JP2004238948A - のり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法 - Google Patents

のり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法 Download PDF

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Tozaburo Imamura
藤三郎 今村
Kazuhisa Hirama
万久 平間
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Abstract

【課題】極めて簡単な構造として、確実にしかも能率よくのり面に固定して、施工作業を安全で能率よくする。
【解決手段】のり面緑化用の土止具は、一対の木製板材1とアンカー2とを備える。一方の木製板材1は幅広端縁3に連結凸部4を、他方の木製板材1は幅広端縁3に連結凸部4を案内して連結する連結切欠部5を有する。一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れる状態で、連結凸部4と連結切欠部5とを連結している連結コーナー6から外側に突出する突出部7を、両方の木製板材1の幅広端縁3から突出して設けている。土止具は、連結凸部4を連結切欠部5に入れて、突出部7を連結コーナー6からV字状に突出させてV字突出部8とし、このV字突出部8の内面に、のり面15に挿入して固定されるアンカー2を配設して、一対の木製板材1のV字突出部8をのり面15に固定している。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、急勾配で表土の少ない岩盤質や硬土質ののり面に植物を植え付けするのり面緑化用の土止具と、この土止具を使用するのり面の緑化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
切り開かれた岩盤が表出したのり面は、経時的な風化を防止すると共に、美観を向上させる目的で表面に植物を植生させている。ところが、勾配が急で、岩盤質ののり面は、表土が少ないので、植物を繁殖させるのが極めて難しい。この種ののり面に植物を植生する工法として、のり面に土止具を固定し、この土止具の上に培養土を入れて植物を植え付けする緑化工法が特許文献1に記載される。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−280418号公報
【0004】
この公報に記載される緑化工法は、図1ないし図3に示すように、2枚のパネル20をV字状に連結してのり面15に固定する。パネル20は互いに連結するために、一方のパネル20の幅広端縁21には係合突起22を設け、他方のパネル20の幅広端縁21には係合孔23を設けている。係合突起22はフックの形状として、これを係合孔23に入れ、互いに抜けないように係止する状態で連結される。さらに、両方のパネル20は、のり面15に固定するために下端縁の近傍にアンカー孔24を設けている。このアンカー孔24にL字アンカー25を連結してのり面15に固定し、さらに三角形のパネル20の上端部には、U曲したアンカー26を連結してのり面15に固定している。さらに、パネル20の連結コーナー部27をのり面に連結するために、図4に示す連結具28を使用している。この連結具28は、直交する姿勢で連結された一対のパネル20を連結する4個の突起29を設けている。連結具28は、アンカーピン等でのり面15に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の構造の土止具は、以下の工程でのり面に固定されてのり面を緑化する。(1) のり面15に連結具28をアンカーピンで固定する。
(2) 一方のパネル20の係合突起22を他方のパネル20の係合孔23に抜けないように入れて、2枚のパネル20を直角に連結する。
(3) 直角に連結している2枚のパネル20を連結具28の突起29の間に案内する。
(4) L字アンカー25をのり面15に打ち込み、アンカー上端のL字状折曲部をパネル20のアンカー孔24に入れる。さらに、パネル20の上端部を跨ぐようにしてU形アンカー26をのり面15に打ち込み、アンカー26でパネル20をのり面15に固定する。
(5) その後、パネル20の上に培養土16を入れて木等の植物17を植え付けする。
【0006】
