JP2006500214A - 廃水処理プロセスの制御 - Google Patents

廃水処理プロセスの制御 Download PDF

Info

Publication number
JP2006500214A
JP2006500214A JP2004540157A JP2004540157A JP2006500214A JP 2006500214 A JP2006500214 A JP 2006500214A JP 2004540157 A JP2004540157 A JP 2004540157A JP 2004540157 A JP2004540157 A JP 2004540157A JP 2006500214 A JP2006500214 A JP 2006500214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
gas
wastewater
oxygen
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004540157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006500214A5 (ja
Inventor
レドモン、デーヴィッド
− フォックス、イアン トリーヨ
ジェンキンス、トーマス
ヒルガート、ティモシー
− モンソリウ、ファン トリーヨ
Original Assignee
アドバンスド エアレーション コントロール、エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アドバンスド エアレーション コントロール、エルエルシー filed Critical アドバンスド エアレーション コントロール、エルエルシー
Publication of JP2006500214A publication Critical patent/JP2006500214A/ja
Publication of JP2006500214A5 publication Critical patent/JP2006500214A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/006Regulation methods for biological treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/22O2
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/22O2
    • C02F2209/225O2 in the gas phase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/38Gas flow rate
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Accessories For Mixers (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

廃水処理プロセスの連続的自動制御を行うための方法及び装置。或る好ましい態様として、懸濁増殖生物学的処理プロセス、特に活性スラッジプロセスでエアレーションを制御するための方法及び装置。

