JP3777576B2 - 位置推定方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号の発信源の位置を受信した信号より推定する技術に関する。特に、受信装置近傍に信号発信源が存在する場合における発信源の位置推定技術に関する。また、材料内部の欠陥位置を受信した信号より推定する技術に関する。また、信号を受信した位置を推定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、各種構造用材料の信頼性評価、並びに確保を目的として、非破壊検査のひとつである超音波探傷試験が行われている。超音波探傷試験は、材料を壊すことなく、また人体にも無害である利点を有する。従来の超音波探傷試験における基本的な欠陥位置推定原理は以下の通りである。図1は、従来の超音波探傷試験装置を示す。被検査材料の内部に超音波信号を伝播させるために、材料表面に超音波センサである送受信センサ50を取り付け、その送受信センサ50から超音波パルス信号を送信する。材料内部に欠陥が存在する場合、欠陥によって超音波パルス信号が反射される。その第一反射信号は材料表面に取り付けた複数の送受信センサ50、受信センサ52によって電力信号として受信される。送受信センサ50から送信された超音波パルス信号が送受信センサ50と受信センサ52に受信される間の往復伝播時間差により、欠陥の位置が推定される。
【0003】
一方、受信信号より信号の到来方向を推定する高分解能位置推定技術に関する研究開発が行われている。この技術は、移動体通信やレーダのように電波伝搬環境下において、信号の到来方向や位置を推定する場合や、生活環境下における震音発生源の方向や位置を推定する場合に適用される。高分解能位置推定技術には、例えば、受信信号の相関行列を計算し、その固有値解析を行うことを基本原理した到来方向推定方法がある。到来方向推定方法のひとつはMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)アルゴリズムである。
【0004】
アレーアンテナにより信号の到来方向を推定する場合、MUSICアルゴリズムは以下の通り適用される。図2は、1次元リニアアレイにおけるアレーアンテナ装置120の構成を示す。これはM素子のアンテナ素子60a〜mと無線装置62で構成される。到来する信号数をKとすると、時刻tにおいてアンテナ素子60a〜mが受信する信号をベクトルX(t)で表すと、
【0005】
【数1】
ここで、N(t)は時刻tにおける受信信号に含まれる白色雑音ベクトルであり、S(t)およびAは、以下の通り与えられる。
【0006】
【数2】
【数3】
ここで、添え字Tは転置、sk(t)は時刻tにおける目標kからの信号の振幅を示す。kは1からKとする。a(θk)は目標kの到来方向を表すモードベクトルであり、M成分により構成される。
【0007】
受信信号Xの相関行列をRとすると、
【数4】
である。添え字Hは複素共役転置を示す。相関行列Rを固有値解析し、その固有値をλ、固有ベクトルをeiとする。ここでiは1からMとする。到来する信号間に相関がないとすると、固有値は以下の関係を有する。
【0008】
【数5】
上式において、最小固有値に対応した雑音部分空間をEiとすると、次式によってMUSICアルゴリズムの評価関数は与えられる。
【0009】
【数6】
ここで、分母はノルムを表す。また、a(θ)はステアリングベクトルであり、ここでは次式で表される。
【0010】
【数7】
MUSICアルゴリズムは、ステアリングベクトルの角度θを掃引し、θに対するMUSIC評価関数のピークを探す。ピークに対応するθが、信号の到来方向を示す。信号の到来方向に加えて信号の発信源までの距離も推定する場合、さらに使用する信号の周波数を掃引する必要がある。
【0011】
【非特許文献1】
菊間信良著,「アレーアンテナによる適応信号処理」,科学技術出版,1998年,p.195−199
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。従来の欠陥位置推定原理を使用した超音波探傷試験において、受信センサの受信信号には、第一反射信号のみならず、材料表面での反射信号やセンサ設置面における表面波等も含まれる。これらの信号が重畳受信されるため、正確な第一反射信号の往復伝播時間差を得ることが困難である。
【0013】
そこで本発明者は、超音波探傷試験における欠陥位置の推定精度を高めるため、従来移動体通信やレーダの分野等で信号の到来方向を高精度に推定する到来方向推定方法を超音波探傷試験へ使用することに到達した。しかし、これには以下に述べる課題がある。
【0014】
