JP2006337588A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 像担持体200の表面に接触可能なクリーニングブレード100を備え、該像担持体200に付着した転写残トナーを除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレード100は、前記像担持体200に接触する接触面100A2を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
トナーにより可視像処理されたトナー像は転写紙などの記録媒体に対して転写工程により静電転写され、転写されたトナーが定着工程において定着されて複写物とされる。
従来、クリーニング行程には、感光体表面に対してブレード先端のエッジ部を感光体表面に押し当てて感光体表面に付着している転写残トナーを掻き取るようにした構成が多用されている。
しかし、カウンタ方式、つまり感光体表面における任意の位置が移動してくる移動方向上流側に対向してブレード先端を配置する方式とした場合、押圧力と感光体表面との摩擦係数などが影響して引きずりによるエッジ部のめくれ現象等の発生によって接触状態が悪化することがある。
そこで、従来では、感光体表面との間の摩擦係数を低減するためにエッジ部を含むブレード端面に潤滑剤を保持させるようにした構成(例えば、特許文献2)、あるいはブレードのエッジ部をなす2つの面をなす角度を規定してエッジ部での変形量を抑えるようにした構成(例えば、特許文献3)が提案されている。
特に、近年では、画質向上のため、現像剤として用いられるトナーの小粒径化が望まれてきていることから、エッジ部での当接条件によってはエッジ部をすり抜ける可能性も高くなり、クリーニング不良が発生してしまう虞もある。
θ≧180−α
の関係が設定されていることを特徴としている。
図1は、クリーニングブレードの一例を示しており、同図においてクリーニングブレード100は、片持ち梁状に支持される支持体101にブレード本体100Aが固定されている。
ブレード本体101Aは、図示しない像担持体として用いられる感光体表面と対向する対向面100A1と、感光体に対してカウンタ接触する側の端面で構成されて感光体表面に接触する接触面100A2と、接触面をはさんで対向面100A1と反対側に位置する背面100A3とを備え、対向面100A1と背面100A3との間が感光体の移動方向に沿った厚さ、いわゆる、肉厚に相当している。
また、ブレード本体100Aの300%モジュラスとしては、10〜250Kg/cm2であることが望ましい。さらに、ブレード本体100Aの伸び率としては、押圧力の設定による摩擦熱あるいは使用環境での雰囲気温度などの要因にもよるが、300〜500%であることが好ましい。また、ブレード本体100Aの反発弾性率としては、23℃において10〜70%であることが好ましい。
支持体101には、取り付け穴101A、位置決め穴101Bが設けられており、クリーニング装置を構成するユニット(図示されず)の取り付け位置にネジ止めなどによって一体化されて片持ち梁状に支持され、自由端側にブレード本体100Aを位置させている。支持体101は、鉄板やアルミニウムあるいはステンレス等の金属または金属合金が使用され、厚みは材質によって異なるものの、重量増加さほど影響を及ぼさない約2〜5mm程度の肉厚のものが用いられる。
図2において本実施例におけるブレード本体100Aは、感光体200の移動方向に沿った厚さ方向において感光体の移動方向(図示矢印方向)の上流側から下流側に至る各端部間の面が感光体200の表面に接触する接触面100A2とされている。
つまり、感光体200の移動方向上流側の端部のみが感光体200に接触する線接触ではなく、面接触部分を構成されている。これにより、線接触と違って、感光体200の移動方向上流側の端部が引き摺られることがなく、接触面積を大きくすることで転写残トナーの捕捉が確実化できる。しかも、移動方向上流側の端部が引きずられないので、その端部が反り返る現象であるめくれの発生が確実に阻止されてトナーのすり抜けを抑止することもできる。
ブレード本体100Aは、接触面100A2とこれに連続して感光体200の表面に対向する対向面100A1とのなす角度をαとし、接触面100A2が感光体200の表面に当接される時のブレード本体100Aの傾き角をθとした場合、
θ≧180−α
の関係が設定されている。
この場合の当接される時とは、当接される前の段階および当接された段階のそれぞれを含んでおり、当接させた時の関係としては、図2に示すように、θ=180−αの関係とされ、当接させる前での関係は、図3に示すように、傾き角(便宜上、図2と違う状態であるので符号θ’で示す)がθ’>180−αの関係とされて、いわゆる、接触面の先端側が前のめりとなる状態となっている。
この結果、ブレード本体100Aにおける感光体200の移動方向上流側の端部100A4が浮き上がることがないので、トナーのすり抜けによるクリーニング不良を確実に防止することができることになる。
このような関係とすることにより、感光体200の移動方向下流側の端部100A5が感光体200の表面に接触した場合に感光体200の移動方向上流側の端部100A4は感光体表面に食い込み傾向となる。これにより、接触面100A2が確実に感光体表面に接触し、特に感光体200の移動方向上流側の端部100A4が感光体200の表面に対して下流側よりも高い圧力で接触することにより感光体200の表面に対して密着状態を維持することになり、トナーのすり抜けがほとんど起こらない状態とすることができる。
図1(B)においては、コの字型の支持体101の片部のうちで、ブレード本体100Aの背面100A3側に位置する片部(便宜上、図1(B)において符号101Cで示す)が対向面100A1側の片部(便宜上、図1(B)において符号101Dで示す)よりも長くされて背面100A3における接触面100A2における感光体200の移動方向上流側の端部を押さえ付けることができる構成とされている。
このような端面形状においては、三角形状の場合には、感光体200の表面に付着している転写残トナーの掬い上げが容易となり、また矩形断面の肩部を斜めに断ち切った形状の場合には、カウンタ方向に対向する端面に作用する衝突力に対して耐久性を持たせて、いわゆる、ラッセル車のような掻き取り作用を得ることができる。
