JP2007212979A - クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い効率でブラシ部材から現像剤を除去し、安定的に潤滑剤を塗布できるクリーニング装置を実現する。
【解決手段】クリーニングユニット7は、トナーが付着する感光体1に潤滑剤を塗布するものであり、固形潤滑剤13を保持する潤滑剤保持部材17と、固形潤滑剤13を削り取って感光体1の表面に塗布するブラシローラ12と、ブラシローラ12に付着したトナーを除去するフリッカー16a・16bとを備えている。このクリーニングユニット7では注目すべき点として、1つのブラシローラ12に対して2つのフリッカー16a・16bが設けられている。これによりトナー排出の機会が増加し、高い効率でブラシローラ12からトナーを除去することが可能になり、感光体1の表面に安定的に潤滑剤を塗布することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものであり、より詳細には、上記画像形成装置の感光体をクリーニングするクリーニング装置に関するものである。
電子写真方式を用いた画像形成装置では、感光体に現像剤を用いて可視化する。可視化された現像剤の一部は転写工程で記録紙へと転写されるが、残りは転写工程後も感光体の表面上に残存する。そこで、この残存するトナーを除去するために、画像形成装置にはクリーニングユニットが設けられている。
クリーニングユニットには、通常、感光体と当接するブレードが設けられている。ブレードは、エッジ部分を感光体の表面に当接させてスティック・スリップ動作を行うことにより、感光体の表面に付着したトナー粒子の掻き取りを行う。この際、感光体の表面とブレードとの摩擦力が大きいと、ブレードによるスティック・スリップ動作がスムーズに行われなくなり、トナーの除去効率が低下してしまう。また、トナーの除去効率は、トナー粒子が感光体の表面に固着することによっても低下してしまう。
そこで、クリーニングユニットに感光体の表面に対して潤滑剤の塗布を行う機能を付与したものもある。潤滑剤の塗布により、感光体の表面とブレードとの摩擦力が小さくなる上に、トナーが感光体の表面に固着しにくくなるので、トナーの剥離が効率的になるのである。
通常、潤滑剤の塗布にはブラシローラが用いられる。ブラシローラは、感光体及び固形潤滑剤の双方と当接して配置された状態で回転駆動されることにより、ブラシの毛で固形潤滑剤を削り取り、これを感光体の表面に塗布する。例えば特許文献1,2には、このようなクリーニングユニットを備えた画像形成装置が開示されている。
ところが、ブラシローラが感光体に潤滑剤を塗布する際には感光体に残存したトナーがブラシローラに付着するので、ブラシローラには時間とともにトナーが蓄積されていくことになる。ここで、多量のトナーがブラシローラに付着すると、ブラシローラは固形潤滑剤を効率的・安定的に掻き取ることができなくなり、感光体に対して均一に潤滑剤を供給できなくなってしまう。その結果、トナーフィルミングが生じたり、感光体の表面にキズや磨耗が生じたりする。
この問題に対処するために、クリーニングユニットには、ブラシローラからトナーを排出させる排出部材が設けられている。この排出部材は、ブラシローラの毛に当接するように配置され、回転するブラシローラの毛を一旦たわませて解放することにより、ブラシローラに付着したトナーをはじき出させるものであり、フリッカーと呼ばれることもある。例えば特許文献3〜5には、このような排出部材が設けられた画像形成装置が開示されている。
特開平10−260614号公報(平成10年(1998)9月29日公開) 特開2000−162938号公報(平成12年(2000)6月16日公開) 特開2001−235987号公報(平成13年(2001)8月31日公開) 特開2001−337558号公報(平成13年(2001)12月7日公開) 特開2003−241569号公報(平成15年(2003)8月29日公開)
しかしながら、それでもなお、従来の技術ではブラシローラからのトナーの排出が充分ではなかった。特に、画像形成装置のプロセス速度が速くなると、ブラシローラが1回転の間に当接する感光体の表面積が大きくなるために、ブラシローラに付着するトナーの量も増加し、上記の問題は一層深刻となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い効率でブラシ部材から現像剤を除去し、安定的に潤滑剤を塗布できるクリーニング装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るクリーニング装置は、画像形成装置に備えられ、粒子状の現像剤が付着する感光体に潤滑剤を塗布するクリーニング装置であって、固形状の潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材と、回転駆動され、上記潤滑剤保持部材に保持された潤滑剤を削り取って上記感光体の表面に塗布するロール状のブラシ部材と、上記ブラシ部材と接触して設けられ、上記ブラシ部材が潤滑剤を塗布する際に感光体からブラシ部材に付着した現像剤をブラシ部材から除去するフリッカー部材とを備え、上記フリッカー部材が上記ブラシ部材1つに対して複数設けられていることを特徴とする。
