JP2006330157A - 加圧粘着シート、粘着シート製造システム、および粘着シート製造方法 - Google Patents

加圧粘着シート、粘着シート製造システム、および粘着シート製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 粘着力を調整可能な範囲が広く様々な用途に対応可能であり、剥離紙が不要な加圧粘着シートを提供する。
【解決手段】 加圧粘着シート1が、多数の隙間2を有する多孔質基材3と、その一方の面上の感熱発色層4と、多数の隙間2内に保持されている粘着剤5とからなる。初期状態では、ほぼ固体状態の粘着剤5が隙間2内に滞留し、多孔質基材3の表面上に広がらない。使用時には、加圧粘着シート1を加熱して隙間2内の粘着剤5の粘度を低下させつつ、加圧して多孔質基材3を圧縮し、隙間2内の粘着剤5を多孔質基材3の他方の面上にしみ出させて広がらせ、粘着力を発現させる。感熱発色層4は、加熱されて発色し所望の表示を行うとともに、粘着剤5が感熱発色層4を透過してしみ出すのを阻止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加圧されて粘着性を発現する加圧粘着シートと、それを含む粘着シート製造システムと、粘着シートの製造方法に関する。
従来、長尺の粘着シートを保管する際には、一般に、その粘着シートの粘着面と反対側の面を、粘着し難いようにコーティングしておき、ロール状に巻いて保持している(特許文献1参照)。しかし、例えば粘着シートの粘着面と反対側の面に文字や記号を記録して何らかの表示を行うラベルを作製したい場合に、粘着し難いコーティング部(例えばシリコーンコート層)には記録を行うことが困難である。このように、粘着シートの粘着面と反対側の面にコーティングを施すことが好ましくない場合には、粘着面に剥離紙を貼り付けておいて粘着シートをロール状に巻いて保持し、粘着シートを使用するときに剥離紙を剥がす構成が一般的である。しかし、剥離紙の分だけコスト高になるとともに、剥がした後の剥離紙が廃棄物となるため環境上の問題がある。
そこで、通常は粘着性を持たず、加熱されると粘着性が発現する感熱性粘着シートが開発されている。この感熱性粘着シートを使用する際には、特許文献2に示すように、サーマルヘッド等によって粘着シートを加熱することによって粘着性を発現させている。この構成では、長尺の粘着シートをロール状に巻いて容易に保管でき、剥離紙が不要で廃棄物が発生せず、しかも、粘着面と反対側の面を記録可能層(例えば感熱発色層)にすることができる。
特開平5−309772号公報 特開平11−79152号公報
特許文献2において用いられている感熱性粘着シートの場合、支持体である紙(上質紙)の一方の面に感熱性粘着剤層が設けられている。この粘着シートの粘着力は、感熱性粘着剤層を加熱する条件によって多少は上下するものの、粘着剤の量は感熱性粘着剤層の厚さによって決まっているため、粘着力を大幅に変更することはできない。
そこで本発明の目的は、粘着力を調整可能な範囲が広く様々な用途に対応可能であり、しかも剥離紙が不要な加圧粘着シートと、それを含む粘着シート製造システムと粘着シート製造方法を提供することにある。
本発明の加圧粘着シートは、多数の隙間を有する多孔質基材と、多数の隙間内に保持されている粘着剤とを有している。そして、非加圧時には粘着剤は隙間内に滞留し、加圧時に粘着剤が前記多孔質基材の表面上にしみ出して粘着力を生じる。または、非加圧時および非加熱時には粘着剤は隙間内に滞留し、加熱されかつ加圧された時に粘着剤が多孔質基材の表面上にしみ出して粘着力を生じる。
