JP2006347783A - 脆性材料の割断方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザビーム照射による加熱、あるいは同照射と冷却液噴射による冷却の併用によって熱応力を惹起し、脆性材料の十分な厚さにわたるスクライブを発生させ、同スクライブのみにより材料割断を行う方法を提供する。
【解決手段】 脆性材料のレーザビームに対する吸収係数を制御して、同ビームが材料の全厚さを透過するか、あるいは裏面まで透過しなくとも十分な深さまで透過し、熱応力起因のスクライブ面を材料の全厚みで発生させる。吸収係数制御を、材料にInGaAs半導体レーザ光を吸収発熱し、かつ可視域の透過特性に影響せず、表示器用ガラスの表示特性を悪化させないYbのような希土類原子を最適量添加することによって実現する。蛍光発光防止のためには不純物濃度の下限値を制限する。照射用半導体レーザ光は、同レーザスタック16から出射端が割断形状と一致するように配列されたファイバーバンドル17を経由して照射させる。
【選択図】図8

Description

本発明は表示用のフラットパネルディスプレイなどに使用されるガラス板の割断方法及び同用装置に関する。本出願明細書では主として表示用無アルカリガラスを対象とした説明を行っているが、これ以外の脆性材料一般に適用が可能である。
ガラス板材料は、従来はダイアモンドチップなどの超硬バイトを使用した機械的方法で割断してきた。ガラスに対するこの方法の適用は、過去1世紀以上の長期間にわたって使用されてきた方法でもある。
ところが、こうした機械的方法には次に述べるような欠点が存在する。第一は、割断時にカレットと呼ばれる小破片が発生し、ワーク表面を汚すことである。第二は、割断面付近にマイクロクラックが発生し、それを起点としてワークが割れる危険があることである。第三は、最小でも数百μm程度の切り代が存在し、ワークサイズが際限なく微小化していく現在、この切り代の存在が無視できなくなることである。この他にも、加工速度の限界、消耗品である工具コストなど、産業上無視できない欠点がある。
窓ガラスの割断などは従来技術の使用で問題ないが、液晶表示器やプラズマ表示器などに使用するファイン・ガラス割断の場合、マイクロクラック対策のために割断面を研磨し、その後洗浄を行うなどの後工程が必要とされている。
それに対して、最近将来性が期待されてきたレーザ割断法には次に述べるような長所があり、ダイアモンドチップ法の欠点を消去する可能性がある。第一に、質量損失がゼロ(カレット発生なし)で、洗浄などの後工程が不要である。第二に、割断面付近にマイクロクラックなどの破壊欠陥が発生せず高強度断面が得られるので、研磨などの後工程が不要である。第三に、面粗さが1μ以下の鏡面が得られる。第四に、製品外形寸法精度が±25μm以下である。第五に、ガラス板厚0.2mmまでの薄さに使用でき、今後の液晶TV用ガラスに使用できる。
次に、同方法の原理を説明する。ガラスに高エネルギー密度のCOレーザビームを照射すると、一般的には照射スポットにおいてレーザビームの吸収が起こり、急激な加熱の結果放射状にクラックが発生してしまい、進行方向のみに割断を進行させることは出来ない。しかしながら、レーザビームのエネルギー密度をこうしたクラックを発生させるものより十分低いものに設定すると、ガラスは加熱されるだけで、溶融もクラック発生も起こらない。この時ガラスは熱膨張しようとするが、局所加熱なので膨張ができず、照射点を中心にその周辺には圧縮応力が発生する。この局所加熱源を割断したい方向に移動させるのである。加熱後に冷却液を噴射して冷却を行うと、今度は逆に引っ張り張力が発生する。図1に示すようにレーザビームの断面形状を適当なものに成形すると、光の移動方向と直交する方向のみに、引っ張り張力が発生する。同図において、1は加熱レーザビーム、2はガラス内部の圧縮応力、3は冷却液、4はガラス内部の引っ張り張力である。この引っ張り張力の作用で割断亀裂5が生じる。図2に示すガラス板6において、始点に機械的方法によるトリガークラック8をつけておくと、割断亀裂5はこのトリガークラックから発生し、レーザビームの移動方向7に沿って進行させることができる。こうした現象が理想的に発生するためには、照射レーザビームのエネルギー分布が、こうした張力を生じるために最適である必要がある。種々のガラスの割断において、こうした最適分布が研究されている。図1および図2に示す加熱レーザビーム1は、この最適化がなされたものである。
こうした最適分布の実現方法については、発明者の一人によって下記の特許出願がなされている。
特願2003−363855 特願2004−156891このガラス割断へのレーザ応用は、これから需要が急増するファイン・ガラス全般の加工において、必要不可欠のものであるといえる。
