JP2006343375A - フォトニック結晶の屈折率制御方法 - Google Patents

フォトニック結晶の屈折率制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 特別な装置を必要とせずに簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能なフォトニック結晶の屈折率制御方法を提供すること。
【解決手段】 球状シリカ系メソ多孔体からなるフォトニック結晶の屈折率の制御方法であって、前記球状シリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に導入可能な物質を該メソ細孔内に導入することによってフォトニック結晶の屈折率を制御することを特徴とするフォトニック結晶の屈折率制御方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フォトニック結晶の屈折率制御方法に関する。
近年、触媒、記録材料、センサー、電子デバイス、光デバイス等の幅広い分野において、微粒子の三次元周期構造を利用する研究が盛んである。特に、光学材料分野ではフォトニック結晶への関心が高まり、微粒子の規則配列体から2次元あるいは3次元のフォトニック結晶を製造する研究も盛んに行われている。ここで、フォトニック結晶とは、屈折率の異なった二つ以上の材料を周期的に配列した結晶である。このような規則的な周期構造によって、フォトニック結晶は従来の光学材料においては得られなかった特性を発揮する。このようなフォトニック結晶の最も特徴的な点としてはフォトニックバンドギャップが挙げられる。フォトニックバンドギャップとは、光がフォトニック結晶内を進む場合に伝播できない光のエネルギー帯であり、このようなエネルギー帯に相当する波長の光はフォトニック結晶を透過することができない。そのため、このようなフォトニック結晶においては、例えばフォトニック結晶中に欠陥を導入し、フォトニックバンドギャップに相当する波長を持つ光をフォトニック結晶中の欠陥部分のみを透過させることで、微小領域における光の制御を可能としている。このような特徴を有するフォトニック結晶は光学分野において非常に有用であり、特にラボスケールでの検討が可能なポリスチレンやシリカ等の球状微粒子が配列されたフォトニック結晶への期待が高まっている。
例えば、特開2004−240008号公報(特許文献1)において、微粒子が3次元的に規則的に配列してなる微粒子構造体において、材質aからなる微粒子1および材質bの芯と材質cの外殻からなる多重構造を有する微粒子2とから形成され、且つ、前記微粒子1と前記微粒子2は同一粒子径且つ同一形状を有し、前記微粒子2が任意の箇所に導入されている微粒子構造体が開示されている。しかしながら、このような特許文献1に記載の微粒子構造体においては、その製造工程が煩雑であり実用的なものではなかった。また、このような微粒子構造体においては、その製造後において屈折率を任意に変化させることができなかった。
また、特開2005−82746号公報(特許文献2)においては、架橋した親水性有機高分子化合物と、無機酸化物とが一体化されてなる層と、前記層中に包含された微粒子とからなり、且つ前記微粒子が三次元周期をもって配列してなる三次元周期構造体が開示されている。しかしながら、このような特許文献2に記載の三次元周期構造体においては、その製造に多くの製造工程を経る必要があり、工程が煩雑であるばかりか、コアシェル粒子の配列方法が不明瞭であるため、高い規則性を持つ配列体が得られていなかった。また、このような三次元周期構造体においては、一度製造した配列体の構成を変化させることはできないことから製造後に屈折率を任意に変化させることができなかった。
また、特開2004−46224号公報(特許文献3)においては、同じ粒径の微粒子を周期配列して成るオパール構造体の各微粒子間に前記微粒子より粒径が小さく、且つ、前記微粒子とは異なる成分のナノサイズ粒子を充填して粒子膜を形成し、次いで、前記粒子膜から前記微粒子を除去することにより球状の空間が周期的に配列された逆オパール構造体を形成し、前記逆オパール構造体の各球状空間に、光異性化を起こす化合物とネマチック液晶との混合物を充填して成る光応答型液晶入りフォトニック結晶が開示されている。しかしながら、特許文献3に記載のフォトニック結晶においては、光応答性を得ることができるが波長の制御が用いるポリスチレン粒子径で決定されるため、一つの波長のみスイッチングが可能であるに過ぎず、フォトニック結晶を製造した後において任意に屈折率を変化させることはできなかった。
さらに、構造体を製造した後で、屈折率ではなくて配列体の間隔を変えることでフォトニック結晶を製造する方法も報告されている(S.H.Foulger,P.Jiang,A.Lattam,D.W.Smith Jr,J.Ballato,D.E.Dausch,S.Grego,B.R.Stoner.,”Photonic Crystal Composites with Reversible High−Frequency Stop Band Shifts”,Adv.Mater,2003年発行,No15,P685−P689(非特許文献1)参照)。このようなフォトニック結晶においては、コロイド粒子の規則配列体を鋳型として、隙間にハイドロジェルを導入して強固な構造体を作製し、このハイドロジェルが溶媒を吸着して膨潤する特性を利用して、粒子間隔の制御を試みている。しかしながら、ハイドロジェルの膨潤特性を利用するために、利用できる溶媒には制約があった。また、鋳型となるコロイド結晶を作製するにあたって多大な時間を必要であった。さらに、密に充填した粒子の隙間に有機又は無機材料を充填するため、充填する物質によっては均一に奥まで充填することが困難であった。
また、特開2003−202402号公報(特許文献4)においては、基板中あるいは基板上に光学媒質を周期的に配列させた周期性構造物の周期性構造を制御する方法であって、前記周期性構造物に外場を印加する工程を具備し、それにより基板に寸法変化を生じさせる周期性構造物の周期性構造制御方法が開示されている。しかしながら、このような周期性構造制御方法においては、磁場を印加するためには、専門の装置が必要となるためコストが嵩んでしまう。また、磁歪材料基板と非磁性基板の2種類の基板に対して粒子を規則的に配列させる必要があるため、その製造工程も煩雑であった。
特開2004−240008号公報 特開2005−82746号公報 特開2004−46224号公報 特開2003−202402号公報 S.H.Foulger,P.Jiang,A.Lattam,D.W.Smith Jr,J.Ballato,D.E.Dausch,S.Grego,B.R.Stoner.,"Photonic Crystal Composites with Reversible High−Frequency Stop Band Shifts"Adv.Mater,2003年発行,No15,P685−P689
