JP2006328353A - 薄膜形成用組成物、高屈折率薄膜、透明積層フィルム、透明積層体およびプラズマディスプレイ - Google Patents

薄膜形成用組成物、高屈折率薄膜、透明積層フィルム、透明積層体およびプラズマディスプレイ Download PDF

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Yoshihiro Tokunaga
義弘 徳永
Tetsuya Takeuchi
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Abstract

【課題】従来に比較してヘーズ(光散乱)を悪化させ難く、亀裂の発生を抑制可能な薄膜形成用組成物、これを用いた高屈折率薄膜を提供する。
【解決手段】チタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含む薄膜形成用組成物とする。アルコール可溶性ポリアミドの含有量は、チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して10〜150重量%の範囲内にあると良い。この組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線を照射することにより、高屈折率薄膜を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、薄膜形成用組成物、高屈折率薄膜、透明積層フィルム、透明積層体およびプラズマディスプレイに関するものである。
近年、光学的機能、電気的機能などの高次機能を実現するため、様々な産業分野において各種の機能性薄膜が用いられている。
例えば、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel、以下「PDP」という。)などの表示装置に関する分野などでは、電磁波遮蔽機能、近赤外線遮蔽機能などを付与する目的で、透明高分子フィルム上に、高屈折率薄膜と、金属薄膜とを交互に積層した透明積層フィルムが使用されている。
従来、上記高屈折率薄膜は、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理的気相成長法(PVD)や、熱CVD、プラズマCVDなどの化学的気相成長法(CVD)といった気相法により製造するのが主流であった。
ところが、これら気相法は、真空設備などの大型設備が必要であるため高コストになりやすく、生産性に劣るなどの欠点がある。そのため、最近では、大気中で成膜できる、低コストである、気相法に比較して生産性に優れるなどの利点がある液相法、中でもゾル−ゲル法を用いて高屈折率薄膜を製造する方法が注目を浴びるようになっている。
例えば、特許文献1には、チタンアルコキシドなどのチタンの有機化合物をアルコール類などの有機溶媒中に溶解した薄膜形成用組成物、この組成物を透明高分子フィルム上に塗工し、乾燥させて薄膜前駆体を形成した後、この薄膜前駆体に特定照度、特定光量の紫外線を照射して合成したチタンの酸化物を含む高屈折率薄膜、この高屈折率薄膜を有する透明積層フィルムなどが開示されている。
また、特許文献2には、四塩化チタンなどの水溶性チタン塩と、ポリビニルピロリドン(PVP)などの、側鎖にアミド基を有する有機高分子とを水に溶解した薄膜形成用組成物が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、チタンアルコキシドと、ポリビニルアセトアミドとがアルコール系溶媒中に分散された薄膜形成用組成物が開示されている。
特開2004−197189号公報 特開2003−73584号公報 特開2002−255553号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、以下の点で未だ改良の余地が残されていた。
すなわち、チタンアルコキシドなどのチタンの有機化合物を、アルコール類などの有機溶媒中に溶解した薄膜形成用組成物を用いて、ゾル−ゲル法と紫外線照射法とを組み合わせてチタンの酸化物を含む高屈折率薄膜を製造する場合、薄膜前駆体の内部まで加水分解・縮合反応が十分に進行し難く、得られた薄膜中に、チタンの有機化合物など、出発原料が残存しやすい。
そのため、未反応成分の残存量を少なくし、できるだけ高い屈折率を得るためには、薄膜前駆体に対して照射する紫外線の光量をできるだけ多くし、これにより加水分解・縮合反応を促進させて未反応成分を少なくするようにすることが望ましい。
しかしながら、このようなことを行うと、得られた高屈折率薄膜に亀裂が発生しやすくなるといった問題があった。
これは、紫外線の照射によって、薄膜は、面方向に収縮しようとするが、透明高分子フィルムに拘束されているので収縮することができず、これにより生じた膜中の歪みに耐えきれないことが原因であると考えられる。
一方、特許文献2および3では、薄膜形成時の亀裂の発生を抑制する手法について言及してはいるが、薄膜前駆体を約700℃もの高温で加熱処理しており、ゾル−ゲル法と紫外線照射法との組み合わせによる問題点については全く言及されていない。
加えて、本発明者らの研究によれば、ゾル−ゲル法と紫外線照射法とを組み合わせてチタンの酸化物を含む高屈折率薄膜を製造する場合に、出発溶液中にポリビニルピロリドン(PVP)などを添加すると、高屈折率薄膜のヘーズ(光散乱)が悪化することも判明している。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、従来に比較してヘーズ(光散乱)を悪化させ難く、亀裂の発生を抑制可能な薄膜形成用組成物を提供することにある。
また、他の課題は、この薄膜形成用組成物を用いた高屈折率薄膜、この高屈折率薄膜を有する透明積層フィルム、この透明積層フィルムを有する透明積層体、この透明積層フィルムまたは透明積層体を有するプラズマディスプレイを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る薄膜形成用組成物は、チタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含むことを要旨とする。
ここで、上記アルコール可溶性ポリアミドの含有量は、上記チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して、10〜150重量%の範囲内にあると良い。
また、上記組成物は、紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤をさらに含んでいると良い。
上記紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤は、アセチルアセトンを含んでいると良い。
一方、本発明に係る高屈折率薄膜は、上記薄膜形成用組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線が照射されて形成されていることを要旨とする。
また、本発明に係る高屈折率薄膜は、チタンの酸化物と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含むことを要旨とする。
