロマトグラフィー
Hz=ヘルツ
IC50=症状の最大半減阻害を達成する試験化合物濃度
J=カップリング定数(ヘルツ)
L=リットル
LD50=集団の50%を致死させる用量
LiHMDS=リチウムヘキサメチルジシラジド
LiN(iPr)=窒化リチウムジイソプロピル
m=多重項
M=モル
MCPBA=2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)酢酸
Me=メチル
MeCN=アセトニトリル
MeOH=メタノール
mg=ミリグラム
MHz=メガヘルツ
Min=分
mL=ミリリットル
mM=ミリメートル
mmol=ミリモル
MS(ESPOS)=ポジティブモードエレクトロスプレーイオン化による質量分析法
MS(ESNEG)=ネガティブモードエレクトロスプレーイオン化による質量分析法
MTL=1−メチルチオリンコサミン(メチル6−アミノ−6,8−ジデオキシ−1−チオ−エリトロ−α−D−ガラクト−オクトピラノシド)
N=ノルマル
NMR=核磁気共鳴
OBz=ベンジルオキシ保護基
OtBu=第三級ブトキシ
Pd/C=パラジウム/炭素
pg=ピコグラム
Ph=フェニル
Pro=L−プロリン
psi=ポンド/平方インチ
q=四重項
q.v.=定量
Rf=保持因子
rt=室温
s=一重項
sat=飽和
t=三重項
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
μg=マイクログラム
μL=マイクロリットル
μm=マイクロモル
v/v=容量/容量
w/w=重量/重量
さらに、「Aldrich」との用語は、以下の手順で使用する化合物または試薬がAldrich Chemical Company,Inc.(1001 West Saint Paul Avenue,Milwaukee,WI 53233 USA)から市販されていることを意味する;「Fluka」との用語は、この化合物または試薬がFluka Chemical Corp.(980 South2nd Street,Ronkonkoma NY 11779 USA)から市販されていることを意味する;「Lancaster」との用語は、この化合物または試薬がLancaster Synthesis,Inc.(P.O.Box 100 Windham,NH 03087 USA)から市販されていることを意味する;「Sigma」との用語は、この化合物または試薬がSigma(P.O.Box 14508,St.Louis MO 63178 USA)から市販されていることを意味する;「Chemservice」との用語は、この化合物または試薬がChemservice Inc.(Westchester,PA,USA)から市販されていることを意味する;「Bachem」との用語は、この化合物または試薬がBachem Bioscience Inc.(3700 Horizon Drive,Renaissance at Gulph Mills,King of Prussia,PA 19406 USA)から市販されていることを意味する;「Maybridge」との用語は、この化合物または試薬がMaybridge Chemical Co.(Trevillett,Tintagel,Cornwall PL34 OHW United Kingdom)から市販されていることを意味する;「RSP」との用語は、この化合物または試薬がRSP Amino Acid Analogs,Inc.(106 South St.,Hopkinton,MA 01748,USA)から市販されていることを意味する;そして「TCI」との用語は、この化合物または試薬がTCI America(9211 NorthHarborgate St.,Portland,Oregon,97203,OR,USA)から市販されていることを意味する;「Toronto」との用語は、この化合物または試薬がToronto Reasearch Chemicals,Inc.(2 Brisbane Rd.,New York,ON,Canada M3J2J8)から市販されていることを意味する;「Alfa」との用語は、この化合物または試薬がJohnson Matthey Catalog Company,Inc.(30 Bond Street,Ward Hill,MA01835−0747)から市販されていることを意味する;「NovaBiochem」との用語は、この化合物または試薬がNovaBiochem USA(10933 North Torrey Pines Road,P.O.Box 12087,La Jolla CA92039−2087)から市販されていることを意味する。
以下の実施例では、全ての温度は、(特に明記しない限り)摂氏であり、そして以下の一般手順を使用して、指示した化合物を調製する。以下の一般的な手順が例示にすぎず、これらの方法が対象発明の他の化合物を合成するために、拡張され得ることは、当業者に理解できる。
(一般手順)
(方法A)
Hoeksema,H.ら、R Am.Chem.Soc.,1967,89,2448−2452で記述されているようにして、メチル6−アミノ−6,8−ジデオキシ−1−チオ−エリトロ−α−D−ガラクト−オクトピラノシド1a(R=Me)(MTL)を調製した。N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(5.8g、23.1mmol)および1a(5.0g、19.7mmol)をピリジン(40mL)に懸濁し、そしてN雰囲気下にて、36時間攪拌した。その反応混合物を0℃まで冷却し、次いで、注射器により、2分間にわたって、ビス−N,O−トリフロオロアセトアミド(15.7mL、59.0mmol)を加えた。この反応混合物を室温まで温め、そして42時間攪拌した。トルエン(100mL)を加え、その反応混合物を乾燥状態まで蒸発させた。その残留物を酢酸エチル(400mL)に吸収させた。その有機溶液を、10%クエン酸(200mL)、HO(3×100mL)、飽和NaHCO(100mL)およびブライン(2×100mL)で素早く洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。トルエン(100mL)およびシクロヘキサン(2×100mL)を共に蒸発させた後、その粗生成物をシリカ10%EtOAc/ヘキサン(これは、0.2%TEAを含有する)でクロマトグラフィーにかけると、無色オイルとして、保護生成物1b(P=Cbz、R=Me)(7.2g、54%)が得られた。
Figure 2006504673
−72℃まで冷却したDCM(1.5mL)中のジメチルスルホキシド(413μL、5.82mmol)に、1分間にわたって、DCM中の2M塩化オキサリル(1.49mL、2.98mmol)を加えた。25分後、カニューレによって、DCM(4.0mL)中の保護生成物1b(1.92g、2.84mmol)を加えた。得られた反応混合物を25分間攪拌し、次いで、−50℃(ドライアイスアセトニトリル)まで温め、この温度で、2時間維持した。この反応混合物に、TEA(1.29mL、3.30mmol)を加えた。25分後、この反応混合物をEtOAc(300mL)で希釈した。得られた有機溶液を、5%クエン酸(300mL)、HO(2×300mL)、飽和NaHCO(100mL)、ブライン(100mL)で素早く洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてトルエン(100mL)の助けを借りて、乾燥状態まで蒸発させて、生成物1cを得た。生成物1c(P=Cbz、R=Me)は、n−ペンタンと共に蒸発させて高真空下にて残留溶媒を除去した後、無色結晶性固形物(1.60g、94%)として、得た。
Figure 2006504673
(方法B)
Boc保護生成物1c(P=Boc、R=Me)は、一般に、上で概説したようにして、調製され得る。1a(R=Me)(MTL)(高真空下にて、50℃で乾燥した)(21.8g、86mmol)を、メタノール(200mL)およびTEA(26mL)に懸濁し、そして氷で0℃まで冷却した。この混合物に、二炭酸ジ−t−ブチル(57.0g、0.26mol)を加えた。次いで、その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。この反応混合物に、トルエン(100mL)を加えた。100mLの全容量まで溶媒を除去すると、濃厚な懸濁液が残り、これに、シクロヘキサン(300mL)を加えた。得られた固形沈殿物を倍散し、次いで、濾過し、そしてシクロヘキサン、エーテルおよびペンタンで洗浄し、そして一定重量まで乾燥した。その粗Boc−保護生成物を、さらに精製することなく、使用した(87%)。
Figure 2006504673
DMF(5mL)中のN−Boc−1−メチルチオリンコサミド(240mg、0.68mmol)に、0℃で、BSTFA(0.52mL、2.0mmol)およびトリエチルアミン(0.14mL、1.42mmol)を加え、次いで、室温で、一晩攪拌した。DMFを除去し、その粗生成物をシリカゲルカラム(これは、酢酸エチル中の2%TEAで前処理した)(これは、ヘキサン1b(P=Boc、R=Me)(350mg、95%)中の10%酢酸エチルで溶出する)に素早く通した。ジクロロメタン(5mL)中の塩化オキサリル(0.16mL、0.78mmol)に、−60℃で、ジメチルスルホキシド(0.22mL、0.78mmol)をゆっくりと加え、次いで、15分間攪拌した。その後、DCM(5mL)中の1b(370mg、0.65mmol)をゆっくりと加えた。その反応混合物を45分間攪拌し、その間、その反応温度を−40℃まで上げた。次いで、トリエチルアミン(0.70mL、3.25mmol)を加え、その攪拌を、−40℃で、さらに15分間継続した。次いで、それをDCM(100mL)で抽出し、そして10%クエン酸(50mL)で洗浄した。次いで、溶媒を除去して得られた残留物をシリカゲルカラム(これは、溶離液として、ヘキサン中の10%酢酸エチルを使用する)で精製して、無色オイル(289mg、78%)として、1c(P=Boc、R=Me)を得た。
Figure 2006504673
(方法C)
臭化トリフェニルホスホニウム(3.29g、9.2mmol)およびカリウム第三級ブトキシド(715mg、6.4mmol)を、N雰囲気下にて、激しく攪拌しながら、トルエン(31mL)に懸濁した。4時間後、カニューレによって、トルエン(20mL)中の保護生成物1e(P=Cbz、R=Me)(1.4g、2.36mmol)を加えた。得られた反応混合物を2時間攪拌し、次いで、EtOAc(250mL)で希釈した。得られた有機溶液を、HO(2×100mL)、ブライン(1×100mL)で素早く洗浄し、NaSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。その粗生成物をシリカ6%EtOAc/ヘキサン(これは、0.2%TEAを含有する)でクロマトグラフィーにかけると、無色オイルとして、アルケン生成物2a(P=Cbz、R=Me、R=CH)が得られ、これは、トルエンおよびシクロヘキサン(0.65g、46%)を共に蒸発させた後、結晶化した。
Figure 2006504673
parボトル中にて、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(700mg)に、エタノール(50mL)中の生成物2a(P=Cbz、R=Me、R=CH)(490mg、0.82mmol)を加えた。このボトルをパージし、65psiまでHを充填し、そして24時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、メタノールでリンスした。その有機溶液を樹脂製漏斗(これは、乾燥し洗浄したDowex50w−400x H形状(0.8g)を含む)に移し、そして10分間振盪した。この樹脂を、メタノールで3回、そして水で2回洗浄した後、MeOH中の5%TEA(35mL、×10分間×5回)で洗浄することにより、その樹脂から飽和生成物2b(R=Me、R=Me)を溶出した。合わせた濾液を乾燥状態まで蒸発させ、EtOHと共に2回蒸発し、そして1:1のMeCN/HOから凍結乾燥して、無色粉末(198.4mg、96%)として、この生成物を得た。
Figure 2006504673
(方法D)
Boc−保護基を使用するときの代替例では、臭化メチルトリフェニルホスホニウム(12g、33.6mmol)およびカリウムt−ブトキシド(3g、26.7mmol)を、0℃で、THF(70mL)に吸収し、そして室温で、4時間攪拌した。次いで、THF(30mL)中のBoc−保護生成物1e(P=Boc、R=Me)(4.7g、8.2mmol)を加え、そして室温で、2時間攪拌した。その後、それをEtOAc(300mL)で抽出し、ブライン(100mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。粗アルケン生成物2a(P=Boc、R=Me、R=CH)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の10%EtOAcを使用する)で精製した(4.1g、87.6%)。
Figure 2006504673
メタノール(30mL)中の生成物2a(P=Boc、R=Me、R=CH)に、Dowex H樹脂(1g)を加え、そして室温で、1時間攪拌した。この樹脂を濾過し、溶媒を除去して得られた生成物(2.4g、6.8mmol)をMeOH(30mL)に吸収した。濾過および溶媒を除去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の10%MeOHを使用する)で精製して、白色固形物(2.06g、86%)として、Boc−保護7−メチルMTLを得た。TLC R=0.5(DCM中で10%のMeOH)。
Figure 2006504673
ジクロロエタン(6mL)中のBoc−保護7−メチルMTL(150mg、0.43mmol)に、硫化ジメチル(0.16mL、2.5mmol)を加え、続いて、TFA(2mL)、水(0.16mL)を加え、そして室温で、1時間攪拌した。溶媒を除去して、粗生成物2b(R=Me、R=Me)を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、DCM中の30%MeOHを使用する)で精製した後、生成物2b(R=Me、R=Me)を得、これは、全ての点で、方法Cから得られた物質と同じであった。
(方法E)
水素化ナトリウム(80mg、3.3mmol)を、N雰囲気下にて、激しく攪拌しながら、THF(4mL)に懸濁した。その懸濁液を−30℃まで冷却し、そしてホスホン酸ジエチル(シアノメチル)(805μL、5.0mmol)を加えた。30分後、カニューレによって、THF(3mL)中の保護生成物1c(P=Cbz、R=Me)(1.0g、1.7mmol)を加えた。得られた反応混合物を4時間攪拌し、次いで、EtOAc(250mL)で希釈した。得られた有機溶液を、NaHCO飽和水溶液(1×100mL)、ブライン(1×50mL)で素早く洗浄し、NaSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。その粗生成物をシリカ6%EtOAc/ヘキサン〜10%EtOAc/ヘキサン(これは、0.2%TEAを含有する)でクロマトグラフィーにかけると、無色オイル(0.38g、37%)として、保護アルケン生成物2a(P=Cbz、R=Me、R=CHCN)が得られた。MS(ESPOS):625.5.2[M+H]、ES(NEG):659.5[M+C1]。
Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(300mg)に、エタノール(15mL)中の生成物2a(P=Cbz、R=Me、R=CHCN)(180mg、0.29mmol)を加えた。このボトルをパージし、65psiまでHを充填し、そして24時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、メタノールでリンスした。その有機溶液を樹脂製漏斗(これは、乾燥し洗浄したDowex50w−400x H形状(1g)を含む)に移し、そして10分間振盪した。この樹脂を、メタノールで2回、そして水で洗浄した後、MeOH中の5%TEA(20mL×20分間×3回)で洗浄することにより、その樹脂から飽和生成物2b(R=Me、R=CHCN)を溶出した。合わせた有機濾液を乾燥状態まで蒸発させ、1:1のMeCN/HOから凍結乾燥して、無色固形物(70mg、91%)として、生成物2b(R=Me、R=CHCN)を得た。ES(EG):275.3[M−H]。
(方法F)
THF(7.3mL)中の保護生成物1c(P=Cbz、R=Me)(0.75g、1.3mmol)に、0℃で、THF(7.0mL、2.1mmol)中のMeMgCl(3M)を加えた。30分間にわたって、その反応混合物を4℃まで温め、4時間後、この反応混合物を1:3のNHCl飽和水溶液/HO(10mL)でクエンチした。クエンチした混合物を水で100mLまで希釈し、そしてDCM(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し、そして蒸発させた。その残留物を1:2:4のHO/HOAc/THF(100mL)に溶解し、そして20時間攪拌し、次いで、トルエン(2×100mL)の助けを借りて、蒸発させた。クロマトグラフィー(10:1〜10:2のDCM/MeOH)かけると、生成物3a(P=Cbz、R=Me、R=Me)(153mg、31%)が得られた。
(ESNEG):399.5[M−H]。
Parrボトル中にて、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(400mg)に、エタノール(10mL)中の3a(P=Cbz、R=Me、R=Me)(79mg、0.2mmol)を加えた。このボトルをパージし、65psiまでHを充填し、そして6時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、メタノールでリンスした。合わせた濾液を乾燥状態まで蒸発させ、そして1:1のMeCN/HOから凍結乾燥して、無色粉末(42mg、80%)として、生成物3b(R=Me、R=Me)を得た。
Figure 2006504673
(方法G)
メタノール(3mL)中のBoc−保護生成物(P=Boc、R=Me)(100mg、0.18mmol)に、O−トリメチルシリルヒドロキシルアミン(0.10mL、0.88mmol)を加え、そして室温で、一晩攪拌した。溶媒を除去して、粗Boc−保護生成物4a(P=Boc、R=Me、R=H)を得た。粗生成物4a(95mg、0.15mmol)に、ジクロロエタン(10mL)中の30%トリフルオロ酢酸と硫化ジメチル(0.5mL)とを加え、そして1時間攪拌した。溶媒を除去し、そして生成物4b(R=Me、R=H)を、次に工程にそのまま運んだ。
Figure 2006504673
(方法H)
メタノール(4mL)および水(1mL)中のこのBoc−保護生成物(P=Boc、R=Me)(100mg、0.176mmol)に、O−アルキルヒドロキシルアミン塩酸塩(例えば、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩)(60mg、0.70mmol)および酢酸ナトリウム(57mg、0.70mmol)を加え、そして80℃で、3時間加熱し、次いで、室温で、一晩攪拌した。高真空下にて溶媒を除去して、粗Boc−保護生成物4a(P=Boc、R=H、R=Me)を得た。粗生成物4aを、ジクロロエタン(10mL)、硫化ジメチル(0.5mL)中の30%トリフルオロ酢酸に吸収し、そして室温で、1時間攪拌した。溶媒を除去し、その残留物を、高真空下にて、1時間保持し、そして生成物4b(R=Me、R=Me)を、次に工程にそのまま運んだ。
Figure 2006504673
(方法I)
THF(10mL)中のBoc−保護生成物1c(P=Boc、R=Me)(500mg、0.88mmol)に、フッ化テトラブチルアンモニウム(2.5mmol、THF中で1M)を加え、その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。溶媒を除去し、その残留物をシリカゲルカラム(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の5%メタノールを使用する)で精製した。次いで、このカラムから得られた生成物(111mg、0.31mmol)を、ジクロロメタン(3mL)およびピリジン(3mL)の混合物に吸収させ、そこに、無水酢酸(0.5mL、10.6mmol)およびジメチルアミノピリジン(80mg、1.7mmol)を加え、そして室温で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、その粗生成物をシリカゲルカラム(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%酢酸エチルを使用する)で精製して、5a(P=Boc、R=Me)(58mg、38%)を得た。
Figure 2006504673
DCM(5mL)中の生成物5a(P=Boc、R=Me)(158mg、0.331mmol)に、ジメチルアミノイオウトリフルオライド(732μL、3.31mmol)を加え、そして一晩攪拌した。さらに多くのDCMを加え、その有機部分を炭酸水素ナトリウムで洗浄した。溶媒を除去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液(100mg、60%)として、ヘキサン中の20%酢酸エチルを使用する)で精製して、保護生成物(P=Boc、R=Me)を得た。このBoc−保護生成物を、ジクロロエタンおよび硫化ジメチル中の30%トリフルオロ酢酸に吸収し、そして室温で、1時間攪拌した。溶媒を除去して、生成物5b(R=Me)を得た。
Figure 2006504673
(方法J)
Zhang、R.ら、Journal of the American Chemical Society.1998,120,3894−3902の文献手順に従って、7aを4−ブロモ−2−メチル−2−ブテニルでエノール化(LiHMDS)しアルキル化すると、ラクタム7b(R9’=2−メチル−2−ブテニル)(61%)のジアステレオマーの混合物が得られた。化合物7aは、Bachemのような業者から市販されている。あるいは、7aは、当該技術分野で周知の方法により、調製できる(例えば、Baldwinら、Tetrahedron,1989,45,7449−7468を参照)。
2段階手順により、ラクタム7bをピロリジン7c(R9’=2−メチル−2−ブテニル)(70%)に還元したが、この手順は、このラクタムをヘミアミナールに超水素化物還元する工程、引き続いて、このヘミアミナールをEtSiH/BF・OEtで還元する工程を包含する。ピロリジン7c(R9’=2−メチル−2−ブテニル)(778mg、2.08mmol)、炭素上10%パラジウム(230mg)を、無水メタノール(25mL)中にて、50psiで、5時間にわたって、Parr水素化にかけた。その反応混合物をセライトパッドで濾過し、そしてメタノールで数回洗浄した。合わせた洗浄物および濾液を乾燥状態まで蒸発させて、さらに精製することなく、無色オイル7d(R=2−メチルブチル)を得た。
TLC:R=0.3[溶媒系:DCM:ヘキサン:MeOH(6:5:1)]。MS(NEGATIVE):284.5[M−H]。
(方法K)
無水THF中にて、−78℃で、窒素下にて、7a(9.47g、29.7mmol、1当量)をシス−1−ブロモ−2−ペンテン(4.21mL、35.6mmol、1.2当量)でエノール化し(LiHMDS、33mmol、33mL、1.1当量)アルキル化すると、シリカゲル精製後、ラクタム7b(R9’=2−ペンテニル)(43.2%)のジアステレオマーの混合物が得られた。2段階手順により、ラクタム7b(3.96g、10.22mmol)をピロリジン7c(R9’=2−ペンテニル)に還元したが、この手順は、このラクタムを、−78℃で、無水THF中にて、ヘミアミナールに超水素化物還元する工程、引き続いて、このヘミアミナールを、無水DCM中にて、−78℃で、EtSiH/BF・OEtで還元する工程を包含し、シリカゲル精製後、7c(R9’=2−ペンテニル)(71%)が得られた。ピロリジン7c(2.71g、7.26mmol)、炭素上10%パラジウム(560mg)を、無水メタノール(30mL)中にて、50psiで、5時間にわたって、Parr水素化にかけた。その反応混合物をセライトパッドで濾過し、そしてメタノールで数回洗浄した。合わせた洗浄物および濾液を乾燥状態まで蒸発させて、さらに精製することなく、無色オイル7d(R=2−ペンテニル)(1.68g、80%)を得た。
TLC:R=0.3[溶媒系:DCM:ヘキサン:MeOH(6:5:1)]。MS(ESNEG):284.5[M−H]。
(方法L)
