JP2006321641A - 容器搬送装置、ワーク搬送装置、容器形成装置、容器搬送方法、ワーク搬送方法および容器形成方法 - Google Patents

容器搬送装置、ワーク搬送装置、容器形成装置、容器搬送方法、ワーク搬送方法および容器形成方法 Download PDF

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裕章 秋田
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俊広 高井
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靖艶 大橋
Hideki Usami
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Abstract

【課題】進行方向に隣接した容器どうしが接触した状態の容器列の側面に容器を分離してスライドさせる機構を設置する場所を確保することができなくても、容器列から容器を安定して分離することを課題とする。
【解決手段】 進行方向に隣接した容器どうしを接触させて搬送するコンベア110と、このコンベアにおける進行方向の端部に隣接して設けられた取出台120と、コンベア110上で接触した容器どうしの間に形成される隙間SP1に上方から挿入可能な上下方向挿入部材130と、容器を押し退けないように上下方向挿入部材130を上方から隙間SP1に挿入させ、当該上下方向挿入部材を進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触した容器のうちの進行方向側の容器を進行方向へスライドさせて取出台120上に載置させるスライド機構とを設けた。
【選択図】図6

Description

本発明は、容器搬送装置、ワーク搬送装置、容器形成装置、容器搬送方法、ワーク搬送方法および容器形成方法に関する。
特許文献1の段落0008および図1〜3には、供給コンベヤーにて円柱状の缶ビール(350ml)をベルト上に連続して供給し、シャッター機構のカム板が開閉して缶ビールを一時停止させ、シャッター機構とチェーン排出機構との上方に往復動作可能に位置して3個の円柱状の缶ビールの外周形状にほぼ等しい内周形状の3連半円形の掴み凹部を設けた掴み板が開閉して3個の缶ビールを側面から掴んで左右方向に動作する商品区分け装置が記載されている。
特許文献2の第2頁左欄第35行〜右欄第9行および第3〜5図には、ワークを側面からチャックする第1および第2のチャックを備えるワークの分離供給装置が記載されている。当該装置は、先頭に位置するワークn1が、第1のチャックの側方を通過し、2番目のワークn2が第1のチャックの側方に達すると、第1のチャックにてこのワークn2を側面から搬送ベルト上でチャックする。搬送ベルトの移動が停止すると第2のチャックが閉じ、第2のチャックの爪部にて絡み合っている先頭のワークn1と2番目のワークn2とを側面から分離し、第2のチャックが閉じたまま前進し、第2のチャックの爪部にてワークn1をワーク支持板先端のチャック位置まで移送する。
特許文献3の段落0014,0074〜0080および図11〜図15には、昇降テーブル上の集積された打抜成形品スタックを第1プッシャにて第1搬送テーブルに搬送し、搬送テーブルの途中に配設された分離ローラを打抜成形品スタックS−1の側面に接触させて打抜成形品スタックS−2から打抜成形品スタックS−1を分離し、第3プッシャを分離ローラの外周面に近接する位置に到達するまで下方に移動させ、当該第3プッシャにて打抜成形品スタックS−1の背面を押して打抜成形品スタックS−1を第2搬送テーブルの搬送路の上をスライドさせる成形品集積搬送装置が記載されている。
特許文献4の段落0020および図1〜5には、移送部材上における1ブロックの物品群の前部と後部に当接して、物品の横倒れを防止する複数の平板状の係止部材を流体シリンダ等の操作部材により昇降自在に吊下した複数物品の整列供給装置が記載されている。
特開平7−187131号公報 特公昭61−47767号公報 特開2002−234612号公報 特許第2505084号明細書
容器を所定数積み重ねた容器スタックが直立した状態で、かつ、進行方向に隣接した容器スタックどうしが接触した状態で、倒れやすい容器スタックを転倒させることなく連続してベルトコンベア上にて移送するには、容器スタックの列の側面に転倒防止用の部材を設けることが好ましい。そして、容器スタックを直立状態のまま次工程に引き渡すためには、引き渡す際に容器スタックの姿勢を安定させるため、移動しないように固定されたテーブル上にベルトコンベア上から先頭の容器スタックを分離してスライドさせる必要がある。
上記特許文献1記載の技術ではワークの側面を掴み板にて掴んで左右方向へ移動させる必要があるため、倒れやすい容器スタックでは掴み板にて安定して容器スタックを移動させることができず、転倒を確実に防ぐことができない。また、容器スタックの列の側面に転倒防止用部材を設けると、左右方向へ動作する掴み板の設置場所を確保することができない。
上記特許文献2記載の技術でもワークn1の側面に第2のチャックの爪部を当ててワークn1を前進させる必要があるため、倒れやすい容器スタックでは安定して容器スタックを前進させることができない。また、容器スタックの列の側面に転倒防止用部材を設けると、チャックの設置場所を確保することができない。
上記特許文献3記載の技術では、第3プッシャを打抜成形品スタック間に下降させるため、隣接した打抜成形品スタックどうしを分離ローラにて分離する必要がある。しかし、倒れやすい容器スタックでは、容器スタックどうしを分離ローラで分離しようとしても、安定して分離することができず、転倒を確実に防ぐことができない。
上記特許文献4記載の技術では、隣接する物品どうしが接触していると平板上の係止部材を物品間に挿入することができないため、予め隣接する物品間に隙間を設けておかなければならない。従って、進行方向に隣接した容器スタックどうしが接触した状態から先頭の容器スタックを分離することができない。
なお、積み重ねられたフランジ付き容器をオンラインで繰り返し空中搬送する際、従来は積み重ねられた容器の上下を所定の挟持部材で挟んで搬送していたため、搬送に時間がかかっていた。そこで、積み重ねられたフランジ付き容器のオンライン搬送を高速化させることが求められていた。
また、水および加熱により結着性を示す材料とを含む素材を成形用型で加熱して水蒸気の発生により膨張させて容器形状に成形する容器について、見た目を向上させることが求められていた。
さらに、迅速に容器スタックから各容器を分離することが求められていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、進行方向に隣接したワークどうしが接触した状態のワーク列の側面にワークを分離してスライドさせる機構を設置する場所を確保することができなくても、ワーク列からワークを安定して分離することを目的とする。
また、本発明は、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送を高速化させることを目的とする。
さらに、本発明は、容器の見た目を向上させることを目的とする。
さらに、本発明は、迅速に容器スタックから各容器を分離することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の容器搬送装置は、上面に容器を載せて整列させながら進行方向に隣接した容器どうしを接触させて搬送するコンベアと、このコンベアにおける上記進行方向の端部に隣接して設けられた取出台と、上記コンベア上で上記接触した容器どうしの間に形成される隙間に上方から挿入可能な上下方向挿入部材と、上記容器を押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触した容器のうちの上記進行方向側の容器を上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させるスライド機構とを備えることを特徴とする。
上記容器はコンベア上で整列され、進行方向に隣接した容器どうしが接触して搬送される。上記スライド機構により、まず、上記コンベア上で上記接触した容器どうしの間に形成される隙間に対して当該容器を押し退けることなく上下方向挿入部材が上方から挿入される。次に、上下方向挿入部材が進行方向へ移動する。すると、前記隙間を形成する互いに接触した容器のうちの進行方向側の容器が当該上下方向挿入部材により進行方向へスライドし、コンベアの進行方向の端部に隣接して設けられた取出台の上に載置される。
上下方向挿入部材が容器を押し退けることなく隙間に挿入してスライドさせるので、進行方向に隣接した容器どうしが接触した状態である場合に容器が安定して分離される。また、容器の列の側面に転倒防止用部材を設けても、上下方向挿入部材の設置場所が容易に確保される。
上記スライド機構は、容器を一つのみスライドさせてもよいし、容器を2個以上スライドさせてもよい。
上記容器の端部の外周が円周上となる位置とされているとコンベア上で接触した容器スタックどうしの間に隙間が形成されるので、本発明を適用して好適である。
上記上下方向挿入部材から上記進行方向側に配置され、所定のストッパ進出位置にあるときに上記コンベア上で搬送される先頭の容器に接触して当該容器の進行を停止させるとともに退避可能なストッパ部材をさらに備え、上記スライド機構は、上記ストッパ部材を進出させて上記先頭の容器の進行を停止させた後、上記容器を押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該挿入した上下方向挿入部材および上記ストッパ進出位置に進出したストッパ部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該挿入した上下方向挿入部材および当該進出したストッパ部材に挟まれた容器を上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させてもよい。
ストッパ部材をストッパ進出位置に進出させて先頭の容器の進行を一旦停止させるので、容器を押し退けないように上下方向挿入部材を容器間の隙間に挿入するのが容易になる。また、上下方向挿入部材とストッパ部材とで容器を挟んでスライドさせるので、容器を分離して取出台上に載置させる際の容器の安定性が向上する。
上記上下方向挿入部材が挿入された上記隙間に挿入して当該隙間を形成する互いに接触した容器のうちの上記進行方向とは反対側の容器に接触して当該容器の進行を停止させるとともに退避可能な第二ストッパ部材をさらに備え、上記スライド機構は、上記上下方向挿入部材が挿入された隙間に上記第二ストッパ部材を挿入させ、当該隙間に挿入した上下方向挿入部材および上記ストッパ進出位置に進出したストッパ部材を上記進行方向へ移動させて上記挟まれた容器を上記取出台上に載置させ、上記上下方向挿入部材を後退方向へ戻したときに上方へ退避させた状態にするとともに上記ストッパ部材を当該後退方向へ戻したときに上記ストッパ進出位置へ進出させた状態にし、その後、上記第二ストッパ部材を上記挿入した位置から退避させてもよい。
上下方向挿入部材とストッパ部材とで容器を挟んでスライドさせる際に後続の容器が進行方向へ移動しないので、容器列からの容器の分離が容易になる。
また、本発明の容器搬送装置は、凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を複数積み重ねた容器スタックを載置する載置部材と、載置された容器スタックの側面を吸引して当該容器スタックをまとめて所定の搬送後位置まで搬送する側面吸引搬送機構とを備えることを特徴とする。
上記側面吸引搬送機構により、上記載置部材に載置された容器スタックの側面が吸引されて当該容器スタックがまとめて所定の搬送後位置まで搬送される。このようにして容器スタックがまとめて搬送されるので、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送が迅速に行われる。