以上の構造の土止具は、パネルとのり面との相対位置がずれると、2枚のパネルが外れて充填している培養土が漏れて植物を正常に生育できなくなることがある。それは、係合突起を係合孔に入れて外れないように連結しているからである。2枚のパネルの連結が外れると、内側上方に充填している培養土が流失して、ここに植え付けしている植物を生育できなくなる。パネルの係合突起は、2枚のパネルが相対的に上下に移動しないかぎり抜けないように連結される。しかしながら、係合突起が係合孔に対して上方に移動すると、係合孔に引っかけられなくなって、係合孔から抜けて外れる状態となる。自然ののり面の上に固定される2枚のパネルは、種々の外的な条件で上下に相対的に移動され、全く移動しないように固定するのは極めて難しい。風雪、土砂の流下、雨水の流下、のり面自体の移動等でパネルが移動するからである。
【0007】
さらに、以上の土止具は、パネルの下部に設けたアンカー孔にL形アンカーの上端を引っかけてのり面に固定するので、強固で耐久性のある状態でのり面に固定できない。それは、パネルのアンカー孔の下方が破損すると、L形アンカーがパネルをのり面に固定でなくなるからである。とくに、パネルに腐食しやすい紙等を使用すると、腐食してのり面にしっかりと固定でなくなる。また、係合突起の係止部が腐食しても、2枚のパネルを連結できなくなる。とくに、係合突起はわずかに突出している部分を係止して抜けないように連結しているので、わずかな突出部分が腐食すると、外れない状態では連結できなくなってしまう。
【0008】
さらにまた、以上の土止具は、パネルの連結をより確実にするために連結具を使用しているので、2枚のパネルを連結する角度が直角に近い範囲に制限される。それは、直角からずれると2枚のパネルを連結具の突起の間に案内できなくなるからである。土止具は、2枚のパネルの連結角度を変更して、勾配が異なるのり面に固定できる。たとえば、勾配が急なのり面には、2枚のパネルの角度を大きくし、反対に勾配の緩いのり面では、2枚のパネルの角度を小さくして、三角形のパネルの上縁を水平にできる。以上の土止具は、パネルの連結角度が制限されるので、固定するのり面の勾配も制限される。このため、勾配が異なるのり面に固定するために、専用の三角形にパネルを製作する必要がある。
【0009】
さらに、以上の土止具は、L形アンカーをパネルのアンカー孔に入れてのり面に固定するが、L形アンカーをのり面に固定するのに極めて手間がかかる。それは、パネルをのり面を配置してL形アンカーをのり面に打ち込むと、パネルが邪魔になって簡単に打ち込みできず、またL形アンカーをのり面に打ち込んだ後パネルをのり面にセットすると、L形アンカーの打ち込み位置がずれて、パネルを確実にのり面に固定できないからである。
【0010】
本発明は、以上のような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、極めて簡単な構造でのり面に確実にしっかりと固定できるのり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、簡単かつ容易に、しかも能率よくのり面に固定して、施工作業を安全で能率よくできるのり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法を提供することにある。
さらにまた、本発明の他の大切な目的は、製造コストと施工コストの両方を低減して、のり面を確実に緑化できるのり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明ののり面緑化用の土止具は、一方の端から他方の端に向かって幅が広くなる形状に切断している一対の木製板材1と、一対の木製板材1をのり面15に固定するアンカー2とを備える。一方の木製板材1は幅広端縁3に連結凸部4を、他方の木製板材1は幅広端縁3に連結凸部4を案内して連結する連結切欠部5を有する。さらに、一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れる状態で、連結凸部4と連結切欠部5とを連結している連結コーナー6から外側に突出する突出部7を、両方の木製板材1の幅広端縁3から突出して設けている。一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れて、木製板材1の突出部7を連結コーナー6からV字状に突出させてV字突出部8とし、このV字突出部8の内面に、のり面15に挿入して固定されるアンカー2を配設して、アンカー2でもって互いに連結している一対の木製板材1のV字突出部8をのり面15に固定している。
【0012】
