JP2006349040A - 駆動力伝達装置、加圧ポンプ装置、液体噴射装置 - Google Patents

駆動力伝達装置、加圧ポンプ装置、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動力伝達時に生じる摺動摩擦抵抗によって不必要に駆動負荷が増大することを極力低減して耐久寿命を向上することができる駆動力伝達装置、加圧ポンプ装置、液体噴射装置を提供する。
【解決手段】所定の軸線a上に駆動力に基づき回転可能に配置された第3歯車63(駆動要素)と、該第3歯車63と同一の軸線a上に回転可能に配置された従動部品64(従動要素)と、第3歯車63及び従動部品64のうち一方の要素と一体的に回転しながら、他方の要素に設けられた軸線aを中心とする円筒状又は円柱状の摺動部66の周面に対して軸線aと直交する方向から所定の弾性力を付与する板ばね65(弾性要素)とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、駆動力伝達装置、加圧ポンプ装置、液体噴射装置に関する。
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このプリンタは、往復移動するキャリッジに記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を搭載し、通常は、この記録ヘッドに対してプリンタ上の所定箇所(例えば、キャリッジ上)に設けられたカートリッジホルダに装着されたインクカートリッジ(液体収容体)からインク(液体)を供給するようにしている。そして、インクカートリッジから記録ヘッドに供給されたインクを記録ヘッドに形成されたノズルから噴射することにより、ターゲットとしての記録媒体に印刷を施すようになっている。
こうしたプリンタにあって、インクカートリッジをプリンタ上におけるキャリッジとは別の固定位置に装着するタイプ(所謂オフキャリッジタイプ)のプリンタの場合は、インクカートリッジと記録ヘッドとの間をインク供給チューブ(液体供給路)で連結し、該チューブを介してインクカートリッジ内のインクを記録ヘッド側へ供給する必要がある。そのため、オフキャリッジタイプのプリンタの場合には、例えば、ダイアフラム式の加圧ポンプ装置(例えば、特許文献1参照)を備え、加圧ポンプ装置とインクカートリッジの間を空気供給チューブ(加圧気体供給路)で連結するようにしている。
そして、加圧ポンプにおける駆動モータの駆動に基づいて加圧された加圧空気をインクカートリッジ内の空気室に空気供給チューブを介して送り込み、その空気室内に収容されたインクパックを押し潰すように加圧することで、インクカートリッジからインク供給チューブを介して記録ヘッド側にインクが送出されるようにしている。ところで、こうした加圧ポンプ装置には、一般に、加圧空気の通路を大気に開放するための大気開放弁(弁装置)が備えられている。そして、加圧ポンプ装置の駆動モータと大気開放弁との間に摩擦クラッチ機構(駆動力伝達装置)を配設し、この摩擦クラッチ機構を介して駆動モータの駆動力に基づき大気開放弁を開弁動作又は閉弁動作させるようにしている。
図9に示すように、摩擦クラッチ機構100は、図示しない駆動源からの駆動力に基づき回転するクラッチ歯車101と、該クラッチ歯車101と同軸上に回転可能に配設されるクラッチ部材102と、該クラッチ部材102と支持壁103との間に配設されるコイルスプリング104とを備える。コイルスプリング104は、一端が支持壁103の側面に当接し、他端がクラッチ部材102の側面に当接した蓄力状態に配設されている。
このため、クラッチ歯車101とクラッチ部材102とはコイルスプリング104の付勢力により圧接した摩擦係合状態となり、駆動モータの駆動力に基づきクラッチ歯車101が回転した場合には、該クラッチ歯車101の回転に従動してクラッチ部材102が所定の回転角度範囲内で回転することになる。そして、このクラッチ部材102の回転に伴い、図示しない大気開放弁が開弁動作又は閉弁動作させられるようになっている。
特開2000−352379号公報
ところで、上記の摩擦クラッチ機構100においては、コイルスプリング104の付勢力がクラッチ歯車101及びクラッチ部材102の軸方向にかかるようになっている。そのため、クラッチ歯車101が加圧ポンプの駆動時にクラッチ部材102の回転角度範囲を超えて更にクラッチ部材102と摺接しながら回転する場合には、クラッチ部材102とクラッチ歯車101との摺動面101aに生じる摺動摩擦抵抗が駆動モータの負荷を増大させてしまう。また、クラッチ部材102が大気開放弁の開閉制御時にクラッチ歯車101に従動して回転する場合には、クラッチ部材102とコイルスプリング104との摺動面102aに生じる摺動摩擦抵抗が、同様に、駆動モータの負荷を増大させてしまう。したがって、こうした駆動モータの負荷増大により、摩擦クラッチ機構100の耐久寿命が低下するといった問題が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、駆動力伝達時に生じる摺動摩擦抵抗によって不必要に駆動負荷が増大することを極力低減して耐久寿命を向上することができる駆動力伝達装置、加圧ポンプ装置、液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の駆動力伝達装置は、所定の軸線上に駆動力に基づき回転可能に配置された駆動要素と、該駆動要素と同一の軸線上に回転可能に配置された従動要素と、前記駆動要素及び前記従動要素のうち一方の要素と一体的に回転しながら、他方の要素に設けられた前記軸線を中心とする円筒状又は円柱状の摺動部の周面に対して前記軸線と直交する方向から所定の弾性力を付与する弾性要素とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、所定の軸線を中心に駆動要素が回転駆動された場合、その駆動要素及び従動要素のうち一方の要素と一体的に回転する弾性要素が他方の要素に設けられた摺動部に付与する弾性力が摩擦係合力となって、前記一方の要素と他方の要素すなわち駆動要素と従動要素が一体的に回転する。