JP2006341439A - 電動式射出成形機の圧力検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータから発生する誘導ノイズの影響を排除した圧力検出装置を提供する。
【解決手段】 計量工程においては、フィードバックされたスクリュ回転用サーボモータM2の回転速度に応じた中心周波数を求める(105)。これを帯域消去フィルタ104の中心周波数とする。圧力センサ5で検出した圧力を、帯域消去フィルタ104を介してフィードバックし、圧力補償器101で圧力フィードバック制御を行い、速度、電流のフィードバック制御して射出用サーボモータM1を制御し背圧制御を行う。スクリュ回転用サーボモータM2より発生する誘導ノイズは帯域消去フィルタ104で除去されることから、このノイズの影響を受けることがない。フィルタによる遅れを最小限に抑え、安定した圧力制御ができる。なお、背圧制御以外の圧力制御に対してもこの圧力検出装置は適用できる。
【選択図】 図2
【解決手段】 計量工程においては、フィードバックされたスクリュ回転用サーボモータM2の回転速度に応じた中心周波数を求める(105)。これを帯域消去フィルタ104の中心周波数とする。圧力センサ5で検出した圧力を、帯域消去フィルタ104を介してフィードバックし、圧力補償器101で圧力フィードバック制御を行い、速度、電流のフィードバック制御して射出用サーボモータM1を制御し背圧制御を行う。スクリュ回転用サーボモータM2より発生する誘導ノイズは帯域消去フィルタ104で除去されることから、このノイズの影響を受けることがない。フィルタによる遅れを最小限に抑え、安定した圧力制御ができる。なお、背圧制御以外の圧力制御に対してもこの圧力検出装置は適用できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電動式射出成形機において、各種圧力を検出する圧力検出装置に関する。
電動式射出成形機において、射出、保圧工程における射出圧力、保圧圧力、計量工程における背圧等を制御するために、樹脂圧力を検出する圧力検出器が設けられ、該圧力検出器で検出された樹脂圧力をフィードバックして樹脂圧力のフィードバック制御を行うものが知られている。又、エジェクタ装置においても、エジェクト圧力を圧力検出器で検出し、フィードバックしてエジェクト圧力をフィードバック制御することも行われている。
一方、電動式射出成形機においては、射出成形機の可動部をモータで駆動している。射出スクリュを回転させるスクリュ回転用モータ、射出、保圧、背圧制御をするために射出スクリュを軸方向に駆動する射出用モータ、型締機構を駆動する型締め用モータ、金型から成形品を突き出すエジェクト用モータ等、各種モータを備えている。
一方、電動式射出成形機においては、射出成形機の可動部をモータで駆動している。射出スクリュを回転させるスクリュ回転用モータ、射出、保圧、背圧制御をするために射出スクリュを軸方向に駆動する射出用モータ、型締機構を駆動する型締め用モータ、金型から成形品を突き出すエジェクト用モータ等、各種モータを備えている。
圧力検出器はこれらモータの近傍に配置されることから、モータから発生する電磁ノイズや誘導ノイズ等の影響を受ける。
このノイズの影響を排除し、安定して圧力を検出する方法として、一般的に用いられる対策として、アースやシールとの強化等が行われている。さらに、このようなハードウェアでの対策以外に、圧力検出器からの信号を帯域消去フィルタに通し、制御対象の共振周波数帯域を減衰させる方法(特許文献1参照)や、圧力変化率の大きさによって、カットオフ周波数を変えノイズフィルタを設けて、圧力検出器からの信号を、該ノズルフィルタを通して、圧力制御全体の安定化を図る方法(特許文献2参照)、等の特定周波数を減衰させて安定を図ったものが公知である。
このノイズの影響を排除し、安定して圧力を検出する方法として、一般的に用いられる対策として、アースやシールとの強化等が行われている。さらに、このようなハードウェアでの対策以外に、圧力検出器からの信号を帯域消去フィルタに通し、制御対象の共振周波数帯域を減衰させる方法(特許文献1参照)や、圧力変化率の大きさによって、カットオフ周波数を変えノイズフィルタを設けて、圧力検出器からの信号を、該ノズルフィルタを通して、圧力制御全体の安定化を図る方法(特許文献2参照)、等の特定周波数を減衰させて安定を図ったものが公知である。
