JP2006339752A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】欠陥画素の検出を必要時のみ行って迅速に撮影を行う。
【解決手段】温度センサ12をCCD11の近傍に設け、判定部38が電源投入時又は投入後に、測定温度が予め決めた設定温度を超えている場合には、欠陥画素検出部39に実行信号を送る。欠陥画素検出部39は、実行信号を受け取ることに応答して欠陥画素の検出を行い、その結果をEEPROM34に記録する。欠陥画素の検出結果を記録した後には撮影スタンバイとなり、撮影時には、EEPROM34に記録した欠陥画素データに基づいて、CCDから得た画像データを補正して記録する。
【選択図】 図1

Description

CCDやCMOSセンサーなどの固体撮像素子を用いた撮像装置に関する。
近年、CCDやCMOS等の半導体で形成した固体撮像素子は、例えば200万以上の画素数のものが一般的になっている。周知のように、画素数の多い固体撮像素子では、製造時の歩留り等の問題から、半導体の局部的な結晶欠陥等によって感度が低下する欠陥画素が生じることが知られている。このような欠陥画素は、撮像時に点状の傷となり画質劣化を引き起こす。このため、従来、固体撮像素子の製造上の検査工程で膨大なメモリやアベレージング装置など高価な装置を用いて検出し、固体撮像素子毎にその欠陥画素についての欠陥データを付加して出荷している。
画素欠陥には、製造時に生じるもの以外に、出荷以降に何らかのストレスが要因で発生する傷などに伴う後発の画素欠陥がある。特に、固体撮像素子の温度が高くなると、欠陥画素が目立ってくることが知られている。さらに、例えば飛行機に乗って高高度を飛行すると、宇宙線被曝により固体撮像素子の画素が破壊され、欠陥画素が増えることも知られている。
このような後発の欠陥画素について電源投入時に欠陥画素の有無を自己診断し、その診断結果に基づいて画像データを補正する機構が付いた電子カメラやビデオカメラなどが知られている。(特許文献1、特許文献2)。
ところで、後発の欠陥画素としては、正常信号に対して常に一定量の電荷が加算される白傷が多いことが知られている。そこで、特許文献1に記載の画素欠陥補正装置では、電源投入時に固体撮像素子に光を導く光学系の絞りを閉じた状態で、固体撮像素子の各画素から出力される出力信号を読み出し、各出力信号と予め決めた一定のレベルとを比較して、比較結果に基づいて欠陥画素の位置を示すデータを生成し、そのデータに基づいて欠陥画素から出力される出力信号を他の画素の出力信号に基づいて補間する。
特開平3−227185号公報 特開2004−207896号公報
しかしながら、電源投入時に、欠陥画素の検出及び補正を常に行うようにすると、例えば電源投入時に直ぐ撮影をする場合、画面の全画素からの出力信号を読み出して複雑で時間の係る欠陥画素の検出及び補正を行っていたのでは、記録を瞬時に行うことができない。
本発明では、後発の欠陥画素の検出を、欠陥画素が発生しやすい撮影環境下のときのみ行って高品位の画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置では、CCDに係る温度が上昇することで欠陥画素が目立つことに基づき、固体撮像素子に係る温度を測定し、測定した温度の情報を出力する温度センサと;該装置の電源投入時又は投入後に、前記温度センサから得られる測定温度が予め決めた設定温度を越えている場合に、前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と;を備えたものである。
ところで、欠陥画素は、高高度のときに宇宙線被曝により生じることが知られている。そこで、一定周期で現環境の気圧を測定し、その測定気圧に基づいて高度を割り出して高度信号を出力する高度計と;前記高度信号を一定周期で記録する高度データ記録部と;前記高度計と高度データ記録部とを常に作動させる電源と;前記電源とは異なる該装置の電源の投入時又は投入後に、前記高度データ記録部を参照し、前記測定高度が予め決めた設定高度を越えている場合に前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と;を備えてもよい。
