JP2006322318A - システム天井の吊り構造およびシステム天井 - Google Patents

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貴司 福村
Tsutomu Ishihara
強 石原
Katsuhide Saito
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Abstract

【課題】システム天井の吊り構造およびシステム天井において、天井下地の強度と耐震性を向上させながら、施工の効率を大幅に改善し、製造と施工のためのコストを抑えることができるとともに、既設建築物のリニューアルにおいても施工コストを抑えることができるようにする。
【解決手段】グリッド状下地の周端部にTバー2の端部を収めて係止される回り縁8を備える。回り縁8は、Tバー2の下面を受ける下受け面部8aと、躯体1の壁面1aに対向する側面部8bと、Tバー2の上面を受ける上受け面部8cと、上受け面部8cの端面から鉛直下方に延ばされた遮蔽部8dと、Tバー2の上端部をその幅方向に挟持して位置決めする位置決めスリット8eとを備え、回り縁8の側面部8bと壁面1aの間に、その間の隙間をふさぐ圧縮変形可能な緩衝材11を設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、システム天井の吊り構造およびシステム天井に関する。
従来、Tバーをグリッド状に組んでグリッド状下地を構成して、スラブなどの躯体から吊り下げ、そのグリッド状下地に上方から、岩綿防音板などからなる天井板や天井用の設備機器が配設された設備プレートなどを落とし込んで係止するシステム天井が知られている。
図10は、従来のシステム天井の吊り構造の概略を示す斜視部分断面図である。図11はその断面方向の概略構成を示す説明図である。躯体1から吊り下げられる天井下地は、Tバー2が、例えば2フィート(609.6mm)間隔で交差されてグリッド状に組まれて構成されている。Tバー2のウェブ2aは上方を向けられ、フランジ2bは水平方向に延ばされて、天井板などを係止する受け面となっている。
天井下地の吊り下げ方式には、吊りボルト方式とワイヤー吊り方式があるが、より安価な材料で施工できる後者が欧米では一般的であって、図10、11に図示したのはワイヤー吊り方式である。
この場合、Tバー2は、それぞれが交差する交差点近傍で、垂直方向にはポスト固定用ワイヤー24、斜め方向には4本のワイヤーブレース22によって躯体1から吊り下げられている。いずれのワイヤーも、躯体側では、鋲6によって躯体1のスラブ面1bに鋲止めされた係止金物23の係止孔に、Tバー側では、交差点近傍に設けられたワイヤー係止孔2cに、それぞれ、ワイヤーが通されてからねじられて係止されている。このため、天井下地は、通常状態では、鉛直下方および水平方向に係止されて、天井板や設備プレートの重量を上方から支えている。しかし、例えば地震時などの外力が作用して天井下地が上方にゆすられると、上方への変位や変形が生じることになる。
そこで、ポスト固定用ワイヤー24を囲繞するようにして、鉛直上方への変形を規制するコンプレッションポスト21が設けられている。コンプレッションポスト21は電線管を利用して伸長方向には伸びるが、圧縮方向には圧縮が規制されるストッパ機構を備えた既製品が用いられている。
一方、躯体1の壁面1aとの間には、Tバー2の端部を収めるために、L型断面を備える回り縁20が、壁面1aに側方からビス10でビス止めされて固定されている。グリッド状に組まれたTバー2は、回り縁20によって壁面1aから水平に延ばされた受け面に上方から落とし込まれるように係止されるが、固定はされないので、ワイヤーブレース22だけで水平方向の位置が規制されている。また鉛直方向には、天井板や設備プレートなどの重量によって下方に押し付けられ、受け面と当接している。
なお、壁面1aは床面から延ばされた壁体の表面とは限らず、例えば梁出し天井の場合、スラブ面1bから下方に突出した梁の側面になる。
しかしながら、上記のようなワイヤー吊り方式によるシステム天井の吊り構造では、まず、耐震性を考慮した実物大の加振実験を反復して行うと、次第にワイヤーブレース22が伸びてブレースが効きにくくなるという問題があった。このため、地震の回数が多くなるとワイヤーが伸び、耐震性が低下する恐れがあった。また、ワイヤーブレース22の施工時にその張り強さを適正値に設定し、しかも天井板などの荷重による伸びのばらつきを抑える必要があるので、ワイヤーの張り手間と確認手間が膨大となり、施工コストが上昇するという問題があった。