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、特別な装置を必要とせずに簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能なフォトニック結晶の屈折率制御方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、先ず、球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させることで、雰囲気や圧力等に応じて様々な物質を吸着させることが可能なフォトニック結晶が得られ、このようにして得られるフォトニック結晶のメソ細孔内に様々な物質を導入することによって、フォトニック結晶の屈折率を任意に制御することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のフォトニック結晶の屈折率制御方法は、球状シリカ系メソ多孔体が配列してなるフォトニック結晶の屈折率の制御方法であって、前記球状シリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に導入可能な物質を該メソ細孔内に導入することによってフォトニック結晶の屈折率を制御することを特徴とする方法である。
上記本発明においては、前記球状シリカ系メソ多孔体の平均粒径が0.01〜3μmであり、且つ、前記球状シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径が1.8〜5nmであることが好ましい。
上記本発明にかかる前記メソ細孔内に導入可能な物質としては、水、有機溶媒、金属、金属化合物、錯体及び有機色素からなる群から選択される少なくとも一種の物質であることが好ましい。
上記本発明にかかる前記メソ細孔内に導入可能な物質としては、前記メソ細孔内に脱着可能な物質であることが好ましい。
なお、本発明のフォトニック結晶の屈折率制御方法によって、簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を変化させることが可能となる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、通常、球状粒子を用いたフォトニック結晶は、球状粒子の配列が最密充填構造で並んでおり、構造中における球状粒子の占める割合は約26%である。そして、このようなフォトニック結晶におけるストップバンドの波長は、下記のブラッグの回折式(1)で規定される。また、例えば細孔内に導入する物質が1種類である場合の配列体の屈折率は下記式(2)、(3)で示される。
λ=2×(2/3)1/2d{(neff−sinθ}1/2 (1)
(neff)={0.26×n +0.74×(n多孔体1/2 (2)
(n多孔体)={V×n +(1−V)×(n酸化物)}1/2 (3)
(式(1)〜(3)中、λはピーク波長を示し、dは球状粒子の粒子径を示し、θは光の入射角を示し、(neff)は式(2)で求められるフォトニック結晶全体の屈折率を示し、nは配列体の存在する雰囲気(空気)の屈折率を示し、n多孔体は球状シリカ系メソ多孔体の屈折率を示し、Vは球状シリカ系メソ多孔体の全体積に占める細孔容積の割合を示し、nはメソ細孔内に充填する物質の屈折率を示し、n酸化物は球状シリカ系メソ多孔体の原料として用いられるシリカ自体の屈折率を示す。)
本発明においては、配列されている球状粒子が球状シリカ系メソ多孔体であるので、球状シリカ系メソ多孔体の全体積に占める細孔容積の割合(V)やメソ細孔内に充填する物質の屈折率nを変化させることにより、前記式(2)及び(3)に従って容易にフォトニック結晶全体の屈折率neffを直接変化させることが可能となる。このように、本発明に用いられるフォトニック結晶においては、球状シリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に様々な物質を導入することができるため、屈折率を固定させることなく任意に変化させることができるものと本発明者らは推察する。また、本発明においては、前記球状シリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に脱着可能な物質を、前記メソ細孔内に導入し、その濃度を増減させたり、他の物質と置換したりすることで、よりダイナミックに屈折率を変化させることが可能となるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、特別な装置を必要とせずに簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能なフォトニック結晶の屈折率制御方法を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明に用いられる球状シリカ系メソ多孔体について説明する。本発明に用いられる球状シリカ系メソ多孔体は、均一で規則的なチャンネルのメソ細孔を有する球状シリカ系メソ多孔体であればよく特に制限されないが、以下に詳述するものが好ましい。このような球状シリカ系メソ多孔体を用いることで、フォトニック結晶を製造した後において、任意の条件下でメソ細孔内に様々な物質を吸着又は導入することが可能となる。
本発明に好適な球状シリカ系メソ多孔体は、平均粒径が0.01〜3μm(より好ましくは0.1〜1μm)のものである。このような球状シリカ系メソ多孔体の平均粒径が前記下限未満では、合成時において、粒子を合成液から分離する過程が困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると粒子の大きさが光の波長に比較して非常に大きいためフォトニック結晶として機能しなくなる傾向にある。
また、本発明に好適な球状シリカ系メソ多孔体は、中心細孔直径が1.8〜5nmのものである。このような球状シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径が前記下限未満では、物質を導入するために有効な細孔容量が十分に得られなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると得られる細孔径の均一性が低下しやすくなる傾向にある。
また、本発明に用いられる球状シリカ系メソ多孔体としては、用いられる全ての球状シリカ系メソ多孔体のうちの90質量%以上が、前記平均粒径の±10%の範囲内の粒径を有しているものであることが好ましい。このようにして、前記平均粒径の±10%の範囲内の粒径を有している球状シリカ系メソ多孔体を90質量%以上の割合で用いることで、均一に前記球状シリカ系メソ多孔体が配列されたフォトニック結晶を製造することが可能となり、光学デバイス等に前記フォトニック結晶をより好適に使用することが可能となる。
