JP2006504320A - スイッチオンの間の画像美しさを改良させる方法および装置 - Google Patents

スイッチオンの間の画像美しさを改良させる方法および装置 Download PDF

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Abstract

陰極線管(CRT:cathode ray tube)ディスプレイに表示した際のビデオ信号の美的欠点を、受像管特性(例えば赤、緑、青増幅器ならびに受像管の立ち上がり動作のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化)および受像管の両方を補償する事により、抑制するための方法および装置が開示される。1つの方法は、ディスプレイのスイッチオフの間に保存されていたビデオ信号のための利得設定を加えることである。他の方法は、第1および第2利得設定による第1および第2テストを行うことである。これらのテストの結果、ビデオ信号をアンブランクする時点が予測される。

Description

本発明は、テレビジョンに関し、特に、赤、緑および青(RGB)の増幅器ならびに受像管のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化の結果としての画像の美的欠点を抑制する、スイッチオン手順を有するテレビジョンに関する。
テレビジョンがスイッチオンされると、視聴者は、画像が見えるようになるまで数秒間待たなければならない。このため、画像が見える前に、テレビジョンの音が聞こえるようになる。待ち時間(画像が現れる前の時間)が長すぎると、視聴者は退屈するかもしれない。しかしながら、画像の投影が早すぎる場合、画像は、美的欠点(例えば画質の悪さ)を負うことになる。従来製造されているテレビジョンには、多様なスイッチオン状態が存在するため、可能な最短の待ち時間により欠点のない画像を得ることは、困難である。
例えば、陰極線管(CRT:cathode ray tube)ベースのディスプレイを有するテレビジョンの立ち上がりフェイズは、受像管の予熱時間を必要とする。受像管の構造および環境パラメータに応じ、このような余熱時間は、5〜10秒かかる場合がある。この時間の間に、カソード周りでの電子放出は不定であり、これは、ぼやけて変色した、悪い画質をもたらす場合がある。立ち上がりフェイズの間に悪い画質を避けるために、CRTは、温まるまでの間、ブランクされる。
受像管の予熱の間における、管の電圧/電流(V/I)曲線は、どのくらいの期間テレビジョンがスイッチオフされていたかに依存する。例えば、温かい受像管(素早くスイッチオフし、再度オンにした結果など)の立ち上がりフェイズは、冷たい受像管の立ち上がり動作とは異なる。従前の設計における、スイッチオンの後の、受像管をアンブランキングするための固定遅延、または、アンブランキングするためのしきい値電流の検出は、最適な立ち上がりフェイズを提供していなかった。また、ブラック電流ループついての所定範囲内の検出器と組み合わせた(固定遅延を伴う)画像の投影は、立ち上がりフェイズの間に発生するさまざまな問題を解決していなかった。
画像のブランキングを行う特許の例としては、ダフィールド(Duffield)に対し発行された米国特許第5,194,954号、“AUTOMATIC CHANNEL SAMPLING PICTURE-IN-PICTURE CIRCUITRY”、センゴク(Sengoku)に対し発行された米国特許第4,748,497号、“TELEVISION RECEIVER AUTOMATIC COLOR TEMPERATURE ADJUSTING SYSTEM WITH START UP CONTROL”、ベーカー(Baker)らに対し発行された米国特許第4,188,641号、“STARTUP CIRCUIT FOR A TELEVISION RECEIVER”、およびショバネク(Chovanec)に対し発行された米国特許第4,129,885号、“WARM-UP COMPENSATION SYSTEM FOR PICTURE TUBE”が挙げられるが、これらのうちのいずれも、本発明のニーズを満たしていない。
以下により詳細に示されるように、本発明は、立ち上がりの際のテレビジョンにおいて画像をブランクする従来のスイッチオン手順とは、構造、方法論およびアプローチにおいて、大幅に異なる。
本発明は、ビデオ信号をテレビジョンまたは受像管に投影する前の時間を、顕著な美的欠点なしに最短化する、立ち上がり手順および回路を提供する。テレビジョン立ち上がり制御回路が、受像管特性(例えば赤、緑、青の増幅器ならびに受像管のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化)およびこのような受像管の温度動作(例えば温かい受像管および冷たい受像管の立ち上がり動作)の両方を、補償する。
