JP2006328049A - ビフェニル誘導体又はその塩、並びにそれらを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ビフェニル誘導体又はその塩、並びにそれらを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定した高い植物病害防除効果を有する農園芸用殺菌剤を提供する。
【解決手段】 式(I):
【化1】
Figure 2006328049

〔式中、X及びY1は各々独立にハロゲン原子;アルキル基等であり、Y2はハロアルキル基、ハロアルコキシ基又は臭素原子であり、Zはハロゲン原子;ホルミル基又はハロゲンで置換されてもよいアルキル基であり、Aはカルボニル基;チオカルボニル基又は単結合であり、R1及びR2は各々独立に水素原子;置換可アルキル基;置換可アルケニル基;置換可アルキニル基;置換可アルコキシ基;置換可アリール基;置換可アルキルカルボニル基;アルケニルカルボニル基;ホルミル基等であり、nは0〜4の整数である〕で表されるビフェニル誘導体又はその塩を提供する。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、新規なビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤に関する。
ビフェニル構造を有する農園芸用殺菌剤としては、ヨーロッパ公開特許公報第1010690号に記載のものが知られているが、このものはビフェニル基と置換アミノ基の間に分岐してもよいC1-7アルキレンを有するので、本発明化合物とは化学構造が相違する。この化学構造の相違によって、特定の植物病害に対して特に優れた防除効果を発揮する。本発明化合物の化学構造はWO05/44007に上位概念で記載されているが、同公報には特定の置換基パターンをもつ本発明化合物は具体的に記載されていない。この置換基パターンの相違により、本発明化合物はWO05/44007に具体的に記載の化合物よりさらに優れた植物病害防除効果を発揮する。
ヨーロッパ公開特許公報第1010690号 国際公開公報 WO05/44007
従来から提供された多くの農園芸用殺菌剤は、各々その植物病原菌防除効果において特徴を有しており、あるものは予防効果に比べて治療効果がやや劣ったり、或いは残効性が比較的短かったりし、施用場面によっては、植物病原菌に対し実用上不十分な防除効果しか示さないことがある。従って、強力な植物病原菌防除効果を有する新規化合物の創製が希求されている。
本発明者らは、前述の問題点を解決すべく研究した結果、式(I)で表される化合物を有効成分として使用することにより、種々の病害特にムギ類、野菜類、果実類及び花卉類のうどんこ病やイネいもち病に対して優れた防除効果を発揮することを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、式(I):
Figure 2006328049
〔式中、X及びY1は各々独立にハロゲン原子;水酸基;ホルミル基;ハロゲン、アルコキシ若しくはアルキルチオで置換されてもよいアルキル基;ニトロ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基又はアルキルスルフィニル基であり、Y2はハロアルキル基、ハロアルコキシ基又は臭素原子であり、Zはハロゲン原子;ホルミル基又はハロゲンで置換されてもよいアルキル基であり、Aはカルボニル基;チオカルボニル基又は単結合であり、R1及びR2は各々独立に水素原子;ハロゲン、シクロアルキル、置換可フェニル、置換可複素環、アルキルチオ、アルコキシ若しくはシアノで置換されてもよいアルキル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン若しくはアルキルで置換されてもよいシクロアルキル基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよい複素環基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルカルボニル基;アルケニルカルボニル基;イミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノカルボニル基;アルキルカルボニルアミノ基;ホルミル基又はシアノ基であり、nは0〜4の整数である(但し、XとY1が同時に塩素原子である場合は除く)〕で表されるビフェニル誘導体又はその塩、並びにそれらを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤に関する。
式(I)中に含まれるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が用いられ、望ましくは例えばフッ素、塩素又は臭素が用いられる。
式(I)中に含まれるアルキル部分としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1-6アルキルが挙げられる。
式(I)中に含まれるアルコキシ部分としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1-6アルコキシが挙げられる。
式(I)中に含まれるアルケニル部分としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、3−メチル−2−ブテニル等のC2-6アルケニルが挙げられる。
式(I)中に含まれるシクロアルキルとしては、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3-6シクロアルキルが挙げられる。
式(I)中に含まれるアリール部分としては、例えばフェニル、ナフチル等のC6-10アリールが挙げられる。また、式(I)中に含まれる複素環部分としては、ピリジル、チエニル、フラニル、チアゾリル等が挙げられる。なお、式(I)中に含まれる置換可フェニル及び置換可複素環の置換基としては、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ等が挙げられる。
式(I)で表されるビフェニル誘導体又はその塩は、農園芸用殺菌剤の有効成分として優れた効果を示す。
本発明のビフェニル誘導体又はその塩のうち、望ましい態様を以下に記載する。
(1)式(I)のビフェニル誘導体又はその塩。
(2)Aがカルボニル基又はチオカルボニル基である(1)に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
(3)Xが臭素原子又はアルキル基である(1)又は(2)に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
(4)Y2がハロアルキル基である(1)、(2)又は(3)に記載のビフェニル誘導体又はその塩
(5)Y2がモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基又はトリフルオロメチル基である(1)、(2)、(3)又は(4)に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
式(I)の化合物又はその塩は、その基本骨格或いは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法にて製造できる。例えば、式(I)の化合物がアミノ基、水酸基、カルボキシル基等の置換基を有する場合、原料乃至中間体の段階で当該置換基を適当な保護基で保護するか或いは当該置換基に容易に変換可能な置換基に置換しておくと、効率的な製造が行える場合がある。前記した保護基としては、例えばT.W.Greene,P.G.M.Wuts著、Protective Groups in Organic Synthesis(3rd Edition,1999)に記載の保護基が挙げられ、これら保護基を反応条件に応じて適宜選択して用いれば良い。保護基を用いる方法では、当該保護基を用いて反応を行った後、必要に応じて保護基を除去、或いは所望の基に転化することにより、所望の化合物を得ることができる。保護基を用いた方法では、通常の加水分解、エステル化、アミド化、脱水、ジアゾ化、酸化等、当業者により周知の方法を適用することにより行うことができる。
式(I)の化合物の望ましい製造方法の態様を以下に記載する。
(製法1)
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、A、R1、R2及びnは前述の通りであり、Lは脱離基であり、Mは金属又はBR34基であり、R3及びR4は各々独立に水酸基、アルキル基又はアルコキシ基である)
上記フローに示したように式(I)の化合物は、式(II)の化合物と式(III)の化合物とを適切な遷移金属触媒の存在下で、カップリングさせるか又は、式(VII)の化合物と式(VI)の化合物とを適切な遷移金属触媒の存在下で、カップリングさせることにより製造できる。反応は、公知の方法(例えば第5版実験化学講座18−有機化合物の合成VI,p.327〜352「3.2節 クロスカップリング反応」(丸善)、Comprehensive Organic Synthesis, Volume3,481,1991或いはSynthetic Communications, Volume11,513,1981 など)に準じて行うことができる。式(II)又は式(VII)中のLで表される脱離基としてはハロゲン、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等が、式(III)又は式(VI)中のMで表される金属としては、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化亜鉛、アルキルスズ、アルキル珪素、アルコキシ珪素、ハロゲン化珪素、アルキルアルミニウム、ハロゲン化アルミニウム等が挙げられる。反応で使用する遷移金属触媒とは、遷移金属化合物又は遷移金属化合物と任意の配位子との錯体を意味する。例えばパラジウム-炭素(Pd/C)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)−トリフェニルホスフィン、酢酸パラジウム(II)−トリシクロヘキシルホスフィン、ジクロロパラジウム(II)-エチレンジアミン-N,N,N',N'-テトラ酢酸、酢酸パラジウム(II)−ビス(ジシクロヘキシルアミン)、ジクロロパラジウム(II)-1,1'-ビス(ジシクロへキシルホスフィノ)フェロセン、ニッケル−炭素(Ni/C)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)、ニッケルアセチルアセトナート(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金(0)等が挙げられる。また、鉄や銅触媒は一般性に欠けるが、おもにMがハロゲン化マグネシウムの場合に利用出来る。錯体の場合、予め単離したものを使用しても良いし、また任意の反応溶媒中で遷移金属化合物と配位子を混合して単離せずに使用しても良い。遷移金属触媒は、式(II)の化合物に対して0.001〜0.2当量、望ましくは0.01当量〜0.1当量の割合で使用される。また、反応は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N‐ジメチルホルムアミド;N,N‐ジメチルアセトアミド;N-メチル-2-ピロリドン;ジメチルスルホキシド;ポリエチレングリコール類;水など本反応の進行を阻害しない溶媒中又は無溶媒下で行われる。また、これらの溶媒は場合により2種類以上を混合溶媒として用いることもできる。
反応に際しては、式(II)の化合物又は式(VII)の化合物と、式(III)の化合物又は式(VI)の化合物を当量若しくは一方を過剰に用いることができる。また、適切な塩基類の存在下に反応させるのが一般的である。塩基類としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;燐酸カリウム等の燐酸塩;フッ化セシウム、フッ化カリウム等の無機塩類;トリエチルアミン等のアミン類;ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン等のピリジン類などが挙げられる。塩基類は、式(II)の化合物又は式(VII)の化合物に対して、通常1.0〜20当量、望ましくは1.0〜3.0当量の割合で使用される。また、適切な添加剤の存在下に反応させるのが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。添加剤としては、1,3-ブタジエン、アリルオキシベンゼン等のアルケン類;塩化リチウム等の無機塩類;テトラブチルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩;1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の有機塩基類などが挙げられる。添加剤は、式(II)の化合物に対して0.001〜2当量、望ましくは0.01当量〜1当量の割合で使用される。
反応温度は−70℃〜300℃であり、望ましくは0℃〜使用する溶媒の沸点域が良い。反応時間は反応温度、反応量、反応圧力等により一定しないが一般的には1時間〜72時間の範囲から選択すれば良い。
(製法2)
式(I)中のAがカルボニル基である式(I−1)の化合物は、次の方法でも製造できる。
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、R1、R2及びnは前述の通りであり、Qは水素原子又はカルボキシル基の保護基である)
上記フローに示したように式(I−1)の化合物は、式(V)の化合物とHNR12で表される化合物とのアミド化反応により製造できる。式(V)の化合物中のQで表されるカルボキシル基の保護基は、フェニル又はピリジルで置換されてもよいアルキル基であるのが望ましい。
アミド化反応は、必要に応じ縮合剤の存在下、式(V)の化合物をHNR12で表される化合物と縮合することにより行うことができる。縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等が挙げられる。使用できる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ピリジン等が挙げられる。また、これらの溶媒は場合により2種類以上を混合溶媒として用いることもできる。
