JP2006328586A - エレクトレット、空気浄化用フィルター及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微粒子の捕集において優れた性能を発揮するエレクトレット体及び気体浄化用フィルターを提供する。
【解決手段】 ポリオレフィン系繊維材料を含む2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維シート材であって、繊維がシート材の長さ方向に配向しており、かつバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてニードルパンチする事により製造した事を特徴とするエレクトレット。及びそれを含むシートがプリーツ状又は波状に成型されてなることを特徴とする気体浄化フィルター。
【解決手段】 ポリオレフィン系繊維材料を含む2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維シート材であって、繊維がシート材の長さ方向に配向しており、かつバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてニードルパンチする事により製造した事を特徴とするエレクトレット。及びそれを含むシートがプリーツ状又は波状に成型されてなることを特徴とする気体浄化フィルター。
Description
本発明は、主に気体中のミストや粉塵などの微粒子を高い効率で捕集する事が出来るエレクトレット、及びそれを用いた気体浄化フィルターに関するものである。
従来から、比較的長寿命の静電電荷が付与された誘電材料をエレクトレットと称し、一般に気体浄化用フィルター等の分離材料、マスク等の衛生材料、マイクロフォン等の電子材料等の分野に利用されている。気体浄化用等の分野におけるエレクトレット体は、その静電気力により通常の繊維材料では除去しにくいサブミクロンサイズやナノサイズの微細塵を高効率で除去する事が出来るという特徴がある。
一方、特に自動車内用等で用いられる空気清浄機、事務機器、ビルや事務所等で用いられる空調装置等で用いられる気体浄化フィルター分野では、高風速下で用いられることが一般的であり、微細塵除去性能に加えて低圧力損失、高粉塵保持量等の性能が要求されている。そのため、これらの用途におけるフィルター材料としては、嵩高い構造を持つエレクトレット体が有効である。嵩高い構造を持つエレクトレット体の製造方法としては静電性を付与したフィルムを延伸した物を解繊した物を用いるフィルムスプリット方法、或いは2種類以上の繊維から成るシートを摩擦する事により発生する摩擦電荷を利用した摩擦帯電法が開示されている。(例えば特許文献1参照)
これら、摩擦帯電法で製造されるエレクトレットフィルターの材料としては、短繊維を用いることが一般的だが、短繊維には通常油剤が付着しておりそれを除去してから摩擦しないと帯電しにくい為、清浄な繊維をカーディングしウェブにしてニードルパンチ等でシート材にする方法が知られている。しかしながら、かかる方法は、カーディングによって強い静電気が発生する為、機器にシートが静電気で付着してしまい作業性が非常に悪い。よっていったん短繊維に油剤が付着した状態でシート化し、そのシートから油剤を除去してからニードルパンチによって繊維を摩擦させる方法がより好ましく用いられる。しかし、従来のニードルを使用する方法では繊維同士をより効率良く摩擦させる為には、単位面積当たりのニードルによる打撃数(以下ペネトレーション数と表記する)を多くする必要があるが、その場合通常ニードルによる打撃数を固定し、搬送速度を調整する事でペネトレーション数を調整する。しかしペネトレーション数が大きいと搬送速度が小さくなる為コストが上昇し、更にはシート材がより破壊されるという問題があった。そのため、ペネトレーション数を増加させることなく効果的に摩擦させる事により、より高い微細塵除去性能をエレクトレットに付与することが望まれている。
本発明の目的は上記公知のエレクトレット体の問題を解決し、製造時において小さなエネルギーで効率的に、高い微細塵除去性能を有するエレクトレット体及びそれを利用した気体浄化フィルターを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維シート材であって、繊維がシート材の長さ方向に配向しており、かつ図1の様にバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてニードルパンチして製造することにより、同じペネトレーション数、つまり同じエネルギーで通常の方法で得られるより高い微細塵除去性能を有するエレクトレット体を製造出来る事を見出し、遂に本発明を完成するに到った。即ち本発明は、(1)2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維シート材であって、繊維がシート材の長さ方向に配向しており、かつ図1の様にバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてニードルパンチする事により製造した事を特徴とするエレクトレットであり、(2)ポリオレフィン系繊維を含む事を特徴とする(1)に記載のエレクトレットであり、(3)(1)又は(2)のいずれかに記載のエレクトレットを含むシートがプリーツ状又は波状に成型されてなることを特徴とする気体浄化フィルターである。
本発明によるエレクトレット及び空気浄化フィルターは、圧力損失が低く、かつ高い微細塵除去性能を有するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかるエレクトレットは2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維状シート材からなることが好ましい。異なる種類の繊維を用いることにより高い帯電性能を付与できるからである。