そして、この場合において、弾性要素が前記他方の要素の摺動部に付与する弾性力は、その摺動部の周面に対して前記軸線と直交する方向から付与されるものであるため、かかる弾性力に対応した摩擦係合力による摺動摩擦抵抗は小さなものとなる。したがって、駆動要素と従動要素が前記弾性力に対応した摩擦係合力で一体的に回転する場合、及び、駆動要素のみが前記摩擦係合力に抗して回転する場合において、駆動要素に駆動力を付与するモータ等の駆動源の駆動負荷を極力低減でき、耐久性を向上させることができる。
本発明の駆動力伝達装置において、前記弾性要素は、前記駆動要素と前記従動要素との間に介在し、前記両要素のうち前記一方の要素に組み付け支持された状態で、前記他方の要素における前記摺動部の周面に前記弾性力でもって摩擦係合し、前記駆動要素と前記従動要素とは前記弾性要素を介して間接的に摩擦係合するように構成されている。
この構成によれば、駆動要素と従動要素とは、両要素が直接的に摩擦係合関係を有する構成ではないため、特に両要素のうち前記弾性要素を組み付け支持した一方の要素が前記弾性力に対応した摩擦係合力による摺動摩擦抵抗で摩耗することを抑制でき、より一層、耐久性を向上することが出来る。
本発明の駆動力伝達装置において、前記弾性要素は、前記軸線を中心にして周方向へ等角度間隔をなす複数位置に配置されている。
この構成によれば、弾性要素が軸線を中心にして周方向へ等角度間隔をなす複数位置に配置されるため、弾性要素による弾性力が軸線に関して偏ることがなく、その弾性力を周面に付与される摺動部が設けられた前記他方の要素の回転を円滑ならしめることが可能となる。
本発明の駆動力伝達装置は、前記従動要素の回転を一定の回転角度範囲内に規制する回転規制手段をさらに備えている。
この構成によれば、回転規制手段によって従動要素の回転角度を一定の回転角度範囲内に規制することができる。これにより、例えば、従動要素からさらに駆動力を伝達される部材に対して、従動要素から駆動力を伝達したり該駆動力の伝達を遮断したりする構成を容易に実現できる。
本発明の駆動力伝達装置において、前記従動要素には、前記軸線と直交する断面の輪郭形状によりカム面を構成するカム部が設けられると共に、該カム部のカム面と係合可能な係合面を有する変位部材が前記従動要素に近接配置されており、前記駆動要素の回転に従動して前記従動要素が回転する際には、前記カム部のカム面と前記変位部材の係合面とが摺接係合することにより前記変位部材が変位動作する。
この構成によれば、従動要素の回転に伴い、従動要素に設けられるカム部のカム面が当該カム面に近接配置された変位部材の係合面に摺接係合するため、従動要素の回転を利用して容易に変位部材を変位動作させることができる。また、この際、係合面に摺接係合するカム面が徐々に変位部材を変位させるように作用するため、変位部材を変位動作させるために必要なトルクを軽減することができる。
本発明の加圧ポンプ装置は、駆動力を発生させる駆動源と、該駆動源から伝達される駆動力に基づくポンプ作動により流体を排出するポンプ部と、該ポンプ部から排出された流体を流通させる流体流路と、該流体流路の途中に配置され、弁体が開弁動作した際には前記流体流路の内外間を連通する弁装置と、上記駆動力伝達装置とを備え、前記駆動力伝達装置における従動要素の回転に伴い前記弁装置における弁体を開閉動作させる。
この構成によれば、駆動源の駆動負荷が極力低減された駆動力伝達装置によって、効率的に弁装置における弁体を開閉動作させることができる。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドに対して前記液体を供給可能に接続された液体収容体と、該液体収容体に対して流体流路が接続された上記加圧ポンプ装置とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、加圧ポンプ装置のポンプ部が駆動されて該ポンプ部から排出された流体が流体流路を介して液体収容体に加圧供給されると、液体収容体の収容液体が液体噴射ヘッドに送出され、液体噴射ヘッドから液体噴射が行われるようになる。この際、加圧ポンプ装置の駆動源の駆動負荷が極力低減された状態で液体噴射が行われるとともに、加圧ポンプ装置(駆動力伝達装置)の耐久性の向上が図られた安定した液体噴射装置として構成できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態における液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)10は、平面視矩形状をなす本体ケース11を備えている。本体ケース11内には棒状のガイド軸12が本体ケース11の長手方向となる左右方向に沿って架設され、ガイド軸12には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド13を搭載したキャリッジ14がガイド軸12の長手方向に沿って移動可能に挿通支持されている。