一実施形態において、テレビジョンがスイッチ“オフ”された際に保存された、最後の利得設定を用いて、テレビジョンがスイッチ“オン”される際に、ビデオ信号を制御し、カソードカットオフおよび駆動レベルを安定化させる。このような利得設定は、受像管特性(例えばスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化)からは独立している。他の実施形態においては、これらの特性および温度動作により固定される立ち上がり曲線を用いて、予測を行い、テレビジョンがスイッチ“オン”される際の最適な立ち上がり動作を達成することができる。
ここで図1を参照すると、テレビジョン立ち上がり制御回路10は、利得ループL1と、オフセットループL2と、ブランキング制御サブ回路B1と、を含んでおり、赤、緑および青(RGB)の増幅器28ならびに受像管70のスプレッド(spread)、温度ドリフトおよび老朽化の結果としての、画像の美的欠点を抑制する。テレビジョン立ち上がり制御回路10は、偶数フィールドごとに、オフセットループL2により、また、奇数フィールドごとに、利得ループL1により、連続的なカソードの調整を提供する。オフセットループL2におけるフィードバック信号は、アナログ信号である。偶数フィールドごとに、10μA点の測定が行われ、3つのカソードのカットオフを安定化させる。オフセットループL2におけるキャパシタC1により、保持時間が短くなる。カットオフにおけるドリフトは、画像内容の変化により、非常に高速となる場合がある。
一方で、利得ループL1におけるフィードバック信号は、デジタル信号であり、その出力は、アナログ信号に変換される。奇数フィールドごとに、基準電流150または220μA点の測定を行い、3つのカソードの駆動を安定化させる。利得ループL1におけるデジタル−アナログ変換器(DAC)48のおかげで、保持時間が比較的長いので、40msecごとに測定を行う必要はない。さらに、利得におけるドリフトは、比較的に非常に遅い。
さらに図1を参照して、テレビジョン5における、テレビジョン立ち上がり制御回路10の概略図を、詳細に説明する。テレビジョン立ち上がり制御回路10は、ライン12Aにおけるビデオ入力ソース(video)と、ライン12Bにおける電圧基準ソース(Vref)とを備える。ライン12Aおよびライン12Bは、スイッチSW1に結合される。スイッチSW1は、ラインAに出力を有する。ラインAは、それぞれスイッチSW2およびSW3を介して結合された、第1および第2テスト電流基準ソースItest1およびItest2を有する。
ラインA上の入力ソースは、また、乗算器20(以下、“利得ループ乗算器20”と称する)に結合される。利得ループ乗算器20からの出力は、ラインBにおいて、加算器22(以下、“オフセットループ加算器22”と称する)の入力に結合される。オフセットループ加算器22からの出力は、ラインCにおいて、ブランキング制御サブ回路B1の加算器24(以下、“ブランキング加算器24”と称する)に入力される。ブランキング制御サブ回路B1からの出力は、ラインDにおいて、電流−電圧変換器26に入力される。電流−電圧変換器26の出力は、ラインEにおいて、RGB増幅器28に入力される。RGB増幅器28からの出力は、テレビジョン5内の受像管70に送られる。
ブランキング制御サブ回路B1を、ここで詳細に説明する。ブランキング制御サブ回路B1は、第1および第2ブランキング電流基準ソース30および32を含んでいる。第1および第2ブランキング電流基準ソース30および32は、第1および第2スイッチSW4およびSW5にそれぞれ結合されている。立ち上がりフェイズの間に、画像は、図4A、図4Bおよび図4Cに示されているスイッチ状態に基づき、ブランキング制御サブ回路B1によってブランクされる。
ブラック電流ループ(例えば、利得ループL1およびオフセットループL2)を、ここで詳細に説明する。RGB増幅器28からの、ラインGにおける、フィードバック電流Iは、利得ループL1およびオフセットループL2に供給される。本発明の好適な実施形態においては、電流ソース34からの基準電流は、10μA電流を供給し、スイッチSW6を介してスイッチオンされる。フィードバック電流Iは、利得ループL1が非アクティブの場合、かつ、オフセットループL2がアクティブの場合に、ラインGにおいて、スイッチSW8を通り、キャパシタC1を介して、オフセットループ加算器22に流れる。キャパシタC1は、グランドと、スイッチSW8およびオフセットループ加算器22との間に結合される。