また、容器スタックの容器のフランジ部の周囲から空気を吸気しながら当該容器のフランジ部を吸引すると、容器スタックを解放するために圧空を供給する必要が無くなる。
上記側面吸引搬送機構にて搬送されて解放された容器スタックから各容器を分離する容器分離機構と、分離された容器のフランジ部の外周に接触する研磨部材と、この研磨部材に接触させる位置を変えながら上記容器のフランジ部の外周を研磨してトリミングする研磨機構とをさらに備えるようにしてもよい。
さらに、本発明の容器形成装置は、凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を収容する収容部と、収容された容器のフランジ部の外周に接触する研磨部材と、この研磨部材に接触させる位置を変えながら上記容器のフランジ部の外周を研磨してトリミングする研磨機構とを備えることを特徴とする。
水および加熱により結着性を示す材料とを含む素材を成形用型で加熱して水蒸気の発生により膨張させて容器形状に成形する容器の場合、成形用型の逃し通路から一部の素材が外側へ逃げ、素材が逃げた跡が容器のフランジ部の外周に形成される。このような容器では、当該跡をトリミング用の切刃で切断するよりもフランジ部の外周を研磨したほうが、迅速かつ綺麗にトリミングすることができる。従って、迅速な処理にて容器の見た目を向上させることができる。
さらに、本発明の容器分離装置は、
凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を正立状態で複数積み重ねた容器スタック容器スタックの最下段の容器に形成されたフランジ部を所定の第一載置位置で載置可能であるとともに所定の第一非載置位置に水平方向へ退避可能な第一の載置部材と、
この第一の載置部材よりも下方にて上記最下段の容器のフランジ部を所定の第二載置位置で載置可能であるとともに所定の第二非載置位置に水平方向へ退避可能な第二の載置部材と、
上記第一の載置部材を上記第一非載置位置へ退避させるとともに上記第二の載置部材を上記第二載置位置へ進出させて上記最下段の容器のフランジ部を載置させた後、上記第二の載置部材を上記第二非載置位置へ退避させると同時に上記第一の載置部材を上記第一載置位置へ進出させて上記最下段の容器よりも一段上の容器のフランジ部を載置させて上記最下段の容器を落下させて分離する分離機構とを備えることを特徴とする。
上記分離機構により上側の第一の載置部材が水平方向へ退避して下側の第二の載置部材が水平方向へ進出すると、容器スタックの最下段の容器に形成されたフランジ部は第二の載置部材上に載置される。当該分離機構により下側の第二の載置部材が水平方向へ退避するのと同時に上側の第一の載置部材が水平方向へ進出すると、最下段の容器よりも一段上の容器のフランジ部が第一の載置部材に載置され、最下段の容器が落下して分離される。従って、第一および第二の載置部材を水平方向へ往復駆動するだけで、迅速に容器スタックから各容器が分離される。
さらに、本発明のワーク搬送装置は、上面にワークを載せて整列させながら進行方向に隣接したワークどうしを接触させて搬送するコンベアと、このコンベアにおける上記進行方向の端部に隣接して設けられた取出台と、上記コンベア上で上記接触したワークどうしの間に形成される隙間に上方から挿入可能な上下方向挿入部材と、上記ワークを押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触したワークのうちの上記進行方向側のワークを上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させるスライド機構とを備えることを特徴とする。
すなわち、容器を包含するワークを搬送する装置でも、容器搬送装置と同様の作用、効果が得られる。
ところで、容器搬送方法の発明や、ワーク搬送装方法の発明や、容器形成方法の発明としても、同様の作用、効果が得られる。むろん、請求項1〜請求項22に記載された構成をこれらの方法に対応させることも可能である。
請求項1にかかる発明によれば、進行方向に隣接した容器どうしが接触した状態の容器列の側面に容器を分離してスライドさせる機構を設置する場所を確保することができなくても、容器列から容器を安定して分離することが可能になる。
請求項2にかかる発明では、容器を押し退けないように上下方向挿入部材を容器間の隙間に挿入することを容易にさせ、容器を分離して取出台上に載置させる際の容器の安定性を向上させることができる。
請求項3にかかる発明では、取出台上の容器を取り出す際にストッパ部材が上方へ退避するので邪魔にならず、容器の取り出しを容易にさせることができる。
請求項4にかかる発明では、分離される容器が複数の位置で棒状部材に挟まれてスライドするので、容器を分離して取出台上に載置させる際の容器の安定性を向上させることができる。
請求項5にかかる発明では、容器列からの容器の分離を容易にさせることができる。
請求項6にかかる発明では、容器を積み重ねた状態で搬送するので、大量の容器を貯留して搬送するのに好適となる。また、ガイド部材で容器の移動を停止させることができるので、容器を正立状態で搬送するのに好適となる。
請求項7、請求項24、請求項27にかかる発明では、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送を高速化させることが可能になる。
請求項8にかかる発明では、フランジ部の周囲から空気が吸気されるので、吸気機構の吸気を遮断するだけで搬送後の容器スタックを迅速に解放することができ、圧空を供給する機構を設ける必要が無くなり、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送を高速化させることができる。また、全容器のフランジ部を吸引して搬送するので、搬送する容器スタックの姿勢を安定させることができる。
請求項9にかかる発明では、容器スタックの側面を吸引するときに傾こうとする最下段の容器の傾きを防ぐことができ、搬送する容器スタックの姿勢を安定させることができる。
請求項10にかかる発明では、容器スタックを解放するときに容器スタックが押圧部材に引っかからないので、容器スタックを円滑に解放することができる。
請求項11、請求項25、請求項28にかかる発明では、迅速な処理にて容器の見た目を向上させることが可能になる。
請求項12にかかる発明では、容器を回転させるという簡易な構造で研磨機構を構成することができる。
請求項13にかかる発明では、迅速に容器のフランジ部の外周を研磨することができるとともに、回転部材が容器の凹部内に挿入して容器を連れ回りさせるので研磨屑が容器の凹部内に入り込むことを防ぐことができる。
請求項14にかかる発明では、回転部材から容器の凹部内に向かうエアの噴出により研磨後の容器が回転部材から確実に離反するので、容器のフランジ部の外周を研磨する処理を連続して円滑に行うことが可能になる。
請求項15にかかる発明では、容器のフランジ部の外周を研磨する処理を連続して迅速に行うことができる。
請求項16にかかる発明では、落下した分離後の容器が収容位置で底上げされた状態で収容部に収容され、水平移動に伴って傾斜部材に沿って徐々に沈んでいくので、落下する容器を収容部に対して確実に収容させることが可能となる。
請求項17にかかる発明では、落下した分離後の容器が傾斜部材に跳ね返されることがなく、落下する容器を収容部に対してより確実に収容させることが可能となる。
請求項18にかかる発明では、収容部から研磨後の容器が脱落することを防ぎながら容器の凹部内の研磨屑が除去されるので、研磨屑を除去する連続処理を安定して行うことが可能になる。
請求項19にかかる発明では、研磨部材が回転して速やかに容器のフランジ部の外周を研磨するので、迅速に容器のフランジ部の外周を研磨することができる。
請求項20にかかる発明では、迅速に容器スタックから各容器を分離することが可能になる。
請求項21にかかる発明では、最下段の容器と一段上の容器とが分離されにくい場合でも一段上の容器のフランジ部を載置させるために進出する第一の載置部材の下側凸部が最下段の容器のフランジ部を当接することにより強制的に下方へ押すので、確実に最下段の容器を分離することが可能となる。
請求項22にかかる発明では、最下段の容器と一段上の容器とが分離されにくい場合でも一段上の容器のフランジ部を載置させるために進出する第一の載置部材の上側凸部が一段上の容器のフランジ部を当接することにより強制的に上方へ押すので、確実に最下段の容器を分離することが可能となる。
請求項23、請求項26にかかる発明では、進行方向に隣接したワークどうしが接触した状態のワーク列の側面にワークを分離してスライドさせる機構を設置する場所を確保することができなくても、ワーク列からワークを安定して分離することが可能になる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)澱粉質容器製造システムの説明:
(2)スタックコンベアの説明:
(3)搬送ロボットの説明:
(4)容器分離装置の説明:
(5)容器形成装置の説明:
(6)変形例:
(1)澱粉質容器製造システムの説明:
図1は本発明を適用した澱粉質容器製造システムの概略を示す図であり、図2は成形機構40の構成の要部を垂直断面にて示す断面図であり、図3は上下型を閉じて素材を成形する様子を垂直断面にて示す断面図である。図4は上下テーブルを近接させてスクラップを切断して研磨前の容器を形成する様子を垂直断面にて示す断面図である。澱粉質容器製造システム1000は、各部10〜50,100〜400,700を備え、制御盤700がシステム全体を制御しながら、澱粉質の素材から容器を形成する。素材形成装置10,20では、混合機10にて少なくとも水および加熱により結着性を示す材料を混合し、成形機20にて混合後の軟質で粘着性を有する素材を成形して素材M1を形成する。素材搬送装置30では成形後の素材M1を成形機構40まで搬送し、成形機構40では素材M1を容器形状に成形する。取出機構50では研磨前の容器V1を取り出してスタックコンベア100上に所定数ずつ積み重ね、スタックコンベア(第一の容器搬送装置)100では容器スタックを貯留しながら固定テーブル上へ搬送する。搬送ロボット(第二の容器搬送装置)200では固定テーブル上の容器スタックを容器分離装置(容器分離機構)300に供給し、容器分離装置300では容器スタックから各容器を分離して容器研磨機400に引き渡す。容器研磨機400では、容器V1のフランジ部の外周を研磨し、澱粉質容器を形成する。制御盤700は、コンピュータを備えるとともに、本システム1000の運転条件を設定したり運転状態をモニタリングしたりする操作部が配置され、各種操作を行ってシステムを運転させることが可能である。
加熱により結着性を示す材料としては、澱粉や澱粉質材料を用いることができる。このような材料としては、タピオカ澱粉、米澱粉、さつまいも澱粉、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、トウジンビエ澱粉、サゴ澱粉、小麦澱粉、小麦粉、米粉、等があり、フラワーでもスターチでも変性スターチでもよく、酸化澱粉、リン酸澱粉、デキストリンなどの加工澱粉でもよい。
粉末状の澱粉(乾燥物)と水のみから澱粉質素材M1を形成する場合、例えば、澱粉40〜70重量%と水30〜60重量%とを配合すれば、保形性を有する程度に流動性が低く、かつ、崩れの無い軟質の素材M1を形成することができる。一般に、粉末状の澱粉や澱粉質材料と水とを混合して素材M1を形成する場合、水の配合比を少なくすれば素材M1の流動性が小さくなり、水の配合比を多くすれば素材M1の崩れは生じなくなる。従って、保形性を有する程度に流動性が低く、かつ、崩れが生じないように両者の配合比を調節することにより、保形性の良好な素材M1を形成することができる。形成される軟質素材M1は、水分を含むため、粘着性を有している。
また、上述した材料の他に、可塑剤、補強充填剤、バインダー、充てん剤、といった第三の材料を添加してもよい。
なお、澱粉質素材M1を形成するのに用いる材料としては、特開2001−151280号公報、特開2002−79585号公報、特開2005−41129号公報、等に記載された材料を用いることができる。