また、本体ケース11内においてキャリッジ14の移動範囲から外れた位置(図1における右端側位置)には、液体収容体装着部としてのカートリッジホルダ15が固設されている。そして、そのカートリッジホルダ15上には複数(本実施形態では4つ)の液体収容体としてのインクカートリッジ16が着脱自在に装着されている。この点で、本実施形態のプリンタ10は、インクカートリッジ16がキャリッジ14と共に移動する所謂オンキャリッジタイプのプリンタではなく、インクカートリッジ16がプリンタ10上において移動しない所謂オフキャリッジタイプのプリンタとして構成されている。
キャリッジ14は駆動プーリ17と従動プーリ18との間に張設された無端状のタイミングベルト19を介してキャリッジモータ20に連結されている。そして、キャリッジ14はタイミングベルト19がキャリッジモータ20により回転駆動されることで、ガイド軸12に沿う主走査方向(図1の左右方向)に往復移動するようになっている。
また、プリンタ10内には、印刷用紙を紙送りするときの駆動源となる紙送りモータ(図示略)が搭載されている。紙送りモータの出力軸にはギヤが固定され、このギヤがギヤ列を介して紙送りローラ及び排紙ローラ(いずれも図示略)に連結されている。そして、紙送りモータが回転すると、紙送りローラ及び排紙ローラが回転して、用紙が紙送り部材(プラテン)25に沿って副走査方向(図1の上下方向)に紙送りされる。
キャリッジ14には、記録ヘッド13にインク(収容液体)を供給するサブタンク(バルブユニットとも言う)26が搭載されている。インクカートリッジ16及びサブタンク26はインク色(例えばブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の数(本実施形態では4つ)だけ配設され、サブタンク26は各色毎にインク供給チューブ27を介して各色のインクカートリッジ16に接続されている。各サブタンク26はインクカートリッジ16から取り込んだインクを一時貯留し、その貯留インクを所定圧に圧力調整して記録ヘッド13に供給する。
本体ケース11の端部(図1における右端部)においてカートリッジホルダ15の近傍には、加圧ポンプ装置としての加圧ユニット31が搭載されている。加圧ユニット31は流体流路としての空気供給チューブ32を介して加圧空気をインクカートリッジ16に送り出す装置であり、加圧ポンプ33、圧力センサ34及び大気開放弁35を備えている。空気供給チューブ32は大気開放弁35の下流側の分配器36によって複数(本例は4本)に分岐し、分岐した各チューブがインクカートリッジ16の各色に接続されている。
各インクカートリッジ16は、カートリッジホルダ15にそれぞれ着脱可能に収容される。各インクカートリッジ16は、図2に示すように液体としてのインクが封入されたインクパック37と、インクパック37を収納するインクケース38とからなる。インクパック37はインク排出口37aを有し、このインク排出口37aにインク供給チューブ27が接続される。インクパック37はインク排出口37aのみが外部に露出し、それ以外の部分が気密状態でインクケース38に収納され、これによりインクケース38の内部には気密状態の空間(すなわち、インクケース38の内部に形成されたインクパック収容室の内面とインクパック37の外面との間の空間)39が形成される。
また、インクケース38には外部から内部の空間39に連通する連通孔41が形成され、この連通孔41に空気供給チューブ32が接続されている。そして、加圧ポンプ33が作動して加圧空気が排出されると、その加圧空気が空気供給チューブ32を伝ってインクカートリッジ16内の空間39に導入され、加圧空気の空気圧(加圧力)によってインクパック37が押し潰される。これにより、インクパック37内のインクがインク供給チューブ27を介してサブタンク26に供給されるようになっている。
このように、加圧ポンプ33の排気・吸気の繰り返しに伴い加圧空気の圧力が上昇し、インクパック37が押し潰されることでインクがサブタンク26に供給される。そのインクはサブタンク26で一時貯留され、圧力調整された状態で記録ヘッド13へと供給される。プリンタ10は、ホストコンピュータやメモリーカードから取り込んだ印刷データに基づきキャリッジモータ20及び紙送りモータを駆動し、記録ヘッド13からインクを吐出して印刷処理を実行する。
図3に示すように、加圧ポンプ33は蛇腹式ポンプであり、ポンプ駆動源となるポンプモータ45と、内部にポンプ室54aを有するポンプ部46とを備えている。加圧ユニット31は加圧ポンプ33、圧力センサ34及び大気開放弁35が金属製の取付板47に取着されることでユニット化されている。従って、加圧ユニット31の本体ケース11への組付けは取付板47を複数のネジ等で本体ケース11に取付けることで行われる。ポンプモータ45の回転は、歯車機構48及びカム機構49を介して往復直線運動に変換されてポンプ部46に伝達される。
歯車機構48及びカム機構49を以下に説明する。ポンプモータ45には例えば小型のDCモータが用いられ、その出力軸にはモータ歯車51が固着されている。一方、取付板47の端縁には、押え板47aが取付板47の底壁に対して垂直に立設するように設けられている。その押え板47aには第1支軸52がポンプモータ45側に延びるように一体形成されている。第1支軸52は根元が大径で先端側(図3における左端側)が小径となっており、第1支軸52の小径部分には第1歯車53が回転可能な状態で支持されている。第1歯車53は大径歯車部53aと小径歯車部53bとを有し、大径歯車部53aがモータ歯車51と噛合っている。
ポンプ部46は、一端が円形状に開口した蛇腹54と、蛇腹54の開口部を密封状態で閉じる蓋部55とを備えている。従って、蓋部55で閉じられた蛇腹54の内部がポンプ室54aとして機能する。蛇腹54は側壁が複数に折り返された蛇腹形状をなし、樹脂等をブロー成形することで製造される。蛇腹54はポンプモータ45を駆動源として長手方向(図3に示す矢印A方向)に伸縮可能であり、この伸縮動作に伴ってポンプ室54aの容積が増減するようになっている。
