JP2006327009A - 成形用金型 - Google Patents

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Kazutoshi Misonoo
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Abstract

【課題】 入れ子の取り外し、および高精度な位置合わせができるスライド可能な入れ子を備えた成形用金型を提供する。
【解決手段】 挿入穴(121)を有する本体部材120と、挿入穴(121)にスライド可能に係合され、製品を成形するキャビティ面の一部を有する入れ子110と、入れ子110の外周面と挿入穴(121)の内周面との間に、スライド方向に対して数列にわたり配置される球状体140と、球状体140の各列の間に配置されるスペーサ141とを備え、球状体140は、入れ子110の外周面と挿入穴(121)の内周面との間で、所定の予圧を与えられて配置された成形用金型1。
【選択図】 図1

Description

本発明は成形用金型に関し、特に、スライド可能な入れ子を備えた成形用金型に関する。
デジタルカメラや望遠レンズなどの光学系を支持する部材である鏡枠は、光学系の光軸の精度に大きな影響を与えるため、非常に高い加工精度が要求される。また、光軸の精度は、製品の性能・品質にとって特に重要な事項であるから、例えば光学系として10枚のレンズを用いる場合には、そのうちの1枚を微調整できるように鏡枠を製造しておき、その1枚のレンズを微調整することにより、最終的な光軸の調整を行うことが一般的であった。また、最近では、レンズ付きフィルムカメラやカメラ付き携帯電話等の光学系を支持する鏡枠として、プラスチック成形により製造された小型の鏡枠が広く用いられている。さらには、光学系を構成するレンズ自体をプラスチック射出成形によって形成することが行われており、かかるレンズの製造においても光軸の精度は非常に重要である。
製品を精度よく製造することができる成形用金型としては、例えば、図7に示すように、第1の金型600と第2の金型700の間にキャビティC’を形成し、該キャビティC’で製品を射出成形する成形用金型500が知られている(例えば特許文献1参照)。この第1の金型600は、キャビティ面610aを有する入れ子610と、入れ子610を外側から保持するとともに、第2の金型700側の端面に凸型テーパ部621を有する本体部材620と、入れ子610と本体部材620との間に介在させられるボールリテーナ630と、から構成されている。また、第2の金型700は、キャビティ面710aを有する入れ子710と、入れ子710を外側から保持するとともに、第1の金型600側の端面に凹型テーパ部721を有する本体部材720と、入れ子710と本体部材720との間に介在させられるボールリテーナ730と、から構成されている。
かかる金型は、ボールリテーナ630,730を介在させることで、入れ子610と本体部材620、入れ子710と本体部材720の心合わせを行ない、凸型テーパ部621と凹型テーパ部721によって、第1の金型600と第2の金型700の心合わせを行っている。
特開2003−231159号公報(段落0020−0029、図1)
しかしながら、キャビティ面の一部を有する入れ子は、使用箇所や製品形状等によりさまざまの形状、態様がある。したがって、入れ子の形状等によっては、ボールリテーナの既成標準品がそのまま適用できない場合があり、コストや調達に要する納期に関して支障をきたすことがあった。また、ボールリテーナの円周方向の剛性は、ボールの大きさや数、および予圧の大きさで決定されるが、既成品ではボールを保持する必要から、ボールとボールとの間隔が粗く剛性が不足する場合があった。
本発明は、かかる背景に鑑みて創案されたものであり、多様な入れ子の形状等に対応できるとともに、入れ子の取り外し、および高精度な位置合わせが可能で、しかも剛性が高く円滑な摺動特性を有するスライド可能な入れ子を備えた成形用金型を提供することを課題とする。
本発明の請求項1に係る成形用金型は、挿入穴を有する本体部材と、前記挿入穴にスライド可能に係合され、製品を成形するキャビティ面の一部を有する入れ子と、前記入れ子の外周面と前記挿入穴の内周面との間に、スライド方向に対して数列にわたり配置される球状体と、前記球状体の各列の間に配置されるスペーサと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、球状体とスペーサによって入れ子をスライド可能に支持しているため、ボールリテーナの規格標準形状・サイズに拘束されることなく、入れ子の形状に最適な態様でスライド機構を設計することができ、設計の自由度が広がる。
また、スペーサを設けたことで、球状体同士の干渉を防止して、球状体の姿勢を安定させることができる。
さらに、本発明によれば、円周方向では球状体を密に配置でき、入れ子のラジアル方向の剛性を確保することが容易であるから、射出圧力による偏芯荷重に強く、入れ子のたおれを防止して高精度が要求される金型に特に適している。