混合機10は、公知のミキサー等、種々の混合機を用いることができ、例えば40〜100℃の温度条件で材料を混合し、混合した素材を成形機20に供給する。成形機20は、公知の押出成形機やプレス成形機等、種々の成形機を用いることができ、例えば20〜80℃の温度条件で混合後の素材を直方体状の素材M1に成形する。素材搬送装置30は、進退動可能なニードルと、当該ニードルを進退動可能に保持するとともに所定の搬送前位置と所定の搬送後位置との間で往復移動するニードル保持部材とを用い、当該ニードル保持部材が搬送前位置にあるときにニードルを進出させて素材に突き刺すことにより素材を保持し、ニードル保持部材が搬送後位置まで移動したとき、ニードルを退避させて素材を成形機構40の下型(成形用型)内に落下させる。
成形機構40は、各部41,42,44a〜c,45,46,47a〜cを備え、成形用上テーブル45が上下しながら素材M1を成形する。
下テーブル41は、例えば金属製とされ、下型42が取り付けられる位置に合わせて上面に型収容穴が形成されて、水平方向に移動可能とされている。下型42は、下テーブル上面の収容穴に取り付けられている。下テーブル41は、澱粉質素材M1を成形したときに素材から発生する水蒸気を上面で遮断するようになっている。
下型42は、金属製とされた発泡成形用の型であり、製造する容器の外側面に合わせた形状に形成されている。本実施形態では、下型42を下方へ凹んだ形状の雌型とし、下型42の上方で下側に向かって当該下型に対向する上型46を下方へ膨らんだ形状の雄型としている。従って、素材搬送装置30で搬送された澱粉質素材M1は、下型42の開口42aから下型42内の内底部42bまで落下する。下型の開口42a周囲には、上下型46,42を近接させて型閉じをしたときに形成される内部空間と外部空間とを繋ぐ逃し通路43が複数形成され、上下型46,42の間で膨張して成形される素材M1の周囲から一部の素材を内部空間から外側へ逃がすようになっている。
また、下型42には、下型42の外側面の上部に取り付けられた下ヒータ44aと、下型42の底面に取り付けられた温度センサ44bと、ヒータ44aおよびセンサ44bを接続したフィードバック制御機構44cとを備える下型加熱機構が取り付けられ、目標の第一設定温度となるように下型42の温度をフィードバック制御する。
成形用上テーブル45は、例えば金属製とされ、成形位置の上方で上下方向に移動可能である。上テーブル45の下面45aには、所定の成形位置にある下型42に対向する位置に上型46が下方に向かって取り付けられ、蒸気吸引口45aが形成されている。蒸気吸引口45aは、澱粉質素材M1から発生する水蒸気を吸引するために上テーブル45の上面と下面とを上下方向に貫通した貫通穴とされ、水蒸気を上方へ排出可能である。
上型46は、金属製とされた発泡成形用の型であり、製造する容器の内側面に合わせた形状に形成されている。上型46は、上テーブル45に取り付けられ、上方で上下動可能とされ、下型42に相対向する位置に設けられている。同上型46は、下方へ凸形状とされた雄型とした上型本体部46aと、当該上型本体部の周囲に配置された周囲部材46bとを備えている。周囲部材46bは、上型本体部46aの周囲で上下動可能に支持された環状の環状部材46cと、この環状部材46cの上面と上テーブルの下面との間に取り付けられたばね46dとを備え、上型46が下方へ移動して下型42との間で素材が成形されたときに当該成形された素材M2の端部を下型42との間で挟むとともに、上型46が上方へ移動したときに上型本体部46aに対して相対的に下方へ移動して当該成形された素材M2を上型本体部46aから引き離す。
また、上型46には、上型46の上部に取り付けられた上ヒータ47aと、当該上ヒータとは異なる位置で上型46の上部に取り付けられた温度センサ47bと、ヒータ47aおよびセンサ47bを接続したフィードバック制御機構47cとを備える上型加熱機構が取り付けられ、目標の第二設定温度となるように上型46の温度をフィードバック制御する。
なお、澱粉質容器を形成する際の第一設定温度や第二設定温度は、例えば、150〜250℃程度とすればよい。
上テーブル45を上下方向に往復駆動する上テーブル駆動機構は、例えば金属製とされてチェーンを有するとともに上テーブルを固定して長手方向を上下方向に向けて当該上下方向に移動可能な上下移動部材と、この上方移動部材を上下方向へ駆動するサーボモータとを備え、上テーブル45を所定の離反位置(図2に示す位置)と所定の近接位置(図3に示す位置)との間で鉛直方向に往復駆動する。
素材M1が下型42内に収容され、下テーブル41が成形位置へ移動すると、まず、上テーブル駆動機構が上テーブル45を近接位置まで下降させる。このとき、環状部材46cの下面が下型42の上面に当接し、ばねが上下方向に押し縮められた状態になる。上下型46,42は高温になっているので、下型42内に供給された成形前の澱粉質素材M1は、上下型46,42の間で、圧力を加えられながら加熱されて素材M1の水分に由来する水蒸気を発生させ、膨張しながら逃し通路43より一部が外側へ逃げ、澱粉成分が糊状に変化して発泡状態で固化し、容器形状に成形される。その後、上テーブル駆動機構が上テーブル45を離反位置まで上昇させる。このとき、押し縮められていたばね46dから環状部材46cに下方へ押す力が加えられて、当該環状部材46cは上型本体部46aに対して相対的に下方へ移動して成形後の素材M2の端部を上型本体部46aから下方へ引き離す。この段階では、成形後の素材M2の周囲にスクラップM3が付着している状態である。
取出機構50は、51,51a〜c,52,53,54を備え、下テーブル41が所定の取出位置へ水平移動したときに下型42上にある成形された素材M2の周囲から外側へ出たスクラップM3を切断して容器V1を形成し、当該容器V1を下型42上から取り出す。
取出用上テーブル51は、例えば金属製とされ、取出位置にある下型42に対向する位置に切刃52および吸着パッド53の組み合わせが下方に向かって取り付けられている。切刃52は、金属製で中心軸を上下方向に向けた略円筒形状とされ、下型の開口42aよりも若干大きい環状に形成されて、下側が尖った形状にされている。切刃52は、取出位置の上方で上下動可能とされ、下テーブル41が当該取出位置にあるときに下型42に相対向する位置に設けられている。同切刃52は、下型42上で成形される容器V1を水平面内で囲みながら当該容器V1の端部に合わせた形状とされている。
各吸着パッド53は、水平方向を切刃52に囲まれ、下型42上で成形された素材M2の底部の上面を吸着可能である。吸着パッド53は、エアシリンダ54の下面から下方に向かって延出しており、切刃52に対して相対的に上下動可能とされている。また、吸着パッド53は真空ポンプに接続され、当該真空ポンプより真空圧が作用すると下端の開口部にて成形後の素材M2あるいは容器V1を吸着し、当該真空ポンプからの真空圧の作用が停止すると吸着していた容器V1を開放して落下させる。
上述した切刃52とエアシリンダ54は、取出用上テーブルの下面に取り付けられた支持部材51a〜cに取り付けられて固定されている。
上テーブル51の上面には、昇降機構が取り付けられている。この昇降機構は、例えば金属製とされてチェーンを有するとともに上テーブル51の上面の中央部から上方へ突出して上下方向に移動可能な上方突出部材と、この上方突出部材を上下方向へ駆動するサーボモータとを備え、上テーブル51を鉛直方向に往復駆動する。また、昇降機構には、水平移動機構が取り付けられている。この水平移動機構は、上テーブル51を水平方向に往復駆動する。
下テーブル41が取出位置へ移動すると、まず、上テーブル51を下降させて、図4に示すように成形後の素材M2の底部の上面に吸着パッドの開口部を接触させる。次に、素材M2の底部上面を吸着パッド53に吸着させる。そして、吸着パッド53を上方へ移動させる。すると、素材M2の周囲から外側へ出た発泡状態の澱粉質スクラップM3が切刃52の下端の刃先に接触して切断され、発泡状態の澱粉質容器V1が形成される。その後、吸着パッド53に容器V1を吸着させたまま上テーブル51を上昇させて、スタックコンベア100上の積み重ね位置の上方位置まで水平移動させ、上テーブル51を下降させて、吸着パッド53から容器V1を落下させる。そして、上テーブル51を積み重ね位置から上昇させ、取出位置上の上方位置まで水平移動させる。
以上により、成形後の素材M2からスクラップM3が切除されて研磨前の容器V1が形成され、吸着パッドに吸着されたまま取り出される。
(2)スタックコンベアの説明:
図5〜図9はスタックコンベア(第一の容器搬送装置)100の要部を側面から見て示す側面図であり、図10は研磨前の容器V1と容器スタックVS1とを示す斜視図である。図11はスタックコンベアの要部を上面から見て示す上面図であり、図12はスタックコンベアの動作を上面から見て示す上面図である。図12では、棒状部材131,132,141,142が上方にある場合には当該部材を破線で示している。
スタックコンベアで搬送される容器V1は、上部に開口部V13cが形成された凹部V13と、この凹部の周囲に形成された略同一平面(正立状態で略水平面)を有するフランジ部V14とを備え、角部が丸くなった椀状に形成されている。本容器の凹部V13は、正立状態で略水平となる底部V13aと、この底部の周囲において下部から上部に向かって外側へわずかに傾斜しながら延出した側壁部V13bとから構成されている。これにより、容器の凹部V13の上方から別の容器V1を挿入することができ、容器V1は積み重ね可能となっている。側壁部V13bの上端からは、外側に略水平となるようにフランジ部V14が周囲に向かって延出している。フランジ部V14は、外周が円周上となる位置とされている。フランジ部V14の端面V16には、スクラップ切除後に残されるはみ出し跡、すなわち、成形時に素材がはみ出した突起状の跡V17が外側に向かって残されている。本実施形態では、底部V18を下側に向けて正立させた容器V1を複数積み重ねた容器スタックVS1の状態でスタックコンベアにより搬送する。
本スタックコンベア100は、各部110,120,130,140,150,161〜165を備え、容器V1を正立状態で複数積み重ねた容器スタックVS1を貯留しながら搬送する。
ベルトコンベア(コンベア)110は、ベルト112の上面112aに容器スタックを載せて整列させながら進行方向に隣接した容器スタックどうしを接触させて搬送する。このコンベア110における進行方向D1の端部に隣接して、固定テーブル(取出台)120が設けられている。上下方向挿入部材130は、コンベア110上で接触した容器スタックVS1どうしの間に形成される隙間SP1に上方から挿入可能とされている。上下方向挿入部材130から進行方向D1側には、所定のストッパ進出位置L11,L13と所定のストッパ退避位置L12,L14との間で上下方向へ進退可能なストッパ部材140が配置されている。上下方向挿入部材130から進行方向D1とは反対の後退方向D2側には、所定の第二ストッパ進出位置L21と所定の第二ストッパ退避位置L22との間で進退可能な第二ストッパ部材150が配置されている。スライド機構161〜165は、容器スタックVS1を押し退けないように上下方向挿入部材130を上方から隙間SP1に挿入させ、当該上下方向挿入部材130を進行方向D1へ移動させることにより、当該隙間SP1を形成する互いに接触した容器スタックVS1のうちの進行方向D1側の容器スタックVS1を切り分けて進行方向D1へスライドさせ、固定テーブル120上に載置させる。
コンベア110は、所定の巡回方向へ巡回するベルト112、このベルトを駆動するベルト駆動機構114、所定の下降位置と所定の上昇位置との間で上下方向へ移動可能な転倒防止用のガイド部材116,116、当該ガイド部材116,116と第二ストッパ部材駆動機構165とが取り付けられて上下方向へ移動可能な昇降部材117、この昇降部材を上下方向へ駆動するガイド昇降機構118を備えている。コンベア110は、ベルトの上面112aに容器スタックVS1を載せ、当該容器スタックの最下段の容器V1aにおける凹部V13の外側面V13dを一対のガイド部材116,116で挟むようにして当該容器スタックを整列させながら進行方向に隣接した容器スタックどうしを接触させて搬送する。また、コンベア110は、ガイド部材116,116を上方へ移動させて当該容器スタックの最下段にある容器V1aのフランジ部V14を上方へ持ち上げることにより容器スタックVS1の移動を停止可能である。