COレーザビーム照射によるガラスの熱応力割断においては、図3に示すようにCOレーザビームはガラス表面層だけで吸収され、ガラスの全厚さにわたって透過しない。これは、CO2レーザ波長におけるガラスの吸収係数が著しく大きいことによる。レーザによる割断(レーザスクライブと称する)深さは通常100μm程度である。同図において、9がレーザスクライブ面である。同面をこれより深くすることは、COレーザビームを使用する限り、たとえレーザ出力を増大させても不可能である。ただし、レーザ出力を増大させれば、熱伝導によって熱源がガラス内部に浸透し、多少スクライブ深さを増大させ得ることが実証されている。しかしながら、図4に示す機械的スクライブ面も通常は同程度の深さであり、ガラスは脆性が強くこのスクライブ線にあわせて応力を印加し、機械的に割断することが容易であるので、スクライブ深さの増大は従来あまり求められてこなかった。この機械的応力の印加によって割断するプロセスをブレークと称する。
従来は、機械スクライブとブレークの組み合わせでガラス割断を行っている。機械スクライブの場合、図4に示すようにスクライブ線付近にはマイクロクラックが多量存在するので、ブレークは比較的容易である。ただし、同図12に示すように機械スクライブ後のブレーク面は必ずしもガラス表面に直交する一平面を構成しない。機械スクライブの場合には、ブレーク後に割断面を研磨洗浄するので、ブレーク自体には高品質は要求されなかった。
レーザスクライブの場合も、従来方法同様ブレークの併用が必要であった。そのために、前記した折角の長所がありながら、生産現場への普及が制約されている。比較的その長所が評価される液晶テレビ用ファインガラスの場合でも、実際の製造ラインではまだ実用になっていない。実用化のためには、ブレーク面位置精度、角度精度、清浄さが要求される。当然、カレットが付着していることは許されない。これらの諸問題を解決したブレーク技術は、残念ながらまだ完成していない。特に、マイクロワーク、曲線、複層構造ガラス、厚板ガラス、強化ガラス割断などの場合、レーザ割断技術の適用が強く望まれているのに、解決策が提供されるには至っていない。本発明は、レーザスクライブが全板厚にわたって実現し、こうした全ての課題が解決される技術に関する。このようなスクライブを、以下フルカットと呼称することにする。本発明は、フルカット実現のための技術に関する。
本発明では、脆性材料へのレーザビーム透過を十分な深さまで、多くの場合表面から裏面に至るまでの全板厚において実現する。そのため、従来のレーザ割断熱源が表面のみに存在する線状熱源であり、材料深さ方向には熱伝導で浸透していったのに対して、本発明では最初から表面から裏面に達する面熱源を使用するのである。この差異を、図5に示す。同図(a)および(b)は、それぞれ従来熱源と本発明による熱源を示す。このためスクライブ深さも全板厚に及ぶので、ブレーク工程が不必要になるのである。
こうしたレーザビームの透過は、材料のレーザビームに対する吸収係数を最適化しておこなうことができる。
本発明によれば、レーザスクライブとブレークの両工程からなる従来のレーザ・ガラス割断をスクライブだけの一工程にすることができる。レーザによるガラス割断は、多くのすばらしい技術上の利点がありながら、いまだに過去1世紀にわたって使用されてきたダイアモンドカッター方式を置換できないできた。本発明はそうした事態を変革する。その直接の効果として、液晶テレビの生産工程だけにおいても次に挙げるものがある。
1) 割断位置精度が高い。
2) 割断面が鏡面で、面粗さが良好である。
3) 割断面がガラス表面に対して、十分に垂直である。
4) 割断面にカレットの付着がなく、清浄である。
5) 割断の自動化ができる。
6) 割断が高速度で行える。
7) 研磨、洗浄などの後工程が大幅に省略できる。
上記のメリット以外にも、次に上げる一般的なメリットがある。
曲線割断が可能である。これはレーザによる金属加工にも匹敵する。
複層構造板の割断が可能である。液晶ディスプレィやプラズマディスプレィガラスに適用できる。
マイクロワークの割断が可能である。ICタッグに適用できる。
強化ガラスの割断が可能である。建築用ガラスに適用できる。
曲面ガラスの割断が可能である。自動車用ガラスに適用できる。
このように、レーザによるガラス割断が産業界の各分野に普及すれば、加工速度、加工品質、経済性、難易度の克服などにおいて、その効果にははかり知れないものがある。
一般的に光が材料中をどの程度透過していくかは材料による吸収に依存する。材料の級数係数をα(cm−1)、伝播距離をx(cm)、距離xを伝播する前後の光強度をそれぞれI,Iとすると、次の関係式が成立する。