従来の到来方向推定方法におけるMUSICアルゴリズムは、一般に、信号が無限遠方から到来するものとし、各受信センサに到来する信号の入射角は等しいと仮定している。そのような仮定は、従来の電波伝搬環境下においては十分成立すると考えられている。超音波探傷試験による非破壊検査においては、被検査材料の大きさは有限であるため、従来のMUSICアルゴリズムにおける仮定が成立せず、推定精度が低下する。さらに、電波伝搬環境下においても、受信センサの近傍より送信された信号が到来する場合に同様である。また、超音波探傷試験における超音波周波数は被検査材料の特性により定められる。そのため、信号発信源までの距離を推定する場合においても周波数を掃引できない。
【0015】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は信号発信源が受信センサの近傍に存在する場合においても、信号発信源の位置を推定する技術の提供である。特に、信号発信源が受信センサの近傍に存在する場合においても、信号発信源の位置を推定するMUSICアルゴリズムの提供である。また、MUSICアルゴリズムによる信号発信源までの距離推定において、周波数を掃引不要とする技術の提供である。さらに、超音波探傷試験に高精度化をもたらす技術の提供である。また、受信した信号から、当該信号を受信した位置を推定する技術の提供である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、超音波探傷試験に対して固有値解析に基づく到来方向推定方法を使用して、欠陥位置の推定精度を向上させる。
本発明のある態様は、位置推定方法に関する。この方法は、受信信号の相関行列を固有値解析するステップと、固有値解析の結果にもとづいて、座標をパラメータとする評価関数より信号発信源の位置を推定するステップとを含む。
【0017】
「固有値解析」とは、行列の固有値、固有ベクトルを計算すること、およびそれらに所定の処理を施すことを含む。
「座標」は、信号発信源の位置を特定するために使用される。その範囲では、直交座標系以外の座標系も含まれるものとする。
この方法によれば、評価関数のパラメータに信号発信源の位置を特定する座標が含まれるため、座標自体の特定が可能になる。また、各受信センサに到来する信号の入射角が等しいと仮定されていないため、信号発信源が受信センサの近傍に存在する場合でも、その位置を推定することが可能である。
【0018】
評価関数は、パラメータの座標と受信信号の入力位置における座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルを含んでもよい。また、評価関数をパラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出し、信号発信源の位置を推定してもよい。
【0019】
「パラメータの座標と受信信号の入力位置における座標のちがいをもとに定まる関数」とは、これらの座標間の距離から定まる関数であってもよいし、その2乗などから定まる関数でもよい。
「特徴点」とは、例えば、極大値や極小値のように、何らかの定義の下で他の点と区別しうる値をいう。
【0020】
本発明の別の態様も、位置推定方法に関する。この方法は、位置が特定された信号発信源からの信号を受信するステップと、受信した信号の相関行列を固有値解析するステップと、固有値解析の結果と信号発生源の位置にもとづいて、座標をパラメータとする評価関数より前記信号の受信位置を推定するステップとを含む。
評価関数は、信号発信源の位置における座標と前記パラメータの座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルを含んでもよい。評価関数をパラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出し、信号の受信位置を推定してもよい。
【0021】
本発明のさらに別の態様も、位置推定方法に関する。この方法は、推定対象であり、かつパラメータとされた座標と既知の座標とのちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルを含んだ評価関数について、パラメータとされた座標の掃引による結果から特徴点を検出し、推定対象の座標を導出する。
【0022】
本発明のさらに別の態様は、キャリブレーション方法に関する。この方法は、位置が既知の信号発信源からの信号を既知の位置で受信するステップと、受信した信号の相関行列を固有値解析して、部分雑音空間の情報を導出するステップと、導出した部分雑音空間の情報が、信号発信源の位置と信号を受信した位置の座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルに略直交するように、補正値を計算するステップと、受信した信号を前記補正値によって補正するステップとを含む。
【0023】
