JP2006349098A - ワンサイドボルト - Google Patents

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勝義 藤井
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Abstract

【課題】 締結されていることを作業後に容易かつ確実に確認することができ、また、騒音が発生せず、スムーズに締め付けることができるようにしたワンサイドボルトを提供する。
【解決手段】 本ワンサイドボルトは、コアピン10、スリーブ20、ナット30、テーパ座金40そして平座金50を備えている。コアピン10は、拡大頭部11と軸部12とを一体成形したものである。軸部12には、雄ネジ部13が形成され、拡大頭部11とは反対側の他端部にグリップ部14が形成されている。スリーブ20は、前記コアピン10を外嵌する。テーパ座金40は、コアピン10を外嵌する筒状部41と、この筒状部41から平座金50に向けてテーパ状に拡径している座板部42を一体成形し、座板部42は、被締結材100と平座金50とに挟まれることにより、テーパ状に拡径した状態から径方向を向く平坦な状態に変形する。平坦な状態の座板部42の外周は、平座金50よりも大きくされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鉄板や鋼板などの被締結材を締結するためのワンサイドボルトに関し、詳しくは、被締結材に形成された挿通穴に挿通されるスリーブ、このスリーブ内に挿入されるコアピンなどを備えているワンサイドボルトに関する。
橋梁や高架道路など(以下、「橋梁」という。)では、鋼製桁にコンクリートが打設される。鋼製桁は、ボックス桁のような分割桁(被締結材)と連結板(被締結材)とが締結ボルトとナットによって締結されることにより、長距離にわたって構築される。そして、橋梁には、種々の荷重が作用することから、締結ボルトが遅れ破壊することがある。すると、橋梁は、本来の強度を維持することができなくなる。
したがって、遅れ破壊した締結ボルトを外し、新たな締結ボルトによって被締結材を再度締結する必要が生じる。しかし、締結ボルトの頭部またはナットがコンクリート材に埋め込まれた状態になっていることから、被締結材を締結し直すことは容易でない。
そこで、ナットがコンクリート材に埋め込まれていても、遅れ破壊した締結ボルトを交換することができるようにしたボルトの交換方法が特許文献1に開示されている。このボルトの交換方法は、締結ボルトの軸部に先孔キリ孔を穿孔し、この先孔キリ孔に破断ボルト除去工具を打ち込み、この工具を締結ボルトのネジ方向と逆回しして、ナットを残したまま、締結ボルトを抜き取ることを特徴としている。
一方、締結ボルトの頭部がコンクリート材に埋め込まれている場合は、締結ボルトを被締結材側から抜き取ることができないため、コンクリート材を掘削し、締結ボルトを抜き取り、その後、新たな締結ボルトが締結される。しかし、橋梁において、コンクリート材を掘削するには、交通規制を行わなければならず、迷惑をかける作業となる。
また、橋梁の構造によっては、コンクリート材を掘削することができない場合もある。このような場合であっても、交換することができるようにしたワンサイドボルトが特許文献2に開示されている。このワンサイドボルトは、図11ないし図14に示すように、コアピン110、スリーブ120、剪断座金130、そしてナット140を備えている。
ワンサイドボルトを構成しているコアピン110は、拡大頭部111と軸部112とを一体成形したものである。軸部112は、非ネジ部113、雄ネジ部114、グリップ部115を連続して成形したもので、さらに雄ネジ部114の途中に破断溝116が形成されている。そして軸部112の非ネジ部113および雄ネジ部114の中間までがスリーブ120内に移動可能に挿入される。ただし、拡大頭部111は、スリーブ120の端縁に当接し、軸部112がスリーブ120内を移動するときに、拡大頭部111がスリーブ120に軸方向の押圧力を加える。
また、破断溝116は、所定のトルク負荷が加えられることによって破断する深さに形成されている。そして、グリップ部115には、シャーレンチのような締付け工具150に把持されるようにするためのスプラインが軸方向に形成されている。
なお、締付け工具150は、ナット140に係合するアウターソケット151と、グリップ部115に係合するインナーソケット152とが同軸に配置され、それぞれ独立して回動することできるようにされている。