蓋部55の端面(図3における左端面)には複数(本例は3つ)の爪部55aが形成されている。一方、蓋部55の端面と対向する位置において取付板47には、取付板47の底壁に対して垂直に立設した保持壁47bが折曲げ形成されている。保持壁47bの中央部には円形状の係止孔(図示略)が形成されており、ポンプ部46は、爪部55aをこの係止孔に係止することによって、基端側(即ち、蓋部55側)が取付板47に対して固定されている。蛇腹54の他端(図3における右端)には、ポンプモータ45の回転運動に基づき往復直線運動して蛇腹54を伸縮させる押圧部材56が取り付けられている。この押圧部材56は、平板状をなす基部57と、基部57に一体形成された円柱状のピストン58とを備えている。
取付板47のピストン58に相対する位置には、一対の支持片47cが折曲げ形成されている。これら支持片47cは取付板47の底壁に対し垂直に延びており、各支持片47cには同じ高さ位置に支持孔47dが形成されている。ポンプ部46のピストン58は往復直線運動可能な状態で一対の支持孔47dに挿通され、これによってピストン58が取付板47に支持された状態となる。
一対の支持片47cの間には、第1歯車53とともに連れ回り可能な第2歯車59が配設されている。第2歯車59は、大径部分の歯部59aと、小径部分の円筒部59bとを備えている。これらの歯部59aと円筒部59bとは同軸上に位置している。さらに、第2歯車59には、歯部59aと円筒部59bとの両方に亘って連通する連通孔(図示略)が形成されており、当該連通孔にピストン58が挿通されることによって、第2歯車59はピストン58に対して相対回転可能に支持されている。なお、歯車機構48はモータ歯車51、第1歯車53及び第2歯車59で構成される。
また、第2歯車59における円筒部59bの内周面側にはピストン58の外周面に形成されたカム溝(図示略)と摺動可能に係合する突起(図示略)が形成されている。そのため、ポンプモータ45が回転すると、それに連れて第1歯車53及び第2歯車59が回転し、その際に第2歯車59側の突起がピストン58側のカム溝内を摺動することで、ポンプモータ45の回転運動がピストン58の往復直線運動に変換されることになる。そして、ポンプモータ45の回転に伴ってピストン58が往復直線運動して、蛇腹54が伸びたり(図3の実線の状態)、縮んだり(図3の一点鎖線の状態)するようになっている。
ポンプ部46の蓋部55には、前記ポンプ室54aへの流入口となる吸気口と、ポンプ室54a内の加圧空気の排出口となる排気口とが形成されている(いずれも図示略)。吸気口にはポンプ室54a内への空気流通のみを許容する吸気用一方向弁が接続され、排気口にはポンプ室54a外への空気流通のみを許容する排気用一方向弁が接続されている。この吸気用一方向弁及び排気用一方向弁が逆止弁に相当するため、ポンプ部46はこの逆止弁構造によって、蛇腹54が伸縮動作するごとに加圧量が上昇するようになっている。
ポンプモータ45の回転に伴いピストン58が蛇腹54側(図3における左側)に直線運動(往動)すると、蛇腹54が図3に実線で示す状態から破線で示す状態へと縮む。このとき、蛇腹54が排気状態となり、ポンプ室54a内の加圧空気が排気口からインクカートリッジ16に供給される。一方、ポンプモータ45の回転に伴いピストン58が反蛇腹側(図3における右側)に直線運動(復動)すると、蛇腹54が図3に破線で示す状態から実線で示す状態へと伸びる。このとき、ポンプ室54aが吸気状態となり、大気中の空気が吸気口からポンプ室54a内に送られる。
図3に示すように、圧力センサ34は、ポンプ部46が排出する加圧空気の圧力を検出し、その圧力に応じた検出値を出力可能なセンサである。圧力センサ34は、加圧空気の入口となる入力接続管34aと、取り込んだ加圧空気の出口となる出力接続管34bとを備えている。圧力センサ34は、入力接続管34aが第1空気供給チューブ32aを介してポンプ部46の排気接続管46aに接続され、出力接続管34bが第2空気供給チューブ32bを介して大気開放弁35の吸入接続管35aに接続されている。
一方、第1歯車53及び大気開放弁35の間には、本発明の要部である駆動力伝達装置としての摩擦クラッチ機構61が配設されている。この摩擦クラッチ機構61を、図4〜図6を参照しつつ詳細に説明する。摩擦クラッチ機構61は、図5、図6に示すように、駆動要素としての第3歯車63と、従動要素としての従動部品64と、押え板47aと、弾性要素としての板ばね65とを含んで構成されている。第3歯車63と従動部品64とは、同一軸線a上に配置されており、第3歯車63と従動部品64及び押え板47aの各部材は、第3歯車63と押え板47aとで従動部品64を挟むように配設されている。なお、摩擦クラッチ機構61に関する以下の説明では、前記軸線aに沿う方向において、従動部品64から見た場合の第3歯車63の方向を前方、同じく従動部品64から見た場合の押え板47aの方向を後方として、説明する。
第3歯車63は、第1歯車53の小径歯車部53bと噛合っている。第3歯車63の後面からは軸線aを中心とした円筒状をなす摺動部66が後方に向けて突出形成されており、この摺動部66の内側には、摺動部66よりも小さな筒状のボス67が第3歯車63の前面側及び後面側にわたって突出形成されている。一方、押え板47aの前面からは第2支軸68が前方に向けて延設されている。この第2支軸68の前端側がボス67に貫挿されることで、第3歯車63は第2支軸68に回転可能に取り付けられている。また、第2支軸68の前端にはワッシャ(図示略)を介して固定ピン(図示略)が固着され、第3歯車63は、前記固定ピンによって第2支軸68から抜け落ちない状態に保持されている。