このような構成の加圧粘着シートは、通常時、すなわち非加圧時および/または非加熱時には粘着性がないため、剥離紙やコーティング層が不要で、容易にロール状に巻いて保持することができる。そして、必要に応じて加圧および/または加熱を行うことによって、粘着性を発現させることができる。しかも、用途に応じて、加圧量および/または加熱量を変えることによって、粘着剤がしみ出す量を変えて、加圧粘着シートの粘着力を調整することができる。
また、多孔質基材の一方の面に、感熱発色層である記録可能層が設けられていてもよい。さらに、記録可能層が、一方の面上への粘着剤のしみ出しを阻止してもよい。しかし、多孔質基材の一方の面への粘着剤のしみ出しを阻止する阻止層を有する構成であってもよい。
本発明の粘着シート製造システムは、前記したいずれかの構成の加圧粘着シートと、加圧粘着シートを加熱するサーマルヘッドと、加圧粘着シートを加圧する加圧部材とを含む。
加圧粘着シートの一方の面には感熱発色層である記録可能層が設けられており、サーマルヘッドは加圧粘着シートを加熱して粘着剤の粘度を低下させるとともに、記録可能層に記録を行ってもよい。または、加圧粘着シートを加熱して記録可能層に記録を行うもう1つのサーマルヘッドを有していてもよい。これらの構成によると、粘着性を発現させるための加熱と記録のための加熱とが、単一のサーマルヘッド、または2つの同種のサーマルヘッドを用いて行うことができるため、構成が簡単である。
そして、本発明の粘着シートの製造方法は、多数の隙間を有する多孔質基材と、多数の隙間内に保持されている粘着剤とを有する加圧粘着シートを用い、サーマルヘッドによって加圧粘着シートを加熱して粘着剤の粘度を低下させつつ、加圧部材によって加圧粘着シートを少なくとも部分的に加圧して、多数の隙間内に保持されている粘着剤を多孔質基材の表面にしみ出させることによって粘着性を発現させるステップを含む。
加圧部材はサーマルヘッドに設けられていてもよい。加圧粘着シートの一方の面に設けられている感熱発色層である記録可能層に、サーマルヘッドによって記録を行ってもよく、または、記録可能層に、もう1つのサーマルヘッドによって記録を行ってもよい。
本発明によると、剥離紙やコーティング層が不要であるため、低コストで、環境上の問題が生じず、しかも取り扱いが容易な粘着シートが得られる。必要に応じて粘着性を発現させることができ、さらに、粘着剤がしみ出す量を変えることによって、粘着シートの粘着力を従来よりも広い範囲で調整することができるため、様々な用途に応じた幅広い使用が可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に本発明の第1の実施形態の加圧粘着シート1が示されている。まず、この加圧粘着シート1の基本構成について説明すると、多数の隙間2を有する多孔質基材3の一方の面に記録可能層である感熱発色層4が設けられ、隙間2内に粘着剤5が保持されている。そして、この加圧粘着シート1の初期状態(非使用時)には、図1(a)に示すように、粘着剤5は隙間2内に滞留し、多孔質基材3の他方の面上にはほとんど存在しないため、加圧粘着シート1は粘着力を持たない。隙間2内の粘着剤5はほぼ固体状態であり、隙間2内から多孔質基材3の表面上に流れ出すことはない。また、多孔質基材3の他方の面上に位置する隙間2においては、その隙間2内の粘着剤5が僅かに外部に露出するが、この粘着剤5はほぼ固体状態であるため、加圧粘着シート1の粘着力は生じない。
この加圧粘着シート1の使用時には、例えば、後述するサーマルヘッド10によって加圧粘着シート1を加熱して隙間2内の粘着剤5の粘度を低下させるとともに、図1(b)に示すように、後述するプラテンローラ9および凸部10aによってこの加圧粘着シート1を加圧して多孔質基材3を圧縮する。それによって、加圧粘着シート1の、特に圧縮された部分の隙間2が縮小され、隙間2内の粘着剤5が多孔質基材3の他方の面上にしみ出す。すなわち、加熱されることによって流動性を得た粘着剤5は、多孔質基材3が圧縮されることによって縮小した隙間2内から外部に押し出されるため、多孔質基材3の他方の面上に広がる。こうして、多孔質基材3の他方の面が粘着面となり、加圧粘着シート1が接着可能な状態になる。なお、加圧粘着シート1が加圧されて多孔質基材3が圧縮された際に、感熱発色層4が、粘着剤5が加圧粘着シート1の一方の面上(感熱発色層4上)にしみ出すのを阻止する。
