JP2004339208A - フェニルヒドラジン誘導体又はその塩、それらの製造方法、並びにそれらを有効成分として含有する殺菌剤 - Google Patents

フェニルヒドラジン誘導体又はその塩、それらの製造方法、並びにそれらを有効成分として含有する殺菌剤 Download PDF

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滋 三谷
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宗一郎 永山
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宗和 小川
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智裕 岡本
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Abstract

【課題】 本発明は、新規なフェニルヒドラジン誘導体を有効成分とする殺菌剤を提供する。
【解決手段】式[I]:
【化1】
Figure 2004339208

(式中、Xはハロゲン;シアノ;OH;アルキル;アルコキシ;ハロアルキル又はハロアルコキシであり、nは0〜4の整数であり、Aは−NR−NR−基又は−N=N−基であり、R3はアルキルであり、G及びG2は各々独立にO又はSであり、YはH;置換可フェニル;置換可アルキル;C(O)R4;COOR5;SiR678−アルキル、SiR678などであり、R4、R5、R6、R7及びR8は同一又は相異なり、H若しくはアルキルである)で表されるフェニルヒドラジン誘導体又はその塩を含有する殺菌剤。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、新規なフェニルヒドラジン誘導体又はその塩、それらの製造方法、並びにそれらを有効成分として含有する殺菌剤に関する。
本発明化合物と類似構造部分を有する化合物としては、例えば、WO97/2257、WO01/17355及びWO99/62869に記載の化合物が挙げられる。しかしながら、これら化合物は本発明化合物とは異なる。
国際公開公報 WO97/2257 国際公開公報 WO01/17355 国際公開公報 WO99/62869
従来から提供された多くの殺菌剤は、各々その植物病害防除効果において特徴を有しており、あるものは予防効果に比べて治療効果がやや劣ったり、あるいは残効性が比較的短かったりし、施用場面によっては、植物病害に対し実用上不十分な防除効果しか示さないことがある。従って、強力な植物病害防除効果を有する新規化合物の創製が希求されている。
本発明者らは、前述の問題点を解決すべく研究した結果、式[I]で表される化合物を有効成分として使用することにより、種々の病害特に卵菌、子嚢菌、担子菌、不完全菌に起因する病害に対して優れた予防効果及び治療効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は式[I]:
Figure 2004339208
{式中、Xはハロゲン原子;シアノ基;水酸基;アルキル基;アルコキシ基;ハロアルキル基又はハロアルコキシ基であり、nは0〜4の整数であり、Aは−NR−NR−基(R及びR2は各々独立に水素原子;アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;アルコキシアルキル基;アルキルカルボニル基;ハロアルキルカルボニル基;ハロアルコキシカルボニル基;アルキルチオアルキル基;ハロアルキル基;フェニルカルボニル基;アルコキシカルボニル基又はハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールアルキル基である)又は−N=N−基であり、R3はアルキル基であり、G及びG2は各々独立に酸素原子又は硫黄原子であり、Yは水素原子;ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ若しくはハロアルコキシで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールで置換されたアルコキシアルキル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン、ヒドロキシ若しくはアルコキシで置換されてもよいシクロアルキル基;シクロアルケニル基;シクロアルキルアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいフェノキシアルキル基;C(O)R4基;COOR5基;SiR678−アルキル基又はSiR678基であり、R4、R5、R6、R7及びR8は同一又は相異なり、水素原子若しくはアルキル基である}で表されるフェニルヒドラジン誘導体又はその塩、それらの製造方法、それらを有効成分として含有する殺菌剤、並びにそれらの殺菌有効量を使用する農園芸用作物病害の防除方法に関する。
式[I]で表されるフェニルヒドラジン誘導体又はその塩は、殺菌剤の有効成分として優れた効果を示す。
本発明において、式中のハロゲン原子又はハロゲン原子で置換された各種置換基のハロゲン部分としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられる。
アルキル基又はアルキルで置換された各種置換基のアルキル部分としては、直鎖又は分岐鎖状のものが挙げられ、その中でもC1-10アルキルが望ましく、C1-6アルキルがさらに望ましい。C1-6アルキルとしては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル等が挙げられる。また、C1-10アルキルとしては、C1-6アルキルの他、例えばヘプチル、オクチル、1,1−ジエチルブチル、ノニル、デシル等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖又は分岐鎖状のものが挙げられ、その中でもC2-10アルケニルが望ましく、C2-6アルケニルがさらに望ましい。C2-6アルケニルとしては、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−ヘキセニル等が挙げられる。また、C2-10アルケニルとしては、C2-6アルケニルの他、例えば1−オクテニル等が挙げられる。
アルキニル基としては、直鎖又は分岐鎖状のものが挙げられ、その中でもC2-10アルキニルが望ましく、C2-6アルキニルがさらに望ましい。C2-6アルキニルとしては、例えばエテニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、4−メチル−1−ペンチニル、3−メチル−1−ペンチニル等が挙げられる。また、C2-10アルキニルとしては、C2-6アルキニルの他、例えば1−オクチニル等が挙げられる。
シクロアルキル部分としては、炭素数3〜6のもの例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3-6シクロアルキルが挙げられる。
シクロアルケニル基としては、炭素数3〜6のもの例えば1−シクロペンテン−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、1−シクロヘキセン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル等のC3-6シクロアルケニルが挙げられる。
アリール部分としては、例えばフェニルの他、ナフチルのような縮合型多環式基が挙げられる。
本発明化合物は、例えば、製法1及び製法2に示す方法によって製造することができる。
[製法1]
Figure 2004339208
{式中、G1、G2、R、R2、R3、X、Y及びnは前述の通りであり;Y’はハロゲン、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6はロアルキル、C1-6アルコキシ若しくはC1-6はロアルコキシで置換されてもよいアリール基又はハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルケニル基であり;Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はOSO2CF3基であり;L'はハロゲン原子であり;Qは水素原子又はC1-6アルキル基である}