本発明に係るクリーニング装置は、画像形成装置に備えられるものであり、感光体に潤滑剤を塗布するためのものである。このクリーニング装置には、主として、固形状の潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材、ブラシ部材、及びフリッカー部材が設けられている。潤滑剤保持部材に保持された固形状の潤滑剤は、回転駆動されるブラシ部材によって削り取られ、感光体の表面に塗布される。その結果、感光体の表面に付着する現像剤が効率よく転写及び除去されるようになる。そして、潤滑剤を塗布する際にブラシ部材に付着した現像剤は、ブラシ部材に接触して設けられたフリッカー部材によって除去される。
ここで、本発明に係るクリーニング装置では、ブラシ部材1つに対してフリッカー部材が複数設けられているので、フリッカー部材が1つしか設けられていない従来のクリーニング装置と比べると、ブラシ部材が1回転の間にフリッカーと接触してトナーを排出する機会が数倍になる。それゆえ、トナーの除去効率が数倍にも跳ね上がることになり、高い効率でブラシ部材から現像剤を除去し、安定的に潤滑剤を塗布できるクリーニング装置が実現される。
また、上記クリーニング装置は、それぞれのフリッカー部材における上記ブラシ部材との接触部位の摩擦係数が0.4以下であることが好ましい。
ブラシ部材は、フリッカー部材と接触することにより時間とともに磨耗していく。ここで、上述したようにブラシ部材1つに対して複数のフリッカー部材を接触させると、ブラシ部材の磨耗が促進され、寿命が大幅に縮まるおそれがある。しかしながら上記構成によれば、フリッカー部材の接触部位の摩擦係数が0.4以下と低いため、ブラシ部材の寿命を充分に確保することができる。
また、上記ブラシ部材は、アースされるものであることが好ましい。
ブラシ部材は、フリッカー部材との間の摩擦により帯電する。ここで、上述したようにブラシ部材1つに対して複数のフリッカー部材を接触させると、ブラシ部材の帯電量が大幅に増加し、ブラシ部材から弾かれた現像剤が、静電引力によりブラシ部材に再付着するおそれがある。しかしながら、上記構成によればブラシ部材がアースされているために、ブラシ部材は除電され、帯電することがない。従って、現像剤の再付着を防止することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上述したクリーニング装置と、このクリーニング装置によってクリーニングされる感光体とを備えていることを特徴とする。
上述したクリーニング装置では、ブラシローラからの現像剤の除去が充分に行われることになる。これにより、クリーニング装置は、感光体に対して安定して潤滑剤を均一に塗布することができる。従って、上記構成によれば、耐フィルミング性や転写性、そして感光体のクリーニング性が向上し、感光体の寿命が長くなった画像形成装置を実現することができる。
また、上記感光体は、回転駆動されるドラム形状の感光体ドラムであり、上記感光体ドラムの回転時の周速度が300mm/秒以上であることが好ましい。
上記構成によれば、画像形成装置は高速処理が可能になるが、このような画像形成装置において上述したクリーニング装置は一層効果を発揮する。
また、上記画像形成装置は、上記現像剤をさらに備え、上記現像剤は、平均アスペクト比が1.50以上のトナーであることが好ましい。
上記構成によれば、画像形成装置に用いられるトナーは、真球状ではなく平均アスペクト比が1.50以上の棒状となる。これにより、トナーが感光体から脱離しやすくなり、クリーニング性を一層向上させることができる。
そして、上記トナーは、平均凹凸度が0.94以上0.97以下であることが好ましい。上記構成によれば、クリーニング性に加えて、トナーの転写性も向上させることができる。
本発明に係るクリーニング装置は、フリッカー部材がブラシ部材1つに対して複数設けられた構成となっているので、上述したように、高い効率でブラシローラから現像剤を除去し、安定的に潤滑剤を塗布できるという効果を奏する。
〔実施形態〕
本発明の一実施形態について図1から図4に基づいて説明すると以下の通りである。
まず、図2に基づいて、本実施形態であるクリーニングユニット(クリーニング装置)7を搭載した画像形成装置(電子写真装置)10の要部構成を説明する。なお、図2は、画像形成装置10を正面側から見た縦断面図である。
図2に示すように、画像形成装置10は、用紙に画像データに応じた画像(ここではモノクロ画像)を形成するものである。画像形成装置10は、感光体(像担持体)1を備え、その周囲に、周知のカールソンプロセスを実施するための構成である、帯電ユニット(帯電手段)2、露光ユニット(露光手段)3、現像ユニット(現像手段)4、転写ユニット(転写手段)5、定着ユニット6、及びクリーニングユニット7を備えている。
感光体1はドラム形状をなし、図示しない筐体に回転可能に軸支されている。感光体1の表面は、帯電ユニット2により所定の電位に均一に帯電され、露光ユニット3によって画像データに応じた静電潜像が書き込まれる。その後、静電潜像が現像ユニット4によってトナーで顕像化され、トナー像が形成される。形成されたトナー像は、転写ユニット5により、図示しない給紙トレイから給紙された用紙上に転写され、用紙とともに定着ユニット6へと送られ、そこで溶融されて用紙上に定着される。トナー像が定着された用紙は、その後、排紙トレイ上に排出される。
一方、トナー像を用紙に転写した後の感光体1は、後述するクリーニングユニット7によって表面に残留するトナーが除去されるとともに、図示しない除電ユニットにより表面上に残留する電荷が除去されるとともに、再び帯電ユニット2により帯電されることとなる。
