JP2006342286A - 油脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】アトピー性皮膚炎に有効で副作用のない油脂組成物を提供する。
【解決手段】2種類以上の天然植物油脂を配合してなる油脂と抗酸化剤からなる油脂組成物で、その油脂組成物中の脂肪酸組成全量を100重量%として、少なくともA成分としてα−リノレン酸を25〜55重量%、B成分としてリノール酸を15〜45重量%、C成分としてオレイン酸を10〜30重量%含有する油脂と、D成分として抗酸化剤を含有する油脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、人皮膚細胞におけるリピッドメディエーターに作用し、皮膚疾患に効果を有する油脂組成物に関する発明である。更に詳細には、A成分として少なくともω−3系脂肪酸であるα−リノレン酸、B成分としてω−6系脂肪酸のリノール酸、C成分としてω−9系脂肪酸のオレイン酸を含有する混合油脂に、D成分として抗酸化剤を適切な配合比率にする事でα−リノレン酸の効果を高めたことを特徴とする油脂組成物に関する発明である。
現代社会においてアレルギ−性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、非細菌性の皮膚疾患(以下皮膚疾患と称する)の増加が目立っており、生活環境の変化や悪化、食生活の偏り、複雑な社会環境などによる精神的なストレス等が原因であると言われているが、はっきりとは解明されてはいない。
現在の皮膚疾患に関する治療法としては、アレルゲン除去療法、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド外用薬、免疫抑制剤外用薬、バリア効果を持つスキンケア療法、紫外線療法、漢方療法、民間療法などその治療がとられているが確立はされていない。
上記記載の治療法の中で著しい効果が認められるのは、副腎皮質ホルモン又は免疫抑制剤の塗布と言う対症療法である。しかし、副腎皮質ホルモンは抗炎症効果や痒みを鎮静化する効果が高いが、長期にわたる体外からの摂取及び塗布の場合、体内のホルモン分泌に影響を及ぼし、免疫機能の低下または長期使用後の薬剤中止によるリバウンド症状などの副作用が大きい。また免疫抑制剤の長期使用は勧められない。この為に皮膚疾患の患者は、痒疹、発疹、紅班、丘疹、漿液性丘疹、鱗屑、痂皮、浸潤性紅斑、苔癬化病変等にさいなまれる。
近年、皮膚疾患に対するリピッドメディエーターの研究が進み、皮膚疾患の多くが皮膚細胞で、アラキドン酸由来の炎症性のプロスタノイドである、プロスタグランジンE2やプロスタグランジンD2、ロイコトリエンC4、ロイコトリエンD4、ロイコトリエンE4等を産生しており、これが大きく皮膚疾患に関与している事が知られており、プロスタノイドコントロールを観点にした製品の開発が進んでいる。しかし、プロスタノイド自体の皮膚疾患に関わる技術はまだ確立されておらず商品化が難しい。また、プロスタノイド前駆物質である多価不飽和脂肪酸のプロスタノイドへの反応は、人体内酵素の個人差やこの反応が細胞内における核膜周辺でおきている事、種々の反応を阻害する要素や反応を進める能動的な作用機序がありそれ故その効果の個人差が大きい。
また、新しい技術としてプロスタノイドの産生コントロールを視点においた、ω−3系の脂肪酸である、植物油脂に含有されるα−リノレン酸、魚油などに多く含有される炭素数20以上のω−3系脂肪酸であるEPA、DHAを使用したアトピー性皮膚炎を始めとする皮膚炎に対する皮膚外用剤が報告されている。しかし、その中でα−リノレン酸は生理活性がEPAやDHAに比べ1/5〜1/7程度と言われており、高い効果を求めるであれば、EPAやDHAを含有する必要があった。だが、EPAやDHAは生理活性が高いが二重結合をその分子内に4個〜5個保有しており、皮膚疾患のように患部が直接外気に触れる部位では、体内の抗酸化剤による保護も受けにくく、酸素や直射日光等の光の影響で非常に酸化を起しやすく、過酸化脂質を生成しやすくなる。
脂質過酸化物の存在は皮膚細胞において、連鎖的な脂質の過酸化を進め、本来多価不飽和脂肪酸のリピッドメディエーターとしての機能発揮の重要な鍵である脂質の二重結合部分を酸化、破壊していく。その為、細胞の老化や炎症、時には癌化を促進する要素として問題視されている。皮膚での過酸化脂質の生成も問題であるが、天然油脂由来のEPA、DHAは、その原料を魚油などに求める事が多く、原料加工の時点で魚油は酸化を受けやすく、製品化の段階で過酸化物を多く含む事が多い。
また、魚油、肝油、等の天然油脂は皮膚などの外気や光にさらされる組織での使用は酸化による不快な臭気、いわゆるもどり臭を発生しやすく、種々のマスキング剤、香料等の添加が試みられたが、どれも決定的に不快臭を防ぐことは困難であった。
