JP2006348210A - 光造形用光硬化性液状組成物、立体造形物及びその製造方法 - Google Patents

光造形用光硬化性液状組成物、立体造形物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なチクソトロピー性を有するため、良好な流動性(塗布性)、及び塗布後の未硬化層の安定性を兼ね備えており、その結果、光積層造形法により、所望の形状を有する立体造形物を高精度でかつ容易に作製することができる光硬化性液状組成物を提供する。
【解決手段】(A)エチレン性不飽和モノマー50〜95質量%、(B)光重合開始剤0.01〜10質量%、(C)動的光散乱法による数平均粒径が5〜100nmである無機系微粒子3〜14質量%、及び(D)0.01質量%のエタノール溶液としたときの波長405nmの光の透過率が1%以下である光吸収剤0.1〜5質量%を含む光造形用光硬化性液状組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、光造形用材料として有用な光硬化性液状組成物に関する。さらに詳しくは、チクソトロピー性を有することにより未硬化状態における取扱性に優れ、かつ、硬化深度が極めて浅い光造形用光硬化性液状組成物、該光硬化性液状組成物の硬化物からなる立体造形物、及び該立体造形物の製造方法に関する。
アルミニウムやシリカ等の無機系微粒子を、液状樹脂組成物からなるバインダー中に分散し、これを積層造形法により硬化させて所望の立体形状の造形物を形成した後に、焼成し、複雑な形状を有する立体形状を製造する技術は、従来より知られている。
このような積層造形法としては、ノズルから樹脂混合物を吐出して熱硬化させる方法や、光積層造形法を利用する方法が知られている。このうち、光積層造形法は、微細な形状を成形し易い等の利点を有することから、その利用が積極的に検討されている。
ここで、光積層造形法としては、光硬化性樹脂液の薄層液面に光線を照射して、所望のパターンの断面を有する硬化物(断面硬化層)を形成し、次に、この断面硬化層の上に光硬化性樹脂液を1層分供給し、光線を照射して、断面硬化層をさらに形成し、以後、この操作を繰り返すことによって、複数の断面硬化層が積層し一体化してなる所望の形状を有する立体モデルを造形する方法が代表的である(非特許文献1参照)。
また、熱可塑性樹脂からなるバインダーにセラミック粉体等を混入したコンパウンドを、三次元的に移動する微細ノズルから吐出し、堆積、熱凝固させて三次元立体形状物を造形する方法が知られている(特許文献1参照)。
また、セラミック粉体を光硬化性バインダーに分散させたスラリーを、光積層造形法により光硬化させて、立体造形物を作製する方法が知られている(例えば、特許文献2〜5参照)。
さらに、立体造形物の力学特性を制御することを目的として、平均粒径1μm以上のシリカ粒子等を添加した光造形用樹脂組成物も知られている(特許文献6参照)。
ポール・エフ・ジェイコブス(Paul F. Jacobs)著、「高速3次元成形の基礎」、第1版、日経BP出版センター、1993年12月10日、p.379−406 特開2000−144205号公報 特開平6−329460号公報 特開平8−91940号公報 特開平8−174679号公報 特開2004−143247号公報 特開2000−351907号公報
しかし、これらの従来の積層造形法は、次のような問題がある。
ノズルから樹脂混合物を吐出して熱硬化させる方法は、原料として熱硬化性樹脂を用いるため、複雑な形状の立体造形物を造形することが困難である。
また、光積層造形法は、立体造形物の力学特性の改変のために、平均粒径が1μm程度以上の比較的大きな粒子を添加したり、あるいは、セラミックス造形のために大量のセラミックス粒子を添加したりするため、チクソトロピー性の付与による樹脂組成物の塗布特性の改善や、造形精度の向上を図り得るものではなかった。
したがって、本発明の目的は、良好なチクソトロピー性を有するため、良好な流動性(塗布性)、及び塗布後の未硬化層の安定性を兼ね備えており、その結果、光積層造形法により、所望の形状を有する立体造形物を高精度でかつ容易に作製することができる光硬化性液状組成物を提供することである。
本発明者らは、光造形用光硬化性液状組成物中に、極めて小さな粒径を有する無機系微粒子を少量添加することにより、良好なチクソトロピー性が付与され、その結果、該液状組成物の良好な流動性、及び塗布後の未硬化組成物層の安定性が得られること、及び、該液状組成物を用いて光積層造形法を行うことによって、所望の形状を有する立体造形物を高精度でかつ容易に作製することができること、さらには、該液状組成物が、光積層造形法のみならず、マイクロ光造形法にも好適に使用しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[11]を提供するものである。
[1]下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする光造形用光硬化性液状組成物。
(A)エチレン性不飽和モノマー 50〜95質量%
(B)光重合開始剤 0.01〜10質量%
(C)動的光散乱法による数平均粒径が5〜100nmである無機系微粒子 3〜14質量%
[2]前記(C)無機系微粒子が、シリカを主成分とする粒子である前記[1]に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
[3]前記(B)光重合開始剤が、500(L/mol・cm)以上のモル吸光係数(波長405nm)を有する前記[1]又は[2]に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
