JP2006342502A - 車両ドアラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 開扉ハンドルの操作荷重を安価な構成で低減させる。
【構成】 本ドアラッチ装置は、モータ動力によりハーフラッチ位置のラッチ16をフルラッチ位置を越えて余剰回転位置まで回転させ得るパワークローザー機構27を有する。パワークローザー機構27はフル閉扉状態において開扉ハンドル13が開扉操作により直結位置A近傍に至ると起動してラッチ16を前記余剰回転位置に向けて閉扉方向に回転させ、開扉ハンドル13が係合解除位置Bの近傍に至ると前記余剰回転位置に向けて回転させた前記ラッチ16を解放して前記ラッチ16の開扉方向の回転を可能にする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、車両ドアラッチ装置に関するものであり、特に、開扉ハンドルの操作荷重の低減を計ったドアラッチ装置に関するものである。
従来、実開平7−21956号公報、特開2003−278426号公報、実開平4−68182号公報等に記載されているように、車体に固定されたストライカと、車両ドアに軸止され前記ストライカとの係合により閉扉方向に回転するラッチと、前記ラッチと係合して前記ストライカと前記ラッチとの係合を保持するラチェットと、前記ラッチをモータ動力で閉扉方向に回転させるパワークローザー機構と、前記ラチェットをモータ動力で回転させて前記ラチェットと前記ラッチとの係合状態を解除するパワーリリース機構とを有する車両ドアラッチ装置は公知である。
前記パワークローザー機構は、ストライカと初期的に係合したラッチをモータ動力でフルラッチ位置に回転させることで、ドア閉扉を軽快に行えるようにし、前記パワーリリース機構は、ラチェットをモータ動力でラッチから離脱させることで、開扉ハンドルの開扉操作を軽快に行えるようにしている。
なお、実開平4−68182号公報の装置では、パワーリリース機構の低出力化を可能にするために、パワーリリース機構を作動させるとき、事前にパワークローザー機構を作動させてラッチをフルラッチ位置から閉扉方向に余剰回転させる思想も開示されている。このようにラッチを余剰回転させると、ラッチバネの反力及びドアと車体との間で圧縮されるドアシールの反力がラッチを介してラチェットに伝達されることが解消されるため、ラチェットの回転抵抗が低減され、もって、ラチェットを回転させるためのパワーリリース機構の低出力化が可能になる。
実開平7−21956号公報 特開2003−278426号公報 実開平4−68182号公報
前記公知のパワーリリース機構は、ラチェットをモータ動力で反係合方向に回転させる機構であり、ラッチをモータ動力で閉扉方向に回転させるパワークローザー機構とは独立した機構になっている。モータ動力を備えたパワー機構は高価で、大きな取付スペースも必要とされるため、通常は、パワークローザー機構のみが採用される傾向にあり、パワーリリース機構はパワークローザー機構の付属品的扱いで一部高級車向けドアラッチ装置に取付けられている。
前記パワーリリース機構の無いドアラッチ装置では、開扉ハンドルを終始手動で回転させてドアを開扉させるが、機種によっては案外操作荷重は重くなっている。操作荷重を重くする要因の1つに、ラッチを開扉方向に付勢するラッチバネと、閉扉するとドアと車体との間に設けられるシール部材の影響が挙げられる。ラッチバネとシール部材は共に閉扉状態では圧縮され、その反力はラッチを開扉方向に付勢させ、ラッチのフルラッチ段部をラチェットの爪に対して強力に圧着させ、両者間に強い摩擦力を発生させる。この摩擦力は、開扉ハンドルの開扉操作によりラチェットを反係合方向に移動させる際の強い抵抗力となり、開扉ハンドルの操作荷重を増加させる。
ラッチとラチェットとの間の摩擦抵抗は、前記実開平4−68182号公報に開示された思想のように、パワークローザー機構によりラッチを閉扉方向に余剰回転させることで解消させることはできるが、実開平4−68182号公報では、依然としてパワーリリース機構を用いてラチェットをモータ動力で反係合方向に回転させる構成にしている。
このため、ラチェットをモータ動力で反係合方向に回転させるパワーりリース機構を用いることなく、開扉ハンドルの操作荷重を低減できる安価で小型のドアラッチ装置が望まれている。
特に、高齢者、子供、障害者、病人等のユーザー(以下、非力なユーザー)にとっては、開扉ハンドルによる開扉操作に大きな困難を伴うときがあり、非力なユーザーのハンドル操作を補助する安価な機構が望まれていた。
