JP2015108234A - 連結ボルト、施工具および施工方法 - Google Patents

連結ボルト、施工具および施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015108234A
JP2015108234A JP2013250805A JP2013250805A JP2015108234A JP 2015108234 A JP2015108234 A JP 2015108234A JP 2013250805 A JP2013250805 A JP 2013250805A JP 2013250805 A JP2013250805 A JP 2013250805A JP 2015108234 A JP2015108234 A JP 2015108234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nut
shaft portion
head
screw hole
head nut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013250805A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6246576B2 (ja
Inventor
真 生野
Makoto Ikuno
真 生野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N Pat Co Ltd
Original Assignee
N Pat Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by N Pat Co Ltd filed Critical N Pat Co Ltd
Priority to JP2013250805A priority Critical patent/JP6246576B2/ja
Publication of JP2015108234A publication Critical patent/JP2015108234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6246576B2 publication Critical patent/JP6246576B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

【課題】施工面の表面近傍においてボルトを簡単且つ効率的に補強する。
【解決手段】連結ボルト1は、雄螺子21が形成された軸部2と、軸部2に螺合するロングナット41を備える補強部材4と、軸部2の一端部に設けられる頭部ナット3と、頭部ナット3の外周面の所定位置に、又は、軸部2の外周面の頭部ナット3の近傍所定位置に形成される環状の破断溝33とを備える。頭部ナット3は、トルクが作用することにより軸部2を回転させて軸部2の先端2aを螺子孔内に螺合進行させ、頭部ナット3に作用するトルクが所定値を越えたときに破断溝33を破断させて軸部2の回転を停止させる。補強部材4は、破断溝33が破断した後にロングナット41に作用するトルクによって軸部2を螺合進行し、スラブ表面に密着して螺子孔に連結された軸部2を補強する。
【選択図】図1

Description

本発明は、天井構造などのスラブ表面に設けられた雌螺子に連結するための連結ボルト、その施工具およびその施工方法に関する。
建築構造物などの天井構造において、デッキプレート上にコンクリートなどを流し込む前に予めデッキプレートの所定位置に対して開口を穿ち、その開口に対して雌螺子が形成された螺子孔を有するインサートが挿入設置される(例えば特許文献1)。このようなインサートは、デッキプレートの下面に螺子孔を形成するため、デッキプレート上にコンクリートが流し込まれ、天井スラブが形成された後に、天井パネルを支持するためのフレームや空気調和機、照明機器、各種配管などの様々な天井構造物を支持する吊りボルトを装着可能である。
天井構造に使用されるデッキプレートは、厚さ数ミリ程度のものであるため、例えば山部と谷部とを所定ピッチで設け、天井面が撓まないように十分な剛性を発揮する加工がなされている。そのようなデッキプレートにインサートが設置される場合、インサートの周囲が十分な量のコンクリートで固められることが必要となる。そのため、デッキプレートの谷部ではなく、山部にインサートが設置される。
一方、従来においては、吊りボルトに対して斜め補強材となるブレースを取り付けることにより、地震発生時において吊りボルトの振動を抑制し、天井構造物の落下を未然に防止する技術が知られている(特許文献2,3)。このようなブレースは、デッキプレートの表面になるべく近い位置で吊りボルトに連結することにより、より強固な制震構造を発揮するものである。
特開平9−317030号公報 特開2002−339918号公報 特開2012−87860号公報
ところで、上述したインサートは、デッキプレートにおいて所定ピッチで設けられる山部の中央に設置されるとは限らない。図15は、デッキプレート90に設置されたインサート100に対して吊りボルト110が連結された一例を示す図である。図15に示すように、デッキプレート90の2つの谷部91の間に位置する山部92においてインサート100が山部92の中央ではなく、一方の谷部91に近い位置に設置されることもある。このような場合、デッキプレート90の山部92に取り付けられたインサート100の螺子孔に吊りボルト200を装着し、更にその吊りボルト200に対してブレース220を取り付ける際には、谷部91の下面よりも下方にブレース220を固定するための金具210を取り付けることが必要となる。なぜなら、ブレース220を吊りボルト200に対して強固に連結するためには、吊りボルト200に連結金具210を装着し、その連結金具210に設けられた螺子部211にブレース220の先端をねじ込み、そのブレース220の先端を吊りボルト200に強く押し当ててブレース220と吊りボルト200との間に隙間が生じないようにすることが必要であり、このとき連結金具210又はブレース220がデッキプレート90の谷部91と干渉しないように取り付けることが必要となるからである。そのため、吊りボルト200にブレース220を連結して固定すると、図15に示すように金具210とインサート100との間にブレース220が連結されていない隙間Gが生じる。このような取り付け態様では、地震発生時に例えばブレース220から吊りボルト200に対して横方向の応力が作用すると、その応力が吊りボルト200の隙間Gに集中作用し、吊りボルト200が隙間Gの部分で振動し、制震効果が低減する。また横方向に過大な応力が作用すると、吊りボルト200が天井スラブの表面近傍における隙間Gの部分で曲がってしまったり、折曲破断してしまったりする可能性があり、またインサート100に設けられた螺子孔の周囲が破損する可能もある。そのため、図15に示すような取り付け態様では、大規模地震対策として採用する制震構造としては不十分である。
