JP2006324290A - 多層配線、それを備える素子基板、それを用いたフラットパネル表示装置、およびその多層配線の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を提供する。
【解決手段】 多層配線10は、第1の金属配線2、層間絶縁膜3、誘電体ポスト4および第2の金属配線5を備える。第1の金属配線2、層間絶縁膜3、誘電体ポスト4および第2の金属配線5は、全てスクリーン印刷により形成される。第1の金属配線2は、基板1の一主面1Aに形成され、誘電体ポスト4は、層間絶縁膜3を貫通し、先端部4Aが層間絶縁膜3の一主面3Aから突出するように第1の金属配線2上に形成される。第2の金属配線5は、誘電体ポスト4の先端部4Aを覆うように層間絶縁膜3上に形成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、多層配線、それを備えた素子基板、それを用いたフラットパネル表示装置、およびその多層配線の製造方法に関するものである。
プリント基板およびセラミックグリーンシートを積層したセラミック基板においては、多層配線が広く使用されている。多層配線を行なうには、層間絶縁膜で分離された下部金属配線と上部金属配線とをビアホールで接続する技術が必須であるが、LSI(Large Scale Integrated circuit)の高集積化および高速化のトレンドによって、プリント配線板およびセラミック基板も、高密度実装が要求され、近年では、微細なビアホールによる上下配線の接続技術が注目されている。
プリント基板およびセラミック基板の製造プロセスでは、ビアホールを埋め込む方法としてスクリーン印刷が用いられている。そして、ビアホールの開口部のサイズが数100μmである場合、スクリーン印刷を用いて導電ペーストによってビアホールを容易に埋め込むことができる。
しかし、ビアホールの開口部のサイズが100μm程度になると、スクリーン印刷によるプロセス中にビアホール内の空気と導電ペーストとの置換が阻害され、埋め込んだビアホール内に気泡および空隙が残存する。その結果、ビアホールのコンタクト抵抗が増加し、出力信号の低下および周波数特性の劣化が生じる。また、ビアホール内への気泡および空隙の残存は、プリント基板およびセラミック基板の長期信頼性を低下させる一因にもなる。
スクリーン印刷によって微細なビアホールを埋め込む場合、ビアホールの開口部よりも大きな突出孔を有するスクリーン版を用いて導電ペーストをビアホールに埋め込み、その後、基板に1〜100Hzの振動を与えながら導電ペーストを加熱および硬化させることが行なわれている(特許文献1)。ビアホール内の気泡および空隙は、導電ペーストの硬化中に振動によって押し出されて導電ペーストと置換され、気泡および空隙のないビアホールが形成される。
また、上下金属配線を微細なビアホールによって接続する方法として、下部金属配線上にスクリーン印刷によって導電ペーストからなる柱状導電体を形成し、その後、下部金属配線および柱状導電体を絶縁層で被覆し、その後、絶縁層の表面を機械研磨して柱状導電体の頭部を露出させ、さらに、絶縁層上に上部金属配線を形成して上下金属配線を接続する方法が知られている(特許文献2)。
特許文献2に開示された方法は、ビアホールに導電ペーストを埋め込む方法ではなく、金属を埋め込んだビアホールとして柱状導電体を用いるため、本質的に気泡および空隙のないビアホールを形成できる。
一方、プリント配線板およびセラミック基板に作製される電気回路には、種々のコンデンサ、インダクタ、抵抗およびLSIが必要であるが、信号の高速化および高密度実装の要求からコンデンサを基板に内蔵する技術が注目されている。
従来、基板内および基板表面の所定位置にスクリーン印刷によって誘電体ペーストを形成し、その形成した誘電体ペーストを上下電極で挟み込むことによって内蔵コンデンサを形成していた。
しかし、コンデンサの占有面積が大きく、ビアホール等を縮小化しても、基板全体での高密度実装には限界があり、より微細な内蔵コンデンサが必要となっている。
微細な内蔵コンデンサを作製する方法として、次の方法からなる内蔵コンデンサの作製方法が知られている(特許文献3)。
下部金属配線上にフォトレジストを用いてコンデンサ用ペーストおよびポストメッキを埋め込むホールを各々形成し、その後、スクリーン印刷によって一部のホールには、コンデンサ用ペーストを埋め込み、残りのホールには、メッキ法によってメッキポストを埋め込む。その後、フォトレジストを除去し、コンデンサ用ペーストおよびメッキポストを層間絶縁用樹脂で被覆し、さらに、層間絶縁用樹脂の表面をバフ等で機械研磨してコンデンサ用ペーストおよびメッキポストの頭部を露出させる。そして、コンデンサ用ペーストおよびメッキポスト上に上部金属配線を形成し、内蔵コンデンサを有し、かつ、ビアホールによって上下金属配線が接続された多層配線を形成する。
特許文献3に開示された方法は、特許文献2に開示された方法を用いた例であり、コンデンサ用ペーストに含有されるフィラーの比誘電率を適切に選ぶことによって微細な内蔵コンデンサを実現できる。
さらに、フラットパネルディスプレイでは、高精細化および高速応答と共に低価格化が重要であり、TFT(Thin Film Transistor)を用いたアクティブマトリックス駆動回路をより低コストで作製できる製造技術が必要である。
従来、アクティブマトリックス駆動回路は、フォトリソグラフィーおよびドライエッチング等のLSI製造技術によって作製されていたが、駆動回路の金属配線幅およびビアホールのDRは、10〜100μm程度であり、上記のLSI製造技術は、オーバースペックであり、より低コストの製造方法として印刷技術、特に、スクリーン印刷を用いた配線プロセスが注目されている。
プリント基板およびセラミック基板では、既にスクリーン印刷が実用化されている。そして、量産レベルでは、導電ペーストを用いて、最小線幅が30〜50μmである金属配線が得られており、研究段階では、最小線幅が10〜30μmの金属配線が得られている。これらの金属配線をアクティブマトリックス駆動回路に応用することにより、アクティブマトリックス駆動回路の金属配線を実現できる可能性が高い。
特開2001−274547号公報 特開平11−87925号公報 特開平9−116247号公報
しかし、特許文献1に開示された方法では、ビアホールのサイズが微細化するに従って、埋め込みに使用される導電ペーストは、高粘度化する傾向にあり、振動による気泡および空隙の押し出しにも限界がある。特許文献1においては、100〜300Pa・sの粘度を有するAgペーストを用いて100μmの開口部を有するビアホールを埋め込むことが行なわれているが、ビアホールがより微細化された場合、この程度の粘度を有するAgペーストを用いてビアホールを埋め込むことは困難であるという問題がある。また、1〜100Hzの振動を基板に与えるためには、特殊な加熱炉が必要になるという欠点もある。
また、特許文献2,3に開示された方法では、柱状導電体の頭部を露出するための研磨工程において粉塵が発生し、その発生した粉塵が柱状導電体と上部金属配線との界面に挟まり、コンタクト不良を起こす可能性がある。そのため、機械研磨の直後に、洗浄工程が必要になり、必ずしも工程を簡略化できない。また、新たな研磨装置および洗浄装置が必要となり、さらに、機械研磨により発生した粉塵の飛散を防止するため、機械研磨装置および洗浄装置を他の作業環境から遮蔽する必要があり、製造装置および製造スペースの面でコストアップになる。さらに、特許文献3においては、層間絶縁用樹脂とコンデンサ用ペーストとの間に気泡および空隙があると、内蔵コンデンサの長期信頼性を低下させるという問題がある。
さらに、アクティブマトリックス駆動回路も、多層配線構造となっており、層間絶縁膜に50〜100μm程度の開口を有するビアホールを印刷する技術は、殆どなく、研究開発では、主に、レーザードリルおよびフォトリソグラフィー・ドライエッチングが使用されている。また、50〜100μの開口に導電ペーストをスクリーン印刷で埋め込む方法は、プリント配線板およびセラミック基板と同様に確立された技術がない。
特に、スクリーン印刷でビアホールを印刷する場合、スクリーン版上でビアホールの開口に相当する乳剤パターンは、孤立パターンとなる。たとえば、高精細印刷に使用される380〜590メッシュのスクリーン版に直径50μmの乳剤パターンを作製する場合、乳剤パターン中に存在するメッシュの交点の数は、1箇所程度となり、従来のスクリーン版と比較して乳剤パターンは、メッシュから脱落し易くなる。そのため、スクリーン版を作製中に乳剤が欠落して、面内で無欠陥のスクリーン版を作製することは極めて困難となる。また、無欠陥のスクリーン版が作製できたとしても印刷中に乳剤パターンが欠落し易く、従来のスクリーン版と比較して寿命が著しく低下するという問題がある。
また、近年、特に電子ペーパーが注目されており、不揮発性フラットパネルディスプレイを作製する場合には、TFTと並列に電荷蓄積のためのコンデンサを設ける場合が多く、アクティブマトリックス駆動回路に微細なコンデンサを内蔵する製造方法が強く求められている。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を提供することである。
また、この発明の別の目的は、新たな研磨工程および洗浄工程を用いずに、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を製造する多層配線の製造方法を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を備える素子基板を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を備えるフラットパネル表示装置を提供することである。
この発明によれば、多層配線は、第1の金属配線と、層間絶縁膜と、第2の金属配線と、中間体とを備える。層間絶縁膜は、第1の金属配線上に形成される。第2の金属配線は、層間絶縁膜上に形成される。中間体は、層間絶縁膜を貫通し、第1および第2の金属配線に接続される。そして、中間体は、層間絶縁膜の第2の金属配線側の表面よりも第2の金属配線側へ突出した端部を有する。
