JP3174537B2 - 難燃性光ファイバ心線の製造方法 - Google Patents
難燃性光ファイバ心線の製造方法Info
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Description
材料により形成される難燃性光ファイバ心線の製造方法
に関する。
般に、図4に示すような製造装置により行われている。
ここで、図4において、22はヒータ21を有する線引
炉、23は一次被覆材のコーティングを行うダイス、2
4は光ファイバ素線3を所定の走行速度で引き取る引取
りキャプスタン、25は光ファイバ素線3を巻き取る巻
き取りボビン、26は二次被覆を押出し被覆する押出し
成形機、27は温水槽、28は冷水槽である。そして、
このような製造装置においては、光ファイバ母材1の先
端部を線引炉22内で加熱することにより、上記光ファ
イバ母材1から裸光ファイバ2に線引し、この裸光ファ
イバ2を溶融状態の一次被覆材が充満したダイス23内
に通すことにより裸光ファイバ2に対し一次被覆を形成
し、この一次被覆を熱硬化もしくは紫外線硬化により硬
化させて光ファイバ素線3を形成し、この光ファイバ素
線3を巻き取りボビン25に一旦巻き取る。そして、次
に、巻き取りボビン25の光ファイバ素線3を走行させ
ながら溶融状態の二次被覆材が供給された押出し成形機
26内に通すことにより二次被覆を押出し被覆し、この
押出し被覆された光ファイバ心線4を温水槽27及び冷
水槽28に通すことにより冷却硬化させて光ファイバ心
線4を得るようにしている。
覆の後、空気中にあまり長く晒しておくと図3に一点鎖
線で示すにように二次被覆12の形状が真円から重力の
作用により垂れて楕円形状に変化してしまうことにな
る。このため、これを防ぐ上で、押出し成形機26から
抜け出た押出し被覆直後の光ファイバ心線4を早期に温
水槽27の中に入れて空気と触れる時間をできるだけ短
くなるようにしている。例えば、60m/分の走行速度
で走行させる場合、0.1sec以下の時間で温水槽2
7に入るようにしている。
ファイバ心線を難燃化させるために、光ファイバ心線の
二次被覆12を難燃性樹脂組成物で形成した難燃性光フ
ァイバ心線も提案されている(例えば特開平5−157
950号公報参照)。このものでは、二次被覆12を形
成する二次被覆材として熱可塑性ポリエステルエラスト
マを主材料とした樹脂組成物を用いることにより光ファ
イバ心線に難燃性を付与するようにしている。さらに、
一次被覆を形成する一次被覆材として紫外線硬化型樹脂
を用い、上記難燃性樹脂組成物との密着性を高めるよう
にしている。
光ファイバ心線の製造方法においては、温水槽27の温
水は最高でも100℃にしかできず、押出し被覆樹脂温
度(例えば220〜240℃)との温度差が大きいた
め、急冷により二次被覆に歪みが生じることになる。こ
の場合、すでに硬化している一次被覆に対し押出し被覆
された二次被覆12が収縮して(図5の一点鎖線参照)
光ファイバ素線3の突き出しが生じ、光ファイバ心線の
先端面から光ファイバ素線3の端部が突き出した状態に
なる(図5の3a参照)。
は、一次被覆11として紫外線硬化型樹脂を用い、二次
被覆12の熱可塑性ポリエステルエラストマを主成分と
する樹脂組成物との密着性を高めるようにしているもの
の、一次被覆と二次被覆との各樹脂の組み合わせを選択
するだけでは上記の光ファイバ素線3の突き出しを十分
に低減させることはできない。
たものであり、その目的とするところは、ヒートサイク
ル試験においても、光ファイバ心線の端面からの光ファ
イバ素線の突き出し量を十分に低減させることができる
難燃性光ファイバ心線の製造方法を提供することにあ
る。
に、本発明は、難燃性二次被覆材の特性に鑑み押出し被
覆後に急冷することなく十分な自然冷却時間を設けるこ
と、押出し被覆を行う際に既に室温状態になった一次被
覆と、溶融状態の二次被覆材との温度差をできる限り小
さくすること、及び、両者を併用することを特徴とする
ものである。すなわち、請求項1記載の発明では、裸光
ファイバに対し一次被覆材により一次被覆を施して光フ
ァイバ素線を形成する工程と、この光ファイバ素線に対
し熱可塑性ポリエステルエラストマからなる二次被覆材