そのため、上記のような取り付け態様となる場合には、インサート100に取り付けられる吊りボルト200が隙間Gにおいて振動しないように補強する必要がある。しかし、インサート100に吊りボルト200を装着してから隙間Gに補強部材を装着するという作業は、デッキプレート90近傍での高所における作業となるため、作業の効率性が低下するという問題がある。
また同様の問題は、デッキプレート90に予め取り付けられたインサート100に対して吊りボルト200を装着する場合に限らず、デッキプレート90がない状態の天井スラブにインサートが設置されている場合や、天井スラブに対して雌螺子タイプのあと施工アンカーが設置されている場合にも生じ得る。すなわち、天井スラブの下面に設けられた雌螺子に吊りボルト200を装着し、その吊りボルト200に対してブレース220を連結する際に、何らかの障害物によってブレース220を天井スラブの下面近傍位置に連結することができないことが生じるため、上記と同様の問題が生じ得る。
そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡単且つ効率的に、施工面の表面近傍においてボルトを補強できるようにした連結ボルト、その連結ボルトを施工する際に用いる施工具およびその施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る連結ボルト (1,1a)は、建築構造物のスラブ表面に設けられた螺子孔(112)に連結するためのものであって、螺子孔(112)に螺合する雄螺子(21)が形成された軸部(2)と、軸部(2)に設けられた雄螺子(21)に螺合するロングナット(41)を備えて構成される補強部材(4)と、軸部(2)の一端部に設けられる頭部ナット(3)と、頭部ナット(3)の外周面の所定位置に、又は、軸部(2)の外周面の頭部ナット(3)の近傍所定位置に形成される環状の破断溝(33)と、を備え、頭部ナット(3)は、軸部(2)に補強部材(4)が予め装着された状態で頭部ナット(3)にトルクが作用することにより軸部(2)を回転させて軸部(2)の先端(2a)を螺子孔(112)に螺合進行させ、頭部ナット(3)に作用するトルクが所定値を越えたときに破断溝(33)を破断させて軸部(2)の回転を停止させ、補強部材(4)は、頭部ナット(3)の破断溝(33)が破断した後にロングナット(41)に作用するトルクによって軸部(2)を螺合進行し、スラブ表面に密着して螺子孔(112)に連結された軸部(2)を補強することを特徴とする構成である。
また上記構成を有する連結ボルト(1,1a)においては、補強部材(4)の先端がスラブ表面と密着したとき、軸部(2)が、補強部材(4)と頭部ナット(3)との間にブレース(220)を固定する金具(210)を取り付け可能な長さを有する構成とすることが好ましい。
また上記構成を有する連結ボルト(1)においては、破断溝(33)が、頭部ナット(3)の外周面の所定位置に形成され、頭部ナット(3)を軸部(2)に連結される連結部(31)と、連結部(31)に繋がる頭部(32)とに区切り、頭部(32)に所定値を超えるトルクが作用して破断することにより、頭部(32)を連結部(31)から分離させる構成とすることが好ましい。
また上記構成を有する連結ボルト(1)において、頭部ナット(3)は、頭部(32)の端面に破断溝(33)が形成された位置よりも深く形成された連結用螺子孔(37)を有する構成とすることがより好ましい。
また頭部ナット(3)は連結用螺子孔(37)に装着されたキャップ(36)を有し、キャップ(36)は、破断溝(33)が破断することにより、頭部(32)と共に頭部ナット(3)から離脱する構成を採用することがより好ましい。
また連結ボルト(1)における補強部材(4)は、ロングナット(41)の先端に、ロングナット(41)よりも軸径の太いフランジ(43)を有する構成とすることがより好ましい。
また本発明に係る施工具(8)は、上述した構成を有する連結ボルト(1,1a)を施工するためのものであって、補強部材(4)のロングナット(41)と、頭部ナット(3)との双方に係合し、補強部材(4)のロングナット(41)と、頭部ナット(3との双方に対して同時に回転力を付与することを特徴とする構成である。
更に本発明に係る施工方法は、上述した構成を有する連結ボルト(1,1a)を施工する方法であって、頭部ナット(3)と、補強部材(4)のロングナット(41)との双方に係合する施工具(8)を連結ボルト(1)に装着する工程と、連結ボルト(1)の軸部(2)の先端(2a)を建築構造物のスラブ表面に設けられた螺子孔(112)に挿入し、施工具(8)を所定方向に回転させることにより、頭部ナット(3)を介して軸部(2)を回転させると共に、ロングナット(41)を軸部(2)と供回りさせることにより、螺子孔(112)の奥端に向かって軸部(2)を進入させる工程と、頭部ナット(3)に作用するトルクが所定値を越えたときに破断溝(33)を破断させて軸部(2)の回転を停止させると共に、施工具(8)を継続的に回転させてロングナット(41)を軸部(2)に沿って螺合進行させ、補強部材(4)の先端をスラブ表面に密着固定する工程と、を有することを特徴とする構成である。
本発明によれば、施工面の表面近傍において曲がりや折曲破断が生じないようにした連結ボルトが提供され、しかもそのような連結ボルトを簡単且つ効率的に施工することができるようになる。
