JP2006343977A - 画像処理装置及び画像合成装置、並びに画像処理プログラム及び画像合成プログラム - Google Patents

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淳 榎本
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啓 山路
Hajime Shintani
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Abstract

【課題】 色調の統一感を与える見映えの良好なアルバム画像を容易に編集可能にする。
【解決手段】 アルバム画像を作成する際、個々の静止画のヒストグラムからその代表値を色成分値とする代表色が検出される。ユーザーの指定した色、又は個々の静止画の代表色を平均した色から、テンプレート画像の背景の色及び静止画を色調補正する際の目標色を設定する。目標色が設定されると、個々の静止画の代表色と目標色とが比較され、色較差の値が求められる。色較差の値に基づいて各静止画の色調を目標色に近似させる色調補正値が決定され、静止画の色調補正が行われる。色調補正された静止画は目標色を背景色とするテンプレート画像に合成され、色調の統一感を与えるアルバム画像が作成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、画像の色情報に基づいて好適な画像編集を行う画像処理装置及び画像合成装置、ならびに画像処理プログラム及び画像合成プログラムに関する。
CCDイメージセンサを備えたデジタルスチルカメラを用いて撮影された被写体の静止画は、デジタル画像データとしてメモリカード等の記憶媒体に記憶される。撮影画像を観賞する際には、例えば、デジタルスチルカメラを家庭用テレビに接続すると、撮影画像をテレビ画面上に表示することができる。また、メモリカードに記憶された画像データをパーソナルコンピュータに転送し、パーソナルコンピュータのモニタに撮影画像を表示することができる。複数の撮影画像を観賞する際には、指定された撮影画像を所定の順番で表示するスライドショー機能を用いると便利である。スライドショー機能は、デジタルスチルカメラやパーソナルコンピュータの画像再生機能の一部として組み込まれ、複数の画像を一定時間、例えば5秒ごとに切り換えて表示する(例えば、特許文献1参照)。
スライドショーには、撮影画像を1枚ずつ順番に表示するシンプルなものと、装飾用のテンプレート画像に撮影画像を合成したアルバム画像として表示するもの等がある。アルバム画像として撮影画像を表示するスライドショーは、テンプレート画像が予め用意されている。テンプレート画像には、撮影画像を配置するためのレイアウト領域と、レイアウト領域の外部に装飾用の背景領域とが設定されている。1つのテンプレート画像には、例えば、2コマ〜4コマの撮影画像を合成することができ、各レイアウト領域に嵌め込まれた撮影画像はアルバム画像として画面上に出力される(例えば、特許文献2等参照)。
アルバム画像は、任意に選択されるテンプレート画像に対し、撮影順などの所定の順番通りに撮影画像を割り当てることでその自動作成が可能となる。この場合、被写体の種類、撮影時刻等が異なる撮影画像が混在すると、色調や撮影テーマ等の統一感がない見映えの劣るアルバム画像となってしまうことがある。したがって、結婚式や入学式等の重要な記念写真は、その色彩のバランスや撮影画像の内容を考慮し、テンプレート画像の種類の選択や各テンプレートに嵌め込む撮影画像の編集は人手をかけて行う必要があった。
特開2005−039359号公報 特許第2982149号公報
しかしながら、見映えの優れたアルバム画像をユーザー自身が作成するには、色彩や画像処理に関する知識が必要となり、大変な手間がかかるという欠点がある。また、専門の画像加工業者を利用すれば質の高いアルバム画像を得られるが、高価な費用と作成日数を要し、手軽にアルバム画像の作成を依頼することが難しいという問題がある。
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、魅力的なアルバム画像を作成するために必要な画像の編集処理の手間をなくすことのできる画像処理装置及び画像合成装置並びに画像処理プログラム及び画像合成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、画像データからなる静止画に対し、指定された特定の目標色に基づく色調補正を行う画像処理装置において、1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、前記目標色と前記代表色とを比較して得られる色較差から、前記静止画の色調補正量を算出する補正量算出手段と、前記色調補正量に基づいて前記静止画に色調補正を行う色調補正手段とを備えたことを特徴とする。
