JP2006346677A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、インクジェット方式等により基板上に液滴を吐出する液滴吐出装置に関する。
近年、インクジェット技術は紙媒体上に画像を形成するプリンター装置としてだけでなく、製造装置としての用途が期待されている。例えば、特許文献1では、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、電子放出素子、電気泳動表示装置などの製造装置として、インクジェット方式による液滴吐出素子を搭載した装置の構成が示されている。この特許文献1では、基板上への着弾位置精度を向上させるために、装置基体を石定盤として、基板を同一方向に搬送するステージと、ステージ進行方向と直交する方向にインクジェットヘッドを移動させるキャリッジ機構を、それぞれ石定盤上に直結して設けている。
インクジェット方式による汎用プリンターには、通常は液滴を吐出させる素子として150〜300ノズル/インチの間隔でノズル孔が規則配列した幅1/2〜2インチのインクジェットヘッド素子を各色毎に数個ずつ搭載した1個のインクジェットヘッドユニットを用いて画像を形成する。方法としては、記録紙を紙送りローラーで送りつつ、記録紙の搬送方向に対して直交する方向に複数回走査することで、記録紙に画像を形成していた。
インクジェット方式を製造装置として用いる場合でも、インクジェットヘッド素子は汎用プリンター用と同等であり、ノズル列方向のサイズは高々1〜2インチ程度しかないのが現状である。
一方、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、電子放出素子、電気泳動表示装置の製造プロセスは、大面積基板を使用して採れ数を増やすことで低コスト及ぶタクトの短縮を図る傾向にあり、インクジェット方式によりこれらを製造するためには、一辺数mにも及ぶ大面積基板に対応できる装置が必要とされてきた。
大面積基板に対して高速で処理できるインクジェット方式を用いた製造装置としては、複数のインクジェットヘッド素子を並べて基板サイズ以上の長さにしたラインヘッド方式がある。この方式は、高々1〜2インチの幅のインクジェット素子を、基板サイズに至る長さまで千鳥配列させるものであり、基板サイズが数mとすると少なくとも100〜200個のヘッドを配列させる必要がある。この方式による装置は、例えばカラーフィルター基板のような基板全面に吐出を必要とし、さらに吐出箇所が規則的である場合には、非常に効果的であるといえる。
しかしながら、このラインヘッド方式は、例えば、特許文献2に示されているカラーフィルター基板の修復方法には、不適なものとなる。この特許文献2は、カラーフィルター基板の製造方法の一部として、カラーフィルタ基板に着色不良部分があった場合に不良箇所のみにカラーフィルター材料を吐出させるものである。このようなカラーフィルター基板に点在する不良箇所を修正する手段としてラインヘッド方式を用いると、基板全面に液滴を吐出させるのと同一の処理時間を要する上に、殆どが吐出されない非動作ノズルとなり、ノズル詰まりを発生しやすい。さらに全てのノズルに対してメンテナンス動作を行うことが必要で、不要な廃液が増加する。また、吐出量を均一化させたい場合において、ラインヘッド方式では、点在する所望箇所に対して液滴を吐出させるだけにもかかわらず、合計数千個にも及ぶノズルに対して逐一吐出量補正を行うことが必要となり極めて非効率的であった。
また、汎用プリンターで多用されてきたインクジェットヘッドユニットを同一上で複数往復させる方式では、インクジェットヘッドユニットの走査距離は増加する上に、安定動作の面で走査速度にも限界があり、処理時間が短縮できない。
さらに、大面積基板上の全面に限らず、所望の箇所に液滴を効率よく吐出させたいという要望は、カラーフィルターの修復に限らず様々な製造分野で今後求められるものである。
特開2003−191462号
特開2003−66218号
以上のように、大面積基板に対応できる方式であって、点在する複数の所望箇所に効率的に液滴を吐出させることのできる装置の開発が望まれていた。そして、必須ではないものの、その装置が全面吐出にも対応できるものであることが望ましかった。
本発明は、大面積基板に点在する所望箇所に対して効率よく吐出動作を行うことのできるインクジェット方式による液滴塗布装置を提供する。さらに、望ましくは大面積基板上の全面吐出にも対応できる上記装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、基板に対向配置され、この基板の第1の方向に沿って複数に区分された領域の各々に対応して設けられた複数個のスライド機構と、前記複数個のスライド機構の各々に一つずつ搭載され、液滴を前記基板に吐出する液滴吐出ユニットとを備え、
前記複数個のスライド機構の各々において前記液滴吐出ユニットが独立に移動可能であり、
前記複数に区分された隣り合う領域のスライド機構の各々は、互いに前記第1の方向に直交する第2の方向にずれて配置されており、隣り合う領域のスライド機構の各々の、第1の方向に対するスライド領域の端部が互いに一部重複していることを特徴とする
前記液滴吐出ユニットは、液滴を前記基板に吐出することにより該基板の所定の部分に該液滴を塗布する。前記液滴吐出ユニットはそれぞれ独立して移動することができる。そして、前記液滴吐出ユニットを基板の任意の位置に移動させて液滴を吐出させる。