好ましくは、中間体は、略柱状形状を有する誘電体ポストからなる。そして、誘電体ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚よりも高い。
好ましくは、中間体は、誘電体膜と、金属ポストとを含む。誘電体膜は、第1の金属配線に接して形成される。金属ポストは、略柱状形状を有し、誘電体膜および第2の金属配線に接続される。そして、金属ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚よりも高い。
好ましくは、中間体は、略柱状形状を有する金属ポストからなる。そして、金属ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚よりも高い。
好ましくは、金属ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚と第2の金属配線の膜厚との和よりも高い。
好ましくは、第1の金属配線は、第1および第2の配線部からなり、第2の金属配線は、第3および第4の配線部からなる。そして、中間体は、第1および第3の配線部に接続された第1の中間体と、第2および第4の配線部に接続された第2の中間体とを含む。第1の中間体は、略柱状形状を有する第1の金属ポストからなる。第2の中間体は、第2の配線部に接して形成された誘電体膜と、略柱状形状を有し、誘電体膜および第4の配線部に接続された第2の金属ポストとからなる。第1および第2の金属ポストの各々の高さは、層間絶縁膜の膜厚よりも高い。
好ましくは、第1の金属ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚と第3の配線部の膜厚との和よりも高く、第2の金属ポストの高さは、層間絶縁膜の膜厚と第4の配線部の膜厚との和よりも高い。
また、この発明によれば、素子基板は、絶縁基板と、絶縁基板上に形成された請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の多層配線とを備える。
好ましくは、絶縁基板は、プリント基板またはセラミック基板である。
さらに、この発明によれば、フラットパネル表示装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の多層配線を備える。
さらに、この発明によれば、多層配線の製造方法は、スクリーン印刷法により第1の金属配線を基板上に形成する第1の工程と、スクリーン印刷法により中間体を第1の金属配線上に形成する第2の工程と、膜厚が中間体の高さよりも薄くなるようにスクリーン印刷法により層間絶縁膜を第1の金属配線上に形成する第3の工程と、中間体および層間絶縁膜上にスクリーン印刷法により第2の金属配線を形成する第4の工程とを備える。
好ましくは、第2の工程は、中間体として誘電ポストを第1の金属配線上に形成する。
好ましくは、第4の工程は、誘電ポストを覆うように誘電ポストおよび層間絶縁膜上に第2の金属配線を形成する。
好ましくは、第3の工程は、誘電ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて層間絶縁膜を形成する。
好ましくは、中間体は、第1の金属配線に接して形成された誘電体膜と、略柱状形状を有し、誘電体膜および第2の金属配線に接続された金属ポストとを含む。多層配線の製造方法の第2の工程は、スクリーン印刷法により誘電体膜を第1の金属配線上に形成する第1のサブ工程と、スクリーン印刷法により誘電体膜上に金属ポストを形成する第2のサブ工程とを含み、第3の工程は、金属ポストの先端よりも低くなるように層間絶縁膜を形成する。
好ましくは、第4の工程は、金属ポストが第2の金属配線を貫通するように第2の金属配線を形成する。
好ましくは、第3の工程は、金属ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて層間絶縁膜を形成する。
好ましくは、第1の金属配線は、第1および第2の配線部からなり、第2の金属配線は、第3および第4の配線部からなる。中間体は、第1および第3の配線部に接続された第1の中間体と、第2および第4の配線部に接続された第2の中間体とを含む。第1の中間体は、略柱状形状を有する第1の金属ポストからなる。第2の中間体は、第2の配線部に接して形成された誘電体膜と、略柱状形状を有し、誘電体膜および第4の配線部に接続された第2の金属ポストとからなる。多層配線の製造方法の第2の工程は、スクリーン印刷法により誘電体膜を第2の配線部上に形成する第1のサブ工程と、スクリーン印刷法により第1および第2の金属ポストをそれぞれ第1の配線部および誘電体膜上に形成する第2のサブ工程とを含み、第3の工程は、第1および第2の金属ポストの先端よりも低くなるように層間絶縁膜を形成し、第4の工程は、第3および第4の配線部を第2の金属配線として形成する。
好ましくは、第4の工程は、第1および第2の金属ポストがそれぞれ第3および第4の配線部を貫通するように第3および第4の配線部を形成する。
好ましくは、第3の工程は、第1および第2の金属ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて層間絶縁膜を形成する。
この発明においては、第1の金属配線を形成し、その後、中間体を形成し、その後、層間絶縁膜を形成し、最後に第2の金属配線を形成して多層配線を作製する。
したがって、この発明によれば、機械研磨工程および洗浄工程を省略して多層配線を作製できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による多層配線の概略断面図である。図1を参照して、実施の形態1による多層配線10は、第1の金属配線2と、層間絶縁膜3と、誘電体ポスト4と、第2の金属配線5とを備える。
第1の金属配線2は、基板1の一主面1A上にスクリーン印刷により形成される。層間絶縁膜3は、第1の金属配線2を覆うように基板1の一主面1A上にスクリーン印刷により形成される。
誘電体ポスト4は、略柱状形状からなり、層間絶縁膜3を貫通するように第1の金属基板2上にスクリーン印刷により形成される。この場合、誘電体ポスト4の先端部4Aは、層間絶縁膜3の一主面3Aよりも上側に突出する。すなわち、誘電体ポスト4の高さは、層間絶縁膜3の膜厚よりも高い。第2の金属配線5は、誘電体ポスト4の先端部4Aを覆うように層間絶縁膜3の一主面3A上にスクリーン印刷により形成される。
なお、図1においては、第1および第2の金属配線2,5は、それぞれ、1個づつ図示されているが、実際には、第1および第2の金属配線2,5は、多数配置される。
基板1は、ガラスからなる。第1および第2の金属配線2,5の各々は、銀(Ag)からなり、50μmの線幅を有する。層間絶縁膜3は、シリカを主成分とする絶縁体からなる。誘電体ポスト4は、チタン酸バリウム(BaTiO)からなる。
第1の金属配線2の膜厚は、約6μmであり、層間絶縁膜3の膜厚は、約4μmである。また、誘電体ポスト4の高さは、約6μmであり、第2の金属配線5の膜厚は、約6μmである。
このように、多層配線10においては、柱状形状を有する誘電体ポスト4の高さは、層間絶縁膜3の膜厚よりも高い。
多層配線10においては、第1の金属配線2、誘電体ポスト4および第2の金属配線5は、コンデンサを構成し、第1の金属配線2および第2の金属配線5は、それぞれ、コンデンサの下部電極および上部電極を構成する。したがって、多層配線10は、コンデンサを内蔵した多層配線である。この場合、下部電極および上部電極の面積は、50μm×80μmである。
図2は、図1に示す多層配線10の製造方法を示す工程図である。図2を参照して、スクリーン印刷により第1の金属配線2を基板1上に形成する。スクリーン印刷に用いる導電ペーストは、Agペーストである。そして、Agペーストは、Ag粒子、アクリル樹脂およびカルビトールアセタール等からなり、150〜250Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが8μmである。
上述したAgペーストおよびスクリーン版を用いてゴム硬度が70であるスキージによって幅50μmの第1の金属配線2を基板1上に印刷する。そして、Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて200℃、30分の加熱を行ない、Agペーストを硬化させて第1の金属配線2を形成する(図2の工程(a1)参照)。
その後、柱状形状を有する誘電体ポスト4を下部電極(第1の金属配線2)上にスクリーン印刷により形成する。スクリーン印刷に用いた誘電体ペーストは、BaTiOペーストである。そして、BaTiOペーストは、BaTiO粒子、アクリル樹脂およびブチルカルビトール等からなり、200〜300Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが5μmである。このスクリーン版には、乳剤によって遮蔽されていない吐出穴が形成されている。
スクリーン版のアライメントマークを第1の金属配線2のアライメントマークに位置合わせした後、ゴム硬度が70であるスキージを用いて誘電体ペーストを第1の金属配線2上に印刷する。その後、オーブンを用いて200℃、30分の加熱を行ない、誘電体ペーストを硬化させて誘電体ポスト4を第1の金属配線2上に形成する(図2の工程(b1)参照)。
この場合、誘電体ポスト4は、若干、テーパー形状になっており、高さは、約6μmである。
次に、層間絶縁膜3をオフコンタクト方式のスクリーン印刷によって第1の金属配線2上に形成する。スクリーン印刷に用いた絶縁ペーストは、シリカフィラー、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、エポキシ樹脂およびブチルセロソルブアセテート等からなり、50〜150Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版20は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが1μmである。このスクリーン版20には、乳剤で遮蔽された110μm×140μmの非吐出領域21が形成されている。
