JP2006337279A - 直接波反射波判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハードウェア構成を複雑化させることなく、直接波と反射波とを確実に判別する。
【解決手段】音波および電磁波を含む波動信号を受信する素子として任意に配置されるサイトに個別に設置された複数のブランチに対して、送信端から到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを求めるベクトル収集ステップと、信号ベクトルに基づき、サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を求める相関演算ステップと、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求める行列演算ステップと、角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出する抽出ステップと、角度スペクトルの値に関して予め定めた少なくとも一つに閾値と指標値とを比較する比較ステップと、少なくとも一つの閾値と指標値との比較結果に基づいて、波動信号が直接波であるか否かを判定する判定ステップとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サイトに到来した波動信号についてその送信端の方向または位置を推定するために、到来方向を推定する対象の波動信号が直接波であるか否かを判定する直接波反射波判定方法に関する。
複数のブランチ(電波、音波、光などの波動信号を受信する受信素子)に到来する電磁波や音波の到来方向の推定に適用可能な処理のアルゴリズムについては、多様なものがあり、かつ従来からさまざまな提案が行われている。
また、このようなアルゴリズムに基づいて上記の到来方向を推定する装置は、後述する非特許文献1に掲載され、例えば、図15に示す空中線系として構成される。
ここに、図15に示す空中線系は、サイト10に配置されたアレーアンテナ11(複数Nのアンテナ素子12−1〜12―Nの列として構成され、これらのアンテナ素子12−1〜12―Nは、共通の間隔dで直線状に配置される。)と、サイト10において、アンテナ素子12−1〜12―Nの給電点にそれぞれ接続された信号処理回路13から構成される。
このような構成の空中線系では、例えば、図15に示すように、アレーアンテナ11に方位角θの方向から到来し、かつ到来方向の推定の対象となる到来波は、その到来波の振幅aと、この方位角θおよび上述した間隔dとに応じて定まる位相差φと、上記のアンテナ素子12−1〜12―Nの数N(≧2)とを用いて、下式(1)で示されるベクトルrとして表記される。
r=[a a・e … a・ej(N-1)φ]T ・・・(1)
信号処理回路13は、例えば、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)アルゴリズムに基づいて下記の(a)〜(c)の手順からなる処理を行うことによって、上記の到来方向を推定する。
(a)この到来方向がとり得る範囲(ここでは、簡単のため、マイナス90度ないしプラス90度の何れかに等しい方位角θで表されると仮定する。)を規定の精度(例えば、1度毎)でスキャンする。
(b)そのスキャンの下で適宜仮定される方位角θの方向からアンテナ素子12−1 〜12−N に到来するべき到来波の方向ベクトル(これらの到来波を示すモードベクトルの全ての成分の振幅成分が「1」に正規化されることによって得られる。)a(θ)と、アレーアンテナ11に到来している到来波の数Lと、このアレーアンテナ11のアンテナ素子の数K(=N)とに併せて、上述したベクトルrに含まれる熱雑音の成分の固有値EN(≡[eL+1,…,eK])に対して下式(2)で示されるMUSICスペクトラムPMU(θ)を一括して求める。
Figure 2006337279
(c)このようにして求められたMUSICスペクトラムPMU(θ)が最大となる方位角θで示される方位を到来方向として推定する。
特開2000−199784公報 「アレーアンテナによる適応信号処理」、第173ページないし第268ページ、科学技術出版社 http://www.mobile.ss.titech.ac.jp/mobile/seminar/ohp-011015_hungchin.pdf http://www.cybernet.co.jp/matlab/support/3vent/conf97/tsuji.pdf http://maxwell.elcom.nitech.ac.jp/~kikuma/source.html
アレーアンテナに到来した到来波の方向を推定する技術を利用し、送信端の位置同定や探索を行う際には、送信端から直接到来する直接波の到来方向を推定することが必須である。
しかしながら、上述した従来技術では、サイト10に配置されたアレーアンテナ11に到来した到来波が送信端から直接伝播した直接波であるか、1次以上の反射を介した反射波であるかを判別することなく、到来方向の推定を行っていた。このため、誤って反射波の到来方向を推定してしまう場合があり、送信端の位置同定や探索のための機能を十分に果たすことができなかった。
送信端の位置同定や探索のためにサイトへの到来波の到来方向を推定する技術としては、特許文献1に開示された技術が提案されている。
この特許文献1の技術は、波源が規定の信号群を2回以上送信し、受信側では信号群の繰り返しに対応する相互相関を求め、相互相関行列を使ったMUSICアルゴリズムによる到来方向の推定を行うことで、直接波の到来方向を推定している。
しかしながら、この手法では、アンテナに対して必ず直接波が入射していることを前提としているので、何らかの理由で、直接波が遮蔽されてしまって、アンテナに反射波のみが入射している場合には適用できない。
また、この手法を実現するためには、波源側には規定の信号群を繰り返し送信する機能を備える必要があり、また、受信側には、繰り返し到来する信号群について相互相関を求める機能を備える必要があり、ハードウェアが複雑になってしまう。
本発明は、ハードウェア構成を複雑化させることなく、直接波と反射波とを確実に判別可能な直接波反射波判定方法を提供することを目的とする。
本発明にかかわる第1の直接波反射波判定方法は、ベクトル収集ステップと、相関演算ステップと、抽出ステップと、比較ステップと、判定ステップとから構成される。
本発明にかかわる第1の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
ベクトル収集ステップは、音波および電磁波を含む波動信号を受信する素子として任意に配置されるサイトに個別に設置された複数のブランチに対して、送信端から到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを求める。相関演算ステップは、信号ベクトルに基づき、サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を求める。行列演算ステップは、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求める。抽出ステップは、角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出する。比較ステップは、角度スペクトルの値に関して予め定めた少なくとも一つに閾値と指標値とを比較する。判定ステップは、少なくとも一つの閾値と指標値との比較結果に基づいて、波動信号が直接波であるか否かを判定する。
このように構成された第1の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