連結ボルトを構成する各部材を分解して示す斜視図である。 連結ボルトの各部材を組み付けた状態を示す斜視図である。 連結ボルトの各部材を組み付けた状態で示す縦断面図である。 連結ボルトを施工する際に用いる施工具を示す図である。 連結ボルトを施工具に装着した状態を示す縦断面図である。 連結ボルトの施工手順における第1の手順を示す図である。 連結ボルトの施工手順における第2の手順を示す図である。 連結ボルトの施工手順における第3の手順を示す図である。 連結ボルトの施工手順における第4の手順を示す図である。 連結ボルトの施工手順における第5の手順を示す図である。 連結ボルトの施工が完了した状態を示す図である。 連結ボルトに吊りボルトが装着された状態を示す図である。 連結ボルトにブレースが取り付けられた状態の一例を示す図である。 連結ボルトの変形例を示す図である。 従来のブレースの取り付け態様の一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である連結ボルト1を構成する各部材を分解して示す斜視図であり、図2は、連結ボルト1の各部材を組み付けた状態を示す斜視図であり、図3は、連結ボルト1の各部材を組み付けた状態で示す縦断面図である。
連結ボルト1は、雄螺子21が形成された軸部2と、その軸部の一端部に設けられる頭部ナット3と、軸部2に設けられた雄螺子21と螺合するロングナット41を有し、軸部2に装着される補強部材4とを備える構成である。この連結ボルト1は、天井スラブなどのスラブ表面に設けられた螺子孔に連結するためのボルト部材であり、更に吊りボルトなどを連結して支持する構造を有する。尚、以下においては、主として、連結ボルト1を、デッキプレートに予め取り付けられたインサートの螺子孔に連結する場合を例示して説明する。
軸部2は、所定長さを有する円柱棒状体の表面に雄螺子21が形成されたものである。雄螺子21は、インサートの螺子孔に形成された雌螺子と螺合する。頭部ナット3は、その軸部2の一端部2bに設けられ、軸部2の軸方向に沿って連結部31と頭部32との2つの部分を有している。連結部31は、軸部2の一端部2bに連結して固定される部分であり、後述する吊りボルトを連結する。この連結部31は、例えば図3に示すように軸部2の端部2bに溶接され、軸部2と一体的に構成される。ただし、連結部31と軸部2とは、溶接によって固定されるものに限られるものではなく、例えば連結部31の端面に螺子孔を形成し、その螺子孔に軸部2の端部を螺合挿入して連結部31の外周面をプレスしてかしめることにより、相互に固定するようにしても良い。一方、頭部32は、例えば六角ナットの外形を有し、連結部31の端部に設けられる。頭部ナット3は、連結部31と頭部32との間に、外周面を環状に切り欠いて他の部分より薄肉状に形成した破断溝33を有している。この破断溝33は、頭部32の先端から所定位置に形成され、頭部32と連結部31とを区切る所定深さの溝である。また破断溝33は、頭部32に対して所定値を超えるトルクが作用した場合に破断し、連結部31と頭部32とを分離させる溝である。
頭部ナット3の頭部32の端面には、所定内径を有する円形孔34が形成され、その円形孔34の更に奥側に、円形孔34よりも内径が小さい螺子孔37が形成される。円形孔34の更に奥側に形成される螺子孔37は、後に吊りボルトB(図11参照)を装着して連結するための連結用螺子孔である。この螺子孔37の底部近傍位置には、連結部31の外周面に貫通する窓孔35が形成される。また螺子孔37の底部には、吊りボルトBの装着によって弾性変形する樹脂製の変形部材39が予め装着される。変形部材39は、例えば赤色や青色などに着色された短冊状樹脂部材によって構成され、予め弓状に折り曲げられた短冊状樹脂部材の先端を窓孔35の入口に臨ませた状態で螺子孔37の底部に装着される。
また円形孔34は、頭部32の端面から破断溝33が形成されている位置よりも深く形成され、破断溝33の内側に円形孔34の周壁が位置する。そのため、破断溝33が形成された部分は他の部分よりも薄肉になり、その肉厚を予め設計された値に形成することにより、破断溝33が破断するトルクを所定値に設定しておくことができる。
更に頭部32の端面に形成された円形孔34には、図1に示すようにキャップ36が装着される。このキャップ36は、例えば赤色や青色などに着色された樹脂製キャップであり、破断溝33の内側の周壁に接触した状態で円形孔34に装着される。キャップ36は、頭部ナット3の頭部32が連結部31から離脱していないことを示す標識としての機能を有すると共に、連結ボルト1が正常に施工されていない状態で螺子孔37に吊りボルトBが装着されることを防止する機能を有する。更にキャップ36は、螺子孔37の上部開口を封止するため、防塵キャップとしての機能も有している。
一方、補強部材4は、軸部2に装着される部材であり、内側に雄螺子21と螺合する貫通螺子孔42が形成されたロングナット41とそのロングナット41の先端に設けられるフランジ43とを備えて構成される。ロングナット41とフランジ43は、互いに一体的に形成される。ロングナット41は、六角柱状の外形を有し、図3に示すように軸部2の先端2aから軸部2に装着され、その内側全体にわたって軸部2の雄螺子21と螺合する。フランジ43は、ロングナット41よりも太い略円柱状の外形を有し、端面43aが平坦に形成されるとともに、その内側には所定の内径を有する筒状空間44を有している。このような補強部材4は、軸部2に対し、フランジ43が軸部2の先端2aを向く状態で軸部2に装着される。
連結ボルト1は、図2及び図3に示すように補強部材4が軸部2に対して予め組み付けられた状態でスラブ表面の螺子孔に施工される。そして施工前の状態においては、補強部材4のフランジ43の端面43aが軸部2の先端2aから所定距離以上離れた位置にあることが好ましい。このような連結ボルト1は、その施工過程において、頭部ナット3の頭部32にトルクが作用することにより、頭部ナット3が軸部2を回転させて軸部2の先端2aをスラブ表面の螺子孔に螺合進行させると共に、頭部32に作用するトルクが所定値を越えたときに破断溝33を破断させて軸部2の回転を停止させる。そして補強部材4は、頭部ナット3の破断溝33が破断した後にロングナット41に作用するトルクによって軸部2を螺合進行し、フランジ43の端面43aをスラブ表面に密着させ、スラブ表面の螺子孔に連結された軸部2を補強する。