また、ワンサイドボルトを構成している剪断座金130は、前記コアピン110の軸部112が貫通する貫通穴が形成され、前記スリーブ120の端部と接合する。さらに、剪断座金130には、スリーブ120の端部を嵌め込む座ぐり131が形成されている。この座ぐり131によって薄肉とされている部分が剪断部132とされる。
また、ワンサイドボルトを構成しているナット140は、前記剪断座金130と接合し、前記コアピン110に形成された雄ネジと螺合する雌ネジ141が形成されている。この雌ネジ141は、当初、破断溝116を含めて雄ネジ部114と螺合する長さに形成されているが、剪断座金130と当接する側には、スリーブ120の一端部を嵌め込む座ぐり142が形成されている。
このようなワンサイドボルトによって重ね合わされた2枚の鋼板などの被締結材100,100を締結するには、図11に示すように、ワンサイドボルトを被締結材100の挿通穴101に挿通する。このワンサイドボルトは、剪断座金130が被締結材100の表面100aに接合し、スリーブ120の一端側が被締結材100の裏面100bから突出し、そして、コアピン110の拡大頭部111が被締結材100の裏面100bから離隔している。
また、締付け工具150のアウターソケット151がナット140を保持し、インナーソケット152がグリップ部115を保持する。そして、ナット140を締め付けると、コアピン110がナット140に対する相対回転運動を介して軸方向に移動する。
すると、スリーブ120が拡大頭部111と剪断座金130とによって圧縮され、アニールされた部分121が図12に示すように放射状に外側に向かって拡径することによってバルビング部122が形成される。さらに、コアピン110が軸方向に移動することにより、図13に示すように、剪断座金130の剪断部132が剪断され、スリーブ120の一端部がナット140の座ぐり142内に進入する。
さらに、コアピン110が軸方向に移動し、図14に示すように、バルビング部122が被締結材100の裏面100bに当接すると、被締結材100はバルビング部122と剪断座金130を介したナット140とによって締結される。また、コアピン110がナット140に対して相対回転運動することにより、コアピン110の破断溝116が捩られ、破断し、グリップ部115が切除される。
特開2004−84170号公報 特表2003−504571号公報
特許文献2に開示されたワンサイドボルトは、拡大頭部111と剪断座金130の剪断部132とがスリーブ120を挟んで圧縮することによってバルビング部122が形成される。そして、剪断座金130の剪断部132は、所定の圧力が加えられることによって破断し、スリーブ120の一端部がナット140の座ぐり142内に進入する。この剪断部132が破断するときに破断音が発生するため、作業者は、スリーブ120の一端部がナット140の座ぐり142内に進入したことを確認することができる。そして、ナット140をさらに締め付けることによって被締結材100が確実に締結される。
しかし、スリーブ120の一端部がナット140の座ぐり142内に隠れて目視することができないことから、作業後において、被締結材100がワンサイドボルトによって確実に締結されているかどうかを確認することが困難である。また、剪断座金130の剪断部132が破断するときに発生する破断音は、騒音であるため、作業環境が良好といえないだけでなく、周囲に迷惑をかけることにもなる。
さらに、剪断部132が破断した後も、バルビング部122と被締結材100の裏面100bとの間に間隔が開いていると、ナット140をさらに締め付けなければならない。剪断部132が破断するときに、締付け工具150を締め付ける力はピークに達し、その後、締付け工具150を締め付ける力が弱くなって、ナット140を締め付けることとなるため、作業者は力のかけ具合に違和感を覚える。
そこで、本発明は、締結されていることを作業後に容易かつ確実に確認することができ、また、騒音が発生せず、さらに、スムーズに締め付けることができるようにしたワンサイドボルトを提供することを課題とする。
本発明に係るワンサイドボルトは、一端部に拡大頭部が設けられ、他端部にグリップ部が設けられ、かつ、少なくとも他端部側に雄ネジ部が形成されたコアピンと、一端が前記拡大頭部に当接し、かつ、他端が前記雄ネジを露出するようにコアピンを外嵌するスリーブと、前記雄ネジ部に羅合するナットと、前記スリーブの他端と前記ナットとの間で前記コアピンを外嵌するテーパ座金および平座金とが備えられているワンサイドボルトであって、前記テーパ座金には、前記スリーブから前記平座金に向けてテーパ状に拡径した状態から、スリーブと平座金とに挟まれることによって、径方向を向く平坦な状態に変形する座板部が備えられていることを特徴としている。