前記複数個のスライド機構の各々において前記液滴吐出ユニットが独立に移動可能であり、
前記複数に区分された隣り合う領域のスライド機構の各々は、互いに前記第1の方向に直交する第2の方向にずれて配置されており、隣り合う領域のスライド機構の各々の、第1の方向に対するスライド領域の端部が互いに一部重複していることを特徴とする
前記液滴吐出ユニットは、液滴を前記基板に吐出することにより該基板の所定の部分に該液滴を塗布する。前記液滴吐出ユニットはそれぞれ独立して移動することができる。そして、前記液滴吐出ユニットを基板の任意の位置に移動させて液滴を吐出させる。
基板に点在する所望箇所に対してインクジェット方式で吐出動作を行うにあたり、処理時間の短縮を実現することができる。また、非動作ノズル数を減らすことができるため廃液量が低減する。さらに滴下量の安定を行うことが容易となる。
本発明の実施形態に係る液滴塗布装置の斜視図を図2に示す。同図は液滴塗布装置の特徴部分のみを示している。
液滴塗布装置1は、石定盤からなる装置基体部分10と、装置基体部分10上を図中の矢印A方向(第2の方向)に移動可能な搬送ステージ11と、装置基体部分10の側面に連結しステージ11上を横断するように配置された門型のビーム12から構成されている。ビーム12には、図示しないスライド機構(後述する)を介して液滴吐出ユニット2が複数配置されており、液滴吐出ユニット2はスライド機構により図中の矢印方向B(第1の方向)にそれぞれ独立して移動可能となっている。また、液滴吐出ユニット2は吐出面をステージ方向に向けており、搬送ステージ11上に処理を必要とする基板を搭載した場合、基板面から液滴吐出ユニット2の吐出面とのギャップが0.1〜0.5mm程度になっている。さらに、装置基体部分10上には、液滴吐出ユニット2に対して、非使用時に吐出面をキャップする機構、不良吐出口を検出する機構、不良吐出口を回復する機構、などを有するメンテナンス機構部13が設けられており、液滴吐出ユニット2に対してメンテナンス処理を行う必要が生じた場合は、液滴吐出ユニット2の吐出口面とメンテナンス機構部13を相対近接させて、対向位置で処理を実行する。本実施例では、ビーム12がビーム移動機構14により、メンテナンス機構部13方向に移動する。
処理を必要とする基板は、図示しない搬送ロボットにより液滴塗布装置1の搬送ステージ11上に図1の前方向から配置される。搬送ステージ11は真空吸着等により基板をステージに固定する機構を有し、図1の矢印A方向に往復移動する。その際、液滴吐出ユニット2は、搬送ステージ11が移動する方向の略垂直方向である図2の矢印B方向にそれぞれ独立して移動し、任意のタイミングで液滴を吐出する。搬送ステージを矢印A方向の往復を数回繰り返しながら、その都度、複数の液滴吐出ユニット2を矢印B方向に位置移動させることで、基板上に複数点在する所望の吐出位置上に液滴を吐出させる。なお、以上は本発明に係る液滴塗布装置の大まかな構成要素と動作の概要を説明するものであり、追って詳細な説明を行う。
図1は、本発明に係る実施形態1の液滴塗布装置をさらに詳細に示す図である。図1(a)は本装置の上面からの図、図1(b)は図1(a)のX−X断面、図1(c)は装置基体10の裏面側から透視した透視図であり、図1(b)の矢印方向からの図である。
図1(a)で、装置基体10は御影石製の石定盤からなり、搬送ステージが搭載される上面側は平坦性が良く0.5mm以下の平面度が確保されている。さらに装置基体10には、上面の法線が鉛直方向になるように床面との当接部分に図示しない平行調整機構が設けられている。なお、本装置の占有面積は2〜4m×5〜7m程度の大きさである。さらに、装置基体10の上面には、スライドレール15と搬送ステージ11が配置されており、搬送ステージ11はリニアモータ駆動によりスライドレール15に沿って紙面左右方向に往復移動が可能となっており、加えて搬送ステージ11とスライドレール15の間には図示しないθ回転機構が内在している。即ち、搬送ステージ11は同一移動機構上にθ回転機構が配置された構成となっている。なお、搬送ステージ11も上面の平坦性が良い石定盤からなり、上面の法線方向は鉛直方向と略一致している。さらに、搬送ステージの上面には、図示しない微小な孔が複数形成されており、その孔の全てが図示しない吸引/送風機構に連結し、吸引/送風制御を行うことにより、搬送ステージ上に配置された基板50の吸着固定、もしくは搬送ステージからの基板50の開放を行うことが可能となっている。
以上のことから、搬送ステージ11は、装置基体10上を、基板50を保持した状態で同一平面を保ったまま回転調整(図1の矢印C方向)が可能であり、その上面の法線方向を略鉛直方向に保ったまま、矢印C及び矢印A方向に自在に移動させることができる。
さらに、装置基体10上には、前述のメンテナンス機構部13を有している。このメンテナンス機構部の詳細構成については後述する。
さらに、液滴塗布装置1は、装置基体10の側面から略垂直に柱を伸ばし、かつ搬送ステージ11上を横断するように構成された門型形状のビーム(担持体)12を2本有しており、このビーム12は、搬送ステージ11の移動方向の長さの略半分のピッチで略平行に設置されている。例えば、搬送ステージ11の紙面横方向の長さが3mとすると、2本のビーム12は1.5mの幅で平行に配列している。このビーム12は、セラミックス焼成後に研削処理を行って製造されており、液滴吐出ユニットを担持する。このビーム12においては、その長手方向の4側面のうち少なくとも液滴吐出ユニットを移動可能とするスライド機構を搭載させる面の平面度は0.5mm以下である。