一般的に、オフセットループL2の機能は、CRTのカソードのカットオフ電圧の安定化である。カットオフ測定が、偶数フィールド(40msec)ごとに、オーバースキャン内の3つの連続するラインの間に実行される。受像管70の一部である、電圧グリッド2(VG2)が、ハイテンション電圧(EHT:high tension voltage)の負荷に依存するため、ループは、連続して調整される。テレビジョン用途向けには、EHTは、ほぼ30kVとすることができる。
利得ループL1がアクティブの場合、フィードバック電流Iは、ラインGにおいて、それぞれ基準電流Iref1およびIref2を受ける第1および第2演算増幅器38および40に供給される。第1演算増幅器38は、アップ/ダウンカウンタ42に供給する。演算増幅器40の出力は、アップ/ダウンカウンタ42と、受像管ウォーム(PTW:Picture Tube Warm)レジスタ52の両方に供給する。利得ループL1における、第1および第2演算増幅器38および40の動作は、以下の表1において示されている。
アップ/ダウンカウンタ42は、入力として、ロード済プリセット利得(LPG:Loaded Preset Gain)レジスタ58、プリセット利得レジスタ56、イネーブル利得ループ(EGL:Enable Gain Loop)レジスタ54およびPTWレジスタ52のレジスタ内容を受け取る。アップ/ダウンカウンタ42の出力は、加算器44に送られる。加算器44は、また、入力として、白色点(WP:White Point)RGB調整レジスタ64のレジスタ内容を受け取る。WPレジスタ64およびカソード駆動レベル(CL:Cathode Drive Level)レジスタ62は、製造業者により事前に格納されたデータを記憶しており、製造ラインにおいて、製造プロセス中に、テレビジョンを製造業者の仕様に従って調整するために用いられる。
動作において、利得ループL2がイネーブルされ、フィードバック電流がラインGにおいて低すぎる(Iref1より低い)場合、アップ/ダウンカウンタ42がカウントアップし、利得ループ乗算器20への出力を、フィードバック電流がラインGにおいてIref1より上になるまで、DAC48を介して増加させる。PTWレジスタ52は、I入力が>5μAの場合(フィードバック電流が、選択された150または220μAのオフセット電流を超えた場合)、ハイであり、I入力が<5μAの場合、ローである。PTWレジスタ52の状態は、演算増幅器40の出力に基づいている。スイッチSW7は、2つの電流ソース36Aおよび36Bの間で切り替えられるようになっている。好適な実施形態においては、2つの電流ソース36Aおよび36Bは、それぞれ220μAおよび150μAである。
利得ループL1は、受像管70の白色点を安定化させる。したがって、赤、緑および青(RGB)の増幅器28ならびに受像管70のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化に対して、利得は独立になる。利得ループL1は、EGLレジスタ54からのバスビットにより、アクティブにされ、3つの連続ラインにおける奇数フィールドの間に、利得を調整する。好ましくは、利得ループL1は、特定の短い時間、例えばチャンネル切替えの間にのみアクティブとなり、利得ループL1およびオフセットループL2とテストラインの可視性との間の相互作用を防止する。
好適な実施形態において、利得ループL1の基準電流Iref1は、200と150μAの間で、任意に選択される。利得測定の結果は、状態利得測定レジスタ60に格納され、スイッチオフモードの間は、外部メモリに格納され、テレビジョンが再度スイッチ“オン”された後に、プリセット利得レジスタ56にロードされる。
白色点RGB調整レジスタ64、カソード駆動レベルレジスタ62、および状態利得測定レジスタ60は、加算器44を介して組み合わされ、レジスタ46に格納され、デジタル−アナログ変換器(DAC)48を介して利得乗算器20を駆動し、ラインAにおけるビデオソース12Aからのビデオ信号のための、最適な信号対ノイズ比(S/N)を得る。
プリセット利得がロードされると、利得ループL1がディセーブルされる。EGLがイネーブルされると、利得ループがイネーブルされる。ループの利得は、アップ−ダウンカウンタ42の値により制御される。
利得ループ
ここで図4Bを参照すると、利得ループL1測定のためのスイッチSW1,SW2,SW4,SW5,SW6およびアップ/ダウンカウンタ42の状態が示されている。利得ループがアクティブの場合、EGLレジスタ54は、“1”に等しく(EGL=1)、LPGレジスタ58は、“0”に等しい(LPG=0)。3つの連続するラインの間、垂直ブランキングが終わる直前に、利得測定が、奇数フィールドごとまたは1つおきのフィールドごとに行われる。テストラインの間に、フィードバック電流Iが、表1に示されたパラメータに基づいてチェックされる。