により二次被覆を施す工程とを備えた難燃性光ファイバ
心線の製造方法を前提として、上記二次被覆を施す工程
を、上記光ファイバ素線を走行させながら溶融状態の上
記二次被覆材を用いて押出し被覆することにより行う。
そして、この押出し被覆の直後の少なくとも略1秒間は
押出し被覆された二次被覆を室温雰囲気に晒して冷却さ
せるようにし、付加工程として、二次被覆に対し紫外線
の照射を行うようにする。
なくとも略1秒間は室温雰囲気の空気中に晒されるた
め、押出し被覆された二次被覆が十分に自然冷却され、
急冷する場合と比べ二次被覆の収縮が低減される。これ
に伴い、冷却による収縮の低減化が図られる上にヒート
サイクル試験により温度変化が交互に作用して上記残留
歪みが解放された場合であっても、それに伴う収縮量の
低減化が図られ、結果として二次被覆の収縮を十分に低
減して光ファイバ素線の突き出し量の十分な低減化が図
られる。また、二次被覆に対して紫外線を照射すること
によって、光ファイバ心線の二次被覆の表面が洗浄され
ると考えられ、この光ファイバ心線を用いて現実の配線
作業を行う場合に、ある位置で切断した切断端部をコネ
クタに装着する際に、その切断端部とコネクタ用フェル
ールとの接着強度の向上が図られる。
対し一次被覆材により一次被覆を施して光ファイバ素線
を形成する工程と、この光ファイバ素線に対し熱可塑性
ポリエステルエラストマからなる二次被覆材により二次
被覆を施す工程とを備えた難燃性光ファイバ心線の製造
方法を前提として、上記二次被覆を施す工程を、上記光
ファイバ素線を走行させながら溶融状態の上記二次被覆
材を用いて押出し被覆することにより行う。そして、こ
の押出し被覆の前に、上記光ファイバ素線を構成する一
次被覆が熱劣化を生じることになる温度を上限温度とし
て上記押出し被覆時の押出し被覆樹脂温度との相対温度
差がより小さくなるように設定された設定温度まで上記
一次被覆が昇温するように上記光ファイバ素線を加熱
し、付加工程として、二次被覆に対し紫外線の照射を行
うようにする。
被覆を室温状態のままで二次被覆の押出し被覆を行う場
合と比べ、一次被覆と二次被覆との境界面での温度差が
大幅に小さくなり、これにより、上記境界面での一次被
覆と二次被覆との間の密着度合いが増大し、一次被覆に
対する二次被覆の相対的な収縮が抑制されることにな
る。この結果、上記境界面における一次被覆と二次被覆
との接着強度か向上し、繰り返しの温度変化を受ける環
境下においても、二次被覆と一次被覆との間で収縮度合
いに差が生じても、二次被覆の収縮を抑制させることが
可能になる。これにより、光ファイバ素線の突き出し量
の十分な低減化が図られる。また、二次被覆に対して紫
外線を照射することによって、光ファイバ心線の二次被
覆の表面が洗浄されると考えられ、この光ファイバ心線
を用いて現実の配線作業を行う場合 に、ある位置で切断
した切断端部をコネクタに装着する際に、その切断端部
とコネクタ用フェルールとの接着強度の向上が図られ
る。
着度合いを最大限に増大させる上では押出し被覆する前
に一次被覆を押出し被覆樹脂温度と略同温度まで昇温さ
せることが好ましい。その一方、あまり高温まで一次被
覆を昇温させると、一次被覆を構成する樹脂が熱劣化し
てしまうおそれがある。従って、上記の設定温度として
は、押出し被覆樹脂温度との相対温度差がなるべく小さ
くなる温度であって、一次被覆が熱劣化する温度よりも
低い温度範囲でできる限り押出し樹脂温度に近い温度が
好ましい。
び請求項2の各特定事項を併用するものである。すなわ
ち、請求項3記載の発明では、裸光ファイバに対し一次
被覆材により一次被覆を施して光ファイバ素線を形成す
る工程と、この光ファイバ素線に対し熱可塑性ポリエス
テルエラストマからなる二次被覆材により二次被覆を施
す工程とを備えた難燃性光ファイバ心線の製造方法を前
提として、上記二次被覆を施す工程を、上記光ファイバ
素線を走行させながら溶融状態の上記二次被覆材を用い
て押出し被覆することにより行うようにする。そして、
この押出し被覆の前に、上記光ファイバ素線を構成する
一次被覆が熱劣化を生じることになる温度を上限温度と
して上記押出し被覆時の押出し被覆樹脂温度との相対温
度差がより小さくなるように設定された設定温度まで上
