JP2006332611A - 窒化物半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】III族窒化物半導体素子について、素子内の格子不整合をできるだけ小さくしIn組成を比較的小さく抑えながら、長波長領域における発光又は受光効率を向上させる。
【解決手段】基板101上に、GaN層102、AlGaNクラッド層103、In0.07 Ga0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層104、AlGaNクラッド層105が順に形成されている。In0.07 Ga0.33 Ga0.6 N層はGaN層102に格子整合する組成を有し、またIn0.07 Ga0.33 Ga0.6 N層とAl0.04 Ga0.96 N層との禁制帯幅が等しく、In0.07 Ga0.33 Ga0.6 N層はAl0.04 Ga0.96 N層よりも伝導帯下端のエネルギーが低く、活性層104は電子がIn0.07 Ga0.33 Ga0.6 N層に正孔がAl0.04 Ga0.96 N層に閉じ込められる、いわゆるタイプII量子井戸構造となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば短波長発光ダイオード若しくは青紫色半導体レーザに適用できる窒化物半導体発光素子、又は可視光若しくは紫外光が受光可能な窒化物半導体受光素子等の窒化物半導体素子に関するものである。
GaN系III-V族窒化物半導体(以下、単に窒化物半導体という)は、例えばGaNでの室温における禁制帯幅が3.4eVと大きく、pn接合又はダブルへテロ接合構造が比較的容易に形成できるため、可視域発光ダイオード及び短波長半導体レーザといった発光デバイスに応用できる。GaN系発光デバイスは既に実用化され、さらなるデバイス特性向上に向けての研究開発が活発に行われている。既に発光ダイオードは青色・緑色さらに白色発光ダイオードが商品化されるに至っており、また半導体レーザは次世代光ディスク用に青紫色半導体レーザが商品化されるに至っている。これらのGaN系発光デバイスの応用分野をさらに拡げていくためには、緑色から赤色領域への発光波長の長波長化が今後の課題の一つであるといえる。
これまでのGaN系発光デバイスの高性能化の歴史を振り返ってみると、有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition: MOCVD)を中心とする結晶成長技術の進展の寄与するところが大きい。具体的にはサファイア基板上での低温バッファ層を有するヘテロエピタキシャル成長、InGaN多重量子井戸構造を有する活性層成長、及び活性化アニール技術による低抵抗p型GaN成長などの要素技術の確立がデバイス特性向上に大きく貢献してきた。今後、上述の長波長化に向けては量子井戸構造の高品質化又は新しい活性層構造の提案が必要不可欠である。
以下、従来のサファイア基板を用いた窒化物半導体発光素子の1つである青色発光ダイオードについて、図10及び図11を参照しながら説明する(例えば特許文献1参照)。
図10は従来例における窒化物半導体を用いた発光ダイオードの構造を示す断面図である。図11は従来例における発光ダイオードの量子井戸活性層周辺でのバンドダイヤグラムを示す構成図である。図10において、301はC面サファイア基板、302はn型GaN層、303はn型AlGaNクラッド層、304はInGaN/GaN多重量子井戸活性層、305はp型AlGaNクラッド層、306はTi/Al電極、307はNi/Au透明電極、308はAu電極である。
図10に示す発光ダイオードの製造方法について以下に述べる。まず、サファイア基板301上に例えばMOCVD法により、n型GaN層302、n型AlGaNクラッド層303、InGaN/GaN多重量子井戸活性層304及びp型AlGaNクラッド層305をこの順に形成する。続いて、このウエハに対しn層側の電極取り出しのために、p型AlGaNクラッド層305、InGaN/GaN多重量子井戸活性層304及びn型AlGaNクラッド層303のエッチングを例えばCl2 ガスを用いたドライエッチングにより行う。これに続いて、n層側にはn型AlGaNクラッド層303に接するようにTi/Al電極306を形成する一方、p層側にはNi/Au透明電極307を形成する。ここで、Ni/Au透明電極307の膜厚は、透明電極として機能させるために10nmかそれ以下とする必要がある。続いて、p層側のボンディングパッド形成のために、Au電極308をNi/Au透明電極307上に選択的に形成する。透明電極を使用することにより、InGaN/GaN多重量子井戸活性層304からの例えば470nmの青色発光はその大部分がNi/Au透明電極307を透過し外部へ取り出される。この図10に示す発光ダイオード構造の活性層部分のバンドダイヤグラムは図11に示す通りとなる。図11において、左側が表面側であり、右側が基板側である。C面((0001)面)上に図11に示す活性層を形成した場合には、GaN中には自発分極が生じる一方、InGaN中には自発分極と格子不整合による結晶歪みが原因で生じるピエゾ分極とが生じる(例えば非特許文献1参照)。この分極により、活性層内に内部電界が生じ、結果として活性層はInGaN層の表面側に電子が蓄積されると共に、InGaN層の基板側に正孔が蓄積される構成となる。
特開平6−314822号公報 S.F.Chichibu et al., Applied.Physics.Letters 73 (1998) p.2006〜2008