高度計以外に、飛行機で高高度を移動したことを自動的に認識する手段としては、電波時計がある。そこで、日時情報をもつ時計電波を一定周期で受信して内蔵する時計回路の日時を補正する電波時計と;前記電波時計が日時を補正するごとに前記補正した時間の差を記録する記録部と;前記電波時計と前記記録部とを常に作動させる電源と;前記電源とは異なる該装置の電源の投入時又は投入後に、前記記録部を参照し、前記補正した時間の差が予め決めた時差を越えている場合に前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と;を備えてもよい。
ところで、高度計や電波時計等を内蔵するのは、コストが高く付く。自動的に飛行機により移動したとみなすことできる操作としてタイムゾーンの変更がある。そこで、タイムゾーンの変更を行う設定変更モードと撮像モードとを切り替えるモード切替操作部と;設定変更モードでタイムゾーンの変更を行う操作部と;前記操作部の操作を監視し、タイムゾーンの変更がなされることに応答して前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する監視部と;を備えてもよい。
本発明によれば、CCDに係る温度が上昇する環境で、或いは宇宙線被曝をする環境に置かれた後で撮影を行うときのみ欠陥画素の検出を行うようにしたので、撮影の迅速性を維持したまま、欠陥画素の補償を行うことができる。
[実施形態1]
図1に示す電子カメラ10は、CCD11の近傍に温度センサ12を設け、電源投入時又は投入後に温度センサ12でCCD11に係る温度を測定し、その測定温度が予め決めた温度を越えているときだけ、欠陥画素の検出を行い、その検出結果で得た欠陥画素のデータに基づいて以後の記録用の画像データを補正する。
操作部13は、モード切替部、電源ボタン、シャッタボタン、及び、選択ボタンなどで構成されており、これらは電子カメラ10の外部に露呈して設けられている。モード切替部は、動画記録を行う動画モード、静止画記録を行う静止画モード、及び設定変更モードとのいずれかのモードに切り替える操作部である。
設定変更モードのメニューには、欠陥画素の検出を自動的に行う自動補正の項目がある。自動補正には、作動させるONと、非作動にするOFFとを択一的に選択する項目、及び、自動補正を行うときの閾値である設定温度を変更する項目とが設けられている。
工場出荷時の初期値は、自動補正がON、設定温度が、例えば21度になっている。なお、設定温度は、予め電子カメラ10の組立工場で欠陥画素を検出したときのCCD11に係る初期検査温度、例えば15度を越える値でないと変更できないようになっている。また、初期設定モードの内容は、LCD表示部14に表示され、選択ボタンで操作して決定する。
電子カメラ10は、各部の全ての動作がCPU15により制御される。被写体像は、撮影レンズ16、絞り17、及びシャッタ18を介して、インターライン型のCCD11の受光面に結像される。結像した被写体像は、CCD11にて電気的信号に変換される。CCD11から出力される電気信号は、S/H(サンプルホールド回路)19でサンプルホールドされ、A/D(アナログ/デジタル変換器)20でサンプルホールドした画像データをデジタル化し、デジタルの画像データとして信号処理回路21に出力される。信号処理回路21から出力される画像データは、ドライバ22でアナログの画像データに変換され、LCD(ビューファインダ)23に撮像画像が出力される。一方、信号処理回路21から出力されるデジタルの画像データは、圧縮・伸長回路24に送られ、ここで圧縮処理されて、カードI/F(カードインターフェイス)25を介して着脱自在なカードメモリ26に記録される。
撮影レンズ16を保持する鏡筒27には、高速シャッタが得られるように、被写体側から順に絞り17とシャッタ18が別々に組み込まれている。絞り17及びシャッタ18は、絞り駆動部28及びシャッタ駆動部29により開閉が各々制御される。絞り駆動部28及びシャッタ駆動部29は、CPU15が信号処理回路21から取り込んだ画像データを利用して測光し、測光結果に基づいて最適な露出になるように駆動が制御される。なお、シャッタ18は静止画記録の場合のみ開閉され、動画記録の場合には開放される。また、撮影レンズ16は、レンズ駆動部30により全部又は一部が撮影光軸方向に移動されて被写体にピントが合わされる。このレンズ駆動部30もCPU15で制御される。CPU15は、取り込んだ画像データに基づいて一番コントラストの高いところに撮影レンズ16のピントを合わせるコントラストAF方式によりレンズ駆動部30を制御する。