また、成形用金型の入れ子がスライド可能に金型の本体部材に係合されていることから、入れ子の取り外しが容易で、メンテナンス性に優れている。
さらに、入れ子のスライド運動を球状体の転がりで支持することができるため、入れ子の位置合わせが容易で、しかも、円滑なスライド特性を持続させることができる。
請求項2に係る成形用金型は、請求項1に記載の成形用金型であって、前記球状体は、前記入れ子の外周面と前記挿入穴の内周面との間で、所定の予圧を与えられて配置されたことを特徴とする。
かかる構成によれば、球状体には予圧(プリロード)が与えられているため、球状体が弾性的に変形して、入れ子の外周面と挿入穴の内周面の間に隙間なく配置されることで、入れ子のがたつきが抑えられ、本体部材に対する入れ子の位置合わせを高精度に行うことができる。
なお、本発明に係る成形用金型は複数の光学系を保持する鏡枠やプラスチック光学レンズ等の光学部品の製造に用いるのが好適である。特に、かかる金型を鏡枠の製造に適用すれば、光学系の光軸を高精度で一致させることが可能になり、レンズの微調整を省略することも可能である。そのため、光学性能の安定化、および鏡枠の小型化や生産効率の向上を図ることができる。
請求項3に係る成形用金型の摺動体の保持機構は、請求項1または請求項2に記載の成形用金型であって、前記本体部材および前記入れ子の少なくとも一方に、前記球状体と前記スペーサのスライド方向の移動を係止するストッパを設けたことを特徴とする。
かかる構成によれば、ストッパで球状体およびスペーサのスライド方向の移動を係止して、球状体およびスペーサが係合部から離脱することを防止することができる。
本発明によれば、多様な入れ子の形状に対応できるとともに、入れ子の取り外し、および高精度な位置合わせが容易で、しかも剛性が高く円滑にスライド可能な入れ子を備えた成形用金型を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施形態では、本発明を鏡枠の製造に適用した場合について説明する。
はじめに、本実施形態に係る成形用金型の構成について説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係る成形用金型の断面図であり、(a)は型締め時、(b)は型開き時の状態をそれぞれ示す。図2は、本実施形態に係る成形用金型の分解断面図である。図3は、本実施形態に係る成形用金型の図1におけるA矢視図である。図4は、本実施形態に係る成形用金型の図1(a)における係合部の部分拡大図である。
成形用金型1は、図1に示すように、第1の金型100と第2の金型200との間にキャビティCを形成し、当該キャビティCで製品たる鏡枠Kを成形するものである。鏡枠Kは、図1(b)に示すように、光学系を構成する複数のレンズ(図示省略)を保持する部材であり、絞りsを備えて形成される。本実施形態では、鏡枠Kの構成のうち、絞りsより一端側(図1の右側)の部分が、第2の金型200に形成されたキャビティCの一部によって形成され、絞りsより他端側(図1の左側)の部分が、第1の金型100に形成されたキャビティCの一部によって形成されるようになっている。本実施形態に係る成形用金型1は、絞りsの両側に設置されるレンズの光軸が一致するように、鏡枠Kを精度よく成形できる金型である。
なお、本実施形態においては、成形用金型を第1の金型100と第2の金型200としたが、それぞれ一方が可動型、他方が固定型を意味する。
第1の金型100は、図1、図2に示すように、先端にキャビティ面の一部(以下、「キャビティ面Ca」という。)を備える入れ子110と、この入れ子110が嵌め入れられる本体部材120と、本体部材120とは別部材に形成され入れ子110の先端に外嵌する分割部材130と、入れ子110の太径部112と本体部材120の太穴部121との間に(図2参照)、スライド方向に対して数列にわたり配置される球状体140と、この球状体140の各列の間に配置されるスペーサ141と、球状体140とスペーサ141のスライド方向の移動を係止するストッパ142と、から構成されている。
入れ子110は、鏡枠Kのエッジをシャープに形成するために、本体部材120とは別部品に構成された部材であり、図2に示すように、一端側にキャビティ面Caを備える円柱形状の細径部111と、この細径部111の他端側に連続して該細径部111よりも太径に形成された円柱形状の太径部112と、この太径部112の他端側に連続して形成された入れ子本体113、とから構成されている。入れ子110は、本体部材120および分割部材130に対してスライド可能になっており、例えば入れ子110をスライドさせることにより、成形された鏡枠KをキャビティCから取り出し可能となっている。
入れ子110の太径部112は、図2に示すように、球状体140およびスペーサ141を介して本体部材120と嵌合する部分である。また、入れ子110の細径部111は、分割部材130と嵌合する部分であり、その先端には、鏡枠Kの成形面の形状に対応する形状を有するキャビティ面Caが形成されている。