このワンサイドボルトによれば、コアピンとスリーブが被締結材の挿通穴を貫通し、コアピンの拡大頭部が被締結材の裏面から離隔して位置し、コアピンのグリップ部が被締結材の表面から離隔して位置し、そしてテーパ座金、平座金およびナットが被締結材の表面側に位置した状態から被締結材を締結する。なお、被締結材の表面と裏面は、便宜上の表現であり、見方によっては表面と裏面が逆になることがあることはいうまでもない。
そして、締付け工具のアウターソケットがナットを保持し、インナーソケットがグリップ部を保持し、アウターソケットまたはインナーソケットを回転させることにより、コアピンを軸方向すなわち被締結材の裏面から表面の方向に移動させる。拡大頭部がスリーブの一端に当接し、テーパ座金がスリーブの他端と当接していることから、スリーブが圧縮され、被締結材の裏面から露出しているスリーブに、拡径したバルビング部が形成される。このバルビング部は被締結材の裏面に接合する。
そして、アウターソケットまたはインナーソケットがさらに回転することにより、ナットが被締結材の表面に近接し、テーパ座金が押圧され、テーパ座金の座板部が径方向を向く平坦な状態となり、被締結材の表面に接合する。すると、被締結材がバルビング部とテーパ座金および平座金を介したナットとに締結される。このとき、テーパ座金の座板部が被締結材と平座金との間に介在しているため、検査員がこのテーパ座金の座板部を目視することにより、被締結材が所定の状態で締結されていることを確認することができる。
また、前記と異なる本発明に係るワンサイドボルトは、一端部に拡大頭部が設けられ、他端部にグリップ部が設けられ、かつ、少なくとも他端部側に多数の突部が形成されたコアピンと、一端が前記拡大頭部に当接し、かつ、他端が前記多数の突部を露出するようにコアピンを外嵌するスリーブと、前記多数の突部を外嵌する筒状のクランパと、前記スリーブの他端と前記ナットとの間で前記コアピンを外嵌するテーパ座金および平座金とが備えられているワンサイドボルトであって、前記テーパ座金には、前記スリーブから前記平座金に向けてテーパ状に拡径した状態から、スリーブと平座金とに挟まれることによって、径方向を向く平坦な状態に変形する座板部が備えられ、前記クランパは、平座金の方へ押圧されることによって縮径し、コアピンの多数の突部が食い込むことを特徴としている。
このワンサイドボルトによれば、前記の発明に係るワンサイドボルト同様、コアピンとスリーブが被締結材の挿通穴を貫通し、コアピンの拡大頭部が被締結材の裏面から離隔して位置し、コアピンのグリップ部が被締結材の表面から離隔して位置し、そしてテーパ座金、平座金およびナットが被締結材の表面側に位置した状態から被締結材を締結する。
被締結材を締結するため、締付け工具のアウターソケットが筒状のクランパに当接し、締付け工具のインナーソケットがコアピンのグリップ部を保持し、引っ張る。すなわち、締付け工具のインナーソケットがコアピンを被締結材の裏面から表面の方向に移動させる。すると、拡大頭部がスリーブの一端に当接し、テーパ座金がスリーブの他端と当接していることから、スリーブが圧縮され、被締結材の裏面から露出しているスリーブに、拡径したバルビング部が形成される。このバルビング部は被締結材の裏面に接合する。
そして、アウターソケットが筒状のクランパを平座金の方へ押圧することにより、テーパ座金が押圧され、テーパ座金の座板部が径方向を向く平坦な状態となり、被締結材の表面に接合する。また、筒状のクランパが縮径され、クランパの内面がコアピンの多数の突部に食い込む状態となる。したがって、被締結材がバルビング部とテーパ座金および平座金を介したクランパとに締結される。このとき、テーパ座金の座板部が被締結材と平座金との間に介在しているため、検査員がテーパ座金の座板部を目視することにより、被締結材が所定の状態で締結されていることを確認することができる。
なお、コアピンの多数の突部は、雄ネジの多数の尖鋭な山部、多数の溝と山形の凸条とを交互に軸方向に形成したときの凸条、あるいはローレットのようにギザギザ状に形成したものなど、クランパが移動しないように食い込むような形状であれば特定するものではない。
また、前記両本発明に係るワンサイドボルトにおいて、前記テーパ座金は、径方向を向いた平坦な状態の座板部の外径が前記平座金の外径よりも大きく形成されていることが好ましい。
このワンサイドボルトによれば、テーパ座金の座板部が径方向を向いた平坦な状態で、平座金の外径よりも大きく形成されていることにより、ワンサイドボルトが被締結材を締結した状態において、テーパ座金の座板部の外周が平座金から露出するため、検査員は、被締結材が所定の状態で締結されていることを容易に目視して確認することができる。
