JP2006342696A - 車載用エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンのアイドル時においてバッテリ電圧の安定化を図るとともに、エンジンを好適な状態で運転させる。
【解決手段】エンジン制御システムは、エンジン10の動力により駆動される発電機41と、発電機41により生じた電力により充電されるバッテリ44と、発電機41又はバッテリ44の少なくとも一方からの給電により駆動される電気的負荷42とを備える。ECU50は、エンジン10のアイドル時においてバッテリ電圧検出器45の検出結果を基に検知したバッテリ電圧VBが所定値以下に低下したことを補正実行条件とし、該条件が成立したときにバッテリ電圧VBに基づいてエンジン10の点火時期を進角側に補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用エンジンの制御装置にかかり、特に自動二輪車など小容量のバッテリを備えた車両に好適に用いることのできる車載用エンジンの制御装置に関する。
車両にはエンジンによって駆動される発電機が設けられており、発電機により発電される電気エネルギを利用してヘッドライトなど電気的負荷への電力供給が行われる。また、その電気エネルギによりバッテリが充電される。
一般にエンジンのアイドル時にはエンジンの回転速度が比較的低速となり、発電機は電気的負荷が要求する電力を十分に供給することができない場合がある。その場合にはバッテリに蓄えられた電気エネルギが電気的負荷に供給される。しかしながら自動二輪車等に備えられるバッテリは充電量が少なく、そのようなバッテリは電気的負荷に電気エネルギを供給する際にバッテリ電圧の低下を生じ易い。バッテリ電圧が低下するとエンジンの点火時期など各種制御を行うマイクロコンピュータ等の動作が不安定になり、エンジンの挙動が不安定になるおそれがある。
ところで、エンジンの吸気管に設けたスロットル弁を迂回してバイパス路を配設するとともに、該バイパス路に空気流量を調節する調節弁を設けたISC機構(アイドル回転速度調節機構)と呼ばれるものがある。ISC機構では、調節弁の開度を制御することによってエンジンへの吸気量を調節することができる。例えば特許文献1,2,3では、ISC機構を用いた吸気量制御によりエンジンの回転速度を所定の目標アイドル回転速度にフィードバックする制御方法が示されている。
しかしながら、エンジンの吸気量を増加させてエンジンの回転速度を目標アイドル回転速度にフィードバックする制御方法では、吸気量の増加に伴って燃料消費量が増加する問題がある。
また、例えば小型自動二輪車等ではコスト低減に対する要望が強く、補機類の削減が望まれている。このためISC機構をなくすことが検討されており、ISC機構を具備していない車両においては、エンジンのアイドル時にバッテリ電圧が低下した場合に、エンジンの挙動が不安定になる等の問題が生じる。
特開2003−129888号公報 特開昭63−189650号公報 特開平8−218925号公報
本発明の目的は、エンジンのアイドル時においてバッテリ電圧の安定化を図るとともに、エンジンを好適な状態で運転させることができる車載用エンジンの制御装置を提供することである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
手段1.エンジンの動力により駆動される発電機と、発電機により生じた電力により充電されるバッテリと、発電機又はバッテリの少なくとも一方からの給電により駆動される電気的負荷とを備えた車両に適用され、バッテリからの給電により動作するマイクロコンピュータがその都度のエンジン運転状態に基づいてエンジンの点火時期を制御する。また、マイクロコンピュータは、エンジンのアイドル時でありかつその都度検知したバッテリ電圧が所定値以下に低下したことを条件とし、該条件が成立したときに点火時期を進角側に補正する。
手段1によれば、アイドル時において、点火時期を進角側に補正することによりエンジンの回転速度が上昇する(以下、アイドルアップともいう)。これに伴い発電機が生じる電力が増加し、電気的負荷へ十分な電力が供給されるとともに、バッテリの充電量が増加してバッテリ電圧が回復する。これにより、アイドル時において電気的負荷の電力消費によりバッテリ電圧が低下してもマイクロコンピュータ等の動作が不安定になることはなく、エンジンの挙動が安定する。