また、本発明に係る透明積層フィルムは、透明高分子フィルムの少なくとも一方面に、上記高屈折率薄膜を少なくとも1層以上含む積層構造を有していることを要旨とする。
また、本発明に係る透明積層体は、透明支持基体の少なくとも一方面に、粘着剤層を介して、上記透明積層フィルムが積層されていることを要旨とする。
また、本発明に係るプラズマディスプレイは、上記透明積層フィルムまたは上記透明積層体を有することを要旨とする。
本発明に係る薄膜形成用組成物は、チタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含んでいる。
そのため、上記組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線を照射して高屈折率薄膜を製造する場合、紫外線照射による膜収縮などに起因する応力が、アルコール可溶性ポリアミドにより緩和される。
したがって、紫外線照射量を比較的多くして高屈折率化を図った場合であっても、亀裂の発生を抑制することができる。また、アルコール可溶性ポリアミドを用いているので、従来に比較して、得られる高屈折率薄膜のヘーズも悪化し難い。
この際、上記アルコール可溶性ポリアミドの含有量が、上記チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して、10〜150重量%の範囲内とされている場合には、亀裂抑制効果と屈折率とのバランスに優れる。
また、上記組成物が、アセチルアセトンなど、チタンの有機化合物と反応して紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤をさらに含んでいる場合には、紫外線の照射による加水分解・縮合反応がより促進されるので、より高い屈折率を有し、かつ、安定性の高い薄膜を得やすくなる。
本発明に係る高屈折率薄膜は、上記薄膜形成用組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線が照射されて形成されているので、ヘーズ(光散乱)が小さく、亀裂の発生も抑制されている。
また、薄膜形成にゾル−ゲル法を用いることができるので、スパッタリング法などの気相法を用いた場合に比較してコストパフォーマンスにも優れる。
本発明に係る透明積層フィルムは、ヘーズ(光散乱)が小さく、実質的に亀裂のない高屈折率薄膜を備えているので、信頼性などに優れる。
本発明に係る透明積層体は、上記透明積層フィルムを有しているので、信頼性などに優れる。
本発明に係るプラズマディスプレイは、上記透明積層フィルムまたは上記透明積層体を有しているので、信頼性などに優れる。
本実施形態に係る薄膜形成用組成物(以下、「本組成物」という。)、高屈折率薄膜(以下、「本高屈折率薄膜」という。)、透明積層フィルム(以下、「本フィルム」という。)、透明積層体(以下、「本積層体」という。)およびプラズマディスプレイ(以下、「本ディスプレイ」という。)について詳細に説明する。
1.本組成物
本組成物は、チタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含んでいる。
本組成物において、上記チタンの有機化合物は、加水分解・縮合反応により、チタンの酸化物を生成可能なものであれば、何れのものであっても良い。
上記チタンの有機化合物としては、具体的には、例えば、チタンのアルコキシド、チタンのアシレート、チタンのキレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
上記チタンの有機化合物としては、より具体的には、例えば、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラメトキシチタンなどのM−O−R結合(Rはアルキル基を示し、Mはチタン原子を示す)を有するチタンのアルコキシドや、イソプロポキシチタンステアレートなどのM−O−CO−R結合(Rはアルキル基を示し、Mはチタン原子を示す)を有するチタンのアシレートや、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトナート、ジヒドロキシビスラクタトチタン、ジイソプロポキシビストリエタノールアミナトチタン、ジイソプロポキシビスエチルアセトアセタトチタンなどのチタンのキレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
本組成物中に占めるチタンの有機化合物の含有量としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、20、15、10重量%などを例示することができる。これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、1、3、5重量%などを例示することができる。
また、本組成物は、必須溶媒としてアルコール類を含んでいる。このアルコール類の存在により、アルコール可溶性ポリアミドを均一に分散させて溶解させることができる。
上記アルコール類としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘプタノール、イソプロピルアルコールなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
この際、上記溶媒量としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、チタンの有機化合物の固形分重量に対して5、10倍量などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、チタンの有機化合物の固形分重量に対して50、30、20倍量などを例示することができる。
上記溶媒量が50倍量より多くなると、一回の塗工で形成できる薄膜の膜厚が薄くなり、所望の膜厚を得るために多数回の塗工が必要となる傾向が見られる。一方、5倍量より少なくなると、薄膜が厚くなり過ぎ、チタンの有機化合物の加水分解・縮合反応が十分に進行し難くなる傾向が見られる。したがって、上記溶媒量は、これらを考慮して選択すると良い。
また、本組成物は、上述したアルコール類に可溶なポリアミドを含んでいる。このアルコール可溶性ポリアミドは、その主鎖中にアミド結合を含んでいる。
上記アルコール可溶性ポリアミドとしては、具体的には、例えば、N−メトキシメチル−ポリアミドなどのアミド基部位がアルコキシメチル化されたポリアミド、重合脂肪酸、ダイマー酸、カルボン酸とアミンとの重縮合により形成されうるポリアミドなどを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これらアルコール可溶性ポリアミドのうち、薄膜に生じる亀裂を抑制する効果に優れるなどの観点から、好ましくは、重合脂肪酸、ダイマー酸、カルボン酸とアミンとの重縮合により形成されうるポリアミドを好適に用いることができる。
また、上記アルコール可溶性ポリアミドの含有量としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して10、15、20重量%などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して150、125、100、75、50、30重量%などを例示することができる。