繊維材料及びその組み合わせについては特に限定しないが、特にポリオレフィン系繊維材料とアクリル系繊維材料やポリオレフィン系繊維材料とポリエステル系繊維材料等の組み合わせが特に好ましく用いられる。なぜならポリオレフィン系繊維材料は電気抵抗値が高く、帯電させた際に電荷が漏洩しにくく、またポリオレフィン系繊維材料と種々の繊維を摩擦させた際、良好に帯電して高い微細塵除去性能を有するエレクトレットが得られるのがアクリル系繊維材料やポリエステル系繊維材料等であるからである。ポリオレフィン系繊維材料とポリオレフィン系繊維材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等が用いられ、特にポリエチレン、ポリプロピレンは電気抵抗値が高く、高い電荷保持性を有する為好ましく用いられる。また、上記のポリオレフィンと摩擦させて、良好に帯電し、高い微細塵除去性能を有するエレクトレットとなり得る様なアクリル系繊維材料としてはアクリルやハロゲン等を含有するモダクリル系繊維材料、ポリエステル系繊維材料としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステルやポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルのいずれも好ましく用いられる。
本発明にかかるエレクトレットは2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維状シート材からなることが好ましい。異なる種類の繊維を用いることにより高い帯電性能を付与できるからである。
繊維材料及びその組み合わせについては特に限定しないが、特にポリオレフィン系繊維材料とアクリル系繊維材料やポリオレフィン系繊維材料とポリエステル系繊維材料等の組み合わせが特に好ましく用いられる。なぜならポリオレフィン系繊維材料は電気抵抗値が高く、帯電させた際に電荷が漏洩しにくく、またポリオレフィン系繊維材料と種々の繊維を摩擦させた際、良好に帯電して高い微細塵除去性能を有するエレクトレットが得られるのがアクリル系繊維材料やポリエステル系繊維材料等であるからである。ポリオレフィン系繊維材料とポリオレフィン系繊維材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等が用いられ、特にポリエチレン、ポリプロピレンは電気抵抗値が高く、高い電荷保持性を有する為好ましく用いられる。また、上記のポリオレフィンと摩擦させて、良好に帯電し、高い微細塵除去性能を有するエレクトレットとなり得る様なアクリル系繊維材料としてはアクリルやハロゲン等を含有するモダクリル系繊維材料、ポリエステル系繊維材料としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステルやポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルのいずれも好ましく用いられる。
本発明に用いられる繊維の径は、要求される性能によって異なるが10〜100μmとするのが好ましく、10〜80μmであると更に好ましい。繊維の径が10μmより小さいとエレクトレット体の圧力損失が高くなり過ぎ、粉塵負荷時の圧力上昇も大きく粉塵保持量が小さくなり実用的ではなく好ましくない。繊維の径が大き過ぎると粒子捕集が大きく低下するので好ましくない。繊維の断面は円形、三角形、矩形、異形など種々の形状の物を使用出来る。また、短繊維を用いる場合、その繊維長はシート化の方法にもよるが10〜100mmが好ましく、30〜80mmであると更に好ましい。繊維長がこの範囲から外れるとカーディングによるウェブ作成が困難になり、シート化しにくくなり好ましくない。
本発明にかかるエレクトレットは、繊維がシート材の長さ方向に配向していることが好ましい。かかる不織布を用いると、後述するニードルパンチ方法を採用することにより、極めて効率的に帯電させることが可能だからである。本発明でいう配向している不織布とは、カーディングによって繊維が機械の進行方向と同じ向きに揃ったウェブを、そのままその繊維配向を保ったままシートと為す不織布をいう。具体的には5cm巾×20cm長さに切断したサンプルの引張強度が、機械の進行方向と同じ向き引張強度が、機械の進行方向と垂直な巾方向の引張強度の4倍以上である不織布である。繊維をシートの長さ方向に配向させながらシート化する手段としては特に限定しないが、それらの繊維を混紡してカーディングによりウェブを作成し、それらをニードルパンチやウォーターパンチ等の手段で繊維の交絡を生じさせるのが好ましい。繊維の配向をシートの長さ方向にする為には、ランダムウェブ法やパラレルウェブ法等を用いて、ウェブの層の配向を垂直に重ね合わせず単一の層として用いる方法が好ましい。得られた繊維シートの目付は5〜200g/m2が好ましく、10〜100g/m2が更に好ましい。目付が高すぎるとフィルターとして用いた場合の圧力損失が大きくなり好ましくない。目付が低すぎると微細塵除去性能や粉塵保持量が低くなり過ぎ実用的ではない。
本発明におけるエレクトレット体を作成する手段としては、ニードルパンチを用いた主に繊維同士の摩擦によって電荷を発生させる摩擦帯電法が好ましく用いられる。ニードルパンチに用いるニードルとしてはバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されている、一般的にピンチブレードと呼ばれる種類のニードルが好ましく用いられる。上述の長さ方向に配向した繊維シート材に、当該ニードルをシート材の巾方向に向けてニードルパンチを行うことにより、効率的に帯電させることが可能となるからである。すなわち、繊維がシート材の長さ方向に配向している為、シート材の長さ方向への力は繊維同士の摩擦に寄与しないが、シート材の巾方向への力は繊維同士の摩擦に有効に寄与する。バーブが巾方向に配向しているニードルを用いて後者のシート材の巾方向への力を加える事によって繊維同士の摩擦が有効に行われ、その結果低エネルギーで摩擦が行われる。従来のニードルを用いる方法では繊維がシート材の長さ方向に配向している場合はシート材の巾方向以外への力はほぼ無効であり、エネルギーを無駄に使い、更にはシートの破壊をより進行する結果となる。ニードルの配置については、ウェブの巾方向にニードルのバーブの付いた辺を向ける必要がある。