さらに、点火時期を進角側に補正することによってエンジンの回転速度を上昇させるため、吸気量の増加によりアイドルアップを行う従来技術とは異なり燃料消費量の増加を招かない。
以上により、エンジンのアイドル時においてバッテリ電圧の安定化を図るとともに、エンジンを好適な状態で運転させることができる。また小型自動二輪車などISC機構を備えない車両においてもアイドルアップを実施することが可能である。
手段2.上記手段1において、都度検知したバッテリ電圧に基づいて点火時期補正量を算出し、該点火時期補正量に基づいて点火時期の進角側に補正する。
手段2によれば、都度検知したバッテリ電圧に基づいて点火時期補正量を算出することにより、バッテリ電圧の低下の度合いに応じてエンジンの回転速度の上昇具合を調節できる。このためバッテリを過不足無く充電することができる。例えばバッテリ電圧の低下の度合いが大きい場合には補正点火時期を大きくし、バッテリ電圧の低下の度合いが小さい場合には補正点火時期を小さくすると良い。
手段3.上記手段1において、前記条件の成立後、点火周期に同期した周期で点火時期の補正のための補正ステップ量を積算する手段を有し、現在から過去所定回数分の補正ステップ量の積算値を点火時期補正量として点火時期の進角補正を実施する。
手段3によれば、補正ステップ量の積算値を点火時期補正量とするため、前記条件の成立の当初には点火時期補正量は比較的小さく、その後点火時期補正量は点火周期毎に大きくなる。一方でバッテリ電圧が回復し、補正ステップ量が積算されなくなることに伴い、点火時期補正量は次第に小さくなる。故に、点火時期補正の開始直後や終了時において、点火時期が急変することはなく、急激なエンジンのトルク変動が生じることが回避される。
また、点火時期補正は過去所定回数分の補正ステップ量の積算値に基づいて行うため、バッテリ電圧が復帰した後も点火時期補正が継続可能である。したがって、確実にバッテリ電圧を回復させることができる。例えば点火時期の補正のための補正ステップ量は、バッテリ電圧によらず一定値とするほか、バッテリ電圧が低いほど大きくするなどしても良い。
手段4.上記手段3において、積算値の上限値を定めておき、該上限値にて前記点火時期補正量を制限する。
手段4によれば、点火時期補正量の上限値を定めてその大きさを制限することにより、点火時期補正量がエンジンの回転速度を上昇させるための最適な点火時期の進角量よりも大きくなるという過補正を抑制することができる。
手段5.上記手段1乃至4のいずれかにおいて、バッテリ電圧検知手段により検知したバッテリ電圧が件判定のための前記所定値よりも大きい復帰判定値まで復帰したときに、前記点火時期の進角補正を終了する。
手段5によれば、前記バッテリ電圧検知手段により検知したバッテリ電圧が前記所定値よりも高い復帰判定値まで復帰したときに点火時期補正を終了することにより、点火時期補正の条件としてのバッテリ電圧の判定値はヒステリシス特性を持つことになり、不要なアイドルアップを回避できるとともに、バッテリの過充電を防止できる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、自動二輪車用の水冷式ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものである。本エンジン制御システムにおいては、制御装置(以下、ECUという)を中枢とし、燃料噴射量や点火時期の制御などが実施される。先ずは、図1を用いて本エンジン制御システムの全体概略構成を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、その下流側にはスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14にはスロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ15が設けられている。スロットルバルブ14の下流側には吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ16が設けられている。更に、吸気管11の吸気ポート近傍には電磁駆動式の燃料噴射弁17が取り付けられており、この燃料噴射弁17には図示しない燃料供給系より燃料が供給されるようになっている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排気が排気管24に排出される。エンジン10のシリンダヘッドには点火プラグ25が取り付けられており、点火プラグ25には、点火コイル等によりなる点火装置26を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、点火プラグ25の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室23内に導入された混合気が着火される。