[4]下記(D)成分を含有する前記[1]〜[3]のいずれかに記載の光造形用光硬化性液状組成物。
(D)0.01質量%のエタノール溶液としたときの波長405nmの光の透過率が1%以下である光吸収剤 0.1〜5質量%
[5]前記(D)光吸収剤が、カラーインデックスコードがソルベントイエロー179又はディスパースイエロー201の油性染料である前記[4]に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性液状組成物の硬化物からなる立体造形物。
[7]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性液状組成物に光を照射して、前記組成物の硬化層を形成した後、該硬化層の上に、前記組成物を再度供給し、光を照射して、前記組成物の硬化層をさらに形成し、以後、これを繰り返すことにより、複数の硬化層が積層し一体化してなる立体造形物を造形することを特徴とする立体造形物の製造方法。
[8]前記各々の硬化層を形成するための光の照射は、各投影領域を単位として、一括露光を繰り返すことにより行われる前記[7]に記載の立体造形物の製造方法。
[9]前記投影領域の面積は、100mm以下である前記[8]に記載の立体造形物の製造方法。
[10]前記複数の硬化層の各層の厚さは、2〜10μmである前記[7]〜[9]のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
[11]前記光の照射は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光を用いて行われる前記[7]〜[10]のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
本発明の液状組成物は、良好なチクソトロピー性を有するため、良好な流動性(塗布性)、及び塗布後の未硬化層の安定性を兼ね備えており、その結果、光積層造形法により、所望の形状を有する立体造形物を高精度でかつ容易に作製することができる。
本発明の液状組成物は、光積層造形法のみならず、マイクロ光造形法にも好適に使用することができる。
以下、本発明の光造形用光硬化性液状組成物について説明する。
本発明の液状組成物は、(A)エチレン性不飽和モノマー50〜95質量%、(B)光重合開始剤0.01〜10質量%、及び(C)動的光散乱法による数平均粒径が5〜100nmである無機系微粒子3〜14質量%を含有するものである。
以下、各成分について詳しく説明する。
[(A)成分]
(A)エチレン性不飽和モノマーは、エチレン性不飽和結合(C=C)を分子中に有する、立体造形物の主成分となるための化合物であり、(メタ)アクリル系モノマーを含む概念である。
(A)成分としては、1分子中に1個のエチレン性不飽和結合を有する単官能性モノマー、及び、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能性モノマーが挙げられる。
(A)成分として好適に使用できる単官能性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及び下記一般式(1)〜(3)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2006348210
(式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは、炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、Rは、水素原子又は炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、Rは、炭素数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基を示す。rは、0〜12、好ましくは1〜8の整数であり、qは、1〜8、好ましくは1〜4の整数である。)
これらの単官能性モノマーのうち、イソボルニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(A)成分として好適に使用できる多官能性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下「EO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下「PO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート、トリアクリロイルオキシエチルホスフェート等を例示することができる。
これらの多官能性モノマーのうち、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリアクリロイルオキシエチルホスフェート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
上記の単官能性モノマーの市販品としては、例えば、ACMO(以上、興人製)、アロニックスM−101、M−102、M−111、M−113、M−117、M−152、TO−1210(以上、東亞合成社製)、IBXA(以上、共栄社化学製)、KAYARAD TC−110S、R−564、R−128H(以上、日本化薬社製)、ビスコート160、ビスコート192、ビスコート220、ビスコート320、ビスコート2311HP、ビスコート2000、ビスコート2100、ビスコート2150、ビスコート8F、ビスコート17F(以上、大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。