ここで、本発明でいう「球状」とは、真の球体に限定されるものではなく、最小直径が最大直径の80%以上(好ましくは90%以上)である略球体も包含するものである。また、略球体の場合、その粒径は原則として最小直径と最大直径との平均値をいう。更に、前記中心細孔直径とは、細孔容積(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)を細孔直径(D)に対してプロットした曲線(細孔径分布曲線)の最大ピークにおける細孔直径である。なお、細孔径分布曲線は、次に述べる方法により求めることができる。すなわち、シリカ系メソ多孔体粒子を液体窒素温度(−196℃)に冷却して窒素ガスを導入し、定容量法或いは重量法によりその吸着量を求め、次いで、導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットし、吸着等温線を得る。この吸着等温線を用い、Cranston−Inklay法、Pollimore−Heal法、BJH法等の計算法により細孔径分布曲線を求めることができる。
また、前記球状シリカ系メソ多孔体としては、細孔径分布曲線における中心細孔直径の±40%の範囲に全細孔容積の60%以上が含まれるものがより好ましい。このような条件を満たすシリカ系メソ多孔体粒子は、細孔の直径が非常に均一である。そして、このような細孔の直径が均一な球状シリカ系メソ多孔体を用いることで、前記細孔の奥まで均一に様々な物質を導入することが可能となり、屈折率の制御がより効率的に行えるフォトニック結晶を製造することが可能となる。また、このような球状シリカ系メソ多孔体の比表面積については特に制限はないが、700m2/g以上であることが好ましい。比表面積は、吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。
さらに、このような球状シリカ系メソ多孔体としては、そのX線回折パターンにおいて1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有することが好ましい。X線回折ピークはそのピーク角度に相当するd値の周期構造が試料中にあることを意味する。したがって、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークがあることは、細孔が1nm以上の間隔で規則的に配列していることを意味する。
また、このような球状シリカ系メソ多孔体が有する細孔は、多孔体の表面のみならず内部にも形成される。かかる多孔体における細孔の配列状態(細孔配列構造又は構造)は特に制限されないが、2d−ヘキサゴナル構造、3d−ヘキサゴナル構造又はキュービック構造であることが好ましい。また、このような細孔配列構造は、ディスオーダの細孔配列構造を有するものであってもよい。
ここで、多孔体がヘキサゴナルの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が六方構造であることを意味する(S.Inagaki,et
al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,680,1993;S.Inagaki,et al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,1449,1996、Q.Huo,et al.,Science,268,1324,1995参照)。また、多孔体がキュービックの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が立方構造であることを意味する(J.C.Vartuli,et al.,Chem.Mater.,6,2317,1994;Q.Huo,et al.,Nature,368,317,1994参照)。また、多孔体がディスオーダの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が不規則であることを意味する(P.T.Tanev,et al.,Science,267,865,1995;S.A.Bagshaw,et al.,Science,269,1242,1995;R.Ryoo,et al.,J.Phys.Chem.,100,17718,1996参照)。また、前記キュービック構造は、Pm−3n、Im−3m又はFm−3m対称性であることが好ましい。前記対称性とは、空間群の表記法に基づいて決定されるものである。
以上、本発明に好適に用いられる球状シリカ系メソ多孔体について説明したが、次に、このような球状シリカ系メソ多孔体を製造するための好適な製造方法の一実施形態を説明する。すなわち、本発明に好適に用いられる球状シリカ系メソ多孔体を製造するための好適な製造方法としては、溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去して球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程とを含む方法が挙げられる。以下に、第1の工程と、第2の工程とを分けて説明する。
(第1の工程)
このような球状シリカ系メソ多孔体の製造方法においては、先ず、溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る(第1の工程)。
前記シリカ原料は、反応によりケイ素酸化物(ケイ素複合酸化物を含む)を形成可能なものであればよく特に制限されないが、反応効率や得られるケイ素酸化物の物性の観点から、アルコキシシラン、ケイ酸ナトリウム、層状シリケート、シリカ、またはこれらの任意の混合物を用いることが好ましく、中でもアルコキシシランを用いることがより好ましい。
このようなアルコキシシランとしては、アルコキシ基を4個有するテトラアルコキシシラン、アルコキシ基を3個有するトリアルコキシシラン、アルコキシ基を2個有するジアルコキシシランを用いることができる。アルコキシ基の種類は特に制限されないが、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のようにアルコキシ基中の炭素原子の数が比較的少ないもの(炭素数として1〜4程度のもの)が反応性の点から有利である。また、アルコキシシランが有するアルコキシ基が3または2個である場合は、アルコキシシラン中のケイ素原子には有機基、水酸基等が結合していてもよく、当該有機基はアミノ基やメルカプト基等の官能基をさらに有していてもよい。