本発明の請求項7ののり面の緑化方法は、一対の板材からなる土止具をアンカー2でのり面15に固定し、土止具の上方に植物17を植え付けしてのり面15に植物17を植生させる。土止具の板材として、板状の木材を一方の端から他方の端に向かって幅が広くなる形状に切断している木製板材1を使用する。一対の木製板材1は、一方の幅広端縁3に連結凸部4を、他方の幅広端縁3には連結凸部4を案内して連結する連結切欠部5を設けている。一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れる状態で、連結凸部4と連結切欠部5とを連結している連結コーナー6から外側に突出する突出部7を、両方の木製板材1の幅広端縁3から突出して設けている。この緑化方法は、一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れて、木製板材1の突出部7を連結コーナー6からV字状に突出させてV字突出部8を形成する。
さらに、このV字突出部8の下方にアンカー2を配置して、アンカー2をのり面15に挿入固定し、アンカー2でもって互いに連結している一対の木製板材1をのり面15に固定する。のり面15に固定された木製板材1の上方に植物17を植え付けする。
【0013】
本明細書において、土止具の上方とは、のり面に固定した木製板材の固定位置よりも上側の斜面を意味している。したがって、土止具の上方に植物を植え付けするとは、のり面に固定した木製板材よりも上側の斜面であって、木製板材とのり面とで区画された領域に植物を植え付けすることを意味している。
【0014】
土止具は、木製板材1の突出部7に、アンカー2を挿通するリング9を固定し、V字突出部8の内面に固定するアンカー2をリング9に挿通して、木製板材1をのり面15に固定することができる。さらに、土止具は、両方の木製板材1の突出部7にリング9を固定して、アンカー2を両方の木製板材1のリング9に挿通して、木製板材1をのり面15に固定することができる。
【0015】
アンカー2は、上端にU曲部12を設けて、このU曲部12を木製板材1の上端縁に連結して木製板材1をのり面15に固定することができる。連結切欠部5は、連結凸部4を案内できる溝形、あるいは連結凸部4を挿入する貫通孔とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためののり面緑化用の土止具とのり面の緑化方法を例示するものであって、本発明は土止具と緑化方法を下記のものに特定しない。
【0017】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0018】
図5ないし図9に示す土止具は、一対の木製板材1と、これをのり面15に固定するアンカー2とを備える。図示しないが、のり面には複数の土止具が固定され、各々の土止具に植物が植え付けられる。のり面に固定される複数の土止具は、上下左右に離されて、所定の間隔で固定される。のり面に固定された土止具は、図5の断面図に示すように、その上方に培養土16を入れ、培養土16に木や草等の植物17を植え付けする。木は、ポットから出して、あるいは腐食するポット18から出すことなく、土止具の上方に植え付けされる。土止具には、木のみでなく、草を植え付けすることもできる。木や草は、土止具の上方に充填される培養土16に植え付けされる。土止具の上方に充填された培養土16は、土止具の木製板材1でずれ落ちるのが阻止され、木製板材1の上方に蓄えられる。培養土16は保水性を有し、雨水を吸水して植物17を生育させる。土止具は、のり面15を掘削し、あるいはのり面15の一部を掘削してのり面15に固定される。
【0019】
木製板材1は、木材を板状に製材したものを切断して製作される。木製板材1の材料には、間伐材を板状に製材したもの、建築廃材、あるいは円柱状の原木を角柱に製材する工程で発生する背板等を板状に製材したものが使用される。これ等の板材を製材して木製板材1に使用すると、廃棄する板材を有効に再利用できる特長がある。とくに、間伐材は、有効に使用される用途が少なく、これを製材して使用することにより、間伐材を有効に利用できる。
【0020】
木製板材1は、1枚の板材を切断して製作し、あるいは図10と図11に示すように、幅の狭い複数の板材10を連結して、幅の広い板材として切断して製作することもできる。とくに、本発明の土止具は、複数の板材を充分な強度で連結することなく使用できる。それは、図12の断面図に示すように、木製板材1の外側に沿ってアンカー2を配設しているからである。アンカー2は、2枚の木製板材1の連結部の外側に固定されて、各々の木製板材1の内側が押圧されて曲がるのを阻止する。したがって、上方に充填している培養土16が木製板材1の内面を押圧しても、これが曲がるのをアンカー2で阻止できる。このため、幅の狭い板材10を連結している木製板材1は、接着することなく、図10と図11に示す嵌合構造で連結することができる。また、接着して連結しても、接着部分が外れても木製板材1が曲がることはない。図10は一方の板材10の連結面に凸条10Aを設け、他方の板材10の連結面に凸条10Aを嵌入する縦溝10Bを設け、縦溝10Bに凸条10Aを入れて連結している。図11の木製板材1は、両方の板材10の連結面に縦溝10Bを設け、この縦溝10Bに連結ロッド11の両側を嵌入して、連結ロッド11で連結している。