Description

本発明は、生物学的廃水プロセスの連続的自動制御を行うための方法及び装置に関する。或る好ましい態様では、懸濁した増殖生物学的プロセス、特に活性スラッジプロセスで、エアーレーションを制御することに関する。
参考関連出願
世界中で適用される全ての国際条約及び国内法により、ダビッドT.レドモン(David T. Redmon)、トーマスE.ジェンキンス(Thomas E. Jenkins)、ラン・トリロ・フォックス(lan Trillo Fox)、ジュアン・ド・ジオス・トリロ・モンソリゥ(Juan De Dios Trillo Monsoriu)、及びチモシーD.ヒルガルト(Timothy D. Hilgart)の名前で、夫々2002年9月24日及び2003年6月18日に出願された「廃水処理プロセスの制御」(CONTROLLING WASTEWATER TREATMENTPROCESSES)と題する米国特許仮出願Serial No.60/412,817及び60/479,150(弁理士文書番号3085.004)の主題に関して、国際優先権及び国内優先権の権利を主張するものである。
廃水処理のための生物学的プロセスの殆どの形態は、或る形のエネルギー消費装置を用いて酸素含有ガスを廃水中に導入することを含んでいる。一般に電気モーターはエネルギー消費物であり、廃水の入った一つ以上のタンクに酸素含有ガスを分布させるための駆動力を与える或る種の撹拌器、コンプレッサー、又は送風機に動力を与える。そのような設備を操作するための電気のコストは、最大のものの一つであり、屡々廃水処理プラントの最大操作コストになっていることは以前から明らかになっている。
生物学的処理技術の初期の歴史で、プロセスの制御は「手動」で行われていた。肉眼観察及び通常限界のある基本的な機器によるのでは適切な程度まで役立つことはできないが、プラントを操作する職員は、生物学的プロセスで消費される酸素の量にガスの流れを適合させるようにしてガス流を調節していた。余りにも流れを多くし過ぎたり、やり過ぎたりすると電気を浪費していた。余りにも少なく不足すると、処理の品質が損なわれていた。
技術が進歩するにつれて、一層良好で一層完全な機器を用いて、電気の節約及び一層一貫した処理品質が達成できるようになったことが認められていた。その後、ガス流及びそれらプロセスの他の特徴の自動的制御により、エネルギー節約及び品質の主要な利得を得ることができることが明らかになり始めた。
少なくとも1960年代位の早い時期から、生物学的廃水処理プロセス中への酸素含有ガスの流入を自動的に制御するよう払われて来た尽力には、処理タンク中の廃水のDO(溶解酸素)レベルの測定が含まれてきた。もしDOが予め定められた目標値又は設定点を超えるとガスの流れを自動的に減少し、もしDOが目標値を下回ると、増大させる。この操作方式は、生物学的プロセスの真の酸素及びエネルギー必要量の過不足の問題を小さくするが、解消するものではなかった。
少なくとも1970年代の早い頃から、エネルギーを保存し、プラント流出物の品質に対する規制を強化する必要性が、自動制御の一層よい形態を開発する大きな継続的動機を与えてきた。しかし、付加的及び/又は他の方式の自動制御についての多くの示唆にも拘わらず、実際には、主にDOレベルに基づく制御が極めて普及したままになってきており、エネルギーの浪費及び品質問題への取組みが継続している。
浪費及び品質問題を伴った主にDO測定に基づく制御の人気が今日でも持続していることは、廃水処理のための生物学的プロセスの制御の改良の必要性が、以前から感じられ、不充分なままであることを示唆している。本発明は、この必要性を満たすことを目的とするものである。
(本発明の概要)
本発明は、この必要性を種々のやり方で満たすものである。それは方法及び装置の両方を含む。それらの中には、生物学的廃水処理プロセスを制御する方法及び生物学的廃水処理プロセスを制御するための制御システム装置がある。これらは、機器、工程、及び条件の数多くの異なった組合せを含み、それらの各々が、我々が発明したことの特定の態様を表している。
第一の方法の態様は、廃水の入った少なくとも一つの処理タンク中で、ガス供給システムにより廃水中に与えられた気泡の形で廃水中に酸素含有ガスを導入し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させることにより、少なくとも一部分維持された生物学的プロセスを行うことを含んでいる。溶解した酸素の少なくとも一部分は生物学的プロセスにより消費され、この場合、そのようにして溶解した酸素は、生物学的プロセスにより消費される酸素に対して過剰又は不足を示すことがあり、廃水中へ溶解しなかった前記気泡からのガスに相当するオフガスを受けるための少なくとも一つのガス収集部材が処理タンク中に配置されている。生物学的プロセスの操作は制御システムにより制御され、そのシステムは、前記プロセスが作動している間、ガス収集部材中に収集されたオフガスから制御システムにより取られた、オフガス中の一種類以上のガスの量に関連した測定値に少なくとも部分的に呼応して、そのプロセスに対して連続的制御を及ぼす。本発明は、前記測定により得られたデーターを用い、制御システムに、生物学的プロセスで起きる変化する酸素消費量、そのような変化する酸素消費量に関連を保ちながら、それに呼応して変化する制御値、又は制御値の成分を与え、それら変化する制御値又は成分に基づいた制御信号を発生する。
第二の方法の態様は、廃水の入った少なくとも一つの処理タンク中で、懸濁した増殖エアレーションを含む生物学的プロセスを行うことを含んでいる。このプロセスでは、廃水中に存在する懸濁及び/又は溶解した廃棄物質の生物学的分解が、酸素含有ガスを、ガス供給システムにより廃水中に与えられた気泡の形で廃水中へ導入することにより、少なくとも部分的に維持される。これらの気泡は、廃水の深さの少なくとも一部分を通ってその上表面の方向へ上昇し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させ、その溶解した酸素の少なくとも一部分をその生物学的プロセスにより消費させる。そのように溶解した酸素は、生物学的プロセスにより消費される酸素に対し過剰に含まれるか又は不足を示すことがある。少なくとも一つのガス収集部材を配置し、廃水中に溶解しなかった前記気泡からのガスに相当するオフガスを受ける。この方法は、オフガス中の一種類以上のガスの量に関連した、制御システムにより取られたオフガス測定値に少なくとも部分的に呼応して、プロセス中への廃水の導入及び/又は前記ガス供給システムによりタンク中へ排出されるガスの量について、プロセスが作動している間、連続的制御を及ぼす制御システムによりそのプロセスの作動を制御する。前記測定により得られたデーターを用いて、そのようなデーターに少なくとも部分的に基づいて制御システムにより決定された廃水への溶解酸素供給についての変化する要件に少なくとも部分的に関連した制御値を制御システムに与える。
制御システム装置である第三の態様は、生物学的プロセスが行われる少なくとも一つの廃水処理タンク中に配置された少なくとも一つのガス収集部材を含み、廃水中に導入されたが、溶解しなかった酸素含有ガスの少なくとも一部分に相当するオフガスを処理タンクの中の廃水から収集する。ガス収集部材と接続され、測定を行うことができ、それによりガス収集部材により収集されたオフガス中の少なくとも一種類のガスの量を示すデーターを与えることができる少なくとも一つのガス検出器を含む少なくとも一つの測定機器が存在する。その測定機器に連結された少なくとも一つの制御器も存在し、その制御器は、生物学的プロセス中で起きる変化する酸素消費量について、そのような変化する酸素消費量と関連を維持しながら、それに呼応して変化する制御値、又は制御値の成分を定め、その制御器は、前記制御値又は成分に基づいて制御信号を発生する。
第四の態様は、廃水に懸濁増殖エアレーションを含む生物学的プロセスを行うための少なくとも一つのタンク、及び気泡の形で廃水中に酸素含有ガスを導入し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させ、前記溶解した酸素の少なくとも一部分を生物学的プロセスにより消費させるガス供給システムを含む型の装置を含む。そのようにして溶解した酸素は、生物学的プロセスにより消費される酸素に対し、過剰に含まれか、又は不足を示すことがある。少なくとも一つのガス収集部材を配置し、廃水中に溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受ける。この装置は、幾つかの部品を含む制御システムを有し、ガス収集部材中に収集された少なくとも一種類のガスの量を測定することができる少なくとも一つのガス検出器が存在する。タンク中の廃水と接触している場合、廃水のDOレベルを測定することができるプローブを有する少なくとも一つのDO(溶解酸素)検出器も存在する。少なくとも一つの制御器も含まれ、その制御器は、前記測定値を利用し、廃水への溶解酸素供給の変化する要件に少なくとも部分的に関連した制御値を制御システムに与えることができるコードを含むか、又はそれへのアクセスを有する。
前述の一般的方法及び装置は、場合により、次の特定の方式のいずれか一つ以上で実施されてもよく、それは、一般的方法及び装置の特殊化、及び/又は工程又は他の特徴の追加を含んでいてもよい。単独で又は組合せて用いられる次の選択的方式は、一般的方法及び装置を実施する好ましい方式を表すのみならず、一般的方法及び/又は装置のいずれかと組合せた場合も、本発明に含まれると考えられる。
一般的方法及び/又は装置の態様のいずれにも数多くのこれらの特定の方式を適用することができ、他の特定の方式のいずれか又は全てと組合せることもできる。これらの特定の方式の中には次のものがある:
… 生物学的プロセスが、懸濁増殖エアレーションを含み、それには、廃水中に導入された酸素含有ガスにより少なくとも部分的に維持された、廃水中に存在する懸濁及び/又は溶解した廃棄物質の生物学的代謝が含まれる場合;
… 生物学的プロセスが、連続的流動プロセスである場合;
… 生物学的プロセスが、活性化スラッジ・プロセスである場合;
… 制御システムが、タンクの少なくとも一部分中にプラスのDOレベルを維持する傾向を持つようにプログラムされている場合;
… ガス収集部材が、廃水の表面の所に配置されている場合;
… 廃水の入口及び出口を有するタンクを含み、制御システムが、タンク中の第一及び第二位置にDO測定機器を含み、第一位置は、第二位置よりも入口に近いか、又は第二位置が第一位置よりも出口に近いこと;
… 第一位置が、第二位置よりもガス収集部材に近いか、又は第一位置は入口に隣接し、第二位置が出口に隣接し;或はガス収集部材及び第一位置が夫々第二位置よりも入口に近く、又はガス収集部材及び第二位置が夫々第一位置よりも出口に近く、又はガス収集部材が第一位置と第二位置との間に配置されている場合;
… 上流半部分域と下流半部分域とを有する長いタンクを含むこと;
… 遮蔽板及び/又は他の形態の長手方向分割部材により少なくとも二つの区画に分割された長いタンクを含み、前記区画の少なくとも一つが上流半部分域及び下流半部分域を有すること;
… ガス収集部材が、タンク又はタンク区画の上流半部分域中に配置され、廃水中に溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受ける場合;
… 制御システムが、タンク又はタンク区画の上流半部分域及び下流半部分域中に夫々配置された少なくとも二つのDOプローブを含み、DOレベルに関するデーターを収集する場合;
… 上流端部を有するタンク又はタンク区画を含み、タンクの上流半部分域中に配置されたガス収集部材及びDOプローブの少なくとも一部分が、夫々、上流端部から測定して、タンクの長さの最初の約10%、又は15%、又は20%以内に存在すること;
… 制御システムにより取られたオフガスの測定値が、そのオフガスの組成の少なくとも一部分を表す少なくとも一種類のガスの量に関連している場合;
… 酸素含有ガスが空気であるか、又は空気を含み、制御システムにより取られたオフガスの測定値が、オフガス中の酸素の量、又は二酸化炭素の量、又は酸素と二酸化炭素の量に関連している場合;
… 制御器が、コード、場合によりデーターの表も含むか、又はそれらに対するアクセスを有し、それを補助として前記制御値を定める場合;
… システムが、フィードフォアード制御器として働き、そこで、必要条件制御値及び性能制御値に少なくとも部分的に基づき制御出力を発生させる場合;
… 前記制御値が、必要条件制御値である場合;
… 前記制御値が、必要条件制御値を含む場合;
… 制御値が、制御システムにより決定された生物学的プロセスにより消費される酸素に関連した必要条件制御値を含む場合;
… 前記制御値が、廃水中のDOレベルを目標値へ戻すのに必要な酸素含有ガスの変化量に関連したDO制御値を含む場合;
… 前記制御値が、ガス供給システムの廃水へ酸素を移動させる能力の変動に関連した性能制御値を含む場合;
… 前記制御値が、DO制御値と組合された必要条件制御値を含む場合;
… 前記制御値が、DO変化速度値及びDO制御値と組合された必要条件制御値を含む場合;
… 前記制御値が、性能制御値と組合された必要条件制御値を含む場合;
… 制御システムが、少なくとも一つのガス量調節装置を含み、それが制御システムからの制御入力に呼応して、廃水中へ導入されるガス量を変化又は維持する場合;
… 制御システムが、少なくとも一つの液体流制御装置を含み、それが、制御システムからの制御入力に呼応して、タンク中へ導入される廃水の量を変化又は維持する場合;及び
… 少なくとも第一及び第二のタンクを含み、第二タンクが、第一タンクと同時に制御されるか、又は第一タンクとは独立に制御される場合。
一般的方法の態様の各々に、数多くの特定の方式を適用することができ、他の特定の方式のいずれか又は全てと組合せてもよい。これらの特定の方式の中には、次のものがある:
… 過剰又は不足が、廃水のDO(溶解酸素)レベルの増大又は減少として表現される場合;
… 制御システムにOP(作動性能)データーを与えることを含むこと;
… 制御システムにPS(性能基準)データーを与えることを含むこと;
… PSデーターにより少なくとも部分的に誘導されるRSP(相対的システム性能)データーを制御システムに与えることを含むこと;
… (A)廃水中の一つ以上の場所で、目標DO値とはプラス及び/又はマイナスに異なる廃水中のDOレベルに関連した連続的測定を制御システムが行えるようにすること;(B)制御システムに、必要条件制御値に関連して適用された場合、廃水中のDOレベルの目標DO値からの偏差を少なくとも部分的に相殺するのに充分な大きさのDO制御値を発生させること、を含むこと;
… 制御システムが、廃水中のDOレベルを目標DO値へ移動させるのに必要な酸素の量に関連したDO制御値を発生する場合;
… (A)少なくとも一つのタンク内で、上流部分及び下流部分を有する流通路に沿って廃水が流れ、(B)ガス収集部材が、廃水中に完全には溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受けるように、上流部分に沿って配置され、(C)DOレベルに関するデーターを、流通路の上流部分及び下流部分に沿って夫々配置した少なくとも二つのDOプローブから収集し;(D)制御システムが、連続形式で、少なくとも部分的に、(1)前記ガス収集部材を補助として測定した生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)流通路の上流部分及び下流部分に沿って配置したDOプローブから収集された前記DOレベルデーターとの組合せに関連した、全タンクについての制御値を確定する場合;
… (A)制御システムが、連続形式で、少なくとも部分的に、(1)前記ガス収集部材を補助として測定した生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)廃水流通路の上流部分に沿って配置したDOプローブにより測定されたDOレベルの、第一目標値からの偏差との組合せに関連した制御値を確定し、(B)制御システムが、連続形式で、流通路の下流部分に沿って配置したDOプローブにより測定されたDOレベルの、第二目標値からの偏差に関連したデーターを補助として前記第一目標値を調節する場合;
… 廃水が、プラグ流として流れる場合;
… 廃水が流れる方向に、その方向とは直角の方向の平均の大きさよりも大きな長さを有する流通路に沿って廃水が流れる場合;
… (A)DOレベルの変化速度に関するデーターを、タンク中に配置した少なくとも一つのDOプローブから収集し、(B)制御システムが、連続形式で、全体としてタンクに適用される制御値を確定し、その制御値が、(1)タンクを通る廃水流通路の上流部分に沿ったガス収集部材を補助として測定された、生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)流通路の上流部分及び下流部分に沿って夫々配置した少なくとも二つのDOプローブから収集されたDOレベルデーターと、(3)DO変化速度データーとの組合せに、少なくとも部分的に関連している場合;
… (A)廃水中の一つ以上の場所で、一つ以上の目標DO値とはプラス及び/又はマイナスに異なる廃水中のDOレベルに関連した連続的測定を制御システムが行えるようにすること;(B)制御システムが、廃水中の一つ以上の場所で、廃水中のDOレベルの変化速度に関連した連続的測定を行えるようにすること、そして(C)制御システムに、連続形式で、生物学的プロセスでの酸素消費量と、前記DOレベルと、前記変化速度との組合せに少なくとも部分的に関連した制御値を発生させること、を含むこと;
… (A)制御システムに、連続形式で、廃水中の前記酸素含有ガスを溶解するガス供給システムの能力に関連した性能値を確定させること、及び(B)制御システムに、連続形式で、生物学的プロセス中での変化する酸素消費量に少なくとも部分的に関連した必要条件制御値と前記性能値とを組合させること、を含むこと;
… 制御システムに、連続形式で、(A)ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件の一つ以上を含む動揺するプロセス条件下で、酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの変動する能力に関連した、制御システムにより発生したOPデーターと、(B)前記条件についての予め定められた基準に基づく水及び/又は廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に関連した、制御システムで与えられたPSデーターとの関係に関連したRSP制御値を発生させることを含むこと;
… 少なくとも部分的に、制御システムで与えられ、ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件、の一つ以上に基づくOPデーターを用いて制御値が確定され、前述のいずれかの特性を含む前記条件(単数又は複数)が、制御システムにより決定される場合;
… ガス供給システムによる変動するガス流量で、ガス供給システムが清浄な水で達成することができる酸素移動速度に関連したOTR:Q〔酸素移動速度:流量(oxygen transfer rate : flow)〕データーを含むPSデーターを少なくとも部分的に用いて、制御値が確定される場合;
… (a)システムにより決定された、ガス供給システムが廃水へ酸素を移動することができる速度と、(b)ガス供給システムが清浄な水へ酸素を移動することができる速度との比率に関連した見かけのα値を少なくとも部分的に用いて、制御値が確定される場合;
… (A)ガス供給システムによる変動するガス流量で、ガス供給システムが清浄な水で達成することができる酸素移動速度に関連したOTR:Q(酸素移動速度:流量)制御値を制御システムに与え:(B)(a)システムにより決定された、ガス供給システムが廃水に酸素を移動することができる速度と、(b)ガス供給システムが清浄な水に酸素を移動することができる速度との比率に関連した見かけのα値を制御システムに与え、そして(C)OTR:Qと、見かけのα値とを組合せることによりRSP値を誘導することを含むこと;
… 見かけのα値が、制御システムにより少なくとも部分的に決定され、ガス供給システムが廃水へ移動することができる酸素の量に影響を与えることがあるガス供給システム及び廃水の条件の変化を反映する場合;
… プロセス酸素制御要件(needs)、DOレベル制御要件、及び性能制御要件の中から選択された少なくとも一種類のプロセス制御要件を含むプロセス制御要件に少なくとも部分的に基づいてシステムにより制御値が適用され、前記適用制御値が、その適用制御値の適用時のシステムで利用できるデーターに基づき、特定の要件(単数又は複数)を正確に満足するであろう生物学的プロセス中へのガス及び/又は廃水の流量を生ずるであろう基準制御値の±20%、一層好ましくは10%、更に一層好ましくは5%、最も好ましくは3%以内にある場合;
… プロセス酸素制御要件、DOレベル制御要件、及び性能制御要件の中から選択された少なくとも一種類のプロセス制御要件を含むプロセス制御要件に少なくとも部分的に基づきシステムにより制御値が適用され、それら制御値が、少なくとも一つの流れ調節機器へ直接又は間接的に供給され、連続形式で前記機器へ制御入力を与え、前記機器に廃水へ導入されるガスの量を変化又は維持させ、且つ/又はタンク中へ導入される廃水の量を変化又は維持させる場合;
… 予め定められた一つ以上の時間に亙ってタンク中のDOレベルの変化速度についてのデーターを少なくとも部分的に用いて制御が行われる場合;
… 制御システムが、(1)(a)実際の廃水温度と、(b)選択された基準温度との差、且つ/又は(2)(a)廃水表面に働く実際の気圧と、(b)選択された基準気圧との差に、少なくとも部分的に基づき制御入力を誘導する場合;
… 制御システムが、OUR(酸素取り込み速度)、又はOTR(酸素移動速度)、又はOTE(酸素移動効率)、又はそれらいずれかの組合せに関連した測定値に少なくとも部分的に呼応して制御を及ぼす場合;及び
… 制御システムが、流れ調節機器の制御応答特性に少なくとも部分的に関連した制御値を調節することにより制御入力を誘導する場合。