ベクトル収集ステップで求められた信号ベクトルについて相関演算ステップにより相関演算を行って得られた行列に、行列演算ステップにより、適切な行列演算を施すことによってサイトに到来した波動信号の到来方向に関する角度スペクトルが得られる。
このようにして得られた角度スペクトルは、受信信号と到来方向との相関を示している。したがって、送信端とアンテナとが見通しにあり、送信端から直接到来した波動信号が支配的にアレーアンテナに入射する環境においては、その値は、直接到来した波動信号の到来角度において著しく大きくなる。
故に、例えば、上述したような環境において想定される支配的な波動信号の到来方向に対応する値に基づいて少なくとも一つの閾値を決定しておくことができる。そして、このようにして決定された閾値と抽出ステップで指標値として抽出した角度スペクトルの最大値とを比較ステップにおいて比較し、判定ステップにより、上述した指標値が閾値以上であるか否かに基づいて、サイトに到来した波動信号が直接波であるか反射波であるかを判定することができる。
ここで、上述した相関演算ステップや行列演算ステップは、MUSICアルゴリズムなどの代表的な到来方向推定手法においてサイトに到来する波動信号についてその到来方向を推定する過程において実行される手順である。つまり、第1の直接波反射波判定方法によれば、到来方向推定処理の過程において得られるパラメータ群(例えば、角度スペクトル)から抽出した判定のための指標値に基づいて、サイトに到来する波動信号が直接波であるか反射波であるかを判定することができる。
本発明にかかわる第2の直接波反射波判定方法は、上述した第1の直接波反射波判定方法において、抽出ステップに、推定ステップと、ベクトル補正ステップと、相関再計算ステップと、スペクトル再計算ステップと、指標抽出ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第2の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第1の直接波反射波判定方法の抽出ステップにおいて、推定ステップは、角度スペクトルに基づいて波動信号の到来方向を推定する。ベクトル補正ステップは、推定された到来方向に基づいて、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を信号ベクトルについて補正して補正信号ベクトルを求める。相関再計算ステップは、補正信号ベクトルに基づき、サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を改めて求める。スペクトル再計算ステップは、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、補正信号ベクトルで示される波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求める。指標抽出ステップは、角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、少なくとも一つの閾値との比較処理に供する。
このように構成された第2の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
指標値の抽出に先立って、推定ステップにより、波動信号の到来方向が推定され、ベクトル補正ステップにより、この推定結果で示される送信端の方向とブランチの配置とに対応して想定される誤差を補正した補正信号ベクトルが求められる。このようにして得られた補正信号ベクトルに基づいて、相関再計算ステップにより、改めて波動信号の相関を示す行列を求め、この行列に基づいて、スペクトル再計算ステップによって求めた角度スペクトルを指標選択ステップに供することにより、ブランチの配置と送信端の方向とに対応して想定される誤差を考慮した指標値を抽出し、比較ステップに供することができる。
本発明にかかわる第3の直接波反射波判定方法は、上述した第1の直接波反射波判定方法において、抽出ステップに、推定ステップと、スペクトル補正ステップと、指標選択ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第3の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第1の直接波反射波判定方法の抽出ステップにおいて、推定ステップは、角度スペクトルに基づいて波動信号の到来方向を推定する。スペクトル補正ステップは、角度スペクトルに関して、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求める。指標選択ステップは、補正角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、少なくとも一つの閾値との比較処理に供する。
このように構成された第3の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
指標値の抽出に先立って、推定ステップによる波動信号の到来方向についての推定処理が行われ、この推定結果に基づいて、スペクトル補正ステップによる角度スペクトルの補正処理が行われる。このようにして得られた角度スペクトルでは、推定結果で示された到来方向と各ブランチの配置によって定まる誤差が補正されているので、ブランチの配置によって生じるサイトの指向性にかかわる誤差にかかわらず、指標選択ステップにより、適切な指標値を選択し、比較ステップの処理に供することができる。
本発明にかかわる第4の直接波反射波判定方法は、上述した第2の直接波反射波判定方法において、指標抽出ステップに、スペクトル補正ステップと、指標選択ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第4の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第2の直接波反射波判定方法の指標抽出ステップにおいて、スペクトル補正ステップは、再計算された角度スペクトルについて、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求める。指標選択ステップは、補正角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、少なくとも一つの閾値との比較処理に供する。
このように構成された第4の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
上述したようにして、補正信号ベクトルで示される波動信号の到来方向に関して再計算された角度スペクトルについて、スペクトル補正ステップによる補正を行うことにより、ブランチの配置によって生じるサイトの指向性にかかわる誤差をより精密に補正し、より適切な指標値を比較ステップによる閾値との比較に供することができる。
本発明にかかわる第5の直接波反射波判定方法は、ベクトル収集ステップと、相関演算ステップと、近似スペクトル算出ステップと、抽出ステップと、比較ステップと、判定ステップとから構成される。
本発明にかかわる第5の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
ベクトル収集ステップは、音波および電磁波を含む波動信号を受信する素子として任意に配置されるサイトに個別に設置された複数のブランチに対して、送信端から到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを求める。相関演算ステップは、信号ベクトルに基づき、サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を求める。近似スペクトル算出ステップは、サイトに予め定めた信号数の波動信号が到来したとの仮定に基づいて、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求める。抽出ステップは、角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出する。比較ステップは、角度スペクトルの値に関して予め定めた少なくとも一つに閾値と指標値とを比較する。判定ステップは、少なくとも一つの閾値と指標値との比較結果に基づいて、波動信号が直接波であるか否かを判定する。