また、前記色較差が所定の基準範囲内にあるか否かを判定する色較差判定手段と、前記色較差が前記基準範囲外である場合、色調補正を禁止する補正禁止手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の画像合成装置は、画像データからなる静止画を1画面内に複数配列し、前記複数の静止画の合成画像を作成する画像合成装置において、1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、指定される特定の目標色と各静止画の代表色とを比較して得られる色較差が、所定の基準範囲内にあるか否かを判定する較差判定手段と、色較差が前記基準範囲内であると判定された近似色グループと、前記基準範囲外であると判定された非近似色グループとに複数の静止画をそれぞれ振り分ける振り分け手段と、同じグループの静止画を1画面内に配列した合成画像を作成する画像合成手段とを備えたことを特徴とする。
複数の静止画から求められる各代表色を平均することにより、前記目標色を算出する目標色算出手段を備えたことを特徴とする。
本発明の画像処理装置及び画像処理プログラムによれば、例えば、アルバム画像を作成する際に用いるテンプレート画像の色を目標色とし、個々の静止画の色調を特徴付ける代表色と目標色を比較して得られた色の較差に基づき、静止画の色をテンプレート画像の色に近づける色調補正を行うから、色調の統一感が付与された見映えの良いアルバム画像を作成するための処理の自動化、高速化が可能となる。
また、代表色と目標色との較差が基準範囲を超える大きさになるときは、色調補正を禁止するから、画像が不自然な色調になることを防ぐことができ、色調のバランスが保たれたアルバム画像を作成できる。
また、本発明の画像合成装置及び画像合成プログラムによれば、静止画の代表色を目標色と比較して得られた色の較差が基準範囲を超える大きさになる画像が存在するときに、色の較差が基準範囲内である近似色のグループと色の較差が基準範囲外である非近似色のグループとに複数の静止画を振り分け、同じグループの静止画を用い、複数の静止画を1画面内に配列した合成画像を作成するから、色調の違いの小さい静止画を1つの合成画像として集合させるから、個々の静止画の色調に統一感が付与された合成画像を作成するための処理の自動化、高速化が可能となる。また、静止画をテンプレート画像に合成する際には、色調の大きく異なる静止画を同じテンプレート画像に割り当てないようにすることができ、色調のバランスが良好なアルバム画像が作成できる。
また、複数の静止画の代表色を平均して求められた色を目標色とすることにより、色調のバランスを損なう画像処理を防止し、テンプレート画像の色と不相応な色調の静止画を合成した見映えの悪いアルバム画像が作成されることを防ぐことができる。また、複数の静止画を目標色の近似色のグループと非近似色のグループとに振り分けるグルーピングを行う際には、全ての静止画の色調に反する不相応な目標色がユーザー等により指定されることによって、適切なグルーピングが行えなくなる不都合を防止できる。
図1において、本発明を適用したアルバム画像作成装置10は、ROM11に記憶されたアルバム作成プログラムPG1を実行することにより制御部12として機能するCPU13を備えている。CPU13には、画像データ読み取り部14,画像表示部15,操作パネル16が接続されている。画像データ読み取り部14は、メモリカードから画像データを読み取るためのコネクタ、及びCD等の光ディスクから画像データを読み取るためのディスクドライブ等から構成される。画像表示部15は、液晶ディスプレイを備え、画像データとして読み取られた静止画、この静止画を使用して作成されたアルバム画像等を表示する。操作パネル16は、アルバム画像の作成時に必要なユーザーの入力操作を検知し、その操作信号をCPU13に送る。
ROM11には、アルバム作成プログラムPG1と、アルバム作成に使用されるテンプレートデータTD1等が記憶されている。RAM17には、画像データ読み取り部14から読み取られた画像データPD1と、CPU13により作成されたアルバム画像データAD1等が記憶される。CPU13は、アルバム作成プログラムPG1を実行し、代表色検出部20と、目標色検出部21と、色較差演算部22と、色調補正部23と、画像振り分け部24と、アルバム画像合成部25として機能する。
図2において、代表色検出部20は、RAM17から静止画の画像データPD1を読み出し、そのヒストグラムを作成する。ヒストグラムは、周知のように、画像データPD1の輝度情報及びR,G,Bの色情報を画素ごとに検出し、特定の階調値に属する画素数をR,G、Bの色成分ごとにカウントした度数分布である。また、代表色検出部20は、算出されたヒストグラムからその代表値を求める。ヒストグラムの代表値としては、平均値、中央値、最頻値等があり、いずれか1つの値が代表値に選択される。