従動部品64は、有底筒状をなし、底部71が押え板47a側に対向する姿勢態様で配置されている。従動部品64の内部には、第3歯車63の摺動部66を遊挿可能な凹部72が形成されており、該凹部72内には第3歯車63のボス67を内挿する孔部73が形成されている。従動部品64の前面側には、従動部品64の外周壁64aから径方向内側へ向けて複数(本実施形態では、4つ)の板ばね係止部74が前記軸線aに関して対称配置となるように突出形成されている。
また、従動部品64の底部71には、略半円弧状の貫通溝75が軸線aに関して対称配置となるように形成されている。一方、本実施形態では、複数(本実施形態では2つ)の板ばね65が従動部品64の凹部72内に配置され、前記板ばね係止部74と対応する位置に組み付け支持されている。各板ばね65は、略長方形状をなし、その長手方向に沿う前後両辺のうち前側片の両端部が小さな正方形状に切り欠かれた切欠部76として形成されている。そして、従動部品64に対して底部71側から貫通溝75を介して凹部72内に挿通された各板ばね65は、該板ばね65の切欠部76が前記板ばね係止部74に係止することで、従動部品64の凹部72内に軸線aに関して対称配置状態で支持されている。
さらに、従動部品64の底部71には、カム部77が後方側に向けて突出形成されている。カム部77は、中心角約240度の略扇形状をなし、その中心cの位置が軸線aから偏心した位置となるように形成されている(図7参照)。また、従動部品64の外周壁64aには、軸線a方向から見た場合に略四半円弧状をなすストッパ78が外周壁64aに沿うようにして突出形成されている。一方、押え板47aの前面には、従動部品64のストッパ78と同一円弧上に位置するようにして略四半円弧状のストッパ受部79が前方に向けて突出形成されている。
なお、図7に示す状態では、ストッパ78の一方の周方向端部である第1端部81がストッパ受部79の一方の周方向端部である第1係止部82に当接している。そして、この場合、ストッパ78の他方の周方向端部である第2端部83とストッパ受部79の他方の周方向端部である第2係止部84とは周方向において180度離間している。ここで、ポンプモータ45は正転及び逆転が可能であることから、本実施形態ではポンプモータ45が正転すると従動部品64が図7に示す矢印B方向に回転することとし、ポンプモータ45が逆転すると従動部品64は図7に示す矢印C方向に回転することとする。
以上の構成により、第3歯車63と従動部品64及び押え板47aが、押え板47aに形成される第2支軸68を介して一体に組み付けられた際には、従動部品64のカム部77が押え板47aのストッパ受部79の内側に収納され、従動部品64のストッパ78がストッパ受部79と略同一円の円弧を形成する位置態様となるように配置される。一方、第3歯車63の摺動部66は従動部品64の凹部72内に収納される。このとき、第3歯車63の摺動部66の周面66aが凹部72内に支持された板ばね65の受圧面65aをその弾性力に抗して軸線aと直交する外方向に押圧するようにして板ばね65の受圧面65aと当接する。すなわち、この組み付け状態においては、第3歯車63と従動部品64に支持された板ばね65とが板ばね65の弾性力によって軸線aと直交する方向において摩擦係合しており、その摩擦係合力に基づき従動部品64は板ばね65を介して第3歯車63と一体回転可能となっている。すなわち、第3歯車63と従動部品64とは、板ばね65を介して間接的に摩擦係合しており、直接的には摩擦係合していない。
従って、ポンプモータ45が回転すると第1歯車53を介して第3歯車63が回転し、この回転動作に伴って摩擦クラッチ機構61が作動することとなる。例えば、図7に示す状態からポンプモータ45の逆転駆動により第3歯車63が回転すると、第3歯車63に摩擦係合された板ばね65を介して従動部品64は第3歯車63と一体的に図7における矢印B方向に回転する。そして、半回転(180度回転)すると、図8に示すように、ストッパ78の第2端部83がストッパ受部79の第2係止部84に当接する。このとき、ストッパ78の第2端部83とストッパ受部79の第2係止部84とが対向して当接係止する係止力は、第3歯車63と従動部品64との半径方向における板ばね65による摩擦係合力より極めて大きいため、従動部品64はその回転が規制される。その一方、第3歯車63は摺動部66の周面66aを板ばね65の受圧面65a(軸線a側の面)に摺動させつつ回転を継続することとなる。
これは、図8に示す状態からポンプモータ45が正転駆動される場合も同様であって、この場合、従動部品64は図7における矢印C方向に回転し、半回転(180度回転)すると、ストッパ78の第1端部81がストッパ受部79の第1係止部82に当接する。そして、従動部品64はそれ以上の回転が規制されて、第3歯車63は空転する。すなわち、従動部品64は、ストッパ78がストッパ受部79に当接係止しない範囲において第3歯車63に従動して回転する。しかし、ポンプモータ45の正転駆動時(図7における矢印B方向)であって第1端部81が第1係止部82に当接した状態にある場合、及び、ポンプモータ45の逆転駆動時(図7における矢印C方向)であって、第2端部83が第2係止部84に当接した状態にある場合(図8参照)、従動部品64は、その回転が規制される。このように、本実施形態では、従動部品64に形成されるストッパ78及び押え板47aに形成されるストッパ受部79によって、従動部品64の回転を一定の回転角度範囲内(本実施形態では180度)に規制する回転規制手段が構成されている。なお、摩擦クラッチ機構61の詳細な作用については、大気開放弁35における作用とともに、後に詳述する。