式[I−1]の化合物を製造する方法としては、上記スキームに示したように、(1)式[II]の化合物と式[III-a]の化合物をパラジウム錯体及び塩基の存在下、反応させる方法、及び式[II−1]の化合物と式[III-e]の化合物をパラジウム錯体及び塩基の存在下、反応させて式[I−1’]の化合物を得る方法[テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters)第37巻5527頁(1996年)などに記載された公知の方法に準じた方法]、(2)式[II]の化合物と式[III‐b]の化合物とをパラジウム錯体存在下、反応させる方法、並びに(3)式[II]の化合物と式[III-c]の化合物とをパラジウム錯体存在下、反応させる方法、並びに(4)式[II]の化合物と[III-d]の化合物をパラジウム錯体及び塩基の存在下、反応させる方法[ジャーナルオブオーガニックケミストリー(Journal of Organic Chemistry)第61巻5169頁(1996年)などに記載された公知の方法に準じた方法]が挙げられる。式[II]の化合物に対して、式[III-a]の化合物、式[III-b]の化合物、式[III-c]の化合物又は[III-d]の化合物は、通常1.0〜10当量望ましくは1.0〜3.0当量の割合で使用される。また、式[II−1]の化合物に対して、式[III-e]の化合物は、通常1.0〜10.0当量、望ましくは1.0〜3.0当量の割合で使用される。
製法1では、場合によっては溶媒を使用できる。溶媒としては本反応の進行を阻害しないものであれば良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N‐ジメチルホルムアミド;N,N‐ジメチルアセトアミド;ジメチルスルホキシド;水などを使用できる。
製法1(1)の反応で使用する塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基類;プロピルアミン、ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン等の有機アミン類が挙げられ、式[II]の化合物に対して、通常1.0〜20当量、望ましくは1.0〜3.0当量の割合で使用される。
製法1で使用するパラジウム錯体としてはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)−トリフェニルホスフィン、酢酸パラジウム−トリフェニルホスフィン、酢酸パラジウム(II)−トリシクロヘキシルホスフィン、塩化パラジウム(II)−トリターシャリーブチルホスフィン、ジクロロ-1,1`-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウム(II)等が挙げられ、式[2-II]の化合物に対してパラジウム錯体は0.001〜0.1当量、第三級ホスフィン類はパラジウム錯体に対して、2.0〜4.0当量の割合で使用される。
製法1では触媒を使用しても良く、使用する触媒としてはテトラブチルアンモニウムブロミド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム等のアンモニウム塩類が挙げられ、式[2-II]の化合物に対して0.001〜0.1当量の割合で使用される。製法1で、式[2-III-a]の化合物又は式[2-II-e]の化合物を用いる場合は、パラジウム錯体に加えて、ヨウ化銅(I)などのハロゲン化銅を併用するのが一般的である。ハロゲン化銅は、式[2-III-a]の化合物又は式[2-II-e]の化合物に対して、通常0.01〜0.5当量の割合で使用される。
製法1の反応温度は−70℃〜200℃であり、望ましくは0℃〜150℃である。反応時間は反応温度、反応量等により一定しないが一般的には1時間〜72時間の範囲から選択すれば良い。反応終了後、常法により反応系から目的物を単離し、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶等で精製する。
[製法2]
Figure 2004339208
(式中、G1、G2、R3、X、Y、L及びnは前述の通りであり;R1'及びR2'は各々独立にアルキル基;アルケニル基;アルキニル基;アルコキシアルキル基;アルキルカルボニル基;ハロアルキルカルボニル基;ハロアルコキシカルボニル基;アルキルチオアルキル基;ハロアルキル基;フェニルカルボニル基;アルコキシカルボニル基又はハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールアルキル基であり;Wはハロゲンである)
上記スキームに示すように、不活性溶媒中で、式[I−1-a]の化合物又は式[II-a]の化合物と、式[IV−1]の化合物を塩基の存在下で反応させることにより、式[I−1-b]の化合物又は式[II-b]の化合物を得ることができる。また、式[I−1-b]の化合物又は式[II-b]の化合物と、式[IV−2]の化合物を塩基の存在下で反応させることにより、式[I−1-c]の化合物又は式[II-c]の化合物を得ることができる。さらに、前記製法1の方法に従って、式[II-b]の化合物又は式[II-c]の化合物から、式[I−1]の化合物を得ることができる。一方、R1'及びR2'が各々独立にC1-6アルキル基の場合には、式[IV−1]の化合物及び/又は式[IV−2]の化合物に代えて(RbO)2SO2で表される化合物(RbはC1-6アルキル基である)を使用することができる。また、R1'及びR2'が各々独立にC1-6アルキルカルボニル基又はC1-6ハロアルキルカルボニル基の場合には、式[IV−1]の化合物及び/又は式[IV−2]の化合物に代えて(RcCO)2Oで表される化合物(RcはC1-6アルキル基又はC1-6ハロアルキル基である)を使用することができる。
製法2で使用できる不活性溶媒としては、製法1で例示したような溶媒を使用することができる。製法2で使用する塩基としては無機塩基又は有機塩基を使用することができ、無機塩基としては例えば炭酸ナトリウム、あるいは炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属の水素化物を用いることができ、有機塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類;ピリジン、ジメチルアミノピリジン等のピリジン類等を使用することができ、塩基は式[I−1-a]の化合物又は式[II-a]の化合物に対して、通常1.0〜3.0当量、望ましくは1.0〜2.0当量の割合で使用される。また、式[I−1-b]の化合物又は式[II-b]の化合物に対して、通常1.0〜3.0当量、望ましくは1.0〜2.0当量の割合で使用される。
製法2の反応温度は‐70℃〜200℃であり、望ましくは20℃〜150℃である。反応時間は反応温度、反応量により一定しないが、一般的には10分〜48時間の範囲から選択すれば良い。反応終了後、常法により反応系から目的物を単離し、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶等で精製する。
[製法3]
Figure 2004339208
(式中、G1、G2、R3、X、Y及びnは前述の通りである)
上記スキームに示すように式[I−1−a]の化合物を酸化剤及び不活性溶媒の存在下で酸化させることにより、式[I−2]の化合物を製造することができる。酸化剤としては、パラジウム炭素、酸化パラジウム、リンドラー触媒などのパラジウム触媒;二酸化マンガン;過ヨウ素酸ナトリウム;ヨードベンゼンジアセテート;酸化水銀;過酸化水素水;臭素;次亜臭素酸ナトリウム;N-ブロモコハク酸イミド(NBS);アゾジカルボン酸ジエチル;硝酸;2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)などが使用できるが、パラジウム触媒を使用するのが望ましい。
