JP2006336871A - 制振器 - Google Patents

制振器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006336871A
JP2006336871A JP2006257281A JP2006257281A JP2006336871A JP 2006336871 A JP2006336871 A JP 2006336871A JP 2006257281 A JP2006257281 A JP 2006257281A JP 2006257281 A JP2006257281 A JP 2006257281A JP 2006336871 A JP2006336871 A JP 2006336871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
mass
mass member
vibration damper
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006257281A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Muramatsu
篤 村松
Masahiko Nagasawa
正彦 長沢
Yoshihiko Hagino
吉彦 萩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2006257281A priority Critical patent/JP2006336871A/ja
Publication of JP2006336871A publication Critical patent/JP2006336871A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】能動的な制振効果を発揮し得る制振器を、簡単な構造をもって実現すること。
【解決手段】制振対象12に取り付けられる取付部材14に対して、マス部材16を弾性連結体18によって弾性的に連結支持せしめることにより一振動系を構成した制振器10において、取付部材14とマス部材16の間に作用室48を形成し、空気圧作用による作用室48の圧力変化に基づいて、マス部材16を取付部材14に対して加振せしめるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、制振対象に装着されて制振対象における振動を低減せしめる制振器に関するものであり、特に能動的な振動低減が可能な制振器に関するものである。
自動車の車体等のように振動が問題となる部材である制振対象において、その振動を低減するための手段としては、従来から、動的吸振器(ダイナミックダンパ)が広く知られている。また、近年では、より高度な制振効果を得るために、制振対象に加振力を及ぼすことにより、制振対象の振動を抑制乃至は制御するようにした能動型の制振装置も提案されており、その一種として、特開平3−292219号公報や特開平6−235438号公報等には、制振対象に取り付けられる取付部材に対し、ばね部材を介してマス部材を支持せしめて一振動系を構成すると共に、この振動系のマス部材に加振力を及ぼす電磁駆動機構を設けて、振動系の振動作用を利用することにより、制振対象に大きな加振力を及ぼすようにした制振器が、開示されている。
ところが、このような従来の制振器では、電磁駆動機構を組み込まなければならないために、サイズや重量の増大が避けられないという不具合があった。
しかも、電磁駆動機構は、コイルやマグネット等が必要であることに加えて、目的とする駆動力を安定して得るためには、それらコイルやマグネットを高い寸法精度で組み込まなければならないことから、構造が複雑で製作が難しく、しかも高価であるという問題があった。
また、電磁駆動機構を用いた従来の制振器では、構造が複雑であるために信頼性や耐久性が問題となる場合もあり、不具合が発生した場合の対処も難しいという問題があった。
ここにおいて、請求項1乃至8に記載の発明は、何れも、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、簡単な構造と少ない部品点数をもって構成されて、振動系のマス部材に対して有効な加振力を及ぼすことが出来、制振器の小型化や軽量化も有利に図られ得る、新規なマス部材の加振機構を備えた制振器を提供することにある。
また、請求項9に記載の発明は、簡単な構造と少ない部品点数をもって構成されて、互いに異なる各種方向に入力される振動に対して、何れも有効な振動抑制乃至は振動制御効果を発揮し得る、新規な構造の制振装置を提供することを、目的とする。
そして、このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、(a)制振対象に取り付けられる取付部材と、(b)該取付部材に対して、防振すべき振動の入力方向に相対変位可能に配設されたマス部材と、(c)該マス部材を前記取付部材に対して弾性的に連結する弾性連結体と、(d)前記取付部材と前記マス部材の間に形成され、内部の圧力変化に基づいて、該マス部材に、防振すべき振動の入力方向での該取付部材に対する相対的な変位力を及ぼす密閉された作用室と、(e)該作用室に空気圧を及ぼしめて圧力変化を生ぜしめるためのエア給排路とを、有する制振器にある。
かかる請求項1に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、取付部材に対して弾性連結体を介してマス部材が弾性支持されることにより、一つの振動系が構成されており、エア給排路を通じて及ぼされる空気圧に基づいて作用室に繰り返し圧力変化を生ぜしめることによって、かかる振動系においてマス部材が変位,加振されることとなる。
従って、かかる制振器においては、単に内部に特定の作用室を形成するだけで良く、マス部材の加振用のアクチュエータ手段を構成するために特別な部材を組み込む必要がないのであり、それによって、能動的な振動低減効果を発揮し得る制振器が、簡単な構造と少ない部品点数をもって有利に実現され得るのである。
しかも、かかる制振器は、部品点数が少なく、高い寸法精度が要求されることもないことから、製作性に優れ、コスト的にも安価である。