一般的装置の態様の各々に数多くの特定の方式を適用することができ、他の特定の方式のいずれか、又は全てと組合せることができる。これらの特定の方式の中には、次のものがある:
… 制御システムが、次のもの:廃水温度を測定するための機器;ガス収集部材からのガス流を測定するための機器;廃水の溶解酸素含有量を測定するための機器;及びオフガス中の酸素含有量を測定するための機器;の少なくとも一つを含む場合;
… 制御システムが、廃水温度を測定するための機器、ガス収集部材からのガス流を測定するための機器、廃水の溶解酸素含有量を測定するための機器、及びオフガス中の酸素含有量を測定するための機器、を含む場合;
… 連続形式で、(A)ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件の一つ以上を含む動揺するプロセス条件下で、酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの変化する能力に関連したOP(作動性能)データーと、(B)水及び/又は廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に関連したPS(性能基準)データーとの関係に関連したRSP(相対的システム性能)制御値を定めるコードを含むこと;
… OPデーターを定めるコードを含むこと;
… PSデーターを含むか、又はそれに対するアクセスを有すること;
… 制御システムに記憶されたPSデーターを少なくとも部分的に用いてRSPデーターを定めるコードを含むこと;
… PSデーターがシステム内に記憶され、ガス供給システムによる種々のガス流量でガス供給システムが清浄な水で達成することができるであろう酸素移動速度に関連したOTR:Q(酸素移動速度:流量)データーを含む場合;
… 少なくとも一つの制御部材が制御器に接続され、制御器で発生した制御信号に応答し、生物学的プロセスの少なくとも一つのパラメーターを調節することにより、そのプロセスの少なくとも一部分に亙って制御を行なう場合;
… 更に、タンク中への廃水の導入を制御することができる一つ以上の液体流制御単位装置を含む場合;
… 更に、一つ以上のガス流制御単位装置を含み、それが前記ガス供給システムによりタンク中へ排出されるガスの導入を制御することができる場合;及び
… 更に、必要条件制御値及びDO制御値が、少なくとも部分的にRSP値との関係に基づいている場合、制御システムにより必要条件制御値及びDO制御値に少なくとも部分的に基づく入力を含めた制御入力に呼応して、廃水中に導入されるガスの量を変化又は維持することができる少なくとも一つのガス量調節装置を含むこと。
利点
本発明の或る態様では、エアレーション・システムの酸素消費量及び性能パラメーターを測定する。これは、必要な制御される変数(例えば、空気流量)を、酸素消費量及び設備性能に基づいて予測することができる場合の「予測的」(又はフィードフォワード)制御のための機会を与える。実際には、従来法の制御システムは、排他的に「反作用的」(フィードバック)であったと考えられる。これらの従来法のシステムは、プロセス性能中のエラーに反応し、従って、それらのエラーは従来法の或る制御システムの性能に固有の結果である。フィードバックシステム中に一般に本来備わっているエラーのために、この制御方式で操作されるプロセスで微生物の生物学的活性度は、溶解した酸素レベルの動揺により妥協させることができる。本発明の好ましい態様では、生物学的活性度に重要な変数は、一層安定にすることができ、流出物の変動を減少させる結果になる。
従来法のシステムでの有害なエラーの影響を最小にするために、充分制御された操作で許容することができるであろう最小限のレベルよりも大きな値に目標溶解酸素レベルを設定しようとする傾向が操作する人達にはある。これは、導入の行程で溶解酸素レベルに過剰の減少を起こさないようにする「クッション」を与える。本発明のシステムの或る好ましい態様の操作は一層安定であり、エラーは最小限にするか、又は無くすことができるので、溶解酸素の目標レベルを一層低く設定することができる。このことは、一層大きな効率を生ずることができ、エネルギーコスト及び他の付随するコストを著しく節約する結果になる。
最も肺機能的技術のような液体試料を引き出すシステム中で反応を起させるのに必要なポンプ作動及び時間は、測定方法の開始と結果が得られる時との間の時間のずれを与える結果になる。本発明の好ましい態様の構造のために、早い測定機器の速度を利用して、プロセスの酸素必要量及び溶解性能の決定を真に「リアルタイム」にするか、それに近くすることができる。
本発明の或る好ましい態様では、酸素消費量の変化の影響をリアルタイムで監視する。これらの態様は、工業的関与者又は他の排出元からのスラッジ含有量又は有害汚染物を検出する機会を与える。これらの態様の迅速な応答は、流出物の品質に対するそれらの変化の影響を最小限にし、操作員に適切な補正対策を講じることができるように警告を発するであろう。
現存する或るシステムは、廃水の酸素消費量を測定する。従来の実施で一般的なこととは対照的に、本発明の或る態様は、連続的形式でリアルタイムとしても、エアレーション設備(即ち、拡散器)の性能を測定することができる。これらの測定されたパラメーターには、例えば、酸素移動効率及びα値(実際のプロセス対清浄な水の場合の性能比)が含まれる。本発明の制御システムは、その制御システムにより決定された見かけのα値を適用することができ、それはガス供給システムが廃水へ移動することができる酸素の量に影響を与えることがあるガス供給システム及び廃水の状態の変化を反映している。この情報は、実際のエアレーション・システムの性能に対する知見を与え、汚染により時間と共に起きるシステムの劣化及び/又はエアレーション性能の別の形の劣化を監視する機会を与える。拡散器のクリーニング又は置換は、実際の性能に基づいて最適することができ、クリーニング又は置換を不適切に遅延させたり、早過ぎたりするコストを最小にし、それにより性能及びエネルギー効率が著しく低下する前に、クリーニングを行うことができるようにする。
或る従来のシステムを調整する場合、システムはエラーに反応し、含有量の変化を監視し、パラメーターに影響を与える応答を、観察及び経験から誘導された経験的結果により修正する。例えば、このことは或る「PID」〔比例積分偏差(Proportional-Integral-Derivative)〕制御アルゴリズムについては当て嵌まるが、それは一般にフィードバック制御アルゴリズムにも当て嵌まるものである。エアレーション・システム条件、入ってくる廃棄物及び周囲条件の変化は、調整パラメーターの修正を必要とした。本発明のシステムの応答は、その好ましい態様の或るものではプロセス設備の物理的構成、及び測定されたエアレーション・システムの効果性と既知のものとの組合せに基づいているので、その調整は、エアレーション・システムの状態、入ってくる廃棄物、及び雰囲気の状態の変化の影響を受けにくい。
物理的構成及びエアレーション・システムの性能についてのデーターが記憶されたならば、これらの態様は、既知の性能パラメーターに基づき数学的計算により上記変化に対する応答を予測することができる。
或る従来の制御システムでは、プロセス導入量、生物学的性能、及びエアレーション・システム性能の影響が、システムの変動に対する応答を決定する際に区別されない「集中定数」調整が用いられてきた。プロセスパラメーターの変化は、制御システムの調整の変化を必要とした。本発明の制御システムの或る態様では、プロセス導入量、生物学的性能、及びエアレーション・システム性能に関連したプロセスパラメーターは、個々に監視され、そのようなシステムを一層よい応答性及び一層よい安定性の両方を持つものにしている。
最も肺機能的技術(肺機能としても言及する)のような処理システムの酸素必要量を測定するのに用いられる多くの現存する方法は、エアレーションタンクの内容物の試料を反応セルへ移動することを含んでいる。多くのシステムでは、廃水の酸素必要量を決定するのに、更に別の化学物質を用いなければならない。ポンプ作動及び流体取扱いシステムは、閉塞し易く、かなりの保守点検を必要とする。付加的化学物質は、必要になると操作の付加的コストになる。本発明の好ましい態様は、取り出された液体試料よりもむしろ表面を出たガスを用いているので、そのような閉塞を受けにくく、保守点検は最小限になる。信頼性も向上する。
特にここで開示するか又は開示されなくても、本発明の全ての態様は、必ずしも上記利点の全てを持つとは限らず、同じ利点の組合せを持つとは限らないであろう。更に、本発明の使用者、本発明を含む部品又は完全なシステムの製造業者、及び他の当業者は、本発明の開示を参考として且つ/又は本発明を用いた経験により、上で論じられていない利点を本来含む態様を確認することができるであろう。
種々の好ましい態様
序論
一般に、本発明の制御方法及び装置は、極めて多くの種類の生物学的廃水処理プロセスで有用である。典型的には、これらは、酸素含有ガスによるエアレーションが、一つ以上のタンク中で廃水中のバクテリアにより、例えば、活性スラッジプロセスにより、廃棄物の代謝を維持するプロセスである。これらのプロセスに関連して又はそれらの中で、適当な目的のために他のガス又は蒸気、例えばクリーニン用グガスを用いてもよい、
本発明の制御システムでは、一つ以上のプロセス・パラメーターについてのデーターを受け取るために、どのような形態の測定装置でも用いられ、それらパラメーターにはそのプロセスの全てのパラメーター又はそれに影響を与えるものが含まれていてもよい。そのようなパラメーターには、タンク中の廃水から回収されたオフガス中の一種類以上のガスの種々の量が含まれ、例えば、他のガス及び液体の流量、水の温度、気圧、及び他の変数が含まれていてもよい。これらのパラメーターの測定は、どのような適当な種類の測定機器(単数又は複数)により行なってもよい。それらは、プロセスパラメーターについての必要なデーターに関連し、それらのデーターを制御器に供給するのに用いられる。
電気的形態又は他の形態でも、測定機器のデーターの制御器への出力は、慣用的単位で表された測定パラメーターに直接対応している必要はなく、例えば数字的に正比例している必要はない。しかし、重要な少なくとも幾つかの測定値については、測定されたパラメーターに直接対応する力を与える測定機器を利用することができ、それらの機器が好ましい。
制御器は、種々の可能性の中で、酸素についての一つ以上の変動するプロセス要件に関連した変動する制御値を確定するためのデーター出力を用いる。これらには、必要条件制御値が含まれ、DO制御値及び/又は性能制御値も含まれることがある。これを達成する仕方は、或る程度測定機器の出力及び/又は制御器の能力に依存することがある。
データー出力が測定パラメーターに直接対応していてもいなくても、制御器は、例えば適当な予め計算された制御値を含み、それらとデーター出力値とを整合させる表を含むか、又はそれに対するアクセスを有し、それから制御値のいずれでも誘導できるようにしてもよい。一方、制御器は、データーを受けた時、直接対応するデーター出力を、計算で必要なパラメーターについてそれに利用することができる場合、アルゴリズムから全ての制御値を計算してもよい。データーを受けた時の制御値の計算は、制御器への直接対応するデーター出力が得られない場合でも、例えば、それらのデーター出力をそのような計算で有用な形へ変換するための手段を含むか、又はそれに対するアクセスを有する場合には、可能である。制御値の計算についての詳細な情報を下に与える。
制御器中に存在する種々の制御値を、調節し、又は調節することなく用い、制御器に制御信号を与える。制御バルブ、堰、モーター制御、及び他の機器のようなどのような適当な種類の自動化制御部材(単数又は複数)でも、制御信号をそれらへ伝達する制御器と連結する。それらの信号は、制御値そのものでもよく、或はそれらとは異なったものでもよい。例えば、制御値は、制御信号を発生する時に、例えば、制御部材に必要な信号条件、又はそれら部材、ガス供給システム、又はそのプロセスの作動特性のような因子に順応するように調節されていてもよい。
制御値は、それら制御値が関係するプロセス要件(単数又は複数)に数字的に直接対応しているのが好ましく、それら信号は、制御値及び関連する要件により要求される制御作用の或る選択された増大分を与える調節された大きさを有する。次に、その増大分の制御作用により影響を受けるプロセス・パラメーターの連続的測定値をシステムがとりながら、制御値は同じに留まる、又は適用された制御作用及び/又は他の因子の影響を観察した結果として、制御器により変化させてもよい。次に、前のものと同じか又は異なる大きさの更に別の制御信号を制御部材(単数又は複数)へ発生し、少しずつ制御作用を継続し、現在の制御値を満足させるようにしてもよい。
制御器(単数又は複数)により、別々に異なった種類の制御値を表す別々の制御信号を発生させてもよい。例えば、変動する必要条件制御値及び変動するDO制御値に夫々基づいている変動する別々の信号を、別々の複数のガス供給制御部材へ伝達してもよい。次にそれら別々の制御信号に基づき、別々の制御部材が、別々のガス供給ラインから別々の調節されたガス流を供給することができる。これらの流れは、別々の流れとして、或はタンクの上流であるが、制御部材の下流で互いに一緒にした後、一つの流れとして処理タンクに入れることができる。これらの別々の流れを総合した量は、一つの流れ又は複数の流れの形態でタンクに入っても、廃水中の廃棄物を代謝し、場合により他の仕方で処理し、実質的に安定なDOレベルを維持するのに充分な変動する酸素要件を満足する量にすることができる。
しかし、制御器は、変動する必要条件制御値と変動するDO制御値との組合せのように、二つ以上の異なる種類の制御値が成分部分になっている変動する制御値を発生するのが好ましい。その場合、もし望むならば、異なる制御値成分の種々の組合せ又は合計に関連した種々の制御信号を、制御器が発生するようにしてもよい。もし望むならば、これらの信号は単一の制御部材へ伝達してもよい。別法として、そのような制御部材は、もし望むならば、単一のガスライン、又は一組の組合されたガスラインが、必要な量のガスを廃水へ与えることができるようにしてもよい。
制御信号を発生させるのに用いた種々の制御値が、成分部分として必要条件制御値、DO制御値、及び性能制御値を含むのが好ましい場合、廃棄物を代謝又は他の仕方で処理するのに必要な酸素量を満足させるのに必要な種々の量で供給し、安定なDOレベルを維持し、性能変化を考慮して適切に調節するようにしてもよい。例えば、性能変化には、次のもの:ガス供給システム条件、例えば、拡散器汚染の結果、拡散器クリーニング、又はガス供給速度の変化、及び領域放出微細気泡拡散器が含まれている場合の拡散器フラックス速度に生じた変化;廃水状態の変化;プロセス状態の変動、及び変化する雰囲気状態;の一つ以上が含まれていてもよい。前述のいずれかの特性を含めたそのような条件(単数又は複数)は、制御システムにより決定するか、又はそうされてもよい。
制御値及び制御信号の性質及び使用方式がどのようなものであっても、制御システムは、制御部材をそれらの信号に呼応して作動させ、生物学的プロセス全体的に亙っての制御を行わせる。制御システムは、プロセスの全て又は一部分で必要な酸素量、又はその消費量の変化に対し酸素含有ガスの使用量を一致させ、できれば他の要件も満足するようにさせるのに有効などのようなやり方で生物学的プロセスについての制御を行なってもよい。
プロセスについて制御を行う仕方の例には、次のものの一つ以上が含まれる:そのプロセスへのガス及び/又は廃水の流量の増加又は減少、システムへ導入されるガス分布の変化、タンク中の廃水の量又は分布の、例えば段階的供給の場合のような変化、機械的又はブラシ(brush)エアレーターの作動強度の変化、機械的又はブラシエアレーター及び/又はシステム中で利用できる拡散器の少なくとも一部分の開閉、プロセスへの補助的酸素の供給量の停止か又は変化、及び気泡が廃水中を通過する時にそれらが移動する距離を変化させるか、又は撹拌器の上下又は開閉及び/又は与えられたタンク中の廃水深さの変化などによる作動の酸素移動効率の変化。プロセスについての制御を行う選択された仕方(単数又は複数)に適切な制御部材が選択されるであろう。
次の論述及び図1〜5は、本発明で有用な廃水処理装置、制御システム装置及びソフトウエアーの幾つかの特定の例示としての態様を与えている。
図面の詳細な説明
図1〜4は、タンク及びそれらタンク中の廃水中へ酸素含有ガスを導入するための手段を含めた生物学的プロセス設備の例を模式的に例示する図である。これらの図は、プロセス設備のレイアウトと両立することができ、そのプロセスのためのデーターを誘導するための測定装置及び制御入力を誘導するための制御器を含む制御システムの構成も例示している。図5は、プロセス内に入り、特に図1〜4の態様のような本発明を実施する制御器で用いるために専門のプログラマーが設計することができるソフトウエアー内に入る機能の多くの可能な構成の一例を模式的に例示している。
図1
図1の態様は、懸濁増殖エアレーションプロセスが行われる廃水の入ったタンク2を含んでいる。入口17及び出口18は、夫々タンク中で通気しようとする廃水を導入し、混合された液体を次のプロセスへ排出するために与えられている。
タンクの中及び周囲には、ガス供給システムの部品が存在する。これらの中で、廃水中に酸素含有ガスの気泡を導入するのに適切な型の複数の機器3、例えば微細気泡拡散器、パイプとして示されているが、別の機器にすることもできるガス源4、及びバルブとして示されているが、別の機器にすることもできるガス流調節機器1がある。
廃水に連続的又は間欠的に通気することができる方法では、ガス供給システムにより発生した酸素含有ガスの気泡は、廃水の深さの少なくとも一部分を通ってその上の表面の方向へ上昇する。気泡中の酸素は廃水中に溶解する。溶解した酸素の少なくとも一部分は、生物学的プロセスによって消費される。そのように溶解した酸素は、生物学的プロセスにより消費される酸素に対し過剰になるか、又は不足を示すことがある。そのような過剰又は不足は、廃水のDO(溶解酸素)レベルの増加又は減少として表現することができる。
本発明による制御システムは、エアレーションプロセスを制御する。この態様では、それは、廃水温度を測定するための機器5、ガス収集部材、例えば、タンクから逃げるガスを収集するためのフード10、そのフードからのガス流を測定するための機器11、廃水の溶解酸素含有量を測定するための機器12、オフガス中の酸素含有量を測定するための機器13、制御論理を自動的に行う制御器14、その制御器へ測定された値を伝達し、制御器から制御信号を伝達するための接続部15、及び試料空気を大気中へ放出するための出口16を含む。
図1に例示した態様では、フード10は、ガス供給システムによって伝達された概算された酸素を決定するのに有用なデーターが得られる場所を表している。プローブ12は、タンク中の概算されたDOレベルを決定するためのデーターが得られる場所を表している。
このデーターから制御器14は、ガス供給システムにより移動させた酸素、制御システムにより決定されたDOの増加/減少速度に関連した対応する必要条件制御値を確定する。制御器14は、DOレベルを目標値へ戻すのに必要な、制御システムにより決定された酸素調節に関連したDO制御値も確定する。好ましくは、必要条件制御値の確定は、廃水のOUR(酸素取り込み速度)、又はガス供給システムのOTR(酸素移動速度)、又はガス供給システムのOTE(酸素移動効率)、及び好ましくはこれらの幾つかの組合せに関連した測定値に少なくとも部分的に呼応している。
制御システムにより決定された、生物学的プロセスにより消費される酸素に関連した必要条件制御値は、DO制御値と組合せるのが好ましい。制御器は、これら二つの種類の制御値を、ある程度付加的であっても又は相殺されるものであっても組合せ、この合計から制御値及び対応する制御信号を確定し、それらを、例えばバルブ駆動器の応答特性を考慮に入れるように調節し、又は調節せずに、制御器14によりガス流調節バルブ1へ伝達する。この方法が連続的流動法である場合、制御システムにより発生した制御値の組合せは、一つ以上の予め定められた時間に亙ってタンク中の酸素消費速度とDOレベルの変化速度との組合せに関連していてもよい。制御システムは、生物学的プロセスの変動する酸素必要量を満足させながら、タンクの少なくとも一部分の中に安定したプラスの溶解酸素レベルを維持する傾向をもつようにプログラムされるのが典型的である。
フード及びプローブのために選択された位置は、タンク内容物が実質的に完全に混合され、均一になっているか、又はそうなっていなくても任意的なものであり、操作員に特に関心のある場所にしてもよい。
例2
ここでも、本発明による制御システムは、複数のタンク・エアレーション操作でエアレーション・プロセスを制御する。図1の態様と同様に、この態様は、懸濁増殖エアレーション・プロセスが行われる廃水の入った第一タンク23を有する。入口78及び出口79は、夫々タンク中への廃水の導入、及び混合された液体を排出するために存在している。
このタンクの中及び周囲には、ガス供給システムの部品が存在する。これらの中には、パイプとして示されているが、別の機器にすることもできるガス源25、及び廃水中に酸素含有ガスの気泡を導入するのに適切な型の複数の機器24がある。
図2の態様は、懸濁増殖エアレーションを受ける廃水の入った第二エアレーションタンク45を含む。入口78及び出口79は、夫々、廃水及び混合液体を導入及び排出するために与えられている。
送風機又はコンプレッサー75は、タンク、及び場合により一つ以上の付加的タンクへに空気又はガスを供給する。どのような適当な型の複数の機器24でも、タンク45中に存在させ、廃水中に酸素含有ガスの気泡を導入するために送風機へ接続されている。
3つの試料採取ライン41、42、及び43が存在する。それらは、夫々下で論ずるある補助的機器を含んでいる。ライン41、及び42は、下で更に論ずるその測定装置の一部であるフード32からガスを引き出し、タンク23及び45のための必要条件制御値を決定する。タンク45のフード32は、水のレベル変動中、廃水表面にフードを維持するための浮遊機器46を有する。ライン43及びその補助機器は、大気から取り込み口39を通って周囲の空気を引き込み、測定装置の精度を較正し、証明する。