しかしながら、図10に示す従来の発光ダイオードでは、例えば緑色発光(550nm)などの長波長化を実現する場合には、活性層を構成する井戸層として用いるInGaN層のIn組成を例えば35%程度かそれ以上とする必要があり、InGaN井戸層とGaN層との格子不整合による結晶欠陥又はInGaN井戸層内でのInの偏析などの結晶成長上の問題が生じるため、活性層の結晶性が劣化し発光効率の向上に限界があるという課題がある。また、内部電界のために電子と正孔とがInGaN井戸層厚だけ空間的に分離し発光効率が低下するという課題もある。
本発明は前述の技術的課題に鑑み、窒化物半導体を用いた半導体素子において、半導体素子内の格子不整合をできるだけ小さくし、また半導体素子を構成する窒化物半導体のIn組成を比較的小さく抑えながら、より長波長かつ高効率の発光素子を実現できる量子井戸構造を有する活性層を提供することを目的とする。また、同活性層を受光層に用いた可視域の受光素子を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明の窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体受光素子においては、GaN層に格子整合するInAlGaN 4元混晶層とAlGaN層とを周期的に形成した活性層構造を有しており、InAlGaN 4元混晶層はAlGaN層よりも電子親和力が大きく、かつInAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との禁制帯幅がほぼ等しくなるようにInAlGaN 4元混晶層及びAlGaN層の組成を設定する。これにより、活性層は上記周期構造にて電子と正孔とが別々の層で量子化され閉じ込められる、いわゆるタイプII量子井戸活性層となる構成となっている。タイプII量子井戸活性層では、活性層を構成するInAlGaN 4元混晶層及びAlGaN層の禁制帯幅よりも長波長の発光が可能である。またInAlGaN 4元混晶層は、InAlGaN 4元混晶層の組成を所望の組成に設定することにより、GaN層に格子整合するように形成できるので、格子歪みをできるだけ低減するように形成されることが可能である。なおInAlGaN 4元混晶層の電子親和力が大きいことは、本件発明者らの実験で得られた知見、すなわち、InAlGaN 4元混晶層上にオーミック電極を形成した場合にポテンシャル障壁が小さく1x10-6 Ωcm2 以下のコンタクト抵抗が実現できるという知見から示唆される。
このような構成とすることにより、タイプII量子井戸活性層となるようにInAlGaN 4元混晶層及びAlGaN層の組成を設定するため、従来のようにIn組成を増加させることなく発光波長の長波長化を実現できるので、より少ないIn組成でより長波長の発光を、活性層の結晶性を劣化させることなく実現できる。また、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との分極差は従来のInGaN層とGaN層との分極差に比べ小さくできるので、活性層内に生じる内部電界がより小さく、活性層内に閉じ込め得る電子及び正孔の濃度を大きくでき、より高効率の発光を実現することが可能となる。さらに、例えばa面((11-20)面)などの無極性面上にタイプII量子井戸活性層を作製することにより、活性層が分極の影響を受けずに、より高効率の発光を実現することが可能となる。
具体的には、本発明の窒化物半導体素子は、第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層の組成とは異なる組成を有する第2の窒化物半導体層とが周期的に積層されてなる活性層を備え、第1の窒化物半導体層の伝導帯下端エネルギーが、第2の窒化物半導体層の伝導帯下端エネルギーよりも低く、かつ第1の窒化物半導体層の価電子帯上端エネルギーが、第2の窒化物半導体層の価電子帯上端エネルギーよりも低い構成となっている。
このような構成とすることにより、活性層は、電子が第1の窒化物半導体層内に閉じ込められると共に正孔が第2の窒化物半導体層内に閉じ込められる、いわゆるタイプII量子井戸活性層となるので、タイプII量子井戸活性層を構成する第1及び第2の窒化物半導体
層の禁制帯幅のエネルギーよりも小さなエネルギーの発光が可能であり、より容易に長波長の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層の禁制帯幅と第2の窒化物半導体層の禁制帯幅とが等しい構成となっている。
このような構成とすることにより、タイプII量子井戸活性層における電子及び正孔の閉じ込めが向上し、より高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに活性層が、基板上に形成された下地層上方に形成されており、第1の窒化物半導体層又は第2の窒化物半導体層が、下地層に格子整合するように形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、タイプII量子井戸活性層中での結晶歪みが抑制され、活性層の結晶性を劣化させることなく、より高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層の分極が第2の窒化物半導体層の分極と異なる構成となっている。