このように構成された第5の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
ベクトル収集ステップで求められた信号ベクトルについて相関演算ステップにより相関演算を行って得られた行列に、例えば、サイトに到来する波動信号が1波のみであるとの仮定に基づいて、近似スペクトル算出ステップによる行列演算を行うことにより、サイトに到来した波動信号の到来方向に関する角度スペクトルが得られる。
上述した仮定は、サイトにおいて直接波が支配的に受信され、他の到来波の影響が無視できる状態に対応しており、サイトに直接波が到来している場合の受信状況を極めてよく近似している。その一方、サイトに無視できない強度を持つ複数の反射波が到来している場合には、上述した仮定は現実の受信状況に矛盾することになる。したがって、上述した仮定の下に求められた角度スペクトルには、サイトの受信状況と上述した仮定との合致度が反映される。つまり、サイトに到来している波動信号の数が仮定した信号数に等しければ、角度スペクトルに高い相関値が現れ、一方、サイトに到来する波動信号の数が異なる場合には、近似の前提が崩れるために相関値は一様に低くなる。
故に、例えば、サイトに1波のみが到来する環境において想定される相関値に基づいて少なくとも一つの閾値を決定し、この閾値を比較ステップにおける指標値との比較に供すれば、この比較結果として、直接波がサイトにおいて支配的に受信されているという仮定と、現実のサイトにおける受信状況との合致度が十分に高いか否かを知ることができる。したがって、判定ステップは、上述した指標値が閾値以上であるか否かに基づいて、サイトに到来した波動信号が直接波であるか反射波であるかを判定することができる。
ここで、上述した相関演算ステップは、MUSICアルゴリズムなどの代表的な到来方向推定手法においてサイトに到来する波動信号についてその到来方向を推定する過程において実行される手順である。また、上述した近似スペクトル算出ステップは、MUSICアルゴリズムによって到来方向が推定された波動信号が直接波である場合には、十分に正確な近似に基づく計算手順であり、この手順で得られた角度スペクトルは、そのまま到来方向推定処理に利用することができる。つまり、第5の直接波反射波判定方法によれば、到来方向推定処理の過程において得られるパラメータ群(例えば、角度スペクトル)から抽出した判定のための指標値に基づいて、サイトに到来する波動信号が直接波であるか反射波であるかを判定することができる。
本発明にかかわる第6の直接波反射波判定方法は、上述した第5の直接波反射波判定方法において、近似スペクトル算出ステップに、行列演算ステップと、推定ステップと、ベクトル補正ステップと、相関再計算ステップと、スペクトル再計算ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第6の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第5の直接波反射波判定方法の近似スペクトル算出ステップにおいて、行列演算ステップは、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求める。推定ステップは、角度スペクトルに基づいて波動信号の到来方向を推定する。ベクトル補正ステップは、推定された到来方向に基づいて、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を信号ベクトルについて補正して補正信号ベクトルを求める。相関再計算ステップは、補正信号ベクトルに基づき、サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を改めて求める。スペクトル再計算ステップは、サイトに信号数の波動信号が到来したとの仮定に基づいて、行列に所定の行列演算処理を行うことにより、補正信号ベクトルで示される波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求めて、抽出ステップの処理に供する。
このように構成された第6の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
指標値の抽出に先立って、推定ステップにより、波動信号の到来方向が推定され、ベクトル補正ステップにより、この推定結果で示される送信端の方向とブランチの配置とに対応して想定される誤差を補正した補正信号ベクトルが求められる。このようにして得られた補正信号ベクトルに基づいて、相関再計算ステップにより、改めて波動信号の相関を示す行列を求め、この行列に基づいて、スペクトル再計算ステップによって求めた角度スペクトルを指標選択ステップに供することにより、ブランチの配置と送信端の方向とに対応して想定される誤差を考慮した指標値を抽出し、比較ステップに供することができる。
本発明にかかわる第7の直接波反射波判定方法は、上述した第5の直接波反射波判定方法において、抽出ステップに、スペクトル補正ステップと、指標選択ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第7の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第5の直接波反射波判定方法の抽出ステップにおいて、スペクトル補正ステップは、角度スペクトルに関して、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求める。指標選択ステップは、補正角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出て、少なくとも一つの閾値との比較処理に供する。
このように構成された第7の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
指標値の抽出に先立って、推定ステップによる波動信号の到来方向についての推定処理が行われ、この推定結果に基づいて、スペクトル補正ステップによる角度スペクトルの補正処理が行われる。このようにして得られた角度スペクトルでは、推定結果で示された到来方向と各ブランチの配置によって定まる誤差が補正されているので、ブランチの配置によって生じるサイトの指向性にかかわる誤差にかかわらず、指標選択ステップにより、適切な指標値を選択し、比較ステップの処理に供することができる。
本発明にかかわる第8の直接波反射波判定方法は、上述した第6の直接波反射波判定方法において、指標抽出ステップに、スペクトル補正ステップと、指標選択ステップとを備えて構成される。
本発明にかかわる第8の直接波反射波判定方法の原理は、以下の通りである。
上述した第6の直接波反射波判定方法の指標抽出ステップにおいて、スペクトル補正ステップは、角度スペクトルに関して、複数のブランチの配置と送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求める。指標選択ステップは、補正角度スペクトルの最大値を波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、少なくとも一つの閾値との比較処理に供する。
このように構成された第8の直接波反射波判定方法の動作は、下記の通りである。