ガイド部材116,116は、例えば金属製とされ、上記下降位置(図5に示す位置)にあるときには容器スタックの最下段にある容器V1aのフランジ部V14よりも下側にあり、上記上昇位置になると最下段の容器V1aのフランジ部V14を持ち上げる。昇降部材117も、例えば金属製とされる。ガイド昇降機構118は、例えば昇降部材117を上下方向へ駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングでガイド部材116,116を上記下降位置まで下降させたり上記上昇位置まで上昇させたりする。なお、ガイド昇降機構として、エアシリンダや油圧シリンダを用い、空気圧や油圧で昇降部材を駆動してもよい。
固定テーブル120は、上面122の高さがベルトの上面112aに合わせられて移動しないように固定されており、搬送ロボット200に引き渡す容器スタックを載置する。
上下方向挿入部材130は、長手方向を上下方向に向けた複数の円柱状の棒状部材131,132で構成され、コンベア110上にある容器スタック列の先頭の容器スタックVS2と先頭から2番目の容器スタックVS3との間に形成される隙間SP1に挿入して当該先頭の容器スタックVS2における全ての容器のフランジ部V14に当接可能な部材とされている。各棒状部材131,132は、下側とされた所定の挿入位置L1,L3と上側とされた所定の引抜位置L2との間で上下方向へ移動可能とされている。
ストッパ部材140は、長手方向を上下方向に向けた複数の円柱状の棒状部材141,142で構成され、ストッパ進出位置L11,L13にあるときにコンベア110上で搬送される先頭の容器スタックVS2に接触して当該容器スタックの進行を停止させる。このとき、先頭の容器スタックは底面がベルト上を滑る状態になる。各棒状部材141,142は、下側とされたストッパ進出位置L11,L13と上側とされたストッパ退避位置L12,L14との間で上下方向へ移動可能とされている。ここで、上下方向挿入部材を構成する各棒状部材131,132とストッパ部材を構成する各棒状部材141,142とは、隙間SP1を形成する互いに接触した容器スタックVS2,VS3のうちの進行方向D1側の容器スタックVS2を挟む位置とされている。すなわち、容器スタックVS2は、棒状部材131,142で挟まれているとともに棒状部材132,141で挟まれている。
第二ストッパ部材150は、長手方向を上下方向に向けた複数の平板状のシャッター部材151,152で構成され、上下方向挿入部材130が挿入された隙間SP1に挿入して当該隙間を形成する互いに接触した容器スタックのうちの後退方向D2側の容器スタックVS3に接触して当該容器スタックの進行を停止させる。各シャッター部材151,152は、ベルト112上の容器スタックの流れを閉じた状態の第二ストッパ進出位置L21と開いた状態の第二ストッパ退避位置L22との間で開閉動作可能とされている。
上下方向挿入部材駆動機構161は、下方に向かって昇降可能に上下方向挿入部材130を取り付け、当該部材を鉛直方向に往復駆動する。当該駆動機構161は、例えば上下方向挿入部材130を上下方向へ駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングで棒状部材131,132を挿入位置L1,L3まで下降させたり引抜位置L2まで上昇させたりする。当該駆動機構161は、容器スタックを押し退けないように上下方向挿入部材130を上方から隙間SP1に挿入させる。
ストッパ部材駆動機構162は、下方に向かって昇降可能にストッパ部材140を取り付け、当該部材を鉛直方向に往復駆動する。当該駆動機構162は、例えばストッパ部材140を上下方向へ駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングで棒状部材141,142を挿入位置L1,L3まで下降させたり引抜位置L2まで上昇させたりする。当該駆動機構162は、先頭の容器スタックVS2を押し退けないようにストッパ部材140を上方から下降させる。
水平移動部材163は、下面に両駆動機構161,162を取り付け、水平駆動機構164の下面に対して前後方向へ水平方向にスライド可能とされている。
水平駆動機構164は、下面に取り付けた水平移動部材163を進行方向および後退方向へ往復駆動する。当該駆動機構164は、例えば水平移動部材163を前後方向へ駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングで水平移動部材163を所定の前進位置まで前進させたり所定の後退位置まで後退させたりする。
第二ストッパ部材駆動機構165は、下方に向かって開閉動作可能に第二ストッパ部材150を取り付け、鉛直方向に向いた軸部材150aを回転中心として第二ストッパ部材150を開閉動作させる。当該駆動機構165は、例えば第二ストッパ部材150を回転駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングでシャッター部材151,152を第二ストッパ進出位置L21まで進出させたり第二ストッパ退避位置L22まで退避させたりする。
なお、上記駆動機構161,162,164,165として、エアシリンダや油圧シリンダを用い、空気圧や油圧による駆動を行ってもよい。
次に、本スタックコンベアの作用を図13を参照しながら説明する。なお、初期状態では、ガイド部材116,116が上記上昇位置にあり、シャッター部材151,152が閉位置(第二ストッパ進出位置L21)にあり、上下方向挿入部材130が下側の挿入位置L1にあり、ストッパ部材140が下側のストッパ進出位置L11にあり、両部材130,140が上記後退位置にあるものとする。
容器を正立状態で複数積み重ねた容器スタックVS1が一対のガイド部材116,116の間に供給されると、ガイド昇降機構118により当該ガイド部材を上記下降位置まで下降させ、容器スタックVS1の底面VS1aをベルトの上面112aに接触させる(タイミングt1)。すると、容器スタックが進行方向D1へ移送され、容器スタックの最下段の容器V1aにおける凹部の外側面V13dが一対のガイド部材で挟まれて容器スタックが整列し、図5と図12に示すように、先頭の容器スタックVS2がシャッター部材151,152に接触して進行を停止し、進行方向D1に隣接した容器スタックどうしが確実に接触する(ステップST1)。
以降、ガイド部材が下降位置にあるものとして説明するが、容器スタックの搬送を停止する際には、一対のガイド部材を上昇位置まで上方へ移動させて容器スタックの最下段にある容器V1aのフランジ部V14を上方へ持ち上げることにより容器スタックの移動を停止することができる。
次に、タイミングt2では、上下方向挿入部材駆動機構161により上下方向挿入部材130を引抜位置L2まで上方へ退避させる(ステップST2)。また、タイミングt3では、第二ストッパ部材駆動機構165によりシャッター部材151,152を開位置(第二ストッパ退避位置L22)まで退避させる。すると、容器スタックが一単位分進行方向D1へ移送され、図6と図12に示すように、先頭の容器スタックVS2がストッパ進出位置L11の棒状部材141,142に接触して進行を停止する(ステップST3)。
先頭の容器スタックの進行を停止させた後、タイミングt4では、容器スタックを押し退けないように、上下方向挿入部材駆動機構161により上下方向挿入部材130を上方から挿入位置L1まで隙間SP1に挿入させる(ステップST4)。本実施形態では、長手方向を上下方向に向けた棒状部材131,132を一対のガイド部材よりも若干内側に配置して上下方向挿入部材を構成しているので、この段階で互いに接触した容器スタックVS2,VS3を引き離すことなく容易に容器スタック間の隙間に挿入することができる。また、タイミングt5では、上下方向挿入部材が挿入された隙間SP1にシャッター部材151,152を閉位置L21まで挿入させる(ステップST5)。すると、図7と図12に示すように、隙間SP1を形成する互いに接触した容器スタックのうちの進行方向D1とは反対側の容器スタックVS3がシャッター部材151,152に接触し、進行を停止させられる。
その後、タイミングt6では、水平駆動機構164により水平移動部材163を上記前進位置まで水平移動させ、隙間SP1に挿入した上下方向挿入部材130とストッパ進出位置L11に進出したストッパ部材140とを進行方向D1へ移動させて、上下方向挿入部材130を前進側挿入位置L3に、ストッパ部材140を前進側ストッパ進出位置L13にさせる。これにより、当該挿入した上下方向挿入部材130と当該進出したストッパ部材140とに挟まれた容器スタックVS2は、容器スタック列から分離され、図8と図12に示すように、進行方向D1へスライドして固定テーブル120上に載置される(ステップST6)。
容器スタックを固定テーブル上に載置すると、タイミングt7にて、ストッパ部材駆動機構162によりストッパ部材140を前進側ストッパ退避位置L14まで上方へ退避させる(ステップST7)。すると、図9に示すように、固定テーブル(載置部材)120上に載置された容器スタックVS2の前進側の側面が開放され、当該容器スタックを搬送ロボット200に引き渡すことができる。
固定テーブル上の容器スタックが引き渡されると、タイミングt8ではストッパ部材駆動機構162によりストッパ部材140を前進側ストッパ進出位置L13まで下方へ進出させ、タイミングt9では水平駆動機構164により上下方向挿入部材130を挿入位置L1まで水平移動させて戻すとともにストッパ部材140をストッパ進出位置L11まで水平移動させて戻す。
以上で一連のサイクルが終了してステップST1の状態に戻ったことになり、以後、タイミングt2〜t9を繰り返すことにより、容器スタックがコンベア上を移動して順次固定テーブル上に載置される。
なお、タイミングt8〜t9〜t2では、上下方向挿入部材130を後退方向D2へ戻したときに引抜位置L2へ退避させた状態にするとともにストッパ部材140を後退方向D2へ戻したときにストッパ進出位置L11へ進出させた状態にすればよいので、タイミングt8,t9,t2の順番は変更可能であり、タイミングt8,t9,t2の二以上のタイミングが同時でもよい。タイミングt9をタイミングt8より先にするとストッパ部材はストッパ退避位置L12を経てストッパ進出位置L11に戻り、タイミングt2をタイミングt9より先にすると上下方向挿入部材は前進側引抜位置L4を経て引抜位置L2に戻ることになる。タイミングt8でストッパ部材140をストッパ進出位置に進出させて先頭の容器スタックの進行を停止させた後、上下方向挿入部材が隙間SP1に挿入される。
以上説明したように、本発明の容器搬送装置は、倒れやすい容器スタックを上下方向挿入部材が押し退けることなく隙間に挿入してスライドさせるので、進行方向に隣接した容器スタックどうしが接触した状態である場合に容器スタックを容器スタック列から安定して分離することができる。また、容器スタック列の側面にガイド部材が設けられているが、上下方向挿入部材の設置場所を確保するのが容易である。
さらに、ストッパ部材を進出させて先頭の容器スタックの進行を一旦停止させるので、容器スタックを押し退けないように上下方向挿入部材を容器スタック間の隙間に挿入することを容易にさせる。また、上下方向挿入部材とストッパ部材とで容器スタックを挟んでスライドさせるので、容器スタックを分離して固定テーブル上に載置させる際の容器スタックの安定性を向上させることができる。さらに、固定テーブル上の容器スタックを取り出す際にストッパ部材が上方へ退避するので邪魔にならず、容器の取り出しが容易になる。