図4は、連結ボルト1を施工する際に用いる施工具8を示す図であり、(a)は斜め上方から観た斜視図を、(b)は斜め下方から観た斜視図を、(c)は縦断面を示している。この施工具8は、上述した連結ボルト1を一工程で施工するための専用工具である。図4に示すように施工具8は、上部の太軸部81と下部の細軸部82とを有する。太軸部81の端面には、図4(a)に示すように連結ボルト1の軸部2に装着された頭部ナット3及び補強部材4を挿入する装着孔83が形成される。また細軸部82の端面には、図4(b)に示すように例えば電動工具の回転軸を装着する工具装着孔86が形成される。装着孔83は、図4(c)に示すようにロングナット41の外周面と係合する第1係合部84と、頭部ナット3における頭部32の外周面と係合する第2係合部85とを有し、第2係合部85が第1係合部84よりも装着孔83の奥側に形成される。そのため、装着孔83は、所定長さの第1係合部84を有し、その第1係合部84の奥部が縮径して第2係合部85を形成している。一方、図4に示す工具装着孔86は、例えば四角柱状の回転軸を装着するためのものであり、電動工具を使用して回転軸を回転させるときに施工具8が回転軸先端から離脱しないように所定の深さに形成される。
図5は、連結ボルト1を施工具8に装着した状態を示す縦断面図である。連結ボルト1を施工具8に装着するとき、図5に示すように連結ボルト1の頭部ナット3を装着孔83へ挿入することにより、頭部ナット3の頭部32を第2係合部85に係合させると共に、補強部材4のロングナット41を第1係合部84に係合させる。つまり、頭部ナット3の頭部32と、補強部材4のロングナット41との双方を施工具8に係合させた状態とする。
次に、連結ボルト1の施工対象となるデッキプレート90及びインサート100の一例について説明する。図6に示すように、デッキプレート90は、谷部91と山部92とが所定間隔で設けられたものであり、その上部にコンクリートなどが流し込まれて形成された天井スラブSを有している。尚、デッキプレート90は、下面に所定間隔でリブを突出させた構成のものであっても構わない。インサート100は、コンクリートなどが流し込まれる前に予めデッキプレート90に装着されるアンカーである。このインサート100は、デッキプレート90の山部92に形成された孔Hに対し、デッキプレート90の上面から挿入されることによりデッキプレート90に取り付けられる。インサート100は、概略T字状の断面形状を有する金属製のアンカー本体110を有し、アンカー本体110の軸部111の下面に所定深さの螺子孔112を有している。この軸部111には、バネ120、ワッシャー130及び抜け止め部材140が予め装着される。バネ120は、T字状の上部フランジとワッシャー130との間に介挿される。尚、ワッシャー130の外径は、インサート100が挿入される孔Hよりも大きく形成される。また抜け止め部材140は、軸部111の先端外周面に係合する樹脂製の部材であり、バネ120及びワッシャー130が軸部111に装着された状態で軸部111の先端部に装着される。この抜け止め部材140は、上端部を袴状に拡開させた拡開部141を有している。そしてインサート100は、デッキプレート90に形成された孔Hに軸部111の下端を挿入することによりデッキプレート90に取り付けられる。軸部111の先端が孔Hを通過するとき、抜け止め部材140の拡開部141は、内側に向かって弾性変形し、拡開部141の上端が孔Hを通過すると、再び外方向に拡開し、デッキプレート90の下面と接合することにより、抜け止め作用を示す。一方、バネ120は軸部111の上端を押し上げるように弾性力を作用させるため、拡開部141の上端がデッキプレート90の下面と接合した状態になると、インサート100は、図6に示すようにデッキプレート90の孔Hに固定される。その後、デッキプレート90の上面にコンクリートなどが流し込まれることにより、天井スラブSが形成され、インサート100がその天井スラブSに埋設された状態となる。尚、図6では、デッキプレート90の山部92において隣接する2つの谷部91の間のほぼ中央位置にインサート100が取り付けられる場合を例示しているが、一方の谷部91に近寄った位置に取り付けられることもある。
本実施形態の連結ボルト1は、例えば、上記のようにしてデッキプレート90の山部92に取り付けられるインサート100の螺子孔112に挿入装着される。以下、連結ボルト1の施工手順について図6乃至図11を参照しつつ説明する。
まず、施工具8に装着された連結ボルト1の軸部2の先端2aを、図6に示すようにデッキプレート90の山部92の下面に突出するインサート100の螺子孔112の開口に内側に挿入配置する。このとき、図6に示すように電動工具の回転軸9を施工具8の工具装着孔86に装着した状態で連結ボルト1の先端2aを螺子孔112に挿入すれば、その後の作業がスムーズである。また電動工具の回転軸9として、一般的な長さの回転軸よりも長い長尺状の回転軸9を用いれば、デッキプレート90に取り付けられたインサート100の螺子孔112が比較的高所に位置する場合であっても、作業者は床面に位置しながら作業を行うことができる。
連結ボルト1の先端2aがインサート100の螺子孔112と螺合する状態になると、次に電動工具を起動し、図7に示すように回転軸9を右回り方向Rに回転させる。これにより、施工具8が右回り方向Rに回転するようになる。このとき、頭部ナット3の頭部32が施工具8の第2係合部85と係合しているため、施工具8が回転することに伴い、頭部ナット3が供回りし、軸部2を右回りRに回転させる。これにより、軸部2は、その先端2aをインサート100の螺子孔112の奥部に向かって進行させる。このとき、補強部材4のロングナット41は、軸部2と一体となって回転するため、補強部材4が軸部2に沿って上下動することはない。
そして図8に示すように軸部2の先端2aがインサート100の螺子孔112の奥端部に達すると、軸部2を回転させるのに必要なトルクが一気に上昇し、施工具8が軸部2を回転させる際のトルクが所定値を超える。このトルクは、頭部ナット3の破断溝33に作用する。そのため、図8において拡大図Aで示すように、所定値を超えたトルクが連結部31と頭部32との間の破断溝33を破断させ、頭部ナット3の連結部31と頭部32とを分離させる。これにより、施工具8に作用する回転力は軸部2に作用しなくなるため、軸部2の回転が停止し、連結部31から分離した頭部32が施工具8と共に空回りするようになる。