また、欧米に比べて耐震性が必要な日本などでの設計では、比較的強力なコンプレッションポスト21を数多く配置する必要があり、しかもそれらは高価なストッパ機構を備えるため、調達コストの上昇を招くという問題があった。
また、上記のシステム天井の吊り構造に用いられる回り縁においては、Tバー2が回り縁20に載せられるだけなので、強度が低く、耐震性に欠けるという問題があった。
また、例えばビルのリニューアル工事において全体的な施工性のすぐれたシステム天井の需要が大きいが、回り縁20を壁面1aに側方からビス止めするために、まず壁面1aに下穴を空けてホールインアンカーを打ち込んでビスのねじ込み部を設ける必要があるが、かえってその施工コストが大きくなり全体的には、高価につくという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、天井下地の強度と耐震性を向上させながら、施工の効率を大幅に改善し、製造と施工のためのコストを抑えることができるとともに、既設建築物のリニューアルにおいても施工コストを抑えることができるシステム天井の吊り構造およびシステム天井を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、Tバーが、グリッド状に組まれ、該Tバーが交差された位置で、ワイヤーによって躯体から吊り下げられて、システム天井を配設するためのグリッド状下地が構成され、その周端部には前記Tバーの端部を収めて係止される回り縁を備えるシステム天井の吊り構造であって、前記回り縁が、前記Tバーの端部の下面を受けるための水平方向の配された下受け面部と、該下受け面部の端部から鉛直方向に延ばされて前記躯体の壁面に対向する側面部と、該側面部の上端部から水平方向に延ばされて前記下受け面部に対向し、前記Tバーの端部の上面を受けるように位置させられた上受け面部と、前記Tバーの端部の前記壁面に沿う方向の水平位置を規制するために、前記Tバーの端部の前記壁面に沿う方向の水平位置を規制するために、前記上受け面部の端面から鉛直下方に延ばされた遮蔽部と、該遮蔽部の端部によって前記Tバーの上端部をその幅方向に挟持して位置決めするようなスリットを形成してなる位置決め部と、を備える部材が方形に組まれてなり、該回り縁の前記側面部と前記壁面の間に、その間の隙間をふさぐ圧縮変形可能な緩衝部材を設けるように構成する。
そのため、位置決め部にTバーの上端部を差し込むことで容易にTバーを位置決めして、上受け面部と下受け面部の間でTバーを係止することができる回り縁を構成することができ、回り縁の取り付け施工が容易となる。また、回り縁を壁面に固定しないので、壁面への取り付けのためのアンカーボルト打ち込み作業などが不要となる。さらに、壁面と回り縁の側面部の間に圧縮変形可能な緩衝部材を設けるので、回り縁の壁面方向への移動を規制しながら、目隠しを設けることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のシステム天井の吊り構造において、前記回り縁の前記位置決め部を、形鋼に切り欠きを設けて形成する。
そのため、回り縁の製作がきわめて容易となる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2のシステム天井の吊り構造において、前記回り縁に、前記位置決め部における前記上受け面部に、前記Tバーをねじ締結するための貫通孔を設けるよう構成する。
そのため、Tバーを回り縁に上方からねじ締結することができるので、Tバーと回り縁が一体化して剛性が増大する。またその際、上方から締結できるので、施工が容易である。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のシステム天井の吊り構造において、前記回り縁が、その入り隅部では、前記下受け面部と前記側面部とからなるように構成する。
そのため、入り隅部の内側に二辺に上受け面部が出っ張ることがないので、天井板や設備プレートをTバーの施工後に上方から取り付けることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載のシステム天井の吊り構造を備え、前記グリッド状下地に天井を形成するための天井部材を係止してなるシステム天井を構成する。
そのため、上記のようなシステム天井の吊り構造を備えるので、上記と同様の作用を備えたシステム天井となる。
請求項1に記載の発明では、位置決め部にTバーの上端部を差し込むことで容易にTバーを位置決めして、上受け面部と下受け面部の間でTバーを係止することができる回り縁を構成することができ、回り縁の取り付け施工が容易となるので、施工の効率を改善して施工のコストを抑えることができるという効果を奏する。