また、一般に繊維は加工性を良好にする為に潤滑剤や帯電防止剤など各種の油剤が塗布されているが、繊維上に油剤が付着したままでは繊維同士を摩擦させても十分に帯電しない。従って摩擦が発生する前に繊維から油剤を除去しておく事が有効である。洗浄の方法としては水、温水、アルコール等の溶剤を用いるほう方法、更にノニオン系の洗浄剤等を併用する等の手段がある。油剤除去の程度に関しては、JIS L−1015化学ステープル試験方法に記載されているメタノール抽出分法で測定して0.2%未満であれば油剤が除去されているとみなす事が出来る。
本発明のエレクトレット体の使用方法については特に限定しないが、本発明の気体浄化用フィルターは、上記エレクトレット体のシートをプリーツ状や波状に成型してなる事が好ましい。なお、その際にはエレクトレット体単独ではなく、不織布や脱臭剤を含むシート等の材料を強度や除塵能力増強、脱臭や抗菌等の機能付与等の目的で積層する事も出来る。積層の方法としては単に重ねる以外に接着剤を用いる方法やニードルパンチ等により交絡させる方法が好ましく用いられる。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に沿って設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
実施例及び比較例中の微細塵除去効率の値は以下の様に算出した。大気塵を含む空気を平面状のエレクトレット体に対し、面に垂直方向に線速5cm/秒で通過させ、上流側と下流側の空気をサンプリングしパーティクルカウンターを用い0.3〜0.5μmの粒径の粒子数をカウントした。微細塵除去性能はエレクトレット体100g/m2当たりの性能を示す値を下記の式を用い算出した。
微細塵除去性能(%)={1−(下流粒子数/上流粒子数)^(100/試験を行ったエレクトレット体目付)}×100
微細塵除去性能(%)={1−(下流粒子数/上流粒子数)^(100/試験を行ったエレクトレット体目付)}×100
(実施例1)
繊維径18μm・繊維長51mmのポリプロピレン短繊維と繊維径13μm・繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維をそれぞれの短繊維を50:50の重量比率で混合してからカーディングによってウェブを作成し、更にノニオン系界面活性剤を用いて洗浄後、乾燥した。JIS L−1015化学ステープル試験方法に記載されているメタノール抽出分法で測定して、残留油剤がウェブに対して0.12重量%と0.2重量%未満である事が確認された。更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材としてバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に42g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は82%、圧力損失は11Paといずれも良好な値を示した。
繊維径18μm・繊維長51mmのポリプロピレン短繊維と繊維径13μm・繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維をそれぞれの短繊維を50:50の重量比率で混合してからカーディングによってウェブを作成し、更にノニオン系界面活性剤を用いて洗浄後、乾燥した。JIS L−1015化学ステープル試験方法に記載されているメタノール抽出分法で測定して、残留油剤がウェブに対して0.12重量%と0.2重量%未満である事が確認された。更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材としてバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に42g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は82%、圧力損失は11Paといずれも良好な値を示した。
(実施例2)
繊維径18μm・繊維長51mmのポリプロピレン短繊維と繊維径17μm・繊維長51mmのアクリル短繊維をそれぞれの短繊維を50:50の重量比率で混合してからカーディングによってウェブを作成し、更にノニオン系界面活性剤を用いて洗浄後、乾燥した。JIS L−1015化学ステープル試験方法に記載されているメタノール抽出分法で測定して、残留油剤がウェブに対して0.12重量%と0.2重量%未満である事が確認された。更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材としてバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードル(フォスターニードル社ピンチブレード針)のバーブをシート材の巾方向に向けて用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に50g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は93%、圧力損失は17Paといずれも良好な値を示した。
繊維径18μm・繊維長51mmのポリプロピレン短繊維と繊維径17μm・繊維長51mmのアクリル短繊維をそれぞれの短繊維を50:50の重量比率で混合してからカーディングによってウェブを作成し、更にノニオン系界面活性剤を用いて洗浄後、乾燥した。JIS L−1015化学ステープル試験方法に記載されているメタノール抽出分法で測定して、残留油剤がウェブに対して0.12重量%と0.2重量%未満である事が確認された。更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材としてバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードル(フォスターニードル社ピンチブレード針)のバーブをシート材の巾方向に向けて用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に50g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は93%、圧力損失は17Paといずれも良好な値を示した。