さらに、容器スタックを挟んでスライドさせる際に第二ストッパ部材にて後続の容器スタックの移動を停止させるので、容器スタック列からの容器スタックの分離を容易にさせることができる。
なお、先頭の容器スタックのみを順次取出台上へスライドさせる以外にも、先頭から二以上の所定数の容器スタックを順次取出台上へスライドさせる場合にも、本発明を適用可能であり、同様の作用、効果が得られる。また、正立状態の容器スタックを搬送する以外にも、倒置状態の容器スタックや、積み重ねられていない容器や、容器以外のワークを搬送する場合にも、本発明を適用可能であり、同様の作用、効果が得られる。さらに、ワークを一列のみ搬送する以外にも、ワークを複数列搬送する場合にも、本発明を適用可能である。
また、ストッパ部材140や第二ストッパ部材150を設けなくても、進行方向に隣接したワークどうしが接触した状態のワーク列の側面に容器を分離してスライドさせる機構を設置する場所を確保することができなくてもワーク列からのワークの分離を安定させる効果が得られる。
(3)搬送ロボットの説明:
図14は搬送ロボット(第二の容器搬送装置)200を側面から見て示す側面図であり、図15は当該搬送ロボットを上面から見て示す上面図である。なお、吸引部210が搬送後位置L32にあるときの様子を実線で示し、吸引部210が搬送前位置L31にあるときの様子を二点鎖線で示している。図16は吸引部210を側面から見て示す側面図であり、図17は吸引部210を図16のA1方向から見て示す正面図であり、図18は解放機構240を正面から見て示す正面図である。図19は吸引部を断面視して容器スタックを吸引して保持しようとする様子を示す側面図であり、図20は吸引部を断面視して容器スタックを吸引して保持した様子を示す側面図である。
搬送ロボット200は、各部210,220,230,240,250を備え、取出台120上に載置された容器スタックVS1の側面を吸引して当該容器スタックを構成する全容器V1をまとめて所定の搬送後位置L32まで搬送する側面吸引搬送機構である。
吸引部210は、図15に示すように、容器スタックVS1を構成する容器の端面V16の形状に合わせて、容器スタックVS1に接触する面が上面から見て円弧状となるように凹んだ曲面210aに形成されている。吸引部210の内部は空洞210bとされ、曲面210aには空洞210bに繋がる縦長の矩形状吸引口212が形成され、図16の手前の側面には吸気ホース234を接続するため空洞210bに繋がる円形の接続口210cが形成されている。吸引部210は、吸引口212にて容器スタックVS1の全容器のフランジ部V14の周囲から空気を吸気しながら当該全容器のフランジ部V14を吸引する。
吸引部駆動機構220は、各部221〜228を備え、吸引部210を固定テーブル(載置部材)120上の所定の搬送前位置L31と容器分離装置300上の所定の搬送後位置L32との間で往復駆動する。具体的には、第一支持部材221が吸引部210の背面210dを支持し、第一回転駆動機構222が当該第一支持部材を鉛直面内で回転駆動し、第二支持部材223が当該第一回転駆動機構を支持し、第二回転駆動機構224が当該第二支持部材を鉛直面内で回転駆動し、第三支持部材225が当該第二回転駆動機構を支持し、第三回転駆動機構226が当該第三支持部材を鉛直面内で回転駆動し、第四支持部材227が当該第三回転駆動機構を支持し、第四回転駆動機構228が当該第四支持部材を水平面内で回転駆動する。各駆動機構222,224,226,228は、例えば各支持部材221,223,225,227を回転駆動するサーボモータとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングで各支持部材を所定の回転位置まで移動させる。むろん、エアシリンダや油圧シリンダを用い、空気圧や油圧による駆動を行ってもよい。
吸気機構230は、ブロワ232と、吸引した空気を当該ブロワまで導く吸気ホース(吸気路)234とを備え、吸引部210から空気を吸気する。ブロワ232には、空気を引き込むための円形の吸気口232aと、引き込んだ空気を排出するための円形の排気口232bとが設けられている。吸気ホース234は、吸引部の移動に追従するため軟質のプラスチック管(ゴム管等も可)とされ、一端が吸引部の接続口210cに接続され、他端がブロワの吸気口232aに接続されている。
解放機構240は、スライド可能な開閉弁242と、当該開閉弁をスライド駆動する弁駆動機構244とを備え、吸気機構230の空気の吸気を遮断することにより、吸引部210にて吸引して搬送した容器スタックVS1を解放する。開閉弁242は、ブロワの吸気口232aよりも若干大きな径の円板に取付部材242aが取り付けられて構成され、吸気口232aの近傍に形成された収容溝に収容される所定の開位置L33と当該収容溝から進出して吸気口232aを塞ぐ所定の閉位置L34との間でスライド可能とされている。弁駆動機構244は、取付部材242aを取り付けて開閉弁を両位置L33,L34間で往復駆動する。当該駆動機構は、例えば開閉弁をスライド駆動するエアシリンダとすることができ、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングで開閉弁を移動させる。
下部押圧機構250は、容器スタックVS1を吸引する方向D11へ長手方向を向けた押圧部材252と、当該押圧部材を所定の進出位置L35と所定の退避位置L36との間で進退させるエアシリンダ(シリンダ)254とを備え、吸引する容器スタックの最下段の容器V1aにおける凹部の外側面V13dを吸引方向D11とは反対の離反方向D12へ押す。押圧部材252は、例えば金属製棒に先端部をウレタン製にした部材とすることができ、離反方向D12へ進出可能であるとともに、吸引方向D11へ退避可能とされている。下部押圧機構250は、固定テーブルの上面122に載置された容器スタックCS1の側面を吸引するときに押圧部材252を離反方向D12へ進出させて最下段の容器V1aにおける凹部の外側面V13dに当接させるとともに、当該容器スタックを搬送して吸引を停止するときに押圧部材252を吸引方向D11へ退避させる。
次に、本搬送ロボットの作用を図21を参照しながら説明する。なお、初期状態では、吸引部210が上記搬送後位置L32にあり、開閉弁242が上記閉位置L34にあり、押圧部材252が上記退避位置L36にあるものとする。
容器を正立状態で複数積み重ねた容器スタックVS1が固定テーブル120上に載置され、ストッパ部材140が上方へ退避すると、吸引部駆動機構220により吸引部210を搬送後位置L32から固定テーブル120上の搬送前位置L31へ移動させる(タイミングt11〜t12)。吸引部210を搬送前位置L31に配置させる様子を、図19に示している。すなわち、容器スタックVS1におけるストッパ部材140側の側面に向かって、吸引部の曲面210aをスタックコンベアの後退方向D2へ水平移動させて容器スタックVS1の全容器の端面V16に当接させる。
次に、弁駆動機構244により開閉弁242を開位置L33に移動させ、吸気機構230の空気の吸引を許可する(タイミングt13)。また、シリンダ254により押圧部材252を進出位置L35へ移動させ、最下段の容器V1aの外側面V13dに当接させる(タイミングt14)。すると、図20に示すように、容器スタックVS1の全容器のフランジ部V14の周囲から空気が吸引口212から吸気されながら、当該全容器のフランジ部V14が吸引部210に吸引される。ここで、吸引口から吸気するだけでは、最下段の容器V1aが図20のD3方向へ傾くことがある。本実施形態では、進出した押圧部材252の先端が最下段の容器V1aの外側面に突き当たって動きを阻止するので、容器スタックの側面を吸引するときに傾こうとする最下段の容器の傾きを防ぐことができ、搬送する容器スタックの姿勢が安定する。
その後、吸引部駆動機構220により吸引部210を搬送前位置L31から容器分離装置300上の搬送後位置L32へ移動させる(タイミングt15〜t16)。
そして、シリンダ254により押圧部材252を退避位置L36へ移動させ、最下段の容器V1aの外側面V13dから引き離す(タイミングt17)。また、弁駆動機構244により開閉弁242を閉位置L34に移動させ、吸気機構230の空気の吸引を遮断する(タイミングt18)。
ここで、吸引部210に吸引されていた容器スタックVS1は、フランジ部V14の周囲から空気を吸い込みながら吸引されていたので、圧空を供給することなく、即座に吸引が解除され、容器分離装置300上に落下する。なお、空気を吸い込まずに減圧によってワークを吸引すると、ワークを解放するために圧空を供給しなければならず、圧空を供給する機構を設ける必要があるとともに、圧空を供給する時間が必要となる。従って、本実施形態のように空気を吸気しながら容器スタックを吸引することによって、圧空を供給する機構を設ける必要がなくなり、容器スタックの解放を高速化させることができる。
また、容器スタック解放時に押圧部材252が退避するので、容器スタックVS1が押圧部材252に引っかからず、円滑に解放される。
以上で一連のサイクルが終了してタイミングt1の直前の状態に戻ったことになり、以後、タイミングt11〜t18を繰り返すことにより、固定テーブル120上の容器スタックが順次容器分離装置300内に収容される。
以上説明したように、本発明の容器搬送装置は、フランジ付き容器の容器スタックの側面が吸引されて当該容器スタックがまとめて搬送されるので、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送を高速化させることが可能になる。また、空気を吸気し続けながら容器スタックの側面を吸引し、吸気機構の吸気を遮断するだけで容器スタックを開放するので、フランジ付き容器の容器スタックの搬送が迅速化される。さらに、全容器のフランジ部を吸引して搬送するので、搬送する容器スタックの姿勢が安定する。
なお、下部押圧機構250を設けなくても、積み重ねられたフランジ付き容器の搬送を高速化させる効果が得られる。
上記解放機構は、ブロワの排気口232dを開閉可能な開閉弁と、この開閉弁を開閉駆動する弁駆動機構とから、構成してもよい。
上記搬送前位置は、複数箇所とされてもよい。すると、スタックコンベアが容器スタックを複数列搬送する場合に好適となる。また。上記搬送後位置は、複数箇所とされてもよい。すると、容器分離装置および容器形成装置が容器の分離および外周研磨を複数並列して行う場合に好適となる。
(4)容器分離装置の説明:
図22は容器分離装置(容器分離機構)300および容器研磨機400を側面から見て示す側面図であり、図23は容器分離装置300の要部を垂直断面にて示す断面図である。図26は収容部330が設けられたコンベア340を上面から見て示す上面図であり、図27と図28は容器分離装置300の動作を示す断面図である。
容器分離装置300は、各部310,320,330,340,350,360を備え、上記搬送ロボットにて搬送されて解放された容器スタックVS1から各容器V1を分離する。
第一の載置部材310は、容器スタックの最下段の容器V2aに形成されたフランジ部V14を所定の第一載置位置L41で載置可能であるとともに、所定の第一非載置位置L42に水平方向へ退避可能とされている。載置部材310は、例えば図24に示すように2つに分割された金属製載置部材311,312で構成することができる。この例において、各載置部材311,312には、下方に向かって凸形状とされて溝部材353,353に挿入された挿入部311a,312aと、下方に向かって突出して円弧状穴351a,351aに挿入された下方突出部311b,312bとが形成されている。各部材311,312は、互いに近接した第一載置位置L41と離反した第一非載置位置L42との間で水平方向へ双方向にスライド可能とされている。
