JP2006342572A - 置苗用基盤保持固定具および自然修復法面工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然の回復に対応できること。
【解決手段】 少なくとも保持帯とアンカーピンとを具備した置苗用基盤保持固定具を使用し、置苗用基盤保持固定具の内方に苗木を配置すると共に、アンカーピンを貫通させて置苗用基盤保持固定具と苗木を法面に固定し、保持帯の内部に植物生育基盤をマウンド状に造成し、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地に、周辺の在来自然植物を侵入定着させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、硬質切土法面や岩盤法面に対し苗木を導入して樹林化を図る置苗用基盤保持固定具および自然修復法面工法に関するものである。
切土斜面等の法面の侵食を防止して安定化を図る手法のひとつとして、初期生長が速く発芽時期が同時期の外来の緑化牧草を大量に播種して、短期間で法面を緑化する急速緑化工法が知られている。
また硬質切土法面や急勾配岩盤法面に対しては、苗木を用いて樹林化する以下の植栽工法が知られている。
(a)土留客土して植栽する方法。
(b)厚層基材吹付工により造成した植物生育基盤に苗木を植え付けるか、或いはマット状の苗木を張り付ける方法。
(c)地山上に苗木を設置した後、厚層基材吹付工により根締めを行いながら植物生育基盤の造成を行う苗設置吹付工。
また上記した植生工法と植栽工法を併用することも知られている。
従来の緑化技術には、つぎのような問題点がある。
(1)リオサミット以降、持続可能な社会形成のため、地球環境への配慮と生物多様性に配慮した開発を行うことが求められ、これを受けて生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然の回復を目的とした緑化が求められる。
従来の草本類を用いた植生工法や苗木を用いた植栽工法は、共に法面の浸食防止を主目的とした防災と景観的な観点から開発されたものであるため、上記した生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然の回復に対応できず、従来工法の見直しを迫られている。
(2)植生工法と植栽工法を併用する方法も知られている。この場合、牧草と苗木を同時に生育させるために、生長の速い牧草により初期生長の遅い苗木が被圧される場合が多い。これを避けるために、植物生育基盤の保持のため併用する牧草等の草本類を少なくすることが行われるが、牧草の量が少なく生育しないと裸地状の期間が長く続き、植物生育基盤が風化して安定保持効果が数年で消失してしまうために、苗木が繁茂する前に植物生育基盤が剥落するといった問題がある。
(3)さらには、植物生育基盤の表層が風化して膨軟化すると、セイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサ等の肥沃な土壌を好む強害雑草が侵入してその定着範囲が拡張化するために、苗木を被圧して樹林化が著しく阻害されて遅滞する。
そのために、景観の悪化や景観不良をもたらし、周辺の在来植物の侵入定着による自然回復が期待できない。
(4)硬質切土法面、急勾配岩盤に対して苗木を導入する場合、ポット苗木の安定性を確保することが重要である。
従来は、例えば苗設置吹付工に代表されるように、法面に敷設した金網にポット苗木を結束して固定した後に、植物生育基盤を吹付けて根締めを行っている。
しかしながら、金網に下部面積の小さなポット苗木を固定することは困難な作業を強いることになり、また、ポット苗木の根鉢を埋め込み可能なように植物生育基盤を厚く造成する必要があるため、比較的薄層な植物生育基盤の造成により生育可能な一般の牧草、木本ハギ類等の播種により植物を導入する場合と比べて経済性の点で劣ることとなる。
また、苗木の安定を図るために支柱を設ける方法も知られているが、急勾配の法面への支柱の取付作業が困難であるために、大型苗木の導入が困難であった。