製法3で使用できる不活性溶媒としては、本反応の進行を阻害しないもの、例えば製法1で用いられる不活性溶媒などが挙げられる。製法3の反応温度は‐70℃〜200℃であり、望ましくは0℃〜150℃である。反応時間は反応温度、反応量により一定しないが、一般的には10分〜48時間の範囲から選択すれば良い。反応終了後、常法により反応系から目的物を単離し、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶等で精製する。
[中間体製法]
Figure 2004339208
(式中、G1、G2、R3、X、L、n及びWは前述の通りである)
式[I−1-a]の化合物の中間体である式[II-a]の化合物は、例えば上記スキームに示すように、公知の方法によって、式[V]の化合物又はその塩を式[VI]の化合物と塩基の存在下、不活性溶媒中で反応させることにより製造できるが、ここに示した限りではない。塩基としては、例えば製法2で用いられる塩基などが挙げられる。なお、式[II-a]の化合物の前駆体である式[V]の化合物(ヒドラジン誘導体)は、例えば対応するアニリンを亜硝酸ナトリウムでジアゾ化し、次いで塩化スズ(II)等で還元することにより合成できる。
次に本発明化合物又はその塩のうち、殺菌剤として望ましい化合物の例を以下に列挙するが、これらによって、本発明が限定されるものではない。
(1)前記式[I]の化合物又はその塩。
(2)前記式[I−1]の化合物又はその塩。
(3)前記式[I−2]の化合物又はその塩。
(4)Xがハロゲン原子、シアノ基、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロアルキル基又はC1-6ハロアルコキシ基であり;R及びR2が各々独立に水素原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C1-6アルキルカルボニル基、C1-6ハロアルキルカルボニル基、C1-6アルコキシカルボニル基又はC1-6ハロアルコキシカルボニル基であり;R3がC1-6アルキル基である前記(1)又は(2)の化合物又はその塩。
(5)Yが水素原子;ハロゲン、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC1-10アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいアリールで置換されたC1-6アルコキシC1-10アルキル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルケニル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルキニル基;ハロゲン、ヒドロキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC3-6シクロアルキル基;C3-6シクロアルケニル基;C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいアリールC1-6アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいフェノキシC1-6アルキル基;C(O)R4基;COOR5基;SiR678−C1-6アルキル基又はSiR678基であり、R4、R5、R6、R7及びR8は同一又は相異なり、水素原子若しくはC1-6アルキル基である前記(4)の化合物又はその塩。
(6)Yがハロゲン、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで置換されてもよいアリール基又はハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルケニル基である(4)の化合物。
(7)R1が水素原子又はC1-6アルキル基である(4)の化合物。
(8)R3がメチル基又はエチル基である(4)の化合物。
(9)G1及びG2が共に酸素原子である(4)の化合物。
本発明のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩は、殺菌剤の有効成分、特に農園芸用殺菌剤の有効成分として有用である。農園芸用殺菌剤としては、例えばイネのいもち病、ごま葉枯病、紋枯病;ムギ類のうどんこ病、赤かび病、さび病、雪腐病、裸黒穂病、眼紋病、葉枯病、ふ枯病;カンキツの黒点病、そうか病;リンゴのモニリア病、うどんこ病、斑点落葉病、黒星病;ナシの黒星病、黒斑病;モモの灰星病、黒星病、フォモプシス腐敗病;ブドウの黒とう病、晩腐病、うどんこ病、べと病;カキの炭そ病、落葉病;ウリ類の炭そ病、うどんこ病、つる枯病、べと病;トマトの輪紋病、葉かび病、疫病;アブラナ科野菜の黒斑病、バレイショの夏疫病、疫病;イチゴのうどんこ病;種々の作物の灰色かび病、菌核病等の病害の防除に有効であるが、特に藻菌類(Oomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)、及び担子菌類(Basidiomycetes)に属する菌に起因する病害の防除に有用である。次に具体的な菌名を非限定例としてあげる。シュウドペロノスポラ(Pseudoperonospora)属、例えばキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、エリシフェ(Erysiphe)属、例えばコムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、ベンチュリア(Venturia)属、例えばリンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、ピリキュラリア(Pyricularia)属、例えばイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ボトリチス(Botrytis)属、例えば灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、リゾクトニア(Rhizoctonia)属、例えばイネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)。また、フザリウム菌、ピシウム菌、リゾクトニア菌、バーティシリウム菌、プラズモディオホーラ菌等の植物病原菌によって引き起こされる土壌病害の防除にも有効である。
本発明化合物を含有する殺菌剤は、通常、該化合物と各種農業上の補助剤とを混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、微量散布剤などの種々の形態に製剤して使用されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、珪砂、硫安、尿素、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、バーミキュライト、カオリン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉、カルボキシメチルセルロースなどの固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルナフタレン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールなどの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は本発明の目的から逸脱しないかぎり、当該分野で知られたものの中から選んで用いることができる。また、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明化合物と各種補助剤との配合割合は、一般に0.005 : 99.995 〜95:5、望ましくは0.2:99.8 〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤を添加して使用することができる。