反応温度は−70℃〜300℃であり、望ましくは0℃〜使用する溶媒の沸点域が良い。反応時間は反応温度、反応量、反応圧力等により一定しないが一般的には1時間〜72時間の範囲から選択すれば良い。
また、式(I−1)の化合物は、上記アミド化反応で、式(V)の化合物に代えて式(V)の化合物の反応性誘導体を使用する方法によっても製造できる。式(V)の化合物の反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水物、活性エステル等が使用できる。反応は、例えば日本化学会編「実験化学講座(第4版)」22巻(1992年)(丸善)等に記載の方法に準じて行うことができる。そのような反応の一例を下記フローに示す。
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、R1、R2及びnは前述の通りであり、Halはハロゲン原子である)
(原料製法I)
製法2の出発原料である式(V)の化合物は次の方法で製造できる。
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、n、M及びLは前述の通りであり、Qは水素原子又はカルボキシル基の保護基である)
Qがカルボキシル基の保護基の時、保護基Qは前述の「Protective Groups in Organic Synthesis(3rd Edition,1999)」に記載のカルボキシル基の保護基を適用でき、同文献に記載の脱保護反応や加水分解等により除去することができる。また、Qが水素原子の場合の化合物は、Qがカルボキシル基の保護基である化合物を加水分解して製造することもできる。
式(V)の化合物は、式(IV)の化合物と式(III)の化合物とを遷移金属触媒存在下でカップリングさせるか又は、式(VII)の化合物と式(VIII)の化合物とを遷移金属触媒の存在下でカップリングさせることにより製造できる。遷移金属触媒としては、製法1で使用の遷移金属化合物又は遷移金属化合物と任意の配位子との錯体を用いることができる。遷移金属触媒は、式(IV)又は式(VII)の化合物に対して0.001〜0.2当量、望ましくは0.01当量〜0.1当量の割合で使用される。また、反応は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N‐ジメチルホルムアミド;N,N‐ジメチルアセトアミド;ジメチルスルホキシド;水など本反応の進行を阻害しない溶媒中又は無溶媒下で行われる。また、これらの溶媒は場合により2種類以上を混合溶媒として用いることもできる。
反応に際しては、式(IV)又は式(VII)の化合物と、式(III)又は式(VIII)の化合物を当量若しくは一方を過剰に用いることができる。また、塩基類の存在下に反応させるのが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。塩基類としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;フッ化セシウム、フッ化カリウム等の無機塩類;トリエチルアミン等のアミン類;ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン等のピリジン類などが挙げられる。塩基類は、式(IV)又は式(VII)の化合物に対して、通常1.0〜20当量、望ましくは1.0〜3.0当量の割合で使用される。
反応温度は−70℃〜300℃であり、望ましくは0℃〜使用する溶媒の沸点域が良い。反応時間は反応温度、反応量、反応圧力等により一定しないが一般的には1時間〜72時間の範囲から選択すれば良い。
(原料製法II)
製法2の出発原料である式(V)の化合物のうち、Qが水素原子である場合の式(V-1)の化合物は次の方法でも製造できる。
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、n、M及びLは前述の通りであり、Meはメチル基であり、Halはハロゲン原子である)
式(V−1)の化合物は、式(XI)の化合物を二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等の酸化剤を用いて、通常の方法によって酸化させることにより製造できる。式(XI)の化合物は、式(IX)の化合物と式(III)の化合物とを遷移金属触媒の存在下でカップリングさせるか又は、式(VII)の化合物と式(X)の化合物とを遷移金属触媒の存在下でカップリングさせることにより製造できる。両カップリング反応は前述の製法1と同様にして行うことができる。また、式(V−1)の化合物をハロゲン化することにより、式(XV)の化合物を製造することができる。この反応には、通常の酸ハロゲン化反応が適用できる。この反応は、ジクロロエタン等の不活性溶媒の存在下または非存在下で、0〜200℃の反応温度で行われるのが望ましい。この反応で使用されるハロゲン化剤としては、フッ素化剤、塩素化剤、臭素化剤等が挙げられるが、塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化オキサリル等の塩素化剤を使用するのが望ましい。
(製法3)
式(I)中のR1及びR2が水素原子であり、Aが単結合である式(I−2)の化合物は、次の方法でも製造できる。
Figure 2006328049
(反応式中、X、Y1、Y2、Z、A、n、L及びMは前述の通りである)
上記フローに示したように式(I−2)の化合物は、式(XIV)の化合物を接触還元、鉄還元などの通常の還元反応により製造できる。また、式(XIV)の化合物は、式(XII)の化合物と式(III)の化合物とを遷移金属触媒の存在下でカップリングさせるか又は、式(VII)の化合物と式(XIII)の化合物とを遷移金属触媒の存在下でカップリングさせることにより製造できる。式(XIV)の化合物を製造する反応は、製法1に記載の反応に準じて行うことができる。また、式(XIV)の化合物は単離精製して或いは単離精製せず、式(I−2)の化合物の製造反応に供することができる。
製法1〜3の方法によって製造された式(I)の化合物及びその製造用中間体は、抽出、濃縮、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等通常の化学操作を適用して単離、精製できる。
前記した式(I)のビフェニル誘導体は、上位概念化合物であるWO 05/44007記載の式(I’):
Figure 2006328049

〔式中、X’及びY’は各々独立にハロゲン原子;水酸基;ホルミル基;ハロゲン、アルコキシ若しくはアルキルチオで置換されてもよいアルキル基;ニトロ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲン若しくはハロアルキルで置換されてもよいアリールオキシ基;ハロゲン若しくはハロアルキルで置換されてもよい複素環オキシ基;ハロゲン若しくはハロアルキルで置換されてもよい複素環基;アルキルで置換されてもよいアミノカルボニル基;アルキルカルボニルアミノ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルカルボニル基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基;アルキルスルフィニル基又はアルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいイミノ基であり、Z’はハロゲン原子;ホルミル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキル基;アルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基又はアルキルスルフィニル基であり、A’はカルボニル基;チオカルボニル基;アルキレン基又は単結合であり、R1及びR2は各々独立に水素原子;ハロゲン、シクロアルキル、置換可フェニル、置換可複素環、アルキルチオ、アルコキシ若しくはシアノで置換されてもよいアルキル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン若しくはアルキルで置換されてもよいシクロアルキル基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよい複素環基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルカルボニル基;アルケニルカルボニル基;イミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノカルボニル基;アルキルカルボニルアミノ基;ホルミル基又はシアノ基であり、m及びnは各々独立に0、1、2、3又は4である〕で表されるビフェニル誘導体に包含される化合物である。式(I)のビフェニル誘導体は、式(I’)のビフェニル誘導体中、特に植物病害の防除効果が優れた化合物の置換基パターンを具体的に見出したものである。前記式(I’)の化合物は、式(I)の化合物に準じた方法すなわち、前記した製法1〜3において、
Figure 2006328049
部分を
Figure 2006328049
部分に、AをA’に、ZをZ’に代えた場合の方法によって、製造することができる。
前記式(I)で表されるビフェニル誘導体又はその塩(以下、本発明化合物と略す)及び式(I’)で表されるビフェニル誘導体又はその塩は、農園芸用殺菌剤及び/又は抗真菌剤といった有害生物防除剤の有効成分として有用であるが、特に農園芸用殺菌剤の有効成分として有用である。農園芸用殺菌剤としては、例えばイネのいもち病、ごま葉枯病、紋枯病;ムギ類のうどんこ病、赤かび病、さび病、雪腐病、裸黒穂病、眼紋病、葉枯病、ふ枯病;カンキツの黒点病、そうか病;リンゴのモニリア病、うどんこ病、斑点落葉病、黒星病;ナシの黒星病、黒斑病;モモの灰星病、黒星病、フォモプシス腐敗病;ブドウの黒とう病、晩腐病、うどんこ病、べと病;カキの炭そ病、落葉病;ウリ類の炭そ病、うどんこ病、つる枯病、べと病;トマトの輪紋病、葉かび病、疫病;アブラナ科野菜の黒斑病、バレイショの夏疫病、疫病;イチゴのうどんこ病;種々の作物の灰色かび病、菌核病等の病害の防除に有効であるが、特にムギ類、野菜類のうどんこ病及びイネいもち病に優れた防除効果を示す。また、フザリウム菌、ピシウム菌、リゾクトニア菌、バーティシリウム菌、プラズモディオホーラ菌等の植物病原菌によって引き起こされる土壌病害の防除にも有効である。抗真菌剤としては、例えばカンジダ属菌、クリプトコッカス属菌、アスペルギルス属菌、スタフィロコッカス属菌やトリコフィトン属菌などに対して有効である。
本発明化合物は、通常、該化合物と各種農業上の補助剤とを混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、微量散布剤などの種々の形態に製剤して使用されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉などの固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールなどの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は本発明の目的から逸脱しないかぎり、当該分野で知られたものの中から選んで用いることができる。また、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明化合物と各種補助剤との配合割合は、一般に0.005 : 99.995 〜95:5、望ましくは0.2:99.8 〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤を添加して使用することができる。
本発明化合物の使用濃度は、対象作物、使用方法、製剤形態、施用量などの違いによって異なり、一概に規定できないが、茎葉処理の場合、有効成分当たり普通0.1〜10,000 ppm、望ましくは、1〜2,000 ppm である。土壌処理の場合には、普通10〜100,000 g/ha、望ましくは、200〜20,000 g/haである。
本発明化合物は、その種々の製剤又はその希釈物の施用に関して、通常一般に行なわれている施用方法すなわち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)等により行うことができる。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100 %含有することが可能である。
本発明化合物は、必要に応じて他の農薬、例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、抗ウイルス剤、誘引剤、除草剤、植物成長調製剤などと、混用、併用することができ、この場合には一層優れた効果を示すこともある。
上記他の農薬中の、殺菌剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む)としては、例えば、メパニピリム(Mepanipyrim)、ピリメサニル(Pyrimethanil)、シプロジニル(Cyprodinil)のようなピリミジナミン系化合物;
フルアジナム(Fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
トリアジメホン(Triadimefon)、ビテルタノール(Bitertanol)、トリフルミゾール(Triflumizole)、エタコナゾール(Etaconazole)、プロピコナゾール(Propiconazole)、ペンコナゾール(Penconazole)、フルシラゾール(Flusilazole)、マイクロブタニル(Myclobutanil)、シプロコナゾール(Cyproconazole)、テブコナゾール(Tebuconazole)、ヘキサコナゾール(Hexaconazole)、ファーコナゾールシス(Furconazole‐cis)、プロクロラズ(Prochloraz)、メトコナゾール(Metconazole)、エポキシコナゾール(Epoxiconazole)、テトラコナゾール(Tetraconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(Oxpoconazole fumarate)シプコナゾール(Sipconazole)、プロチオコナゾール(Prothioconazole)、トリアジメノール(Triadimenol)、フルトリアホール(Flutriafol)、ジフェノコナゾール(Difenoconazole)、フルキンコナゾール(Fluquinconazole)、フェンブコナゾール(Fenbuconazole)、ブロムコナゾール(Bromuconazole)、ジニコナゾール(Diniconazole)、トリシクラゾール(Tricyclazole)、プロベナゾール(Probenazole)、シメコナゾール(Simeconazole)、ペフラゾエート(Pefurazoate)、イプコナゾール(Ipconazole)、イミベンコナゾール(Imibenconazole)のようなアゾール系化合物;