よって、本発明は、車体10に固定されるストライカ15と、車両ドア11に設けられ前記ストライカ15との係合により閉扉方向に回転するラッチ16と、前記ラッチ16のハーフラッチ段部24及びフルラッチ段部25と係合可能の爪23を備えたラチェット17と、前記ラチェット17に操作的に連結された開扉ハンドル13と、モータ動力により前記ハーフラッチ位置の前記ラッチ16を前記フルラッチ位置を越えて余剰回転位置まで回転させ得るパワークローザー機構27とを備え、前記開扉ハンドル13は待機位置から直結位置Aまで回転すると前記開扉ハンドル13と前記ラチェット17との間の機械的遊びが吸収され前記直結位置Aを越えて係合解除位置Bまで回転すると前記ラチェット17の前記爪23を前記ラッチ16の前記フルラッチ段部25の回転軌跡上から離脱させその後フルストローク位置まで回転する構成としたものにおいて、前記パワークローザー機構27は前記ラッチ16の前記フルラッチ段部25に前記ラチェット17の前記爪23が係合したフル閉扉状態において前記開扉ハンドル13が開扉操作により前記直結位置A近傍に設定した第1操作位置に至ると起動して前記ラッチ16を前記余剰回転位置に向けて閉扉方向に回転させ、前記開扉ハンドル13が前記係合解除位置B近傍に設定した第2操作位置に至ると前記余剰回転位置に向けて回転させた前記ラッチ16を解放して前記ラッチ16の開扉方向の回転を可能にするように構成した車両ドアラッチ装置としたものである。
本発明では、ラッチ16のフルラッチ段部25とラチェット17の爪23との間に生じる強い摩擦力をパワークローザー機構27の機能により解消させることで、ハンドル13、14の操作荷重を低減させているので、ラチェットをモータ動力で反係合方向に動かす機構に比べて格段に安価な構成にでき、また、現在普及が進んでいるパワークローザー機構付きドアラッチ装置に制御上の僅かな変更を加えるだけで実施化できるので、設計も容易である。
また、パワークローザー機構27を起動させる第1操作位置を直結位置A近傍に設定してあるため、早期にパワークローザー機構27を起動させることができ、また、その際のハンドル13の操作荷重は極めて小さくパワークローザー機構27を確実に起動させることができる。
また、パワークローザー機構27の復帰制御を開始する第2操作位置を係合解除位置B近傍に設定してあるため、ラッチ16をパワークローザー機構27による拘束から早期に解放し、もって、ドア11の開扉を早期に実現できる。また、ハンドル13、14がフルストローク位置に至る前に、パワークローザー機構27の復帰制御が開始されるので、ハンドル13、14をフルストローク位置に突き当てる必要はない。
本発明の一実施例を図面により説明すると、図1には、車体10と車体10に軸止されたドア11とが示されている。ドア11の後側にはラッチユニット12が設けられ、ドア11には、ラッチユニット12に関連的に連結される外側開扉ハンドル13と内側開扉ハンドル14とが設けられている。
前記ラッチユニット12は、周知のように、車体10に固定されたストライカ15と係合可能のラッチ16と、ラッチ16と係合することでラッチ16とストライカ15との係合を保持するラチェット17とが設けられている。ラッチ16はラッチ軸18に軸止され、ラッチバネ19の弾力により図2において時計回転方向(開扉方向・アンラッチ方向)に付勢される。前記ラチェット17は、ラチェット軸20に軸止され、ラチェットバネ21の弾力によりラッチ16に向かって反時計回転方向(係合方向)に付勢される。
前記ラッチ16には、車体に固定されるストライカ15と当接係合するU型溝22が設けられ、ドア10を閉扉方向に移動させると、ストライカ15はアンラッチ位置にあるラッチ16のU型溝22に当接してラッチ16を図2において反時計回転方向(閉扉方向・フルラッチ方向)に回転させる。このとき、ラッチバネ19は圧縮されてラッチ16を開扉方向に戻す反力を蓄積する。
前記ラッチ16には、前記ラチェット17の爪23が係合するハーフラッチ段部24とフルラッチ段部25とが形成される。爪23がハーフラッチ段部24に係合すると(図3参照)、ラッチ16の開扉方向への回転が規制され、ドア11はハーフ閉扉状態になる。このときのラッチ16の位置がハーフラッチ位置となる。同様に、ラチェット17の爪23がフルラッチ段部25に係合すると(図4参照)、ラッチ16の開扉方向への回転が規制され、ドア11はフル閉扉状態になる。このときのラッチ16の位置がフルラッチ位置となる。