なお、請求項1に記載の発明において、弾性連結体としては、例えばゴム弾性体が好適に採用される。また、作用室に及ぼされる空気圧としては、負圧,正圧および大気圧の何れも採用可能であり、それらを組み合わせて採用しても良い。更にまた、エア給排路は、制振対象に固定的に配設される部材に設けることが望ましく、例えば取付部材に対して有利に形成される。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記マス部材の前記取付部材に対する相対変位を、防振すべき振動の入力方向に直交する方向で制限する変位方向規制手段を設けたことを、特徴とする。
このような請求項2に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、防振すべき振動の入力方向とは異なる方向でのマス部材の振れに起因する振動の悪化等の不具合が有利に回避されると共に、マス部材の変位方向が制限されることによって、マス部材の加振制御を容易に且つ高精度に行うことが可能となる。
なお、変位方向規制手段は、具体的には、例えば取付部材とマス部材の何れか一方に、防振すべき振動入力方向に突出するガイドロッドを設けると共に、それらの何れか他方に、該ガイドロッドが出入可能に挿入されるガイド穴を設けることによって、有利に構成され得る。
また、かかる請求項2に記載の発明に従う構造とされた制振器において、より好適には、例えば、前記弾性連結体が、前記取付部材から防振すべき振動入力方向に対して略直角な方向に広がって形成されると共に、前記マス部材が該取付部材に対して防振すべき振動入力方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられて、該弾性連結体の外周部分に固着されることにより、前記作用室が、それら取付部材とマス部材の間に位置して且つ該弾性連結体にて壁部の一部が構成されて形成される一方、該取付部材から防振すべき振動入力方向に延び出して形成されたガイドロッドが、該マス部材に設けられたガイド孔に挿入されることによって、前記変位方向規制手段が構成される。
更にまた、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記作用室が、前記弾性連結体によって壁部の一部が構成された空気室からなり、該空気室に前記エア給排路が接続されていることを、特徴とする。
このような請求項3に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、圧力変化によってマス部材に変位力を有利に及ぼし得る作用室が、極めて簡単な構造をもって容易に形成され得るのであり、更なる構造の簡略化と製作性の向上が達成され得る。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記作用室が、可撓性膜によって流体密に二分されており、該可撓性膜を挟んだ一方の側に、非圧縮性流体が充填されて密閉された液室が形成されている一方、該可撓性膜を挟んだ他方の側に、前記エア給排路が接続された空気室が形成されていることを、特徴とする。
このような請求項4に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、空気室の容積を小さく設定することが可能であり、それによって、空気圧の制御による加振力の応答性の向上も図られ得る。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に従う構造とされた制振器であって、前記液室の壁部における前記可撓性膜側の圧力作用面積と、前記マス部材側の圧力作用面積とが、互いに異なる大きさとされていることを、特徴とする。
このような請求項5に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、液室への入力側である可撓性膜側の圧力作用面積と、液室からの出力側であるマス部材側の圧力作用面積との大きさの違いを適当に調節することによって、空気室に及ぼされるエア圧力が液室の液圧を介してマス部材に伝達される際における変位力や変位量等の伝達率を調節することが出来るのであり、それによって、目的とするマス部材の変位ひいては発生加振力を一層有利に得ることが可能となるのである。
なお、液室の壁部において、可撓性膜側の圧力作用面積よりもマス部材側の圧力作用面積を小さく設定すれば、マス部材の変位量を一層有利に得ることが可能となる一方、可撓性膜側の圧力作用面積よりもマス部材側の圧力作用面積を大きく設定すれば、マス部材の全体に及ぼされる駆動力を一層有利に得ることが可能となる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記マス部材を防振すべき振動の入力方向に挟んだ両側に位置するように、前記作用室を二つ形成すると共に、該作用室に空気圧を及ぼす前記エア給排路をそれぞれ設けて、それら二つの作用室の圧力変化が独立的に生ぜしめられるようにしたことを、特徴とする。
このような請求項6に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、マス部材の両側に設けられた二つの作用室の何れによっても、マス部材に対して変位力を及ぼすことが出来ることから、マス部材に対する変位力ひいては加振力を一層有利に得ることが出来るのである。
しかも、かかる制振器においては作用室に及ぼす空気圧として、負圧乃至は正圧の何れか一方だけを用いる場合でも、マス部材に対して、防振すべき振動の入力方向における両側に変位力を及ぼすことが出来るのであり、良好な変位制御性が確保されるといった利点もある。
さらに、両側の作用室に及ぼされる空気圧を相対的に適当に調節することによって、マス部材に対して複合的な変位力を容易に作用せしめることも可能である。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の制振器において、前記エア給排路を通じて前記作用室に及ぼされる空気圧を、防振すべき振動の周波数に同期して変動せしめる空気圧制御装置を設けたことを、特徴とする。
このような請求項7に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、振動の能動的な低減が有利に実現され得る。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の制振器において、前記マス部材を挟んだ両側に位置せしめられた二つの作用室に及ぼされる空気圧を、それぞれ防振すべき振動の周波数に同期して、且つ相互に180度の位相差で変動せしめる空気圧制御装置を設けたことを、特徴とする。