第二の載置部材320は、第一の載置部材310よりも下方にて最下段の容器V2aのフランジ部V14を所定の第二載置位置L43で載置可能であるとともに、所定の第二非載置位置L44に水平方向へ退避可能とされている。載置部材320は、例えば図25に示すように2つに分割された金属製載置部材321,322で構成することができる。この例において、各載置位置321,322には、下方に向かって凸形状とされて溝部材354,354に挿入された挿入部321a,322aと、下方に向かって突出して円弧状穴352a,352aに挿入された下方突出部321b,322bとが形成されている。各部材321,322は、互いに近接した第二載置位置L43と離反した第二非載置位置L44との間で水平方向へ双方向にスライド可能とされている。
第一の載置部材310の上面と第二の載置部材320の上面との高さの差は、容器のフランジ部V14の厚みよりも大きく、積み重ねられた各容器V1の間隔よりも小さくしている。
分離機構350は、金属製回転部材351,352、溝部材353,353,354,354、エアシリンダ355、金属製固定部材359、を備えている。エアシリンダ355は、容器分離装置において全く移動しない固定部材359に対して本体部が水平方向へ回転可能に取り付けられるとともに可動部が回転部材351,352に対して回転可能に取り付けられている。エアシリンダ355は、真空圧空供給機構355aから真空圧が供給されると、図24の上段と図25の上段に示すように回転部材351,352を右回りに回転させ、第一の載置部材310を第一載置位置L41へ水平方向に進出させるのと同時に第二の載置部材320を第二非載置位置L44へ水平方向に退避させる。一方、エアシリンダ355は、真空圧空供給機構355aから圧空が供給されると、図24の下段と図25の下段に示すように回転部材351,352を左回りに回転させ、第一の載置部材310を第一非載置位置L42へ水平方向に退避させるのと同時に第二の載置部材320を第二載置位置L43へ水平方向に進出させる。
分離機構350は、第二の載置部材320を第二非載置位置L44へ退避させるとともに第一の載置部材310を第一載置位置L41へ進出させて容器スタックVS1を保持し、第一の載置部材310を第一非載置位置L42へ退避させるのと同時に第二の載置部材320を第二載置位置L43へ進出させて最下段の容器V2aのフランジ部V14を載置させた後、第二の載置部材320を第二非載置位置L44へ退避させるのと同時に第一の載置部材310を第一載置位置L41へ進出させて最下段の容器V2aよりも一段上の容器V2bのフランジ部V14を載置させて最下段の容器V2aを落下させて分離する。
なお、上記分離機構は、上述した機構以外のエアシリンダによる機構、サーボモータによる機構、油圧シリンダによる機構、電磁力による機構、等でもよい。
コンベア(収容部移送機構)340は、所定の回転方向へ巡回する金属製チェーン342、当該チェーンを間欠的に駆動するサーボモータ344、チェーン342上にねじで固定された複数の金属製キャタピラ部材346、を備え、研磨処理位置L46を含む方向へ収容部330を間欠的に移動させる。サーボモータ344は、制御盤700の制御に合わせた所定のタイミングでチェーン342を移動させたり停止させたりする。各キャタピラ部材346は、平板状に形成され、中央部に円形の開口が形成されて収容部330とされている。すなわち、収容部330は、円形の開口が形成された平板状のキャタピラ部材で構成されていることになり、所定の収容位置L45にあるときに落下する分離後の容器V1の凹部を開口に挿入させて外側面V13dを収容する。チェーン342上を巡回する各キャタピラ部材346は、上側にあるときには分離後の容器が収容される所定の収容位置L45から所定の研磨処理位置L46を経て所定の屑除去位置L47までを含む進行方向D4へ水平移動し、下側にあるときには後退方向D5へ水平移動する。
また、本実施形態では、上側のキャタピラ部材346から下側(下側のキャタピラ部材346からは上側)に傾斜部材360を設けている。この傾斜部材は、平板状の傾斜板362の上面に衝撃を吸収するクッション材(緩衝材)364を貼り付けて構成され、移動する収容部の下側において収容位置L45から研磨処理位置L46へ進行方向D4に向かって上面が徐々に下側となる傾斜面とされている。これにより、分離機構350から落下した容器V1は、収容位置L45では底面がクッション材364に接触して浮いた状態で収容部330に収容され、キャタピラ部材346ともに水平移動すると傾斜部材360に沿って徐々に沈んでいき、研磨処理位置L46では同フランジ部V14がキャタピラ部材346に載置された状態になる。
上記傾斜部材が無い場合、分離機構から落下した容器V1が収容部330に対して斜めに収容される等、正立状態で収容されないことがある。収容位置L45では底上げした状態で容器V1を収容部330に収容することによって確実に正立状態で収容させることができ、水平移動させるにつれて徐々に沈み込ませてフランジ部V14をキャタピラ部材346に載置させることによって容器V1を確実に正立状態で研磨処理位置L46に移送することができる。また、傾斜板362の上面にクッション材364を設けることにより、分離機構から落下した容器V1が傾斜部材にぶつかっても跳ね返されることがなく、収容部330に対して容器V1をより確実に収容させることができる。
むろん、上述した効果は得られないものの、傾斜部材が無くても分離後の容器V1が収容部330に収容される作用は得られるので、傾斜部材を設けていない容器分離装置であっても本発明の効果が得られる。
次に、本容器分離装置の作用を説明する。
図23に示す状態において、分離機構350により、第一の載置部材310を第一非載置位置L42へ退避させるのと同時に第二の載置部材320を第二載置位置L43へ進出させる。すると、図27に示すように、最下段の容器V2aのフランジ部V14が第一の載置部材310上から落下して第二の載置部材320上に載置され、容器スタックVS1全体が各載置部材310,320の上面の間隔だけ下方へ移動する。
次に、分離機構350により、第二の載置部材320を第二非載置位置L44へ退避させるのと同時に第一の載置部材310を第一載置位置L41へ進出させる。すると、図28に示すように、最下段の容器V2aが落下して分離され、収容部330内に収容される。また、最下段の容器よりも一段上の容器V2bに形成されたフランジ部V14が第一の載置部材310に載置される。
以後、載置部材310,320の進退を繰り返し行うと、容器スタックから順次各容器が分離され、収容部330に収容される。
以上説明したように、本発明の容器分離装置は、第一および第二の載置部材を水平方向へ往復駆動するだけで、迅速に容器スタックから各容器を分離することが可能になる。このような効果は、収容部330や収容部搬送機構340や傾斜部材360を設けなくても得られるし、容器スタックから容器を分離する処理を複数並列して行う場合にも得られる。
(5)容器形成装置の説明:
図29〜図32は容器形成装置の要部を一部垂直断面にて示す側面図であり、図33は容器形成装置の要部を上面から見て示す上面図である。図29〜図32においては収容部搬送機構340の下側の図示を省略し、図33においては吸引除去機構460と吸気用エア噴出機構450の図示を省略している。
本実施形態の容器形成装置は、容器分離装置300と容器研磨機400とを備え、容器スタックVS1から研磨前の各容器V1を分離し、フランジ部V14の外周を研磨してトリミングする。容器研磨機400は、各部410,420,430,440,450,460を備え、収容部330の収容された研磨前の容器V1の端面V16を研磨し、生じる研磨屑を吸引して除去する。
やすり(研磨部材)410は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状の金属製部材とされ、側面が研磨面とされて、研磨処理位置L46の近傍に配置されている。やすり410は、移動しないように固定された上テーブル401を上下方向へ貫通して研磨部材回転駆動機構426から下方に向かって設けられ、容器スタックから分離されて収容部330に収容された研磨前の容器V1のフランジ部V14の外周に接触する。
研磨機構420は、各部422,424,426を備え、やすり410に接触させる位置を変えながら容器V1のフランジ部V14の外周を研磨してトリミングし、滑らかにする。回転部材(容器回転機構の一部)422は、合成樹脂等で略円板状の本体部と当該本体部の上面中央から上方へ突出した突出部422aとを有する形状に形成され、容器V1の上部内径と略同じ外径とされて本体部の側面422bが容器V1の内側面の上部に対して引き抜き可能に嵌合する形状とされ、本体部と突出部422aとを上下方向に連通するエア噴出孔422cが形成されている。回転部材422は、研磨処理位置L46にある収容部330に対向する位置に設けられ、上テーブル401を上下方向へ貫通して回転部材回転駆動機構423から下方に向かって設けられて、中心を通る鉛直方向を回転軸として回転可能とされている。回転部材422は、容器V1の凹部V13に挿入して当該凹部の内側面V13bの上部と嵌合可能であるとともに、容器のフランジ部V14に沿った平面SP2内で当該フランジ部を回転させる方向に回転する。
回転部材回転駆動機構423は、回転部材422を回転駆動するモータで構成されている。当該モータは、通電時に常時回転部材を回転駆動してもよいし、消費電力を少なくさせるため回転部材挿入機構424により容器が持ち上げられたときのみ回転部材を回転駆動してもよい。
回転部材挿入機構(容器回転機構の一部)424は、各部424a〜dを備え、回転する回転部材422を容器V1の凹部V13の上部に挿入させて当該凹部の内側面V13bの上部に嵌合させることにより、当該容器を連れ回りさせてやすり410に接触させるフランジ部V14の外周の位置を変更させる。持ち上げ部材424aは、上面が水平面とされて上下方向へ移動可能とされるとともに水平面内で回転可能とされ、上昇時に収容部330内の容器V1の底部V18を持ち上げる。上下移動部材424bは、持ち上げ部材424aの下面と上下駆動機構424dの上面との間に設けられ、上部424b1にて持ち上げ部材424aを水平面内で回転可能に支持するとともに、上部424b1の外側にばね424cが上下方向に向けて嵌められている。当該ばねは、若干押し縮められて装着されており、所定の移動範囲内で持ち上げ部材424aに対して上方へ押し上げる力を加える。上下駆動機構424dは、例えばエアシリンダとすることができ、図示しない真空圧空供給機構から圧空を供給されると上下移動部材424bを上方へ移動させ、真空を供給されると上下移動部材424bを下方へ移動させる。むろん、上下駆動機構は、サーボモータを用いた機構や油圧シリンダ等でもよい。
以上の構成により、回転部材挿入機構424は、研磨処理位置L46にある収容部330に収容された容器V1を回転部材422方向へ移動させて回転する回転部材422を容器の凹部V13の上部に挿入させる。
研磨部材回転駆動機構426は、やすり410を回転駆動するモータで構成されている。当該モータは、通電時に常時やすりを回転駆動してもよいし、消費電力を少なくさせるため回転部材挿入機構424により容器が持ち上げられたときのみやすりを回転駆動してもよい。
本実施形態では、やすり410の回転方向と回転部材422の回転方向と同方向にしている。
離反エア噴出機構430は、エア噴出孔422cの上側に接続され、図示しない空気ポンプから高圧空気を供給されてエア噴出孔422cから下方に向けてエアを噴出する。本実施形態の離反エア噴出機構430は、回転部材422から研磨後の容器V3の凹部V13内に向かってエアを噴出して、当該研磨後の容器を離反させる。
次に、図34に示すタイミングチャートを参照して、研磨前の容器の外周を研磨する作用を説明する。なお、やすり410は研磨部材回転駆動機構426により常時回転し、回転部材422は回転部材回転駆動機構423により常時回転しているものとする。
まず、収容部搬送機構340によりキャタピラ部材346を一つ分進行方向D5へ移動させて停止させ、研磨対象の容器V1を研磨処理位置L46に配置させる(タイミングt21〜t22)。このとき、図29に示すように、回転部材422は研磨処理位置にある収容部330に対向しているが、当該収容部に収容された容器V1から上方へ離れているため、当該容器を回転させてはいない。また、持ち上げ部材424aは、当該容器V1の底部V18から下方へ離れた位置にある。