また、多官能性モノマーの市販品としては、例えば、SA1002(以上、三菱化学社製)、ビスコート195、ビスコート230、ビスコート260、ビスコート215、ビスコート310、ビスコート214HP、ビスコート295、ビスコート300、ビスコート360、ビスコートGPT、ビスコート400、ビスコート700、ビスコート540、ビスコート3000、ビスコート3700、ビスコート3PA(以上、大阪有機化学工業社製)、カヤラッドR−526、HDDA、NPGDA、TPGDA、MANDA、R−551、R−712、R−604、R−684、PET−30、GPO−303、TMPTA、THE−330、DPHA、DPHA−2H、DPHA−2C、DPHA−2I、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120、DN−0075、DN−2475、T−1420、T−2020、T−2040、TPA−320、TPA−330、RP−1040、RP−2040、R−011、R−300、R−205(以上、日本化薬社製)、アロニックスM−210、M−220、M−233、M−240、M−215、M−305、M−309、M−310、M−315、M−325、M−400、M−6200、M−6400(以上、東亞合成社製)、ライトアクリレートBP−4EA、BP−4PA、BP−2EA、BP−2PA、DCP−A(以上、共栄社化学社製)、ニューフロンティアBPE−4、BR−42M、GX−8345(以上、第一工業製薬社製)、ASF−400(以上、新日鐵化学社製)、リポキシSP−1506、SP−1507、SP−1509、VR−77、SP−4010、SP−4060(以上、昭和高分子社製)、NKエステルA−BPE−4(以上、新中村化学工業社製)等が挙げられる。
(A)成分の含有割合は、組成物全量を100質量%として、50〜95質量%、好ましくは70〜95質量%、更に好ましくは80〜95質量%である。該含有割合が50質量%未満では、光硬化により形成される硬化物の諸物性が劣ることがある。該含有割合が95質量%を超えると、(C)成分(無機系微粒子)の含有割合が小さくなるなどにより、良好なチクソトロピー性等が得られ難くなる。
本発明では、(A)成分の少なくとも一部が、1分子中に3個以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能性モノマーであることが好ましい。該多官能性モノマーの好ましい例としては、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート系モノマーが挙げられる。
3官能以上の多官能性モノマーの含有割合は、(A)成分(100質量%)に対して、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。該含有割合が10質量%未満であると、本発明の液状組成物の光硬化性が低下すると共に、立体造形物の強度が低下することがある。
上記の単官能性モノマー及び多官能性モノマーは、各々一種単独で、又は二種以上組み合わせるか、あるいは単官能性モノマーの少なくとも一種と多官能性モノマーの少なくとも一種とを組み合わせて、用いられる。
[(B)成分]
(B)光重合開始剤は、好ましくはラジカル性光重合開始剤である。ラジカル性光重合開始剤は、光等のエネルギー線を受けることにより分解し、発生するラジカルによって、ラジカル重合反応を開始させる化合物である。
(B)成分の具体例としては、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン系化合物、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−2−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、トリフェニルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ−メチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン、3−メチルアセトフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(BTTB)、及びBTTBとキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリンその他の色素増感剤との組み合わせ等が挙げられる。
これらのうち、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が特に好ましい。
これらの化合物は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いられる。
本発明の樹脂組成物を後述のマイクロ光造形法に用いる場合には、通常、405nm程度の近紫外領域の波長の硬化光を用いるため、この波長域に吸収を有する光開始剤が用いられる。
具体的には、405nmにおけるモル吸光係数が500(L/mol・cm)以上の光開始剤が好ましい。上記の例示物の中では、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド(405nmにおけるモル吸光係数:619L/mol・cm)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド(405nmにおけるモル吸光係数:575L/mol・cm)等が好ましい。