キノメチオネート(Quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(Maneb)、ジネブ(Zineb)、マンゼブ(Mancozeb)、ポリカーバメート(Polycarbamate)、メチラム(Metiram)、プロピネブ(Propineb)、チラム(thiram)のようなジチオカーバメート系化合物;
フサライド(Fthalide)、クロロタロニル(Chlorothalonil)、キントゼン(Quintozene)のような有機塩素系化合物;
ベノミル(Benomyl)、チオファネートメチル(Thiophanate‐Methyl)、カーベンダジム(Carbendazim)、チアベンダゾール(Thiabendazole)、フベリアゾール(fuberiazole)、シアゾファミド(Cyazofamid)のようなイミダゾール系化合物;
シモキサニル(Cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(Metalaxyl)、メタラキシル−M(Metalaxyl-M)、メフェノキサム(Mefenoxam)、オキサジキシル(Oxadixyl)、オフレース(Ofurace)、ベナラキシル(Benalaxyl)、ベナラキシル−M(Benalaxyl-M、別名キララキシル(Kiralaxyl、Chiralaxyl))、フララキシル(Furalaxyl)、シプロフラム(Cyprofuram)のようなフェニルアミド系化合物;
ジクロフルアニド(Dichlofluanid)のようなスルフェン酸系化合物;
水酸化第二銅(Cupric hydroxide)、有機銅(Oxine Copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(Hymexazol)のようなイソキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(Fosetyl‐Al)、トルコホスメチル(Tolcofos‐Methyl)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネートのような有機リン系化合物;
キャプタン(Captan)、キャプタホル(Captafol)、フォルペット(Folpet)のようなN−ハロゲノチオアルキル系化合物;
プロシミドン(Procymidone)、イプロジオン(Iprodione)、ビンクロゾリン(Vinclozolin)のようなジカルボキシイミド系化合物;
フルトラニル(Flutolanil)、メプロニル(Mepronil)、ゾキサミド(Zoxamid)、チアジニル(Tiadinil)のようなベンズアニリド系化合物;
カルボキシン(Carboxin)、オキシカルボキシン(Oxycarboxin)、チフルザミド(Thifluzamide)、MTF-753(ペンチオピラド、Penthiopyrad)、ボスカリド(Boscalid) のようなアニリド系化合物;
トリホリン(Triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(Pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(Fenarimol)、フルトリアフォル(Flutriafol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピディン(Fenpropidine)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(Fenpropimorph)、スピロキサミン(Spiroxamine)、トリデモルフ(Tridemorph)のようなモルフォリン系化合物;
フェンチンヒドロキシド(Fentin Hydroxide)、フェンチンアセテート(Fentin Acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(Pencycuron)のような尿素系化合物;
ジメトモルフ(Dimethomorph)、フルモルフ(Flumorph)のようなシンナミック酸系化合物;
ジエトフェンカルブ(Diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
フルジオキソニル(Fludioxonil)、フェンピクロニル(Fenpiclonil)のようなシアノピロール系化合物;
アゾキシストロビン(Azoxystrobin)、クレソキシムメチル(Kresoxim‐Methyl)、メトミノフェン(Metominofen)、トリフロキシストロビン(Trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(Picoxystrobin)、オリザストロビン(Oryzastrobin)、ジモキシストロビン(Dimoxystrobin)、ピラクロストロビン(Pyraclostrobin)、フルオキサストロビン(Fluoxastrobin)のようなストロビルリン系化合物;
ファモキサドン(Famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(Ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
シルチオファム(Silthiopham)のようなシリルアミド系化合物;
イプロバリカルブ(Iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)のようなアミノアシッドアミドカーバメート系化合物;
フェナミドン(Fenamidone)のようなイミダゾリジン系化合物;
フェンヘキサミド(Fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物;
フルスルファミド(Flusulfamid)のようなベンゼンスルホンアミド系化合物;
シフルフェナミド(Cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
フェノキサニル(Fenoxanil)のようなフェノキシアミド系化合物;
アトラキノン系化合物;
クロトン酸系化合物;
バリダマイシン(Validamycin)、カスガマイシン(Kasugamycin)、ポリオキシン(Polyoxins)のような抗生物質;
イミノクタジン(Iminoctadine)のようなグアニジン系化合物;
その他の化合物として、イソプロチオラン(Isoprothiolane)、ピロキロン(Pyroquilon)、ジクロメジン(Diclomezine)、キノキシフェン(Quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(Propamocarb Hydrochloride)クロルピクリン(Chloropicrin)、ダゾメット(Dazomet)、メタムナトリウム塩(Metam‐sodium)、ニコビフェン(Nicobifen)、メトラフェノン(Metrafenone)、MTF-753、UBF-307、ジクロシメット(Diclocymet)、プロキンアジド(Proquinazid)、アミスルブロム(Amisulbrom;別名アミブロドール(Amibromdole))、KIF-7767(KUF-1204、Pyribencarb methyl、Mepyricarb)、Syngenta 446510(Mandipropamid、 dipromandamid)などが挙げられる。
上記他の農薬中の、殺虫剤、殺ダニ剤、或いは殺線虫剤、すなわち殺害虫剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む)としては、例えばプロフェノホス(Profenofos)、ジクロルボス(Dichlorvos)、フェナミホス(Fenamiphos)、フェニトロチオン(Fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(Diazinon)、クロルピリホスメチル(Chlorpyrifos‐methyl)、アセフェート(Acephate)、プロチオホス(Prothiofos)、ホスチアゼート(Fosthiazate)、ホスホカルブ(Phosphocarb)、カズサホス(Cadusafos)、ジスルホトン(Dislufoton)、クロルピリホス(Chlorpyrifos)、デメトン-S-メチル(Demeton-S-methyl)、ジメトエート(Dimethoate)、メタミドホス(Methamidophos)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(Carbaryl)、プロポキスル(Propoxur)、アルジカルブ(Aldicarb)、カルボフラン(Carbofuran)、チオジカルブ(Thiodicarb)、メソミル(Methomyl)、オキサミル(Oxamyl)、エチオフェンカルブ(Ethiofencarb)、ピリミカルブ(Pirimicarb)、フェノブカルブ(Fenobucarb)、カルボスルファン(Carbosulfan)、ベンフラカルブ(Benfuracarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(Cartap)、チオシクラム(Thiocyclam)、ベンスルタップ(Bensultap)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(Dicofol)、テトラジホン(Tetradifon)、エンドスルファン(Endosulfan)のような有機塩素系化合物;
酸化フェンブタスズ(Fenbutatin Oxide)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(Fenvalerate)、ペルメトリン(Permethrin)、シペルメトリン(Cypermethrin)、デルタメトリン(Deltamethrin)、シハロトリン(Cyhalothrin)、テフルトリン(Tefluthrin)、エトフェンプロックス(Ethofenprox)、フルフェンプロックス(Flufenprox)、フェンプロパトリン(Fenpropathrin)、ビフェントリン(Bifenthrin)、イミデート(Imidate)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(Diflubenzuron)、クロルフルアズロン(Chlorfluazuron)、テフルベンズロン(Teflubenzuron)、フルフェノクスロン(Flufenoxuron)、ルフェヌロン(Lufenuron)、ノバルロン(Novaluron)、ビストリフルロン(Bistrifluron)、ノビフルムロン(Noviflumuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(Methoprene)のような幼若ホルモン様化合物;
ピリダベン(Pyridaben)のようなピリダジノン系化合物;
フェンピロキシメート(Fenpyroximate)、フィプロニル(Fipronil)、テブフェンピラド(Tebufenpyrad)、エチピロール(Ethiprole)、トルフェンピラド(Tolfenpyrad)、アセトプロール(Acetoprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(Imidacloprid)、ニテンピラム(Nitenpyram)、アセタミプリド(Acetamiprid)、チアクロプリド(Thiacloprid)、チアメトキサム(Thiamethoxam)、クロチアニジン(Clothianidin)、ニジノテフラン(Nidinotefuran)、ジノテフラン(Dinotefuran)などのネオニコチノイド;
テブフェノジド(Tebufenozide)、メトキシフェノジド(Methoxyfenozide)、クロマフェノジド(Chromafenozide)、ハロフェノジド(Halofenozide)などのヒドラジン系化合物;
ピリダリル(Pyridaryl)、フロニカミド(Flonicamid)などのようなピリジン系化合物;
スピロディクロフェン(Spirodiclofen)などのようなテトロニック酸系化合物;
フルアクリピリム(Fluacrypyrin)などのようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(Flufenerim)などのようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラゾン系化合物、また、その他の化合物として、ブプロフェジン(Buprofezin)、ヘキシチアゾクス(Hexythiazox)、アミトラズ(Amitraz)、クロルジメホルム(Chlordimeform)、シラフルオフェン(Silafluofen)、トリアザメイト(Triazamate)、ピメトロジン(Pymetrozine)、ピリミジフェン(Pyrimidifen)、クロルフェナピル(Chlorfenapyr)、インドキサカルブ(Indoxacarb)、アセキノシル(Acequinocyl)、エトキサゾール(Etoxazole)、シロマジン(Cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジアフェンチウロン(Diafenthiuron)、ベンクロチアズ(Benclothiaz)、フルフェンリム(Flufenerim)、ピリダリル(Pyridalyl)、スピロジクロフェン(Spirodiclofen)、ビフェナゼート(Bifenazate)、スピロテトラマット(spirotetramat)、プロパルギット(Propargite)、ベルブチン(Verbutin)、スピロメシフェン(Spiromesifen)、チアゾリルシナノニトリル(Thiazolylcinnanonitrile)、アミドフルメット(Amidoflumet)、フルベンジアミド(Flubendiamide)のような化合物;AKD‐1022、IKA‐2000などが挙げられる。更に、BT剤、昆虫病原ウイルス剤などのような微生物農薬、アベルメクチン(Avermectin)、ミルベマイシン(Milbemycin)、スピノサッド(Spinosad)、エマメクチンベンゾエート(Emamectin Benzoate)、イベルメクチン(Ivermectin)、レピメクチン(Lepimectin)のような抗生物質、アザディラクチン(Azadirachtin)、ロテノン(Rotenone)のような天然物などと、混用、併用することもできる。
