JP2007296482A - 液滴塗布装置 - Google Patents

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宏樹 田本
Yoshinori Nakajima
吉紀 中島
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Abstract

【課題】生産性を向上させることができる液滴塗布装置を提供する。
【解決手段】液滴塗布装置1は、基板を載置するメインステージ2aと、基板上に点在する欠陥に液滴を吐出する液滴吐出ユニット4と、メインステージ2aに基板を搬出入するためのサブステージ2bと、メインステージ2a、サブステージ2bの上を、基板の搬出入方向に沿って移動可能に設けられた基板載置台3とを備え、基板載置台3は、液滴吐出ユニット4による液滴の吐出が終了した後、基板の吸着を解除し、サブステージ2b側に移動して基板を搬出し、次の基板を搬入して吸着し、メインステージ2a側に移動し、液滴吐出ユニット4により次の基板上の欠陥に液滴が吐出される液滴塗布装置であって、液滴吐出ユニット4の不吐出検査を、基板載置台3が基板の吸着を解除してから、次の基板を吸着するまでの間に行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、メインステージに載置された基板上に点在する欠陥に液滴を吐出する液滴吐出ユニットの不吐出検査を行う液滴塗布装置に関するものである。
近年、インクジェット技術は紙媒体上に画像を形成するプリンター装置としてだけでなく、製造装置としての用途が期待されている。インクジェット方式による液滴の吐出においては、インクジェットヘッドの乾燥や吐出口の目詰まりなどによる不吐出が発生する。
インクジェット方式によるカラーフィルターの製造方法において、前記の不吐出を検知するために、基板を液滴塗布装置にロードした後、最初の画素の着色前に、同一基板上の有効画素部以外の領域にインクのダミー吐出を行い、不吐出検査を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3059678号明細書(平成9年4月15日(1997.4.15)公開)
しかしながら、上記従来の構成では、液滴塗布装置に基板を搬入し、載置台に基板が搭載されるまで、不吐検査に入ることができない。このため、液滴を基板に塗布する処理時間を短縮する上で好ましくないという問題を生じる。
また、上記従来の構成では、基板上でダミー吐出を行い、不吐出検査をするので、基板及び基板載置台を汚染させる恐れがあるという問題を生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板処理のタクトタイムを短縮することができる液滴塗布装置を実現することにある。
本発明に係る液滴塗布装置は、上記課題を解決するために、複数の基板を順次搬出入可能な液滴塗布装置であって、基板の所定箇所に液滴を吐出する液滴吐出ユニットと、前記液滴吐出ユニットが前記基板へ液滴を吐出する第1の位置と、前記基板を搬出入する第2の位置とに移動可能に設けられて、前記基板を固定可能な基板載置台とを備え、前記基板載置台は、前記第1の位置から前記第2の位置に移動するとともに、前記基板の固定状態を解除する第1の動作と、前記第2の位置から前記第1の位置に移動するとともに、次順の基板を固定状態とする第2の動作とを有し、前記液滴吐出ユニットの不吐出検査を、前記第1の動作から前記第2の動作の間に行うことを特徴とする。
この特徴により、液滴吐出ユニットの不吐出検査が、基板載置台が基板の固定状態を解除してから、次の基板を固定状態とするまでの間に行われる。このため、液滴吐出ユニットの不吐出検査を、基板の搬出入の間に行うことができるので、基板を搬入して最初の画素の着色前に基板の有効画素部以外の領域にインクのダミー吐出を行い、不吐出検査を行う従来の構成に比較して、基板処理のタクトタイムを短縮することができ、生産性を向上させることができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記基板の所定箇所に液滴を吐出するために設けられたメインステージと、前記基板を搬出入するために設けられた搬出入サブステージとをさらに備え、前記基板載置台は、前記メインステージ及び前記搬出入サブステージの上を、基板を搭載して、その基板の搬出入方向に沿って移動可能であり、前記基板載置台は、前記液滴吐出ユニットによる液滴の吐出が終了した後、前記搬出入サブステージ側に移動し、基板の吸着を解除して搬出し、次の基板を搬入して吸着し、前記メインステージ側に移動し、前記液滴吐出ユニットにより前記次の基板上の欠陥に液滴が吐出され、前記液滴吐出ユニットの不吐出検査を、前記基板載置台が基板の吸着を解除してから、次の基板を吸着するまでの間に行うことが好ましい。
上記構成によれば、液滴吐出ユニットの不吐出検査が、基板載置台が基板の吸着を解除してから、次の基板を吸着するまでの間に行われる。このため、液滴吐出ユニットの不吐出検査を、基板の搬出入の間に行うことができるので、基板を搬入して最初の画素の着色前に基板の有効画素部以外の領域にインクのダミー吐出を行い、不吐出検査を行う従来の構成に比較して、基板処理のタクトタイムを短縮することができ、生産性を向上させることができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージ以外の領域に設けることが好ましい。
上記構成によれば、不吐出検査をメインステージ以外の領域で実施するので、液滴を塗布するメインステージの領域の汚染を防止することができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージの下側に設けることが好ましい。
上記構成によれば、不吐出検査手段を、前記メインステージの下側に設けるので、メインステージ以外の領域に設ける構成に比較して、液滴塗布装置の設置スペースを低減することができ、省スペースを実現することができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記液滴吐出ユニットを搭載したガントリーと、前記ガントリーを前記基板の搬出入方向に沿って相対移動させる移動手段とをさらに備え、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージに対して前記搬出入サブステージの反対側に設けることが好ましい。
上記構成によれば、簡単な構成によって、不吐出検査手段をメインステージ以外の領域に設けることができ、液滴を塗布するメインステージの領域の汚染を防止することができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記液滴吐出ユニット毎に設けることが好ましい。
上記構成によれば、不吐出検査手段を、液滴吐出ユニット毎に設けるので、各液滴吐出ユニットの不吐出検査を並行して行える。このため、各液滴吐出ユニットの不吐出検査にかけられる時間が増えるために、十分な検査を行うことができる。
本発明に係る液滴塗布装置では、前記液滴吐出ユニットを搭載したガントリーと、前記ガントリーを前記基板の搬出入方向に沿って相対移動させる移動手段とをさらに備え、前記基板載置台が、次の基板を搬入してメインステージ側に移動したときには、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段から前記液滴吐出ユニットが、前記基板載置台の上方に移動していることが好ましい。
上記構成によれば、基板載置台がメインステージ側に移動した後、直ちに液滴吐出動作を開始することができる。このため、タクトタイムをさらに短縮することができる。
本発明に係る液滴塗布装置は、以上のように、液滴吐出ユニットの不吐出検査を、基板載置台が基板の吸着を解除してから、次の基板を吸着するまでの間に行うので、基板処理のタクトタイムを短縮することができ、生産性を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図26に基づいて説明すると以下の通りである。
(実施の形態1)
<装置全体の構成説明>
図1は、実施の形態1に係る欠陥修復装置(液滴塗布装置)1の外観を示す斜視図である。図2は、欠陥修復装置1の模式的断面図である。
欠陥修復装置1は、基体2を備えている。欠陥修復装置1には、基体2上に搭載されて基板搬入及び搬出時に移動する基板載置台3と、基板載置台3の上方を該基板載置台に接触することなく横断しているヘッドガントリーユニット6とが設けられている。ヘッドガントリーユニット6は、基体2に連結しているガントリースライド機構7により、一方向(図1のY方向に平行な方向)に沿って往復移動できる構成となっている。