(B)成分の含有割合は、組成物全量(100質量%)中、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜8質量%である。(B)成分の含有割合が0.01質量%未満では、液状組成物のラジカル重合反応速度(硬化速度)が小さくなるため、造形に時間を要したり、解像度が低下したりすることがある。(B)成分の含有割合が10質量%を超えると、過剰量の(B)成分が、液状組成物の硬化特性を低下させたり、立体造形物の強度を低下させることがある。
[(C)成分]
(C)成分の無機系微粒子は、動的光散乱法による測定値として、数平均粒径が5〜100nmであることが必要である。
数平均粒径は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは5〜30nmである。
該数平均粒径が5〜100nmの範囲内であることにより、(C)成分を比較的少量添加するだけで、液状組成物に良好なチクソトロピー性を付与することができる。該数平均粒径が5nmより小さい場合には、粒子の二次凝集が激しいために、粒子を分散することが困難になる。該数平均粒径が100nmを超えると、少ない添加量で液状組成物に十分なチクロトロピー性を付与することが困難になる。
(C)成分である無機系微粒子は、照射波長の光を実質的に吸収しない材質のものであれば特に制限されない。具体的には、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ等の酸化物や、炭化ジルコニウム、炭化ケイ素等の炭化物や、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物や、これらの混合物等の各種セラミックスを用いることができる。
通常、(C)成分としては、アルミナ、ジルコニア、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又はこれらの混合物等が好適に用いられる。
(C)成分の含有割合は、組成物全量(100質量%)中、3〜14質量%、好ましくは4〜12質量%、特に好ましくは5〜10質量%である。
3質量%未満または14質量%を超える場合には、液状組成物に良好なチクソトロピー性を付与することが困難になる。
[(D)成分]
(D)成分である光吸収剤は、405nm付近の波長の光を有効に吸収する成分である。(D)成分は、405nm付近の硬化波長を用いる場合に、硬化光を有効に吸収して、液状組成物が光硬化する深度(以下、「硬化深度」という。)を減少させる。
本発明の液状組成物を後述のマイクロ光造形法に用いるためには、硬化深度が30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。このためには、(D)成分を0.01質量%のエタノール溶液としたときの波長405nmの光の透過率が1%以下であることが好ましい。
(D)成分の具体例としては、典型的には、上記の吸光特性を有する油性染料が挙げられる。これらの油性染料としては、カラーインデックスコードがソルベントイエロー179又はディスパースイエロー201の油性染料等を挙げることができる。市販品としては、Yellow6G Gran(バイエル社)等が挙げられる。ここで、カラーインデックスコードは、「Society of Dyers and Colourists、American Association of Textile
Chemists and Colorists」によるものである。
(D)成分の含有割合は、組成物全量(100質量%)中、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明の液状組成物には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲において、上記成分以外の任意成分として、各種の添加剤が含有されていてもよい。かかる添加剤としては、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等の(C)成分以外のポリマー及びオリゴマー;フェノチアジン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等の重合禁止剤;重合開始助剤;レベリング剤;濡れ性改良剤;界面活性剤;可塑剤;紫外線吸収剤;シランカップリング剤;(D)成分以外の顔料や染料;(C)成分以外の無機微粒子若しくは有機微粒子;トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン等のアミン系化合物、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル等の光増感剤(重合促進剤);ビニルエーテル類、ビニルスルフィド類、ビニルウレタン類、ウレタンアクリレート類、ビニルウレア類等の反応性希釈剤等が挙げられる。
本発明の液状組成物は、上記(A)〜(C)成分、及び必要に応じて配合される(D)成分等の任意成分を均一に混合することによって製造することができる。
このようにして得られる液状組成物の粘度は、25℃において、50〜50,000mPa・sであることが好ましく、50〜10,000mPa・sであることがより好ましい。
次に、本発明の立体造形物について説明する。本発明の立体造形物は、上記の光硬化性液状組成物の硬化物の積層体からなる。
この積層体の各層は、光硬化性液状組成物の液面に光を照射することにより得られる。尚、液面は、リコーター等で均すことができる。このとき、光を選択的に照射すると、所望のパターンの断面を有する硬化物(断面硬化層)を得ることができる。
