JP4046244B2 - 電子スチルカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子スチルカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の固体撮像素子を用いて被写体像を映像信号に変えて、この映像信号を例えば画像データにして、メモリや磁気ディスクやメモリカード等に記録する電子スチルカメラが知られている。電子スチルカメラで作成した画像データは、再び映像信号に変換して撮像した画像をモニタに表示して鑑賞したり、この画像データからハードコピーを作成したりすることができる。この電子スチルカメラで撮像する際には、撮像した画像の明暗や色が正しく表現されるようにするために各種の調整を予め行っておく必要がある。
【0003】
これらの各種調整のうちのブラックバランスの調整では、レンズキャップを撮影レンズに被せたり、撮影レンズの絞りを全閉することによって、CCD等への入射光を遮断した状態にして、CCD等からの出力された映像信号をゲインコントロール部で映像信号の大きさを揃えるとともに、所定の黒レベルとなるようにする。このようにして調整することにより、例えばカラー撮像する電子スチルカメラでは、黒色を撮像した時に、この黒色に色が付かないようにしている。
【0004】
一方、固体撮像素子は、数十万〜100万程度の受光素子を集積してた半導体素子であるため、製造時に一部の受光素子に欠陥が生じてしまうことがある。欠陥が生じた受光素子は、受光感度が大きく変化しており、光が入射していない場合にも大きな電流(暗電流)が流れる。したがって、欠陥が生じた受光素子を有した、例えばCCDで撮像した画像には、その欠陥を生じた受光素子に対応する画像の位置が、白い点( 白キズ)となってしまう。このため、製造時に発見された欠陥を有する受光素子に対しては、その欠陥を有した受光素子の位置情報をROM等に書き込んでおき、撮影時に、この位置情報で示される受光素子からの出力信号を、例えば前後の受光素子からの出力信号に置き換えて補正し、白キズの発生を防止している。
【0005】
【発明が解決しようする課題】
ところで、上記のようにブラックバランスの調整をする際には、レンズキャップをしたり、絞りを全閉したりする作業が必要であり、操作が煩雑である。また、全閉の絞りを有した撮影レンズは高価になるといった問題がある。
【0006】
また、上記のように製造時に発見された欠陥を生じた受光素子については、白キズの発生を防止することができるが、製造後に生じた受光素子の欠陥については、補正を行うことができなかった。この受光素子の欠陥は、例えば大気を通過してきた宇宙線によって生じることが多い。例えば海外への輸出時に船便で長時間かけて輸送した際に受光素子の欠陥が生じやすく、また航空便で輸送した場合には、短い輸送時間であるが、高度が高いため固体撮像素子に照射される宇宙線の量が多いので、船便よりも受光素子の欠陥が生じる割合が高い。このように、宇宙線等による経年変化で、新たな受光素子に欠陥が生じてしまうと、ユーザが電子スチルカメラを使用開始した時から白キズが発生してしまうといった問題がある。もちろん、ユーザが使用開始した後に、新たな受光素子に欠陥が生じた場合にも、この受光素子による白キズを補正することはできないから、経年変化によって、撮像した画像の画質が低下していくといった問題があった。
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、製造後の経年変化によって生じた受光素子の欠陥に起因する白キズの補正を簡単に行えるようにした電子スチルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、欠陥受光素子の検出の指示に応答して、前記固体撮像素子に入射する光を遮断した状態で、ブラックバランスの調整を行った後に受光素子毎に得られる出力信号の大きさに基づいて、欠陥を有する受光素子の位置を読み取って記憶する位置情報記憶手段と、前記固体撮像素子で撮像を行った時に、前記位置情報記憶手段に記憶された位置の受光素子から得られる出力信号を無効化するとともに、これに隣接した周囲の各受光素子の出力信号に基づいて欠陥を有する受光素子の出力信号を生成する信号補間手段とを有するようにしたものである。
【0009】
請求項2記載の発明では、固体撮像素子に撮影レンズからの光の入射を許容する開き位置と遮断する閉じ位置との間で移動自在にされ、前記固体撮像素子で撮像が完了した直後に、閉じ位置に移動するスメア発生防止用のメカニカルシャッタを備え、このメカニカルシャッタは、欠陥受光素子の検出の指示に応答して、閉じ位置に移動するようにしたものである。
【0010】
請求項3記載の発明では、ブラックバランスの調整の指示によるブラックバランスの調整後に、欠陥を有する受光素子の位置を読み取って記憶させる動作を位置情報記憶手段に実行させる指令信号発生手段を内蔵したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2に本発明を実施した電子スチルカメラと、その周辺機器を示す。電子スチルカメラは、大別して、カメラ部10と、プロッセッサ部20とから構成されている。カメラ部10は、ヘッド部11と撮影レンズ12とからなる。撮影レンズ12は、ヘッド部11にレンズマウント11aを介して脱着自在とされ、撮影レンズの交換が可能となっている。撮影レンズ12には、レンズリモコン12aが接続され、このレンズリモコン12aを操作することによって、撮影レンズ12の焦点距離の変更(ズーミング)、ピント合わせ等を行うことができる。
【0013】