また、ω−3系の多価不飽和脂肪酸の中でα−リノレン酸はEPAやDHAより、安定性がよく不快臭が少ないが、α−リノレン酸のみでは、EPAやDHAと比較すると個人差が出やすい事とα−リノレン酸自体の効力がEPAを使用した場合の1/5〜1/7と言われており充分な効果が発揮できなかった。
特願昭59-152324 ω−3系高度不飽和脂肪酸とω−6系高度不飽和脂肪酸の適切な組み合わせがアレルギー性鼻炎やアトピーなどの治療に有効であることが開示されている。
特開2000-159678号公報p1〜p5 α−リノレン酸を含む、ω−3系脂肪酸の合計含有量がω−6系脂肪酸の合計含有量より4倍以上である天然油脂とホスホリルコリン類似基含有重合体と抗酸化剤の混合皮膚外用剤が皮膚炎、特にアトピー性皮膚炎等に有効である事が開示されており、使用油脂の過酸化価に言及している。
特開2000-327570号公報p1〜p9 EPA、DHA、α−リノレン酸、リノール酸からなる群より選択される1種類以上の脂肪酸を含有する油脂類と尿素とホスホリルコリン類似基含有重合体とマスキング剤の混合剤がアトピー性皮膚炎等に有効である事が開示されている。
特開2003-73268号公報 リノール酸、リノレン酸及びγ-リノレン酸の3種の不飽和脂肪酸と炭素数20以上の脂肪酸を含むオイルが皮膚と毛母細胞の賦活作用を持つ事が開示されている。
Vol.10、No.2 平成13年8月20日p.75 脂質栄養学 日本脂質栄養学会出版α−リノレン酸が2型エイコサノイドの産生を抑制することで、種々の疾病の予防・改善を持つことが示されている。
Vol.11、No.2 平成14年8月20日p.94 脂質栄養学 日本脂質栄養学会出版α−リノレン酸含有エゴマ食品が、体内でω−6系脂肪酸に対するω−3系脂肪酸の比率を上げた事が報告されている。
Vol.11、No.2 平成14年8月20日p.115 脂質栄養学 日本脂質栄養学会出版体内、血清脂肪酸のω−6系脂肪酸に対するω−3系脂肪酸の比率を上げる事を目的とした伝統和食療法がアトピー性皮膚炎症状を抑えるのに有効である事が報告されている。
Vol.12、No.2 平成15年8月20日p.136 脂質栄養学 日本脂質栄養学会出版DHAおよびEPAの含量の異なる油脂の非水系における自動酸化はEPA+DHAの含量の多い油脂ほど酸化されやすい事が報告されている。
Vol.12、No.2 平成15年8月20日p.156 脂質栄養学 日本脂質栄養学会出版ラットにおいて、α−リノレン酸を含有するシソ油が紫外線誘導の腫瘍形成を抑制したが、魚油は無効であった。低脂肪食、α−リノレン酸の多いシソ油食に比べ魚油は紫外線照射の後の寿命を短縮した事が報告されている。
アラキドン酸カスケード p30〜32 2002年6月25日発行 室田誠逸編集 株式会社医薬ジャーナル社発行必須脂肪酸であるリノール酸とα−リノレン酸が体内リピッドメディエーターの初発物質であり、それから合成される、アレルギーを始めとする種々の高次機能に関与するプロスタノイドがω−3系脂肪酸とω−6系脂肪酸の合成経路を介して生成される事が示されている。
アラキドン酸カスケード p17〜29 2002年6月25日発行 室田誠逸編集 株式会社医薬ジャーナル社発行生体膜にグリセロリン脂質として存在する多価不飽和脂肪酸が様々な刺激により生体膜から分離して、アラキドン酸カスケードと呼ばれる合成経路を介し、プロスタノイドに変化して行く事が示されている。また、自然界の油脂の異性体であるシス型、トランス型が細胞膜の構造機能に影響を与える事について示されている。
アラキドン酸カスケード p64〜71 2002年6月25日発行 室田誠逸編集 株式会社医薬ジャーナル社発行多価不飽和脂肪酸からプロスタノイドへの変換がシクロオキシナ−ゼと言う酵素によって進められており、炎症性皮膚疾患に頻繁に使用される副腎皮質ホルモンがこのシクロオキシゲナーゼ2を阻害する事によりその効果を発揮する事が示されている。
アラキドン酸カスケード p17〜29 2002年6月25日発行 室田誠逸編集 株式会社医薬ジャーナル社発行PGD2とアレルギーとの関係について示されている。
高分子と細胞膜の相互作用 p1〜5 1992年5月20日発行 阿部康次著 共立出版発行長鎖脂肪酸が細胞の柔らかさや流動性を決定する因子であり、膜の動的構造に重要な役割を持つ事が示されている。
油脂(あぶら)とアレルギー p17〜30 1999年9月15日発行 奥山治美、小林哲幸、浜崎智仁編集、学会センター関西発行ω−6系脂肪酸の代謝に拮抗し、リピッドメディエーターの産生を抑制する効果が、α−リノレン酸はEPAやDHAの1/5〜1/7程度である事が示されている。
油脂(あぶら)とアレルギー p61〜77 1999年9月15日発行 奥山治美、小林哲幸、浜崎智仁編集、学会センター関西発行粉末化した魚油とエゴマ油(イオパール)によるアトピー性皮膚炎に有効である事が示されている。