無水ジクロロメタン中にて、7d(R=2−メチルブチル)をオゾン分解し、続いて、−78℃で、DMSで処理すると、アルデヒド8a(77%)が得られた。塩化4−フルオロベンジルホスホニウム(0.87g、2.13mmol)およびカリウムt−ブトキシド(0.17g、1.48mmol)を、窒素下にて、激しく攪拌しながら、トルエンに懸濁した。4時間後、アルデヒド8a(204mg、0.59mmol)のトルエン(4.6mL)溶液を滴下した。その反応混合物を、室温で、2時間攪拌し、そして酢酸エチル(50mL)で希釈した。その有機層を、水(2×20mL)、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、透明なシロップ8b(R9’=3−(4−フルオロフェニル)プロプ−2−エニル)(171mg)を得た。
Parrボトル中にて、8b(R=3−(4−フルオロフェニル)プロプ−2−エニル)(171mg、0.39mmol)のMeOH(25mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(200mg)を加えた。このボトルをパージし、40psiまでHを充填し、そして4時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、そしてMeOHでリンスした。その濾液を濃縮して、黄色オイル8c(R=3−(4−フルオロフェニル)プロピル)(120mg)を得た。
MS(ESPOS):374.5[M+Na]、MS(ESNEG):350.3[M−H]
(方法M)
塩化4−クロロベンジルホスホニウム(0.95g、2.24mmol、3.9当量)およびカリウムt−ブトキシド(0.17g、1.55mmol、2.7当量)を、窒素下にて、激しく攪拌しながら、トルエン(7.5mL)に懸濁した。4時間後、アルデヒド8a(200mg、0.58mmol、1当量)のトルエン(4.9mL)溶液を滴下した。その反応混合物を、室温で、2時間攪拌し、そして酢酸エチル(50mL)で希釈した。その有機層を水(2×20mL)、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、透明シロップ8b(R9’=3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−エニル)(216mg、82%)を得た。
MS(ESPOS):478.5[M+Na]、MS(ESNEG):454.4[M−H]
8b(R9’=3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−エニル)(147mg、0.32mmol)のシクロヘキサン(50mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(80mg)を加えた。その反応混合物を、室温で、1気圧のHにて、一晩攪拌した。この反応混合物をセライトで濾過し、そしてMeOHでリンスした。その濾液を濃縮して、透明オイル(131mg、89%)として、アルカン生成物8c(R=3−(4−クロロフェニル)プロピル)を得た。このアルカン(131mg、0.29mmol、1当量)のTHF(3mL)および水(1mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(60mg、1.43mmol、5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にて、このTHFを除去した。その残留物を水(5mL)で希釈し、そしてエーテル(10mL)で洗浄した。その水層を酢酸エチル(60mL)に吸収し、そして10%クエン酸(30mL)で分配した。その有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮して、透明シロップ8c(R=3−(4−クロロフェニル)プロピル)(105mg、100%)を得た。
MS(ESPOS):390.4[M+Na]、268.4[M−Boc+H]
(方法N)
アルデヒド8a(406.5mg、1.17mmol、1当量)のジメチルアセトアミド(0.25mL)溶液に、0℃で、ジブロモジフルオロメタン(0.21mL、2.34mmol、2当量)を加えた。その攪拌混合物に、20分間にわたって、窒素下にて、トリフェニルホスフィン(0.61g、2.34mmol、2当量)のジメチルアセトアミド(0.5mL)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして30分間攪拌し、次いで、ジメチルアセトアミド(0.3mL)の助けを借りて、活性化亜鉛(0.25g、3.82mmol、3.3当量)に加えた。得られた反応混合物を、110℃で、1時間攪拌し、室温まで冷却し、そしてジメチルアセトアミド(7mL)の助けを借りて、濾過した。その濾液を氷水(100mL)に注ぎ、そしてエーテル(150mL)で抽出した。そのエーテル層をブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、透明オイル8b(R9’=3,3−ジフルオロプロプ−2−エニル)(182mg、41%)を得た。
MS(ESPOS):282.4[M−Boc+H]
8a(R9’=3,3−ジフルオロプロプ−2−エニル)(126mg、0.33mmol)のMeOH(35mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(120mg)を加えた。その反応混合物を、室温で、水素化(1気圧)にて、一晩攪拌し、そしてMeOHの助けを借りて、セライトで濾過した。その濾液を濃縮して、透明シロップ8c(R=3,3−ジフルオロプロピル)(97mg、100%)を得た。
MS(ESPOS):194.4[M−Boc+H]、MS(ESNEG):292.4[M−H]
(方法O)
アルデヒド8b(258mg、0.74mmol、1当量)のTHF(3mL)溶液に、0℃で、テトラアルキルスズ(178μL、0.74mmol、1当量)を加え、続いて、15分間にわたって、三フッ化ホウ素エーテラート(94.3μL、0.74mmol、1当量)を滴下した。その反応混合物を、0℃で、1.5時間攪拌した。次いで、フッ化カリウム(125mg)の水(1.25mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温まで温め、そして室温で、20分間攪拌した。これに続いて、メタノール(10mL)を加え、得られた混合物を、室温で、さらに20分間攪拌した。その反応混合物をセライトで濾過した。その濾液を、乾燥状態まで蒸発させた。その残留物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮し、そしてクロマトグラフィーで精製して、透明オイル9a(R=2−ヒドロキシペント−4−エニル)(261mg、90%)を得た:MS(ESPOS):412.5[M+NA]、290.4[M−Boc+H]
ジメチルスルホキシド(0.17mL、2.42mmol、3当量)のジクロロメタン(0.5mL)溶液に、−72℃で、1分間にわたって、塩化オキサリルの2Mジクロロメタン溶液(0.61mL、1.21mmol、1.5当量)を加えた。その混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、続いて、2分間にわたって、アルコール9a(314mg、0.81mmol、1当量)のジクロロメタン(1.4mL)溶液を滴下した。その反応混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、次いで、−50℃まで温め、さらに2時間攪拌した。トリエチルアミン(0.56mL、4.04mmol、5当量)を加え、そして−50℃で、25分間攪拌した。その混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%クエン酸(100mL)、水、NaHCO飽和水溶液およびブラインで洗浄し、乾燥し、蒸発させ、そして無水トルエンと共に蒸発させて、透明シロップ9b(R=2−プロペニルカルボキシメチル)(287mg、92%)を得た。MS(ESPOS):288.5[M−Boc+H];MS(ESNEG):386.2[M−H]
ケトン9b(225.1mg、0.58mmol、1当量)のジクロロメタン(2mL)溶液に、−78℃で、ジエチルアミノイオウトリフルオライド(0.46mL、3.49mL、6当量)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして室温で、3時間攪拌し、続いて、−78℃で、追加(ジエチルアミノ)イオウトリフルオライド(0.46mL、3.49mL、6当量)を加えた。この混合物をジクロロメタン(60mL)で希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色オイル9c(X、X=フルオロ、フルオロ)(75mg、32%)を得た。
MS(ESPOS):310.5[M−Boc+H]
9c(R=2,2−ジフルオロペント−4−エニル)(85mg、0.21mmol)のMeOH(20mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(100mg)を加えた。その反応混合物を、室温で、水素(1気圧)下にて、一晩攪拌し、MeOH(10mL)の助けを借りて、セライトで濾過した。その濾液に、炭素上10%パラジウム(Degussa湿潤形状50%w/w水)(130mg)を加えた。この反応混合物を、室温で、水素(1気圧)下にて、一晩攪拌し、MeOH(10mL)の助けを借りて、セライトで濾過した。その濾液を濃縮して、透明シロップとして、ハロアルキルN−Boc−アミノ酸9d(X、X=フルオロ、フルオロ)(67.7mg、100%)を得た。
MS(ESPOS):344.4[M+Na]、222.4[M−Boc+H]MS(ESNEG):320.2[M−H]
(方法P)
4−プロピルピリジン(2.5g、20mmol)に、30%過酸化水素(2.4g)を加え、そして一晩還流した。溶媒を除去し、得られた残留物をDCM(30mL)に吸収した。上記溶液に、シアン化トリメチルシリル(2.6g、26mmol)を加え、続いて、塩化ジメチルカルバミル(2.8g、26mmol)を加え、その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。炭酸カリウム(10%、100mL)を加えた。その有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで、濃縮して、4−プロピル−2−シアノピリジン(2.5g、93%)を得た。次いで、それを、塩酸(6N、60mL)中にて、一晩還流した。アセトニトリル(2g、71%)から結晶化した後、この4−プロピル−2−カルボン酸ピリジン10b(R=プロピル)を得た。
Figure 2006504673
Figure 2006504673
(方法Q)
塩化チオニル(81mL)中のピコリン酸(Aldrich)(20g、162mmol、1当量)および臭化ナトリウム(33.43g、325mmol、2当量)の混合物を、5時間還流した。真空下にて、溶媒を除去した。無水メタノール(160mL)を加え、その混合物を、室温で、30分間攪拌した。溶媒を蒸発させ、その残留物を5%炭酸水素ナトリウムに吸収し、そして酢酸エチル(3×)で抽出した。有機層を合わせ、そしてMgSOで乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物(19.9g、72%)として、4−クロロピコリン酸メチルエステルを得た:
Figure 2006504673
4−クロロピコリン酸メチルエステル(2.4g、14.1mmol)、57%ヨウ化水素酸(13.3mL)および50%次亜リン酸水溶液(0.66mL)の混合物を、85℃で、2時間攪拌し、次いで、107℃で、一晩攪拌した。この混合物を95℃まで冷却した。この温度で、30分間にわたって、10M水酸化ナトリウム水溶液(4.2mL)を加え、続いて、水(15.2mL)を加えた。その混合物を室温まで冷却し、室温で、1時間攪拌した。その沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し、そして高真空下にて、一晩乾燥して、4−ヨードピペコリン酸13a(3.5g、66%)を得た:
Figure 2006504673
無水DMF(1.8mL)中の7−Me MTL HCl塩2b(R=Me、R=Me)(200mg、0.69mmol、1当量)の混合物に、0℃で、トリエチルアミン(0.50mL、3.61mmol、5.2当量)を加え、続いて、BSTFA(0.28mL、1.04mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。この反応混合物に、酸13a(341mg、0.90mmol、1.3当量)およびHATU(423mg、1.11mmol、1.6当量)を加えた。この反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。その反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、水(1×)、飽和NaHCO(1×)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色残留物を得、これを、メタノール(20mL)に溶解し、そこに、乾燥Dowex樹脂(250mg)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。この樹脂を濾過により除去し、その粗生成物を、メタノール中にて、2Mアンモニアで溶出した。この含メタノール溶離液を蒸発させ、得られた残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物13b(R=Me、R=Me、R=H)(250mg、75%)を得た:
Figure 2006504673
乾燥フラスコに、13b(R=Me、R=Me、R=H)(133.9mg、0.28mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(46.7mg、0.18mmol、0.64当量)、ヨウ化銅(I)(33.9mg、0.18mmol、0.64当量)、酢酸パラジウム(20mg、0.09mmol、0.32当量)およびトリエチルアミン(1.6mL)を加えた。その混合物を窒素で脱気し、続いて、3−プロプ−2−イニル−シクロペンタン(120mg、1.11mmol、4当量)を加えた。この混合物を、50℃で、一晩攪拌した。真空下にて溶媒を除去して、黄色固形物(106mg、83%)として、13c(R=Me、R9’=3−シクロペンチル−プロプ−1−イニル、R=Me、R=H)を得た:
Figure 2006504673
(方法R)
13a(これは、一般方法Qで調製した)(5g、13.26mmol)のメタノール(500mL)溶液に、濃硫酸(数滴)を加えた。その反応混合物を一晩還流した。溶媒を蒸発させ、その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色固形物(3.0g、86%)として、4−ヨードピペコリン酸メチルエステル14aを得た:
Figure 2006504673
乾燥フラスコに、14a(1g、3.8mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(79.7mg、0.3mmol、0.08当量)、ヨウ化銅(I)(57.9mg、0.3mmol、0.08当量)、酢酸パラジウム(34.1mg、0.15mmol、0.04当量)およびトリエチルアミン(14mL)を加えた。その混合物を窒素で脱気し、続いて、3−ブチン−1−オール(0.53g、7.6mmol、2当量)を加えた。この混合物を、室温で、3時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去して、黒色残留物を得た。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色オイル(0.78g、100%)として、14b(R9’=3−ヒドロキシ−ブト−1−イニル)を得た:
Figure 2006504673
上記14b(R9’=3−ヒドロキシ−ブト−1−イニル)(0.78g、3.8mmol)のメタノール(40mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(0.4g)を加えた。この反応混合物を含むフラスコをパージし、水素(1気圧)を充填し、そして室温で、一晩攪拌した。このパラジウムを濾過により除去し、その濾液を濃縮して、オイル(0.77g、97%)として、14c(R=3−ヒドロキシブチル)を得た:
Figure 2006504673
Figure 2006504673
(方法S)
DMF(2mL)中の4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸(200mg、1.4mmol)に、炭酸カリウム(397mg、2.8mmol)を加え、続いて、n−ブロモブタン(197mg、1.4mmol)を加え、60℃で、一晩温めた。溶媒を除去して、その粗エステル生成物を得た。この粗エステル(360mg、1.4mmol)をTHF(4mL)に溶解し、水酸化リチウム(72mg、1.7mmol)を加え、その反応混合物を、室温で、2時間攪拌した。溶媒を除去すると得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、DCM中の10%MeOHを使用する)で精製して、4−ブトキシピリジン−2−カルボン酸15a(R=ブチル)(100mg、43%)を得た。
Figure 2006504673
DMF(2mL)中の4−ブトキシピリジン−2−カルボン酸15a(R=ブチル)(100mg、0.5mmol)に、7−メチル α−チオリンコサミド2b(R=Me、R=Me)(147mg、0.5mmol)を加え、続いて、HBTU(214mg、0.55mmol)およびDIEA(132mg、1mmol)を加えた。その反応混合物を、室温で、2時間攪拌した。次いで、溶媒を除去した。その粗製物質の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで実行して、化合物15b(R=Me、R=Me、R=H、R10=ブチル)(201mg、91%)を得た:
Figure 2006504673
水(10mL)、AcOH(3mL)およびMeOH(2mL)中のピリジン15b(R=Me、R=Me、R=H、R10=ブチル)(200mg、0.46mmol)の溶液に、PtO(200mg)を加え、得られた反応混合物を、55psiの水素下にて、一晩振盪した。残留している触媒をセライトで濾過することにより除去し、そして溶媒を除去して、粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の20%MeOHを使用する)により精製を実行して、リンコサミド類似物1(R=Me、R=Me、R=H、R10=ブチル)(12mg、6%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例1)
(1−(4−エチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
4−エチルピリジン−2−カルボン酸HCl塩(Toronto)(117mg、0.64mmol)を無水アセトニトリル(4mL)に懸濁した。トリエチルアミン(180μL、1.28mmol)を加え、その反応混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸イソブチル(129μL、0.62mmol)を加え、この反応混合物を4℃まで温めた。1.5時間後、活性化エステル溶液を、2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cのようにして調製した)の1:1アセトン/水(2mL)溶液に移し、30℃まで温めて溶解した。次いで、その反応混合物に、トリエチルアミン(80μL、0.057mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で、10分間攪拌し、次いで、乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカ(メタノール中の94:5のジクロロメタン:0.25%アンモニア)でクロマトグラフィーにかけて、11b(R=Me、R=Me、R=H、R=エチル)(167mg、69.7%)を得た。
MS(ESPOS):385.2[M+H]。
Parrボトル中にて、酸化白金(IV)(339mg、0.521mmol)に、ピリジン11b(m=2、R=Me、R=Me、R=H、R=エチル)(167mg、0.435mmol)の3:2 メタノール/水(20mL)溶液を加えた。次いで、濃HCl(52μL、0.52mmol)を加えた。このボトルをパージし、65psiまでHを充填し、そして24時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、そしてメタノールでリンスした。合わせた濾液を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカ(メタノール中の88:12〜80:20のジクロロメタン:0.25%アンモニア)でクロマトグラフィーにかけて、43mgの高R生成物および49mgの混合画分を得た。低R画分をフルオロシル(メタノール中の84:16〜80:20のジクロロメタン:0.25%アンモニア)でクロマトグラフィーにかけると、1−(6−(S)−4−(R)−エチルピペリド−6−イル)−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S)、4−(S)、5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(21.9mg、12.9%)が得られ、これを、1:1 アセトニトリル:水(50mL)に吸収し、0.2μのミリポアで濾過し、そして0℃まで冷却した。水(20mL)中の1N HCl(67μL)を加え、そして再凍結乾燥して、無色粉末として、そのHCl塩(24.0mg)を得た。
Figure 2006504673
(実施例2)
(1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
4−n−プロピルヒグリン酸(hygric acid)(これは、Hoeksema,H.ら、Journal of the American Chemical Society,1967,89 2448−2452の方法により、調製したこと)(157mg、0.76mmol)を、無水アセトニトリル(5mL)に懸濁した。トリエチルアミン(421μL、3.02mmol)を加え、その反応混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸イソブチル(98μL、0.76mmol)を加え、10分後、この反応物を4℃まで温めた。1.5時間後、2b(R=Me、R=Me)(方法Cから得た)(190mg、0.76mmol)の1:1 アセトン:水(5mL)溶液を加え、その反応混合物を、室温で、10時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカ(メタノール中の94:6のジクロロメタン:0.25%アンモニア)でクロマトグラフィーにかけた。画分14〜18は、無色オイル(50.2mg、16.5%)として、この生成物を含有していた。
Figure 2006504673
(実施例3)
(1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチル−3−シアノプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
リンコサミン2b(R=Me、R=CHCN)(54.2mg、0.20mmol)(これは、方法Eにより、調製した)を、DMF(0.7mL)に溶解した。その反応混合物を0℃まで冷却し、そしてトリエチルアミン(170μL、1.2mmol)およびBSTFA(96μL、0.36mmol)を加えた。この反応混合物を室温まで温め、そして室温で、1時間攪拌した。4−n−プロピルヒグリン酸(これは、Hoeksemaら、J.Am.Chem.Soc.,1967,89 2448−2452の方法により、調製した)(66.4mg、0.32mmol)およびHATU(149mg、0.39mmol)を加え、その混合物を、室温で、3時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物をDCM(100mL)に溶解し、飽和NaHCO(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去して得られた残留物をメタノール(20mL)に溶解し、そしてDowex樹脂H(300mg)で15分間処理した。その粗生成物を、MeOH中の5%TEA(25mL×15分×2回)およびMeCN中の5%TEA(25mL×15分)で洗浄することにより、この樹脂から溶出した。合わせた溶離液を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中のメタノール中の7%の0.25M NHを使用する)で精製した(24mg、28%)。
Figure 2006504673
(実施例4)
