JP2006330234A - プラスチック光ファイバテープ心線の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プラスチック光ファイバテープ心線を歩留まり良く製造できる製造方法及び製造装置の提供。
【解決手段】 複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べ、その外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布し、該樹脂液を硬化させて前記複数本の光ファイバを一括被覆してテープ心線を製造する方法において、前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うことを特徴とする製造方法。紫外線照射器16A,16B,16Cがそれぞれ間隔をおいて複数段に設けられ、ダイス15から導出された光ファイバを複数段の紫外線照射器に順次通過させながら紫外線硬化型樹脂液を段階的に硬化させる構成としたテープ心線の製造装置10。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べ、その外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布し、該樹脂液を硬化させて前記複数本の光ファイバを一括被覆してテープ心線を製造する方法において、前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うことを特徴とする製造方法。紫外線照射器16A,16B,16Cがそれぞれ間隔をおいて複数段に設けられ、ダイス15から導出された光ファイバを複数段の紫外線照射器に順次通過させながら紫外線硬化型樹脂液を段階的に硬化させる構成としたテープ心線の製造装置10。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数本のプラスチック光ファイバを一括被覆したプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法及び製造装置に関し、特に、テープ心線の製造歩留まりを向上させるための技術に関する。
一般に、プラスチック光ファイバは、汎用樹脂であるポリメチルメタアクリレート(以下、PMMAと記す。)からなるコアと、該コアを囲むフッ素系樹脂からなるクラッドとからなっている。プラスチック光ファイバは、石英ガラス系光ファイバに比べて伝送損失が大きいが、曲げや振動に強いという特徴があるので、従来、鉄道車両や自動車内の光伝送用ファイバなどとして使用されている。近年、車内においてもマルチメディア化のニーズが高まっており、社内ネットワークやホームネットワークなど、様々な用途に使用されている。さらに、高機能化に伴い、車内ネットワークなどにおいても、複数本のプラスチック光ファイバを使用するケースが増えつつある。
このように、複数本のプラスチック光ファイバを使用する場合、複数本のプラスチック光ファイバを平行に一列に並べ、紫外線硬化型樹脂などの樹脂からなる一括被覆層によって被覆したプラスチック光ファイバテープ心線を用いることが望ましい。
しかしながら、プラスチック光ファイバの主成分であるPMMAは、そのガラス転移温度が100℃程度であるため、このプラスチック光ファイバを複数本並べて一括被覆し、テープ心線を作製することは困難であった。すなわち、プラスチック光ファイバの主成分であるPMMAのガラス転移温度が低いため、高温中で光ファイバの結束材を押し出して一括被覆層を形成する方法を用いることができない。また、紫外線硬化型の樹脂を光ファイバの結束材として用いた場合でも、樹脂の硬化反応熱により光ファイバ近傍の被覆樹脂温度が上昇し、テープ化中の光ファイバの溶断が生じ易くなり、歩留まり良くプラスチック光ファイバテープ心線を作製することができなかった。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、プラスチック光ファイバテープ心線を歩留まり良く製造できる製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べ、その外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布し、該樹脂液を硬化させて前記複数本のプラスチック光ファイバを一括被覆してプラスチック光ファイバテープ心線を製造する方法において、前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うことを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法において、前記プラスチック光ファイバの主成分がポリメチルメタアクリレートであることが好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法において、前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うとともに、紫外線照射の間に光ファイバを強制冷却することが好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法において、前記光ファイバを強制冷却する手段が送風冷却であることが好ましい。