さらに、液滴塗布装置1の搬送ステージ11に基板を導入する方向である紙面左側には、ビーム12と略同一形状の門型のモニター用ビーム16が配置されており、モニター用ビーム16には、搬送ステージ11上に搭載した処理基板の表面を観察できる合計3つのカメラが搭載されており、内2つはモニター用ビーム16に固定されたアライメントカメラ30であり、1つはモニター用ビーム16上を長手方向に移動できる基板観察カメラである。
処理基板の導入から吐出動作に至るまでの工程の概要は、まず初めに搬送ステージ11を図1の左方向に移動可能な位置まで移動させたのち、図示しない基板搬送ロボットにより処理基板(基板50)を搬送ステージ11上に置き、搬送ステージ上の吸着孔により処理基板を吸着させる。次に、搬送ステージ11を図左右方向に移動させながら、処理基板のエッジ、もしくは特徴パターン部分を2つのアライメントカメラ30により観察することで、装置本体との相対位置関係を取得し、処理基板と搬送ステージ11の移動方向の間のθずれを解消するように、搬送ステージ11のθ回転機構を駆動してアライメントする。
図1(b)は、装置の断面を示す図であり、ビーム12に長手方向に伸びるスライド機構20とそのスライド機構上に液滴吐出ユニット2が搭載されている。
図1(c)は装置床面からの装置基体を除いた透視図であり、1つのビーム12に複数のスライド機構20が設置されており、1つのスライド機構20上に1つの液滴吐出ユニット2がそれぞれ搭載されて、液滴吐出ユニット2はスライド機構上をリニアモーター駆動可能によりビーム12の長手方向に移動可能となっている。
このように、本装置は、1本のビーム12上を、同一方向であるビーム12の横断方向(長手方向)にそれぞれ独立して複数の液滴吐出ユニット2が移動できるように構成されている。さらに、1本のビーム12上には計4個の液滴吐出ユニット2があり、前記同一方向のそれぞれの移動可能領域は補完しあっている。
図示のように、ビーム12の両側部にはそれぞれスライド機構列が設けられ、各スライド機構列は2個のスライド機構2を備えている。
上記補完とは、各液滴吐出ユニット2に対応する前記移動可能領域において、その一部同士が前記ビーム12の横断方向(長手方向)に互いに重なっていることである。これにより、前記基板の前記横断方向の任意の位置において液滴の吐出を可能にする。また、図示のように各移動可能領域は、長手方向に互いにずれた状態で設けられている。
ゆえに、搬送ステージ11上の前記横断方向のいずれの位置に対しても、4個の液滴吐出ユニット2のうちのいずれかを移動配置できるようになっている。そして、それぞれの移動可能領域は補完しあって、前記横断方向のどの位置にも1つの液滴吐出ユニット2を移動させることのできる液滴吐出ユニット2の集合をユニット列と定義すると、本装置は、2本のビーム12上にそれぞれ1本のユニット列を有し、装置としては計2本のユニット列を有している。なお、ここでは、液滴吐出ユニットの「移動可能領域」は液滴吐出ユニット2の液滴を吐出するノズル孔部分の移動可能領域を意味する。
モニター用ビーム16上は、基板観察カメラをモニター用ビーム16上を移動可能にできるスライド機構31が配置されており、スライド機構31上に基板観察カメラ32が設置されている。
搬送ステージ11は、2本のビームの中間線Y0−Y0(配置位置の中心線)が、搬送ステージ中心線Y1-Y1と一致する場所を中間点として、左右に搬送ステージ長さの略4分の1の振幅で往復搬送させる。往復搬送中に、ビーム12上の液滴吐出ユニット2は、処理基板上の所望の位置に吐出すべく、B方向の任意の位置に移動後に停止して、搬送ステージ11の往復搬送により処理基板上の所望位置がインクジェットヘッドの吐出領域の直下に到達するまで待機する。そして、処理基板上の所望位置が直下に来るタイミングで液滴吐出ユニット2を駆動し吐出口から液滴を処理基板上の所望位置に吐出させる。
液滴吐出ユニット2が、搬送ステージ11の往復搬送の過程で、複数の長方形状凹部に液滴を吐出させる工程を説明する。このような工程は、例として、一部に欠損を有するカラーフィルター基板をこの装置を用いて欠損部分を補完する場合が相当する。なお、本実施形態では、液滴吐出ユニット2は全て同一の液滴材料を吐出するものとして、1種類の画素(レッド、ブルー、イエローのいずれか)の欠損について、その修復方法を示している。よって、全ての色の欠損部を修復するには、本装置を色材毎に3台設けて逐次処理するか、実施形態2において例示するように、液滴吐出ユニット2を複数色吐出可能とすることで可能となる。
図3はビーム上に搭載されている複数の液滴吐出ユニット2のうちの1つに着目して、1つの液滴吐出ユニット2に含まれる液滴吐出面から複数の吐出箇所に吐出動作を行う時系列の説明図であり、図1(c)のように装置床面から処理基板の一部分を見た透視図ともいえる。また、図中の矢印A及びBは、図1の矢印方向と一致する。
図3(a)で、処理基板上の欠損部5は、深さ2μm程度の凹部であり、開口部は搬送ステージ11の移動方向を長辺とした200×70μm程度の長方形状をしている。液滴吐出ユニット2のノズル吐出面21は、搬送ステージ面と平行に対向しており、ノズル吐出面21には複数のノズル孔22が形成されている。この複数のノズル孔22は、搬送ステージ11の移動方向である紙面左右方向に配列しており、個々のノズル孔22はそれぞれ、背面側に液滴吐出制御可能な図示しない個別のインク加圧室と加圧制御手段を有する。また、1列に配列しているノズル孔22は、同一の液滴材料を吐出することが可能となっている。搬送ステージ11は、液滴吐出ユニット2の移動や吐出動作によらず、常に紙面左右方向に略等速で往復移動している。なお、液滴吐出ユニット2はインクジェットヘッドで構成される。