このような請求項8に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、マス部材の両側に設けられた二つの作用室によって、マス部材に対する変位力が効果的に及ぼされることとなり、二つの作用室の合力によってマス部材を一層有利に加振せしめることが可能となる。なお、作用室に及ぼされる空気圧は、例えばサイン波的波形等をもって有利に制御される。
また、請求項9に記載の発明は、制振対象に取り付けられるブラケットに対して、請求項1乃至8の何れかに記載の制振器の複数個を、前記マス部材の前記取付部材に対する相対変位方向が互いに異なるように装着せしめた制振装置を、特徴とする。
このような請求項9に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、制振対象において防振すべき振動が異なる方向をもって複数存在する場合にも、各制振器による加振力を、それら防振すべき振動の方向に及ぼしめることにより、それら複数の振動に対して、何れも、有効な制振効果を得ることが出来るのである。なお、かかる制振装置において、好ましくは、複数の制振器が、各マス部材の取付部材に対する相対変位方向が互いに直交するように、ブラケットに対して装着せしめられることとなり、それによって、2〜3個程度の少ない制振器によって、互いに異なる方向の複数の振動に対して有効な制振効果を得ることが可能となる。
上述の説明から明らかなように、請求項1乃至8に記載の発明に従う構造とされた制振器においては、何れも、マス部材の加振用のアクチュエータ手段を構成するための特別な部材を組み込む必要がなく、外部から及ぼされる空気圧に基づいてマス部材が変位せしめられるのであり、それ故、能動的な振動低減効果を発揮し得る制振器が、簡単な構造と少ない部品点数をもって有利に実現され得るのである。
また、請求項9に記載の発明に従う構造とされた制振装置においては、互いに異なる方向に入力される複数の振動に対して何れも有効な制振効果が発揮されるのであり、そして、特に、外部から及ぼされる空気圧に基づいてマス部材が変位せしめられる制振器の複数個を用いて構成されており、各制振器においてマス部材の加振用のアクチュエータ手段を装備する必要がないことから、そのように複数方向の入力振動に対して有効な制振効果を発揮する制振装置が、極めて軽量で且つコンパクトな構造をもって有利に実現され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての制振器10が、示されている。この制振器10は、制振対象としての振動体12に取り付けられる取付部材としての取付金具14に対して、マス部材16が、弾性連結体としてのゴム弾性体18を介して弾性的に連結支持せしめられており、それによって、マス部材16をマス系としゴム弾性体18をバネ系とする一つの振動系が構成されている。そして、この振動系における加振力を取付金具14を介して振動体12に及ぼすことにより、振動体12における振動を能動的に抑えるようになっている。なお、本実施形態の制振器10においては、図1中の上下方向の振動に対して、有効な制振効果を発揮し得るようにされている。
より詳細には、取付金具14は、小径ロッド形状を有しており、軸方向一方の端部(図1中、上端部)がボルト20とされている。また、取付金具14の内部には、ボルト20側の軸方向端部から軸方向に所定長さで延びて、取付金具14の軸方向中間部分の外周面に開口するエア給排路22が設けられている。なお、取付金具14には、エア給排路22にエア管路24を接続するために、ボルト20の軸方向端部から軸方向外方に突出するポート26が一体形成されている。
また一方、マス部材16は、鉄系金属等の比重の大きい材質により、円形ブロック形状をもって形成されたマス本体28に対して、薄肉の有底円筒形状を有するカバー金具30が、軸方向一方の側から外挿されて一体的に固着された構造とされている。また、マス本体28には、中心軸上を軸方向に貫通するガイド孔32が設けられており、カバー金具30がマス本体28に外嵌されることにより、このガイド孔32の軸方向一方の開口部が、カバー金具30の底壁によって閉塞せしめられている。更に、カバー金具30における筒壁の開口周縁部は、マス本体28から軸方向に所定高さ突出したカシメ部34とされている。
そして、このようなマス部材16は、そのガイド孔32に対して取付金具14の軸方向下端側(ボルト20とは反対側の軸方向端部)が挿入されることにより、取付金具14と同軸的に配設されている。なお、マス部材16のガイド孔32は、取付金具14の外径寸法よりも僅かに大きな内径寸法を有しており、非接触に遊挿されて、軸方向の相対変位が許容されるようになっている。また、マス部材16におけるガイド孔32には、カバー金具30で閉塞された開口端部にガイドスリーブ36が内挿固定されており、このガイドスリーブ36の内周面によって、取付金具14の軸方向先端部が、軸方向に低摩擦で摺接案内されるようになっていると共に、取付金具14とマス部材16の軸直角方向への相対変位に起因する当接が軽減乃至は防止されるようになっている。
さらに、これら取付金具14とマス部材16を弾性的に連結するゴム弾性体18は、略円環板形状を有しており、その内周面に金属スリーブ38が、外周部分に連結金具40が、それぞれ加硫接着されている。金属スリーブ38は円筒形状を有しており、この金属スリーブ38が取付金具14に外嵌固定されることによって、ゴム弾性体18が、取付金具14から軸直角方向外方に広がる状態で固着されている。なお、金属スリーブ38は、取付金具14に対して、エア給排路22の開口部よりもボルト20側に位置して嵌着固定されており、しかも、金属スリーブ38と取付金具14の嵌着面では、充分な流体密性が保持されるようになっている。
また一方、連結金具40は、円筒形状を有していると共に、軸方向両側がそれぞれ径方向外方に湾曲されて上下のフランジ部42,44が一体形成されており、ゴム弾性体18の外周部分において埋設状態で加硫接着されている。また、下フランジ部44は、ゴム弾性体18から径方向外方に突出しており、この下フランジ部44の外周縁部に対して、マス部材16を構成するカバー金具30のカシメ部34が係止されて、該カシメ部34とマス本体28の間で下フランジ部44を挟圧することにより、マス部材16が連結金具40に対して固定的に取り付けられている。なお、マス部材16の連結金具40への取付部位では、下フランジ部44とマス本体28の間でシールゴム層46が挟圧されることにより、流体密性が確保されている。