このような加圧粘着シート1の加熱および加圧と同時に、または異なるタイミングで、例えばサーマルヘッド10によって感熱発色層4を任意のパターンで加熱して、所望の記録を行うことができる。こうして、所望の表示を有する粘着シート(粘着ラベル)が製造できる。前記した通り感熱発色層4が粘着剤5のしみ出しを阻止するため、所望の記録が施されている面は粘着性をもたない。
この加圧粘着シート1において粘着力を低く抑えたい場合には、加圧粘着シート1の加熱量を小さくして、粘着剤5の粘度をあまり低下させず流動性を低くして、多孔質基材3が圧縮されても粘着剤5が多孔質基材3の他方の面上にしみ出しにくくすることと、加圧粘着シート1の加圧量を小さくして、多孔質基材3があまり圧縮されないようにして、粘着剤5が隙間2内から押し出される量を少なくすることが考えられる。逆に、この加圧粘着シート1において粘着力を強くしたい場合には、加圧粘着シート1の加熱量を大きくして、粘着剤5の粘度を低くして流動性を高め、多孔質基材3の圧縮時に粘着剤5が多孔質基材3の他方の面上に大量にしみ出し易くすることと、加圧粘着シート1の加圧量を大きくして、多孔質基材3が強く圧縮されるようにして、粘着剤5が隙間2内から押し出される量を多くすることが考えられる。
このように、本発明の加圧粘着シート1は、多孔質基材3の多数の隙間2内に粘着剤5を充填しておき、その粘着剤5が表面にしみ出す量を変えることによって、粘着力を調整することができる。多数の隙間2内に充填されている粘着剤5の総量は多量であるが、しみ出し量を少なくして粘着力を小さく抑える場合から、粘着剤5をほとんど全てしみ出させて大きな粘着力を得る場合まで、粘着力の変動の幅が比較的大きい。少なくとも、特許文献1,2に記載されている粘着シートのように、粘着層の厚さによって粘着剤の量が規定され、その粘着層の温度特性のみを利用して粘着力の調整を行う構成に比べると、粘着力の調整可能な範囲が大きく、幅広い用途に使用可能である。
また、本実施形態の加圧粘着シート1は、加圧と加熱の2つの要因を適宜に調整することによって、粘着力を任意に設定することができる。粘着力を調整するために加圧と加熱の2つの要因が存在するため、加圧粘着シート1を含む粘着シート製造システムの制約によって、加圧量に制限がある場合や加熱量に制限があったとしても、加圧量と加熱量の両方を調整することによって、所望の粘着力を得られる可能性が高い。具体的には、加圧粘着シート1に強い粘着力を発現させたいが、あまり高温に加熱すると感熱発色層4の意図しない発色などの不具合を生じ易い場合には、加圧粘着シート1の加熱量はあまり大きくしない代わりに加圧量を大きくすることによって、強い粘着力を得ることができる。また、加圧粘着シート1に強い粘着力を発現させたいが、あまり強く加圧すると多孔質基材3が損傷し易い場合には、加圧粘着シート1の加圧量はあまり大きくしない代わりに加熱量を大きくすることによって、強い粘着力を得ることができる。このように、粘着力を制御する要因が2つ存在することによって、粘着力を調整する自由度が大きくなる。
さらに、この加圧粘着シート1によると、剥離紙やコーティング層が不要であるため、低コストで、環境上の問題が生じず、しかも取り扱いが容易である。また、感熱性粘着剤を用いる必要はなく、様々な粘着剤が使用可能であるため、低コスト化に寄与する。