(5)ポット苗木の欠点を解消するため、根鉢を薄い立方体に形成して根鉢の安定性を良くした薄鉢の苗木(薄鉢コンテナ)が提案された。
この薄鉢コンテナは植物生育基盤の造成厚を薄くする利点があるものの、特殊容器を用いて根鉢形状を薄い立方体の形状に形成する必要がある。
そのために、あらかじめ使用量を見込んで薄鉢コンテナの栽培を数年スパンで計画している間に使用量に変更があると、大量在庫を抱えたり、不足を生じて施工に間に合わないといった問題が起きる。
また、植物生育基盤を均一厚に造成するために、苗木が繁茂することに伴い、下草が失われ、根系による緊縛力を失って植物生育基盤が崩落し易くなる問題もある。
本発明は、以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、つぎの何れかひとつの置苗用基盤保持固定具および自然修復法面工法を提供することにある。
(1)周辺の在来植物の侵入および定着が容易に行え、生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然の回復に対応できること。
(2)効率的に苗木の固定を図ると共に、植物生育基盤の安定を確保すること。
(3)苗木に一般に流通している経済的なポット苗木を使用できること。
(4)急勾配の法面に大型苗木の導入が可能となること。
本願の第1発明は、緑化基礎工として植物生育基盤を造成する置苗用基盤保持固定具であって、法面に点在して配置され、植物生育基盤を保持する保持帯と、法面に配置した苗木の根鉢と共に前記保持帯を法面に固定する固定手段とにより構成することを特徴とする、置苗用基盤保持固定具を提供する。
本願の第2発明は、前記第1発明において、前記保持帯に遮水材を付設して貯水部を形成したことを特徴とする、置苗用基盤保持固定具を提供する。
本願の第3発明は、前記第1又は第2発明において、保持帯が生分解性素材で形成されていることを特徴とする置苗用基盤保持固定具を提供する。
本願の第4発明は、法面に苗木を配置した後、苗木の周囲に植物生育基盤を造成して法面を自然修復する工法であって、第1発明乃至第3発明の何れかに記載した置苗用基盤保持固定具を使用し、前記置苗用基盤保持固定具を構成する保持帯の内方に、法面に着床させて苗木の根鉢を配置すると共に、固定手段により前記置苗用基盤保持固定具と苗木を共通して法面に固定し、保持帯の内部に、苗木の根鉢が隠れるまでマウンド状に植物生育基盤を造成し、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に裸地を残し、この裸地に周辺自然植生の侵入できる空間を設けたことを特徴とする、自然修復法面工法を提供する。
本願の第5発明は、前記第4発明において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地にマルチング部を造成したことを特徴とする、自然修復法面工法を提供する。
本願の第6発明は、前記第4発明において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地にマルチング部を造成して裸地の風化を抑制したことを特徴とする、自然修復法面工法を提供する。
本願の第6発明は、前記第4発明において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地に施工地近傍で採取された埋土種子を含む表土を植生基盤材と共に吹付けたことを特徴とする自然修復緑化方法を提供する。
また本発明は苗木と共に保持帯を法面に固定する固定手段として長尺のアンカーピンを使用し、地上に突出させたアンカーピンの突出部を支柱として苗木を支えるようにしてもよい。
(1)置苗用基盤保持固定具は簡単な構造であるため製作が容易であるだけでなく、軽量であるため取り扱いが便利である。
(2)置苗用基盤保持固定具に形成した貯水部に雨水を貯水できるので、植物生育基盤の保水性がよくなる。
そのため、乾燥の激しい硬質切土法面や急勾配岩盤法面に対する苗木の活着を良好とすることが可能となる