すなわち、このようにゴム弾性体18の内周側が取付金具14に、外周側がマス部材16に、それぞれ取り付けられることによって、マス部材16が取付金具14に対してゴム弾性体18を介して弾性的に支持されているのであり、また、取付金具14とマス部材16の間には、壁部の一部がゴム弾性体18にて構成されて、外部空間に対して密閉された作用室としての一つの作用空気室48が形成されている。なお、この作用空気室48は、取付金具14とマス部材16の間において、ガイド孔32の内部も含んで形成されている。
さらに、かかる作用空気室48には、取付金具14に貫設されたエア管路24が、連通,接続せしめられている。
そして、上述の如き構造とされた制振器10は、図1に示されているように、所定の振動体12に設けられた取付孔50に対して、取付金具14がボルト20側から挿入せしめられ、取付金具14に外嵌固定された金属スリーブ38と、取付金具14に螺着されたナット52の間で、振動体12を挟圧保持せしめて、取付金具14を振動体12に固着することによって、振動体12に装着される。また、その際、取付金具14に対するマス部材16の可動方向、即ち取付金具14の軸方向が、振動体12において防振しようとする振動の方向となるようにセットせしめられる。
さらに、取付金具14のポート26に対して、エア管路24が接続されており、このエア管路24を通じて、作用空気室48が、負圧ポンプや内燃機関の吸気系等の負圧源によって生ぜしめられた負圧を蓄える負圧タンク54に接続されている。また、ポート26を負圧タンク54に接続するエア管路24上には、切換バルブ56が設けられており、この切換バルブ56の切換作動によって、作用空気室48が、負圧タンク54と大気中とに、択一的に接続されるようになっている。なお、切換バルブ56としては、高速で切換作動可能な電磁式のもの等が好適に採用される。
従って、かかる制振器10において、切換バルブ56を切換作動させて、作用空気室48に負圧と大気圧を交互に及ぼすようにすれば、作用空気室48の圧力変化に伴って、マス部材16に対し、取付金具14の軸方向で、該取付金具14に対して接近/離隔する方向の変位力が及ぼされることとなる。即ち、取付金具14と金属スリーブ38は、それらの軸方向端面において、マス部材16に対して、作用空気室48を挟んで軸方向に対向位置せしめられていると共に、ゴム弾性体18の弾性変形に基づいて軸方向に相対変位可能に連結されていることから、作用空気室48に負圧を及ぼすことによって、マス部材16が取付金具14に対して軸方向に接近変位せしめられるのである。
また、マス部材16は、切換バルブ56の切換周期に対応した周期で、取付金具14に対して軸方向に変位せしめられるのであり、切換バルブ56の切換周期を調節することによって、マス部材16とゴム弾性体18からなる振動系を、任意の周波数で加振することが出来ると共に、作用空気室48に及ぼされる負圧の大きさを調節することによって、マス部材16とゴム弾性体18からなる振動系における加振力乃至は振幅を制御することが出来るのである。
それ故、防振しようとする振動体12の振動の周波数や振幅等に応じて、切換バルブ56を切換制御することにより、振動体12に対して有効な加振力を及ぼしめて、有効な振動抑制効果乃至は振動制御効果を得ることが出来るのである。特に、マス部材16とゴム弾性体18からなる振動系の共振周波数域では、その共振作用によってより大きな加振力が効率的に生ぜしめられて、一層優れた振動抑制効果乃至は振動制御効果が発揮され得る。
そして、特にかかる制振器10においては、それ自体に電磁駆動手段等のアクチュエータ部材を組み込む必要がないことから、構造が極めて簡単で製作が容易であり、軽量でコンパクト且つ安価であるといった大きな利点がある。しかも、構造が簡単であることから、耐久性や信頼性にも優れており、故障した場合でも対処が容易であるといった利点もある。
また、かかる制振器10では、負圧力を利用してマス部材16の変位力を得るようになっていることから、特に内燃機関を利用した自動車等においては、吸気系等に生ずる負圧を有利に活用することが出来るのであり、特別な駆動エネルギ発生手段が必要ないといった利点もある。なお、圧縮エアが容易に得られる場合には、負圧力に代えて正圧力を利用してマス部材16を変位させることも、勿論可能である。
次に、図2には、本発明の第二の実施形態としての制振器60が、示されている。なお、本実施形態において、前記第一の実施形態としての制振器と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、詳細な説明を省略する。
本実施形態の制振器60においては、マス部材16として、厚肉円板ブロック状のマス本体62に対して、薄肉円筒形状のカバー金具64が外挿固定されてなる構造のものが、採用されている。そして、このマス部材16の軸方向両側に、二つの取付金具14,14が配設されていると共に、これらの取付金具14,14に対して、マス部材16が、ゴム弾性体18,18を介して、それぞれ弾性的に連結せしめられている。なお、マス部材16は、カバー金具64の軸方向両側開口部に設けられたカシメ部65とマス本体62の間で、各ゴム弾性体18の外周部分に加硫接着された連結金具40の下フランジ部44の外周縁部を挟圧把持せしめることによって、軸方向両側部分において、ゴム弾性体18,18の外周部分に固定されている。
また、マス本体62には、軸方向両端面から軸方向に向かって、半分までは至らない深さで延びるガイド孔66,66が形成されていると共に、それらガイド孔66,66の内周面にガイドスリーブ36,36が嵌め込まれて装着されている。そして、これらのガイド孔66,66に対して、取付金具14が挿入せしめられ、それぞれ、ガイドスリーブ36,36で案内されることによって、マス本体62に対して軸方向に相対変位可能に配設されているのである。
そして、かくの如き構造とされた制振器60は、例えば、図2に示されているように、振動体12に対してボルト68により固着される略アングル形状のブラケット70を用いて、両取付金具14,14の中心軸が防振すべき振動入力方向となるように、それら両取付金具14,14を振動体12に対して固定的に取り付けることによって装着される。