次に、上下駆動機構424dにより持ち上げ部材424aを上昇させ、収容部330内の容器V1を持ち上げる(タイミングt23)。このとき、図30に示すように、ばね424cが若干上下方向に押し縮められながら、回転する回転部材422が当該容器の凹部V13の上部に挿入して嵌合し、当該容器を持ち上げ部材424aとともに回転させる。ここで、容器のフランジ部は、外周が円周上となる位置とされている。これにより、当該容器の端面V16と回転するやすり410とが常時接触しながら接触位置が変わり、当該容器のフランジ部V14の外周がやすり410により迅速に研磨されてトリミングされる。
その後、上下駆動機構424dにより持ち上げ部材424aを下降させ、離反エア噴出機構430によりエア噴出孔422cから容器の凹部V13内へエアを噴出する(タイミングt24)。すると、回転部材422から容器の凹部内に向かうエアの噴出により研磨後の容器V3が当該回転部材から確実に離反し、図29に示す状態に戻る。そして、離反エア噴出機構430によるエアの噴出を停止させると(タイミングt25)、以後、タイミングt21〜t25を繰り返すことにより、容器の研磨を連続して行うことができる。
上述したように、水および加熱により結着性を示す材料とを含む素材を成形用型で加熱して水蒸気の発生により膨張させて容器形状に成形した容器V1の場合、成形用型の逃し通路から一部の素材が外側へ逃げ、素材が逃げた突起状の跡V17が容器のフランジ部V14の外周に形成される。このような容器では、トリミング用の切刃を用いるよりも研磨部材でフランジ部の外周を研磨したほうが、迅速かつ綺麗にトリミングすることができるため、迅速な処理にて容器の見た目を向上させることが可能になる。また、回転部材が容器の凹部内に挿入して容器を連れ回りさせるので、やすりにより研磨して生じる研磨屑が容器の凹部内に入り込むことを防ぐことができる。
なお、上記離反エア噴出機構430が設けられていなくても、上記効果は得られる。また、研磨部材が回転しているとより迅速に容器の端面を研磨することができるので好適であるものの、研磨部材が回転していなくても上記効果が得られる。さらに、容器を回転させる代わりに研磨部材を容器の外周を周回させても、上記効果が得られる。むろん、容器のフランジ部の外周が円周上とされていない容器、例えば、当該外周が楕円の円周上、多角形の辺上等とされた容器であっても、本発明を適用可能である。
研磨後の容器V3は、収容部搬送機構340により屑除去位置L47まで搬送される。図31に示すように、屑除去位置L47では、例えば金属製の脱落防止部材440、吸気用エア噴出機構450、吸引除去機構460が設けられ、研磨処理位置L46で生じた研磨屑が研磨後の容器V3から吸引されて除去される。ここで、素材を発泡させて成形した容器は、非常に軽いため、吸気やエアの噴出により飛ばされてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、脱落防止部材440を設けて、容器V3が飛ばされないようにしている。
脱落防止部材440は、上下方向へ貫通した開口440aを有する平板状に形成され、図33にも示すように、屑除去位置におけるキャタピラ部材346の上方に設けられている。開口440aの幅は容器V3のフランジ部V14の径よりも小さくされ、脱落防止部材440は収容部移送機構340にて移送される収容部330に収容された研磨後の容器V3が当該収容部から脱落することを防止する。また、脱落防止部材440は、ばね441を介して固定部材468に取り付けられ、吸気ダクト461が下降したときに容器V3上に押さえられて当該容器V3を固定する。
吸引除去機構460は、吸気ダクト461と、この吸気ダクトの上方に吸引側を接続された吸気路462と、この吸気路の排出側に接続された吸気ブロワ463と、吸気ダクト461を上下方向へ往復駆動するダクト駆動機構464とを備えている。吸気ダクト461は、屑除去位置L47における収容部330に対向する位置に配置され、下方へ移動すると脱落防止部材440を下方へ押さえて容器V3の凹部内とで閉じた吸気空間S1を形成する。吸気路462は、軟質のプラスチック製(ゴム製等も可)のホースとされ、ダクト461の移動に伴って変形可能とされている。吸気ブロワ463は、吸気路462を介してダクト461から空気を吸引する。このとき、研磨屑が吸引され、容器V3内から除去される。ダクト駆動機構464は、例えばエアシリンダとすることができ、図示しない真空圧空供給機構から圧空を供給されるとダクト461を下方へ移動させ、真空を供給されるとダクト461を上方へ移動させる。むろん、ダクト駆動機構は、サーボモータを用いた機構や油圧シリンダ等でもよい。
吸気用エア噴出機構450は、ダクト461内に設けられ、脱落防止部材440にて脱落が防止された研磨後の容器V3の凹部V13内に向かってノズルからエアを吹き付けて当該凹部内にある研磨屑を浮上させる。ノズル451の先端は、ダクトの開口461aよりも下側とされている。
次に、図34を参照して研磨屑を除去する作用を説明する。なお、エア噴出機構450は常時エアを噴出し、ブロワ463は常時吸気ダクト461から空気を吸引しているものとする。
タイミングt21〜t22にて研磨屑除去対象の容器V3が屑除去位置L47に配置されると、ダクト駆動機構464によりダクト461を下降させる(タイミングt31)。すると、図32に示すように、ダクト461内と容器V3の凹部内とで閉じた吸気空間が形成され、当該容器の凹部内に吸気用エア噴出機構450からのエアが噴出される。ここで、収容部330に収容された容器V3は、フランジ部V14が脱落防止部材440とキャタピラ部材346との間で挟まれて保持されるので、脱落しない。そして、エアの噴出により容器V3の凹部内の研磨屑が浮上し、吸引されて除去される。ここで、ノズル451の下端が容器V3の凹部内に入るので、当該凹部内の研磨屑が確実に巻き上げられ、吸引される。
その後、ダクト駆動機構464によりダクト461を上昇させると(タイミングt32)、容器のフランジ部V14を押さえていた脱落防止部材440がばね441の力により上昇し、ダクト461は脱落防止部材440から上方へ離れた位置となり、図31に示す状態となる。以後、タイミングt21,t22,t31,t32を繰り返すことにより、研磨屑の除去を連続して行うことができる。
以上説明したように、本容器形成装置によると、収容部から研磨後の容器が脱落することを防ぎながら容器の凹部内の研磨屑が除去されるので、連続して研磨屑を除去する処理を安定して行うことが可能になる。
なお、容器の端面を研磨する場所に空気を吸気する機構を設け、当該機構で研磨屑を吸引除去するようにしてもよい。
研磨屑が除去された容器V3は、さらに進行方向D4へ移送され、例えば図22に示すように取出機500により取り出される。
(6)変形例:
本発明は、様々な変形例が考えられる。
本発明の容器搬送装置で搬送可能な容器は、澱粉質容器以外にも、合成樹脂製容器等でもよい。
成形機構としては、澱粉質素材を発泡成形する際には成形用型を雌型として上型を雄型にすると好適であるものの、澱粉質素材以外の軟質素材を成形する際には、成形用型を雄型として上型を雌型にしてもよい。また、軟質素材の成形は種々の熱成形で行うことができ、当該熱成形には、プレス成形、真空成形や圧空成形や真空圧空成形といった差圧成形、等が含まれる。
図35に示す容器分離装置のように、第一の載置部材310に下方凸部材(下方凸部)314や上方凸部材(上方凸部)316を設けてもよい。本変形例の下方凸部材314は、第一の載置部材310が第一載置位置L41へ進出するときに最下段の容器V2aのフランジ部に当接して当該フランジ部を下方へ押すように、下方へ膨らんだ形状とされている。ここで、下方凸部材314の下端は、第二の載置部材320に載置された最下段の容器V2aにおけるフランジ部の上面よりも若干低くされている。また、下方凸部材314の容器スタックVS1側の面は、下側となるほど容器スタックVS1から遠ざかる傾斜面とされている。
以上により、第二の載置部材320が退避して第一の載置部材310が第一載置位置L41へ進出すると、下方凸部材314は前記傾斜面にて最下段の容器V2aのフランジ部に当接して円滑に当該フランジ部を下方へ押す。容器スタックのスタック状況によっては容器どうしが強固に引っ付いて分離されにくいことも想定されるが、このような場合であっても一段上の容器のフランジ部を載置させるために進出する第一の載置部材の下側凸部材314が最下段の容器のフランジ部を当接することにより強制的に下方へ押すので、確実に最下段の容器を分離することができる。
また、本変形例の上方凸部材316は、第一の載置部材310が第一載置位置L41へ進出するときに最下段の容器よりも一段上の容器V2bのフランジ部に当接して当該フランジ部を上方へ押すように、上方へ膨らんだ形状とされている。ここで、上方凸部材316の上端は、第二の載置部材320に載置された最下段の容器の一段上の容器V2bにおけるフランジ部の下面よりも若干高くされている。また、上方凸部材316の容器スタックVS1側の面は、上側となるほど容器スタックVS1から遠ざかる傾斜面とされている。
以上により、第二の載置部材320が退避して第一の載置部材310が第一載置位置L41へ進出すると、上方凸部材316は前記傾斜面にて一段上の容器V2bのフランジ部に当接して円滑に当該フランジ部を上方へ押す。容器スタックの容器どうしが分離されにくい場合であっても一段上の容器のフランジ部を載置させるために進出する第一の載置部材の上側凸部材316が一段上の容器のフランジ部を当接することにより強制的に上方へ押すので、確実に最下段の容器を分離することができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用な容器搬送装置、ワーク搬送装置、容器形成装置、容器搬送方法、ワーク搬送方法および容器形成方法を提供することができる。
澱粉質容器製造システムの概略を示すブロック図である。 成形機の要部を垂直断面にて示す断面図である。 上下型を閉じて素材を成形する様子を示す垂直断面図である。 研磨前の容器を形成する様子を示す垂直断面図である。 スタックコンベアの要部を示す側面図である。 上下方向挿入部材が上昇して第二ストッパ部材が開いた様子を示す側面図である。 上下方向挿入部材が下降して第二ストッパ部材が閉じた様子を示す側面図である。 上下方向挿入部材とストッパ部材とが進行方向へ水平移動した様子を示す側面図である。 ストッパ部材が上昇して搬送ロボットにより搬送される様子を示す側面図である。 容器および容器スタックの外観を示す斜視図である。 スタックコンベアの要部を示す上面図である。 スタックコンベアの動作を示す上面図である。 スタックコンベアの動作を示すタイミングチャートである。 搬送ロボットを示す側面図である。 搬送ロボットを示す上面図である。 吸引部を示す側面図である。 吸引部を図16のA1方向から見て示す正面図である。 解放機構を正面から見て示す正面図である。 容器スタックを吸引して保持しようとする様子を示す側面図である。 容器スタックを吸引して保持した様子を示す側面図である。 搬送ロボットの動作を示すタイミングチャートである。 容器分離装置および容器形成装置を示す側面図である。 容器分離装置の要部を示す垂直断面図である。 第一の載置部材と載置部材駆動機構とを示す上面図である。 第二の載置部材と載置部材駆動機構とを示す上面図である。 収容部が設けられたコンベアを示す上面図である。 第一の載置部材を退避させて第二の載置部材を進出させた様子を示す断面図である。 第二の載置部材を退避させて第一の載置部材を進出させた様子を示す断面図である。 容器形成装置の要部を一部垂直断面にて示す側面図である。 容器を上昇させて回転させる様子を一部垂直断面にて示す側面図である。 容器形成装置の要部を一部垂直断面にて示す側面図である。 吸気ダクトを下降させた様子を一部垂直断面にて示す側面図である。 容器形成装置の要部を示す上面図である。 容器形成装置の動作を示すタイミングチャートである。 変形例にかかる容器分離装置の要部を示す垂直断面図である。