このような構成とすることにより、例えばC面((0001)面)上にタイプII量子井戸活性層を形成した場合には、タイプII量子井戸活性層内で内部電界が生じ、より長波長の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層が、一般式がInx Aly Ga1-x-y N(0<x<1, 0<y<1)で表される化合物からなる4元混晶層により形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、例えば第1の窒化物半導体層をGaN層に格子整合するInAlGaN 4元混晶層とし、第2の窒化物半導体層をAlGaN層又はInGaN層とすることによって、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との多層構造、又はInAlGaN 4元混晶層とInGaN層との多層構造によるタイプII量子井戸活性層を実現でき、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに4元混晶層の組成は、4元混晶層がGaN層に格子整合する組成である構成となっている。
このような構成とすることにより、前述の窒化物半導体発光素子と同様に、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との多層構造、又はInAlGaN 4元混晶層とInGaN層との多層構造によるタイプII量子井戸活性層を実現でき、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらにy/x値が3.5以上であって且つ3.7以下の範囲を満たす構成となっている。
このような構成とすることにより、InAlGaN 4元混晶層とGaN層との格子整合を確実に図ることができるので、前述の窒化物半導体発光素子と同様に、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との多層構造、又はInAlGaN 4元混晶層とInGaN層との多層構造によるタイプII量子井戸活性層を実現でき、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層の格子定数と第2の窒化物半導体層の格子定数とが異なる構成となっている。
このような構成とすることにより、例えば第1の窒化物半導体層をGaN層に格子整合するInAlGaN 4元混晶層とし、第2の窒化物半導体層をGaN層の格子定数よりも小さい格子定数を有するAlGaN層、又はGaN層の格子定数よりも大きい格子定数を有するInGaN層とすることによって、前述の窒化物半導体発光素子と同様に、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との多層構造、又はInAlGaN 4元混晶層とInGaN層との多層構造によるタイプII量子井戸活性層を実現でき、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第2の窒化物半導体層が、一般式がAlx Ga1-x N(0≦x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層若しくは3元混晶層、又は一般式がInx Ga1-x N(0<x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層若しくは3元混晶層により形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、前述の窒化物半導体発光素子と同様に、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との多層構造、又はInAlGaN 4元混晶層とInGaN層との多層構造によるタイプII量子井戸活性層を実現でき、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層及び第2の窒化物半導体層が、窒素原子とIII族原子とを同数含む無極性面上に積層される構成となっている。
このような構成とすることにより、分極による内部電界を生じさせることなく、タイプII量子井戸活性層を形成できるので、活性層内に閉じ込められた電子及び正孔のヘテロ界面での局在化を抑制し、より高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに基板が、サファイア、SiC、又は一般式がInx Aly Ga1-x-y N(0≦x≦1, 0≦y≦1)で表される化合物からなり、かつ下地層がGaNからなる構成となっている。
このような構成とすることにより、より結晶性に優れた第1及び第2の窒化物半導体層が積層されてなるタイプII量子井戸活性層を形成できるので、より長波長かつ高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層及び第2の窒化物半導体層の表面が(0001)面である構成となっている。
このような構成とすることにより、前述のC面((0001)面)上にタイプII量子井戸活性層を形成した場合と同様に、タイプII量子井戸活性層内で内部電界が生じ、より長波長の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層及び第2の窒化物半導体層の表面が(11-20)面又は(1-100)面である構成となっている。