また、前記テトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等が挙げられ、前記トリアルコキシシランとしては、トリメトキシシラノール、トリエトキシシラノール、トリメトキシメチルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、前記ジアルコキシシランとしては、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン等が挙げられる。
さらに、このようなアルコキシシランは、単独で用いることもできるが2種類以上を組み合わせて用いることも可能である。また、上記のアルコキシ基を2〜4個有するアルコキシシランは、アルコキシ基を1個有するモノアルコキシシランと組み合わせて使用することも可能である。このようにして用いることのできるモノアルコキシシランとしては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、3−クロロプロピルジメチルメトキシシラン等が挙げられる。
アルコキシシランは、加水分解によりシラノール基を生じ、生じたシラノール基同士が縮合することによりケイ素酸化物が形成される。この場合において、分子中のアルコキシ基の数が多いアルコキシシランは、加水分解および縮合で生じる結合が多くなる。したがって、本発明において、アルコキシ基の多いテトラアルコキシシランをアルコキシシランとして用いることが好ましく、テトラアルコキシシランとしては、反応速度の観点からテトラメトキシシランまたはテトラエトキシシランを用いることが特に好ましい。
また、前記シリカ原料として用いられるケイ酸ナトリウムとしては、メタケイ酸ナトリウム(NaSiO)、オルトケイ酸ナトリウム(NaSiO)、二ケイ酸ナトリウム(NaSi)、四ケイ酸ナトリウム(NaSi)等が挙げられる。ケイ酸ナトリウムとしては、このような単一物質の他、水ガラス(NaO・nSiO、n=2〜4)等のように組成が場合により異なるものを使用することもできる。
さらに、前記層状シリケートとしては、カネマイト(NaHSi・3HO)、二ケイ酸ナトリウム結晶(α、β、γ、δ−NaSi)、マカタイト(NaSi・5HO)、アイアライト(NaSi17・xHO)、マガディアイト(NaSi1417・xHO)、ケニヤイト(NaSi2041・xHO)等が挙げられる。また、セピオライト、モンモリロナイト、バーミキュライト、雲母、カオリナイト、スメクタイト等の粘土鉱物を酸性水溶液で処理してシリカ以外の元素を除去したものも層状シリケートとして使用可能である。
前記シリカ原料として用いられるシリカとしては、Ultrasil(Ultrasil社)、Cab−O−Sil(Cabot社)、HiSil(Pittsburgh Plate Glass社)等の沈降性シリカ;コロイダルシリカ;Aerosil(Degussa−Huls社)等のフュームドシリカを挙げることができる。
上記のシリカ原料は、単独で用いることもできるが2種類以上を組み合わせて用いることも可能である。但し、2種類以上のシリカ原料を用いる場合は、製造時の反応条件が複雑化することがあるため、シリカ原料は単独のものを使用することが好ましい。
また、前記界面活性剤は、下記一般式(1)で表されるアルキルアンモニウムハライドである。
[式中、R1、R2およびR3は同一でも異なっていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Xはハロゲン原子、nは13〜25の整数をそれぞれ示す。]
このように、一般式(1)におけるR、R、Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を示す。このようなアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、これらが一分子中に混在してもよいが、界面活性剤分子の対称性の観点からR、R、Rは全て同一であることが好ましい。界面活性剤分子の対称性が優れる場合は、界面活性剤同士の凝集(ミセルの形成等)が容易となる傾向にある。更に、R、R、Rのうち少なくとも1つはメチル基であることが好ましく、R、R、Rの全てがメチル基であることがより好ましい。
また、一般式(1)におけるnは13〜25の整数を示し、13〜17の整数であることがより好ましい。前記nが12以下であるアルキルアンモニウムハライドでは、球状の多孔体は得られるものの、中心細孔直径が1.8nmより小さくなってしまい、分子量の大きい物質を細孔内に導入することができなくなる。他方、前記nが26以上のアルキルアンモニウムハライドでは、界面活性剤の疎水性相互作用が強すぎるため、層状の化合物が生成してしまい、球状の多孔体を得ることができなくなる。
更に、一般式(1)におけるXはハロゲン原子を示し、このようなハロゲン原子の種類は特に制限されないが、入手の容易さの観点からXは塩素原子または臭素原子であることが好ましい。
したがって、上記一般式(1)で表される界面活性剤としては、R、R、Rの全てがメチル基でありかつ炭素数14〜26の長鎖アルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウムハライドであることが好ましく、中でもテトラデシルトリメチルアンモニウムハライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムハライド、エイコシルトリメチルアンモニウムハライド、ドコシルトリメチルアンモニウムハライドがより好ましい。
このような界面活性剤は、シリカ原料と共に溶媒中で複合体を形成する。複合体中のシリカ原料は反応によりケイ素酸化物へと変化するが、界面活性剤が存在している部分ではケイ素酸化物が生成しないため、界面活性剤が存在している部分に孔が形成されることになる。すなわち、界面活性剤はシリカ原料中に導入されて孔形成のためのテンプレートとして機能する。また、このような界面活性剤は1種類もしくは2種類以上を組み合わせて用いることが可能であるが、上記のように界面活性剤はシリカ原料の反応生成物に孔を形成させる際のテンプレートとして働き、その種類は多孔体の孔の形状に大きな影響を与えるため、より均一な球状多孔体が得るためには、界面活性剤は1種類のみを用いることが好ましい。
前記シリカ原料および前記界面活性剤を混合するための溶媒として、水とアルコールとの混合溶媒を用いる。このようなアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、エチレングリコール、グリセリンが挙げられ、シリカ原料の溶解性の観点からメタノールまたはエタノールが好ましい。