(1−(4−エチルピペリジル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
リンコサミン3b(R=Me、R=Me)(これは、方法Fにより、調製した)(54.2mg、0.20mmol)を、DMF(1.0mL)に溶解した。その反応混合物を0℃まで冷却し、そしてトリエチルアミン(178μL、1.3mmol)およびBSTFA(85μL、0.32mmol)を加えた。この反応混合物を室温まで温め、そして1時間攪拌した。4−エチル ピリジン−2−カルボン酸HCl塩(Toronto)(55.3mg、0.29mmol)およびHATU(122mg、0.32mmol)を加え、その混合物を、室温で、3時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物をTHF(10mL)に溶解し、そしてAmberlite A−26 F−形状樹脂(600mg)および触媒量のTBAFで5時間処理した。この樹脂を除去することにより、粗生成物を得、溶媒を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中のメタノール中の10%の0.25M NHを使用する)で精製して、ピリジン生成物11b(m=2、R=Me、R=Me、R=OH、R=エチル)(26mg、33%)を得た。
MS(ESNEG):399.5[M−H]。
Parrボトル中にて、酸化白金(IV)(51mg)に、ピリジン11b(m=2、R=Me、R=Me、R=OH、R=エチル)(26mg、0.065mmol)の3:2 メタノール/水(10mL)溶液を加えた。次いで、濃HCl(6.0μL、0.072mmol)を加えた。このボトルをパージし、65psiまでHを充填し、そして24時間振盪した。その反応混合物をセライトで濾過し、そしてメタノールでリンスした。合わせた濾液を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカ(メタノール中の80:20のジクロロメタン:0.25%アンモニア)でクロマトグラフィーにかけて、高R生成物および表題化合物(5.8mg、21.8%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例5)
(1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−ヒドロキシイミノプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
DMF(3mL)中の粗オキシム4b(R=Me、R=H)(これは、方法Gにより、調製した)(50mg、0.19mmol)に、0℃で、トリエチルアミン(0.041mL、0.28mmol)およびBSTFA(0.24mL、0.94mmol)を加え、その混合物を、室温で、一晩攪拌した。次に、4−n−プロピルヒグリン酸(63mg、0.37mmol)およびHATU(142mg、0.37mmol)を加え、その混合物を、室温で、4時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物をジクロロメタン(100mL)で抽出し、そして飽和炭酸水素塩(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。次いで、ジクロロメタンを除去して得られた残留物を、1時間にわたって、ジクロロエタン中の10%TFA(10mL)および硫化ジメチル(0.5mL)で処理した。次いで、溶媒を除去して、粗生成物を得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の20%メタノールを使用する)で精製して、表題化合物(20mg、25%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例6)
(1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メトキシイミノプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
粗オキシム生成物4b(これは、方法Hにより、調製した)(R=Me、R=Me)から、実施例5のようにして、表題化合物を調製した(10mg、47%)。
Figure 2006504673
(実施例7)
(1−(−3−n−ブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
リンコサミン中間体2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)を、DMF(2mL)に溶解した。トリエチルアミン(80mg、1mmol)およびBSTFA(307mg、1.1mmol)を加え、その混合物を、室温で、1.5時間攪拌した。次に、フサル酸(143mg、0.7mmol)およびHATU(184mg、0.5mmol)を加え、この混合物を、室温で、3時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物をEtOAc(50mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(10%、30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去することにより得られた残留物をメタノールに溶解し、そしてDowex樹脂HFで、1時間処理した。この樹脂を濾過し溶媒を除去することにより得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製して、表題化合物(100mg、61%)を得た。
Figure 2006504673
メタノール(2mL)、水(10mL)および酢酸(3mL)中の化合物11b(m=2、R=Me、R=Me、R=H、R=ブチル)(70mg、0.16mmol)に、PtO(50mg、0.22mmol)を加え、その混合物を、50psiで、一晩水素化した。この触媒を濾過し溶媒を除去することにより得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の30%メタノールを使用する)で精製した(16mg、46%)。
Figure 2006504673
(実施例8)
(1−(4−(R,S)−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(100.4mg、0.4mmol、1当量)の無水DMF(2mL)攪拌懸濁液に、0℃で、窒素下にて、トリエチルアミン(0.2mL、1.44mmol、3.6当量)に続いて、BSTFA(0.2mL、0.76mmol、1.9当量)を加えた。得られた混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。得られた溶液を0℃まで冷却し、そして6c(R=ペンチル)(スキーム6)(これは、Birkenmeyer、R.D;ら、Journal of Medicinal Chemistry 1972,15,1255−1259で記述されているようにして、調製した)(144mg、0.51mmol、1.2当量)の無水DMF(1.5mL)溶液を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして2時間後、この反応溶液を、真空下にて、乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留オイルをEtOAc(150mL)で希釈し、10%クエン酸(2×30mL)、1:1のNaHCO飽和水溶液、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。
上で得た粗生成物(267.5mg)に、1,2−ジクロロエタン(8mL)に続いて、硫化ジメチル(180.3μl)、TFA(2.7mL)および水(180.3μl)を加えた。得られた混合物を、室温で、1時間攪拌し、最小容量まで蒸発させ、DCE(3×30mL)で希釈し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の8〜10%メタノールの勾配溶離液を使用する)で精製した。所望の画分を共にプールし、乾燥状態まで蒸発させ、そして凍結乾燥して、白色綿毛状粉末(35.6mg、21.2%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例9)
(1−[4−(3−メチルブト−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(75mg、0.30mmol、1当量)の無水DMF(0.8mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(0.13mL、0.96mmol、3.2当量)に続いて、BSTFA(0.12mL、0.45mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物に、酸7d(R=2−メチルブチル)(これは、方法Jにより、調製した)(160mg、0.56mmol、1.9当量)を加えた。次いで、HATUを加えた(227mg、0.60mmol、2当量)。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(100mL)に吸収し、10%クエン酸(2×60mL)、水(60mL)、半飽和NaHCO(60mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色シロップを得た。
上記シロップのジクロロメタン(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(75mg、60%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例10)
(1−(−4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(298.8mg、1.19mmol、1当量)の無水DMF(5mL)攪拌懸濁液に、0℃で、窒素下にて、トリエチルアミン(0.6mL、4.33mmol、3.6当量)を加え、続いて、BSTFA(0.6mL、2.27mmol、1.9当量)を加えた。得られた混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。得られた溶液を0℃まで冷却し、そして7d(R=n−ペンチル)(これは、方法Kにより、調製した)(400.1mg、1.40mmol、1.2当量)の無水DMF(5mL)溶液を加え、続いて、固形HATU(678.7mg、1.79mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、真空下にて、乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留オイルをEtOAc(400mL)で希釈し、10%クエン酸(2×100mL)、1:1のNaHCO飽和水溶液、水(2×100mL)およびブライン(100mL)で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。
上で得られた粗生成物(1.14g)に、1,2−ジクロロエタン(35mL)に続いて、硫化ジメチル(768μL)、TFA(11.5mL)および水(768μL)を加えた。得られた混合物を、室温で、1時間攪拌し、最小容量まで蒸発させ、DCE(3×90mL)で希釈し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物の3分の1をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の8〜12%メタノールの勾配溶離液を使用する)で精製した。所望の画分を共にプールし、乾燥状態まで蒸発させ、重水/無水アセトニトリルで処理し、そして凍結乾燥して、白色綿毛状粉末(68.2mg、41.1%)を得た;TLC、R=0.15{ジクロロメタン中の16%の0.25M含メタノールアンモニア}。
Figure 2006504673
(実施例11)
(1−(−4−n−プロピル−N−メチルピロリジン−2−イル)−N−[1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフロオロプロプ−1−イル]アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
リンコサミン中間体5b(R=Me)(これは、方法Hにより、調製した)(100mg、0.20mmol)に、ジクロロメタン中の30%トリフルオロ酢酸(10mL)および硫化ジメチル(0.5mL)を加えた。その混合物を、室温で、1時間攪拌した。溶媒を除去し、その残留物を、高真空下にて、1時間保持した。DMF(3mL)中の乾燥化合物に、N−メチル−4−トランス−プロピルプロリン(53mg、0.4mmol)およびHATU(114mg、0.30mmol)を加え、その混合物を、室温で、一晩攪拌した。DMFを除去し、次いで、得られた残留物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、そしてぬ飽和炭酸水素塩(50mL)で洗浄した。次いで、その有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして溶媒を除去して、粗生成物を得た。この粗生成物を、シリカゲルカラム(これは、溶離液として、酢酸エチル(50mg、46%)を使用する)で精製した。次いで、この生成物(50mg、0.09mmol)をメタノール(2mL)および水(1mL)に吸収し、そこに、炭酸カリウム(124mg、0.90mmol)を加え、その混合物を、室温で、24時間攪拌した。次いで、溶媒を除去し、その粗生成物をシリカゲルカラム(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の20%メタノールを使用する)で精製した(20mg、52%)。
Figure 2006504673
(実施例12)
(1−(−4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
DMF(3mL)中のリンコサミン中間体5b(R=Me)(これは、方法Hにより、調製した)(210mg、0.526mmol)に、0℃で、Boc4−トランス−ペンチルプロリン7d(R=n−ペンチル)(179mg、0.631mmol)、HATU(299mg、0.789mmol)およびジエチルイソプロピルアミン(182mg、1.2mmol)を加えた。その混合物を、室温で、一晩攪拌した。DMFを除去した後、その残留物を酢酸エチルに吸収し、そして飽和炭酸水素塩(30mL)で洗浄した。次いで、その有機部分を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を除去して、粗生成物を得た。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%酢酸エチルを使用する)で精製した(200mg、57%)。メタノール(3mL)および水(1mL)中の上記反応の生成物(200mg、0.30mmol)に、炭酸カリウム(450mg、3.0mmol)を加え、その混合物を、室温で、2時間攪拌した。溶媒を除去し、得られた残留物を、ジクロロエタン(10mL)中の30%トリフルオロ酢酸および硫化ジメチル(0.5mL)に吸収し、そして1時間攪拌した。溶媒を除去した後、得られた粗生成物をカラム(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製した(10mg、90%)。
Figure 2006504673
(実施例13)
(1−(−4−(3−p−フルオロフェニル)プロプ−1−イル)ピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(75mg、0.30mmol、1当量)の無水DMF(0.8mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(0.13mL、0.96mmol、3.2当量)に続いて、BSTFA(0.12mL、0.45mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物に、酸8c(R=3−(4−フルオロフェニル)プロピル)(これは、方法Lにより、調製した)(120mg、0.34mmol、1.1当量)を加え、続いて、HATU(160mg、0.42mmol、1.4当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(100mL)に吸収し、10%クエン酸(2×60mL)、水(60mL)、半飽和NaHCO(60mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色シロップを得た。
上記シロップのジクロロメタン(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、1−(2−(S)−4−(R)−(3−p−フルオロフェニル)プロプ−1−イルピロリジン−2−イル)−N−{1−(S)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(90mg、62%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例14)
(1−[2−(S)−4−(R)−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(75mg、0.30mmol、1当量)の無水DMF(0.8mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(0.13mL、0.96mmol、3.2当量)に続いて、BSTFA(0.12mL、0.45mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物に、酸8c(R=3,3−ジフルオロプロピル)(これは、方法Nにより、調製した)(97mg、0.33mmol、1.1当量)を加え、続いて、HATU(170mg、0.45mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(100mL)に吸収し、10%クエン酸(2×60mL)、水(60mL)、半飽和NaHCO(60mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色シロップを得た。
上記シロップのジクロロメタン(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、1−[2−(S)−4−(R)−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(81mg、64%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例15)
(1−(−4−(3−p−クロロフェニル)プロプ−1−イルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(50mg、0.20mmol、1当量)の無水DMF(0.5mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(88.3μL、0.64mmol、3.2当量)に続いて、BSTFA(79.2mL、0.30mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物に、酸8c(R=3−(4−クロロフェニル)プロピル)(これは、方法Mにより、調製した)(97.3mg、0.26mmol、1.3当量)を加え、続いて、HATU(123mg、0.32mmol、1.6当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(60mL)に吸収し、(2×40mL)、水(40mL)、半飽和NaHCO(40mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色シロップを得た。
上記シロップのジクロロメタン(9mL)溶液に、硫化メチル(0.2mL)と共に、トリフルオロ酢酸(3mL)および水(0.2mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、1−(2−(S)−4−(R)−(3−p−クロロフェニル)プロプ−1−イルピロリジン−2−イル)−N−{1−(S)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(41.6mg、42%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例16)
(1−[2−(S)−4−(S)−(2,2−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Cにより、調製した)(50mg、0.20mmol、1当量)の無水DMF(0.5mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(88.3mL、0.64mmol、3.2当量)に続いて、BSTFA(79.2mL、0.30mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物に、酸9d(R=2,2−ジフルオロペンチル)(これは、方法Oにより、調製した)(67.7mg、0.21mmol、1.1当量)を加え、続いて、HATU(101mg、0.27mmol、1.3当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(60mL)に吸収し、(2×40mL)、水(40mL)、半飽和NaHCO(40mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色シロップを得た。
上記シロップのジクロロメタン(9mL)溶液に、硫化メチル(0.2mL)と共に、トリフルオロ酢酸(3mL)および水(0.20mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、1−[2−(S)−4−(S)−(2,2−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(56mg、62%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例17)
(1−(−4−n−プロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
DMF(5mL)中のリンコサミン中間体2b(R=Me、R=Me)(これは、方法Dにより、調製した)(102mg、0.42mmol)に、0℃で、トリエチルアミン(0.18mL、1.26mmol)およびBSTFA(0.549mL、2.1mmol)を加え、その混合物を、室温で、3時間攪拌した。酸10b(R=プロピル)(これは、方法Pにより、調製した)(200mg、0.84mmol)およびHATU(319mg、0.84mmol)を加え、その混合物を、室温で、4時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、そして飽和炭酸水素塩(40mL)で洗浄した。溶媒を除去することにより得られた生成物をメタノールに吸収し、そしてDowex H樹脂で、1時間処理した。この樹脂を濾過した後、メタノールを除去して、粗生成物を得た。次いで、この粗生成物をシリカゲルカラム(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製して、ピリジン11b(R=Me、R=Me、R=H、R=プロピル)(117mg、58%)を得た。
Figure 2006504673
メタノール(2mL)、水(10mL)および酢酸(3mL)中のピリジン11b(R=Me、R=Me、R=H、R=プロピル)(150mg、0.37mmol)に、PtO(100mg、0.44mmol)を加え、その混合物を、50psiで、一晩水素化した。この触媒を濾過し溶媒を除去した後に得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の30%メタノールを使用する)で精製して、表題化合物(20mg、14%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例18)
(1−[2−(S)−4−(R)−n−ペンチル−N(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