図5は、接触面100A2が感光体200の曲率半径Rに対応した曲面とされている。これにより、感光体200の表面との密着性が確保できることになり、接触面全域に亘っての接触が容易となり、接触面積の拡大によるトナーの捕捉領域を確保することができる。
特に現像剤として用いられるトナーが小粒径の球形トナーである場合には、小径の球形であることにより転動しやすく、感光体200の移動方向上流側の端部を通過した場合でも粗面化による捕捉空間内に入り込むことですり抜けが防止される。
さらに、微細凹凸100A20内に取り込まれたトナーの作用により、接触面100A2における感光体200との間の摩擦力を低減することも可能となる。
図8において、前記微細穴100A21の形状としては、特に制限はなく、例えば、断面形状において、凹形状、V字形状、半円形状などが挙げられる。いずれの形状とする場合においても、初期の目的である転写残トナーの捕捉が確実に行える条件、つまり捕捉できる深さや開口サイズを具備していることが重要である。また、開口形状において、四角形状、円形状などが挙げられる。
微細穴100A21の深さDとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、微細穴100A21の深さDがトナーの体積平均粒径の1/2以上であることが好ましい。微細穴100A21の深さDが、トナーの体積平均粒径の1/2未満であると、微細穴100A21に取り込まれて捕捉されたトナーが接触面100A2の表面から突出し、接触面100A2が感光体200の表面から浮き上がりやすくなり感光体表面との間の密着性が阻害されて異物の除去性能が悪化することがある。
微細穴100A21の開口径Hとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、開口径Hは、前記トナーの体積平均粒径以上とすることが好ましく、前記トナーの体積平均粒径と略同一とすることがより好ましい。
さらに、微細穴100A21内に取り込まれたトナーの作用により、ブレード本体100Aの接触面100A2と感光体200との間の摩擦力を低減することが可能となる。
線条溝100A22Eの深さDEが、トナーの体積平均粒径の1/2未満であると、線条溝100A22に取り込まれたトナーが接触面100A2の表面から突出し、接触面100A2が感光体200の表面から離れて浮き上がってしまい、転写残トナーを確実に除去することができなくなることがある。
図14は、トナーが排出される状態を矢印Wで示している。
前記線条溝の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図12(A)〜(D)に示した断面形状と同様な形状である、半円形状、V字形状、荒溝形状、凹形状などが挙げられる。
本実施例に用いられるクリーニングブレードの作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜することができるが、例えば、図16(A)〜(C)に示すような切断刃300による作製方法が挙げられる。
図17は、ブレード本体100Aを成形するための金型を示しており、同図において成形金型400は、複数のブロック材400A〜400Eを用いてブレード本体100Aに相当する空間、いわゆるキャビティ401が構成されている。キャビティ401の一部には、接触面に相当する部分402が設けられており、図17に示す接触面に相当する部分402の表面には線状溝に対応する表面処理が施されている。
感光体200の表面における水との接触角が90°以上とする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感光体表面における表面エネルギーを小さくする方法が挙げられる。
前記感光体表面における表面エネルギーを小さくする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層としての光導電性の有機半導体(OPC)材料に、表面エネルギーの小さい材料を添加する方法、表面エネルギーの小さい材料を前記感光層の厚み方向に濃度分布を持たせて存在させる方法、前記感光体表面に撥水性物質等を塗布する方法、などが好適に挙げられる。
前記撥水性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基を含有するシランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基を含有するカップリング剤、フッ素含有シランカップシング剤等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリ、(ジオクチルパイロホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリルデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリオクタノイトチタネート等のチタンカップリング剤、などが挙げられる。
前記球形トナーを用いることにより、クリーニング装置505がクリーニング効果を特に効果的に発揮する。
球形トナーとしては、例えば、トナーの構成材料である樹脂や着色剤などを混合攪拌後に溶融混練し、粉砕・分級して作製した粉砕トナーを熱や機械的な力で球形化したトナー、分散重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の重合法により作製されたトナーなどが挙げられ、これらの中でも、重合法により作製されたトナーが好適である。
形状係数={(粒子の周囲長)2/(粒子の投影面積)}×(1/4π)・・(1)
但し、前記粒子の周囲長は、トナー粒子の2次元投影像における周囲長を示す。
前記形状係数が1.5を超えると、画像のドット形成が不均一となり、画像の粒状性が悪化することがある。
前記体積平均粒径がトナーの粒径1μm未満であると、画像不良が発生することがあり、7μmを超えると、電子写真画像の高解像度の要求に対応するのが困難となることがある。
前記体積平均粒径の測定方法としては、コールターエレクトリク社製コールターマルチサイザー測定により測定することが可能である。
前記トナーの表面を外添剤によって被覆することにより、トナーと感光体との間の付着力を低減してクリーニング装置100によるクリーニング効果を高めることが可能となる。