CCD駆動部31、S/H19、及び、A/D20の各動作は、タイミング信号制御回路32によりタイミングが制御される。CCD駆動部31は、タイミング信号制御回路32から得られるタイミングで各種の信号を発生し、CCD11における各画素からの垂直転送レジスタへの信号電荷の読出し、垂直転送レジスタによる垂直転送、水平転送レジスタによる水平転送等の駆動を行う。
CCD11には、温度センサ12であるサーミスタが取り付けられており、CPU15は、電源投入時又は投入後にCCD11に係る温度を検出する。温度としては、厳密にはCCD11の受光面の温度を測定したい。しかしながら、被写体光を遮ってしまう。そこで、温度センサ12の配置としては、CCD11のパッケージ等に貼付、又は組み込んでもよく、さらにはカメラボディ内のCCD11の配設位置近傍に配置してもよい。
信号処理回路21は、画像データを処理するときに画素欠陥補正処理手段を内蔵するCPU15の制御のもとで、欠陥画素補正メモリ33に記憶した画素欠陥データを読み出して欠陥画素の補正を行う。欠陥画素補正メモリ33は、EEPROM34とROM35で構成されている。EEPROM34は、電気的に内容を書き換えることができるROM35であり、自動補正時に欠陥画素を検出した結果の欠陥画素データが記憶される。なお、欠陥画素データは、CCD11の受光面上にマトリックス状に配されている複数の画素のうちの該当する欠陥画素の受光面上の水平、垂直位置情報(アドレス)を記載したデータである。
ROM35には、予め電子カメラ10の組立工場で検出した結果の欠陥画素データが記録されている。工場での欠陥画素の検出は、例えばCCD11に係る温度が15度(初期検査温度)のときに行われている。このため、工場出荷時の初期値は、設定温度が例えば21度になっていることから、電源投入時又は投入後に初期検査温度から6度を超えたときに自動補正による欠陥画素の検出を行うように設定されていることになる。自動補正による欠陥画素の検出が行われたときには、CPU15がその検出結果に基づいて欠陥画素のアドレスを特定する欠陥画素データをEEPROM34に記録する。CPU15は、自動補正による欠陥画素の検出を行ったときには電源を遮断するまでEEPROM34から読み出した欠陥画素データを利用して画像データを補正する。また、欠陥画素の検出を行わなかったときにはROM35から読み出した欠陥画素データを利用して補正する。
欠陥画素の補正は、画像データのうちの欠陥画素データに記録されている欠陥画素から出力されている出力信号を、その周辺のいずれかの画素の出力信号を用いて補間する。補間としては、例えば、画像データのうちの欠陥画素から出力されている出力信号を、その周辺のいずれかの画素の出力信号に置き換える、又は周辺の複数の画素の出力信号の平均値に置き換える。
なお、CPU15は、記録を開始していないときには、欠陥画素の補正をキャンセルして、補正しない画像データをLCD23にスルー表示する制御を行う。
自動補正による欠陥画素の検出は、絞り17を閉じた完全遮光状態に保持して、シャッタ18を予め決めた一定速度、例えば1/4秒として静止画撮影を行い、各画素からの出力信号のレベルを、予め決めた基準レベルを超えるか否かを全比較し、基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断する。CPU15は、検出した結果、欠陥画素であると判断した画素の、CCD11の受光面での水平及び垂直位置を読み取り、欠陥画素の位置データをEEPROM34に記憶する。これにより、EEPROM34には、全ての欠陥画素の位置データが欠陥画素データとして記憶される。
なお、上記で説明した制御を行うプログラム、例えば、温度検査プログラム、欠陥画素を検出するプログラム、欠陥画素を補正するプログラム、設定変更用プログラム、及び、撮影用プログラムなどはプログラムROM36に記憶されており、CPU15は、適宜読み出して使用する。また、CPU15には、データの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない設定値用メモリ37が接続されている。設定変更モードでの変更値はこのメモリ37に記憶される。
CPU15には、判定部38と、欠陥画素検出部39とを備えている。判定部38は、図2に示すように、電子カメラ10の電源をONすることに応答して、温度検査プログラムを読み出して実行し、温度センサ12から、CCD11に係る現時点の測定温度を取り込み、測定温度と設定温度と比較し、測定温度が設定温度よりも高い場合に欠陥画素検出部39に実行信号を送る。欠陥画素検出部39は、実行信号を受け取ることに応答して自動補正がONに設定されている場合に、欠陥画素の検出を行う。