排気管24には排ガス中のCO、HC、HOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するためのO2センサ32が設けられている。また、エンジン10にはシリンダブロックに形成されたウォータジャケットの冷却水の温度(エンジン水温)を検出する水温センサ33や、エンジン10の回転に伴い所定のクランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ34が設けられている。
発電機41はエンジン10の回転に伴って駆動される交流発電機である。発電機41の出力部はレギュレータ43を介し、ヘッドライトなどの電気的負荷42に接続されるとともに、バッテリ44の+端子に接続されている。発電機41において発電された電気エネルギはレギュレータ43にて交流から直流に変換され、電気的負荷42へ供給されるとともに、バッテリ44に蓄えられる。バッテリ44の+端子にはバッテリ電圧VBを検出するバッテリ電圧検出器45が設けられており、一方で同−端子は接地されている。なお、発電機41から電気的負荷42への給電が十分に行われないときには、バッテリ44から電気的負荷42へ給電が行われる。
また、ECU50はCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを有しており、バッテリ44からの給電により動作する。ECU50にはエンジンの回転速度やエンジン水温など各種センサの検出値(若しくは検出信号)が入力される。ECU50はROMに記憶された各種の制御プログラムを実行し、エンジン運転状態に基づいて燃料噴射弁17による燃料噴射量や、点火プラグ25の点火時期などを制御する。特に点火時期制御において、ECU50はエンジン10の回転速度や負荷等のパラメータを基にして基本点火時期ESAbaseを算出するとともに、この基本点火時期ESAbaseに対して適宜補正を行い、補正後点火時期ESAを算出する。
さて、エンジン10がアイドル状態になってエンジンの回転速度が低下し、発電機41による電気的負荷42への十分な電力供給が行われないと、バッテリ44から電気的負荷42への電力供給が行われる。これに伴いバッテリ44は充電した電気エネルギを放出し、バッテリ電圧VBが時間の経過とともに低下する。そこでECU50は、電圧検出器45の検出結果を基にバッテリ電圧VBを検知するとともに、バッテリ電圧VBを所定の電圧値まで回復させるために、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正量ΔESAを求め、点火時期の進角補正を行う。
図2はバッテリ電圧VBに基づく点火時期補正処理(以下、処理ルーチンともいう)の手順を表すフローチャートである。ECU50は点火周期に同期した周期で本処理ルーチンを実行する。
本処理ルーチンでは、エンジン10のアイドル時にバッテリ電圧VBが所定値VL以下になることを点火時期の進角補正を行うための補正実行条件とし、該条件が成立すると、その都度のバッテリ電圧VBに基づいて点火時期補正量ΔESAを算出する。そしてECU50は基本点火時期ESAbaseを点火時期補正量ΔESAにより進角側に補正して補正後点火時期ESAを算出する。点火時期の補正はバッテリ電圧VBが所定の復帰判定値VTに回復するまで行う。
本処理ルーチンが呼び出されるとステップS100に移行して処理が始まる。ECU50は、先ずステップS102において、スロットル開度などの情報を基にしてエンジン10のアイドル状態の判定を行う。エンジン10がアイドル状態でない場合には、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行わず、ステップS120へと移行する。なおこのとき、図示しないステップにおいて点火時期補正量ΔESAを0とする。一方でエンジン10がアイドル状態である場合には、ステップS104へと移行してバッテリ電圧VBを取得する。