上記組成物中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量が、10重量%より少なくなると、薄膜に生じる亀裂を抑制する効果などが小さくなる傾向が見られる。一方、150重量%より多くなると、得られる薄膜の屈折率が低下しやすくなるなどの傾向が見られる。したがって、アルコール可溶性ポリアミドの含有量の選択には、これらに留意すると良い。
また、用途に応じて、アルコール可溶性ポリアミドの含有量を変化させても良い。例えば、表示装置など、画質向上の観点などから比較的高い屈折率が要求される用途に本フィルムを適用する場合には、上記組成物中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量は、例えば、チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して10〜50重量%の範囲内から選択すると良い。亀裂を抑制できれば、アルコール可溶性ポリアミドの含有量が少ないほど、高屈折率化を図りやすいからである。
一方、例えば、熱線カット機能を有する窓ガラスなど、それほど高い屈折率が要求されない用途に本フィルムを適用する場合には、上記組成物中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量は、例えば、チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して10〜150重量%以下の範囲内から適宜選択することが可能である。
なお、本組成物は、上記必須成分以外に、必要に応じて以下の任意成分を1種または2種以上含んでいても良い。
例えば、本組成物は、上記チタンの有機化合物以外にも、加水分解・縮合反応により金属酸化物を形成しうる金属の有機化合物などが必要に応じて混合されていても良い。他の金属の有機化合物としては、具体的には、例えば、亜鉛の有機化合物、インジウムの有機化合物、スズの有機化合物、マグネシウムの有機化合物、アルミニウムの有機化合物、ジルコニウムの有機化合物、ニオブの有機化合物、セリウムの有機化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
また、例えば、本組成物における溶媒は、上記アルコール可溶性ポリアミドの可溶性を損なわない範囲内であれば、アルコール類に加えて、他の溶媒を含んでいても良い。他の溶媒としては、具体的には、例えば、酢酸エチルなどの有機酸エステル、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロキシフラン、ジオキサンなどのシクロエーテル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの酸アミド類、ヘキサンなどの炭化水素類、トルエンなどの芳香族類、水などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
また、例えば、本組成物には、必要に応じて、各種の添加剤が添加されていても良い。添加剤としては、具体的には、例えば、チタンの有機化合物と反応して紫外線吸収性のキレートを形成するものなどを好適なものとして例示することができる。本組成物は、基本的に、紫外線を用いて加水分解・縮合反応を進行させる。そのため、チタンの有機化合物と反応して紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤が添加されている場合には、比較的低温下において高い屈折率を有し、かつ、安定性の高い薄膜が得やすくなるからである。
この種の添加剤としては、具体的には、例えば、βジケトン類、アルコキシアルコール類、アルカノールアミン類などの添加剤を例示することができる。より具体的には、上記βジケトン類としては、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、マロン酸ジエチルなどを例示することができる。上記アルコキシアルコール類としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−メトキシ−2−プロパノールなどを例示することができる。上記アルカノールアミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これらのうち、とりわけ、βジケトン類が好ましく、中でもアセチルアセトンを最も好適に用いることができる。
また、上記添加剤の配合割合としては、上記チタンの有機化合物におけるチタン原子1モルに対して、例えば、0.1〜2倍モルの範囲などを例示することができる。
以上の構成を有する本組成物は、例えば、所定割合となるように秤量したチタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドと、必要に応じて添加される他の任意成分とを、攪拌機などの撹拌手段により所定時間撹拌・混合するなどの方法により製造することができる。
この場合、各成分の混合は、上記のように1回で混合しても良いし、複数回に分けて混合しても良い。複数回に分けて混合する場合、例えば、上記チタンの有機化合物およびアルコール類を含む溶媒を撹拌・混合して調製した溶液と、アルコール類を含む溶媒およびアルコール可溶性ポリアミドを撹拌・混合して調製した溶液とを準備し、これら2液を撹拌・混合する方法などを例示することができる。
2.本高屈折率薄膜
本高屈折率薄膜は、可視光領域において透明性を有し、高い屈折率を有している。ここで、高屈折率とは、633nmの光に対する屈折率が1.75以上ある場合をいう。
本高屈折率薄膜は、主成分としてチタンの酸化物を含み、他にアルコール可溶性ポリアミドを必須成分として少なくとも含んでいる。
上記チタンの酸化物としては、具体的には、例えば、酸化チタン(IV)(TiO)、チタン酸塩などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。なお、チタンの酸化物は、2種以上のチタンの酸化物が複合した複酸化物であっても良い。
また、上記アルコール可溶性ポリアミドとしては、上述したものと同様のものを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
ここで、本高屈折率薄膜中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、膜を構成するチタンの酸化物中に含まれるチタン重量に対して10、15、20重量%などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、同チタンの酸化物中に含まれるチタン重量に対して150、125、100、75、50、30重量%などを例示することができる。
本高屈折率薄膜中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量が、10重量%より少なくなると、薄膜に生じる亀裂を抑制する効果などが小さくなる傾向が見られる。一方、150重量%より多くなると、屈折率が低下しやすくなるなどの傾向が見られる。したがって、本高屈折率薄膜中に含まれるアルコール可溶性ポリアミドの含有量が上記範囲内になるように、例えば、本組成物中に添加するアルコール可溶性ポリアミドの添加量を調整すると良い。