上記の帯電ユニット2としては、接触帯電方式やスコロトロン帯電器等の非接触帯方式の何れのものを選択してもよい。また、転写ユニット5は、図2に示すように、感光体1の表面に顕像化されたトナー像を一旦ベルト状の中間転写体に転写し、その後、記録紙に転写する中間体転写方式を用いるものであってもよいし、あるいは感光体1のトナー像を直接用紙上に転写するものであってもよい。
なお、これ以上の説明は行わないが、画像形成装置10は、用紙をスイッチバック搬送することで用紙の表裏両面に画像を形成できるようになっている。
次に、図1に基づいてクリーニングユニット7について詳細に説明する。図1は、クリーニングユニット7の構成を示す拡大断面図である。クリーニングユニット7には、ブレード11、ブラシローラ12、固形潤滑剤13、潤滑剤保持部材17、トナー回収スクリュー15、及びフリッカー16a・16bが備わっており、これらの部材がケース18により覆われている。
ブレード11は、感光体1の表面に残留するトナーを回収するためのものであり、感光体1の軸方向を長手方向とする長尺状のゴム部材によって形成されている。ブレード11は、一方の長辺がケース18に設けられた開口部における感光体1の回転方向下流側に取り付けられ、他方の長辺のエッジ(角)が感光体1の表面に接触するよう配置されている。
ブレード11は、トナー像の転写後に感光体1の表面上に残る転写残トナーを感光体1との当接部位で堰き止めて、スティック・スリップ動作を行いながら掻き落として除去する。スティック・スリップ動作とは、ブレード11における感光体1との当接部分が、感光体1の表面の動きにつられて感光体1の回転方向に移動する動作と、ブレード11自身の弾性力により元の位置に戻る動作とを繰り返す動きのことであり、ブレード11のエッジが感光体1の表面を摺動する動作のことである。
固形潤滑剤13は、ブラシローラ12によって感光体1の表面に塗布されるものであり、感光体1の長さと同じ長さ(幅)を長手方向に有した直方体の形状となっている。この固形潤滑剤13は、潤滑剤保持部材17によって保持されており、摩滅して残量が少なくなった場合は交換可能になっている。
潤滑剤保持部材17は、固形潤滑剤よりも一回り大きく設計され、直方体形状の固形潤滑剤13を図示しない両面テープで潤滑剤保持部材17に接着して固定したり、固形潤滑剤13を潤滑剤保持部材17に嵌め込んで固定したりすることができるようになっている。また、潤滑剤保持部材17は、固形潤滑剤13を固定的に設置するのではなく、固形潤滑剤13をその自重によってブラシに当接させてもよい。また、固形潤滑剤13の消費に従ってその削り量が減少することのないように、潤滑剤保持部材17の両端がブラシ方向に移動可能にケース18に支持され、固形潤滑剤13の消費とともにブラシ方向に移動するように構成されていてもよい。
ブラシローラ12は、感光体1と略同じ長さ(幅)を有した筒型形状のブラシであるとともに、感光体1の表面にブラシの毛の先が当たるように、感光体1と互いの軸が平行になるように配置されている。そして、ブラシローラ12は、感光体1の回転方向と同方向に回転駆動され、これにより、当接部において両者は互いに逆向きに摺動するようになっている。
感光体1のブラシローラ12との当接部位は、転写部位よりも感光体1の回転方向下流側となっており、トナー像を転写した後の感光体1の表面とブラシローラ12とが当接するようになっている。ブラシローラ12は、感光体1との当接部位よりもブラシの回転方向上流側に配された固形潤滑剤13を掻き取るとともに、掻き取った潤滑剤を感光体1の表面に塗布する。
このように、ブラシローラ12は、感光体1の表面に固形潤滑剤13の微粒子を塗布することにより、ブレード11と感光体1の表面との間の摩擦力を低減させるとともに、感光体1の表面へのトナーの付着力を弱めるので、ブレード11による除去が効率よく行われるようになる。
同時に、ブラシローラ12は、感光体1と接触することで、感光体1の表面に付着しているトナーを散らす機能も有し、その結果、ブレード11による除去が効率よく行われるようになっている。さらに、ブラシローラ12は、ブレード11で堰き止められ掻き落とされたトナーを回収し得る位置に配されており、ブレード11にて掻き落とされたトナーをブラシ先端の掻き取り力で感光体1の表面から機械的に除去するとともに、ケース18内に回収する機能も有している。
ここで、ブラシローラ12には2つのフリッカー16a・16bが接触している。本実施形態において、フリッカー16a・16bは、それぞれ、ブラシローラ12と略同じ幅を有する長方形の板状の部材となっており、その長手方向がブラシローラ12の軸と平行になるように、かつ、1つの長辺(エッジ)がブラシローラ12と一様に接触するように配置されている。フリッカー16a・16bは、ブラシローラ12の毛に付着したトナーをケース18内に落下させる機能を有している。
フリッカー16a・16bによってブラシローラ12からトナーを排出する機構について説明する。まず、ブラシローラ12が回転すると、ブラシローラ12の毛の先端がフリッカー16a・16bに引っ掛かり、毛が弓形に湾曲する。この状態でブラシローラ12がさらに回転すると、毛の先端がフリッカー16a・16bから解放され、毛は弾性力によって急速に元の形状(直線形状)に復帰しようとする。その後、ブラシローラ12の毛は元の形状(直線形状)になった時点で急速に静止するが、毛に付着したトナーは慣性の法則に従って運動を続けようとするので、毛から離脱して落下していくのである。