本発明化合物の使用濃度は、対象作物、使用方法、製剤形態、施用量などの違いによって異なり、一概に規定できないが、茎葉処理の場合、有効成分当たり普通0.1〜10,000 ppm、望ましくは、1〜3,000 ppm である。土壌処理の場合には、普通1〜100,000 g/ha、望ましくは、10〜20,000 g/haである。
本発明化合物を含有する殺菌剤の種々の製剤、又はその希釈物の施用は、通常一般に行なわれている施用方法すなわち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)等により行うことができる。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100 %含有することが可能である。
本発明の殺菌剤は、必要に応じて他の農薬、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、誘引剤、除草剤、植物成長調製剤などと、混用、併用することができ、この場合には一層優れた効果を示すこともある。
上記他の農薬中の、殺菌剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む)としては、例えば、メパニピリム(Mepanipyrim)、ピリメサニル(Pyrimethanil)、シプロジニル(Cyprodinil)のようなピリミジナミン系化合物;フルアジナム(Fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
トリアジメホン(Triadimefon)、ビテルタノール(Bitertanol)、トリフルミゾール(Triflumizole)、エタコナゾール(Etaconazole)、プロピコナゾール(Propiconazole)、ペンコナゾール(Penconazole)、フルシラゾール(Flusilazole)、マイクロブタニル(Myclobutanil)、シプロコナゾール(Cyproconazole)、テブコナゾール(Tebuconazole)、ヘキサコナゾール(Hexaconazole)、ファーコナゾールシス(Furconazole−cis)、プロクロラズ(Prochloraz)、メトコナゾール(Metconazole)、エポキシコナゾール(Epoxiconazole)、テトラコナゾール(Tetraconazole)、オキスポコナゾール硫酸塩(Oxpoconazole fumarate)、シプコナゾール(Sipconazole)、プロチオコナゾール(Prothioconazole)のようなアゾール系化合物;
キノメチオネート(Quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(Maneb)、ジネブ(Zineb)、マンゼブ(Mancozeb)、ポリカーバメート(Polycarbamate)、メチラム(Metiram)、プロピネブ(Propineb)のようなジチオカーバメート系化合物;
フサライド(Fthalide)、クロロタロニル(Chlorothalonil)、キントゼン(Quintozene)のような有機塩素系化合物;
ベノミル(Benomyl)、チオファネートメチル(Thiophanate−Methyl)、カーベンダジム(Carbendazim)、シアゾファミド(Cyazofamid)のようなイミダゾール系化合物;
シモキサニル(Cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(Metalaxyl)、メタラキシルM(Metalaxyl M)、オキサジキシル(Oxadixyl)、オフレース(Ofurace)、ベナラキシル(Benalaxyl)、フララキシル(Furalaxyl)、シプロフラム(Cyprofuram)のようなフェニルアミド系化合物;
ジクロフルアニド(Dichlofluanid)のようなスルフェン酸系化合物;
水酸化第二銅(Cuprichydroxide)、有機銅(Oxine Copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(Hymexazol)のようなイソオキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(Fosetyl−Al)、トルコホスメチル(Tolcofos−Methyl)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネートのような有機リン系化合物;
キャプタン(Captan)、キャプタホル(Captafol)、フォルペット(Folpet)のようなN−ハロゲノチオアルキル系化合物;
プロシミドン(Procymidone)、イプロジオン(Iprodione)、ビンクロゾリン(Vinclozolin)のようなジカルボキシイミド系化合物;
フルトラニル(Flutolanil)、メプロニル(Mepronil)、ゾキサミド(Zoxamid)、チアジニル(tiadinil)のようなベンズアニリド系化合物;
トリホリン(Triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(Pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(Fenarimol)、フルトリアフォル(Flutriafol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピディン(Fenpropidine)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(Fenpropimorph)のようなモルフォリン系化合物;
フェンチンヒドロキシド(Fentin Hydroxide)、フェンチンアセテート(Fentin Acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(Pencycuron)のような尿素系化合物;
ジメトモルフ(Dimethomorph)、フルモルフ(Flumorph)のようなシンナミック酸系化合物;
ジエトフェンカルブ(Diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
フルジオキソニル(Fludioxonil)、フェンピクロニル(Fenpiclonil)のようなシアノピロール系化合物;
アゾキシストロビン(Azoxystrobin)、クレソキシムメチル(Kresoxim−Methyl)、メトミノフェン(Metominofen)、トリフロキシストロビン(Trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(Picoxystrobin)、オリザストロビン(Oryzastrobin)、ジモキシストロビン(Dimoxystrobin)、フルオキサストロビン(Fluoxastrobin)のようなストロビルリン系化合物; ファモキサドン(Famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(Ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
シルチオファム(Silthiopham)のようなシリルアミド系化合物;
イプロバリカルブ(Iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)のようなアミノアシッドアミドカーバメート系化合物;
フェナミドン(Fenamidone)のようなイミダゾリジン系化合物;
フェンヘキサミド(Fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物:
フルスルファミド(Flusulfamid)のようなベンゼンスルホンアミド系化合物;
シフルフェナミド(Cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
フェノキサニル(Fenoxanil)のようなフェノキシアミド系化合物;
シメコナゾール(Simeconazole)のようなトリアゾール系化合物;
アトラキノン系化合物;
クロトン酸系化合物;