これにより、かかる制振器60においては、マス部材16の変位方向の両側に作用空気室48a,48bが形成されているのであり、また、図面上に明示はされていないが、それら各作用空気室48a,48bに対して、それぞれ、前記第一の実施形態と同様な空気圧機構が接続されて、両作用空気室48a,48bへの空気圧の作用が独立的に制御可能とされている。
従って、このような本実施形態の制振器60においては、各作用空気室48a,48bに負圧等の空気圧を及ぼすことによって、それぞれの作用空気室48a,48bの空気圧変動に基づいて、マス部材16に対する変位力が有効に及ぼされ得るのであり、マス部材16の変位に基づいて振動体12に有効な加振力が及ぼされることから、前記第一の実施例と同様な効果が有効に発揮され得ることとなる。
また、特に、かかる制振器60においては、一方の作用空気室48aに負圧を及ぼすことによってマス部材16が変位せしめられる方向と、他方の作用空気室48bに負圧を及ぼすことによってマス部材16が変位せしめられる方向とが、互いに反対とされることから、それぞれの作用空気室48a,48bに作用せしめる空気圧として負圧または正圧の何れか一方だけを用いた場合でも、マス部材16に対して両方向の変位力を有効に及ぼすことが出来るのであり、それ故、マス部材16の加振特性の向上や加振制御精度の向上等が有利に達成され得るのである。
しかも、両作用空気室48a,48bに対して、正圧と負圧を交互に及ぼすようにすれば、各作用空気室48a,48bの容積の増大を伴うことなく、即ち空気圧の制御による加振力の応答性を充分に確保しつつ、マス部材16に対してより大きな変位力を及ぼしめてより大きな加振力を得ることが可能となるのである。
さらに、図3には、本発明の第三の実施形態としての制振器74が、示されている。なお、以下の説明中、上下方向とは、図3中の上下方向をいう。
本実施形態の制振器74においては、取付部材として逆向きの皿形状を有する取付金具76が用いられており、かかる取付金具76が、所定の振動体80の下面に重ね合わされて、底部中央から軸方向上方に突出して固設された取付ボルト78によって、振動体80に取り付けられるようになっている。
また一方、マス部材は、円形ブロック形状のマス金具82にて構成されており、このマス金具82の軸方向上端部に円環板形状のゴム弾性体84が、その内周縁部において加硫接着されることによって、マス金具82の外周面から略径方向外方に向かって広がる状態で固着されている。また、ゴム弾性体84の外周縁部は、マス金具82の径方向外方に所定距離を隔てて配された円筒形状の連結金具86に加硫接着されている。この連結金具86は、マス金具82と同軸上で、且つマス金具82よりも軸方向上方に位置せしめられており、該連結金具86の下側開口周縁部にゴム弾性体84の外周縁部が加硫接着されている一方、該連結金具86の上側開口周縁部にかしめ部88が一体形成されている。
そして、取付金具76とマス金具82が、軸方向に所定距離を隔てて対向配置せしめられて、連結金具86のかしめ部88に対して取付金具76の外周縁部がかしめ固定されることにより、それら取付金具76とマス金具82が、ゴム弾性体84を介して弾性的に連結されている。また、これにより、取付金具76とマス金具82の対向面間には、外部空間に対して密閉された作用室90が形成されている。
さらに、作用室90には、薄肉の円板形状を有する可撓性膜としてのゴム膜92が配設されている。このゴム膜92は、中央部分に金属等の剛性材からなる薄肉円板形状の拘束板94が加硫接着されていると共に、外周縁部に円環形状の支持金具96が加硫接着されており、支持金具96が連結金具86のかしめ部88によって、取付金具76にかしめ固定されることにより、取付金具76とマス金具82の対向面間の中間部分に配設されている。また、それにより、作用室90がゴム膜92によって流体密に二分されており、ゴム膜92とマス金具82の間に、水やアルキレングリコール等の非圧縮性流体が充填された液室98が形成されている一方、ゴム膜92と取付金具76の間に空気室100が形成されている。
また、空気室100には、取付金具76に貫設されたポート101を通じて、前記第一の実施形態と同様な空気圧機構が接続されるようになっており、かかる空気圧機構によって、空気室100に空気圧が及ぼされるようになっている。
従って、上述の如き構造とされた制振器74においては、第一の実施形態と同様に、空気室100に対して負圧と大気圧を交互に適当な周期で及ぼすと、ゴム膜92の変形に基づいて、該空気室100の圧力変動が液室98に及ぼされ、この液室98の圧力変動に基づいて、マス金具82が、取付金具76に対して接近/離隔する軸方向に変位せしめられることとなる。
そして、マス金具82の変位によって、加振力が振動体80に及ぼされることから、本実施形態の制振器74においても、第一の実施形態と同様な振動抑制乃至は制御等といった効果が有効に発揮され得るのである。
また、特に本実施形態の制振器74においては、作用室が液室98と空気室100によって構成されていることから、マス金具82の変位許容量やゴム弾性体84の変形許容量等を充分に得ることが出来るだけの作用室容積を確保しつつ、空気室100の容積を抑えて空気圧の制御によるマス金具82の変位、ひいては振動体80に及ぼされる加振力の応答性を向上することが出来るのである。
加えて、本実施形態の制振器74においては、液室98の壁部において、空気室100から液室98への圧力の入力側壁部を構成するゴム膜92の径寸法:R1よりも、液室98の圧力の出力側壁部を構成するマス金具82側の径寸法:R2の方が大きく設定されていることから、空気室100の空気圧が液室98で増幅されてマス金具82側に及ぼされるのであり、それによって、マス金具82に対する総変位力をより有利に得ることが出来るのである。
なお、ゴム板92は、中央部分の変形が拘束板94で規制されていることから、局部的な変形が防止されて空気室100から液室98への圧力伝達が有利に為され得ると共に、取付金具76側やマス金具82側への局部的な当接が防止されて耐久性が有利に確保され得る。また、拘束板94とマス金具82との各対向面には、薄肉のゴム層102,104が設けられていると共に、拘束板94の取付金具76に対する対向面には、環状の緩衝ゴム106が設けられており、拘束板94のマス金具82や取付金具76に対する当接時の異音や衝撃が軽減乃至は防止されるようになっている。