欠損部5Aに液滴を吐出し修復するために、液滴吐出ユニット2はスライド機構20を用いて高速移動させてノズル孔22を欠損部5Aの中心線上に合わせて停止する。なお、液滴吐出ユニット2の移動時間は、実際に移動する時間に加えて、停止した後にスライド機構駆動のよる残留振動が液滴吐出に悪影響を与えないレベルまで低減するまでの静定時間を含んだ時間をも考慮する必要がある。搬送ステージの進行方向側の欠損部5Aの中心線上まで予め移動させた液滴吐出ユニット2は、搬送ステージの等速移動により相対的に矢印D方向に移動し、欠損部5A上にあるノズル孔22から液滴が吐出される。このとき、使用するノズル孔は欠損部5Aの直上にある複数のノズル孔を使用することができるため、1つのノズル孔を使用する場合に比べて搬送ステージの等速移動速度を上げることなり、基板全体の処理速度を向上させることが可能となる。
次に欠損部5A上に液滴を吐出した液滴吐出ユニット2は、図3(b)に示すように、欠損部5Cを修復するために、スライド機構を駆動して矢印E方向に移動して、欠損部5Cの中心線がノズル孔22に一致する位置で停止する。このとき、搬送ステージも一定速度で紙面左方向に移動しているため、液滴吐出ユニット2は、図3(c)の矢印F方向に相対的に移動し停止する。そして、搬送ステージの移動により液滴吐出ユニット2は、相対的に矢印G方向に移動しながら、欠損部5C直上にあるノズル孔22から液滴を吐出し、欠損部5Cの修復を行う。
搬送ステージは一方向の移動を完了した後に反対方向に移動を始める。図3(d)のように液滴吐出ユニット2は、欠損部5Bを修復するために、スライド機構20を用いて矢印K方向に移動し、欠損部5Bの中心線上にノズル孔22を合わせて停止する。そして、搬送ステージの移動により、液滴吐出ユニット2は相対的にL方向に移動して、欠損部5Bの直上にあるノズル孔22で液滴を吐出する。
このように、本実施形態では、欠損部と液滴吐出ユニット2との相対位置関係に応じて、液滴吐出ユニット2を処理基板に対して前記長手方向に相対的に往復動させて複数の欠損部に対して液滴を吐出する。
すなわち、本実施形態では、搬送ステージの往復動作を利用して3つの欠損部5の修復を搬欠損部5A→5C→5Bの順で行っており、本装置の構成上の利点を最大限活用するものである。即ち、図3のように、欠損部5Aに複数のノズル孔22で吐出する際に、実際に吐出を行う紙面右端のノズル孔22が欠損部5A直上から離れるまでは移動させることはできず、少なくとも使用するノズル孔22の両端間距離に相当する領域では、液滴吐出ユニット2を紙面上下方向に移動させて、次の欠損部の修復に向かうことはできない。この不能領域Hは、欠損部からみて搬送ステージ移動方向の逆方向にあり、処理直後の欠損部端から使用するノズル孔22の両端間距離に相当する帯状の領域に加えて、搬送ステージの移動速度と、矢印E方向の移動に要する時間及び移動後の残留振動の静定に要する時間の和、を掛け合わせた領域も含まれる。図3で、欠損部5Bは欠損部5Aに対する不能領域Hに入るため、欠損部5Aの修復の直後に欠損部5Bの処理を行なわず、不能領域に属さない欠損部5Cの修復を行っている。そして、搬送ステージの復路移動に伴って、欠損部5Cの修復後に、その不能領域に属さない欠損部5Bの修復を行っている。
以上は、1つの液滴吐出ユニットの移動動作について説明を行ったが、本実施形態の装置は複数の液滴吐出ユニットを有し、それぞれが独立して動作している。図4は、液滴塗布装置上のビーム12、スライド機構20及び液滴吐出ユニット2、並びに処理基板50の関係を示す図であり、紙面左方向の基板搬送側から基板が搬送ステージ上に搭載されて、搬送ステージが白矢印方向に移動直後の図である。
液滴吐出ユニット2を搭載するビーム12は2本あり、それぞれのビーム12にはスライド機構20によりビーム長手方向に移動可能な液滴吐出ユニット2が4個搭載されている。1つの液滴吐出ユニット2はスライド機構20の移動領域Pだけ移動可能であり、隣接する(矢印A方向に隣り合う)スライド機構(例えばスライド機構20C及び20D)の移動領域は、搬送ステージ移動方向の直交方向に対して一部を重複させているために、搬送ステージ上の搬送ステージ移動方向の直交方向については、1つのビーム上にある4つの液滴吐出ユニット2A,B,C,Dのいずれかは必ず移動することが可能である。それぞれ補完しながら搬送ステージ移動方向の直交方向の全てを網羅できる液滴吐出ユニット2の集合をユニット列とすると、本実施例では、2本のユニット列が存在することとなる。そして、1ユニット列は4つの液滴吐出ユニットから構成されている。処理基板50には、図中黒点で示す複数の欠損部5がある。処理基板50の領域は、ユニット列数を列数、ユニット列毎の液滴吐出ユニット数を行数として均等分割されて、具体的には、4行×2列の領域に分割して、それぞれの液滴吐出ユニットの受け持ち領域となる。例えば、液滴吐出ユニット2Aは、図中のハッチングで示されている受け持ち領域Uにある欠損部5のみを修復する。
