JP2018145976A - 軽量合金製ボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量合金製ボルトを提供する。【解決手段】ドライバービットをリセスの係合部に係合した状態で駆動回転されるボルトの頭部とねじ軸部の間に生じる締付けトルクの変化F1<F2に関して、トルクF1以上で雄ネジが雌ネジに螺進されると共に締結され、トルクF2以上でねじ軸部が破断する構成において、ボルトの金属素材は、ドライバービットが係合されるリセスの係合部の深さD1<D2に関して、深さD1のときはトルクF1未満でドライバービットにより係合部が破壊され、深さD2のときはトルクF2以上でもドライバービットにより係合部が破壊されない合金により形成されており、前記ボルトの頭部は、リセスの係合部の深さDxをD1<Dx<D2に形成され、該リセスを囲む頭部の外周部位にレンチ又はスパナから成る回動工具に係合自在とされる係合手段を設けている。【選択図】図2

Description

本発明は、軽量合金製ボルトに関する。
例えば、自動車部品として使用されるボルトは、燃費改善等のための軽量化や電子機器に関する非磁性化等が求められ、マグネシウム合金やアルミニウム合金のような軽量合金製ボルトに対するニーズが向上しており、このようなボルトに対するニーズは、自動車部品に限らず、広く産業的に拡大する傾向がある。
特開2011−190493号公報 特開2013−160298号公報
周知のように、製造ラインにおいて部品をアセンブリする際、ボルトは、電動工具のドライバービットにより駆動回転され、被締結部材の雌ネジに螺入した後、所定の締付けトルクを伴うことにより被締結部材を締結する。
ボルトは、頭部のリセスに係合されたドライバービットから駆動力を受け、ねじ軸部の雄ネジを被締結部材の雌ネジに螺進させた後、被締結部材を締結するので、締結が開始するや否や、頭部とねじ軸部の間に強い締付けトルクが発生する。
ステンレス等の鋼製ボルトの場合、高強度と高靱性を有している。従って、ボルトの塑性域に至る締付けトルクの極大値が高く、しかも、極大値から塑性変形が進行した後にねじ軸部が破断する。このため、作業者は、締結作業時にボルトの締付け限界を探りやすく、ねじ軸部が破断する前に電動工具を操作することによりドライバービットを容易に停止させることができる。
しかしながら、本発明者の知見によれば、軽量合金製ボルトの場合、強度及び靱性が低く、塑性域が小さい。従って、鋼製ボルトのような極大値がなく、締付けトルクの上昇中にねじ軸部が破断する。このため、作業者は、締付けを完了したかどうかの判断が困難であり、破断を恐れて早めにドライバービットを停止させるときは締付け不良のおそれがあり、完全に締結しようとしてドライバービットの駆動を継続するときは不意に破断を起こす問題がある。更に、破断してしまうと、ボルトを雌ネジから抜き取ることが困難である。
本発明は、簡単な技術的構成により上記の重大な問題を解決した軽量合金製ボルトを提供するものであり、ドライバービットからボルトの頭部に対する駆動力の伝達を所定の締付けトルクが生じたときに切離させ、これにより、ねじ軸部の破断を防止し、しかも、ドライバービットの使用が不可能となったときは、別の工具で頭部を回転可能とするように構成した軽量合金製ボルトを課題としている。
そこで、本発明が手段として構成したところは、電動工具のドライバービットが係合状態で嵌入されるリセスを有する頭部と、該頭部から延設された雄ネジを有するねじ軸部を備え、前記雄ネジを被締結部材の雌ネジに螺入し締結するボルトであり、駆動回転させられるボルトの頭部とねじ軸部の間に生じる締付けトルクの変化F1<F2に関して、トルクF1以上で雄ネジが雌ネジに螺進されると共に締結され、トルクF2以上でねじ軸部が破断する構成において、ボルトの金属素材は、ドライバービットが係合されるリセスの係合部の深さD1<D2に関して、深さD1のときはトルクF1未満でドライバービットにより係合部が破壊され、深さD2のときはトルクF2以上でもドライバービットにより係合部が破壊されない合金により形成されており、前記ボルトの頭部は、リセスの係合部の深さDXをD1<DX<D2に形成され、該リセスを囲む頭部の外周部位にレンチ又はスパナから成る回動工具に係合自在とされる係合手段を設けて成る点にある。