抗生物質またその他の化合物として、イソプロチオラン(Isoprothiolane)、トリシクラゾール(Tricyclazole)、ピロキロン(Pyroquilon)、ジクロメジン(Diclomezine)、プロベナゾール(Probenazole)、キノキシフェン(Quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(Propamocarb Hydrochloride)、スピロキサミン(Spiroxamine)、クロルピクリン(Chloropicrin)、ダゾメット(Dazomet)、カーバムナトリウム塩(Metam−sodium)、ニコビフェン(Nicobifen)、メトラフェノン(Metrafenone)、MTF−753、UBF−307、ジクロシメット(Diclocymet)、プロキンアジド(Proquinazid)などが挙げられる。
上記他の農薬中の、殺虫剤、殺ダニ剤、或いは殺線虫剤、すなわち殺害虫剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む)としては、例えばプロフェノホス(Profenofos)、ジクロルボス(Dichlorvos)、フェナミホス(Fenamiphos)、フェニトロチオン(Fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(Diazinon)、クロルピリホスメチル(Chlorpyrifos−methyl)、アセフェート(Acephate)、プロチオホス(Prothiofos)、ホスチアゼート(Fosthiazate)、ホスホカルブ(Phosphocarb)、カズサホス(Cadusafos)、ジスルホトン(Dislufoton)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(Carbaryl)、プロポキスル(Propoxur)、アルジカルブ(Aldicarb)、カルボフラン(Carbofuran)、チオジカルブ(Thiodicarb)、メソミル(Methomyl)、オキサミル(Oxamyl)、エチオフェンカルブ(Ethiofencarb)、ピリミカルブ(Pirimicarb)、フェノブカルブ(Fenobucarb)、カルボスルファン(Carbosulfan)、ベンフラカルブ(Benfuracarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(Cartap)、チオシクラム(Thiocyclam)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(Dicofol)、テトラジホン(Tetradifon)のような有機塩素系化合物;
酸化フェンブタスズ(Fenbutatin Oxide)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(Fenvalerate)、ペルメトリン(Permethrin)、シペルメトリン(Cypermethrin)、デルタメトリン(Deltamethrin)、シハロトリン(Cyhalothrin)、テフルトリン(Tefluthrin)、エトフェンプロックス(Ethofenprox)、フルフェンプロックス(Flufenprox)、イミデート(Imidate)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(Diflubenzuron)、クロルフルアズロン(Chlorfluazuron)、テフルベンズロン(Teflubenzuron)、フルフェノクスロン(Flufenoxuron)、ビストリフルロン(Bistrifluron)、ノビフルムロン(Noviflumuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(Methoprene)のような幼若ホルモン様化合物;
ピリダベン(Pyridaben)のようなピリダジノン系化合物;
フェンピロキシメート(Fenpyroximate)、フィプロニル(Fipronil)、テブフェンピラド(Tebufenpyrad)、エチピロール(Ethiprole)、トルフェンピラド(Tolfenpyrad)、アセトプロール(Acetoprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(Imidacloprid)、ニテンピラム(Nitenpyram)、アセタミプリド(Acetamiprid)、チアクロプリド(Thiacloprid)、チアメトキサム(Thiamethoxam)、クロチアニジン(Clothianidin)、ニジノテフラン(Nidinotefuran)、ディノテフラン(Dinotefuran)などのネオニコチノイド;
テブフェノジド(Tebufenozide)、メトキシフェノジド(Methoxyfenozide)、クロマフェノジド(Chromafenozide)などのヒドラジン系化合物;
ピリダリル(Pyridaryl)、フロニカミド(Flonicamid)などのようなピリジン系化合物;
スピロディクロフェン(Spirodiclofen)などのようなテトロニック酸系化合物;
フルアクリピリム(Fluacrypyrin)などのようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(Flufenerin)などのようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラゾン系化合物、また、その他の化合物として、ブプロフェジン(Buprofezin)、ヘキシチアゾクス(Hexythiazox)、アミトラズ(Amitraz)、クロルジメホルム(Chlordimeform)、シラフルオフェン(Silafluofen)、トリアザメイト(Triazamate)、ピメトロジン(Pymetrozine)、ピリミジフェン(Pyrimidifen)、クロルフェナピル(Chlorfenapyr)、インドキサカルブ(Indoxacarb)、アセキノシル(Acequinocyl)、エトキサゾール(Etoxazole)、シロマジン(Cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3−dichloropropene)、ベルブチン(Verbutin)、スピロメシフェン(Spiromesifen)、チアゾリルシナノニトリル(Thiazolylcinnanonitrile)、アミドフルメット(Amidoflumet)のような化合物;AKD−1022、IKA−2000などが挙げられる。更に、BT剤、昆虫病原ウイルス剤などのような微生物農薬、アベルメクチン(Avermectin)、ミルベマイシン(Milbemycin)、スピノサッド(Spinosad)、エマメクチンベンゾエート(Emamectin Benzoate)のような抗生物質などと、混用、併用することもできる。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[合成例1]
3-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニルカルバジン酸メチル(化合物No.1)の合成
(1)3-ブロモフェニルカルバジン酸メチルの合成
3‐ブロモフェニルヒドラジン塩酸塩1.0gにテトラヒドロフラン10mlを加え、この縣濁液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン1.13gを加え、0℃で30分攪拌した。その後、0℃でクロロぎ酸メチル0.46gを徐々に加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液に水50mlを加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=60/40)によって精製し3-ブロモフェニルカルバジン酸メチル0.82g(収率78%)を得た。
(2) 3-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニルカルバジン酸メチルの合成