欠陥画素の検出は、欠陥画素を検出するプログラムを読み出して実行する。このプログラムの実行により、まず、CPU15は、絞り17を閉じる制御を行い、その後に、シャッタ18を予め決めた一定速度で開閉させて静止画撮影を行う。CCD11から出力される電気信号は、S/H19でサンプルホールドされ、その後にA/D20でサンプルホールドした画像データをデジタル化し、デジタルの画像データとして信号処理回路21に出力される。
CPU15は、信号処理回路21から画像データを取り込み、その画像データのうちの各画素からの出力信号のレベルが予め決めた基準レベルを超えるか否かを比較して基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断し、欠陥画素であると判断した画素の位置を欠陥画素データとしてEEPROM34に記憶する。これにより、欠陥画素を検出するプログラムの実行が終了し、その後、撮影プログラムを読み出して実行する。実行するとこで、撮影レンズ16をカメラボディに収納した収納位置から被写体に向けて繰り出した撮影位置に移動して撮影スタンバイとなる。
動画記録は、最初のシャッタボタンの操作に応答してスタートし、次のシャッタボタンの操作に応答して停止する。静止画記録は、シャッタボタンの半押し操作で測光と測距とが行われ、全押し操作に応答してシャッタ18が開閉してこの間に取り込んだ静止画を記録する。この記録対象となる画像に対して、欠陥画素の補正が行われる。この補正としては、欠陥検出の自動補正が行われたときにはEEPROM34に記録した欠陥画素データに基づいて、また、欠陥検出の自動補正が行われていないとき、及び、現時点の測定温度が設定温度よりも低い又は同じ場合には、ROM35に記憶した欠陥画素データを利用して行う。
自動補正がOFFに設定されているときにも、電源投入時又は投入後に温度センサ12から測定温度を取り込む。このとき、測定温度が設定温度よりも高い場合には、LCD23又はLCD表示部14に、「撮影環境下の温度上昇に伴って欠陥画素が目立つので自動補正をONにしてください」などの警告表示を行って撮影スタンバイの状態にする。なお、警告表示を行った後に、設定変更モードでの自動補正の変更操作を監視する手段をCPU15に設け、前記手段が、自動補正がONに変更されることを検出したときに、欠陥画素検出部39に実行信号を送り、欠陥画素検出部39が実行信号を受け取りかつ設定変更メニューの終了後に、欠陥画素の検出を自動的に行うように構成してもよい。
[実施形態2]
ところで、CCD11は、飛行機などで高高度の環境に置かれたときに、宇宙線被曝によって欠陥画素が増加する。そこで、図3に示す実施形態では、電子カメラ10に高度計(気圧計)40、比較部41、及び、閾値となる設定高度を記憶したメモリ42、及び、高度データ記録部43とを内蔵し、電源投入時又は投入後に、CPU45がメモリ42に記憶した設定高度よりも高高度の記録が高度データ記録部43に残っていたときに、自動補正による欠陥画素の検出を行うようにしている。なお、図3においては図1で説明したものと同符号を付与しており、ここでは詳しい説明を省略する。
高度計40、比較部41、メモリ42、及び、高度データ記録部43は電子カメラ44とは別の内蔵電池により常に作動している。内蔵電池は、外部から交換自在に内蔵されている。メモリ42は、フラッシュメモリなどデータの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電池電源を切っても内容が消えない半導体メモリである。このメモリ42には、閾値である設定高度が予め記録されている。
高度計40は、圧力センサを内蔵し、一定周期ごとに圧力センサーにより気圧を計測し、測定した気圧に基づいて高度を算出し、算出した高度の情報を比較部41に送る。比較部41は、測定した高度(測定高度)とメモリ42から読み出した設定高度とを比較して測定高度の方が高い場合には、高度データ記録部43に異常フラグを記録していく。
図4に示すように、CPU45は、電源ONに応答して高度データ記録部43を参照し、異常フラグが記録されているか否かを調べる。異常フラグの記録が有る場合でかつ自動補正がONに設定されている場合には、欠陥画素の検出を自動的に行い、その結果の欠陥画素データをEEPROM34に記憶し、その後に高度データ記録部43の異常フラグを全てクリアしてから撮影スタンバイの状態にする。