一方、補強部材4のロングナット41が施工具8の第1係合部84と係合しているため、破断溝33が破断した後においても、図9に示すように回転軸9の右回り方向Rへの回転を継続させると、施工具8の回転に伴い、ロングナット41が軸部2をデッキプレート90の下面に向かって螺合進行するようになる。そして回転軸9の回転を更に継続させると、図10に示すように補強部材4のフランジ43の端面43aがデッキプレート90の山部92の表面を押圧して密着した状態となる。この過程において、フランジ43は、その内側に形成された筒状空間44に、インサート100の抜け止め部材140を収容していく。すなわち、フランジ43がデッキプレート90の下面に接近することに伴い、筒状空間44の内壁が抜け止め部材140の外周面を拘束し、拡開部141を内側に弾性変形させて拡開部141を筒状空間44の内側に収容していく。したがって、図10に示すようにフランジ43の端面43aがデッキプレート90の下面に密着すると、インサート100の抜け止め部材140がフランジ43の内側に形成された筒状空間44に収容された状態となる。尚、筒状空間44の軸方向の長さは、インサート100がデッキプレート90の下面から突出する突出長さとほぼ同じ長さ若しくはそれ以上の長さに予め形成される。
抜け止め部材140が筒状空間44の内側に収容され、補強部材4のフランジ43がデッキプレート90の下面に密着した状態になると、インサート100に対する連結ボルト1の施工が完了する。その後、回転軸9を下方に引き抜くと、その回転軸9と共に施工具8を連結ボルト1から離脱させることができる。このとき、施工具8は、頭部ナット3から分離した頭部32をキャップ36と共に装着孔83に残存させたままの状態で、連結ボルト1から離脱する。これにより、図11に示すようにデッキプレート90の山部92において、連結ボルト1がインサート100に対して強固に取り付けられた状態となる。このような連結ボルト1の施工は、インサート100の螺子孔112に対する軸部2の連結と、インサート100に連結された軸部2に対する補強部材4の取り付けとを一連の作業として一工程で行うことができるため、極めて簡単且つ効率的に施工が完了するという利点がある。また作業者は床面から作業を行うことが可能であるため、足場を組む必要もなく、安全に作業を行うことができる。
ここで補強部材4の軸方向の長さは、デッキプレート90の谷部91と山部92との高低差(段差)hと略同一若しくはそれ以上の長さとして形成される。そのため、補強部材4は、谷部91に挟まれた狭い空間内においてデッキプレート90の山部92から垂下する軸部2の周囲を補強し、剛性を高めることができる。
また図11に示すように、連結ボルト1がデッキプレート90のインサート100に取り付けられたとき、補強部材4と頭部ナット3との間において軸部2が露出した状態となる。この軸部2が露出する部分は、軸方向に所定の長さを有し、後述するブレース220を固定するための金具210を取り付けることが可能である。
連結ボルト1がインサート100に連結され、施工具8が取り除かれると、図11に示すように頭部ナット3から頭部32が離脱しているため、頭部ナット3の連結部31が螺子孔37を下方に開口させた状態となる。そのため、作業者は、次の工程として、頭部ナット3の螺子孔37に対し、吊りボルトBを装着する。
ここで、頭部32と共に頭部ナット3から除去されるキャップ36は、破断溝33の内壁に接触して破断溝33を内側から押圧しているため、破断溝33が破断するときには破断突起(バリ)が螺子孔37の開口円内側に向かって突出することを防止する。そのため、吊りボルトBを螺子孔37に装着するときには、破断突起が邪魔になることはなく、吊りボルトBをスムーズに螺子孔37に装着することができる。また、連結ボルト1が十分な強度でインサート100の螺子孔112に固定されていないときには、頭部ナット3の頭部32が離脱していないため、そのような状態で吊りボルトBを螺子孔37に装着しようとしてもキャップ36が吊りボルトBの進入を規制し、良好に施工されていない状態で吊りボルトBが装着されてしまうことを防止することができる。さらにキャップ36が赤色や青色などに着色されているため、作業者は床面から目視することにより、連結ボルト1が良好に施工されているか否かを確認することができる。
吊りボルトBを螺子孔37に装着していくとき、吊りボルトBの先端が螺子孔37の底部に予め設けられた変形部材39を変形させる。すなわち、吊りボルトBの先端が変形部材39を押圧変形させるため、変形部材39はその変形に伴い先端を窓孔35から突出させるようになる。図12は、螺子孔37に対する吊りボルトBの装着が正常に完了した状態を示している。図12に示すように、吊りボルトBの先端が螺子孔37の奥端に達し、吊りボルトBの装着が正常に完了すると、連結部31の側面に開口する窓孔35から変形部材39の先端が所定長さ突出した状態となる。したがって、床面から吊りボルトBの装着作業を行う作業者は、連結部31の側面の窓孔35から変形部材39の先端が所定長さ出現するのを目視で確認することにより、吊りボルトBが施工不良となってしまうことを未然に防止することができる。また変形部材39は赤色や青色などに着色されているため、作業者が連結部31の窓孔35から変形部材39の先端が出現しているか否かを確認しやすいという利点もある。
吊りボルトBの装着が正常に完了すると、その吊りボルトBの下端部に天井パネルを支持するためのフレームや空気調和機、照明機器、各種配管などの様々な天井構造物が連結される。そしてその後、吊りボルトBに対して斜め補強材となるブレース220を取り付けるときには、補強部材4と連結部31との間の軸部2にブレース220を連結して取り付ける。図13は、連結ボルト1にブレース220が取り付けられた状態の一例を示す図である。図13に示すようにブレース220を固定するための連結金具210は、補強部材4の下端から伸びる軸部2の最上部に取り付けられる。この連結金具210は、ブレース220の先端と螺合する螺子部211を有している。補強部材4の直下に連結金具210が取り付けられた状態で、ブレース220の先端を螺子部211にねじ込み、その先端を軸部2に強く押し当てることにより、ブレース220を連結ボルト1の軸部2に対して強固に連結する。
このように連結金具210を補強部材4の直下に取り付けることにより、デッキプレート90の谷部91との干渉を生じることなく、連結金具210とブレース220とを取り付けることができ、しかも従来のように金具210とインサート100との間に軸部2の補強されない隙間G(図15参照)が生じない。そのため、大規模地震発生時に例えばブレース220から軸部2に対して横方向の過大な応力が作用したとしても、ブレース220の連結位置の直上にある補強部材4が天井スラブSの表面近傍における谷部91に挟まれた空間内での軸部2の振動を抑制するので、軸部2が曲がることはなく、またインサート100の螺子孔112の周壁が破損することもない。それ故、本実施形態の連結ボルト1は、大規模地震対策として十分な制震機能を発揮する。