また、本高屈折率薄膜は、必要な屈折率を確保でき、かつ、光学特性などに悪影響を及ぼさない範囲内であれば、上記チタンの酸化物、アルコール可溶性ポリアミド以外に、以下の任意成分を1種または2種以上含んでいても良い。
例えば、本高屈折率薄膜は、副成分として、亜鉛の酸化物、インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウムとスズとの酸化物、マグネシウムの酸化物、アルミニウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、ニオブの酸化物、セリウムの酸化物などを1種または2種以上含んでいても良い。
また、本高屈折率薄膜は、チタンの酸化物の合成時に使用したチタンの酸化物の前駆体、具体的には、例えば、チタンのアルコキシド、チタンのアシレート、チタンのキレートなどのチタンの有機化合物や、各種の添加剤、不可避不純物など、上記必須成分以外の物質を1種または2種以上含んでいても良い。なお、チタンのアルコキシドなど、チタンの有機化合物を少量含んでいる場合には、後述する透明積層フィルムの柔軟性が向上するなどの利点がある。
また、本高屈折率薄膜の膜厚は、透明性や色調などを考慮して種々調節することができる。本高屈折率薄膜の膜厚としては、具体的には、例えば、その好ましい下限値として、10nm、20nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、150nm、100nmなどを例示することができる。
このような本高屈折率薄膜は、基本的には、本組成物を出発溶液とするゾル−ゲル法と紫外線照射法とを組み合わせて製造することができる。すなわち、本組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線を照射することにより、チタンの有機化合物を加水分解・縮合反応させてチタンの酸化物を合成すれば、本高屈折率薄膜を形成することが可能である。以下、本高屈折率薄膜の製造方法について詳細に説明する。
先ず、本組成物より薄膜前駆体を形成するには、フィルム基材、ガラス基板などの適当な支持体上に、本組成物を膜状に塗工し、乾燥させれば良い。
上記塗工方法としては、マイクログラビア法、グラビア法、リバースロールコート法、ダイコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スピンコート法、バーコート法など、各種の塗工方法を例示することができる。
また、本組成物の塗工厚としては、形成する本高屈折率薄膜の膜厚が所望の厚みになるように種々調節すれば良い。
また、上記乾燥方法としては、例えば、膜状に形成された本組成物を公知の乾燥装置に入れるなどすれば良い。この際、乾燥条件としては、具体的には、例えば、80℃〜120℃の温度範囲、0.5分〜5分の乾燥時間などを例示することができる。
次に、上記薄膜前駆体に対して紫外線を照射するにあたり、用いる紫外線照射機としては、具体的には、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、重水素ランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプなどを例示することができる。
また、照射する紫外線の光量としては、測定波長300〜390nmのとき、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、300mJ/cm、500mJ/cmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、8000mJ/cm、5000mJ/cmなどを例示することができる。
3.本フィルム
本フィルムは、透明高分子フィルムの少なくとも一方面に、本高屈折率薄膜を少なくとも1層以上含む積層構造を有している。
本フィルムにおいて、透明高分子フィルムは、薄膜を形成するためのベースとなるものである。その材料としては、可視光領域において透明性を有し、その表面に薄膜を支障なく形成できるものであれば、何れのものでも用いることができる。
上記透明高分子フィルムの材料としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロース、ポリウレタン、シクロオレフィンポリマーなどの高分子材料を例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これらのうち、とりわけ、透明性、耐久性、加工性などに優れるなどの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンポリマーなどを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
また、上記透明高分子フィルムの厚みは、用いる材料などを考慮して種々調節することができる。その好ましい下限値として、具体的には、例えば、10μm、25μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、500μm、250μmなどを例示することができる。
本フィルムにおいて、上記積層構造の基本単位としては、具体的には、例えば、透明高分子フィルム側から、高屈折率薄膜│金属薄膜、金属薄膜│高屈折率薄膜などを例示することができる。これら基本単位は、単数または複数繰り返し積層されていても良い。
ここで、上記積層構造において、本高屈折率薄膜は、何れの層に位置していても良い。すなわち、上記積層構造中に含まれる全ての高屈折率薄膜が、本組成物を用いて形成されていても良いし、一部の高屈折率薄膜については、本発明の趣旨を損なわない範囲内で、例えば、本組成物からアルコール可溶性ポリアミドを除いた組成物などを用いて形成されていても良い。
また、前者の基本単位を用いる場合には、金属薄膜を劣化し難くする、透明性を確保しやすいなどの観点から、透明高分子フィルムから最も遠い表面に、別途、高屈折率薄膜を積層するのが好ましい。
また、本フィルムにおいて、高屈折率薄膜、金属薄膜は、一度に形成されたものであっても良いし、分割形成されたものであっても良い。この場合、その分割数は、各薄膜ごとに同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、金属薄膜を構成する金属元素が高屈折率薄膜中へ拡散するのを抑制するなどの観点から、金属薄膜の少なくとも一方面に、金属酸化物よりなるバリア膜が形成されていても良い。
また、上記積層構造の積層数は、高屈折率薄膜、金属薄膜などの材料や膜厚、要求される光学特性、導電性などを考慮して適宜選択することができる。高屈折率薄膜、金属薄膜を1層として数えれば、その積層数としては、具体的には、例えば3〜9層などを例示することができる。
なお、高屈折率薄膜、金属薄膜が、複数の分割層よりなる場合には、複数の分割層よりなる高屈折率薄膜、金属薄膜をそれぞれ1層として数える。また、金属薄膜に接してバリア膜が形成されている場合には、バリア膜を含めた金属薄膜を1層として数える。
また、上記積層構造において、高屈折率薄膜、金属薄膜の組成または材料は、それぞれ同一の組成または材料から形成されていても良いし、異なる組成または材料から形成されていても良い。なお、各薄膜が複数の分割層を有する場合も同様である。