又、射出速度検出器に重畳されたノイズを除去するために、射出速度検出器で検出された速度信号を通す可変周波数ローパスフィルタを設け、射出速度検出器で検出された速度に応じて、可変周波数ローパスフィルタの折点周波数制御信号を変化させて、折点周波数を変化させながらノイズを除去するようにしたものも公知である(特許文献3参照)。
モータから発生する電磁ノイズは、比較的周波数が高いため、機械の応答性に影響を及ばさない程度のローパスフィルタをかけてノイズ対策を行うことが可能であるが、誘導ノイズの場合、ノイズ周波数がモータの回転速度によって変化するためフィルタの適用が困難であった。
図5は、モータから発生する電磁ノイズと誘導ノイズが合成された波形を示す図である。図5(a)はモータの回転速度か低いときのノイズを示し。図5(b)はモータの回転速度が高いときのノイズの状態を示している。この図5(a),(b)から分かるように、高周波の電磁ノイズの周波数は、モータの回転速度が低速時でも高速時でも格別変わっていないが、低周波の誘導ノイズの周波数は、回転速度に応じて変化している。このため、誘導ノイズの除去が難しかった。
図5は、モータから発生する電磁ノイズと誘導ノイズが合成された波形を示す図である。図5(a)はモータの回転速度か低いときのノイズを示し。図5(b)はモータの回転速度が高いときのノイズの状態を示している。この図5(a),(b)から分かるように、高周波の電磁ノイズの周波数は、モータの回転速度が低速時でも高速時でも格別変わっていないが、低周波の誘導ノイズの周波数は、回転速度に応じて変化している。このため、誘導ノイズの除去が難しかった。
又、誘導ノイズが、モータの回転速度によって機械の応答周波数と同じ帯域で発生する場合には、この誘導ノイズを除去するフィルタの中心周波数が適当でないと機械の応答性をも損なうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、モータから発生する誘導ノイズの影響を排除した圧力検出装置を提供することにある。
そこで、本発明の目的は、モータから発生する誘導ノイズの影響を排除した圧力検出装置を提供することにある。
射出成形機の駆動部を動作させるモータと、圧力を検出する手段とを有する電動射出成形機において、請求項1に係る発明は、前記圧力検出手段の出力を帯域消去フィルタに接続し、前記モータの速度に比例させて前記帯域消去フィルタの中心周波数を求め、該フィルタを作用させることを特徴とする電動式射出成形機の圧力検出装置である。
請求項2に係る発明は、前記モータの速度を、モータの速度を検出する速度検出手段で検出した速度とした。又、請求項3に係る発明は、前記モータの速度を、モータの速度指令とした。さらに、請求項4に係る発明は、複数のモータの内、前記圧力検出手段で検出される圧力信号に一番影響を与えるモータの速度より前記帯域消去フィルタの中心周波数を求めるようにした。
請求項2に係る発明は、前記モータの速度を、モータの速度を検出する速度検出手段で検出した速度とした。又、請求項3に係る発明は、前記モータの速度を、モータの速度指令とした。さらに、請求項4に係る発明は、複数のモータの内、前記圧力検出手段で検出される圧力信号に一番影響を与えるモータの速度より前記帯域消去フィルタの中心周波数を求めるようにした。
圧力検出手段の出力を、モータの速度に比例して中心周波数を変える帯域消去フィルタに通すことによって、モータから発生する誘導ノイズを除去することから、フィルタによる遅れを最小限に抑制し、正確な検出圧力を得ることができ、安定した圧力制御が可能となる。
図1は、本発明の一実施形態の要部ブロック図である。
射出シリンダ1の先端にはノズル部2が取り付けられ、該射出シリンダ1内には、射出スクリュ3が挿通されている。射出スクリュ3には該射出スクリュ3にかかる圧力により樹脂にかかる圧力を検出するロートセル等の圧力センサ5が設けられている。該射出スクリュ3は、スクリュ回転用サーボモータM2により、プーリ、ベルト等で構成された伝動手段6を介して回転させられる。又、射出スクリュ3は、射出用サーボモータM1によって、プーリ、ベルト、ボールねじ/ナット機構等の回転運動を直線運動に変換する機構を含む伝動手段7を介して駆動され、該射出スクリュ3の軸方向に移動させられる。なお、符号P1は、サーボモータM1の位置、速度を検出することによって、射出スクリュ3の軸方向の位置、速度を検出する位置・速度検出器としてのパルスコーダであり、符号P2は、サーボモータM2の位置、速度を検出することによって、射出スクリュ3の回転位置、速度を検出する位置・速度検出器としてのパルスコーダである。又、符号4は、射出シリンダ1に樹脂を供給するホッパである。