粗1−(−4−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(これは、実施例10のようにして、調製した)(237.4mg)の無水メタノール(10mL)攪拌溶液に、0℃で、窒素下にて、DIEA(0.1mL、0.57mmol)および液状エチレンオキシド(3mL)を加えた。得られた溶液を、−4℃で、18時間攪拌し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の5%メタノールの溶離液を使用する)で精製した。所望の画分を蒸発させ凍結乾燥して(重水/無水アセトニトリル、1:1、v/v、10mL)、綿毛状白色固形物(50.1mg、30.2%)として、表題化合物を得た;TLC、R=0.68(ジクロロメタン中の14%含メタノールアンモニア);
Figure 2006504673
(実施例19)
(1−[2−(S)−4−(R)−n−ペンチル−N(2−(R)−メチル−2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
粗1−(2−(S)−4−(R)−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(307.6mg、0.58mmol、1当量)(これは、実施例10のようにして、調製した)(237.4mg)の無水メタノール(10mL)攪拌冷却溶液に、0℃で、窒素下にて、DIEA(0.lmL、0.58mmol、1当量)およびR(+)−プロピレンオキシド(3mL)を加えた。得られた溶液を、−4℃で、18時間攪拌し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の6%メタノールの溶離液を使用する)で精製した。所望の画分を蒸発させ凍結乾燥して(重水/無水アセトニトリル、1:1、v/v、20mL)、綿毛状白色固形物(9lmg、48%)として、表題化合物を得た。
TLC、R=0.7(ジクロロメタン中の14%含メタノールアンモニア);
Figure 2006504673
(実施例20)
(1−[2−(S)−4−(R)−H−ペンチル−N−(2−(S)−メチル−2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
Boc−保護1−(2−(S)−4−(R)−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(92mg、0.18mmol)(これは、実施例10のようにして、調製した)(237.4mg)のジクロロエタン(3mL)攪拌溶液に、硫化ジメチル(62μL)、TFA(1mL)および水(62μL)を加えた。得られた溶液を、室温で、1時間攪拌し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物に、無水メタノール(8mL)およびDIEA(31μL、0.18mmol)を加えた。その混合物を−4℃まで冷却し、そしてS−(−)−プロピレンオキシド(2mL)を加えた。得られた溶液を、−4℃で、18時間攪拌し、乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の6%メタノールの溶離液を使用する)で精製した。所望の画分を蒸発させ凍結乾燥して(重水/無水アセトニトリル、1:1、v/v、8mL)、綿毛状白色固形物(29.8mg、31.2%)として、表題化合物を得た。
TLC、R=0.7(ジクロロメタン中の12%含メタノールアンモニア);
Figure 2006504673
(実施例21)
(1−(−4−n−ペンチル−N−(3−ヒドロキシプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
粗1−(2−(S)−4−(R)−n−ペンチルピロリジン−2−イル)−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(192.5mg、0.46mmol、1当量)(これは、実施例10のようにして、調製した)の無水アセトニトリル(2mL)攪拌溶液に、窒素下にて、トリエチルアミン(0.2mL、1.38mmol、3当量)を加え、続いて、3−ブロモ−1−プロパノール(60μL、0.69mmol、1.5当量)を加えた。得られた混合物を、室温で、18時間攪拌し、そして乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の5%含メタノールアンモニアの溶離液を使用する)で精製し、乾燥状態まで蒸発させ、そして凍結乾燥して、白色綿毛状粉末(13.5mg、6%)として、表題化合物を得た。
TLC、R=0.75(ジクロロメタン中の14%含メタノールアンモニア);
Figure 2006504673
(実施例22)
(1−[2−(S)−4−(R)−(3−メチルブト−1−イル)−N(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
1−[2−(S)−4−(R)−(3−メチルブト−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)−テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(35.1mg、0.084mmol)(これは、実施例9のようにして、調製した)のメタノール(3mL)溶液に、0℃で、エチレンオキシド(0.6mL)を加えた。その反応混合物を、4℃で、一晩攪拌した。エチレンオキシド(0.6mL)を追加し、そして4℃で、一晩攪拌した。この反応混合物を濃縮し、そしてクロマトグラフィーで精製して、白色固形物である1−[2−(S)−4−(R)−(3−メチルブト−1−イル)−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(24.1mg、62%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例23)
(1−[4−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)−N(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
1−[2−(S)−4−(R)−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S),4−(S),5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(これは、実施例14のようにして、調製した)(29.7mg、0.07mmol)のメタノール(2mL)溶液に、0℃で、エチレンオキシド(0.4mL)を加えた。その反応混合物を、4℃で、一晩攪拌した。エチレンオキシド(0.4mL)を追加し、そして4℃で、一晩攪拌した。この反応混合物を濃縮し、そしてクロマトグラフィーで精製して、白色固形物である1−[2−(S)−4−(R)−(3−メチルブト−1−イル)−N(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−(R)−[2−(S)−3−(S)、4−(S)、5−(R)−トリヒドロキシ−6−(R)−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド(19.3mg、59%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例24)
(1−[2−(S)−4−(R)−n−ペンチル−N(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
実施例12(60mg、0.136mmol)から得た表題化合物に、メタノール(5mL)中にて、0℃で、エチレンオキシド(1mL、過剰)を加え、その混合物を、4℃で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、その粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製した(25mg、38%)。
TLC:R=0.76(ジクロロメタン中の5%メタノール);
Figure 2006504673
(実施例25)
(1−(4−n−ペンチルピペリド−6−イル)−N−{[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
一般方法Pを使用することにより、4−ペンチルピリジン−2−カルボン酸(10b)(R=ペンチル)を製造した。酢酸(30mL)中の4−ペンチルピリジン(3g、20mmol)に、過酸化水素(0.7g、30%、20mmol)を加え、そして一晩還流した。溶媒を除去すると、残留物が得られ、これをDCM(100mL)に溶解し、MgSOで乾燥し、そして濾過した。DCMを除去すると、褐色液体である4−ペンチルピリジン−N−オキシド(3.3g、100%)が得られた。シアン化トリメチルシリル(2.37g、24mmol)に、DCM(10mL)中の4−ペンチルピリジンN−オキシド(3.3g、20mmol)を加え、続いて、DCM(10mL)中の塩化ジメチルカルバモイル(2.56g、24mmol)を滴下した。室温で一晩攪拌した後、炭酸水素ナトリウム(100mL、10%)を加え、その有機層を分離した。その水層をDCM(50mL)で2回抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去すると、化合物10a(R=ペンチル)(4.1g、100%)が得られた。
Figure 2006504673
先の工程から得た4−ペンチル−2−シアノピリジン(10a)(R=ペンチル)(3.4g、19.5mmol)をHCl(6N、100mL)に溶解し、そして一晩還流した。HClを除去して得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(これは、DCM(3.7g、100%)中の20%MeOHを使用する)で精製して、生成物化合物10(b)を得た。
Figure 2006504673
次いで、DMF(2ml)中の7−メチル α−チオリンコサミニド2b(R=Me、R=Me)(90mg、0.35mmol)に、0℃で、TEA(72mg、0.7mmol)、BSTFA(276mg、1.05mmol)を加え、そして室温で、1.5時間攪拌した。次いで、その反応混合物に、酸(10b)(R=ペンチル)(138mg、0.7mmol)およびHATU(165mg、0.53mmol)を加え、そして室温で、一晩攪拌した。DMFを完全に除去し、その残留物をEtOAc(50mL)に吸収し、炭酸水素ナトリウム(10%、50mL)、ブライン(50mL)で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した後に得られた生成物をメタノール(10mL)に吸収し、そしてNR−50樹脂(150mg)で3時間処理した。この樹脂を濾過し、そして溶媒を除去した。その粗生成物の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、DCM中の3%MeOHを使用する)で実行して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=ペンチル)(90mg、59%)を得た:
Figure 2006504673
水(10mL)、AcOH(3mL)およびMeOH(2mL)中のピリジン11b(R=Me、R=Me、R=H、R=ペンチル)(90mg、0.7mmol)に、PtO(100mg)を加え、55psiで、一晩水素化した。溶媒を除去して、粗生成物を得た。この粗生成物の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の20%MeOHを使用する)により実行して、表題化合物(35mg、38%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例26)
(1−(4−メトキシピペリド−6−イル)−N−{[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
一般方法Pを使用して、4−メトキシピリジン−2−カルボン酸である化合物10(b)(R=メトキシ)を製造した。シアン化トリメチルシリル(0.95g、9.6mmol)に、DCM(10mL)中の4−メトキシピリジンN−オキシド(1g、8mmol)を加え、続いて、DCM(10mL)中の塩化ジメチルカルバモイル(1.03g、9.6mmol)を滴下した。室温で一晩攪拌した後、炭酸水素ナトリウム(100mL、10%)を加え、その有機層を分離した。その水層をDCM(各50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして溶媒を除去して、生成物である化合物10a(0.97g、90%)を得た:
Figure 2006504673
4−メトキシ−2−シアノピリジンである化合物10a(R=メトキシ)(0.97g、7.2mmol)をHCl(6N、50mL)に溶解し、そして一晩還流した。このHClを蒸発させ、得られた生成物をアセトニルから結晶化して、化合物10b(R=メトキシ)(0.6g、60%)を得た。
Figure 2006504673
次いで、DMF(2ml)中の7−メチル α−チオリンコサミニド化合物2b(R=Me、R=Me)(90mg、0.35mmol)に、0℃で、TEA(72mg、0.7mmol)、BSTFA(276mg、1.05mmol)を加え、そして室温で、1.5時間攪拌した。次いで、その反応混合物に、化合物10b(R=ペンチル)(109mg、0.7mmol)およびHATU(165mg、0.53mmol)を加え、そして室温で、一晩攪拌した。DMFを完全に除去し、その残留物をEtOAc(50mL)に吸収し、炭酸水素ナトリウム(10%、30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去して褐色のオイル様液体を得、これを、メタノール(10mL)に溶解し、そしてNR−50樹脂で1時間処理した。この樹脂を濾過し、そして溶媒を除去して、粗製物質を得た。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAcを使用する)で実行して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=メトキシ)(100mg、72%)を得た。
Figure 2006504673
水(10mL)、AcOH(3mL)およびMeOH(2mL)中の化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=メトキシ)(100mg、0.26mmol)に、PtO(100mg)を加え、55psiで、一晩水素化した。溶媒を除去して、粗生成物を得た。この粗生成物の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の20%MeOHを使用する)により実行して、表題化合物(9mg、9%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例27)
(1−[4−(1−エチルプロプ−1−イル)ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミド)
Figure 2006504673
一般方法Pを使用することにより、4−イソペンチルピリジン−2−カルボン酸である化合物10b(R=1−エチル−プロピル)を製造した。酢酸(30mL)中の4−(1−エチル−プロピル)−ピリジン(8.5g、57mmol)に、過酸化水素(17.8g、30%、57mmol)を加えた。得られた反応混合物を一晩還流した。溶媒を除去して得られた残留物をDCM(100mL)に溶解し、MgSOで乾燥した。濾過した後、溶媒を除去して、褐色液体である4−(1−エチル−プロピル)−ピリジン−N−オキシド(9g、95%)を得た。
シアン化トリメチルシリル(6.5g、65mmol)および4−(1−エチル−プロピル)−ピリジン−N−オキシド(9g、54mmol)のDCM(25mL)溶液に、塩化ジメチルカルバモイル(7g、65mmol)のDCM(10mL)溶液を滴下した。室温で一晩攪拌した後、炭酸水素ナトリウム(100mL、10%)を加え、その有機層を分離した。その水層をDCM(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして溶媒を除去して、生成物である化合物10a(R=1−エチル−プロピル)(9.6g、100%)を得た。
Figure 2006504673
化合物10a(R=1−エチル−プロピル)(9.5g、54mmol)をHCl(6N、50mL)に溶解し、そして一晩還流した。HClを蒸発させ、得られた生成物である化合物10b(R=1−エチル−プロピル)を、アセトニトリル(10g;100%)から結晶化した。
Figure 2006504673
DMF(2mL)中の酸10b(77mg、0.4mmol)に、7−メチル α−チオリンコサミニド化合物2b(R=Me、R=Me)(100mg、0.4mmol)を加え、続いて、HBTU(166mg、0.44mmol)およびDIEA(205mg、0.8mmol)を加えた。その混合物を、室温で、2時間攪拌した。DMFを除去して生成物を得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、酢酸エチルを使用する)で精製して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=1−エチル−プロピル)(150mg、89%)を得た。
Figure 2006504673
水(10mL)、AcOH(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=1−エチル−プロピル)(130mg、0.3mmol)に、PtO(150mg)を加え、そして55psiで、一晩水素化した。溶媒を除去して、粗生成物を得た。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の20%MeOHを使用する)で実行して、表題化合物(40mg、30%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例28)
(1−(4−イソ−プロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
一般方法Pを使用することにより、4−イソプロピルピリジン−2−カルボン酸である化合物(10b)(R=イソプロピル)を製造した。酢酸(60mL)中の4−イソプロピルピリジン(5g、0.041mol)に、過酸化水素(30%、4.7g、0.13mol)を加え、そして一晩還流した。溶媒を除去した後、その残留物をDCMに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして次の工程にそのまま運んだ。得られた化合物に、ジクロロメタン(10mL)中にて、シアン化トリメチルシリル(7.0mL、0.07mol)および塩化ジメチルカルバモイル(5.6mL、0.05mol)を加え、そして室温で、24時間攪拌した。炭酸カリウム水溶液(10%、50mL)を加え、そしてジクロロメタン(100mL)で抽出した。溶媒を除去して得られた粗生成物を塩酸(6N、30mL)に吸収し、そして24時間還流した。酸の除去に続いて、その粗生成物をアセトニトリルから結晶化すると、酸10b(R=イソプロピル)(5g、75%)が得られた。
Figure 2006504673
DMF(3mL)中のアミンである化合物2b(R=Me、R=Me)(140mg、0.56mmol)に、0℃で、BSTFA(0.59mL、2.24mmol)およびトリエチルアミン(0.18mL、1.26mmol)を加え、その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。酸10b(R=イソプロピル)(188mg、1.13mmol)およびHATU(319mg、0.84mmol)を合わせ、室温で、さらに4時間、攪拌したままにした。このDMFを除去し、その残留物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、そして飽和炭酸水素塩(40mL)で洗浄した。溶媒を除去して得られた生成物をメタノールに溶解し、そしてDowex H樹脂で1時間処理した。この樹脂を濾過し、メタノールを除去して、粗生成物を得た。次いで、それを、シリカゲルカラム(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=イソプロピル)(120mg、53%)を得た。
Figure 2006504673
メタノール(5mL)、水(10mL)および酢酸(5mL)中の11b(R=Me、R=Me、R=H、R=イソプロピル)(100mg、0.257mmol)に、二酸化白金(100mg、0.44mmol)を加え、そして60psiで、16時間水素化した。この触媒を濾過した後、溶媒をストリップして、粗生成物を得、これを、次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製した。低い方のR化合物は、表題化合物であった(10mg、9%)。
Figure 2006504673
(実施例29)
(1−(4−n−ブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
カリウム−t−ブトキシド(0.68g、6mmol)を、0℃で、THF(10mL)中の臭化プロピルホスホニウム(Aldrich)(2.4g、6.0mmol)に加えることにより、そして室温で、1時間攪拌することにより、4−ブチルピリジンを調製した。ピリジン−4−カルボアルデヒド(428mg、4mmol)を加え、その反応混合物を2時間攪拌した。次いで、この反応混合物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。溶媒を除去した後に得られた生成物を、そのまま、メタノール(30mL)に吸収し、そこに、炭素上パラジウム(10%、300mg)を加え、そして1気圧で、一晩水素化した。溶媒を除去しカラムクロマトグラフィー(これは、酢酸エチルを使用する)で精製して、純粋生成物である4−ブチルピリジン(500mg、92%)を得た:
Figure 2006504673
一般方法Pを使用することにより、4−ブチルピリジン−2−カルボン酸である化合物(10b)(R=ブチル)を製造した。酢酸(15mL)中の4−ブチルピリジン(2g、0.014mol)に、過酸化水素(30%、5mL、0.056mol)を加え、そして一晩還流した。溶媒を除去した後、その残留物をDCMに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして次の工程にそのまま運んだ。先の工程で得られた化合物に、ジクロロメタン(10mL)中にて、シアン化トリメチルシリル(3.92mL、0.029mol)および塩化ジメチルカルバモイル(2.67mL、0.028mol)を加え、そして室温で、24時間攪拌した。炭酸カリウム水溶液(10%、50mL)を加え、そしてジクロロメタン(100mL)で抽出した。溶媒を除去して得られた粗生成物を塩酸(6N、30mL)に吸収し、そして24時間還流した。酸の除去に続いて、その粗生成物をアセトニトリルから結晶化すると、酸10b(R=ブチル)(1.5g、60%)が得られた。
Figure 2006504673
DMF(3mL)中のアミンである化合物2b(R=Me、R=Me)(140mg、0.56mmol)に、0℃で、BSTFA(0.59mL、2.24mmol)およびトリエチルアミン(0.18mL、1.26mmol)を加え、次いで、室温で、3時間攪拌した。酸10b(R=ブチル)(203mg、1.13mmol)およびHATU(319mg、0.84mmol)を加え、室温で、さらに4時間、攪拌した。このDMFを除去し、その残留物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、そして飽和炭酸水素塩(40mL)で洗浄した。溶媒を除去して得られた生成物をメタノールに溶解し、そしてDowex樹脂H樹脂で1時間処理した。この樹脂を濾過し、メタノールを除去して、粗生成物を得た。次いで、その生成物を、シリカゲルカラム(これは、溶離液として、酢酸エチルを使用する)で精製して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=ブチル)(200mg、86%)を得た。
Figure 2006504673
メタノール(5mL)、水(10mL)および酢酸(5mL)中の化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=ブチル)(200mg、0.49mmol)に、二酸化白金(100mg、0.44mmol)を加え、そして60psiで、16時間水素化した。この触媒を濾過した後、溶媒をストリップして、粗生成物を得、これを、次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の20%メタノールを使用する)で精製した。低い方のR画分は、表題化合物であった(60mg、29%)。
Figure 2006504673
(実施例30)
(1−(4−シクロヘキシルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