上述したようにして、補正信号ベクトルで示される波動信号の到来方向に関して、到来する信号数に過程による制限を加えて再計算された角度スペクトルについて、スペクトル補正ステップによる補正を行うことにより、ブランチの配置によって生じるサイトの指向性にかかわる誤差をより精密に補正し、より適切な指標値を比較ステップによる閾値との比較に供することができる。
以上に説明したように、本発明にかかわる直接波反射波判定方法によれば、サイトに到来した波動信号に関する到来方向推定処理の過程において得られるパラメータから抽出した指標値に基づいて、到来した波動信号が直接波であるか否かを確実に判定することができる。つまり、本発明にかかわる直接波反射波判定方法によれば、サイトに到来する波動信号について到来方向を推定するために必要なハードウェアを利用して、到来波がサイトに直接伝播したか否かを判定することができる。
したがって、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を到来方向推定装置に適用することにより、到来方向推定装置のハードウェア構成を増大させることなく、送信端の位置同定や探索のために十分な機能を実現することができる。
更に、上述したパラメータの算出過程あるいは算出されたパラメータの値について、ブランチの配置と推定された送信端の方向とで定まる誤差を補正した上で指標値を抽出することにより、ブランチの配置によって生じる指向性にかかわる誤差を考慮して、より、直接波と反射波とを判別するために適切な指標値を求め、正確な判定を行うことができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第1の実施形態を示す。
なお、図1に示す構成要素のうち、図15に示した各部と同等のものについては、図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図1に示した信号処理回路13に備えられたサンプリング処理部201は、アレーアンテナ11を構成するアンテナ素子12−1〜12−Nの出力をサンプリングすることにより、波動信号の集合を示す信号ベクトルを取得する。この信号ベクトルに基づいて、相関演算処理部202により、波動信号の相関を示す行列が求められ、この行列が角度スペクトル算出部203の処理に供される。
図1に示した角度スペクトル算出部203は、位相補正レジスタ204に保持された位相補正値を用いて、例えば、MUSICスペクトラムのように、波動信号の到来方向と相関値との関係を示す角度スペクトルを算出する。なお、図1に示した位相補正レジスタ204には、サイト10に波動信号が到来し得る方向を示す方位角θに対応して、この方位角θとアレーアンテナ11における各アンテナ素子12−1〜12−Nの配置間隔dとによって決定される位相差φに関連する位相補正値が格納されている。例えば、サイト10に到来する波動信号の到来方向を方位角−90度から+90度の範囲で、精度1度で推定する場合には、方位角θを上述した範囲で1度ずつ変化させた場合に想定される位相差φに関連する位相補正値をそれぞれ算出し、位相補正レジスタ204に格納しておく必要がある。
図1に示した最大値検出部205は、上述した角度スペクトル算出部203によって得られた角度スペクトル(例えは、MUSICスペクトラム)の最大値を指標値Vとして検出し、この指標値Vを比較部206に渡して、所定の閾値Thとの比較処理に供する。一方、上述した最大値検出部205によって検出された角度スペクトルの最大値に対応する到来方向θは、比較部206による比較結果に応じて、結果出力部207を介して到来方向の推定結果として出力される。
図2に、到来方向推定動作を表す流れ図を示す。
まず、サンプリング処理部201により、サイト10に到来した波動信号に対応するアレーアンテナ11の出力信号のサンプリングを行うことにより、サイト10に到来した波動信号の振幅および位相に関する情報を収集し、得られた情報に基づいて、サイト10に到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを形成する(ステップ301)。
ここで、サイト10に到来方向が未知である送信端より送信された波動信号が入射したとき、この到来波は、サイト10に到来したときの振幅b、未知の方位角θおよびアンテナ素子の配置間隔d(図11参照)とによって決まる位相差φと、アンテナ素子の数Nとを用いて、式(3)に示すような信号ベクトルrとして表記される。
r=[b b・e … b・ej(N-1)φ]T ・・・(3)
次に、相関演算処理部202により、上述したステップ301で形成された波動信号の集合を示す信号ベクトルに関する相関演算を行い、波動信号の集合を示す信号ベクトルの相関を示す行列ractを求める(ステップ302)。
このようにして得られた行列について、角度スペクトル算出部203は、例えば、MUSICアルゴリズムに従ってMUSICスペクトラムを算出し(ステップ303)、これを受信信号と到来方向に関する相関を示すパラメータ群である角度スペクトルとして最大値検出部205に渡す。
このとき、角度スペクトル算出部203は、まず、サイト10に到来する波動信号の到来方向がとり得る方位角θ(−90度≦θ≦+90度)それぞれについて、図1に示した位相補正レジスタ204から対応する位相補正値ψを求め、この位相補正値ψとアンテナ素子12の数Nとを用いて、式(4)で表される方向ベクトルaactを特定する。
act=[α α・e … b・ej(N-1)ψ]T ・・・(4)
次に、角度スペクトル算出部203は、上述した方向ベクトルとサイト10に到来している到来波の数Lと、アンテナ素子の数K(=N)と、ステップ302で求めた相関を示す行列ractに含まれる熱雑音に相当する固有値に対応する固有ベクトルE’(≡[eL+1,…,eK])を用いて、式(5)のように表されるMUSICスペクトラムPMU(θ)を求める。
Figure 2006337279
最大値検出部205は、上述したようにして得られたMUSICスペクトラムの最大値を到来した波動信号が直接波であるか反射波であるかを判別するための指標値Vとして検出するとともに(ステップ304)、この最大値に対応する方位角θを到来方向の推定値として求め(ステップ305)、これを結果出力部207に渡す。上述したステップ304で得られた指標値Vは、比較部206により、閾値Thと比較される(ステップ306)。
ここで、例えば、到来方向推定を行う領域において、サイト10から見通しが得られる方向に位置する送信端から波動信号が入射する受信環境を人為的に形成し、このような環境において、波動信号とサイト10から見た方位との相関値を観測した結果に基づいて、閾値Thを決定すれば、送信端から直接入射する波動信号が支配的に受信される環境において適切な値を設定することができる。また、到来方向推定を行う領域に存在する壁の材質や領域の広さなどから、送信端から直接入射する波動信号が支配的に受信される環境において想定される相関値を理論的に求め、この値に基づいてこの閾値Th1の値を決定することもできる。
このようにして決定された閾値Thよりも、上述したステップ304で抽出された指標値Vが大きい場合は(ステップ306の肯定判定)、サイト10の受信環境は、入射した波動信号の送信端を見通すことができる環境であって、到来波は直接波であると判断し、結果出力部207により、上述したステップ305において推定された方位角θをサイト10に直接伝播で到来した波動信号の到来方向として出力し(ステップ307)、到来方向推定処理を終了する。
一方、指標値Vが上述した閾値Thよりも小さい場合は(ステップ306の否定判定)、サイト10の受信環境は、入射した波動信号の送信端を見通すことができない環境であって、到来波は反射波であると判断し、結果出力部207により、直接波が検出されなかった旨のメッセージを出力し(ステップ308)、到来方向推定処理を終了する。