本体部材120は、入れ子110が嵌め入れられる部材であり、また、第1の金型100と第2の金型200との位置関係を調節する役割を担う部材である。本体部材120は、略円筒形状を呈しており(図3参照)、その中空部分は入れ子110を嵌め入れる請求項1に記載の「挿入穴」としての太穴部121となっている。また、本体部材120は、一端側に円錐台形状を呈する凸型テーパ部122を備えている。そして、この凸型テーパ部122の中央部分には、分割部材130と嵌合する凹部123が形成されている。太穴部121は、この凹部123の底面123aと本体部材120の他端側とを連通している。
太穴部121は、図2、図3に示すように、断面円形状の中空部分であり、球状体140およびスペーサ141を介して入れ子110をスライド可能に支持する役割を担う部分である。凸型テーパ部122は、一端側に向かうほど先細りになっており、後記する第2の金型200に形成された凹型テーパ部222と嵌合して、第2の金型200に対する第1の金型100の位置を調節する役割を担う部分である。すなわち、凸型テーパ部122と凹型テーパ部222は、成形用金型1の位置決め手段として機能するものである。凹部123は、断面円形状を呈する空間であり、その径は太穴部121よりも大きく形成されている。そのため、図2の矢視A方向から本体部材120をみると、図3に示すように、凹部123の底面123aから太穴部121の周面がすべて臨出(露出)した状態になっている。
球状体140は、一例として、ボールベアリングに使用される鋼製の球体からなるが、滑り性、耐摩耗性に優れた樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン樹脂等により構成してもよい。球状体140は、請求項1に記載の「入れ子の外周面」としての太径部112の外周面と、太穴部121の内周面と、スペーサ141の表面とに当接しながら入れ子110をスライド可能に保持している。したがって、入れ子110のスライド移動により球状体140は転動しながらスライド方向に移動する。ただし、球状体140は必ずしも転動させる必要はなく球状体140の表面を滑らせるような構成とすることもできる。
球状体140は、太径部112の外周面と太穴部121の内周面との間で、所定の予圧を与えられて配置されている。
すなわち、球状体140の直径は、太穴部121の内径と太径部112の外径の差の1/2の量に対して所定の締め代を与えて設定され、この締め代の大きさにより予圧の値が決定される。
なお、予圧の大きさは、球状体の直径、入れ子に作用する荷重、太穴部121の内径または太径部112の軸径、温度条件、要求される位置精度等を考慮して適宜決定される。
ここで、入れ子110と本体部材120との位置関係は、かかる太径部112のがたつきによって、その精度が左右されるところ、本実施形態においては、球状体140によって1μm単位で太径部112のがたつきが抑えられて調心されている。そのため、この太径部112に連続する細径部111の先端に形成されたキャビティ面Caを、目的の位置に精度よく配置することができる。
スペーサ141は、平面視で円形のリング状に形成され、スペーサ141の外径は太穴部121の内径よりも若干小さく、スペーサ141の内径は太径部112の外形よりも若干大きく設定されている。スペーサ141は、太穴部121の内周面と太径部112の外周面で構成される筒状の空間内で安定した姿勢を保持しながらスライドできるように構成されている。
なお、スペーサ141は、例えば、ポリオキシメチレン樹脂、超高分子量ポリエチレンなどの滑り性と耐摩耗性に優れた材料から構成することができる。
ストッパ142は、一例として、C形止め輪で構成されている。ストッパ142を太穴部121の開口側の両縁部に装着することで、スライド方向に交互に並べられた球状体140とスペーサ141とを両端から係止してスライド方向の移動を規制して、係合部150からの離脱を防止している。
また、本実施形態においては、ストッパ142とストッパ142との間に球状体140とスペーサ141を配置した状態で隙間δが形成されるようにストッパ142,142が配置されている。この隙間δは入れ子110のスライド移動量よりも若干大きく設定されている。このような隙間δを設けることで、入れ子110のスライド移動により、球状体140が転動しながら移動して、スライド移動時の摩擦係数を低減するとともに、円滑な摺動特性を確保することができる。
なお、ストッパ142は、本実施形態においては、太穴部121側に設けられているが、これに限定されず太径部112側に設けてもよい。また、ストッパ142は、太径部112の端面112aや太穴部121の端面121aにねじ止め等で固着したり、Oリング等のパッキンを使用したりすることもできる。
分割部材130は、略円筒形状を呈する部材であり、その中空部分は入れ子110の細径部111が挿入される細穴部131となっている。分割部材130は、本体部材120の凹部123に嵌め入れられたときに、分割部材130の一端側の面と本体部材120の凸型テーパ部122の一端側の面とが面一になる厚さに形成されている。また、分割部材130の細穴部131の内周面の一端側には、キャビティ面の他の一部(以下、「キャビティ面Cb」という。)が形成されている。細穴部131は、入れ子110の細径部111との間に10μm程度の隙間ができる直径に形成されている。