目標色検出部21は、アルバム作成に使用される静止画の代表色を平均し、各静止画の代表色の比較対象となる目標色を検出する。この目標色は、目標色検出部21により検出された色が適用される場合と、操作パネル16を介してユーザーにより指定された色が適用される場合の2通りがあり、いずれの場合となるかはアルバム作成時にユーザーが選択することになる。
色較差演算部22は、代表色と目標色とを色成分ごとに比較し、代表色と目標色の色の違いを示す色較差の値を算出する。また、色較差の値が予め設定された色較差の基準範囲内にあるか否かを判定する。色較差の判定結果は、色調補正部23により参照され、色調補正処理を行うか否かを決めるためのパラメータとして使用される。つまり、色較差が基準範囲内の場合は色調補正が実行されるが、色較差が基準範囲外の場合は色調補正が禁止される。また、色較差の判定結果は、画像振り分け部24により参照され、アルバム作成に使用される複数の静止画を2つのグループに振り分けるために使用される。つまり、複数の静止画は、色較差が基準範囲内である静止画群と、基準範囲外である静止画群とに分けられる。なお、色較差演算部22は、色調補正用とグルーピング用とで個別の基準範囲が設定されているが、これに限られず、色較差を判定するための基準範囲を色調補正用とグルーピング用とで同じにしてもよい。
色調補正部23は、色較差演算部22において色較差の値が基準範囲内であると判定された静止画に対し、色較差の値から色調補正値を算出する。この色調補正値は、静止画に対して、R,G,Bの色成分をそれぞれどの程度増減するかを決める値である。色調補正部23は、算出された色調補正値に基づいて静止画の色調を補正する画像処理を行う。
画像振り分け部24は、色較差演算部22において色較差の値が基準範囲内であると判定された静止画群と、色較差の値が基準範囲外であると判定された静止画群とに振り分ける。画像振り分け部24は、アルバム作成に使用される静止画を振り分けるために、全ての静止画にその並び順を示す序数情報を付与する。色較差の値が基準範囲内の静止画群と基準範囲外の静止画群は、それぞれのグループに属する各静止画に連番の序数情報が付与される。
例えば、色較差が基準範囲内である静止画が15枚、基準範囲外である静止画が10枚であった場合には、色較差が基準範囲内の静止画に1番〜15番の序数情報がそれぞれ付与され、色較差が基準範囲外の静止画には15番より後の16番〜25番の序数情報が付与される。いずれのグループの静止画群に若い番号を付与するかはユーザーにより選択できる。この序数情報は、静止画をテンプレート画像に割り当てる際の順番となる。なお、同じグループ内の静止画には、画像ファイル名によって決められる並び順に従って序数情報が付与される。
アルバム画像合成部25は、ユーザーによって指定された目標色に基づいて決められたテンプレート画像、又は目標色検出部21によって求められた目標色に基づいて決められたテンプレート画像に、静止画を順番に嵌め込み、アルバム画像を合成する。図3において、テンプレート画像は、静止画を配置するための複数のレイアウト領域LA1,LA2,LA3と、目標色が使用された装飾用の背景領域BA1とが予め定義されたもので、例えば、背景領域BA1には文字やイラストが入れられている。テンプレート画像は、テンプレートデータTD1としてROM11に記憶された状態では背景領域BA1の色を示す背景色が決められておらず、目標色が決まることにより背景色が決められる。
次に、アルバム画像作成装置10の作用について説明する。図4において、画像データ読み取り部14にメモリカード又は光ディスクをセットすると、制御部12がこれを検知し、記憶された静止画の画像データPD1を読み出す。読み出された画像データPD1は、RAM17にコピーされる。制御部12は、例えば、読み出された静止画のサムネイル画像を作成し、画像表示部15の画面上に複数の静止画をサムネイル画像として一覧表示する。
ユーザーは、一覧表示されたサムネイル画像を参考にして、アルバム画像の作成に使用する静止画を選択する。静止画の選択が終了するか、全ての静止画を使用することが選択されると、代表色検出部20は、各静止画のヒストグラムを作成して得られた代表値を色成分とする代表色を検出する。また、各静止画の代表色から目標色の候補となる色が検出される。
図5に示すように、静止画P1から(R,G,B)=(120,160,50)とする代表色が検出され、静止画P2から(R,G,B)=(70,115,45)とする代表色が検出され、静止画P3から(R,G,B)=(90,175,100)とする代表色が検出される。目標色がコンピュータにより自動で決定される場合、各静止画の代表色の色成分値を平均した値から目標色が求められる。すなわち、静止画P1〜静止画P3を平均した代表色は、R成分が(120+70+90)/3=93、G成分が(160+115+175)/3=150、B成分が(50+45+100)/3=65となる。