そして、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を合成する際に、アルコールの含有量が45〜80容量%の水/アルコール混合溶媒を用いることが重要であり、アルコールの含有量が50〜70容量%のものを用いることがより好ましい。このように比較的多量のアルコールを含有する混合溶媒を使用することにより、均一な球状体の発生及び成長が実現され、得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径が高度に均一に制御されることとなる。アルコールの含有量が45容量%未満の場合は、粒径及び粒径分布の制御が困難となり、得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。他方、アルコールの含有量が80容量%を超える場合も、粒径及び粒径分布の制御が困難となり、得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。
また、前記の水とアルコールとの比率を変化させることにより、粒径の均一性は高水準に保持しつつ、得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径を容易に制御することができる。すなわち、水の比率が高い場合は多孔体が析出し易くなるために粒径が小さくなり、逆にアルコールの比率が高い場合は大きい粒径の多孔体を得ることができる。
更に、前記シリカ原料および前記界面活性剤を前記混合溶媒中で混合して多孔体前駆体粒子を得る際に、上述した界面活性剤の濃度を溶液の全容量を基準として0.003〜0.03mol/L(好ましくは、0.01〜0.02mol/L)とし、上述したシリカ原料の濃度を溶液の全容量を基準として0.005〜0.03mol/L(好ましくは、0.008〜0.015mol/L)とする必要がある。このように界面活性剤およびシリカ原料の濃度を厳密に制御することによって、前述の混合溶媒を使用することと相俟って均一な球状体の発生及び成長が実現され、得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径が高度に均一に制御されることとなる。界面活性剤の濃度が0.003mol/L未満の場合は、テンプレートとなるべき界面活性剤の量が不足するために良好な多孔体を得ることができず、更に粒径及び粒径分布の制御が困難となって得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。他方、界面活性剤の濃度が0.03mol/Lを超える場合は、形状が球状である多孔体を高比率で得ることができず、更に粒径及び粒径分布の制御が困難となって得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。また、シリカ原料の濃度が0.005mol/L未満の場合は、形状が球状である多孔体を高比率で得ることができず、更に粒径及び粒径分布の制御が困難となって得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。他方、シリカ原料の濃度が0.03mol/Lを超える場合は、テンプレートとなるべき界面活性剤の比率が不足するために良好な多孔体を得ることができず、更に粒径及び粒径分布の制御が困難となって得られる球状シリカ系メソ多孔体の粒径の均一性が低くなる。
また、前記シリカ原料および前記界面活性剤を混合する際に、塩基性条件下で混合することが好ましい。シリカ原料は、一般に塩基性条件下においても酸性条件下においても反応が生じケイ素酸化物へと変化するが、前記シリカ原料と前記界面活性剤の濃度は従来技術の方法に比較してかなり低いものとなっているために、酸性条件下では反応がほとんど進行しない。したがって、前記シリカ原料および前記界面活性剤を混合する際には、塩基性条件下でシリカ原料を反応させることが好ましい。なお、シリカ原料は、酸性条件で反応させる場合よりも塩基性条件で反応させる場合の方がケイ素原子の反応点が増加し、耐湿性や耐熱性等の物性に優れたケイ素酸化物を得ることができるため、塩基性条件下で混合することはこの点においても有利である。
前記混合溶媒を塩基性にするためには、通常、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性物質を添加する。反応時の塩基性条件に関しては特に制限されないが、添加する塩基性物質のアルカリ当量を全シリカ原料中のケイ素原子モル数で除した値が0.1〜0.9となるようにすることが好ましく、0.2〜0.5となるようにすることがより好ましい。添加する塩基性物質のアルカリ当量を全シリカ原料中のケイ素原子モル数で除した値が0.1未満である場合は、収率が低下してしまう傾向があり、他方、0.9を超える場合は、多孔体の形成が困難となる傾向がある。
また、前述の第1の工程における反応条件(反応温度、反応時間等)は特に制限されず、反応温度としては、例えば−20℃〜100℃(好ましくは0℃〜80℃、より好ましくは10℃〜40℃)とすることができる。また、反応は攪拌状態で進行させることが好ましい。具体的な反応条件は、用いるシリカ原料の種類等に基づいて決定することが好ましい。
すなわち、シリカ原料としてアルコキシシランを用いる場合は、例えば、以下のようにして多孔体前駆体粒子を得ることができる。先ず、水とアルコールの混合溶媒に対して、界面活性剤および塩基性物質を添加して界面活性剤の塩基性溶液を調製し、この溶液にアルコキシシランを添加する。添加されたアルコキシシランは溶液中で加水分解(または、加水分解および縮合)するために、添加後数秒〜数十分で白色粉末が析出する。この場合において、反応温度は0℃〜80℃とすることが好ましく、10℃〜40℃とすることがより好ましい。また、溶液は攪拌することが好ましい。
沈殿物が析出した後、0℃〜80℃(好ましくは10℃〜40℃)で1時間〜10日、溶液をさらに攪拌してシリカ原料の反応を進行させる。攪拌終了後、必要に応じて室温で一晩放置して系を安定化させ、得られた沈殿物を必要に応じてろ過および洗浄することによって多孔体前駆体粒子が得られる。
また、シリカ原料として、アルコキシシラン以外のシリカ原料(ケイ酸ナトリウム、層状シリケートまたはシリカ)を用いる場合は、シリカ原料を、界面活性剤を含有する水とアルコールの混合溶媒に添加し、シリカ原料中のケイ素原子と等モル程度になるように、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性物質をさらに添加して均一な溶液を調製する。その後、希薄酸溶液をシリカ原料中のケイ素原子に対して1/2〜3/4倍モル添加するという方法により多孔体前駆体粒子を作製することができる。塩基性物質は、シリカ原料中に既に形成されているSi−(O−Si)結合の一部を切断する目的のために過剰分必要となるが、その過剰分を酸により中和する必要がある。酸としては、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸等の有機酸のいずれを用いてもよい。
(第2の工程)
次に、第2の工程においては、前記第1の工程で得られた多孔体前駆体粒子に含まれる界面活性剤を除去して球状シリカ系メソ多孔体を得る。このように界面活性剤を除去する方法としては、例えば、焼成による方法、有機溶媒で処理する方法、イオン交換法等を挙げることができる。