ステップS106では、すでにバッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行っているかを判定する。本処理ルーチンでは点火時期補正の実施状態を表すために補正モードMを設定することとし、点火時期補正を行っていない場合には補正モードM=0、点火時期補正を行っている場合には補正モードM=1とする。ステップS106において、補正モードM=0の場合はステップS110へ移り、補正モードM=1の場合はステップS130へと移る。なお、補正モードM=1の場合にアイドル状態が終了した場合には、次にアイドル状態になったときに補正モードM=0に初期化されるものとする。
ステップS110ではステップS104にて取得したバッテリ電圧VBが所定値VL(本実施の形態においては10ボルト)以下かを判定する。バッテリ電圧VBが所定値VL以下であれば、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行う補正実行条件が成立し、ステップS112において補正モードM=1とする。そしてステップS114において、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正量ΔESAを求める。点火時期補正量ΔESAは、例えば図3に示す参照テーブルを用い、バッテリ電圧VBに基づいて求められる。このとき必要に応じて線形補間等が適宜行われる。バッテリ電圧VBの回復を促すために、バッテリ電圧VBが比較的低い場合には点火時期補正量ΔESAは比較的大きな値であり、バッテリ電圧VBが比較的高い場合には点火時期補正量ΔESAは比較的小さな値である。一方でステップS110において、バッテリ電圧VBが所定値VLよりも大きければ、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行わず、ステップS116において点火時期補正量ΔESAを0とする。
その後、ステップS120において基本点火時期ESAbaseを点火時期補正量ΔESAにより進角補正して補正後点火時期ESAを算出する。補正後点火時期ESA算出後はステップS122においてリターン処理が行われ、本処理ルーチンを呼び出した元のルーチンへと戻る。
ところで、ステップS106において補正モードM=1である場合には、ステップS130以降の処理が行われる。ステップS130ではバッテリ電圧VBが復帰判定値VT(本実施の形態においては12ボルト)以上かを判定する。バッテリ電圧VBが復帰判定値VT未満であれば、ステップS136においてステップS114と同様にして点火時期補正量ΔESAを求める。一方でバッテリ電圧VBが復帰判定値VT以上であれば、本点火時期補正を終了することとして、ステップS132において補正モードM=0とし、ステップS134において点火時期補正量ΔESAを0とする。いずれの場合もステップS120へと移行して補正後点火時期ESAが求められる。
図4は上記点火時期補正を実施した場合の動作の様子を示すタイムチャートである。図4は、エンジン10がアイドル状態になってから一定の時間が経過後、バッテリ電圧VBが次第に低下して所定値VL以下になり、その後復帰判定値VTに回復する様子を示している。
さて、時刻t11においてバッテリ電圧VBが所定値VL以下になると、補正モードM=1となる。また、バッテリ電圧VBに基づいて点火時期補正量ΔESAが求められる。このとき基本点火時期ESAbaseが点火時期補正量ΔESAにより進角補正されて補正後火時期ESAが算出され、点火プラグ25では補正後点火時期ESAに基づいて時刻t11以前よりも進角側にて点火が行われる。次回以降も同様の処理が行われ、時間の経過とともにエンジンの回転速度が上昇し、発電機41における発電量が増加する。そしてバッテリ44の充電量が増加し、バッテリ電圧VBが次第に上昇する。
その後、バッテリ電圧VBの上昇とともに点火時期補正量ΔESAは次第に小さくなる。時刻t12においてバッテリ電圧VBが所定の復帰判定値VT以上に回復すると、補正モードM=0となる。バッテリ電圧VBに基づく点火時期の補正が行われなくなり、点火時期補正量ΔESAは0になる。この過程において、エンジン10の回転速度は低下して発電機41の発電量が減少する。