スクリーン版20のアライメントマークを基板1上の誘電体ポスト4と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、非吐出領域21が誘電体ポスト4の先端部4A上に配置される。使用した印刷機の位置合わせ精度は、±10μmであるため、第1の金属配線2上に形成された誘電体ポスト4の先端部4Aは、位置合わせ誤差を含めてもスクリーン版20の非吐出領域21内に配置される。
そして、スクリーン版20上に絶縁ペースト30を配置し、ゴム硬度が60であるスキージ40を矢印11の方向に移動させて絶縁ペースト30を第1の金属配線2上に印刷する(図2の工程(c1)参照)。
図3は、図2の工程(c1)に示す誘電体ポスト4と非吐出領域21との位置関係を示す図である。図3を参照して、誘電体ポスト4の端と非吐出領域21の端との間隔OLは、設計上で20μmである。したがって、位置合わせの誤差(±10μm)により非吐出領域21の位置がずれても、誘電体ポスト4の端と非吐出領域21の端との間隔OLは、設計上で20μmに設定されるので、誘電体ポスト4をスクリーン版20の非吐出領域21内に設定できる。
再び、図2を参照して、工程(c1)によって絶縁ペースト30を第1の金属配線2上に印刷し、その後、オーブンを用いて200℃、30分の加熱を行ない、絶縁ペーストを硬化させると、層間絶縁膜3が第1の金属配線2を覆うように基板1上に形成される(図2の工程(d1)参照)。
この場合、層間絶縁膜3の膜厚は、4μmであり、誘電体ポスト4の高さは、6μmであるため、誘電体ポスト4は、その先端部4Aが2μmだけ層間絶縁膜3よりも突出する。絶縁ペーストは、その体積が200℃、30分の加熱により殆ど収縮しないため、誘電体ポスト4は、層間絶縁膜3の硬化後でも、その先端部4Aが2μmだけ層間絶縁膜3から突出している。
層間絶縁膜3が形成されると、誘電体ポスト4の先端部4Aを覆うように第2の金属配線5をスクリーン印刷により層間絶縁膜3上に形成する。スクリーン印刷に用いた導電ペーストは、第1の金属配線2を形成に用いた導電ペーストと同じである。また、スクリーン印刷に用いたスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤の厚さは5μmである。
このスクリーン版のアライメントマークを基板1上の誘電体ポスト4と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、誘電体ポスト4の先端部4A上に第2の金属配線5を配置できる。
上記のスクリーン版を用いて、ゴム硬度が70であるスキージによって幅が50μmであるAgペーストを印刷する。そして、印刷したAgペーストを200℃、30分で加熱してAgペーストを硬化させ、第2の金属配線5を形成した(図2の工程(e1)参照)。
この場合、第2の金属配線5の膜厚は、約6μmであり、層間絶縁膜3から突出した誘電体ポスト4の先端部4Aは、第2の金属配線5によって被覆される。
図4は、図2に示す工程(c1)の詳細な工程図である。図4を参照して、非吐出領域21が誘電体ポスト4上に配置されるように、スクリーン版20を位置合わせし、スキージ40を矢印11の方向へ移動させ、絶縁ペースト30を基板1上に印刷する。
この場合、絶縁ペースト30は、非吐出領域21からは、基板1上に吐出されず、最初、絶縁ペースト31が誘電体ポスト4の左側に印刷される。そして、空隙12が絶縁ペースト31と誘電体ポスト4との間に形成される(図4の工程(c1−1)参照)。
しかし、オフコンタクト方式のスクリーン印刷においては、スクリーン版が基板1から離れる時に、大きな応力がペーストに作用し、ペーストの粘度が低粘度化してレベリングを引き起こす。そして、絶縁ペースト30の粘度を適切な粘度に選択すると、スクリーン版が基板1から離れる時、絶縁ペースト30が流動化し、空隙12が絶縁ペースト30によって充填される。
この発明においては、絶縁ペースト30の粘弾性の目安として2.2〜4.0のTI値を用いた。なお、このTI値の測定は、ブルックフィールドHBTNo.14スピンドルを用いて10rpmおよび50rpmの回転速度で行なわれた。
したがって、スキージ40を矢印11の方向へさらに移動させることにより、誘電体ポスト4の両側に絶縁ペースト31,32が印刷され、その印刷された絶縁ペースト31,32が誘電体ポスト4の両側に形成された空隙を充填する(図4の工程(c1−2)参照)。
そして、スキージ40を矢印11の方向へさらに移動させると、絶縁ペースト33が誘電体ポスト4に接して基板1上に印刷される(図4の工程(c1−3)参照)。
このように、適切な粘度を有する絶縁ペースト30を用いることにより、スクリーン版20の非吐出領域21のサイズが誘電体ポスト4のサイズよりも大きくても、スクリーン版20の吐出領域を介して印刷された絶縁ペースト31,32と誘電体ポスト4との空隙が絶縁ペースト31,32によって充填され、誘電体ポスト4に接した絶縁ペースト33を基板1上に印刷できる。
また、層間絶縁膜3を形成するための絶縁ペースト30を基板1上に印刷するときのステンレスメッシュを500番に設定し、スキージ40の硬度を60に設定し、スクリーン版20とスキージ40との成す角度であるアタック角を70度に設定することにより、誘電ポスト4の高さよりも薄い膜厚を有する層間絶縁膜3を形成することができる。
アタック角が小さくなれば、スクリーン版20の吐出領域を介して、より多くの絶縁ペースト30が基板1上に塗布され、層間絶縁膜30の膜厚が相対的に厚くなるが、アタック角を70度に設定することにより、層間絶縁膜3の膜厚を誘電体ポスト4の高さよりも薄くできる。
ステンレスメッシュには、各種のメッシュ番があるが、誘電体ポスト4のサイズが小さくなるに従ってメッシュ番を500番に近づける。
このように、ステンレスメッシュのメッシュ番およびアタック角等によって層間絶縁膜3の膜厚を制御可能であるが、この発明においては、ステンレスメッシュのメッシュ番およびアタック角等を上述した値に設定することによって、誘電体ポスト4の高さよりも薄い膜厚を有する層間絶縁膜3を形成することにしている。
上記においては、図3に示す誘電体ポスト4の端と非吐出領域21の端との間隔OLは、設計値で20μmであると説明したが、この間隔OLの好適な範囲について説明する。
図2に示す多層配線10の製造方法において、間隔OLを0〜100μmの範囲で変化させて多層配線10を作製した場合のコンデンサの容量値および絶縁ペーストと誘電体ポスト4との間に形成される空隙の有無について調べた。
表1は、間隔OLに対する容量値および空隙の有無を示す。
なお、表1において、容量値における「○」は、設計容量値と実測容量値との偏差が20%よりも小さいことを示し、容量値における「×」は、設計容量値と実測容量値との偏差が20%以上であることを示す。また、空隙における「○」は、空隙が殆どないことを示し、空隙における「×」は、空隙があることを示す。そして、空隙の有無は、超音波顕微鏡により観測された。
表1に示す結果から、コンデンサの容量値は、間隔OLが10〜70μmの範囲において偏差が20%よりも小さく、間隔OLが0〜5μmの範囲および80〜100μmの範囲において偏差が20%以上である。
また、空隙は、間隔OLが0〜50μmの範囲において殆ど発生せず、間隔OLが60〜100μmの範囲において発生している。
間隔OLが0〜5μmの範囲で容量値の偏差が20%以上であるのは、層間絶縁膜3を形成するためのスクリーン版の位置合わせ誤差が±10μm程度であるので、間隔OLが0〜5μmの場合、この誤差によって、層間絶縁膜3を形成するためのスクリーン版の位置がずれ、誘電体ポスト4の先端部4Aに層間絶縁膜3が形成されたためである。
また、間隔OLが80〜100μmの範囲で容量値の偏差が20%以上であるのは、この範囲において、空隙が発生したためである。
したがって、間隔OLを10〜50μmの範囲に設定して多層配線10を作製することにより、設計容量値との差が小さく、かつ、長期信頼性が高いコンデンサを内蔵した多層配線10を作製できる。
そこで、この発明においては、間隔OLを10〜50μmの範囲に設定して多層配線10を作製する。
次に、熱衝撃実験の結果について説明する。図1に示す多層配線10を作製した後、−65℃と200℃との熱サイクルを100回繰り返して熱衝撃を多層配線10に与え、熱衝撃を与える前後の容量値を測定した。その結果、容量値の変化は、±5%以下であった。
したがって、図2に示す製造方法に従って多層配線10を作製することにより、熱衝撃に対して安定性のあるコンデンサを内蔵した多層配線10を作製できる。
上述したように、図2に示す多層配線10の製造方法においては、柱状形状の誘電体ポスト4を第1の金属配線2上に形成し、その後、誘電体ポスト4を囲むように層間絶縁膜3を形成し、最後に、誘電体ポスト4の先端部4Aを被覆するように第2の金属配線5を形成するので、誘電体ポスト4は、第1および第2の金属配線2,5によって挟まれた構造となり、微細なコンデンサを容易に作製できる。
特に、スクリーン印刷においては、微細なドットを形成することは容易であり、50μm径のドットを印刷することは容易である。この実施の形態1においては、ドット形状の誘電体ポスト4をコンデンサの誘電体として用いるため、50〜100μm程度のサイズを有するコンデンサを容易に作製できる。
また、層間絶縁膜3を誘電体ポスト4の高さよりも低く印刷するため、誘電体ポスト4は、層間絶縁膜3に埋没せず、層間絶縁膜3の表面から突出した構造となる。その結果、第2の金属配線5を誘電体ポスト4上に形成するだけでコンデンサを作製でき、特許文献2に開示された方法のように、機械研磨工程および洗浄工程が不要となり、多層配線10を作製するための工程を簡略化できる。
さらに、誘電体ポスト4の先端部4Aよりも僅かに大きい非吐出領域21を有するスクリーン版20を用い、非吐出領域21を誘電体ポスト4の先端部4Aに概ね位置合わせして絶縁ペースト30をスクリーン印刷するので、絶縁ペースト30の粘度を適切な粘度に制御することにより、誘電体ポスト4と絶縁ペースト31,32との空隙をレベリング中に充填でき、層間絶縁膜3と誘電体ポスト4との間に空隙が残り難い。したがって、長期信頼性が高いコンデンサを作製できる。