焼成による方法においては、多孔体前駆体粒子を300〜1000℃、好ましくは400〜700℃で加熱する。加熱時間は30分程度でもよいが、完全に界面活性剤を除去するには1時間以上加熱することが好ましい。また、焼成は空気中で行うことが可能であるが、多量の燃焼ガスが発生するため、窒素等の不活性ガスを導入して行ってもよい。また、有機溶媒で処理する場合は、用いた界面活性剤に対する溶解度が高い良溶媒中に多孔体前駆体粒子を浸漬して界面活性剤を抽出する。イオン交換法においては多孔体前駆体粒子を酸性溶液(少量の塩酸を含むエタノール等)に浸漬し、例えば50〜70℃で加熱しながら攪拌を行う。これにより、多孔体前駆体粒子の孔中に存在する界面活性剤が水素イオンでイオン交換される。なお、イオン交換により孔中には水素イオンが残存することになるが、水素イオンのイオン半径は十分小さいため孔の閉塞の問題は生じない。
このような製造方法により、本発明に好適な球状シリカ系メソ多孔体を製造することができる。すなわち、前述の製造方法によって、平均粒径が0.01〜3μmである球状シリカ系メソ多孔体であって、得られる全粒子の90質量%以上(好ましくは95質量%以上)が平均粒径の±10%の範囲内の粒径を有するという極めて粒径の均一性が高く、しかも中心細孔直径が1.8〜5nmと比較的大きい球状シリカ系メソ多孔体を得ることができる。
また、このようにして得られる球状シリカ系メソ多孔体は、前記界面活性剤を鋳型として前記シリカ源を原料として作製されるものであり、ケイ素原子が酸素原子を介して結合した骨格−Si−O−を基本とし、高度に架橋した網目構造を有しているものとなる。更に、このようなシリカ系材料は、ケイ素原子及び酸素原子を主成分とするものであればよく、ケイ素原子の少なくとも一部が有機基の2箇所以上で炭素−ケイ素結合を形成しているものでもよい。また、このような有機基としては、例えば、アルカン、アルケン、アルキン、ベンゼン、シクロアルカン等の炭化水素から2つ以上の水素がとれて生じる2価以上の有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、有機基は、アミド基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、スルフォン基、カルボキシル基、エーテル基、アシル基、ビニル基等を有するものであってもよい。
次に、本発明に用いられるフォトニック結晶について説明する。本発明に用いられるフォトニック結晶は、前述のような球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列してなるものである。そのため、本発明に用いられるフォトニック結晶は、配列された球状シリカ系メソ多孔体の細孔内に様々な物質を吸着させることができ、配列体作製後においても屈折率を任意に制御することが可能なものとなる。
また、このようなフォトニック結晶における球状シリカ系メソ多孔体の配列形態は、基板上に球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させた形態であればよく特に制限されず、基板上に規則的に前記球状シリカ系メソ多孔体を1層配列させた平面的な配列形態であっても、複数層配列させた立体的な配列形態であってもよい。また、このような立体的な配列形態としては、例えば、六方最密構造や立方最密構造のような配列形態が挙げられる。
このようなフォトニック結晶を製造するために採用される球状シリカ系メソ多孔体を基板上に配列する方法は基板上に球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させることが可能な方法であればよく特に制限されず、従来公知の球状シリカ系メソ多孔体の配列方法を適宜採用することが可能である。
このような球状シリカ系メソ多孔体を配列する方法としては、具体的には、重力沈降などの粒子の自己集積を用いたり、外部から電気や磁場などの外力を強制的に与えたり、スピンコート、ディップコートなどを採用したりすることにより基板上に球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させる方法や、マイクロピンセットを用いて基板上に球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させる方法等が挙げられる。このような球状シリカ系メソ多孔体を配列する方法としては、配列体作製後に細孔内へ任意に物質を導入するという観点から、例えば、良好に分散させた球状シリカ系メソ多孔体の分散液を2枚のガラス板の間に充填して溶媒を蒸発させることで基板上に球状シリカ系メソ多孔体を規則的に配列させる方法を採用することが好ましい。
また、このようなフォトニック結晶を製造する際に用いる基板としては、コロイド粒子が規則配列しやすいものであれば特に制限されず、ガラス基板の他、シリコンウェーハ等を用いることができる。
以上、本発明に用いられる球状シリカ系メソ多孔体について説明したが、次に、本発明のフォトニック結晶の屈折率制御方法について説明する。すなわち、本発明のフォトニック結晶の屈折率制御方法は、球状シリカ系メソ多孔体からなる前記フォトニック結晶のメソ細孔内に、前記メソ細孔内に導入可能な物質を導入する方法である。このような屈折率の制御方法によって、特別な装置を必要とせずに簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能となる。
本発明に用いられる前記メソ細孔内に導入可能な物質としては、前記球状シリカ系メソ多孔体が有するメソ細孔内に導入可能な物質であればよく特に制限されないが、水、有機溶媒、金属、金属化合物、錯体及び有機色素からなる群から選択される少なくとも一種の物質を用いることが好ましい。
このような有機溶媒としては、トルエン、ベンゼン、アセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ヘキサン、クロロホルム等が挙げられ、前記金属としては、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)等が挙げられ、前記金属化合物としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(Fe)、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)等が挙げられる。また、前記錯体としては、ポルフィリン錯体、クロロフィル誘導体、ルテニウム(Ru)錯体等が挙げられ、前記有機色素としては、Rhodamine 6G、Rhodamine B、メチレンブルー、クマリン、エオシン等が挙げられる。また、このようなメソ細孔内に導入可能な物質は、1種を単独で、又は2種以上を混合して導入させることもできる。また、このようなメソ細孔内に導入可能な物質を2種以上混合して用いる場合には、それらの物質を溶液又は分散液の状態にして用いることも可能である。