次に式(I)のビフェニル誘導体及びその製造用中間体の具体的合成例を記載する。なお、各合成例中で、H-NMRはCDCl3を溶媒に用いてVARIAN社製 300MHz(MERCURY plus)で測定した。
合成例1
N-メチル-3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−1)の合成
(1)3-アミノ-4-ブロモベンゾトリフルオリド37gのベンゼン300ml溶液中へ、N-クロロスクシンイミド20.6gを室温にて数回に分けて投入した後、50〜60℃にて40時間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後氷冷し、反応系中へ約50gの無水硫酸ナトリウムを加えてしばらく攪拌し、セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、さらに減圧蒸留にて沸点88−91℃/5mmHgの3-アミノ-4-ブロモ-2-クロロベンゾトリフルオリド16gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4.78 (bs,2H) , 6.94 (d,1H ; J=8.4 Hz) ,7.43 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(2)(1)で得た3-アミノ-4-ブロモ-2-クロロベンゾトリフルオリド32gとヨウ素19.3gをベンゼン350mlに溶解し、攪拌しながら亜硝酸t-ブチル18.5mlを15〜19℃にて25分間を要して滴下した。17〜18℃にてさらに30分間攪拌した後、反応系中へ氷片約50gと酢酸エチル200mlを加え、さらに5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液300mlを加えてしばらく攪拌した。得られた有機層は氷冷5%水酸化カリウム200mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、油状の4-ブロモ-2-クロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド28.5gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.55 (d,1H ; J=8.7 Hz) , 7.65 (d,1H ; J=8.7 Hz)
(3)(2)で得た4-ブロモ-2-クロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド1.93gと3-エトキシカルボニルフェニルボロン酸1.2gをエタノール20mlに溶解し、5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)0.43gを加えて室温にて10分間攪拌した。反応系を0℃に冷却し、炭酸ナトリウム粉末1.6gを加え、同温度で反応系内を窒素置換した後、13時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル80ml及び無水硫酸ナトリウム約50gを加え5分間攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=16:1)にて精製し、3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル(化合物No.V−3)0.82gを無定形個体として得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.40 (t,3H ; J=7.2 Hz) , 4.39 (q,2H ; J=7.2 Hz) , 7.40 (d,1H ; J=7.8 Hz) , 7.54-7.61 (m,2H) , 7.72 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.91 (s,1H) , 8.14 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(4)(3)で得た3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル0.41gを40%メチルアミンのメタノール溶液7.2mlに溶解し、40〜60℃にて3.5時間攪拌した。放冷後、減圧下メタノールと過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点146.3℃の目的化合物0.27gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 3.01 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.30 (bs,1H) , 7.31-7.36 (m,1H) , 7.52-7.62 (m,3H) , 7.71 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.83-7.88 (m,1H)
合成例2
N-メチル-3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−16)の合成
(1)合成例1の(1)で得た3-アミノ-4-ブロモ-2-クロロベンゾトリフルオリド27.5gの1,4-ジオキサン400ml溶液中へ、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム5.8gを室温にて加え、10分間攪拌した。0℃に冷却し、50%トリメチルボロキシンのテトラヒドロフラン溶液47ml及び炭酸カリウム粉末41.5gを加え、反応系中を窒素置換した後、18時間加熱還流した。
放冷後、酢酸エチル300ml及び無水硫酸ナトリウム約200gを加えしばらく攪拌した後、不溶物をセライトろ過にて濾別した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=12:1)にて精製し、油状の3-アミノ-2-クロロ-4-メチルベンゾトリフルオリド18.2gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.25 (s,3H) , 4.29 (bs ,2H) , 7.00 (d,1H; J=8.4 Hz) , 7.03 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(2)臭化銅(II)9.2gをアセトニトリル150mlに溶解し、0℃に冷却後、亜硝酸t-ブチル6.5mlを加え(1)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-メチルベンゾトリフルオリド7.9gのアセトニトリル50ml溶液を−2〜7℃にて20分間を要して滴下した後、さらに15〜20℃にて3時間攪拌した。
0℃に冷却し、1規定塩酸40mlを加えしばらく攪拌後、減圧下アセトニトリルを留去し、酢酸エチルで抽出し、10%塩化アンモニア水及び飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=12:1)にて精製し、油状の3-ブロモ-2-クロロ-4-メチルベンゾトリフルオリド8.9gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.52 (s,3H) , 7.24 (d,1H ; J= 8.1 Hz) , 7.54 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(3)(2)で得た3-ブロモ-2-クロロ-4-メチルベンゾトリフルオリド11.8gのトルエン300ml溶液中へ、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム1.5gを室温にて加え、10分間攪拌した。5℃に冷却し、3-メトキシカルボニルフェニルボロン酸10.5g、エタノール30ml、2モル濃度の炭酸ナトリウム水43ml及び炭酸ナトリウム粉末4.6gを加え、同温度で反応系内を窒素置換した後、11時間加熱還流した。 放冷後、酢酸エチル200mlを加え抽出し、10%塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィーにて精製して(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)、3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸メチル(化合物No.V−7)9.05gを無定形個体として得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。

H-NMR δ(ppm) 2.09 (s,3H) , 3.92 (s,3H) , 7.28 (d,1H ; J=8.4Hz) , 7.37 (d,1H ; J=7.5Hz) , 7.53-7.63 (m,2H ) , 7.86 (s,1H) , 8.10 (d,1H ; J=8.4Hz)
(4)(3)で得た3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸メチル8.9gを40%メチルアミンのメタノール溶液100mlに溶解し、40℃にて1.5時間攪拌した後、さらに室温にて32時間攪拌した。減圧下メタノールと過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点132.8℃の目的化合物8.0gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.09 (s,3H) , 3.02 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.22 (bs,1H) , 7.26-7.32 (m,2H) , 7.55 (t,1H ; J=7.8 Hz) , 7.57 (s,1H) , 7.62 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.80-7.84(m,1H)
合成例3
N-メチル-N-プロパルギル-3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−21)の合成
合成例2で得たN-メチル-3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド0.2gの無水テトラヒドロフラン10ml溶液中へ10℃で60%水素化ナトリウム0.1gを数回に分けて投入後、同温度で10分間攪拌した。続いて5℃にてプロパルギルブロミド0.14mlを投入し、15℃にて4時間攪拌した。反応溶液を0℃に冷却後、酢酸エチル50ml及び10%塩化アンモニウム水溶液30mlを加えてしばらく攪拌し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、無定形固体の目的化合物0.16gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.10 (s,3H) , 2.28 (bs,1H) , 3.09 & 3.14 (bs ,3H) , 4.03 (bs,1H),4.37 (bs,1H),7.2-7.3 (m,3H) , 7.50-7.58 (m,2H) , 7.60 (d,1H; J=8.4 Hz)
合成例4
N-エチル-3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−18)の合成
(1)合成例2(3)に準じて3-メトキシカルボニルフェニルボロン酸の代わりに3-エトキシカルボニルフェニルボロン酸を用いて得た3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル(化合物No.V−8)2.4gの1,4-ジオキサン35ml溶液中へ、10℃で苛性ソーダ1.5gの20ml水溶液を加えた後、室温にて11時間攪拌した。さらに50℃まで加温し、同温度にて5時間攪拌した。酢酸エチル150mlを加え、さらに氷冷1規定塩酸100mlを加えてしばらく攪拌した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィーにて精製し(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=5:3)、固体の3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸(化合物No.V−6) 1.7gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.11 (s,3H) , 7.30 (d,1H ; J=7.8 Hz) , 7.44 (d,1H ; J=7.5 Hz) , 7.58-7.65 (m,2H) , 7.95 (s,1H) , 8.18 (d,1H; J=7.8 Hz)
(2)(1)で得た3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸2.1gの1,2-ジクロロエタン30ml溶液中へ、塩化チオニル0.87ml続いてN,N-ジメチルホルムアミド3滴を加え、加熱還流下に3時間攪拌した。放冷後、反応溶液中へトルエン20mlを加え、減圧下、濃縮した。残渣オイルへ再度トルエン30mlを加え、濃縮(2回繰り返し)することにより、粗製の3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-ベンゾイルクロリド2.0gを固体として得た。
H-NMR δ(ppm) 2.11 (s,3H) , 7.32 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.50-7.54 (m,1H) , 7.61-7.69 (m,2H) , 7.96 (s,1H) , 8.18-8.22 (m,1H)