ヘッド部11は、3枚のCCD41〜43(図1参照)を用いた3板式のカラー用となっている。このヘッド部11には、カメラリモコン13が接続され、このカメラリモコン13を操作することによって、動画モード及び静止画モードと調整モードのモードの切換え、CCD41〜43の電子シャッタのスピード,感度,色温度変換用フィルタの設定、ホワイトバランスの調整やブラックバランスの調整,CCDの欠陥受光素子の検出処理等の指示を行うことができる。また、ヘッド部11には、レリーズスイッチ14と、例えば液晶ディスプレイからなるファインダ15とが接続され、静止画モードの場合に、レリーズスイッチ14を操作すると、1個の静止画像が撮像される。また、ファインダ15は、動画モードの場合には、現在撮像中の画像が動画として表示され、このファインダ15に表示された画像を観察することで、ピント合わせ,フレーミング等を行うことができる。さらに、このファインダ15は、静止画モードで撮像を行った後には、この撮像によって取り込まれた静止画像が表示される。
【0014】
プロセッサ部20は、プロセッサ本体21と操作盤22とから構成され、ヘッヘッド部11とケーブル18によって接続される。そして、このケーブル18を介してヘッド部11からの赤色信号,緑色信号,青色信号が入力されるとともに、ヘッド部11とプロセッサ本体21との間で各種の制御コマンド,同期信号等を送受信できるようになっている。また、このプロセッサ本体21には、解像度が高く高精細な画像を表示可能なモニタ23を接続することができ、このモニタ23に静止画モードで撮像された静止画像を高精細に表示することができる。操作盤22は、プロセッサ本体20に取り込んだ画像の切り出し(トリミング)指示、プロセッサ本体20に接続されたプリンタ24等による画像の出力、外部記憶媒体(図2では、プロセッサ本体21に内蔵された、光磁気ディスクドライブ21aによる光磁気ディスク)への画像の書き込み等の指示を行うことができる。
【0015】
図1に、ヘッド部11のブロック図を示す。撮影レンズ12を透過した撮影光は、ヘッド部11に入射して色温度変換部31,メカニカルシャタ32,ローパスフィルタ33を介して色分解プリズム34に入射する。色温度変換部31は、各種の色温度変換フィルタ31aと、これらの色温度変換フィルタ31aが取り付けられたターレット31bとから構成されている。ターレット31bは、ターレット駆動部31cによって駆動されるモータ31dで回転される。また、ターレット31には、例えばエンコーダ31eが接続されており、このエンコーダ31eからのエンコード信号によって、ターレット駆動部31cは、ターレット31aの回転位置を検出することができ、カメラリモコン13によって指示された色温度変換フイルタ31aを撮影レンズ12の光軸上に回転する。
【0016】
メカニカルシャッタ32は、シャッタ駆動部32aによって駆動されるモータ32bで撮影レンズ12の光軸上から退避した開き位置と、光軸上で撮影レンズ12からの光を遮断する閉じ位置との間をモータ32bによって移動する。シャッタ駆動部32aは、静止画モードの撮像時に、CCD41〜43が電子シャッタによって撮像を完了した直後に発生する垂直転送クロックを検出すると、モータ32bを作動させて、メカニカルシャッタ32を閉じ位置に移動させる。メカニカルシャッタ32は、垂直転送クロックを検出してから約10msecで閉じ位置まで移動して、撮影レンズ12からの光を完全に遮断する。これにより、CCD41〜43が撮像を完了してから短時間で各CCD41〜43の電荷転送部(垂直シフトレジスタ)へ光の入射を遮断することができるので、スメアの発生が防止される。
【0017】
また、メカニカルシャッタ32は、ブラックバランスの調整時、及び欠陥受光素子の検出処理時にも閉じ位置に移動される。この時には、シャッタ駆動部32bは、マイクロコンピュータ35の指示によって、シャッタ羽根32aを閉じ位置に移動させる。ローパスフィルタ33は、赤外線をカットして電子スチルカメラの総合的な分光感度を人間の目のそれに近づけている。
【0018】
色分解プリズム34は、ダイクロックミラーがそれぞれ反射面に形成された3個のプリズムから構成されており、撮影光を赤色光,緑色光,青色光の3色に分解して出力する。各プリズムには、赤色用のCCD41,緑色用のCCD42,青色用のCCD43がそれぞれ接合されている。撮影レンズ12からの光は、色分解プリズム34で、赤色光,緑色光,青色光にそれぞれ分解され、赤色光が赤色用のCCD41に、緑色光が緑色用のCCD42に、青色光が青色用のCCD43にそれぞれ入射し、各CCD41〜43の光電面で結像する。
【0019】
固体撮像素子としてのCCD41〜43は、受光素子が水平方向に1280個,垂直方向に1000個のマトリクスで配された、例えばインターライントランスファー(IT)型の高解像度のものが用いられている。これらのCCD41〜43は、CCDドライバ45から供給される垂直転送クロック,水平転送クロック,電子シャッタ駆動信号,ブルーミングを防止するためのオーバフロードレイン制御信号等の駆動信号で駆動され、光電面に結像された画像を赤色信号,緑色信号,青色信号に変換して出力する。この3色の色信号は、周知のようにそれぞれ各受光素子が受光した光量に応じた信号レベルの出力信号が時系列に出力されたものである。
【0020】
なお、CCDとしては、IT型以外にもフレームインターライントランスファー(FIT)型等を用いてもよく、また固体撮像素子としてはCCDに限らず、MOS型等を用いてもよい。
【0021】
各CCD41〜43からの3色の色信号は、プリアンプ47に送られる。プリアンプ47は、赤色信号用プリアンプ47a,緑色信号用プリアンプ47b,青色信号用プリアンプ47cとから構成されており、各色用プリアンプ47a〜47cは、それぞれ色信号を増幅してケーブル18を介して、プロセッサ本体21に送る。
【0022】
CCDドライバ45は、マイクロコンピュータ35によって、CCD41〜43の駆動モード,電子シャッタの速度等が設定され、クロック発振器46で生成される基本クロックを基にして、上記各駆動信号を所定のタイミングで発生し、CCD41〜43の駆動を制御する。マイクロコンピュータ35は、カメラリモコン13で選択されたモードや電子シャッタの速度,ブラックバランスの調整,CCDの欠陥受光素子の検出処理等の指示が入力され、これに基づいてヘッド部11内の各部の制御を行う。