前記外添剤被覆率が10%未満であると、トナーと感光体との間の付着力を適切な大きさにすることが困難となることがあり、転写残トナーの増加を引き起こすことがある。前記外添剤被覆率が90%を超えると、外添剤がトナーから極端に分離し易くなり、感光体等の画像形成装置の構成部材が損傷し易くなることがある。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シリカ、チタン、アルミナ、これらの中から2種を併用したもの、などが好適に挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、吸湿性を有する無機微粒子である場合には、環境安定性等を考慮すると、疎水化処理を施したものが好ましい。
図19において、クリーニング装置505は、内部に装備されているクリーニングブレード100の接触面100A2を感光体200に当接させる際の傾きを変更できる構成を備えている。つまり、クリーニングブレード100は、図1(A)に示した形式の支持体101によって支持されており、支持体101は、当接角変更手段5050によって当接角を変更可能に支持されている。当接角変更手段5050は、片持ち梁状の支持体101の一面に対して上下方向で端部がピボット連結された一対の支軸5051,5052を備えており、支軸5051、5052は、軸受け部材5053によって摺動可能に支持されている。
図21は、プロセスカートリッジの構成例を示しており、同図においてプロセスカートリッジB内には、図18において示した書き込み装置502および転写装置504を除く各装置が纏めてハウジングの内部に収納されており、プロセスカートリッジBは画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられている。なお、図21中、符号503Aは現像スリーブを、符号503Bは搬送・攪拌用スクリューオーガをそれぞれ示している。
図22は、複数色の画像を形成可能な画像形成装置を示しており、同図に示す画像形成装置600は、色毎の画像を形成する作像ステーションを、これら各作像ステーションで形成された画像が順次転写される中間転写ベルト601の展張方向に沿って並置して構成したタンデム方式の画像形成装置である。なお、便宜上、図22においては、イエロー画像を形成するプロセスカートリッジBを対象としてのみ、図21に示した部材の符号の一部が示されている。
なお、上述した感光体としては、ドラム状に限らずベルト状を対象とすることも可能である。
(1)具体例1
(1−1)トナーの作製
トナー組成物である樹脂や着色剤などを混合攪拌した後に、溶融混練し、次いで、溶融混練された前記構成材料を粉砕・分級してトナー材料を得た。得られた該トナー材料を熱気流中で結着樹脂の軟化点転以上の温度に加熱することにより球形化処理を施し、更に、球形処理を施されたトナー材料を分級してトナー粒子を作製した。
得られたトナー粒子の体積平均粒径は、5.0(μm)、形状係数は、1.160であった。
(1−2)クリーニングブレードの作製
矩形板状のポリウレタンゴムの感光体と当接する端面の肩部角に相当するエッジ部を、クリーニングブレードの先端側が、該クリーニングブレード対向面と当接面とのなす角αが160°で傾斜した平面となるように切断することにより、感光体表面への接触面を有するクリーニングブレードを作製した。
ゴム硬度(JIS K6301 A):75度
23℃の反発弾性率(JIS K6255):40%
(1−3)クリーニング不良の評価
このクリーニングブレードを、クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして前記作製方式により得られたトナーを使用して、以下の評価を行った。
「クリーニング残トナーID」の測定方法としては、感光体上のクリーニング残トナーを透明テープ(日東電工製プリンタック)によって転写し、その画像濃度(Image Density)を画像濃度計(X−Rite938)により測定して「残トナーID」とするとともに、感光体上にトナーが存在しない場合の前記透明テープの前記画像濃度を測定して「リファレンスID」とし、前記「残トナーID」から「リファレンスID」を差し引くことで、クリーニング残トナーIDを測定した。結果を後程挙げる表1に示した。
(2)具体例2
(2−1)クリーニングブレードの作製
クリーニングブレードの感光体への接触面に、深さの平均が2.5μm、開口径の平均が6.0μmの微細穴を多数形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のクリーニングブレードを作製した。
(2−2)クリーニング不良の評価
(2−1)で得られたクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)で得られたものと同様のトナーを使用して、(2−1)のクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(3)具体例3
(3−1)クリーニングブレードの作製
クリーニングブレードの感光体への接触面に、凸部の深さの平均が2.5μm、凸部の間隔の平均が6.0μmの微細凹凸を多数形成したこと以外は、具体例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
(3−2)クリーニング不良の評価
(3−1)により得られたクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、(3−1)で得られたクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(4)具体例4
(4−1)クリーニングブレードの作製
クリーニングブレードの感光体への接触面に、感光体の移動方向と垂直な方向(前記クリーニングブレードの幅方向に沿う方向)に、条溝の深さが2.5μm、条溝の開口幅が6.0μm、条溝と条溝との間隔が6.0μmである線条溝を多数形成したこと以外は、具体例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
(4−2)クリーニング不良の評価
前記のクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、本具体例4のクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(5)具体例5
(5−1)クリーニングブレードの作製