一般方法Pを使用することにより、4−フェニルピリジン−2−カルボン酸である化合物10b(R=フェニル)を製造した。ジクロロメタン(10mL)中の4−フェニルピリジン−N−オキシド(1g、5.84mmol)に、シアン化トリメチルシリル(1.5mL、11.6mmol)および塩化ジメチルカルバモイル(1mL、11.6mmol)を加え、そして室温で、24時間攪拌した。炭酸カリウム水溶液(10%、10mL)を加え、そしてジクロロメタン(100mL)で抽出した。溶媒を除去して得られた粗生成物を塩酸(6N、30mL)に吸収し、そして24時間還流した。酸の除去に続いて、その粗生成物をアセトニトリルから結晶化すると、酸10b(R=フェニル)(1g、86%)が得られた。
Figure 2006504673
DMF(5mL)中のアミン2b(R=Me、R=Me)(102mg、0.42mmol)に、0℃で、BSTFA(0.549mL、2.1mmol)およびトリエチルアミン(0.183mL、1.26mmol)を加え、次いで、室温で、3時間攪拌した。酸10b(R=フェニル)(158mg、0.80mmol)およびHATU(302mg、0.80mmol)を加え、室温で、さらに4時間、攪拌した。このDMFを除去し、その残留物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、そして飽和炭酸水素塩(40mL)で洗浄した。溶媒を除去して得られた生成物をメタノールに溶解し、そしてDowex樹脂H樹脂で1時間処理した。この樹脂を濾過し、メタノールを除去して、粗生成物を得た。次いで、得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=フェニル)(50mg、58%)を得た。
Figure 2006504673
メタノール(5mL)、水(10mL)および酢酸(5mL)中の化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=フェニル)(40mg、0.09mmol)に、二酸化白金(100mg、0.44mmol)を加え、その反応混合物を、60psiで、16時間水素化した。この触媒を濾過し、溶媒を蒸発させて、粗生成物を得、これを、次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ジクロロメタン中の10%メタノールを使用する)で精製して、表題化合物(10mg、25%)を得た。
Figure 2006504673
Figure 2006504673
(実施例31)
(1−(4−エチル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
メタノール(2mL)中の実施例1の生成物(28mg、0.07mmol)に、エチレンオキシド(0.5mL)を加え、そして4℃で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、得られた生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、DCM中の20%MeOHを使用する)で精製して、白色粉末として、表題化合物(16mg、51%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例32)
(1−(4−n−ペンチル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
出発物質として実施例25の生成物を使って、実施例32の手順を使用して、表題化合物を調製した。
Figure 2006504673
(実施例33)
(1−(4−n−プロピル−N−ヒドロキシエチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
出発物質として実施例17の生成物を使って、実施例32の手順を使用して、表題化合物を調製した。
Figure 2006504673
(実施例34)
(1−[4−n−プロピル−N−(F−moc)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
水(3mL)およびジオキサン(3mL)中の実施例17の生成物(50mg、0.123mmol)に、Fmoc−Cl(38mg、0.197mmol)および炭酸ナトリウム(25mg、0.246mmol)を加え、その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、その粗製物質をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチルで溶出して、白色固形物(30mg、51%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例35)
(1−[4−n−プロピル−N−(カルボン酸エチルエステル)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
水(3mL)およびジオキサン(3mL)中の実施例17の生成物(50mg、0.123mmol)に、クロロギ酸エチル(20mg、0.147mmol)および炭酸ナトリウム(25mg、0.246mmol)を加え、そして室温で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、その粗製物質をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチルで溶出して、白色固形物(40mg、52%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例36)
(1−[4−n−プロピル−N(カルボン酸フェニルエステル)−ピペリド−6−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
水(3mL)およびジオキサン(3mL)中の実施例17の生成物(50mg、0.123mmol)に、クロロギ酸フェニル(40mg、0.246mmol)および炭酸ナトリウム(25mg、0.246mmol)を加え、その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。溶媒を除去し、その粗製物質をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチルで溶出して、白色固形物(30mg、47%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例37)
(1−[4−(4,4−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
アルデヒド8a(これは、一般方法Lの第一工程により、調製した)(510mg、1.47mmol、1当量)のベンゼン(8mL)溶液に、1−トリフェニルホスホラニリデン−2−プロパノン(Aldrich)(702mg、2.2mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を一晩還流し、そして真空下にて、溶媒を除去した。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、オイル(237mg、42%)として、4−(4−オキソ−ペント−2−エニル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルを得た。
Figure 2006504673
4−(4−オキソ−ペント−2−エニル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(193mg、0.5mmol、1当量)のベンゼン(0.9mL)溶液に、トリフェニルホスフィン−水素化銅(I)のベンゼン(3.6mL)溶液を加えた。その混合物を、室温で、一晩攪拌し、そしてヘキサン(13mL)を加えた。この混合物を濾過し、その濾液を蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(4−オキソ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(127mg、65%)を得た。
Figure 2006504673
4−(4−オキソ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(155mg、0.40mmol、1当量)のジクロロメタン(1.5mL)溶液に、−78℃で、DAST(0.21mL、1.60mmol、4当量)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして室温で、3時間攪拌し、続いて、−78℃で、DAST(0.32mL、2.4mmol、6当量)を追加した。この混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。次いで、この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色オイル(88mg、54%)として、4−(4,4−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルを得た。
MS(ESPOS):434.2[M+Na]、312.3[M−Boc+H]
4−(4,4−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(88mg、0.21mmol、1当量)のTHF(1.2mL)および水(0.4mL)溶液に、水素化リチウム一水和物(45mg、1.07mmol、5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にてTHFを除去した。その残留物を水で希釈し、そしてエーテルで洗浄した。その水層を酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸で分配した。その有機層を、水(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして濃縮して、4−(4,4−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(66mg、96%)を得た。
Figure 2006504673
化合物2b(R=Me、R=Me)(50mg、0.20mmol、1当量)の無水DMF(0.5mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(88.3μL、0.64mmol、3.2当量)を加え、続いて、BSTFA(79.2μL、0.30mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物を酸(66mg、0.21mmol、1当量)に加え、続いて、HATU(96.8mg、0.25mmol、1.25当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸、水、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させ、さらに精製することなく、次の工程で使用した。
上記Boc保護リンコサミドのDCM(9mL)溶液に、硫化メチル(0.20mL)と共に、トリフルオロ酢酸(3mL)および水(0.20mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(68mg、75%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例38)
(1−[4−(3,3−ジフルオロブト−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
臭化エチルトリフェニルホスホニウム(Aldrich)(2.92g、7.86mmol、3.9当量)およびカリウムt−ブトキシド(0.61g、5.44mmol、2.7当量)を、窒素下にて、激しく攪拌しながら、トルエン(26mL)に懸濁した。4時間後、アルデヒド8a(これは、一般方法Lの第一工程により、調製した)(700mg、2.01mmol、1当量)のトルエン(17mL)溶液を滴下した。その反応混合物を、室温で、2時間攪拌し、そして酢酸エチル(150mL)で希釈した。その有機層を、水(2×)、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、透明オイルである4−アブと−2−エニル−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(360mg、50%)を得た。
MS(ESPOS):260.3[M+H−Boc]
4−ブト−2−エニル−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(149mg、0.42mmol、1当量)のDMF(1.4mL)および水(0.2mL)溶液に、塩化パラジウム(II)(7.4mg、0.042mmol、0.1当量)および塩化銅(I)(41.1mg、0.42mmol、1当量)を加えた。その混合物を、混合物に酸素を泡立たせつつ、50℃で、一晩攪拌した。この混合物を濾過し、その濾液を、高真空下にて、濃縮した。その残留物を酢酸エチルで希釈し、水(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物を分取TLCで精製して、4−(3−オキソ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(110mg、71%)を得た。
Figure 2006504673
4−(3−オキソ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(110mg、0.29mmol、1当量)のジクロロメタン(1.1mL)溶液に、−78℃で、DAST(0.16mL、1.17mmol、4当量)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして室温で、3時間攪拌し、続いて、−78℃で、DAST(0.23mL、1.76mmol、6当量)を追加した。この混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。次いで、この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(3,3−ジフルオロ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(92.7mg、80%)を得た。
MS(ESPOS):420.3[M+Na]
THF(1.2mL)および水(0.4mL)中の4−(3,3−ジフルオロ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(92.7mg、0.23mmol、1当量)の混合物に、水素化リチウム一水和物(49mg、1.17mmol、5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にてTHFを除去した。その残留物を水で希釈し、そしてエーテルで洗浄した。その水層を酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸で分配した。その有機層を、水(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして濃縮して、白色固形物である4−(3,3−ジフルオロ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(59.7mg、83%)を得た。
Figure 2006504673
化合物2b(R=Me、R=Me)(50mg、0.20mmol、1当量)の無水DMF(0.5mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(88.3μL、0.64mmol、3.2当量)を加え、続いて、BSTFA(79.2μL、0.30mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物を、酸である4−(3,3−ジフルオロ−ブチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(59.7mg、0.20mmol、1当量)に加え、続いて、HATU(93.3mg、0.25mmol、1.25当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸、水、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、シロップを得た。
上記シロップのDCM(9mL)溶液に、硫化メチル(0.20mL)と共に、トリフルオロ酢酸(3mL)および水(0.20mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(63mg、72%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例39)
(1−[4−(3,3−ジフルオロペント−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
化合物7c(R=2−ペンテニル)(これは、一般方法Kの方法により、調製した)(323.7mg、0.87mmol、1当量)のDMF(2.8mL)および水(0.4mL)溶液に、0℃で、塩化パラジウム(II)(15.4mg、0.087mmol、0.1当量)および塩化銅(I)(85.9mg、0.87mmol、1当量)を加えた。その混合物を、混合物に酸素を泡立たせつつ、50℃で、一晩攪拌した。この混合物を濾過し、その濾液を、高真空下にて、濃縮した。その残留物を酢酸エチルで希釈し、水(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。その残留物を分取TLCで精製して、4−(3−オキソ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸l−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(242mg、72%)を得た。
MS(ESPOS):412.3[M+Na]、290.3[M−Boc+H]
ジクロロメタン(2.3mL)中の4−(3−オキソ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(242mg、0.62mmol、1当量)に、−78℃で、DAST(0.33mL、2.49mmol、4当量)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、そして室温で、3時間攪拌し、続いて、−78℃で、さらに多くのDAST(0.49mL、3.73mmol、6当量)を加えた。この混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。次いで、この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(117mg、46%)を得た。
Figure 2006504673
4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(106mg、0.26mmol、1当量)のTHF(2.4mL)および水(0.8mL)溶液に、水素化リチウム一水和物(54mg、1.29mmol、5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にてTHFを除去した。その残留物を水(10mL)で希釈し、そしてエーテル(20mL)で洗浄した。その水層を酢酸エチル(50mL)に吸収し、10%クエン酸(25mL)で分配した。その有機層を、水(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして濃縮して、透明オイル(82.1mg、99%)として、4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステルを得た。
Figure 2006504673
化合物2b(R=Me、R=Me)(50mg、0.20mmol、1当量)の無水DMF(0.5mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(88.3μL、0.64mmol、3.2当量)を加え、続いて、BSTFA(79.2μL、0.30mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。25mL丸底フラスコにて、この反応混合物を、酸である4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(76.6mg、0.24mmol、1.2当量)に加え、続いて、HATU(111.9mg、0.29mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチル(60mL)に吸収し、10%クエン酸(30mL)、水(30mL)、飽和NaHCO(30mL)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させて、黄色オイルを得た。
上記オイルのDCM(9mL)溶液に、硫化メチル(0.20mL)と共に、トリフルオロ酢酸(3mL)および水(0.20mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(72mg、80%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例40)
(1−[4−(3,3−ジフルオロペント−1−イル)−N−(2−ヒドロキシエチ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
実施例42の生成物(17.9mg、0.039mmol)のMeOH(2mL)溶液に、0℃で、エチレンオキシド(0.4mL)を加えた。その反応混合物を、4℃で、一晩攪拌した。この反応混合物を濃縮し、そしてクロマトグラフィーで精製して、白色固形物(8.2mg、42%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例41)
(1−(4−(2,2−ジフルオロエチ−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
一般方法Rで記述した方法を使用して、化合物14c(R=2,2−ジフルオロエチル)を調製する。
乾燥フラスコに、化合物14a(1.4g、5.32mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(111.6mg、0.43mmol、0.08当量)、ヨウ化銅(I)(81mg、0.43mmol、0.08当量)、酢酸パラジウム(47.7mg、0.21mmol、0.04当量)およびトリエチルアミン(20mL)を加えた。その混合物を窒素で脱気し、続いて、プロピオルアルデヒドジエチルアセチル(1.36g、10.65mmol、2当量)を加えた。この混合物を、室温で、3時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去して、黒色残留物を得た。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色オイルである化合物14b(R=3,3−ジエトキシ−プロプ−1−イニル)(1.4g、100%)を得た。
Figure 2006504673
14b(R9’=3,3−ジエトキシ−プロプ−1−イニル)(1.4g、5.32mmol)のメタノール(100mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(0.3g)を加えた。その混合物をパージし、水素(1気圧)を充填し、そして室温で、一晩振盪した。このパラジウムを濾過により除去し、その濾液を濃縮して、オイル(1.39g、98%)として、14c(R=3,3−ジエトキシプロピル)を得た。
Figure 2006504673
酢酸(8mL)および水(2mL)中の14c(R=3,3−ジエトキシプロピル)(0.68g、2.55mmol)の混合物に、濃塩酸(2滴)を加えた。この混合物を、室温で、一晩攪拌し、そして高真空下にて、溶媒を除去した、その残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(1×)、ブライン(1×)で洗浄した。その有機層を乾燥し、そして濃縮して、黄色オイル(0.27g、55%)として、4−(3−オキソ−プロピル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