前記ドア11若しくは車体10には弾性シール部材(ウエザーストリップ)26が設けられる。シール部材26はドア11が閉扉されると、ドア11と車体10との間で圧縮され、ドア11を開扉方向へ戻す反力、即ち、ラッチ16を開扉方向に戻す反力を蓄積する。従って、閉扉状態では、ラッチ16はラッチバネ19及びシール部材26の反力により開扉方向に強く付勢され、ラッチ16のフルラッチ段部25(又はハーフラッチ段部24)とラチェット17の爪23との間には強い摩擦力が発生することになる。
手動による通常の閉扉操作では、前記ラッチ16はストライカ15との当接にラッチバネ19の弾力に抗して閉扉方向に回転し、ハーフラッチ位置及びフルラッチ位置を経由して余剰回転位置まで回転する(図5参照)。余剰回転位置に達したラッチ16は、ラッチバネ19及びシール部材26に蓄積された反力により余剰回転位置からフルラッチ位置に戻され、ラッチ16のフルラッチ段部25がラチェット17の爪23に当接し(図4)、ドア11のフル閉扉状態が完成する。
前記外側開扉ハンドル13及び内側開扉ハンドル14は、周知のようにハンドルバネ(図示なし)の弾力により待機位置に保持され、前記ラチェット17に機械的な遊びを介して操作的に連結される。ラチェット17は、ハンドル13、14が開扉操作されるとラチェットバネ21の弾力に抗して反係合方向に回転し、爪23は前記ラッチ16のフルラッチ段部25(又はハーフラッチ段部24)から離脱し(図6参照)、ラチェット17によるラッチ16に対する開扉方向の拘束が解除される。
前記ラッチユニット12には、モータ動力でラッチ16をハーフラッチ位置から余剰回転位置に回転させるパワークローザー機構27が設けられる。本発明のクローザー機構27の機械的構造は従来周知のものである。
前記ラッチユニット12にはラッチ16の回転位置を検出するラッチセンサー28が設けられ、ラッチ16のアンラッチ位置、ハーフラッチ位置及びフルラッチ位置等が検出され、コントローラ29に出力される。ドア11の閉扉方向への変位によりラッチセンサー28がラッチ16のアンラッチ位置からハーフラッチ位置への変位を検出すると、コントローラ29はパワークローザー機構27を作動させてラッチ16を閉扉方向に回転させる。このため、手動による閉扉力がドア11をフル閉扉状態にするのに不十分であっても、モータ動力によりドア11はフル閉扉される。
前記ハンドル13、14の回転位置はハンドルスイッチ30、31により検出される。ハンドル13、14の回転位置とハンドルスイッチ30、31の検出状態との関係は図7に示してある。ハンドル13、14は、待機位置からフルストローク位置まで回転可能であり、途中の直結位置Aまで回転すると、ハンドル13、14とラチェット17との間に形成された機械的遊びが吸収されてハンドル13、14とラチェット17は直結状態となる(ハンドル13、14が直結位置Aまで回転してもラチェット17は反係合方向には移動しない)。ハンドル13、14が係合解除位置Bまで回転すると、ラチェット17の爪23はラッチ16の段部24、25(の回転軌跡上)から離脱し、ラッチ16に対する開扉方向の拘束を解除する。
前記ハンドルスイッチ30、31は、ハンドル13、14の第1操作位置と第2操作位置とをそれぞれ検出する。第1操作位置は直結位置A近傍に設定され、好適には、直結位置Aから待機位置側に設定される(直結位置Aを含む)。第2操作位置は、係合解除位置B近傍に設定され、好適には、係合解除位置Bから待機位置側に設定される(係合解除位置Bを含む)。実施例のハンドルスイッチ30、31は、ハンドル13、14が第1操作位置になるとONになり、このON状態はハンドル13、14が第2操作位置になるまで継続され、ハンドル13、14が第2操作位置を越えるとOFFに戻るようになっている。
前記ハンドルスイッチ30、31からの信号はパワークローザー機構27の制御に利用される。フル閉扉状態において、ハンドル13、14の開扉回転によりハンドルスイッチ30、31がONになると、コントローラ29はパワークローザー機構27を起動させてラッチ16をフルラッチ位置から余剰回転位置に向けて回転させる(余剰回転制御)。ハンドルスイッチ30、31がOFFになると、パワークローザー機構27は余剰回転位置に向けて回転させたラッチ16を解放して待機状態に復帰する。
次に作用を述べる。