射出シリンダ1の先端にはノズル部2が取り付けられ、該射出シリンダ1内には、射出スクリュ3が挿通されている。射出スクリュ3には該射出スクリュ3にかかる圧力により樹脂にかかる圧力を検出するロートセル等の圧力センサ5が設けられている。該射出スクリュ3は、スクリュ回転用サーボモータM2により、プーリ、ベルト等で構成された伝動手段6を介して回転させられる。又、射出スクリュ3は、射出用サーボモータM1によって、プーリ、ベルト、ボールねじ/ナット機構等の回転運動を直線運動に変換する機構を含む伝動手段7を介して駆動され、該射出スクリュ3の軸方向に移動させられる。なお、符号P1は、サーボモータM1の位置、速度を検出することによって、射出スクリュ3の軸方向の位置、速度を検出する位置・速度検出器としてのパルスコーダであり、符号P2は、サーボモータM2の位置、速度を検出することによって、射出スクリュ3の回転位置、速度を検出する位置・速度検出器としてのパルスコーダである。又、符号4は、射出シリンダ1に樹脂を供給するホッパである。
射出成形機の制御装置10は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNCCPU20、プログラマブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサであるPMCCPU17、及びサーボ制御用のマイクロプロセッサであるサーボCPU15を有し、バス26を介して相互の入出力を選択することにより各マイクロプロセッサ間での情報伝達が行えるようになっている。
サーボCPU15には、保圧工程時に実行される圧力フィードバック制御を含めた各軸のサーボモータを制御するサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM13やデータの一時記憶に用いられるRAM14が接続されている。また、サーボCPU15は、A/D(アナログ/デジタル)変換器16を介して射出成形機本体側に設けられた圧力センサ5からの圧力信号を検出できるように接続されている。さらに、サーボCPU15には、該サーボCPU15からの指令に基づいて、射出軸、スクリュ回転軸に接続された射出用、スクリュ回転用のサーボモータM1,M2を駆動するサーボアンプ12,11が接続され、各サーボモータM1,M2に取り付けられたパルスコーダP1,P2からの出力がサーボCPU15に帰還されるようになっている。各サーボモータM1,M2の回転位置はパルスコーダP1,P2からの位置のフィードバック信号に基づいてサーボCPU15により算出され、各現在位置記憶レジスタに更新記憶される。図1においては射出軸、スクリュ回転軸を駆動するサーボモータM1,M2、該サーボモータM1,M2の回転位置、速度を検出するパルスコーダP1,P2及びサーボアンプ12,11についてのみ示しているが、金型の型締めを行う型締め軸や成形品を金型から取り出すエジェクタ軸等の各軸の構成は皆これと同様であり、図1では省略している。
PMCCPU17には射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM18および演算データの一時記憶等に用いられるRAM19が接続され、CNCCPU20には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記憶したROM21および演算データの一時記憶等に用いられるRAM22が接続されている。
不揮発性メモリで構成される成形データ保存用RAM23は射出成形作業に関する成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶する成形データ保存用のメモリである。 CRT付手動データ入力装置25はCRT表示回路24を介してバス26に接続され、グラフ表示画面や機能メニューの選択および各種データの設定、入力操作等が行えるようになっており、数値データ入力用のテンキーおよび各種のファンクションキー等が設けられている。なお、表示装置としては液晶を用いたものでもよい。