(3)2モル濃度のエチルアミン−テトラヒドロフラン溶液0.6mlを無水N,N-ジメチルホルムアミド5mlに希釈し、(2)で得た3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-ベンゾイルクロリド0.2gのテトラヒドロフラン2ml溶液を0℃にて加え、同温度でトリエチルアミン1mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド1ml溶液を滴下した後、20℃にて1時間さらに35℃にて4時間攪拌した。0℃に冷却し酢酸エチル25mlを加えさらに水10mlを加えてしばらく攪拌した後、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、無定形固体の目的化合物80mgを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.24 (t,3H ; J=5.6Hz) , 2.08 (s,3H) , 3.45-3.54 (m,2H) , 6.13 (bs,1H) , 7.27-7.30 (m,2H) , 7.52-7.55 (m,2H) , 7.60 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.81 (d,1H; J=7.8 Hz)
合成例5
N-メチル-3-(2'-ブロモ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−62)の合成
(1)3-アミノ-4-クロロベンゾトリフルオリド13.8mlのベンゼン180ml溶液中へ、N-ブロモこはく酸イミド17.8gを10〜15℃にて数回に分けて投入した後、室温にて4時間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後氷冷し、反応系中へ約50gの無水硫酸ナトリウムを加えてしばらく攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、油状の3-アミノ-2-ブロモ-4-クロロベンゾトリフルオリド10.7gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4.82 (bs,2H) , 7.01 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.30(d,1H ; J=8.4 Hz)
(2)(1)で得た3-アミノ-2-ブロモ-4-クロロベンゾトリフルオリド4.7gとヨウ素3gをベンゼン50mlに溶解し、攪拌しながら亜硝酸t-ブチル2.7mlを18〜20℃にて10分間を要して滴下した後、20〜25℃にてさらに1時間攪拌した。反応系中へ、氷片約50gと酢酸エチル200mlを加え、さらに5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100mlを加えてしばらく攪拌した。有機層を分離し氷冷5%水酸化カリウム100mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製して、油状の2-ブロモ-4-クロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド4.6gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.51 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.63 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(3)(2)で得た2-ブロモ-4-クロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド3.9gと3-エトキシカルボニルフェニルボロン酸2gをエタノール50mlに溶解し、5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)0.33gを加えて室温にて10分間攪拌した。反応系を0℃に冷却し、炭酸ナトリウム粉末2.45gを加え、反応系内を窒素置換した後、12時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル80ml及び無水硫酸ナトリウム約80gを加え、しばらく攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=16:1)にて精製し、3-(2'-ブロモ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル(化合物No.V−13) 2.2gを油状物として得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.39 (t,3H ; J=6.9 Hz) , 4.41 (q,2H ; J=6.9 Hz) , 7.38 (d,1H ; J=7.8 Hz) , 7.58-7.69 (m,2H) , 7.67 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.90 (s,1H) , 8.14 (d,1H ; J=7.8 Hz)
(4)(3)で得た3-(2'-ブロモ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル1.8gを40%メチルアミンのメタノール溶液80mlに溶解し、40〜60℃にて13時間攪拌した。放冷後、減圧下メタノール及び過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=3:2)にて精製し、融点58.2℃の目的化合物1.5gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.98 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.51 (bs,1H) , 7.31 (d,1H ; J=7.8 Hz) , 7.52-7.56 (m,2H) , 7.61 (s,1H) , 7.65 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.85 (d,1H ; J=7.8 Hz)
合成例6
N-メチル-3-(2'-メチル-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−74)の合成
合成例5で得たN-メチル-3-(2'-ブロモ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド0.9gの無水テトラヒドロフラン30ml溶液中へテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム0.15gを加え、5℃にてジメチル亜鉛のn-ヘキサン1モル溶液4.7mlを5分間を要して滴下した。室温にて15時間攪拌後、さらに10℃にてテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム0.15gとジメチル亜鉛のn-ヘキサン1モル溶液4.7mlを追加した。60℃まで加熱し同温度にて4時間攪拌した。放冷後、不溶物をろ別し、酢酸エチルを加え、10%塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒: n-ヘキサン:酢酸エチル=4:3)にて精製し、融点149.6℃の目的化合物0.15gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.13 (s,3H) , 2.96 (d,3H ; J=4.8Hz) , 6.58 (bs,1H) , 7.25-7.29 (m,1H) , 7.39 (d,1H ; J=8.4Hz) , 7.50 (t,1H ; J=7.8Hz) , 7.57 (d,1H ; J=8.4Hz) , 7.58 (s,1H) , 7.80-7.84 (m,1H)
合成例7
N-メチル-N-プロパルギル-3-(2'-クロロ-6'-フルオロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−90)の合成
(1)3-アミノ-4-フルオロベンゾトリフルオリド13.5gの四塩化炭素30ml溶液中へ、−5℃で次亜塩素酸t-ブチル8.5mlを15分間かけて滴下した後0℃で20分間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後、反応溶液をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)に付し、粗製の3-アミノ-2-クロロ-4-フルオロベンゾトリフルオリド16gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 3.90 (bs,2H) , 7.08 (d,1H ; J=9.0 Hz) , 7.13 (d,1H ; J=9.0 Hz)
(2)(1)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-フルオロベンゾトリフルオリド10gとヨウ素8.3gをベンゼン100mlに溶解し、攪拌しながら亜硝酸t-ブチル7.5mlを5〜25℃で20分間を要して滴下した後、10〜15℃で30分間攪拌した。反応溶液を、氷冷5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液400mlへ注ぎ、ジエチルエーテルを加えて抽出した。得られた有機層は氷冷5%水酸化カリウム200ml、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて略精製し、油状の2-クロロ-4-フルオロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド2.5gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.04-7.10 (m,1H) , 7.72 (dd,1H ; J=6.0 & 8.7 Hz)
(3)(2)で得た2-クロロ-4-フルオロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド2.1gと3-メトキシカルボニルフェニルボロン酸1.6gをエタノール40mlに溶解し、5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)0.42gと炭酸ナトリウム粉末1.6gを0℃で加え、−5℃にて反応系内を窒素置換した後、13時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル及び無水硫酸ナトリウム約30gを加え5分間攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=16:1)にて精製し、融点82.9℃の3-(2'-クロロ-6'-フルオロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸メチル(化合物No.V−22) 1.2gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 3.93 (s,3H) , 7.20 (t,1H ; J=8.4 Hz) , 7.50-7.60 (m,2H) , 7.75 (dd,1H ; J=5.7 & 9.0 Hz) , 8.02 (s,1H) , 8.12-8.16 (m,1H)
(4)(3)で得た3-(2'-クロロ-6'-フルオロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸メチル0.4gを40%メチルアミンのメタノール溶液7.5mlに溶解し、50℃で1.5時間攪拌した。同温度でさらに40%メチルアミンのメタノール溶液5mlを加えて徐々に室温まで放冷しながら13時間攪拌した。減圧下メタノールと過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点125.6℃のN-メチル-3-(2'-クロロ-6'-フルオロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−89) 0.4gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.93 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.91 (bs,1H) , 7.14 (t,1H ; J=8.7 Hz) , 7.40 (d,1H ; J=7.5 Hz) , 7.48 (t,1H ; J=7.5 Hz) , 7.70 (q,1H ; J=5.4 & 8.7 Hz) , 7.82-7.87 (m,1H)
(5)(4)で得たN-メチル-3-(2'-クロロ-6'-フルオロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド0.22gの無水テトラヒドロフラン20ml溶液中へ、5℃で60%水素化ナトリウム0.15gを数回に分けて投入後、同温度で10分間攪拌した。同温度でプロパルギルブロミド0.18mlを投入し、室温で12時間攪拌した。さらに5℃で60%水素化ナトリウム0.15g及びプロパルギルブロミド0.18mlを投入した後、室温で23時間攪拌した。反応溶液を0℃に冷却後、酢酸エチル50ml及び10%塩化アンモニウム水溶液30mlを加えてしばらく攪拌し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=5:3)にて精製し、無定形固体の目的化合物95mgを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.29 (bs,1H) , 3.11 (bs,3H) , 4.06 & 4.38 (bs ,2H) , 7.19 (t,1H ; J=8.4 Hz) , 7.38-7.50 (m,2H) , 7.52-7.60 (m,2H) , 7.74 (dd,1H ; J=5.7 & 6.0 Hz)
合成例8
3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-アニリン(化合物No.I−44)の合成