本発明のさらに別の態様は、位置推定装置に関する。この装置は、受信信号が入力される受信部と、受信信号の相関行列を計算する相関行列計算部と、相関行列の固有値と固有ベクトルを計算する固有値計算部と、固有値と固有ベクトルにもとづいて、座標をパラメータとする評価関数により信号発信源の位置を推定する関数処理部と、推定結果を出力する出力部とを含む。
信号送信中において固定された周波数を有する信号を出力する送信部をさらに含んでもよい。
「信号送信中」は、信号を送信している期間を意味する。これには、信号の送信開始から送信終了までの期間だけではなく、その中の所定の期間も含むものとする。
【0024】
本発明のさらに別の態様は、位置推定装置に関する。この装置は、位置が特定された信号発信源からの信号を受信する受信部と、受信した信号の相関行列を計算する相関行列計算部と、相関行列の固有値と固有ベクトルを計算する固有値計算部と、固有値、固有ベクトルと信号発信源の位置にもとづいて、座標をパラメータとする評価関数により信号の受信位置を推定する関数処理部と、推定結果を出力する出力部とを含む。
【0025】
本発明のさらに別の態様は、キャリブレーション装置に関する。この装置は、位置が既知の信号発信源からの信号を既知の位置で受信する受信部と、受信した信号の相関行列を固有値解析して、部分雑音空間の情報を導出する部分雑音空間計算部と、導出した部分雑音空間の情報が、信号発信源の位置と信号を受信した位置の座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルに略直交するように、補正値を計算する補正値計算部と、受信した信号を補正値によって補正する補正部とを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや組み替え、本発明を方法、コンピュータプログラムなどと表現したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図3は、実施の形態に係る位置推定装置100の構成図である。位置推定装置100は、受信センサ10a〜m、信号変換部12a〜m、相関行列計算部14、積分部16、固有値計算部18、関数処理部20、強度判断部22、表示部24を有する。
【0027】
受信センサ10a〜mは、所定の方向から到来する信号を受信する受信部である。信号は、電磁波、音波、超音波、水中音波などである。信号の種類に応じて、受信センサ10a〜mの種類は異なる。受信センサ10a〜mの種類には、超音波探傷試験用素子やアンテナ素子などがある。また、位置推定装置100が超音波探傷試験装置の場合、受信センサ10a〜mのいずれかが送信センサをかね、ここから信号が送信されても構わない。ここで、受信センサ10a〜mはM個あるものとする。
【0028】
信号変換部12a〜mは、受信センサ10a〜mで受信された信号に対して所定の変換を行う。所定の変更は、例えば、周波数変換、復調、アナログ/デジタル変換である。また、信号変換部12a〜mは、一体で構成され、受信センサ10a〜mで受信された信号をシリアルに処理しても構わない。
【0029】
相関行列計算部14は、受信信号の相関行列を計算する。受信信号は、従来技術と同様にM成分を有するベクトルである。また、この計算は所定のサンプリングタイミングでなされる。
積分部16は、相関行列計算部14により所定のサンプリングタイミングで計算された相関行列を積分する。雑音の影響を小さくするためである。積分する時間間隔は任意で構わない。
【0030】
固有値計算部18は、相関行列の固有値と固有ベクトルを計算する。計算方法には、例えば、べき乗法、ヤコビ法、QR分解法などがあるが、ここでは任意のもので構わない。
関数処理部20は、固有値、固有ベクトルに到来方向推定方法を使用して、信号発信源の位置を推定する。超音波探傷試験の場合、被検査材料中の欠陥が信号発信源とみなされる。到来方向推定方法には、例えば、MUSICアルゴリズムがある。詳細は後述する。
【0031】
強度判断部22は、関数処理部20によって推定された信号発信源より到来する信号の強度を計算する。信号の強度とは、例えば、信号の電力である。信号電力があらかじめ設定されているしきい値より小さい場合、その信号に対応する欠陥位置を欠陥位置の候補から除外する。
表示部24は、以上の推定結果を出力し、これを所定の形式で表示する。これは、ディスプレイ等への表示だけでなく、ファイルへの書き込みも含むものとする。さらに、これらの結果をもとにした別の信号処理も含むものとする。また、外部へ出力しても構わない。
【0032】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0033】