ヘッドガントリーユニット6の側面には、複数個の液滴吐出ユニット4が設けられている。各液滴吐出ユニット4は、ヘッドガントリーユニット6の移動方向(図1のY方向に平行な方向)とは異なる方向(図1のX方向に平行な方向)に液滴吐出ユニット4を移動させることのできる吐出ユニットスライド機構15の上に搭載されている。吐出ユニットスライド機構15上に搭載された液滴吐出ユニット4は、吐出ユニットスライド機構15上の移動可能領域の範囲内で、ヘッドガントリーユニット6の移動方向と異なる方向(図1のX方向に平行な方向)にスライド可能となっている。
液滴吐出ユニット4は、ヘッドガントリーユニット6の側面に、複数個(図1では9個)搭載され、それぞれに個別の吐出ユニットスライド機構15を有している。そして、複数の液滴吐出ユニット4は、それぞれの吐出ユニットスライド機構15上を、欠陥修復装置からの制御指令に基づいて、個別に独立して図1のX方向に平行な方向にスライドする。
また、液滴吐出ユニット4は、その下側にヘッド吐出面を有している。ヘッド吐出面は、基板載置台3に略平行であって、かつ、ヘッド吐出面には液滴を吐出するためのノズル孔が形成されている。液滴吐出ユニット4は、欠陥修復装置からの制御指令に基づいて、基板載置台3上に載置した対象基板にヘッド吐出面から液滴を滴下する。
装置基体2上には、基板載置台3の他に、液滴吐出ユニット4に対して、非使用時に吐出面をキャップする機構、不良吐出口を検出する機構、不良吐出口を回復する機構、などを有するメンテナンス機構9が設けられている。メンテナンス時は、ガントリースライド機構7により、ヘッドガントリーユニット6が、メンテナンス機構9の直上に移動し、液滴吐出ユニット4に対して各種メンテナンス動作を行う。
<装置基体2の説明>
装置基体2の構成について図2を用いて説明する。
装置基体2は、中央に位置するメインステージ2aを有しており、メンテナンス機構9を有するサブステージ2cと、サブステージ2bとをメインステージ2aの両脇に機械的に連結している。
メインステージ2aは、御影石製の高精度のステージであり、液滴吐出ユニット4から基板載置台3上の対象基板に向けて液滴が吐出される間は、基板載置台3を正確に固定するものである。
サブステージ2cは、メンテナンス機構9を搭載するもので、メインステージ2aに比べ精度良く製造する必要はない。
サブステージ2bは、基板載置台3上に基板を搬入、または基板載置台3上から基板を搬出する際に、基板載置台3を装置端部に移動させる際に使用するステージである。
それぞれのステージには、メインステージ用ガントリーガイド11a、及びサブステージ用ガントリーガイド11b・11cがそれぞれ搭載されており、ガントリーガイド11a・11b・11cは、ヘッドガントリーユニット6が異なるガントリーガイド11a・11b・11c間を跨いで自由にスライドできるように、それぞれの間に繋ぎ目を有しつつ連結されている。
図1では、ヘッドガントリーユニット6は、浮上スライド機構13とガントリースライド機構7との間で常時エアー浮上しており、ガントリースライド機構7上の磁石式リニアスケール12と浮上スライド機構13との間のリニアモータ制御により、ヘッドガントリーユニット6の移動を可能としている。
そして、ガントリースライド機構7及びリニアスケール12は、ヘッドガントリーユニット6がそれぞれのステージ2a・2b・2cを跨って自由に移動できるよう連続的に構成されている。また、装置基体2の地面側には図示しない従来技術の除振機構が設けられている。
<基板載置台3の説明>
基板載置台3の上面には、図示しない微小な孔が複数形成されており、その孔の全てが図示しない吸引/送風機構に連結され、吸引/送風制御を行うことにより、基板載置台3上に載置された対象基板の吸着固定、もしくは基板載置台3からの対象基板の解放を行うことが可能となっている。
図3は、欠陥修復装置1に設けられたヘッドガントリーユニット6及び基板載置台3の動作を説明するための模式的断面図である。基板載置台3は、装置基体2上に設けられた図示しないスライドレール上をリニアモータ制御により移動することが可能であり、基板搬入若しくは基板搬出時には、図3に示すように基板載置台3は、矢印r1の方向に沿ってメンテナンス機構9と反対方向の装置端部に移動する。
さらに、基板載置台3には、図示しないθ回転機構が内在しており、スライドレール上をリニアモータ制御により一方向に移動することが可能となっており、また、載置した基板を面内方向に自在に回転させることが可能となっている。
さらに、基板載置台3は、スライドレールと直交する方向にも微調移動できる機構を有している。また、基板載置台3の上面は、平坦性が良い石定盤によって形成されており、液滴吐出ユニット4の吐出面と平行である。
<ヘッドガントリーユニット6の説明>
図4(a)は、ヘッドガントリーユニット6の構成を説明するためのZ方向から見た要部平面図であり、図4(b)は、X方向から見た要部正面図である。ヘッドガントリーユニット6の構成について、図4(a)(b)を参照して説明する。
ヘッドガントリーユニット6は、一対のガントリー14を浮上スライド機構13により連結した構成となっている。ガントリー14の一方の装置外側に向いた側面には、液滴吐出ユニット4及び吐出ユニットスライド機構15が複数個設けられている(図1に示す例では4ユニット)。
その反対面で、かつ2本のガントリー14の間に位置する部分には、基板の面内回転制御用のアライメントカメラ16が2台固定設置されている。図4では1台のみ図示されているが、同等のカメラ16が図4(a)の上方にさらに一台設置されている。
ガントリー14の他方は、装置外側に向いた側面に、ガントリー14の一方と同様に液滴吐出ユニット4及び吐出ユニットスライド機構15とを複数有する(図1に示す例では5ユニット)。その反対面で、かつ2本のガントリー14に挟まれた部分に、観察用カメラユニット18が、観察用カメラユニット18をガントリー14の長手方向に移動可能にするカメラスライド機構17を介して移動可能に取り付けられている。
<ガントリースライド機構7の説明>
ガントリースライド機構7は、浮上スライド機構13との間でヘッドガントリーユニット6をエアー浮上させるとともに、浮上スライド機構13との間のリニア駆動制御により、欠陥修復装置1本体からの制御信号に従って、ヘッドガントリーユニット6を図1のY方向に平行な方向に沿って任意の位置に移動させることが可能である。
<液滴吐出ユニット4の説明>
図5は、液滴吐出ユニット4の構成を説明するための図1のY方向から見た要部側面図である。液滴吐出ユニット4は、ヘッドガントリーユニット6上に設置された吐出ユニットスライド機構15に搭載されており、矢印r3方向に沿ってそれぞれ独立して移動可能である。
液滴吐出ユニット4は、吐出素子20と、駆動制御回路21と、電気接続ケーブル22と、インクタンク23と、インク配管24と、それらを収納する筺体19とを有している。筺体19が、吐出ユニットスライド機構15上をスライドする。
吐出素子20の基板載置台3の上面との平行面には、ノズルプレート25が接着されており、ノズルプレート25には複数のノズル孔26が形成されている。このノズル孔26の直径は、10〜20μmである。
吐出素子20は、圧電体基板に複数のインク室となる溝を形成した後、隔壁側面の一部に電極を形成して、隔壁の両側面の間に電界を印加して隔壁自体をせん断変形させて吐出エネルギーを発生させる公知の構成を使用した。駆動制御回路21は、図示しないケーブルにより、図示しない駆動制御システムに接続されて吐出制御が行われる。基板載置台3上に対象基板を載置した場合、ノズルプレート25の最下面である液滴吐出面と対象基板の上面との間の隙間は、0.5〜1mmになるように予め調整されている。
<吐出ユニットスライド機構15の説明>
図6は、吐出ユニットスライド機構15の構成を説明するための図1のX方向から見た要部正面図である。図6を参照して吐出ユニットスライド機構15の構成を説明する。
吐出ユニットスライド機構15は、2列のLMガイド28(株式会社THK製)と、2列のLMガイド28の間に設置したガントリーリニアスケール29からなり、液滴吐出ユニット4に取り付けられているリニア駆動機構27を駆動制御することで、図1のX方向に平行な方向(図6において紙面に垂直な方向)の所定の位置に液滴吐出ユニット4を摺動させることが可能である。リニアスケール29は、小型のN極及びS極の永久磁石を交互に規則配列させたものである。
リニア駆動機構27は、交流制御でN極及びS極を自在に発生できるものであり、リニアスケール29とリニア駆動機構27との間の磁石力により吐出ユニットスライド機構15上の液滴吐出ユニット4の位置制御を可能としている。なお、LMガイド28の有効移動ストロークは250mmであり、この有効ストローク以上の範囲でリニアスケール29は設置されている。吐出ユニットスライド機構15による液滴吐出ユニット4の摺動は、基板載置台3の上面と、液滴吐出ユニット4の液滴吐出面であるノズルプレート22との間のギャップが常に一定となるように予め調整されている。なお、他のガントリー14の側面に設けられている吐出ユニットスライド機構15も同様の構成であるため説明を除く。