なお、本実施形態では、本体部材120と分割部材130を分割して構成したが、両者を単一の部材としてもよい。
分割部材130は、本体部材120の一端側から、太穴部121と凸型テーパ部122の両方を切削加工できるように、本体部材120とは別部材に形成された部材である。すなわち、仮に、分割部材130を本体部材120と一体に構成した場合には、太穴部121よりも細穴部131の方が小径であるため、本体部材120の一端側のみから、太穴部121と凸型テーパ部122とを形成することができず、加工する部材をつかみ替える必要があるが、本体部材120と分割部材130とを別部材にすれば(細穴部131と太穴部121を別部材に形成すれば)、細穴部131を気にすることなく、太穴部121と凸型テーパ部122とを本体部材120の一端側から形成することができる。
なお、分割部材130は、少なくとも太穴部121と凹部123とを本体部材120に形成した後に、当該凹部123に嵌め入れればよい。
このように、本体部材120は、分割部材130と別部材に形成されており、凹部123の底面123aから太穴部121の周面がすべて臨出(露出)した状態になっていることから、特別な工具を用いることなく、本体部材120の一端側から太穴部121と凸型テーパ部122とを加工・形成することができる。そのため、本体部材120の原材を加工する際に当該原材をつかみ替える必要がないので太穴部121の軸心を、凸型テーパ部122の軸心と同心に形成することが可能となる。
第2の金型200は、第1の金型100と略同様の構成を有しており、図1に示すように、先端にキャビティ面の一部(以下、「キャビティ面Cc」という。)を備える入れ子210と、この入れ子210が嵌め入れられる本体部材220と、本体部材220とは別部材に形成され入れ子210の先端に外嵌する分割部材230と、から構成されている。
なお、第2の金型200は、入れ子210がスライド可能に本体部材220と係合する構成を備えていないが、第1の金型100と同様の構成とすることも可能である。
入れ子210は、図2に示すように、他端側(第1の金型100側)にキャビティ面Ccを備える円柱形状の細径部211と、この細径部211の一端側に連続して、該細径部211よりも太径に形成された円柱形状の太径部212と、この太径部212の一端側に連続して形成された入れ子本体213、とから構成されている。太径部212は、円錐台形状(テーパ形状)を呈しており、他端側(細径部211側)に向かうほど先細りになっている。また、入れ子210は、入れ子本体213の一端側とキャビティ面Ccとを連通するスプールSP及びゲートGを備えている。
本体部材220は、入れ子210が嵌め入れられる部材であり、また、第1の金型100と第2の金型200との位置関係を調節する役割を担う部材である。本体部材220は、略円筒形状を呈しており、他端側にリブが形成されている。本体部材220の中空部分は、図2に示すように、一端側から、入れ子210が嵌め入れられる太穴部221と、分割部材230が嵌め入れられる凹部223と、第1の金型100の凸型テーパ部122と嵌合する凹型テーパ部222と、を構成している。太穴部221は、他端側に向かうほど先細りになるテーパ形状の空間に形成されており、嵌め入れられた入れ子210を調心可能になっている。また、凹型テーパ部222は、一端側に向かうほど先細りになるテーパ形状の空間に形成されており、第1の金型100と第2の金型200とを調心可能になっている。また、凹部223は、太穴部221よりも大径に形成されており、凹型テーパ部222は、凹部223よりもさらに大径に形成されている。
分割部材230は、略円筒形状を呈する扁平な部材であり、その中空部分は入れ子210の細径部211が挿入される細穴部231となっている。分割部材230は、本体部材220の凹部223に嵌め入れられたときに、分割部材230の他端側の面と凹型テーパ部222の底面とが面一になる大きさに形成されている。また、分割部材230の細穴部231の内周面の一端側には、キャビティ面Cdが形成されている。
以上のように構成された本発明の実施形態に係る成形用金型の作用について説明する。
本実施形態においては、キャビティ面の一部を有する入れ子110の太径部112が球状体140およびスペーサ141を介して第1の金型100の本体部材120の太穴部121にスライド可能に係合されている。
したがって、ボールリテーナを使用していないため、ボールリテーナの規格・標準サイズに制限されることなく、太径部112および太穴部121の径を設定することができ、入れ子110の形状やサイズに最適なスライド機構を設計することが可能となる。
また、入れ子110のスライド移動を予圧を与えた球状体140による転がりでガイドしているため、入れ子110と本体部材120との位置合わせが容易で、しかも、円滑な摺動特性を持続させることができる。