また本発明は、複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べた状態でキャビティ内に導入しその外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布するダイスと、該ダイスから導出されたプラスチック光ファイバの外周に塗布された紫外線硬化樹脂液に紫外線を照射して該樹脂液を硬化させて一括被覆層を形成する紫外線照射器とを有するプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置において、前記紫外線照射器がそれぞれ間隔をおいて複数段に設けられ、前記ダイスから導出されたプラスチック光ファイバを前記複数段の紫外線照射器に順次通過させながら前記紫外線硬化型樹脂液を段階的に硬化させる構成としたことを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置を提供する。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置において、前記プラスチック光ファイバの主成分がポリメチルメタアクリレートであることが好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置において、前記複数段の紫外線照射器の間に光ファイバを冷却する強制冷却手段が設けられたことが好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置において、前記強制冷却手段が送風機であることが好ましい。
本発明によれば、複数本のプラスチック光ファイバを紫外線硬化型樹脂を用いてテープ化する際に、紫外線照射器を複数用いて、一回の紫外線照射量を少なくし、なおかつ紫外線照射器間の間隔を適当に設けることにより、プラスチック光ファイバをテープ心線化する工程中でプラスチック光ファイバの温度が上昇するのを防ぐことができ、このテープ心線化工程中でプラスチック光ファイバが溶断してしまう問題を解消することができる。これにより、プラスチック光ファイバテープ心線の製造歩留まりを向上できる。
また、複数の紫外線照射器間にプラスチック光ファイバの強制冷却手段を設けることにより、より有効にテープ心線化工程中のプラスチック光ファイバの温度を低下できる。これにより、テープ心線化工程を高速化でき、プラスチック光ファイバテープ心線の生産性を向上できる。
また、複数の紫外線照射器間にプラスチック光ファイバの強制冷却手段を設けることにより、より有効にテープ心線化工程中のプラスチック光ファイバの温度を低下できる。これにより、テープ心線化工程を高速化でき、プラスチック光ファイバテープ心線の生産性を向上できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明のプラスチック光ファイバテープ心線(以下、テープ心線と略記する。)の製造装置の第1実施形態を示す構成図である。
本実施形態の製造装置10は、複数本のプラスチック光ファイバ(以下、光ファイバと略記する。)12を供給する送り出し装置11と、この送り出し装置11から供給される複数本の光ファイバ12をそれぞれ平行に接した状態に整列させるローラ13と、整列された複数本の光ファイバ12をキャビティ内に導入しその外周に樹脂液タンク14から供給される紫外線硬化型樹脂液を塗布するダイス15と、該ダイス15から出された樹脂液塗布済みの光ファイバに複数回紫外線を照射して該樹脂液を硬化させて一括被覆層を形成するように光ファイバ流れ方向に沿って複数段に設けられた紫外線照射器16A,16B,16Cと、その樹脂液の硬化により得られたテープ心線20を巻き取る巻き取り装置17とを備えて構成されている。
図1は、本発明のプラスチック光ファイバテープ心線(以下、テープ心線と略記する。)の製造装置の第1実施形態を示す構成図である。