本発明の好ましい実施形態において、ボルトの金属素材は、マグネシウムを主成分とする合金から成り、リセスの係合部は、汎用のヘクサロビュラ型ビットを嵌入状態で係合させる断面星形のヘクスローブ突起を備えている。
この際、ボルトのネジ外径Mとリセスの最大径Tの比M/Tに対して、リセスの係合部の深さDxをM/T×1.3以上でM/T×1.7以下に形成することが好ましい。
本発明によれば、強度及び靱性が低く、塑性域が小さい軽量合金製ボルトにおいて、ドライバービットにより駆動回転させられるボルトの頭部とねじ軸部の間に生じる締付けトルクを必要十分に確保することにより、被締結部材に対する締結を可能にする一方において、締付けトルクが所定トルクを超えたときは、リセスの係合部を好適に破壊することによりドライバービットを空回りさせ、これにより、ねじ軸部の破断を防止することができる効果がある。
そして、リセスの係合部が破壊した後において、ボルトを被締結部から抜き取る必要がある場合は、頭部の外周部位に設けた係合手段にレンチ又はスパナから成る回動工具を係合することにより、ボルトを回転させることができるという利点がある。
本発明の1実施形態に関し、(A)はボルトとドライバービットを示す斜視図、(B)はボルトの正面図、(C)はボルトの断面図である。 締付けトルクに応じたボルトの破断特性に関し、鋼製ボルトの破断特性と、マグネシウム合金製ボルトの破断特性と、本発明の課題解決手段を示す説明図である。 本発明の課題解決手段に関し、(A)はリセス深さを変えたボルトのテスト品についてリセス破壊又はねじ部破断を生じる締付けトルクの大きさを確認するために行った実験を示す表であり、(B)は実験に供したボルト素材の化学成分を示す表であり、(C)は実験結果をグラフで対比した表である。 リセスの深さをDxとした本発明のボルトの作用を示しており、(A)はボルトが被締結部材に螺進中の状態を示す断面図、(B)はボルトの締結状態を示す断面図、(C)はリセスが破壊された状態を示す断面図、(D)はリセスが破壊されたボルトをレンチ又はスパナにより抜き取る方法を示す断面図である。 本発明に対する比較例に関し、(A)及び(B)はリセスの深さをD2とした第1比較例を示しており、(A)は締結状態を示す断面図、(B)はねじ軸部が破断した状態を示す断面図、(C)及び(D)はリセスの深さをD1とした第2比較例を示しており、(C)は螺進中の状態を示す断面図、(D)は締結完了前にリセスが破壊した状態を示す断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
図1は、本発明の1例としての軽量合金製のボルト1を示しており、ボルトは、マグネシウム合金や、アルミニウム合金、その他の軽量合金を素材として形成され、例えば、図3(B)の[表2]に示すようなマグネシウムを主成分とする合金により形成されている。
ボルト1は、頭部2とねじ軸部3を備え、ねじ軸部3に外径Mで示す雄ネジ3aを設けている。頭部2は、フランジ部2aの中央から上向きに円錐状の外周面を有する台形部2bを隆起させ、台形部2bの頂面中央に開口するリセス4を開設すると共に、台形部2bの外周面に平面視が六角形を表す係合手段5を設けている。
前記リセス4は、電動工具(図示せず)のドライバービット6を係合状態で嵌入させられるように構成されており、図示実施形態の場合、市販されている汎用のヘクサロビュラ型ビット6aを嵌入状態で係合させるように内周面を断面星形としたヘクスローブ突起により構成された係合部4aを備えている。従って、リセス4は、最大径Tとされた凹溝から前記係合部4aを内向きに突出させた状態で、台形部2bからねじ軸部3の中心に向けて凹入され、係合部4aの深さを後述する深さDxとするように形成されている。