さらに、壁面と回り縁の側面部の間に圧縮変形可能な緩衝部材を設け、回り縁の壁面方向への移動の規制と目隠しを兼用することができるから、耐震性が向上し、製作コストを抑えることができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明では、安価な形鋼の一部に切り欠きを設けて回り縁を構成するので、安価な回り縁とすることができるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明では、Tバーを回り縁に上方からねじ締結することができるので、その施工作業がきわめて容易であり、ねじ締結によって、Tバーと回り縁が一体化されて剛性が増大するので、耐震性が向上するとともに、施工時における天井下地の移動などの取り扱いも容易となるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明では、入り隅部の内側に二辺に上受け面部が出っ張ることがないので、天井板や設備プレートをTバーの施工後に上方から取り付けることが可能となり、施工効率が改善され、施工コストを抑えることができるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明では、上記のようなシステム天井の吊り構造を備えるシステム天井となるので、上記と同様の効果を奏することができる。
以下では、本発明に係る実施の形態を、添付図面を参照して説明する。なおすべての図面を通して、同一または相当する部材は、同一の符号を付している。
本発明に係るシステム天井の吊り構造は、Tバーをグリッド状に組んでグリッド状下地を構成して、スラブなどの躯体から吊り下げ、そのグリッド状下地に上方から、岩綿防音板などからなる天井板や天井用の設備機器が配設された設備プレートなどを落とし込んで係止するシステム天井の吊り構造であって、大きくはTバーを躯体から吊り下げて係止する構成と、グリッド状下地の端面を収めて係止する回り縁の構成とからなる。
まず、Tバーを躯体から吊り下げて係止する構成について説明する。図1に示したのは、本発明の実施の形態のTバーの交差点近傍における断面図である。
Tバー2は、従来と同様にグリッド状に組まれており、上方にウェブ2aを向け、フランジ2bが水平に延ばされている。フランジ2bはグリッドの内側でロの字状の開口を形成し、天井板や設備プレートを係止する受け面となっている。Tバー2の交差点の近傍には、ウェブ2aに空けられたワイヤー係止孔2cが設けられている。
躯体1の下面をなすスラブ面1bには、Tバー2の交差点の直上位置に係止金物23が、また下方にあるTバー2が延びる方向にほぼ沿って所定の距離をおいた位置に、係止金物5が例えば鋲6などによって係止されている。係止金物23は、例えばL型金具の平面にそれぞれポスト固定用ワイヤー24を通すための孔とスラブ1bに鋲止めするための孔が設けられた部材であり、係止金物5は、例えばL型金具の一面にスラブ1bに鋲止めするための孔が設けられた部材である。
Tバー2の交差点とその直上にあって係止金物23が固定されたスラブ面1bの間には、図2に示したように、ポスト3(圧縮柱部材)が配設されている。ポスト3は、従来スタッドとして用いられている例えば40×40mmあるいは40×25mmなどの角型断面を備えた角型鋼製下地材である。長手方向を鉛直向きに立てたとき、上端部は水平方向に平坦に切り落とされ、下端部は、交差点において4本のTバー2のウェブ2aにそれぞれまたいで嵌合可能なスリット3a(位置規制部)が設けられている。スリット3aの位置は、ウェブ2aに嵌合させたとき、角型鋼製下地材の角形状をなす側面がTバー2の延在方向とほぼ平行に整列するような位置に設けられている。したがってスリット3aをTバー2にそれぞれ嵌合させ、上端部をスラブ面1bに当接した状態では、Tバー2のスラブ面1bからの高さがポスト3によって規制されているものである。
ポスト3の内部には、スラブ面1bに係止金物23があり、その孔にポスト固定用ワイヤー24が通されて係止され、ポスト固定用ワイヤー24はポスト3の内部を通されて下方に延ばされ、ワイヤー係止孔2cを通してから、Tバー2がスリット3aに上下方向に嵌合するように張力を与えられ、ポスト3に例えば巻きつけられて係止されている。