また、図4には、本発明の第四の実施形態としての制振器110が、示されている。なお、本実施形態では、前記第三の実施形態としての制振器(74)と同様な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、第三の実施形態の制振器と同一の符号を図中に付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
すなわち、本実施形態の制振器110においては、連結金具86の下側開口端部に対して、径方向内方に向かって広がる円環形状の環状支持部112が一体形成されており、この環状支持部112の内周縁部とマス金具82との間にゴム弾性体84が介装されている。なお、マス金具82は、環状支持部112の内径寸法よりも小径の円形ブロック形状を有しており、その軸方向上端部において、ゴム弾性体84が加硫接着されて連結金具86に連結されている一方、軸方向下端部には、厚肉円環ブロック形状の補助マス金具114が外嵌固定されており、マス金具82と補助マス金具114によって一体的なマス部材116が構成されている。
要するに、かかる制振器110では、ゴム弾性体84の外径寸法が環状支持部112で縮小設定されていることにより、液室98の壁部において、空気室100から液室98への圧力の入力側壁部を構成するゴム膜92の径寸法:R1よりも、液室98の圧力の出力側壁部を構成するマス金具82側の径寸法:R3の方が小さく設定されているのである。
それにより、本実施形態の制振器110においては、前記第三の実施形態と同様、空気室100に及ぼされた空気圧変動が液室98を介してマス部材116に及ぼされて、該マス部材116が軸方向に変位せしめられることとなるが、その際、液室98の壁部におけるゴム膜92の径寸法:R1とマス金具82側の径寸法:R3との違いにより、空気室100の空気圧変動に基づくゴム膜92の変位量よりも、マス金具82の変位量の方が大きくされるのであり、それ故、空気室100への空気給排量に対するマス部材116の変位量をより有利に確保することが出来るのである。
なお、空気室100には、取付金具76と拘束板94の間にコイルスプリング118が配設されており、拘束板94に対して、取付金具76から離隔する方向の付勢力が及ぼされるようになっている。このようなコイルスプリング118を配設することにより、拘束板94ひいてはゴム膜92の姿勢の安定化が図られるのであり、また、ゴム膜92の弾性的な復元力がコイルスプリング118で補助されて長期間に亘って維持され得ることから、前述の如く空気室100に負圧と大気圧を交互に及ぼしてマス部材116を変位せしめる際に、ゴム膜92のヘタリ等に起因するマス部材116の加振特性の変化が抑えられるといった利点もある。
また、本実施形態の制振器110においては、補助マス金具114の外周縁部から軸方向上方に向かって突出し、連結金具86における環状支持部112に対して軸方向に所定距離を隔てて対向位置するストッパ部120が、補助マス金具114に一体形成されており、このストッパ部120が、環状支持部112に対して、該環状支持部112の表面に設けられた緩衝ゴム122を介して当接することにより、マス部材116の取付金具76側への変位量も確実に制限されるようになっている。
さらに、図5には、本発明の一実施形態としての制振装置130が、示されている。なお、本実施形態における制振装置130は、前記第一の実施形態としての制振器の複数個を用いて構成されてものであり、図面中、第一の実施形態としての制振器と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図面中に第一の実施形態と同一の符号を付することにより、詳細な説明を省略する。
すなわち、かかる制振装置130においては、それぞれ平板形状をもって互いに直交する方向に広がる3つの取付板部132a,132b,132cを一体的に有するブラケット134を備えており、かかるブラケット134の取付板部132a,132b,132cに対して、第一の制振器10a,第二の制振器10bおよび第三の制振器10cが取り付けられている。なお、制振器10a,10b,10cは、何れも、ブラケット134の取付板部132a,132b,132cに設けられた取付孔50に対して、取付金具14のボルト20が挿通されてナット52で固着されることによって取り付けられている。
このように取り付けられた第一〜三の制振器10a,10b,10cは、マス部材16の変位許容方向が、互いに直交する三方向に設定されているのであり、換言すれば、第一〜三の制振器10a,10b,10cにおける各マス部材16の変位によって、互いに直交する三方向の加振力が生ぜしめられるようになっているのである。
そして、かかる制振装置130は、ブラケット134が取付ボルト136によって振動体12に固定されることにより、振動体12に装着される。また、図面上には明示されていないが、各第一〜三の制振器10a,10b,10cには、それぞれ、第一の実施形態と同様な空気圧機構が接続されるようになっており、かかる空気圧機構によって、第一〜三の制振器10a,10b,10cにおける各空気室100に対して、互いに独立した制御の下に空気圧が及ぼされるようになっている。
従って、上述の如き構造とされた制振装置130においては、第一〜三の制振器10a,10b,10cによって、互いに直交する三方向の加振力を振動体12に及ぼすことが出来るのであり、それ故、それら三方向、更には三方向の合力として表される各種方向における振動に対して、有効な振動抑制効果乃至は振動制御効果を得ることが出来るのである。また、特に、第一〜三の制振器10a,10b,10cは、それ自体が加振用のアクチュエータ手段を備えておらず、軽量且つコンパクトであることから、複数方向の振動に対して有効な制振効果を発揮し得る制振装置が、極めて有利に実現され得るのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、これらの実施形態によって何等限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、何れも、作用空気室48や空気室100に変動空気圧を及ぼしてマス部材16,116やマス金具82を変位させることにより加振力を発生させて能動的制振効果を得るようになっていたが、その他、本発明に従う構造とされた制振器や制振装置を、ダイナミックダンパとして用いて、有効な受動的制振効果を得ることも可能である。そして、その場合には、例えば作用空気室48や空気室100に一定の負圧や正圧を及ぼすことにより、マス部材16,116やマス金具82の取付金具14や取付金具76に対する支持ばね定数を変化させて、副振動系における共振周波数を適当に変更制御することが出来るのであり、それ故、防振すべき入力振動の周波数変化等に適応して最適の吸振効果を発揮し得る副振動系を実現することも可能となるのである。