図5は、搬送ステージ駆動による処理基板50の往復動作の往路の半分の状態を示す図であり、図中の白矢印方向に処理基板は移動する。一方、図6は往路を終えて復路に転換した直後の状態を示す図であり、図中の白矢印方向に処理基板は移動して、図4の状態に戻る。この往復動作を1往復として、欠損部の多少に応じて1〜数往復を繰り返すことにより、処理基板全体の欠損部を修復する。ここで、合計8領域ある液滴吐出ユニット毎の受け持ち領域で欠損部5の多少差のために、液滴吐出ユニット毎に完了・未完了の差が生じるが、全ての液滴吐出ユニットが欠損部の修復するまで処理基板は往復を繰り返す。
ここで、図5及び図6のように、前述のユニット列は1本のビーム上に搭載された4個の液滴吐出ユニットであり、このユニット列の中心線は、Y2−Y2、及びY3−Y3となる。本実施形態では、この2本のユニット列の中心線間の距離が、基板50の搬送方向の長さの略2分の1になっている。そして、図5のように、2本のユニット列の中心線Y2−Y2、及びY3−Y3の中間線と、基板の搬送方向の長さの2等分線が一致する位置を振幅中心として、基板の搬送方向の長さの略4分の1だけ左右に移動させている。このようにすることにより、往復動作による基板搬送総距離を最小にすることが可能となり、基板の処理時間を最も短縮することができる。しかしながら、この比率は厳密に適用することなくとも、±20%程度の誤差以内であれば、時間短縮の効果は大きい。
後述のように、ユニット列は3本以上設けても良い。
ここで、基板50の搬送方向の長さをD、ユニット列の間隔をd、ユニット列数をnとしたとき、
0.8d≦D/n≦1.2d
の範囲にあると、基板の処理時間を短縮することができる。
0.8d≦D/n≦1.2d
の範囲にあると、基板の処理時間を短縮することができる。
修復が終えられた処理基板は、図4の状態に戻り、搬送ステージ上から図示しない搬送ロボットにより取り出される。カラーフィルター基板の場合は、基板は焼成炉に入れられて液滴材料は固化、完成する。
次に、基板上への液滴吐出を終えた装置は、図1のビーム12をメンテナンス機構部分13まで移動させてメンテナンス動作を行う。メンテナンス機構部分13とメンテナンス機構上に移動してきたビーム12及び液滴吐出ユニット2の断面概略図を図7に示す。メンテナンス機構部分13は、ワイプブレード60とブレード保持部61からなるワイプ機構と、凹み形状のキャップ部材70からなり、図の白矢印方向及び図矢印方向に移動可能となっている。メンテナンス機構部分13の直上に移動してきたビーム12に搭載されているスライド機構20と液滴吐出ユニット2は、スライド機構20とメンテナンス機構部分13の昇降により位置調整を行い、吐出面22にワイプブレード60が接触した状態で、紙面左右方向にメンテナンス機構部分13を移動させて吐出面上に残存する液滴及びダストを取り去る。次に、装置停止時、もしくは吐出回復動作時は液滴吐出ユニット2がキャップ部材70の凹み部分に収まるように、メンテナンス機構部分を上昇させて密閉空間とする。キャップ部材70には、圧力制御管71が接続されており、図示しない圧力制御機構に繋がっている。圧力制御機構は、装置停止の情報を得ると、キャップ部材内で液滴吐出ユニット2を密閉した後、圧力制御管を閉じて、キャップ部材内部を完全に外気と遮断する。一方、回復動作の情報を得るとキャップ部材内で液滴吐出ユニット2を密閉した後、圧力機構から圧力制御管を通じて吸引動作を行い、キャップ部材内部を負圧状態とする。このとき、吐出面2のノズル孔22からインクが吸引されながら、ノズル孔内を清掃することができる。
次に、液滴吐出ユニットの構成について図9を用いて説明する。図9(a)は液滴吐出ユニットの断面図である。液滴吐出ユニットは、ビーム12上に設置されたスライド機構20に搭載されており、矢印B方向に移動可能である。液滴吐出ユニットは、吐出素子21、駆動制御回路22、接続ケーブル28とそれらを収納する筺体23からなり、筺体23が、スライド機構20上を移動する。ビーム上に固定設置されたインクタンク17は、吐出素子21と可撓性のあるチューブ24を介して接続している。吐出素子21の前面には、ノズルプレート25が接着されておりノズルプレート25には複数のノズル孔26が形成されている。なお、ノズル孔は直径10〜20μmである。
吐出素子21は、圧電体基板に複数のインク室となる溝を形成した後、隔壁側面の一部に電極を形成して、隔壁の両側面の間に電界を印加して隔壁自体をせん断変形させて吐出エネルギーを発生させる公知のものを使用した。駆動制御回路は図示しないケーブルにより、図示しない駆動制御システムに接続されて吐出制御が行われる。
図9(b)は、ノズルプレート側から液滴吐出ユニットを見た図であり、図9(a)はB1−B1断面に相当する。ノズルプレートが接合されている3個の吐出素子21A、21B、21Cにはそれぞれ異なる液滴材料が導入されるよう3本のチューブ24を介して3個のインクタンク17にそれぞれ接続されている。図3では、1つの吐出素子により1種類の液滴を吐出する工程を説明したが、図9のように吐出素子を配列することで、複数の液滴材料を1台の装置で同時に吐出させることが可能である。吐出素子21A、21B、21Cは、それぞれB方向に所定量だけオフセットして配置されており、それぞれ基板上の吐出領域70A、70B、70Cに液滴を吐出させることが可能である。このような配列にしておくと図3において説明したカラーフィルターの欠損部の修正において、隣接する異なる色の画素間を同時に修復することができる。但し、この構成では前述の不能領域の大部分を占めるノズル両端間の距離はRとなり、1つの吐出素子の場合に比べて概ね3倍となる。