前記台形部2bに設けた係合手段5は、前記ドライバービット6とは別のレンチ又はスパナ等の外嵌式の回動工具7(図4(D)参照)を係合することによりボルト1を回転可能とするものであれば良く、従って、六角形に限定されるものではない。
従来技術に関して上述したように、一般的にボルトは、頭部のリセスに係合されたドライバービットから駆動力を受け、ねじ軸部の雄ネジを被締結部材の雌ネジに螺進させた後、被締結部材の締結を開始する。このとき、頭部とねじ軸部の間には強い締付けトルクを発生する。
図2における1点鎖線は、鋼製ボルトのテスト品(ねじ径M6)に関する実験結果を示しており、高強度と高靱性を有しているので、ボルトの塑性域に至る締付けトルクの極大値Maxが高く、しかも、極大値Maxから塑性変形を伴いつつ締付けトルクが低下したPA点でねじ軸部が破断する。
これに対して、図2における実線は、マグネシウム合金製ボルトのテスト品(ねじ径M6)に関する実験結果を示しており、強度及び靱性が低く、塑性域が小さいため、鋼製ボルトのような極大値がなく、締付けトルクの上昇中のPB点でねじ軸部が破断するという特性がある。
このため、本発明は、図2における2点鎖線で示すように、マグネシウム合金製ボルトがPB点に至る前に、ボルト頭部のリセスとドライバービットの間における駆動力の伝達を切離させ、これにより、ねじ軸部の破断を防止する点に特徴がある。そして、このような駆動力の伝達の切離は、リセス係合部の深さ条件を設定することにより可能になることを実験に基づいて知得した結果、良好に実施できる条件を探究し確認した点に特徴がある。
そこで、本発明の知見を要約すると、本発明は、次の条件(1)(2)(3)に基づいて軽量合金製ボルトを構成することを特徴としている。
(1)ドライバービット6により駆動される回転中のボルトの頭部とねじ軸部の間に生じる締付けトルクの変化F1<F2に関して、トルクF1以上で雄ネジが雌ネジに螺進されると共に締結され、トルクF2以上でねじ軸部3が破断する。
(2)ボルトの金属素材は、ドライバービットが係合されるリセス4の係合部4aの深さをD1<D2としたとき、深さD1のときはトルクF1未満でドライバービットにより係合部4aが破壊され、深さD2のときはトルクF2以上でもドライバービットにより係合部4aが破壊されない条件を備えた合金により形成されている。
(3)前記リセス4の係合部4aの深さDxをD1<Dx<D2に形成する。
(実施例)
上記を検証するため、図3(B)の[表2]に示すマグネシウム合金により形成したテスト品No.1〜No.9についてリセス深さと破壊トルクの関係を実験した。その実験結果を図3(A)の[表1]及び図3(C)の[表3]に示している。
テスト品No.1ないしテスト品No.9は、全て図1に例示する形状とした同一形態のボルトに基づいてリセス4の係合部4aの深さだけを相違させたものであり、この深さ以外は全て同一条件を備えており、ねじ径はM6(外径6mm)、リセス最大径はT20(3.8mm)とされている。実験条件は、全てのテスト品について、同一の被締結部材に螺着させ、螺着条件は、回転数6rpm、荷重100Nとして実験した。
図3(A)に示すように、テスト品No.1からNo.9までの各テスト品は、リセスの係合部の深さを0.1mm単位で次第に深くするように形成しており、実験の結果、テスト品No.1(係合部の深さ2.0mm)は、トルク4.79Nmのときリセスが破壊され(ドライバービットの駆動力がリセスに伝達されず空転する)、テスト品No.9(係合部の深さ2.8mm)は、トルク6.53Nmのときリセスは破壊されずにねじ軸部が破断した。
実験結果によれば、テスト品No.1(係合部の深さ2.0mm)ないしテスト品No.8(係合部の深さ2.7mm)は、全てボルトのねじ軸部が破断する前にリセスの係合部が破壊されるので、本発明の目的を達成できることが確認された。