画像表示部15には、代表色に基づいて求められた目標色の候補となる色が表示される。また、テンプレート画像の背景色となる目標色をユーザーにより指定するか、もしくはコンピュータにより自動で決定された色を選択するようにユーザーに促すダイアログが表示される。ユーザーは、コンピュータにより決定された色を目標色とするか、特定の色を指定するかを選択する操作を行う。ユーザーは、代表色の平均値から求められた色が気に入らなければ、好みの色を指定することができる。色を指定する際には、例えば、画像表示部15に表示される256色のカラーパレットから好きな色を選ぶことが出来る。
このようにして目標色が設定されると、色較差演算部22により代表色と目標色の色較差が算出される。代表色の平均から求められた色が目標色に設定された場合、各静止画の代表色と各代表色から求められた目標色である(R,G,B)=(93,150,65)との色較差が求められる。例えば、静止画P1の場合、色較差は(ΔR,ΔG,ΔB)=(+27,+10,−15)となる。静止画P2の場合、色較差は(ΔR,ΔG,ΔB)=(−23,−35,−20)となる。静止画P3の場合、色較差は(ΔR,ΔG,ΔB)=(−3,+25,+35)となる。各静止画の色較差が求められると、色調補正により色調の統一化されたアルバム画像を作成するか、グルーピングにより色調を揃えた静止画の並べ替えを行うかがユーザーにより選択される。
色調補正が選択された場合、色較差演算部22は、各静止画の色較差の成分値からその絶対値の平均値を求め、これが色調補正用基準値より大きいか否かの判定を行う。この基準値は、例えば、色較差の全ての成分値が目標色に対して約30階調以上の違いがある場合に、色調補正によって静止画の色調が不自然になることを前提として定められ、絶対値の平均値が30より大きい静止画について色調補正が禁止される。静止画P1の場合、色較差の絶対値の平均値は、(|27|+|10|+|−15|)/3≒17となり、基準値より小さい。静止画P2については、(|−23|+|−35|+|−20|)/3=26となり基準値より小さい。静止画P3については、(|−3|+|−25|+|−35|)/3]=21となり基準値より小さい。従って、静止画P1〜静止画P3には色調補正が行われる。
色調補正部23は、色較差から各静止画の色調補正値を算出する。色調補正値は、例えば、色較差が+20〜+30の場合が−10階調、色較差が+31以上の場合が−20階調、色較差が−30〜−20の場合が+10階調、色較差が−31以下の場合が+20階調と予め決められている。いずれにしても各静止画の代表色が目標色に近づくように補正される値に定められている。静止画P1の場合、R成分が−10階調、B成分が+10階調だけ階調レベルが補正される。静止画P2の場合、R成分が+10階調、G成分が+20階調、B成分が+10階調の補正がなされる。静止画P3の場合、G成分が−10階調、B成分が−20階調の補正がなされる。
図6において、グルーピングが選択された場合、色較差演算部22は、各静止画の色較差の絶対値からその平均値を求め、この平均値がグルーピング用基準値より大きいか否かを判定する。グルーピング用基準値は、例えば、色較差の全ての成分値が目標色に対して約20階調以上の違いがあるか否かに応じて静止画を2つのグループに振り分けることを前提として定められている。静止画P1の場合、色較差の絶対値の平均値が基準値より小さく、静止画P1の代表色は目標色と近似する近似色となり、近似色のグループに振り分けられる。一方、静止画P2,P3は、色較差の絶対値の平均値が基準値より大きく、静止画P2,P3の代表色は目標色と近似しない非近似色となり、非近似色のグループに振り分けられる。
静止画のグルーピングは、撮影日時又は撮影順によって既に決められている画像ファイル名の順番で行われ、色較差が基準範囲内である近似色のグループの静止画には、若い番号の序数情報が連番で付与される。非近似色のグループに属する静止画は、近似色のグループの続き番号から画像ファイル名の順番で連番の序数情報が付与される。
静止画の色調補正又はグルーピングが終了すると、アルバム画像合成部25によりテンプレートデータTD1がRAM17より読み出され、静止画とテンプレート画像の合成が行われる。テンプレート画像の背景領域BA1の背景色が目標色に設定される。なお、色調補正が行われる場合、目標色との較差が基準値より大きい代表色の静止画は、テンプレート画像に合成される静止画の候補から除外される。また、グルーピングが行われる場合、非近似色のグループに分けられた静止画が合成されるテンプレート画像は、背景色が白、黒、グレー等の無彩色に設定される。