記一次被覆が昇温するように上記光ファイバ素線を加熱
する一方、上記押出し被覆の直後の少なくとも略1秒間
は押出し被覆された二次被覆を室温雰囲気に晒して冷却
させるようにし、付加工程として、二次被覆に対し紫外
線の照射を行うようにする。
押出し被覆樹脂温度により近い温度まで昇温された一次
被覆に対し押出し被覆が行われることになるため、上記
の如く一次被覆と二次被覆との密着度合いが増大する上
に、押出し被覆直後に十分な自然冷却時間が与えられる
ため、急冷に基づく二次被覆の収縮が防止されることに
なる。これにより、請求項1または請求項2の場合と比
べ、より一層十分な突き出し量の低減化が図られること
になる。また、二次被覆に対して紫外線を照射すること
によって、光ファイバ心線の二次被覆の表面が洗浄され
ると考えられ、この光ファイバ心線を用いて現実の配線
作業を行う場合に、ある位置で切断した切断端部をコネ
クタに装着する際に、その切断端部とコネクタ用フェル
ールとの接着強度の向上が図られる。
基いて説明する。
ファイバ心線を製造するための製造装置を示し、同図中
29は温水槽27及び冷水槽28による冷却後に光ファ
イバ心線4に付着した水滴を吹き飛ばすためのエアーブ
ロー、31は押出し成形機26の手前位置に配設された
加熱炉、32は光ファイバ心線4の外周面に対し紫外線
を照射する紫外線照射器である。なお、図4において説
明した製造装置と同じ構成要素については、同一の符号
を付してその詳細な説明を省略する。
る製造方法について説明する。
ら光ファイバ素線3を製造し、巻き取りボビン25に一
旦巻き取るまでの光ファイバ素線製造工程P1 と、巻き
取りボビン25に巻き取られた光ファイバ素線3に対し
二次被覆を施して光ファイバ心線4を製造する光ファイ
バ心線製造工程P2 と、製造された光ファイバ心線4に
対し紫外線を照射する付加工程として紫外線照射工程P
3 とからなる。
は、光ファイバ母材1からコア及びクラッドからなる細
径化(例えば0.125mm径)された裸光ファイバ2
を線引する線引処理P11と、線引処理された裸光ファイ
バ2に対しコーティングすることにより一次被覆11
(図2参照)を施して光ファイバ素線3を製造する一次
被覆処理P12とを行う。上記線引処理P11では、光ファ
イバ母材1の先端を線引炉22のヒータ21により加熱
しながら光ファイバ母材1から裸光ファイバ2を線引
し、次に、上記一次被覆処理P12において、その裸光フ
ァイバ2を溶融状態の紫外線硬化型樹脂が充満されたダ
イス23に通すことにより、裸光ファイバ2の外表面に
一次被覆11をコーティングし、この一次被覆11を図
示省略の紫外線照射器により紫外線を照射して硬化させ
ることにより所定径(例えば0.25mm径)の光ファ
イバ素線3とし、この光ファイバ素線3を巻き取りボビ
ン25に巻き取る。この際、裸光ファイバ2及び光ファ
イバ素線3が引取りキャプスタン24により所定の走行
速度で走行するように制御されて所定の一定径の裸光フ
ァイバ2及び光ファイバ素線3が製造され、これによ
り、裸光ファイバ2の周囲が一次被覆11により同軸に
被覆された光ファイバ素線3(図2参照)が製造され
る。
おいては、上記の巻き取りボビン25を心線製造ライン
に移し、この巻き取りボビン25の光ファイバ素線3を
図示省略のキャプスタンにより所定の走行速度により走
行させながら、加熱炉31による光ファイバ素線3の一
次被覆11に対する加熱処理P21と、押出し成形機26
による二次被覆12の押出し被覆処理P22と、押出し被
覆直後の所定時間の自然冷却処理P23と、温水槽27に
よる二次冷却処理P24と、冷水槽28による三次冷却処
理P25と、エアーブロー29による水分除去処理P26と
が行われる。
である紫外線硬化型樹脂の熱劣化温度がほぼ125℃で
あるために、一次被覆11表面が125℃よりも低い温
度範囲の温度になるように加熱する。例えば、加熱炉3
1を電気ヒータにより構成し、この電気ヒータを150
℃に設定し、光ファイバ素線3を上記電気ヒータ内に微
小時間の間に通過させると、一次被覆11表面を125
℃よりも低い温度範囲の温度まで昇温させることがで
き、押出し成形機26による押出し被覆の際には上記一
次被覆11の表面がほぼ120℃まで昇温されることに