トナー回収スクリュー15は、ケース18の底面側に配されており、ブラシローラ12によって回収されたトナーを、ケース18外部の図示しない廃トナーボックスへ送り出すものである。なお、ケース18の開口部における感光体1の回転方向上流側にはシール材が取り付けられ、回収したトナーがケース18から再び漏れ出すのを阻止するようになっている。
固形潤滑剤13には、例えば、金属石鹸として知られている脂肪酸金属塩や、フッ素樹脂などを用いることができる。脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート)、ステアリン酸銅、ステアリン酸鉄、パルチミン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、パルチミン酸カルシウム、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉛等の、比較的長鎖の脂肪酸の金属塩を挙げることができる。
なお、固形潤滑剤13が水を吸収すると、感光体1の帯電能力等に影響を及ぼすので、固形潤滑剤13には吸湿性が0.5%以下のものを使用することが好ましい。さらに、固形潤滑剤13に、放電生成物除去のために多孔質ガラスやゼオライトのような多孔質粉体を混入させてもよい。
ブレード11に用いるゴム部材としては、ウレタンゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。なお、ブレード11は、反発弾性が10〜45%であることが好ましく、10〜40%であることがより好ましい。反発弾性を上記の範囲内とすることにより、感光体1の磨耗を促進したりブレード11の機能劣化を早めたりすることなく、かつ、帯電ユニット2が接触帯電方式であっても、電荷集中による電荷リーク等を生じることなく、感光体1の帯電特性を良好にできる。
加えて、ブレード11は、ヤング率が5〜11MPaであることが好ましく、5〜10MPaであることがより好ましい。ヤング率を上記の範囲内にすることにより、ブレード11を弾性力の強い硬いものとでき、角のない小粒径トナーであってもすり抜けさせることなく、確実に堰き止めて除去しつつ、しかも感光体の寿命を損なうこともない。
一方、ブラシローラ12は、毛の密度が2万(20K)本/inch以上に設定されていることが好ましい。これにより、感光体1に対する潤滑剤の塗布むらが極めて少なくなり、用紙上の転写されたトナー像の低濃度部にも濃度むらが見られなくなる。ただし、毛の密度が50万本/inchを越えると、ブラシとしての機能が低下するのに加えて製造が困難になるので、実際上は、ブラシローラ12の毛の密度を2万本/inch以上で50万本/inch以下に設定することが最も好ましい。またブラシローラ12には、太さが2〜10デニールの毛を使用するのが好ましい。2デニールを下回る細い毛は潤滑剤の削り取り性が不足し、一方、10デニールを超える太い毛は感光体表面の損傷及び磨耗を引き起こすため好ましくない。
また、ブラシローラ12の毛は、充分な形状弾性を有していることが好ましい。これにより、フリッカー16a・16bによるトナーの排出を効率よく行うことができる。
さて、このようなクリーニングユニット7において注目すべき点は、ブラシローラ12の毛に付着したトナーを除去するためのフリッカーが1つのブラシローラ12につき複数個備えられているところである。
ブラシローラ12が固形潤滑剤13を削り取って感光体1に塗布する際、ブラシの毛にトナーが付着していると、固形潤滑剤13を安定的に効率良く削り取ることができず、感光体1の表面に均一に塗布できない場合がある。特に、画像形成装置が300mm/秒以上のプロセス速度(感光体の回転周速度)で高速処理を行う場合、ブラシローラ12が単位時間あたりに当接する感光体1の表面積が大きくなり、それに伴ってブラシローラ12に付着するトナーの量も多くなるので、上記の問題は深刻になってくる。
ここで、本実施形態のクリーニングユニット7のように、1つのブラシローラ12に対して2つのフリッカー16a・16bを接触させることにより、ブラシローラ12の内部に侵入したトナーや表面付近に付着したトナーを確実に排出させることができる。その結果、ブラシローラ12が常に充分量の固形潤滑剤13を削り取るとともに、削り取った潤滑剤を感光体1に均一に塗布することができるようになり、感光体1の耐フィルミング性や転写性、そしてクリーニング性が向上し、ひいては感光体1の長寿命化に繋がるのである。
なお、ブラシローラ12が固形潤滑剤13を安定的に効率良く削り取るという観点から、フリッカー16a・16bは、ブラシローラ12に対して、固形潤滑剤13の当接部位よりもブラシローラ12の回転方向上流側で、かつ、感光体1の当接部位よりも回転方向下流側において接触するよう配置されていることが好ましい。このようにすれば、感光体1の表面に潤滑剤を塗布したブラシローラ12は、フリッカー16a・16bによってトナーが除去された後に、新たに固形潤滑剤13を削り取るようになるからである。
本実施形態において、フリッカー16aは、ブラシローラ12の上側に配された固形潤滑剤13と接して設けられ、一方、フリッカー16bは、ブラシローラ12の下側に設けられているが、本発明は特にこの配置に限定されるものではない。
ところで、複数のフリッカーをブラシローラ12に接触させる場合、ブラシローラ12の寿命の低下が問題になる場合もある。ブラシローラ12は、フリッカーとの接触により磨耗や毛の変形(湾曲)を少しずつ起こすが、接触するフリッカーの数が倍増すると、磨耗や変形の速度も倍増し、ブラシローラ12の寿命を大幅に縮めるおそれがある。