Figure 2006504320
プリセット利得レジスタ56は、利得ループL1への入力(リード)であり、状態レジスタ60は、利得ループL1からの出力(ライト)である。利得の状態は、外部メモリにロードすることができ(スイッチオフ状態の間、値を保持することができ)、スイッチオンの間に、プリセット利得レジスタに再ロードされる。
オフセットループ
ここで図4Aを参照すると、オフセットループL1測定のためのスイッチSW1,SW3,SW4,SW5,SW7およびSW8の状態が示されている。オフセットループL2がアクティブである場合、利得ループL1はアクティブでない。オフセットループは、1つのフィールドにおいてアクティブであり、利得ループは他のフィールドにおいてアクティブにすることができる。オフセットループは、3つのチャンネルのカットオフレベルを制御する。3つの連続ラインの間、垂直ブランキングが終わる直前に、オフセット測定が行われる。オフセットループL2がアクティブの場合、EGLレジスタ54は“0”に等しく(EGL=0)、LPGレジスタ58は“1”に等しい(LPG=1)。アップ/ダウンカウンタ42は、アクティブでない。ラインGにおけるフィードバック電流は、利得決定のためにチェックされない。しかしながら、プリセット利得レジスタ56に存在する値が、アップ/ダウンカウンタ42にロードされ、利得ループ乗算器20の利得が制御される。
立ち上がりフェイズ
ここで図4Cを参照すると、立ち上がりフェイズにおける、スイッチSW1,SW2,SW4,SW5,SW6の状態およびPTWレジスタ52のリード状態が示されている。立ち上がりフェイズの間、EGLレジスタ54は“1”に等しく(EGL=1)、LPGレジスタ58は“1”に等しい(LPG=1)。テストラインは、利用可能であるが、利得ループL1は、アクティブでない。代わりに、利得ループL1の利得が、プリセット利得レジスタ56において、プリセット利得値によって固定される。PTWレジスタ52の状態ビットは、I入力>5μAの場合、ハイ(“1”)になる。
立ち上がりフェイズの間に、テレビジョンがスイッチ“オン”されると、プリセット利得レジスタ56に、状態利得レジスタ60内の情報がロードされる。回路10の設計を簡素にするために、状態レジスタ60は、外部メモリの一部であると仮定されている。テレビジョンがスイッチ“オフ”されると、状態レジスタ60の値が、外部メモリに格納される。テレビジョンがスイッチ“オン”された後、外部メモリに格納された値が、プリセット利得レジスタ56にロードされ、画像が投影される前に、ソフトウェア立ち上がりアルゴリズムの定義に使用することができる。
立ち上がりフェイズの間の動作において、スイッチSW1が、垂直ブランキング期間の間にビデオ信号をディセーブルにし、ブランキングが、テストラインの間を除いて、スイッチSW5によって挿入される。3つの連続するラインの間、垂直ブランキングが終わる直前に、利得測定が行われる。1つのフィールドにおいて、オフセットループが、CRTのカソードのカットオフを制御し、他のフィールドにおいて、カソードの利得(駆動レベル)が安定化される。テストパルスが、スイッチSW2およびSW3によって、内部で生成される。立ち上がりフェイズの間、EGLは“1”に等しく、LPGは“1”に等しく、プリセット利得レジスタ56の値は、状態レジスタ+“x”の前の値に等しく、ここで、xの値は、利用者のソフトウェアによって固定される。ソフトウェア立ち上がりアルゴリズムが、“x”の値を決定する。RED利得測定の間に、入力電流が5μAを超えると、PTW状態ビットが、“0”から“1”に切り替わる。
本発明に係る立ち上がり手順において、受像管の投影の前の時間を、美的欠点なしに最短化することができる。従来の立ち上がりシステムにおいては、このような解決方法は、一般的に、受像管特性(例えばRGB増幅器28および受像管70のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化)と温度動作(例えば温かい受像管および冷たい受像管の立ち上がり動作)を、区別していなかった。これらの特性および温度動作により固定される立ち上がり曲線を予測することにより、変化する特性および温度動作に対して、最適な立ち上がり動作を達成することが可能である。
立ち上がりフェイズの間、画像が、ブランキング制御サブ回路B1によって、垂直インターバル(オーバースキャン)においてのみ、ブランクされ、テストラインがオフセットループL2の間にブラック電流ループ向けに生成される。立ち上がりフェイズの間、利得ループL1を用いて、受像管70が(ほぼ)温かいかどうかがチェックされ、あるいは立ち上がり曲線が予測される。RGB出力のテストパルスのレベルは、WPレジスタ64、CLレジスタ62および状態利得測定レジスタ60と共にソフトウェアにより選択することができる。