<カメラスライド機構31の説明>
カメラスライド機構31の構成を、図6を用いて説明する。観察カメラユニット18は、ガントリースライド機構7に設けられたY方向に平行な方向の情報取得機能と、カメラスライド機構31に設けられたX方向に平行な方向の情報取得機能とにより、アライメントマークに対する対象基板のアドレス情報を出力することが可能である。観察カメラユニット18は、主に液滴吐出ユニット4から基板上に着弾した液滴の着弾画像を観察し、それぞれの液滴吐出ユニット4の吐出状態、若しくはアライメントマーク基準の着弾位置のアドレスを出力することができる。
観察カメラユニット18で得た着弾位置座標を用いて、それぞれの液滴吐出ユニット4について、Y方向に対しては吐出タイミングの補正により、X方向に対しては吐出ユニットスライド機構15の移動量の補正により、対象基板上の所望の位置に液滴を着弾させることができる。
カメラスライド機構31は、前述の吐出ユニットスライド機構15と同様に、2列のLMガイド32(株式会社THK製)と、2列のLMガイド32の列間に設置したカメラ用リニアスケール33からなり、観察カメラユニット18に取り付けられているリニア駆動機構30を駆動制御することで、図1のX方向(図6における紙面に垂直な方向)の所定の位置に観察カメラユニット18を移動させることが可能である。なお、LMガイド32の有効移動ストロークは2500mmであり、この有効ストローク以上の範囲でリニアスケール33は設置されている。
<ノズル列の配列>
図7(a)は、液滴吐出ユニット4の構成を説明するための要部下面図であり、図7(b)は、他の構成の液滴吐出ユニット4aを説明するための要部下面図である。液滴吐出ユニット内のノズル孔の配列を図7(a)(b)を用いて説明する。図7(a)は、1種類の液体を吐出する液滴吐出ユニット4を複数搭載した装置を示す。ヘッドガントリーユニット6には、吐出ユニットスライド機構15を介して、液滴吐出ユニット4が矢印X方向(図1)に移動可能に取り付けられている。液滴吐出面であるノズルプレート25に形成されたノズル孔26は一列に配列し、矢印Bに対して直角な方向から数度傾いている。配列しているノズル孔26からは全て同一の液滴材料が吐出する。
図7(b)は、3種類の液体を吐出するノズルプレートを複数搭載した液滴吐出ユニット4aを有する装置を示す。液滴吐出ユニット4aには、第一の液滴材料を吐出するノズル孔26Rの列、第二の液滴材料を吐出するノズル孔26Gの列、第三の液滴材料を吐出するノズル孔26Bの列、を有し、それぞれのノズル孔列が方向Bに対して直角な方向から数度傾いており、それぞれの列のB方向への投影領域はほぼ一致するように構成されている。また、それぞれのノズル孔列は、液滴吐出ユニット4a内でB方向に微小に移動可能となっていてもよい。
<基板搬入動作の説明>
図8(a)〜図8(c)は、ヘッドガントリーユニット6及び基板載置台3の動作を説明するための図1のX方向から見た模式的断面図である。
従来技術では、同一基板上の有効画素部以外の領域に、インクのダミー吐出を行うことにより、不吐出検査を行っているのに対し、本実施の形態の欠陥修復装置は、不吐出検出器を含むメンテナンス機構9を、基板に塗布処理を行う領域以外の領域であるサブステージ2cに設けた構成を有している。
図8(a)は対象基板8を処理した後の状態を示す。基板処理後は図8(b)に示すように、欠陥修復装置の基板載置台3は矢印r1の方向に沿って紙面左側(サブステージ2b側)にスライドすると共に、ヘッドガントリーユニット6は、矢印r2の方向に沿ってメンテナンス機構9の直上に移動する。そして、基板載置台3は、処理済の対象基板8の吸着を解放した後に、図示しない搬送ロボットに受け渡す。その後、搬送ロボットは次の対象基板8aを基板載置台3に載せる。そして、載せられた対象基板8aは、即座に基板載置台3にエアー吸着され、基板載置台3は図8(c)の矢印r4に示す方向に沿って元の位置(図8(a)に示す位置)に戻る。
基板載置台3から対象基板8が搬出され、次の対象基板8aが搬入されて、基板載置台3が元の位置に戻る間に、並行して液滴吐出ユニット4に対して、通常のメンテナンス動作が行われる。メンテナンス動作では、ヘッドガントリーユニット6は、メンテナンス機構9上に移動し、移動を完了した後はメンテナンス作業を行う。具体的には、液滴吐出ユニット4のノズルプレート面は、図8(b)に示すように、ゴム製のキャップ部材10によりキャップされる。また、キャップされた後、キャップ部材10の底部にある通気口より負圧吸引されて、ノズルプレートのノズル孔から液を強制排出することによりノズル孔のダスト等を除去する。その後、ノズルプレート面を図示しないワイプブレードでワイプする。そして、後述する不吐出検出器により、ノズル孔からの吐出状態をチェックする。これら一連のメンテナンス動作の順序は、前述した順序と異なっていても良い。
新たな対象基板8aが載置された基板載置台3と、液滴吐出ユニット4のメンテナンス動作が完了したヘッドガントリーユニット6とは、ほぼ同時に図8(c)に示す矢印r4・r5の方向にそれぞれ移動し、図8(a)に示す位置に到達する。
<メンテナンス動作の説明>
基板の搬出及び搬入を実行する間、または基板への液滴吐出動作を長期間実施しないときは、液滴吐出ユニット4に対してメンテナンス動作を実行する。このメンテナンス動作は、不吐出検出動作と、キャップ動作と、キャップ内吸引パージ動作と、ワイピング動作とを含む。先の対象基板を処理した後に、次の対象基板の処理を直ちに行う場合、先の対象基板の搬出動作の命令が与えられるのと同時に、液滴吐出ユニット4を搭載したヘッドガントリーユニット6は、メンテナンス機構9の直上への移動命令が与えられる。
図9(a)は、不吐出検出器5の構成を説明するための図1のX方向から見た正面図であり、図9(b)は、図1のZ方向から見たその下面図である。メンテナンス機構9は、レーザー発光素子34とレーザー受光素子35とを有する不吐出検出器5を有している。この不吐出検出器5は、液滴吐出ユニット4毎に設置されている。
図示しないレーザー発光回路に接続されたレーザー発光素子34は、不吐出検出の指令を受けると、レーザー受光素子35に向けてレーザー光を連続的に照射する。レーザー受光素子35に接続された受光量計測回路は、通常の受光量を記憶している。レーザー照射方向は、図9(a)(b)に示すように基板面及びノズルプレート25(・25R・25G・25B)の表面に略平行で、かつノズル孔26R・26G・26Bの列に略平行である。レーザー光は直径1mmであり、一つの液滴吐出ユニット4aの全てのノズル孔26R・26G・26Bから吐出される液滴は、このレーザー光軸内を通過するように配置されている。
レーザー発光素子34及びレーザー受光素子35は、微動機構を有しており、万一レーザー光軸内を液滴が通過しない場合は、位置を調整する。まず初めに第一番目のノズル孔26Rから液滴を一定時間吐出させて受光量計測回路からの光量を読み取り、通常の受光量と比較して、遮光量を計測し、その値が予め設定した設定値の範囲内にあるか判断し、設定値の範囲内の場合は正常吐出とみなし、それ以外は吐出不良とみなす。
次に2番目、3番目と順次同様の吐出制御及び遮光量計測を行い、液滴吐出ユニット4aの全てのノズル孔26R・26G・26Bについて、吐出不良の有無を確認する。吐出不良が無ければ、液滴吐出ユニット4aをキャップ位置に移動させて、基板搬入動作が完了する直前までキャッピングを行う。
吐出不良がある場合、従来技術で行われている回復動作を実行する。例えば、液滴吐出ユニット4aをキャップ位置に移動させ、そして、キャッピングし、次に、キャップを負圧に引いてノズル孔から強制排出させ、その後、キャップ解除して、ワイピングを行い、再度、不吐出検出を行う。
この不吐出検出と回復動作とを、吐出不良が無くなるまで数回を限度に繰り返して実行する。そして、吐出不良が回復しない場合は、その旨を欠陥修復装置に出力する。なお、先の対象基板を処理する直前の不吐出検出結果と、先の対象基板を搬出中に行う不吐検出結果とを比較して、吐出状態に変化が認められる場合には、先の対象基板の処理が不適として廃棄するか、修復工程に回すことができる。
図10は、従来の欠陥修復装置の不吐出検査と基板の搬出入とのタイミングを説明するための図である。図11は、本実施の形態に係る欠陥修復装置の不吐出検査と基板の搬出入とのタイミングを説明するための図である。
本実施の形態に係る欠陥修復装置のように、不吐出検出器を含むメンテナンス機構9を、基板に塗布処理を行う領域以外の領域であるサブステージ2cに設けて構成することにより、基板のロードと不吐出検査とをほぼ同時に行うことが可能となり、基板処理のタクトタイムが短縮できることを、図10・11に示すタイムチャートに従って、以下に説明する。