また、上記積層構造において、高屈折率薄膜、金属薄膜の厚みは、それぞれほぼ同一であっても良いし、各薄膜ごとに異なっていても良い。
本フィルムは、概略、上述した積層構造を有している。本フィルムにおいて、高屈折率薄膜は、可視光領域において透明性を有し、主として高屈折率層として機能するものである。
本フィルム中の各高屈折率薄膜の厚みは、上記機能が発揮しやすくなるように選択すれば良い。高屈折率薄膜の厚みとしては、具体的には、例えば、その好ましい下限値として、10nm、20nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、150nm、100nmなどを例示することができる。
なお、高屈折率薄膜を形成する方法については、既に上述した方法と同様であるので、その説明は省略する。
一方、本フィルムにおいて、金属薄膜は、主として電磁波遮蔽層、近赤外線遮蔽層として機能するものである。
上記金属薄膜を主に構成する金属(合金も含む)としては、具体的には、例えば、銀、金、白金、銅、アルミニウム、クロム、チタン、亜鉛、スズ、ニッケル、コバルト、ニオブ、タンタル、タングステン、ジルコニウム、鉛、パラジウム、インジウムなどの金属や、これら金属を1種以上含む合金などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記金属としては、導電性、赤外線反射性、積層時の可視光透過性などに優れるなどの観点から、とりわけ、銀を好適に用いることができる。また、熱、光、水蒸気などの環境に対する安定性を向上させるなどの観点から、必要に応じて、金、白金、パラジウム、銅などの金属を1種以上銀に加えた銀合金を用いても良い。この場合、銀合金中の銀以外の金属としては、金属薄膜の耐久性に優れるなどの観点から、金、パラジウムなどを好適に用いることができる。
また、銀合金を用いる場合、銀以外の金属の割合としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、0.1重量%、0.5重量%などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、20重量%、10重量%などを例示することができる。
また、本フィルム中の各金属薄膜の厚みは、表面抵抗と可視光透過率とのバランスなどを考慮して種々調節することができる。一般に、金属薄膜の厚みが過度に厚すぎると、可視光透過率が低下する傾向が見られる。一方、その厚みが過度に薄すぎると、表面抵抗が増大する傾向が見られる。したがって、各金属薄膜の厚みの選択には、これらに留意すると良い。
上記金属薄膜の厚みとしては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、5nm、10nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、30nm、20nmなどを例示することができる。
上記金属薄膜を形成する方法としては、具体的には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、MBE法、レーザーアブレーションなどといった物理的気相成長法(PVD)、熱CVD、プラズマCVDなどといった化学的気相成長法(CVD)などの気相法、導電性ペーストを塗工し、焼結する方法などを例示することができる。上記積層構造中の各金属薄膜は、これらのうち何れか1つの手法により形成されていても良いし、あるいは、2つ以上の手法を用いて形成されていても良い。
より具体的には、例えば、真空蒸着法を用いる場合には、蒸発源として所望の金属を用い、抵抗加熱、レーザ加熱、電子ビーム加熱などにより、金属を加熱蒸着させて金属薄膜を形成すれば良い。
また、例えば、スパッタリング法を用いる場合には、ターゲットとして所望の金属を用いるとともに、スパッタリングガスとしてアルゴン、ネオンなどの不活性ガスを用い、ターゲットと透明高分子フィルムとの間に直流(DC)電圧(DCスパッタリング法)または高周波(RF)電圧(RFスパッタリング法)を印加し、金属薄膜を形成すれば良い。成膜速度を速くする観点から、直流マグネトロンスパッタリング法や高周波マグネトロンスパッタリング法を用いても良い。
また、例えば、イオンプレーティング法を用いる場合には、蒸発源として所望の金属を用い、真空蒸着装置内に低圧ガスを導入し電界をかけてプラズマを発生させ、蒸発源からの蒸発粒子をイオン化しながら蒸着させ、金属薄膜を形成すれば良い。
なお、必要に応じて、例えば、スパッタリングガスとしてアルゴン、ネオンなどの不活性ガスに、さらに反応性ガスとして酸素を含むガスを混合し、金属と酸素とを反応させる反応性スパッタリング法などの気相法を用いて、金属薄膜の少なくとも一方面に、金属酸化物よりなるバリア膜を形成しても良い。
上記バリア膜を主として形成する金属酸化物としては、具体的には、例えば、チタンの酸化物、亜鉛の酸化物、インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウムとスズとの酸化物、マグネシウムの酸化物、アルミニウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、ニオブの酸化物、セリウムの酸化物などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。好ましくは、チタンの酸化物を含んでいると良い。
本フィルムにおいて、透明高分子フィルムの表面に、高屈折率薄膜と、金属薄膜とを順次積層し、上記積層構造を形成するには、具体的には、例えば、次のような方法などによれば良い。
すなわち、透明高分子フィルムの表面上に、高屈折率薄膜を形成した後、これをロールに巻き取る。この際、高屈折率薄膜を複数の分割層より形成する場合には、上記操作を分割数だけ繰り返せば良い。
次いで、このロールを、上述した気相法による薄膜形成装置の成膜室内に装着し、ロールを繰り出しながら、高屈折率薄膜の表面上に金属薄膜を形成し、これを再びロールに巻き取る。この際、金属薄膜を複数の分割層より形成する場合には、上記操作を分割数だけ繰り返せば良い。
このような操作を所望回数繰り返し行えば、高屈折率薄膜と、金属薄膜とを順次積層することができる。なお、バリア膜は、金属薄膜を形成する前後などに、金属薄膜の積層に準じて形成すれば良い。
4.本積層体
本積層体は、本フィルムを用いている。すなわち、本積層体は、透明支持基体の少なくとも一方面に、粘着剤層を介して、本フィルムを積層した構成を有している。この際、本積層体において、本フィルムは、その積層構造面側が透明支持基体側となるように積層されていても良いし、透明高分子フィルム面側が透明支持基体側となるように積層されていても良い。
ここで、透明支持基体の材料は、透明性に優れ、十分な機械的強度を有するものであれば、特に限定されることなく使用することができる。具体的には、例えば、半強化ガラス、強化ガラスなどのガラスや、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの高分子材料などを例示することができる。