図10に吐出素子の他の配列例を示す。図10(a)は、吐出素子のノズル孔列をA方向に対してやや傾けているものである。A方向からの傾きをθ、ノズルピッチをpとすると、B方向に投影したノズルピッチPは、P=p×sinθ となるため、実際のノズルピッチに比べてB方向のピッチPを高密度化できる利点がある。さらに、複数の吐出素子を配列する際に、B方向に対して厳密に位置合わせしなくても良く、ユニットの作製が容易となる。
なお、100〜200DPI(1インチ幅に100〜200個の孔が等ピッチで配列)のノズル孔ピッチで、1吐出素子あたり20〜80孔の吐出素子をθ=3〜10°傾斜させて用いると、本発明はより効果的なものとなる。これは、吐出素子あたりの孔数が小さいほど、複数の素子を配列させてなる液滴吐出ユニットの全幅が小さくなり、不能領域が小さくすることができるためである。また、製造コストが安価な100〜200DPIの吐出素子をθ=3〜10°の範囲で傾斜させることにより、複数の吐出素子間の位置合わせを厳密に行わなくても、一度、試験吐出を行って吐出タイミング制御を行えば、B方向に投影したノズルピッチを5〜35μmにまで高密度化でき、安価で簡便に本装置に搭載する液滴吐出ユニットを製造することができる。
図10(b)は、ノズル列をB方向に平行に配置し、液滴材料1種類につき複数のノズル列を与え、そのノズル列をB方向にオフセットすることで、B方向に投影したノズルピッチを高密度化するものである。この2つの方式のように、B方向に投影したノズルピッチを高密度化することで、基板に点在する所望箇所に高密度に液滴を吐出させることが可能となる。
なお、液滴吐出ユニットに用いる吐出素子は、サーマル方式、積層圧電体方式、静電方式などの公知のインクジェット方式によるものに加えて、液滴を選択的に吐出できる機構を有するユニットであれば本発明を実施するに充分である。
本実施形態の装置は、図2に示すように複数の液滴吐出ユニット2を搭載しているビーム12がビーム移動機構14により移動可能となっており、2本のビームの間隔を自在に変更可能となっている。即ち2本のユニット列間の距離を自在に変更可能であり、搬送方向の基板サイズが様々な基板に対して、最適なユニット列間距離を実現することができる。
上記においては、カラーフィルター基板の画素の1色が欠損した場合の修復装置としての説明を行った。ここでの欠損部分とは、製造工程でダストが混入した部分、空白の窪みが形成された部分等について、レーザー等により不良部分を一定形状に凹み修正した部分であり、本発明の実施形態の装置は、この欠損部分にインクジェット技術で修正液滴を滴下する。しかしながら、本装置はカラーフィルター基板の修復装置に限るものではなく、基板上に点在する所望箇所に液滴を吐出させることが可能である。
本発明の実施形態の装置では、処理基板が大型化しても装置が複雑にならず、ラインヘッド方式のように非動作ノズル数を増やす必要がない。非動作ノズル数が増すと、メンテナンスで必要な廃液が増加し、さらに全ノズルの吐出量の均一化が困難となる。
また、本実施形態では基板搬送方向に略平行なノズル列を有するインクジェットヘッドを用いているが、これは特に凹部を有する形状部分に高速で均一な吐出量を滴下することに効果的である。
特にカラーフィルター基板の画素のような厚み均一性が性能に大きく影響を及ぼすような基板の場合、全てのノズル孔からの吐出量を予め装置外で計測しておき、吐出量補正を行いながら吐出を行う必要がある。例えば前述の200×70×深さ2μmの凹部に固形分10%の液滴を吐出する場合には、300pL程度の滴下が必要となる。ここで、吐出量補正を液滴数の増減により行う場合、1滴の液滴量が小さいほど高精度に補正を行うことができるが、その分、液滴数を増やす必要が生じる。そこで、本実施形態のように、基板の搬送方向に対して略平行にノズル列を配列し、複数のノズルを使用して液滴を吐出させると、1ノズルが受け持つ滴下量は概ね300÷(ノズル数)に分割できるために、体積の小さい液滴を吐出させて高精度な吐出量補正を加えながら、処理速度(基板搬送速度)を落とさずとも良くなる。また、吐出量補正と関係なく、より高速に処理を行いたい場合も効果を発揮する。
次に本発明の実施形態2について説明する。
実施形態2に係る液滴塗布装置は、実施形態1に係る液滴塗布装置と比較して、以下の点が異なる。
・ビーム12の本数が異なる
・ビーム12の側面に液滴吐出ユニットを設けている
・ユニット列数が3本である
・メンテナンス機構部13がビーム12側に移動してメンテナンス動作を行う
実施形態2の装置は、上記の相違点以外について、実施形態1の装置と同一の構成を有する。
・ビーム12の側面に液滴吐出ユニットを設けている
・ユニット列数が3本である
・メンテナンス機構部13がビーム12側に移動してメンテナンス動作を行う
実施形態2の装置は、上記の相違点以外について、実施形態1の装置と同一の構成を有する。
図8は、実施形態2の液滴塗布装置の基板50とビーム12及び液滴吐出ユニット2の関係を示す図であり、実施形態1における図5に相当する。本実施形態2ではビーム12が略平行に4本配置しており、ビーム12の側面に複数のスライド機構20が設置されて、かつスライド機構上には液滴吐出ユニット2がそれぞれ搭載されている。2本のビーム12A及び12Bの側面にある液滴吐出ユニット2A、2B、2C,2Dは、基板搬送方向に直交した方向に移動可能距離を補完しあった前述のユニット配列を形成しており、その中心線はY4−Y4である。同様に、本装置はユニット配列が計3列形成されており、その中心線はそれぞれ、Y4−Y4、Y5−Y5、Y6−Y6 である。3つのユニット配列の3本の中心線間距離は同一で、基板50の搬送方向の長さの略3分の1である。また、基板50の往復搬送は、図8の状態を振幅中心として振幅を搬送方向の6分の1の幅で左右に往復させればよい。