アルデヒド4−(3−オキソ−プロピル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.27g、1.4mmol、1当量)のDCM(5mL)溶液に、−78℃で、DAST(0.91g、5.6mmol、4当量)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタン(60mL)で希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物を分取TLC(DCM中の5%MeOH)で精製して、4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(137mg、45%)を得た:
Figure 2006504673
4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(130mg、0.6mmol)(または化合物14c(R=2,2−ジフルオロエチル);これは、先の工程で調製した)のMeOH(3mL)および水(3mL)溶液に、濃HCl(0.25mL、3.0mmol、5当量)および酸化白金(65mg)を加えた。その混合物をパージし、水素(1気圧)を充填し、そして一晩攪拌した。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させて、透明シロップを得た。上記残留物に、2N NaOH(1.21mL)およびt−ブチルアルコール(0.7mL)を加えた。この混合物を、室温で、2時間攪拌した。次いで、二炭酸ジ−t−ブチル(0.16g、0.73mmol)を加えた。この混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にて、溶媒を除去した。その残留物を水(10mL)で希釈し、エーテル(20mL)で洗浄した。その水層を2N HClでpH=2.0まで酸性化し、そして酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、そして濃縮して、透明シロップ(163mg、88%)として、4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステルを得た。
Figure 2006504673
無水DMF(1.2mL)中の化合物2b(R=Me、R=Me)(140mg、0.49mmol、1当量)のHCl塩の混合物に、0℃で、トリエチルアミン(0.34mL、2.43mmol、5当量)を加え、続いて、BSTFA(0.20mL、0.74mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。この反応混合物に、4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(153mg、0.50mmol、1.0当量)およびHATU(235mg、0.62mmol、1.26当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸(1×)、水(1×)、飽和NaHCO(1×)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥して、ピンク色シロップを得、これを、さらに精製することなく、使用した
上記シロップのDCM(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(低級異性体、93mg、43%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例42)
(1−(4−(3,3−ジフルオロプロプ−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
メチルスルホキシド(0.58mL、8.16mmol、2.4当量)のジクロロメタン(1.8mL)溶液に、−72℃で、1分間にわたって、塩化オキサリルの2Mジクロロメタン(2.04mL、4.08mmol、1.2当量)溶液を加えた。その混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、続いて、2分間にわたって、アルコール14c(R=4−ヒドロキシブチル)(これは、一般方法Rの手順を使用して調製した)(0.71g、3.4mmol、1当量)のジクロロメタン(4.8mL)を滴下した。その反応混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、次いで、−50℃まで温め、さらに2時間攪拌した。トリエチルアミン(1.89mL、13.6mmol、4.0当量)を加え、そして−50℃で、25分間攪拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、水(1×)、NaHCO飽和水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、蒸発させ、そして無水トルエンと共に蒸発させて、オイル(0.66mg、94%)として、アルデヒド4−(4−オキソ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
Figure 2006504673
4−(4−オキソ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.66g、3.19mmol、1当量)のDCM(12mL)溶液に、−78℃で、DAST(1.69mL、12.75mmol、4当量)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(4,4−ジフルオロブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.54g、74%)を得た。
Figure 2006504673
MeOH(8mL)および水(8mL)中の4−(4,4−ジフルオロブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.54g、2.36mmol、1当量)の混合物に、濃HCl(0.59mL、7.07mmol、3当量)および酸化白金(0.2g)を加えた。この混合物を水素(1気圧)でパージし、そして一晩攪拌した。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させて、残留物を得た:
MS(ESPOS):236.6[M+H]
上で調製した残留物に、2N NaOH(4.72mL)およびt−ブチルアルコール(2.5mL)を加えた。その混合物を、室温で、2時間攪拌した。次いで、二炭酸ジ−t−ブチル(0.77g、3.54mmol)を加えた。真空下にて溶媒を除去した。その残留物を水(10mL)で希釈し、エーテル(20mL)で洗浄した。その水層を2N HClでpH=2.0まで酸性化し、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、そして濃縮して、4−(4,4−ジフルオロ−ブチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(0.67g、89%)を得た。
Figure 2006504673
無水DMF(1.3mL)中の化合物2b(R=Me、R=Me)(153mg、0.53mmol、1当量)のHCl塩の混合物に、0℃で、トリエチルアミン(0.37mL、2.66mmol、5当量)を加え、続いて、BSTFA(0.21mL、0.80mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。この反応混合物に、4−(4,4−ジフルオロ−ブチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(196mg、0.61mmol、1.15当量)およびHATU(293mg、0.77mmol、1.45当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸(1×)、水(1×)、飽和NaHCO(1×)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥して、シロップを得た。その残留物をメタノール(20mL)に溶解し、次いで、乾燥し、そしてDowex樹脂(100mg)を加えた。その混合物を、室温で、30分間攪拌し、そして濾過した。その濾液を濃縮して、透明シロップを得、これを、クロマトグラフィーで精製して、透明シロップ(0.25g、85%)を得た。
MS(ESPOS):555.8[M+H]
上記シロップのDCM(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(低級異性体、70mg、34%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例43)
(1−(4−(5,5−ジフルオロペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
方法Rを使用して、化合物14c(R9’=5−ヒドロキシペンチル)を調製した。乾燥フラスコに、化合物14a(2g、7.60mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(159.4mg、0.61mmol、0.08当量)、ヨウ化銅(I)(115.8mg、0.61mmol、0.08当量)、酢酸パラジウム(68.2mg、0.30mmol、0.04当量)およびトリエチルアミン(28mL)を加えた。その混合物を窒素で脱気し、続いて、4−ペンチン−1−オール(1.28g、15.21mmol、2当量)を加えた。この混合物を、室温で、一晩攪拌した。真空下にて溶媒を除去して、黒色残留物を得た。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、14b(R9’=5−ヒドロキシペント−1−イン−イル)を得た。
14b(R9’=3−ヒドロキシ−ブト−1−イン−イル)のメタノール(60mL)溶液に、炭素上10%パラジウム(0.62g)を加えた。その混合物をパージし、水素(1気圧)を充填し、そして室温で、一晩攪拌した。このパラジウムを濾過により除去し、その濾液を濃縮して、黄色オイル14c(R=5−ヒドロキシペンチル)(1.34g、79%)を得た。
Figure 2006504673
メチルスルホキシド(0.46mL、6.42mmol、2.6当量)のジクロロメタン(1.4mL)溶液に、−72℃で、1分間にわたって、塩化オキサリルの2Mジクロロメタン(1.61mL、3.21mmol、1.3当量)溶液を加えた。その混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、続いて、2分間にわたって、ピリジン14c(R=5−ヒドロキシペンチル)(0.55g、2.47mmol、1当量)のジクロロメタン(3.8mL)を滴下した。その反応混合物を、−72℃で、25分間攪拌し、次いで、−50℃まで温め、さらに2時間攪拌した。トリエチルアミン(1.48mL、10.7mmol、4.33当量)を加え、そして−50℃で、25分間攪拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、水(1×)、NaHCO飽和水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、蒸発させ、そして無水トルエンと共に蒸発させて、4−(5−オキソ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.48mg、88%)を得た。
Figure 2006504673
4−(5−オキソ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル油(0.48g、2.19mmol、1当量)のDCM(8mL)溶液に、−78℃で、DAST(1.41g、8.74mmol、4当量)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(278mg、52%)を得た。
Figure 2006504673
MS(ESPOS):244.2[M+H]
MeOH(5mL)および水(5mL)中の4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(278mg、1.14mmol)の混合物に、濃HCl(0.286mL、3.43mmol、3当量)および酸化白金(140mg)を加えた。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させて、4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸2−メチルエステルを得た。
MS(ESPOS):250.2[M+H]
上記残留物である4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸−2−メチルエステルに、2N NaOH(2.3mL)およびt−ブチルアルコール(1.2mL)を加えた。その混合物を、室温で、2時間攪拌した。次いで、二炭酸ジ−t−ブチル(0.37g、1.72mmol)を加えた。真空下にて溶媒を除去した。その残留物を水で希釈し、エーテルで洗浄した。その水層を2N HClでpH=2.0まで酸性化し、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、そして濃縮して、4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(310mg、81%)を得た。
Figure 2006504673
無水DMF(1.9mL)中の化合物2b(R=Me、R=Me)(223.7mg、0.78mmol、1当量)のHCl塩の混合物に、0℃で、トリエチルアミン(0.54mL、3.89mmol、5当量)を加え、続いて、BSTFA(0.31mL、1.17mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。この反応混合物に、4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(272mg、0.81mmol、1.05当量)およびHATU(391mg、1.03mmol、1.32当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸(1×)、水(1×)、飽和NaHCO(1×)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥して、シロップを得た。その残留物をメタノール(30mL)に溶解し、次いで、乾燥し、そしてDowex樹脂(150mg)を加えた。その混合物を、室温で、1時間攪拌し、そして濾過した。その濾液を濃縮して、透明シロップを得、これを、クロマトグラフィーで精製して、透明シロップ(0.26g、72%)を得た。
上記シロップのDCM(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(低級異性体、40mg、15%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例44)
(1−(4−(5−フルオロペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
化合物14c(R=5−ヒドロキシペンチル)(0.66g、2.96mmol、1当量)(これは、一般方法Rおよび実施例47の合成で記述されているようにして、調製した)のDCM(11mL)溶液に、−78℃で、DAST(1.91g、11.85mmol、4当量)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(254mg、38%)を得た。
Figure 2006504673
MeOH(5mL)および水(5mL)中の4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(254mg、1.13mmol)の混合物に、濃HCl(0.28mL、3.39mmol、3当量)および酸化白金(130mg)を加えた。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させて、4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸2−メチルエステルを得た。
MS(ESPOS):232.4[M+H]
4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸2−メチルエステルに、2N NaOH(2.43mL)およびt−ブチルアルコール(1.3mL)を加えた。その混合物を、室温で、2時間攪拌した。次いで、二炭酸ジ−t−ブチル(0.40g、1.82mmol)を加えた。真空下にて溶媒を除去した。その残留物を水で希釈し、エーテルで洗浄した。その水層を2N HClでpH=2.0まで酸性化し、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、そして濃縮して、シロップ(254mg、71%)として、4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステルを得た。
Figure 2006504673
無水DMF(1.8mL)中の化合物2b(R=Me、R=Me)(213.8mg、0.74mmol、1当量)のHCl塩の混合物に、0℃で、トリエチルアミン(0.52mL、3.72mmol、5当量)を加え、続いて、BSTFA(0.30mL、1.12mmol、1.5当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。この反応混合物に、シロップとしての4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル(244mg、0.77mmol、1.04当量)およびHATU(370mg、0.97mmol、1.31当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、3時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、酢酸エチルに吸収し、10%クエン酸(1×)、水(1×)、飽和NaHCO(1×)およびブラインで洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥して、シロップを得た。その残留物をメタノール(30mL)に溶解し、次いで、乾燥し、そしてDowex樹脂(140mg)を加えた。その混合物を、室温で、1時間攪拌し、そして濾過した。その濾液を濃縮して、透明シロップを得、これを、クロマトグラフィーで精製して、透明シロップ(212mg、52%)を得た。
上記シロップのDCM(15mL)溶液に、硫化メチル(0.33mL)と共に、トリフルオロ酢酸(5mL)および水(0.33mL)を加えた。その反応混合物を、室温で、1時間攪拌した。真空下にて溶媒を除去し、そしてトルエンと共に2回蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(低級異性体、40mg、17%)を得た。
Figure 2006504673
MS(ESPOS):451.4[M+H]
(実施例45)
(1−(4−(4−フルオロブト−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
化合物14c(R=4−ヒドロキシブチル)(0.76g、3.62mmol、1当量)(これは、一般方法Rおよび実施例47の合成で記述されているようにして、調製した)のDCM(14mL)溶液に、−78℃で、DAST(1.9mL、14.47mmol、4当量)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO飽和水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、黄色オイル(0.24g、31%)として、4−(4−フルオロ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
Figure 2006504673
THF(3mL)および水(1mL)中の4−(4−フルオロ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.24g)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(71.3mg、1.7mmol、1.5当量)を加えた。その混合物を、室温で、一晩攪拌し、そしてメタノール(20mL)で希釈した。次いで、H樹脂を加え、この混合物を10分間振盪した。この樹脂を、メタノール(1×)、1:1のアセトニトリル/水(1×)およびアセトニトリル(1×)で洗浄した。その生成物を、メタノール(4×)およびアセトニトリル(1×)中にて、5%TEAで抽出した。合わせた有機溶媒を蒸発させ、そしてトルエンと共に蒸発させて、4−(4−フルオロ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸(0.22g、65%)を得た。
Figure 2006504673
4−(4−フルオロ−ブチル)−ピリジン−2−カルボン酸(0.22g、0.73mmol、1当量)の無水アセトニトリル(4mL)溶液に、0℃で、トリエチルアミン(74mg、0.73mmol、1当量)を加え、続いて、クロロギ酸イソブチル(100mg、0.73mmol、1当量)を加えた。その反応混合物を、0℃で、15分間攪拌し、次いで、4℃で、2時間攪拌した。この反応混合物に、化合物2b(R=Me、R=Me)のHCl塩(263mg、0.91mmol、1.25当量)およびトリエチルアミン(93mg、0.91mmol、1.25当量)の1:1アセトン/水(4mL)溶液を加えた。その反応混合物を、4℃で、一晩攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、DCMに吸収し、飽和NaHCO(1×)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥し、そして蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、透明固形物(110mg、35%)を得た。
上記固形物(110mg、0.25mmol、1当量)のMeOH(6mL)および水(4mL)溶液に、濃HCl(20.2μL、0.24mmol、0.95当量)および酸化白金(220mg)を加えた。その混合物をパージし、水素(65psi)を充填し、そして一晩振盪した。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させて、残留物を得、これを、クロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、表題化合物(低級異性体、33mg、30%)を得た。
Figure 2006504673
MS(ESPOS):437.4[M+H]
(実施例46)
(1−(4−(3−エチル−3−ヒドロキシペント−1−イル)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
乾燥フラスコに、化合物13b(R=Me、R=MeおよびR=H)(これは、一般方法Qを使用して、製造した)(130mg、0.27mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(45.3mg、0.17mmol、0.64当量)、ヨウ化銅(I)(32.9mg、0.17mmol、0.64当量)、酢酸パラジウム(19.4mg、0.086mmol、0.32当量)およびトリエチルアミン(1.5mL)を加えた。その混合物を窒素で脱気し、続いて、3−エチル−1−ペンチル−3−オール(174μL、1.35mmol、5当量)を加えた。この混合物を、50℃で、一晩攪拌した。真空下にて溶媒を除去して、黒色残留物を得た。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、13c(R=Me、R=Me、R=H、R=3−エチル−3−ヒドロキシ−ペント−1−インニル)を得た。
MS(ESPOS):467.7[M+H];MS(ESNEG):465.5[M−H]
MeOH(12mL)および水(8mL)中の上記シロップの混合物に、酸化白金(300mg)および濃HCl(26μL)を加えた。その混合物をパージし、水素(65psi)を充填し、そして一晩振盪した。この酸化白金を濾過により除去し、その濾液を蒸発させた。その残留物をクロマトグラフィーで精製して、白色固形物(19mg、15%)として、表題化合物を得た。
Figure 2006504673
(実施例47)
(1−(4−ブトキシピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
シアン化トリメチルシリル(5.2g、52mmol)に、DCM(20mL)中の4−ベンジルオキシ−ピリジン1−オキシド(8.8g、44mmol)を加え、続いて、DCM(10mL)中の塩化ジメチルカルバモイル(5.6g、52mmol)を滴下し、室温で、一晩攪拌した。炭酸水素ナトリウム(100mL、10%)を加え、10分間攪拌し、そしてDCM(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を除去して、その生成物である化合物10a(R=ベンジルオキシ)(10.5g、100%)を得た。