I= I・e ―αx (1)

同式から、透過距離の所要値が分かれば必要な吸収係数を求めることができる。次に、同吸収係数の上限値、最適値、下限値を求めることにする。
下限値としては、ガラス板厚Lをレーザビームが90%透過してしまう場合を考える。この時、エネルギーの一部は無駄に消費されるが、十分にフルカットが実現できる。(1)においてI/I=0.9とおくと、α=0.105/Lとなる。これが吸収係数の下限値である。上限値としては、発明者達の経験によれば、板厚の1/4までスクライブするとフルカットになってしまうことがよくある。(1)式に、I/I=0.99、x=L/4を代入すると、α=18.42/Lとなる。これが吸収係数の上限値である。最適値としてはガラス板によってレーザビームの50%が吸収される場合であって(1)式から同様
にα=0.693/Lとなる。
3種類の代表的なガラス板厚0.02cm(将来の液晶TV)、0.07cm(現在の液晶TV)、0.28cm(現在のプラズマTV)に対して、この上限値、下限値ならびに最適値を表示すると下表のようになる。

α下限値(cm−1)最適値(cm−1)α上限値(cm−1
板厚 0.02cm 5.25 34.65 921
同 0.07cm 1.50 9.90 263
同 0.28cm 0.38 2.48 65.8

以下の実施例に、これらの数値を実現するためのαの制御技術について説明する。
図6に、石英ガラスの吸収特性を波長の関数として示す。縦軸は減衰定数κであって、吸収係数αとはλを波長として、α=4πκ/λの関係にある。同図から、波長10.6μmのCOレーザビームに対する石英ガラスの吸収係数αは12600cm−1程度である。この場合(1)式によると、ガラス板の表面から3.7μの深さまで伝播すると、レーザビーム強度の99%が吸収されてしまう。これでは表面層にしか透過しない。それでも実際には約100μmのスクライブ深さが可能であり、それには熱伝導が役立っていることが分かる。
ガラスは組成と構造が決まっている結晶と異なって、メーカによって組成が異なる。しかしながら、おおよその吸収特性は図6のものを参考にすることができる。同図では、波長の関数として吸収係数が決まってしまっている。それによれば、前記したようにCOレーザ波長10.6μmでは吸収係数が過大であった。吸収係数を変えるために、本特許は、ガラス内に不純物を添加する。ただし、同不純物は可視域の透過特性に影響せず、フラットパネルディスプレィ用ガラスの表示特性を悪化させないものを選ぶ必要がある。この目的のために本特許の一実施例では、不純物として希土類原子のひとつであるYbを用いる。この原子のエネルギー準位はそれぞれ多重のサブ準位からなる基底準位と一個の上位準位からなるためにガラスにこの元素をドープすると波長域900〜1050nmの赤外線で吸収のいくつかのピークを示し、これ以外の波長域では可視光を含めて吸収がない。このためこの元素をドープしたガラスは着色することがなくこのガラスを表示用に使用する場合に表示特性を劣化することがない。また、Yb原子はN殻中のf電子が外殻であるO殻の電子群に囲まれているために安定した元素であるからガラスの物性値を永年にわたって損な
うことがない。
Ybをドープしたゲルマノシリケイトガラスに生じる吸収は波長975nmでピークを示し、この吸収断面積は約2.7×10-20cm2であることをRudigerらが“Ytterbium-doped fiber amplifiers”と題する論文をIEEE Journal of quantum electronics の第33巻(1997年)7号の1049ページから1056ページに発表して示した。図7は放出断面積(点線)とこの吸収断面積(実線)の波長特性を示す。本特許の1実施例ではガラスにドープしたYbの波長域900〜1050nmで生じる吸収のうち、任意の厚さのガラスに厚さ方向にほぼ均一に吸収が生じるような吸収断面積とこのときの波長さらにYb濃度を実験と計算で求め、この波長で発振するように成分比を調整したInGaAs半導体レーザ光をこのガラスに照射して前述の吸収を得て、厚さ方向にほぼ均一な引張応力を生じさせてフルカットするものである。
つぎに無アルカリガラス中にYb2O3の形でYbを混入した場合に、与えられたガラスの厚みLに対する前述の最適な吸収係数を与える式を導入する。無アルカリガラス中に重量比1%でYb2O3を添加したとし、このガラスの成分比と密度を以下のように仮定する。