油脂(あぶら)とアレルギー p152〜159 1999年9月15日発行 奥山治美、小林哲幸、浜崎智仁編集、学会センター関西発行ステロイド剤(副腎皮質ステロイド剤)は、アラキドン酸由来代謝物(プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン等)の産生を抑制する事により、アレルギー疾患に有効に働く事が示されている。
総説プロスタグランジン p55〜81 1994年8月17日 現代医療編集委員会編集現代医療社発行アラキドン酸から生成される各種炎症系のプロスタノイドが多くの皮膚疾患に関与し、その作用が複雑で、互いに影響を及ぼしながら関与している事が示されている。
脂質栄養学シリーズ1 脳の働きと脂質 p5〜p60 1997年8月20日 奥山治美編集 学会センター関西発行ω−6系とω−3系列とが多くの酵素段階で競合的に作用しており、リノール酸が過剰だと相対的にα−リノレン酸系は欠乏状態となる事が示されている。
第一に本発明の目的は、副作用のない、安全で、有効性の高い、アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患の治療及び予防に有効な外用の油脂組成物を提供することである。
また、本発明は内服する事により、体内、特に皮膚におけるプロスタノイド生合成に影響を与え、皮膚細胞の正常化により、アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患の治療及び予防に有効な油脂組成物を提供することである。
ω−3系脂肪酸の中で、EPA、DHAよりは酸敗しにくく、魚臭特有の不快臭の少ないα−リノレン酸を使用し、その効果をさらに高めた油脂組成物を提供する事である。
本発明は、前記の問題点に鑑み、過酸化物含有量が少ない天然植物油脂からつくられ、ω−3系の多価不飽和脂肪酸の中で、皮膚表面において酸化の影響をEPAやDHAほどには受けにくく、油脂特有な不快臭の少ないα−リノレン酸を使用してすぐれた効果の発揮できる油脂組成物の発明に日夜研究に励み検討した。その結果、ω−3系脂肪酸であるα−リノレン酸とω−6系脂肪酸であるリノール酸、ω−9系脂肪酸であるオレイン酸を特定の割合につくり出した油脂物と抗酸化剤の組み合わせで、従来よりさらに皮膚疾患に効果の高い油脂組成物を造り出す事ができた。さらに、天然植物油脂を2種類以上組み合わせてつくる事により、さらなる効果をもたらす事を見出した。さらに、組み合わせる天然油脂が、それぞれα−リノレン酸を5%以上含有する植物油脂を2種類以上使用する事により、さらなる効果をもたらす事を見出した。
さらに、当該発明油脂組成物は皮膚組織の正常化をもたらし、根本的な治療と皮膚疾患の予防に効果をもたらす事を見出した。
本発明は、次のとおりである。
(1)
2種類以上の天然植物油脂を配合してなる油脂と抗酸化剤からなる油脂組成物で、その油脂組成物中の脂肪酸組成全量を100重量%として、少なくともA成分としてα−リノレン酸を25〜55重量%、B成分としてリノール酸を15〜45重量%、C成分としてオレイン酸を10〜30重量%に調整される油脂と、D成分として抗酸化剤を含有する油脂組成物。
(2)
配合される天然植物油脂の少なくとも2種類がα−リノレン酸を5%以上含有する油脂で調整される項1の油脂組成物。
(3)
配合される天然植物油脂の少なくとも2種類が、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油、ローズヒップオイル、ヘンプ油、サージ油、小麦胚芽油、大豆油、キウイフルーツシードオイル、ウオールナッツオイル、ククイナッツオイル、キャノーラオイルからなる群より選ばれる油脂で調整される項1の油脂組成物。
(4)
D成分抗酸化剤がビタミンE、レチノール酸、フラボノイド類、カロチノイド、チオクト酸、ユビキノン、リグナン類、ビタミンCからなる群より選ばれる1種類以上である項1乃至3のいずれか1項に記載の油脂組成物。
(5)
項1〜4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する食品。
(6)
項1〜4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する皮膚外用剤。
(7)
項1〜4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する化粧品及び医薬部外品。
(8)
項1〜4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する医薬品。
本発明油脂組成物を実際につくり、服用試験と塗布試験を行ったところ、単品でα−リノレン酸を55%と言う高濃度に含有する植物天然油脂と比較して、2種類の植物油を配合してα−リノレン酸をそれ以下に調整した本発明油脂組成物がはるかに効果の高い結果をもたらした。実際の効果は実施例で作成した発明油脂組成物を使用しての試験で判定した。
(服用試験)