3つの試料採取ラインの全てに存在する補助機器には、フード32から試料採取ラインを通ってオフガスのプラスの流れを分析するため測定装置へ送るコンプレッサー49、ライン中に過剰の圧力が蓄積しないようにするための圧力解放バルブ50、ライン中のガスから含まれていた水及び水蒸気を、それが測定装置中へ入る前に除去するための乾燥機55、及びバルブ56が含まれ、それらバルブは、他の種類の機器でもよい。これらのバルブは、ガス及び/又はガス流の方向を、適切な順序で種々のタンクから、測定装置及び/又は大気中へ制御する。
場合により、幾つかの付加的システム部材を与えてもよい。例えば、ライン42は、タンク45のフード32から過剰のガスを廃水中へ又はそれに隣接して放出するための排出導管47、及び水蒸気の凝縮を防ぐための加熱システム48をもっていてもよい。ライン57は、他のフード又はタンクからのガスをライン42及び測定装置中へ入れる導入部を与えてもよい。
制御システムのこの態様の測定装置の幾つかの部材は、分析ライン44に沿って配置する。機器65は、オフガス又は周囲ガスの流れの中の湿分又は凝縮物を検出する。機器68は、ガスの温度を測定するのに対し、機器67は、ガスの圧力を測定する。機器66は、オフガス中の二酸化炭素含有量を測定する。抑制部材64は、ガスの流れを絞り、測定システム中にプラスの圧力を生じさせる。機器35は、オフガス中の酸素含有量を測定すると同時に、出口38は、使用済み試料空気を大気中へ排出する。
測定装置の他の部材には、廃水温度を測定するための、夫々のタンクの中の機器26、タンクから逃げるガスを収集するための上述のフード32、そのフードからのガス流を測定するためのタンク23中の機器33、タンク45中へ入るガス流を測定するための機器73、及び廃水の溶解酸素含有量を測定するための夫々のタンク中の機器34が含まれる。
図2に示した態様では、タンク23中の構成は、夫々のタンクへのガス流を測定するために用いられている技術で、タンク45中の構成とは異なっている。タンク23では、機器33は、フードから逃げるガス流を測定するために用いられており、このガス流量を外挿して、フード表面積対全タンク領域の比により、タンクへの全ガス流を包含するようにする。タンク45では、機器74は、全タンクへのガス流を直接測定するため用いられている。与えられたタンクにどの構成を用いるかを決定することを考慮した因子には、タンク内のある位置から別の位置への、プロセス中の全ゆる変動の程度、及びタンクに伴われる現存する機器の、本発明を使用するように変換した時の性質が含まれる。図面に示されているように、これら二つの構成を同じプラントの異なったタンクに用いてもよく、或は同じタンク中で互いに組合せて用いてもよい。
測定装置からのデーターを補助として、制御器36は、夫々のタンクのための制御論理を自動的に実行する。測定され、計算されたデーターを表示し、システムを操作するための定数及び制御パラメーターを入力するのに役立たせるために、インターフェース機器76を与える。接続部37は、測定された値を制御器へ伝達し、タンク23及び45のための制御器からの制御信号を伝達する。これらの接続部を通って送られた信号により、バルブとして示されているが、他の機器にすることもできるガス流調節機器22を用いて、制御器はタンク23へのガス流を調節し、送風機75の速度を変えることによりタンク45へのガス流を調節する。接続部58は、他の測定装置からの測定値を制御器へ伝達し、他のフード又はタンクが与えられている場合には、それらのために制御器から制御信号を伝達する。
図2及び上記論述により示したように、タンク23及び45の各々は、ガス流導入及び制御の一つの点を有する。図1の場合と同様に、夫々のフード32は、夫々のタンクのためのガス供給システムにより移動させた酸素の変動する量を決定するのに有用なデーターが得られる位置を表す。
第一タンク23は、そのタンクの上流端部の所に配置されたDOセンサー、機器34を有する。 第二タンク45は、そのタンクの上流端部及び下流端部の所に夫々配置された第二DOセンサー、機器34及び77を有する。DOセンサーは、第二タンクで単一又は二つのセンサーが用いられても、用いられていなくても、夫々のタンク中の変動するDOレベルに関するデーターを連続的形式で与える。そのようなデーターは、DOの増加/減少速度データーを与え、制御システムにより決定された、DOレベルを目標値へ戻すのに必要な変動する酸素調節量に関連したDO制御値を決定する。
これらのデーターから制御器36は、各タンクについて個々に、ガス供給システムにより移動された酸素に基づく必要条件制御値及び制御システムにより決定された夫々のタンクでのDO増加/減少速度を確定する。夫々のタンクについての必要条件制御値とDO制御値との組合せから、制御器36は、夫々のタンク中の変動する異なる酸素必要量を満足する別々の変動するガス流量及び対応する制御信号を確定する。これらの別々の信号を、そのような必要量を満足させるため必要に応じ、ガス流調節機器22及び送風機75へ送る。夫々のタンクについての計算は、単一の制御器で連続的に又は同時に行なってもよく、或は各タンクについて別々の制御器で行なってもよい。
例3
図1の場合と同様に、図3の態様は、懸濁増殖エアレーション・プロセスが行われる廃水の入ったタンク91を有する。入口156及び出口157は、夫々タンク中で通気される廃水の導入、及び混合された液体の排出のために与えられている。タンクは、ガス流を独立に制御することができる少なくとも二つの区別された領域を有する。ここでも、本発明による制御システムは、エアレーション・プロセスを制御する。
タンク91の第一制御領域の中及び周囲には、ガス供給システムの部品が存在する。これらの中には、廃水中へ酸素含有ガスの気泡を導入するのに適切な型の複数の機器92、パイプとして示されているが、別の機器にすることもできるガス源93、及びバルブとして示されているが、別の機器にすることもできるガス流調節機器90が存在する。タンクの第二制御領域のガス供給システムは、ガス源93によっても供給を受け、ガス流調節機器95及び廃水中に酸素含有ガスの気泡を導入する複数の機器96が配備されている。
図1と同様に、タンクの第一制御領域は、廃水温度を測定するための機器94、タンクから逃げるガスを収集するためのガス収集部材、例えば、フード110、及び試料採取ライン122を含む。試料採取ライン122に沿って、測定機器及び下で論ずる幾つかの補助部材、及びフードからのガス流を測定するための機器111が配列されている。
第二制御領域には、廃水温度を測定するための機器97、タンクから逃げるガスを収集するためのフード118、及び試料採取ライン123が伴われている。ライン123に沿って、フードからのガス流を測定するための機器119、及び種々の補助機器が存在する。
補助機器も含む第三試料採取ライン124も設置されている。それは、取り入れ口117から周囲の空気を受け、システムの制度を較正及び証明する。
ライン122、123、及び124中の補助機器には、フード110からのオフガスのプラスの流れを与えるためのコンプレッサー(単数又は複数)127、フード118、及びこれらのラインを通る取り入れ口117が含まれる。圧力解放バルブ128は、ライン中に過剰の圧力が蓄積するのを防ぐ。乾燥システム133は、オフガスから含まれていた水及び水蒸気を除去する。バルブ134又は他の機器は、空気の流れ及び/又はフードからの他のガスの流れを制御するか、又は試料分析ライン125を含む測定システム中へ取り込む。
ライン125上には、ガスの流れを絞り、測定システム中にプラスの圧力を生じさせる抑制部材142、及びオフガス又は周囲のガス流中の湿分又は凝集物を検出する機器143が見出される。機器144は、オフガス中の二酸化炭素含有量を測定する。機器145はガス圧力を測定し、機器146はガスの温度を測定する。機器113は、オフガス中の酸素含有量を測定し、出口116は、試料空気を大気中へ排出する。
測定システムの他の部材には、タンクの第一及び第二領域へのガス流を測定する機器152及び153のみならず、第一及び第二領域中の廃水の溶解酸素含有量を側鎖するための機器112及び120が含まれる。
制御システムは、測定及びプロセス制御のための制御器114を含む。それは、タンクの両方の領域のための制御論理を自動的に実行する。接続部115は、測定システムからの測定値を制御器へ伝達し、制御器からの制御信号をバルブ90及び95へ伝達する。インターフェース機器154は、システム中へ定数及び制御パラメーターを導入するのに役立ち、測定され、計算されたデーターを表示する。
図3に例示した態様では、タンクの各部分は、別々の操作領域を構成し、各々の領域中のガス流を、他の領域とは、独立に測定し、制御する能力を有する。タンクがプラグ流タンクとして構成され、その結果処理中の廃水が第一領域から第二領域へ、他の介在領域があってもなくても、流れるようにするのが通常であるが、絶対的なものではない。この態様では、各領域のための必要条件制御値は、前又は後の領域についての全ての考察とは独立に計算される。同様に、各領域のためのDO制御値は、前又は後の領域についての全ての考察とは独立に計算される。これは、各領域のための計算が単一の制御器で順次又は同時に行われても、それら計算が各領域についての別々の制御器で行われても、或は行われなくても当てはまる。
各領域について、必要条件制御値とDO制御値との組合せから、制御器114は、夫々の領域中の種々の酸素必要量を満足する別々の種々のガス流量及びそれに対応する制御信号を確定する。これらの信号は、そのような必要量を満たすため必要に応じ、ガス流調節機器90及び95へ送る。
図3で確認した構成に含まれ、そこに例示した原理を用いた更に別の態様は、単一のプラグ流タンク中に二つより多くの別々の制御領域を含むか、又は平行なプラグ流タンク中の二つ以上の別々の制御領域を含むであろう。図3により例示された原理は、更に緩衝板又はタンクの壁が制御領域を分離してもいなくても、それらとは無関係である。
図4
図4の態様は、経済的考察、予め存在するタンク構造、及び/又はプロセスについての考察が、図3に示したものよりも一層簡単であるが、図1及び図2に示したものよりも一層複雑なシステムを指示している場合の、多くの廃水処理プラントにとって好ましいであろう。図1の場合と同様に、図4の態様は、懸濁増殖エアレーション・プロセスを行なう単一のタンク170、夫々廃水を導入し、混合液体を排出するための入り口228及び出口229、及びタンクから逃げるガスの試料採取を行なうための一つの場所であるが、DOレベルを決定するための二つの場所を有する。
タンク170の中及び周囲には、ガス供給システムの部品が存在する。これらの中には、廃水中へ酸素含有ガスの気泡を導入するための適当な型の複数の機器174、パイプとして示されているが、別の機器にすることもできるガス源175、及びガス流調節機器180がある。
図1の場合と同様に、この制御システムは、試料採取ライン177及び178、及び分析ライン179を含む。これらのラインは、下に論ずる補助機器又は測定装置の種々の部材と連結されている。
ライン177及び178は、プラスのガス流を与えるためのコンプレッサー199、過剰の圧力が蓄積するのを防ぐための圧力解放バルブ200、取り込まれた水及び水蒸気を除去するための乾燥システム205、及び種々の場所からのガス及び/又は空気の流れの方向を大気及び/又は測定装置へ適当な順序で制御するためのバルブ206又はある他の機器を含む。ライン178は、測定装置の制度を較正及び証明するための周囲空気取り入れ口189も含む。
タンクの中及び周囲にある測定装置の部材の中には、廃水温度を測定するための機器176、及びタンクから逃げるガスを収集するための、試料採取ライン177に接続されたガス収集部材、例えば、フード182がある。ライン177は、フードからのガス流を測定するための機器183も含んでいる。
分析ライン179に沿って、オフガス又は周囲のガス流中の湿分又は凝縮物を検出する機器215、ガス温度を測定する機器218、ガス圧力を測定する機器217、オフガス中の二酸化炭素含有量を測定する機器216、オフガス中の酸素含有量を測定する機器185、ガス流を絞り、測定装置中にプラスの圧力を生じさせる抑制部材214、及び試料ガスを大気中へ排出する出口188が配列されている。
測定装置の他の部材には、ガス源175からタンク170への流れを測定する機器222、及び二つのDOセンサー184及び192が含まれる。これらは、タンクの上流及び下流部分の廃水のDOレベルを夫々測定する。
制御システムの態様の更に別の部材には、制御論理を自動的に実行するための制御器186、及び制御器へ測定値を伝達し、制御器からの制御信号をバルブ180へ伝達するための接続部187が含まれる。測定及び計算されたデーターを表示し、システムを操作するための定数及び制御パラメーターの入力をし易くするためにインターフェース機器226を配備する。
廃水酸素要求量を確実に満足させるため一定の又は実質的に均一なレベルにタンクの特定の部分のDO中のレベルを維持することは屡々重要である。一般に、DOレベルは、廃水がタンクから流れ出る場所に近く、廃水の導入点よりも下流でこの目的のために監視するが、必ずしもその必要がない。タンクのこの部分のDOレベルは、DO制御値を決定するための必須のものになることがある。従って、図4は、タンクの下流端の所又はそれに近い所に下流DOセンサー、機器192を示している。
然し、タンクの下流端部が必要条件制御値を決定するためのプロセスの酸素必要条件についてのデーターを収集するための最適の場所ではないことが屡々起こり、特にプラグ流操作には当てはまる。従って、この態様では、本発明の制御システムの他の部品は、別の場所、典型的には廃水がタンク中へ流れる場所に近く配置されるが、必ずしもその必要はない。
従って、この態様では、フード182及び関連する制御部品は、廃水入り口228の近く、タンク中の、特定の固定された、又は実質的に均一な酸素レベルを維持するのが望ましい場所の上流に配置される。必要条件制御値を決定するために用いられるセンサー、例えば、オフガス中の酸素含有量を測定するための機器185、及びこの位置でのDOを測定するための機器184は、それらが上流位置での酸素必要条件を決定することができるやり方で配置される。
制御器186は、上流位置にある機器184及び185からのデーターを用いて、廃棄物の代謝を維持する種々の量の酸素に対する要件を満足する種々の必要条件制御値を計算する。制御器は、DOセンサー192からのデーターに基づき、下流位置に特定の目標DOレベルを維持するのに必要な種々のDO制御値も計算する。これらの必要条件及びDO制御値は、制御器で組合され、全体としてタンクのための、代謝及びDO制御要件を維持するための定常状態及び動的酸素要件を満足するために必要であると概算される種々の全ガス流量を確定する。そのようなガス流量は、そのような要件を満足させる場合及びその必要に応じて、制御バルブ180へ送られる種々の制御信号を確定するために制御器により使用される。
図4に示した装置の別の操作方式は、DO制御値及び全タンクについての必要条件制御値の両方を決定するために、上流位置を用いることである。「カスケード制御」として言及されるこの構成では、機器184により上流位置で測定された溶解酸素レベルからDO制御値が計算される。上流位置のためのDO制御値を決定するために用いられるDO目標レベルは、機器192により下流位置で測定されるDOレベルから計算される。数学的関数を用いて、下流DOレベルと、上流DO目標レベルとの間の関係を確定することができる。例えば、或るレベル対他のレベルの比、又は(a)下流目標DOレベルと、下流測定DOレベルとの差対(b)上流目標レベルの比を用いることができる。別法として、上流DO目標レベルを、測定された下流DOレベルが下流目標DOレベルよりも低くなるか又は高くなるに従って、増大又は減少させてもよい。そのような関数から、制御器は、DO制御値を計算し、必要条件制御値と組合せ、タンクへのガス流を制御する。
更に別の態様は、就中、単一の制御器、及びプロセスを出るガスの特性を測定するための一組の機器を用いた、夫々ガス流制御の一つの点を有する複数のタンクを含んでいる。これらのタンクの各々は、下流DO制御値及び/又は上流必要条件制御値を決定するために別々の組みの機器を持っていてもよく、又は持たなくてもよい。
図5
図5は、ソフトウエアー及びプロセスの模式的工程図である。工程図の左上角に位置するデーター入力機能領域内に、システムを設定した時に制御器のメモリーへ入れ、そこに記憶されるデーターを同定する三つの平行四辺形がある。このデーターは、もし必要ならば、時々アップデートすることができる。制御論理機能領域内には、制御器により遂行される操作を同定する一連の四角の囲み及び平行四辺形が存在する。
制御論理機能領域の左上角に位置する第一の平行四辺形は、制御システム中のセンサー、例えば、図1の態様の、廃水温度測定機器5、ガス流測定機器11、及び酸素含有量測定機器13からのデーターの制御器への入力を確認する。制御システムのその態様又は他の態様にどのようなセンサーが含まれ活性になっていても、それらにより得られた連続的又は周期的測定値に基づき、制御器は、連続的、例えば反復的形式で、種々の制御値、例えば必要条件制御値、DO制御値、及びそのような他の制御値を、希望に応じて発生する。
制御論理機能領域の右下角にある別の平行四辺形は、例1に例示した一つ以上のバルブ1のように、制御器からガス量調節装置への反復される出力を表している。そのような制御器の出力は、制御システムからエアレーション・プロセスへの制御入力を表し、バルブ又は他の機器、例えば、図1のバルブ1を、そのような入力に呼応して作動させ、或は廃水中へ導入されるガスの量を変化又は維持させる。
本発明の制御システムの態様では、制御器は、内蔵された又は操作員が選択することができる待ち時間を有する。これは、制御器出力が反復される間に経過するように選択することができる時間の増し分であり、例えば予測又は観察されたシステム応答時間(単数又は複数)、及び/又は希望される制御の精密度、及び/又は他の考察に基づいている。制御論理機能領域中の第三及び第四の列の上の囲い参照。これらの増し分は、どのような適当な時間にすることもできる。
図5に例示したような態様は、選択された応答時間に亙って、廃水のDOレベルに存在することがあるようなエラーを補正し、それによりDOレベルを目標値の方へ戻す傾向を持つようにするための配備を含んでいる。そのような態様では、待ち時間は、全応答時間が実質的にその待ち時間と一致するか、又はその時間内で起きるようにシステム応答時間と調和させるのが好ましい。しかし、一般に用いられる連続的出力制御(比例積分偏差のようなもの)は、本発明の基本的原理から離れることなく、待ち時間を使用して又はそれを使用せずに、用いることができる。
当業者には、工程図中の多数の機能の順序を再配列することができ、それにも拘わらず制御システムの操作を成功させることができることが分かるであろう。更に、当業者は、本発明の基本的原理から離れることなく、工程図中の幾つかの工程を修正又は省略することを含む態様を設計することが可能であることを容易に認めるであろう。
前述の好ましい態様では、種々の制御値、又はそれらの成分は、生物学的プロセスによって消費される種々の量の酸素に関連したままになっている。即ち、必要条件制御値とそのような消費との間に確立された量的関係が制御システムに存在する。この量的関係は、システムにより検出されるそのような消費量の与えられた上昇及び/又は下降中、変化する必要条件制御値の決定に制御システムにより繰り返し適用される。そのような反復は、与えられた上昇及び/又は下降中の必要条件制御値の複数の連続的決定中に起きるのが好ましい。更に一層好ましくは、複数の連続的決定中の反復は、複数の連続的上昇及び下降中に起きる。しかし、上述の定量的関係は、操作員及び/又は制御システムそれ自体、例えば、適合する制御器によるなどして、時々意図的に変化させ、システムが行う必要条件制御値と酸素消費量との一致を改善することができる。
更に別の態様
場合により、上述の態様、又は本発明の別の態様と共に実施することができる数多くの更に別の態様が存在する。それらには、例として次のものが含まれるが、それらに限定されるものではない:
1) 体積%又は質量%として、オフガス流中のO濃度の直接測定。
2) 体積%又は質量%としてのCO濃度の測定値を試料ガス流に追加し、オフガス酸素濃度の決定の精度を増大する。
3) 式:
Figure 2006500214
〔式中、
ΔDO=DO(目標値)−DO(実測値)。
V =制御体積、タンク全体又はその一部分に関連。
=実際のDOを目標DOに補正するための設定時間を確定するための時定数。
αF =見掛けのα値、廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に対する廃水
特性(α)及びガス流供給システム条件(F)の併合効果。
θ′ =廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に与える廃水温度の影響につ
いての補正係数、θ′=θ(T−20)(式中、Tは廃水温度)。
θ =酸素移動に対する廃水温度の影響を考慮した廃水温度補正係数のためのアレニ
ウス係数。
T =廃水温度。
C′ =廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に与えるDOレベル又は目標
DOレベルの影響を考慮した補正因子、
Figure 2006500214
である。〕
に基づくDOエラーを考慮に入れるのに必要な、ガス流に関するDO制御値の確定。
4) 周期的に周囲空気の試料を引き出し、その結果を用いてオフガスO濃度及びCO濃度測定機器のドリフト及び較正エラーについて修正する。
5) 試料ガスライン上にプラス容積コンプレッサーを用いて、一定した試料呼び出し時間を維持し、確実に試料流量を一定にする。
6) 試料ガスライン又はフード排出ライン上での圧力及び温度測定値を用い、体積流量を質量流量に変換する。
7) 直接質量流量測定機器を用いて質量を直接測定する。
8) 試料が採取される複数の反応器及びフードを追加し、そこで制御作用を、単一の制御器により特定の順序で決定する。
9) 計算の精度を増大するため、気圧を測定する。
10) 例えば、
αF、KLa、空気流/拡散器、SOTR、及びOUR、