以上、詳述した実施の形態によれば、エンジン10のアイドル時にバッテリ電圧VBが所定値VL以下になると、ECU50はその都度のバッテリ電圧VBに基づいて点火時期の進角補正を行う。この結果、エンジン10の回転速度が上昇し、電気的負荷42に十分な電力が供給されるとともに、バッテリ電圧が回復する。すなわち、バッテリ電圧の安定化が図られ、ECU50への安定した電力供給を行うことができる。故に、ECU50が安定して動作し、エンジン10の挙動が不安定になることを回避できる。また、点火時期の進角補正によってアイドルアップを実施することにより、エンジンの吸気量を増加させることによりアイドルアップを実施する従来技術とは異なり燃料消費量の増加を招かない。したがって、エンジン10のアイドル時において、バッテリ電圧の安定化を図るとともに、ECU50の安定した動作や低燃費などを図ることができ、好適な状態でエンジン10を運転させることができる。また、ISC機構を有しない自動二輪車等にも適用が可能である。
一方で、上記バッテリ電圧VBに基づく点火時期の補正はバッテリ電圧VBが所定の復帰判定値VTになるまで行われる。このためバッテリ電圧VBは確実に復帰判定値VTまで回復するとともに、不要なアイドルアップを回避し、かつ過充電を防止することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態における点火時期補正処理の手順を図5に示すものに変更する。第1の実施の形態で使用した記号等はそのまま準用するものとする。
本処理ルーチンでは、エンジン10のアイドル時にバッテリ電圧VBが所定値VL以下になる補正実行条件が成立すると、バッテリ電圧VBに基づく補正ステップ量αを求め、点火演算番号nを用いて時系列で表した補正用データAnとして保持する。その後ECU50は補正用データAnを積算して点火時期補正量ΔESAを算出し、基本点火時期ΔESAbaseを点火時期補正量ΔESAにより進角補正して補正後点火時期ESAを求める。
さて、本処理ルーチンが呼び出されるとステップS200に移行して処理が始まる。先ずステップS202において、ECU50はエンジン10のアイドル状態の判定を行う。エンジン10がアイドル状態でない場合には、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行わず、ステップS230へと移行する。なおこのとき、図示しないステップにおいて点火時期補正量ΔESAを0とする。一方でエンジン10がアイドル状態であれば、ステップS204へと移行し、バッテリ電圧VBの取得と点火演算番号nの読込を行う。
ステップS206では、すでにバッテリ電圧VBに基づく点火時期の進角補正を行っているかを判定する。補正モードM=0の場合には、すなわちバッテリ電圧VBに基づく点火時期の進角補正を行っていない場合にはステップS210へ移る。一方で補正モードM=1の場合には、すなわちバッテリ電圧VBに基づく点火時期の進角補正を行っている場合にはステップS240へと移る。
ステップS210ではステップS204にて取得したバッテリ電圧VBが所定値VL(本実施の形態においては10ボルト)以下であるかを判定する。バッテリ電圧VBが所定値VL以下であれば、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行う補正実行条件が成立し、ステップS212において補正モードM=1とする。そしてステップS214において、バッテリ電圧VBに基づく補正ステップ量αを求める。補正ステップ量αは、例えば図6に示す参照テーブルを用い、バッテリ電圧VBに基づいて求められる。このとき必要に応じて線形補間等が適宜行われる。バッテリ電圧VBの回復を促すために、バッテリ電圧VBが比較的低い場合には補正ステップ量αは比較的大きな値となり、バッテリ電圧VBが比較的高い場合には補正ステップ量αは比較的小さな値となる。本実施の形態において補正ステップ量αは、その積算値により点火時期補正量ΔESAを算出するため、第1の実施の形態と比べて小さい値になっている。一方でステップS210において、バッテリ電圧VBが所定値VLよりも大きければ、バッテリ電圧VBに基づく点火時期補正を行わず、ステップS216において補正ステップ量α=0とする。