次に、この加圧粘着シート1の具体例について説明する。多孔質基材3としては、例えば、隙間2の孔径が0.1μm〜10μmで空隙率が30〜70vol%であり膜厚が5μm〜20μmの、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、酢酸セルロース樹脂等の樹脂材料からなるものや、それらと同等の特性を有する不織布からなるものが用いられる。もちろん、膜厚が薄い場合には、それに応じて隙間2の孔径を小さく設定することが好ましい。多孔質基材3として不織布を用いる場合には、低コスト化できるという利点がある。
粘着剤5としては、広く一般に用いられるアクリル系接着剤やゴム系接着剤等が用いられ、使用される粘着シート製造システムの加熱および加圧の条件に適した粘度変化を示すものを選択することが好ましい。ここで、図2に、電子部品の接着等に使用される代表的なエポキシ系接着剤の温度と粘度の関係を示している。
感熱発色層4は、特許文献2において用いられているものなど、従来から公知の材料を多孔質基材3に塗布することによって形成される。
この加圧粘着シート1の粘着剤5の温度と流動性の関係を図3に示している。加圧粘着シート1が低温に保たれている場合には、図2に示すように粘着剤5の粘度がかなり高く、隙間2内でほぼ固体状態になっているため、図3に示すように流動性が非常に低く、加圧されたとしても隙間2内から移動できない。従って、加圧粘着シート1の表面には粘着剤5がほとんど存在せず、粘着力はほとんどない。しかし、温度t1(約80℃)に到達すると、粘着剤5の粘度が低くなって流動性を生じるため、加圧されると粘着剤5が加圧粘着シート1の表面にしみ出して広がり、この加圧粘着シート1の粘着力が発現する。
さらに加熱量を大きくして加圧粘着シート1の温度をより高くすると、粘着剤5の粘度がさらに低下し流動性がさらに高くなって多孔質基材3の表面にしみ出し易くなり、一定の加圧力で加圧されたときの加圧粘着シート1の粘着力が強くなっていく。そして、温度t2(約120℃)に到達すると、一定の加圧力で加圧された時にかなり大量の粘着剤5が加圧粘着シート1の表面にしみ出すようになり、被接着物(貼り付け対象物)の表面状態に関わらず、実用上十分に強い粘着力が得られるようになる。
なお、温度t3(約150℃)に到達すると、本実施形態の感熱発色層4が発色する。従って、加圧粘着シート1を温度t3以上に加熱すると、加圧されたときに十分強い粘着力が得られるとともに、加圧粘着シート1の一方の面が発色する。すなわち、任意のパターンで加熱することによって、所望の記録が可能であり、それと同時に、記録パターンに沿って強固な粘着力を発現させることができる。ここで言う所望の記録とは、文字や記号や図形等に限られず、模様や全面着色なども含む。
加熱温度が高過ぎると、粘着剤5の粘度が低くなり加圧されると加圧粘着シート1の表面にしみ出し易くなるものの、粘着剤5の粘度が低過ぎて被接着物に対する粘着力が低くなる可能性がある。この時の加熱温度を、図示しないがt4とすると、t4ができるだけ高く(例えば200℃以上)、t2とt4の差が大きくなるような温度−粘度特性を有する粘着剤5を用いることが好ましい。特に、粘着性の発現と記録とを同時に行う場合には、t3<t4でなければならず、t3とt4の差が大きい方が粘着および記録の信頼性が高い。
ここで、本実施形態において用いた粘着剤の例について説明する。図2に示すように、分子量が小さい接着剤の場合には、僅かな温度変化によって液体−固体の相変化を生じ、溶解後の粘度も低い。これに対し、分子量が大きい接着剤の場合には、融解後に粘度が急激に低下せず、強度が高い。本実施形態では、分子量が小さい接着剤と分子量が大きい接着剤の中間の特性を有する接着剤が用いられている。ただし、本発明の粘着剤は、この例に限定されるわけではない。
この加圧粘着シート1は様々な用途に用いることができ、例えば、接着後に剥がすことを前提とした仮止めテープや付箋紙等を製造する場合には、加熱温度をt1からt2までの範囲内に設定する。これに対し、容易には剥がれない強固な接着シートを製造する場合には、加熱温度をt2以上に設定する。さらに、粘着力の発現と同時に表面に記録を行う場合には、加熱温度をt3以上に設定する。ただし、加熱温度はt4未満に設定しなければならない。