本発明の立体造形物の製造方法は、光硬化性液状組成物に光を照射して、該組成物の硬化物(断面硬化層)を形成し、この硬化物(断面硬化層)の上に、液状組成物を再度供給し、光を照射して、液状組成物の硬化物(断面硬化層)をさらに形成し、以後、これを繰り返すことにより、複数の硬化物(断面硬化層)を積層し一体化してなる立体造形物を得るものである。
光硬化性液状組成物に光を選択的に照射する手段としては、特に制限されるものではなく、種々の手段を採用することができる。例えば、(a)レーザー光、又はレンズ、ミラー等を用いて得られた収束光等を走査させながら組成物に照射する手段、(b)所定のパターンの光透過部を有するマスクを用い、このマスクを介して非収束光を組成物に照射する手段、(c)多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して、光を組成物に照射する手段、(d)一定の領域毎に一括露光を繰り返し実行する手段、等を採用することができる。
また、上記(b)のマスクを用いる手段においては、マスクとして、液晶表示装置と同様の原理により、所定のパターンに従って、光透過領域と光不透過領域とよりなるマスク像を電気光学的に形成するものを用いることもできる。
目的とする立体造形物が、微細な部分を有するもの、又は高い寸法精度が要求されるものである場合には、液状組成物に選択的に光を照射する手段として、スポット径の小さいレーザー光を走査する手段を採用することが好ましい。
なお、容器内に液状組成物が収容されている場合、光の照射面(例えば、収束光の走査平面)は、組成物の液面、透光性容器の器壁との接触面の何れであってもよい。液状組成物の液面又は器壁との接触面を光の照射面とする場合には、容器の外部から直接又は器壁を介して光を照射することができる。
本発明の立体造形物は、上述したように、光積層造形法等の光学的立体造形法により製造することができる。光学的立体造形法においては、通常、液状組成物の特定部分を硬化させた後、光の照射位置(照射面)を、既硬化部分から未硬化部分に連続的に又は段階的に移動させることにより、硬化部分を積層させて所望の立体形状とする。ここで、照射位置の移動は、種々の方法によって行うことができ、例えば、光源、組成物の収容容器、組成物の既硬化部分の何れかを移動させたり、収容容器に組成物を追加供給したりする等の方法が挙げられる。
本発明の光学的立体造形法の代表的な例を、図1〜図2を用いて説明する。図1は、光積層造形法の一例を示す図であり、図2は、マイクロ光造形法のシステムの一例を示す図である。
[光積層造形法]
光積層造形法により造形される立体造形物の大きさは、通常、数mmから数m、典型的には、数cmから数十cmのスケールである。
図1中、(a)に示すように、光硬化性液状組成物1を収容した容器2内に、昇降自在に設けられた支持ステージ3を、組成物1の液面4から微小量降下(沈降)させることにより、支持ステージ3上に、組成物1を供給して、組成物1の薄層を形成する。次いで、この薄層に対して、マスク5を介して選択的に光8を照射し、組成物1の硬化物(硬化樹脂層)6を形成する。
次に、(b)に示すように、支持ステージ3を微小量降下(沈降)させて、この硬化物6の上に、組成物1を供給して、組成物の薄層を再度形成する。次いで、この薄層に対して、マスク5を介して選択的に光8を照射し、硬化物6の上に、これと連続して一体的に積層するように新しい硬化物7をさらに形成する。そして、光照射されるパターンを変化させながら又は変化させずに、この工程を所定回数繰り返すことにより、複数の硬化物が一体的に積層されてなる立体造形物が造形される。
このようにして得られる立体造形物は、収容容器から取り出し、その表面に残存する未反応の組成物を除去した後、必要に応じて洗浄する。ここで、洗浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類に代表されるアルコール系有機溶剤;アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等に代表されるケトン系有機溶剤;テルペン類に代表される脂肪族系有機溶剤;低粘度の熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂が挙げられる。
[マイクロ光造形法]
マイクロ光造形法により造形される立体造形物の大きさは、通常、数μmから数cm、典型的には、数十μmから数mmのスケールである。
本発明の液状組成物は、光積層造形法を用いる場合よりも微小な大きさの立体造形物を作製しうるマイクロ光造形法の材料として好適に用いられる。
マイクロ光造形法において、光の照射は、光線を走査して硬化させる必要がある部分に対してのみ行うのではなく、一定の領域(投影領域)毎に一括露光を繰り返すことにより行われる。このような一括露光は、例えば、ディジタルミラーデバイス(DMD)を用いて行われる。
図2中、光硬化造形装置(以下、光造形装置ともいう。)100は、光源11、ディジタルミラーデバイス(DMD)12、レンズ13、造形テーブル14、ディスペンサ15、リコータ16、制御部17、記憶部18を備えている。
光源11は、レーザ光線を発生させるための手段である。光源11には、例えば、405nmのレーザ光を発生させるレーザダイオード(LD)や紫外線(UV)ランプが用いられる。
ディジタルミラーデバイス(DMD)12は、テキサス・インスツルメンツ社によって開発されたデバイスであり、CMOS半導体上に独立して動くマイクロミラーが数十万〜数百万個、例えば、48万〜131万個敷き詰められている。かかるマイクロミラーは、静電界作用によって対角線を軸に約±10度、例えば、±12度程度傾けることが可能である。マイクロミラーは、各マイクロミラーのピッチの1辺の長さが約10μm、例えば、13.68μmの四角形の形状を有している。隣接するマイクロミラーの間隔は、例えば1μmである。DMD2の全体は、40.8×31.8mmの四角形状(このうち、ミラー部は、14.0×10.5mmの四角形状を有する。)を有し、1辺の長さが13.68μmのマイクロミラー786,432個により構成されている。