なお、異常フラグの記録が有る場合でかつ自動補正がOFFに設定されている場合は、LCD33又はLCD表示部14に異常表示を行ってから撮影スタンバイの状態にする。この実施形態でも、警告表示を行った後に設定変更モードでの変更操作を監視する手段を設け、その手段が、自動補正がONに変更されることを検出したときに、欠陥画素検出部39に実行信号を送り、欠陥画素検出部39が実行信号の受け取りかつ設定変更モードが終了した後に、欠陥画素の検出を自動的に行うように構成するのが望ましい。
また、設定高度は、設定変更のメニューで所望する値に変更することができる。なお、気圧調整をしている機内では、正確な気圧を測定できない。一般的に機内では最高で海抜2440メートル地点の気圧と略同じであること、及び機内の加圧や機体の上昇・下降の際に気圧が変化することが知られている。そこで、設定高度の初期値は、これらを考慮した値にするのが好適である。
高高度の環境下では、宇宙線被曝によりCCD11の欠陥画素が増える。このため、この実施形態では、予め工場で検査した初期の欠陥画素データをEEPROM34に記憶しておき、欠陥画素の補正を行う都度、EEPROM34に記憶した欠陥画素データが更新されていく。したがって、動画又は静止画を記録する時には、常にEEPROM34に記憶した欠陥画素データを用いて画像データの補正が行われる。
なお、図3で説明した実施形態では、比較部41、及びメモリ42を設け、比較部41での判定結果を高度データ記録部43に記録するように構成にしているが、比較部41、及びメモリ42を省略し、高度計40で一定周期ごとに測定した測定高度を時系列的に高度データ記録部43に記録するように構成してもよい。この場合には、電源ONに応答してCPU45が高度データ記録部43に記録されている測定高度を順番に読み出して、読み出した測定高度を予め決めた設定高度と順番に比較していき、1つでも測定高度が設定高度を越えている場合に、欠陥画素の検出を自動的に行う。そして、欠陥画素の検出終了後に高度データ記録部43のデータをクリアすればよい。この実施形態の場合には、設定高度を記憶するためのメモリをCPU45に接続しておく。また、高度データ記録部43としては、着脱自在なカードメモリを利用してもよい。
[実施形態3]
図5ないし図7に示す実施形態では、設定変更モードでタイムゾーンの変更がなされた後に、欠陥画素の検出を行うようにした例である。設定変更モードのメニューには、「日付と時刻」を変更する項目以外に、「タイムゾーン」を変更する項目がある。タイムゾーンの変更は、図5に示すように、LCD表示部14に表示される画像を見ながら変更する。タイムゾーンは、イギリスのグリニッジ天文台における時刻(GMT)からの時差(±12時間以内)が同じ地域を表している。
CPU50は、図6に示すように、監視部51と、欠陥画素検出部52とを備えている。監視部51は、設定変更モードプログラムを実行中に操作部13からのタイムゾーンの変更操作を監視し、図7に示すように、設定変更モードプログラムが終了した後に、タイムゾーンの変更が行われた場合に、飛行機で移動したとみなして、欠陥画素検出部52に実行信号を送る。欠陥画素検出部52は、実行信号を受け、かつ自動補正がONに設定されている場合に、欠陥画素の検出プログラムを読み出して欠陥画素の検出を実行する。
この場合も、宇宙線被曝によりCCD11の欠陥画素が増えるため、予め工場で検査した初期の欠陥画素データをEEPROM34に記憶しておき、欠陥画素の補正を行う都度、EEPROM34に記憶した欠陥画素データが更新されていく。したがって、動画又は静止画を記録する時には、常にEEPROM34に記憶した欠陥画素データを用いて画像データの補正が行われる。
なお、タイムゾーンの変更が行われ、かつ自動補正がOFFに設定されている場合は、LCD23又はLCD表示部14に異常表示を行ってから撮影スタンバイの状態にする。この実施形態でも、警告表示を行った後に、CPU50に設定変更モードでの変更操作を監視する手段を備え、その手段が、自動補正がONに変更されることを検出したときに、欠陥画素検出部52に実行信号を送り、欠陥画素検出部52が実行信号を受け取りかつ設定変更メニューを終了後に、欠陥画素の検出を自動的に行うように構成してもよい。また、時差は、設定変更のメニューで所望する値に変更することができる。