(3)一つの固定手段で以って、置苗用基盤保持固定具と苗木の固定に兼用できるので、複数のピンで個別に固定する場合と比べて使用数と固定回数を削減できて、効率的である。
また、固定手段にアンカーピンを使用した場合は、固定機能だけでなく、地上に突出させた突出部を苗木を安定させる支柱機能を併有させることができる。
(4)効率的に苗木の固定が図られると共に、植物生育基盤の安定した保持が可能となる。
(5)マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に裸地を残したことにより、周辺の在来植物の侵入および定着が容易に行え、生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然の回復に対応できることが可能となる。
(6)苗木に一般に流通しているポット苗木を使用した場合は、設計計画に大幅な変更を生じたときでも苗木の過不足の対応が容易である。
(7)デザイン、及び経済性に配慮して、苗木の配植位置や密度を自在に調整することができる。
(8)マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間をマルチングすることにより、乾燥防止と共に地山の風化を防止できる。
(9)マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に埋土種子混在表土を用いた、あるいは、混合したマルチングを行うことにより、遺伝子レベルにまで配慮した自然修復を早期に行うことができる。
(10)マウンド状の植物生育基盤に野鳥を誘致する実を付ける樹木(食餌木)を繁茂させることにより野鳥を誘致し、その糞中に含まれる種子の発芽を活用することで、遺伝子レベルにまで配慮した自然修復を速やかに行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
まず施工に使用する置苗用基盤保持固定具について説明し、その後に自然修復法面工法について説明する。
(1)置苗用基盤保持固定具
図1,2に本発明に係る置苗用基盤保持固定具10の一例を示す。
置苗用基盤保持固定具10は、法面30に点在して配置され、植物生育基盤を保持する保持帯11と、保持帯11のコーナ部に付設した遮水材12と、保持帯11の両端部間に横架した幅止筋13、及びそのほぼ中央に貫通して取り付けられる固定手段であるアンカーピン14とより構成し、保持帯11を緑化基礎工として植物生育基盤を造成するものである。
置苗用基盤保持固定具10は、少なくとも植物生育基盤40を保持する保持帯11と固定手段を具備すればよい。以下、各部について詳述する。
(2)保持帯
保持帯11は法面30上に自立できるように略直角に成形した面状緑化基礎であり、厚層基材吹付工による植物生育基盤40の保持機能と植物生育基盤40の吹付厚さの管理機能を併有する。
したがって、保持帯11の辺長や高さは植物生育基盤40の造成平面積やその造成厚に応じて適宜設計する。
保持帯11の素材は本例では金網で形成する場合について説明するが、金網以外に例えば間伐材、ヌキ板、鉄板、プラスチック等多様な素材を使用でき、要は植物生育基盤の保持と厚さ管理を行うことのできる構造を形成できるものであれば、その素材は制限を受けない。
保持帯11に間伐材、ヌキ板等のリサイクル資材を用いると、苗木活着後、これらの間伐材、ヌキ板が腐朽して消失するために環境に優しいものとなる。
また保持帯11に上記と同様の理由で生分解性プラスチック等を用いることもできる。
図示した保持帯11は帯状板の中央を折り曲げて全体形状を略L字形または略V字形等の山形に形成した場合を示す。保持帯11を山形に形成する場合、その折曲角度は、上記した機能を発揮できる角度であればよく、直角にこだわることなく鈍角や鋭角も含むものである。
保持帯11の平面形状は山形以外に、略U字状、或いは略半円状、コ字状であってもよい。
また保持帯11はそのコーナ部を折り畳み可能なヒンジ構造としてもよい。
さらに保持帯11は、一部が解放された形態だけでなく、円筒形や立方形等の閉鎖空間を形成し得る枠体も含むものである。