皮膚疾患の患者に同意を得て、本発明油脂組成物を年齢に応じ、400mg〜1600mg/1日を1日1〜3回に分け、食後に服用してもらった。本試験の参加者は、他の薬剤等の影響を避ける為にできうる限り他の民間療法的な食品、漢方薬、医薬品等の服用は避けてもらった。試験中の湿疹の状態によって、他の外用剤を併用するかどうかは本人の意思に任せた。試験の参加者5名が試験期間中にステロイド剤の併用を希望されたが、途中で本発明油脂組成物を皮膚に塗布する事に切替え最終的には全員がステロイド剤の使用を避け、症状を改善する事ができた。本発明油脂組成物の塗布は症状の痒みが緩和され、服用のみで皮膚疾患の痒みがコントロールできるようになった時点で、服用の効果をみる為に中止してもらった。服用試験中になんら変化のない人は4名いたが、ここでは載せていない。
なお、試験対象期間中、本発明油脂組成物は400mg/カプセルに充填し、遮光瓶、冷暗所にて保存してもらった。
7歳未満の乳幼児では、カプセルでの服用が困難な為、液状の本発明油脂組成物を遮光瓶に入れ冷暗所に保存し、計量スプーンで食事時に服用してもらうようにした。
(服用試験の結果)
服用試験の結果は、表1の通りであった。優れた皮膚疾患改善効果が観察できた。また、
驚く事に服用中にアトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患の他に、
水虫の治癒、イボがとれた、しもやけが治った、肌あれが治った、シミが薄くなった、
傷が早く治る、ケロイドが薄くなった等の報告があり、追加の服用試験を行った。
Figure 2006342286
追加試験において、表2の通りの効果を得る事ができた。アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患の他に、水虫、イボ、しもやけ、肌あれ、シミ、傷の治り、ケロイド等にも効果がある事が判明した。
Figure 2006342286
(塗布試験)
皮膚疾患患者の中で、体の左右に同様な患部を持つ方を選び、本人の同意を得て、体の中心から左側に本発明油脂組成物を1日400mg〜800mgを1日2回、朝、夕に患部に塗布してもらった。対象として右側に亜麻仁油を1日400mg〜800mgを1日2回、朝、夕に患部に塗布してもらった。
亜麻仁油は、α−リノレン酸を55%含有するものを選び、亜麻仁油のみでも、皮膚の改善効果は観察できた。
試験開始時、開始1週間後、2週間後、1ケ月後、2ケ月後の症状を目視と痒みの自己判断で評価した。テスト開始前の状態を10とし、完治した時点の状態を0とし、その間を10段階に分けた。評価は目視による皮膚の状態と自己申告による痒み等の軽減を判断とした。痒みの軽減もテスト開始前の状態を10とし、完治した時点の状態を0とし、その間を10段階に分けて評価した。
(塗布試験の効果)
塗布試験の効果は、表3の通りであった。
皮膚塗布試験においては、1名を除き、数日のうちに全ての人に症状の軽減が観察できた。しかし、完治までには時間がかかり、服用試験と合わせると完治を望むのであれば、服用をあわせた方が良いことが判明した。
以上のように、大半の参加者が塗布数日内に何らかの効果を実感しており、非常に優れ
た皮膚疾患鎮静効果を得ることができた。
また、改善した人が塗布試験を中止しても、副腎皮質ホルモンに見られる強いリバウン
ドのような症状はみられなかった。
またこの実験で、この結果に加えて、すぐれた肌荒れ改善効果、肌のキメを整える効果、
肌のはり、潤い感の改善効果を観察する事ができた。
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(総合評価)
塗布試験と服用試験と合わせて、本発明油脂組成物には、非常に優れた肌質完全効果がある事が判明した。肌質改善のみならず、完治する事も判明した。また、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、湿疹、炎症性皮膚炎、蕁麻疹、肌荒れのみならず、今まで報告された事のなかった、シミ、イボ、水虫等に効果があったのは、驚くべき事だと思われる。本発明油脂組成物は、副作用もなく安全な為、多くの商品へ応用の可能性がある。
(リノール酸について)
リノール酸は、その構造が炭素数18、二重結合2個を保有する長鎖の脂肪酸であり、末端メチル基から6番目に最初の二重結合がある事から、ω−6系脂肪酸と呼ばれている。この二重結合は油脂の流動性、反応性、構造を決定するのに重要な要素である。他のω−6系脂肪酸には、リノール酸の他にγ−リノレン酸(18:3)、ジホモγ−リノレン酸(20:3)、アラキドン酸(20:4)、DTA(22:4)、DPA(22:5)等がある。リノール酸は多くの天然油脂中に存在する。
(α−リノレン酸について)
α−リノレン酸は、その構造が炭素数18、二重結合3個を保有する長鎖の脂肪酸であり、末端メチル基から3番目に最初の二重結合がある事から、ω−3系脂肪酸と呼ばれている。ω−3系脂肪酸には、α−リノレン酸の他にEPA、(20:5)、DHA(22:6)、DPA(22:5)等がある。ω−6系脂肪酸と比較して二重結合が多い。