次に、本発明における粘着シート製造システムの一例について説明する。この粘着シート製造システムは、前記した加圧粘着シート1と、図4に示すプリンタ6を含むものである。図4に示すプリンタ6の構成について説明すると、詳述しないが、前記した加圧粘着シート1を巻いたロール体を保持するロール体保持部7と、加圧粘着シート1に対して加熱および加圧を施す処理部8とからなる。処理部8には、ロール体から繰り出された加圧粘着シート1を支持しつつ搬送するプラテンローラ9と、プラテンローラ9と対向するサーマルヘッド10が設けられている。加圧粘着シート1はプラテンローラ9とサーマルヘッド10の間を通過する。サーマルヘッド10は、そのほぼ全幅に亘って延びる凸部10aを有している。この凸部10aは、独立して作動可能な多数の加熱部(図示せず)が並んだ部分であるとともに、プラテンローラ9との間で加圧粘着シート1を強く押圧する加圧部材でもある。
この粘着シート製造システムによる粘着シート製造方法について説明する。まず、ロール体保持部7に保持されているロール体から加圧粘着シート1を繰り出して、プラテンローラ9とサーマルヘッド10の間に挿通させる。プラテンローラ9が回転することによって加圧粘着シート1を搬送しながら、サーマルヘッド10の凸部10aの各加熱部のうち適宜に選択されたものに対して適宜のタイミングで駆動信号を供給して発熱させる。これによって、加圧粘着シート1を部分的に例えば150℃以上に加熱して、感熱発色層4を発色させて任意の記録(例えば文字や記号の形成)を行う。この時、ほぼ全幅に亘って延びる凸部10aとプラテンローラ9の間で、加圧粘着シート1は強く押圧される。
加圧粘着シート1は、前記した通り所望の記録が形成されるとともに、加熱部によって加熱された部分の隙間2内の粘着剤5の温度が上昇してその粘度が低下する(図2参照)。そして、凸部10aとプラテンローラ9に挟まれて加圧され、多孔質基材3が圧縮させられるため、粘度が低下した粘着剤5が加圧粘着シート1の表面上にしみ出して広がった状態となる。その状態で、加圧粘着シート1はプリンタ6の外部に排出される。このようにして排出された加圧粘着シート1は、一方の面に所望の記録が施され、他方の面上には粘着剤5がしみ出して広がることにより粘着力を有している。この加圧粘着シート1が、図示しないカッターユニット等によって所定の長さに切断されると、様々な物体に貼り付け可能な粘着シートが得られる。
ただし、加熱部が作動せず、加熱されていない部分の隙間2内に位置する粘着剤5は、あまり温度が上昇せず粘度が低下しないため、多孔質基材3が圧縮させられても隙間2内から押し出されずに滞留し、その部分には粘着力が発現しない可能性がある。その場合でも、加熱量と加圧量とを適宜に調整することによって、所望の範囲に亘って所望の粘着力が得られるように制御することができる。
なお、この製造システムおよび製造方法によって粘着シートを製造した場合、直ちに被接着物(貼り付け対象物)に貼り付けることが好ましい。このようにして製造した粘着シートを常温で放置すると、温度低下に伴って粘着剤5の粘度が上昇してほぼ固体の状態になり、粘着力が失われる。ただし、粘着剤5の温度変化に伴う粘度の変化は可逆的なものであり、また、一旦しみ出して広がった粘着剤5が隙間2内に戻ってしまう可能性は低く多孔質基材3の表面上に残留しているため、再加熱すれば再び粘着性が発現する。再加熱する場合には、粘着シート自体を加熱してもよいが、被接着物を加熱して間接的に粘着剤5の温度を上昇させてもよい。
図5には、本発明の粘着シート製造システムの変形例を示している。図4に示す製造システムと同様な構成については同一の符号を付与し説明を省略する。