以上のように本実施形態における連結ボルト1は、デッキプレート90に予め取り付けられたインサート100に連結するためのものであり、インサート100の螺子孔112に螺合する雄螺子21が形成された軸部2と、軸部2に設けられた雄螺子21に螺合するロングナット41を備えて構成される補強部材4と、軸部2の一端部に設けられ、軸部2に連結される連結部31と、連結部31に繋がる頭部32とを有し、連結部31と頭部32との間の外周面に環状の破断溝33が形成された頭部ナット3と、を備えている。この連結ボルト1は、軸部2に補強部材が予め装着された状態で頭部ナット3の頭部32にトルクが作用することにより軸部2を回転させて軸部2の先端2aをインサート100の螺子孔112に螺合進行させ、頭部32に作用するトルクが所定値を越えたときに破断溝33を破断させて軸部2の回転を停止させる。そして補強部材4は、頭部ナット3の破断溝33が破断した後にロングナット41に作用するトルクによって軸部2を螺合進行し、デッキプレート90の下面に密着してインサート100に連結された軸部2を補強する。このような構成を有する連結ボルト1によれば、頭部ナット3の頭部32と、補強部材4のロングナット41との双方に対して同時に回転力を付与して施工することにより、連結ボルト1をインサート100に連結するための工程と、軸部2を補強する工程とを一連の作業として一工程で行うことができるため、ブレース220の連結位置よりも上部を補強した構造を簡単且つ効率的に施工することが可能である。
また本実施形態の連結ボルト1を用いて施工すれば、予めデッキプレート90に取り付けられるインサート100の全てを剛性の優れたものに置き換える必要がない。すなわち、デッキプレート90には多数のインサート100が予め取り付けられるが、それらの全てにブレース220が連結されるのではない。そのため、ブレース220が取り付けられるインサート100に対して本実施形態の連結ボルト1を使用し、補強部材4によって補強された軸部2にブレース220を連結することにより、コスト上昇を招くことなく、効果的に十分な制震機能を発揮する構造を構築することができるようになる。
また本実施形態における連結ボルト1を施工する際には、上述した施工具8を好適に用いることができる。すなわち、上述した施工具8は、補強部材4のロングナット41と、頭部ナット3の頭部32との双方に係合し、補強部材4のロングナット41と、頭部ナット3の頭部32との双方に対して同時に回転力を付与することができるため、連結ボルト1をインサート100に連結するための工程と、軸部2を補強する工程とを一連の作業として一工程で行うことができる好適な施工具である。
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態の具体的構成例に限定されるものではなく、様々な変形例が適用可能である。
例えば上述した連結ボルト1は、スラブ表面に設けられた螺子孔112に装着されることにより、吊りボルトBを装着するための螺子孔37が下方に向いて開口し、その螺子孔37に吊りボルトBをねじ込んで装着する場合を例示した。しかし、連結ボルト1の施工箇所によっては、施工後に螺子孔37を開口形成するのではなく、ナットなどを装着するためのボルトを残しておきたいこともある。そのような施工箇所に設置する連結ボルトとして、例えば図14に示す連結ボルト1aの構成を採用しても良い。図14に示す連結ボルト1aは、軸部2の端部に設けられた頭部ナット3に所定値を超えるトルクが作用した場合に破断する環状の破断溝33が軸部2の外周面であって頭部ナット3の近傍所定位置に形成された構成である。このような連結ボルト1aは、上記と同様に孔Hに対して施工される。その施工過程において頭部ナット3に作用するトルクが所定値を超えると軸部2に形成された破断溝33が破断し、軸部2から頭部ナット3の全体が分離される。したがって、連結ボルト1aを施工した後には、軸部2が垂下した状態となるため、その軸部2の下端部からナットなどを装着することができる。したがって、施工後にナットなどを装着するためのボルトを残しておきたい場合には、図14に示すような連結ボルト1aを採用しても良い。
また上述した連結ボルト1,1aは、谷部91と山部92とを有するデッキプレート90だけでなく、下面に所定長さ突出するリブが所定ピッチで形成されたデッキプレートに対しても良好に使用可能である。また上記において説明したインサート100は一例であり、上記とは異なる構造のインサート100がデッキプレート90に装着されていても構わない。
また上述した連結ボルト1,1aは、下面にデッキプレート90が存在しない天井スラブSにおいても、インサートやあと施工アンカーなどによってスラブ表面に螺子孔が形成されていれば、その螺子孔に対しても施工することが可能である。すなわち、天井スラブSを形成する手法には、上述したようにデッキプレート90を配置し、そのデッキプレート90の上に天井スラブSを形成する手法の他、天井スラブSを形成する位置に型枠を設置し、天井スラブSの形成後にその型枠を撤去する手法がある。型枠を使用して天井スラブSを形成する場合には、上述したインサート100とは異なる構造のインサートが使用され、天井スラブSのスラブ表面と面一の状態で螺子孔を開口形成する。また天井スラブSに予めインサートが設置されていない場合、雌螺子タイプのあと施工アンカーが天井スラブSに施工され、天井スラブSのスラブ表面に螺子孔が形成されることもある。上述した連結ボルト1は、それら様々なタイプの螺子孔に対しても良好に施工することができるものである。すなわち、天井スラブSの表面に形成された螺子孔の近傍に配管などの障害物が存在する場合には、ブレース220を天井スラブSの表面近傍に設置することができないため、上述した連結ボルト1,1aを使用してブレース220を連結することにより、十分な制震機能を発揮する構造を構築することができる。
また上記実施形態においては、補強部材4がロングナット41とフランジ43とを有する構成例について説明した。しかし、これに限られるものではなく、例えばロングナット41の軸径を一般的なロングナットの軸径よりも太くすれば、ロングナット41の先端側にフランジ43を設けなくても構わない。
また上記実施形態においては、主として天井スラブSのスラブ表面に設けられた螺子孔に連結ボルト1を施工する場合を例示したが、上述した連結ボルト1の施工対象となる施工面は必ずしも天井スラブSに限られるものではなく、壁面スラブや床スラブなど天井以外のスラブ表面(施工面)に対しても好適に使用できるものである。