次に、大気開放弁35の構成について、図7、図8を参照して詳細に説明する。図7、図8は、大気開放弁35の動作状態を示す断面図である。大気開放弁35は、大気開放機能とレギュレータ機能との2つの機能を有する弁であり、加圧空気の通路を有する弁本体85と、大気開放弁35の弁開閉を行う変位部材としての弁開放レバー86とを備えている。この弁開放レバー86の力点側(従動部品64側)端部は、従動部品64のカム部77に近接配置されるとともに、突部86aがカム部77側に突出形成されている。この突部86aのカム部77側の面は、従動部品64が回転した際に、カム部77のカム面77aと摺接係合する係合面86bとして構成されている。弁本体85は、加圧ポンプ33から圧力センサ34を介して送られた加圧空気の入口となる吸入口87と、弁内の加圧空気の圧力検出室として機能する弁室88と、弁内の加圧空気の出口となる排出口89とを備えている。
弁本体85には弁室88とその室外(大気)とを連通する弁孔90が形成されている。弁本体85には第2支軸68の軸方向に沿って延びる回転軸91が架設され、この回転軸91に弁開放レバー86は揺動可能に支持されている。弁開放レバー86における作用点側端部(図7における左端)には、弁孔90を開閉可能な弁体92(バルブ)が取り付けられている。
一方、弁本体85の上壁と弁開放レバー86との間には、弁開放レバー86の作用点側端部を弁孔90側に付勢するバネ(以下、第2バネ93と記す)が介装されている。本実施形態では、閉弁時には、図7に示すように、弁開放レバー86の作用点側端部が第2バネ93の付勢力を受けて下方に傾き、弁開放レバー86の弁体92が弁孔90を閉じることから、大気開放弁が閉弁状態となる。また、従動部品64が逆回転して、カム部77のカム面77aと弁開放レバー86の係合面86bとが摺接係合することにより、弁開放レバー86の作用点側端部が第2バネ93の付勢力に抗して上方へ傾くように揺動すると、弁開放レバー86の弁体92が弁孔90を開放することから、大気開放弁が開放状態となる。
次に、上述したプリンタ10の作用について、特に摩擦クラッチ機構61の作用に着目して以下説明する。
まず、プリンタ10が印刷を開始すると、ポンプモータ45が正転駆動し、ポンプモータ45の正転駆動に伴い、モータ歯車51、第1歯車53が従動して回転し、さらに第1歯車53の小径歯車部53bと噛み合う第3歯車63が図7に示す矢印B方向に回転する。なお、プリンタ10の動作開始時には、大気開放弁35は図7に示す閉弁状態であって、ストッパ78の第1端部81がストッパ受部79の第1係止部82と当接係止している。このため、ポンプモータ45が正転を続けて第3歯車63が回転し続けても、従動部品64は矢印B方向の回転が規制されることになり、それ以上は回転しない状態となる。なお、このとき、第3歯車63は、摺動部66の周面66aを板ばね65の受圧面65a(軸線a側の面)に摺動させつつ回転を継続する。
一方、加圧ポンプ33は、圧力センサ34の検出値から求まる圧力値Pに基づき、その動作が停止状態及び駆動状態の間で切り換わる。即ち、加圧ポンプ33は、ポンプ駆動を開始してから圧力値Pが設定圧Pa以上になると停止状態になってポンプ駆動を一旦停止し、設定圧Paを下回るとポンプモータ45が正転を開始してポンプ駆動を再開する。そして、この処理が繰り返されることで、インクカートリッジ16に供給される加圧空気が所定範囲の圧力値に維持される。
また、その一方で、プリンタ10が印刷を終了すると、大気開放弁35の大気解放機能が作動する。このとき、まずポンプモータ45が正転に代えて逆転を開始し、これに伴って第3歯車63が図7に示す矢印C方向に回転する。このとき、第3歯車63と従動部品64に組み付け支持された板ばね65とは、摺動部66の周面66aと板ばね65の受圧面65aとの間に生じる摩擦力によって軸線aと直交する方向において摩擦係合している。このため、第3歯車63の回転に伴い、従動部品64は、第3歯車63と一体となって図7に示す矢印C方向に回転する。そして、従動部品64が図7における矢印C方向に約60度回転すると、図7に破線で示すように、従動部品64と一体に回転するカム部77のカム面77aが弁開放レバー86の係合面86bと摺接係合する。そして、この状態で従動部品64(カム部77)が回転を続けることにより、カム部77(カム面77a)が弁開放レバー86(係合面86b)を徐々に下方へ押し下げる。そして、上記したように、弁開放レバー86の弁体92が上方へ揺動して弁孔90を開放することから、大気開放弁が開放状態となる。
さらに、ポンプモータ45が引き続き逆転駆動されると、第3歯車63に従動して従動部品64はさらに回転する。このとき、図8に示すように、従動部品64が図7に示す閉弁状態から180度回転した位置となったとき、従動部品64のストッパ78の第2端部83がストッパ受部79の第2係止部84に当接係止する。よって、ポンプモータ45が逆回転を続けて第3歯車63が回転し続けても、従動部品64は図7における矢印C方向の回転が規制されることになり、それ以上は回転しない状態となる。なお、このとき、第3歯車63は摺動部66の周面66aを板ばね65の受圧面65a(軸線a側の面)に摺動させつつ回転を継続する。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、第3歯車63と従動部品64に支持された板ばね65が、板ばね65の弾性力によって軸線aと直交する方向において摩擦係合している。