【0021】
木製板材1は、傾斜するのり面15に固定して上面を水平ないしはほぼ水平とするように、一方の端から他方の端に向かって幅が広くなる形状、すなわち三角形に切断している。木製板材1は、上面を水平とするようにのり面15に固定されるので、のり面15に固定される状態では下側の端部が幅広端縁3となる。
【0022】
さらに、一対の木製板材1は、互いに幅広端縁3側を交差して連結するために、一方の木製板材1の幅広端縁3に連結凸部4を、他方の木製板材1の幅広端縁3には連結凸部4を案内して連結する連結切欠部5を設けている。この木製板材1は、一方の木製板材1の連結凸部4を、他方の木製板材1の連結切欠部5に入れて連結される。
【0023】
図7の土止具は、一方の木製板材1の幅広端縁3の中央部分にひとつの連結凸部4を設け、他方の木製板材1の幅広端縁3の中央に溝形の連結切欠部5を設けている。図8の土止具は、一方の木製板材1の幅広端縁3の片側に連結凸部4を、他方の木製板材1の幅広端縁3の片側に連結切欠部5を設けている。さらに図9の土止具は、一方の木製板材1の幅広端縁3に連結凸部4を設けて、他方の木製板材1の幅広端縁3には、この連結凸部4を挿入する貫通孔である連結切欠部5を設けている。
【0024】
図7と図8の土止具は、一対の木製板材1を簡単に連結できると共に、2枚の木製板材1を互いに交差させる角度範囲を広くできる。このことは、のり面15に木製板材1を固定する施工工事において極めて大切なことである。それは、土止具を固定するのり面15は、岩盤等の滑りやすい部分が危険な作業現場が多いからである。危険な作業現場では、施工作業をできるかぎり簡単にして、しかも能率よく施工できることが大切である。難しい手間のかかる作業が、安全性を低下させるからである。簡単な作業は、楽な姿勢で能率よく施工でき、安全に、しかも迅速に施工できる。さらに、図9の土止具は、一対の木製板材1をしっかりと連結できる特長がある。それは、連結凸部4を貫通孔の連結切欠部5に挿入して連結するからである。
【0025】
さらに、一対の木製板材1は、互いに交差する状態で連結して、この連結部分をしっかりとのり面15に固定するために、連結凸部4と連結切欠部5を連結している連結コーナー6から外側に突出する突出部7を設けている。突出部7は、図6に示すように、両方の木製板材1の幅広端縁3から突出する。
【0026】
互いに交差するように連結された一対の木製板材1は、連結コーナー6のアンカー2でのり面15に固定される。すなわち、一方の木製板材1の連結凸部4を他方の木製板材1の連結切欠部5に入れて互いに連結する状態で、連結コーナー6から外側にV字状にふたつの突出部7が突出してV字突出部8ができる。このV字突出部8の内側に、アンカー2を配設し、アンカー2をのり面15に挿入して固定する。アンカー2は、のり面15に打ち込んで固定される。V字突出部8の内側のアンカー2は、互いに交差するように連結している一対の木製板材1の連結コーナー6をのり面15に固定する。
【0027】
この状態でのり面15に固定される土止具は、図6の矢印で示す方向に培養土16の土圧が作用する。土圧は、一対の木製板材1を下方に押圧するが、この押圧力はアンカー2で支持される。さらに一対の木製板材1を押圧する土圧は、互いに連結している木製板材1の連結を強固にする。それは、土圧が一対の木製板材1の連結部を互いに押圧して滑らない状態とし、さらに、滑らない状態に連結している一対の木製板材1をアンカー2に押圧して、アンカー2に対しても滑らないようにするからである。また、アンカー2が、一対の木製板材1のV字突出部8の内側に固定されるので、木製板材1に土圧が作用しても、両方の木製板材1とアンカー2との位置がずれることがなく、言いかえるとアンカー2がV字突出部8の内側からずれることがなく、アンカー2は両方の木製板材1をしっかりとのり面15に固定する。
【0028】