保持帯11を無端構造の枠体で構成する場合は、幅止筋13を省略し、アンカーピン14に枠体の一辺、又は角部を接することで保持帯11を固定することができる。
(3)遮水材
遮水材12は、保持帯11のコーナ部分に雨水を貯留する簡易槽(貯水部)を形成するためのもので、ビニール等の不透水性シート類により構成するものの他に、プラスチックや耐水段ボール等による一体成形物も含むものである。
遮水材12は、保持帯11と別体の形態のものを一体に取り付けることの他に、保持帯11に予め遮水材12を一体化しておくこともできる。
遮水材12の貯水部は法面30の上方に開口し、法面下方が貯水壁となる構造を呈する。具体的にはその底面12aの平面形状が保持帯11のコーナ部の底部を遮蔽可能な略三角形を呈していて、この底面12aの隣り合う二辺から延設した起立面12bを垂直に立ち上げて遮水材12のコーナ部の一対の内周面を覆うように形成されている。
遮水材12はその底面12aが保持帯11の底部(法面側)を向くように設置される。雨水の貯留を行い植物生育基盤40の保水性の向上を図るものであるから、その大きさは貯水量を考慮して選択する。
一般に法面30が急勾配ほど乾燥害を激しく受け、緩勾配になるほど乾燥害を受けにくい。
そこで、法面30が乾燥害を受けにくい緩勾配の場合は貯水量が少なく、反対に乾燥害を受け易い急勾配ほど貯水量が増すように、遮水材12は法面30に接地する底面12aの形成長さが、起立面12bの起立高さに比べて短くなるように形成する場合もある。
保持帯11に遮水材12を付設することにより、乾燥の激しい硬質切土法面や急勾配岩盤法面に対する苗木20の活着を良好とすることが可能となる。
また、遮水材12の背面側は、雨水の貯留により低温となり結露するために、根系の進入しやすい環境が形成されて、シートと地山の間に苗木20の根系を発達させることとなる。
尚、遮水材12は必須ではなく、省略する場合もある。
(4)幅止筋
保持帯11の両側面間に横架する幅止筋13は、その両端に保持帯11の両側面と係留可能なフック等が形成されていると共に、その中央部にアンカーピン14を取り付けるための係留穴13aが形成されている。
この係留穴13aに代えて、アンカーピン14に引っ掛けるためのU字金物の端部を幅止筋13に溶接して固定しておき、アンカーピン14で串刺しにした苗木20ごと地中に差し込んで後、幅止め筋13に取り付けたU字金物をアンカーピンに引っかけるようにしてもよい。
幅止筋13は前述したように保持帯11の口開きを一定に規制すると共に、置苗用基盤保持固定具10全体をアンカーピン14に引っかけて取り付けるためのものである。
幅止筋13の保持帯11への取り付け位置は、図2に示すように幅止筋13の下に苗木20の根鉢21が取り付く高さとする。
幅止筋13とアンカーピン14の協働により、苗木20の固定と置苗用基盤保持固定具10の固定を同時に行うことが可能となる。
(5)アンカーピン
アンカーピン14はあらかじめ電動ドリルなどで削孔した穴に、苗木20の根鉢21を貫通させて挿入して、苗木20と置苗用基盤保持固定具10を保持するものである。
アンカーピン14は図示した棒状のピンの他にU字形のピンであってもよい。
(6)苗木
本発明では、根鉢21をアンカーピン14で固定するため、苗木20としてポット苗木を使用できる。
根鉢を薄い立方体に形成して根鉢の安定性を良くした薄鉢の苗木(薄鉢コンテナ)を使用せずにするため、使用量に変更があってもその対応が容易である。
(7)自然修復法面工法
つぎに置苗用基盤保持固定具10を用いた自然修復法面工法について説明する。
コーナ部が斜面下流側に位置するように、所定の間隔を隔てて千鳥状や升目状となるように複数の置苗用基盤保持固定具10を法面30に配置する。
つぎに各置苗用基盤保持固定具10の幅止筋13と法面30の間に苗木20の根鉢21を配置し、幅止筋13の中央の係留穴13aに差し込んだアンカーピン14を、根鉢21に串刺しするように貫通させて地山に打ち込んで、アンカーピン14で置苗用基盤保持固定具10と苗木20がずれ落ちないように一緒に固定する。
苗木20を固定する際、根鉢21が遮水材12と接しないように置苗用基盤保持固定具10の上部に固定する。