すなわち、第3歯車63と従動部品64とは、板ばね65を介して間接的に摩擦係合しており、直接的には摩擦係合していない。よって、その摩擦係合力に基づき、第3歯車63と従動部品64とが一体となって回転する場合に、従動部品64(カム部77)と板ばね65との間には摺接摩擦抵抗が生じず、第3歯車63と従動部品64との摺接部位に生じる摺接摩擦抵抗も著しく低減される。また、第3歯車63が従動部品64の回転角度範囲を超えて更に摺動部66の周面66aと板ばね65の受圧面65aとを摺接させながら回転する場合も、第3歯車63と従動部品64とを軸線a方向において摩擦係合させた場合(上記背景技術、図9参照)と比較して、該摺動部66の周面66aには軸線a方向に不要な付勢力がなんら作用していないため、その摺接摩擦抵抗が低減される。これにより、ポンプモータ45の駆動負荷が増大すること及び、摺動部66の摩耗量が増大することを極力低減することができる。さらに、これに伴い、各部材(第3歯車63、従動部品64、押え板47a)の耐久寿命を向上させることができる。
(2)上記実施形態では、第3歯車63と従動部品64とを、板ばね65の切欠部76が前記板ばね係止部74に係止した状態において、第3歯車63の摺動部66を板ばね65の受圧面65a側から板ばね65の弾性力に抗して軸線aと直交する外方向に押圧するようにして容易に組み付けることができる。
(3)上記実施形態では、各板ばね65は、従動部品64の凹部72内に軸線aに関して対称に2つ組み付け支持されているため、板ばね65による弾性力が軸線aに関して偏ることなく均等に作用し、第3歯車63と従動部品64とを安定して回転させることができる。
(4)上記実施形態では、従動部品64に形成されるストッパ78及び押え板47aに形成されるストッパ受部79によって、従動部品64の回転を一定の回転角度範囲内(本実施形態では180度)に規制する回転規制手段が構成されている。このため、所定方向に第3歯車63が回転し続けた場合でも、従動部品64の回転に伴い回転するカム部77によって、大気開放弁35の弁開放レバー86に対して駆動力を伝達したり該駆動力の伝達を遮断したりすることができる。
(5)上記実施形態では、従動部品64の回転に伴い、カム部77のカム面77aが当該カム面77aに近接配置された弁開放レバー86の係合面86bに摺接係合するため、従動部品64の回転を利用して容易に大気開放弁35の開閉動作を行うことができる。また、この際、係合面86bに摺接係合するカム面77aが徐々に弁開放レバー86を変位させるように作用するため、変位動作に必要なトルクを軽減することができる。
なお、実施形態は前記構成に限らず、以下の別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 上記実施形態におけるストッパ78は、連続した円弧状ではなく、第1端部81及び第2端部83の位置にそれぞれ独立して形成される凸部として構成してもよい。同様に、ストッパ受部79についても、連続した円弧状ではなくストッパ78の第1端部81(若しくは凸部)と係止する第1係止部82及びストッパ78の第2端部83(若しくは凸部)と係止する第2係止部84の位置にそれぞれ独立して形成される凸部として構成してもよい。
・ 上記実施形態における板ばね65は、例えばコイルスプリング等のその他の弾性部材で構成してもよい。
・ 上記実施形態における板ばね65を第3歯車63に組み付け支持し、その板ばね65に弾性力を付与されて摩擦係合する摺動部66を従動部品64側に突出形成する構成としてもよい。
・ 上記実施形態において板ばね65に具体化した弾性要素は、従動部品64に対して別部材ではなく、例えば従動部品64の凹部72内に一体形成された複数の弾性片によって構成してもよい。この場合、第3歯車63と従動部品64とを、第3歯車63の摺動部66によって各弾性片を押し広げるようにして組み付けることで、上記実施形態と同様に、第3歯車63と従動部品64とが軸線aと直交する方向からの弾性力により付勢されて摩擦係合させることができる。なお、この複数の弾性片を第3歯車63側に形成する構成としてもよい。
・ 上記実施形態における回転規制手段(ストッパ78、ストッパ受部79)は、従動部品64及び押え板47aに設けられる形態に限定されるものではなく、その他の別部材との係止によって従動部品64の回転を規制するようにしてもよい。
・ 上記実施形態のインクカートリッジ16は4つに限定されるものではなく、単数もしくは4つ以外の複数個設ける構成としてもよい。この構成であっても、上記した電源オフ時の制御を同様に実施できる。
・ ポンプモータ45には、DCモータに限らず、ACモータを用いてもよい。
・ 蛇腹54は、例えば椀型等のその他の形状として構成してもよい。
・ ポンプ部46は蛇腹54を用いた構造に限らず、例えば、シリンダ内を往復動するピストン等によって構成してもよい。
・ ポンプモータ45の回転をカム機構49や摩擦クラッチ機構61に伝達する機構は歯車機構48に限らず、例えばタイミングベルトによってポンプモータ45の回転をカム機構49や摩擦クラッチ機構61に伝達してもよい。
・ 上記実施形態では、大気開放弁35において、従動部品64が弁開放レバー86を揺動させることで大気開放を行う構成としたが、弁開放レバー86と従動部品64との間に、従動部品64により変位動作させられる別部材を変位部材として介在させてもよい。
・ 上記実施形態の駆動力伝達装置(摩擦クラッチ機構61)は、大気開放弁35の弁開放レバー86以外の変位部材に駆動力を伝達する駆動力伝達装置として具体化してもよい。
・ 上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出しするプリンタ10について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、液体もインクに限られず、他の液体に応用してもよい。