【0023】
図3,図4に示すように、プロッセサ本体21は、カメラコントロール部(CCU)50と、グラフィックシグナルプロセッサ(GSP)部60及びメイン部70とから構成されている。
【0024】
CCU50を示す図3において、CCU50は、マイクロコンピュータ51,ブラックバランス調整回路52,ホワイトバランスを調節するためのゲインコントロールアンプ(GCA)53,γ補正回路54,3色の色信号の信号レベルをA/D変換時の変換レベルに合わせるためのGCA55,A/D変換器56,ヘッド部11のクロック発振器46に対してスレーブとなるクロック発振器57等から構成されている。なお、ブラックバランス調整回路52,GCA53,55,γ補正回路54,A/D変換器56は、それぞれ赤色用(R),緑色用(G),青色用(B)の回路を備えており、赤色用,緑色用,青色用のそれぞれの回路は、対応する色の対して信号処理等を行う。また、マイクロコンピュータ51は、ヘッド部11からの各種の制御コマンドをケーブル18を介して受信し、この制御コマンドに基づいて、CCU50の各部を制御する。
【0025】
ヘッド部11のプリアンプ47からの3色の色信号は、CCU50のブラックバランス調整回路52に入力される。このブラックバランス調整回路52は、入力される各色信号の信号レベルを所定の黒レベルの値となるようにして、オフセットの設定を行うものであり、図5に赤色信号に対するブラックバランス調整回路を示すように、例えば、赤色用のブラックバランス調整回路は、信号レベル検出回路52aと増幅回路52bとからなり、ヘッド部11からの赤色信号が増幅回路52bに入力されるようになっている。
【0026】
そして、信号レベル検出回路52aは、ブラックバランスの調整指示がされてメカニカルシャッタ32が作動されて閉じ位置にあるときに、増幅回路52bから出力される赤色信号の信号レベルを検出して、この信号レベルが所定の信号レベル(黒レベル)となるように、増幅回路52bの増幅率を変化させる。この増幅回路52bの増幅率は、次にブラックバランスの調整を行うまで変動しないようになっている。ブラックバランス調整回路52の他の色用の回路についても同様である。
【0027】
このようにして、ブラックバランス調整時には、ブラックバランス調整回路52から出力される3色の色信号の信号レベルは、それぞれ所定の黒レベルとされ、かつ3色の色信号が全て同じ信号レベルとなるように調整される。これにより、通常の静止画モード及び動画モードで黒色を撮影した際に、この黒色に色が付かないようにされる。
【0028】
ブラックバランス調整回路52から出力される3色の色信号は、GCA53に送られる。GCA53には、ホワイトバランス検出回路53aが接続されており、ホワイトバランス調整時には、このホワイトバランス検出回路53aによってGCA53の各色用の回路利得が調整されて、ホワイトバランスの調整が行われる。GCA53からの3色の色信号は、γ補正回路54に送られ、ここでγ補正が行われ、CCD41〜43とファインダ15及びモニタ23のとの間のγの違いが補正される。一般には、CCDのγ値が「1」,モニタ等のγ値が「2.2」であるので、γ補正回路54のγ値は「0.45」となる。
【0029】
γ補正回路54でγ補正された3色の色信号は、その信号レベルをGCA55でA/D変換時の変換レベルに合わせてから、A/D変換器56に入力される。A/D変換器56は、クロック発振器57からのクロックを基にしたタイミングで、3色の色信号毎に信号レベルをサンプリングし、各色について256階調数の8ビットの画像データに変換する。クロック発振器57は、ヘッド部11のクロック発振器46と同期したクロックをA/D変換器56に供給する。これにより、A/D変換器57は、CCD41〜43の受光素子1個毎に信号レベルをサンプリングして、これを画像データに変換する。
【0030】
A/D変換器56によって変換された赤色画像データ,緑色画像データ,青色画像データは、GSP部60に送られる。なお、この説明では画像データを8ビットとしているが、画像データのビット数はこれに限られず、例えば1024階調数を表現できる10ビットの画像データに変換するようにしてもよい。
【0031】
GSP部60及びメイン部70の概略を示す図4において、GSP部60は、ワークメモリ61,このワークメモリ61に対して画像データの書き込み及び読み出しを行うメモリコントローラ62,エンコーダ63,ワークメモリ62とメイン部70との間で画像データの送受信,読み出し,書き込みを制御するGSP64等から構成されている。
【0032】
A/D変換器56からの3色の画像データは、メモリコントローラ62に入力される。このメモリコントローラ62は、動画モード時には、入力される各色の画像データに対して間引き処理を行い、各色毎に1フレーム分の画像を640×480個の画像データにして、これをエンコーダ63に送る。エンコーダ63は、各色の画像データからビデオ信号を生成し、このビデオ信号をケーブル18,ヘッド部11を介してファインダ15に送る。これにより、ファインダ15には、カメラ部10で撮像中の画像が640×480画素で表示される。
【0033】
また、静止画モードでは、メモリコントローラ62は、レリーズボタン14が操作された直後に入力された1フレーム分の各色の画像データ、すなわち各色1280×1000画素分の全ての各色の画像データをワークメモリ61に書き込む。ワークメモリ61は、赤色用ワークメモリ61a,緑色用ワークメモリ61b,青色用ワークメモリ61cとから構成されており、各色用ワークメモリ61a〜61cには、それぞれ対応する色の画像データが、1個のアドレスに1個ずつ書き込まれる。そして、このワークメモリ61は、各色の画像データの書き込み終了後には、書き込まれた画像データのうちの欠陥を有した受光素子に対応する画像データに対する補間処理がメイン部70のCPU73によって行われる。