上記(1)で得られた3-ブロモフェニルカルバジン酸メチル2.27gをトルエン50mlに溶解させた溶液に、攪拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)0.54g、ヨウ化銅(I)0.09g、ピペリジン1.58gを加え、窒素雰囲気下90℃まで加熱した。この溶液に3,3‐ジメチル‐1‐ブチン1.51gを加え90℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=70/30)によって精製し油状物である3-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニルカルバジン酸メチル(化合物No.1)1.20g(収率52%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ7.13(t,1H J=8Hz), 6.91(d,1H J=8Hz), 6.84(s,1H), 6.71(d,1H J=8Hz), 6.49(br,1H), 5.69(br,1H), 3.74(s,3H), 1.26(s,9H)
[合成例2]
5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルカルバジン酸メチル(化合物No.55)の合成
(1)5-ブロモ-2-メチルフェニルカルバジン酸メチルの合成
5-ブロモ‐2‐メチルアニリン6.22gに60mlの水と60mlの濃塩酸を加え0℃まで冷却し、攪拌した。次に温度を0℃に保ちながら、2.30gの亜硝酸ナトリウムを30mlの水に溶かした溶液を一滴ずつ加えた。亜硝酸ナトリウム溶液を添加後、その混合物を0℃で1時間攪拌した。次にその混合物に、15.04gの塩化スズ(II)二水和物を30mlの濃塩酸に溶かした溶液を加え、0℃で1時間攪拌した後、析出した結晶を吸引ろ過し、水で洗浄した。この結晶を200mlの10%水酸化ナトリウム水溶液の中に加え、10分間攪拌した後、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去し2.96gの5-ブロモ‐2‐メチルフェニルヒドラジンの粗結晶を得た。これを50mlのトルエンに溶解させ、このトルエン溶液にピリジン1.40gを加え0℃まで冷却した後、1.39gのクロロギ酸メチルを加え、0℃で30分攪拌した。この混合物を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=75/25)によって精製し5-ブロモ-2-メチルフェニルカルバジン酸メチル2.20g(収率26%)を得た。
(2)5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルカルバジン酸メチルの合成
上記(1)で得られた5-ブロモ-2-メチルフェニルカルバジン酸メチル1.00gをトルエン30mlに溶解させた溶液に、攪拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)0.22g、ヨウ化銅(I)0.04g、ピペリジン0.65gを加え、窒素雰囲気下90℃まで加熱した。この溶液に3,3‐ジメチル‐1‐ブチン0.63gを加え90℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=70/30)によって精製し融点122℃の5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルカルバジン酸メチル(化合物No.55)0.89g(収率88%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ6.96(d,1H J=8Hz), 6.88(s,1H), 6.86(d,1H J=8Hz), 6.45(br,1H), 5.59(br,1H), 3.75(s,3H), 2.17(s,3H), 1.28(s,9H)
[合成例3]
5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルジアゾカルボン酸メチル(化合物No.120)の合成
合成例2で得られた5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルカルバジン酸メチル0.20gをトルエン10mlに溶解させた溶液に、10%パラジウムカーボン0.05gを加えた。室温で2晩攪拌した後、セライトを用いて反応溶液をろ過した。減圧下で溶媒を留去し、油状物である5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)-2-メチルフェニルジアゾカルボン酸メチル(化合物No.120)0.19g(収率95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ7.58(d,1H J=2Hz), 7.45(dd,1H J=2Hz,8Hz), 7.26(s,1H), 4.05(s,3H), 2.64(s,3H), 1.29(s,9H)
[合成例4]
2-クロロ-5-(4-エチルフェニルエチニル)フェニルカルバジン酸メチル(化合物No173)の合成
(1)2-クロロ-5-トリメチルシリルエチニルフェニルカルバジン酸メチル(化合物No48)の合成
合成例2に準じて製造した5-ブロモ-2-クロロフェニルカルバジン酸メチル10.00gをジメチルホルムアミド30mlに溶解させた溶液に、攪拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)2.07g、ヨウ化銅(I)0.35g、ジエチルアミン50mlを加え、窒素雰囲気下60℃まで加熱した。この溶液にトリメチルシリルアセチレン7.04gを加え60℃で13時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=80/20)によって精製し融点142℃の2-クロロ-5-トリメチルシリルエチニルフェニルカルバジン酸メチル9.25g(収率87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ7.20(d,1H J=8Hz), 7.02(d,1H J=2Hz), 6.93(dd,1H J=2Hz,8Hz), 6.47(br,1H), 6.22(br,1H), 3.76(s,3H), 0.23(s,9H)
(2)2-クロロ-5-エチニルフェニルカルバジン酸メチル(化合物No29)の合成
上記(1)で得られた2-クロロ-5-トリメチルシリルエチニルフェニルカルバジン酸メチル9.25gをテトラヒドロフラン200mlに溶解させ、-10℃まで冷却した。その後、テトラブチルアンモニウムフロライド(1M,テトラヒドロフラン溶液)32.7mlを加え、0℃で30分攪拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=75/25)によって精製し融点101℃の2-クロロ-5-エチニルフェニルカルバジン酸メチル5.19g(収率75%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ7.21(d,1H J=8Hz), 7.05(d,1H J=2Hz), 6.95(dd,1H J=2Hz,8Hz), 6.49(br,1H), 6.22(br,1H), 3.76(s,3H), 3.05(s,1H)
(3) 2-クロロ-5-(4-エチルフェニルエチニル)フェニルカルバジン酸メチル(化合物No173)の合成