また、作用空気室48や空気室100の容積や壁ばね剛性等を適当に設定することにより、空気の圧縮ばね作用による共振現象も利用することが可能であり、それによって、より大きな加振力を一層効率的に得ることが出来る。
さらに、制振装置に係る前記実施形態においては、各マス部材16の変位方向が互いに直交するようにして三つの制振器10a,10b,10cが取り付けられていたが、防振すべき振動の入力方向に応じて、各制振器の取付方向は適宜に設定されるべきであり、二つ或いは四つ以上の制振器を取り付けることも可能である。
また、本発明に従う構造とされた制振装置においては、入力振動の状況等に応じて、複数の制振器のうちの幾つかをダイナミックダンパとして用いて受動的な防振効果を得ると共に、残りの制振器において能動的な防振効果を得るようにすることも可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
制振器に関する本発明の第一の実施形態を示す縦断面説明図である。 制振器に関する本発明の第二の実施形態を示す縦断面説明図である。 制振器に関する本発明の第三の実施形態を示す縦断面説明図である。 制振器に関する本発明の第四の実施形態を示す縦断面説明図である。 制振装置に関する本発明の実施形態を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10,60,74,110 制振器
12,80 振動体
14,76 取付金具
16,116 マス部材
18,84 ゴム弾性体
22 エア給排路
24 エア管路
28,62 マス本体
30,64 カバー金具
48 作用空気室
54 負圧タンク
56 切換バルブ
82 マス金具
90 作用室
92 ゴム膜
98 液室
100 空気室
130 制振装置
134 ブラケット

Claims (9)

  1. 制振対象に取り付けられる取付部材と、
    該取付部材に対して、防振すべき振動の入力方向に相対変位可能に配設されたマス部材と、
    該マス部材を前記取付部材に対して弾性的に連結する弾性連結体と、
    前記取付部材と前記マス部材の間に形成され、内部の圧力変化に基づいて、該マス部材に、防振すべき振動の入力方向での該取付部材に対する相対的な変位力を及ぼす密閉された作用室と、
    該作用室に空気圧を及ぼしめて圧力変化を生ぜしめるためのエア給排路とを、
    有することを特徴とする制振器。
  2. 前記マス部材の前記取付部材に対する相対変位を、防振すべき振動の入力方向に直交する方向で制限する変位方向規制手段を設けた請求項1に記載の制振器。
  3. 前記作用室が、前記弾性連結体によって壁部の一部が構成された空気室からなり、該空気室に前記エア給排路が接続されている請求項1又は2に記載の制振器。
  4. 前記作用室が、可撓性膜によって流体密に二分されており、該可撓性膜を挟んだ一方の側に、非圧縮性流体が充填されて密閉された液室が形成されている一方、該可撓性膜を挟んだ他方の側に、前記エア給排路が接続された空気室が形成されている請求項1又は2に記載の制振器。
  5. 前記液室の壁部において、前記可撓性膜側の圧力作用面積と、前記マス部材側の圧力作用面積とが、互いに異なる大きさとされている請求項4に記載の制振器。
  6. 前記マス部材を防振すべき振動の入力方向に挟んだ両側に位置するように、前記作用室を二つ形成すると共に、該作用室に空気圧を及ぼす前記エア給排路をそれぞれ設けて、それら二つの作用室の圧力変化が独立的に生ぜしめられるようにした請求項1乃至5の何れかに記載の制振器。
  7. 前記エア給排路を通じて前記作用室に及ぼされる空気圧を、防振すべき振動の周波数に同期して変動せしめる空気圧制御装置を設けた請求項1乃至6の何れかに記載の制振器。
  8. 前記マス部材を挟んだ両側に位置せしめられた二つの作用室に及ぼされる空気圧を、それぞれ防振すべき振動の周波数に同期して、且つ相互に180度の位相差で変動せしめる空気圧制御装置を設けたことを特徴とする請求項6に記載の制振器。
  9. 制振対象に取り付けられるブラケットに対して、請求項1乃至8の何れかに記載の制振器の複数個を、前記マス部材の前記取付部材に対する相対変位方向が互いに異なるように装着せしめたことを特徴とする制振装置。
JP2006257281A 2006-09-22 2006-09-22 制振器 Pending JP2006336871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006257281A JP2006336871A (ja) 2006-09-22 2006-09-22 制振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006257281A JP2006336871A (ja) 2006-09-22 2006-09-22 制振器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32646496A Division JP3879156B2 (ja) 1996-12-06 1996-12-06 制振器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006336871A true JP2006336871A (ja) 2006-12-14

Family