また、前記本発明に係るワンサイドボルトにおいて、前記テーパ座金は、前記スリーブに当接し、かつ、前記コアピンを外嵌する筒状部が前記座板部に連続して形成されていることが好ましい。
このワンサイドボルトによれば、テーパ座金が座板部に連続する筒状部が形成されていることにより、筒状部がコアピンを外嵌し、テーパ座金の座板部が偏向しないようにすることができる。したがって、テーパ座金の座板部は、全周が平座金と当接し、均等に圧縮される。
また、前記本発明に係るワンサイドボルトにおいて、前記コアピンは、締結後にナットから突出する部分を除去するための破断溝が形成されていることが好ましい。
このワンサイドボルトによれば、コアピンに破断溝が形成されていることにより、コアピンが締付け工具によって捩られた状態とされると、破断溝の部分で破断し、グリップ部が除去されることにより、雄ネジ部がナットから必要最小限のみ突出するようにすることが容易になる。
本発明によれば、ワンサイドボルトがコアピン、スリーブ、ナットもしくは筒状のクランパ、テーパ座金および平座金を備え、スリーブに形成されるバルビング部とテーパ座金、平座金およびナットもしくは筒状のクランパとによって被締結材が締結されたときに、テーパ座金が径方向を向く平坦な状態となり、ワンサイドボルトが被締結材を確実に締結していることを目視することができる。したがって、ワンサイドボルトが被締結材を締結しているかどうかを容易に確認することができるだけでなく、確認漏れを解消することができる。この結果、本発明は、被締結材を締結している橋梁などの安全性を確実に確保することができる。
また、テーパ座金は、テーパ状に拡径した状態から径方向に向かう平坦な状態に変形し、破断音のような騒音が発生しないため、作業をしている周囲の環境を悪化させないようにすることができる。また、テーパ座金は、テーパ状に拡径した状態から径方向に向かう平坦な状態に連続して変形させることができるため、ナットの締付け作業において、力加減にピークが生じず、スムーズに作業することができ、作業性を向上させることができる。
本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態について、図1ないし図5を参照しながら説明する。このワンサイドボルトは、コアピン10、スリーブ20、ナット30、テーパ座金40そして平座金50を備えており、重ね合わされた2枚の鋼板などの被締結材100,100を締結する。被締結材100,100には、挿通穴101が形成されており、この挿通穴101にコアピン10が挿通される。
コアピン10は、拡大頭部11と軸部12とを一体成形したものである。軸部12には、雄ネジ部13が形成され、拡大頭部11とは反対側の他端部にグリップ部14が形成されている。雄ネジ部13は、拡大頭部11側に形成せず、非ネジ部とすることもできる。いずれにしても、雄ネジ部13にナット30が螺合する。
また、雄ネジ部13とグリップ部14との境界、あるいは図示しないが雄ネジ部13の途中には、破断されやすいようにするための破断溝15が形成されている。ただし、破断溝15に替え、あるいは破断溝15を形成するとともに、グリップ部14を雄ネジ部13よりも細くしてもよい。
また、グリップ部14は、締付け工具150のインナーソケット152によって保持されるように、六角柱状に形成されるが、形状は特定するものではなく、また、スプライン(図示せず)を形成しておいてもよい。
そして、スリーブ20は、前記コアピン10を外嵌する。すなわち、スリーブ20は、一端がコアピン10の拡大頭部11に当接し、他端がコアピン10の雄ネジ部13を露出する長さに形成されている。ただし、軸部12に非ネジ部が形成されるときは、スリーブ20の他端は非ネジ部を外嵌する長さとしてもよい。また、スリーブ20の外径は、被締結材の挿通穴101に挿通できるように、拡大頭部11の外径と同じとされている。一方、スリーブ20の内径は、軸部12が軸方向に振れることなく移動できるように、軸部12の外径とほぼ同じとされている。
そして、テーパ座金40は、コアピン10を外嵌する筒状部41と、この筒状部41から平座金50に向けてテーパ状に拡径している座板部42とを一体成形したものである。筒状部41の一端は、スリーブ20の他端と当接し、筒状部41の内径および外径は、スリーブ20の内径および外径と同一とされている。
また、座板部42は、被締結材100と平座金50とに挟まれることにより、テーパ状に拡径した状態から径方向を向く平坦な状態に変形する。平坦に変形した状態の座板部42の外周部は、テーパ状の状態の外周部よりも薄肉となる。したがって、座板部42は、放射状の切込み(図示せず)を入れ、同じ肉厚で径方向を向くようにしてもよい。