[実施形態4]
図8及び図9に示す実施形態では、電波時計60から得られる日時信号に基づいて欠陥画素の検出を自動的に行うように構成している。この電子カメラ61には、電波時計60、監視部62、及び、メモリ63が内蔵されており、これらは電子カメラ61とは別の電池電源により常に作動している。
電波時計60は、アンテナ、受信部、クロックパルスを計数して日時信号を得る時計回路、及び補正部とを備え、アンテナを介して受信部が一定の周期で時計電波を受信し、受信した時計電波から基準の日時信号を解読し、その基準の日時信号になるように補正部が時計回路の日時信号を補正する。受信部には、世界主要国の時計電波の周波数(短波帯及び長波帯)が予めセットされており、受信部は受信時に周波数を自動的に選局する多局受信型となっている。
監視部62は、電波時計60の補正を監視しており、補正するごとに受信以前の日時と補正後の日時との差(補正量)をデータとしてメモリ63に記憶していく。メモリ63は、フラッシュメモリなどの消去及び書き込みを自由に行なうことができ、電池電源を切っても内容が消えない半導体メモリである。CPU64は、判定部65、及び欠陥画素検出部66を備えており、また閾値用のメモリ67が接続されている。メモリ67には、閾値として、タイムゾーンが変更されたとみなす分の時差が予め記憶されている。この時差は、設定変更モードでの操作で変更可能になっている。
判定部65は、電源投入時又は投入後に、メモリ63を参照し、補正量が予め決めた時差を超え、かつ自動補正がONに設定されている場合に、欠陥画素の検出を実行する実行信号を欠陥画素検出部66に送る。CPU64は、その検出結果の欠陥画素データをEEPROM34に記憶し、その後にメモリ63のデータをクリアしてから撮影スタンバイの状態にする。なお、日時補正量が予め決めた時差を超え、かつ自動補正がOFFに設定されている場合は、LCD23又はLCD表示部14に異常表示を行ってから撮影スタンバイの状態にする。
この実施形態でも、警告表示を行った後に設定変更モードでの変更操作を監視する手段をCPU64に設け、その手段が、自動補正がONに変更されることを検出したときに欠陥画素検出部66に実行信号を送り、欠陥画素検出部66が実行信号の受け取りかつ設定変更モードが終了した後に、欠陥画素の検出を自動的に行うように構成してもよい。また、時差は、設定変更のメニューで所望する値に変更することができる。
なお、監視部62が補正量をメモリ63に記録する代わりに、電波時計60が更新するごとに受信した日時信号を時系列的にメモリ63に記憶するように構成してもよい。この場合、判定部65は、電源投入時又は投入後に、メモリ63を参照し、記録した日時信号のうちの記録順の前後から時間の差(補正量)を算出し、そのうちのいずれかの補正量が予め決めた時差を超えかつ自動補正がONに設定されている場合に、欠陥画素の検出を実行する実行信号を欠陥画素検出部66に送るように構成すればよい。
以上説明した各実施形態の固体撮像素子としてはCCDを用いているが、これの代わりに、CMOSセンサを使用してもよい。また、各実施形態では、電子カメラとして説明しているが、本発明ではこれに限らず、ビデオカメラやテレビカメラ、あるいはテレビカメラ付き携帯電話などCCDを内蔵した撮像装置にも適用することができる。また、上記各実施形態では、欠陥画素の検出時に用いる画像データを、シャッタ18を閉じた遮光撮影により得ているが、代わりに絞り17を閉じた遮光撮影により得るようにしてもよいし、さらには絞り17とシャッタ18との両方を閉じた遮光撮影により得るようにしてもよい。
温度センサを内蔵した電子カメラの電気的概略を示すブロック図である。 図1で説明した電子カメラでの欠陥画素を検出する手順を示すフローチャート図である。 高度計を内蔵した電子カメラの電気的概略の要部を示すブロック図である。 図3で説明した電子カメラでの欠陥画素を検出する手順を示すフローチャート図である。 タイムゾーンの変更に基づいて欠陥画素を検出する電子カメラでのタイムゾーンの変更を行う画面を示す説明図である。 図5で説明した電子カメラの電気的概略の要部を示すブロック図である。 図6で説明した電子カメラでの欠陥画素を検出する手順を示すフローチャート図である。 電波時計を内蔵した電子カメラの電気的概略の要部を示すブロック図である。 図8で説明した電子カメラでの欠陥画素を検出する手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