本実施形態の製造装置10は、複数本のプラスチック光ファイバ(以下、光ファイバと略記する。)12を供給する送り出し装置11と、この送り出し装置11から供給される複数本の光ファイバ12をそれぞれ平行に接した状態に整列させるローラ13と、整列された複数本の光ファイバ12をキャビティ内に導入しその外周に樹脂液タンク14から供給される紫外線硬化型樹脂液を塗布するダイス15と、該ダイス15から出された樹脂液塗布済みの光ファイバに複数回紫外線を照射して該樹脂液を硬化させて一括被覆層を形成するように光ファイバ流れ方向に沿って複数段に設けられた紫外線照射器16A,16B,16Cと、その樹脂液の硬化により得られたテープ心線20を巻き取る巻き取り装置17とを備えて構成されている。
前記光ファイバ12の送り出し装置11は、複数のボビンに巻かれた光ファイバ12を送り出すことができればよく、従来公知の同種装置を用いることができる。なお、図示していないが、この送り出し装置11は、各々の光ファイバ12にかかる張力を独立して調製できる機構を有している。
この光ファイバ12は、透明性に優れた合成樹脂、例えば、PMMAからなるコアと、該コアの外周を囲むフッ素系樹脂からなるクラッド層とから構成されている。この光ファイバ12の外径は特に制限されない。
前記光ファイバ整列用のローラ13やダイス15は、従来公知の機器、例えば、石英系光ファイバテープ心線の製造において用いられるローラ13やダイス15を用いることができる。これらの機器は、必要に応じプラスチック光ファイバ用に適宜修正して用いることができる。
テープ心線20の製造に用いる紫外線硬化型樹脂としては、従来より石英系光ファイバテープ心線の一括被覆層の形成等に用いられている各種の紫外線硬化型樹脂の中から1種又は2種以上を適宜選択して用いることができ、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂などが挙げられる。この樹脂は、未硬化の樹脂液として樹脂液タンク14内に収容され、図示していない圧送機構によりダイス15に供給される。
前記紫外線照射器16A,16B,16Cは、ダイス15から出された樹脂液塗布済みの光ファイバに紫外線を照射する紫外線ランプを備えている。本例示では、ダイス15の出口側に光ファイバ流れ方向に沿って3つの紫外線照射器16A,16B,16Cが適当な間隔をおいて設けられている。
前記巻き取り装置17は、製造されたテープ心線20を所望の長さ巻き取るためのリールやボビン及び適当な張力でテープ心線20を巻き取るための駆動手段等を備えている。なお、巻き取り装置17には、必要に応じてテープ心線20を冷却するための空冷手段や巻き取り長さの計測器等を設けることもできる。
次に、前述したように構成された製造装置10を用い、本発明のテープ心線の製造方法によってテープ心線を製造する場合を説明する。
まず、複数本の光ファイバ12を送り出し装置11内のリールにそれぞれセットし、それぞれの先端部をローラ13に通して整列させ、ダイス15のキャビティ内に挿入し、さらに複数段の紫外線照射器16A,16B,16Cを通して巻き取り装置17に巻き付けておく。さらに、樹脂液タンク14内に未硬化の紫外線硬化型樹脂液を入れ、ダイス15内に供給可能としておく。さらに、複数段の紫外線照射器16A,16B,16Cの紫外線ランプを点灯する。このとき、各段の紫外線照射器16A,16B,16Cは、紫外線硬化型樹脂液を硬化させるために必要な一定量の紫外線照射量よりも少ない紫外線照射量、例えば、前記一定量の紫外線照射量の1/3〜1/2程度の照射量で紫外線を照射するように出力を制御しておく。
まず、複数本の光ファイバ12を送り出し装置11内のリールにそれぞれセットし、それぞれの先端部をローラ13に通して整列させ、ダイス15のキャビティ内に挿入し、さらに複数段の紫外線照射器16A,16B,16Cを通して巻き取り装置17に巻き付けておく。さらに、樹脂液タンク14内に未硬化の紫外線硬化型樹脂液を入れ、ダイス15内に供給可能としておく。さらに、複数段の紫外線照射器16A,16B,16Cの紫外線ランプを点灯する。このとき、各段の紫外線照射器16A,16B,16Cは、紫外線硬化型樹脂液を硬化させるために必要な一定量の紫外線照射量よりも少ない紫外線照射量、例えば、前記一定量の紫外線照射量の1/3〜1/2程度の照射量で紫外線を照射するように出力を制御しておく。
次に、送り出し装置11による複数本の光ファイバ12の送り出し動作、紫外線硬化型樹脂液のダイス15への供給及び巻き取り装置17の巻き取り動作をそれぞれ開始する。送り出し装置11から出た複数本の光ファイバ12は、ローラ13で整列され、ダイス15のキャビティ内に挿入される。ダイス15を通過する際に、整列された光ファイバの外周に紫外線硬化型樹脂液が塗布される。ダイス15を出た樹脂液塗布済みの光ファイバは、それぞれ間隔をおいて配置された複数段の紫外線照射器16A,16B,16Cを順次通過する間に、紫外線が照射され、紫外線硬化型樹脂液が硬化する。