【0034】
メモリコントローラ62は、補間処理の終了後に、ワークメモリ61に書き込まれた各色の画像データを間引きしながら読み出して、エンコーダ63に送り、ファインダ15には、取り込んだ静止画像を640×480画素で表示する。また、GSP64は、補間処理の後に、ワークメモリ61から各色の画像データを読み出し、データバス80を介して、メイン部70のVRAM71に書き込む。
【0035】
メイン部70は、VRAM71,D/A変換器72,CPU73,EEPROMユニット74,操作盤22と接続されるインタフェース(I/F)75,プリンタ24等のSCSI機器と接続されるSCSIインタフェース(I/F)76等から構成されている。VRAM71は、RGBポート78に接続されたモニタ23に静止画像を表示するためのものであり、GSP64による各色の画像データの書き込み終了後に、VRAM用の読み出し回路77に制御されて、各色の画像データを1ラインずつ読み出し、これをD/A変換器72に送る。このD/A変換器72は、入力された各色の画像データを赤色用アナログ信号,緑色用アナログ信号,青色用アナログ信号にそれぞれ変換して、RGBポート78に送る。これにより、モニタ23には、1280×1000画素の画像がカラー表示され、撮像した静止画像の詳細を見ることができる。
【0036】
インタフェース75は、入力ポート79を介して操作盤22が接続され、操作盤22からの各種の指示を制御コマンドに変換してから、このコマンドを24ビットのデータバス80を介してCPU73に送る。また、ヘッド部11のマイクロコンピュータ35からの欠陥受光素子の検出処理等の制御コマンドは、このインタフェース75に入力され、データバス80を介して、CPU73に送られる。CPU73は、欠陥受光素子の検出処理,ワークメモリ61に対する補間処理等を行う。
【0037】
CPU73は、欠陥受光素子の検出処理の制御コマンドが入力されると、各色の画像データがワークメモリ61に書き込まれた後に、このワークメモリ61のアドレスを1個ずつ指定して、画像データを読み出す。そして、画像データの大きさからCCD41〜43の欠陥のある受光素子に対応したワークメモリ61のアドレスを検出し、このアドレスをEEPROMユニット74に書き込む。このようにして、欠陥を有する受光素子に対応したワークメモリ61のアドレスすなわち欠陥を有する受光素子の位置を読み取り、EEPROMユニット74に記憶する。そして、静止画モードで各色の画像データがワークメモリ73に書き込まれた直後に、CPU73は、EEPROMユニット74に記憶されているワークメモリ73のアドレスの画像データを無効化し、次に例えばこのアドレスにの隣接した8個の画像データから生成した画像データに置き換える補間処理を行い、欠陥を有する受光素子の信号補間を行う。
【0038】
なお、補間用の画像データの生成方法は、上記方法に限られるものではない。また、この電子スチルカメラでは、上記のようにプロセッサ本体21で、欠陥を有する受光素子に対応する画像データに補間処理を行うようにしているが、ヘッド部11にEEPROMユニット74や補間処理を行うための回路を設けて、欠陥を有した受光素子からの出力信号がCCD41〜43から出力さた際に、例えば、この直前に出力された信号レベルに置き換えるようにしてもよい。さらに、、画像データの大きさから欠陥を有する受光素子に対応したワークメモリ61のアドレスを検出する代わりに、色信号の信号レベルと水平転送クロック等から欠陥を有する受光素子の位置を読み取るようにしてもよい。
【0039】
ROM73aには、受光素子の欠陥検出処理,補間処理等を行うためのプログラムが書き込まれており、CPU73は、このROM73aに書き込まれたプログラムに従って各種の処理を行う。また、このROM73aには、正常な受光素子と欠陥を生じた受光素子とを画像データの大きさから判断するための基準値となる数値Drefの参照データが書き込まれている。RAM73bは、CPU73が各種の処理を行う際に使用する変数等を一次的に記憶するワーク用として用いられる。
【0040】
SCSIインタフェース76は、SCSIポート76aに接続されたプリンタ24等のSCSI機器の制御を行い、SCSI規格によるデータの送受信を行う。これにより、例えば、SCSIポート76aにプリンタ24が接続されている場合には、ハードコピーの作成が指示されるとワークメモリ61aからの画像データがSCSIインタフェース76を介してプリンタ24に送られ、このプリンタ24で電子スチルカメラで撮像した静止画像のハードコピーが作成される。
【0041】
なお、符号81は、GSP64,CPU73,ワークメモリ61,各種インタフェース間で送受信されるデータのアドレス指定用のアドレスバスである。また、メイン部70には、光磁気ディスクドライブ21a等が接続されるが、図面では省略してある。さらに、コンピュータ(図示省略)をプロセッサ本体20に接続して、このコンピュータ上で作動する各種のソフトウェアを用い、電子スチルカメラで取り込んだ静止画像に画像処理等を行うこともできる。
【0042】
次に上記のように構成された電子スチルカメラの作用について説明する。まず、通常の静止画像の撮像について簡単に説明する。レンズリモコン12aが接続された撮影レンズ12,カメラリモコン13,レリーズボタン14,ファインダ15をヘッド部11に装着する。また、ヘッド部11とプロセッサ本体21とをケーブル18で接続する。プロセッサ本体21には、必要に応じてモニタ23,プリンタ24等を接続する。このような状態にしてから、撮影者は、カメラリモコン13を操作して、撮影時の照明に応じた色温度変換フィルタ31aの種類を選択する。これにより、マイクロコンピュータ35は、ターレット駆動部31c,モータ31dを介して、ターレット31bを回転させる。ターレット31bの回転位置は、エンコーダ31eによって検出され、選択された種類の色温度変換フィルタ31aが撮影レンズ12の光軸上に回転した時にターレット31bの回転が停止される。