(比較例1)
実施例1と同様に洗浄ウェブを作成し、更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材として三角形状の三角にバーブが付いているニードル(フォスターニードル社の三角形状針)を用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に42g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は65%と比較例1より低く、圧力損失は10Paであった。
実施例1と同様に洗浄ウェブを作成し、更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材として三角形状の三角にバーブが付いているニードル(フォスターニードル社の三角形状針)を用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に42g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は65%と比較例1より低く、圧力損失は10Paであった。
(比較例2)
実施例1と同様に洗浄ウェブを作成し、更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材として三角形状の三角にバーブが付いているニードル(フォスターニードル社の三角形状針)を用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に50g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は72%と比較例1より低く、圧力損失は14Paであった。
実施例1と同様に洗浄ウェブを作成し、更に15g/m2のポリプロピレン製スパンボンドを基材として三角形状の三角にバーブが付いているニードル(フォスターニードル社の三角形状針)を用いてペネトレーション数44回/cm2、針深度7mmの条件でニードルパンチ加工を加えて最終的に50g/m2目付のシートを作成した。繊維配向はシートの長さ方向であった。得られたエレクトレット体はニードルパンチ加工の過程で帯電しており、微細塵除去性能は72%と比較例1より低く、圧力損失は14Paであった。
本発明におけるエレクトレット体及び気体浄化用フィルターは、微粒子の捕集において優れた性能を発現することが可能であり、近年需要が増加している家庭用や自動車用などの空気浄化フィルターに適用することができるものであり、産業上の利用性は大である。
Claims (3)
- 2種以上の異なる種類の繊維から成る繊維シート材であって、繊維がシート材の長さ方向に配向しており、かつバーブの付いた辺が互いに向かい合う2辺のみで形成されているニードルのバーブをシート材の巾方向に向けて用いてニードルパンチする事により製造した事を特徴とするエレクトレット。
- ポリオレフィン系繊維を含む事を特徴とする請求項1に記載のエレクトレット。
- 請求項1〜2のいずれかに記載のエレクトレットを含むシートがプリーツ状又は波状に成型されてなることを特徴とする気体浄化フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005153723A JP2006328586A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エレクトレット、空気浄化用フィルター及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005153723A JP2006328586A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エレクトレット、空気浄化用フィルター及びそれらの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006328586A true JP2006328586A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37550561
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JP2005153723A Withdrawn JP2006328586A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エレクトレット、空気浄化用フィルター及びそれらの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006328586A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102836784A (zh) * | 2012-07-17 | 2012-12-26 | 福建龙净环保股份有限公司 | 一种电除尘区的电晕电极结构及其电除尘装置 |
JP2018008239A (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 三菱電機株式会社 | フィルタユニット、空気調和機及びフィルタ再帯電方法 |
-
2005
- 2005-05-26 JP JP2005153723A patent/JP2006328586A/ja not_active Withdrawn
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JP2018008239A (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 三菱電機株式会社 | フィルタユニット、空気調和機及びフィルタ再帯電方法 |
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