なる。実際には、一次被覆11の熱劣化を確実に防止す
ることを考慮して50℃〜100℃の温度範囲、中でも
60℃〜70℃の温度範囲まで一次被覆11が昇温され
るように加熱すればよい。また、加熱の効率を考慮して
加熱炉31は押出し成形機26の手前位置に隣接して配
設することが好ましい。
26に熱可塑性ポリエステルエラストマを主成分とする
樹脂組成物(二次被覆材)をほぼ240℃の溶融状態に
し、この溶融樹脂に加熱処理P21直後の光ファイバ素線
3を通過させることにより二次被覆12の押出し被覆を
行い光ファイバ心線4(図3参照)とする。
に、一次被覆11が上記の如く昇温されているため、押
出し被覆する溶融状態の二次被覆材の温度(押出し被覆
樹脂温度)と、一次被覆11の温度との相対温度差が、
上記の加熱処理P21を行わない場合と比べ大幅に小さく
なる。このため、押出し被覆された二次被覆12と一次
被覆11との境界面における密着度合いを大幅に増大さ
せることができる。
対し一次〜三次までの冷却処理P23〜P25を行う。自然
冷却処理(一次冷却処理)P23は、上記押出し被覆直後
の光ファイバ心線4を温水槽27による二次冷却処理P
24に入るまでの所定の設定時間だけ室温雰囲気の空気中
に走行させることにより、上記押出し被覆直後の光ファ
イバ心線4を自然冷却させるようにするものである。上
記設定時間は、従来の場合(図4参照)のように押出し
被覆直後に極めて早期(例えば0.1sec後)に温水
槽27内に入れるのではなく、この従来の場合よりも長
い時間を設定すればよく、光ファイバ心線4が押出し成
形機26による押出し被覆直後から温水槽27に入るま
での間、少なくとも1sec以上の時間だけ室温雰囲気
中を通過するように設定する。この際、二次被覆材とし
ての熱可塑性ポリエステルエラストマのメルトフローレ
ートは比較的小さいため、押出し被覆後に比較的長時間
(1sec以上)空中を走行させても形状変化すること
なく、光ファイバ心線4は真円状態に保たれる。
自然冷却を行うには、押出し成形機26と温水槽27と
の間隔を光ファイバ心線4の走行速度に応じて上記の設
定時間だけ室温雰囲気の空気中に光ファイバ心線4が晒
されるように設定するか、或いは、上記押出し成形機2
6と温水槽27との間隔設定に加え、その間隔設定に応
じて光ファイバ心線4の走行速度を比較的遅く設定する
ようにすればよい。
線4に対し比較的長期の自然冷却を行うことにより、押
出し被覆直後に温水槽27等による急冷を行う場合と比
べ、二次被覆12の収縮度合いを低減させることができ
る上に、内部の残留歪みも低減させることができるよう
になる。
心線4を温水槽27の温水中に通過させて二次冷却処理
P24を行い、続いて冷水槽28中の冷水中に通過させて
三次冷却処理P25を行う。この後、エアーブロー29に
より光ファイバ心線4の表面に付着した水分を除去する
水分除去処理P26を行うことにより、光ファイバ心線4
の製造が完了する。
加処理として表面処理工程P3 において、紫外線照射器
32による紫外線照射を行うことにより、光ファイバ心
線4の二次被覆12の外表面の洗浄もしくは改質による
表面処理を行えばよい。
は、二次冷却処理P24及び三次冷却処理P25を省略して
自然冷却処理P23のみにより全ての冷却を行うようにし
てもよい。この場合、心線製造ラインの設備上許容され
る限り長い距離だけ光ファイバ心線4を走行させる、も
しくは、光ファイバ心線4の走行速度を遅くするなどの
方法により室温雰囲気中に晒される時間を長期化させれ
ばよい。従って、本発明における室温雰囲気下での自然
冷却は1sec以上であれば長い程よく、自然冷却時間
の上限側の制限はない。
バ心線4の場合、上記の如く押出し被覆処理P26の前に
加熱処理P21を行うことにより一次被覆11と二次被覆
12との密着度合いの増大化が図られる上に、押出し被
覆処理P22直後に比較的長期の自然冷却処理P23を行う
ことにより二次被覆12の収縮抑制及び残留歪みの低減
化が図られるため、光ファイバ心線4の端面からの光フ
ァイバ素線3の突き出しの発生を防止することができ
る。その上に、この光ファイバ心線4に対し、例えば−
40℃を30分、+85℃を30分の熱的環境を所定サ
イクルで交互に繰り返すヒートサイクル試験を実施して