Figure 2006504673
化合物10a(R=ベンジルオキシ)(5g、23mmol)をHCl(6N、70mL)に溶解し、そして一晩還流した。HClを除去して得られた粗生成物である4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸、化合物10b(R=ヒドロキシ)を、アセトニトリル(2.6g、80%)から結晶化した。
Figure 2006504673
表題化合物の合成は、上で調製した4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸から出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、完結した。
Figure 2006504673
(実施例48)
(1−(4−ペントキシピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
アルキル化剤として臭化4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸10b(R=ヒドロキシ)置換n−ペンチルから出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、表題化合物を製造した。
Figure 2006504673
(実施例49)
(1−(4−(4−フルオロブトキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
アルキル化剤として臭化4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸10b(R=ヒドロキシ)置換4−フルオロブチルから出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、表題化合物を製造した。
Figure 2006504673
(実施例50)
(1−[4−n−ブチルプロプ−1−イル)メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチル−アリル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
ジクロロエタン(10mL)および硫化ジメチル(0.4mL、2.5mmol)の溶液中のBoc 7−メチレン MTL(P=Boc、R=Me、R=CH)(これは、一般方法Dにより、化合物2a(P=Boc、R=Me)から調製した)(391mg、1.1mmol)の溶液に、TFA(5mL)(これは、水(0.4mL)を含有する)を加え、その反応混合物を、室温で、45分間攪拌した。溶媒を除去し、その残留物をDCEから2回蒸発させて、粗生成物を得た。この生成物は、エーテル中の2M HClを加えることによって0℃で酢酸エチル(4mL)から沈殿することにより、HCl塩として得、そして真空下に、乾燥した(351mgg、86%)。その白色生成物を、次の反応で、さらに精製することなく、使用した。
MS(ESPOS):350(M+H)。
上で調製した化合物(351mg、1.22mmol、1当量)の無水DMF(5mL)攪拌懸濁液に、0℃で、窒素下にて、トリエチルアミン(0.68mL、4.9mmol、4.0当量)を加え、続いて、BSTFA(0.58mL、2.20mmol、1.8当量)を加えた。得られた混合物を、0℃で、10分間攪拌し、次いで、室温で、50分間攪拌した。得られた溶液を0℃まで冷却し、そして化合物7d(R=n−ブチル)(これは、方法Kにより、調製した)(400mg、1.47mmol、1.2当量)の無水DMF(5mL)溶液を加え、続いて、固形HATU(741mg、1.95mmol、1.6当量)を加えた。その反応混合物を室温まで温め、2時間後、その反応溶液を、真空下にて、乾燥状態まで蒸発させた。得られた残留オイルをEtOAc(200mL)で希釈し、10%クエン酸、1:1のNaHCO飽和水溶液、水およびブラインで連続的に洗浄し、NaSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。
粗カップリング生成物50mgの1,2−ジクロロエタン(6mL)溶液に、硫化ジメチル(200μL)を加え、続いて、TFA(11.5mL)および水(768μL)を加えた。得られた混合物を、室温で、1時間攪拌し、最小容量まで蒸発させ、DCE(3×10mL)で希釈し、そして乾燥状態まで蒸発させた。その残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の8%〜12%の0.25Mメタノール)で精製して、表題化合物(10.0mg、25%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例51)
(1−(4−エチル−N−エチル−ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
DMF(1mL)中の実施例1の生成物(30mg、0.07mmol)に、室温で、DIEA(43mg、0.35mmol)を加え、そして一晩攪拌した。次いで、溶媒を除去し、得られた生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の20%MeOHを使用する)で精製して、白色粉末として、表題化合物(20mg、66%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例52)
(1−(4−(3−フルオロプロポキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
アルキル化剤として臭化4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸置換3−フルオロプロピルから出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、表題化合物を製造した。
Figure 2006504673
(実施例53)
(1−(4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
アルキル化剤として臭化4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸置換2−トリフルオロエチルから出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、表題化合物を製造した。
Figure 2006504673
Figure 2006504673
(実施例54)
(1−(4−イソブチルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
以下のようにして、4−イソブチル−2−シアノピリジンを調製する。THF(20mL)中のヨウ化イソブチルトリフェニルホスホニウム(Aldrich)(8g、18.5mmol)に、0℃で、カリウム第三級ブトキシド(1.8g、16mmol)を加え、室温で、1時間攪拌した。ピリジン−4−カルボキシアルデヒド(1g、9.3mmol)を加え、室温で、一晩攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(100mL)で抽出した。溶媒を除去して得られた生成物を、カラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の40%EtOAcを使用する)で精製した(1.05g、84%)。得られた生成物(4.2g、31.5mmol)に、10%Pd/C(0.4g)を加え、そして1気圧で、一晩水素化した。溶媒を除去し、そしてカラムクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の30%EtOAcを使用する)で精製すると、4−イソブチルピリジン(3.8g、90%)が得られた。
一般方法Pを使用することにより、この中間体である4−イソブチルピリジン−2−カルボン酸、化合物10b(R=イソブチル)を製造した。酢酸(20mL)中の4−イソブチルピリジン(2g、14.8mmol)に、過酸化水素(3.35g、30%、30mmol)を加え、そして一晩還流した。溶媒を除去した後、その残留物をDCMに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そのまま、次の工程に運んだ。DCM(10mL)中のこの化合物に、シアン化トリメチルシリル(1.73g、17.4mmol)および塩化ジメチルカルボニル(1.89g、17.4mmol)を加え、そして室温で、24時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム(100mL、10%)を加え、そしてDCM(各50mL)で2回抽出した。溶媒を除去して得られた粗生成物をHCl(6N、100mL)に吸収し、そして24時間還流した。酸を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の30%MeOHを使用する)で精製すると、酸10b(R=イソブチル)(1.5g、100%)が得られた。
Figure 2006504673
DMF(2ml)中のアミン2b(R=Me、R=Me)(200mg、0.79mmol)に、0℃で、TEA(161mg、1.6mmol)、BSTFA(614mg、2.4mmol)を加え、そして室温で、4時間攪拌した。酸10b(R=イソブチル)(214mg、1.2mmol)およびHATU(368mg、1.2mmol)を加え、そして室温で、4時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物をEtOAc(50mL)で抽出し、炭酸水素ナトリウム(10%、50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去して得られた生成物をメタノール(10mL)に溶解し、そしてNR−50樹脂(300mg)で3時間処理した。この樹脂を濾過した後、メタノールを除去して、粗生成物を得た。次いで、それを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の3%MeOHを使用する)で精製して、化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=イソブチル)(200mg、60%)を得た。
Figure 2006504673
水(10mL)、AcOH(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物11b(R=Me、R=Me、R=H、R=イソブチル)(200mg、0.48mmol)に、PtO(200mg)を加え、55psiで、16時間水素化した。触媒を濾過した後、溶媒を除去して、粗製物質を得、これを、シリカゲルカラム(これは、溶離液として、DCM中の20%MeOHを使用する)で精製した。低い方のRf画分から、表題化合物(70mg、34%)が得られた。
Figure 2006504673
(実施例55)
(1−(4−n−プロピルピペリド−6−イル)−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2,2−ジフルオロ−プロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
DMF(3mL)中の酸10b(R=プロピル)(これは、方法Pにより、調製した)(53mg、0.32mmol)、リンコサミド中間体である化合物5b(R=Me)(これは、方法Iにより、調製した)(63mg、0.16mmol)およびHATU(121mg、0.32mmol)に、0℃で、トリエチルアミン(70mg、0.48mmol)を加え、そして室温で、16時間攪拌した。DMFを除去し、その残留物を酢酸エチルに吸収し、そして飽和炭酸水素塩(30mL)で洗浄した。溶媒を除去して得られた生成物をシリカゲルカラム(これは、ヘキサン中の30%酢酸エチルを使用する)で精製した(40mg、45%)。メタノール(5mL)中のこの純粋生成物に、水(5mL)、酢酸(5mL)および二酸化白金(50mg、mmol)を加え、そして60psiで、16時間水素化した。この触媒を濾過した後、溶媒を除去して、粗生成物を得、これを、メタノール(3mL)に吸収した。それに、水(1mL)中の炭酸カリウム(125mg、0.83mmol)を加え、そして16時間攪拌した。次いで、溶媒を除去し、その粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、ジクロロメタン中の20%メタノールを使用する)で精製した。低い方のR画分から、表題化合物(10mg、33%)が得られた。
Figure 2006504673
(実施例56)
(1−[4−n−プロピル−4−フルオロ−メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
(2S,4R)−4−ヒドロキシプロリン(Aldrich)(25g、108mmol)のメタノール(50mL)攪拌溶液に、0℃で、トリメチルシリルジアゾメタン(24.6g、216mmol)を加えた。その混合物を、0℃で、1時間攪拌した。溶媒を除去しカラムクロマトグラフィー(これは、ヘキサン地中の50%酢酸エチルを使用する)で精製して得られた残留物(27g、100%)を、次の工程で使用した。DCM(15mL)中の塩化オキサリル(15g、118mmol)に、−78℃で、15分間にわたって、DMSO(18.6mL、236mmol)をゆっくりと加えた。この添加が完了した後、−78℃で、20分間にわたって、DCM(100mL)中の上記生成物(2S,4R)−N−Boc−4−ヒドロキシプロリンメチルエステル(26.5g、108mmol)を加えた。トリエチルアミン(54.6g、540mmol)を加え、続いて、室温で、2時間攪拌した。次いで、その反応混合物を10%HCl水溶液(200mL)で洗浄し、その有機層を分離し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去して得られた粗生成物をシリカゲルカラム(これは、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で精製して、(2S,4R)−N−Boc−4−ケトプロリンメチルエステル(20g、78%)を得た。
Figure 2006504673
(2S,4R)−N−Boc−4−ケトプロリンメチルエステル(1g、4.11mmol)のTHF(10mL)攪拌溶液に、無水THF中のテトラアリルスズ(1.08mL、4.52mmol)を加え、次いで、0℃まで冷却した後、三フッ化ホウ素エーテラート(0.520mL、4.11mmol)を滴下した。その混合物を、0℃で、1時間、次いで、室温で、さらに2時間攪拌した。フッ化カリウム(水5mL中で360mg)およびセライト(1g)を加え、その反応混合物を1時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、そして乾燥状態まで濃縮し、その残留物をDCM(200mL)に溶解し、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。溶媒を除去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で精製して、4−ヒドロキシ−4−アリルプロリンメチルエステル(0.94g、80%)を得た。
Figure 2006504673
DAST(1.06g、6.58mmol)のDCM(10mL)攪拌溶液に、−78℃で、無水DCM(10mL)中の4−ヒドロキシ−4−アリルプロリンメチルエステル(940mg、3.3mmol)をゆっくりと加えた。次いで、その混合物を、−78℃で、1時間、次いで、−10℃で、さらに1時間攪拌した。DCM(50mL)を加え、NHCl(10%、150mL)でクエンチし、その有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして乾燥状態まで蒸発させた。溶媒を除去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の5%EtOAcを使用する)で精製して、4−フルオロ−4−アリルプロリンメチルエステル(330mg、34%)を得た。
Figure 2006504673
4−フルオロ−4−アリルプロリンメチルエステル(0.33g、1.15mmol)のMeOH(15mL)溶液に、10%Pd/C(40mg)を加え、そして1気圧で水素化した。この触媒をセライトで濾過し、そしてメタノールで洗浄した。溶媒を除去して得られた生成物(330mg、1.15mmol)に、THF(12mL)中にて、水酸化リチウム一水和物(60mg、1.38mmol)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。THFを除去し、その残留物を酢酸エチル(50mL)に吸収し、10%クエン酸(100mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。溶媒を除去すると、4−フルオロ−4−プロピルプロリン(310mg、100%)が得られた。
Figure 2006504673
4−フルオロ−4−プロピルプロリン(310mg、1.15mmol)のDMF(3mL)溶液に、0℃で、7−メチルMTL 2b(R=Me、R=Me)(272mg、1.15mmol)、HBTU(469mg、1.3mmol)およびDIEA(290mg、2.3mmol)を加え、室温で、16時間攪拌したままにした。DMFを除去し、得られた残留物を、DCM中の3%MeOHで精製した(40mg、93%)。カラム精製により得られた生成物をDCE(6mL)に吸収し、そこに、トリエチルシラン(0.16mL)、TFA(2mL)および水(0.16mL)を加え、そして室温で、1.5時間攪拌した。溶媒を除去し、続いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の10%MeOHを使用する)で精製すると、低い方のRF画分を備えた異性体混合物(160mg、50%)として、表題化合物が得られた。
Figure 2006504673
(実施例57)
(1−[4−n−ブチル−4−フルオロ−メチルピロリジン−2−イル]−N−{1−[3,4,5−トリヒドロキシ−6−(メチルチオ)テトラヒドロピラン−2−イル]−2−メチルプロプ−1−イル}アセトアミドの調製)
Figure 2006504673
THF(5mL)中のエチルアセチレン(140mg、2.6mmol)に、−78℃で、1時間攪拌しながら、−78℃で、n−ブチルリチウム(1.1mL、2.6mmol)を加えた。次いで、−78℃で、攪拌しながら、2時間にわたって、THF(5mL)中のn−(第三級ブトキシカルボニル)−L−プロリン−4−ケトン(これは、実施例56で記述されている)(570mg、2.3mmol)を加え、次いで、それを、1時間にわたって、−40℃まで温めた。その反応混合物をEtOAc(20mL)で抽出し、飽和NHCl(5mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。その粗生成物の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で実行して、N−boc−4−ブチル−4−ヒドロキシ−プロリンメチルエステル(520mg、73%)を得た。DCM(5mL)中のDAST(556mg、3.4mmol)に、−78℃で、上記エステル(520mg、1.7mmol)のDCM(5mL)−78℃溶液を加え、そして1時間攪拌した。その反応混合物をDCM(50mL)で抽出し、そしてNaHCO(30mL、10%)で洗浄した。溶媒を除去した後に得られた生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の5%EtOAcを使用する)で精製して、N−(第三級ブトキシカルボニル)−L−プロリン−4−フルオロ−4−ブタン(276mg、52%)を得た。
Figure 2006504673
N−(第三級ブトキシカルボニル)−L−プロリン−4−フルオロ−4−ブタン(270mg、0.89mmol)のTHF(12mL)および水(4mL)溶液に、水素化リチウム一水和物(45mg、1.07mmol)を加えた。その反応混合物を、室温で、16時間攪拌した。真空下にてTHFを除去し、その残留物を酢酸エチル(150mL)に吸収し、10%クエン酸(100mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。溶媒を除去すると、N−(第三級ブトキシ)−L−プロリン−4−フルオロ−4−ブチル−2−カルボン酸(260mg、100%)が得られた。
Figure 2006504673
N−(第三級ブトキシ)−L−プロリン−4−フルオロ−4−ブチル−2−カルボン酸(135mg、0.46mmol)のDMF(3mL)溶液に、0℃で、7−メチルMTL 2b(R=Me、R=Me)(135mg、0.46mmol)、HBTU(194mg、0.51mmol)、DIEA(120mg、0.93mmol)を加え、それを、室温で、16時間攪拌したままにした。DMFを除去しカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の5%MeOHを使用する)で精製した得られた生成物(189mg、77%)を、DCE(6mL)に吸収した。トリエチルシラン(0.16mL)、TFA(2mL)および水(0.16mL)を加え、室温で、1.5時間攪拌した。溶媒を除去して得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(これは、DCM中の10%MeOHを使用する)で精製して、表題化合物(156mg、96%)を得た。
Figure 2006504673
(実施例58)
(4−フルオロ−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミドの調製)
Figure 2006504673
(n−ブチルリチウムに代えてn−プロピルリチウムを使用したこと以外は)先の実施例で記述したようにして、N−(第三級ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−4−プロピル−L−プロリン(164mg、0.57mmol)を調製し、無水アセトニトリル(4mL)に懸濁した。トリエチルアミン(332μL、3.02mmol)を加え、その反応混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸イソブチル(78μL、0.57mmol)を加え、10分後、その反応物を4℃まで温めた。1.5時間後、MTL(151mg、0.57mmol)の1:1 アセトン:水(4mL)溶液を加え、その反応混合物を、室温で、10時間攪拌した。この反応混合物を乾燥状態まで蒸発させ、そしてシリカ95:5ジクロロメタン/MeOH〜95:8ジクロロメタン/MeOHでクロマトグラフィーにかけて、無色オイル(137mg、45%)として、この生成物を得た:TLC R0.32(9:1 ジクロロメタン/MeOH)。
上記boc保護リンコサミド(125mg、)のDCM(2.0mL)溶液に、DCE(10.0mL)、トリフルオロ酢酸(5mL)、硫化メチル(0.3mL)および水(0.3mL)の溶液を加えた。その反応混合物を、室温で、40分間攪拌し、次いで、DCE(25.0mL)で希釈した。真空下にて溶媒を除去し、そしてDCEと共に2回蒸発させた。その残留物を、クロマトグラフィー(DCM中のフルオロシル20%MeOH(0.25M NH))で精製して、無色固形物(30.0mg、30%)として、生成物を得た。
(実施例59)
(4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミドの調製)
Figure 2006504673
アルキル化剤として臭化4−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸置換2−メトキシエチルから出発して、一般方法Sで見られる合成手順を使用して、表題化合物を製造した。
Figure 2006504673
Figure 2006504673
Figure 2006504673
適当な場合、市販の出発物質を使って、本明細書中で記述した方法および技術を使用して、上記表1で示すようにして、実施例60および65を調製した。
以下の実施例は、本発明の化合物を試験するのに使用され得る。
(実施例A)
(感受性試験)