まず、従来技術では、図10に示すように、基板搬出指令(P1)が出た後に、同図のように、基板載置台3が移動を開始する(P2)。この時、メンテナンス機構は、次の基板が新たに搬入されるまで、動作に入れないために、待機状態となっている。
そして、基板載置台3の移動が完了した後、基板吸着が解除されて(P3)、基板が搬出される(P4)。この間、メンテナンス機構は、依然として待機状態である。
基板が搬出された後、次の基板が基板載置台3の上に新たに搬入されて(P5)、さらに同図のように、次の基板が基板載置台3の上に吸着される(P6)。この間、メンテナンス機構は、依然として待機状態である。
次の基板が吸着された後、基板載置台3が移動を開始する(P7)。この間、メンテナンス機構は、依然として待機状態である。
基板載置台3が移動した後、最初の画素を着色する前に、液滴吐出ユニットは同一基板上の有効画素部以外の領域にインクのダミー吐出を行い、不吐出検査を行う(P8)。このように従来の構成では、基板上でなければ、不吐出検査ができないために、メインステージ2a上の基板載置台3に基板が存在しない搬出・搬入中はメンテナンス機構が動作に入れず待機状態となっている。
そして、次の基板を載置した基板載置台3が移動した後、次の基板処理の前に、メンテナンス動作を行うために、図10に示すメンテナンス時間Tm1は、基板処理のタクトタイムとして加算される。
次に、本実施の形態に係る基板処理のタイムチャートを図11に従って説明する。基板処理後に、基板搬出指令(P1)と不吐検出指令(メンテナンス指令)(P11)とを同時に発令する。そして、基板載置台3の移動(P2)とヘッドガントリーユニット6の不吐出検出位置への移動(P12)とが同時に開始する。
図8(b)に示すように、欠陥修復装置の基板載置台3は矢印r1の方向に沿って紙面左側にスライドすると共に、ヘッドガントリーユニット6は、矢印r2の方向に沿ってメンテナンス機構9の直上に移動する。本実施の形態の欠陥修復装置の構成のように、不吐出検出器を含むメンテナンス機構9を、基板に液滴吐出処理を行う領域以外の領域に設け、さらにガントリーを基板の搬出入方向に沿って相対移動させる移動手段を備えていることにより、このような並行動作が可能となる。
そして、液滴吐出処理済の対象基板の吸着を解放する(P3)。その後、図示しない搬送ロボットに対象基板を受け渡して搬出する(P4)。
次に、搬送ロボットは、次の対象基板を基板載置台3に載せる(P5)。そして、基板載置台3に載せられた次の対象基板は、即座に基板載置台3にエアー吸着される(P6)。その後、次の対象基板を載せた基板載置台3は元の位置(図8(a)の位置)に戻る。
図11に示す(P3)・(P4)・(P5)・(P6)・(P8)のように、基板載置台3から対象基板が吸着解除・搬出され、新たな対象基板が搬入されて、基板載置台3によって吸着されるまでの間に、並行して液滴吐出ユニット4は、通常の不吐出検出を含むメンテナンス動作が行われる。したがって、従来のメンテナンス時間(図10のTm1)に比べて、メンテナンス時間(図11のTm2)を長く取ることができ、十分な検査を行うことができる。
ヘッドガントリーユニット6は、メンテナンス機構9の上に移動し(P12)、移動を完了後に、不吐出検出を含むメンテナンス作業を行う(P8)。図8(a)(b)(c)に示すように、メンテナンス機構9は、基板処理を行う領域が設けられたメインステージ2aを挟んで、搬送ロボットにより基板を搬出入するサブステージ2bと反対側の領域に存在する。不吐出検査では、ダミー吐出により液滴が周囲へ飛散する恐れがあるため、基板と離れたサブステージ2c上の位置でダミー吐出を行うことで、基板汚染を防止する効果がある。
メンテナンス機構9は、レーザー発光機能とレーザー受光機能とを有する不吐出検出器を有している。この不吐出検出器は、各液滴吐出ユニット毎に設置されている。各液滴吐出ユニットの不吐出検出は、液滴吐出ユニット毎に設置された不吐出検出器により並行して行う。これにより、各液滴吐出ユニットの不吐出検査にかけられる時間が増えるために、十分な不吐出検査を行うことができる。
新たに搬入された次の基板が基板載置台3によって吸着される(P6)までの間に、液滴吐出ユニット4のメンテナンス動作(P8)が完了する。したがって、従来技術と比べ、メンテナンス時間(図10のTm1)だけ、タクトタイムを短縮することができる。
図11に示す(P7)(P13)のように、次の対象基板が搭載された基板載置台3と、液滴吐出ユニット4のメンテナンス動作が完了したヘッドガントリーユニット6とは、ほぼ同時に図8(c)に示す矢印r4・r5方向に移動し、図8(a)に示す位置に到達する。基板載置台3とヘッドガントリーユニット6とが図8(a)に示す位置に戻るタイミングが同時になるようにメンテナンス時間を調整することで、最も効果的にタクトアップを図り、かつメンテナンス時間を長くとることができる。
図12は、本実施の形態に係る欠陥修復装置1のシステム構成を示すブロック図である。欠陥修復装置1は、基板処理指令制御ユニット48と、ガントリースライド機構制御ユニット44と、メンテナンス機構制御ユニット45と、基板搬送機構制御ユニット46と、基板搬出入機構制御ユニット47と、アライメント動作指令制御ユニット49とを備えている。
基板処理指令制御ユニット48は、基板への液滴吐出処理が完了すると、ガントリースライド機構制御ユニット44に設けられた移動指令部44aと、基板搬送機構制御ユニット46に設けられた移動開始部46aとに、基板処理指令を与える。
そして、移動指令部44aは、ガントリースライド機構7をメンテナンス機構9の上に移動させる。次に、メンテナンス位置移動確定部44bは、ガントリースライド機構7がメンテナンス機構9の上に到達したことを確認して、メンテナンス機構制御ユニット45に設けられた不吐出検出開始部45aに通知する。
その後、不吐出検出開始部45aは、不吐出検出器5により各液滴吐出ユニット4の不吐出検出を開始する。そして、不吐出データ処理部45bは、不吐出検出器5による各液滴吐出ユニット4の不吐出検出データを処理する。次に、回復動作指令部45cは、不吐出検出器5により不吐出が検出された液滴吐出ユニット4の回復動作の実行を指令する。その後、キャップ指令部45dは、液滴吐出ユニット4のノズル孔をキャッピングするキャップ指令を発行する。そして、キャップ時間管理部45eは、液滴吐出ユニット4のノズル孔をキャッピングしているキャップ時間を管理する。次に、キャップ解除指令部45fは、キャップ時間が経過した後、キャッピングを解除するための指令を、ガントリースライド機構制御ユニット44に設けられた移動指令部44cに与える。
その後、移動指令部44cは、ヘッドガントリーユニット6をアライメント位置に移動させる。そして、アライメント位置移動確定部44dは、ヘッドガントリーユニット6がアライメント位置に到達したことを確認してアライメント動作指令制御ユニット49に通知する。
基板処理指令制御ユニット48から基板処理指令を与えられた基板搬送機構制御ユニット46の移動開始部46aは、対象基板を載置した基板載置台3をサブステージ2b側に移動させる。そして、停止位置検出部46bは、基板載置台3がサブステージ2b側の搬出位置に到達して停止したことを検出する。次に、吸着解除部46cは、基板載置台3による対象基板の吸着を解除して、基板搬出入機構制御ユニット47に設けられた搬出指令部47aに通知する。
搬出指令部47aは、基板載置台3上の対象基板のロボットによる搬出を指令する。そして、搬出確定部47bは、対象基板が搬出されたことを確認する。次に、搬入指令部47cは、次の対象基板のロボットによる基板載置台3上への搬入を指令する。その後、搬入確定部47dは、次の対象基板が基板載置台3上に搬入されたことを確認して、基板搬送機構制御ユニット46に設けられた吸着指令部46dに通知する。
吸着指令部46dは、次の対象基板の基板載置台3への吸着指令を発行する。そして、移動開始部46eは、対象基板を吸着した基板載置台3をメインステージ2a側に移動させる。次に、停止位置検出部46fは、基板載置台3のメインステージ2a上の所定の停止位置を検出して基板載置台3を停止させる。その後、所定位置停止確定部46gは、基板載置台3が所定の停止位置に到達して停止したことを確認してアライメント動作指令制御ユニット49に通知する。
アライメント動作指令制御ユニット49は、アライメント位置移動確定部44dからの通知と所定位置停止確定部46gからの通知とを受け取ると、アライメント動作を指令するアライメント動作指令を発行する。
<液滴吐出ユニット4の配列>
図13(a)(b)は、欠陥修復装置1のアライメント動作を説明するための平面図である。図13(a)(b)は欠陥修復装置1を上方から見た図であり、ヘッドガントリーユニット6上に計9個の液滴吐出ユニット4が搭載されている。