(オレイン酸について)
オレイン酸は、その構造が炭素数18、二重結合1個を保有する長鎖の脂肪酸であり、末端メチル基から9番目に二重結合があることから、ω−9系脂肪酸と呼ばれている。
我々は本来、α−リノレン酸に肌細胞改善効果がある事に着目し研究を重ねて来たがそれがω−3系脂肪酸とω−6系脂肪酸の配合比に大きく影響される事を見いだした。これは、第一に各種プロスタノイドの生成反応が非常に複雑で、各種脂肪酸の濃度に依存して調節を受けているからである。第二に、脂肪酸の働きは、各組織においてその組織の細胞膜に取り込まれる事により発揮されるが、その最初の取り込みが脂肪酸組成によって影響を受けると考えられるからである。故に、各種プロスタノイドの初発物質であるリノール酸とα−リノレン酸の配合比は重要な要素となる。生体で効果を最大限に発揮するには、単なるω−3系脂肪酸を多く取り入れば良いと言うだけではない事を見出した。さらに、本発明の特徴は、天然植物油脂を2種類以上組み合わせる事により、更なる効果を引き出した事である。研究を重ねた中で、単種の油脂より数種の油脂の混合に相乗効果を発揮する事を見出した。さらに、天然植物油脂の違いにより効果に差がある事が判明した。これは、天然植物油脂の基本の脂肪酸構成のみならず、それぞれの天然油脂が持つ独自の油溶性成分が影響している物と思われる。
本発明油脂物の効果をさらに高める為には、使用する天然植物油脂の少なくとも2種類の油脂中にα−リノレン酸を5重量%以上含有するものが望ましい。
α−リノレン酸を5重量%以上含有する植物油脂は、具体的には亜麻仁油、シソ油、エゴマ油、ローズヒップオイル、ヘンプシードオイル、サージ油、キウイフルーツシードオイル、ウオールナッツオイル、小麦胚芽油、大豆油、ククイナッツオイル、キャノーラオイル等である。
本発明油脂組成物の効果的な配合比は油脂組成物中の脂肪酸組成を100重量%として
少なくともα−リノレン酸が25〜55重量%、リノール酸が15〜45重量%、オレイン
酸が10〜30重量%でかつα−リノレン酸がリノール酸より多く含有されるものであ
る。さらに効果的なのは、α−リノレン酸が35〜50重量%、リノール酸が25〜35重
量%、オレイン酸が10〜25重量%の範囲で含まれるもので、かつα−リノレン酸含有
量がリノール酸含有量より多いものである。
α−リノレン酸を50%前後含有する天然植物油脂としては、亜麻仁油、エゴマ油、シ
ソ油、キウイフルーツシードオイル等であるが、これを基本としてそれ以下の配合比
率を持つローズヒップオイル、サージオイル、ヘンプ油、ウオールナッツ油、小麦胚
芽油、大豆油、ククイナッツオイル、キャノーラオイル等の植物油脂を混合し、配合比率を変え、塗布試験を行った。
その結果、特に制限されるものではないがその中で最も良好な効果が表れたのは、亜麻仁油とローズヒップオイルの組み合わせであった。
亜麻仁油とは、亜麻科亜麻と言う植物の種子から、搾油して得られるオイルであり、ローズヒップオイルは、バラ科野茨バラの実から搾油して得られる油脂である。
(抗酸化剤について)
抗酸化剤は、油脂の不飽和結合を保護し、酸化を防ぐ意味で非常に重要な働きを持つ。現在、数多くの抗酸化剤が知られているが、大きく分類すると、ビタミンE、レチノール酸、カロチノイド、フラボノイド類、チオクト酸、ユビキノン、リグナン類、ビタミンC等があげられる。
どの抗酸化剤を使用するかは、特に限定されるものではないが、望ましいのは油溶性又は水溶性及び油溶性の両方の極性を持つ抗酸化剤である。
ビタミンEは、油溶性ビタミンとして、自然界に多く存在し、構造として、クロマン骨格と側鎖に長鎖の炭素鎖として、フィチル鎖を持ち、クロマン骨格のメチル基の数と位置により、α、β、γ、δの4種類のトコフェロールとフィチル鎖に2重結合を3個保有するトコトリエノール4種類が存在する。α−トコフェロール(5,7,8トリメチル−トコフェロール)、β−トコフェロール(5,8ジメチル−トコフェロール)、γ−トコフェロール(7,8ジメチル−トコフェロール)、δ−トコフェロール(8−メチルトコフェロール)、α−トコトリエノール(5,7,8トリメチル−トコトリエノール)、β−ジメチル−トコトリエノール、γ−トコトリエノール(7,8ジメチル−トコトリエノール)、δ−トコトリエノール(8−メチルトコトリエノール)の計8種類とその合成型と誘導体が存在する。ビタミンEとしての生理活性の強さはα>β>γ>δであるが、抗酸化力に関しては、δ>γ>β>αである。ビタミンEは油脂の酸化防止剤として一般的に汎用されているが、ビタミンE自体の効果として、抗酸化作用、生体膜安定化作用、末梢血行促進作用、ホルモン分泌調整作用、抗血栓作用等を持つ事も知られている。
カロチノイドは、脂溶性で水性には溶けず、動植物や微生物等がつくる赤、黄、紫等の色素でカロチン類とキサントフィル類に分類される。具体的にはカロチン類には、β−カロチン、α−カロチン、クリプトキサンチン、リコピン等があり、キサントフィル類にはルティン、ゼアキサンチン、カプサイシン等がある。