化合物は、NCCLS(National Committee for Clinical Laboratory Standards.Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically;Approved standard−fifth edition.NCCLS document M7−A5,NCCLS,Wayne,PA.2000;National Committee for Clinical Laboratory Standards.Methods for antimicrobial susceptibility testing of anaerobic bacteria;Approved standard−fifth edition.NCCLS document M11−A4,NCCLS,Wayne,PA.2001)の微量希釈法に続いて、試験した。アッセイを、丸底ウェルの滅菌プラスチック96ウェルマイクロタイタートレイ(Greiner)中で実施した。
(化合物の調製)
試験化合物のストック溶液およびコントロール抗生物質を、DMSO中で10mg/mLに調製する。所望の最終濃度の100倍の溶媒としてDMSOを用いて、マイクロタイタープレート中で、各行に渡って各薬物の連続的な2倍希釈を行う。列#1〜列#11のウェルは薬物を含み、そしてカラム#12は、薬物を含まない有機体の増殖コントロールとして保存された。母プレート中の各ウェルを滅菌脱イオン水で希釈し、混合し、そして10μLの量を、結果として得られるアッセイプレートの各ウェルに分配する。
(接種量の調製)
ストック培養物を、MicrobankTM(Pro−Lab Diagnostics)法を用いて調製し、−80℃で保存した。好気性の株を増殖させるため、1つのビーズを凍結したバイアルから除去し、そしてTrypticase Soy Agar(Difco)上、Chocolate Agar(Remel)上、もしくはBlood Agar(Remel)上に無菌的に画線し、35℃で一晩インキュベートした。嫌気性菌を、へミンおよびビタミンKを補充したBrucella Agar(Remel)中で培養し、Anaerobic Jar(Mitsubishi)を用いて、35℃で、24時間〜48時間、嫌気状態でインキュベートした。NCCLSガイドライン(National Committee for Clinical Laboratory Standards.Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically;Approved standard−fifth edition.NCCLS document M7−A5,NCCLS,Wayne,PA.2000;National Committee for Clinical Laboratory Standards.Methods for antimicrobial susceptibility testing of anaerobic bacteria;Approved standard−fifth edition.NCCLS document M11−A4,NCCLS,Wayne,PA.2001)による直接コロニー懸濁法(direct colony suspension method)を用いて、標準化された接種物質を調製した。単離されたコロニーを、18時間〜24時間の寒天プレートから選択し、0.9%滅菌生理食塩水中で再懸濁して、0.5 McFarland濁度標準に合わせた。この懸濁液を、15分以内に調製に使用した。
Figure 2006504673
(MICのためのアッセイプレートの調製)
培地を、1.1倍濃度に調製した。(NCCLSによって推奨されるように)Ca++およびMg++を補充したMueller−Hinton Broth MHB(Difco)、5%ウマ溶血液を補充したMHB、HTM Broth(Remel)、もしくはへミンおよびビタミンKを補充したBrucella broth(Remel)。各有機体について、標準化された懸濁液を、滅菌容器内で適切な増殖培地内に希釈した。混合後、薬物含有アッセイプレート中のウェルを90μlの容量で接種した。したがって、各MIC測定のため、各ウェルは、およそ5*105cfu/mLおよび1%より少ないDMSOの接種サイズを有する100μLの最終容量を含有する。
(MICの解釈)
完成したマイクロタイタープレートを、好気性菌のために周囲空気中で16時間〜20時間、35℃でインキュベートし、そして嫌気性菌のために35℃で46時間〜48時間、anaerobe jar(Mitsubishi)中でインキュベートした。VersaMax Microplate reader(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)を用いて、600nmで、各ウェルの光学密度を決定した。MICは、眼に見える細菌増殖の完全な抑制をもたらす最も低い薬物密度として定義される。
(実施例B)
(マウスのS.aureus敗血症における効力)
効力についての研究は、他で公開されたモデルに従って、S.aureusマウス敗血症モデルにおいて行った(Goldstein,B.P.,G.Candiani,T.M.Arain,G.Romano,I.Ciciliato,M.Berti,M.Abbondi,R.Scotti,M.Mainini,F.Ripamontiら、1995.Antimicrobial activityof MDL 63,246,a new semisynthetic glycopeptide antibiotic Antimicrob Agents Chemother.39:1580−1588.;Misiek,M.,T.A.Pursiano,F.LeitnerおよびK.E.Price 1973.Microbiological properties of a new cephalosporin,BL−S 339:7−(phenylacetimidoyl−aminoacetamido)−3−(2−methyl−1,3,4−thiadiazol−5−ylthio methyl)ceph−3−em−4−carboxylic acid Antimicrob Agents Chemother.3:40−48)。
(化合物の調製)
化合物を、経口投与のため、2%のTween 80に溶解したか、または静脈内投与のため、0.9%NaCl溶液に溶解した。化合物を、細菌の接種の1時間後に投与した。バンコマイシンもしくはアンピシリンをコントロールとして用いた。
(効力モデル)
MDS Pharma Servicesから得た雄もしくは雌のICRマウス(22±2g)を評価に用いた。食物もしくは水を自由に与えた。6匹のマウス(22±g)の群を実験に用いた。マウスに、Staphylococcus aureus Smithを、5%ムチン(Sigma)を含有するBrain Heart Infusion Broth(Difco)0.5mL中に104CFUとして、腹腔内に接種した。細菌接種に続いて、死亡率を1日に1回、7日間記録した。
本発明は、種々の特定の物質、手順、および実施例を参照することによって本明細書中に記載および図示されたが、本発明が、その目的のために選択された特定の物質、および手順の組み合わせに制限されないことが理解される。このような詳細の多数の変化が、当業者によって理解されるように、示され得る。
(実施例C)
(インビボ動物モデル)
対象の発明の種々の化合物のインビボ活性を、標準Staphylococcus aureus敗血症モデル(MDS Pharma Services,Bothell,WA)において評価した。
MDS Pharma Services animal breeding centerから提供された雄のICR由来マウス(ICRは、異型交配マウスの系統である)に、LD90−100の、ムチン(Sigma)を含有するBHI broth 0.5mL中のStaphylococcus aureus(Smith;ATCC19636)を、腹腔内に接種した。化合物は、2%Tween 80(Sigma)中に処方され、そして単回用量を、細菌接種の1時間後、経口的に投与した。死亡率を、毎日、7日間モニタリングした。
以前の研究で、クリンダマイシン(市販のリンコサミド(Sigma))に関して、経口ED50(すなわち、50%のマウスを防御する濃度)が19.9mg/kgであることが決定された。試験した本発明の化合物をスクリーニングするため、化合物を、10kg/kgで8匹のICRマウスの群に投与し、そしてその濃度での生存数を、クリンダマイシンと比較した。結果を、下記の表に示す。
Figure 2006504673
実施例35由来の化合物をより高い用量で試験する場合、マウスの生存数は増加すると考えられる。

Claims (17)

  1. 式(I)の化合物、およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩:
    Figure 2006504673
    ここで:
    は、アルキルである;
    およびRは、別個に、H、アルキル、ヒドロキシ、フルオロまたはシアノアルキルであるか、または、RおよびRの一方は、=NORであり、そして他方は、存在しないか、またはRおよびRの一方は、=CHであり、そして他方は、存在しないが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;RおよびRの一方がフルオロであるとき、他方は、水素またはヒドロキシではない;そしてRおよびRの一方がヒドロキシであるとき、他方は、フルオロ、水素またはヒドロキシではない;
    は、H、アルキル、ヒドロキシアルキル、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)O]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環からなる群から選択され、ここで、pは、0または1であるが、但し、−C(O)O−置換アルキルは、以下を含まない:
    Figure 2006504673
    は、Hまたはアルキルである;
    は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
    mは、1または2である;
    但し、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
    Figure 2006504673
  2. 式(II)の化合物、およびそれらのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩:
    Figure 2006504673
    ここで:
    は、アルキルである;
    およびRは、別個に、H、アルキルまたはシアノアルキルであるが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;
    は、H、アルキルまたはヒドロキシアルキルである;
    は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
    mは、1または2である;
    但し、式IIの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
    Figure 2006504673
  3. 式(III)の化合物、およびそれらのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩:
    Figure 2006504673
    ここで:
    は、アルキルである;
    およびRは、フルオロである;
    は、H、アルキルまたはヒドロキシアルキルである;
    は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
    mは、1または2である;
    但し、式IIIの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
    Figure 2006504673
  4. 式(IV)の化合物、およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩:
    Figure 2006504673
    ここで:
    は、アルキルである;
    およびRは、別個に、H、アルキル、ヒドロキシ、フルオロまたはシアノアルキルであるか、または、RおよびRの一方は、=NORであり、そして他方は、存在しないか、またはRおよびRの一方は、=CHであり、そして他方は、存在しないが、但し、RおよびRの両方がHになることはない;RおよびRの一方がフルオロであるとき、他方は、水素またはヒドロキシではない;そしてRおよびRの一方がヒドロキシであるとき、他方は、フルオロ、水素またはヒドロキシではない;
    は、−C(O)O−アルキレン−シクロアルキル、−C(O)O−アルキレン−置換シクロアルキル、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−[C(O)O]−アルキレン−複素環、−[C(O)O]−アルキレン−置換複素環からなる群から選択され、ここで、pは、0または1であるが、但し、−C(O)O−置換アルキルは、以下を含まない:
    Figure 2006504673
    は、Hまたはアルキルである;
    は、該環内の同一または異なる炭素上で、単一または複数置換できるが、別個に、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルコキシアルコキシ、置換酸素、置換窒素、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、−(CH−OH、−(CH−NR、−アルキレン−Rおよびそれらの分枝鎖異性体からなる群から選択され、ここで、Rは、モノフルオロフェニルおよびモノクロロフェニルから選択され、ここで、nは、1〜8(それらを含めて)の整数であり、そしてRおよびRは、Hまたはアルキルである;そして
    mは、1または2である;
    但し、式IVの化合物は、以下からなる群から選択される生物体の少なくとも1種に対して、32μg/mL以下の最小阻止濃度を有する:
    Figure 2006504673
  5. が、H、アルキルまたは置換アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  6. が、メチルである、請求項1に記載の化合物。
  7. 以下からなる群から選択される、化合物およびそれらのプロドラッグ、互変異性体または薬学的に受容可能な塩:
    4−メトキシ−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(4,4−ジフルオロ−ブチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)プロピル]−アミド;
    4−エチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−メチル−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル−アミド;
    1−メチル−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[3−シアノ−2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−エチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル}−アミド;
    1−メチル−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシイミノ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−メチル−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メトキシイミノ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    5−ブチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)プロピル]−アミド;
    4−(3−メチル−ブチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル−プロピル]−アミド;
    4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−メチル−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2,2−ジフルオロ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2,2−ジフルオロ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4[3−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−[3−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(2,2−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−プロピル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−プロピル)−4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−(3−メチル−ブチル)−ピロリジン−2−カルボン酸
    [2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル−プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−ペンチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2,2−ジフルオロ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ペンチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(1−エチル−プロピル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−イソプロピル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ブチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−シクロヘキシル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−エチル−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−ペンチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−プロピル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    2−[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピルカルバモイル]−4−プロピル−ピペリジン−1−カルボン酸 9H−フルオレン−9−イルメチルエステル;
    2−[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピルカルバモイル]−4−プロピル−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
    2−[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピルカルバモイル]−4−プロピル−ピペリジン−1−カルボン酸フェニルエステル;
    4−(4,4−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル−プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−ブチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−ペンチル)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(2,2−ジフルオロ−エチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3,3−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(5,5−ジフルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(5−フルオロ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(4−フルオロ−ブチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3−エチル−3−ヒドロキシ−ペンチル)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ブトキシ−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ペンチロキシ−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(4−フルオロ−ブトキシ)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ブチル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−アリル]−アミド;
    1,4−ジエチル−ピペリジン−2−カルボン酸(2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3−フルオロ−プロポキシ)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−(3,3,3−トリフルオロ−プロポキシ)−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−イソブチル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−プロピル−ピペリジン−2−カルボン酸[2,2−ジフルオロ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−フルオロ−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−ブチル−4−フルオロ−ピロリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミド;
    4−フルオロ−4−プロピル−ピロリジン−2−カルボン酸[2−ヒドロキシ−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)プロピル]−アミド。
  8. 薬学的に受容可能な担体と請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量とを含有する、医薬組成物。
  9. 哺乳動物における微生物感染を治療する方法であって、該哺乳動物に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
  10. 前記化合物が、医薬組成物中で、前記哺乳動物に、経口、非経口、経皮、局所、直腸または鼻内投与される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記化合物が、約0.1mg/体重1kg/日〜約100mg/体重1kg/日の量で投与される、請求項9に記載の方法。
  12. 前記化合物が、4−プロピル−ピペリジン−2−カルボン酸[2−メチル−1−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルスルファニル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−プロピル]−アミドである、請求項7に記載の化合物。
  13. 以下の構造を有する化合物:
    Figure 2006504673
  14. 薬学的に受容可能な担体と請求項13に記載の化合物の治療有効量とを含有する、医薬組成物。
  15. 哺乳動物における微生物感染を治療する方法であって、該哺乳動物に、請求項13に記載の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
  16. 哺乳動物における微生物感染を治療する方法であって、該哺乳動物に、請求項14に記載の医薬組成物を投与する工程を包含する、方法。
  17. およびRの一方が、水素であり、そしてRおよびRの他方が、メチルである、請求項1に記載の化合物。
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