ドア11を閉扉方向に移動させ、ラッチ16がストライカ15との当接によりアンラッチ位置からハーフラッチ位置に変位すると、ラッチセンサー28がこれを検出する。すると、コントローラー29はパワークローザー機構27を起動させて、図5のように、ラッチ16をモータ動力でフルラッチ位置を経由して余剰回転位置まで回転させる。また、ラチェット17はラチェットバネ21の弾力で係合方向に回転してその爪23がラッチ16のフルラッチ段部25と係合可能となる位置に移動する。この際、ラッチバネ19及びシール部材26はドア11の閉扉移動に伴って徐々に圧縮され、ラッチ16を開扉方向に戻す反力を蓄積する。
前記ラッチセンサー28がラッチ16の余剰回転位置を検出すると、パワークローザー機構27は余剰回転位置のラッチ16を解放し、解放されたラッチ16はラッチバネ19及びシール部材26に蓄積された反力により開扉方向に戻され、図4のように、ラッチ16のフルラッチ段部25がラチェット17の爪23に当接し、ドア11のフル閉扉状態が完成する。
図4のフル閉扉状態では、ラッチバネ19及びシール部材26の反力によりラッチ16は開扉方向に強く押され、ラッチ16のフルラッチ段部25とラチェット17の爪23との間には強い摩擦力が発生する。この摩擦力は、ハンドル13、14の開扉操作によりラチェット17を反係合方向に移動させる際の強い抵抗力となり、ハンドル13、14の操作荷重を増加させ、従来においては、高齢者、子供、障害者等のユーザー(以下、非力なユーザー)に著しい不便性をもたらすことがあり、痛みに堪えてのハンドル操作を強いられることもあった。
このため、本発明では、閉扉状態においてハンドル13、14の開扉操作が検出されたときは、ラッチ16とラチェット17との間に生じる摩擦力を解消させることで、開扉ハンドル13、14の操作荷重を低減させ、非力なユーザーの開扉操作の容易化を計っている。
以下詳細に説明すると、フル閉扉状態(又はハーフ閉扉状態)において、開扉操作によりハンドル13(又は14)が第1操作位置に至ると、図7のように、ハンドルスイッチ30(又は31)がONになり、コントローラ29はパワークローザー機構27を起動させる。この段階では、ハンドル13とラチェット17との間に形成される機械的遊びによりラチェット17は実質的に動かないか、動いたとしてもその移動は僅かである。従って、ハンドル13の操作荷重は極めて小さくパワークローザー機構27を確実に起動させることができる。
パワークローザー機構27の起動によりラッチ16の閉扉方向への回転が始まると、ラッチ16のフルラッチ段部25はラチェット17の爪23から速やかに離間し、ラッチバネ19及びシール部材26の反力がラッチ16を介してラチェット17に回転抵抗を付与することが防止される。
ハンドル13が第1操作位置を過ぎて回転すると、ハンドル13の開扉回転は実質的にラチェット17に伝達され、ラチェット17を反係合方向に回転させるから、この分の操作荷重がハンドル13に加わることになる。しかし、ラチェット17はパワークローザー機構27の機能により前記反力の影響から解放されているから、新たに加わる操作荷重は、前記反力の影響を受ける場合に比べて十分に低減される。従って、非力なユーザーにもたらされることがあった不便性や困難性は改善され、殆どの非力なユーザーは、特別な困難を伴うことなくハンドル13を第2操作位置に向かって継続的に回転させることができる。
ハンドル13が係合解除位置B近傍の第2操作位置に至ると、ハンドルスイッチ30はOFFとなり、コントローラ29はパワークローザー機構27の復帰制御を開始する。パワークローザー機構27の復帰制御が始まると、余剰回転していたラッチ16はパワークローザー機構27による拘束から解放され、ラッチバネ19及びシール部材26の反力により開扉方向に戻される。
パワークローザー機構27の復帰制御が開始されてから、ラッチ16がラッチバネ19及びシール部材26の反力によりフルラッチ位置に戻るまでには、若干のタイムラグが生じる。このため、ハンドル13の第2操作位置が係合解除位置Bより若干手前に設定してあっても、ラッチ16がフルラッチ位置に戻る前に、ラチェット17の爪23はラッチ16のフルラッチ段部25の回転軌跡上から離脱可能であり、開扉方向に戻されるラッチ16にラチェット17が再係合することは回避できる。
このようにして、ラチェット17及びパワークローザー機構27によるラッチ16に対する開扉方向の拘束が解除されると、ドア11は開扉可能状態となり、ハンドル13の開扉操作によりドア11を手前に引けばドア11は開扉され、ハンドル13から手を離すと、ハンドル13はハンドルバネ(図示なし)の弾力で待機位置に復帰する。