いずれにしても、座板部42は、径方向を向いた平坦な状態において、外周が平座金50よりも大きくなるサイズに形成されている。平座金50は、外周が円形であっても四角形であってもよいが、径方向を向いた座板部42の外周が一部でも平座金50から露出する大きさとされている。
このワンサイドボルトは、このように構成され、次に、締結方法について説明する。コアピン10を、図2に示すように被締結材100の挿通穴101に貫通する。コアピン10の拡大頭部11が被締結材100の裏面100bから離隔して位置し、コアピン10のグリップ部14が被締結材100の表面100aから離隔して位置する。このとき、スリーブ20の一端が被締結材100の裏面100bから突出し、テーパ座金40、平座金50およびナット30は、被締結材100の表面100a側に位置している。
そして、締付け工具150のアウターソケット151がナット30を保持し、インナーソケット152がグリップ部14を保持する。アウターソケット151またはインナーソケット152を回転することにより、コアピン10を軸方向すなわち被締結材100の裏面100bから表面100aの方向に移動させる。
このとき、平座金50は移動せず、テーパ座金40およびスリーブ20を支承する状態となる。したがって、スリーブ20は、コアピン10の拡大頭部11とテーパ座金40とに挟まれながら、拡大頭部11がテーパ座金40に近接することから、スリーブ20のアニールされた部分21が放射状に外方向に向かって拡径し、図3に示すようなバルビング部22が形成される。
このバルビング部22が被締結材100の裏面100bに当接した状態から、さらにアウターソケット151またはインナーソケット152を回転することにより、ナット30および平座金50が図4に示すように被締結材100の表面100a側へ移動する。このとき、テーパ座金40の筒状部41がコアピン10の軸部12を外嵌していることから、テーパ座金40は偏向せず、座板部42の全周が平座金50と当接している。
そして、平座金50が被締結材100の方へ移動することにより、テーパ座金40に圧縮力が加えられ、座板部42が径方向を向くように平坦な状態に変形する。ついには図5に示すように、座板部42は、被締結材100の表面100aと平座金50とに完全に挟まれる。このとき、被締結材100は、バルビング部22とテーパ座金40および平座金50を介してナット30とによって締結される。したがって、この締結の作業の途中において、ナット30を締め付ける力にピークがなく、作業者はスムーズに作業をこなすことができる。
そして、アウターソケット151またはインナーソケット152を回転し続けることにより、コアピン10は破断溝15で破断し、グリップ部14が除去されることにより、雄ネジ部13がナット30から必要最小限のみ突出する。このようにして、一連の作業が終了する。このワンサイドボルトは、テーパ座金40の座板部42の外周部が平座金50から露出しているため、作業後において、検査員が締結されていることを目視で、確認することができる。
次に、本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態について図6ないし図10を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一に相当する部分は、同一の符号を付して説明する。
第2の実施形態におけるワンサイドボルトは、図6に示すように、コアピン10、スリーブ20、筒状のクランパ31、テーパ座金40そして平座金50を備えており、重ね合わされた2枚の鋼板などの被締結部材100,100を締結する。コアピン10は、第1の実施形態と同様、拡大頭部11と軸部12とを一体成形したもので、拡大頭部11とは反対側の軸部12の他端部にはグリップ部14が形成されている。
そして、軸部12の少なくともグリップ部14側には、多数の突部17,17…が形成されている。この多数の突部17,17…は、第1の実施形態における同じの多数の尖鋭な山部、あるいは図示したような多数の溝と山形の凸条とを交互に軸方向に形成したときの凸条、あるいは図示しないローレットのようにギザギザ状に形成したものなど、後記のようにクランパ31が移動しないように食い込むような形状であれば特定するものではない。
このような突部17,17…の中間には、破断されやすいようにするための破断溝15が形成されている。