図4は、位置推定処理についての手順を示す図である。ここでは、超音波探傷試験へ適用したものとする。受信センサ10a〜mで受信され、信号変換部12a〜mで所定の変換が施された受信信号に対して、相関行列計算部14は相関行列を計算する(S10)。積分部16は相関行列を積分し(S12)、相関行列における雑音の影響を小さくする。総サンプリング数をSpとした離散サンプリングにより受信信号Xを得た場合、積分処理後の相関関数Rは、
【0034】
【数8】
と表される。固有値計算部18は、Rの固有値と固有ベクトルを計算する(S14)。従来のMUSICアルゴリズムと同様に、式5より到来する信号数Kを決定する(S16)。本実施の形態におけるMUSICアルゴリズム評価関数は以下の通りである。
【0035】
【数9】
ここで、x、y、zは所定の位置を原点とした直交座標系におけるパラメータであり、これらは有限空間に限定される。また、ステアリングベクトルa(x,y,z)は、
【0036】
【数10】
である。例えば、(x1,y1,z1)はひとつの受信センサ10aの位置を示す。このように関数処理部20における評価関数は、x、y、zで表されるパラメータの座標とx1,y1,z1などで表される受信信号の入力位置における座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルを含んでいる。ステアリングベクトルはパラメータx、y、zと受信センサ10a〜mの位置の距離の関数で表される。図5は、超音波探傷試験装置に使用した場合を2次元座標として表現した一例である。
【0037】
MUSICアルゴリズム評価関数におけるパラメータx、y、zを被検査材料における座標の範囲内で掃引する(S18)。図6が掃引結果の一例を示す図である。掃引結果より、K個の極大値を選択し、K個の信号発信源を特定する(S20)。このK個の信号発信源に対応する座標が被検査材料中における欠陥位置である。図6では、Kを5として極大値を選択している。このように関数処理部20は、評価関数をパラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出し、信号発信源である欠陥の位置を推定する。強度判断部22は、各欠陥位置から到来する信号と推定された信号に対する受信電力を計算する(S22)。受信電力は、次式に示す逆行列演算を行った後、
【0038】
【数11】
この行列Sの第k対角成分から第kの到来する信号成分に対する受信電力が得られる。この受信電力はしきい値と比較される。受信信号がしきい値より大きい場合、これに対応する信号発信源を選択し(S24)、信号発信源の座標に欠陥が存在すると決定する。一方、小さい場合、それに対応する欠陥を除外する。この処理により、一般に到来方向推定方法における誤判定を軽減できる。このように、強度判断部22は、推定された信号発生源からの受信信号の強度が、所定のしきい値を超えない場合に、受信信号に対する信号発生源を有意な検出対象から除外する処理を実行する。表示部24は、以上の処理結果を所定の形式で出力または表示する(S26)。
【0039】
なお、以上の信号発信源の位置推定処理において、例えば受信センサ10aで兼ねられる送信部はひとつの周波数を有する信号を出力している。送信部自体は複数の周波数を発信可能でも構わないが、ここではその中のひとつの周波数のみを使用する。
【0040】
このように本実施の形態によれば、被検査材料の有限空間性を利用することにより、各受信センサに到来する信号の入射角が等しい仮定を不要にできるため、信号源が受信センサの近傍に存在する場合においても、信号発信源の位置をより正確に推定することが可能になる。これは、ステアリングベクトルが直交座標系における座標をパラメータとする関数で表現され、そのパラメータを掃引する処理により実現される。これに加えて、周波数掃引なしで、MUSICアルゴリズムにおいて信号発信源との距離を求めることも可能になる。さらに、受信電力が小さいと推定される信号に対する信号発信源を候補から除外するため、信号発信源の誤判定を減少させることが可能である。
【0041】
また、超音波探傷試験に関して、往復伝播時間差ではなくMUSICアルゴリズムを使用して欠陥位置を推定するため、第一反射信号以外の入力信号による特性劣化が軽減され、高精度な超音波探傷試験を可能にする。
【0042】
(実施の形態2)
実施の形態1では、位置が既知の受信センサにおいて受信された信号から、信号発信源の位置を推定したが、実施の形態2では、位置が既知の信号発信源からの信号を受信した位置について、受信した信号から推定する。実施の形態2においては、工場ライン等で働く稼動体ロボット上に、信号を受信可能な受信センサを設置し、位置が既知の信号発信源からの信号にもとづいて受信センサの位置を測定する。その結果、稼動体ロボットが位置を自己認識する。
【0043】
図8は、稼動体ロボットシステム42の構成を示す。稼動体ロボットシステム42は、発信源30と位置推定装置100を含む。