とくに、図7ないし図9に示す木製板材1は、木製板材1の突出部7であって、アンカー2が挿通される部分にリング9を固定して、このリング9にアンカー2を挿通して、木製板材1をのり面15を固定しているので、木製板材1をより確実にのり面15に固定できる。さらに、図7と図8に示す土止具は、両方の木製板材1の突出部7にリング9を固定して、アンカー2を両方の木製板材1のリング9に挿通して、木製板材1をのり面15に固定しているので、アンカー2とリング9とで、両方の木製板材1を確実にのり面15に固定できる特長がある。
【0029】
アンカー2は、金属ロッドの先端をU曲したもので、U曲部12を土止具に引っかけて、のり面15に固定する。土止具は、3本又は3本以上のアンカー2でのり面15に固定される。1本のアンカー2は、木製板材1の連結コーナー6をのり面15に固定し、残り2本のアンカー2は、木製板材1の上端部分をのり面15に固定する。アンカー2は、木製板材1の外側、すなわちのり面15の下側に位置するようにのり面15に打ち込まれて、木製板材1をのり面15に固定する。アンカー2は、U曲部12の先端部分を木製板材1の内側に位置させるようにして、木製板材1の上端縁を引っかけるようにしてのり面15に固定する。ただし、アンカーは、必ずしもU曲部を設ける必要はなく、直線状のアンカーで木製板材をのり面に固定することもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、極めて簡単な構造でのり面に確実にしっかりと固定できる特長がある。それは、本発明が一対の木製板材をアンカーでのり面に固定すると共に、一方の木製板材の幅広端縁に設けている連結凸部を、他方の幅広端縁に設けている連結切欠部に入れて、2枚の木製板材を交差する状態で連結し、さらに、連結コーナーから外側に突出する突出部を両方の木製板材に設けて、連結コーナーから外側にV字状に突出するふたつのV字突出部の内側にアンカーを配設し、アンカーをのり面に挿入固定して、一対の木製板材をのり面に固定しているからである。この構造でのり面に固定される2枚の木製板材は、アンカーでしっかりとずれないようにのり面に固定される。それは、アンカーを木製板材のV字突出部に入れて固定しているからである。V字突出部に配設しているアンカーは、左右にずれることがなく、またアンカーによって2枚の木製板材は位置ずれすることがなく、アンカーでしっかりと固定される。
【0031】
また、本発明は、簡単かつ容易に、しかも能率よく一対の木製板材をのり面に固定して、施工作業を安全で能率よくできる特長がある。それは、連結凸部を連結切欠部に入れて一対の木製板材を連結し、連結してできるV字突出部にアンカーを配設してこれをのり面に固定してふたつの木製板材をのり面に固定できるからである。とくにこの構造は、ふたつの木製板材を連結してできるV字突出部にアンカーを打ち込んで固定できるので、極めて簡単に一対の木製板材を固定できる。
【0032】
さらにまた、本発明は、製造コストと施工コストの両方を低減して、のり面を確実に緑化できる特長がある。それは、木製の板材を簡単な形状に切断して木製板材を製作でき、しかも1本のアンカーで両方の木製板材の連結部を確実にのり面に固定できるからでる。とくに、V字突出部のアンカーで一対の木製板材をのり面にしっかりと固定できるので、木等の植物が充分に生育するまで木製板材が培養土を保護して、植物を充分に繁殖できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の緑化工法に使用する土止具の使用状態を示す側面図
【図2】図1に示す土止具を構成する2枚のパネルの側面図
【図3】図2に示す2枚のパネルの連結状態を示す平面図
【図4】図3に示す2枚のパネルの連結コーナー部を連結する連結具の拡大斜視図
【図5】本発明の一実施例にかかるのり面緑化用の土止具の使用状態を示す断面図
【図6】図5に示す土止具の平面図
【図7】図5に示す土止具の斜視図
【図8】本発明の他の実施例にかかる土止具の斜視図
【図9】本発明の他の実施例にかかる土止具の斜視図
【図10】本発明の他の実施例にかかる土止具の木製板材の製作工程を示す分解斜視図
【図11】本発明の他の実施例にかかる土止具の木製板材の製作工程を示す分解断面図
【図12】図10で示す工程で製作された木製板材をアンカーでのり面に固定する状態を示す断面図
【符号の説明】
1…木製板材
2…アンカー
3…幅広端縁
4…連結凸部
5…連結切欠部
6…連結コーナー
7…突出部
8…V字突出部
9…リング
10…板材 10A…凸条 10B…縦溝
11…連結ロッド
12…U曲部
15…のり面
16…培養土
17…植物
18…ポット
20…パネル
21…幅広端縁
22…係合突起
23…係合孔
24…アンカー孔
25…L字アンカー
26…アンカー
27…連結コーナー部
28…連結具
29…突起

Claims (12)