フラボノイドは、野菜や果物等の植物に広く含有される色素成分であり、フラボン類,フラボノール類、フラボノール類、フラバノン、フラバノール類、カルコン類、アントシアニジン類等が知られている。さらに具体的には、ピクノジェール、カテキン、プロアントシアニジン、リザベラトロール、アントシアニン、ルチン、シコン、ナスニン、カフェイン酸、クロロゲン酸、タクシフロイン、アルカニン、ミリセチン等である。
クルクミンノイドも、ポリフェノールの1種で植物の色素成分であり、抗酸化力を持つ。
リグナン類は、多くの植物に存在する繊維質で、ベンゼン環とベンゼン環に結合した3つの炭素鎖からなるリグナン骨格を持つものを言う。リグナン類の抗酸化作用を持つものとして、ゴマリグナンやフェルラ酸がある。
チオクト酸は、体内でも合成されるビタミン様の物質で、細胞内ミトコンドリアでクレブス回路でエネルギーを産生する際の補酵素として働く。強力な抗酸化作用を持ち、油溶性、水溶性の両性の特性を持つ抗酸化剤である。
ユビキノンは、体内でも合成されるビタミン様の物質で、細胞内ミトコンドリアでエネルギー産生する際の補酵素である。油溶性の抗酸化剤でもある。
また、合成抗酸化剤として、合成トコフェロール、BHT、アスコルビン酸脂肪酸エステル、没食子酸プロピル、エルソルビン酸等も汎用されている。
油溶性抗酸化剤は、市場に販売されているものには、油脂に溶解されているものが少なくない。この溶媒としての油脂の構成成分は、一般的に注目される事が少ないが、油脂がその構成比で影響が出る事から無視できない。望ましいのは、抗酸化剤を溶解してある溶媒の構成成分の含有量を含めての油脂組成物全量中のα−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸含有量比率を合わせる事である。ゆえに、抗酸化剤がα−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸を含有する油脂に溶解してある場合は、その溶媒も含めた形での油脂比率を合わせる事が望ましい。
本発明油脂組成物は、様々な試験結果より、抗酸化剤の含量も重要な働きを持つ事がわかった。抗酸化剤の種類は、本発明油脂組成物の製品の形態により選ばれるべきであるが、一例として、抗酸化力は低いが、長年油脂の抗酸化剤として汎用されているビタミンEを上げる。ビタミンE類の中で、α−トコフェロールを使用した場合は、請求項1に記載の油脂組成物中の脂肪酸組成全量を100重量%とした時に、それに対し10〜35重量%のα−トコフェロールを使用するのが望ましい。更に詳細には、内服とした場合は10〜15重量%、外用とした場合は、湿性の湿疹の場合は30〜40重量%、乾性の湿疹の場合は20〜30重量%、化粧品の場合は10〜15重量%のα−トコフェロールを加えたものが効果及び使用感においてもっても適切であった。これは、一般的に使用される抗酸化剤の量と比較すると、かなり高濃度であるが単なる油脂組成物の安定的保存と言う意味だけではなく、常に酸素と光にさらされる皮膚においては皮膚表面における酸化を抑える事も重要な事であり、必要な量である。他の抗酸化剤を使用する場合は、この配合を基準とし、等価の効果を持つ抗酸化剤を使用する事が望ましい。
本発明油脂組成物に天然植物油脂を使用して配合する場合は、特に制限される事はないが未精製油であることが望ましい。未精製油には、植物油脂が本来持つ抗酸化物質及び抗炎症物質を含有する事が多い。また、精製過程で熱、圧力等をかけると不安定な多価不飽和脂肪酸の化学構造が変化する恐れがあり、本来の有効な効果を発揮しにくくなる。しかし、皮膚外用剤、化粧品原料として使用する場合、油脂本来の持つ色、臭気が気になるようであれば一般的な公知の精製技術による精製油を使用しても構わない。
また、天然植物油脂に存在する多価不飽和脂肪酸の化学構造は、二重結合部分のシス
型で存在する。二重結合部分は、他の結合部分より強固な結合を持つので幾何異性体
シス型、トランス型を持つようになる。シス型は同方向への折れ曲がりをしめし、こ
の立体構造が生体膜では流動性及び、プロスタノイドの生成に重要な働きをもたらす。
それ故、外側への折れ曲がりを持つトランス脂肪酸を持つ脂肪酸はできうる限り少な
いものを使用する事が望ましい。トランス脂肪酸は天然油脂中には存在しない事から、
搾油、油脂の精製段階で発生する事が多い。強固なシス型結合部分がトランス型に変
化する原因としては高温、高圧や化学合成等の物理要因等があげられる。
本発明油脂組成物の配合に使用する天然植物油脂は、できうる限り新鮮な油脂を使用
する事が望ましい。油脂の劣化は油脂の酸化状態で評価される。魚油などの海産物由
来の油脂は、酸化が複雑な経路を通り、酸化度の測定が困難であるが、植物油はそれ
ほどには複雑な酸化様式を起すわけではないので、汎用される過酸化物価と酸価で判
断する事とした。過酸化物価と酸価は、日本油化学会が出版の基準油脂分析試験法に