クリーニングブレードの感光体への接触面に、感光体の移動方向と垂直な方向(前記クリーニングブレードの幅方向に沿う方向)に対して、5度の角度をもって傾斜する条溝であって、条溝の深さが20.0μm、条溝の開口幅が15.0μm、条溝と条溝との間隔が10.0μmである線条溝を多数形成したこと以外は、具体例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
(5−2)クリーニング不良の評価
クリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、本具体例5のクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(6)具体例6
(6−1)
画像形成装置として、具体例1と同様のリコー製複写機において、感光体表面に、潤滑剤を付与する潤滑材付与手段を設け、該潤滑材付与手段が、潤滑剤を固形化した潤滑剤ブロックを、スプリングによる押し付け力を利用して、感光体表面に加圧当接するよう構成されている。そして、前記潤滑剤ブロックによって、潤滑材が回転駆動される感光体の表面に微量ずつ塗布される。
前記潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛を使用した。
また、前記潤滑材付与手段は、潤滑剤ブロックの感光体表面への押しつけ力が可変とされ、潤滑剤を感光体表面に押しつける圧力を変化させることで、潤滑剤の塗布量を調整して、前記感光体の表面における水との接触角が、92°以上となるように保たれている。
(6−2)クリーニング不良の評価
具体例1と同様のクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、(6−1)に挙げた画像形成装置に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、クリーニングブレード及び画像形成装置について、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(7)具体例7
(7−1)クリーニングブレードの作製
矩形板状のポリウレタンゴムの感光体と当接するエッジ部を、クリーニングブレードの先端側が、該クリーニングブレード対向面と当接面とのなす角αが150°で傾斜した平面となるように切断することにより、感光体への接触面を有するクリーニングブレードを作製し、該クリーニングブレードの感光体への接触面に、深さの平均が2.5μm、開口径の平均が6.0μmの微細穴を多数形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例7のクリーニングブレードを作製した。
(7−2)クリーニング不良の評価
(7−1)によるクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが30°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、クリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(8)具体例8
(8−1)トナーの作製
トナー組成物である樹脂や着色剤などを混合攪拌した後に、溶融混練し、次いで、溶融混練された前記構成材料を粉砕・分級してトナー材料を得た。
得られた該トナー材料を熱気流中で結着樹脂の軟化点転以上の温度に加熱することにより球形化処理を施し、更に、球形処理を施されたトナー材料を分級してトナー粒子を作製した。
得られたトナー粒子の体積平均粒径は、5.0(μm)、形状係数は、1.350であった。
得られた、前記トナー粒子に対して、実施例1と同様にして、実施例8の現像剤であるトナーを作製した。
(8−2)クリーニング不良の評価
前記具体例1と同様のクリーニングブレードを使用し、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(8−1)によるトナーを使用して、クリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(9)具体例9
(9−1)クリーニングブレードの作製
矩形板状のポリウレタンゴムの感光体と当接するエッジ部を、クリーニングブレードの先端側が、該クリーニングブレード対向面と当接面とのなす角αが165°で傾斜した平面となるように切断することにより、感光体への接触面を有するクリーニングブレードを作製したこと以外は、具体例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
(9−2)クリーニング不良の評価
(9−1)によるクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)のトナーを使用して、クリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(10)比較例1
(10−1)クリーニングブレードの作製
矩形板状のポリウレタンゴムよりなり、感光体と当接するエッジ部を切断せず、断面形状を直方体形状としたこと以外は、具体例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
(10−2)クリーニング不良の評価
(10−1)によるクリーニングブレードを、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが20°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして(1−1)と同様のトナーを使用して、本比較例1でのクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を後程挙げる表1に示した。
(11)比較例2
(11−1)クリーニング不良の評価
前記比較例1と同様のクリーニングブレードを使用し、該クリーニングブレードの感光体への当接角度θが30°となるように、リコー製複写機Imagio MF3550に装着し、また、トナーとして前記具体例1と同様のトナーを使用して、本比較例2のクリーニングブレードについて、具体例1と同様にして、クリーニング不良の評価を行った。結果を表1に示した。
100A ブレード本体
100A2 接触面
200 感光体
500 画像形成装置
505 クリーニング装置