さらに、図2に示す多層配線10の製造方法においては、第1の金属配線2、層間絶縁膜3、誘電体ポスト4および第2の金属配線5の全てをスクリーン印刷により形成したので、微細なコンデンサを有する多層配線10を低コストで作製することができる。
さらに、図2に示す多層配線10の製造方法においては、下部電極(第1の金属配線2)および上部電極(第2の金属配線5)の面積、誘電体ポスト4の比誘電率および誘電体ポスト4の高さによってコンデンサの容量を制御できる。したがって、所望の容量が得られるように、下部電極の面積等のパラメータを制御することにより、多様なコンデンサを作製できる。
なお、上記においては、多層配線10を作製する全ての工程にスクリーン印刷を用いたが、この発明においては、これに限らず、比較的低コストであるインクジェット法またはディスペンサー法を用いて第1および第2の金属配線2,5を形成してもよい。
また、上記においては、誘電体ポスト4を形成するための誘電体ペーストとしてBaTiOをフィラーとする誘電体ペーストを用いたが、この発明においては、これに限らず、SiO,PbO,ZnO,Al,TiO等のフィラーを含有した誘電体ペーストを用いてもよい。
さらに、上記においては、第1および第2の金属配線2,5を形成するための導電ペーストとしてAgペーストを用いたが、この発明においては、これに限らず、Cuペースト、Niペースト、Ptペースト、Pdペースト、カーボン樹脂および導電性高分子樹脂等の導電ペーストを用いて第1および第2の金属配線2,5を形成してもよい。
さらに、上記においては、絶縁ペーストとしてクレゾールノボラック樹脂およびエポキシ樹脂を含む絶縁ペーストを用いたが、この発明においては、これに限らず、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂およびポリビニル樹脂等の絶縁性樹脂を含む絶縁ペーストを用いて層間絶縁膜3を形成してもよく、絶縁ペーストの硬化型は、熱硬化型および光硬化型のいずれであってもよい。光硬化型絶縁ペーストを用いた場合、絶縁ペーストを硬化させる工程は、紫外線を絶縁ペーストに照射する工程となる。
さらに、上記においては、コンデンサを内蔵した多層配線10の製造方法について説明したが、第1の金属配線2と第2の金属配線5との間に金属を充填したビアホールを形成すると、コンデンサを内蔵し、かつ、第1および第2の金属配線がビアホールによって導通された2層配線を作製できる。
さらに、図2に示す工程(a1)〜(e1)を繰り返すことにより、コンデンサを内蔵した3層以上の多層配線を作製できる。
なお、金属を充填したビアホールは、公知の方法によって作製される。
実施の形態1においては、誘電体ポスト4は、「中間体」を構成する。
[実施の形態2]
図5は、実施の形態2による多層配線の概略断面図である。図5を参照して、実施の形態2による多層配線100は、第1の金属配線102と、誘電体膜103と、金属ポスト104と、層間絶縁膜105と、第2の金属配線106とを備える。
第1の金属配線102は、基板101の一主面101A上にスクリーン印刷によって形成される。誘電体膜103は、第1の金属配線102上にスクリーン印刷によって形成される。金属ポスト104は、略柱状形状からなり、誘電体膜103上にスクリーン印刷によって形成される。
層間絶縁膜105は、第1の金属配線102および誘電体膜103を覆うように基板101の一主面101A上にスクリーン印刷によって形成される。第2の金属配線106は、層間絶縁膜105の一主面105A上にスクリーン印刷により形成される。
なお、図5においては、第1および第2の金属配線102,106は、それぞれ、1個づつ図示されているが、実際には、第1および第2の金属配線102,106は、多数配置される。
基板101は、ポリイミドからなる。第1および第2の金属配線102,106の各々は、銀(Ag)からなり、70μmの線幅を有する。誘電体膜103は、BaTiOからなる。金属ポスト104は、Agからなる。層間絶縁膜105は、シリカを主成分とする絶縁体からなる。
第1の金属配線102の膜厚は、約6μmであり、誘電体膜103は、サイズが100μm×100μmであり、膜厚が1μmである。金属ポスト104は、直径が60μmであり、高さが約14μmである。層間絶縁膜105の膜厚は、約8μmである。第2の金属配線106の膜厚は、4〜5μmである。
多層配線100においては、柱状形状を有する金属ポスト104の高さは、層間絶縁膜105の膜厚と第2の金属配線106の膜厚との和よりも高く、金属ポスト104は、第1の金属配線102および誘電体膜103上に形成されるので、金属ポスト104は、層間絶縁膜105および第2の金属配線106を貫通し、金属ポスト104の先端部104Aは、第2の金属配線106から突出している。
多層配線100においては、第1の金属配線102、誘電体膜103および金属ポスト104は、コンデンサを構成し、第1の金属配線102および第2の金属配線106は、それぞれ、コンデンサの下部電極および上部電極を構成する。したがって、多層配線100は、コンデンサを内蔵した多層配線である。
図6は、図5に示す多層配線100の製造方法を示す工程図である。図6を参照して、スクリーン印刷により第1の金属配線102を基板101上に形成する。スクリーン印刷に用いる導電ペーストは、Agペーストである。そして、Agペーストは、Ag粒子、アクリル樹脂およびカルビトールアセタール等からなり、150〜250Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが8μmである。
上述したAgペーストおよびスクリーン版を用いてゴム硬度が70であるスキージによって幅70μmの第1の金属配線102を基板101上に印刷する。そして、Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、Agペーストを硬化させて第1の金属配線102を形成する(図6の工程(a2)参照)。
その後、スクリーン印刷によって誘電体膜103を第1の金属配線102上に形成する。スクリーン印刷に用いる誘電体ペーストは、BaTiOペーストからなり、50〜100Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ380番であり、乳剤厚さが0.1〜1μmの範囲である。
上述したBaTiOペーストおよびスクリーン版を用いてゴム硬度が80であるスキージによって100μm×100μmの誘電体膜103を第1の金属配線102上に印刷する。そして、BaTiOペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、BaTiOペーストを硬化させて誘電体膜103を形成する(図6の工程(b2)参照)。
次に、柱状形状を有する金属ポスト104を誘電体膜103上にスクリーン印刷により形成する。スクリーン印刷に用いた導電ペーストは、Agペーストである。そして、Agペーストは、Ag粒子、アクリル樹脂およびブチルカルビトール等からなり、200〜300Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが5μmである。このスクリーン版には、乳剤で遮蔽されていない直径が60μmである吐出穴が形成されている。
スクリーン版のアライメントマークを誘電体膜103のアライメントマークに位置合わせした後、ゴム硬度が70であるスキージを用いてAgペーストを誘電体膜103上に印刷する。その後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、Agペーストを硬化させて金属ポスト104を誘電体膜104上に形成する(図6の工程(c2)参照)。
この場合、金属ポスト104は、若干、テーパー形状になっており、高さは、約14μmである。
引き続いて、層間絶縁膜105をオフコンタクト方式のスクリーン印刷によって第1の金属配線102上に形成する。スクリーン印刷に用いた絶縁ペーストは、シリカフィラー、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、エポキシ樹脂およびブチルセロソルブアセテート等からなり、50〜150Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版20は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが1μmである。このスクリーン版20には、乳剤で遮蔽された直径が120μmである非吐出領域22が形成されている。
スクリーン版20のアライメントマークを基板101上の金属ポスト104と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、非吐出領域22が金属ポスト104の先端部104A上に配置される。使用した印刷機の位置合わせ精度は、±10μmであるため、第1の金属配線102上に形成された金属ポスト104の先端部104Aは、位置合わせ誤差を含めてもスクリーン版20の非吐出領域22内に配置される。なお、金属ポスト104の端と非吐出領域22の端との間隔OLは、30μmに設定された。
そして、スクリーン版20上に絶縁ペースト50を配置し、ゴム硬度が60であるスキージ40を矢印11の方向に移動させて絶縁ペースト50を第1の金属配線102上に印刷する(図6の工程(d2)参照)。
この場合、実施の形態1において説明したように、ステンレスメッシュのメッシュ番、ゴム硬度およびアタック角等を制御することにより、絶縁ペーストの印刷厚さを金属ポスト104の高さよりも薄くできる。そして、実施の形態2においては、絶縁ペーストの厚さは、8μmであり、絶縁ペーストを印刷した段階で、金属ポスト104の先端部104Aは、絶縁ペーストから6μmだけ突出していた。
また、図4において説明したように、スクリーン版20が基板101から離れる時、絶縁ペーストは、低粘度化してレベリングし、絶縁ペーストと金属ポスト104との間の空隙が絶縁ペーストによって充填される。
絶縁ペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、絶縁ペーストを硬化させると、層間絶縁膜105が第1の金属配線102および誘電体膜103を覆うように基板101上に形成される(図6の工程(e2)参照)。