また、透明支持基体の形状は、板状などの平面状が好ましい。また、透明支持基体の厚みは、機械的強度や剛性などを考慮して、種々調節することができる。一般的には、1.0〜5.0mmの範囲などを例示することができる。
また、粘着剤層を形成する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリビニルブチラール系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。このうち、透明性および耐熱性に優れるなどの観点から、アクリル系粘着剤などを好適に用いることができる。また、粘着剤の形態としては、シート状、液状などを例示することができる。
また、粘着剤の厚みは、特に限定されるものではなく、一般的には、5〜100μmの範囲などを例示することができる。
そして、例えば、シート状の粘着剤を用いて本積層体を製造する場合には、透明支持基板および/または本フィルムにシート状の粘着剤を貼り付けた後、両者をラミネートするなどして貼り合わせれば良い。また、液状の粘着剤を用いて本積層体を製造する場合には、例えば、透明支持基板および/または本フィルムに粘着剤を塗布して両者を貼り合わせた後、室温に放置したり、加熱したりするなどして粘着剤を硬化させれば良い。
なお、液状の粘着剤を塗布する塗布方法としては、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法などの塗布方法が挙げられ、粘着剤の種類、粘度、塗布量などを考慮して適宜選択することができる。
また、光学特性を著しく損なわない限度内で、必要に応じて、反射防止機能、防眩機能、衝撃吸収機能、耐環境機能、調色機能などの各種の機能を有する機能性フィルムを、本積層体の片面または両面に、上述した粘着剤層を介して1つまたは2つ以上さらに貼り合わせても良い。
5.本ディスプレイ
本ディスプレイは、上記本フィルムまたは上記本積層体を有している。
上記本ディスプレイは、例えば、次のようにして得ることができる。すなわち、前者のディスプレイの場合、具体的には、例えば、本フィルムの表面に、上記した粘着剤層を形成したり、必要に応じて、反射防止機能などを有する機能性フィルムを粘着剤層を介して貼り付けたりした後、これをPDPの前面表示部に直接貼り付ける。一方、後者のディスプレイの場合、具体的には、例えば、本積層体を、光学フィルターとして、空気層を介してプラズマディスプレイ本体の前面側に配設する。
そして、両ディスプレイの場合とも、本フィルムの積層構造と、アース接続されたPDPの裏面金属筐体や本体外装、接地端子などとを、導電性テープや導電性ガスケットなどの導電性部材を任意に介して、電気的に接続すれば、本ディスプレイを得ることができる。
本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。例えば、本フィルム、本積層体は、PDP以外の表示装置にも適用可能である。
また、本フィルム、本積層体は、表示装置用途以外にも、例えば、熱線カットガラス、車両用ガラスなどの赤外線遮蔽用途や、冷却ショーケース用ガラス、融雪ガラス、暖房用パネルヒーター、調理用パネルヒータなどの電熱性用途や、計測機器用ガラス窓、インテリジェントビルガラス、車両用ガラスなどの電磁波遮蔽用途など、導電機能および/または赤外線遮蔽機能、可視光透過性が要求される各種の用途に使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
1.薄膜形成用組成物の調製
(実施例1)
初めに、以下の手順により、実施例1に係る薄膜形成用組成物を調製した。すなわち、チタンの有機化合物であるテトラブトキシチタン4量体(日本曹達(株)製、「B4」)6gに対し、紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤として、アセチルアセトン3gを添加し、攪拌機にて1分間撹拌した。その後、これを1−ブタノール30gと2−プロパノール30gとの混合溶媒により希釈し、さらに10分間撹拌して溶液Aを調製した。
次いで、アルコール可溶性ポリアミドとして、N−メトキシメチル−ポリアミド(ナガセケムテックス(株)製、「トレジンF30K」)0.3gを、1−ブタノール30gに添加後、攪拌機にて30分間撹拌し、溶液Bを調製した。
その後、これら2溶液を混合し、攪拌機にて10分間撹拌することにより、実施例1に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
(実施例2)
アルコール可溶性ポリアミドとして、重合脂肪酸とポリアミンとの重縮合により形成されたポリアミド(三和化学工業(株)製、「サンマイド550」)を用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
(実施例3)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成されたポリアミド(ハリマ化成(株)製、「ニューマイド825」)を用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例3に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
(実施例4)
チタンの有機化合物として、テトラブトキシチタン1量体(松本製薬工業(株)製、「TA−25」)を用い、アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド0.21gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例4に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン1量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
(実施例5)
チタンの有機化合物として、テトライソプロポキシチタン1量体(日本曹達(株)製、「A−1」)を用い、アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド0.25gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例5に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトライソプロポキシチタン1量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
(実施例6)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド0.6gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例6に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して50重量%である。
(実施例7)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド0.9gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例7に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して75重量%である。