そして、クランパ31は、筒状であり、押圧されると縮径する材質で成形されている。クランパ31は、図7ないし図10に示すような締付け工具160のアウターソケット161に押圧され、縮径する。すなわち、アウターソケット161は、内面が擂鉢状に傾斜し、クランパ31を軸方向に押圧しながら、径方向にも圧縮させる。また、締付け工具160のインナーソケット162は、コアピン10のグリップ部14を保持する。
他のスリーブ20、テーパ座金40そして平座金50は、第1の実施形態と同じ構成であり、次に締結方法について、図7ないし図10を参照しながら説明する。
コアピン10の拡大頭部11が被締結材100の裏面110bから離隔して位置し、コアピン10のグリップ部14が被締結材100の表面100aから離隔するようにコアピン10を被締結材100の挿通穴101に貫通する。このとき、スリーブ20の一端が被締結材100の裏面100bから突出し、テーパ座金40、平座金40およびクランパ31は、被締結材100の表面100a側に位置している。
そして、締付け工具160のアウターソケット161がクランパ31の端縁に当接し、インナーソケット162がグリップ部14を保持する。このインナーソケット162によってコアピン10を引っ張り、軸方向すなわち被締結材100の裏面100bから表面100a方向に移動させる。
このとき、平座金50は移動せず、テーパ座金40およびスリーブ20を支承する状態となる。一方、スリーブ20は、コアピン10の拡大頭部11とテーパ座金40とに挟まれながら、拡大頭部11がテーパ座金40に近接することから、スリーブ20のアニールされた部分21(図2参照)が放射状に外方向に向かって拡径し、図7に示すようなバルビング部22が形成される。
このバルビング部22が被締結材100の裏面100bに当接した状態から、インナーソケット162がコアピン10をさらに引っ張ることにより、テーパ座金40および平座金50が被締結材100の表面100a側へ移動する。このとき、テーパ座金40の筒状部41がコアピン10の軸部12を外嵌していることから、テーパ座金40は偏向せず、座板部42の全周が平座金50と当接している。
そして、平座金50が被締結材100の方へ移動することにより、テーパ座金40に圧縮力が加えられ、座板部42が径方向を向くように平坦な状態に変形する。ついには、図8に示すように、座板部42は被締結材100の表面100aと平座金50とに完全に挟まれる。
さらに、アウターソケット161を被締結材100の表面側100aの方へ移動させると、クランパ31が平座金50とアウターソケット161とに圧縮され、さらに、アウターソケット161の擂鉢状の内面によって縮径される。すると、コアピン10の多数の突部17,17…がクランパ31の内面に突き刺さる状態となり、図9に示すように、クランパ31がコアピン10に固定される。
このとき、被締結材100,100は、バルビング部22とテーパ座金40および平座金50を介してクランパ31によって締結される。したがって、この締結の作業の途中において、クランパ31を固定する力にピークがなく、作業者はスムーズに作業することができる。
そして、インナーソケット162をさらに引っ張ることにより、コアピンは10は破断溝15で破断し、グリップ部14が除去され、コアピン10の軸部12は必要最小限のみ突出する。このようにして、一連の作業が終了する。このワンサイドボルトは、テーパ座金40の座版部42の外周部が平座金50から露出しているため、作業後において、検査員が締結されていることを目視で、確認することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した発明特定事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、テーパ座金40の座板部42は、径方向を向いた平坦な状態の外径が平座金50の外径よりも小さくてもよい。この場合であっても、テーパ座金40の座板部40によって平座金50が被締結材100の表面100aから離隔するため、作業後において、検査員は締結されていることを目視で、確認することができる。
また、スリーブ20を被締結材100の挿通穴101に挿通した状態において、スリーブ20が被締結材100の表面100aと同一面となるようにすることにより、テーパ座金40は筒状部41を省略してもよい。さらに、グリップ部14を除去する必要がないときは、コアピン10に破断溝15を形成する必要がない。
また、前記の実施形態では、バルビング部22が形成され、被締結材100の裏面100bに当接した後に、テーパ座金40の座板部42が変形する場合について説明したが、バルビング部22が被締結材100の裏面100b側に移動しながら、テーパ座金40の座板部42が変形するようにしてもよい。さらに、このワンサイドボルトは、橋梁だけでなく、ビルやフレームなど用途を限定することなく実施することができる。