苗木20はアンカーピン14で簡単かつ容易に固定できるので、従来のような法面に敷設した金網にポット苗木を結束して固定する困難な作業が不要となるだけでなく、苗木20に栽培の簡単なポット苗木を使用できる。
法面30が硬質切土法面や急勾配岩盤法面である場合は、電動ドリル等で予め削孔しておいてからアンカーピン14を挿入する。
アンカーピン14を挿入する孔径を若干幅広に開設するならば、アンカーピン14と孔壁の間に形成される隙間空間を、苗木20の垂直根を地山深部に伸長させるための割れ目として機能させることが可能とって、苗木20の固定効果がさらに高まる。
公知の厚層基材吹付工により保持帯11の内部に植物生育基盤40を吹き付けて造成する。植物生育基盤40の造成厚さは、保持帯11の天端を目安に造成する。
法面30が急勾配のときは、苗木20の根鉢21の周囲を十分に締め固める。
法面30が緩勾配のならば、人力による客土工で植物生育基盤40を造成してもよい。
植物生育基盤40の造成範囲は、置苗用基盤保持固定具10の平面形状である三角形の範囲だけでもよいが、図4に示すように置苗用基盤保持固定具10の上端を越えて法面上流側まで広げ、上流にかけて次第に薄くなるように造成することが望ましい。
厚層基材吹付工に用いる吹付機は、例えば1バッチ当たりの吹付基盤容量が160リットルのバッチ式であり、置苗用基盤保持固定具10一箇所当たり1バッチの植物生育基盤材40を用いてマウンド状に仕上げることが適当である。
マウンド状に造成した植物生育基盤40の崩落力は、置苗用基盤保持固定具10で受け止め、最終的に法面30に固定したアンカーピン14で支持される。
また置苗用基盤保持固定具10に付設した遮水材12は法面30の上方に開口し、法面下方が起立面12bと底面12aとにより貯水部を形成していることから、この貯水部に雨水を貯留して、植物生育基盤40に良好な保水性を維持できる。
また遮水材12による貯水部は、法面30が急勾配になるほど貯水量が増加する構造になっているため、法面30が乾燥害を受け易い急勾配であっても十分な保水環境を作り出すことができるので、急勾配における乾燥害を緩和することができる。
また植物の根系は水分吸収と共に呼吸も行うものであるため、貯水量が大きすぎると根腐れが発生する心配があるが、根鉢21は遮水材12に直接接しないため、十分な保水環境にありながら根腐れの心配がない。
また、遮水材12の背面側は、雨水の貯留により低温となり結露するために、根系の進入しやすい環境が形成されて、シートと地山の間に苗木20の根系を発達させることとなる。
上記したように遮水材12の背面は結露し根系の侵入しやすい環境となるため、遮水材12の底面12a部分を岩盤部の割れ目に位置させることにより、地山の割れ目に根系の誘導を確実に行うことが可能となる。
そのため、岩盤部の割れ目に根系侵入させることにより、苗木20が成長して樹木となる過程でしっかりと支えられると共に、水分供給を確実に行うことができるようになるから、環境条件の厳しい箇所に対して樹木が定着しやすくなる。
本発明の場合、植物生育基盤40を法面30の全面に均一に造成するのではなく、部分的にマウンド状に仕上げることにより、苗木20の生長に必要な植物生育基盤40を効率的、経済的に造成することが可能となる。
これにより、マウンド状の植物生育基盤40と植物生育基盤40の間に裸地31が残されることとなる。
この裸地31部分は施工直後は裸地のままであるが、図5,6に示すように時間の経過に伴い地山の風化、吹付基盤材のロス、マウンド状の植物生育基盤40からの肥料養分の溶出によりマウンド状の植物生育基盤40の周囲の裸地が実質的に植物生育基盤40と同様の基盤41としての効果が付与されて行くものであり、植物生育基盤40と同様の基盤41は周辺の在来自然植物の侵入する隙間(ギャップ)、または領域(エリア)として有効に活用することとなる。