テレビジョン製造業者は、一回の簡素なチェックを行って、画像を投影することができる。ソフトウェアにより自由に選択される、特定のテスト電圧において、受像管70のフィードバック電流が、チェックされる。フィードバック電流が、選択された150または220μAのオフセット電流を超えると、PTW(Picture Tube Warm)レジスタ52が、“1”となる。メモリ設定を再ロードした後、画像を、追加的な固定遅延期間をおいて、またはおかずに、投影することができる。
ここで図2に参照されるように、より良い予測のために、保存された立ち上がり曲線データを使用し、2回のチェック(例えばテスト1およびテスト2)を行うことにより、2つの交点を生成する。その後、テスト1およびテスト2の測定結果を用いて、受像管の最適な投影時点(tx遅延)および条件を、計算する。テスト1およびテスト2は、利得乗算器20を制御するための異なるプリセット値(ソフトウェアアルゴリズムによって保存および決定)による、PTWのチェックである。
図2の曲線は、温かい受像管70および冷たい受像管70において、テレビジョンがスイッチ“オン”された後の、美的欠点を抑制した画像の異なる投影時点を示している。曲線C100は、温かいCRTのための好適な立ち上がり曲線である。曲線C110は、冷たいCRTのための好適な立ち上がり曲線である。
温かいCRTにテスト1およびテスト2を行うにあたり、点P100およびP102が作成される。点P100およびP102の時間差は、時間T1である。容易に理解できるように、製造業者が、受像管70の特性が点P103に達した際に画像を投影したい場合、回路10は、時間T1の遅延(最適な投影時点)の後にブランキングを解除する。ここで、時間T1の遅延は、点P102と点P103の時間差である。
冷たいCRTにテスト1およびテスト2を行うにあたり、点P100’およびP102’が作成される。点P100’およびP102’の差は、時間T2である。容易に理解できるように、製造業者が、受像管70の特性が点P103’に達した際に画像を投影したい場合、回路10は、時間T2の遅延(最適な投影時点)の後にブランキングを解除する。ここで、時間T2の遅延は、冷たいCRT立ち上がり曲線C110上の、点P102’と点P103’の時間差である。
立ち上がり手順
ここで図3を参照すると、本発明に基づく立ち上がり手順の概略フローチャートが示されており、ステップ100で開始している。ステップ100において、スイッチ“オフ”状態が判断される。ステップ100に続く、ステップ105において、利得設定が保存される。ステップ105に続く、ステップ110において、スイッチ“オン”状態が判断される。ステップ110に続く、ステップ115において、テレビジョンがスイッチ“オン”され、立ち上がりの間に画像がブランクされる。ステップ115に続く、ステップ120において、テスト電圧またはテストラインが、垂直インターバル(オーバースキャン)の間に印加され、オフセットループL2を介してカットオフが安定化される。テスト電圧またはテストラインを印加する際は、LPGを、“1”に設定し、ループの利得を、プリセット値レジスタ56が外部メモリ+“x”に記憶されたプリセット値に等しく設定されるように、固定する。EGLは、“1”に設定され、テストラインが、自動的に生成される。
ステップ120に続く、ステップ125において、PTWが“1”になり、メモリ設定が再ロードされる。ステップ125に続く、ステップ130において、追加的な遅延なしに、画像が投影され、ブランキングが除去される。プリセット利得レジスタ56内のプリセット値は、元のプリセット値に等しい。さらに、EGLレジスタ54が、“0”に等しく設定され(任意)、LPGレジスタ58が、“0”に等しく設定される。
通常の動作の間は、外部メモリ設定は、状態ビットの最後の結果に等しい。立ち上がりフェイズの間のみ、プリセット利得値は、状態ビットと異なり、これによって、フィードバック電流がオフセット電流を超え、PTWレジスタ52が“1”になるようにしている。