このような構成とすることにより、前述の無極性面上にタイプII量子井戸活性層を形成した場合と同様に、分極による内部電界を生じさせることなく、タイプII量子井戸活性層を形成できるので、活性層内に閉じ込められた電子及び正孔のヘテロ界面での局在化を抑制し、より高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに第1の窒化物半導体層及び第2の窒化物半導体層の表面が(11-20)面であり、かつ第1の窒化物半導体層及び第2の窒化物半導体層は、表面が(1-102)面のサファイア基板上方に形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、R面((1-102)面)サファイア基板上では表面がa面((11-20)面)の窒化物半導体層を容易に形成できるので、前述の無極性面上にタイプII量子井戸活性層を形成した場合と同様に、分極による内部電界を生じさせることなく、タイプII量子井戸活性層を形成できるので、活性層内に閉じ込められた電子及び正孔のヘテロ界面での局在化を抑制し、より高効率の発光を実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらに発光を供する活性層における最大の屈折率を有する部分の屈折率よりも小さい屈折率を有するクラッド層が、活性層の上方及び下方に形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、タイプII量子井戸活性層を半導体レーザに適用した場合には、活性層への光の閉じ込めを向上させ、より閾値電流の小さな半導体レーザを実現することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子は、さらにクラッド層が、一般式がAlx Ga1-x N(0<x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層又は3元混晶層により形成される構成となっている。
このような構成とすることにより、前述の本発明が適用された半導体レーザにおいて、クラッド層としてよりAl組成の大きなAlGaN層を用いることで、活性層への光の閉じ込めをより一層向上させ、より一層閾値電流の小さな半導体レーザを実現することが可能となる。
以上説明したように、本発明の窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体受光素子によれば、InAlGaN 4元混晶層及びAlGaN層の組成を設定することにより、InAlGaN 4元混晶層とAlGaN層との周期構造を有する活性層がいわゆるタイプII量子井戸活性層となるように形成できるので、従来例のようにIn組成を増加させることなく、より長波長の発光を実現できる。さらには、例えばGaN層とInAlGaN 4元混晶層との格子整合を図りながら、タイプII量子井戸活性層となるようにInAlGaN 4元混晶層及びAlGaN層の組成を設定することにより、活性層の結晶性を劣化させずにより長波長の発光を実現することができる。このタイプII量子井戸構造を有する活性層を用いた発光ダイオードにおいては例えば高い発光効率の緑色発光ダイオードを実現することが可能となる。またタイプII量子井戸構造を有する活性層を受光層として用いた窒化物半導体受光素子においては例えば高い受光効率の可視域受光素子を実現することが可能となる。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図7を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施形態における窒化物半導体発光素子の構造を示す断面図である。図2は本発明において使用されるGaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅、及び窒化物半導体における格子定数と禁制帯幅との関係を示す構成図である。図3は本件発明者らが実際にGaN上に様々な組成のInx Aly Ga1-x-y N 4元混晶を結晶成長させ、各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶におけるy/x値を各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶中の結晶歪み量毎に分類してプロットした図である。図4はGaNに格子整合する格子整合条件にて形成され、かつボーイングパラメータが2.6eVである場合のInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅のIn組成依存性を示す図である。図5はAlGaN/GaN、GaN及びInAlGaNに対しショットキー電極を形成した場合のバリア高さと金属の仕事関数との関係を示す図である。図6はGaNに格子整合する格子整合条件にて形成されるInAlGaN 4元混晶の分極のIn組成依存性を示す図である。図7は本発明の第1の実施形態における窒化物半導体発光素子の活性層部分のバンドダイヤグラムを示す構成図である。図1において、101はC面サファイア基板、102はn型GaN層、103はn型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層、104はIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層、105はp型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層、106はTi/Al/Ni/Au電極、107はNi/Au透明電極、108はAu電極である。
このIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N層とAl0.04 Ga0.96 N層との周期構造を有する活性層を用いた発光ダイオードの製造方法について図1を参照しながら以下に述べる。まず、C面サファイア基板101上に例えばMOCVD法により、n型GaN層102、n型AlGaNクラッド層103、In0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層104、及びp型AlGaNクラッド層105をこの順に形成する。
次に、このウエハに対しn層側の電極取り出しのためにp型AlGaNクラッド層105、InAlGaN/AlGaN多重量子井戸活性層104及びn型AlGaNクラッド層103のエッチングを例えばCl2ガスを用いたドライエッチングにより行う。
これに続いて、n層側にはn型AlGaNクラッド層103に接するようにTi/Al/Ni/Au電極106を形成する一方、p層側にはNi/Au透明電極107を形成し、さらにp層側のボンディングパッド形成のためにAu電極108をNi/Au透明電極107上に選択的に形成する。
In0.07 Al0.33 Ga0.6 N層の組成はGaN層に格子整合する組成である。また、In0.07 Al0.33 Ga0.6 N層の禁制帯幅とAl0.04 Ga0.96 N層の禁制帯幅とがほぼ等しく、かつIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N層の伝導帯下端のエネルギーがAl0.04 Ga0.96 N層の伝導帯下端のエネルギーよりも低く、In0.07 Al0.33 Ga0.6 N層とAl0.04 Ga0.96 N層との多重構造を有する活性層は、電子がIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N層内に閉じ込められると共に正孔がAl0.04 Ga0.96 N層内に閉じ込められる、いわゆるタイプII量子井戸構造(タイプII量子井戸活性層)となる。
ここでタイプII量子井戸活性層を構成するInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅について図2を参照しながら説明する。以下の説明ではInAlGaN 4元混晶がGaNに格子整合するように形成される場合について考える。図2に示す通り、一般式がInx Aly Ga1-x-y N(0≦x≦1, 0≦y≦1)で表記される化合物からなるいわゆる窒化物化合物半導体においてはInNの0.77eVからAlNの6.2eVまでの広い範囲で禁制帯幅を変化させることができ、いわゆるボーイングパラメータにもよるが、GaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶においては禁制帯幅が3.4eVから5eV程度までの広い範囲で変化できると考えられる。このInx Aly Ga1-x-y N 4元混晶の格子定数は直線内挿で与えられると仮定し、以下に示す[数1]
Figure 2006332611
で与えられる。ここで、aInN 、aAlN 及びaGaN はそれぞれInN、AlN及びGaNの格子定数であり、具体的にはaInN =0.3548nm、aAlN =0.3112nm、aGaN =0.3189nmである。Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶の格子定数がGaNの格子定数0.3189nmに等しいとした場合には、Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶のx値及びy値は、以下に示す[数2]
Figure 2006332611
の関係となる。またInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅については、以下に示す[数3]
Figure 2006332611
で与えられるとされ、c及びc'はいわゆるボーイングパラメータである。図3は本件発明者らが実際にGaN上に様々な組成のInx Aly Ga1-x-y N 4元混晶を結晶成長させ、各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶におけるy/x値を各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶中の結晶歪み量毎に分類してプロットした図である。InAlGaN 4元混晶の組成はEPMA(Electron Probe Micro-Analysis)法により測定し、InAlGaN 4元混晶中の結晶歪み量はX線回折パターン及び逆格子マッピングによりGaNとInAlGaN 4元混晶との格子定数のずれを評価することで算出した。この図より結晶歪み量が0に近いInx Aly Ga1-x-y N 4元混晶の組成は、Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶のx値及びy値が[数2]で表される関係よりもむしろ、以下に示す[数4]
Figure 2006332611
の関係を満たす組成に近いことが判明した。この[数4]条件に近いGaNと格子整合する組成のIn0.09 Al0.33 Ga0.58 Nにおいて、同層の禁制帯幅がカソードルミネッセンスの評価結果等より3.46eVと判明した。この結果より[数3]においてc=c'=2.6eVと求められる。このIn組成及びAl組成を増加させても禁制帯幅があまり大きくならないことが予想される。このボーイングパラメータを用い、GaNに格子整合する格子整合条件を満たしながらIn組成及びAl組成を増加させた場合のInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅のIn組成依存性を図4に示す。図4では本実施形態において用いたIn0.07 Al0.33 Ga0.6 Nの禁制帯幅と同じ禁制帯幅を有するAlGaN 3元混晶としてAl0.04 Ga0.96 Nの禁制帯幅も図示してある。