DMD12は、光源11から出射されたレーザ光線を個々のマイクロミラーによって反射させ、制御部17によって所定の角度に制御されたマイクロミラーによって反射されたレーザ光のみを、集光レンズ13を介して造形テーブル14上の液状組成物層19に照射する。
レンズ13は、DMD12によって反射されたレーザ光線を液状組成物層19上に導き、投影領域を形成する。レンズ13は、凸レンズを用いた集光レンズであってもよいし、凹レンズを用いてもよい。凹レンズを用いると、DSMの実サイズよりも大きな投影領域を得ることができる。レンズ13は、集光レンズであって、入射光を約15倍縮小し、液状組成物層19上に集光している。
造形テーブル14は、液状組成物層19を硬化させてなる硬化層を順次堆積させて載置するための平板状の台である。造形テーブル14は、図示しない駆動機構、即ち移動機構によって、水平移動及び垂直移動が可能である。この駆動機構により、所望の範囲に亘って光造形を行なうことができる。
ディスペンサ15は、本発明の光硬化性液状組成物20を収容し、予め定められた量の液状組成物20を造形テーブル上の所定位置に供給するための手段である。
リコータ16は、液状組成物20を均一に塗布して、液状組成物層19を形成させる溜めの手段であり、例えば、ブレード機構と移動機構を備えている。
制御部17は、露光データを含む制御データに応じて、光源11、DMD12、造形テーブル14、ディスペンサ15及びリコータ16を制御する。制御部17は、典型的には、コンピュータに所定のプログラムをインストールすることによって構成することができる。典型的なコンピュータの構成は、中央処理装置(CPU)とメモリとを含んでいる。CPUとメモリは、バスを介して、補助記憶装置としてのハードディスク装置などの外部記憶装置に接続されている。この外部記憶装置が、制御部17の記憶部18として機能する。
フレキシブルディスク装置、ハードディスク装置、CD−ROMドライブ等の記憶媒体駆動装置は、各種コントローラを介してバスに接続されている。フレキシブルディスク装置等の記憶媒体駆動装置には、フレキシブルディスク等の可搬型記憶媒体が挿入される。
記憶媒体は、オペレーティングシステムと協働してCPUなどに命令を与えて、本システムを稼動するための所定のコンピュータプログラムを記憶することができる。
記憶部18には、造形しようとする立体モデルを複数の層にスライスして得られる断面群の露光データを含む制御データが格納されている。
制御部17は、記憶部18に格納された露光データに基づいて、主としてDMD12における各マイクロミラーの角度制御、造形テーブル14の移動(即ち、立体モデルに対するレーザ光の照射範囲の位置)を制御し、立体モデルの造形を実行する。
コンピュータプログラムは、メモリにロードされることによって実行される。コンピュータプログラムは圧縮し、又、複数に分割して記憶媒体に記憶することができる。さらに、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えることができる。ユーザ・インターフェース・ハードウェアとしては、例えば、マウスなどの入力をするためのポインティング・デバイス、キーボード、あるいは視覚データをユーザに提示するためのディスプレイなどがある。
液状組成物20としては、可視光及び可視光領域外の光によって硬化する樹脂を使用することができる。例えば、15μm以上(500mJ/cm)の硬化深度を有し、粘度が1,500〜2,500Pa・s(25℃)の405nm対応のアクリル系樹脂を用いることができる。
次に、光造形装置100の光造形動作について説明する。
まず、ディスペンサ15に液状組成物20を収容する。造形テーブル14は初期位置にある。ディスペンサ15は、収容された液状組成物20を所定量だけ造形テーブル14上に供給する。リコータ16は、液状組成物20を引き伸ばすようにして掃引し、硬化させる一層分の液状組成物層19を形成する。
光源11から出射したレーザ光線は、DMD12に入射する。DMD12は、記憶部18に格納された露光データに応じて制御部17により制御され、レーザ光線を液状組成物層19に照射する部分である一部のマイクロミラーの角度を調整する。これにより、一部のマイクロミラーで反射されたレーザ光線が、集光レンズ13を介して液状組成物層19に照射される一方、残部のマイクロミラーで反射されたレーザ光線は、液状組成物層19に照射されないことになる。
液状組成物層19へのレーザ光線の照射は、例えば0.4秒間行なわれる。このとき、液状組成物層19への投影領域は、例えば、1.3×1.8mm程度であり、0.6×0.9mm程度まで縮小することもできる。投影領域の面積は、100mm以下であることが望ましい。
レンズ13に、凹レンズを用いることにより、投影領域を6×9cm程度まで拡大することもできる。投影領域をこのサイズを超えて拡大すると、投影領域に照射されるレーザー光線のエネルギー密度が低くなるため、液状組成物層19の硬化が不十分となることがある。
レーザ光線の投影領域のサイズよりも大きい立体モデルを形成する場合には、例えば造形テーブル14を移動機構によって水平移動させることにより、レーザ光線の照射位置を移動させて、全造形領域を照射する必要がある。投影領域毎に1ショットずつレーザ光線の照射を実行していく。各投影領域に対するレーザ光線の照射の制御については、後に詳述する。