液滴吐出ユニット4毎に設けられている吐出ユニットスライド機構15は、ヘッドガントリーユニット6の両外側に向いた両側面にそれぞれ設けられている。ヘッドガントリーユニット6の紙面左側面には4対の液滴吐出ユニット4と吐出ユニットスライド機構15とが一定間隔を空けて取り付けられている。ヘッドガントリーユニット6の紙面右側面は、5対の液滴吐出ユニット4と吐出ユニットスライド機構15とが一定間隔を空けて取り付けられている。そして、基板載置台3の上面に対して、それぞれの吐出ユニットスライド機構15は千鳥状に配列されている。すなわち、ガントリー移動方向である矢印r3に直交する方向に互いに隣接する2つの吐出ユニットスライド機構15は、吐出ユニットスライド機構15のスライド可能方向である矢印r3の方向に沿って、それぞれのスライド可能領域の端部が一部重複するように構成されている。なお、重複する移動可能領域はその領域が大きいほど好ましく、吐出ユニットスライド機構15の長手方向の長さの三分の一以上重複していることが望ましい。
<基板アライメント動作の説明>
対象基板のアライメント動作を図13(a)(b)及び図14(a)(b)を用いて説明する。図14(a)(b)は、ヘッドガントリーユニット6に設けられたアライメントカメラ16の構成を説明するための要部平面図である。基板載置台3上で吸着固定された対象基板8の基板端近傍には、対象基板8の面内回転方向を補正するためのアライメントマーク37が2箇所設けられている。
ヘッドガントリーユニット6に固定されている2個のアライメントカメラ16は、図13(a)に示す位置からヘッドガントリーユニット6と一体的に図13(b)に示す位置に移動する。そして、アライメントカメラ16の画像情報を元に、対象基板8の面内回転方向のずれを算出し、前述の基板載置台3のθ回転機構と矢印r3の方向の微動機構により、図13(b)に示す回転矢印r6の方向に基板の姿勢を補正する。
対象基板8には、予め高精度の2つのアライメントマーク37が設けられており、対象基板8の液滴塗布位置は、このアライメントマーク37を基準として、予め決定されている。このアライメントマーク37は、同心円状のマークであり、対象基板8上の2つのアライメントマーク37のピッチずれは2μm以内である。2つのアライメントマーク37のピッチと同ピッチで2つのアライメントカメラ16はヘッドガントリーユニット6上に設置されている。また、アライメントカメラ16は、複数の広視野モード部16aと狭視野モード部16bとを有し、広視野モード部16aでθ回転機構及び微動機構によりアライメントしたのち、狭視野モード部16bで再度同様なアライメント動作を行う。
図15(a)(b)は、欠陥修復装置1のアライメント動作を説明するための要部平面図である。図16(a)(b)は、欠陥修復装置1のアライメント動作を説明するための要部拡大平面図である。図15(a)(b)は、広視野モードでのアライメントカメラ16による撮像画像を示す模式図であり、図15(a)は一対のアライメントカメラ16の一方による画像、図15(b)は一対のアライメントカメラ16の他方による画像である。
アライメントカメラ16の広視野モードは、搬送ロボットの基板載置台3への基板の配置精度以上の視野を有するように設計されている。この広視野モードでは、まず、同心円のアライメントマーク37の外側円環部37aを用いて、アライメントマーク37と基準位置とのずれを計測し、アライメントマーク37と基準位置とが一致するように、θ回転機構及び微調整機構により基板載置台3を調整し、対象基板8の姿勢を制御する。外側円環部37aの外径は、例えば2mmであり、内側円部37bの外径は、例えば0.2mmである。
次に図16(a)(b)に示すように、アライメントカメラ16を狭視野モードに切り替え、アライメントマーク37の同心円の内側円部37bを用いてアライメントマーク37と基準位置とのずれを計測し、アライメントマーク37と基準位置とが一致するように、θ回転機構及び微調整機構により基板載置台3を調整し、対象基板8の姿勢を制御する。また、一対のアライメントカメラ16による観察位置と液滴吐出ユニット4の液滴吐出位置は、液滴吐出ユニット4を取り付けた後の調整工程で予め計測されている。
図17は、欠陥修復装置1のアライメント動作を示すフローチャートである。まず、欠陥修復装置1に設けられた図示しない制御ユニットからアライメント開始指令が発行されると(ステップS1),サブステージ2b側に移動した基板載置台3上に対象基板8が搬入される(ステップS2)。そして、対象基板8を載置した基板載置台3は、メインステージ上の定位置に移動する(ステップS3)。
これと同時に、図13(a)に示すようにメンテナンス機構9上に位置していたヘッドガントリーユニット6は、図13(b)に示すアライメント位置に移動する(ステップS4)。そして、アライメントカメラ16の広視野モード部16aをアライメントマーク37上の標準位置に移動させる(ステップS5)。
次に、アライメントカメラ16の広視野モード部16aは、アライメントマーク37の外側円環部37aを撮像し(ステップS6)、アライメント量を算出する(ステップS7)。その後、算出したアライメント量に基づいて、基板載置台3の位置を粗く調整する粗アライメント動作を実行する(ステップS9)。
そして、アライメントカメラ16の狭視野モード部16bをアライメントマーク37上の標準位置に移動させる(ステップS8)。その後、アライメントカメラ16の狭視野モード部16bは、アライメントマーク37の内側円部37bを撮像し(ステップS10)、アライメント量を算出する(ステップS11)。その後、算出したアライメント量に基づいて、基板載置台3の位置を精密に調整する本アライメント動作を実行する(ステップS12)。
その後、再び、アライメントカメラ16の狭視野モード部16bは、アライメントマーク37の内側円部37bを撮像し(ステップS13)、基板載置台3の位置精度を確認する(ステップS14)。そして、アライメント動作を確認する(ステップS15)。
<観察カメラユニット18による液滴着弾位置の計測>
図18(a)(b)は、欠陥修復装置1に設けられた観察カメラユニット18による液滴着弾位置の計測動作を説明するための平面図である。観察カメラユニット18は、液滴吐出ユニット4の液滴吐出素子20(図5)を交換して着弾位置補正を行うための情報を取得する場合や、使用中の着弾位置を再確認する際に用いる。観察カメラユニット18は、ガントリースライド機構7とカメラスライド機構31とにより、欠陥修復装置1上面の任意の位置を撮像することができ、また、欠陥修復装置1上面の任意の位置を割り出すことが可能である。観察カメラユニット18の撮像位置は、ガントリースライド機構7とカメラスライド機構31とに内在しているスケールにより、その位置情報を出力することが可能である。
液滴着弾位置を観察する場合、基板として、通常の対象基板8と同様の所定のアライメントマーク37が付与されたダミー基板39を欠陥修復装置1に搬入し、通常通りの基板姿勢制御を行う。次に、観察カメラユニット18は、ダミー基板39上の2つのアライメントマーク37をそれぞれ撮像し、その位置情報を取得する。
図18(a)に示すように、ヘッドガントリーユニット6は、ダミー基板39上の任意の位置まで移動する。そして、それぞれの液滴吐出ユニット4のノズル孔からダミー基板39に向けて液滴を吐出する。このとき、全てのノズル孔から液滴を吐出しても良い。また、それぞれの液滴吐出ユニット4は、ガントリースライド機構7とそれぞれの吐出ユニットスライド機構15に内在しているスケールに基づいて、仮想の着弾位置(理想的な着弾位置)をそれぞれ認識する。
次に、図18(b)に示すように、観察カメラユニット18は、ガントリースライド機構7とカメラスライド機構31とにより移動しながら、液滴着弾位置40を順次撮像して、アライメントマーク37に対する実際の着弾位置を割り出す。そして、仮想の着弾位置と実際の着弾位置との間の差分をそれぞれの液滴吐出ユニット4の補正データとして保管する。ずれ(差分)は、X方向、及びY方向に分解される。Y方向のずれは、ヘッドガントリーユニット6がY方向に移動しながら液滴吐出を行うため、吐出タイミングを調整することによって補正することができる。X方向のずれに関しては、吐出ユニットスライド機構15の移動量をオフセット補正する。この観察カメラユニット18の動作により、ノズル毎の不吐出を検出し、ノズル毎の着弾よれを検出することも可能である。
<ヘッドガントリーユニット6の往復動作/液滴吐出ユニット4の移動動作>
図19(a)(b)は、ヘッドガントリーユニット6の往復動作を説明するための平面図である。姿勢制御が完了した対象基板8に対して、アライメントマーク37基準の所望位置に液滴を滴下する方法を以下に示す。