を含めた反応器性能を監視するのに用いられる、測定データーから誘導された値を計算し、表示する。
11) 時間と共に性能データーをプロットし、記録保管する。
12) 設備の損傷、プロセス問題、及び保守点検の必要を示すため、プロセス性能の暴走について警告を与える。
13) 周囲較正システム又は複数のタンクシステムを用いて、排気するためのソレノイドバルブを追加し、連続的試料コンプレッサー操作を可能にする。
14) 単一反応器の制御と、完全システムの制御及び送風機の制御とを総合し、全ての制御作用を整合させ、変動を最小にする。
15) 共通の分布システムからガスを引き出す複数の反応器の代わりに、各反応器について単一の変調送風機を用いる。
16) システム応答を加速するか、又は減速するか、又は位置特異性条件を相殺するために酸素含有ガス流に経験的に誘導された定数を適用する。例えば、もし、プロセスについての考察が、理論値から異なるか、又はDOレベル中の短期間の降下を補正するために応答時間を必要とするならば、そのような定数を、DO制御値から決定された流れに適用することができる。
制御システム計算の好ましい態様
更に次の論述は、制御値を発生させるのに有用な、従って、制御器のための適当なソフトウエアー又はコードを作るのに有用な計算のための基礎の好ましい態様を含む。この論述は、
1.必要条件制御値を、生物学的処理プロセスの酸素必要条件を満足させるために発現させ、そして
2.DO制御値は、エアレーション槽中の選択された場所で予め確立されたDO濃度を維持するために発現させる、
ようなやり方で、空気拡散エアレーションガス供給システムを制御する仕方の好ましい態様を記述する。
確立された目的を達成するガス供給システム操作設定を確認できるように、数多くのプロセス変数及び条件を考察し、操作する。
提案される好ましい制御対策の基本的構造は、次の工程を含む:
1.反応器としても言及する、処理中の廃水のタンク(単数又は複数)、タンク領域、又は他の容器中での実際の酸素消費量(酸素吸収速度、OUR)の決定;
2.プロセスへ酸素を供給するガス供給システムの能力に影響を与える酸素移動特性の決定;
3.プロセスのための酸素必要量の確定;
4.確定された必要量を満足させるのに必要なガス供給システムの操作条件の確定;及び
5.ガス供給システム操作条件の、確定された条件への調節。
このように、制御システムは、これらの工程を遂行することができる部材及び機器を含む。これらの工程、及びこの態様がそれらを遂行する方法の背景にある基礎を一層詳細に下に記述する。
反応器中の実際の酸素消費量(OUR)の決定
混合液体の酸素取り込み速度(OUR)を、オフガス分析を用いて決定し、典型的には、制御システム内の必要条件制御値を確定するのに有用である。この方法論は、活性化スラッジ反応器それ自体の少なくとも一部分を呼吸計として用いることを可能にし、連続的形式で、選択された制御体積を横切る酸素の気相質量バランスの、ガス供給システムにより導入された酸素量を決定する性能、及び連続形式で、同じ制御体積を横切る酸素の液相質量バランスの、ガス供給システムにより導入された酸素のどの位が廃水中の微生物によって消費されつつあるかを判定する性能を有する。
制御体積は、反応器の液体が入っている全体積にすることができるであろうが、全体積の中で、制御の目的から最も有用な又は便利な情報を与えるように選択された僅かな選択部分にするのが都合がよい。例として、約20m(幅)×100m(長さ)×5m(水深)以上の大きさを持つプラグ流タンクが考えられるが、それに限定されるものではない。そのようなタンクでは、タンク中のその場所により、反応器の処理性能を合理的に表すと思われる制御体積を選択してもよい。例えば、タンクの長手方向の中心線上に、タンクの上流端から約24mの所に中心を持ち、水平方向に約1.2m(幅)×2.4m(長さ)、垂直方向にタンク中の廃水の深さ全体に広がる場所を選択してもよい。
液相質量バランスには、同時に行われる物理的、化学的、及び生化学的種々のプロセスが含まれる。溶解した酸素は、水がこの体積を出入りして流れた結果として、その制御体積を出入りする。水は酸素を(溶解酸素の形で)含むので、制御体積に入るそのような水は、制御体積への酸素の入力を表し、制御体積を出る水は、その中にどのようなDO濃度が存在していようとも、酸素の出力を表すであろう。エアレーション機器の操作による、或は最も簡単な例として制御体積中への純粋酸素の導入による酸素入力のような、他の酸素入力も考慮に入れなければならないであろう。廃水処理に影響を与えるバイオマス中の生物学的活性度は、タンク中で利用可能な酸素の幾らか又は全てを使用する。制御体積を横切る酸素の液相質量バランスを確定する場合、バイオマスにより消費された酸素は、もはや液体中には存在せず、従って、制御体積からの酸素出力として考えてもよいであろう。この物質収支を公式化する場合には、どのような他の酸素出力源でも、例えば、酸化剤の添加に続いて起きることがあるような反応によるもののような酸素出力源を考えるべきである。しかし、空気拡散エアレーション・プラントでは、開放空気エアレーション・タンクの液体表面・大気界面で起きる移動による酸素入力は、液体表面下で行われる移動の無視出来る分率にしかならないと推定される。
従って、この態様は、制御体積を出入りして流れる水による酸素入力及び出力、ガス供給システム操作による酸素入力、及び制御体積中でのバイオマスによる酸素消費及び溶解酸素インベントリーからの酸素出力を考慮することが必要な物質収支式を与える。
制御体積への全酸素入力が、全酸素出力よりも大きい場合には、制御体積中に正味の酸素増大が起き、制御体積中での全酸素インベントリーの増大が観察される。同様に、全酸素出力が全酸素入力よりも大きい場合には、全酸素インベントリーの減少が観察されるであろう。
この物質収支が、或る時間に亙って制御体積中で行われると、物質収支関係式中の与えられた項(例えば、制御体積への酸素入力又はそこからの酸素出力であってもよい)は、残りの項目が全て既知の値を取るならば、決定することができる。
これらの状況下で、バイオマス酸素消費量を、他の酸素入力又は出力源が存在しないならば、ガス供給システムによる酸素入力、制御体積を出入りする水の流れ中に含まれている酸素による真の酸素入力(プラス又はマイナス値)、及び溶解酸素インベントリーの制御体積中での真の変化(プラス又はマイナス値)が既知であるか又は測定されているならば、決定することができる。
タンク垂直壁からかなりの距離の所に位置するエアレーションタンクの全深さに亙る領域又はその一部分にこれらの原理を適用しさえすれば、タンクの底から液体表面までの全距離に亙る仮想垂直境界面を有するタンク体積の限定された部分として制御体積を描くことができる。その制御体積の底(タンクの底)又は頂部を通って入る水はなく、全ての水がその側面境界を通ってその制御体積に出入りして流れる。制御体積を仮定することは、タンクの水平方向の大きさの比較的僅かな部分を包含し、それにより溶解酸素のレベルはその体積の一つの側面から他の側面へは殆ど変化しないことが予想され、制御体積の酸素含有量には、出入りする水の流れ間の不均衡の結果として起きる有意の変化は起きないと予想されるであろう。従って、それらの流れは同じものとして処理してもよい。全ての水は、仮想境界の直ぐ外側の領域から制御体積中へ流入し、出て行く水の流れは、全てそのような境界の直ぐ内側の領域から離れて行く。この境界は物理的には存在しないので、その境界の両側にある液体の特性は同じであると仮定することができる。もしこの仮定を液体中の溶解酸素含有量に適用するならば、境界の両側の溶解酸素は同じであると仮定することができる。もし制御体積のそれら境界が、物理的境界、例えば、小さな開口又は連通パイプを有するタンク壁に相当するか、又は部分的に相当するならば、この仮定は適用できないであろう。
仮想境界に関する仮定が適用できる場合には、制御体積中へ流れ込む液体及び制御体積から流れ出る液体に伴われる真の酸素入力は、定常状態の体積条件下での値と同じになり、従って、出入りする流れの中の溶解酸素濃度は同じになる。従って、制御体積と、エアレーションタンクの残りの部分との間の液体の交換による真の酸素入力は0になる。
これらの状況下では、物質収支中の残りの項目は、ガス供給システムの酸素移動による酸素入力、バイオマスによる酸素消費に伴われる酸素出力、及び制御体積溶解酸素インベントリー中の真の変化(プラス又はマイナスの値)になる。
記載した手順を適用するための条件が満足されるように構成しさえすれば、或る時間に亙ってバイオマスにより消費される酸素の量は、ガス供給システムの酸素移動、及び制御体積溶解酸素インベントリーの真の変化から決定することができる。
制御体積中の溶解酸素インベントリーの真の変化は、物質収支が行われる間の時間の初めと終わりの溶解酸素測定値及び制御体積から誘導することができる。
ガス供給システムの酸素移動の決定は、選択された制御体積について第二の酸素についての物質収支(気相物質収支)を用いて行われる。この物質収支は、どんな量の酸素がガスから無くなろうとも、他の気相酸素の導入及び排出が全くなければ、液体中に溶解した酸素(液体へ移動した酸素)に等しいという考えに基づいている。
従って、システムに入るガスとそれを出るガスの分析から酸素移動を決定することができる。
この仕事をする方法は、入ってくるガスのガス流量及び酸素含有量と、オフガスのガス流量及びその中の酸素含有量とを測定することにより、エアレーション・ガス中のシステムに入る酸素と、システムを出るオフガス中の酸素とを測定することである。
この仕事を行なう別の方法には、入ってくるガス流の体積と出ていくオフガス流体積との両方が、システム中でのガス体積の真の変化はない結果として同じ値になる事(システム中のガス体積が時間と共に一定に留まっていること)を仮定することを含んでいる。
入ってくるガス流と出て行くガス流との両方に存在する酸素の量を決定するのに適切な方法は、夫々のガス流中に存在する酸素を、プロセス中一定のままになっている夫々のガス流中に存在する他の成分と比較することであろう。例として、用いられたエアレーションガスが、液体へ移動されず、タンク内容物と反応しない(不活性である)ある部分ガスAを含むならば、入ってくるガス流と出ていくガス流との両方がガスAの同じ含有量を示すであろう。ガスAは、プロセス中保存される。
そうするためには、入ってくるガス流と出ていくガス流の二酸化炭素及び水蒸気の含有量を測定することが必要であろう。
その場合、気相中の無くなった消費された酸素、即ち、液相へ移動した酸素は、入ってくる流れと出て行く流れとの間の酸素対不活性物のモル比の差と、入ってくる流れの中の酸素対不活性物のモル比を比較することによりガス流中の酸素含有量の減少%として表すことができる。
この方法に従いさえすれば、決定された酸素移動%(酸素移動効率)は、酸素導入速度データーと組合せて酸素移動速度を決定することができる。例として、移動した酸素の質量は、観察された酸素移動%と、システムへ導入された酸素質量流量とから決定することができる。多くの場合、質量単位の代わりに速度単位(酸素移動速度、酸素取り込み速度、及び真の酸素インベントリー変化速度)の項で物質収支の式を表すのが便利であろう。
含まれる変数の例:
OIto =液相酸素物質収支が行われる時間の開始時の制御体積中の酸素インベント
リー。
OItmb =液相酸素物質収支が行われる時間の終了時の制御体積中の酸素インベント
リー。
OTE =酸素移動効率。
OTR =酸素移動速度。
OUR =混合液体酸素終取り込み速度。
2conc=酸素含有ガス中の酸素の濃度。
Q =制御体積中への酸素含有ガス体積流量。
mb =液相酸素物質収支が行われる時間を確定するために設定された時定数。
V =体積、全タンク又はその一部分に関係する。
制御システム内のこれらの変数に伴われる値は、制御システム中に記憶されるか、或はシステム内データー又は外部源から得られたデーターを補助としてそのシステムにより発現させることができる。
酸素移動特性の決定
OURを決定するために行なわれた計算中に集められた情報は、もし適当なデーターが得られるならば、研究されるシステムの酸素移動特性を評価するためにも用いることができる。そうするためには、プロセス条件中のガス供給システムの酸素移動と、既知の条件下での同じシステムの酸素移動とのある関係を用いてもよい。
エアレーション工業では、ガス供給システム及び機器の酸素移動は、一般に同じ条件下で異なった設備の比較ができるように、一組の基準操作条件に対して表現される。これは、ガス供給システムによる酸素移動が周囲の条件、就中、(気圧及び水の温度)、水の特性(組成等)、及びエアレーション槽中の溶解酸素濃度のような因子に依存するという事実によるものであり、それらは、同様な(正確に同じではなくても)条件下で操作するのでなければ、異なったエアレーション機器からのデーターを比較するのを非常に難しくするであろう。
プロセス条件下で作動するガス供給システムの酸素移動と、基準条件(標準条件)下での同じシステムの酸素移動とを比較した場合、システム性能に与える異なった操作条件の異なった影響を考慮に入れるように多数の補正因子を導入するのが好ましい。
更に、基準条件での試験は、通常新しいガス供給システムで行われ、従ってガス供給システムの酸素移動がガス供給システムの状態によって影響を受けることがある場合(新しいシステム対中古システム)では、別の補正因子を、酸素移動に対するガス供給システム条件の影響を考慮に入れるため導入することができる。
水の温度、気圧、及び水温のような周囲の条件についての補正因子は、文献に報告されており、従来広く許容され、広範に用いられてきた。
しかし、廃水特性及び組成と、その酸素移動に与える影響との間の関係を確立することは困難であるため、廃水でのガス供給システムの酸素移動を、例えば飲料水での基準条件下のその性能と比較して決定するための広く許容される補正因子はまだ確立されていない。
もし周囲条件についての補正因子を、上述の補正に含まれるパラメーターの値と組合せて用いるならば、それらのあるものは測定を必要とし、あるものは推定することができるであろうが、プロセス条件で測定されたガス供給システムの酸素移動と、標準条件で同じガス供給システムの酸素移動との関係を、(a)廃水特性及び(b)ガス供給システム条件の影響を別として、前記関係中の全ての項目が既知の(測定されているか又は計算されている)ものになるように展開することができるであろう。従って、これら二つのパラメーターの個々の値が同定されていない場合でも、それらを組合せた効果を決定することができるであろう。この効果が決定されたならば(見掛けのα値)、標準条件でのガス供給システムによる酸素移動と、プロセス条件でのガス供給システムによる酸素移動との関係は全ての補正因子が既知であるか又は確定されている場合、展開することができ、ガス供給システムの性能制御値を確定するのに用いることができるであろう。
ガス供給システム及びプロセスの混合液体の酸素移動特性の決定は、制御体積の廃水温度と、混合液体中の溶解酸素との両方を測定することを含んでいる。C∞fは、気圧、廃水温度、及び塩度補正因子βのような測定値から計算することができるが、その僅かな変動は、種々の関係の構成を用いることができることを示唆しており、制御システム中に一時的に記憶又は導入されるC∞fについての固定値に基づいて制御システムの作動を成功させることができるであろうことを意味している。このように、本発明のこの態様に従って構成された制御システムは、図面に関連して下で論ずるように、一つ以上のDO(溶解酸素)センサー及び一つ以上の温度センサーを含むであろう。
含まれる変数の例
α =酸素を廃水中へ移動させるガス供給システムの能力に与える廃水特性の
影響。
αF =見掛けのα値、酸素を廃水中へ移動させるガス供給システムの能力に対
する廃水特性(α)とガス供給システム条件(F)との併合効果。
β =溶解酸素飽和濃度に与える塩度の影響についての補正因子。
∞20 =20℃、1気圧での溶解酸素飽和濃度。
∞f =野外条件での溶解酸素飽和濃度。
DO =混合液体溶解酸素。
La =見掛けの体積質量移動係数。
F =ガス供給システムの酸素移動能力に与えるガス供給システム条件の影響
(屡々拡散器汚染/老化に伴われる)。
OTR =酸素移動速度。
P =気圧。
SOTR =標準条件(20℃、1気圧、0のDO、奇麗な水)での酸素移動速度。
θ′ =酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの能力に与える廃水温度の影
響についての補正因子、θ′=θ(T−20)(式中、Tは廃水温度である
)。
θ =酸素移動に与える廃水温度の影響を考慮に入れるための廃水温度補正係
数のためのアレニウス係数。
T =廃水温度
制御システム内のこれらの変数に伴われる値は、制御システム内に記憶されるか、或いはシステム内、又は外部源から得られたデーターを補助として、そのシステムにより発現させることができる。
酸素必要条件の確定
本発明の現在の態様として前に言及したように、どの時点でもシステム内の生物学的プロセスの酸素必要量を決定するための制御システムでとられる方法には、生物学的処理プロセスの酸素必要量を満足させること、及びプロセス混合液体中の一つ以上の選択された位置での予め定められた又は目標DO濃度を維持することが含まれる。
生物学的処理プロセスの酸素必要条件の決定を上で論じてきたが、この態様も予め確定されたDO濃度にプロセスを維持するのに必要な酸素を、予め確定された条件(DO目標レベル)に関する実際のプロセス条件の関数として決定する。実際のプロセス条件が予め確定された目標条件に合致する時はいつでも、制御対策の両方の目的が満足される。そのプロセスでは、希望の溶解酸素レベルで供給され、作動する速度で酸素を取り込む。
しかし、実際のプロセス条件が、目標条件と異なっている場合、混合液体中の選択された制御点での実際のDO濃度と、その同じ制御点での目標DO濃度との差が観察される。これは、エアレーション槽中のDOが、目標値よりも高いか、目標値よりも低いために起きることがある。両方の場合で、DO制御値を発現させ、DOレベルを目標DOレベルへ戻すために補正作用を遂行すべきである。バイオマスでの酸素消費量の変化により必要となる高いか又は低い量だけの酸素が供給されるならば、プロセス中のDOレベル対DO目標レベルに関して観察される差は存在するままになるであろう。プロセスDOが目標DOよりも低い場合、付加的量の酸素が供給され、プロセスDOが目標DOよりも高い場合、バイオマスでの消費により要求される量よりも少ない全酸素供給が行われるべきである。
現在のバイオマスでの必要量を満足させるために要求される量よりも多いか又は少ない、必要な増加分又は減少分に相当する酸素供給量は、観察されたプロセス条件と、目標プロセス条件との関係を確立することにより決定することができる。これは、目標DO制御位置の周囲の選択された制御体積中の溶解酸素インベントリーを考慮することにより行なうことができる。特に、制御システムは、目標DOが達成されるならば、混合液体には、どの位多くの溶解酸素が存在するであろうかを決定し、同じ体積中にどの位多くのDOが実際に存在するかを決定する。これら二つの量の差、プラス又はマイナスの値を、次にバイオマスでの消費に必要な酸素量から制御システムにより加えるか又は差し引く。
酸素必要量は通常速度として表現されるので、このDOインベントリーの結果は、即ち、バイオマスでの必要量に追加するか又はそれから差し引くべき酸素の全質量は、通常選択された時間に亙ってDOを目標値へ戻すのに必要な酸素供給速度へ転化されであろう。時間パラメーターの導入により、DOレベルが目標値へ戻される速度が確定する。
目標DOとは、操作員が選択された制御位置で維持したいDOの選択されたレベルを指し、tは、時定数、目標DOレベルへDOを戻すことが望まれる時間を指す。ΔDOは、選択された制御位置についての目標DOと、混合液体DO(廃水の溶解酸素含有量)との差を指す。
含まれる変数の例
DO =混合液体溶解酸素。
ΔDO =選択された位置での目標溶解酸素濃度と、実際の溶解酸素濃度との差。
DOtarget=選択された位置での目標DO濃度。
=目標DOに対し実際のDOを補正するために設定される時間を確定する
時定数。
V =体積、全タンク又はその一部分に関する。
制御システム内のこれらの変数に伴われる値は、制御システム内に記憶されるか、或いはシステム内、又は外部源から得られたデーターを補助としてそのシステムにより発現させることができる。
ガス供給システムで必要な操作条件の決定
確定された目標を達成するのに必要な酸素必要条件が決定されたならば、上述のようにして発現したプロセス条件でのガス供給システム酸素移動と、標準状態でのガス供給システム酸素移動との関係を、制御システムにより用い、プロセスにより要求される標準状態酸素供給量を決定する。
ガス供給システムの標準状態性能について得られたデーターは、制御システムに記憶させるか、或いはシステム内、又は外部源から得られたデーターを補助としてそのシステムにより発現させてもよいが、次にガス供給システム作動条件及び希望の酸素供給を達成するのに必要な性能制御値を決定するのに用いることができる。
含まれる変数の例
次のものは、上の記載、及プロセス変数の測定及び計算で用いられる或る式への鍵になる:
α =酸素を廃水中へ移動させるガス供給システムの能力に与える廃水特性の
影響。
αF =見掛けのα値、酸素を廃水中へ移動させるガス供給システムの能力に対
する、廃水特性(α)とガス供給システム条件(F)との併合効果。
β =溶解酸素飽和濃度に与える塩度の影響についての補正因子。
∞20 =20℃、1気圧での溶解酸素飽和濃度。
αf =野外条件での溶解酸素飽和濃度。
DO =混合液体溶解酸素。
DOtarget =選択された位置での目標DO濃度。
F =ガス供給システムの酸素移動能力に与えるガス供給システム条件の影響
(屡々拡散器汚染/老化に伴われる)。
OUR =混合液体酸素終取り込み速度。
Q =制御体積中へ流れる酸素含有ガス流体積。
ROTR =プロセス条件での全必要酸素移動速度。
SOTR =標準条件(20℃、1気圧、0のDO、奇麗な水)での酸素移動速度。
θ′ =酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの能力に与える廃水温度の影
響についての補正因子、θ′=θ(T−20)(式中、Tは廃水温度である