続いてステップS220では、ステップS214又はS216で得られた補正ステップ量αを点火演算番号nに基づき補正データAnとして保存する。またステップS222において、現在から過去合計8回分の補正データAnを積算して点火時期補正量ΔESAを求める。ステップS224において点火時期補正量ΔESAが上限値(本実施の形態では8°CA)よりも大きい場合には、ステップS226において補正量ΔESAの和を8°CAとして制限を設け、8°CA以下である場合にはそのままステップS230へと移行する。ステップS230では基本点火時期ESAbaseに点火時期補正量ΔESAを加算して、補正後点火時期ESAを求める。
また、ステップS232において、ECU50は点火演算番号nを1加算する。その後ステップS234において点火演算番号nの大きさを判定する。点火演算番号nが8以上である場合には、ステップS236にてECU50は点火演算番号nを0とし、ステップS238へ移行する。一方で点火演算番号nが8未満であればステップS238へそのまま移行する。ステップS238において、ECU50はリターン処理を行い、本処理ルーチンを呼び出した元のルーチンへと戻る。
ところで、ステップS206の補正モード判定において、補正モードM=1である場合、ステップS240以降の処理が行われる。ステップS240ではバッテリ電圧VBが目標とする復帰判定値VT(本実施の形態においては12ボルト)以上かを判定する。バッテリ電圧VBが復帰判定値VT未満であればステップS246において補正値αを求める。一方でバッテリ電圧VBが復帰判定値VT以上であれば、ステップS242において補正モードM=0とし、ステップS244において補正ステップ量αを0とする。いずれの場合もステップS220へと移行し、補正後点火時期ESAが求められる。
図7は上記点火時期補正を実施した場合の動作の様子を示すタイムチャートである。図7は、エンジン10がアイドル状態になってから一定の時間が経過後、バッテリ電圧VBが次第に低下して所定値VL以下になり、その後復帰判定値VTに回復する様子を示している。
さて、時刻t21においてバッテリ電圧VBが所定値VL以下になると、補正モードM=1となる。このときバッテリ電圧VBに基づいて補正ステップ量αが算出され、点火時期補正量ΔESAが求められる。このとき点火時期補正量ΔESAにより基本点火時期ESAbaseが進角補正されて補正後点火時期ESAが求められ、点火プラグ25では補正後点火時期ESAに基づいて時刻t21以前よりも進角側にて点火が行われる。次回以降も同様の処理が行われ、点火時期補正量ΔESAは次第に大きくなる。時刻t22において、点火時期補正量ΔESAは補正の上限値により8°CAに制限される。補正後点火時期ESAが進角側に補正されたことにより、時間の経過とともにエンジン10の回転速度が上昇し、発電機41における発電量が増加する。そしてバッテリ44への充電量が増加し、バッテリ電圧VBが次第に上昇する。
時刻t23では、バッテリ電圧VBの上昇に伴って補正ステップ量αが小さくなり補正データAnの積算値が減少することにより、点火時期補正量ΔESAが下降を始める。その後、時刻t24においてバッテリ電圧VBが所定の復帰判定値VT以上に回復すると、補正モードM=0となる。バッテリ電圧VBに基づく補正ステップ量αは0となり、点火時期補正量ΔESAは本処理ルーチンを繰り返し実行するごとに減少する。そして時刻t25において点火時期補正量ΔESAは0となる。この過程において、エンジン10の回転速度は時刻t21以前の状態まで低下して発電機41の発電量が減少する。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、エンジン10のアイドル時にバッテリ電圧VBが所定値VL以下になる場合において点火時期補正を行う。この結果、バッテリ電圧が回復し、ECU50への安定した電力供給を行うことができる。故に、エンジン10のアイドル時において、バッテリ電圧の安定化を図るとともに、ECU50の安定した動作や低燃費などを図ることができ、好適な状態でエンジン10を運転させることができる。また、ISC機構を有しない自動二輪車等にも適用が可能である。
さらに、点火時期の進角補正において、ECU50はバッテリ電圧VBに基づく補正ステップ量αを用いて点火時期補正量ΔESAを求めている。このため、点火時期補正の開始直後や終了時において、点火時期が急変することはなく、急激なエンジンのトルク変動が生じることを回避できる。