【0043】
次に撮影者は、カメラリモコン13で、CCD41〜43の電子シャッタの速度等を選択するとともに、動画モードを選択する。動画モードを選択すると、マイクロコンピュータ35は、シャッタ駆動部32a,モータ32bを介して、メカニカルシャッタ32を開き位置にセットする。また、CCDドライバ45は、動画モードに設定される。これにより、CCDドライバ45は、選択された電子シャッタの速度に応じたシャッタ駆動信号,所定のタイミングで送出される垂直転送クロック,水平転送クロック等の駆動信号を発生し、これらをCCD41〜43に供給して、各CCD41〜43を動画モードで駆動する。
【0044】
一方、撮影レンズ11からの撮影光は、色温度変換フィルタ31aによって、色温度が補正されてから、メカニカルシャッタ32,ローパスフィルタ33を介して、色分解プリズム34に入射して、赤色光,緑色光,青色光に分解される。この分解された赤色光はCCD41の光電面に、緑色光はCCD42の光電面に、青色光はCCD43の光電面にそれぞれ入射する。各CCD41〜43は、電子シャッタの作動中にマトリクス状に配された各受光素子で受光した光量に応じた電荷を蓄積し、この電荷に応じた信号レベルの赤色信号,緑色信号,青色信号を垂直転送クロック,水平転送クロックに同期して出力する。この時に各CCD41〜43は、周知のように水平方向にならぶ1280個の受光素子を1ラインとして、1ラインずつ順次に3色の色信号を時系列に出力する。
【0045】
各CCD41〜43からの3色の色信号は、プリアンプ47でいったん増幅されてから、ケーブル18を介してプロセッサ本体21のブラックバランス調整回路52に送られる。ブラックバランス調整回路52は、後述するようにして調整された増幅回路52bによって、3色の色信号の信号レベルのオフセットが調整される。そして、オフセットが調整された3色の色信号は、予めホワイトバランス調整で調整済のGCA53で信号レベルの調節が行われてから、γ補正回路54でγ補正が行われる。この後に、各色の色信号は、GCA55でデジタル変換用に信号レベルが調整されてから、A/D変換器56に送られる。
【0046】
A/D変換器56に入力されたそれぞれの色信号は、このA/D変換器56によって、その信号レベルがサンプリングされて、8ビットの各色画像データに変換される。この時に、A/D変換器56は、ヘッド部11のクロック発振器46と同期したクロック発振器57からのクロックによって信号レベルのサンプリングを行うため、各CCD41〜43の各受光素子毎に1個の画像データが作成される。したがって、1色の1ラインについて1280個の画像データが生成され、1個の画像は、各色毎に1000本のラインから構成されるので、1280×1000×3個の画像データとなる。
【0047】
A/D変換器56からの各色画像データは、メモリコントローラ62に送られる。メモリコントローラ62は、動画モードとなっているので、間引き処理を行って、この間引きされた各色の画像データをエンコーダ63に送る。間引き処理された各色の画像データはエンコーダ63によって、ビデオ信号に変換され、このビデオ信号がケーブル18を介して、ヘッド部11に接続されたファインダ15に送られる。これにより、ファインダ15には、640×480画素で表現された現在カメラ部で撮像されている画像が表示される。各CCD41〜43は、連続的に撮像しているので、このファインダ15には動画が表示される。
【0048】
撮影者は、ファインダ15に表示された画像を観察しながら構図を決め、またレンズリモコン12aを操作して、絞りやピントの調整等を行う。そして、所望とする画像がファインダ15に表示された後に、カメラリモコン13を操作して、静止画モードを選択する。
【0049】
図6に示ように、静止画モードを選択するとまずCCDドイライバ45は、静止画モードに設定される。撮影者は、次にレリーズボタン14を押圧操作して、1個の静止画の撮像を行う。レリーズボタン14が押圧操作されると、マイクロコンピュータ35は、CCDドライバ45にレリーズシンクロ信号を送出する。このレリーズシンクロ信号が入力された瞬間に、CCDドライバ45は、電子シャッタ駆動信号を各CCD41〜43に送り、電子シャッタを1回だけ作動させる。この後に、CCDドライバ45は、垂直転送クロックを各CCD41〜43に送る。これにより、1回の電子シャッタの作動中に各CCD41〜45の各受光素子に蓄積された電荷は、垂直シフトレジスタに転送される。この後に、CCDドライバ45からの水平転送クロックによって、1ラインずつ各色信号が各CCD41〜45から出力される。
【0050】
この時に、垂直転送クロックが発生すると、これと同時にシャッタ駆動部32aは、モータ32bを駆動し、メカニカルシャッタ32を開き位置から閉じ位置に移動させる。メカニカルシャッタ32は、垂直転送クロックが発生してから約10msecで閉じ位置に達して、撮影レンズ12からの光を遮断し、各CCD41〜43に光が入射しないようにする。これにより、各CCD41〜43の垂直転送レジスタに電荷が転送されてから極めて短時間の内に、この垂直転送レジスタに光が入射しなくなって、スメアの発生が防止される。
【0051】
各CCD41〜43から出力された各色信号は、動画モードと同様にしてヘッド部11から、プロセッサ本体21のA/D変換器56に送られ、受光素子毎に1個の8ビットの画像データに変換されてから、GSP部60のメモリコントローラ62に送られる。メモリコントローラ62は、静止画モードとなっているので、入力された1フレーム分の全ての各色画像データ、すなわち各色1280×1000個の画像データをワークメモリ61に書き込む。
【0052】