しかしながら、ボルトの締付け不足を生じることなく十分な締結力を確保するためには、トルク5.0Nm以上でもリセスが破壊せずに耐えることが望ましく、従って、テスト品No.1(係合部の深さ2.0mm、リセス破壊トルク4.79Nm)よりも、テスト品No.2(係合部の深さ2.1mm、リセス破壊トルク5.12Nm)の方が好ましい。
また、テスト品No.8(係合部の深さ2.7mm、リセス破壊トルク6.50Nm)は、ボルトのねじ軸部を破断する前にリセスの係合部を破壊するが、テスト品No.9がトルク6.53Nmでねじ軸部の破断を生じていることから推測すると、テスト品No.8のねじ軸部は破断していなくてもクラック等が生じているおそれがある。従って、この点の不安を払拭するためには、テスト品No.8(係合部の深さ2.7mm、リセス破壊トルク6.50Nm)よりも、テスト品No.7(係合部の深さ2.6mm、リセス破壊トルク6.12Nm)の方が好ましい。
以上の結果、上記テスト品の中で、本発明として採用する好ましい実施例は、テスト品No.2(係合部の深さ2.1mm、リセス破壊トルク5.12Nm)ないしテスト品No.7(係合部の深さ2.6mm、リセス破壊トルク6.12Nm)であり、その範囲内でリセスの係合部の深さDxを設定すれば良いと判断することができる。
ところで、ボルトの締付けに際して、頭部とねじ軸部の間に生じる締付けトルクの大きさは、被締結部材に螺着状態で結合されるねじ軸部の外径Mと、ドライバービットの駆動力を受けるリセスの最大径Tが重要な条件であると考えられるところ、上述のテスト品は全て、M=6mm、T=3.8mmとされているので、M/Tとリセスの係合部の深さの関係から、本発明において実施可能なリセス係合部の深さDxを定めることができる。
図3(A)に示すように、本発明として採用される実施例に関して、テスト品No.2は、リセス係合部の深さ2.1mm=M/T×1.330であり、テスト品No.7は、リセス係合部の深さ2.6mm=M/T×1.646であり、テスト品No.3ないしテスト品No.6のリセス係合部の深さは、その中間に存在している。
従って、テスト品として供されたマグネシウムを主成分とする合金製であって、リセスの係合部がヘクスローブ突起により構成されたボルトにおいて、リセス係合部の深さDxは、M/T×1.3以上でM/T×1.7以下に形成すれば、ねじ軸部が破断する前にリセスの係合部を好適に破壊してドライバービットを空転させ、しかも、必要十分な締付けトルクによりボルトの締結を可能にすることが確認できる。
(本発明の作用)
図4は、本発明の使用法と作用を示しており、ボルト1は、ねじ軸部3の雄ネジ3aがナットその他の被締結部材8の雌ネジ8aに螺入して締結され、該被締結部材8と頭部2の間に取付部材9を挟着する。
ボルト1は、頭部2のリセス4にドライバービット6を係合状態で嵌入され、この際、リセス4の係合部4aの深さDxは、上述の実施例に関して説明したM/T×1.3以上M/T×1.7以下に形成されている。
図4(A)は、ドライバービット6の駆動力を受けて回転するボルト1がねじ軸部3を被締結部材8に螺入され螺進中の状態を示している。このとき、頭部2とねじ軸部3の間には、雄ネジ3aを雌ネジ8aに螺進するために必要な締付けトルクをFaが作用している。
そこで、図4(B)に示すように、ねじ軸部3が被締結部材8に螺入を終えて締結を開始すると、頭部2とねじ軸部3の間には、前記トルクFaよりも上昇した締付トルクFa+α(これをトルクF1とする)が作用し、この締付けトルクF1によりねじ軸部3の雄ネジ3aが被締結部材8の雌ネジ8に締結される。
完全に雄ネジ3aが雌ネジ8に締結されると、図4(C)に示すように、頭部2とねじ軸部3の間には、前記トルクF1よりも更に上昇した締付トルクF1+β(ただし、ねじ軸部3を破断するトルクF2よりも小さい)が作用し、この締付けトルクにより、リセス4の係合部4aが破壊され、ドライバービット6が空転する。従って、ねじ軸部3は、破断されることなく、被締結部材8に締結されている。