この問題を回避するために、ブラシローラ12に対して複数のフリッカー16a・16bを接触させる場合、フリッカー16a・16bは、ブラシローラ12との接触部位の摩擦係数が0.4以下であることが好ましい。なお、特に断りのない限り、本明細書において「摩擦係数」とは動摩擦係数のことをいうものとする。後述する実施例に示すように、摩擦係数が0.4以下のフリッカーを用いることにより、複数のフリッカーを設ける場合であっても、ブラシローラ12の寿命を充分に確保することができる。なお、上記の摩擦係数は0.35以下であればさらに好ましい。
摩擦係数を0.4以下にするフリッカー16a・16bの素材としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(0.11);ポリエチレンテレフタレート含有のポリカーボネート樹脂やポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂など(0.15〜);ポリオキシメチレン樹脂(0.40);超高分子量ポリエチレン樹脂(0.22);などが挙げられ、また、ダイヤモンド・ライク・カーボンでコーティングを施した樹脂(0.10)や、フッ素含有樹脂でコーティングを施した金属(0.30〜)であってもよい(括弧内は摩擦係数)。
そして、上記の樹脂を圧縮成型又は押出成型したり、所望の形状の金属又は樹脂に対して表面コーティングを行ったりすることにより、フリッカー16a・16bを製造することができる。
また、フリッカーをブラシローラ12に接触させると、摩擦帯電によってブラシローラ12が帯電するが、接触させるフリッカーの数を倍増させると、ブラシローラ12の帯電量も倍増することになる。その結果、ブラシローラ12から弾かれたトナーが、静電引力によりブラシローラ12に再付着するおそれがある。そこで、本実施形態では、ブラシローラ12が導電性の素材で形成されるとともにアース(接地)されている。これにより、帯電したトナーの電荷やフリッカー16a・16bとの摩擦により生じる電荷を地面へと逃がし、ブラシローラ12の帯電を防止することができる。なお、ブラシローラ12に用いる導電性の素材としては、例えば、カーボンブラックを分散したナイロン又はアクリル樹脂などを挙げることができる。
また、感光体1に付着するトナーを効率的にクリーニングするためには、トナー粒子の特質も考慮した方がよい。図3は、本実施形態の画像形成装置10において用いているトナー粒子20の外観形状を示す図である。まず、トナー粒子としては、棒(桿)状であることが好ましい。トナー粒子の形状が真球状の場合は、トナー粒子を感光体1から除去するのが困難になるが、トナー粒子を棒状にすることによりクリーニング性が向上する。
後述する実施例に示すように、トナー粒子群の平均アスペクト比は、1.50以上であることが好ましい。なお、平均アスペクト比とは、個々のトナー粒子20の長手方向の径の平均値(平均長径)を短手方向の径の平均値(平均短径)で割ることにより求められる値のことをいう。なお、平均長径はトナー粒子における長手方向の長さであり、いわゆる平均粒子径を意味しており、たとえばレーザ回折式粒度分布測定装置によりメジアン径として測定される値である。
ただし、トナー粒子群の平均アスペクト比の上昇に伴って転写性が悪くなるおそれもあるため、トナー粒子群は、表面に適度な凹凸を有していることが好ましい。トナー粒子20に適度な凹凸を持たせることにより、平均アスペクト比の大きいトナー粒子群を用いる場合であっても、転写性を向上させることができる。
トナー粒子20の凹凸の指標としては、下記の方法で算出される凹凸度が挙げられる。図3のトナー粒子の表面において、凸部22と凸部23とによって囲まれる領域を凹部領域24とする。そして、凸部22と凸部23との頂点同士を結ぶ破線を包絡線25とし、トナー粒子20の表面に存在する凸部の頂点を結んだ包絡線25を含んで構成される面を粒子包絡面とする。このとき、凹凸度は、次の式(1)
凹凸度=(トナー粒子表面の凹部領域の表面積)/(トナー粒子表面の粒子包絡面の面積) …(1)
によって表すことができる。
そして、画像形成装置10に用いるトナー粒子群は、後述する実施例に示すように、凹凸度の平均値(平均凹凸度)が0.94以上0.97以下であることが好ましい。トナー粒子群の平均アスペクト比と平均凹凸度とを上記の範囲に設定することにより、転写性及びクリーニング性を両立させることができる。
以下、上述した実施形態の変形形態について説明する。
まず、上記の実施形態では、クリーニングユニット7が板状のフリッカー16a・16bを有する構成について説明したが、フリッカー16a・16bの形状は板状でなくてもよい。また、ブラシローラ12の回転方向や固形潤滑剤13の配置方法についても、上記の実施形態と異なっていてもよい。
図4は、本変形形態におけるクリーニングユニット8の構成を示す拡大断面図である。図4に示すように、クリーニングユニット8は、上述したフリッカー16a・16bの代わりに2つのフリッカー26a・26bを備えている。
本変形形態におけるフリッカー26a・26bは、上述した実施形態と同様に、ブラシローラ12に接触している。ここで、本変形形態におけるフリッカー26a・26bは、ブラシローラ12と略同じ長さ(幅)を有する棒形状(細長い円筒形状)の部材となっており、ブラシローラ12と互いの軸が平行になるように、かつ、ブラシローラ12と一様に接触するように配置されている。