ここで図5を参照すると、図2の曲線を使用した、本発明に基づく立ち上がり手順の概略フローチャートが示されており、ステップ200で開始している。ステップ200において、画像は、立ち上がりの間ブランキングされている。立ち上がりの間、テレビジョンは、スイッチ“オン”されている。ステップ200に続く、ステップ205において、第1テスト電圧またはテストラインが、垂直インターバル(オーバースキャン)の間に印加される。テスト電圧またはテストラインを印加する際は、LPGを“1”に設定し、ループの利得を固定する。プリセット値は、プリセット値+“x”に等しい。EGLは、“1”に設定され、テストラインが、自動的に生成される。ステップ205に続く、ステップ210において、第2テストが、異なるプリセット値を用いて行われる。ステップ210に続く、ステップ215において、受像管70の最適な投影時点txおよび条件が、計算される。
ステップ205におけるテスト1の間、垂直インターバル(オーバースキャン)の間の第1テスト電圧またはテストラインが、印加される。これは、LPG=1およびEGL=1により自動的に行われ、プリセット値は、プリセット値+“x1”に等しい。テスト1の間、PTWレジスタ52がチェックされる。ステップ210におけるテスト2の間、垂直インターバル(オーバースキャン)の間の第2テスト電圧またはテストラインが、チェックされる。ここで、プリセット値は、プリセット値+“x2”に等しい。再びテスト2の間に、PTWレジスタ52がチェックされる。
本発明のさまざまな修正および代わりの実施形態が、上述の説明に鑑みて、当業者に明らかとなるであろう。したがって、この説明は、例示のみとして解釈されるものであり、当業者に対し、本発明を実施するための最良の形態を教示することを目的としている。実施形態の詳細は、本発明の要旨から逸脱することなく、変更することが可能であり、添付の特許請求の範囲内のすべての修正の独占使用は、留保される。
図1は、本発明に係るテレビジョン用のテレビジョン立ち上がり制御回路の概略図を示している。 図2は、美的欠点を抑制した、温かい受像管および冷たい受像管のスイッチオン後の、画像の異なる投影時点のグラフ表示を示している。 図3は、本発明に係る立ち上がりフェイズの概略フローチャートを示している。 図4Aは、本発明に基づくオフセットループ測定のスイッチング図を示している。 図4Bは、本発明に基づく利得ループ測定のスイッチング図を示している。 図4Cは、本発明に基づく立ち上がりフェイズのスイッチング図を示している。 図5は、本発明に係る立ち上がりフェイズの第2の実施形態の概略フローチャートを示している。

Claims (20)

  1. テレビジョンディスプレイがスイッチオンされる際に、ビデオ信号を改良させるための方法であって、
    テレビジョンディスプレイのスイッチオフ状態が検出された際に、前記テレビジョンディスプレイの利得設定を保存するステップと、
    スイッチオン状態が検出された際に、前記テレビジョンディスプレイへのビデオ信号をブランキングするステップと、
    保存された利得設定を適用して、前記ビデオ信号を調整し、前記テレビジョンディスプレイのカソードのカットオフを調整するステップと、
    前記テレビジョンディスプレイへの利得調整された前記ビデオ信号を、アンブランキングするステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 保存された前記利得設定は、前記ディスプレイの赤、緑および青の増幅器ならびに受像管のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化の結果としての前記ビデオ信号の美的欠点を抑制する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記カソードを調整するステップをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記カソードを調整するステップは、
    前記受像管の前記カソードのカットオフを安定化させるために、偶数フィールドごとに、オフセット測定を行うステップと、
    前記カソードの駆動レベルを安定化させるために、奇数フィールドごとに、利得測定を行うステップと、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記オフセット測定を行うステップは、垂直インターバルの間にテストラインを印加するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記利得測定ステップは、前記オフセット測定を行うステップと前記テストラインの可視性との相互作用を防ぐために、チャンネル切り替えの間に開始されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. テレビジョンディスプレイがスイッチオンされる際に、ビデオ信号を改良させるための方法であって、
    スイッチオン状態が検出された際に、テレビジョンディスプレイへのビデオ信号をブランキングするステップと、