も、上記の如き一次被覆11と二次被覆12との密着度
合いの増大により二次被覆12の収縮が抑制される上
に、交互の温度変化の繰り返しによる残留歪みの解放量
自体が低減化されるため、上記の光ファイバ素線3の突
き出しの発生を防止もしくは十分に抑制させることがで
きるようになる。 <他の実施形態> なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、その他種々の実施形態を包含するものである。すな
わち、上記実施形態では、押出し被覆処理P22の前の加
熱処理P21と、押出し被覆処理P22直後の自然冷却処理
P23とを併用しているが、これに限らず、自然冷却処理
P23を省略して押出し被覆P22に対し加熱処理P21を付
加することにより、一次被覆11と二次被覆12との密
着度合いの増大を図るという製造方法を採用してもよ
く、または、加熱処理P21を省略して押出し被覆処理P
22に対し自然冷却処理P23を付加することにより、二次
被覆の収縮度合いの低減化及び残留歪みの低減化を図る
という製造方法を採用するようにしてもよい。
明における難燃性光ファイバ心線の製造方法によれば、
押出し被覆された二次被覆を十分に自然冷却することが
でき、急冷する場合と比べ二次被覆の収縮を低減させる
ことができる。これに伴い、ヒートサイクル試験により
温度変化が交互に作用して上記残留歪みが解放された場
合であっても、それに伴う二次被覆の収縮量の低減化を
十分に低減して光ファイバ素線の突き出し量の十分な低
減化を図ることができる。また、光ファイバ心線を用い
た現実の配線作業において、光ファイバ心線の切断端部
をコネクタに装着する際に、その切断端部とコネクタ用
フェルールとの接着強度の向上を図ることができるよう
になる。
素線の一次被覆を室温状態のままで二次被覆の押出し被
覆を行う場合と比べ、一次被覆と二次被覆との境界面で
の密着度合いを増大させることができ、一次被覆に対す
る二次被覆の相対的な収縮を抑制することができる。こ
の結果、上記境界面における一次被覆と二次被覆との接
着強度が向上し、繰り返しの温度変化を受ける環境下に
おいて二次被覆と一次被覆との間で収縮度合いに差が生
じても、二次被覆の収縮を抑制して光ファイバ素線の突
き出し量の十分な低減化を図ることができる。また、光
ファイバ心線を用いた現実の配線作業において、光ファ
イバ心線の切断端部をコネクタに装着する際に、その切
断端部とコネクタ用フェルールとの接着強度の向上を図
ることができるようになる。
二次被覆との密着度合いの増大化を図ることができる上
に、押出し被覆直後の十分な自然冷却により急冷に基づ
く二次被覆の収縮を防止することができるようになる。
これにより、請求項1または請求項2の場合と比べ、よ
り一層十分な突き出し量の低減化を図ることができるよ
うになる。また、光ファイバ心線を用いた現実の配線作
業において、光ファイバ心線の切断端部をコネクタに装
着する際に、その切断端部とコネクタ用フェルールとの
接着強度の向上を図ることができるようになる。
す模式図である。
図である。
き出した状態の正面説明図である。
温) P23 自然冷却処理(室温雰囲気に晒した冷
却)
Claims (3)
- 【請求項1】 裸光ファイバに対し一次被覆材により一
次被覆を施して光ファイバ素線を形成する工程と、この
光ファイバ素線に対し熱可塑性ポリエステルエラストマ
からなる二次被覆材により二次被覆を施す工程とを備え
た難燃性光ファイバ心線の製造方法において、 上記二次被覆を施す工程を、上記光ファイバ素線を走行
させながら溶融状態の上記二次被覆材を用いて押出し被
覆することにより行い、 この押出し被覆の直後の少なくとも略1秒間は押出し被
覆された二次被覆を室温雰囲気に晒して冷却させるよう
にし、 付加工程として、二次被覆に対し紫外線の照射を行うよ
うにする ことを特徴とする難燃性光ファイバ心線の製造
方法。 - 【請求項2】 裸光ファイバに対し一次被覆材により一
次被覆を施して光ファイバ素線を形成する工程と、この
光ファイバ素線に対し熱可塑性ポリエステルエラストマ
からなる二次被覆材により二次被覆を施す工程とを備え
た難燃性光ファイバ心線の製造方法において、 上記二次被覆を施す工程を、上記光ファイバ素線を走行