よった。一般的な判断基準として、0〜5mg当量/kgの油脂は殆ど酸化していない。5
〜10mg当量/kgは酸化が進みかけている。10〜20mg当量/kgは酸化が少し進んで
いる。20〜50mg当量/kgはやや酸化臭がする。50〜100mg当量/kgは障害が起き
る危険性があるとされている。本発明油脂組成物においても、0〜5mg当量/kgの範
囲では、官能評価、塗布試験でも殆ど劣化が見られなかった。天然植物油脂は製造過
程、運送過程、保存状態で管理する事ができるので、特に制限されないが0〜5mg当
量/kgの過酸化物価の油脂を使用することが望ましい。
また、同じ植物種子由来の油脂であっても、産地、気象条件、栽培方法により、含有
される脂肪酸組成は大きく変動する事が知られている。当該発明油脂組成物は天然植
物油脂を配合して造り出すが、使用する植物油脂の脂肪酸組成の含有比率を確認して
適切な比率に配合する事が望ましい。
本発明油脂組成物は、化粧品又は医薬部外品として使用する場合は、通常の皮膚外用
剤としての剤型にする事ができる。即ち、液剤、ゲル、クリーム状、乳液状、ペース
ト状、粉末状、固体状などである。また、外用剤基材として、本来の効果を損なわな
い限り、一般的に使用される他の成分を必要に応じ、配合しても構わない。即ち、ア
ルコール、油分、界面活性剤、分散剤、PH調整剤、油脂類、安定化剤、防腐剤、着色
剤、石鹸基材、香料、清涼剤、増粘剤、稀釈剤、等である。また、用途に合わせ次の
成分を配合する事も可能である。紫外線吸収剤、保湿剤、消炎剤、血行促進剤、細胞賦
活剤、防シワ剤、角質柔軟剤、感触改良剤、パール化剤、収斂剤、殺菌剤、ビタミン剤、
無機粉末、ハーブ抽出物、植物抽出物、乳酸菌、乳酸菌生産物、海藻類、海藻抽出物等
である。
また、本発明油脂組成物の化粧品又は医薬部外品としての用途は、化粧水、乳液、クリーム、パックなどの基礎化粧料、口紅、アイシャドー、ファンデーション等のメーキャップ化粧料、シャンプー,リンス、ヘアートニック等の頭髪化粧料、ボディー化粧料、芳香化粧料、洗浄料等多岐にわたり用いる事が可能である。
本発明油脂組成物は、化粧品としては、肌のツヤ、ハリ、ツヤを増し、シワ、吹出物、吹出物、各種皮膚疾患の予防等の効果をもたらす
本発明品油脂組成物は、食品飲食物として使用する場合は、通常の食品としての形態にする事ができる。即ち、液状、固形状、クリーム状、ペースト状、粉末状、ゼリー状、打錠、糖衣錠、粉末状、顆粒状、カプセル化状等である。また、本来の効果を損なわない限り、食品添加物として次の成分を必要に応じ配合しても構わない。即ち、甘味料、着色料、保存料、発色剤、漂白剤、防かび剤、イースト、ガムベース、香料、酸味料、調味料、凝固剤、乳化剤、PH調整剤、膨張剤、製造用剤等である。また、次の成分を配合する事も可能である。ビタミン剤、カルシウム剤、ミネラル、ハーブ及びハーブ抽出物、他の植物性素材及び植物抽出物、他の動物性素材及び抽出物等である。
本発明油脂組成物は、飲用としての用途は、スナック菓子、チョコレート、ビスケット、クッキー、パン、麺類、飲料、ゼリー、プリン、スティックバー、シリアル、油、マヨネーズ、調味料などの加工食品の他、打錠、カプセル化剤、顆粒状、粉末状、飲料などの機能性食品等、多岐にわたり用いることが可能である。
本発明油脂組成物は、外用医薬品として使用する場合は、通常の皮膚外用剤としての剤形として軟膏、クリーム、クリーミイゲル、ゲル、リニメント、ローション、プラスタ、半固形剤、外用散剤等の形態で用いることが可能である。
また、外用剤基材として、本来の効果を損なわない限り、一般的に使用される他の成分を必要に応じ配合しても構わない。即ち、アルコール、油分、界面活性剤、PH調整剤、油脂類、安定化剤、防腐剤、清涼剤、増粘剤、軟膏基材等である。軟膏基材として具体的には、スクワラン、スクワレン、ラノリン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、白色ワセリン、セタノール、液状フェノール、流動パラフィン、サラシミツロウ、タルク、脱脂大豆乾留タール等があげられる。また、用途に合わせて次の成分を配合する事も可能である。保湿剤、消炎剤、血行促進剤、殺菌剤、ビタミン剤、抗ヒスタミン剤、末梢循環改善薬、抗生物質、抗菌薬、鎮痒薬、免疫抑制剤、局所麻痺剤、抗真菌薬、抗白癬菌薬、無機粉末、酸化亜鉛、イオウ、生薬抽出物、ハーブ抽出物等である。
本発明油脂組成物の皮膚外用医薬品としては、肌荒れ、湿疹、痒み、ひび、ただれ、かぶれ、あかぎれ、あせも、虫刺され、皮膚炎群(接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、ストロフルス、光線過敏症、脂漏性皮膚炎、慢性皮膚炎、主婦湿疹、進行性指掌角皮症)、老人性乾皮症、日焼け、尋常性座瘡、皮脂欠乏症、乾癬に適する。