(1)合成例2の(1)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-メチルベンゾトリフルオリド21gの濃塩酸150ml懸濁攪拌液中へ、7〜10℃にて10分間を要して亜硝酸ナトリウム7.4gの20ml水溶液を滴下した。30〜32℃にて2.5時間攪拌後5℃まで冷却し、ヨウ化カリウム25g、尿素1.05gの25ml水溶液を5〜15℃にて15分間を要して滴下した。25〜30℃にて5時間攪拌後、氷を加え酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層をチオ硫酸ナトリウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、油状の2-クロロ-3-ヨード-4-メチルベンゾトリフルオリド20gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.59 (s,3H) , 7.23 (d,1H ; J= 8.4 Hz) , 7.58 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(2)(1)で得た2-クロロ-3-ヨード-4-メチルベンゾトリフルオリド5.7gのエタノール100ml溶液中へ、室温で3-ニトロフェニルボロン酸3.7gを加え、続いて5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)1.8gを加えて室温にて10分間攪拌した。反応系を5℃に冷却し、炭酸ナトリウム粉末5.4gを加え、反応系内を窒素置換した後、14時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル180ml及び無水硫酸ナトリウム約100gを加え5分間攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=16:1)にて精製し、2'-クロロ-6'-メチル-3-ニトロ-3'-トリフルオロメチルビフェニル3.6gを無定形個体として得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.11 (s,3H) , 7.33 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.51-7.55 (m,1H) , 7.67 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.65-7.71 (m,1H) , 8.07-8.09 (m,1H) , 8.28-8.32 (m,1H)
(3)(2)で得た2'-クロロ-6'-メチル-3-ニトロ-3'-トリフルオロメチルビフェニル3.0gを酢酸エチル70mlに溶解し、10℃で10%パラジウム炭素(wet)0.3gを攪拌しながら数回に分けて加えた。反応系内を水素置換した後、20℃で14時間激しく攪拌した。セライトろ過した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=3:2)にて精製し、油状の目的化合物2.1gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.13 (s,3H) , 4.02 (bs,2H) , 6.53 (s,1H) , 6.58 (d,1H ; J=7.5 Hz) , 6.78 (d,1H ; J=7.5 Hz) , 7.22-7.27 (m,2H) , 7.57 (d,1H ; J=8.1 Hz)
合成例9
3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)アセトアニリド(化合物No.I−46)の合成
合成例8で得た3-(2'-クロロ-6'-メチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)アニリン0.15g、トリエチルアミン0.1gの無水テトラヒドロフラン15ml溶液中へ10℃で塩化アセチル72mgを滴下後、室温で3時間攪拌した。反応溶液を0℃に冷却し、酢酸エチル30ml及び10%塩化アンモニウム水溶液20mlを加えてしばらく攪拌した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、融点49.6℃の目的化合物0.16gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.08 (s,3H) , 2.14 (s,3H) , 6.84-6.89 (m ,1H) , 7.21-7.26 (m,1H) , 7.32-7.39 (m,2H) , 7.54-7.59 (m,2H) , 7.96 (bs,1H)
合成例10
N-メチル-3-(2'-メチルチオ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−229)の合成
合成例5で得たN-メチル-3-(2'-ブロモ-6'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド0.8gの無水N,N-ジメチルホルムアミド8ml溶液中へ、15℃にてメチルメルカプタンナトリウム塩の15%水溶液4mlを加え、60〜70℃にて15時間攪拌後、さらにメチルメルカプタンナトリウム塩の15%水溶液4mlを加え100〜110℃にて4時間攪拌した後、放冷した。冷水、酢酸エチル50ml及びジエチルエーテル100mlを加え、得られた有機層を10%塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒: n-ヘキサン:酢酸エチル=4:3)にて精製し、融点161.8℃の目的化合物0.31gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.33 (s,3H) , 2.95 (d,3H ; J=4.2Hz) , 6.65 (bs,1H) , 7.17 (d,1H ; J=8.4Hz) , 7.29 (d,1H ; J=7.8Hz) , 7.51 (t,1H ; J=7.8Hz) , 7.58 (s,1H) , 7.64 (d,1H ; J=8.4Hz) , 7.88 (d,1H ; J=7.8Hz)
合成例11
N-メチル-3-(6'-エチル-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−256)の合成
(1)3-アミノベンゾトリフルオリド16.2gの水200ml懸濁液中へ、ヨウ素25.4g、炭酸水素ナトリウム16.8gを室温にて投入し、13時間攪拌した。酢酸エチル200mlを加えさらにチオ硫酸ナトリウム水150mlを加えてしばらく攪拌した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1〜4:1)にて精製し、3-アミノ-4-ヨードベンゾトリフルオリド9gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4.30 (bs,2H) , 6.69 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 6.93 (s,1H) , 7.73 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(2)(1)で得た3-アミノ-4-ヨードベンゾトリフルオリド15.8gのベンゼン150ml溶液中へ、N-クロロスクシンイミド7.4gを室温にて数回に分けて投入した後、40〜50℃にて15時間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後氷冷し、反応系中へ約100gの無水硫酸ナトリウムを加えてしばらく攪拌し、セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、油状の3-アミノ-2-クロロ-4-ヨードベンゾトリフルオリド10.9gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4.80 (bs,2H) , 6.79 (d,1H ; J=8.4 Hz) ,7.65 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(3)(2)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-ヨードベンゾトリフルオリド6.5gの無水テトラヒドロフラン80ml溶液中へ、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム1.2gを室温にて加え、10分間攪拌した。系内を窒素置換した後、反応系を0℃に冷却し、5℃にてジエチル亜鉛のテトラヒドロフラン1モル溶液26mlを10分間を要して滴下した。室温にて15時間攪拌後、酢酸エチルを加え、10%塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒: n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にて精製し、油状の3-アミノ-2-クロロ-4-エチルベンゾトリフルオリド1.6gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.27 (t,3H ; J=7.5 Hz) , 2.56 (q,2H ; J=7.5 Hz) , 4.1 (bs,2H) , 7.05 (s,2H)
(4)臭化銅(II)1.72gをアセトニトリル40mlに溶解し、15℃にて亜硝酸t-ブチル1.2mlを加え(3)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-エチルベンゾトリフルオリド1.57gのアセトニトリル10ml溶液を15〜20℃にて5分間を要して滴下した後、20℃にて1.5時間攪拌した。0℃に冷却し、1規定塩酸10mlを加えしばらく攪拌後、減圧下アセトニトリルを留去し、酢酸エチルで抽出した。10%塩化アンモニウム水及び飽和食塩水で洗浄後、得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、油状の3-ブロモ-2-クロロ-4-エチルベンゾトリフルオリド1.53gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.25 (t,3H ; J=7.5 Hz) , 2.87 (q,2H ; J=7.5 Hz) , 7.23 (d,1H ; J= 8.4 Hz) , 7.59 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(5)(4)で得た3-ブロモ-2-クロロ-4-エチルベンゾトリフルオリド0.62gのトルエン25ml溶液中へ、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム0.12gを室温にて加え、10分間攪拌した。5℃に冷却し、3-エトキシカルボニルフェニルボロン酸0.7g、エタノール5ml、2モル濃度の炭酸ナトリウム水4mlを加え、同温度で反応系内を窒素置換した後15時間加熱還流した。 放冷後、セライトろ過し、酢酸エチルを加え抽出し、10%塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィーにて精製して(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)、油状の3-(2'-クロロ-6'-エチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル(化合物No.V−33)0.2gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.04 (t,3H ; J=7.3 Hz) , 1.39 (t,3H ; J=7.1 Hz) , 2.39 (q,2H ; J=7.3 Hz) , 4.39 (q,2H ; J=7.1 Hz) , 7.32 (d,1H ; J=8.1Hz) , 7.36-7.39 (m,1H ) , 7.55 (t,1H ; J=7.7Hz) , 7.67 (d,1H ; J=8.1Hz) , 7.87-7.88 (m,1H ) , 8.10-8.14 (m,1H)
(6)(5)で得た3-(2'-クロロ-6'-エチル-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸エチル0.15gを40%メチルアミンのメタノール溶液15mlに溶解し、室温にて13.5時間攪拌した。放冷後、減圧下メタノールと過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、無定形固体の目的化合物0.11gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.01 (t,3H ; J=7.5 Hz) , 2.36 (q,2H ; J=7.5 Hz) , 2.96 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.59 (bs,1H) , 7.27-7.31 (m,2H) , 7.49 (t,1H ; J=7.8Hz) , 7.58-7.59 (m,1H ) 7.65 (d,1H ; J=7.8Hz) , 7.79-7.83 (m,1H)
合成例12
N-メチル-3-(6'-メチル-2'-クロロ-3'-ブロモフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−107)の合成