従来は、植物生育基盤40を一様の厚さに造成していたため、養分を豊富に含むことから富栄養環境を好むセイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサ等の強害雑草が繁茂する隙間となっていたが、本例のようにマウンド状の植物生育基盤40と植物生育基盤40の間に裸地31を積極的に残して厳しい土壌環境を造成することにより、貧栄養の場を好む周辺自然植生の侵入・定着が促進されるものである。
自然植生は、元来養分の少ない土壌条件に耐えて生存する性質を持つものであり、導入する植物の生長を良好とするために土壌改良をし、肥料を併用し養水分に富むように改良を加えた植物生育基盤に対しては種子が飛来しても定着できないものが多い。
その理由は、根系が土壌中に生存する土壌菌に侵されてしまうこと、土壌養分に富む立地で旺盛な生育を示す植物に被圧されてしまうためである。
裸地31は元来養分の少ない土壌条件である場合が多いことから、飛来した種子の定着がよく、多種類の自然植生を実現できる。
裸地31に侵入した植物は、生長した苗木20によって形成される日陰により生育環境が緩和されて行くために次第に大きく成長し、また、多様化した周辺の既設植生環境と同様の植物社会へ復して行くこととなって、生物の多様性と遺伝子レベルにまで配慮した豊かな自然に回復する。
図7にマウンド状に造成した植物生育基盤40と植物生育基盤40の間の裸地にマルチング効果の優れた素材を吹付してマルチング部50を造成した他の実施例を示す。
法面30が風化に対し抵抗性のある硬質岩盤法面等の場合は、マウンド状の植物生育基盤40を点状に配置することで樹林化が可能となるが、風化の進行の速い軟岩地山等の場合は風化の抑止策が必要となる。
このような場合は苗木20の導入箇所の間の裸地31の領域に対してマルチング部50を造成する。
マルチング部50は、セメント類をバインダーとする(木材生チップ)、モルタルコンクリート吹付工等を挙げることができる。本例の場合、生チップに限定されず、ソイルセメントでも良いし、紙パルプ、ロックウールなど、風化し将来的に植物が生育するものならば何でも良い。
セメント類をバインダーとして木材の生チップ等の植物資材を吹付けてマルチング部50を造成するならば、苗木20類が繁茂したとしても、林床は風化損傷することなく、コケ等の日陰に耐える植物が生育することとなる。
マルチング部50は、有機性の植物資材の分解とバインダーの劣化により、時間の経過と共に土壌化が進行してゆく。
すなわち、マルチング部50は苗木20が伸長するまでの数年間(10年程度)に亘って法面30を被覆して、地山の水分環境を良好なものとしつつ、苗木20の被圧を防ぐもので、その後に風化が徐々に進行して外部から植物が定着していく。
マルチング部50が一定期間に亘って法面30を被覆し、その後に風化させるためには、マルチング部50のバインダーとして貧配合ソイルセメントを用いるとよい。
また、図8に示すように、置苗用基盤保持固定具10を用いてマウンド状に造成して苗木20を導入た植物生育基盤40に耐陰性のツル植物を導入し、その植物生育基盤40の間をモルタルやコンクリートを吹付けて硬質覆工層60により被覆するならば、高い法面保護効果が得られると共に、硬質覆工層60がツル植物により被覆されて緑化されることとなる。この場合は、鉄筋張り工や金網張工を併用しても良い。
従来、これに類似する工法があったが、植物生育基盤の造成の厚さと質が十分でなく、例えば南向き斜面等の直射日光の照り返しにより硬質覆工層60の地温の上昇が激しい箇所でのツル植物の伸長は困難であった。
本実施例によれば、質的にも量的にも十分な植物生育基盤40を造成でき、かつ、苗木20を十分に繁茂させる日陰を造りながらツル植物を導入することができるために、苗木20の生長とツル植物の良好な生育により硬質覆工層60の緑化による被覆が可能となる。
一般に埋土種子混在表土を用いたり、或いは埋土種子混在表土を混合して法面緑化を行うことが知られている。この法面緑化技術は、種子が乾燥しやすい厳しい環境に置かれるために発芽や定着が不良となる場合が多い。
これに対して、マウンド状に造成した植物生育基盤40と植物生育基盤40の間の裸地を上記の埋土種子混在表土で覆い、マウンド状に造成した植物生育基盤40に樹木を繁茂させることにより、日陰地を作り出して法面の環境条件が改善されるために、埋土種子混在表土による植生回復を確実、かつ速やかに行うことが可能となる。