ワークメモリ61への各色画像データの書き込みが終了すると、メイン部70のCPU73によって、ワークメモリ61に書き込まれた各色の画像データのうちの欠陥を有する受光素子に対応した画像データに対して、補間処理が行われる。なお、この補間処理については後述する。補間処理の終了後に、メモリコントローラ61は、ワークメモリ61から間引き処理を行いながら各色の画像データを1ラインずつ読み出して、これをエンコーダ63に送り、撮影された1個の静止画像をファインダ15に表示する。
【0053】
また、補間処理の終了後に、GSP64は、各色毎に1個ずつ8ビットの画像データを取り出して、これを24ビットのデータとし、この24ビットのデータをデータバス80を介してメイン部70のVRAM71に送り、書き込み、1個の静止画像の全ての各色画像データをVRAM71に書き込む。このVRAM71に書き込まれた各色画像データは、読み出し回路77によって各色1ラインずつ読み出され、D/A変換器72に送られ、各色のアナログ信号に変換される。この各色のアナログ信号は、RGBポート78に接続されたモニタ23に送られ、モニタ23には、電子スチルカメラで撮像された静止画像が1280×1000画素でカラー表示される。
【0054】
撮影者は、このモニタ23に表示された静止画像を観察し、必要があれば操作盤22を操作して、画像の切り出し(トリミング)等の画像処理を行う。画像処理等は、CPU73によりワークメモリ61の画像データに対して行われる。そして、画像データに変更があると、その都度、GSP64によって、ワークメモリ61の各色の画像データが読み出され、VRAM71に書き込まれる。これにより、モニタ23には、常に画像処理が施された静止画像が表示される。
【0055】
プリントする場合には、撮影者は、操作盤22を操作して、プリントの指示を行う。このプリント指示が行われると、ワークメモリ61から順次に各色画像データが読み出され、データバス80,SCSIインタフェース76を介して、プリンタ24に送られる。プリンタ24は、この入力された各色画像データに基づいて、ハードコピーを作成する。このハードコピーは、モニタ23に表示されていた静止画像が記録されている。また、撮像した静止画像を外部記憶装置に保存しておく場合には、操作盤22を操作して、保存する外部記憶装置の種類や圧縮方法等を指定する。これにより、例えば、光磁気ディスクドライブ21aによって、光磁気デイスクに各色の画像データが書き込まれ、静止画像が保存される。
【0056】
以下に、ブラックバランスの調整を行う場合について説明する。ブラックバランスの調整は、撮影に先立って行われる。この場合にも、通常の撮影と同様にヘッド部11にカメラリモコン13と、プロセッサ本体21とを接続しておくが、撮影レンズ11,ファインダ15,レンズリモコン12a等は必ずしも接続しておく必要はない。
【0057】
まず、撮影者は、カメラリモコン13を操作して、調整モードを選択し、次にブラックバランスの調整を選択する。図7に示すように、ブラックバランスの調整を選択すると、マイクロコンピュータ35は、シャッタ駆動部32a,モータ32cを介して、メカニカルシャッタ32を閉じ位置に移動させる。これにより、各CCD41〜43は、完全に遮光された状態となる。次に、マイクロコンピュータ35は、CCDドライバ45を動画モードに設定して、動画モードの駆動信号をCCD41〜43に供給する。これにより、CCD41〜43は、完全な黒を撮像した信号レベルの各色信号を出力するようになる。
【0058】
各CCD41〜43からの各色信号は、プリンアンプ47,ケーブル18を介して、CCU50のブラックバランス調整回路52に入力される。ブラックバランス調整回路52は、ヘッド部11からのブラックバランス調整のコマンドを受けたCCU50のマイクロコンピュータ51によって、調整状態に設定されている。例えば、赤色信号用のブラックバランス調整回路では、赤色信号は、増幅回路52bに入力されて出力され、信号レベル検出回路52aは、この増幅回路52bから出力される赤色信号の信号レベルを検出し、設定されている所定の信号レベル(黒レベル)と比較する。そして、増幅回路52bからの出力が黒レベルよりも高いときには増幅回路52bの増幅率を下げ、低い時には増幅率を上げるようにして、増幅回路52bから出力される赤色信号レベルが黒レベルとなるようにオフセットを調整する。
【0059】
他の色信号についても同様にして、オフセットが調整され、ブラックバランス調整回路52から出力される3色の色信号の信号レベルが黒レベル、かつ同じ信号レベルとなるようにされる。このようにして、ブラックバランスの調整が行われ、黒色を撮影した時にこの黒色に色が付かないようにされて、ブラックバランスの調整が終了すると、メカニカルシャッタ32は開き位置に移動されて、撮像が可能な状態にされる。
【0060】
以上のように、ブラックバランスを調整する場合には、スメア防止用のメカニカルシャッタ32を閉じ位置に移動させて、各CCD41〜43への光の入射を遮断するようにしているから、高価な絞りが全閉となる撮影レンズを用いなくても、ブラックバランスの調整を行うことができる。また、レンズキャップ等を撮影レンズ11に装着する手間が省け、簡単にブラックバランスの調整を行うことができる。
【0061】
次に、欠陥受光素子の検出処理と、補間処理について説明する。欠陥受光素子の検出処理を行う場合には、カメラリモコン13を操作して、調整モードを選択し、欠陥受光素子の検出処理を指示する。欠陥受光素子の検出処理の指示がされると、図8に示されるように、マイクロコンピュータ35は、上記ブラックバランスの調整の手順により、メカニカルシャッタ32を閉じ位置に移動させてから、CCDドライバ45を動画モードに設定し、ブラックバランスの調整をブラックバランス調整回路52によって行う。
【0062】