成分比:SiO2:60%, Al2O3:20%, B2O3:19%, Yb2O3:1%
密度 :ρ=2.51g/cm3

この成分比の場合の1molg=0.6×(28+16×2)+0.2×(27×2+16×3)+0.19×(10.8×2+16×3)+0.01×(173×2+16×3)=85gであるから無アルカリガラス中のYb原子の濃度は以下のように計算される。

Yb濃度[個/cm3]=1モルg中のYbの数×アボガドロ数×密度/1モルg
=3.56×1020個/cm3 (2)

無アルカリガラス中のYb原子の吸収断面積のデータは見当たらないので上記のRudigerらの波長975nmでのデータを採用すれば1%重量比のYb2O3を混入した場合の吸収係数αはα=3.56×1020(cm-3)×2.7×10-20(cm2)=9.6(cm-1)となる。1〜4%の低い重力比のYb2O3を無アルカリガラスに混入した場合は、この範囲では前記成分比が大きく変わらないとして1モルgが変わらないと仮定しても大きな誤差を生じないから、厚さL(cm)のガラスの場合の透過率が50%となる最適吸収係数αが得られる重量比をx%とするとα=0.693/L=9.6×x、が得られ、これから厚さL(cm)の無アルカリガラスをフルカットするために混入するYb2O3の最適重量比x(%)の間の関係式として次式を得る。
x・L=0.072 (3)
これから前に述べた各板厚の無アルカリガラスをフルカットするための最適な吸収係数が得られる混入Yb2O3の重量比x(%)は以下のように計算される。

フルカットのための混入Yb2O3の最適重量比x(%)
板厚 0.02cm 3.6
同 0.07cm 1.0
同 0.28cm 0.26
以上は無アルカリガラスに混入したYbイオンによるInGaAs半導体レーザの吸収係数をゲルマシリケイトガラス中の文献で与えられた吸収断面積を用いて、与えられたガラスの厚さL(cm)にたいして透過率が50%となるようなYb2O3の重量比x(%)を求めたが、このプロセスを以下の手順で一般化すれば半導体レーザを用いた割断装置を構成することができる。すなわち、A任意のガラスの厚さL(cm)の場合に希望の割断ができる透過率と吸収のための不純物の該ガラス中の波長域900〜1050nmの吸収断面積を実験で求める。つぎに、Bこの透過率が達成できる吸収係数を不純物の混入重量比x%と吸収断面積から求めるが、前者の混入重量比は以下で述べるように濃度消光されるための下限の濃度がある。Yb原子は稀少で高価であるから表示用のガラスのコストを考慮するとこの下限の濃度あたりに決めるのがよい。したがって、Cこの濃度で上の吸収係数が得られる吸収断面積の波長を波長対吸収断面積の実験データから選び、この波長で発振するようにInGaAsの成分比を決めて割断用半導体レーザ発振器とするのである。以上を要約すれば、割断すべきガラスの厚さL(cm)に対して混入すべきYb2O3の濃度x(%)は次式で決定され、次式の右辺の定数は割断のための透過率、吸収断面積の波長依存データから求めたYb2O3の重量比1%の場合の吸収係数から上記の手順で決められる。