テンプレート画像には、レイアウト領域LA1,LA2,LA3の数,又はレイアウト領域の形状の異なるテンプレート画像が複数種類用意されている。アルバム画像合成部25は、種類の異なるテンプレート画像から無作為にテンプレート画像を選択し、テンプレート画像に静止画を順番に合成する。アルバム画像合成部25は、レイアウト領域LA1,LA2,LA3の大きさ及び形状に合わせて静止画の解像度調節及びトリミングを行う。複数の静止画は、色調補正が行われた場合には画像ファイル名の順番で、グルーピングが行われた場合には序数情報に示される順番でテンプレート画像に合成され、複数のアルバム画像が作成される。
作成されたアルバム画像は、画像表示部15に表示される。色調補正が行われた場合、テンプレートの色と静止画の色とが調和したアルバム画像が表示される。グルーピングが行われた場合、テンプレートの色と静止画の色が調和したアルバム画像と、テンプレートの色が無彩色に設定されたアルバム画像とが順に表示される。ユーザーは、アルバム画像を確認し、これを保存するか否かを選択する。作成されたアルバム画像のデータは、RAM17にアルバム画像データAD1として記憶される。RAM17に記憶されたアルバム画像データAD1は、操作パネル16の操作によって、画像表示部15にアルバム画像として表示することができる。なお、アルバム画像作成装置10は、アルバム画像データAD1を着脱自在な記憶媒体に複製できるようにすることが好ましく、又はパーソナルコンピュータ等に転送するためのインターフェースを設けてもよい。
以上のように、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られず、適宜の変更が可能である。例えば、上記実施形態のアルバム画像作成装置10は、アルバム画像を作成する専用の装置として構成されているが、アルバム作成プログラムPG1が組み込まれたデジタルスチルカメラ、又はパーソナルコンピュータによってアルバム画像を作成するようにしてもよい。
グルーピングを行う際、目標色の近似色のグループと、非近似色のグループにそれぞれ属する静止画の数の差が大きい場合には、画像の数が多いグループを更に細かく複数のグループに分け、各グループに属する画像の数の偏りが小さくなるようにしてもよい。例えば、色較差の基準範囲をさらに1つ設定し、最も色の近似した第1の近似色グループと、その次に近似する第2の近似色グループ、非近似色のグループに分けてもよい。また、非近似色のグループに属する静止画の代表色を平均し、この平均値から求められる色を仮の目標色に設定し、色較差の基準範囲に同じ値を用いて静止画をさらに2つのグループに分けてもよい。また、近似色のグループの静止画に若い番号の序数情報を付与することに限られず、非近似色のグループの静止画に若い番号の序数情報を付与してもよい。また、非近似色のグループに属する静止画を合成するテンプレート画像の背景色は、グループ内の静止画の代表色を平均して求められた色を第2の目標色とし、第2の目標色を背景色としたテンプレート画像を用いてもよい。
代表色を検出する際には、ヒストグラムの代表値となる平均値、中央値、最頻値からいずれか1つを用いる場合、標準偏差が最も小さくなる代表値を用いるようにすることや、三種類の値からユーザーが任意に1つの値を選択できるようにすることが好ましい。また、特許2947811号公報にあるように色の種類ごとに画素の度数分布を求め、画像中で最も多く使用されている画素の色を代表色としてもよい。また、目標色をユーザーが指定した際に、各静止画の色較差が色調補正を行うか否かを判定するための基準範囲外である場合、近似色と非近似色のグルーピングが行えない場合が発生することが考えられるので、目標色を代表色の平均値に変更することや、ユーザーの指定した色と代表色を平均した色とを混合した色を目標色に設定してもよい。
アルバム画像を作成する際には、デジタルスチルカメラにより撮影された画像以外にも、写真フイルムをスキャンして得られたカラー画像、カラー原稿をスキャンして得られた画像を使用することができる。また、本発明は、複数の静止画を1つのテンプレート画像に合成したアルバム画像を作成する目的で使用することに限られず、静止画を1枚ずつ表示するスライドショーを行う際に、撮影順等により決められた画像ファイル名の順番に表示される静止画に色調の統一感を付与するための色調補正、或いは色調の近似する静止画を連続して表示するためにその順番を並べ替えるグルーピングを行う場合に適宜使用することができる。また、本発明は、複数の画像をテンプレート画像に合成するアルバム画像に限らず、例えば、テンプレートが存在せず、複数の画像を1つの画面内に配列させた合成画像からなるアルバム画像を作成することもできる。また、作成されるアルバム画像は、モニタ等の画面にスライドショーとして表示するだけでなく、1枚のプリント写真として出力するようにしてもよい。