    前記ビデオ信号を投影する投影時点を予測するステップと、
    前記テレビジョンディスプレイへの前記ビデオ信号を、予測された投影時点でアンブランキングするステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  8. 前記予測するステップは、
    第1プリセット利得設定を用いて、第1テストを行うステップと、
    第2プリセット利得設定を用いて、第2テストを行うステップと、
    前記第1テストおよび前記第2テストの結果に基づいて、投影時点を計算するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記投影時点のための利得設定を計算するステップをさらに備え、
    前記利得設定は、PTWが1となるように追加利得により増加された、前の利得に等しい、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記計算するステップは、陰極線管(cathode ray tube)についての、立ち上がりウォーム曲線または立ち上がりコールド曲線の関数であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 計算された前記投影時点および計算された前記利得設定は、前記テレビジョンディスプレイの赤、緑および青の増幅器ならびに受像管のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化の結果としての画像の美的欠点を抑制することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. カソードを調整するステップをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  13. 前記カソードを調整するステップは、
    前記受像管の前記カソードのカットオフを安定化させるために、偶数フィールドごとにオフセット測定を行うステップと、
    前記カソードの駆動レベルを安定化させるために、奇数フィールドごとに利得測定を行うステップと、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記オフセット測定を行うステップは、垂直インターバルの間にテストラインを印加するステップを備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記利得測定を行うステップは、前記オフセット測定を行うステップと前記テストラインの可視性との相互作用を防ぐために、チャンネル切り替えの間に開始されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. テレビジョンディスプレイ装置であって、
    スイッチオン状態が検出された際に、テレビジョンディスプレイへのビデオ信号をブランキングするための手段と、
    前記ビデオ信号を投影する投影時点を予測するための手段と、
    前記テレビジョンディスプレイへの前記ビデオ信号を、予測された投影時点でアンブランキングするための手段と、
    を備えることを特徴とする装置。
  17. 前記予測手段は、
    第1プリセット利得設定を用いて、第1テストを行うための手段と、
    第2プリセット利得設定を用いて、第2テストを行うための手段と、
    前記第1テストおよび前記第2テストの結果に基づいて、前記投影時点を計算するための手段と、
    を備えることを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 前記投影時点のための利得設定を計算するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 計算された前記投影時点および計算された前記利得設定は、前記テレビジョンディスプレイの赤、緑および青の増幅器ならびに受像管のスプレッド、温度ドリフトおよび老朽化の結果としての画像の美的欠点を抑制することを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 前記受像管の3つのカソードのカットオフを安定化させるために、偶数フィールドごとにオフセット測定を行うための手段と、
    前記3つのカソードの駆動レベルを安定化させるために、奇数フィールドごとに利得測定を行うための手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の装置。
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