x・L=一定 (4)
本特許の1実施例の構成では無アルカリガラス中のYbイオンの4f電子がInGaAs半導体レーザ光を吸収して励起されるが、励起された電子が蛍光を発することなく無放射遷移で熱的に緩和しなければガラスに熱応力を発生できず、割断できない。R.Paschotta らは“Lifetime quenching in Yb-doped fibers”と題する論文を Optics Communications の第136巻(1997)375ページから378ページに発表し、ガラス中にドープされて励起されたYbイオンの電子はYb濃度が1%重量比以上になるとYbイオン間の急速なエネルギー移動によって欠陥(捕獲)濃度が低い場合でも消光(quenching)されて無放射遷移となることを述べている。したがって、上記の板厚の無アルカリガラスをフルカットするために混入されたYb2O3の重量比x(%)では励起されたYbイオンの電子は蛍光を発することなく、おおよそ無放射遷移で緩和しガラスの温度を上げて割断に寄与する。逆にこれ以上の濃度でYb2O3を混入することは希少で高価な希土類のYb原子を無駄に使うことになり、最終表示デバイスのコストを上げることになって好ましくない。無放射遷移が得られる最小限の不純物濃度で望みの割断ができる不純物とこれに吸収されるレーザの組み合わせ例が、Yb原子とInGaAs半導体レーザである。
上記したように最適の組み合わせはYb原子とInGaAs半導体であるが、本発明の精神はNd,Ho,Ebなどの希土類原子と半導体レーザの組み合わせでも実現できる。
本発明を実現する機構の一例を図8に示す。同図において16は多数個の半導体レーザエレメントからなるスタックであり、17はそれぞれのエレメントからのレーザビームを導光するファイバーを1本に束ねたファイバーバンドルである。このバンドルの入射端18はコネクターとして脱着可能になっている。出射端19ではファイバーはレーザ光断面形状が種々の形状を取れるように配列されている。同図では直線状の割断に最適な直線状断面形状20用になっている。異なった直径の円形割断のためには図9に示すようにファイバー出射端は円弧状配列21にするが、直径制御のために射出端とガラス表面の間に図10のような拡大、縮小光学系22を設置する。直線や円弧以外の任意形状の割断のためにはそれに最適のファイバー配列を行えばよい。
図11に別の実施例を示す。同図では半導体レーザスタック16から結合光学系23を用いて1本のファイバーにレーザ光を導光する。同ファーバーを通過した1本のレーザ光は断面形状制御用光学系24によって割断に最適の断面形状に変換される。このような光学系として段落0007に紹介したものを使用することができる。
レーザビームがガラス内部を吸収されつつ透過して行く時、(1)式から明らかな通り、発熱量はガラスの深さ方向に指数関数的に減少する。このままでもフルカットは可能であろうが、高品位加工のためには、発熱量が深さに関係なく一定値であることが望ましい。そのためには、不純物濃度を表面から裏面にかけて逆指数関数的に分布させ、発熱を深さ方向に一様にするとよい。
本発明の場合のように、レーザビームが材料内の十分な深さまで浸透する場合には、熱源は薄い面熱源であり更なる熱伝導は不要である。できるだけ低レーザ出力であることが望ましいので、照射ビームの断面構造は幅が狭い線状のものが望ましい。この場合、レーザ発振器としてはビーム特性に優れたレーザの使用が望ましい。
面吸収が強いCOレーザビームでも、或る程度高出力にすれば熱伝導によって熱源が材料の深さ方向に浸透していく。特に、材料厚さが薄い場合にはこの方法でもスクライブは深くなるであろう。この場合には、熱伝導は深さ方向と同時に、材料の表面方向にも伝達してしまう。望むらくは、熱伝導は材料深さ方向に集中して欲しい。極端な例として照射レーザビームの断面が材料全表面に等しい場合には、深さ方向のみに熱伝導が発生する。勿論、これではスクライブ位置の特定ができないから、このようなことは選択できない。それにしてもなるべく深さ方向の比率が増すように、照射レーザビームは幅広の断面形状を持つことが望ましい。
以上は、加熱方法について説明を行った。フルカット実現のためには、冷却も板厚方向に効率的に行う必要がある。そのためには冷却をガラス表面のみで行うのでなく、同裏面においても行うほうが効果的である。
以上説明したのは本発明の機能を実現する若干の実施例であって、本発明の精神はその他の多くの方法で実現可能であることは言を俟たない。
液晶ディスプレィ、プラズマディスプレィなどのフラットパネルデスプレィ、モバイルやカーナビ用表示器、光学装置用IRフィルターなどに用いる平面ガラスの切断が、現在はダイアモンドカッターで行われており、切断後の洗浄工程の必要性や、マイクロクラックの存在などの問題を呈している。本発明によるレーザ割断で、こうした問題を解決することができる。ICチップカバーガラスやICダグなど微小チップの加工にも、本発明は応用できる。大型ワークの場合よりも切断長が大きいので、本発明の効果は大きい。
自動車用のガラス部品は曲線加工が多いので、現在は機械的に直線切断の後、研磨を施している。このために、ガラス割断だけですませられるレーザ加工への期待は大きい。
さらに、建築資材としての強化ガラスの加工で、犯罪防止という現代社会に求められている課題解決に貢献できる。強化ガラスの切断は機械的方法では困難であり、レーザの使用が期待されているのである。
このように、ガラス割断を改善するレーザ技術の出現は、現代社会に要求されている種々の課題への解決である。
レーザ光加熱および冷却によるガラス内の圧縮応力および引っ張り張力の発生原理図。 レーザによるガラス割断原理図。 ガラスのレーザスクライブ。 ガラスの機械スクライブ。 従来方法と本発明によるガラス内部の熱発生。 石英ガラスの光吸収スペクトル。 ゲルマノシリケイトガラス中のYbイオンの吸収と放出断面積の波長特性。 半導体レーザ光のガラス表面への第1の照射実施例。 半導体レーザ光のガラス表面への第2の照射実施例。 半導体レーザ光のガラス表面への第3の照射実施例。 半導体レーザ光のガラス表面への第4の照射実施例。
符号の説明
1 加熱レーザビーム
2 ガラス内部の圧縮応力
3 冷却液
4 ガラス内部の引っ張り張力
5 ガラスに生じる割断亀裂
6 ガラス板
7 レーザビームの移動方向
8 トリガークラック
9 レーザスクライブ面
10 レーザスクライブ後のブレーク面
11 機械スクライブ面
12 機械スクライブ後のブレーク面
13 熱伝導による熱源
14 透過レーザビーム吸収による熱源
15 ゲルマノシリケイトガラス中のYbイオンの吸収断面積
16 半導体レーザスタック
17 ファイバーバンドル
18 ファイバーバンドル入射端
19 ファイバーバンドル出射端
20 直線配列ファイバー出射端からの照射レーザ光
21 円弧配列ファイバー出射端からの照射レーザ光
22 拡大・縮小光学系
23 ファイバー結合用光学系
24 断面形状制御用光学系