本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態であって、(a)は正面図、(b)は底面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態であって、被締結材を締結する最初の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態であって、被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態であって、被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第1の実施形態であって、被締結材を締結する最終の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態であって、被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態であって、被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態であって、被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 本発明に係るワンサイドボルトの第2の実施形態であって、被締結材を締結する最終の状態を示す正面断面図である。 従来のワンサイドボルトによって被締結材を締結する最初の状態を示す正面断面図である。 従来のワンサイドボルトによって被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 従来のワンサイドボルトによって被締結材を締結する途中の状態を示す正面断面図である。 従来のワンサイドボルトによって被締結材を締結する最終の状態を示す正面断面図である。
符号の説明
10…コアピン
11…拡大頭部
13…雄ネジ部
14…グリップ部
15…破断溝
17…突部
20…スリーブ
30…ナット
31…クランパ
40…テーパ座金
41…筒状部
42…座板部
50…平座金

Claims (5)

  1. 一端部に拡大頭部が設けられ、他端部にグリップ部が設けられ、かつ、少なくとも他端部側に雄ネジ部が形成されたコアピンと、一端が前記拡大頭部に当接し、かつ、他端が前記雄ネジを露出するようにコアピンを外嵌するスリーブと、前記雄ネジ部に羅合するナットと、前記スリーブの他端と前記ナットとの間で前記コアピンを外嵌するテーパ座金および平座金とが備えられているワンサイドボルトであって、
    前記テーパ座金には、前記スリーブから前記平座金に向けてテーパ状に拡径した状態から、スリーブと平座金とに挟まれることによって、径方向を向く平坦な状態に変形する座板部が備えられていることを特徴とするワンサイドボルト。
  2. 一端部に拡大頭部が設けられ、他端部にグリップ部が設けられ、かつ、少なくとも他端部側に多数の突部が形成されたコアピンと、一端が前記拡大頭部に当接し、かつ、他端が前記多数の突部を露出するようにコアピンを外嵌するスリーブと、前記多数の突部を外嵌する筒状のクランパと、前記スリーブの他端と前記ナットとの間で前記コアピンを外嵌するテーパ座金および平座金とが備えられているワンサイドボルトであって、
    前記テーパ座金には、前記スリーブから前記平座金に向けてテーパ状に拡径した状態から、スリーブと平座金とに挟まれることによって、径方向を向く平坦な状態に変形する座板部が備えられ、前記クランパは、平座金の方へ押圧されることによって縮径し、コアピンの多数の突部が食い込むことを特徴とするワンサイドボルト。
  3. 前記テーパ座金は、径方向を向いた平坦な状態の座板部の外径が前記平座金の外径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のワンサイドボルト。
  4. 前記テーパ座金は、前記スリーブに当接し、かつ、前記コアピンを外嵌する筒状部が前記座板部に連続して形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のワンサイドボルト。
  5. 前記コアピンは、締結後にナットから突出する部分を除去するための破断溝が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のワンサイドボルト。
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