発信源30は、位置推定装置100に対して所定の信号を出力する。なお、この信号には、位置推定装置100の移動についての指示が含まれてもよい。
位置推定装置100は、稼動体ロボットの位置を検出する。ここでは、位置推定装置100が稼動体ロボット自体であるものとし、移動のために必要なモータ等を含んで、通路40におけるxやyの方向に移動する。また、受信センサ10a〜dを含む。
【0044】
図9は、実施の形態2に係る位置推定装置100の構成図である。位置推定装置100は、受信センサ10a〜m、センサ移動部32、回転部34、ケーブル36a〜m、信号処理部38を含む。なお、図9は、直交座標系において、yを一定の値とした場合のX−Z平面を示し、さらに図示のとおり、所定の一点が原点とされる。
【0045】
発信源30は、所定の信号として音波や電磁波などを発信する。また、発信源30の座標は既知であり、これを(x1,z1)とする。
受信センサ10a〜mは、発信源30から到来する信号を受信する。これらの絶対的な座標は不明であるが、受信センサ10aと受信センサ10b間の距離がc2であるような、それぞれの受信センサ10a〜m間の距離は既知である。また、ひとつの受信センサ10aの座標をパラメータ(x,z)とする。
センサ移動部32は受信センサ10a〜mを備え、回転部34によって、x方向に移動する。
【0046】
ケーブル36a〜mは、それぞれ受信センサ10a〜mと後述する信号処理部38を接続するケーブルである。
信号処理部38は、受信した信号をもとに所定の処理を実行する。なお、信号処理部38は、図3における位置推定装置100の信号変換部12a〜m、相関行列計算部14、積分部16、固有値計算部18、関数処理部20、強度判断部22、表示部24の全部あるいは一部を含むものとする。
【0047】
実施の形態2における位置推定手段についての手順としては、図4に示したものが有効である。ここで、ステップ18におけるMUSICアルゴリズムの評価関数は式9と同一である。なお、ステアリングベクトルa(x,y,z)は、次のとおりに示される。
【数12】
なお、(x1,y1,z1)は発信源30の座標、(x,y,z)はひとつの受信センサ10aの座標、(a2,b2,c2)はひとつの受信センサ10aを基準にした第2の受信センサ10bの座標、(aM,bM,cM)はひとつの受信センサ10aを基準にした第Mの受信センサ10mの座標である。
【0048】
以下、図4と同様の手順において、(x,y,z)を推定する。さらに、(x,y,z)からその他の受信センサ10b〜mの座標(x+a2,y+b2,z+c2)や(x+aM,y+bM,z+cM)等を計算する。これらの座標に平均等の統計処理を行って、位置推定装置100の位置を検出する。
【0049】
以上の構成による位置推定装置100の動作は、以下のとおりである。センサ移動部32は、通路40上の任意の場所に存在する。発信源30は音波を発信する。受信センサ10a〜mはそれぞれ音波を受信し、電気信号に変換された音波は、ケーブル36a〜mによって信号処理部38に伝送される。相関行列計算部14は、これらの相関行列を計算し、積分部16は所定期間において相関行列を積算する。固有値計算部18は、積算された相関行列の固有値と固有ベクトルを計算し、関数処理部20は、MUSICアルゴリズムにもとづいてひとつの受信センサ10aの位置を推定する。さらに、ひとつの受信センサ10aの位置からその他の受信センサ10b〜mの位置を計算する。これらの座標に平均等の統計処理を行って、位置推定装置100の位置を検出する。さらに、センサ移動部32を通路40上の別の場所に移動させ、上記の処理を繰り返し実行する。
【0050】
本実施の形態によれば、直交座標系における座標がパラメータのステアリングベクトルを含んだ評価関数にもとづいて座標が推定されるため、パラメータの座標を受信センサの位置とした場合、受信センサの位置を高精度に推定可能である。
【0051】
(実施の形態3)
実施の形態1と2では、座標がパラメータのステアリングベクトルを含んだ評価関数によって、MUSICアルゴリズムから所定の位置を推定したが、実施の形態3では、座標がパラメータのステアリングベクトルを含んだ評価関数によって、MUSICアルゴリズムから複数の受信センサにおける信号の振幅と位相の偏差を推定し、さらに推定結果にもとづいて、受信センサをキャリブレーションする。すなわち、実施の形態1と2における位置推定装置の使用の前段階において、実施の形態3によって受信センサのキャリブレーションを実行する。本実施の形態において、位置が既知である校正信号の信号発信源からの受信信号を固有値解析し、その結果の雑音部分空間が、信号発信源と受信センサ間の距離の関数を含んだステアリングベクトルに直交するように上述の偏差を推定する。
【0052】