この場合、絶縁ペーストを硬化させた後、金属ポスト104は、層間絶縁膜105の表面から6μmだけ突出していた。これは、絶縁ペーストは、その体積が150℃、30分の加熱により殆ど収縮しないためである。
層間絶縁膜105が形成されると、第2の金属配線106をスクリーン印刷により層間絶縁膜105上に形成する。スクリーン印刷に用いた導電ペーストは、第1の金属配線102を形成に用いた導電ペーストと同じである。また、スクリーン印刷に用いたスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤の厚さは5μmである。
このスクリーン版のアライメントマークを基板101上の金属ポスト104と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、金属ポスト104の先端部104A上に第2の金属配線106を配置できる。
上記のスクリーン版を用いて、ゴム硬度が70であるスキージによって幅が70μmであるAgペーストを印刷する。そして、印刷したAgペーストを150℃、30分で加熱してAgペーストを硬化させ、第2の金属配線106を形成した(図6の工程(f1)参照)。
この場合、第2の金属配線106の膜厚は、4〜5μmの範囲であり、金属ポスト104の先端部104Aは、第2の金属配線106から突出している。
これにより、多層配線100の製造工程が終了する。
上述したように、図6に示す多層配線100の製造方法においては、誘電体膜103を第1の金属配線102上に形成し、その後、柱状形状の金属ポスト104を第1の誘電体膜103上に形成し、さらに、金属ポスト104を囲むように層間絶縁膜105を形成し、最後に、金属ポスト104の先端部104Aが突出するように第2の金属配線106を形成するので、誘電体膜103は、第1の金属配線102および金属ポスト104によって挟まれた構造となり、微細なコンデンサを容易に作製できる。また、誘電体膜103の膜厚を実施の形態1の誘電体ポスト4よりも薄くできるので、大きな容量のコンデンサを作製できる。
また、層間絶縁膜105を金属ポスト104の高さよりも低く印刷するため、金属ポスト104は、層間絶縁膜105に埋没せず、層間絶縁膜105の表面から突出した構造となる。その結果、第2の金属配線106を金属ポスト104上に形成するだけでコンデンサを作製でき、特許文献2に開示された方法のように、機械研磨工程および洗浄工程が不要となり、多層配線100を作製するための工程を簡略化できる。
さらに、金属ポスト104の先端部104Aよりも僅かに大きい非吐出領域22を有するスクリーン版20を用い、非吐出領域22を金属ポスト104の先端部104Aに概ね位置合わせして絶縁ペースト50をスクリーン印刷するので、絶縁ペースト50の粘度を適切な粘度に制御することにより、金属ポスト104と絶縁ペーストとの空隙をレベリング中に充填でき、層間絶縁膜105と金属ポスト104との間に空隙が残り難い。したがって、長期信頼性が高いコンデンサを作製できる。
さらに、図6に示す多層配線100の製造方法においては、第1の金属配線102、誘電体膜103、金属ポスト104、層間絶縁膜105および第2の金属配線106の全てをスクリーン印刷により形成したので、微細なコンデンサを有する多層配線100を低コストで作製することができる。
さらに、図6に示す多層配線100の製造方法においては、下部電極(第1の金属配線102)および上部電極(第2の金属配線106)の面積、誘電体膜103の比誘電率および誘電体膜103の膜厚によってコンデンサの容量を制御できる。したがって、所望の容量が得られるように、下部電極の面積等のパラメータを制御することにより、多様なコンデンサを作製できる。
なお、上記においては、コンデンサを内蔵した多層配線100の製造方法について説明したが、第1の金属配線102と第2の金属配線106との間に金属を充填したビアホールを形成すると、コンデンサを内蔵し、かつ、第1および第2の金属配線がビアホールによって導通された2層配線を作製できる。
また、図6に示す工程(a2)〜(e2),(f1)を繰り返すことにより、コンデンサを内蔵した3層以上の多層配線を作製できる。
なお、金属を充填したビアホールは、公知の方法によって作製される。
実施の形態2においては、誘電体膜103および金属ポスト104は、「中間体」を構成する。
[実施の形態3]
図7は、実施の形態3による多層配線の概略断面図である。図7を参照して、実施の形態3による多層配線200は、第1の金属配線202,203と、誘電体膜204と、金属ポスト205,206と、層間絶縁膜207と、第2の金属配線208,209とを備える。
第1の金属配線202,203は、基板201の一主面201A上にスクリーン印刷により形成される。誘電体膜204は、第1の金属配線202上にスクリーン印刷によって形成される。金属ポスト205は、略柱状形状からなり、誘電体膜204上にスクリーン印刷によって形成される。
金属ポスト206は、略柱状形状からなり、第1の金属配線203上にスクリーン印刷によって形成される。層間絶縁膜207は、第1の金属配線202,203および誘電体膜204を覆うように基板201の一主面201A上にスクリーン印刷によって形成される。第2の金属配線208,209は、それぞれ、金属ポスト205,206上にスクリーン印刷により形成される。
なお、図7においては、第1の金属配線202,203および第2の金属配線208,209は、それぞれ、2個づつ図示されているが、実際には、第1の金属配線202,203および第2の金属配線208,209は、多数配置される。
基板201は、ポリイミドからなる。第1の金属配線202,203および第2の金属配線208,209の各々は、銀(Ag)からなり、70μmの線幅を有する。誘電体膜204は、BaTiOからなる。金属ポスト205,206の各々は、Agからなる。層間絶縁膜207は、シリカを主成分とする絶縁体からなる。
第1の金属配線202,203の膜厚は、約4μmであり、誘電体膜204は、サイズが100μm×100μmであり、膜厚が1μmである。金属ポスト205は、直径が60μmであり、高さが約14μmである。金属ポスト206は、直径が80μmであり、高さが約14μmである。層間絶縁膜207の膜厚は、約8μmである。第2の金属配線208,209の膜厚は、約4μmである。
多層配線200においては、柱状形状を有する金属ポスト205の高さは、層間絶縁膜207の膜厚と第2の金属配線208の膜厚との和よりも高く、金属ポスト205は、第1の金属配線202および誘電体膜204上に形成されるので、金属ポスト205は、層間絶縁膜207および第2の金属配線208を貫通し、金属ポスト205の先端部205Aは、第2の金属配線208から突出している。
また、柱状形状を有する金属ポスト206の高さは、層間絶縁膜207の膜厚と第2の金属配線209の膜厚との和よりも高く、金属ポスト206は、第1の金属配線203上に形成されるので、金属ポスト206は、層間絶縁膜207および第2の金属配線209を貫通し、金属ポスト206の先端部206Aは、第2の金属配線209から突出している。
多層配線200においては、第1の金属配線202、誘電体膜204、金属ポスト205および第2の金属配線208は、コンデンサを構成し、第1の金属配線202および第2の金属配線208は、それぞれ、コンデンサの下部電極および上部電極を構成する。
また、多層配線200においては、第1の金属配線203、金属ポスト206および第2の金属配線209は、上下に配置された第1および第2の金属配線203,209を接続した多層配線を構成する。
したがって、多層配線200は、コンデンサを内蔵した多層配線である。
図8は、図7に示す多層配線200の製造方法を示す工程図である。図8を参照して、スクリーン印刷により第1の金属配線202,203を基板201上に形成する。スクリーン印刷に用いる導電ペーストは、Agペーストである。そして、Agペーストは、Ag粒子、アクリル樹脂およびカルビトールアセタール等からなり、150〜250Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが8μmである。
上述したAgペーストおよびスクリーン版を用いてゴム硬度が70であるスキージによって幅70μmの第1の金属配線202,203を基板201上に印刷する。そして、Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、Agペーストを硬化させて第1の金属配線202,203を形成する(図8の工程(a3)参照)。
なお、第1の金属配線203上には、金属ポスト206が形成されるが、金属ポスト206が形成される領域は、直径が120μmの領域である。
その後、スクリーン印刷によって誘電体膜204を第1の金属配線202上に形成する。スクリーン印刷に用いる誘電体ペーストは、BaTiOペーストからなり、50〜100Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ380番であり、乳剤厚さが0.1〜1μmの範囲である。
上述したBaTiOペーストおよびスクリーン版を用いてゴム硬度が80であるスキージによって100μm×100μmの誘電体膜204を第1の金属配線202上に印刷する。そして、BaTiOペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、BaTiOペーストを硬化させて誘電体膜204を形成する(図8の工程(b3)参照)。
次に、柱状形状を有する金属ポスト205,206をそれぞれ誘電体膜204および第1の金属配線203上にスクリーン印刷により同時に形成する。スクリーン印刷に用いた導電ペーストは、Agペーストである。そして、Agペーストは、Ag粒子、アクリル樹脂およびブチルカルビトール等からなり、200〜300Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが5μmである。このスクリーン版には、乳剤で遮蔽されていない直径が60μmである吐出穴と乳剤で遮蔽されていない直径が80μmである吐出穴とが形成されている。そして、直径が60μmである吐出穴は、金属ポスト205を形成するための吐出穴であり、直径が80μmである吐出穴は、金属ポスト206を形成するための吐出穴である。