θ =酸素移動に対する廃水温度の影響を考慮に入れるための廃水温度補正係
数のためのアレニウス係数。
T =廃水温度。
制御システム内のこれらの変数に伴われる値は、制御システム内に記憶されるか、或いはシステム内、又は外部源から得られたデーターを補助としてそのシステムにより発現させることができる。
ガス供給システム操作条件の調節
前の節で記載した全ての工程は、確立された制御目標を達成するのに必要なエアレーション操作条件を確定するために用いられる異なった手順及び方法を包含している。
一つ以上の制御体積及び/又は全タンクに適用することができる個々のSOTR値が確定されたならば、制御システムは、プロセス条件でのガス供給システム性能と標準状態でのそれとの相互関係を用いて、ガス供給システムパラメーター及び機器を調節するのにこの情報を用いる。殆どの場合、ガス供給システム作動条件は、各制御領域/全タンクへの個々の/全ガス流の関数として定めることができる。
定義
「調節する」又は「調節」とは、例えば、大きさの変化及び/又は異なった形態への転化を含めた、測定機器からのデーター又は制御器からの制御信号を修正することを指す。これらの用語は、一つ以上の生物学的プロセス・パラメーターの変更、及び生物学的プロセス設備及び/又は制御システムの或る部分の一つ以上の条件の変更も指す。通常そのような変更は、必要な或る指示に呼応しており、そのれは、酸素含有ガスについての変更の必要性、例えば、生物学的プロセスで消費されるガスについての変更の必要性、及び/又はDOレベルを変化させるためのガスについての変更の必要性、及び/又はガス供給システム性能の変化により引き起こされたガスについての変更の必要性になることがある。そのような変更は、連続的又は間欠的形式で起きることがある。或る場合には、制御システムがその必要性を感知した時、直ちに一つ以上の要件を満足させるのに必要な補正作用の全量が行われるような仕方で変更を行うことができる。別の場合として、変更は或る期間に亙って少しずつ行われることがある。少しずつ変更される場合、第一及び続く増し分として適用されなければならない補正作用の絶対的最小比率を、全ての状況について述べることは不可能である。生物学的処理プラントは、補正作用に対するそれらの呼応時間内で広く変化することができる。本発明は、連続的であるが、漸進的変化を含む仕方で具体化する場合、システムの待ち時間は、広く変えることができる。しかし、変更は、待ち時間が短く且つ/又はプラント応答時間が長い場合に、希望の全補正作用の僅かな比率に相当する増し分ずつに行うことができる。それに対し、待ち時間が長く且つ/又はプラント応答時間が短い場合、一層大きな増し分が要求されることがある。これについての理解及びプラント操作についての経験を武器として、当業者は過度の実験を行う事なく、変更要件が制御システムを屡々又は重大に度を越えて作動させなくても済む、増し分当たりの充分な補正作用量が存在するように、全補正作用のうちのどの位の割合のものを夫々の増し分に適用すべきかを決定することができる。
「好気性生物学的プロセス」とは、種々の生物学的プロセスの何れでも意味し、その一つ以上の部分が、好気性環境を生じさせるため、廃水中へ酸素含有ガスを導入することにより少なくとも部分的に維持される。これらのプロセスの顕著な例は、種々の流動組織を含めた活性スラッジ・プロセスの極めて多種類の連続的及び不連続的形態の中に存在する。それらの例には、プラグ流、完全混合、及び段階的供給エアレーションが含まれる。廃水に、各バッチについての操作サイクルの全て又は一部分で通気する水中通気フイルター及び他のバッチ・プロセスが意図されている。
材料、データー、及び信号(それらに限定されるものではない)を含めたどのような与えられた有形又は無形のものに適用される「量」とは、そのものの量、又はそのものと他の有形又は無形のものとの量的関係を指す。そのような量又は関係は、どのような単位(単数又は複数)で表現してもよく、或るいは無単位で表現してもよい。例えば、絶対的量は、例えば、質量又は体積の単位で表すことができる。相対的量は、単位時間当たりの与えられたもの(速度)又は別のものの単位体積又は質量当たりのものの単位として、或は、例えば同じ種類の単位で表わされ、従って、単位の性質を無視することができる異なったものの間の比率として表すことができる。
「約」とは、完全であっても不完全であっても、本発明に従って廃水エアレーション・プロセスを制御するのに充分有用である値の間に或る程度の関係があることを意味する。
「生物学的プロセス」とは、廃水中に溶解した且つ/又は懸濁した廃棄物質のバクテリア作用による代謝を少なくとも部分的に含む廃水処理プロセスを意味し、それは、就中、好気性、無酸素、及び嫌気性工程又はプロセスの一つ又は組合せを包含する。
ガスに適用されるような「組成」とは、二種類以上の異なったガスの混合物中のガスの少なくとも一部分の独自性を示すもの、又はそのような混合物中の二種類以上のガスの相対的量、又はそのような混合物中の単一のガスの量を指す。
「に接続された」とは、データー、制御信号又は出力、制御入力及びコードのような制御システムの情報源が、制御システムの共働部品、例えば測定機器、制御器、及び流動調節機器の間を、そのような部品が互いに近接して或るいは離れて位置していても、通じさせる専用回線、電力ライン及び配線システム、インターネット又はインターネット接続、電話ライン、光ファイバーケーブル、回路板及び空気圧信号ライン上での接続のような有形の接続形態、及び電波、レーザー、及び他の光ビーム、音波、のような無形の接続形態を含めた、直接的又は間接的に、有形又は無形の操作上の接続部を有することを意味する。
「生物学的プロセスで…酸素の消費」とは、廃水から除去するのに、バクテリア又は他の手段により消費され、且つ/又は別の許容可能な変化で、例えば、廃棄物の代謝及び/又は他の機構、炭素質及び/又は窒素質及び/又は他の形態のものにより消費される酸素を指す。この言葉は、プロセス酸素要件を、廃水のDOレベルの減少及び増大として現れる廃水への酸素供給の過不足とは区別させることを目的としている。
例えば、連続的制御の実施又は連続的測定値を取る場合のような「連続的」とは、連続的形式、或は周期的又は不規則に繰り返される形式を含めた間欠的ではあるが、反復される形式で行われる作用を指す。
「制御器」とは、一つ以上の論理機器であるか又はそれらを含み、単独又は一つ以上の他の機器と組合せて、生物学的プロセスの一つ以上のパラメーターに関する値を解釈し、制御値を確定することができる機器のことである。
制御器は、例えば、全てを含め、少なくとも部分的に、一つ以上の機械的機器及び/又は一つ以上の電気的及び/又は電子的機器にすることができる。従って、制御器の論理は、例えば、機械的機器の一つ以上の機械的関係、電気的及び/又は電子的機器の電気的関係、及び/又はそれらの組合せに少なくとも部分的に依存していてもよい。
制御器は、測定装置から集められたプロセス条件についてのデーターを解釈し、制御値を確定するための適当なソフトウエアー又はコードを含むか、少なくともそれに対するアクセスを有するのが好ましい。好ましい態様として、論理は、全てを含めて、少なくとも部分的に、一つ以上の共存するか又は遠く離れて位置するプログラムされた又はプログラム可能な機器に一時的に存在するか又は記憶される一つ以上のコード要素に依存する。
本発明で用いられる制御器は、限定されているが、重要な計算能力を有する専門化された単位装置でもよく、或は一般に又は特殊な目的のコンピューター、或はかなりの計算能力を有するコンピューターでもよい。制御器は、コンピューター又はパーソナルコンピューター(PC)に基づく制御台、プログラム可能な論理制御器(PLC)に基づく制御台、又は分散制御システム(DCS)に基づく制御台(それらに限定されるものではない)により一般に得られるような基本的制御インストラクション(例えば、ブール論理及び四則関数演算)を実施することができるのが好ましい。比例、比例積分(PI)、及び比例積分偏差(PID)制御器も用いることができる。例えば、「プロセス機器及び制御便覧」(Process Instruments and Controls Handbook)第3版、マクグロー・ヒル(McGraw Hill)参照。
制御器は、メモリー機器のみならず、コンパレータ、他の機器、及び/又はコードで、補助機能を行うことにより、例えば、制御システムを整調し且つ/又はデーター、制御値、及び制御信号を処理することにより、調節、リファイン、補正、調整、又は他の仕方で補助するものを含んでいてもよい。例えば、適応(自己又は自動整調)又は非適応制御器を用いてもよい。
実際、プロセスで起きる生物学的酸素消費量の変化については、そのような変動する酸素消費量に関連を維持したまま、それらに呼応して変化する制御値、又は制御値の成分を制御器は定める。別法として、連続的形式で、生物学的プロセスにより消費される変動する酸素量に少なくともほぼ定量的な関係を有する少なくとも一つの成分を有するか、又は夫々含む変動する制御値を制御器は発生する。
制御器により発生した制御値は、中間的調節を行なっても行わなくても、プロセスに作用するか、或はそれに伴われたバルブ又は他の制御部材のようなものに作用し、希望の性能、例えば、確定された設定点からの一つ以上のプロセス変数の偏差を一般に限定するか又は最小にするやり方で、プロセスの操作を変更するか又は維持するのに有用である。二種類以上の制御値、例えば、夫々二種類以上のプロセス要件に相当する制御値を、制御器内で組合せ、例えば、複数の成分を含む一つの制御信号を発生するようにしてもよい。場合により夫々異なったプロセス要件を表す制御値を発生するが、制御器内で別々に維持され、異なった制御部材へ別々の制御信号を送るように用いてもよい。
第一と第二の値の間の関係に適用されるような「に関連した」とは、それらが数字的に等しいか又は精密に関係しているか否かには無関係に、それら又はそれらの少なくとも一方が、プロセスについての実際的制御基準として働くことができるような充分な程度の関連性を持つ少なくとも大略の定量的関係がそれらの間に存在することを意味する。それら値の一つ以上の大きさは、一つ以上のパラメーターが含まれることにより影響されるかも知れないが、通常、前記関連が生ずる基になる関係の一部分にはならない無視できる位に充分小さなものであろう。第一の値が第二の値と相関関係を有するが、数字的には異なっている本発明の態様では、第一の値が他方の少なくとも近似的指標として用いることができるような仕方で第二の値に機能的に関連していてもよい。それらの値の間のどのような有用な機能的又は他の種類の関係でも充分であろう。その関係は、どのような有用な形態でも取ることができる。例えば、一つの値が、第二の値に正比例していてもよい。或は第一の値が第二のものに一定の又は変動する差により関係していてもよい。或は、第一のものが第二のものに、等式又は値の表により関係していてもよい。全ての種類の値が、例えば、酸素移動速度対ガス流量、及び酸素移動効率対ガス流量に含まれている。制御値の場合、「に関連した」とは(a)特定のプロセス制御要件、例えば、プロセス酸素要件、DOレベル制御要件、性能制御要件、又はプロセス制御要件の組合せに関連してシステムにより適用される適用制御値と、(b)特定の要件(単数又は複数)を正確に満足するような仕方で生物学的プロセスの作動を調節するであろう基準制御値との間の関係を指しているのが好ましい。そのような関係では、適用される制御値は、一つの増し分又は複数の増し分として適用されようとも、基準制御値に近似する。この近似の精度は、制御値と基準値との差の%として慣用的使用法で表現されるであろう。前記差は±20%、一層好ましくは±10%、更に一層好ましくは±5%、最も好ましくは±3%である。この慣用的使用法にも拘わらず、基準値が使用可能な範囲の上限及び下限に近い場合、この近似の精度を有限の差、例えば、±0.10ppm、又は±25m/時として表するのが一層便利であり、或は一層正確であろう。
「DO制御値」又は「溶解酸素制御値」とは、プロセスで観察されたDOレベル(プラスの酸素条件又は0の酸素条件を含む)を、目標DOレベルにするか、又はその方へ移動させるのに必要な酸素量に関連した測定及び計算されたパラメーターを指す。
「ガス収集部材」とは、ガス供給システムにより廃水中へ放出され、廃水中を少なくともその深さの一部分に亙って上方へ移動するが、廃水中に溶解しなかった気泡の少なくとも一部分を廃水から受け、実質的に大気から分離するための閉じた室を含む機器を意味する。典型的な例は、底に開口を有し、平面図では矩形であるが、その平面を横切る断面では三角形のフードであろうが、それに限定されるものではない。それは、その制御機能に伴われる入口及び出口を除き、それ以外では気密になっており、その下端部の周囲全体に亙って浮きが配備されており、廃水の表面に支持されるようになっている。しかし、ガス収集部材は、廃水の表面に位置している必要はない。なぜなら、それらは表面の下に位置していても、或は表面の上に位置していても、それらの周辺に亙って下方へ伸びる、好ましくは表面より下の位置へ伸びる付属した広がり部分を具えているならば、それらの収容分離機能を果たすことができるからである。
「ガス供給システム」には、生物学的処理プロセスに関連して廃水へ酸素含有ガスの酸素を移動させるのに適した極めて多種類の型、形態、及び大きさのどのような気泡形成機器(単数又は複数)でも含まれ、例えば、ガス供給導管、マニホルド、支持スタンド、降下管、配置管、バルブ、フィルター、加圧容積型コンプレッサー、ターボコンプレッサー、又は遠心送風機及び関連するコンプレッサー/送風機制御機器、及びガス流制御機器を含めた気泡形成機器(単数又は複数)の作動を維持し、それへガスを送るのに必要な付属設備を具えた領域放出微細気泡拡散器、ドラフ・トチューブ・エアレーター(draft tube aerator)、機械的エアレーター、ブラシ・エアレーター、及び粗大気泡拡散器が含まれる。領域放出微細気泡拡散器の例には、チューブ、円板、ドーム、及びシートの形のもので、弾力性、セラミック、又は繊維材料からなるものが含まれる。粗大な気泡拡散器の例には、フード、ノズル、オリフィス、バルブ、及び剪断機器が含まれる。
「指示」とは、数字的に等しいか、又は数字的に等しくなくても、少なくとも関数又は他の関係により与えられた値を指示する属性を指し、そのような指示は、システムで利用できるデーターから計算するか、又は観察により決定することができる限り、正確な値であるか、そのような正確な値でなかったとしても、その指示の意図する用途を考慮に入れて、生物学的プロセスについての制御を行うその有用性を損なうには不充分な量しかその正確な値から隔たっていない値である。好ましい態様として、その指示は、前記正確な値の±20%、又は±10%、又は±5場合、又は±3%以内にある。
「に呼応して」とは、作用又は状態の、別の作用又は状態による直接的及び間接的刺激を指す。例えば、そのような作用が、制御信号の直接的又は間接的結果である場合、その信号が制御器から、異なった形への修正又は変換をして、又はせずに直接受け取るか、又は間接的に受け取られても、制御部材は制御信号に呼応して作動する。
「混合液体」とは、少なくとも廃水及びバイオマスを含むタンクの内容物を指す。
「酸素含有ガス」には、蒸気が取り込まれているか、溶解していても、或はしていなくても、廃水を処理するための好気性生物学的プロセス又はプロセス工程、例えば、懸濁増殖エアレーションプロセス、好ましくは一つ以上の活性スラッジ処理工程を含むプロセスのようなものを維持するのに適切な、例えば、空気、酸素、オゾン、あらゆる他のガス、及びそれらのいずれかの混合物である、ガス混合物を含めたどのようなガスでも含まれる。
「酸素取り込み速度」(OUR)は、廃水中の酸素が消費される時間速度を指し、バイオマス酸素消費、他の形態の酸素消費、化学的反応、及び他の因子のような成分を含む。
「性能パラメーター」とは、システム中のあらゆる機器又はプロセスの性能又は効率の変化に関連した、測定、計算、又は予め定められた値を指す。
「与える」又は「与えること」とは、どのような有用な期間についても制御システムで使用される全てのやり方で入手できるようにすることを意味する。例えば、コード又はデーターに適用された場合、その定義は、システム内又はシステム外から、生物学的プロセスが行われる場所にあるか又はそれとは離れた所にある源から、システム内でそれを発生させるか且つ/又はシステム中へ手動でそれを入力するか且つ/又は記憶場所がシステム内にあっても無くても、記憶時間が短くても長くても、時々アップデートされていてもいなくても、システム内にそれを記憶させることにより、それを利用できるようにすることを含む。
「反復」とは、本発明の内容でエアレーション操作の制御を行うのに有用などのような長さの時間間隔でも、例えば、約8時間まで、一層好ましくは約1時間まで、更に一層好ましくは約5分までの間隔で繰り返されることを意味する。これらの間隔は、1秒の非常に僅かな分率のように短くてもよく、例えば、約0.01秒以上、好ましくは約10秒以上、一層好ましくは約30秒以上である。
「必要条件制御値」とは、生物学的プロセスでの酸素使用を満足させるのに必要な酸素に関連した測定及び計算されたパラメーターを指す。これらには、定常状態及び非定常状態の両方の条件での酸素取り込み速度(OUR)に関係した全ての因子が含まれていてもよいが、それらに限定されるものではない。
「懸濁増殖エアレーション・プロセス」とは、酸素含有ガスが、通常廃水を混合するのに役立ち、更に一層好ましくはバクテリアを懸濁状態に維持するのに役立つ好気性生物学的プロセスを意味する。
「タンク」とは、一つ以上の適当な天然及び/又は人工の水溜めを指し、それは極めて多種類の型、形態、及び大きさのものにすることができる。例えば、タンク(単数又は複数)は、陶器又はプラスチックで裏打されていてもよいが、鋼又はコンクリートヘのものであるのが好ましく、平面図又は垂直断面で見た時、どのような適当な形のものでもよい。例えば、タンクは、平面図で見て円、環状、長円形、四角又は長方形の形を持っていてもよい。用語タンクは、隔離された区画が実質的に他の区画(単数又は複数)とは独立に制御入力に応答するように、緩衝板及び/又は他の形態の長手方向の分割部材によりそのタンクの一つ以上の他の部分から隔離されているタンクの区画にも適用される。直線であっても無くても、廃水の流れる方向の大きさ(L)が、その方向とは直角方向の大きさ(W)よりも大きく、L/Wが、例えば、3、5、10、又は15より大きくてもよく、環状又は長い矩形の形のタンクのようなタンクであるのが好ましい。
「値」は、(a)質量、体積、圧力、時間、電位、抵抗又は他の単位のような適当な単位又は単位の組合せで表されるか、又は無単位数で表される量、又は(b)状態、例えば、「丁度」、「離れた」、「より大きい」、「より小さい」、「に等しい」、及びその他の状態を表すものである。測定結果は、通常、値として表現される。
「廃水」とは、就中、未処理廃水、予備的処理後の廃水、混合液体、及び他の廃水とバイオマスとの混合物を含めた生物学的プロセスでのどのような段階での処理でもそれを受ける廃水を指す。
図1は、本発明による生物学的廃水処理プロセス及び制御システムの構成部材の模式的構成図である。 図2は、本発明による生物学的廃水処理プロセス及び制御システムの構成部材の模式的構成図である。 図3は、本発明による生物学的廃水処理プロセス及び制御システムの構成部材の模式的構成図である。 図4は、本発明による生物学的廃水処理プロセス及び制御システムの構成部材の模式的構成図である。 図5は、本発明を実施するのに有用なソフトウエアーのデーター入力機能及び制御論理機能を例示する工程図である。
符号の説明
1 ガス流調節機器
2 タンク
3 気泡導入機器
4 ガス源
10 フード
11 ガス流測定機器
12 プローブ
13 オフガス
14 制御器
15 廃水温度測定機器
16 出口
17 入口
18 出口
23 第一タンク
24 気泡導入機器
32 フード
39 取り込み口
41 試料採取ライン
43 試料採取ライン
44 分析ライン
45 第二タンク
46 浮遊機器
48 加熱システム
64 抑制部材
78 入口
79 出口