紫外線硬化型樹脂液を硬化させるためには、樹脂ごとに決まったある一定量の紫外線を照射する必要がある。また、紫外線硬化型樹脂液を硬化させる際には、硬化反応熱が生じる。1回の紫外線照射により樹脂液を硬化させると、その硬化反応熱により光ファイバ12が溶断されてしまう場合がある。一方、本実施形態のように、紫外線照射器16A,16B,16Cを多段に配置すれば、各段での紫外線照射量を制限でき、さらに各紫外線照射器16A,16B,16Cの間に適当な間隔があるため、硬化反応熱の発生が抑えられるとともに、光ファイバ12の移動中の放冷が可能となる。
樹脂液塗布済みの光ファイバに対し、各段の紫外線照射器16A,16B,16Cにおいて、紫外線硬化型樹脂液を硬化させるために必要な一定量の紫外線照射量よりも少ない紫外線照射量、例えば、前記一定量の紫外線照射量の1/3〜1/2程度の照射量で紫外線を照射する場合、1段目の紫外線照射器16Aにおいて樹脂液塗布済みの光ファイバに紫外線を照射すると、光ファイバ12外周に塗布された樹脂液の一部が硬化反応を生じ、その発熱は低く抑えられる。一段目の紫外線照射器16Aを出た樹脂液塗布済みの光ファイバが2段目の紫外線照射器16Bに入るまでの移動中、樹脂液塗布済みの光ファイバは放冷され、十分に冷却された状態で2段目の紫外線照射器16Bに入り、ここで再び紫外線照射を行う。この2段目の紫外線照射器16Bも、前記一定量の紫外線照射量よりも少ない紫外線照射量に設定してあるため、残りの紫外線硬化型樹脂液の一部が硬化し、再び硬化反応熱が発生するが、その発熱も低く抑えられる。その後、前記と同様に移動途中で樹脂液塗布済みの光ファイバが冷却され、3段目の紫外線照射器16Cに入って残部の未硬化樹脂を硬化させるために紫外線照射を行う。なお、各段の紫外線照射器16A,16B,16Cの紫外線照射量はトータルで前記一定量の紫外線照射量に達していれば良く、それぞれ同じである必要はない。例えば、1段目、又は1段目と2段目は低い照射量とし、3段目を高い照射量とするなど、硬化反応熱による光ファイバの昇温状況に応じて適宜変更可能である。
最終段(本例示では3段目)の紫外線照射器16Cから出た段階で、複数本の光ファイバ12の外周には、紫外線硬化型樹脂液が硬化して形成された一括被覆層21が形成され、この一括被覆層21によって複数本の光ファイバ12が包囲されたテープ心線20となる。 一括被覆層21が形成されたテープ心線20は、巻き取り装置17により巻き取られる。
図3は、本発明によって製造されるテープ心線20の一例を示す断面図である。図3は、4本の光ファイバ12がそれぞれ平行に密接状態に並べられ、それらが紫外線硬化型樹脂からなる一括被覆層21で被覆され、テープ状に構成されたプラスチック光ファイバ4心テープ心線を例示している。テープ心線中の光ファイバ12の本数は本例示に限定されず、複数本であればよい。
本実施形態によれば、複数本の光ファイバ12を紫外線硬化型樹脂を用いてテープ化する際に、紫外線照射器16A,16B,16Cを複数段に配置し、一回の紫外線照射量を少なくし、なおかつそれぞれの紫外線照射器16A,16B,16Cの間隔を適当に設けることにより、光ファイバ12をテープ心線化する工程中で、紫外線硬化型樹脂液の硬化反応により生じる熱によって光ファイバ12の温度が過度に上昇するのを防ぐことができ、このテープ心線化工程中で光ファイバ12が溶断してしまう問題を解消することができる。これにより、テープ心線20の製造歩留まりを向上することができる。
図2は、本発明のテープ心線の製造装置の第2実施形態を示す構成図であり、本実施形態の製造装置は、前述した第1実施形態の製造装置10と同様の構成要素を備え、さらにそれぞれの紫外線照射器16A,16B,16Cの間にテープ冷却用の送風機18の送風ノズル19A,19Bを取り付けた構成になっている。
前記送風機18は、冷却用空気をそれぞれの紫外線照射器16A,16B,16Cの間に配置した送風ノズル19A,19Bに送り、これらの送風ノズル19A,19Bから、1段目及び2段目の紫外線照射器16A,16Bから出たテープ(樹脂液塗布済みの光ファイバ)に吹き付け、このテープを強制空冷できるように構成されている。
本実施形態によれば、複数の紫外線照射器16A,16B,16Cの間にテープ冷却用の送風機18を設けることにより、より有効にテープ心線化工程中の光ファイバ12の温度を低下できる。これにより、テープ心線化工程を高速化でき、テープ心線20の生産性を向上できる。
なお、前述した各実施形態及び後述する実施例の記載は本発明の単なる例示に過ぎず、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、種々の変更や修正が可能である。