今回タイプII量子井戸活性層を構成する半導体層として用いたInAlGaN層及びAlGaN層、並びにGaN層について、金属の種類を変えて各半導体層上でのショットキー電極のバリア高さを評価し、各金属の仕事関数と各半導体層上でのバリア高さφB との関係をまとめたものが図5である。図5では、Mo、Ti、Cu及びPdの4種類の金属を用いて各半導体層上でのショットキー電極のバリア高さを測定した結果について示してある。金属の仕事関数の増加に伴い、GaN層、AlGaN層及びInAlGaN層上でのバリア高さは何れも増加しているが、GaN層及びAlGaN層上に比べInAlGaN層上ではバリア高さが小さくなっている。バリア高さφB は金属の仕事関数をφm 、半導体層の電子親和力をχs とした場合にφm −χs で与えられるから、バリア高さが小さいということはInAlGaN層の電子親和力が大きいことを意味している。
窒化物化合物半導体は一般に表面がC面((0001)面)を有するようにエピタキシャル成長され、同面にて分極が非常に大きい材料である。分極には、材料の弾性定数により決定される自発分極と、材料中の結晶歪みが原因で生じるピエゾ分極とがあり、全体の分極は上記2つの和により求められる。GaN上にGaNと格子整合するように形成されるInAlGaN 4元混晶においては自発分極のみが発生する。一方でGaN上に形成されるAlGaNではGaNとAlGaNとの格子定数が異なるために結晶歪みがAlGaN中に生じ、自発分極とピエゾ分極とが発生する。ここでO.Ambacherらの論文(O.Ambacher et al.,J.Appl.Phys 85(1999)3222)に示されている通り、分極は弾性定数及び結晶歪みを用いて計算できる。この計算に基づいて、GaNに格子整合する格子整合条件(上述の通りAl組成はIn組成の4.662倍)を満たしながらIn組成及びAl組成を増加させた場合のInAlGaN 4元混晶の分極のIn組成依存性を示したものが図6である。この図6においてIn0.07 Al0.33 Ga0.6 Nの禁制帯幅と同じ禁制帯幅を有するAl0.04 Ga0.96 Nの分極も図示してある。
ここで本実施形態において用いられるIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層104のバンドダイヤグラムを図7に示す。多重量子井戸活性層104では、前述の通り、InAlGaN層にてAlGaN層よりも電子親和力が大きく、かつInAlGaN層とAlGaN層との禁制帯幅が等しいこと、及びInAlGaN層にてAlGaN層よりも分極が大きいことを考慮すれば、内部電界が活性層内に生じ、かついわゆるタイプII量子井戸構造となることが理解できる。以上の通り、電子はInAlGaN層内に蓄積されると共に正孔はAlGaN層内に蓄積されており、InAlGaN/AlGaN多層構造を有する活性層からの発光は、InAlGaN層及びAlGaN層の禁制帯幅のエネルギーよりも小さなエネルギーを有する発光、すなわち長波長発光である。ここで、上記活性層では、例えば伝導帯でのバンドオフセット、いわゆるΔEcが0.3eV程度であると仮定すると、InAlGaN層及びAlGaN層の禁制帯幅3.46eVに対し、2.86eV(434nmに相当)以下の発光が可能である。
従って、本実施形態では、GaN層とInAlGaN層との格子整合を図りながら、タイプII量子井戸構造となるようにInAlGaN層及びAlGaN層の組成を設定するため、より少ないIn組成でかつ格子不整合が少ないエピタキシャル成長条件にて活性層を形成できるので、より長波長の発光を活性層の結晶性を劣化させることなく実現できる。従って、より長波長の発光を高効率にて実現することが可能となる。
なお、本実施形態では、In0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層104を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばGaN上にInAlGaN 4元混晶及びInGaNを周期的に形成したInAlGaN/InGaN多重量子井戸活性層を用いた場合についても、InAlGaN 4元混晶及びInGaNの組成を設定することによりタイプII量子井戸構造を実現できる。この場合はより長波長の発光が可能となる。
また、本実施形態では、InAlGaN/AlGaN多重量子井戸活性層104内に生じる内部電界を緩和する目的で、InAlGaN又はAlGaNに例えばSiなどの不純物を添加し、不純物が添加されたInAlGaN又はAlGaNが導電性を供するように形成しても良い。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図8及び図9を参照しながら説明する。図8は本発明の第2の実施形態における窒化物半導体発光素子の構造を示す断面図である。図9は本発明の第2の実施形態における窒化物半導体発光素子の活性層部分のバンドダイヤグラムを示す構成図である。図8において、201はR面サファイア基板、202はn型GaN層、203はn型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層、204はIn0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層、205はp型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層、206はTi/Al/Ni/Au電極、207はNi/Au透明電極、208はAu電極である。