Claims (67)

  1. A. 廃水の入った少なくとも一つの処理タンク中で、ガス供給システムにより廃水中に与えられた気泡の形で廃水中に酸素含有ガスを導入し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させ、溶解した酸素の少なくとも一部分を生物学的プロセスにより消費させることにより、少なくとも部分的に維持された生物学的プロセスを行い、然も、
    1.そのようにして溶解した酸素は、生物学的プロセスにより消費される酸素に対して過剰又は不足を示すことがあり、
    2.廃水中へ溶解しなかった前記気泡からのガスに相当するオフガスを受けるための少なくとも一つのガス収集部材が処理タンク中に配置されており、
    B. 生物学的プロセスの操作を制御システムにより制御し、そのシステムは、前記プロセスが作動している間、ガス収集部材中に収集されたオフガスから制御システムにより取られた、オフガス中の一種類以上のガスの量に関連した測定値に少なくとも部分的に呼応して、前記プロセスに対して連続的制御を行い、そして
    C. 前記測定により得られたデーターを用い、制御システムに、生物学的プロセスで起きる変化する酸素消費量、そのような変化する酸素消費量に関連を保ちながら、それに呼応して変化する制御値、又は制御値の成分を与え、それら変化する制御値又は成分に基づいた制御信号を発生すること、
    を含む、生物学的廃水処理プロセスを制御する方法。
  2. A. 廃水の入った少なくとも一つの処理タンク中で、懸濁増殖エアレーションを含む生物学的プロセスを行い、この場合、廃水中に存在する懸濁及び/又は溶解した廃棄物質の生物学的分解が、酸素含有ガスを、ガス供給システムにより廃水中に与えられた気泡の形で廃水中へ導入することにより、少なくとも部分的に維持され、これらの気泡が、廃水の深さの少なくとも一部分を通ってその上表面の方向へ上昇し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させ、その溶解した酸素の少なくとも一部分をその生物学的プロセスにより消費させ、然も、
    1.そのように溶解した酸素が、生物学的プロセスにより消費される酸素に対し過剰に含まれるか又は不足を示すことがあり、そして
    2.少なくとも一つのガス収集部材を配置し、廃水中に溶解しなかった前記気泡からのガスに相当するオフガスを受け、
    B. オフガス中の一種類以上のガスの量に関連した、制御システムにより取られたオフガス測定値に少なくとも部分的に呼応して、プロセス中への廃水の導入及び/又は前記ガス供給システムによりタンク中へ排出されるガスの量について、プロセスが作動している間、連続的制御を及ぼす制御システムによりそのプロセスの作動を制御し、そして
    C. 前記測定により得られたデーターを用いて、そのようなデーターに少なくとも部分的に基づいて制御システムにより決定された廃水への溶解酸素供給についての変化する要件に少なくとも部分的に関連した制御値を制御システムに与えること、
    を含む廃水処理プロセス制御方法。
  3. 生物学的廃水処理プロセスを制御するための制御システム装置において、
    A. 生物学的プロセスが行われる少なくとも一つの廃水処理タンク中に配置された少なくとも一つのガス収集部材で、廃水中に導入されたが、溶解しなかった酸素含有ガスの少なくとも一部分に相当するオフガスを廃水処理タンクの廃水から収集するためのガス収集部材、
    B. ガス収集部材に接続され、測定を行うことができ、それによりガス収集部材により収集されたオフガス中の少なくとも一種類のガスの量を示すデーターを与えることができる少なくとも一つのガス検出器を含む少なくとも一つの測定機器、及び
    C. 前記測定機器に接続された少なくとも一つの制御器で、生物学的プロセス中で起きる変化する酸素消費量について、そのような変化する酸素消費量と関連を維持しながら、それに呼応して変化する制御値、又は制御値の成分を定め、前記制御値又は成分に基づいて制御信号を発生する、制御器、
    を含む制御システム装置。
  4. 廃水に懸濁増殖エアレーションを含む生物学的プロセスを行うための少なくとも一つのタンク、気泡の形で廃水中に酸素含有ガスを導入し、前記気泡中の酸素の少なくとも一部分を廃水中に溶解させ、前記溶解した酸素の少なくとも一部分を生物学的プロセスにより消費させるガス供給システムを含む型の廃水処理装置で、然も、そのようにして溶解した酸素が、生物学的プロセスにより消費される酸素に対し、過剰に含まれるか、又は不足を示すことがあり、少なくとも一つのガス収集部材が配置され、廃水中に溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受ける、廃水処理装置を制御するための制御システムで、
    A. ガス収集部材中に収集された少なくとも一種類のガスの量を測定することができる少なくとも一つのガス検出器、
    B. タンク中の廃水と接触している場合、廃水のDOレベルを測定することができるプローブを有する少なくとも一つのDO(溶解酸素)検出器、及び
    C. 前記測定値を利用し、廃水への溶解酸素供給についての変化する要件に少なくとも部分的に関連した制御値を制御システムに与えることができる、コードを含むか、又はそれへのアクセスを有する少なくとも一つの制御器、
    を含む制御システム。
  5. 生物学的プロセスが、懸濁増殖エアレーションを含み、それには、廃水中に導入された酸素含有ガスにより少なくとも部分的に維持された、廃水中に存在する懸濁及び/又は溶解した廃棄物質の生物学的代謝が含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  6. 生物学的プロセスが、連続的流動プロセスである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  7. 生物学的プロセスが、活性化スラッジ・プロセスである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  8. 制御システムが、タンクの少なくとも一部分中にプラスのDOレベルを維持する傾向を持つようにプログラムされている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  9. ガス収集部材が、廃水の表面の所に配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  10. 廃水の入口及び出口を有するタンクを含み、制御システムが、タンク中の第一及び第二位置にDO測定機器を含み、第一位置は、第二位置よりも入口に近いか、又は第二位置が第一位置よりも出口に近い、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  11. 第一位置が、第二位置よりもガス収集部材に近いか、又は第一位置は入口に隣接し、第二位置が出口に隣接し;或はガス収集部材及び第一位置が夫々第二位置よりも入口に近く、又はガス収集部材及び第二位置が夫々第一位置よりも出口に近く、又はガス収集部材が第一位置と第二位置との間に配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  12. 上流半部分域と下流半部分域とを有する長いタンクを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  13. 遮蔽板及び/又は他の形態の長手方向分割部材により少なくとも二つの区画に分割された長いタンクを含み、前記区画の少なくとも一つが上流半部分域及び下流半部分域を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  14. ガス収集部材が、タンク又はタンク区画の上流半部分域中に配置され、廃水中に溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受ける、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  15. 制御システムが、タンク又はタンク区画の上流半部分域及び下流半部分域中に夫々配置された少なくとも二つのDOプローブを含み、DOレベルに関するデーターを収集する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  16. 上流端部を有するタンク又はタンク区画を含み、タンクの上流半部分域中に配置されたガス収集部材及びDOプローブの少なくとも一部分が、夫々、上流端部から測定して、タンクの長さの最初の約10%、又は15%、又は20%以内に存在する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  17. 制御システムにより取られたオフガスの測定値が、そのオフガスの組成の少なくとも一部分を表す少なくとも一種類のガスの量に関連している、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  18. 酸素含有ガスが空気であるか、又は空気を含み、制御システムにより取られたオフガスの測定値が、オフガス中の酸素の量、又は二酸化炭素の量、又は酸素と二酸化炭素の量に関連している、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  19. 制御器が、コード、場合によりデーターの表も含むか、又はそれらに対するアクセスを有し、それを補助として制御値を定める、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  20. システムが、フィードフォアード制御器として働き、そこで、必要条件制御値及び性能制御値に少なくとも部分的に基づき制御出力を発生させる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  21. 制御値が、必要条件制御値である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  22. 制御値が、必要条件制御値を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  23. 制御値が、制御システムにより決定された、生物学的プロセスにより消費される酸素に関連した必要条件制御値を含む、請求項1〜22に記載の方法又は装置。
  24. 制御値が、廃水中のDOレベルを目標値へ戻すのに必要な酸素含有ガスの変化量に関連したDO制御値を含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  25. 制御値が、ガス供給システムの廃水へ酸素を移動させる能力の変動に関連した性能制御値を含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  26. 制御値が、DO制御値と組合された必要条件制御値を含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  27. 制御値が、DO変化速度値及びDO制御値と組合された必要条件制御値を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  28. 制御値が、性能制御値と組合された必要条件制御値を含む、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  29. 制御システムが、少なくとも一つのガス量調節装置を含み、それが制御システムからの制御入力に呼応して、廃水中へ導入されるガス量を変化又は維持する、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  30. 制御システムが、少なくとも一つの液体流制御装置を含み、それが、制御システムからの制御入力に呼応して、タンク中へ導入される廃水の量を変化又は維持する、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  31. 少なくとも第一及び第二のタンクを含み、第二タンクが、第一タンクと同時に制御されるか、又は第一タンクとは独立に制御される、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法又は装置。
  32. 過剰又は不足が、廃水のDO(溶解酸素)レベルの増大又は減少として表現される、請求項1、2、及び5〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 制御システムにOP(作動性能)データーを与えることを含む、請求項1、2、及び5〜32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 制御システムにPS(性能基準)データーを与えることを含む、請求項1、2、及び5〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. PSデーターにより少なくとも部分的に誘導されるRSP(相対的システム性能)データーを制御システムに与えることを含む、請求項1、2、及び5〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. A. 廃水中の一つ以上の場所で、目標DO値とはプラス及び/又はマイナスに異なる廃水中のDOレベルに関連した連続的測定を制御システムが行えるようにすること、
    B. 制御システムに、必要条件制御値に関連して適用された場合、廃水中のDOレベルの目標DO値からの偏差を少なくとも部分的に相殺するのに充分な大きさのDO制御値を発生させること、
    を含む、請求項1、2、及び5〜35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 制御システムが、廃水中のDOレベルを目標DO値へ移動させるのに必要な酸素の量に関連したDO制御値を発生する、請求項1、2、及び5〜36のいずれか1項に記載の方法。
  38. A. 少なくとも一つのタンク内で、上流部分及び下流部分を有する流通路に沿って廃水が流れ、
    B. ガス収集部材が、廃水中に完全には溶解しなかった気泡からのガスに相当するオフガスを受けるように、上流部分に沿って配置され、
    C. DOレベルに関するデーターを、流通路の上流部分及び下流部分に沿って夫々配置した少なくとも二つのDOプローブから収集し、
    D. 制御システムが、連続形式で、(1)前記ガス収集部材を補助として測定した、生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)流通路の上流部分及び下流部分に沿って配置したDOプローブから収集された前記DOレベルデーターとの組合せに少なくとも部分的に関連した、全タンクについての制御値を確定する、請求項1、2、及び5〜37のいずれか1項に記載の方法。
  39. A. 制御システムが、連続形式で、少なくとも部分的に、(1)ガス収集部材を補助として測定した生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)廃水流通路の上流部分に沿って配置したDOプローブにより測定されたDOレベルの、第一目標値からの偏差との組合せに関連した制御値を確定し、そして
    B. 制御システムが、連続形式で、流通路の下流部分に沿って配置したDOプローブにより測定されたDOレベルの、第二目標値からの偏差に関連したデーターを補助として前記第一目標値を調節する、
    請求項1、2、及び5〜38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 廃水が、プラグ流として流れる、請求項1、2、及び5〜39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 廃水が流れる方向に、その方向とは直角の方向の平均の大きさよりも大きな長さを有する流通路に沿って廃水が流れる、請求項1、2、及び5〜40のいずれか1項に記載の方法。
  42. A. DOレベルの変化速度に関するデーターを、タンク中に配置した少なくとも一つのDOプローブから収集し、そして
    B. 制御システムが、連続形式で、全体としてタンクに適用される制御値を確定し、その制御値が、(1)タンクを通る廃水流通路の上流部分に沿ったガス収集部材を補助として測定された、生物学的プロセスにより変化する酸素消費量と、(2)流通路の上流部分及び下流部分に沿って夫々配置した少なくとも二つのDOプローブから収集されたDOレベルデーターと、(3)DO変化速度データーとの組合せに、少なくとも部分的に関連している、
    請求項1、2、及び5〜41に記載の方法。
  43. A. 廃水中の一つ以上の場所で、一つ以上の目標DO値とはプラス及び/又はマイナスに異なる廃水中のDOレベルに関連した連続的測定を制御システムに行わせること、
    B. 廃水中の一つ以上の場所で、廃水中のDOレベルの変化速度に関連した連続的測定を制御システムに行わせること、及び
    C. 制御システムに、連続形式で、生物学的プロセスでの酸素消費量と、前記DOレベルと、前記変化速度との組合せに少なくとも部分的に関連した制御値を発生させること、
    を含むこと、請求項1、2、及び5〜42のいずれか1項に記載の方法。
  44. A. 制御システムに、連続形式で、廃水中に酸素含有ガスを溶解するガス供給システムの能力に関連した性能値を確定させること、及び
    B. 制御システムに、連続形式で、生物学的プロセス中での変化する酸素消費量に少なくとも部分的に関連した必要条件制御値と前記性能値とを組合させること、
    を含む、請求項1、2、及び5〜43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 制御システムに、連続形式で、
    A. ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件の一つ以上を含む動揺するプロセス条件下で、酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの変動する能力に関連した、制御システムにより発生したOPデーターと、
    B. 前記条件についての予め定められた基準に基づく水及び/又は廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に関連した、制御システムで与えられたPSデーター、
    との関係に関連したRSP制御値を発生させることを含む、請求項1、2、及び5〜44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 制御システムで与えられ、ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件、の一つ以上に基づくOPデーターを少なくとも部分的に用いて制御値が確定され、前述のいずれかの特性を含む前記条件(単数又は複数)が、制御システムにより決定される、請求項1、2、及び5〜45のいずれか1項に記載の方法。
  47. ガス供給システムによる変動するガス流量で、ガス供給システムが清浄な水で達成することができるであろう酸素移動速度に関連したOTR:Q(酸素移動速度:流量)データーを含むPSデーターを少なくとも部分的に用いて、制御値が確定される、請求項1、2、及び5〜46のいずれか1項に記載の方法。
  48. (a)システムにより決定された、ガス供給システムが廃水へ酸素を移動することができる速度と、(b)ガス供給システムが清浄な水へ酸素を移動することができる速度との比率に関連した見かけのα値を少なくとも部分的に用いて、制御値が確定される、請求項1、2、及び5〜47のいずれか1項に記載の方法。
  49. A. ガス供給システムによる変動するガス流量で、ガス供給システムが清浄な水で達成することができるであろう酸素移動速度に関連したOTR:Q(酸素移動速度:流量)制御値を制御システムに与えること、
    B. (a)システムにより決定された、ガス供給システムが廃水に酸素を移動することができる速度と、(b)ガス供給システムが清浄な水に酸素を移動することができる速度との比率に関連した見かけのα値を制御システムに与えること、及び
    C. OTR:Qと、見かけのα値とを組合せることによりRSP値を誘導すること、
    を含む、請求項1、2、及び5〜48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 見かけのα値が、制御システムにより少なくとも部分的に決定され、ガス供給システムが廃水へ移動することができる酸素の量に影響を与えることがあるガス供給システム及び廃水の条件の変化を反映する、請求項1、2、及び5〜49のいずれか1項に記載の方法。
  51. プロセス酸素制御要件、DOレベル制御要件、及び性能制御要件の中から選択された少なくとも一種類のプロセス制御要件を含むプロセス制御要件に少なくとも部分的に基づいてシステムにより制御値が適用され、前記適用制御値が、その適用制御値の適用時のシステムで利用できるデーターに基づき、特定の要件(単数又は複数)を正確に満足するであろう生物学的プロセス中へのガス及び/又は廃水の流量を生ずるであろう基準制御値の±20%、一層好ましくは10%、更に一層好ましくは5%、最も好ましくは3%以内にある、請求項1、2、及び5〜50のいずれか1項に記載の方法。
  52. プロセス酸素制御要件、DOレベル制御要件、及び性能制御要件の中から選択された少なくとも一種類のプロセス制御要件を含むプロセス制御要件に少なくとも部分的に基づきシステムにより制御値が適用され、それら制御値が、少なくとも一つの流れ調節機器へ直接又は間接的に供給され、連続形式で前記機器へ制御入力を与え、前記機器に廃水へ導入されるガスの量を変化又は維持させ、且つ/又はタンク中へ導入される廃水の量を変化又は維持させる、請求項1、2、及び5〜51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 予め定められた一つ以上の時間に亙ってタンク中のDOレベルの変化速度についてのデーターを少なくとも部分的に用いて制御が行われる、請求項1、2、及び5〜52のいずれか1項に記載の方法。
  54. 制御システムが、(1)(a)実際の廃水温度と、(b)選択された基準温度との差、且つ/又は(2)(a)廃水表面に働く実際の気圧と、(b)選択された基準気圧との差に、少なくとも部分的に基づき制御入力を誘導する、請求項1、2、及び5〜53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 制御システムが、OUR(酸素取り込み速度)、又はOTR(酸素移動速度)、又はOTE(酸素移動効率)、又はそれらいずれかの組合せに関連した測定値に少なくとも部分的に呼応して制御を及ぼす、請求項1、2、及び5〜54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 制御システムが、流れ調節機器の制御応答特性に少なくとも部分的に関連した制御値を調節することにより制御入力を誘導する、請求項1、2、及び5〜55のいずれか1項に記載の方法。
  57. 制御システムが、次のもの:廃水温度を測定するための機器;ガス収集部材からのガス流を測定するための機器;廃水の溶解酸素含有量を測定するための機器;又はオフガス中の酸素含有量を測定するための機器;の少なくとも一つを含む、請求項3、4、及び5〜31のいずれか1項に記載の装置。
  58. 制御システムが、廃水温度を測定するための機器、ガス収集部材からのガス流を測定するための機器、廃水の溶解酸素含有量を測定するための機器、及びオフガス中の酸素含有量を測定するための機器を含む、請求項3、4、5〜31、及び57のいずれか1項に記載の装置。
  59. 連続形式で、
    A. ガス供給システム条件、廃水条件、プロセス条件、及び雰囲気条件の一つ以上を含む動揺するプロセス条件下で、酸素を廃水へ移動させるガス供給システムの変化する能力に関連したOP(作動性能)データーと、
    B. 水及び/又は廃水に酸素を移動させるガス供給システムの能力に関連したPS(性能基準)データー、
    との関係に関連したRSP(相対的システム性能)制御値を定めるコードを含む、請求項3、4、5〜31及び58のいずれか1項に記載の装置。
  60. OPデーターを定めるコードを含む、請求項3、4、5〜31、及び58〜59のいずれか1項に記載の装置。
  61. PSデーターを含むか、又はそれに対するアクセスを有する、請求項3、4、5〜31、及び58〜60のいずれか1項に記載の装置。
  62. 制御システムに記憶されたPSデーターを少なくとも部分的に用いてRSPデーターを定めるコードを含む、請求項3、4、5〜31、及び58〜61のいずれか1項に記載の装置。
  63. PSデーターがシステム内に記憶され、ガス供給システムによる種々のガス流量でガス供給システムが清浄な水で達成することができるであろう酸素移動速度に関連したOTR:Q(酸素移動速度:流量)データーを含む、請求項3、4、5〜31、及び58〜62のいずれか1項に記載の装置。
  64. 少なくとも一つの制御部材が制御器に接続され、制御器で発生した制御信号に応答し、生物学的プロセスの少なくとも一つのパラメーターを調節することにより、そのプロセスの少なくとも一部分に亙って制御を行なう、請求項3、4、5〜31、及び58〜63のいずれか1項に記載の装置。
  65. 更に、タンク中への廃水の導入を制御することができる一つ以上の液体流制御単位装置を含む、請求項3、4、5〜31、及び58〜64のいずれか1項に記載の装置。
  66. 更に、一つ以上のガス流制御単位装置を含み、それがガス供給システムによりタンク中へ排出されるガスの導入を制御することができる、請求項3、4、5〜31、及び58〜65のいずれか1項に記載の装置。
  67. 更に、必要条件制御値及びDO制御値が、少なくとも部分的にRSP値との関係に基づいている場合、制御システムにより必要条件制御値及びDO制御値に少なくとも部分的に基づく入力を含めた制御入力に呼応して、廃水中に導入されるガスの量を変化又は維持することができる少なくとも一つのガス量調節装置を含む、請求項3、4、5〜31、及び58〜66のいずれか1項に記載の装置。
JP2004540157A 2002-09-24 2003-09-23 廃水処理プロセスの制御 Pending JP2006500214A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US41281702P 2002-09-24 2002-09-24
US47915003P 2003-06-18 2003-06-18
PCT/US2003/029813 WO2004028974A2 (en) 2002-09-24 2003-09-23 Controlling wastewater treatment processes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006500214A true JP2006500214A (ja) 2006-01-05
JP2006500214A5 JP2006500214A5 (ja) 2007-08-02