以上のように、本発明では、ラッチ16のフルラッチ段部25とラチェット17の爪23との間に生じる強い摩擦力をパワークローザー機構27の機能により解消させることで、ハンドル13、14の操作荷重を低減させているので、ラチェットをモータ動力で反係合方向に動かす機構に比べて格段に安価な構成にでき、また、現在普及が進んでいるパワークローザー機構付きドアラッチ装置に制御上の僅かな変更を加えるだけで実施化できるので、設計も容易である。
また、パワークローザー機構27を起動させる第1操作位置を直結位置A近傍に設定してあるため、早期にパワークローザー機構27を起動させることができ、また、その際のハンドル13の操作荷重は極めて小さくパワークローザー機構27を確実に起動させることができる。
また、パワークローザー機構27の復帰制御を開始する第2操作位置を係合解除位置B近傍に設定してあるため、ラッチ16をパワークローザー機構27による拘束から早期に解放し、もって、ドア11の開扉を早期に実現できる。また、ハンドル13、14がフルストローク位置に至る前に、パワークローザー機構27の復帰制御が開始されるので、ハンドル13、14をフルストローク位置に突き当てる必要はない。仮に、第2操作位置をフルストローク位置に設定すると、非力なユーザーはハンドル13、14をフルストローク位置に突き当てた後、その場にハンドル13、14を維持させなければならず、非力なユーザーに不便性や困難性をもたらすことになる。
本発明は、非力なユーザーに対する開扉操作の補助を主目的に開発されたものであり、上記作用の説明は非力なユーザーが開扉操作した場合を前提としている。従って、健常者がハンドル13、14を素早く開扉操作した場合には、パワークローザー機構27の機能による開扉操作の補助効果を享受できないこともある。
なお、図1にはスイング式のドア11を示してあるが、スライド式ドアであっても良い。
ドアと車体の一部横断面図。 開扉状態におけるラッチとラチェットの関係図。 ハーフラッチ状態におけるラッチとラチェットの関係図。 フルラッチ状態におけるラッチとラチェットの関係図。 ラッチがフルラッチ位置から余剰回転した状態を示す関係図。 ラチェットがラッチのフルラッチ段部の回転軌跡上から離脱した状態を示す関係図。 開扉ハンドルとハンドルスイッチとの関係図。 ブロック回路図。
符号の説明
10…車体、11…ドア、12…ラッチユニット、13…外側開扉ハンドル、14…内側開扉ハンドル、15…ストライカ、16…ラッチ、17…ラチェット、18…ラッチ軸、19…ラッチバネ、20…ラチェット軸、21…ラチェットバネ、22…U型溝、23…爪、24…ハーフラッチ段部、25…フルラッチ段部、26…シール部材、27…パワークローザー機構、28…ラッチセンサー、29…コントローラ、30、31…ハンドルスイッチ。

Claims (3)

  1. 車体10に固定されるストライカ15と、車両ドア11に設けられ前記ストライカ15との係合により閉扉方向に回転するラッチ16と、前記ラッチ16のハーフラッチ段部24及びフルラッチ段部25と係合可能の爪23を備えたラチェット17と、前記ラチェット17に操作的に連結された開扉ハンドル13と、モータ動力により前記ハーフラッチ位置の前記ラッチ16を前記フルラッチ位置を越えて余剰回転位置まで回転させ得るパワークローザー機構27とを備え、前記開扉ハンドル13は待機位置から直結位置Aまで回転すると前記開扉ハンドル13と前記ラチェット17との間の機械的遊びが吸収され前記直結位置Aを越えて係合解除位置Bまで回転すると前記ラチェット17の前記爪23を前記ラッチ16の前記フルラッチ段部25の回転軌跡上から離脱させその後フルストローク位置まで回転する構成としたものにおいて、前記パワークローザー機構27は前記ラッチ16の前記フルラッチ段部25に前記ラチェット17の前記爪23が係合したフル閉扉状態において前記開扉ハンドル13が開扉操作により前記直結位置A近傍に設定した第1操作位置に至ると起動して前記ラッチ16を前記余剰回転位置に向けて閉扉方向に回転させ、前記開扉ハンドル13が前記係合解除位置B近傍に設定した第2操作位置に至ると前記余剰回転位置に向けて回転させた前記ラッチ16を解放して前記ラッチ16の開扉方向の回転を可能にするように構成した車両ドアラッチ装置。
  2. 請求項1において、前記第1操作位置は前記直結位置Aから前記待機位置側に設定した車両ドアラッチ装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第2操作位置は前記係合解除位置Bから前記待機位置側に設定した車両ドアラッチ装置。
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