アルバム画像作成装置の概略的な構成を示すブロック図である。 ヒストグラムから代表色を決定する手順を説明する概念図である。 テンプレート画像の説明図である。 アルバム画像作成装置の処理の流れを示すフローチャートである。 静止画の色調補正が行われる際の手順の流れを示す概念図である。 静止画のグルーピングが行われる際の手順の流れを示す概念図である。
符号の説明
10 アルバム画像作成装置
12 制御部
13 CPU
14 画像データ読み取り部
15 画像表示部
16 操作パネル
20 代表色検出部
21 目標色検出部
22 色較差演算部
23 色調補正部
24 画像振り分け部
25 アルバム画像合成部
LA1,LA2,LA3 レイアウト領域
BA1 背景領域
PG1 アルバム作成プログラム
PD1 画像データ
AD1 アルバム画像データ

Claims (7)

  1. 画像データからなる静止画に対し、指定された特定の目標色に基づく色調補正を行う画像処理装置において、
    1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、
    前記目標色と前記代表色とを比較して得られる色較差から、前記静止画の色調補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記色調補正量に基づいて前記静止画に色調補正を行う色調補正手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色較差が所定の基準範囲内にあるか否かを判定する色較差判定手段と、
    前記色較差が前記基準範囲外である場合、色調補正を禁止する補正禁止手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 複数の静止画から求められる各代表色を平均することにより、前記目標色を算出する目標色算出手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 画像データからなる静止画を1画面内に複数配列し、前記複数の静止画の合成画像を作成する画像合成装置において、
    1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、
    指定される特定の目標色と各静止画の代表色とを比較して得られる色較差が、所定の基準範囲内にあるか否かを判定する較差判定手段と、
    色較差が前記基準範囲内であると判定された近似色グループと、前記基準範囲外であると判定された非近似色グループとに複数の静止画をそれぞれ振り分ける振り分け手段と、
    同じグループの静止画を1画面内に配列した合成画像を作成する画像合成手段とを備えたことを特徴とする画像合成装置。
  5. 複数の静止画から求められる各代表色を平均することにより、前記目標色を算出する目標色算出手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の画像合成装置。
  6. 画像データからなる静止画に対し、指定される特定の目標色に基づく色調補正を行うための画像処理プログラムにおいて、
    1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、
    前記目標色と前記代表色とを比較して得られる色較差から、前記静止画の色調補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記色調補正量に基づいて前記静止画に色調補正を行う色調補正手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  7. 画像データからなる静止画を1画面内に複数配列し、前記複数の静止画の合成画像を作成するための画像合成プログラムにおいて、
    1コマの静止画を画素ごとに複数の色成分に分解し、各色成分の度数分布を求め、各度数分布の代表値の組み合わせから得られる色を前記静止画の代表色として検出する代表色検出手段と、
    指定される特定の目標色と各静止画の代表色とを比較して得られる色較差が、所定の基準範囲内にあるか否かを判定する較差判定手段と、
    色較差が前記基準範囲内であると判定された近似色グループと、前記基準範囲外であると判定された非近似色グループとに複数の静止画をそれぞれ振り分ける振り分け手段と、
    同じグループの静止画を1画面内に配列した合成画像を作成する画像合成手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする画像合成プログラム。
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