(1)5-ブロモ-2-メチルアニリン6.1gのベンゼン70ml溶液中へ、N-クロロスクシンイミド4.5gを室温にて数回に分けて投入した後、50〜55℃にて1.5時間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにてほぼ反応が終了したことを確認後放冷し、反応系中へ約20gの無水硫酸ナトリウムを加えてしばらく攪拌し、ろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=16:1)にて精製し、油状の3-ブロモ-2-クロロ-6-メチルアニリン1.9gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.17 (s,3H) , 4.36 (bs,2H) , 6.83 (d,1H ; J=8.1 Hz) ,6.97 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(2)(1)で得た3-ブロモ-2-クロロ-6-メチルアニリン1.9gとヨウ素1.7gをベンゼン70mlに溶解し、攪拌しながら亜硝酸t-ブチル1.35mlを7〜10℃にて20分間を要して滴下した。14〜16℃にてさらに1.5時間攪拌した後、反応系中へ氷片約20gと酢酸エチル80mlを加え、さらに5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液80mlを加えてしばらく攪拌した。得られた有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)にて精製し、融点50.4℃の4-ブロモ-3-クロロ-2-ヨードトルエン1.15gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.49 (s,3H) , 6.99 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.49 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(3)(2)で得た4-ブロモ-3-クロロ-2-ヨードトルエン1.1gと3-エトキシカルボニルフェニルボロン酸0.64gをエタノール50mlに溶解し、5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)0.5gを加えて室温にて10分間攪拌した。反応系を0℃に冷却し、炭酸ナトリウム粉末0.88gを加え、同温度で反応系内を窒素置換した後、13.5時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル50ml及び無水硫酸ナトリウム約30gを加え5分間攪拌した後セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、3-(3'-ブロモ-2'-クロロ-6'-メチルフェニル)-安息香酸エチル(化合物No.V−28)0.53gを無定形個体として得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 1.39 (t,3H ; J=7.2 Hz) , 2.01 (s,3H) , 4.39 (q,2H ; J=7.2 Hz) , 7.07 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.33-7.38 (m,1H) , 7.51-7.57 (m,2H) , 7.84-7.86 (m,1H) , 8.07-8.11 (m,1H)
(4)(3)で得た3-(3'-ブロモ-2'-クロロ-6'-メチルフェニル)-安息香酸エチル0.13gを40%メチルアミンのメタノール溶液5mlに溶解し、40℃にて15時間攪拌した。放冷後、減圧下メタノールと過剰のメチルアミンを留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点142.2℃の目的化合物0.11gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.00 (S,3H) , 3.02 (d,3H ; J=4.8 Hz) , 6.17 (bs,1H) , 7.06 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.30 (d,1H ; J=7.5 Hz) , 7.50-7.56 (m,3H) , 7.80 (d,1H ; J=8.1 Hz)
合成例13
N-シアノメチル-3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)ベンズアミド(化合物No.I−314)の合成
(1)合成例1の(2)で得た4-ブロモ-2-クロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリド7.7gのアセトニトリル80ml溶液中へ5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)2.2gを加えて室温にて10分間攪拌した。反応系を0℃に冷却し、3-カルボキシフェニルボロン酸3.4g、炭酸ナトリウム6.4gの80ml水溶液を加え、同温度で反応系内を窒素置換した後、26時間加熱還流した。放冷後、氷片及び2規定塩酸80mlを加えてしばらく攪拌し、セライトろ過した。ろ液から減圧下溶媒を留去し、酢酸エチル80mlで2回抽出し、得られた有機層は飽和塩化アンモニウム水、水、飽和食塩水の順に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点104.3℃の3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸(化合物No.V−1)3.7gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.46-7.50 (m,1H) , 7.59-7.66 (m,2H) , 7.74 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.99-8.01 (m,1H) , 8.20-8.24 (m,1H)
(2)(1)で得た3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-安息香酸0.8gの1,2-ジクロロエタン20ml溶液中へ、塩化チオニル0.44ml続いてN,N-ジメチルホルムアミド2滴を加え、加熱還流下に3.5時間攪拌した。放冷後、反応溶液中へトルエン30mlを加え、減圧下、濃縮した。残渣オイルへ再度トルエン30mlを加え、濃縮(2回繰り返し)することにより、粗製の3-(6'-ブロモ-2'-クロロ-3'-トリフルオロメチルフェニル)-ベンゾイルクロリドを得た。このものを無水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、0〜5℃にてトリエチルアミン0.7ml、アミノアセトニトリル硫酸塩0.43gを加え、室温にて13時間攪拌した。0℃に冷却し、酢酸エチル80ml、塩化アンモニウム水50mlを加え、しばらく攪拌した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒留去して、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、融点52.0℃の目的化合物0.51gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4..35 (d,2H ; J=5.7 Hz) , 7.36-7.40 (m,2H) , 7.55 (t,1H ; J=7.5 Hz) , 7.58 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.66-7.68 (m,1H) , 7.71 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.86-7.90 (m,1H)
前記合成例1〜13に準じた方法で製造した前記式(I)の化合物を第1表に示した。また、前記合成例1〜5、7及び12〜13に準じた方法で製造した前記式(I)の化合物製造用中間体である前記式(V)の化合物を第2表に示した。各表中、Meはメチルを、Etはエチルを、n-Prはノルマルプロピルを、c-Prはシクロプロピルを、i-Prはイソプロピルを、を各々表すこととする。なお、第1表及び第2表中のZの置換位置は、便宜上、第1表の式中で1〜6の数字で表すこととした。また、物性欄のmp(融点)は、自動融点測定装置(メトラートレド社製 METTLER FP62)を用いて測定した。
Figure 2006328049
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(参考例)
次に参考例として、前記式(I)の化合物には包含されない前記式(I’)の化合物及びその製造用中間体の具体的合成例を記載する。なお、各合成例中で、H-NMRはCDCl3を溶媒に用いてVARIAN社製 300MHz(MERCURY plus)で測定した。
参考例中間体合成例−1
(1)3-アミノ-4-クロロベンゾトリフルオリド13.8mlの四塩化炭素40ml溶液中へ、―20〜−10℃にて次亜塩素酸t-ブチル11.4mlを10分間かけて滴下した。徐々に室温(〜15℃)に戻しながら2時間緩やかに攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後、反応溶液をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン)に付し、粗製の3-アミノ-2,4-ジクロロベンゾトリフルオリド17gを得た後、減圧蒸留にて精製した。沸点は72−75℃/4mmHgであった。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 4.69 (bs,2H) , 7.00 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.26 (d,1H ; J=8.4 Hz)
(2)臭化銅(II)22.9gをアセトニトリル250mlに溶解して0℃に冷却し、亜硝酸t-ブチル16mlを加え、(1)で得た3-アミノ-2,4-ジクロロベンゾトリフルオリド21.5gのアセトニトリル30ml溶液を−5〜12℃にて10分間を要して滴下した後、さらに10〜15℃にて3時間攪拌した。
0℃に冷却後、1規定塩酸80mlを加えしばらく攪拌後、減圧下アセトニトリルを留去し、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にて精製し、油状の3-ブロモ-2,4-ジクロロベンゾトリフルオリド27.6gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.49 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.60 (d,1H ; J=8.4 Hz)
参考例中間体合成例−2
参考例中間体合成例−1(1)で得た3-アミノ-2,4-ジクロロベンゾトリフルオリドより合成例1(2)と同様の方法により合成し、シリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィーにて精製し(展開溶媒 n-ヘキサン)油状の2,4-ジクロロ-3-ヨードベンゾトリフルオリドを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 7.46 (d,1H ; J=8.4 Hz) , 7.63 (d,1H ; J=8.4 Hz)
参考例1
N-メチル-3-(N-メチルカルバモイルフェニル)-2-クロロ-4-メチルベンズアミド(化合物No.I’−243)の合成
(1)3-アミノ-4-メチル安息香酸メチル5.0gのベンゼン150ml溶液中へ、14〜18℃でN-クロロスクシンイミド4.0gを数回に分けて投入した後、28〜30℃にて15時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて反応終了を確認した後氷冷し、ろ過にて析出物を除いた。ろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n-ヘキサン〜n-ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し、3-アミノ-2-クロロ-4-メチル安息香酸メチル3.8gを得た。このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.21 (s,3H) , 3.90 (s,3H) , 4.01 (bs,2H) , 6.98 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.14 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(2)(1)で得た3-アミノ-2-クロロ-4-メチル安息香酸メチル20gの攪拌中へ、3規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液34mlを室温にて20分間を要して滴下し、30mlの水を加えた後0℃まで冷却した。濃塩酸150mlを攪拌しながら10分間を要して5〜15℃にて加えた後、亜硝酸ナトリウム7.1gの20ml水溶液を5〜10℃にて10分間を要して滴下した。強めに3時間攪拌した後、ヨウ化カリウム25gと尿素1.1gの25ml水溶液を10〜15℃にて15分間を要して滴下、さらに室温にて11時間攪拌した。氷を加え、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液100mlを少しづつ注ぎ、酢酸エチルを加えて抽出した。得られた有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、真空乾燥して油状の2-クロロ-3-ヨード-4-メチル安息香酸メチル23gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.56 (s,3H) , 3.92 (s,3H) , 7.17 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.60 (d,1H ; J=8.1 Hz)