本発明油脂組成物は、服用医薬品として使用する場合は、通常の薬品の形状にする事ができる。即ち、裸錠、糖衣錠、カプセル化剤、粉末剤、顆粒化剤、ゼリー剤、溶液性シロップ剤、懸濁性シロップ剤、ドライシロップ剤、液剤等である。また、本来の効果を損なわない限り、製剤に一般的に使用される各種基材として次の成分を必要に応じ配合しても構わない。即ち、カプセル化剤、色剤、賦形剤、滑沢剤、流動化剤、結合剤、コーティング剤、可溶化剤、乳化剤、界面活性剤、懸濁剤、崩壊剤、溶解剤、増粘剤、殺菌剤、保存料、香料、固化剤、マイクロカプセル化剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤等である。また、次の成分を配合する事も可能である。ビタミン剤、カルシウム剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、末梢循環改善薬、漢方薬、乳酸菌製剤、漢方薬、生薬抽出物、ハーブ抽出物、等である。
本発明油脂組成物は、服用医薬品としては、肌荒れ、湿疹、痒み、皮膚炎群(アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、慢性皮膚炎、ストロフルス)、酒さ様皮膚炎、薬疹、中毒疹、尋常性座瘡、やけどあと、傷跡の回復、イボ、白癬菌治療薬に適する。
次に、本発明を実施例により、最も効果のある処方を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲が、これにより限定されるものではない。また、これらの実施例中の配合量は、特に断らない限り、その配合成分が配合される対象全量に対する重量%である。
なお、この場合に使用する各油脂成分は次のとおりである。

亜麻仁油 α−リノレン酸55%、リノール酸17%、オレイン酸17%、その他の油脂成分11%含有
ローズヒップオイル α−リノレン酸31%、リノール酸49%、オレイン酸14%、その他の油脂成分6%含有
ビタミンE α−トコフェロール67.2%、α−リノレン酸2.3%、リノール酸18%、オレイン酸5.6%、その他の油脂成分6.9%含有
の油脂を使用しての処方は表−4湿性アトピー性皮膚炎の処方例、表−5乾性アトピー性皮膚炎の処方例、表−6化粧品の処方例、表−7食品の例、表―8内服医薬品の処方例である。
Figure 2006342286
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最も皮膚疾患に有効な油脂組成物は、その中に脂肪酸構成として、α−リノレン酸42重量%前後、リノール酸31重量%前後、オレイン酸16重量%前後、その他の油脂成分10重量%前後である。さらに、このα−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、その他の油脂成分の全量を100重量%とした時に、α−トコフェロールを抗酸化剤とした時は、抗酸化剤として、湿性皮膚疾患はα−トコフェロール30重量%、乾性皮膚疾患はα−トコフェロール25重量%、化粧品、服用医薬品、食品はα−トコフェロール20重量%が適切である。

Claims (8)

  1. 2種類以上の天然植物油脂を配合してなる油脂と抗酸化剤からなる油脂組成物で、その油脂組成物中の脂肪酸組成全量を100重量%として、少なくともA成分としてα−リノレン酸を25〜55重量%、B成分としてリノール酸を15〜45重量%、C成分としてオレイン酸を10〜30重量%含有する油脂と、D成分として抗酸化剤を含有する油脂組成物。
  2. 配合される天然植物油脂の少なくとも2種類がα−リノレン酸を5%以上含有する油脂から調整される請求項1の油脂組成物。
  3. 配合される天然植物油脂の少なくとも2種類が、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油、ローズヒップオイル、ヘンプ油、サージ油、小麦胚芽油、大豆油、キウイフルーツシードオイル、ウオールナッツオイル、ククイナッツオイル、キャノーラオイルからなる群より選ばれる油脂で調整される請求項1の油脂組成物。
  4. D成分抗酸化剤がビタミンE、レチノール酸、フラボノイド類、カロチノイド、チオクト酸、ユビキノン、リグナン類、ビタミンCからなる群より選ばれる1種類以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の油脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する食品。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する皮膚外用剤。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する化粧品及び医薬部外品。
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する医薬品。
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