ブラックバランスの調整終了後に、マイクロコンピュータ35は、メカニカルシャッタ32を閉じ位置にしたままで、CCDドライバ45及びCCU50のメモリコントローラ62を静止画モードに設定してから、レリーズシンクロ信号をCCDドライバ45に送る。これにより、CCDドライバ45からの電子シャッタ駆動信号によって、各CCD41〜45の電子シャッタが1回だけ作動される。この後に、CCDドライバ45は、垂直転送クロックと水平転送クロックを各CCD41〜43に送り、CCD41〜43は、上記静止画モードと同様な手順によって、3色の色信号を1ラインずつ順次に出力し、この3色の色信号は、プリアンプ47,調整済のブラックバランス調整回路52等を介して、A/D変換器54に入力される。そして、A/D変換器54で、各色信号はその信号レベルがサンプリングされて、8ビットの各色画像データに変換される。この時にも、上述同様に、1個の受光素子に対して1個の画像データが生成される。
【0063】
A/D変換器56からの各色画像データは、メモリコントローラ62を介して、ワークメモリ61に書き込まれ、赤色画像データは、赤色用ワークメモリ61aに、緑色画像データは緑色用ワークメモリ61bに、青色画像データは青色用ワークメモリ61cにぞれぞれ書き込まれる。
【0064】
ワークメモリ61に全ての各色の画像データが全て書き込まれると、メイン部70のCPU73は、まず赤色用ワークメモリ61aのアドレスを1個ずつ指定して、1個ずつ赤色画像データを読み出して、読み出した赤色画像データから欠陥のある受光素子の位置を読み取る。
【0065】
ここで、CCD41は完全に遮光された状態であり、ブラックバランスが調整された状態となっているから、本来全ての赤色画像データは、完全な黒色(黒レベル)に対応した数値となっているはずである。例えば、黒レベルに対応した画像データは、ブラックバランスの調整時に黒レベルにセットアップをつけている場合には、その数値が十進法で「10」程度になっている。しかしながら、欠陥を有した受光素子では、暗電流が大きくなっているので、この受光素子から出力される色信号の信号レベルは、黒レベルよりも比較的に大きなものとなり、欠陥を有した受光素子に対応する赤色画像データの数値は、黒レベルに対応した数値よりも大きくなっている。
【0066】
そこで、CPU73は、正常な受光素子と欠陥を生じた受光素子とを判断するための基準値となる参照データをROM73aから読み出して、この参照データの数値Dref、例えば上記のように黒レベルにセットアップをつける場合には数値「20」と、赤色用ワークメモリ61aから読み出した赤色画像データの数値とを比較する。そして、読み出した赤色画像データの数値が数値Drefよりも大きい場合には、その赤色画像データに対応するCCD41の受光素子が欠陥であると判断し、数値Dref以下の場合には、その赤色画像データに対応するCCD41の受光素子は正常であると判断する。なお、参照データの数値Drefは、上記数値に限定されるものではなく、黒レベルの大きさ(セットアップの大きさ)や受光素子の感度,暗電流のバラツキ,A/D変換時の誤差等を考慮して適宜に変更してよい。
【0067】
そして、CPU73は、赤色画像データの数値が、数値Drefよりも大きいと、この赤色画像データが書き込まれていた赤色用ワークメモリ61aのアドレスを赤色用欠陥アドレスとしてEEPROMユニット74に送る。EEPROMユニット74は、CPU73からの赤色用欠陥アドレスをユニット内のEEPROMに書き込む。以下同様にして、赤色用ワークメモリ61aの全てのアドレスから赤色画像データを順次に読み出して、その赤色画像データが欠陥を有した受光素子から得られたものかを判別し、欠陥を有した受光素子から得られたものである場合には、その赤色画像データが書き込まれていた赤色用ワークメモリ61aのアドレスを赤色用欠陥アドレスとしてEEPROMユニット74に書き込む。
【0068】
このようにして、赤色用ワークメモリ61aの全てのアドレスから赤色画像データを読み出して、CCD41の全ての受光素子の欠陥を判別し、そのアドレスをEEPROM74に書き込んだ後に、CPU73は、赤色画像データと同様に、緑色画像データを順次に読み出し、その数値を参照データの数値と比較し、CCD42の受光素子の欠陥を判別する。欠陥と判別された緑色画像データが書き込まれていた緑色用ワークメモリ61bのアドレスは、緑色用欠陥アドレスとして、EEPROMユニット74に書き込まれる。
【0069】
緑色についての全ての受光素子の欠陥を判別した後に、同様にしてCCD43の全ての受光素子に対して欠陥であるか否かが判別される。そして、全ての青色用欠陥アドレスがEEPROMユニット74に書き込まれると、欠陥受光素子の検出処理が終了する。
【0070】
このように、欠陥受光素子の検出処理を行う時には、CCD41〜43へ入射する光を遮断する必要があるが、この電子スチルカメラでは、スメア防止用のメカニカルシャッタ32を閉じ位置にして、CCD41〜43への光を遮断するようにしているから、高価な絞りが全閉となる撮影レンズを用いる必要はなく、またレンズキャップ等を撮影レンズ11に装着する手間が省け、簡単に行うことがきる。
【0071】
上記のようにして得られた、各色についての欠陥アドレスは、上述の静止画モードで撮像した静止画像がワークメモリ61に書き込まれた直後にEEPROM74から読み出され、補間処理に利用される。
【0072】
補間処理では、図9に示すように、まずCPU73は、各色の画像データがワークメモリ61に書き込まれた直後に、1個の赤色欠陥アドレスをEEPROMユニット74から読み出して、この赤色用欠陥アドレスに示される赤色用ワークメモリ61aに書き込まれている赤色画像データを消去する。次に、この赤色用欠陥アドレスの隣接した周囲8個の赤色用ワークメモリ61aのアドレスに書き込まれた赤色画像データを読み出して、これらの8個の赤色画像データから新たな補間用の赤色画像データを生成し、これをワークメモリ61の赤色欠陥アドレスに書き込む。
【0073】
この後に、次の赤色用欠陥アドレスを読み出して、この赤色用欠陥アドレスに示された赤色用ワークメモリ61aの赤色画像データを消去し、上記同様な手順で生成した補間用の赤色画像データを、このアドレスに書き込む。このようにして、順次に赤色用欠陥アドレスを読み出して、新たな補間用の赤色画像データを、この赤色用ワークメモリ61aの赤色欠陥アドレスに書き込んで、赤色についての補間処理をする。この後に、緑色用欠陥アドレス、青色用欠陥アドレスについても同様な手順で補間処理を行う。