以上の構成により、PMCCPU17が射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNCCPU20がROM21の運転プログラムや成形データ保存用RAM23に格納された成形条件等に基づいて各軸のサーボモータに対して移動指令の分配を行い、サーボCPU15は各軸に対して分配された移動指令とパルスコーダP1,P2で検出された位置および速度のフィードバック信号等に基づいて、従来と同様に位置ループ制御,速度ループ制御さらには電流ループ制御等のサーボ制御を行なってサーボモータM1,M2を駆動制御する。さらに、射出用サーボモータM1に対しては、本発明に関係し圧力センサ5からフィードバックされる樹脂にかかる実圧力により、射出工程時における射出圧フィードバック制御、保圧工程時の保圧圧力フィードバック制御、計量工程時の背圧のフィードバック制御等を行なう。
上述した構成は従来の電動式射出成形機の制御装置と変わりはなく、従来と相違する点は、圧力センサ5からフィードバックされる検出圧力信号を帯域消去(阻止)フィルタ通して、誘導ノイズを除去するようにした点が相違するものである。
上述したように、モータが発生する誘導ノイズは、モータの回転速度によって変化する。そのため、本実施形態では、消去(阻止)する周波数帯域のフィルタ中心周波数を変更する帯域消去(阻止)フィルタを用い、圧力センサ5に対して誘導ノイズの影響を与えるモータの回転速度からフィルタ中心周波数を求め、帯域消去(阻止)フィルタのフィルタ中心周波数として、圧力センサ5からの出力を該帯域消去フィルタに通すことによって、モータから発生する誘導ノイズを除去してフィードバックするようにしたものである。
フィルタの中心周波数は、次の式に示すように、モータの極数(比例係数)にモータ回転速度を掛け合わせることによって、求めることができる。
フィルタの中心周波数は、次の式に示すように、モータの極数(比例係数)にモータ回転速度を掛け合わせることによって、求めることができる。
中心周波数=モータ極数×モータ回転速度×n …(1)
なお、n=1,2,…であり、n=1は基本周波数で、nの2以上は高調波を示すものである。n=1として基本周波数の中心周波数を求める。なお、複数の中心周波数を求めて、それぞれ帯域消去(阻止)フィルタを設けるようにしてもよい。
本発明は、このようなフィルタ中心周波数を変更できる帯域消去フィルタに圧力センサの出力を通し、圧力フィードバック制御中、圧力センサ5の検出信号が影響を受けるモータの回転速度に基づいて帯域消去フィルタの中心周波数を変更して、圧力フィードバック信号に対するモータから発生する誘導ノイズの影響を除去するようにしたものである。
なお、n=1,2,…であり、n=1は基本周波数で、nの2以上は高調波を示すものである。n=1として基本周波数の中心周波数を求める。なお、複数の中心周波数を求めて、それぞれ帯域消去(阻止)フィルタを設けるようにしてもよい。
本発明は、このようなフィルタ中心周波数を変更できる帯域消去フィルタに圧力センサの出力を通し、圧力フィードバック制御中、圧力センサ5の検出信号が影響を受けるモータの回転速度に基づいて帯域消去フィルタの中心周波数を変更して、圧力フィードバック信号に対するモータから発生する誘導ノイズの影響を除去するようにしたものである。
図2は、同実施形態においてサーボCPU15が計量工程において実施するモータ制御の第1の態様のブロック図である。
サーボCPU15は、計量工程になると所定周期毎、この図2に示す処理を実行するもので、CNCCPU20から、射出用サーボモータM1に対しては、設定背圧に基づく圧力指令が出力され、スクリュ回転用サーボモータM2に対しては、設定速度のスクリュ回転指令が出力される。
サーボCPU15は、該スクリュ回転指令の指令速度とスクリュ回転用サーボモータM2に取り付けられたパルスコーダP2からの速度フィードバックより速度偏差を求めて速度補償器202で速度補償処理を行いトルク指令(電流指令)を求める。又、このトルク指令とサーボアンプ11に設けた電流検出器(図示せず)で検出しフィードバックされる電流との差をトルク補償器203で処理し、スクリュ回転用サーボモータM2への電圧指令を求めサーボアンプ11を介してスクリュ回転用サーボモータM2を駆動し、スクリュ3を設定回転速度で回転させる。
サーボCPU15は、計量工程になると所定周期毎、この図2に示す処理を実行するもので、CNCCPU20から、射出用サーボモータM1に対しては、設定背圧に基づく圧力指令が出力され、スクリュ回転用サーボモータM2に対しては、設定速度のスクリュ回転指令が出力される。