また図1、3に示したように、ポスト3の側面と係止金物5の間に、例えば溝形鋼などの形鋼を切断して製作されたブレース部材4が鉛直斜め方向に延ばされて配され、例えばスポット溶接などでその両端をポスト3(図3)と係止金物5(図4(a))に固定されている。ポスト3はスリット3aによって、Tバー2に係止されているので、結果としてTバー2がブレース部材4によって水平方向に係止されているものである。なお、ブレース部材4は、ポスト3の固定側の端部で、先端が水平に切り落とされている。このため、下方への突出が抑えられ、天井板落とし込みなどのときに、邪魔にならないようになっている。
次に本発明に係る回り縁の構成について説明する。
図5は、本発明に係る回り縁を示す斜視図である。図6は、Tバー2および躯体1との係止の様子を示す断面図である。
図5(a)および図6(a)に示したように、本発明に係るシステム天井の吊り構造に用いる回り縁8は、その大部分が、直線を同方向に3回直角曲げして形成されるような断面を備えるチャンネル状の部材4本からなり、グリッド状に組まれたTバー2の端部を側面から差し込んで係止する位置決めスリット8e(位置決め部)を備え、Tバー2を方形に取り囲んで天井回り縁を構成するものである。
回り縁8のチャンネル状の形状は、詳しくは、水平方向に延びる下受け面部8aと、その端部から鉛直方向に延びて躯体1の壁面1aに対向させられる側面部8bと、その側面部8bから水平方向に延ばされて下受け面部8aと対向する上受け面部8cと、その上受け面部8cの端部から下方に延ばされた遮蔽部8dからなる。下受け面部8aと上受け面部8cの対向間隔は、Tバー2のウェブ2aの上端面からフランジ2bの下端面までの高さ分だけ空けられている。
上記と異なる形状となるのは、まず方形に組まれた場合の入り隅部8g(図5(b))であり、そこでは、下受け面部8aと側面部8bからなるL型断面をなしている。また、Tバー2を差し込む位置決めスリット8eでは、遮蔽部8dが切り欠かれて、ウェブ2aが嵌合する幅のスリット形状が設けられている。さらに、上受け面部8cには、位置決めスリット8eの幅内の位置にTバー2をねじ締結するための貫通孔8fが設けられている。
また図6(a)に示したように、下受け面部8aと上受け面部8cの断面方向の幅は、Tバー2が回り縁8に差し込まれたとき、Tバー2の長さaの製作誤差を飲み込むための遊び長さが余裕として組み込まれた幅になっている。
また側面部8bと壁面1aは、組み付け上必要な隙間が設けられており、その隙間には、目隠しとして隙間を覆うとともに、回り縁8の水平方向の移動を規制する圧縮変形可能な緩衝材11(緩衝部材)が側面部8bに例えばテープ止めなどによって配設されている。緩衝材11の材質としては、クッション材、緩衝材、シール材として使用される材質はどれも採用できるが、例えばポリウレタンやポリエチレンなどの発泡体、ゴムやエラストマーおよびそれらの発泡体などが採用できる。
次に、以上に説明した本発明を用いたシステム天井の吊り下げの施工を説明する。まず、躯体1のスラブ面1bに吊り下げ位置とブレース部材4の配置位置に合わせて、係止金物23を鋲6で下方から固定する。
次に、Tバー2をグリッド状に組んで、グリッド状下地を組み立てる。そして、Tバー2の端部を回り縁8により固定する。このとき、回り縁8にあらかじめ位置決めスリット8eが設けられているので、施工の手間がかかる墨出しをしなくても容易にTバー2を係止することができる。
また回り縁8は、位置決めスリット8eによって水平方向が、下受け面部8aと上受け面部8cによって鉛直方向に係止されるので、単に、上方からTバーが載せられるのと異なり、堅固に係止されている。
しかし、耐震上、施工作業効率上などの理由で、さらに剛性を高める必要があれば、上受け面部8cに設けられた貫通孔8fを介して、例えばタッピングビスなどのビス10でウェブ2aと回り縁8をねじ締結する。
このように、回り縁8は壁面1aに固定されないので、壁面1aに固定するためのアンカーボルトなどを打ち込む必要はなく、躯体1への施工はスラブ面1bのみである。したがって、施工の手間が省ける。さらに、例えばビルをリニューアルする場合にも、壁面1aの既設の回り縁を除去した跡をさらに傷めるような施工の必要もない。その結果、リニューアル施工においてもシステム天井を安価に施工できるという利点がある。
次に、Tバー2のワイヤー係止孔2cにポスト固定用ワイヤー24を係止する。続いて、ポスト固定用ワイヤー24をポスト3の内部に通してから、スリット3aを交差点のウェブ2aをまたぐように上方から嵌合させる。
そして、Tバー2を吊り上げ、ポスト固定用ワイヤー24をそれぞれが係止される係止金物23に係止し、引張り上げて、高さが決まったら、ワイヤーをねじるなどして、位置を固定する。このとき、ポスト3はスラブ面1bとTバー2の間でスパン材となるので、ポスト固定用ワイヤー24を引っ張ってポスト3とガタなくTバー2を吊り上げれば、全体の水平が出されるものである。したがって、調整の手間や確認の手間はかからずきわめて好都合である。