また、前記メソ細孔内に導入可能な物質としては、前記メソ細孔内に脱着可能な物質がより好ましい。このようにしてメソ細孔内に脱着可能な物質を用いることで、フォトニック結晶の使用状況に応じて、その屈折率を任意に、しかも可逆的に変化(増減)させることが可能となる。このようなメソ細孔内に脱着可能な物質としては、例えば、水、トルエンやベンゼン等の粘性の低い有機溶媒及び、それらに対する溶解性の高い錯体や色素等が挙げられる。
前記フォトニック結晶のメソ細孔内に導入可能な物質を前記メソ細孔内に導入するための方法(以下、単に「導入方法」と記載する。)としては特に制限されず、前記メソ細孔内に導入可能な物質の種類や、目的とする屈折率の値等に応じ、適宜好適な方法を選択する。このような導入方法としては、前記メソ細孔内に導入する物質自体の気体又は液体中、あるいは、前記メソ細孔内に導入する物質を含有する気体又は液体中に前記フォトニック結晶を静置する方法を挙げることができる。このような導入方法としては、例えば、前記メソ細孔内に導入する物質として水を使用する場合、前記フォトニック結晶を所定条件の恒温恒湿槽内に静置したり、適切な装置を用いて蒸気を流通させたりする方法を挙げることができる。また、前記メソ細孔内に導入する物質として疎水性の強い物質を使用する場合には、先ず、前記フォトニック結晶の前記メソ細孔内にカップリング剤(例えばシランカップリング剤)を導入して細孔内部を疎水化した後に、前記フォトニック結晶を疎水性の強い物質を含有する気体又は液体中に静置して、前記フォトニック結晶のメソ細孔内に疎水性の強い物質を導入する方法を採用することが好ましい。このようにして、先ず、前記フォトニック結晶の前記メソ細孔内にカップリング剤を導入して細孔内部を疎水化することで、前記疎水性の強い物質を容易に導入することが可能となる。また、前記フォトニック結晶の前記メソ細孔内に脱着可能な物質を導入した後に、その物質を除去する方法も特に制限されず、導入した物質に応じて適宜好適な方法を選択することができる。
また、前記フォトニック結晶のメソ細孔内に導入可能な物質を前記メソ細孔内に導入する量は特に制限されず、フォトニック結晶を使用する際に要求されるフォトニック結晶の屈折率の値に応じて、その導入量を適宜変化させて用いることとなる。従って、フォトニック結晶の屈折率をある特定の値とするために、その導入量を前記メソ細孔内に導入できる最大限の量とする必要がある場合には、前記メソ細孔内に導入可能な物質を前記最大限の量導入し、他方、フォトニック結晶の屈折率をある特定の値とするために、前記メソ細孔内に導入可能な物質を所定量導入すれば足りる場合には、前記メソ細孔内に導入可能な物質を前記所定量導入することとなる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1:球状シリカ系メソ多孔体の製造)
先ず、水800g及びメタノール800gの混合溶液に対して、ヘキサデシル(界面活性剤)7.04g及び1規定の水酸化ナトリウム9.12gを添加した。これにテトラメトキシシラン(シリカ原料)5.28gを添加して攪拌を続けたところ、テトラメトキシシランは完全に溶解し、約200秒後に白色粉末が析出した。その後、室温下において更に8時間撹拌して一晩(14時間)放置した後、前記混合液を濾過と脱イオン水による洗浄を3回繰り返して白色粉末(多孔体前駆体)を得た。次いで、このようにして得られた白色粉末を熱風乾燥機で3日間乾燥させた後、550℃の温度条件で6時間焼成して前記白色粉末から界面活性剤を含む有機成分を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得た。
このようにして得られた球状シリカ系メソ多孔体のX線回折パターンのグラフを図1に示す。図1に示されたX線回折パターンより、得られた球状シリカ系メソ多孔体は2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有していることが示された。
次に、このような球状シリカ系メソ多孔体の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行った。得られたSEM写真を図2に示す。SEMにより観察された球状シリカ系メソ多孔体は、いずれも球状の形状を有していることが確認された。
更に、25℃の温度条件下において、前記球状シリカ系メソ多孔体の水蒸気吸着等温線の測定を行った。得られた結果を図3に示す。図3に示すように、前記球状シリカ系メソ多孔体は、相対蒸気圧(P/P)の値がすなわち0.3〜0.5の範囲(0.4前後)において、急激な水蒸気吸着量の増加が見られることが確認された。このような事実から、前記相対蒸気圧(P/P)の値が0.3未満の場合においては前記球状シリカ系メソ多孔体の細孔内部には水が一層のみ吸着した状態であることが確認され、他方、曲線が急激に立ち上がっている相対蒸気圧(P/P)の値が0.5を超える場合には、毛管凝縮現象により細孔内部に水蒸気が導入され、前記球状シリカ系メソ多孔体の細孔内部は水蒸気でほぼ100%満たされていることが確認された。また、図3に示すような急激な立ち上がりを有する吸着等温線は、非常に均一なメソ細孔を持つ多孔体に特有のものであることから、前記球状シリカ系メソ多孔体が非常に均一で規則的なチャンネルのメソ細孔を持つことが分かる。
(製造例2:フォトニック結晶の製造)
前記製造例1で得られた球状シリカ系メソ多孔体を用いて、これを水に分散させて分散液を得た後、2枚のガラス板の間にその分散液を充填した。その後、水が蒸発することで、球状シリカ系メソ多孔体が自己集積して配列体が形成され、ガラス基板上に前記球状シリカ系メソ多孔体が配列したフォトニック結晶を得た。
このようにして得られたフォトニック結晶の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行った。得られたSEM写真を図4(倍率20000倍)及び図5(倍率5000倍)に示す。図4及び図5に示す結果からも明らかなように、このようなフォトニック結晶においては、前記球状シリカ系メソ多孔体が広い範囲で規則的に最密構造に配列していることが確認された。
(実施例1)