図5に示す粘着シート製造システムのプリンタ11では、もう1つのサーマルヘッド12およびプラテンローラ13が設けられている。上流側のサーマルヘッド10では、加圧粘着シート1の感熱発色層4に記録を行うのみで、あまり強く加圧せず粘着力を発現させない。そして、下流側に位置するサーマルヘッド12の凸部12aによって、再度加熱するとともに十分に加圧して多孔質基材3を圧縮させることによって粘着力を発現させることができる。この構成では、記録と粘着力付与とを異なるタイミングで行うことができ、加圧粘着シート1に予め記録を行っておいて、実際の貼り付けを行う直前にその都度必要な範囲だけ粘着力を発現させることができる。また、この構成によると、記録パターンと粘着パターンとを異ならせることができる。そして、この構成では、サーマルヘッド10による記録時には、余分な力を加えることなく記録のために最適な圧力で加圧粘着シート1を処理することができ、また、記録と無関係にもう1つのサーマルヘッド12の凸部12aの加圧力を自由に調整でき、粘着力の制御が容易にできる。
図6には、本発明の粘着シート製造システムの他の変形例を示している。図4に示す製造システムと同様な構成については同一の符号を付与し説明を省略する。
この粘着シート製造システムのプリンタ13では、サーマルヘッド10およびプラテンローラ9の下流側に、独立した加圧部材14が設けられている。サーマルヘッド10では、加圧粘着シート1の感熱発色層4に記録を行うのみで、あまり強く加圧せず粘着力を発現させず、その後に加圧部材14によって十分に加圧して多孔質基材3を圧縮させる。この時、加圧粘着シート1はサーマルヘッド10の加熱により既に高温になっており、粘着剤5の粘度が低下した状態で加圧部材14まで搬送される。そこでこの加圧粘着シート1を加圧部材14により加圧することによって、粘着力を発現させることができる。この構成でも、サーマルヘッド10による記録時には、余分な力を加えることなく記録のために最適な圧力で加圧粘着シート1を処理することができ、記録と無関係に加圧部材14の加圧力を自由に調整でき、粘着力の制御が容易にできる。
次に、本発明の加圧粘着シートの他の実施形態について説明する。図7に示す加圧粘着シート15は、多孔質基材3と感熱発色層4の間に、加熱および加圧時に粘着剤5が感熱発色層4側(粘着面の反対側)にしみ出さないようにする阻止層16が設けられている。この阻止層16は、記録とは無関係に流体の浸透を阻止する性質のみを考慮した材料によって形成することができる。また、図示しないが、この構成において感熱発色層4をなくすこともできる。そのような構成は、加圧粘着シートに記録を行わない場合、またはサーマルヘッドを用いない別の記録方式で記録を行う場合に採用可能である。
図8に示す加圧粘着シート17は、多孔質基材3のみで構成されており、感熱発色層4や阻止層16は存在しない。この加圧粘着シート17は、いわゆる両面テープとして使用可能であり、例えば図4に示す粘着シート製造システムを用いて加熱および加圧することによって、粘着剤5を隙間2内から多孔質基材3の両面にしみ出させて広がらせ、両面に粘着性を発現させた粘着シートを得ることができる。
以上説明したように、本発明によると、剥離紙が不要で環境上の問題が生じず、しかも低コストの粘着シートが容易に得られる。
(a)は本発明の第1の実施形態の加圧粘着シートの構成を示す拡大断面図、(b)はその粘着性を発現させた状態を示す拡大断面図である。 図1に示す加圧粘着シートの粘着剤の温度と粘度の関係を示すグラフである。 図1に示す加圧粘着シートの粘着剤の温度と流動性の関係を示すグラフである。 本発明の粘着シート製造システムを示す概略図である。 本発明の粘着シート製造システムの変形例を示す概略図である。 本発明の粘着シート製造システムの他の変形例を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態の加圧粘着シートの構成を示す拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態の加圧粘着シートの構成を示す拡大断面図である。