そして、本変形形態では、ブラシローラ12が感光体1の回転方向と逆方向に回転駆動され、これにより、当接部において両者は互いに同じ向きに摺動するようになっている。
さらに、本変形形態では、固形潤滑剤13を保持するための潤滑剤保持部材17がバネ等からなる付勢部材14によってブラシローラ12側に付勢されており、固形潤滑剤13の残量に関らず、ブラシローラ12が常に略一定量の固形潤滑剤13を掻き取って感光体1に塗布できるようになっている。
このような構成のクリーニングユニットであっても、上述した実施形態のものと同様の効果を奏することができる。
なお、クリーニングユニットに設けられるフリッカーの数は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。また、画像形成装置10がカラー印刷に対応しており、複数の感光体(例えば、CMYKの4つ)を有していてもよい。この場合、それぞれの感光体に設けられた個々のブラシローラに対して複数のフリッカーを設けることにより、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
〔実施例〕
以下では、上述した実施形態のクリーニングユニット、及びそれを備えた画像形成装置の有効性について説明する。
(1:フリッカーの個数と感光体の撥水性)
まず、フリッカーを複数個設けることによる効果について検証した。
本実施例では、画像形成装置として、シャープ(株)製のAR−705Sを改造したものを用いた。固形潤滑剤には、ステアリン酸亜鉛を用いた。ブラシローラには、外径が16mm、シャフト長6mm、毛の材質がカーボンブラック分散ナイロン、毛の太さが6デニール、毛の密度が6万本/inchのものを用いた。そして、フリッカーには、図1に示す板状のものを用いた。なお、プロセス速度(感光体の回転周速度)は395mm/秒とした。
上記の画像形成装置において、ブラシローラに対してフリッカーを2つ接触させた場合(実施例1)と、1つ接触させた場合(比較例1)とで、感光体の撥水性がどのように変化するかを測定した。具体的には、それぞれの条件下で印刷を行いながら感光体の水接触角を測定し、これを評価した。その結果を図5に示す。
図5に示すように、フリッカーを2つ配置した場合では、印刷枚数に関らず水接触角が106°のまま維持され、感光体の撥水性が印刷開始時から一定に保たれていることが示された。これに対して、フリッカーを1つしか配置しなかった場合では、印刷枚数とともに水接触角が低くなり、感光体の撥水性が一定に保たれないことが示された。印刷枚数とともに水接触角が低くなる原因は、ブラシローラに付着したトナーが充分に除去されないことによるものと考えられる。
以上の結果から、1つのブラシローラに対してフリッカーを2つ以上設けることにより、ブラシローラからのトナー排出効率が向上し、ブラシローラが安定して均一に感光体に潤滑剤を塗布できるようになることが検証された。
(2:フリッカーの摩擦係数とブラシローラの寿命)
次に、上述した実施例1と同じ画像形成装置を用いて、フリッカーの摩擦係数とブラシローラの寿命との関係を調査した。
本実施例では、脱脂処理を行った板金表面にフッ素樹脂含有アクリル樹脂をコーティングすることにより、フリッカーを作製した。この際、フッ素樹脂の含有量を調節することにより、摩擦係数が0.31(実施例2−1),0.35(実施例2−2),0.40(実施例2−3),及び0.45(比較例2−1)のフリッカーをそれぞれ作製した。なお、摩擦係数の測定には表面性測定装置HEIDON−14(新東科学(株)製)を用いた。
そして、同じ摩擦係数を有する2つのフリッカーをブラシローラに接触させ、印刷枚数が所定の値になった時点で画質の評価を行った。
画質の評価については、感光体への潤滑剤の塗布ムラが極めて少なく、得られた記録紙上のトナー像の低濃度領域にも濃度ムラが見られず、文字・点・線画像の中抜けがなかった場合を「○」、濃度ムラ及び中抜けが若干生じた場合を「△」、濃度ムラ及び中抜けがはっきりと生じた場合を「×」とした。結果を次の表1に示す。
Figure 2007212979
以上の結果から、摩擦係数が0.45のフリッカーを用いると、ブラシローラの寿命が低下することが示された。一方、フリッカーの摩擦係数を0.40以下、特に0.35以下にすることにより、ブラシローラの寿命を充分に維持できることが検証された。
(3:トナー粒子の形状と転写性・クリーニング性)
最後に、画像形成に用いるトナー粒子の形状(アスペクト比・凹凸度)と、転写性・クリーニング性との関係を調査した。
本実施例において用いたトナーの製造方法に関して具体的に説明する。なお、以下において「部」は「重量部」を意味する。
(実施例3−1)
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物とテレフタル酸誘導体とからなるポリエステル系樹脂(軟化点110℃)86部、着色剤(カーボンブラック)10部、ワックス(ポリプロピレン)3部および帯電制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物、商品名:ボントロンE−84、オリエント化学(株)製)1部をヘンシェルミキサーにて30分間混合分散したのち、押出機(商品名:ニーディクスMOS140−800、三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練分散し、溶融状態の溶融混練物を調製した。