このようにして、到来方向推定処理に用いるために必然的に算出される角度スペクトルの値に基づいて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かを判定し、直接波が到来していることが確認された場合にのみ、到来方向の推定結果を送信端の方向として出力することができる。
なお、上述した直接波判別技術は、当然ながら、波動信号の集合に関する角度スペクトルを用いて到来波の到来方向を推定するアルゴリズムであれば、アルゴリズムの種類にかかわらず適用可能である。したがって、図1に示した角度スペクトル算出部203により、例えば、Beamformerアルゴリズムに従って角度スペクトルを求めてもよいし、CaponアルゴリズムやLPアルゴリズムあるいは最小ノルムアルゴリズムに従って角度スペクトルを求めてもよい。
また、サイト10および送信端が存在する環境や送信端から送信され得る波動信号のパラメータなどに応じて複数の閾値を予め決定しておき、比較部206により、これらの閾値で示される範囲と指標値Vの最大値との関係に基づいて、直接波の有無を判定することもできる。
ここで、上述した指標値Vは、到来方向推定処理の過程において必ず算出されるパラメータである角度スペクトルから抽出するので、指標値Vを得るために、到来方向推定装置に新たなハードウェアを準備する必要は全くない。また、最大値検出部205や比較部206などは、ソフトウェアによって実現することが可能であることから、到来方向推定装置のハードウェア量を全く増大させることなく、直接波と反射波とを確実に判別することが可能となるので、送信端の同定や探索に十分な機能を持つ到来方向推定装置を低コストで提供することができる。
(第2の実施形態)
図3に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第2の実施形態を示す。
なお、図3に示す構成要素のうち、図1あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図3に示したベクトル補正部211は、演算制御部208を介して最大値検出部205によって得られる到来方向の推定結果である方位角θを受け取り、補正係数レジスタ212に保持された情報を用いて、サンプリング処理部201によって得られた信号ベクトルを構成する各要素の値を補正して、再び、相関演算処理部202による相関演算処理に供する。
図3に示した補正係数レジスタ212は、例えば、サイト10に備えられたアレーアンテナ11におけるアンテナ素子12−1〜12−Nの配置面への法線方向を基準として−90度から+90度の範囲の方位角θに対応して、その方位角θから到来する波動信号に対するアレーアンテナ11の感度などのように、方位角θに依存して変化する特性による影響を補正するための補正係数Kθを保持している。
このように構成された到来方向推定装置では、図4に示すように、ステップ303で求められたMUSICスペクトラムに基づいて予備的な到来方向の推定を行い(ステップ310)、得られた推定結果を用いて、以下に述べる補正処理を行う。
まず、図3に示した演算制御部208は、到来方向の推定値θをベクトル補正部211に渡し、ベクトル補正部211に、この推定値θに対応して補正係数レジスタ212に保持された補正係数Kθに基づく補正処理を実行させる(ステップ311)。
このようにして得られた補正信号ベクトルの入力に応じて、相関演算処理部202により、この補正信号ベクトルの相関を示す補正行列が求められ(ステップ312)、更に、角度スペクトル算出部203により、この補正行列に基づいてMUSICスペクトラムの算出処理が行われる(ステップ313)。
このような補正処理により、アンテナ素子12−1〜12−Nの配置と送信端が位置しうる方向とによって決まるアレーアンテナ11の指向性などによる影響が補正されるので、到来方向と受信信号との相関を忠実に示すパラメータ群として上述したMUSICスペクトラムを得ることができる。このようにして補正したパラメータ群を最大値検出部205の処理に供し、ステップ304以下の処理を行うことにより、アレーアンテナ11の指向性などによる影響の有無にかかわらず、対応する到来方向から到来した波動信号がサイト10において支配的に受信されている度合いを忠実に示す指標値Vを得ることができるので、上述した第1の実施形態において述べた閾値Thを用いて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
(第3の実施形態)
図5に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第3の実施形態を示す。
なお、図5に示す構成要素のうち、図1あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図5において、最大値検出部205から角度スペクトル算出部203によって得られる指標値VであるMUSICスペクトラムの最大値とこれに対応する方位角θmaxとは、図5に示した指標値補正部213に渡される。この指標値補正部213は、補正係数レジスタ214に保持された情報を用いて、上述した指標値Vを補正し、比較部206による閾値Thとの比較処理に供する。
図5に示した補正係数レジスタ214は、例えば、サイト10に備えられたアレーアンテナ11におけるアンテナ素子12−1〜12−Nの配置面への法線方向を基準として−90度から+90度の範囲の方位角θに対応して、その方位角θから到来する波動信号に対するアレーアンテナ11の感度などのように、方位角θに依存して変化する特性による影響を補正するための補正係数Cθを保持している。
このように構成された到来方向推定装置では、図6に示すように、ステップ306に示した閾値Thとの比較処理に先立って、図5に示した指標値補正部213により、指標値Vの補正処理が行われる(ステップ314)。
このとき、指標値補正部213は、最大値検出部205から受け取った指標値Vに、この指標値Vを与える方位角θmaxに対応して補正係数レジスタ214に保持された補正係数Cθamxを乗ずることによって補正する。
このような補正処理により、アレーアンテナ11の指向性などによる影響が補正されるので、補正された指標値Vにより、対応する到来方向から到来した波動信号がサイト10において支配的に受信されている度合いが忠実に示される。したがって、上述したようにして補正した指標値Vと直接波が支配的に受信されている環境におけるMUSICスペクトラムの値を示す閾値Thとを比較することにより、アレーアンテナ11の指向性などによる影響の有無にかかわらず、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
なお、アレーアンテナ11の指向性などによる影響が大きい場合には、以下に述べるようにして、パラメータ群を補正することができる。
例えば、角度スペクトル算出部203において求められたMUSICスペクトラムのL個のピーク値P〜Pとこれらのピーク値P〜Pを与えるL個の方位角θ〜θを指標値補正部213に渡し、これらの方位角θ〜θにそれぞれ対応する固有値に、方位角θ〜θにそれぞれ対応して補正係数レジスタ212に保持された補正係数Cθ1〜CθLを用いて、L個のピーク値P〜Pを補正する。
(第4の実施形態)
図7に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第4の実施形態を示す。
なお、図5に示す構成要素のうち、図1、図3、図5あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1、図3、図5あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図7において、サンプリング処理部201によって収集された信号ベクトルについて角度スペクトル算出部203が算出したMUSICスペクトラムから最大値検出部205によって検出された最大値に対応する方位角θが、演算制御部208を介してベクトル補正部211に渡され、上述した第2の実施形態において説明したようにして信号ベクトルの補正処理が行われる。