(3)(2)で得た2-クロロ-3-ヨード-4-メチル安息香酸メチル3.1gのN-メチル-2-ピロリドン60ml及び水25ml溶液中へ、室温にて5%パラジウム炭素(wet、Degussa製品E101Type)2.1gを加えて10分間攪拌した後、5℃に冷却し、3-カルボキシフェニルボロン酸2.2g、続いて炭酸ナトリウム粉末3.2gを加え、−5℃にて反応系内を窒素置換した後、12時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル50ml及びジエチルエーテル150mlを加え、氷冷しながら2規定塩酸水を加えて酸性にした。得られた有機層は飽和塩化アンモニウム水、水、飽和食塩水の順に十分水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲル(関東化学製、シリカゲル60N;球状・中性)カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル)にて精製し、融点262.3℃の3- (3'-カルボキシフェニル)-2-クロロ-4-メチル安息香酸(化合物No.V'-121)1.7gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.08 (s,3H) , 7.33 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.39-7.42 (m,1H) , 7.59 (t,1H ; J=7.7 Hz) , 7.72 (d,1H ; J=8.1 Hz) , 7.80-7.82 (m,1H) , 8.05-8.09 (m,1H)
(4)(3)で得た3-(3'-カルボキシフェニル)-2-クロロ-4-メチル安息香酸1.45gの1,2-ジクロロエタン60ml溶液中へ、塩化チオニル2.2ml続いてN,N-ジメチルホルムアミド3滴を加え、加熱還流下に2.5時間攪拌した。放冷後、反応溶液中へトルエン40mlを加え、減圧下、濃縮した。残渣オイルへ再度トルエン50mlを加え、濃縮(2回繰り返し)することにより、粗製の3-(3'-クロロカルボニルフェニル)-2-クロロ-4-メチルベンゾイルクロリドを得た。このものをテトラヒドロフラン70mlに溶解し、15℃にてトリエチルアミン7mlを加え、2モル濃度のメチルアミン−テトラヒドロフラン溶液15mlを5〜12℃にて5分間を要して滴下した。室温にて9時間攪拌し、0℃に冷却し、酢酸エチル100mlを加えさらに水50mlを加えてしばらく攪拌した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒留去して組成の結晶を得た。酢酸エチルと少量のメタノールと共によく粉砕後、ろ過して、融点232.0℃の目的化合物1.0gを得た。また、このもののNMRは以下の通りであった。
H-NMR δ(ppm) 2.08 (s,3H) , 2.90 (d,6H ; J=8.7 Hz) , 7.30-7.36 (m,3H) 7.57 (t,1H ; J=7.7 Hz) , 7.62-7.63 (m,1H) , 7.84-7.87 (m,1H)
前記参考例中間体合成例1及び2の方法、参考例1の方法並びに前記した製造方法に準じて製造した式(I’)の化合物を第3表に示した。また、式(I’)の化合物の製造用中間体である式(V’)の化合物を第4表に示した。各表中、Meはメチルを、Etはエチルを、n-Prはノルマルプロピルを、i-Buはイソブチルを、c-Prはシクロプロピルを、i-Prはイソプロピルをを各々表すこととする。また、物性欄のmp(融点)は、自動融点測定装置(メトラートレド社製 METTLER FP62)を用いて測定した。
Figure 2006328049
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以下に、本発明に係わる有害生物防除剤の試験例を記載する。各試験において、防除指数は以下の基準に従った。
〔防除指数〕 〔発病程度:肉眼観察〕
5 : 病斑又は胞子形成が全く認められない。
4 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の10% 未満
3 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の40% 未満
2 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の70% 未満
1 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の70% 以上
試験例1 コムギうどんこ病予防効果試験
直径7.5cmのポリ鉢でコムギ(品種:農林61号)を栽培し、1.5葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した薬液10mlをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後(処理当日)に、うどんこ病菌の分生胞子を振り掛け接種し、20℃の恒温室内に保った。接種6から7日後に胞子形成面積を調査し、前記評価基準に従って防除指数を求めた。その結果、前記化合物中、I-1、I-2、I-10、I-16、I-18、I-20、I-21、I-22、I-23、I-24、I-25、I-26、I-27、I-29、I-30、I-31、I-33、I-37、I-38、I-41、I-43、I-44、I-45、I-46、I-62、I-74、I-89、I-90、I-107及びI-359が100ppmで防除指数4以上の効果を示した。
試験例2 キュウリうどんこ病予防効果試験
直径7.5cm のポリ鉢でキュウリ(品種:相模半白)を栽培し、1.5 葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した薬液10mlをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後(処理当日もしくは翌日)に、うどんこ病菌の分生胞子懸濁液を噴霧接種し、20℃の恒温室内に保った。接種6から7日後に胞子形成面積を調査し、前記評価基準に従って防除指数を求めた。その結果、前記化合物中、I-1、I-2、I-16、I-18、I-21、I-23、I-25、I-26、I-27、I-30、I-31、I-37、I-38、I-41、I-43、I-46、I-62、I-74、I-89、I-90、I-107、I-359及びI-363が400ppmで防除指数4以上の効果を示した。
試験例3 稲いもち病予防効果試験
直径7.5cm のポリ鉢で稲(品種:日本晴)を栽培し、1.5葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した薬液10mlをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後(処理当日もしくは翌日)、いもち病菌の分生胞子懸濁液を噴霧接種し、24時間20℃の接種箱に保ち、その後20℃の恒温室内に保った。接種6から11日後に病斑数を調査し、前記評価基準に従って防除指数を求めた。その結果、前記化合物中、I-2、I-21及びI-62が400ppmで防除指数4以上の効果を示した。
次に本発明の製剤例を記載するが、本発明における製剤量、剤型等は記載例のみに限定されるものではない。
製剤例1
(1)本発明化合物 20重量部
(2)クレー 72重量部
(3)リグニンスルホン酸ソーダ 8重量部
以上のものを均一に混合して水和剤とする。
製剤例2
(1)本発明化合物 5重量部
(2)タルク 95重量部
以上のものを均一に混合して粉剤とする。
製剤例3
(1)本発明化合物 20重量部
(2)N,N′−ジメチルアセトアミド 20重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 10重量部
(4)キシレン 50重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
製剤例4
(1)クレー 68重量部
(2)リグニンスルホン酸ソーダ 2重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(4)微粉シリカ 25重量部
以上の各成分の混合物と、本発明化合物とを4:1の重量割合で混合し、水和剤とする。
製剤例5
(1)本発明化合物 50重量部
(2)オキシレーテッドポリアルキルフェニルフォスフェート-トリエタノールアミン
2重量部
(3)シリコーン 0.2重量部
(4)水 47.8重量部
以上のものを均一に混合、粉砕した原液に更に
(5)ポリカルボン酸ナトリウム 5重量部
(6)無水硫酸ナトリウム 42.8重量部
を加え均一に混合、造粒、乾燥して顆粒水和剤とする。
製剤例6
(1)本発明化合物 5重量部
(2)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 1重量部
(3)ポリオキシエチレンの燐酸エステル 0.1重量部
(4)粒状炭酸カルシウム 93.9重量部
(1)〜(3)を予め均一に混合し、適量のアセトンで希釈した後、(4)に吹付け、アセトンを除去して粒剤とする。
製剤例7
(1)本発明化合物 2.5重量部
(2)N−メチル−2−ピロリドン 2.5重量部
(3)大豆油 95.0重量部
以上のものを均一に混合、溶解して微量散布剤(ultra low volume formulation)とする。
製剤例8
(1)本発明化合物 20重量部
(2)オキシレーテッドポリアルキルフェノール フォスフェートトリエタノールアミン 2重量部
(3)シリコーン 0.2重量部
(4)ザンサンガム 0.1重量部
(5)エチレングリコール 5重量部
(6)水 72.7重量部
以上のものを均一に混合、粉砕して水性懸濁剤とする。



Claims (13)

  1. 式(I):
    Figure 2006328049
    〔式中、X及びY1は各々独立にハロゲン原子;水酸基;ホルミル基;ハロゲン、アルコキシ若しくはアルキルチオで置換されてもよいアルキル基;ニトロ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基又はアルキルスルフィニル基であり、Y2はハロアルキル基、ハロアルコキシ基又は臭素原子であり、Zはハロゲン原子;ホルミル基又はハロゲンで置換されてもよいアルキル基であり、Aはカルボニル基;チオカルボニル基又は単結合であり、R1及びR2は各々独立に水素原子;ハロゲン、シクロアルキル、置換可フェニル、置換可複素環、アルキルチオ、アルコキシ若しくはシアノで置換されてもよいアルキル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲン、シクロアルキル、フェニル若しくはシアノで置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン若しくはアルキルで置換されてもよいシクロアルキル基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、アルキル若しくはハロアルキルで置換されてもよい複素環基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルカルボニル基;アルケニルカルボニル基;イミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;アルキルで置換されてもよいアミノカルボニル基;アルキルカルボニルアミノ基;ホルミル基又はシアノ基であり、nは0〜4の整数である(但し、XとY1が同時に塩素原子である場合は除く)〕で表されるビフェニル誘導体又はその塩。
  2. Aがカルボニル基又はチオカルボニル基である請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  3. 式(I−1):
    Figure 2006328049
    〔式中、X、Y1、Y2、Z、R1、R2及びnは前記請求項1に記載の通りである〕で表される請求項2に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  4. Xが臭素原子又はアルキル基である請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  5. 2がハロアルキル基である請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  6. 2がモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基又はトリフルオロメチル基である請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  7. nが0又は1である請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩。
  8. 請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。
  9. 請求項1に記載のビフェニル誘導体又はその塩を農園芸用植物に施用することから成る植物病害の防除方法。
  10. 請求項3に記載の式(I−1)で表されるビフェニル誘導体又はその塩の製造方法であって、式(V):
    Figure 2006328049
    〔式中、X及びY1は各々独立にハロゲン原子;水酸基;ホルミル基;ハロゲン、アルコキシ若しくはアルキルチオで置換されてもよいアルキル基;ニトロ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基又はアルキルスルフィニル基であり、Y2はハロアルキル基、ハロアルコキシ基又は臭素原子であり、Zはハロゲン原子;ホルミル基又はハロゲンで置換されてもよいアルキル基であり、nは0〜4の整数であり、Qは水素原子又はカルボキシル基の保護基である(但し、XとY1が同時に塩素原子である場合は除く)〕で表される化合物と、HNR12で表される化合物とをアミド化反応させることからなる前記ビフェニル誘導体又はその塩の製造方法。
  11. アミド化反応を縮合剤の存在下で行う請求項10に記載の方法。
  12. 式(V):
    Figure 2006328049
    〔式中、X及びY1は各々独立にハロゲン原子;水酸基;ホルミル基;ハロゲン、アルコキシ若しくはアルキルチオで置換されてもよいアルキル基;ニトロ基;アルキルで置換されてもよいアミノ基;ハロゲン若しくはアルコキシで置換されてもよいアルコキシ基;アルキルチオ基;アルキルスルホニル基又はアルキルスルフィニル基であり、Y2はハロアルキル基、ハロアルコキシ基又は臭素原子であり、Zはハロゲン原子;ホルミル基又はハロゲンで置換されてもよいアルキル基であり、nは0〜4の整数であり、Qは水素原子又はカルボキシル基の保護基である(但し、XとY1が同時に塩素原子である場合は除く)〕で表される化合物。
  13. Qで表されるカルボキシル基の保護基が、フェニル又はピリジルで置換されてもよいアルキル基である請求項12に記載の化合物。


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