1-ブロモ-4-エチルベンゼン0.25gをN,N-ジメチルホルムアミド2ml、ジエチルアミン1mlに溶解させた溶液に、攪拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)0.08g、ヨウ化銅(I)0.02gを加えた。この溶液に上記(2)で得られた2-クロロ-5-エチニルフェニルカルバジン酸メチル0.15g をN,N-ジメチルホルムアミド2mlに溶解させた溶液を加え90℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=85/15)によって精製し融点211℃の2-クロロ-5-(4-エチルフェニルエチニル)フェニルカルバジン酸メチル0.20g(収率91%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz) δ7.43(d,2H J=8Hz), 7.23(d,1H J=8Hz), 7.17(d,2H J=8Hz), 7.08(d,1H J=2Hz), 6.99 (dd,1H J=2Hz,8Hz), 6.51(br,1H), 6.28(br,1H), 3.77(s,3H), 2.67 (q,2H J=7.2Hz), 1.26(t,3H J=7.2Hz)
[合成例5]
N'-[2-クロロ-5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニル]-N'-メチルカルバジン酸メチルの合成(化合物No.225)の合成
60%水素化ナトリウム0.04gにテトラヒドロフラン2mlを加え、0℃に冷却した後、2-クロロ-5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニルカルバジン酸メチル0.20gをテトラヒドロフラン6mlに溶解させた溶液を滴下し、10分攪拌した。ジメチル硫酸0.10gを加え室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン/酢酸エチル=85/15)によって精製し融点95℃のN'-[2-クロロ-5-(3,3-ジメチル-1-ブチニル)フェニル]-N'-メチルカルバジン酸メチル(化合物No.225)0.04g(収率20%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,300MHz) δ7.16(d,1H J=8Hz), 6.85(dd,1H J=2Hz,8Hz), 6.72(d,1H J=2Hz), 6.33(br,1H), 3.72(s,3H), 3.25(s,3H), 1.30(s,9H)
上記合成例1〜5に準じた方法で製造される本発明化合物を以下の第1表、第2表及び第3表に示す。しかしながら、本発明化合物はこれらに限定されるものではない。なお、各表中のMeはメチル、Etはエチル、n-Prはノルマル−プロピル、i-Prはイソ−プロピル、c-Prはシクロプロピル、t-Buはターシャリーブチル、Phはフェニルを各々表すものとする。なお、物性欄のmp:融点は、自動融点測定装置(メトラートレド社製METTLER FP62)を用いて測定した。
Figure 2004339208
Figure 2004339208
Figure 2004339208
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Figure 2004339208
Figure 2004339208
Figure 2004339208
Figure 2004339208
Figure 2004339208
以下に、本発明に係わる農園芸用殺菌剤の試験例を記載する。各試験において、防除指数は以下の基準に従った。
〔防除指数〕 〔発病程度:肉眼観察〕
5 : 病斑又は胞子形成が全く認められない。
4 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の10% 未満
3 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の40% 未満
2 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の70% 未満
1 : 病斑面積、病斑数又は胞子形成面積が、無処理区の70% 以上
試験例1(キュウリうどんこ病予防効果試験)
直径7.5cm のポリ鉢でキュウリ(品種:四葉)を栽培し、1.5 葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した薬液10mlをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後、うどんこ病菌の分生胞子懸濁液を噴霧接種し、20℃の恒温室内に保った。接種7日後に第1葉の胞子形成面積を調査し、前記評価基準に従って防除指数を求めた。その結果、前記化合物中、化合物No.1、28、55及び120が500ppmで防除指数4以上の効果を示した。また、化合物No.1、28、33、34、45、47、55、61、120、121、122、123、124、129、130、134、143、149、158、166、168、169、170、171、173、174、175、177、178、179、180、181、182、184、187、188、189、191、192、195、196、201、202、203、204及び224が125ppmで防除指数4以上の効果を示した。
試験例2(キュウリべと病予防効果試験)
直径7.5cm のポリ鉢でキュウリ(品種:四葉)を栽培し、1.5 葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した薬液10mlをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後、キュウリべと病菌の遊走子嚢懸濁液を噴霧接種し、20℃の恒温室内に保った。接種7日後に、第1葉の病斑面積を調査し、前記評価基準に従って防除指数を求めた。その結果、前記化合物中、化合物No.1、28、55、120が500ppmで防除指数4以上の効果を示した。また、化合物No.1、29、33、34、44、45、46、47、61、75、87、88、120、121、122、123、124、129、130、134、143、144、149、158、161、163、165、166、167、168、169、170、171、173、175、176、178、179、180、181、182、183、184、185、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、201、202、203、204、215、216、224、225、242、244、255、256、259、260、261及び267が125ppmで防除指数4以上の効果を示した。
次に本発明の製剤例を記載するが、本発明における製剤量、剤型等は記載例のみに限定されるものではない。
製剤例1
(1)本発明化合物 20重量部
(2)クレー 72重量部
(3)リグニンスルホン酸ソーダ 8重量部
以上のものを均一に混合して水和剤とする。
製剤例2
(1)本発明化合物 5重量部
(2)タルク 95重量部
以上のものを均一に混合して粉剤とする。
製剤例3
(1)本発明化合物 20重量部
(2)N,N′−ジメチルアセトアミド 20重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 10重量部
(4)キシレン 50重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
製剤例4
(1)クレー 68重量部
(2)リグニンスルホン酸ソーダ 2重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(4)微粉シリカ 25重量部
以上の各成分の混合物と、本発明化合物とを4:1の重量割合で混合し、水和剤とする。
製剤例5
(1)本発明化合物 50重量部
(2)オキシレーテッドポリアルキルフェニルフォスフェート
トリエタノールアミン 2重量部
(3)シリコーン 0.2重量部
(4)水 47.8重量部
以上のものを均一に混合、粉砕した原液に更に
(5)ポリカルボン酸ナトリウム 5重量部
(6)無水硫酸ナトリウム 42.8重量部
を加え均一に混合、造粒、乾燥して顆粒水和剤とする。
製剤例6
(1)本発明化合物 5重量部
(2)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 1重量部
(3)ポリオキシエチレンの燐酸エステル 0.1重量部
(4)粒状炭酸カルシウム 93.9重量部
(1)〜(3)を予め均一に混合し、適量のアセトンで希釈した後、(4)に吹付け、アセトンを除去して粒剤とする。