このベクトル補正処理によって得られた補正信号ベクトルについて角度スペクトル算出部203によって算出されたMUSICスペクトラムから、最大値検出部205によりMUSICスペクトラムの最大値およびこれに対応する方位角θが再び検出される。この検出結果は、演算制御部208を介して今度は指標値補正部213に渡され、上述した第3の実施形態において説明した指標値補正処理に供される。このようにして補正された指標値Vは、比較部206による閾値Thとの比較処理に供され、得られた結果に基づいて最終的な判定が行われる。
つまり、このように構成された到来方向推定装置では、図4に示した流れ図において、ステップ305とステップ306との間に、図6に示したステップ314の処理を実行することにより、信号ベクトルに関する補正とMUSICスペクトラムに関する補正との両方を実行し、対応する到来方向から到来した波動信号がサイト10において支配的に受信されている度合いを忠実に示す指標値Vを得ることができる。このような指標値Vに基づいて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
(第5の実施形態)
図8に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第5の実施形態を示す。
なお、図8に示す構成要素のうち、図1あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図8に示した信号数制限部215は、予め定めた信号数(例えば、信号数L=1)を角度スペクトルの算出の条件として角度スペクトル算出部203に入力し、サイト10に入射した波動信号の数が信号数Lであるという仮定の下で、角度スペクトルの算出を行わせる。
例えば、信号数Lが1、すなわち、サイト10に入射する波動信号が1波のみであると仮定した場合は、第1の実施形態において説明した方向ベクトルaactと、熱雑音に相当する固有ベクトルE’’(≡[e,…,eK])を用いて、式(6)のように表されるMUSICスペクトラムPMU(θ)が、角度スペクトル算出部203によって求められる。
Figure 2006337279
このようにして、サイト10に入射する波動信号の数に関する仮定の下に近似的に求められたMUSICスペクトラムが最大値検出部205の処理に供され、この最大値検出部205による検出結果に基づいて、比較部206および結果出力部207による処理が行われる。
ここで、上述した到来する波動信号の数に関する仮定がサイト10の受信環境に合致していれば、すなわち、サイト10に送信端から波動信号が直接入射していれば、上述した式(6)で表されるMUSICスペクトラムは非常によい近似となるので、サイト10において単一の波動信号が支配的に受信されている環境においてその波動信号の到来方向について想定されるMUSICスペクトラムの値に近い値が最大値検出部205によって検出される。その一方、サイト10において支配的に受信されている波動信号が存在しない場合には、上述した仮定がサイト10の実際の受信環境とはかけ離れてしまうので、この仮定の下で算出されたMUSICスペクトラムは全ての方位角θについて一様に小さい値を持つと考えられる。つまり、上述した仮定の下で算出されたMUSICスペクトラムについて、最大値検出部205によって検出された最大値は、上述した仮定がサイト10における受信環境に適合している度合いを示している。したがって、これを指標値として、上述した仮定の成立性として、仮定した信号数の直接波が到来している可能性を評価することができる。
したがって、上述した仮定が成立する場合に得られるMUSICスペクトルの理論値に相当する閾値Thを比較部206に設定しておき、この閾値Thを最大値検出部205によって検出されたMUSICスペクトラムの最大値である指標値Vとの比較に供し、上述した仮定の成立性を調べ、この結果を結果出力部207による推定結果の出力に反映させることができる。
つまり、図9に示すように、図2に示したステップ303に代えて、図8に示した信号数制限部215からの指示に基づいて到来波の数を仮定し(ステップ315)、この仮定の下でMUSICスペクトラムを求めて(ステップ316)、ステップ304以下の処理に供することにより、サイト10に到来した波動信号が直接波であるか否かを確実に判定し、直接波が入射した場合に限って、推定された到来方向を推定結果として出力させることができる。
上述したように、図9に示したステップ316で求められる近似的なMUSICスペクトラムは、この近似の元となる信号数に関する仮定が成立する場合においては、適切な近似であり、この近似的なMUSICスペクトラムに基づいて推定された到来方向は、近似を用いないで求めたMUSICスペクトルに基づく推定結果と同等である。また、上述した近似的なMUSICスペクトル算出処理は、信号数に制限のないMUSICスペクトラムの算出と同一の角度スペクトル算出部203によって実行される。
このように、本発明にかかわる第5の直接波反射波判定方法は、直接波と反射波とを判別するために新たなハードウェアの追加を必要としないので、この直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置は、MUSICアルゴリズムを適用した一般的な到来方向推定装置と同等のハードウェア構成によって実現することができる。
なお、上述した直接波判別技術は、当然ながら、波動信号の集合に関する角度スペクトルを用いて到来波の到来方向を推定するアルゴリズムであれば、アルゴリズムの種類にかかわらず適用可能である。したがって、図8に示した角度スペクトル算出部203により、例えば、Beamformerアルゴリズムに従って角度スペクトルを求めてもよいし、CaponアルゴリズムやLPアルゴリズムあるいは最小ノルムアルゴリズムに従って角度スペクトルを求めてもよい。
また、サイト10に所定の数の波動信号が直接到達する環境を準備し、このときに得られる信号ベクトルから算出されたMUSICスペクトラムの値に基づいて、適切な閾値を予め決定しておき、比較部206に設定しておくこともできる。
(第6の実施形態)
図10に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第6の実施形態を示す。
なお、図10に示す構成要素のうち、図1、図8あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1、図8あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図10に示した演算制御部216は、サンプリング処理部201によって収集された信号ベクトルについて、通常のMUSICアルゴリズムに従って得られた到来方向に関する推定結果に基づいて、ベクトル補正部211に信号ベクトルの補正を指示するとともに、信号数制限部215を介して角度スペクトル算出部203に指定した信号数の波動信号の到来を仮定したMUSICスペクトラムを算出させる。
このような到来方向推定装置では、図11に示すように、まず、サイト10に到来した波動信号の集合に対応する信号ベクトルに基づいて、通常のMUSICアルゴリズムに従ってMUSICスペクトラムが算出される(ステップ301〜ステップ303)。このMUSICスペクトラムに基づいて得られた到来方向に関する予備的な推定値θに基づいて、図10に示した演算制御部216からの指示に応じて、ベクトル補正部211および相関演算部202が動作することにより、信号ベクトルの補正および補正された信号ベクトルの相関を示す行列の再計算が行われる(ステップ310〜ステップ312)。