なお、本実施形態によれば、円周方向では球状体140と球状体140の間隔を狭めて密に配置でき、入れ子110のラジアル方向の剛性を確保することが容易であるから、射出圧力による偏芯荷重に強く、入れ子110のたおれを防止して高精度が要求される金型に特に適している。
続いて、本発明の変形例について説明する。
図5は本発明の変形例に係る入れ子と本体部材の係合状態を説明するための部分拡大断面図である。図6は本発明の変形例に係るスペーサの構成を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X断面図である。
図5に示すように、本発明の変形例は、太穴部121と太径部112との間にスライド方向に対して数列に配置された球状体140と、球状体140の各列の間に配置されたスペーサ141′と、この数列にわたり配列された球状体140とスペーサ141′とを挟むようにその両端部に配置され、球状体140とスペーサ141′のスライド方向の移動を規制する方向に付勢するコイルスプリング143と、コイルスプリング143を保持するストッパ142とを備えている。
本変形例においては、スペーサ141′は、図6(a)および(b)に示すように、球状体140と当接するスペーサ141′の表面141b′に球状体140に対応して円錐状の凹部141a′が形成されている。このため、スペーサ141′は、球状体140と凹部141a′で係合することで位置決めされる。なお、凹部141a′は、円錐状の形状に限られず、スペーサ141′と同心上にリング溝状に形成されたもの等でもよく、要するに球状体140と所定の位置で係合できる形状であればよい。
また、スライド方向に配列された球状体140とスペーサ141′の両端部にコイルスプリング143を配置して、球状体140とスペーサ141′のスライド方向の移動を規制することで、球状体140とスペーサ141′のスライド移動時の姿勢を安定させている。なお、本変形例においては、コイルスプリング143を使用しているが、皿ばね、ゴム、およびフェルト等の可撓性部材であってもよい。また、その他の構成については、前記した実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態においては、入れ子110は、細径部111と太径部112とから段付形状に形成されているが、これに限定されることはなく、ストレート形状に形成されたものでもよい。
また、本実施形態においては、入れ子110を成形金型の型締め方向にスライド可能に構成したが、これに限定されることはなく、型締め方向と直角方向にスライド可能としてもよい。
そして、本実施形態においては、太穴部121と太径部112は、断面が円形状のもので説明しているが、これに限られず、矩形や自由曲線を形成するような異形の断面を構成するものであっても本願発明を適用することができる。
また、本実施形態においては、製品として鏡枠Kを製造するための成形用金型に本発明を適用した場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えばプラスチック光学レンズ用の成形用金型など、他の製品を製造するための金型に適用できることは言うまでもない。
本実施形態に係る成形用金型の断面図であり、(a)は型締め時、(b)は型開き時の状態をそれぞれ示す。 本実施形態に係る成形用金型の分解断面図である。 本実施形態に係る成形用金型の図2におけるA矢視図である。 本実施形態に係る成形用金型の図1(a)における係合部の拡大図である。 本発明の変形例に係る入れ子と本体部材の係合状態を説明するための部分拡大断面図である。 本発明の変形例に係るスペーサの構成を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X断面図である。 従来の成形用金型の断面図である。
符号の説明
1 成形用金型
100 第1の金型
110 入れ子
120 本体部材
130 分割部材
140 球状体
141 スペーサ
142 ストッパ
143 コイルスプリング
150 係合部
200 第2の金型
210 入れ子
220 本体部材
230 分割部材
K 鏡枠

Claims (3)

  1. 挿入穴を有する本体部材と、
    前記挿入穴にスライド可能に係合され、製品を成形するキャビティ面の一部を有する入れ子と、
    前記入れ子の外周面と前記挿入穴の内周面との間に、スライド方向に対して数列にわたり配置される球状体と、
    前記球状体の各列の間に配置されるスペーサと、
    を備えたことを特徴とする成形用金型。
  2. 前記球状体は、前記入れ子の外周面と前記挿入穴の内周面との間で、所定の予圧を与えられて配置されたことを特徴とする請求項1に記載の成形用金型。
  3. 前記本体部材および前記入れ子の少なくとも一方に、前記球状体と前記スペーサのスライド方向の移動を係止するストッパを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成形用金型。
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