この溶融混練物100部、エタノール12部、ハイドロオキシアパタイト9部および水259部を、100℃の温度下、ダブルモーション方式の乳化機(商品名:クレアミックス、エム・テクニック(株)製、ロータの回転速度18000rpm、ステータ回転速度15000rpm)によって混合した。
得られた混合物を20℃まで冷却した後、生成したスラリーに塩酸を加え、該スラリーのpHを1に調整してハイドロオキシアパタイトを完全に分解した後、洗浄を行った。洗浄は、ポリ塩化ビニル製容器中で、該スラリーと水とを固形分量が10%になるように混合し、タービン型撹拌翼によって300rpmで30分間撹拌を行った後、この混合物を遠心分離し、得られる上澄み液の導電率が10μS/cmになるまで、同じ洗浄操作を繰り返し行った。その後、遠心分離によって固形分を回収して乾燥し、棒状で表面に凹凸を有する本発明電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(実施例3−2)
溶融混練物を110部とした以外は、実施例3−1と同じ条件で電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(実施例3−3)
溶融混練物を120部とした以外は、実施例3−1と同じ条件で電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(実施例3−4)
溶融混練物を90部とした以外は、実施例1と同じ条件で電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(実施例3−5)
得られた混合物を20℃まで冷却した後、生成したスラリーに塩酸を加え、該スラリーのpHを2に調整した以外は、実施例1と同じ条件で電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(実施例3−6)
得られた混合物を20℃まで冷却した後、生成したスラリーに塩酸を加え、該スラリーのpHを3に調整した以外は、実施例1と同じ条件で電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表2に示す。
(比較例3−1)
実施例1の溶融混練物100部、エタノール12部、ハイドロオキシアパタイト9部および水259部をダブルモーション方式の乳化機で混合する際の温度を130℃とする以外は実施例1と同様に操作し、真球状で表面に凹凸を有する比較例の電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表3に示す。
(比較例3−2)
エタノールを使用しない以外は、比較例1と同様に操作し、真球状で表面が平滑な、比較例の電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表3に示す。
(比較例3−3)
エタノールを使用しない以外は、実施例1と同様に操作し、棒状で表面が平滑な、比較例の電子写真用トナーを製造した。該トナーの物性を表3に示す。
以上のようにして製造した(実施例3−1)から(比較例3−3)までのトナーについて、平均アスペクト比及び平均凹凸度を測定した。
平均アスペクト比の測定は、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−1230、×30,000)を用いた画像像解析を行い、トナー粒子100個の長軸と短軸との径の比の平均値を求めることによって行った。
一方、トナーの凹凸度の評価手順は次の通りである。まず、100ml容ビーカーに、トナー2.0g、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1ml、及び純水50mlを加えて良く攪拌し、トナー分散液を調製した。このトナー分散液を、超音波ホモジナイザー((株)日本精機製作所製)により出力50μAにて5分間処理し、さらに分散させた。続いて、この分散液を6時間静置して上澄み液を取り除いた後、純水50mlを加え、マグネチックスターラにて5分間攪拌し、メンブレンフィルター(口径1μm)を用いて吸引ろ過を行った。そして、メンブランフィルター上の洗浄物をシリカゲル入りデシケーターにて約一晩、真空乾燥して目的の評価トナーを得た。
そして、得られたトナーの表面に、スパッタ蒸着により金属膜(Au膜、膜厚0.5μm)を形成した。この金属膜被覆トナーから、走査型電子顕微鏡(商品名:S−570、(株)日立製作所製)により30000倍の倍率で無作為に50個を抽出して写真撮影を行った。この電子顕微鏡写真データを、画像解析ソフト(商品名:A像くん、設定パラメータ:凹凸度2、旭化成エンジニアリング(株)製)で画像解析して、個々のトナー粒子の凹凸度を数値化するとともに、凹凸度の平均値(平均凹凸度)を算出した。なお、凹凸度は次の式(2)
凹凸度=X/Y …(2)
(ただし、上記の式(2)において、Xは電子顕微鏡写真における金属被覆トナー粒子表面の凹部の表面積を表し、Yは電子顕微鏡写真における金属被覆トナー粒子表面の粒子包絡面積を表す。)
により求めた。
以上のようにして、様々な平均アスペクト比及び平均凹凸度を有するトナーを製造するとともに、製造したトナーを用いて転写性、クリーニング性、及び画像濃度を評価した。なお、それぞれのトナーの物性については、下記の表2,3に示すとおりである。