前記製造例2で得られたフォトニック結晶を用いて、前記フォトニック結晶のメソ細孔内に水蒸気を導入して屈折率を変化させ、前記メソ細孔内部に水蒸気を導入する前後におけるフォトニック結晶の反射スペクトルの測定を行った。すなわち、先ず、真空乾燥により前記フォトニック結晶のメソ細孔内部の水蒸気を十分に除去した後、前記フォトニック結晶の反射スペクトルを測定した。次に、前記フォトニック結晶のメソ細孔の内部に水蒸気を導入するために、前記フォトニック結晶を温度30℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽内に10時間静置した。このようにして前記フォトニック結晶のメソ細孔内部に水蒸気を導入した後に、そのフォトニック結晶の反射スペクトルを測定した。つまり、今回の測定は、図3の水蒸気吸着等温線における相対蒸気圧(P/P)の値が0.25の場合と、0.90の場合にそれぞれ行ったことに相当する。更に、フォトニック結晶の反射スペクトルの測定に際しては、ハロゲンランプ(スポット径:5mm)を光源とし、前記フォトニック結晶に対して、照射する光の入射角をそれぞれ9°、14°、20°、24°、30°、34°と変化させた。そして、前記フォトニック結晶に前記様々な入射角の光を照射して得られた反射スペクトルを、それぞれ記録した。得られた結果のうち、P/Pの値が0.25の場合を図6に、P/Pの値が0.90の場合を図7にそれぞれ示す。
このような図6及び図7に示す結果からも明らかなように、前記フォトニック結晶は、P/Pの値がいずれの値をとる場合であっても、照射された光の入射角度の異同に拘らず、それぞれ明瞭な反射スペクトルのピークが観察され、且つ、照射された光の入射角度が大きくなるにつれて反射スペクトルのピーク位置が低波長側に規則的にシフトしていたことが確認された。このような結果から、真空乾燥機及び水蒸気導入によって前記球状シリカ系メソ多孔体の規則配列が崩れていないことが確認された。また、水蒸気は気体の状態で導入されているので、フォトニック結晶内のメソ細孔内部に水蒸気が導入する際に前記フォトニック結晶の隙間を広げるようなことがなかったことが確認された。このような結果から、水蒸気導入前後では粒子配列体の間隔の変化がないことが分かる。
また、次に、図6及び図7で得られたフォトニック結晶の反射スペクトルのピーク(λ)の位置と、光の入射角θとの関係をプロットしたグラフを図8に示す。図8に示す結果からも明らかなように、光の入射角θに対して得られるλの値は、P/Pの値が0.25の場合と、P/Pの値が0.90の場合における水蒸気導入前後では大きく異なっていた。また、前述のように水蒸気導入前後においてフォトニック結晶を構成する前記球状シリカ系メソ多孔体間の配列間隔(d)は不変であるため、前述のブラッグの回折条件に示したλを変化させるためには、前述のブラッグの回折条件に示したフォトニック結晶全体の屈折率neffが異なっていることが必要になる。実際に、得られた反射スペクトルを解析して前述のブラックの解析条件の式(1)〜(3)に数値を代入して得られるフォトニック結晶全体の屈折率の値はP/Pの値が0.25の場合においてはneff=1.1661±0.00359であり、他方、P/Pの値が0.90の場合においてはneff=1.2348±0.00559であることから、P/Pの値によって、フォトニック結晶全体の屈折率の値が、異なる値となることが分かった。このような事実から、均一で規則的なチャンネルのメソ細孔を有する球状シリカ系メソ多孔体においては、前記メソ細孔内に水等の物質を導入することによってフォトニック結晶の屈折率を任意に制御することが可能であることが確認された。
次に、水蒸気を導入した後の前記フォトニック結晶を再び真空乾燥して同じ測定を繰り返したところ、得られるスペクトルは水蒸気導入前の結果と一致した。このような事実から、蒸気吸着及び真空乾燥による蒸気脱着を繰り返しても、配列体の間隔は変化することなく可逆的に屈折率が変化させることが可能であることが分かった。したがって、前記メソ細孔内に導入可能な物質として、前記メソ細孔内に脱着可能な物質を用いることで、フォトニック結晶の屈折率を任意に可逆的に制御することが可能となることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、特別な装置を必要とせずに簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能なフォトニック結晶の屈折率制御方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明のフォトニック結晶の屈折率制御方法は、簡便な方法でフォトニック結晶の屈折率を任意に変化させることが可能であるため、光スイッチや光変調器等の光デバイスの分野に適用することが特に有用である。
球状シリカ系メソ多孔体のX線回折パターンを示すグラフである。 球状シリカ系メソ多孔体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 球状シリカ系メソ多孔体の水蒸気吸着等温線を示すグラフである。 フォトニック結晶の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率20000倍)である。 フォトニック結晶の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率5000倍)である。 相対蒸気圧(P/P)の値が0.25の場合におけるフォトニック結晶の反射スペクトルを示すグラフである。 相対蒸気圧(P/P)の値が0.90の場合におけるフォトニック結晶の反射スペクトルを示すグラフである。 フォトニック結晶の反射スペクトルのピーク(λ)の位置と、光の入射角θとの関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 球状シリカ系メソ多孔体が配列してなるフォトニック結晶の屈折率の制御方法であって、前記球状シリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に導入可能な物質を該メソ細孔内に導入することによってフォトニック結晶の屈折率を制御することを特徴とするフォトニック結晶の屈折率制御方法。
  2. 前記球状シリカ系メソ多孔体の平均粒径が0.01〜3μmであり、且つ、前記球状シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径が1.8〜5nmであることを特徴とする請求項1に記載のフォトニック結晶の屈折率制御方法。
  3. 前記メソ細孔内に導入可能な物質が、水、有機溶媒、金属、金属化合物、錯体及び有機色素からなる群から選択される少なくとも一種の物質であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトニック結晶の屈折率制御方法。
  4. 前記メソ細孔内に導入可能な物質が、前記メソ細孔内に脱着可能な物質であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のフォトニック結晶の屈折率制御方法。
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