実施形態1では2個のユニット列、実施例2では3個のユニット列を有する装置について説明したことから、n個のユニット列を有する場合、基板搬送方向の基板サイズDに対して、ユニット列の中心線の間隔dをD/nと略一致させることが好ましいことがわかる。また、必要となる基板搬送幅は基板サイズDの約2n分の1となり、nが大きいほど基板の搬送幅は小さくて良く、装置を小型化することができる。
また、dをD/nと略一致させることで、装置サイズの最小化を図ることが可能となるが、±10%程度の差異であれば、装置サイズが大幅に増加することは無く装置の占有面積を小さくすることができる。
また、dとD/nは一致することが望ましいが、±20%までの差異であれば、基板一枚当たりに要する処理時間が大幅に増加することはなく、タクトタイムの短縮を実現することができる。
実施形態1にて説明した装置基体上に設けられているスライドレール上には、搬送ステージだけでなく、メンテナンス機構部も搭載して、搬送ステージの移動方向と同一方向に移動可能となっている。よって、前述のメンテナンス動作を行う場合には、メンテナンス機構部がスライドレール上を液滴吐出ユニットの直下まで移動する。
次に本発明の実施形態3について説明する。
実施形態3に係る液滴塗布装置は、実施形態1に係る液滴塗布装置と比較して、以下の点が異なる。
・ビーム12が2本である。
・ビーム12の装置外側方向の側面に液滴吐出ユニットを設けている
・ユニット列数が1本である。
・ユニット列数が1本である。
・吐出ユニット交換時にビーム12が装置外側に向けて移動する。
実施形態3の装置は、上記の相違点以外について、実施形態1の装置と同一の構成を有する。
図11は、実施形態3に係る装置について、図4〜図6と同様に装置下面側から見た透視図であり、基板、装置のビーム、スライド機構の位置関係を模式的に示したものである。
本実施例では、ビーム12は2本であり、左側のビームの左側面と右側のビームの右側面に、スライド機構20とスライド機構内を自由に往復動作できる液滴吐出ユニット2が設けられており、液滴吐出ユニット2は左側のビームには3ユニット(紙面左側)、もう一方には2ユニット(紙面右側)が搭載されており、計5ユニットが本装置上に搭載されている。
そして、この5つのユニットを搭載するスライド機構は、基板に対して千鳥配列して搭載されており、基板搬送方向である第2の方向で互いに隣接する2つのスライド機構は、第1の方向のそれぞれの移動可能領域が一部重複するように構成されている。なお、重複する移動可能領域はその領域が大きいほど良く、三分の一以上重複していることが望ましい。
このように、複数のスライド機構を基板に対して千鳥状となるように2つのビーム上に配列し、第1のビーム12Aに設けられる第2の方向に隣接するそれぞれのスライド機構の移動可能領域と、第2のビーム12Bに設けられる第2の方向に隣接するそれぞれのスライド機構の移動可能領域とが第1の方向に対して一部重複するように構成される。これにより、近接した液滴吐出の所望箇所に対して効率よく滴下作業を行うことができ、タクトタイムの短縮を図ることができる。
先述のように複数の基板搬送の過程でそれぞれの液滴吐出ユニットが滴下作業を行う場合、基板が紙面左方向に移動しながら、図11中の吐出ユニット20Aは欠陥箇所5X上に到達し滴下を行う。そのとき、吐出ユニット20Aの修復不能領域U2にある欠陥箇所5Yは、吐出ユニット2Aで対応することはできない。しかし、基板進行方向後方にある吐出ユニット2Bは、吐出ユニット2Aの移動領域と一部がオーバーラップしており、さらに基板搬送方向にオフセットしているために、欠陥箇所5Zに滴下作業を行った後でも、欠陥箇所5Yに到達することができる。
即ち、重複する移動領域を有する2つの吐出ユニットが、基板搬送方向にオフセットして配置されていることで、近接する吐出所望箇所について効率よく滴下を行うことができ、特に複数の走査で滴下作業を行う際の後半の走査時に大きな効果をもたらす。
なお、複数のスライド機構を基板に対して千鳥状となるように2つのビーム上にユニット配列することで、少ない吐出ユニット数で上記の効果を効率的に発揮することができる。
また、本構成では、2つのビームの装置外側に向いた側面にそれぞれ液滴吐出ユニットが搭載されている。このように、液滴吐出ユニットを、2列で千鳥状となるように配列するとともに、装置外側に向いた側面に搭載されていることにより、メンテナンス時に作業が行いやすい。
さらに本構成では、吐出ユニットの交換時に、図12にように2つのビーム12A及び12Bがそれぞれ装置担部にまで移動できるようになっている。なお、このビーム12は実施例2でも述べたビーム移動機構14により移動する。
このように、吐出ユニット交換時に、吐出ユニットを搭載したビーム自体が
吐出ユニット搭載面側方向に装置端部に向けて移動することにより、基板ステージ上で吐出ユニットを交換する必要がなく、交換作業の自由度も高い。よって、作業の安全性が向上すると共に、交換作業効率が高めることが可能となる。