本実施形態では表面がR面((1-102)面)のサファイア基板上に、表面がa面((11-20)面)の窒化物半導体層がエピタキシャル成長されている。a面とは面内にIII族原子とN原子とが同数混在するいわゆる無極性面であり、分極が面方向に生じない。
この第2の実施形態に係る窒化物半導体発光素子では、第1の実施形態に係る窒化物半導体発光素子と比べ無極性面上に活性層が形成されている点が異なっており、図9に示す通り、InAlGaN/AlGaN多層構造を有する活性層内に内部電界が生じず、電子がInAlGaN層内で均一に分布すると共に正孔がAlGaN層内で均一に分布でき、より高効率の発光が可能となる。
従って、本実施形態では、第1の実施形態と同様、より少ないIn組成でかつ格子不整合が少ないエピタキシャル成長条件にて活性層を形成できるので、より長波長の発光を活性層の結晶性を劣化させることなく実現できる。さらには、活性層内に内部電界が生じないため、電子と正孔との空間的な距離を縮めることができるので、より長波長の発光を高効率にて実現することが可能となる。
なお、上記第1及び第2の実施形態では基板としてC面又はR面サファイア基板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、SiC、GaN又はSiなどのいかなる基板を用いても良く、またいかなる面方位の基板を用いても良く、例えば(0001)面等の代表面からオフアングルの付いた面方位であっても良い。
また、上記第1及び第2の実施形態ではエピタキシャル成長層の結晶成長方法としてMOCVD法を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)法又はハイドライド気相成長(Hydride Vapor Phase Epitaxy:HVPE)法を用いても良い。
また、上記第1及び第2の実施形態においては窒化物半導体発光素子について説明したが、本発明は窒化物半導体発光素子に限らず、第1又は第2の実施形態に示す活性層の層構造と同様な層構造を有する受光層を用いた窒化物半導体受光素子についても本発明と同様な効果が得られる。すなわち、本発明が適用された窒化物半導体受光素子について、紫外領域又は青紫色領域の波長領域に限らず、それよりも長波長側の波長領域においても受光効率を向上させることができる。
本発明に係る窒化物半導体素子は、可視域の発光ダイオード及び半導体レーザなどの窒化物半導体発光素子又は可視域の窒化物半導体受光素子に適用でき、非常に有用である。
本発明の第1の実施形態における窒化物半導体発光素子の構造を示す断面図である。 本発明におけるGaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅、及び窒化物半導体における格子定数と禁制帯幅との関係を示す構成図である。 本件発明者らが実際にGaN上に様々な組成のInx Aly Ga1-x-y N 4元混晶を結晶成長させ、各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶におけるy/x値を各Inx Aly Ga1-x-y N 4元混晶中の結晶歪み量毎に分類してプロットした図である。 本発明におけるGaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶の禁制帯幅のIn組成依存性を示す構成図である。 本発明におけるGaN、AlGaN及びGaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶の各々上でのショットキー電極のバリア高さとショットキー金属の仕事関数との関係を示す構成図である。 本発明におけるGaNに格子整合するInAlGaN 4元混晶の分極のIn組成依存性を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態における窒化物半導体発光素子の活性層部分のバンドダイヤグラムを示す構成図である。 本発明の第2の実施形態における窒化物半導体発光素子の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における窒化物半導体発光素子の活性層部分のバンドダイヤグラムを示す構成図である。 従来例における発光ダイオードの構造を示す断面図である。 従来例における発光ダイオードの活性層部分のバンドダイヤグラムを示す構成図である。
符号の説明
101 C面サファイア基板
102 n型GaN層
103 n型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層
104 In0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層
105 p型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層
106 Ti/Al/Ni/Au電極
107 Ni/Au透明電極
108 Au電極
201 R面サファイア基板
202 n型GaN層