させながら溶融状態の上記二次被覆材を用いて押出し被
覆することにより行い、 この押出し被覆の前に、上記光ファイバ素線を構成する
一次被覆が熱劣化を生じることになる温度を上限温度と
して上記押出し被覆時の押出し被覆樹脂温度との相対温
度差がより小さくなるように設定された設定温度まで上
記一次被覆が昇温するように上記光ファイバ素線を加熱
し、 付加工程として、二次被覆に対し紫外線の照射を行うよ
うにする ことを特徴とする難燃性光ファイバ心線の製造
方法。 - 【請求項3】 裸光ファイバに対し一次被覆材により一
次被覆を施して光ファイバ素線を形成する工程と、この
光ファイバ素線に対し熱可塑性ポリエステルエラストマ
からなる二次被覆材により二次被覆を施す工程とを備え
た難燃性光ファイバ心線の製造方法において、 上記二次被覆を施す工程を、上記光ファイバ素線を走行
させながら溶融状態の上記二次被覆材を用いて押出し被
覆することにより行い、 この押出し被覆の前に、上記光ファイバ素線を構成する
一次被覆が熱劣化を生じることになる温度を上限温度と
して上記押出し被覆時の押出し被覆樹脂温度との相対温
度差がより小さくなるように設定された設定温度まで上
記一次被覆が昇温するように上記光ファイバ素線を加熱
する一方、 上記押出し被覆の直後の少なくとも略1秒間は押出し被
覆された二次被覆を室温雰囲気に晒して冷却させるよう
にし、 付加工程として、二次被覆に対し紫外線の照射を行うよ
うにする ことを特徴とする難燃性光ファイバ心線の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21441297A JP3174537B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 難燃性光ファイバ心線の製造方法 |
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JP21441297A JP3174537B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 難燃性光ファイバ心線の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1160285A JPH1160285A (ja) | 1999-03-02 |
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JP (1) | JP3174537B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10167396B2 (en) | 2017-05-03 | 2019-01-01 | Corning Incorporated | Low smoke fire-resistant optical ribbon |
US10222547B2 (en) | 2015-11-30 | 2019-03-05 | Corning Incorporated | Flame-retardant optical fiber coating |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP21441297A patent/JP3174537B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10222547B2 (en) | 2015-11-30 | 2019-03-05 | Corning Incorporated | Flame-retardant optical fiber coating |
US10167396B2 (en) | 2017-05-03 | 2019-01-01 | Corning Incorporated | Low smoke fire-resistant optical ribbon |
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JPH1160285A (ja) | 1999-03-02 |
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