スクリーン版のアライメントマークを誘電体膜204のアライメントマークに位置合わせした後、ゴム硬度が70であるスキージを用いてAgペーストを誘電体膜204および第1の金属配線203上に印刷する。その後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、Agペーストを硬化させて金属ポスト205,206をそれぞれ誘電体膜204および第1の金属配線203上に形成する(図8の工程(c3)参照)。
この場合、金属ポスト205,206の高さは、約14μmである。
引き続いて、層間絶縁膜207をオフコンタクト方式のスクリーン印刷によって第1の金属配線202,203上に形成する。スクリーン印刷に用いた絶縁ペーストは、シリカフィラー、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、エポキシ樹脂およびブチルセロソルブアセテート等からなり、50〜150Pa・sの範囲の粘度を有する。また、スクリーン印刷に用いるスクリーン版20は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤厚さが0.1〜1μmである。このスクリーン版60には、乳剤で遮蔽された直径が100μmである非吐出領域61と乳剤で遮蔽された直径が120μmである非吐出領域62とが形成されている。
スクリーン版60のアライメントマークを基板201上の金属ポスト205,206と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、非吐出領域61,62がそれぞれ金属ポスト205,206の先端部205A,206A上に配置される。使用した印刷機の位置合わせ精度は、±10μmであるため、誘電体膜204上に形成された金属ポスト205の先端部205Aは、位置合わせ誤差を含めてもスクリーン版60の非吐出領域61内に配置され、第1の金属配線203上に形成された金属ポスト206の先端部206Aは、位置合わせ誤差を含めてスクリーン版60の非吐出領域62内に配置される。なお、金属ポスト205の端と非吐出領域61の端との間隔OL1および金属ポスト206の端と非吐出領域62の端との間隔OL2は、共に20μmに設定された。
そして、スクリーン版60上に絶縁ペースト70を配置し、ゴム硬度が60であるスキージ40を矢印11の方向に移動させて絶縁ペースト70を誘電体膜204および第1の金属配線203上に印刷する(図8の工程(d2)参照)。
この場合、実施の形態1において説明したように、ステンレスメッシュのメッシュ番、ゴム硬度およびアタック角等を制御することにより、絶縁ペーストの印刷厚さを金属ポスト205,206の高さよりも薄くできる。そして、実施の形態3においては、絶縁ペーストの厚さは、8μmであり、絶縁ペーストを印刷した段階で、金属ポスト205,206の先端部205A,206Aは、元に絶縁ペーストから6μmだけ突出していた。
また、図4において説明したように、スクリーン版60が基板201から離れる時、絶縁ペーストは、低粘度化してレベリングし、絶縁ペーストと金属ポスト205,206との間の空隙が絶縁ペーストによって充填される。
絶縁ペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃、30分の加熱を行ない、絶縁ペーストを硬化させると、層間絶縁膜207が第1の金属配線202,203および誘電体膜204を覆うように基板201上に形成される(図8の工程(e3)参照)。
この場合、絶縁ペーストを硬化させた後、金属ポスト205,206は、層間絶縁膜207の表面から6μmだけ突出していた。これは、絶縁ペーストは、その体積が150℃、30分の加熱により殆ど収縮しないためである。
層間絶縁膜207が形成されると、第2の金属配線208,209をスクリーン印刷により層間絶縁膜207上に形成する。スクリーン印刷に用いた導電ペーストは、第1の金属配線202,203を形成に用いた導電ペーストと同じである。また、スクリーン印刷に用いたスクリーン版は、ステンレスメッシュ500番であり、乳剤の厚さは5μmである。
このスクリーン版のアライメントマークを基板201上の金属ポスト205,206と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、金属ポスト205,206の先端部205A,206A上にそれぞれ第2の金属配線208,209を配置できる。
上記のスクリーン版を用いて、ゴム硬度が70であるスキージによって幅が70μmであるAgペーストを印刷する。そして、印刷したAgペーストを150℃、30分で加熱してAgペーストを硬化させ、第2の金属配線208,209を形成した(図8の工程(f2)参照)。
この場合、第2の金属配線208,209の膜厚は、約4μmであり、金属ポスト205,206の先端部205A,206Aは、それぞれ、第2の金属配線208,209から突出している。
これにより、多層配線200の製造工程が終了する。
上記においては、金属ポスト205の端と非吐出領域61の端との間隔OL1および金属ポスト206の端と非吐出領域62の端との間隔OL2は、共に20μmであると説明したが、この間隔OL1,OL2の好適な範囲について説明する。
図8に示す多層配線200の製造方法において、間隔OL1,OL2を0〜100μmの範囲で変化させて多層配線200を作製した場合のコンデンサの容量値、金属ポスト205近傍の空隙、金属ポスト206のコンタクト抵抗および金属ポスト206近傍の空隙について調べた。
表2は、間隔OL1=OL2=OLに対するコンデンサの容量値、金属ポスト205近傍の空隙の有無、金属ポスト206のコンタクト抵抗および金属ポスト206近傍の空隙の有無を示す。
なお、表2において、容量値における「○」は、設計容量値と実測容量値との偏差が20%よりも小さいことを示し、容量値における「×」は、設計容量値と実測容量値との偏差が20%以上であることを示す。また、コンデンサ近傍の空隙およびビアホール(金属ホスト206)近傍の空隙における「○」は、空隙が殆どないことを示し、コンデンサ近傍の空隙およびビアホール(金属ホスト206)近傍の空隙における「×」は、空隙があることを示す。そして、空隙の有無は、超音波顕微鏡により観測された。さらに、コンタクト抵抗における「○」は、コンタクト抵抗が10Ωよりも小さいことを示し、コンタクト抵抗における「△」は、コンタクト抵抗が増加したことを示し、コンタクト抵抗における「×」は、導通不良であることを示す。
表2に示す結果から、コンデンサの容量値は、間隔OLが10〜70μmの範囲において偏差が20%よりも小さく、間隔OLが0〜5μmの範囲および80〜100μmの範囲において偏差が20%以上である。
また、コンデンサ近傍の空隙およびビアホール(金属ホスト206)近傍の空隙は、間隔OLが0〜50μmの範囲において殆ど発生せず、間隔OLが60〜100μmの範囲において発生している。
さらに、コンタクト抵抗は、間隔OLが10〜100μmの範囲で良好である。
以上の結果により、間隔OLを10〜50μmの範囲に設定して多層配線200を作製することにより、設計容量値との差が小さく、コンタクト抵抗が良好であり、かつ、長期信頼性が高いコンデンサを内蔵した多層配線200を作製できる。
そこで、この発明においては、間隔OLを10〜50μmの範囲に設定して多層配線200を作製する。
次に、熱衝撃実験の結果について説明する。図7に示す多層配線200を作製した後、−65℃と200℃との熱サイクルを100回繰り返して熱衝撃を多層配線200に与え、熱衝撃を与える前後の容量値およびコンタクト抵抗を測定した。その結果、容量値の変化およびコンタクト抵抗の変化は、殆どなかった。
また、図8に示す製造方法を用いてフレキシブルプリント基板またはセラミック基板上に多層配線200を作製し、熱衝撃実験を行なった場合にも、容量値の変化およびコンタクト抵抗の変化は、殆どなかった。
したがって、図8に示す製造方法に従って多層配線200を作製することにより、熱衝撃に対して安定性のあるコンデンサを内蔵した多層配線200を作製できる。
上述したように、図7に示す多層配線200の製造方法においては、誘電体膜204を第1の金属配線202上に形成し、その後、柱状形状の金属ポスト205を誘電体膜204上に形成し、さらに、金属ポスト205を囲むように層間絶縁膜207を形成し、最後に、金属ポスト205の先端部205Aが突出するように第2の金属配線208を形成するので、誘電体膜204は、第1の金属配線202および金属ポスト205によって挟まれた構造となり、微細なコンデンサを容易に作製できる。また、誘電体膜204の膜厚を実施の形態1の誘電体ポスト4よりも薄くできるので、大きな容量のコンデンサを作製できる。
また、図7に示す多層配線200の製造方法においては、柱状形状の金属ポスト206を第1の金属配線203上に形成し、その後、金属ポスト206を囲むように層間絶縁膜207を形成し、最後に、金属ポスト206の先端部206Aが突出するように第2の金属配線209を形成するので、第1の金属配線203および第2の金属配線209は、金属ポスト206(金属によって充填されたビアホール)によって接続された構造となる。
一般に、スクリーン印刷は、ホール印刷よりもドット印刷に適しており、ホール印刷は、直径が100μmであるホールの形成が困難であるのに対し、ドット印刷は、直径が50μmであるドットの形成が容易である。
したがって、 スクリーン印刷を用いることにより、従来よりも微細なビアホール(金属ポスト206)、特に、直径が100μm以下であるビアホール(金属ポスト206)を容易に形成できる。
さらに、層間絶縁膜207を金属ポスト205,206の高さよりも低く印刷するため、金属ポスト205,206は、層間絶縁膜207に埋没せず、層間絶縁膜207の表面から突出した構造となる。その結果、第2の金属配線208,209をそれぞれ金属ポスト205,206上に形成するだけでコンデンサと、良好なコンタクト抵抗を有するビアホール(金属ポスト206)とを作製でき、特許文献2に開示された方法のように、機械研磨工程および洗浄工程が不要となり、多層配線200を作製するための工程を簡略化できる。