以上は置苗用基盤保持固定具10と苗木20の固定を目的としてアンカーピン14を使用する場合について説明したが、地上に突出する長さを有する長尺ものを使用して、地上に露出させた突出部を、苗木20の転倒防止用の支柱として利用したり、或いはシカ等による枝葉の食害を避けるために設置する筒状の防護装置の保持体として活用するようにしてもよい。
長尺鉄筋をアンカーピン14として用いることにより、転倒しないように十分な根入れ長を確保しつつ、地上に伸びる突出部を支柱とすることで、これまで支柱の設置が困難であるために導入が困難とされてきた大型の苗木20の導入が可能となるだけでなく、積雪地での苗木20のクリープによる引き倒しや風衝地での風倒を回避できて、苗木20の活着を容易にすることができる。
実施例1に係る置苗用基盤保持固定具を用いた自然修復工法の概念説明図。 置苗用基盤保持固定具を背面側から見た斜視図。 置苗用基盤保持固定具と苗木を固定する作業工程説明図。 置苗用基盤保持固定具に植物生育基盤を造成する作業工程説明図。 置苗用基盤保持固定具の周囲に植物生育基盤と同様の基盤が形成された状態における法面の縦断面図。 図5に示した苗木と植物生育基盤の斜視図。 実施例2に係る置苗用基盤保持固定具を用いた自然修復工法の概念説明図。 植物生育基盤と植物生育基盤の間にマルチング部を造成した自然修復工法の概念説明図。
符号の説明
10・・・・・・置苗用基盤保持固定具
11・・・・・・保持帯
12・・・・・・遮水材
13・・・・・・幅止筋
14・・・・・・アンカーピン
20・・・・・・苗木
21・・・・・・根鉢
30・・・・・・法面
31・・・・・・裸地
40・・・・・・植物生育基盤
50・・・・・・マルチング部
60・・・・・・硬質覆工層

Claims (7)

  1. 緑化基礎工として植物生育基盤を造成する置苗用基盤保持固定具であって、
    法面に点在して配置され、植物生育基盤を保持する保持帯と、
    法面に配置した苗木の根鉢と共に前記保持帯を法面に固定する固定手段とにより構成することを特徴とする、
    置苗用基盤保持固定具。
  2. 請求項1において、前記保持帯に遮水材を付設して貯水部を形成したことを特徴とする、置苗用基盤保持固定具。
  3. 請求項1又は請求項2において、保持帯が生分解性素材で形成されていることを特徴とする置苗用基盤保持固定具。
  4. 法面に苗木を配置した後、苗木の周囲に植物生育基盤を造成して法面を自然修復する工法であって、
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載した置苗用基盤保持固定具を使用し、
    前記置苗用基盤保持固定具を構成する保持帯の内方に、法面に着床させて苗木の根鉢を配置すると共に、固定手段により前記置苗用基盤保持固定具と苗木を共通して法面に固定し、
    保持帯の内部に、苗木の根鉢が隠れるまでマウンド状に植物生育基盤を造成し、
    マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に裸地を残し、この裸地に周辺自然植生の侵入できる空間を設けたことを特徴とする、
    自然修復法面工法。
  5. 請求項4において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地にマルチング部を造成したことを特徴とする、自然修復法面工法。
  6. 請求項4において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地にマルチング部を造成して裸地の風化を抑制したことを特徴とする、自然修復法面工法。
  7. 請求項4において、マウンド状の植物生育基盤と植物生育基盤の間に残された裸地に施工地近傍で採取された埋土種子を含む表土を植生基盤材と共に吹付けたことを特徴とする自然修復緑化方法。
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