次いで、演算制御部216からの指示に応じて、信号数制限部215により、予め定めた信号数(例えば、信号数L=1)が角度スペクトルの算出の条件として角度スペクトル算出部203に入力され、サイト10に入射した波動信号の数が信号数Lであるという仮定の下で、角度スペクトルの算出が行われる(ステップ317)。
このようにして得られたMUSICスペクトルについて、ステップ304以下の処理を行うことにより、アレーアンテナ11の指向性などによる影響の有無にかかわらず、対応する到来方向から到来した波動信号がサイト10における受信環境と上述した仮定とが合致している度合いを忠実に示す指標値Vを得ることができる。これにより、上述した第5の実施形態において述べた閾値Thを用いて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
(第7の実施形態)
図12に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第7の実施形態を示す。
なお、図12に示す構成要素のうち、図1、図5、図8あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1、図5、図8あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図12に示した信号処理回路13において、角度スペクトル算出部203が信号数制限部215から入力された信号数に基づく仮定の下で算出したMUSICスペクトルは、上述した第5の実施形態と同様に、最大値検出部205の処理に供される。この最大値検出部205によって指標値Vとして検出されたMUSICスペクトラムの最大値は、指標値補正部213によって補正係数レジスタ214の情報に基づいて補正された後、比較部206による閾値Thとの比較処理に供され、この比較結果が、結果出力部207による推定結果の出力に反映される。
このような到来方向推定装置では、図13に示すように、信号数に基づく仮定の下で算出された近似的なMUSICスペクトルから抽出された指標値Vについて、指標値補正部205により、対応する方位角θに基づく補正が行われ(ステップ314)、補正された指標値がステップ306以下の処理に供される。
このような補正処理により、アレーアンテナ11の指向性などによる影響が補正されるので、補正された指標値Vにより、推定対象の波動信号の到来方向にかかわらず、上述した仮定とサイト10における受信環境との合致度が忠実に示される。したがって、上述したようにして補正した指標値Vと上述した仮定が理想的に成立している環境におけるMUSICスペクトラムの値を示す閾値Thとを比較することにより、アレーアンテナ11の指向性などによる影響の有無にかかわらず、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
(第8の実施形態)
図14に、本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第8の実施形態を示す。
なお、図14に示す構成要素のうち、図1、図8、図10、図12あるいは図15に示した各部と同等のものについては、図1、図8、図10、図12あるいは図15に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図14において、サンプリング処理部201によって収集された信号ベクトルについて角度スペクトル算出部203が算出したMUSICスペクトラムから最大値検出部205によって検出された最大値に対応する方位角θが、演算制御部216を介してベクトル補正部211に渡され、上述した第2の実施形態において説明したようにして信号ベクトルの補正処理が行われる。
このベクトル補正処理によって得られた補正信号ベクトルについて、信号数制御部215によって入力される信号数で示される仮定の下で角度スペクトル算出部203によって近似的なMUSICスペクトラムが算出され、最大値検出部205の処理に供され、この近似的なMUSICスペクトラムの最大値およびこれに対応する方位角θが再び検出される。この検出結果は、演算制御部208を介して今度は指標値補正部213に渡され、上述した第3の実施形態において説明した指標値補正処理に供される。このようにして補正された指標値Vは、比較部206による閾値Thとの比較処理に供され、得られた結果に基づいて最終的な判定が行われる。
つまり、このように構成された到来方向推定装置では、図11に示した流れ図において、ステップ305とステップ306との間に、図6に示したステップ314の処理を実行することにより、信号ベクトルに関する補正とMUSICスペクトラムに関する補正との両方を実行し、推定対象の波動信号の到来方向にかかわらず、上述した仮定とサイト10における受信環境との合致度を忠実に示す指標値Vを得ることができる。このような指標値Vに基づいて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かをより確実に判定することができる。
上述したように、本発明にかかわる到来方向推定装置によれば、到来方向推定処理のために必然的に算出される固有値の値に基づいて、到来方向が推定された到来波が直接波であるか否かを判定し、直接波が到来していることが確認された場合にのみ、到来方向の推定結果を送信端の方向として出力することができる。
これにより、送信端の位置同定や探索などの処理に、直接波の到来方向のみを提供することができるので、送信端の位置同定や探索などが必要とされる不法電波発振局の発見作業や救難信号発信源の探索作業などの分野において、極めて有用である。
本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第1の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第2の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第3の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第4の実施形態を示す図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第5の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第6の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第7の実施形態を示す図である。 到来方向推定動作を表す流れ図である。 本発明にかかわる直接波反射波判定方法を適用した到来方向推定装置の第8の実施形態を示す図である。 空中線系の説明図である。
符号の説明
10 サイト
11 アレーアンテナ
12−1〜12−N アンテナ素子
13 信号処理回路
201 サンプリング処理部
202 相関演算処理部
203 角度スペクトル算出部
204 位相補正レジスタ
205 最大値検出部
206 比較部
207 結果出力部
208、216 演算制御部
211 ベクトル補正部
212、214 補正係数レジスタ
213 指標値補正部
215 信号数制限部

Claims (8)

  1. 音波および電磁波を含む波動信号を受信する素子として任意に配置されるサイトに個別に設置された複数のブランチに対して、送信端から到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを求め、
    前記信号ベクトルに基づき、前記サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を求め、