1 連結ボルト
2 軸部
3 頭部ナット
4 補強部材
8 施工具
31 連結部
32 頭部
33 破断溝
36 キャップ
41 ロングナット
43 フランジ

Claims (8)

  1. 建築構造物のスラブ表面に設けられた螺子孔に連結するための連結ボルトであって、
    前記螺子孔に螺合する雄螺子が形成された軸部と、
    前記軸部に設けられた雄螺子に螺合するロングナットを備えて構成される補強部材と、
    前記軸部の一端部に設けられる頭部ナットと、
    前記頭部ナットの外周面の所定位置に、又は、前記軸部の外周面の前記頭部ナットの近傍所定位置に形成される環状の破断溝と、
    を備え、
    前記頭部ナットは、前記軸部に前記補強部材が予め装着された状態で当該頭部ナットにトルクが作用することにより前記軸部を回転させて前記軸部の先端を前記螺子孔に螺合進行させ、当該頭部ナットに作用するトルクが所定値を越えたときに前記破断溝を破断させて前記軸部の回転を停止させ、
    前記補強部材は、前記破断溝が破断した後に前記ロングナットに作用するトルクによって前記軸部を螺合進行し、前記スラブ表面に密着して前記螺子孔に連結された前記軸部を補強することを特徴とする連結ボルト。
  2. 前記軸部は、前記補強部材の先端が前記スラブ表面と密着したとき、前記補強部材と前記頭部ナットとの間にブレースを固定する金具を取り付け可能な長さを有することを特徴とする請求項1に記載の連結ボルト。
  3. 前記破断溝は、前記頭部ナットの外周面の所定位置に形成され、前記頭部ナットを前記軸部に連結される連結部と、前記連結部に繋がる頭部とに区切り、前記頭部に所定値を超えるトルクが作用して破断することにより、前記頭部を前記連結部から分離させることを特徴とする請求項1又は2に記載の連結ボルト。
  4. 前記頭部ナットは、前記頭部の端面に前記破断溝が形成された位置よりも深く形成された連結用螺子孔を有することを特徴とする請求項3に記載の連結ボルト。
  5. 前記頭部ナットは、前記連結用螺子孔に装着されたキャップを有し、
    前記キャップは、前記破断溝が破断することにより、前記頭部と共に前記頭部ナットから離脱することを特徴とする請求項4に記載の連結ボルト。
  6. 前記補強部材は、前記ロングナットの先端に、前記ロングナットよりも軸径の太いフランジを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の連結ボルト。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の連結ボルトを施工する施工具であって、
    前記補強部材の前記ロングナットと、前記頭部ナットとの双方に係合し、前記補強部材の前記ロングナットと、前記頭部ナットとの双方に対して同時に回転力を付与することを特徴とする施工具。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の連結ボルトを施工する施工方法であって、
    前記頭部ナットと、前記補強部材の前記ロングナットとの双方に係合する施工具を前記連結ボルトに装着する工程と、
    前記連結ボルトの前記軸部の先端を建築構造物のスラブ表面に設けられた螺子孔に挿入し、前記施工具を所定方向に回転させることにより、前記頭部ナットを介して前記軸部を回転させると共に、前記ロングナットを前記軸部と供回りさせることにより、前記螺子孔の奥端に向かって前記軸部を進入させる工程と、
    前記頭部ナットに作用するトルクが所定値を越えたときに前記破断溝を破断させて前記軸部の回転を停止させると共に、前記施工具を継続的に回転させて前記ロングナットを前記軸部に沿って螺合進行させ、前記補強部材の先端を前記スラブ表面に密着固定する工程と、
    を有することを特徴とする施工方法。
JP2013250805A 2013-12-04 2013-12-04 連結ボルト、施工具および施工方法 Active JP6246576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013250805A JP6246576B2 (ja) 2013-12-04 2013-12-04 連結ボルト、施工具および施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013250805A JP6246576B2 (ja) 2013-12-04 2013-12-04 連結ボルト、施工具および施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015108234A true JP2015108234A (ja) 2015-06-11
JP6246576B2 JP6246576B2 (ja) 2017-12-13

Family

ID=53438777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013250805A Active JP6246576B2 (ja) 2013-12-04 2013-12-04 連結ボルト、施工具および施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6246576B2 (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0554701U (ja) * 1991-12-26 1993-07-23 株式会社竹中工務店 吊りボルトの取付け構造
US6240697B1 (en) * 2000-03-15 2001-06-05 William J. Thompson Threaded anchor for poured concrete metal deck floors and wood frame floors
JP2002227409A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Ohbayashi Corp 型枠組立用治具および型枠の組立方法
JP2006349098A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Lobtex Co Ltd ワンサイドボルト