例えば、前述した例示では紫外線照射器を3段使用したが、3段に限定されない。各段での紫外線照射量を小さくした分だけ紫外線照射器の数量を増やせば、送風機などの強制冷却手段を用いなくとも、光ファイバの温度上昇を抑えることも可能である。
また、光ファイバの強制冷却手段も、光ファイバを冷却できるものであれば、送風機に限定されない。
例えば、前述した例示では紫外線照射器を3段使用したが、3段に限定されない。各段での紫外線照射量を小さくした分だけ紫外線照射器の数量を増やせば、送風機などの強制冷却手段を用いなくとも、光ファイバの温度上昇を抑えることも可能である。
また、光ファイバの強制冷却手段も、光ファイバを冷却できるものであれば、送風機に限定されない。
[実施例1]
図1に示した製造装置を用い、図3に示す構造のテープ心線を製造した。光ファイバとして、PMMAからなるコアとそれを囲むフッ素樹脂からなる薄いクラッド層とからなる外径250μmの光ファイバを4本用いた。使用した紫外線硬化型樹脂液は、硬化のために5mJ/cm2の紫外線照射量が必要である。1段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2、2段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2、3段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2の紫外線照射量になるように紫外線ランプの出力を調整し、テープ化工程を行ったところ、いずれの紫外線照射器の中においても光ファイバの最高温度が80℃以下に抑えられた。このときテープ化の線速は30m/秒、隣り合う紫外線照射器同士間の間隔は50cmであった。光ファイバの温度が80℃までに抑えられたことで、光ファイバの溶断を生じることなく光ファイバをテープ化することができた。
図1に示した製造装置を用い、図3に示す構造のテープ心線を製造した。光ファイバとして、PMMAからなるコアとそれを囲むフッ素樹脂からなる薄いクラッド層とからなる外径250μmの光ファイバを4本用いた。使用した紫外線硬化型樹脂液は、硬化のために5mJ/cm2の紫外線照射量が必要である。1段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2、2段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2、3段目の紫外線照射器内で2mJ/cm2の紫外線照射量になるように紫外線ランプの出力を調整し、テープ化工程を行ったところ、いずれの紫外線照射器の中においても光ファイバの最高温度が80℃以下に抑えられた。このときテープ化の線速は30m/秒、隣り合う紫外線照射器同士間の間隔は50cmであった。光ファイバの温度が80℃までに抑えられたことで、光ファイバの溶断を生じることなく光ファイバをテープ化することができた。
[実施例2]
図2に示すように、紫外線照射器の間に送風機からの送風ノズルを配置し、テープを強制空冷できるようにし、テープ化の線速を速めてテープ心線を製造した。
前記実施例1の製造条件において、送風機が無かった場合は、線速60m/秒でテープ化した際に、光ファイバの温度が95℃を上回り、光ファイバの溶断が生じるようになった。これは、光ファイバ(テープ)の線速が速いために、光ファイバ(テープ)が十分冷却される前に次の紫外線照射器に光ファイバが導入されるからである。
そこで、次段の紫外線照射器に光ファイバ(テープ)が導入される前に、送風機から冷却用の空気を吹き付け、テープを強制冷却することにより、線速60m/秒でも光ファイバの温度を各段で80℃以下に抑えることができ、歩留まり良くテープ心線を作製できるようになった。
図2に示すように、紫外線照射器の間に送風機からの送風ノズルを配置し、テープを強制空冷できるようにし、テープ化の線速を速めてテープ心線を製造した。
前記実施例1の製造条件において、送風機が無かった場合は、線速60m/秒でテープ化した際に、光ファイバの温度が95℃を上回り、光ファイバの溶断が生じるようになった。これは、光ファイバ(テープ)の線速が速いために、光ファイバ(テープ)が十分冷却される前に次の紫外線照射器に光ファイバが導入されるからである。
そこで、次段の紫外線照射器に光ファイバ(テープ)が導入される前に、送風機から冷却用の空気を吹き付け、テープを強制冷却することにより、線速60m/秒でも光ファイバの温度を各段で80℃以下に抑えることができ、歩留まり良くテープ心線を作製できるようになった。