吐出ユニット搭載面側方向に装置端部に向けて移動することにより、基板ステージ上で吐出ユニットを交換する必要がなく、交換作業の自由度も高い。よって、作業の安全性が向上すると共に、交換作業効率が高めることが可能となる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態として、搬送方向直交位置に複数の液滴吐出ユニットのいずれかを移動配置できるユニット配列を有する液滴塗布装置について説明した。しかし、本発明は、ユニット配列を有するものに限定されるものではない。本発明は、基板の搬送方向の直交方向に個別に移動可能な液滴吐出ユニットが複数搭載されているものであれば効果は発揮される。
また、ステージ上で搬送方向に略平行に単一のビームを設ける構成も可能である。図11において、単一のビーム12の装置外側に向いた左側面にスライド機構20Aを設け、装置外側に向いた右側面にもスライド機構20Bを設ける。複数の前記スライド機構20A、20Bは図11と同様にを基板に対して千鳥状となるように配列される。したがって、左側面において搬送方向に直交する方向に隣接するそれぞれのスライド機構20Aの移動可能領域と、右側面において搬送方向に直交する方向に隣接するそれぞれのスライド機構20Bの移動可能領域とが搬送方向に対して一部重複する。このような構成であっても、近接する吐出所望箇所について効率よく滴下を行うことができる。
また、本装置に搭載される液滴吐出ユニットとして、圧電材料により作製したインクジェットヘッド素子を用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、サーマル方式、積層圧電体方式、静電方式などの公知のインクジェット方式によるものに加えて、液滴を選択的に吐出できる機構を有するユニットであれば本発明を実施するに充分である。
また、実施形態1〜3では、スライド機構1個につき、1個の液滴吐出ユニットを搭載しているが、スライド機構1個に複数の液滴吐出ユニットを搭載し、それぞれ独立駆動できるように構成してもよい。
実施形態1〜3の液滴塗布装置は、液晶表示装置等で用いられるカラーフィルター基板において、製造工程で発生する欠損部分の修復を行う装置としているが、基板に点在する所望箇所に高速に吐出を行うことのできる装置を説明するために例示したに過ぎない。
ゆえに、例えば、
・基板上に導電性インクを吐出して配線パターンを描画する装置
・基板上に有機EL(Electronic Luminescence)を形成する材料を吐出し、有機EL表示部を製造する装置
・有機EL表示部の欠損部を修復する装置
・大型看板等に画像を印刷する装置、または画像を修復する装置
・その他のインクジェット技術を応用した製造装置
にも適用できることは明らかである。
・基板上に導電性インクを吐出して配線パターンを描画する装置
・基板上に有機EL(Electronic Luminescence)を形成する材料を吐出し、有機EL表示部を製造する装置
・有機EL表示部の欠損部を修復する装置
・大型看板等に画像を印刷する装置、または画像を修復する装置
・その他のインクジェット技術を応用した製造装置
にも適用できることは明らかである。
なお、基板が大面積化するほど、インクジェットヘッドをライン上に配列させるライン方式に比べて、利用価値は高まる。
1 液滴塗布装置
2 液滴吐出ユニット
10 装置基体
11 搬送ステージ
12 ビーム
13 メンテナンス機構部
20 スライド機構
21 吐出素子
50 基板
2 液滴吐出ユニット
10 装置基体
11 搬送ステージ
12 ビーム
13 メンテナンス機構部
20 スライド機構
21 吐出素子
50 基板
Claims (1)
- 基板に対向配置され、この基板の第1の方向に沿って複数に区分された領域の各々に対応して設けられた複数個のスライド機構と、
前記複数個のスライド機構の各々に一つずつ搭載され、液滴を前記基板に吐出する液滴吐出ユニットとを備え、
前記複数個のスライド機構の各々において前記液滴吐出ユニットが独立に移動可能であり、
前記複数に区分された隣り合う領域のスライド機構の各々は、互いに前記第1の方向に直交する第2の方向にずれて配置されており、隣り合う領域のスライド機構の各々の、第1の方向に対するスライド領域の端部が互いに一部重複していることを特徴とする液滴吐出装置。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
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Family Applications (1)
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JP2001351519A (ja) * | 2000-06-09 | 2001-12-21 | Dainippon Printing Co Ltd | ペースト塗布装置 |
JP4039110B2 (ja) * | 2002-05-01 | 2008-01-30 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | プリンタ |
JP2004337707A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Seiko Epson Corp | 描画装置、描画方法、デバイス及び電子機器 |
-
2006
- 2006-10-02 JP JP2006271188A patent/JP2006346677A/ja active Pending
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