Claims (11)

  1. レーザ光照射、あるいはそれに続く冷却手段の併用を伴った同照射によって、ガラス、石英、セラミックス、半導体などの脆性材料において熱応力に起因する亀裂(レーザスクライブ)を発生させ、材料を十分な厚さにわたって割断する脆性材料の割断装置において、これらの材料に不純物を添加してレーザ光吸収を制御し、この時に生じるフォノンによって熱応力を発生させて割断を行い、かつ材料厚さをL(cm)、材料の吸収係数をα(cm−1)とした時、αが不等式0.105/L、<α<18.42/Lを満足するように選択したもの。
  2. 請求項1において添加不純物が希土類原子であり、これによって生じる希土類イオン中の4f電子を半導体レーザ光で励起して、この励起電子を無放射遷移で基底状態に緩和させてフォノン発生を行わせるもの。
  3. 請求項2における希土類原子をYb、半導体レーザをInGaAsレーザとしたもの。
  4. 請求項2における希土類原子をNd,Ho,Erのいずれかにしたもの。
  5. 請求項2において、添加不純物濃度を一定以上にして、蛍光発光を防止するようにしたもの。
  6. 請求項1において、照射レーザ光吸収用の添加不純物濃度を、材料の深さ方向に対して逆指数関数的に増大させ、指数関数的に減少する照射レーザ光による熱発生を、深さ方向についての均一化をはかったもの。
  7. 請求項1において、脆性材料への冷却手段が、同材料の表裏面の双方からなされるもの。
  8. 請求項1において照射レーザ光を、入射端が半導体レーザスタックに脱着が可能で、出射端においてファイバーが直線状の割断に適するように直線状に配列されたファイバーバンドルと拡大縮小光学系を経由してガラス表面に照射するもの。
  9. 請求項1において照射レーザ光を、入射端が半導体レーザスタックに脱着が可能で、射出端においてファイバーが円形の割断に適するように円弧状に配列されたファイバーバンドルと拡大縮小光学系を経由してガラス表面に照射するもの。
  10. 請求項1において照射レーザ光を、入射端が半導体レーザスタックに脱着が可能で、出射端においてファイバーが目標とする形状の割断に最適の断面形状を実現するように配列されたファイバーバンドルと光学系を経由してガラス表面に照射するもの。
  11. 請求項1において、半導体レーザスタックからのレーザ光を結合光学系で1本のファイバーに結合し、同ファイバーからの射出光を目標とする形状の割断に最適の断面形状を実現する同制御用光学系を経由してガラス表面に照射するもの。
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