11 CCD
12 温度センサ
34 EEPROM
38,65 判定部
39 欠陥画素検出部
40 高度計
41 比較部
51,62 監視部

Claims (4)

  1. 複数の画素を含んで構成される受光面に、撮像光学系により被写体光が結像する固体撮像素子と、
    前記撮像光学系の絞り又はシャッタを閉じて被写体光が前記固体撮像素子に入射しない遮光状態にした後に、前記各画素から出力信号を読み出し、各出力信号のレベルと予め決めた基準レベルとを比較して基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断する欠陥画素検出部と、を備えた撮像装置において、
    前記固体撮像素子に係る温度を測定して温度情報を出力する温度センサと、
    該装置の電源投入時又は投入後に、前記温度情報から得られる測定温度が予め決めた設定温度を越えている場合に、前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 複数の画素を含んで構成される受光面に、撮像光学系により被写体光が結像する固体撮像素子と、
    前記撮像光学系の絞り又はシャッタを閉じて被写体光が前記固体撮像素子に入射しない遮光状態にした後に、前記各画素から出力信号を読み出し、各出力信号のレベルと予め決めた基準レベルとを比較して基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断する欠陥画素検出部と、を備えた撮像装置において、
    一定周期で該装置の外部の気圧を測定し、その測定気圧に基づいて高度を割り出して高度信号を出力する高度計と、
    前記高度信号を記録する高度データ記録部と、
    前記高度計と高度データ記録部とを常に作動させる電源と、
    前記電源とは異なる該装置の電源の投入時又は投入後に、前記高度データ記録部を参照し、前記測定高度が予め決めた設定高度を越えている場合に前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
  3. 複数の画素を含んで構成される受光面に、撮像光学系により被写体光が結像する固体撮像素子と、
    前記撮像光学系の絞り又はシャッタを閉じて被写体光が前記固体撮像素子に入射しない遮光状態にした後に、前記各画素から出力信号を読み出し、各出力信号のレベルと予め決めた基準レベルとを比較して基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断する欠陥画素検出部と、を備えた撮像装置において、
    タイムゾーンの変更を行う設定変更モードと撮影モードとを切り替えるモード切替操作部と、
    設定変更モードでタイムゾーンの変更を行う操作部と、
    前記操作部の操作を監視し、タイムゾーンの変更がなされることに応答して前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する監視部と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
  4. 複数の画素を含んで構成される受光面に、撮像光学系により被写体光が結像する固体撮像素子と、
    前記撮像光学系の絞り又はシャッタを閉じて被写体光が前記固体撮像素子に入射しない遮光状態にした後に、前記各画素から出力信号を読み出し、各出力信号のレベルと予め決めた基準レベルとを比較して基準レベルを越えている画素を欠陥であると判断する欠陥画素検出部と、を備えた撮像装置において、
    日時情報をもつ時計電波を一定周期で受信して内蔵する時計回路の日時を補正する電波時計と、
    前記電波時計が日時を補正するごとに前記補正した時間の差を記録する記録部と、
    前記電波時計と前記記録部とを常に作動させる電源と、
    前記電源とは異なる該装置の電源の投入時又は投入後に、前記記録部を参照し、前記補正した時間の差が予め決めた時差を越えている場合に前記欠陥画素検出部を作動させる実行信号を出力する判定部と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
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