    前記行列に所定の行列演算処理を行うことにより、前記波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求め、
    前記角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出し、
    前記角度スペクトルの値に関して予め定めた少なくとも一つに閾値と前記指標値とを比較し、
    前記少なくとも一つの閾値と前記指標値との比較結果に基づいて、前記波動信号が直接波であるか否かを判定する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  2. 請求項1に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記指標値を抽出する際に、
    前記角度スペクトルに基づいて前記波動信号の到来方向を推定し、
    前記推定された到来方向に基づいて、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を前記信号ベクトルについて補正して補正信号ベクトルを求め、
    前記補正信号ベクトルに基づき、前記サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を改めて求め、
    前記行列に所定の行列演算処理を行うことにより、前記補正信号ベクトルで示される前記波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求め、
    前記角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、前記少なくとも一つの閾値との比較処理に供する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  3. 請求項1に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記指標値を抽出する際に、
    前記角度スペクトルに基づいて前記波動信号の到来方向を推定し、
    前記角度スペクトルに関して、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求め、
    前記補正角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出て、前記少なくとも一つの閾値との比較処理に供する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  4. 請求項2に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記補正信号ベクトルで示される前記波動信号の到来方向に関して再計算された角度スペクトルから指標値を抽出する際に、
    前記再計算された角度スペクトルについて、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求め、
    前記補正角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、前記少なくとも一つの閾値との比較処理に供する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  5. 音波および電磁波を含む波動信号を受信する素子として任意に配置されるサイトに個別に設置された複数のブランチに対して、送信端から到来した波動信号の集合を示す信号ベクトルを求め、
    前記信号ベクトルに基づき、前記サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を求め、
    前記サイトに予め定めた信号数の波動信号が到来したとの仮定に基づいて、前記行列に所定の行列演算処理を行うことにより、前記波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求め、
    前記角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出し、
    前記角度スペクトルの値に関して予め定めた少なくとも一つに閾値と前記指標値とを比較し、
    前記少なくとも一つの閾値と前記指標値との比較結果に基づいて、前記波動信号が直接波であるか否かを判定する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  6. 請求項5に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記仮定された信号数に関する角度スペクトルを算出する際に、
    前記行列に所定の行列演算処理を行うことにより、前記波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求め、
    前記角度スペクトルに基づいて前記波動信号の到来方向を推定し、
    前記推定された到来方向に基づいて、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を前記信号ベクトルについて補正して補正信号ベクトルを求め、
    前記補正信号ベクトルに基づき、前記サイトに到来した波動信号の相関を示す行列を改めて求め、
    前記サイトに前記信号数の波動信号が到来したとの仮定に基づいて、前記行列に所定の行列演算処理を行うことにより、前記補正信号ベクトルで示される前記波動信号の到来方向に関する角度スペクトルを求めて、指標値の抽出処理に供する、
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  7. 請求項5に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記指標値を抽出する際に、
    前記角度スペクトルに基づいて前記波動信号の到来方向を推定する推定ステップと、
    前記角度スペクトルに関して、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求め、
    前記補正角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出て、前記少なくとも一つの閾値との比較処理に供する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
  8. 請求項6に記載の直接波反射波判定方法において、
    前記指標値を抽出する際に、
    前記再計算された角度スペクトルについて、前記複数のブランチの配置と前記送信端が位置し得る方向とに対して定まる誤差を補正して補正角度スペクトルを求め、
    前記補正角度スペクトルの最大値を前記波動信号が直接波であるか否かを判定するための指標値として抽出して、前記少なくとも一つの閾値との比較処理に供する
    ことを特徴とする直接波反射波判定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010112795A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Denso Corp 電波到来方向推定装置及び無線システム
JP2021001751A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 日本無線株式会社 到来方向測定装置、到来方向測定プログラム及び位置標定システム

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