  1. 一方の端から他方の端に向かって幅が広くなる形状に切断している一対の木製板材(1)と、一対の木製板材(1)をのり面(15)に固定するアンカー(2)とを備え、
    一方の木製板材(1)は幅広端縁(3)に連結凸部(4)を、他方の木製板材(1)は幅広端縁(3)に連結凸部(4)を案内して連結する連結切欠部(5)を有し、
    さらに、一方の木製板材(1)の連結凸部(4)を、他方の木製板材(1)の連結切欠部(5)に入れる状態で、連結凸部(4)と連結切欠部(5)とを連結している連結コーナー(6)から外側に突出する突出部(7)を、両方の木製板材(1)の幅広端縁(3)から突出して設けており、
    一方の木製板材(1)の連結凸部(4)を、他方の木製板材(1)の連結切欠部(5)に入れて、木製板材(1)の突出部(7)を連結コーナー(6)からV字状に突出させてV字突出部(8)とし、このV字突出部(8)の内面に、のり面(15)に挿入して固定されるアンカー(2)を配設して、アンカー(2)でもって互いに連結している一対の木製板材(1)のV字突出部(8)をのり面(15)に固定するようにしてなるのり面緑化用の土止具。
  2. 木製板材(1)の突出部(7)に、アンカー(2)を挿通するリング(9)を固定しており、V字突出部(8)の内面に固定するアンカー(2)をリング(9)に挿通して、木製板材(1)をのり面(15)に固定するようにしてなる請求項1に記載されるのり面緑化用の土止具。
  3. 両方の木製板材(1)の突出部(7)にリング(9)を固定しており、アンカー(2)を両方の木製板材(1)のリング(9)に挿通して、木製板材(1)をのり面(15)に固定するようにしてなる請求項2に記載されるのり面緑化用の土止具。
  4. アンカー(2)が上端にU曲部(12)を有し、U曲部(12)を木製板材(1)の上端縁に連結してのり面(15)に固定するようにしてなる請求項1に記載されるのり面緑化用の土止具。
  5. 連結切欠部(5)が、連結凸部(4)を案内できる溝形である請求項1に記載されるのり面緑化用の土止具。
  6. 連結切欠部(5)が、連結凸部(4)を挿入する貫通孔である請求項1に記載されるのり面緑化用の土止具。
  7. 一対の板材からなる土止具をアンカー(2)でのり面(15)に固定し、土止具の上方に植物を植え付けしてのり面(15)に植物を植生させるのり面の緑化方法において、
    土止具の板材として、板状の木材を一方の端から他方の端に向かって幅が広くなる形状に切断している木製板材(1)を使用し、
    一対の木製板材(1)は、一方の幅広端縁(3)に連結凸部(4)を、他方の幅広端縁(3)には連結凸部(4)を案内して連結する連結切欠部(5)を設けると共に、
    一方の木製板材(1)の連結凸部(4)を、他方の木製板材(1)の連結切欠部(5)に入れる状態で、連結凸部(4)と連結切欠部(5)とを連結している連結コーナー(6)から外側に突出する突出部(7)を、両方の木製板材(1)の幅広端縁(3)から突出して設け、
    一方の木製板材(1)の連結凸部(4)を、他方の木製板材(1)の連結切欠部(5)に入れて、木製板材(1)の突出部(7)を連結コーナー(6)からV字状に突出させてV字突出部(8)を形成し、このV字突出部(8)の下方にアンカー(2)を配置して、アンカー(2)をのり面(15)に挿入固定し、アンカー(2)でもって互いに連結している一対の木製板材(1)をのり面(15)に固定し、のり面(15)に固定された木製板材(1)の上方に植物を植え付けするのり面の緑化方法。
  8. 木製板材(1)の突出部(7)に、アンカー(2)を挿通するリング(9)を固定し、V字突出部(8)の内面に固定するアンカー(2)をリング(9)に挿通してのり面(15)に固定する請求項7に記載されるのり面の緑化方法。
  9. 両方の木製板材(1)の突出部(7)にリング(9)を固定し、アンカー(2)を両方の木製板材(1)のリング(9)に挿通して、木製板材(1)をのり面(15)に固定する請求項8に記載されるのり面の緑化方法。
  10. アンカー(2)の上端にU曲部(12)を設け、U曲部(12)を木製板材(1)の上端縁に連結して木製板材(1)をのり面(15)に固定する請求項7に記載されるのり面の緑化方法。
  11. 木製板材(1)の連結切欠部(5)を、連結凸部(4)を案内できる溝形とする請求項7に記載されるのり面の緑化方法。
  12. 木製板材(1)の連結切欠部(5)を、連結凸部(4)を挿入する貫通孔とする請求項7に記載されるのり面の緑化方法。
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