次に、ブレース部材4を配設していく。まず、ブレース部材4が溶接もしくはビスで固定される平面がほぼポスト3の側面に整列させられるような位置を選んで、係止金物5をスラブ面1bに鋲6で鋲打ちする。このとき、図4(b)に示したように打鋲後、係止金物5は水平方向に回転できるから、固定面の位置合わせが容易である。
また、この作業時Tバー2はすでに高さが決まっており、その高さを保ってブレース部材4を配設すればよいので、ブレース部材4の位置は現物合わせで行ってよい。つまり、鋲打ちされた係止金物5とポスト3の側面にブレース部材4を仮置きして、スポット溶接することが可能である。
ブレース部材4はいったん溶接もしくはビスで固定されれば、ワイヤーのように繰り返し加振を受けても緩むことがないから、きわめて安定したブレースとなり、システム天井の耐震性が向上するものである。
以上で、天井下地の取り付けが完了するので、次に、天井板や設備プレートを上方から落とし込んで、システム天井を構成し、天井裏で配線作業などを行う。
このとき、本発明では、図5(b)に示したように、回り縁8の入り隅部8gは、L字状の断面とされていて、2辺から例えば上受け面部8cなどがグリッドの内側に突出していないから、天井板9を上方から難なく落とし込むことができて好都合である。
ところで、回り縁8の側面部8bに設けられた緩衝材11は、回り縁8と壁面1aの隙間を埋める目隠しであるが、その材質を圧縮変形可能な緩衝材としているので、回り縁8の壁面1aへの取り付けの寸法余裕ができて好都合である。
また、Tバー2を回り縁8に係止する構造としているので、回り縁8もTバー2の横揺れとともに移動する。緩衝材11はそのような横揺れに対する緩衝材としての効果も発揮するから、横揺れしたとしても損傷が発生することがない。このため、壁面1aをTバー2の水平方向の係止部材とすることも可能で、この場合、小面積であればブレース部材4を削除あるいは削減することができ、ブレースの部品コストが削減できる。
さて、以上では、ポスト3を角型鋼製下地材として説明したが、角型にすれば、ブレース部材4の固定が容易だというだけで、特に角型に限るものではない。例えば円管などの管材の端部を角型に絞り加工してもよいし、本体を円管などで製作し、ブレース部材4を固定する部分だけに角型鋼製下地材を通して本体に固定してもよい。
以下では、本発明の変形例の構成と作用を説明する。図7に示したのは、ブレース部材4の固定に関する変形例である。本例では、ブレース部材4がポスト3ではなく、Tバー2に例えば溶接やねじ締結などによって固定されている。
このように構成すれば、Tバー2の水平方向の規制はブレース部材4によってなされるので、スリット3aの幅方向は、ウェブ2aと大きな遊びを持つ幅寸法にできる。したがって、スリット3aの加工精度を緩くすることができるので、ポスト3の製作コストを下げることができる。また、ポスト3にブレース部材4を固定しないので、ポスト3として角型鋼製下地材以外の例えば円管など追加工しないでも採用できる利点がある。
次に、図8の分解斜視図に示したのは、圧縮柱部材の変形例である。本例では、例えば両端部が水平に切り落とされた角型鋼製下地材からなるポスト本体12に、Tバー2との係止部とポスト本体12との係止部を備えたポスト支持金物7(連結部材)を連結して圧縮柱部材を構成する。なお、図示の都合上ポスト固定用ワイヤー24などの上記と同様の部材は省略している。
図9(a)に示したように、ポスト支持金物7は、交差したTバー2のウェブ2a上面の幅と配置に合わされた十字状の上面受け部7bを備え、その上に、ポスト本体12の管内面または外面と嵌合可能な凸部7aが設けられている。上面受け部7bの十字の放射状に延びる端部からはそれぞれ下方に延ばされてウェブ2aの幅を挟持可能な側面受け部7c(挟持部)が設けられている。側面受け部7cには、ウェブ2aを挟持したときに、例えばウェブ2aに設けられた段差などに係止されて抜け止めを構成する凸形状を備える係止爪7dが設けられている。
図9(b)に示したのは、ポスト支持金物7の側面受け部7cでウェブ2aを挟持し、ポスト本体12を上方から凸部7aに嵌合させて、それぞれを連結した様子である。なお、ポスト支持金物7とポスト12は圧縮側の規制部材なので、それぞれを溶接やねじ締結で固定する必要はない。