実施の形態3に係る位置推定装置100の構成としては、図9に示したものが有効である。
前述の式1に対応して、偏差行列Gを考慮すれば、受信信号ベクトルXは以下の通り表せる。
【数13】
偏差行列Gを補償行列G’と推定すれば、補正された受信信号ベクトルX’は、以下の通り表せる。
【数14】
【0053】
実施の形態3においては、キャリブレーション処理のために補償行列G’を推定する。図10は、補償行列の推定手順を示す。偏差行列Gに対して補償行列G’を推定する場合、繰返し回数nにおける補償行列Gn’に対して以下に示す繰返し計算を実行する。受信信号ベクトルXの相関行列R0を計算した後、繰返し回数nを1にし(S30)、さらにG1’を単位行列に設定する(S32)。行列RnをGn’−1R0(Gn’H)−1から計算し、Rnの固有値解析によって部分雑音空間Enを求める。校正信号の信号発信源の特定された位置を(xk,yk,zk)として、逐次最小化される以下の漸化式Znを計算する(S34)。
【数15】
ここでは、校正信号の信号発信源をK箇所に配置しており、さらに、ステアリングベクトルa(xk,yk,zk)は既知の値である。さらに、Gn+1’を以下の通りに計算する(S36)。
【数16】
【0054】
ここで、w=[1,0,0,・・・,0]Tとする。さらに、以下の条件を満たさなければ(S38のN)、nに1を加算し(S40)、行列Rnの計算を再び実行する。
【数17】
ここで‖・‖Fは、フロベニウスノルムである。一方、条件を満たせば(S38のY)、Gn+1’をG’に代入する(S42)。このようにして、決定したG’によって受信信号ベクトルXを補正する。
【0055】
図3や図9の位置推定装置100の受信センサ10a〜mにおける振幅や位相のパターンとMUSICに用いるステアリングベクトルに誤差がある場合や、受信センサ10a〜m間に振幅・位相偏差がある場合、位置推定精度が低下する。この低下を可能な限り避けるため、一般にハードウエアキャリブレーション機能が備えられている。しかし、ハードウエアキャリブレーション機能を具備するためには回路構成が複雑になり、コストの増大を招く。そのため、ソフトウエアキャリブレーション法が確立できれば、ハードウエア面とともにコスト面からも非常に有利である。本実施の形態におけるキャリブレーションはソフトウエアによっても実施可能である。
【0056】
本実施の形態によれば、複数の受信センサにおける信号の振幅と位相のキャリブレーション処理を固有値解析にもとづいて行うため、特性の改善を可能にする。さらに、ハードウエア処理だけでなく、ソフトウエア処理も可能なので、装置規模の削減も可能にする。
【0057】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それら各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲であることは当業者に理解されるところである。そうした例を挙げる。
【0058】
実施の形態1では、本発明が超音波探傷試験の欠陥位置推定に適用される場合を説明した。しかし、本発明はこれ以外に適用されてもよい。例えば、電波伝搬環境下における無線通信などにも適用してもよい。不要波を出力する送信装置が受信装置の近傍に存在する場合における、送信装置の座標を推定する場合である。要は、ステアリングベクトルのパラメータに対する有限空間性が成立する場合すればよい。
【0059】
実施の形態1では、到来方向推定方法としてMUSICアルゴリズムを使用している。しかし、MUSICアルゴリズム以外を使用してもかまわない。例えば、最小ノルム法やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotation Invariance Techniques)アルゴリズムなどである。要は、固有値解析にもとづいて、信号発信源が推定されればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の技術に係る超音波探傷試験装置の構成を示す図である。
【図2】 従来の技術に係るアレーアンテナの構成を示す図である。
【図3】 実施の形態1に係る位置推定装置の構成を示す図である。
【図4】 図3の装置による位置推定処理についての手順を示す図である。
【図5】 図3の装置を超音波探傷試験装置に使用した場合の構成を示す図である。
【図6】 図3の装置による評価関数の掃引結果を示す図である。
【図7】 図3の装置によって推定された各座標の到来波発信源からの受信電力を示す図である。
【図8】 実施の形態2に係る稼動体ロボットシステムの構成を示す図である。
【図9】 図8の位置推定装置の構成を示す図である。
【図10】 実施の形態3に係る補償行列の推定手順を示す図である。
【符号の説明】