製剤例7
(1)本発明化合物 2.5重量部
(2)N−メチル−2−ピロリドン 2.5重量部
(3)大豆油 95.0重量部
以上のものを均一に混合、溶解して微量散布剤(ultra low volume formulation)とする。
製剤例8
(1)本発明化合物 20重量部
(2)オキシレーテッドポリアルキルフェノール
フォスフェートトリエタノールアミン 2重量部
(3)シリコーン 0.2重量部
(4)ザンサンガム 0.1重量部
(5)エチレングリコール 5重量部
(6)水 72.7重量部
以上のものを均一に混合、粉砕して水性懸濁剤とする。

Claims (10)

  1. 式[I]:
    Figure 2004339208
    {式中、Xはハロゲン原子;シアノ基;水酸基;アルキル基;アルコキシ基;ハロアルキル基又はハロアルコキシ基であり、nは0〜4の整数であり、Aは−NR−NR−基(R及びR2は各々独立に水素原子;アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;アルコキシアルキル基;アルキルカルボニル基;ハロアルキルカルボニル基;ハロアルコキシカルボニル基;アルキルチオアルキル基;ハロアルキル基;フェニルカルボニル基;アルコキシカルボニル基又はハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールアルキル基である)又は−N=N−基であり、R3はアルキル基であり、G及びG2は各々独立に酸素原子又は硫黄原子であり、Yは水素原子;ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ若しくはハロアルコキシで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールで置換されたアルコキシアルキル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはアルコキシで置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン、ヒドロキシ若しくはアルコキシで置換されてもよいシクロアルキル基;シクロアルケニル基;シクロアルキルアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいアリールアルキル基;ハロゲン、アルキル若しくはアルコキシで置換されてもよいフェノキシアルキル基;C(O)R4基;COOR5基;SiR678−アルキル基又はSiR678基であり、R4、R5、R6、R7及びR8は同一又は相異なり、水素原子若しくはアルキル基である}で表されるフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  2. 式[I−1]:
    Figure 2004339208

    (式中、Y、G1、G2、R1、R2、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りである)で表される請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  3. 式[I−2]:
    Figure 2004339208


    (式中、Y、G1、G2、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りである)で表される請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  4. Xがハロゲン原子、シアノ基、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロアルキル基又はC1-6ハロアルコキシ基であり;R及びRが各々独立に水素原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C1-6アルキルカルボニル基、C1-6ハロアルキルカルボニル基、C1-6アルコキシカルボニル基又はC1-6ハロアルコキシカルボニル基であり;R3がC1-6アルキル基である請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  5. Yが水素原子;ハロゲン、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで置換されてもよいアリール基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC1-10アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいアリールで置換されたC1-6アルコキシC1-10アルキル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルケニル基;ハロゲン、ヒドロキシ、アリール若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC2-10アルキニル基;ハロゲン、ヒドロキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいC3-6シクロアルキル基;C3-6シクロアルケニル基;C3-6シクロアルキルC1-6アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいアリールC1-6アルキル基;ハロゲン、C1-6アルキル若しくはC1-6アルコキシで置換されてもよいフェノキシC1-6アルキル基;C(O)R4基;COOR5基;SiR678−C1-6アルキル基又はSiR678基であり、R4、R5、R6、R7及びR8は同一又は相異なり、水素原子若しくはC1-6アルキル基である請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  6. 3がメチル基又はエチル基である請求項4のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩。
  7. 請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩を有効成分として含有する殺菌剤。
  8. 請求項1に記載のフェニルヒドラジン誘導体又はその塩の殺菌有効量を使用する農園芸用作物病害の防除方法。
  9. 式[I−1]:
    Figure 2004339208

    (式中、Y、G1、G2、R1、R2、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りである)で表されるフェニルヒドラジン誘導体又はその塩の製造方法であって、式[II]:
    Figure 2004339208

    (式中、G1、G2、R1、R、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りであり;Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はOSO2CF3基である)で表される化合物と、
    式[III-a]:
    Figure 2004339208
    (式中、Yは前記請求項1に記載の通りである)で表される化合物を、パラジウム錯体及び塩基の存在下で反応させることを特徴とする前記フェニルヒドラジン誘導体又はその塩の製造方法。
  10. 式[I−2]:
    Figure 2004339208

    (式中、Y、G1、G2、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りである)フェニルヒドラジン誘導体又はその塩の製造方法であって、式[I−1-a]:
    Figure 2004339208

    (式中、G1、G2、R3、X及びnは前記請求項1に記載の通りで)で表される化合物を酸化剤及び不活性溶媒の存在下で酸化させることを特徴とする前記フェニルヒドラジン誘導体又はその塩の製造方法。

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