さらに、金属ポスト205,206を1回のスクリーン印刷により形成するので、実施の形態2に示す製造方法(図6参照)と同じ方法によって、コンデンサと、導体を充填したビアホールとを作製でき、上下の金属配線を接続するためのビアホール作製とビアホール充填の工程を省くことができる。
さらに、金属ポスト205,206の先端部205A,206Aよりも僅かに大きい非吐出領域61,62を有するスクリーン版60を用い、非吐出領域61,62をそれぞれ金属ポスト205,206の先端部205A,206Aに概ね位置合わせして絶縁ペースト70をスクリーン印刷するので、絶縁ペースト70の粘度を適切な粘度に制御することにより、金属ポスト205,206と絶縁ペーストとの空隙をレベリング中に充填でき、層間絶縁膜207と金属ポスト205,206との間に空隙が残り難い。したがって、長期信頼性が高いコンデンサを作製できる。
さらに、図8に示す多層配線200の製造方法においては、第1の金属配線202,203、誘電体膜204、金属ポスト205,206、層間絶縁膜207および第2の金属配線208,209の全てをスクリーン印刷により形成したので、微細なコンデンサを有する多層配線200を低コストで作製することができる。
さらに、図8に示す多層配線200の製造方法においては、下部電極(第1の金属配線202)および上部電極(第2の金属配線208)の面積、誘電体膜204の比誘電率および誘電体膜204の膜厚によってコンデンサの容量を制御できる。したがって、所望の容量が得られるように、下部電極の面積等のパラメータを制御することにより、多様なコンデンサを作製できる。
なお、図8に示す工程(a3)〜(e3),(f2)を繰り返すことにより、コンデンサを内蔵した3層以上の多層配線を作製できる。
実施の形態3においては、誘電体膜204および金属ポスト205,206は、「中間体」を構成する。そして、金属ポスト206は、「第1の中間体」を構成し、誘電体膜204および金属ポスト205は、「第2の中間体」を構成する。
[応用例]
図9は、図7に示す多層配線200を用いたフラットパネル表示装置の概略断面図である。図9を参照して、フラットパネル表示装置300は、アクティブマトリックス駆動回路310と、電気泳動素子320と、共通電極330と、対向基板340とを備える。
アクティブマトリックス駆動回路310は、基板311と、複数のTFT312とを含む。基板311は、ポリカーボネートからなる。複数のTFT312は、基板311上に形成される。
電気泳動素子320は、マイクロカプセル321〜323を含む。マイクロカプセル321〜323の各々は、複数の電気泳動粒子324からなる。そして、マイクロカプセル321〜323は、アクティブマトリックス駆動回路310および共通電極330の両方に接する。
共通電極330は、ITO(Indium Tin Oxide)からなり、対向基板340の一主面340Aに形成される。そして、共通電極330は、電気泳動素子320に接する。対向基板340は、ポリカーボネートからなる。
図10は、図9に示すTFT321の概略断面図である。図10を参照して、TFT312は、ゲート電極3121と、ゲート絶縁膜3122と、活性層3123と、ドレイン電極3124と、ソース電極3125と、下部電極3126と、誘電体膜3127と、電極ポスト3128,3129と、層間絶縁膜3130と、画素電極3131と、保護膜3132とを含む。
ゲート電極3121は、基板311の一主面311A上に形成される。ゲート絶縁膜3122は、ゲート電極3121を覆うように基板311の一主面311A上に形成される。活性層3123は、ゲート電極3121に対向してゲート電極3122上に形成される。ドレイン電極3124およびソース電極3125は、ゲート絶縁膜3122および活性層3123上に形成される。下部電極3126は、ゲート電極3122上に形成される。
誘電体膜3127は、下部電極3126上に形成される。金属ポスト3128,3129は、それぞれ、ソース電極3125および誘電体膜3127上に形成される。層間絶縁膜3130は、活性層3123、ドレイン電極3124、ソース電極3125、下部電極3126および誘電体膜3127を覆い、金属ポスト3128,3129に接するようにゲート絶縁膜3122上に形成される。この場合、層間絶縁膜3130は、その一主面3130Aが金属ポスト3128,3129の高さよりも低くなるように形成される。したがって、金属ポスト3128,3129の先端部3128A,3129Aは、層間絶縁膜3130を貫通し、層間絶縁膜3130の一主面3130Aから突出している。
画素電極3131は、金属ポスト3128,3129の先端部3128A,3129Aを覆うように層間絶縁膜3130の一主面3130A上に形成される。保護膜3132は、画素電極3131を覆うように層間絶縁膜3130の一主面3130A上に形成される。
ゲート電極3121は、アルミニウム(Al)からなり、ゲート絶縁膜3122は、二酸化珪素(SiO)からなる。活性層3123は、アモルファスシリコン(a−Si)からなり、ドレイン電極3124、ソース電極3125および下部電極3126の各々は、Alからなる。
誘電体膜3127は、BaTiOからなり、金属ポスト3128,3129は、Agからなる。層間絶縁膜3130は、上述した絶縁ペーストからなり、画素電極3131は、Agからなり、保護膜3132は、窒化珪素(SiN)からなる。
TFT312においては、下部電極3126、誘電体膜3127、金属ポスト3129および画素電極3131は、コンデンサを構成する。したがって、TFTは、コンデンサを内蔵したトランジスタとして機能する。
フラットパネル表示装置300の作製方法について説明する。ポリカーボネートからなる基板311上にAlをスパッタリングし、そのスパッタリングしたAlをフォトリソエッチングによりパターンニングしてゲート電極3121を基板311上に形成する。
そして、ゲート電極3121を覆うようにSiOをプラズマCVDにより基板311上に形成してゲート絶縁膜3122を作製し、その後、プラズマCVDによりa−Si膜をゲート絶縁膜3122上に形成し、その形成したa−Si膜をフォトリソエッチングによりパターンニングして活性層3123を作製する。
次に、活性層3123を覆うようにAlをスパッタリングによりゲート絶縁膜3122上に形成し、その形成したAlをフォトリソエッチングによりパターンニングしてドレイン電極3124、ソース電極3125および下部電極3126を作製する。
これにより、120×180個のa−Siからなる薄膜トランジスタがマトリックス状に作製される。
その後、誘電体膜3127を下部電極3126上にスクリーン印刷により形成する。誘電体膜3127は、70μm×70μmの大きさを有し、膜厚は、1μmである。また、誘電体膜3127をスクリーン印刷により形成するときの誘電体ペーストは、BaTiOペーストであり、スクリーン印刷による形成条件は、上述したとおりである。
次に、金属ポスト3128,3129をそれぞれソース電極3125および誘電体膜3127上にスクリーン印刷により形成する。金属ポスト3128,3129の各々は、60μmの直径を有する。
その後、絶縁ペーストをスクリーン印刷により印刷し、層間絶縁膜3130を形成する。層間絶縁膜3130をスクリーン印刷により形成するときのスクリーン版は、直径が100μmである2個の非吐出領域を有し、この2個の非吐出領域を金属ポスト3128,3129に位置合わせして絶縁ペーストを印刷した。この場合、層間絶縁膜3130の膜厚は、金属ポスト3128,3129の高さよりも低くなるように設定される。
引き続いて、250μm角の画素電極3131をスクリーン印刷により形成し、その後、cat−CVDによりSiN膜を画素電極3131を覆うように層間絶縁膜3130上に形成して保護膜3132を作製する。これにより、アクティブマトリックス駆動回路310が完成する。
次に、対向基板340の一主面340A上にITO膜をスパッタリングにより形成し、そのスパッタリングにより形成したITO膜をフォトリソエッチングによりパターンニングして共通電極330を作製する。そして、電気泳動粒子324をカプセル化したマイクロカプセル321〜323を共通電極330上に塗布し、マイクロカプセル321〜323が塗布された対向基板340をマイクロカプセル321〜323が複数のTFT312に接するようにアクティブマトリックス駆動回路310上に載せ、基板311,340の周辺をエポキシ系のシール剤で封止する。
これにより、フラットパネル表示装置300が完成する。
フラットパネル表示装置300の電気泳動素子320は、アクティブマトリックス駆動回路310によって駆動され、従来の同じDRの駆動回路をフォトリソエッチングのプロセスのみによって作製した電気泳動素子と同等の画像品質を示した。
また、任意のTFTをオフした場合、下部電極3126、誘電体膜3127および金属ポスト3129によって構成されたコンデンサが電荷を蓄積するため、アクティブマトリックス駆動回路310は、電子ペーパーとして十分な不揮発性を持っていた。
フラットパネル表示装置300は、金属ポスト3128,3129によって接続されたコンデンサ内蔵の多層配線を有するため、コンデンサ、ビアホール(金属ポスト3128,3129)および画素電極をフォトリソエッチングのプロセスにより作製した従来のフラットパネル表示装置よりも安価に製造できる。
なお、上記においては、フラットパネル表示装置300の表示素子に電気泳動素子を用いたが、この発明においては、これに限らず、液晶表示素子およびEL(Electro Luminescence)等を表示素子に用いてフラットパネル表示装置300を作製してもよい。
また、アクティブマトリックス駆動回路310のTFTには、poly−Si TFTおよび有機半導体TFT等を用いてもよい。そして、この発明は、表示素子および駆動回路を構成するTFTまたはダイオードに何ら制限されず、上述した多層配線10,100,200を用いたものは、この発明に含まれる。