US20070095004A1 (en) * 2005-10-17 2007-05-03 Nibco Incorporated Concrete deck insert
US20100290859A1 (en) * 2009-05-12 2010-11-18 MW Engineering Threaded anchor for concrete metal deck floors
JP2012012887A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Parts Kobo Co Ltd 固定具
JP2012177290A (ja) * 2011-02-04 2012-09-13 Enupatto Kk アンカーボルト、アンカー金具、連結ナットおよび締付ナット
JP2013164121A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Tokkyokiki Corp 防振吊り減震構造体
JP2013177962A (ja) * 2012-02-02 2013-09-09 Enupatto Kk アンカーおよびアンカー施工方法
JP2013250804A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Sharp Corp 電気機器

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0554701U (ja) * 1991-12-26 1993-07-23 株式会社竹中工務店 吊りボルトの取付け構造
US6240697B1 (en) * 2000-03-15 2001-06-05 William J. Thompson Threaded anchor for poured concrete metal deck floors and wood frame floors
JP2002227409A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Ohbayashi Corp 型枠組立用治具および型枠の組立方法
JP2006349098A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Lobtex Co Ltd ワンサイドボルト
US20070095004A1 (en) * 2005-10-17 2007-05-03 Nibco Incorporated Concrete deck insert
US20100290859A1 (en) * 2009-05-12 2010-11-18 MW Engineering Threaded anchor for concrete metal deck floors
JP2012012887A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Parts Kobo Co Ltd 固定具
JP2012177290A (ja) * 2011-02-04 2012-09-13 Enupatto Kk アンカーボルト、アンカー金具、連結ナットおよび締付ナット
JP2013177962A (ja) * 2012-02-02 2013-09-09 Enupatto Kk アンカーおよびアンカー施工方法
JP2013164121A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Tokkyokiki Corp 防振吊り減震構造体
JP2013250804A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Sharp Corp 電気機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP6246576B2 (ja) 2017-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6047382B2 (ja) アンカーおよびアンカー施工方法
TW201441491A (zh) 地錨
JPWO2015008366A1 (ja) インサートアンカーボルトの取付治具
JP6246575B2 (ja) あと施工アンカー、アンカー施工具および施工方法
JP6246576B2 (ja) 連結ボルト、施工具および施工方法
CN104482011B (zh) 一种双固锚栓
JP4474430B2 (ja) 杭の継ぎ手構造
JP5337329B2 (ja) あと施工アンカー及びこれを用いた耐震補強構造、耐震補強方法
CN203462620U (zh) 一种建筑安装用的二次连接件及建筑安装结构
CN103410258B (zh) 一种建筑安装用的二次连接件及建筑安装结构
KR101549394B1 (ko) 충전형 앵커 소켓
JP2011021711A (ja) 鋼板締結具及び鋼板接合方法
JP4731249B2 (ja) 外壁構造およびその施工方法
CN203476965U (zh) 一种防位移铆栓及连接结构
KR20140000051U (ko) 관통슬리브 시공을 위한 클램프 구조체
WO2022070601A1 (ja) 柱・梁架構の補強構造
JP2017002575A (ja) アンカー、アンカー施工具及びアンカー施工方法
EP1767710B1 (en) Composite anchor bolt and construction method for the anchor bolt
KR20110001734U (ko) 앵커볼트
CN202416574U (zh) 预埋外带凸起内螺纹孔连接式拉结筋组件
JP2007277873A (ja) コッター部材
JP6177041B2 (ja) 連結具
JP7333604B2 (ja) ねじ込み式アンカー
JP2018017259A (ja) 固定具及びそれを用いた脚部固定方法
JPS606651Y2 (ja) 既存コンクリ−ト構造物と新設コンクリート部との接合装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20170815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6246576

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250