(実施例8)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド1.2gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例8に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して100重量%である。
(実施例9)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド1.5gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例9に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して125重量%である。
(実施例10)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド1.8gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例10に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して150重量%である。
(実施例11)
アルコール可溶性ポリアミドとして、C38ダイマー酸とジアミンとの重縮合により形成された上記ポリアミド0.12gを用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例11に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のアルコール可溶性ポリアミド含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して10重量%である。
(比較例1)
アルコール可溶性ポリアミドを全く添加しなかった点以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1に係る薄膜形成用組成物を調製した。
(比較例2)
アルコール可溶性ポリアミドに代えて、ポリビニルピロリドン(PVP)(和光純薬工業(株)製、「K−30」)を用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、比較例2に係る薄膜形成用組成物を調製した。なお、当該組成物中のポリビニルピロリドン含有量は、テトラブトキシチタン4量体中に含まれるチタン重量に対して25重量%である。
2.高屈折率薄膜の作製および評価
次に、得られた各薄膜形成用組成物を用いて、以下のように、各高屈折率薄膜を作製し、評価を行った。
2.1 屈折率およびヘーズ測定
φ50mm、厚み1mmのガラス基板(ファイブラボ(株)製、「BK−7」)の一方面に、スピンコーターにより各薄膜形成用組成物を塗工した。なお、スピンコート条件は、溶液の滴下量0.3cc、予備回転500rpm×3秒、本回転2100rpm×30秒とした。
次いで、乾燥装置を用いて、上記塗工した組成物をガラス基板ごと100℃にて2分間乾燥させ、ガラス基板上に各薄膜前駆体を形成した。
次いで、UVランプ(高圧水銀ランプ)を用いて、各薄膜前駆体に対して紫外線(UV)照射を行った。この際、紫外線の照射は、照度1000mW/cmで5秒間行った。
以上により、ガラス基板の一方面に、実施例および比較例に係る高屈折率薄膜(厚み約30nm)を形成した。
次いで、各高屈折率薄膜の屈折率を自動エリプソメーター((株)溝尻光学工業所製、「DHA−XA」)により測定した。また、各高屈折率薄膜のヘーズをヘーズメーター(スガ試験機(株)製、「全自動直続ヘーズコンピューター」)により測定した。なお、屈折率の測定光の波長は、633nmであり、ヘーズは、光源Cのときの値である。
2.2 亀裂の有無の確認
次に、上記と同じガラス基板の一方面に、粘着フィルム(日東電工(株)製、「両面接着テープCS9621」)を介して、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(「コスモシャイン(登録商標)A4100」、東洋紡績(株)製)(以下、「PETフィルム」という。)を貼り付けた。
以降は、2.1と同様にして、PETフィルムの一方面に、実施例および比較例に係る高屈折率薄膜(厚み約30nm)を形成した。さらに、上記と同様の操作を繰り返し、各高屈折率薄膜を3層積みして厚膜化した。
この際、1層目、2層目、3層目の高屈折率薄膜を形成するごとに、マイクロスコープ((株)キーエンス製、「VHX−100f」)(倍率×450)を用いて、膜表面の亀裂の有無を確認し、3層目の高屈折率薄膜まで亀裂が発生しなかったものを合格とした。
なお、上記厚膜化を行ったのは、膜厚が増加するにつれて、亀裂が発生しやすくなるからである。また、1層目から亀裂が発生したものについては、それ以上の厚膜化を行っていない。
2.3 各高屈折率薄膜の評価結果
表1に、各高屈折率薄膜の評価結果を示す。
Figure 2006328353
表1によれば、比較例1に係る高屈折率薄膜は、1層目で亀裂が発生した。これは、比較例1に係る高屈折率薄膜は、アルコール可溶性ポリアミドを添加しなかったので、紫外線照射に起因する膜収縮による応力などが緩和されなかったためである。
一方、アルコール可溶性ポリアミドに代えてポリビニルピロリドン(PVP)を添加した比較例2に係る高屈折率薄膜は、ヘーズの値が大きいことが分かる。また、ポリビニルピロリドンの含有量と同程度のアルコール可溶性ポリアミドを含有する実施例1〜5に係る高屈折率薄膜と比較して、屈折率の値も低い値に留まっていることが分かる。
このことから、側鎖にアミド結合を有するポリビニルピロリドン(PVP)などでは、亀裂の発生を抑制することができるものの、屈折率やヘーズなどの光学特性に劣ることが確認された。
これらに対し、アルコール可溶性ポリアミドを含有する実施例1〜11に係る高屈折率薄膜は、ヘーズを悪化させ難く、かつ、亀裂の発生も抑制されていることが確認できた。
また、屈折率は、アルコール可溶性ポリアミドの含有量が多くなると、少ないときに比較して、屈折率が低くなる傾向が見られたが、何れにしても許容範囲内の値であった。このことから、例えば、要求される屈折率のレベルなどに合わせて、薄膜形成用組成物、高屈折率薄膜中のアルコール可溶性ポリアミドの含有量を適宜選択すると良いことが確認できた。
3.透明積層フィルム
(実施例1F)
次に、透明高分子フィルム上に、実施例1に係る薄膜形成用組成物により形成した高屈折率薄膜と、金属薄膜とが交互に積層された積層構造を有する、実施例1Fに係る透明積層フィルムを作製した。
すなわち、上記PETフィルムの一方面に、グラビアコーターを用いて、実施例1に係る薄膜形成用組成物を塗工した。次いで、これを80℃で1分間乾燥し、薄膜前駆体を形成した。
次いで、この薄膜前駆体に対して、UVランプ〔高圧水銀ランプ(240W/cm)〕により、線速4m/minで紫外線を1回照射(光量:1000mJ/cm)し、高屈折率薄膜(厚み30nm)を形成した。なお、この高屈折率薄膜の屈折率を、FilmTek3000(Scientific Computing International社製)により測定したところ、測定波長633nmにおいて屈折率1.91であった。