ポスト支持金物7は、金属や合成樹脂などの種々の材質を用いて種々の形状で製作することができるが、例えば図9(a)に図示した形状は、一枚の鋼板を打ち抜いて適宜折り曲げる板金型加工によって容易に製作することができる。また、ポスト支持金物7は比較的小さいので、合成樹脂の型物で製作することも容易であり、大量生産が可能となって安価に製作できる。
またポスト本体は、ポスト3に設けられたスリット3aのように、管材に機械加工を施さなくともよいので、ポスト本体12を安価に製作することができる。
したがって、このように構成すれば、圧縮柱部材の大部分を占めるポスト本体12を単純な形状の汎用部材で製作し、より小さな部分を占めるポスト支持金物7を別部材で製作し、例えば大量生産が容易な型物などで製作することにより、全体として安価に圧縮柱部材を構成できる利点がある。
なお、本変形例は、ポスト12を角型鋼製下地材として説明したが、凸部7aの嵌合形状を合わせておけば、角型に限らず任意形状の管材が採用できることは言うまでもない。
本発明に係るシステム天井の吊り構造の実施の形態の一部を示す概略断面図である。 Tバーと圧縮柱部材の係止関係を示す分解斜視図である。 ブレース部材の係止の様子を説明するための斜視図である。 ブレース部材と係止金物の取り付けの様子を示す概略斜視図である。 本発明に係るシステム天井の吊り構造に用いられる回り縁の実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係るシステム天井の吊り構造に用いられる回り縁の実施の形態を示す部分断面図である。 本発明に係るブレース部材の係止の変形例を説明するための斜視図である。 本発明に係る圧縮柱部材の変形例を説明するための分解斜視図である。 本発明に係る連結部材の実施の形態を示す斜視図である。 従来のシステム天井の吊り構造の構成を説明するための斜視部分断面図である。 従来のシステム天井の吊り構造の概略構成を示す説明図である。
符号の説明
1 躯体
1a 壁面
1b スラブ面
2 Tバー
2a ウェブ
3 ポスト(圧縮柱部材)
3a スリット(位置規制部)
4 ブレース部材
5 係止金物
7 ポスト支持金物(連結部材)
7a 凸部
7b 上面受け部
7c 側面受け部(挟持部)
8 回り縁
8a 下受け面部
8b 側面部
8c 上受け面部
8d 遮蔽部
8e 位置決めスリット(位置決め部)
8f 貫通孔
8g 入り隅部
9 天井板
11 緩衝材(緩衝部材)
12 ポスト本体
24 ポスト固定用ワイヤー(ワイヤー)

Claims (5)

  1. Tバーが、グリッド状に組まれ、該Tバーが交差された位置で、ワイヤーによって躯体から吊り下げられて、システム天井を配設するためのグリッド状下地が構成され、その周端部には前記Tバーの端部を収めて係止される回り縁を備えるシステム天井の吊り構造であって、
    前記回り縁が、
    前記Tバーの端部の下面を受けるための水平方向の配された下受け面部と、
    該下受け面部の端部から鉛直方向に延ばされて前記躯体の壁面に対向する側面部と、
    該側面部の上端部から水平方向に延ばされて前記下受け面部に対向し、前記Tバーの端部の上面を受けるように位置させられた上受け面部と、
    前記Tバーの端部の前記壁面に沿う方向の水平位置を規制するために、前記上受け面部の端面から鉛直下方に延ばされた遮蔽部と、
    該遮蔽部の端部によって前記Tバーの上端部をその幅方向に挟持して位置決めするようなスリットを形成してなる位置決め部と、
    を備える部材が方形に組まれてなり、該回り縁の前記側面部と前記壁面の間に、その間の隙間をふさぐ圧縮変形可能な緩衝部材を設けたことを特徴とするシステム天井の吊り構造。
  2. 請求項1に記載のシステム天井の吊り構造において、
    前記回り縁の前記遮蔽部を、形鋼に切り欠きを設けて形成したことを特徴とするシステム天井の吊り構造。
  3. 請求項1または2に記載のシステム天井の吊り構造において、
    前記回り縁に、前記位置決め部における前記上受け面部に、前記Tバーをねじ締結するための貫通孔を設けたことを特徴とするシステム天井の吊り構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシステム天井の吊り構造において、
    前記回り縁が、その入り隅部では、前記下受け面部と前記側面部とからなることを特徴とするシステム天井の吊り構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のシステム天井の吊り構造を備え、前記グリッド状下地に天井を形成するための天井部材を係止してなることを特徴とするシステム天井。
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