このようにして、投影領域を移動させて、各投影領域を単位としてレーザ光線の照射、即ち露光を実行することによって、液状組成物層19が硬化し、第1層目の硬化層が形成される。1層分の積層ピッチ、すなわち、硬化層の厚みは、例えば、1〜50μm、好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは5〜10μmである。
続いて、同様の工程で、所望形状の立体モデルの2層目を形成する。具体的には、第1層目として形成された硬化層の外側に、ディスペンサ5より供給された液状組成物20を、リコータ16によって立体モデルを越えて引き伸ばされるように均一な厚さに塗布する。そして、レーザ光線を照射することにより、第2層目の硬化層を第1層目の硬化層の上に形成する。
以下同様にして、第3層目以降の硬化樹脂層を順次堆積させる。そして、最終層の堆積が終了すると、造形テーブル14上に形成された造形物を取り出す。造形物は、表面に付着した光硬化性樹脂液を洗浄その他の方法で除去する。造形物は、必要に応じて、紫外線ランプ等により照射し又は加熱して、硬化を更に進行させることができる。
本発明の液状組成物は、チクソトロピー性を有しているために、リコータ16を用いて塗布された液状組成物層19が、塗布後に流動して層の厚みが変動し不均一になる現象を抑制することができる。つまり、本発明の液状組成物を用いれば、均一な厚さの液状組成物層19を形成することができる。その結果、高精度の立体造形物を得ることができる。
本発明の光硬化性液状組成物を用いることにより、良好なチクソトロピー性を付与して、塗布前の良好な流動性及び塗布後の安定性を兼ね備え、その結果、光積層造形法やマイクロ光造形法により、所望の立体造形物を高精度でかつ容易に作製することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、以下の実施例に記載の態様に限定されるものではない。
製造例1;FM0411−THの合成
攪拌機を備えた反応容器に2,4−トリレンジイソシアネート10.4質量部、ジブチルスズジラウレート0.08質量部および2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.02質量部を仕込み、15℃以下に冷却した。攪拌しながら温度を30℃以下に保ちつつ、新中村化学社製のNKエステルA−TMM−3LM−N(ペンタエリスリトールトリアクリレート60質量%とペンタエリスリトールテトラアクリレート40質量%からなる。このうち、反応に関与するのは、水酸基を有するペンタエリスリトールトリアクリレートのみである。)37.5質量部を滴下した。滴下終了後、30℃で1時間反応させた。
次に、水酸基当量1,000のα−[3−(2′−ヒドロキシエトキシ)プロピル]−ω−トリメチルシリルオキシポリジメチルシロキサン(チッソ社製のサイラプレーンFM−0411)52.1部を添加し、20〜55℃で攪拌した。残留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とした。
得られた生成物の数平均分子量(東ソー社製のAS−8020を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算数平均分子量を測定。以下、同じ。)を測定したところ、数平均分子量が1,600である両末端反応性ポリジメチルシロキサン化合物の他に、生成物全量の20重量%の含有率でトリレンジイソシアネート1モルとヒドロキシエチルアクリレート2モルの結合物が存在することが認められた。この手法により得られた液状の末端反応性ポリジメチルシロキサン化合物をFM0411−THとする。
実施例1
[光硬化性液状組成物の調製]
撹拌装置を備えた容器に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80gと、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート20gと、CGI403を3gと、2,4−ジエチルチオキサントン2gと、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル0.5gと、「Yellow6G Gran」2gと、「SH28PA」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.06gと、FM0411−TH(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.18gを添加し、60℃で1時間撹拌した後に、アエロジル200(日本アエロジル社製)4gを添加して、特殊機化工業社製のT.K.HOMODISPERを用い、均一に分散することによって、光硬化性液状組成物を調製した。
得られた光硬化性液状組成物をガラス基板上に厚さ15μm又は100μmとなるように塗布してなる試験片を作成し、照射分光器(CT−25CP型、日本分光社)を用いて、照射面(液面)におけるレーザーパワー30mWで405nmのレーザー光を15〜30秒間照射したところ、厚さ15μmの場合には、液状組成物が完全に硬化したが、厚さ100μmの場合には、液状組成物の表層が硬化したのみで、ガラス基板の近傍の液状組成物が未硬化であった。
この実験により、液状組成物の硬化深度は15μm程度であることがわかった。
実施例2〜7及び比較例1〜5
表1に示すように成分組成を変更した他は実施例1と同様にして、光硬化性液状組成物を調製した。表1中の数値の単位は、質量%である。
実施例2〜7及び比較例1〜5の液状組成物について、実施例1と同様にして硬化深度を評価したところ、(D)成分を含有する実施例2〜7及び比較例1〜4では、15μm程度の硬化深度を示したが、(D)成分を含有しない比較例5では、厚さ15μm及び100μmのいずれの組成物も完全に硬化し、硬化深度が100μm以上であった。