10a〜m 受信センサ、 12a〜m 信号変換部、 14 相関行列計算部、 16 積分部、 18 固有値計算部、 20 関数処理部、 22 強度判断部、 24 表示部、 30 発信源、 32 センサ移動部、 34 回転部、 36a〜m ケーブル、 38 信号処理部、 40 通路、 42稼動体ロボットシステム、 50 送受信センサ、 52 受信センサ、 60a〜m アンテナ素子、 62 無線装置、 100 位置推定装置、 120 アレーアンテナ装置。
Claims (7)
- 位置が推定対象となる信号発信源からの信号を複数の受信センサにおいて受信するステップと、
複数の受信センサにおいて受信した信号をベクトルにて示した場合、受信した信号の複素共役転置と受信した信号との乗算によって相関行列を導出してから、当該相関行列を固有値解析するステップと、
直交座標系でのパラメータの座標と、複数の受信センサの位置における座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルと、前記固有値解析の結果を含む評価関数に対して、前記評価関数を前記パラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出することによって、信号発信源の位置を推定するステップと、
を含むことを特徴とする位置推定方法。 - 位置が特定された信号発信源からの信号を複数の受信センサにおいて受信するステップと、
複数の受信センサにおいて受信した信号をベクトルにて示した場合、受信した信号の複素共役転置と受信した信号との乗算によって相関行列を導出してから、当該相関行列を固有値解析するステップと、
前記信号発信源の位置における座標とパラメータの座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルと、前記固有値解析の結果を含む評価関数に対して、前記評価関数を前記パラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出することによって、前記信号の受信位置を推定するステップと、
を含むことを特徴とする位置推定方法。 - 推定対象であり、かつパラメータとされた座標と既知の座標とのちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルを含んだ評価関数について、前記パラメータとされた座標の掃引による結果から特徴点を検出し、前記推定対象の座標を導出することを特徴とする位置推定方法。
- 位置が推定対象となる信号発信源からの信号を複数の受信センサにおいて受信する受信部と、
複数の受信センサにおいて受信した信号をベクトルにて示した場合、受信した信号の複素共役転置と受信した信号との乗算によって相関行列を計算する相関行列計算部と、
前記相関行列の固有値と固有ベクトルを計算する固有値計算部と、
直交座標系でのパラメータの座標と、複数の受信センサの位置における座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルと、前記固有ベクトルを含む評価関数に対して、前記評価関数を前記パラメータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出することによって、信号発信源の位置を推定する関数処理部と、
前記推定結果を出力する出力部と、
を含むことを特徴とする位置推定装置。 - 信号送信中において固定された周波数を有する信号を出力する送信部をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の位置推定装置。
- 推定された信号発生源からの受信信号の強度が、所定のしきい値を超えない場合に、前記受信信号に対する信号発生源を有意な検出対象から除外する処理を実行する強度判断部をさらに含むことを特徴とする請求項4または5に記載の位置推定装置。
- 位置が特定された信号発信源からの信号を複数の受信センサにおいて受信する受信部と、
複数の受信センサにおいて受信した信号をベクトルにて示した場合、受信した信号の複素共役転置と受信した信号との乗算によって相関行列を計算する相関行列計算部と、
前記相関行列の固有値と固有ベクトルを計算する固有値計算部と、
前記固有値、前記固有ベクトルと前記信号発信源の位置にもとづいて、前記信号発信源の位置における座標とパラメータの座標のちがいをもとに定まる関数で与えられるステアリングベクトルと、前記固有ベクトルを含む評価関数に対して、前記評価関数を前記パラ メータの座標で掃引し、その結果から特徴点を検出することによって、前記信号の受信位置を推定する関数処理部と、
前記推定結果を出力する出力部と、
を含むことを特徴とする位置推定装置。
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