サーボCPU15は、該スクリュ回転指令の指令速度とスクリュ回転用サーボモータM2に取り付けられたパルスコーダP2からの速度フィードバックより速度偏差を求めて速度補償器202で速度補償処理を行いトルク指令(電流指令)を求める。又、このトルク指令とサーボアンプ11に設けた電流検出器(図示せず)で検出しフィードバックされる電流との差をトルク補償器203で処理し、スクリュ回転用サーボモータM2への電圧指令を求めサーボアンプ11を介してスクリュ回転用サーボモータM2を駆動し、スクリュ3を設定回転速度で回転させる。
一方、サーボCPU15は、スクリュ回転用サーボモータM2に取り付けられたパルスコーダP2からフィードバックされるスクリュ回転用サーボモータM2の速度に基づいて上述した(1)式の演算を行い中心周波数を求める中心周波数算出手段105の処理を行い中心周波数を求め、該中心周波数を帯域消去フィルタ104の中心周波数とする。そして、圧力センサ5で検出しフィードバックされ、A/D変換器16でデジタル信号に変換された圧力データを帯域消去フィルタ104に通し、誘導ノイズを除去した実圧力を、CNCCPU20より指令された設定背圧の圧力指令から差し引き、圧力偏差を求め、該圧力偏差に基づいて圧力補償器101で、圧力補償処理を行い圧力偏差に対応する速度指令を求め、該速度指令と射出用サーボモータM1に設けられたパルスコーダP1からの速度フィードバック値を減じて速度偏差を求め、速度補償器102で速度補償処理を行いトルク指令を求める。このトルク指令(電流指令)とサーボアンプ12に設けた電流検出器(図示せず)で検出しフィードバックされる電流との差をトルク補償器103で処理し、射出用サーボモータM1への電圧指令を求め、サーボアンプ12を介して射出用サーボモータM1を駆動制御する。
樹脂圧力を検出する圧力センサ5は、射出用サーボモータM1及びスクリュ回転用サーボモータM2の近傍に配置されており、これらモータM1,M2から発生する誘導ノイズの影響を受ける。しかし、計量工程では、スクリュ回転用サーボモータM2は高速で回転し、射出用サーボモータM1の回転速度は極めて小さい。そのため、圧力センサ5が受ける影響は、スクリュ回転用サーボモータM2から発生する誘導ノイズである。しかも、計量工程で設定する圧力は保圧工程に比べ小さく、実際に圧力センサ5で検出される圧力も設定背圧近傍の圧力であることから、誘導ノイズの影響を受けやすい。そこで、本実施形態では、スクリュ回転用サーボモータM2の回転速度に基づいて、中心周波数算出手段105の処理で中心周波数を求め、帯域消去フィルタ104の中心周波数として、圧力センサ5で検出される樹脂圧力信号からこの中心周波数の帯域を除去することによって、スクリュ回転用サーボモータM2から発生する誘導ノイズの影響を除去したものである。
図3は、本実施形態における計量工程時のモータ制御の第2の態様のブロック図である。図2に示した第1の態様と相違する点は、中心周波数算出手段105により、中心周波数を算出するためのスクリュ回転用サーボモータM2の回転速度を、第1の態様では、フィードバックされた速度としたが、これを指令回転速度にした点で相違するのみである。他は図2に示した第1の態様と同じであるので、説明は省略する。
図4は、本実施形態における計量工程時のモータ制御の第3の態様のブロック図である。第1、第2の態様と相違する点は、中心周波数算出手段105に入力されるモータ速度が切替スイッチ106で切替られるものである。
第1、第2の態様では、計量工程時にはスクリュ回転用サーボモータM2の回転速度が高いこと、計量工程での圧力制御は、背圧制御であり、圧力センサで検出される圧力が小さいことから、スクリュ回転用サーボモータM2から発生する誘導ノイズの影響を受けやすいということから、計量工程時、圧力センサ5の出力を通す帯域消去フィルタ104の中心周波数を、スクリュ回転用サーボモータM2の回転速度より求めた。
この図4に示す第3の態様は、計量工程時も、射出、保圧工程時にも、圧力センサ5の出力を、帯域消去フィルタ104を通してモータから発生する誘導ノイズの影響を除去するようにしたものである。
圧力センサ5からの検出圧力のフィードバック信号は、計量工程時には、上述したように、スクリュ回転用サーボモータM2から発生する誘導ノイズの影響を受けやすい。一方、射出保圧工程時においては、スクリュ回転用サーボモータM2は通常回転しておらず、誘導ノイズを発生していない。誘導ノイズは、射出用サーボモータM1から発生するのみである。
そこで、切替スイッチ106を設けて、中心周波数算出手段105に入力されるモータ速度を、計量工程時にはスクリュ回転用サーボモータM2のパルスコーダP2からの速度フィードバック信号を入力し、射出保圧工程時には、射出用サーボモータM1のパルスコーダP1からの速度フィードバック信号を入力するようにして、それぞれのモータ速度から、中心周波数を求めて帯域消去フィルタ104の中心周波数を変えるようにしたものである。他は、第1、第2の態様と同じである。