一方で、上記バッテリ電圧VBに基づく点火時期の補正はバッテリ電圧VBが所定の復帰判定値VTになるまで行われる。このためバッテリ電圧VBは確実に復帰判定値VTまで回復するとともに、不要なアイドルアップを回避し、かつ過充電を防止することができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
第1の実施の形態において、点火時期補正量ΔESAをなまし、なまし後の補正量によって点火時期補正を行うようにしても良い。補正量をなますことにより、急激な点火時期の補正を防止することができる。
第2の実施の形態において、点火時期補正量ΔESAの上限値を8°CAとしたが、これはエンジン10の特性に応じて好適な大きさであれば良い。また、現在から過去合計8回分の補正ステップ量を積算したが、この積算回数はエンジン10の運転状況の変動等に対して好適な回数であれば良い。さらに、同実施の形態において補正ステップ量αはバッテリ電圧VBに基づいた値としたが、これはバッテリ電圧VBによらず一定としても良い。
また、第1の実施の形態ではバッテリ電圧VBに基づいて点火時期補正量ΔESAを算出したが、さらにエンジンの回転速度や負荷などの運転情報を利用して点火時期補正量ΔESAを求めても良い。同様に、第2の実施の形態ではエンジンの回転速度や負荷などの運転情報を利用して補正ステップ量αを求めても良い。
上記実施の形態において、自動二輪車を対象に説明を行ったがその他の車両への適用も可能である。例えば、耕運機等の農機具に適用したり、四輪の自動車等に適用したりすることも可能である。
エンジンの概要を表す構成図である。 点火時期補正処理の手順を表すフローチャートである。 バッテリ電圧と点火時期補正量の関係を表す図である。 点火時期補正処理の例を表す図である。 第2の実施の形態における点火時期補正処理の手順を表すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるバッテリ電圧と点火時期補正量の関係を表す図である。 第2の実施の形態における点火時期補正処理の例を表す図である。
符号の説明
10…エンジン、41…発電機、42…電気的負荷、44…バッテリ、45…バッテリ電圧検出器、50…ECU。

Claims (5)

  1. エンジンの動力により駆動される発電機と、該発電機により生じた電力により充電されるバッテリと、前記発電機又は前記バッテリの少なくとも一方からの給電により駆動される電気的負荷と、を備えた車両に適用され、前記バッテリからの給電により動作するマイクロコンピュータを備え、該マイクロコンピュータがその都度のエンジン運転状態に基づいて前記エンジンの点火時期を制御する車載用エンジンの制御装置において、
    前記マイクロコンピュータは、
    前記バッテリの電圧を検知するバッテリ電圧検知手段と、
    前記エンジンのアイドル時でありかつ前記バッテリ電圧検知手段により検知したバッテリ電圧が所定値以下に低下したことを条件とし、該条件の成否を判定する条件判定手段と、
    該条件判定手段が前記条件の成立を判定したときに点火時期を進角側に補正する点火時期補正手段と、
    を備えたことを特徴とする車載用エンジンの制御装置。
  2. 前記点火時期補正手段は、前記バッテリ電圧検知手段により検知したバッテリ電圧に基づいて点火進角側の点火時期補正量を算出し、該点火時期補正量に基づいて点火時期の進角補正を実施することを特徴とする請求項1に記載の車載用エンジンの制御装置。
  3. 前記点火時期補正手段は、前記条件の成立後、点火周期に同期した周期で点火時期の補正のための補正ステップ量を積算する手段を有し、現在から過去所定回数分の補正ステップ量の積算値を点火時期補正量として点火時期の進角補正を実施することを特徴とする請求項1に記載の車載用エンジンの制御装置。
  4. 前記積算値の上限値を定めておき、該上限値にて前記点火時期補正量を制限することを特徴とする請求項3に記載の車載用エンジンの制御装置。
  5. 前記点火時期補正手段は、前記条件の成立後、前記バッテリ電圧検知手段により検知したバッテリ電圧が条件判定のための前記所定値よりも大きい復帰判定値まで復帰したときに、前記点火時期の進角補正を終了することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車載用エンジンの制御装置。
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