[物性評価]
光硬化性液状組成物(実施例1〜7及び比較例1〜5)のチクソトロピー性を、以下に示すようにして評価した。結果を表1に示す。比較例4及び比較例5のチクソトロピー性が「×」となっているのは、(C)成分の配合量が過多であるため、(C)成分を均一に分散することができなかったことを示す。
[チクソトロピー性の評価方法]
ガラス板上に厚さ100μm以上となるように塗布した光硬化性液状組成物を、ガラス板と平行にスクレーパーで掻き取って、チクソトロピー性を評価した。このとき、スクレーパーに接した光硬化性液状組成物のみが流動し、それ以外の部分は流動せず、スクレーパー端部の周辺部分で糸引きなど見られない場合を「○」とし、スクレーパーに接した光硬化性液状組成物のみが流動し、それ以外の部分は流動せず、スクレーパー端部の周辺部分で糸引きなどが見られる場合を「△」とし、スクレーパーに直接接していない部分も流れたり、端部に糸引きが見られる場合を「×」として、判定した。
Figure 2006348210
表1中の略称の内容を下記に示す。
(1)CGI403:
化合物名:ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド
製造元:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社
405nmのモル吸光係数:575L/mol・cm
(2)Irgacure819:
化合物名:ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド
製造元:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社
405nmにおけるモル吸光係数:619L/mol・cm
(3)Yellow6G Gran:
製造元:バイエル社製
(4)SH28PA:
化合物名:ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体
製造元:東レ・ダウコーニング・シリコーン社
(5)FM0411−TH:
製造例1を参照
(6)アエロジル200:
物質:シリカ微粒子(平均粒径12nm)
製造元:日本アエロジル社
光積層造形法の一例を示す図である。 マイクロ光造形法のシステムの一例を示す図である。
符号の説明
1 光硬化性液状組成物
2 容器
3 支持ステージ
4 光硬化性液状組成物の液面
5 マスク
6,7 硬化物(硬化層)
8 光
11 光源
12 ディジタルミラーデバイス(DMD)
13 集光レンズ
14 造形テーブル
15 ディスペンサ
16 リコータ
17 制御部
18 記憶部
19 液状組成物層
20 光硬化性液状組成物
100 光硬化造形装置(光造形装置)

Claims (11)

  1. 下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする光造形用光硬化性液状組成物。
    (A)エチレン性不飽和モノマー 50〜95質量%
    (B)光重合開始剤 0.01〜10質量%
    (C)動的光散乱法による数平均粒径が5〜100nmである無機系微粒子 3〜14質量%
  2. 前記(C)無機系微粒子が、シリカを主成分とする粒子である請求項1に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
  3. 前記(B)光重合開始剤が、500(L/mol・cm)以上のモル吸光係数(波長405nm)を有する請求項1又は2に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
  4. 下記(D)成分を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
    (D)0.01質量%のエタノール溶液としたときの波長405nmの光の透過率が1%以下である光吸収剤 0.1〜5質量%
  5. 前記(D)光吸収剤が、カラーインデックスコードがソルベントイエロー179又はディスパースイエロー201の油性染料である請求項4に記載の光造形用光硬化性液状組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性液状組成物の硬化物からなる立体造形物。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性液状組成物に光を照射して、前記組成物の硬化層を形成した後、該硬化層の上に、前記組成物を再度供給し、光を照射して、前記組成物の硬化層をさらに形成し、以後、これを繰り返すことにより、複数の硬化層が積層し一体化してなる立体造形物を造形することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  8. 前記各々の硬化層を形成するための光の照射は、各投影領域を単位として、一括露光を繰り返すことにより行われる請求項7に記載の立体造形物の製造方法。
  9. 前記投影領域の面積は、100mm以下である請求項8に記載の立体造形物の製造方法。
  10. 前記複数の硬化層の各層の厚さは、2〜10μmである記載の請求項7〜9のいずれか1項に立体造形物の製造方法。
  11. 前記光の照射は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光を用いて行われる請求項7〜10のいずれか1項に記載の立体造形物の製造方法。
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