そこで、切替スイッチ106を設けて、中心周波数算出手段105に入力されるモータ速度を、計量工程時にはスクリュ回転用サーボモータM2のパルスコーダP2からの速度フィードバック信号を入力し、射出保圧工程時には、射出用サーボモータM1のパルスコーダP1からの速度フィードバック信号を入力するようにして、それぞれのモータ速度から、中心周波数を求めて帯域消去フィルタ104の中心周波数を変えるようにしたものである。他は、第1、第2の態様と同じである。
なお、この第3の態様も、各モータの速度フィードバック信号によって中心周波数を求める代わりに、スクリュ回転指令の指令速度、及び圧力補償器101から出力される速度指令を、切替スイッチ106を介して中心周波数算出手段105に入力し中心周波数を求めるようにしてもよい。
又、圧力センサ5からの出力信号が複数のモータからそれぞれ発生する誘導ノイズの影響を受けるような場合には、この複数のモータの回転速度に応じて中心周波数を求めるようにしてもよく、誘導ノイズの影響が大きい方を選択してそのモータの回転速度に応じて中心周波数を求めるようにしてもよい。
又、リニアモータを使用した場合には、モータの回転速度の代わりにそのリニアモータの移動速度に比例して中心周波数を求めフィルタを作用させるようにすればよい。
又、型締め装置や突き出し装置においても、圧力センサとモータを使用して型締め力や突き出し力のフィードバック制御を行なう場合には本発明を適用することができる。
又、リニアモータを使用した場合には、モータの回転速度の代わりにそのリニアモータの移動速度に比例して中心周波数を求めフィルタを作用させるようにすればよい。
又、型締め装置や突き出し装置においても、圧力センサとモータを使用して型締め力や突き出し力のフィードバック制御を行なう場合には本発明を適用することができる。
1 射出シリンダ
2 ノズル部
3 射出スクリュ
4 ホッパ
5 圧力センサ
6 伝動手段
7 伝動手段
10 制御装置
M1 射出用サーボモータ
M2 スクリュ回転用サーボモータ
P1、P2 パルスコーダ
2 ノズル部
3 射出スクリュ
4 ホッパ
5 圧力センサ
6 伝動手段
7 伝動手段
10 制御装置
M1 射出用サーボモータ
M2 スクリュ回転用サーボモータ
P1、P2 パルスコーダ
Claims (4)
- 射出成形機の駆動部を動作させるモータと、圧力を検出する手段とを有する電動射出成形機において、該圧力検出手段の出力を帯域消去フィルタに接続するとともに、前記モータの速度に比例させて前記帯域消去フィルタの中心周波数を求め、該フィルタを作用させることを特徴とする電動式射出成形機の圧力検出装置。
- 前記モータの速度は、モータの速度を検出する速度検出手段で検出した速度であることを特徴とする請求項1の電動式射出成形機の圧力検出装置。
- 前記モータの速度は、モータの速度指令であることを特徴とする請求項1の電動式射出成形機の圧力検出装置。
- 複数のモータの内、前記圧力検出手段で検出される圧力信号に一番影響を与えるモータの速度より前記帯域消去フィルタの中心周波数を求める請求項1乃至3の内何れか1項に記載の電動式射出成形機の圧力検出装置。
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---|---|---|---|
JP2005168147A JP2006341439A (ja) | 2005-06-08 | 2005-06-08 | 電動式射出成形機の圧力検出装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005168147A JP2006341439A (ja) | 2005-06-08 | 2005-06-08 | 電動式射出成形機の圧力検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2005168147A Pending JP2006341439A (ja) | 2005-06-08 | 2005-06-08 | 電動式射出成形機の圧力検出装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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