以下に、上記実施形態から把握できる技術的思想について追記する。
・所定の軸線上に駆動力に基づき回転可能に配置された駆動要素と、該駆動要素と同一の軸線上に回転可能に配置された従動要素とを備え、該従動要素には、前記軸線と直交する断面の輪郭形状によりカム面を構成するカム部が設けられると共に、該カム部のカム面と係合可能な係合面を有する変位部材が前記従動要素に近接配置されており、前記駆動要素の回転に従動して前記従動要素が回転する際には、前記カム部のカム面と前記変位部材の係合面とが摺接係合することにより前記変位部材が変位動作することを特徴とする駆動力伝達装置。
この技術的思想によれば、従動要素の回転に伴い、従動要素に設けられるカム部のカム面が当該カム面に近接配置された変位部材の係合面に摺接係合するため、従動要素の回転を利用して容易に変位部材を変位動作させることができる。また、この際、係合面に摺接係合するカム面が徐々に変位部材を変位させるように作用するため、変位部材を変位動作させるために必要なトルクを軽減することができる。
本実施形態のインクジェット式プリンタの要部平面図。 インクカートリッジの構成を示す断面図。 インクカートリッジに加圧空気を送る加圧ユニットの平面図。 クラッチ機構近傍を示す斜視図。 主にクラッチ機構の構成を示す分解斜視図。 図5とは別の角度から見た場合の、主にクラッチ機構の構成を示す分解斜視図。 閉弁状態のときの大気開放弁を示す図3のA−A線矢視断面図。 開弁状態のときの大気開放弁を示す断面図。 従来のクラッチ機構を示す分解図。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのプリンタ、13…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、16…液体収容体としてのインクカートリッジ、31…加圧ポンプ装置としての加圧ユニット、32…流体流路としての空気供給チューブ、33…加圧ポンプ、35…大気開放弁(弁装置)、45…駆動源としてのポンプモータ、46…ポンプ部、61…摩擦クラッチ機構、63…駆動要素としての第3歯車、64…従動要素としての従動部品、66…摺動部、66a…摺動部の周面、74…弾性要素としての板ばね、77…カム部、77a…カム面、86…変位部材としての弁開放レバー、86b…係合面、92…弁体、a…軸線。

Claims (7)

  1. 所定の軸線上に駆動力に基づき回転可能に配置された駆動要素と、
    該駆動要素と同一の軸線上に回転可能に配置された従動要素と、
    前記駆動要素及び前記従動要素のうち一方の要素と一体的に回転しながら、他方の要素に設けられた前記軸線を中心とする円筒状又は円柱状の摺動部の周面に対して前記軸線と直交する方向から所定の弾性力を付与する弾性要素と
    を備えることを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 前記弾性要素は、前記駆動要素と前記従動要素との間に介在し、前記両要素のうち前記一方の要素に組み付け支持された状態で、前記他方の要素における前記摺動部の周面に前記弾性力でもって摩擦係合し、前記駆動要素と前記従動要素とは前記弾性要素を介して間接的に摩擦係合するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記弾性要素は、前記軸線を中心にして周方向へ等角度間隔をなす複数位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動力伝達装置。
  4. 前記従動要素の回転を一定の回転角度範囲内に規制する回転規制手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の駆動力伝達装置。
  5. 前記従動要素には、前記軸線と直交する断面の輪郭形状によりカム面を構成するカム部が設けられると共に、該カム部のカム面と係合可能な係合面を有する変位部材が前記従動要素に近接配置されており、前記駆動要素の回転に従動して前記従動要素が回転する際には、前記カム部のカム面と前記変位部材の係合面とが摺接係合することにより前記変位部材が変位動作することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の駆動力伝達装置。
  6. 駆動力を発生させる駆動源と、
    該駆動源から伝達される駆動力に基づくポンプ作動により流体を排出するポンプ部と、
    該ポンプ部から排出された流体を流通させる流体流路と、
    該流体流路の途中に配置され、弁体が開弁動作した際には前記流体流路の内外間を連通する弁装置と、
    請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の駆動力伝達装置とを備え、
    前記駆動力伝達装置における従動要素の回転に伴い前記弁装置における弁体を開閉動作させることを特徴とする加圧ポンプ装置。
  7. 液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドに対して前記液体を供給可能に接続された液体収容体と、
    該液体収容体に対して流体流路が接続された請求項6に記載の加圧ポンプ装置と
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
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