Family

ID=32045232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004540157A Pending JP2006500214A (ja) 2002-09-24 2003-09-23 廃水処理プロセスの制御

Country Status (11)

Country Link
US (2) US7449113B2 (ja)
EP (1) EP1546045B1 (ja)
JP (1) JP2006500214A (ja)
CN (1) CN100522838C (ja)
AU (1) AU2003275113A1 (ja)
BR (1) BR0314736B1 (ja)
CA (1) CA2497531C (ja)
DK (1) DK1546045T3 (ja)
ES (1) ES2864726T3 (ja)
WO (1) WO2004028974A2 (ja)
ZA (1) ZA200501937B (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050004782A1 (en) * 2004-09-14 2005-01-06 Ssi Aeration, Inc. Cad based aeration system modeling software
FR2932270B1 (fr) * 2008-06-06 2010-07-30 Millipore Corp Methode et dispositif de mesure de la purete d'une eau ultrapure
FR2932271B1 (fr) * 2008-06-06 2010-06-11 Millipore Corp Dispositif pour la mesure de la purete d'une eau ultrapure
US8308947B2 (en) * 2009-01-27 2012-11-13 Biochem Technology, Inc. Methods of providing an aerobic medium in a wastewater treatment bioreactor compartment
WO2011029091A1 (en) * 2009-09-04 2011-03-10 Consolidated Treatment Systems, Inc. Wastewater treatment system with de-nitrification
US20130209274A1 (en) * 2010-02-12 2013-08-15 Andrew Carl Frey Efficiency optimized air flow apparatus and method of operation
US8348624B2 (en) * 2010-02-12 2013-01-08 Universal Blower Pac, Inc. Efficiency optimized air flow apparatus and method
US20120080374A1 (en) * 2010-10-04 2012-04-05 Pacific Advanced Civil Engineering, Inc. Ozone and anaerobic biological pretreatment for a desalination process
CN103476711B (zh) * 2011-02-14 2016-05-25 赛莱默水处理齐利诺普尔有限公司 对脱氮过滤器的碳源馈送进行控制的方法及系统
US8821727B2 (en) 2011-06-08 2014-09-02 Aero-Mod Incorporated Systems and methods for treating wastewater
CA2842824C (en) 2011-07-26 2023-03-14 General Electric Company Wastewater treatment plant online monitoring and control
US8221631B1 (en) * 2011-08-04 2012-07-17 Honeywell International Inc. Aeration basin with off gas monitoring
US9475715B2 (en) 2012-11-16 2016-10-25 Xylem Water Solutions U.S.A., Inc. Optimized process and aeration performance with an advanced control algorithm
JP2015051389A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 株式会社日立製作所 水処理制御装置
JP6368210B2 (ja) * 2014-09-29 2018-08-01 アズビル株式会社 制御装置および制御方法
DE102014118618A1 (de) * 2014-12-15 2016-06-16 Endress + Hauser Conducta Gesellschaft für Mess- und Regeltechnik mbH + Co. KG Verfahren zur Regelung einer Prozessgröße
GB2537836A (en) * 2015-04-27 2016-11-02 Plano Eng Ltd Method and apparatus for analysing the efficiency of air diffusers in wastewater aeration basins
CN104787872B (zh) * 2015-04-29 2017-01-04 梁锐振 一种曝气量控制方法及系统
US10894724B2 (en) 2015-07-08 2021-01-19 California Institute Of Technology Maintenance self-diagnosis and guide for a self-contained wastewater treatment system
US20180121889A1 (en) * 2016-10-28 2018-05-03 Wipro Limited Method and system for dynamically managing waste water treatment process for optimizing power consumption
CN110734126B (zh) * 2018-07-18 2022-03-08 光大水务(深圳)有限公司 布气装置和曝气生物滤池
CN108958033A (zh) * 2018-07-27 2018-12-07 南宁学院 一种城市污水曝气处理智能控制方法
US20200102235A1 (en) * 2018-09-28 2020-04-02 Aerzen USA Corporation Wastewater treatment control
DE102019119328A1 (de) * 2019-02-08 2019-09-26 Antje Hallas Verfahren und Vorrichtung zur Regelung der Zuführung von Umgebungsluft in ein Belebungsbecken einer Abwasserkläranlage
CN113651417B (zh) * 2021-08-27 2022-07-15 昆山皖源环境技术有限公司 一种用于环境工程的污水处理系统及方法
CN116228176B (zh) * 2023-05-10 2023-07-18 安徽皖欣环境科技有限公司 一种基于数据处理的污水处理数据高效管理系统
CN116256025B (zh) * 2023-05-15 2023-07-14 北京视酷科技有限公司 一种超滤水装置曝气数据监测系统

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3810738A (en) * 1972-08-14 1974-05-14 L Fleischmann Bod measuring apparatus
US3872003A (en) * 1972-09-20 1975-03-18 Chicago Bridge & Iron Co High-oxygen treatment of waste with selective oxygen recirculation
US4080287A (en) * 1976-10-20 1978-03-21 Union Carbide Corporation Activated carbon treatment of oxygenated wastewater
JPS5534120A (en) 1978-08-31 1980-03-10 Fuji Electric Co Ltd Dissolved oxygen control method in activated sludge process
US4288394A (en) * 1978-10-19 1981-09-08 Water Pollution Control Corp. Sewage aeration system
CH664822A5 (de) * 1980-12-05 1988-03-31 Buchs Umwelttech Utb Verfahren zur biologischen waermeerzeugung und vorrichtung zur durchfuehrung des verfahrens.
DE3128439A1 (de) 1981-07-18 1983-02-03 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Verfahren und vorrichtung zur bestimmung von abwasserparametern
CA1251279A (en) * 1986-05-16 1989-03-14 The Governors Of The University Of Alberta Determination of oxygen uptake rate in wastewater treatment plants
US4947339A (en) * 1988-12-01 1990-08-07 Jan Czekajewski Method and apparatus for measuring respiration, oxidation and similar interacting between a sample and a selected component of a fluid medium
DE8910097U1 (ja) 1989-08-23 1989-10-05 Kernforschungsanlage Juelich
US5106511A (en) * 1989-12-22 1992-04-21 Kodukula Prasad S On-line biological inhibition/toxicity detector
DE4027220A1 (de) * 1990-08-24 1992-02-27 Preussag Noell Wassertech Verfahren und anlage zum biologischen abbau von schwefelwasserstoff
DE4102210A1 (de) * 1991-01-25 1992-07-30 Licencia Holding Sa Vefahren und vorrichtung zum kompostieren von organischen abfaellen oder klaerschlaemmen
JPH04326992A (ja) 1991-04-26 1992-11-16 Toshiba Corp 水処理プラントの制御装置
JPH05212395A (ja) 1992-01-31 1993-08-24 Nkk Corp 安水の活性汚泥処理方法
JPH05237491A (ja) 1992-02-28 1993-09-17 I N R Kenkyusho:Kk 排水処理装置
DE4229550A1 (de) 1992-09-04 1994-03-10 Grundig Emv Anordnung zur Regelung der Bioaktivität von biologischen Systemen
EP0630860B1 (en) * 1993-06-24 1997-08-27 Boc Gases Australia Limited Method and apparatus for controlled biological treatment of waste water
DE19509777A1 (de) 1995-03-17 1996-09-19 Grundig Emv Verfahren zur Bestimmung des Kohlenstoffabbaus und der Nitrifikation in biologischen Systemen
DE19640333A1 (de) * 1996-09-19 1998-04-02 Lar Analytik Und Umweltmestech Verfahren und Vorrichtung zur Messung der Nitrifikationsleistung von Belebtschlamm
JPH1119678A (ja) 1997-07-02 1999-01-26 Nippon Sanso Kk 好気性水処理装置
US6036862A (en) * 1998-01-20 2000-03-14 Stover; Enos L. Biochemically enchanced thermophilic treatment process
US5948260A (en) * 1998-04-13 1999-09-07 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Process for bioreduction of propelleant wastewater
JPH11347585A (ja) 1998-06-04 1999-12-21 Toshiba Corp 汚水処理装置
JP3567453B2 (ja) 1998-08-28 2004-09-22 日立プラント建設株式会社 活性評価試験装置
EP1165448A1 (en) 1999-11-08 2002-01-02 Enos L. Stover Biochemically enhanced thermophilic treatment process
US6478964B1 (en) * 2001-05-18 2002-11-12 Midwest Water Management, Llp Floating fine-bubble aeration system
US6905872B1 (en) * 2002-06-14 2005-06-14 John R. Rindt On-line respirometer and method of using the same

Also Published As

Publication number Publication date
ZA200501937B (en) 2012-07-25
BR0314736A (pt) 2005-07-26
CN1684912A (zh) 2005-10-19
EP1546045A4 (en) 2010-11-03
DK1546045T3 (da) 2021-04-26
US7449113B2 (en) 2008-11-11
EP1546045A2 (en) 2005-06-29
US20090230055A1 (en) 2009-09-17
WO2004028974A2 (en) 2004-04-08
AU2003275113A1 (en) 2004-04-19
CA2497531A1 (en) 2004-04-08
US20040112829A1 (en) 2004-06-17
BR0314736B1 (pt) 2012-01-10
ES2864726T3 (es) 2021-10-14
EP1546045B1 (en) 2021-01-20
WO2004028974A3 (en) 2004-07-15
CN100522838C (zh) 2009-08-05
CA2497531C (en) 2012-02-07
US7718066B2 (en) 2010-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006500214A (ja) 廃水処理プロセスの制御
KR20150096407A (ko) 향상된 제어 알고리즘을 이용한 최적화 방법 및 폭기 성능
KR101836383B1 (ko) 압력밀도식 수위 계측모듈
US20150266759A1 (en) Wastewater treatment apparatus with dual-level control
JP4117274B2 (ja) 活性汚泥方式排水処理方法及び活性汚泥方式排水処理装置
US7640784B2 (en) System for calibrating dissolved oxygen analyzers using compressed fluids during cleaning
JP4664477B2 (ja) 微生物を利用した浄化反応の予知・評価方法及び浄化装置
JP2002219480A (ja) 曝気槽の溶存酸素濃度の制御装置
JP2002219481A (ja) 曝気槽の溶存酸素濃度の制御装置
WO1998003434A1 (fr) Dispositif de regulation de la concentration d'oxygene dissous d'une cuve d'aeration, de regulation de la temperature de ladite cuve, de regulation du debit d'eau brute pour obtenir une surface liquide homogene et equipement de traitement d'eaux usees utilise dans le procede de traitement par boues activees
JPH07185583A (ja) 連続呼吸測定装置を利用した廃水処理方法及びその装置
WO2007020675A1 (ja) Bod測定方法および装置
US20140231360A1 (en) NH3 Feed-Forward Control of Blower Output
JP5001659B2 (ja) 溶存酸素量制御装置
WO2021070552A1 (ja) 水処理システム、水処理方法およびプログラム
JP2005349324A (ja) 高度下水処理方法および装置
JP4804370B2 (ja) 糞尿処理装置
JP2950661B2 (ja) 水処理プラントの制御装置
JP2012245422A (ja) 水処理プロセス制御装置
Skoneczny et al. An efficient start-up strategy of a continuous stirred tank bioreactor with biofilm
JP2006026461A (ja) メタンガスを生成する嫌気性水処理設備の制御方法および制御装置
WO2023026837A1 (ja) 複層型処理槽および汚水処理システム
KR960002268B1 (ko) 유기물 농도감시장치
JP2021151645A (ja) 水処理装置及び水処理方法
KR20180076454A (ko) 에너지 절감을 위한 하수 처리장에서의 에너지 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070831

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071130

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20071207

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080130

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080229

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090317