符号の説明
1,15,17 加圧粘着シート
2 隙間
3 多孔質基材
4 感熱発色層(記録可能層)
5 粘着剤
6,11,13 プリンタ
7 ロール体保持部
8 処理部
9 プラテンローラ
10 サーマルヘッド
10a 凸部(加圧部材)
12 もう1つのサーマルヘッド
14 加圧部材
16 阻止層

Claims (14)

  1. 多数の隙間を有する多孔質基材と、前記多数の隙間内に保持されている粘着剤とを有する加圧粘着シート。
  2. 非加圧時には前記粘着剤は前記隙間内に滞留し、加圧時に前記粘着剤が前記多孔質基材の表面上にしみ出して粘着力を生じる、請求項1に記載の加圧粘着シート。
  3. 非加圧時および非加熱時には前記粘着剤は前記隙間内に滞留し、加熱されかつ加圧された時に前記粘着剤が前記多孔質基材の表面上にしみ出して粘着力を生じる、請求項1に記載の加圧粘着シート。
  4. 前記多孔質基材の一方の面に、感熱発色層である記録可能層が設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加圧粘着シート。
  5. 前記記録可能層が、前記一方の面上への前記粘着剤のしみ出しを阻止する、請求項4に記載の加圧粘着シート。
  6. 前記多孔質基材の一方の面への前記粘着剤のしみ出しを阻止する阻止層を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の加圧粘着シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の加圧粘着シートと、前記加圧粘着シートを加熱するサーマルヘッドと、前記加圧粘着シートを加圧する加圧部材とを含む、粘着シート製造システム。
  8. 前記加圧部材は前記サーマルヘッドに設けられている、請求項7に記載の粘着シート製造システム。
  9. 前記加圧粘着シートの一方の面には感熱発色層である記録可能層が設けられており、
    前記サーマルヘッドは前記加圧粘着シートを加熱して前記粘着剤の粘度を低下させるとともに、前記記録可能層に記録を行う、請求項7または8に記載の粘着シート製造システム。
  10. 前記加圧粘着シートの一方の面には感熱発色層である記録可能層が設けられており、
    前記加圧粘着シートを加熱して前記記録可能層に記録を行うもう1つのサーマルヘッドを有する、請求項7または8に記載の粘着シート製造システム。
  11. 多数の隙間を有する多孔質基材と、前記多数の隙間内に保持されている粘着剤とを有する加圧粘着シートを用い、
    サーマルヘッドによって前記加圧粘着シートを加熱して前記粘着剤の粘度を低下させつつ、加圧部材によって前記加圧粘着シートを少なくとも部分的に加圧して、前記多数の隙間内に保持されている前記粘着剤を前記多孔質基材の表面にしみ出させることによって粘着性を発現させるステップを含む、粘着シートの製造方法。
  12. 前記加圧部材は前記サーマルヘッドに設けられている、請求項11に記載の粘着シートの製造方法。
  13. 前記加圧粘着シートの一方の面に設けられている感熱発色層である前記記録可能層に、前記サーマルヘッドによって記録を行う、請求項11または12に記載の粘着シートの製造方法。
  14. 前記加圧粘着シートの一方の面に設けられている感熱発色層である前記記録可能層に、もう1つのサーマルヘッドによって記録を行う、請求項11または12に記載の粘着シートの製造方法。
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