【0074】
以上のようにして、静止画モード時には、撮像された静止画像は、受光素子の欠陥による白キズが補間処理によって補正され、良好な画像とされる。もちろん、この補間処理によって補正された各色画像データによってプリント等が行われるから、良好な画質のハードコピーが作成される。このようにして、製造後に受光素子に欠陥が生じても、欠陥受光素子の検出処理を実行しておくことにより、、この欠陥の生じた受光素子に対する画素の画像データを補正することができるので、常に良好な静止画像を撮像することができる。
【0075】
上記説明では、欠陥受光素子の検出処理をユーザが指示することによって行うようにしているが、図10に示すように、電源装置90の電源スイッチ90aと連動させて、検出処理開始信号発生回路91を作動させて、欠陥受光素子の検出処理を実行するための指令信号をヘッド部11のマイクロコンピュータ35に与えるようにしてもよい。このようにすると、電源投入毎に欠陥受光素子の検出処理が実行されるから、ユーザの手を煩わせることがない。また、電源投入毎以外にも、カメラ部10に内蔵したカレンダー回路等によって定期的に欠陥受光素子の検出処理が実行されるようにしてもよい。さらに、ブラックバランスの調整を指示すると、ブラックバランスの調整後に欠陥受光素子の検出処理が実行されるようにしてもよい。
【0076】
また、上記電子スチルカメラでは、ヘッド部とプロセッサ部とを分離したものとしているが、これらが一体とされた電子スチルカメラであってもよい。
【0077】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、固体撮像素子に入射する光を遮断した状態にした時に受光素子毎に得られる出力信号の大きさに基づいて、欠陥を有する受光素子の位置を読み取って記憶し、撮像を行った時に、記憶された位置の受光素子から得られる出力信号を無効化するとともに、これに隣接した受光素子の出力信号に基づいて欠陥を有する受光素子の出力信号を生成するようにしたから、製造後に受光素子に欠陥が生じても、この受光素子からの出力信号を補正することができるようになる。
【0078】
また、欠陥を有する受光素子の位置を読み取る際に、スメア発生防止用のメカニカルシャッタで固体撮像素子に入射する光を遮断するようにしたから、簡単な操作で欠陥を有する受光素子の位置を読み取ることができる。さらに、欠陥を有する受光素子の位置の読み取り,記憶の実行を、内蔵した指令信号発生手段によって行うようにすることにより、ユーザの手間が省けるとともに、ユーザが意識しなくても新しく欠陥を生じた受光素子に対する補正が行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した電子スチルカメラのヘッド部を示すブロック図である。
【図2】電子スチルカメラとその周辺機器を示すシステム構成図である。
【図3】電子スチルカメラのカメラコントロール部を示すブロック図である。
【図4】電子スチルカメラのGSP部とメイン部とを示すブロック図である。
【図5】ブラックバランス調整回路を示すブロック図である。
【図6】静止画モードの処理手順を示すのフローチャートである。
【図7】ブラックバランス調整の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】欠陥受光素子検出の手順を示すフローチャートである。
【図9】補間処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】電源投入時に欠陥受光素子検出の処理が行われるようにした例の要部ブロック図である。
【符号の説明】
10 カメラ部
11 ヘッド部
12 撮影レンズ
20 プロセッサ部
21 プロセッサ本体
32 メカニカルシャッタ
41〜43 CCD
50 CCU
52 ブラックバランス調整回路
56 A/D変換器
61 ワークメモリ
73 CPU
74 EEPROM

Claims (3)

  1. 複数の受光素子がマトリクスに配され、各受光素子に入射した光量に応じた大きさの出力信号を時系列に出力する固体撮像素子を備え、カラー撮影用に各色の出力信号を出力する電子スチルカメラにおいて、
    欠陥受光素子の検出の指示に応答して、前記固体撮像素子に入射する光を遮断した状態で、ブラックバランスの調整を行った後に受光素子毎に得られる出力信号の大きさに基づいて、欠陥を有する受光素子の位置を読み取って記憶する位置情報記憶手段と、前記固体撮像素子で撮像を行った時に、前記位置情報記憶手段に記憶された位置の受光素子から得られる出力信号を無効化するとともに、これに隣接した周囲の各受光素子の出力信号に基づいて欠陥を有する受光素子の出力信号を生成する信号補間手段とを有することを特徴とする電子スチルカメラ。
  2. 前記固体撮像素子に撮影レンズからの光の入射を許容する開き位置と遮断する閉じ位置との間で移動自在にされ、前記固体撮像素子で撮像が完了した直後に、閉じ位置に移動するスメア発生防止用のメカニカルシャッタを備え、このメカニカルシャッタは、欠陥受光素子の検出の指示に応答して、閉じ位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の電子スチルカメラ。
  3. ブラックバランスの調整の指示によるブラックバランスの調整後に、欠陥を有する受光素子の位置を読み取って記憶させる動作を位置情報記憶手段に実行させる指令信号発生手段を内蔵したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子スチルカメラ。
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