上述した実施の形態1による多層配線10は、ガラス基板上に作製され、実施の形態2による多層配線100および実施の形態3による多層配線200は、ポリイミド基板上に作製されると説明したが、この発明においては、多層配線10,100,200は、ガラス基板およびポリイミド基板以外のプリント基板またはセラミック基板上に作製されてもよく、一般的には、絶縁基板上に作製される。
そして、プリント基板またはセラミック基板上に作製された多層配線10,100,200は、この発明による「素子基板」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線に適用される。また、この発明は、新たな研磨工程および洗浄工程を用いずに、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を製造する多層配線の製造方法に適用される。さらに、この発明は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を備える素子基板に適用される。さらに、この発明は、微細化されたコンデンサを内蔵した多層配線を備えるフラットパネル表示装置に適用される。
この発明の実施の形態1による多層配線の概略断面図である。 図1に示す多層配線の製造方法を示す工程図である。 図2の工程(c1)に示す誘電体ポストと非吐出領域との位置関係を示す図である。 図2に示す工程(c1)の詳細な工程図である。 実施の形態2による多層配線の概略断面図である。 図5に示す多層配線の製造方法を示す工程図である。 実施の形態3による多層配線の概略断面図である。 図7に示す多層配線の製造方法を示す工程図である。 図7に示す多層配線を用いたフラットパネル表示装置の概略断面図である。 図9に示すTFTの概略断面図である。
符号の説明
1,101,201,311 基板、1A,3A,105A,201A,340A,3130A 一主面、2,102,202,203 第1の金属配線、3,105,207,3130 層間絶縁膜、4 誘電体ポスト、4A,104A,205A,206A,3128A,3129A 先端部、5,106,208,209 第2の金属配線、10,100,200 多層配線、11 矢印、12 空隙、20,60 スクリーン版、21,22,61,62 非吐出領域、30〜33,50,70 絶縁ペースト、40 スキージ、103,204 誘電体膜、104,205,206,3128,3129 金属ポスト、300 フラットパネル表示装置、310 アクティブマトリックス駆動回路、312 TFT、320 電気泳動素子、321〜323 マイクロカプセル、324 電気泳動粒子、330 共通電極、340 対向基板、3121 ゲート電極、3122 ゲート絶縁膜、3123 活性層、3124 ドレイン電極、3125 ソース電極、3126 下部電極、3127 誘電体膜、3131 画素電極、3132 保護膜。

Claims (20)

  1. 第1の金属配線と、
    前記第1の金属配線上に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成された第2の金属配線と、
    前記層間絶縁膜を貫通し、前記第1および第2の金属配線に接続された中間体とを備え、
    前記中間体は、前記層間絶縁膜の前記第2の金属配線側の表面よりも前記第2の金属配線側へ突出した端部を有する、多層配線。
  2. 前記中間体は、略柱状形状を有する誘電体ポストからなり、
    前記誘電体ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚よりも高い、請求項1に記載の多層配線。
  3. 前記中間体は、
    前記第1の金属配線に接して形成された誘電体膜と、
    略柱状形状を有し、前記誘電体膜および前記第2の金属配線に接続された金属ポストとを含み、
    前記金属ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚よりも高い、請求項1に記載の多層配線。
  4. 前記中間体は、略柱状形状を有する金属ポストからなり、
    前記金属ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚よりも高い、請求項1に記載の多層配線。
  5. 前記金属ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚と前記第2の金属配線の膜厚との和よりも高い、請求項3または請求項4に記載の多層配線。
  6. 前記第1の金属配線は、第1および第2の配線部からなり、
    前記第2の金属配線は、第3および第4の配線部からなり、
    前記中間体は、
    前記第1および第3の配線部に接続された第1の中間体と、
    前記第2および第4の配線部に接続された第2の中間体とを含み、
    前記第1の中間体は、略柱状形状を有する第1の金属ポストからなり、
    前記第2の中間体は、
    前記第2の配線部に接して形成された誘電体膜と、
    略柱状形状を有し、前記誘電体膜および前記第4の配線部に接続された第2の金属ポストとからなり、
    前記第1および第2の金属ポストの各々の高さは、前記層間絶縁膜の膜厚よりも高い、請求項1に記載の多層配線。
  7. 前記第1の金属ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚と前記第3の配線部の膜厚との和よりも高く、
    前記第2の金属ポストの高さは、前記層間絶縁膜の膜厚と前記第4の配線部の膜厚との和よりも高い、請求項6に記載の多層配線。
  8. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に形成された請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の多層配線とを備える素子基板。
  9. 前記絶縁基板は、プリント基板またはセラミック基板である、請求項8に記載の素子基板。
  10. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の多層配線を備えるフラットパネル表示装置。
  11. スクリーン印刷法により第1の金属配線を基板上に形成する第1の工程と、
    前記スクリーン印刷法により中間体を前記第1の金属配線上に形成する第2の工程と、
    膜厚が前記中間体の高さよりも薄くなるように前記スクリーン印刷法により層間絶縁膜を前記第1の金属配線上に形成する第3の工程と、
    前記中間体および前記層間絶縁膜上にスクリーン印刷法により第2の金属配線を形成する第4の工程とを備える多層配線の製造方法。
  12. 前記第2の工程は、前記中間体として誘電ポストを前記第1の金属配線上に形成する、請求項11に記載の多層配線の製造方法。
  13. 前記第4の工程は、前記誘電ポストを覆うように前記誘電ポストおよび前記層間絶縁膜上に前記第2の金属配線を形成する、請求項12に記載の多層配線の製造方法。
  14. 前記第3の工程は、前記誘電ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて前記層間絶縁膜を形成する、請求項13に記載の多層配線の製造方法。
  15. 前記中間体は、
    前記第1の金属配線に接して形成された誘電体膜と、
    略柱状形状を有し、前記誘電体膜および前記第2の金属配線に接続された金属ポストとを含み、
    前記第2の工程は、
    前記スクリーン印刷法により前記誘電体膜を前記第1の金属配線上に形成する第1のサブ工程と、
    前記スクリーン印刷法により前記誘電体膜上に前記金属ポストを形成する第2のサブ工程とを含み、
    前記第3の工程は、前記金属ポストの先端よりも低くなるように前記層間絶縁膜を形成する、請求項11に記載の多層配線の製造方法。
  16. 前記第4の工程は、前記金属ポストが前記第2の金属配線を貫通するように前記第2の金属配線を形成する、請求項15に記載の多層配線の製造方法。
  17. 前記第3の工程は、前記金属ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて前記層間絶縁膜を形成する、請求項15または請求項16に記載の多層配線の製造方法。
  18. 前記第1の金属配線は、第1および第2の配線部からなり、
    前記第2の金属配線は、第3および第4の配線部からなり、
    前記中間体は、
    前記第1および第3の配線部に接続された第1の中間体と、
    前記第2および第4の配線部に接続された第2の中間体とを含み、
    前記第1の中間体は、略柱状形状を有する第1の金属ポストからなり、
    前記第2の中間体は、
    前記第2の配線部に接して形成された誘電体膜と、
    略柱状形状を有し、前記誘電体膜および前記第4の配線部に接続された第2の金属ポストとからなり、
    前記第2の工程は、
    前記スクリーン印刷法により前記誘電体膜を前記第2の配線部上に形成する第1のサブ工程と、
    前記スクリーン印刷法により前記第1および第2の金属ポストをそれぞれ前記第1の配線部および前記誘電体膜上に形成する第2のサブ工程とを含み、
    前記第3の工程は、前記第1および第2の金属ポストの先端よりも低くなるように前記層間絶縁膜を形成し、
    前記第4の工程は、前記第3および第4の配線部を前記第2の金属配線として形成する、請求項11に記載の多層配線の製造方法。
  19. 前記第4の工程は、前記第1および第2の金属ポストがそれぞれ前記第3および第4の配線部を貫通するように前記第3および第4の配線部を形成する、請求項18に記載の多層配線の製造方法。
  20. 前記第3の工程は、前記第1および第2の金属ポストの頭部よりも10〜50μmだけ大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて前記層間絶縁膜を形成する、請求項15または請求項19に記載の多層配線の製造方法。
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