10…製造装置、11…送り出し装置、12…光ファイバ(プラスチック光ファイバ)、13…ローラ、14…樹脂液タンク、15…ダイス、16A,16B,16C…紫外線照射器、17…巻き取り装置、18…送風機(強制冷却手段)、19A,19B…送風ノズル、20…テープ心線(プラスチック光ファイバテープ心線)、21…一括被覆層。
Claims (8)
- 複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べ、その外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布し、該樹脂液を硬化させて前記複数本のプラスチック光ファイバを一括被覆してプラスチック光ファイバテープ心線を製造する方法において、前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うことを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。
- 前記プラスチック光ファイバの主成分がポリメチルメタアクリレートである請求項1に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。
- 前記樹脂液に紫外線を照射して硬化させる際に、紫外線照射を複数回に分けて行うとともに、紫外線照射の間に光ファイバを強制冷却することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。
- 前記光ファイバを強制冷却する手段が送風冷却であることを特徴とする請求項3に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造方法。
- 複数本のプラスチック光ファイバを平行に並べた状態でキャビティ内に導入しその外周に紫外線硬化型樹脂液を塗布するダイスと、該ダイスから導出されたプラスチック光ファイバの外周に塗布された紫外線硬化樹脂液に紫外線を照射して該樹脂液を硬化させて一括被覆層を形成する紫外線照射器とを有するプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置において、前記紫外線照射器がそれぞれ間隔をおいて複数段に設けられ、前記ダイスから導出されたプラスチック光ファイバを前記複数段の紫外線照射器に順次通過させながら前記紫外線硬化型樹脂液を段階的に硬化させる構成としたことを特徴とするプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置。
- 前記プラスチック光ファイバの主成分がポリメチルメタアクリレートである請求項5に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置。
- 前記複数段の紫外線照射器の間に光ファイバを冷却する強制冷却手段が設けられたことを特徴とする請求項5又は6に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置。
- 前記強制冷却手段が送風機であることを特徴とする請求項7に記載のプラスチック光ファイバテープ心線の製造装置。
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JP2005152051A JP2006330234A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | プラスチック光ファイバテープ心線の製造方法及び製造装置 |
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Cited By (2)
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WO2018124370A1 (ko) * | 2016-12-29 | 2018-07-05 | 주식회사 영우 | 자외선 경화 반응열의 제어를 위한 점착 테이프의 제조방법 및 점착 테이프 |
WO2018124371A1 (ko) * | 2016-12-29 | 2018-07-05 | 주식회사 영우 | 경화수축율이 작은 자외선 경화형 점착 조성물을 포함하는 점착 테이프 및 이의 제조방법 |
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2005
- 2005-05-25 JP JP2005152051A patent/JP2006330234A/ja not_active Withdrawn
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