図19(a)は、対象基板8に液滴を滴下する作業において、ヘッドガントリーユニット6が図19(a)において最も右に移動した状態を示している。一方、図19(b)は、最も左に移動した状態を示している。ヘッドガントリーユニット6は、矢印r7によって示される範囲を1回〜複数回往復する。ヘッドガントリーユニット6に搭載されている複数の液滴吐出ユニット4は、図19(a)の矢印r3に示す方向にそれぞれ独立して移動可能である。ヘッドガントリーユニット6自体は、対象基板8上を、紙面左右方向(矢印r7の方向)に往復動作する。それぞれの液滴吐出ユニット4は、液滴吐出動作を実行する前に、矢印r3に示す方向に沿って所望のアドレスに移動し停止する。そして、ヘッドガントリーユニット6が矢印r7の方向に往復動作する過程で、矢印r7方向及び矢印r3方向の所望位置のアドレスが一致した時点で、液滴を吐出する。複数の液滴吐出ユニット4は、その動作を、それぞれ独立して制御される。
図19(b)において、矢印r7によって示されるヘッドガントリーユニット6の移動範囲は、液滴吐出ユニット4が移動する方向の直交方向の基板幅よりも大きく、基板幅の中心線をヘッドガントリーユニット6の移動範囲の略中心としている。
このように基板幅よりも大きい範囲を液滴吐出ユニット4が移動できることにより、着目した液滴吐出ユニット4は、その液滴吐出ユニット4のヘッドガントリーユニット6の移動ストロークの範囲内の基板の所望の位置(帯状の領域)に対して、液滴を滴下することが可能となる。
<吐出動作の具体例>
図20(a)(b)は、ヘッドガントリーユニット6の対象基板8に対する動作を説明するための平面図である。ヘッドガントリーユニット6には、X方向に独立して移動可能な9個の液滴吐出ユニット4a・4b・4c・4d・4e・4f・4g・4h・4iが搭載されており、それぞれの液滴吐出ユニット4a〜4iには、対象基板82上の受け持ち領域42a・42b・42c・42d・42e・42f・42g・42h・42iが設定されている。
約2.2m×2.8mの対象基板8には、約30〜300個の吐出箇所(欠陥)41が点在している。それぞれの液滴吐出ユニット4a〜4iには紙面横方向に帯状に伸びた受け持ち領域42a〜42iが割り当てられている。液滴吐出ユニット4aは、領域42aを受け持つ。液滴吐出ユニット4bは、領域42bを受け持つ。それぞれの液滴吐出ユニット4a〜4iは、受け持ち領域42a〜42iに点在する吐出箇所(欠陥)41に対して液滴吐出動作を行う。
ヘッドガントリーユニット6を紙面左右方向に繰り返し往復移動させる過程で、それぞれの液滴吐出ユニット4a〜4iはそれぞれ受け持つ吐出箇所41の直上に移動すべく、X方向に個別に移動しX方向のアドレスが一致した場所で停止し、ヘッドガントリーユニット6の移動に伴って、Y方向のアドレスが一致するまで待機する。そして、処理基板8上の所望位置が直下に来るタイミングで、液滴吐出ユニットを駆動し吐出口から液滴を処理基板8上の所望位置に吐出させる。
図20(a)(b)に示すように、9個の液滴吐出ユニット4a〜4iを2列の千鳥状に配列すると、図の点線によって示すように対象基板8を9個の領域42a〜42iに分割して、それぞれの液滴吐出ユニット4a〜4i毎にその受け持ち領域を決定することができる。
図21(a)〜図21(d)は、液滴吐出ユニット4の欠損部に対する吐出動作を説明するための模式的平面図である。液滴吐出ユニット4が、ヘッドガントリーユニット6の往復移動の過程で、複数の長方形状凹部に液滴を吐出させる工程を説明する。このような工程は、例として、一部に欠損を有するカラーフィルター基板をこの欠陥修復装置を用いて欠損部分を修復する場合が相当する。一例として、カラーフィルター基板の画素の1色が欠損した場合の修復装置としての説明を行う。
ここでの欠損部分とは、製造工程でダストが混入した部分、空白の窪みが形成された部分等について、レーザー等により不良部分を一定形状に凹み修正した部分である。液滴吐出ユニット4は、全て同一種類の液滴材料を吐出するものとして、1種類の画素(レッド、ブルー及びイエローのいずれか)の欠損について、その修復方法を示している。よって、全ての色の欠損部を修復するには、本欠陥修復装置を色材毎に3台設けて逐次処理するか、実施の形態2において例示するように、液滴吐出ユニットを、複数色の液滴を吐出可能とするように構成することで可能となる。
図21(a)〜図21(d)は、ヘッドガントリーユニット6上に搭載されている複数の液滴吐出ユニット4のうちの1つに着目して、1つの液滴吐出ユニット4に含まれる液滴吐出面から複数の吐出箇所に吐出を行う動作を時系列に沿って示している。
図21(a)を参照すると、処理基板上の欠損部(欠陥)41a・41b・41cは、深さ2μm程度の凹部であり、開口部はヘッドガントリーユニット6の移動方向を長辺とした200μm×70μm程度の長方形状をしている。図21(a)〜図21(d)では、欠損部(欠陥)41a・41b・41cの長辺は、ヘッドガントリーユニット6の移動方向Aに対して平行であるように描いているが、実際には図7(a)(b)に示すように数度傾いている。液滴吐出ユニット4のノズル吐出面は、対向する搬送ステージ面と平行にしており、ノズルプレート25には複数のノズル孔26が形成されている。この複数のノズル孔26は、ヘッドガントリーユニット6の移動方向である紙面左右方向に配列しており、個々のノズル孔26はそれぞれ、その背面側に液滴吐出制御可能な図示しない個別のインク加圧室と加圧制御手段とを有している。また、1列に配列しているノズル孔26は、同一の液滴材料を吐出することが可能となっている。
ヘッドガントリーユニット6は、液滴吐出ユニット4の移動や吐出動作によらず、常に紙面左右方向に略等速度(300mm/秒〜500mm/秒)で往復移動している。欠損部41aに液滴を吐出して修復するために、液滴吐出ユニット4は吐出ユニットスライド機構15を用いて高速移動させてノズル孔26を欠損部41aの中心線上に合わせて停止する。なお、液滴吐出ユニット4の移動時間は、実際に移動する時間に加えて、停止した後に吐出ユニットスライド機構15による残留振動が液滴吐出に悪影響を与えないレベルまで低減するまでの静定時間を含んだ時間をも考慮する必要がある。
搬送ステージの進行方向側において、欠損部41aの中心線上まで予め移動させた液滴吐出ユニット4は、搬送ステージの等速移動により相対的に矢印D方向に移動し、欠損部41a上にあるノズル孔26から液滴が吐出される。このとき、使用するノズル孔26は、欠損部41aの直上にある複数のノズル孔26を使用することができるため、1つのノズル孔を使用する場合に比べて搬送ステージの等速移動速度を上げることができ、基板全体の処理速度を向上させることが可能となる。
次に欠損部41a上に液滴を吐出した液滴吐出ユニット4は、図21(b)に示すように、欠損部41cを修復するために、吐出ユニットスライド機構15を駆動して矢印E方向に移動して、欠損部41cの中心線がノズル孔26に一致する位置で停止する。このとき、ヘッドガントリーユニット6も一定速度で紙面左方向に移動しているため、液滴吐出ユニット4は、図21(c)の矢印F方向に相対的に移動し停止する。そして、ヘッドガントリーユニット6の移動により液滴吐出ユニット4は、相対的に矢印G方向に移動しながら、欠損部41cの直上にあるノズル孔26から液滴を吐出し、欠損部41cの修復を行う。
そして、ヘッドガントリーユニット6は、一方向の移動を完了した後に反対方向に移動を始める。図21(d)に示すように液滴吐出ユニット4は、欠損部41bを修復するために、吐出ユニットスライド機構15を用いて矢印K方向に移動し、欠損部41bの中心線上にノズル孔26を合わせて停止する。そして、ヘッドガントリーユニット6の移動により、液滴吐出ユニット4は相対的に矢印L方向に移動して、欠損部41bの直上にあるノズル孔26で液滴を吐出する。
このように、ヘッドガントリーユニット6の往復動作を利用して、3つの欠損部41a・41b・41cの修復を、欠損部41a、欠損部41b、欠損部41cの順で行っており、本欠陥修復装置の構成上の利点を最大限活用するものである。即ち、図21(c)に示すように、欠損部41aに複数のノズル孔26で吐出する際に、実際に吐出を行う紙面右端のノズル孔26が欠損部41a直上から離れるまでは、移動させることはできず、少なくとも使用するノズル孔26の両端間距離に相当する領域では、液滴吐出ユニット4を紙面上下方向に移動させて、次の欠損部の修復に向かうことはできない。
この不能範囲Hは、処理直後の欠損部端から使用するノズル孔26の両端間距離に相当する帯状の範囲に加えて、搬送ステージの移動速度と、矢印E方向(図21(b))の移動に要する時間及び移動後の残留振動の静定に要する時間の和、を掛け合わせた領域も含まれる。
図21(c)に示すように、欠損部41bは欠損部41aに対する不能範囲Hに入る場所に位置しているため、欠損部41aの修復の直後に欠損部41bの処理を行なわず、不能範囲Hに属さない欠損部41cの修復を行っている。そして、ヘッドガントリーユニット6の復路移動に伴って、欠損部41cの修復後に、その不能範囲Hに属さない欠損部41bの修復を行っている。