ID=37557579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006257281A Pending JP2006336871A (ja) 2006-09-22 2006-09-22 制振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006336871A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013073116A1 (ja) * 2011-11-17 2013-05-23 東海ゴム工業株式会社 能動型制振器

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50152164A (ja) * 1974-05-28 1975-12-06
JPS50154674A (ja) * 1974-06-04 1975-12-12
JPS59137433U (ja) * 1983-03-03 1984-09-13 トヨタ自動車株式会社 防振ゴム装置
JPS60175833A (ja) * 1984-02-20 1985-09-10 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS60188244U (ja) * 1984-05-23 1985-12-13 日立造船株式会社 動的吸振器
JPS61119832A (ja) * 1984-11-15 1986-06-07 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS6242654U (ja) * 1985-08-30 1987-03-14
JPS6335838U (ja) * 1986-08-22 1988-03-08
JPS6440733A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Tokai Rubber Ind Ltd Mount device of liquid encapsulation type

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50152164A (ja) * 1974-05-28 1975-12-06
JPS50154674A (ja) * 1974-06-04 1975-12-12
JPS59137433U (ja) * 1983-03-03 1984-09-13 トヨタ自動車株式会社 防振ゴム装置
JPS60175833A (ja) * 1984-02-20 1985-09-10 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS60188244U (ja) * 1984-05-23 1985-12-13 日立造船株式会社 動的吸振器
JPS61119832A (ja) * 1984-11-15 1986-06-07 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS6242654U (ja) * 1985-08-30 1987-03-14
JPS6335838U (ja) * 1986-08-22 1988-03-08
JPS6440733A (en) * 1987-08-05 1989-02-13 Tokai Rubber Ind Ltd Mount device of liquid encapsulation type

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013073116A1 (ja) * 2011-11-17 2013-05-23 東海ゴム工業株式会社 能動型制振器
JP2013108520A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Tokai Rubber Ind Ltd 能動型制振器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3692815B2 (ja) 流体封入式能動型防振装置
WO2010070850A1 (ja) 流体封入式防振装置
JPH11247919A (ja) 流体封入式能動型防振装置
JP3637710B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP3551673B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2004293666A (ja) 車両用流体封入式エンジンマウント
JP3879156B2 (ja) 制振器
JP2003074619A (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP3551671B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2004069005A (ja) 流体封入式防振装置
JP2006336871A (ja) 制振器
JPH11125305A (ja) 防振ブッシュ付きアーム部材
JP4186217B2 (ja) 防振用アクチュエータおよびそれを用いた能動型防振装置
JP4023462B2 (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP4088970B2 (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP3780835B2 (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP2006266425A (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP5002176B2 (ja) 電磁式能動型マウント
JP4075062B2 (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP2005239084A (ja) 能動型流体封入式エンジンマウント
JPH10169706A (ja) 制振器
JP4079072B2 (ja) 能動型流体封入式防振装置
JP3782215B2 (ja) 空気圧加振式の能動型制振器
JPH10141426A (ja) 防振装置
JPH1137213A (ja) 制振器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080226