α ブレード本体における接触面およびこれに連続して感光体との対向面とで なす角度
θ 感光体に対するクリーニングブレードの当接角
Claims (24)
- 像担持体表面に接触可能なクリーニングブレードを備え、該像担持体に付着した転写残トナーを除去するクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードは、前記像担持体に接触する接触面を備えていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面は、厚さ方向で前記感光体の移動方向下流側の端部が前記感光体表面に当接する圧力に比べて、前記感光体の移動方向上流側の端部が感光体表面に当接する圧力の方が強くなる関係とされていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1または2記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードは、前記接触面とこれに連続して感光体に対向する面とのなす角度をαとし、前記感光体表面に対して前記接触面を当接させる時のクリーニングブレードの傾き角をθとした時、
θ≧180−α
の関係が設定されていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードが前記感光体表面に対して前記接触面における感光体移動方向上流側の端部が下流側の端部よりも先に接触可能な方向に揺動する構成であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面が前記感光体表面に向けて押圧付勢される構成を備えていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面は、前記感光体の移動方向上流側の端部が鋭角断面をなしていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面は、前記感光体の移動方向上流側の端部が該接触面とのなす角を鈍角とされていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面は、前記感光体表面の形態に対応した表面状態とされていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項8記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面が、前記感光体表面の曲率半径に対応した曲面とされていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項8記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面が、粗面とされていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項8記載のクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードの接触面は、微細凹凸を形成されていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項11記載のクリーニング装置において、
前記微細凹凸は、深さが、現像剤として用いられるトナーの体積平均粒径の、1/2以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項11記載のクリーニング装置において、
前記微細凹凸は、微細穴で構成されていることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項13記載のクリーニング装置において、
前記微細穴は、深さが、現像剤として用いられるトナーの体積平均粒径の、1/2以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項13記載のクリーニング装置において、
前記微細穴は、開口径が、現像剤として用いられるトナーの体積平均粒径の、1/2以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項11記載のクリーニング装置において、
前記微細凹凸がブレードの幅方向に延長された線状溝であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項16記載のクリーニング装置において、
前記線状溝は、ブレードの幅方向で傾斜させてあることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項16または17記載のクリーニング装置において、
前記線状溝は、深さが、現像剤として用いられるトナーの体積平均粒径の、1/2以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項16乃至18のうちの一つに記載のクリーニング装置において、
前記線状溝は、開口幅が、現像剤として用いられるトナーの体積平均粒径の、1/2以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至19のうちの一つに記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項20記載の画像形成装置において、
前記感光体表面は、水の接触角が90°以上に設定されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項20または21記載の画像形成装置において、
前記感光体表面に対する前記クリーニングブレードの当接圧力変更手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項22記載の画像形成装置において、
前記当接圧力変更手段は、前記感光体表面に対して前記クリーニングブレードの接触面を当接させる際のクリーニングブレードの傾き角を変更する構成が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項20乃至23のうちの一つに記載の画像形成装置において、
前記現像剤として用いられるトナーは球形トナーが用いられることを特徴とする画像形成装置。
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