以上は、1つの液滴吐出ユニット4の移動動作について説明を行ったが、欠陥修復装置は複数の液滴吐出ユニット4を有し、それぞれが独立して動作している。なお、本実施の形態に係る欠陥修復装置は、カラーフィルター基板の欠陥修復装置に限るものではなく、基板上に点在する所望箇所に液滴を吐出させることが可能である。
図22(a)〜図22(c)は、3種類の液滴材料を滴下する液滴吐出ユニット4aの移動方向が、画素43R・43G・43Bの長手方向と直交する場合の液滴吐出ユニットの吐出動作を示す模式平面図である。図23(a)〜図23(c)は、3種類の液滴材料を滴下する液滴吐出ユニット4aの移動方向が、画素43R・43G・43Bの長手方向と平行な場合の液滴吐出ユニットの吐出動作を示す模式平面図である。ダスト等の原因によって製造途中にR及びGの画素間において混色が発生してしまい、所望の色を示さない画素ができた際に、その部分を矩形状にレーザーで除去し、本欠陥修復装置を用いて矩形部に液滴を滴下する。
図22(a)〜図22(c)及び図23(a)〜図23(c)では、液滴吐出ユニット4aとその液滴吐出ユニット4aが修復すべき画素43R・43G・43Bを示しており、画素43R及び画素43Gが混色リークしたために、あらかじめレーザーにより、混色箇所を除去して凹みを形成している。
図22(a)は、修復前の状態を示しており、液滴吐出ユニット4aは図の矢印方向に沿って画素43R・43G・43Bに向かって移動している。図22(b)は画素43Rに液滴を滴下した直後の図であり、次に、図22(c)に示すように画素43Gに液滴を滴下する。
画素43R・43G・43Bの長手方向がヘッドガントリーユニット(液滴吐出ユニット4a)の移動方向の場合についても同様に、図23(a)は修復前の状態を示しており、図23(b)、図23(c)の順にしたがって、画素43R、画素43Gを修復する。
(実施の形態2)
図24(a)は、実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットの構成を示す平面図であり、図24(b)は、その動作を説明するための平面図である。
実施の形態2に係る欠陥修復装置は、所定の間隔を空けて設けられた2個のヘッドガントリーユニット6を有している。各ヘッドガントリーユニット6には、4個の液滴吐出ユニット4が設けられている。従って、液滴塗布装置には計8個の液滴吐出ユニット4が搭載されている。
1本目のヘッドガントリーユニット6に搭載された4個の液滴吐出ユニット4をスライドさせる吐出ユニットスライド機構15の移動可能領域は、互いに重複している。このため、4個の液滴吐出ユニット4は、そのいずれかが基板の任意の位置に移動可能である。2本目のヘッドガントリーユニット6にも、同様に4個の液滴吐出ユニット4が搭載されている。
1つの液滴吐出ユニット4は吐出ユニットスライド機構15の移動範囲Pだけ移動可能であり、千鳥状に隣接する吐出ユニットスライド機構15の移動範囲は、液滴吐出ユニット4が移動する方向に沿って、一部を重複させている。このため、1つのガントリー上にある4つの液滴吐出ユニット4のいずれかが、ヘッドガントリーユニット6の長手方向に沿った位置に必ず移動することが可能である。互いに補完しながら搬送ステージ移動方向の直交方向に沿った全ての位置への移動を網羅できる液滴吐出ユニット4の集合をユニット列とすると、本実施の形態では、2本のユニット列が存在することとなる。そして、1ユニット列は4つの液滴吐出ユニットから構成されている。
対象基板8には、図中黒点で示す複数の欠損部41がある。対象基板8の領域は、ユニット列数を列数、ユニット列毎の液滴吐出ユニット数を行数として均等分割されて、具体的には、4行×2列の領域に分割して、それぞれの液滴吐出ユニット4の受け持ち領域となる。例えば、左側のヘッドガントリーユニット6に設けられた左上の液滴吐出ユニット4は、図中のハッチングで示されている受け持ち領域42に点在する欠損部41のみを修復する。なお、図17で前述したユニット配列では、ユニット列数は1となるために、図17に示すように9行×1列に分割されている。
図24(b)は、ヘッドガントリーユニット6の移動による対象基板8の往復動作の往路の半分の状態を示す図であり、図中の白矢印方向までヘッドガントリーユニット6は移動して往路を終える。その後、ヘッドガントリーユニット6は復路に転換し、図24(a)に示す状態まで戻る。この往復動作を1往復として、欠損部41の多少に応じて1〜数往復を繰り返すことにより、対象基板8全体の欠損部41を修復する。ここで、合計8領域ある液滴吐出ユニット4毎の受け持ち領域で欠損部41の多少の差のために、液滴吐出ユニット4毎に完了・未完了の差が生じるが、全ての液滴吐出ユニット4が欠損部41を修復するまでヘッドガントリーユニット6は往復を繰り返す。
ここで図24(b)に示すように、前述のユニット列は1本のヘッドガントリーユニット6上に搭載された4個の液滴吐出ユニット4であり、このユニット列の中心線は、Y2−Y2、及びY3−Y3となる。本実施形態では、この2本のユニット列(ヘッドガントリーユニット6)の中心線Y2−Y2及び中心線Y3−Y3間の距離が、対象基板8の搬送方向に沿った長さの略2分の1になっている。そして、図24(b)に示すように、2本のヘッドガントリーユニット6の中心線Y2−Y2、及び中心線Y3−Y3との間の間隔が、対象基板8の幅の略半分となるように配置し、その配置位置を中心に両振幅を基板の幅の略半分の移動量で移動する。
このように、ユニット列(ヘッドガントリーユニット6)数毎に基板幅を分割し、それぞれのユニット列がその分割領域内で走査することにより、効率よく修復作業を行うことが可能となる。なお、図17のようユニット列数が1本の場合、基板中間線をユニット列中心として、両振幅を基板幅とする。
図25は、実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットの他の構成を示す平面図である。図25には、3列のユニット列(ヘッドガントリーユニット6)を有する構成の例が示されている。この場合、1ユニット当り4個の液滴吐出ユニット4が搭載され、計3列のユニット列を形成している。よって、対象基板8は4行×3列に分割されている。
n本のユニット列を有する欠陥修復装置においては、対象基板をn分割し、そのn分割領域の中間線を中心として、それぞれのユニット列を基板幅のn分の1の両振幅で複数回走査すると良い。このようにすることにより、往復動作によるヘッドガントリーユニット6の移動総距離を最小にすることが可能となり、基板の処理時間を最も短縮することができる。この比率は厳密に適用することなくとも、±20%程度の誤差以内であれば、時間短縮の効果は大きい。
ここで、対象基板8の幅をD、ユニット列の走査幅をd、ユニット列数をnとしたとき、
0.8d≦D/n≦1.2d、
の範囲にあると、基板の処理時間を短縮することができる。
修復が終えられた処理基板は図示しない搬送ロボットにより取り出される。カラーフィルター基板の場合は、基板は焼成炉に入れられて液滴材料は固化、完成する。実施形態2では2個のユニット列、及び、3個のユニット列を有する欠陥修復装置について説明したことから、n個のユニット列を有する場合、基板導入方向の基板サイズDに対して、基板をn分割し、ユニット列を分割したそれぞれの領域の中間線を中心に、基板のD/2nの振幅で往復走査することが良いことがわかる。また、dをD/nと略一致させることで、装置サイズの最小化を図ることが可能となるが、±10%程度の差異であれば、装置サイズが大幅に増加することは無く装置の占有面積を小さくすることができる。また、dとD/nは一致することが望ましいが、±20%までの差異であれば、基板一枚当たりに要する処理時間が大幅に増加することはなく、タクトタイムの短縮を実現することができる。
図26(a)(b)は、は、実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットのさらに他の構成を示す平面図である。ガントリー14の一方の側面には、液滴吐出ユニット4を搭載した吐出ユニットスライド機構15が設けられており、ガントリー14の他方の側面にも、液滴吐出ユニット4を搭載した吐出ユニットスライド機構15が設けられている。ガントリー14の一方の側面は、基板載置台6に垂直であり、ガントリー14の他方の側面は、基板載置台6に対して傾斜している。
前述した実施の形態1及び2では、CFパネルに生じた欠陥画素の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。マトリクス状またはストライプ状に並んだ複数の被吐出部を有するエレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造に対しても本発明を適用することができる。また、プラズマ表示装置の背面基板の製造に対しても本発明を適用することができ、電子放出素子を備えた画像表示装置の製造、および配線の製造に対しても本発明を適用することができる。