次いで、ターゲットに純銀(純度:4N、126mm×506mmサイズ)、スパッタガスにアルゴンガスを用いて、直流マグネトロンスパッタリング法[電力:1kW(1.56W/cm)、真空度:0.3Pa、成膜温度:40℃、成膜部開口長:5cm、ターゲット/PETフィルム間距離:7cm]により、ライン線速2m/分にて、銀薄膜(厚み10nm)を形成した。
その後も、上記と同様の高屈折率薄膜の形成と、銀薄膜の形成を交互に行った。これにより、PETフィルム(厚み100μm)の表面に、高屈折率薄膜(厚み30nm)│銀薄膜(厚み10nm)│高屈折率薄膜(厚み60nm、但し、2回成膜による)│銀薄膜(厚み10nm)│高屈折率薄膜(厚み60nm、但し、2回成膜による)│銀薄膜(厚み10nm)│高屈折率薄膜(厚み30nm)の順で各薄膜が積層された7層積層構造を有する、実施例1Fに係る透明積層フィルムを作製した。
(実施例2F〜11F、比較例1f、2f)
上記実施例1Fに係る透明積層フィルムの作製において、実施例1に係る薄膜形成用組成物に代えて、実施例2〜11に係る薄膜形成用組成物、比較例1、2に係る薄膜形成用組成物を用いた以外はほぼ同様にして、実施例2F〜11Fに係る透明積層フィルム、比較例1f、2fに係る透明積層フィルムを作製した。
4.透明積層体
(実施例1B)
次に、透明支持基体としてガラス板(厚み2.5mm)を用い、このガラス板の一方面に、粘着剤層(アクリル系接着テープ、日東電工(株)製、「CS9621」)(厚み25μm)を介して、実施例1Fに係る透明積層フィルムのPETフィルム面側を貼り合わせた。
次いで、上記実施例1Fに係る透明積層フィルムの積層構造側の表面およびガラス板の他方面に、上記粘着剤層(厚み25μm)を介して、反射防止フィルムのフィルム面側を貼り合わせた。これにより、実施例1Bに係る透明積層体を作製した。
なお、上記反射防止フィルムは、厚み50μmのPETフィルムの表面に、屈折率1.37の反射防止用塗料(JSR(株)製、「オプスターJM」)を、乾燥厚み100nmで塗工して形成したものである。
(実施例2B〜6B、11B、比較例1b、2b)
上記実施例1Bに係る透明積層体の作製において、実施例1Fに係る透明積層フィルムに代えて、実施例2F〜6F、11Fに係る透明積層フィルム、比較例1f、2fに係る透明積層フィルムを用いた点以外はほぼ同様にして、実施例2B〜6B、11Bに係る透明積層体、比較例1b、2bに係る透明積層体をそれぞれ作製した。
なお、これら実施例1B〜6B、11B、比較例1b、2bに係る透明積層体は、PDPの光学フィルターとして適用するためのものである。
(実施例7B)
次に、透明支持基体としてガラス板(厚み3mm)を用い、このガラス板の一方面に、上記粘着剤層を介して、実施例7Fに係る透明積層フィルムの積層構造面側を貼り合わせた。これにより、実施例7Bに係る透明積層体を作製した。
(実施例8B〜10B)
上記実施例7Bに係る透明積層体の作製において、実施例7Fに係る透明積層フィルムに代えて、実施例8F〜10Fに係る透明積層フィルムを用いた以外はほぼ同様にして、実施例8B〜10Bに係る透明積層体をそれぞれ作製した。
なお、これら実施例7B〜10Bに係る透明積層体は、主に熱線カット機能を備えた窓ガラスとして適用するためのものである。
5.各透明積層体(各透明積層フィルム)の評価
次に、各透明積層体につき、可視光反射率、可視光透過率、赤外光透過率、表面抵抗値を測定した。この際、可視光反射率および可視光透過率は、JIS R3106に準拠し、分光光度計(島津製作所(株)製、「UV3100」)を用いて、波長300〜1000nmの透過スペクトルを測定し、可視光反射率および可視光透過率を計算することにより行った。
また、赤外光透過率については、上記分光光度計を用いて、波長850nmの透過率と、波長800〜2000nmの平均透過率とを求めた。また、表面抵抗値の測定には、渦電流計(コペル電子(株)製、「非接触抵抗率計モデル717」)を用いた。
また、各透明積層体の表面を、上記マイクロスコープ(同倍率)により観察し、積層構造中の亀裂の有無を確認した。
表2に、各透明積層体(各透明積層フィルム)の評価結果を示す。
Figure 2006328353
表2の結果から次のことが分かる。すなわち、比較例1bに係る透明積層体は、透明積層フィルムの高屈折率薄膜に亀裂が発生しており、これに起因して表面抵抗が高くなった。したがって、PDPの光学フィルターとして十分な導電性を有しているとはいえなかった。
これに対し、実施例1B〜6B、11Bに係る透明積層体は、PDPの光学フィルターとして十分な光学特性、導電性を有していることが確認できた。また、実施例7B〜10Bに係る透明積層体は、赤外線透過率が低く、熱線カット機能を有する窓ガラスとして十分に使用可能であることが確認できた。また、これら実施例1B〜11Bに係る透明積層体は、各透明積層フィルムの各高屈折率薄膜に亀裂が発生しておらず、高い信頼性を有してることが確認できた。
6.プラズマディスプレイ
次に、市販のプラズマディスプレイにおける既設光学フィルターを取り外し、代わりに、上記実施例1B〜11Bに係る各透明積層体を、光学フィルターとして、空気層を介してディスプレイ本体の前面に取り付けた。これにより、実施例1D〜11Dに係るプラズマディスプレイを得た。

Claims (9)

  1. チタンの有機化合物と、アルコール類を含む溶媒と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含むことを特徴とする薄膜形成用組成物。
  2. 前記アルコール可溶性ポリアミドの含有量は、前記チタンの有機化合物中に含まれるチタン重量に対して、10〜150重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成用組成物。
  3. 紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成用組成物。
  4. 前記紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤は、アセチルアセトンを含むことを特徴とする請求項3に記載の薄膜形成用組成物。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の薄膜形成用組成物より形成した薄膜前駆体に紫外線が照射されて形成されていることを特徴とする高屈折率薄膜。
  6. チタンの酸化物と、アルコール可溶性ポリアミドとを少なくとも含むことを特徴とする高屈折率薄膜。
  7. 透明高分子フィルムの少なくとも一方面に、請求項5または6に記載の高屈折率薄膜を少なくとも1層以上含む積層構造を有していることを特徴とする透明積層フィルム。
  8. 透明支持基体の少なくとも一方面に、粘着剤層を介して、請求項7に記載の透明積層フィルムが積層されていることを特徴とする透明積層体。
  9. 請求項7に記載の透明積層フィルムまたは請求項8に記載の透明積層体を有することを特徴とするプラズマディスプレイ。
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