画像形成の方法は次の通りである。デジタルカラー複合機(商品名:AR−C150、シャープ(株)製)において現像装置を非磁性一成分現像用に改造したレーザプリンタにそれぞれのトナー(現像剤)を充填し、フルカラー専用紙(品番:PP106A4C、A4サイズ、シャープ(株)製)上にトナー付着量が0.6mg/cmになるように調整して印字を行い、外部定着機によって定着させ、画像を形成した。
転写性の評価方法は次の通りである。所定チャートにて複写したサンプルの紙面上のトナー重量Mpと感光体上に残存したトナー重量Mdとから転写率を計算し、92%以上の場合を◎、92%未満90%以上を○、90%未満85%以上を△、85%未満を×とした。このうち、◎及び○の評価を合格とした。なお、転写率(%)は、次の式(3)
転写率(%)=(Mp/Md)×100 …(3)
により求めた。
一方、クリーニング性の評価方法は次の通りである。A4サイズの印字率6%の文字チャートを用い、白紙に気温20℃、湿度50%の環境下で10000枚の画像印刷を行った。10000枚印刷後の非画像部のよごれや白スジ発生の有無を目視により判断した。評価基準は次の通りである。このうち、◎、○及び△の評価を合格とした。
◎…非常に良好。鮮明度良く白スジが全くなし。
○…良好。鮮明度良く白スジの長さが2.0mm以下かつ3個以下。
△…実用上問題無し。鮮明度実使用上問題のないレベルであり白スジの長さが2.0mm以下かつ5個以下。
×…実用不可。鮮明度実使用上問題あり。白スジが上記△の範囲を超えるもの。
そして、画像濃度の評価方法は次の通りである。評価画像の光学濃度を、分光測色濃度計(商品名:X−Rite938、日本平版印刷機材(株)製)により測定した。光学濃度が1.2以上であるものを◎、1.2未満、1.0以上のものを○、1.0未満、0.8以上のものを△、0.8未満のものを×とした。このうち、◎及び○の評価を合格とした。
結果を次の表2,3に示す。
Figure 2007212979
Figure 2007212979
以上の結果から、平均アスペクト比が1.50〜1.95の棒状のトナーを用いることにより、転写性及びクリーニング性を両立できることが示された。さらに、平均凹凸度が0.94〜0.97のトナーでは、転写性及びクリーニング性が一層よくなることが示された。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書で示した数値範囲以外であっても、本発明の趣旨に反しない合理的な範囲であれば、本発明に含まれることはいうまでもない。
本発明は、電子写真方式を用いる画像形成装置や複合機に適用することができる。
本発明の一実施形態を示すものであり、クリーニングユニットの要部構成を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、画像形成装置の要部構成を示す縦断面図である。 トナー粒子の形状を示す図である。 本発明の他の実施形態を示すものであり、クリーニングユニットの要部構成を示す縦断面図である。 本発明の一実施例を示すものであり、フリッカーの個数と感光体の撥水性との関係を示す図である。
符号の説明
1 感光体
7 クリーニングユニット(クリーニング装置)
8 クリーニングユニット(クリーニング装置)
10 画像形成装置
12 ブラシローラ(ブラシ部材)
13 固形潤滑剤(潤滑剤)
16a・16b フリッカー(フリッカー部材)
17 潤滑剤保持部材
20 トナー粒子(現像剤)
26a・26b フリッカー(フリッカー部材)

Claims (7)

  1. 画像形成装置に備えられ、粒子状の現像剤が付着する感光体に潤滑剤を塗布するクリーニング装置であって、
    固形状の潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材と、
    回転駆動され、上記潤滑剤保持部材に保持された潤滑剤を削り取って上記感光体の表面に塗布するロール状のブラシ部材と、
    上記ブラシ部材と接触して設けられ、上記ブラシ部材に付着した現像剤をブラシ部材から除去するフリッカー部材とを備え、
    上記フリッカー部材が上記ブラシ部材1つに対して複数設けられていることを特徴とするクリーニング装置。
  2. それぞれのフリッカー部材における上記ブラシ部材との接触部位の動摩擦係数が0.4以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 上記ブラシ部材は、アースされるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のクリーニング装置と、
    上記クリーニング装置によってクリーニングされる感光体とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 上記感光体は、回転駆動されるドラム形状の感光体ドラムであり、
    上記感光体ドラムの回転時の周速度が300mm/秒以上であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 上記現像剤をさらに備え、
    上記現像剤は、平均アスペクト比が1.50以上のトナーであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 上記トナーは、平均凹凸度が0.94以上0.97以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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