また、不吐出検査器を、メインステージ以外の領域に設けた例を示したが、本発明はこれに限定されない。メインステージの下側に不吐出検査器を設け、基板の搬出入時に不吐出検査器が液滴塗布ユニットまで上昇、もしくは液滴塗布ユニットが不吐出検査器まで下降して不吐出検査を行うように構成してもよい。
また、不吐出検査器を、メインステージ以外の領域に設けた場合であっても、不吐出検査器を基板の搬出入方向に沿って、相対移動させる移動手段を備えている構成にしてもよい。
また、前述した実施の形態1及び2では、基板載置台が吸着することにより基板を固定状態とし、吸着を解除することにより固定状態を解除する例を示したが、本発明は、これに限定されない。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、メインステージに載置された基板上に点在する欠陥に液滴を吐出する液滴吐出ユニットの不吐出検査を行う液滴塗布装置に適用することができる。
実施の形態1に係る欠陥修復装置の外観を示す斜視図である。 上記欠陥修復装置の模式的断面図である。 上記欠陥修復装置に設けられたヘッドガントリーユニット及び基板載置台の動作を説明するための模式的断面図である。 (a)は、上記欠陥修復装置に設けられたヘッドガントリーユニットの構成を説明するための要部平面図であり、(b)は、要部正面図である。 上記ヘッドガントリーユニットに設けられた液滴吐出ユニットの構成を説明するための要部側面図である。 上記ヘッドガントリーユニットに設けられた吐出ユニットスライド機構の構成を説明するための要部正面図である。 (a)は、上記液滴吐出ユニットの構成を説明するための要部下面図であり、(b)は、上記液滴吐出ユニットの他の構成を説明するための要部下面図である。 (a)〜(c)は、上記ヘッドガントリーユニット及び上記基板載置台の動作を説明するための模式的断面図である。 (a)は、上記欠陥修復装置に設けられたメンテナンス機構の不吐出検出器の構成を説明するための正面図であり、(b)は、その下面図である。 従来の欠陥修復装置の不吐出検査と基板の搬出入とのタイミングを説明するための図である。 上記欠陥修復装置の不吐出検査と基板の搬出入とのタイミングを説明するための図である。 上記欠陥修復装置のシステム構成を示すブロック図である。 (a)(b)は、上記欠陥修復装置のアライメント動作を説明するための平面図である。 (a)(b)は、上記ヘッドガントリーユニットに設けられたアライメントカメラの構成を説明するための要部平面図である。 (a)(b)は、上記欠陥修復装置のアライメント動作を説明するための要部平面図である。 (a)(b)は、上記欠陥修復装置のアライメント動作を説明するための要部拡大平面図である。 上記欠陥修復装置のアライメント動作を示すフローチャートである。 (a)(b)は、上記欠陥修復装置に設けられた観察カメラユニットによる液滴着弾位置の計測動作を説明するための平面図である。 (a)(b)は、上記欠陥修復装置に設けられたヘッドガントリーユニットの往復動作を説明するための平面図である。 (a)(b)は、上記ヘッドガントリーユニットの対象基板に対する動作を説明するための平面図である。 (a)〜(d)は、上記液滴吐出ユニットの欠損部に対する吐出動作を説明するための模式的平面図である。 (a)〜(c)は、3種類の液滴材料を滴下する液滴吐出ユニットの移動方向が、画素長手方向と直交する場合の液滴吐出ユニットの吐出動作を示す模式平面図である。 (a)〜(c)は、3種類の液滴材料を滴下する液滴吐出ユニットの移動方向が、画素長手方向と平行な場合の液滴吐出ユニットの吐出動作を示す模式平面図である。 (a)は、実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットの構成を示す平面図であり、(b)は、その動作を説明するための平面図である。 実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットの他の構成を示す平面図である。 (a)(b)は、実施の形態2に係る欠陥修復装置のヘッドガントリーユニットのさらに他の構成を示す平面図である。
符号の説明
1 欠陥修復装置(液滴塗布装置)
2 基体
2a メインステージ
2b、2c サブステージ(搬出入サブステージ、サブステージ)
3 基板載置台
4、4R、4G、4B 液滴吐出ユニット
4a〜4i 液滴吐出ユニット
5 不吐出検出器(不吐出検出手段)
6 ヘッドガントリーユニット(ガントリー)
7 ガントリースライド機構(移動手段)
8 対象基板
9 メンテナンス機構
10 キャップ部材
11a、11b、11c ガントリーガイド
12 リニアスケール
13 浮上スライド機構
14 ガントリー
15 吐出ユニットスライド機構
16 アライメントカメラ
17 カメラスライド機構
18 観察カメラユニット
19 筐体
20 吐出素子
21 駆動制御回路
22 ケーブル
23 インクタンク
24 インク配管
25 ノズルプレート
26 ノズル孔
27 リニア駆動機構
28 LMガイド
29 ガントリーリニアスケール
30 リニア駆動機構
31 カメラスライド機構
32 LMガイド
33 カメラ用リニアスケール
34 レーザ発光素子
35 レーザ受光素子
37 アライメントマーク
38a 外側円環部
38b 内側円部
39 ダミー基板
40 液滴着弾位置
41 欠損部(欠陥)
42 領域(修復領域)
43R、43G、43B 画素

Claims (7)

  1. 複数の基板を順次搬出入可能な液滴塗布装置であって、
    基板の所定箇所に液滴を吐出する液滴吐出ユニットと、
    前記液滴吐出ユニットが前記基板へ液滴を吐出する第1の位置と、前記基板を搬出入する第2の位置とに移動可能に設けられて、前記基板を固定可能な基板載置台とを備え、
    前記基板載置台は、前記第1の位置から前記第2の位置に移動するとともに、前記基板の固定状態を解除する第1の動作と、
    前記第2の位置から前記第1の位置に移動するとともに、次順の基板を固定状態とする第2の動作とを有し、
    前記液滴吐出ユニットの不吐出検査を、前記第1の動作から前記第2の動作の間に行うことを特徴とする液滴塗布装置。
  2. 前記基板の所定箇所に液滴を吐出するために設けられたメインステージと、
    前記基板を搬出入するために設けられた搬出入サブステージとをさらに備え、
    前記基板載置台は、前記メインステージ及び前記搬出入サブステージの上を、基板を搭載して、その基板の搬出入方向に沿って移動可能であり、
    前記基板載置台は、前記液滴吐出ユニットによる液滴の吐出が終了した後、前記搬出入サブステージ側に移動し、基板の吸着を解除して搬出し、次の基板を搬入して吸着し、前記メインステージ側に移動し、
    前記液滴吐出ユニットにより前記次の基板上の欠陥に液滴が吐出され、
    前記液滴吐出ユニットの不吐出検査を、前記基板載置台が基板の吸着を解除してから、次の基板を吸着するまでの間に行う請求項1記載の液滴塗布装置。
  3. 前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージ以外の領域に設けた請求項2記載の液滴塗布装置。
  4. 前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージの下側に設けた請求項2記載の液滴塗布装置。
  5. 前記液滴吐出ユニットを搭載したガントリーと、
    前記ガントリーを前記基板の搬出入方向に沿って相対移動させる移動手段とをさらに備え、
    前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記メインステージに対して前記搬出入サブステージの反対側に設けた請求項2記載の液滴塗布装置。
  6. 前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段を、前記液滴吐出ユニット毎に設けた請求項1記載の液滴塗布装置。
  7. 前記液滴吐出ユニットを搭載したガントリーと、
    前記ガントリーを前記基板の搬出入方向に沿って相対移動させる移動手段とをさらに備え、
    前記基板載置台が、次の基板を搬入してメインステージ側に移動したときには、前記液滴吐出ユニットが不吐出状態であるか否かを検査する不吐出検査手段から前記液滴吐出ユニットが、前記基板載置台の上方に移動している請求項2記載の液滴塗布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009160546A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Toray Ind Inc 塗布ノズル検査装置および検査方法ならびに塗液の塗布方法

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