このようにリセス4の係合部4aが破壊された後、ボルト1を被締結部8から抜き取る必要があるときは、図4(D)に示すように、頭部3の係合手段5に回動工具7を係合することができるので、該回動工具7により頭部3を逆転させ、雄ネジ3aを雌ネジ8aからねじ戻すことができる。
(比較例)
図5は、リセスの深さに関して、本発明のリセスの深さDxよりも、深い深さD2としたリセスを備えた第1比較例と、浅い深さD1としたリセスを備えた第2比較例の作用を示している。
第1比較例のボルト1aは、リセス4の係合部4aを深さD2(D2>Dx)としており、図5(A)に示すように、ドライバービット6の駆動力を受けて回転しながら、ねじ軸部3が被締結部材8に螺入した後、図5(B)に示すように、ねじ軸部3の雄ネジ3aが被締結部材8の雌ネジ8に締結される。リセス4の係合部4aは、頭部2とねじ軸部3の間に締付けトルクF2が生じても、破壊されない。つまり、ドライバービット6が空転しない。このため、図5(B)に示すように、締付けトルクF2により、ねじ軸部3が破断させられる。
第2比較例のボルト1bは、リセスの係合部4aを深さD1(Dx>D1)としており、図5(C)に示すように、ドライバービット6の駆動力を受けて回転しながら、ねじ軸部3が被締結部材8に螺入した後、図5(D)に示すように、ねじ軸部3が被締結部材8に対する締結を開始し、頭部2とねじ軸部3の間に締付トルクFa+αが生じると、リセス4の係合部4aが破壊され、ドライバービット6を空転させる。このため、ねじ軸部3を被締結部8に対して十分な締付け力で締結させることができない。
このような比較例に対して、本発明は、リセス4の係合部4aの深さDxをD1<Dx<D2に形成しているので、締付けトルクF1+αが生じても係合部4aが破壊されず、必要十分な締結力によりねじ軸部3を被締結部材8に締結させることができ、その状態から更に締付けトルクが上昇したときは、締付けトルクF2まで上昇する前に係合部4aを破壊させ、ドライバービット6を空転させることにより、ねじ軸部3の破断を好適に防止することができる。
1 ボルト
2 頭部
2a フランジ部
2b 台形部
3 ねじ軸部
3a 雄ネジ
4 リセス
4a 係合部
5 係合手段
6 ドライバービット
6a ヘクサロビュラ型ビット
7 回動工具
8 被締結部材
8a 雌ネジ
9 取付部材

Claims (3)

  1. 電動工具のドライバービットが係合状態で嵌入されるリセスを有する頭部と、該頭部から延設された雄ネジを有するねじ軸部を備え、前記雄ネジを被締結部材の雌ネジに螺入し締結するボルトであり、
    駆動回転させられるボルトの頭部(2)とねじ軸部(3)の間に生じる締付けトルクの変化F1<F2に関して、トルクF1以上で雄ネジが雌ネジに螺進されると共に締結され、トルクF2以上でねじ軸部(3)が破断する構成において、
    ボルトの金属素材は、ドライバービットが係合されるリセス(4)の係合部(4a)の深さD1<D2に関して、深さD1のときはトルクF1未満でドライバービットにより係合部(4a)が破壊され、深さD2のときはトルクF2以上でもドライバービットにより係合部(4a)が破壊されない合金により形成されており、
    前記ボルトの頭部(2)は、リセスの係合部(4a)の深さDxをD1<Dx<D2に形成され、該リセスを囲む頭部の外周部位にレンチ又はスパナから成る回動工具に係合自在とされる係合手段(5)を設けて成ることを特徴とするボルト。
  2. ボルトの金属素材は、マグネシウムを主成分とする合金から成り、リセスの係合部(4a)は、汎用のヘクサロビュラ型ビットを嵌入状態で係合させる断面星形のヘクスローブ突起を備えていることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
  3. ボルトのネジ外径Mとリセスの最大径Tの比M/Tに対して、リセスの係合部の深さDxをM/T×1.3以上でM/T×1.7以下に形成していることを特徴とする請求項2に記載のボルト。
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