203 n型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層
204 In0.07 Al0.33 Ga0.6 N/Al0.04 Ga0.96 N多重量子井戸活性層
205 p型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層
206 Ti/Al/Ni/Au電極
207 Ni/Au透明電極
208 Au電極
301 C面サファイア基板
302 n型GaN層
303 n型AlGaNクラッド層
304 InGaN/GaN多重量子井戸活性層
305 p型AlGaNクラッド層
306 Ti/Al電極
307 Ni/Au透明電極
308 Au電極

Claims (16)

  1. 第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層の組成とは異なる組成を有する第2の窒化物半導体層とが周期的に積層されてなる活性層を備え、
    前記第1の窒化物半導体層の伝導帯下端エネルギーが、前記第2の窒化物半導体層の伝導帯下端エネルギーよりも低く、かつ
    前記第1の窒化物半導体層の価電子帯上端エネルギーが、前記第2の窒化物半導体層の価電子帯上端エネルギーよりも低いことを特徴とする窒化物半導体素子。
  2. 前記第1の窒化物半導体層の禁制帯幅と前記第2の窒化物半導体層の禁制帯幅とは等しいことを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  3. 前記活性層は、基板上に形成された下地層上方に形成されており、
    前記第1の窒化物半導体層又は前記第2の窒化物半導体層が、前記下地層に格子整合するように形成されていることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  4. 前記第1の窒化物半導体層の分極が前記第2の窒化物半導体層の分極と異なることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  5. 前記第1の窒化物半導体層は、一般式がInx Aly Ga1-x-y N(0<x<1, 0<y<1)で表される化合物からなる4元混晶層により形成されていることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  6. 前記4元混晶層の組成は、前記4元混晶層がGaN層に格子整合する組成であることを特徴とする、請求項5記載の窒化物半導体素子。
  7. y/x値が3.5以上であってかつ3.7以下の範囲を満たしていることを特徴とする、請求項6記載の窒化物半導体素子。
  8. 前記第1の窒化物半導体層の格子定数と前記第2の窒化物半導体層の格子定数とは異なることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  9. 前記第2の窒化物半導体層は、一般式がAlx Ga1-x N(0≦x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層若しくは3元混晶層、又は一般式がInx Ga1-x N(0<x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層若しくは3元混晶層により形成されていることを特徴とする、請求項8記載の窒化物半導体素子。
  10. 前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層は、窒素原子とIII族原子とを同数含む無極性面上に積層されていることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  11. 前記基板は、サファイア、SiC、又は一般式がInx Aly Ga1-x-y N (0≦x≦1, 0≦y≦1)で表される化合物からなり、かつ
    前記下地層はGaNからなることを特徴とする、請求項3記載の窒化物半導体素子。
  12. 前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層の表面は(0001)面であることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  13. 前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層の表面は、(11-20)面又は(1-100)面であることを特徴とする、請求項10記載の窒化物半導体素子。
  14. 前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層の表面は(11-20)面であり、かつ
    前記第1の窒化物半導体層及び前記第2の窒化物半導体層は、表面が(1-102)面のサファイア基板上方に形成されていることを特徴とする、請求項10記載の窒化物半導体素子。
  15. 発光を供する前記活性層における最大の屈折率を有する部分の屈折率よりも小さい屈折率を有するクラッド層が、前記活性層の上方及び下方に形成されていることを特徴とする、請求項1記載の窒化物半導体素子。
  16. 前記クラッド層は、一般式がAlx Ga1-x N(0<x≦1)で表される化合物からなる2元混晶層又は3元混晶層により形成されていることを特徴とする、請求項15記載の窒化物半導体素子。
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