符号の説明
100…スタックコンベア(第一の容器搬送装置)、
110…ベルトコンベア(コンベア)、
112…ベルト、112a…上面、114…ベルト駆動機構、
116…一対のガイド部材、117…昇降部材、118…ガイド昇降機構、
120…固定テーブル(取出台、載置部材)、122…上面、
130…上下方向挿入部材、131,132…棒状部材、
140…ストッパ部材、141,142…棒状部材、
150…第二ストッパ部材、151,152…シャッター部材、
161…上下方向挿入部材駆動機構、162…ストッパ部材駆動機構、
163…水平移動部材、164…水平駆動機構、165…第二ストッパ部材駆動機構、
200…搬送ロボット(第二の容器搬送装置、側面吸引搬送機構)、
210…吸引部、210a…曲面、212…吸引口、
220…吸引部駆動機構、
230…吸気機構、232…ブロワ、232a…吸気口、232b…排気口、
234…吸気ホース(吸気路)、
240…解放機構、242…開閉弁、244…弁駆動機構、
250…下部押圧機構、252…押圧部材、254…エアシリンダ(シリンダ)、
300…容器分離装置(容器分離機構)、
310,311,312…第一の載置部材、
314…下方凸部材(下方凸部)、316…上方凸部材(上方凸部)、
320,321,322…第二の載置部材、
330…収容部、
340…コンベア(収容部移送機構)、
350…分離機構、
360…傾斜部材、362…傾斜板、364…クッション材(緩衝材)、
400…容器研磨機、
410…やすり(研磨部材)、
420…研磨機構、
422…回転部材(容器回転機構)、423…回転部材回転駆動機構、
424…回転部材挿入機構(容器回転機構)、426…研磨部材回転駆動機構、
430…離反エア噴出機構、
440…脱落防止部材、440a…開口、441…ばね、
450…吸気用エア噴出機構、451…ノズル、
460…吸引除去機構、461…吸気ダクト、461a…開口、
462…吸気路、463…吸気ブロワ、464…ダクト駆動機構、468…固定部材、
700…制御盤、
1000…澱粉質容器製造システム、
D1,D4…進行方向、D2,D5…後退方向、D11…吸引方向、D12…離反方向、
L1…挿入位置、L2…引抜位置、L3…前進側挿入位置、
L11…ストッパ進出位置、L12…ストッパ退避位置、
L13…前進側ストッパ進出位置、L14…前進側ストッパ退避位置、
L21…第二ストッパ進出位置、L22…第二ストッパ退避位置、
L31…搬送前位置、L32…搬送後位置、L33…開位置、L34…閉位置、
L35…進出位置、L36…退避位置、
L41…第一載置位置、L42…第一非載置位置、
L43…第二載置位置、L44…第二非載置位置、
L45…収容位置、L46…研磨処理位置、L47…屑除去位置、
SP1…隙間、SP2…容器のフランジ部に沿った平面、
V1…研磨前の容器、V1a,V2a…最下段の容器、V2b…一段上の容器、
V3…研磨後の容器、
V13…凹部、V14…フランジ部、V17…はみ出した跡、V18…底部、
VS1,VS2,VS3…容器スタック

Claims (28)

  1. 上面に容器を載せて整列させながら進行方向に隣接した容器どうしを接触させて搬送するコンベアと、
    このコンベアにおける上記進行方向の端部に隣接して設けられた取出台と、
    上記コンベア上で上記接触した容器どうしの間に形成される隙間に上方から挿入可能な上下方向挿入部材と、
    上記容器を押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触した容器のうちの上記進行方向側の容器を上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させるスライド機構とを備えることを特徴とする容器搬送装置。
  2. 上記上下方向挿入部材から上記進行方向側に配置され、所定のストッパ進出位置にあるときに上記コンベア上で搬送される先頭の容器に接触して当該容器の進行を停止させるとともに所定のストッパ退避位置との間で進退可能なストッパ部材をさらに備え、
    上記スライド機構は、上記ストッパ部材を上記ストッパ進出位置に進出させて上記先頭の容器の進行を停止させた後、上記容器を押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該挿入した上下方向挿入部材および上記ストッパ進出位置に進出したストッパ部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該挿入した上下方向挿入部材および当該進出したストッパ部材に挟まれた容器を上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させることを特徴とする請求項1に記載の容器搬送装置。
  3. 上記ストッパ部材は、長手方向を上下方向へ向け、下側とされた上記ストッパ進出位置と上側とされた上記ストッパ退避位置との間で上下方向へ移動可能な棒状部材とされていることを特徴とする請求項2に記載の容器搬送装置。
  4. 上記ストッパ部材を構成する棒状部材は、複数設けられ、
    上記上下方向挿入部材は、上記ストッパ部材を構成する各棒状部材とで上記隙間を形成する互いに接触した容器のうちの上記進行方向側の容器を挟む各位置にて長手方向を上下方向へ向けて下側とされた所定の挿入位置と上側とされた所定の引抜位置との間で上下方向へ移動可能な各棒状部材で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の容器搬送装置。
  5. 上記上下方向挿入部材が挿入された上記隙間に挿入して当該隙間を形成する互いに接触した容器のうちの上記進行方向とは反対側の容器に接触して当該容器の進行を停止させるとともに当該挿入した位置から退避可能な第二ストッパ部材をさらに備え、
    上記スライド機構は、上記上下方向挿入部材が挿入された隙間に上記第二ストッパ部材を挿入させ、当該隙間に挿入した上下方向挿入部材および上記ストッパ進出位置に進出したストッパ部材を上記進行方向へ移動させて上記挟まれた容器を上記取出台上に載置させ、上記上下方向挿入部材を上記進行方向とは反対の後退方向へ戻したときに上方へ退避させた状態にするとともに上記ストッパ部材を当該後退方向へ戻したときに上記ストッパ進出位置へ進出させた状態にし、その後、上記第二ストッパ部材を上記挿入した位置から退避させることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の容器搬送装置。
  6. 上記搬送される容器は、凹部を有して当該凹部の周囲に外周が円周上となる位置とされたフランジ部が形成されるとともに、正立状態で複数積み重ねられた容器スタックとされて上記コンベア上を搬送され、
    上記コンベアは、ベルトの上面に上記容器スタックを載せ、当該容器スタックの最下段の容器における凹部の外側面を一対のガイド部材で挟むようにして当該容器スタックを整列させながら進行方向に隣接した容器スタックどうしを接触させて搬送するとともに、当該一対のガイド部材を上方へ移動させて当該容器スタックの最下段にある容器のフランジ部を上方へ持ち上げることにより容器スタックの移動を停止可能なベルトコンベアとされ、
    上記取出台は、上記ベルトコンベアにおける上記進行方向の端部に隣接して設置されるとともに、上面の高さが上記ベルトの上面に合わせられて移動しないように固定された固定テーブルとされ、
    上記上下方向挿入部材は、上記ベルトコンベア上にある容器スタック列の先頭の容器スタックと先頭から2番目の容器スタックとの間に形成される隙間に挿入して当該先頭の容器スタックにおける容器のフランジ部に当接可能な部材とされ、
    上記スライド機構は、上記先頭および2番目の容器スタックを押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、上記先頭の容器スタックを上記進行方向へスライドさせて上記固定テーブル上に載置させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の容器搬送装置。
  7. 上記搬送される容器は、凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成されるとともに、複数積み重ねられた容器スタックとされて上記コンベア上を搬送されて上記取出台上に載置され、
    上記取出台上に載置された容器スタックの側面を吸引して当該容器スタックをまとめて所定の搬送後位置まで搬送する側面吸引搬送機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の容器搬送装置。
  8. 上記側面吸引搬送機構は、
    上記容器スタックの全容器のフランジ部の周囲から空気を吸気しながら当該全容器のフランジ部を吸引する吸引部と、
    この吸引部を上記取出台上となる所定の搬送前位置と上記搬送後位置との間で往復駆動する吸引部駆動機構と、
    上記吸引部から空気を吸気する吸気機構と、
    上記吸気機構の吸気を遮断することにより、当該吸引部にて吸引して搬送した容器スタックを解放する解放機構とを備えることを特徴とする請求項7に記載の容器搬送装置。
  9. 上記側面吸引搬送機構は、上記吸引する容器スタックの最下段の容器における凹部の外側面を当該吸引する方向とは反対方向へ押す下部押圧機構を備えることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の容器搬送装置。
  10. 上記下部押圧機構は、
    上記吸引する方向とは反対方向へ進出可能であるとともに当該吸引する方向へ退避可能な押圧部材と、
    この押圧部材を進退させるシリンダとを備え、
    上記取出台上に載置された容器スタックの側面を吸引するときに上記押圧部材を当該吸引する方向とは反対方向へ進出させて当該容器スタックの最下段の容器における凹部の外側面に当接させるとともに当該容器スタックを搬送して吸引を停止するときに上記押圧部材を当該吸引した方向へ退避させることを特徴とする請求項9に記載の容器搬送装置。
  11. 上記側面吸引搬送機構にて搬送されて解放された容器スタックから各容器を分離する容器分離機構と、
    分離された容器のフランジ部の外周に接触する研磨部材と、
    この研磨部材に接触させる位置を変えながら上記容器のフランジ部の外周を研磨してトリミングする研磨機構とをさらに備えることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の容器搬送装置。
  12. 上記研磨機構は、上記容器のフランジ部に沿った平面内で当該フランジ部を回転させる方向に上記容器を回転させて上記研磨部材に接触させるフランジ部の外周の位置を変更させる容器回転機構を備えることを特徴とする請求項11に記載の容器搬送装置。
  13. 上記容器のフランジ部は、外周が円周上となる位置とされ、
    上記容器回転機構は、
    上記容器の凹部に挿入して当該凹部の内側面と嵌合可能であるとともに上記平面内で上記フランジ部を回転させる方向に回転する回転部材と、
    この回転する回転部材を上記容器の凹部に挿入させて当該凹部の内側面に嵌合させることにより当該容器を回転させて上記研磨部材に接触させるフランジ部の外周の位置を変更させる回転部材挿入機構とを備えることを特徴とする請求項12に記載の容器搬送装置。
  14. 上記回転部材から研磨後の上記容器の凹部内に向かってエアを噴出して当該研磨後の容器を離反させる離反エア噴出機構をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の容器搬送装置。
  15. 上記容器分離機構は、
    分離した容器の凹部の外側面を収容する収容部と、
    所定の研磨処理位置を含む方向へ上記収容部を移動させる収容部移送機構とを備え、
    上記回転部材は、上記研磨処理位置にある上記収容部に対向する位置に設けられ、
    上記回転部材挿入機構は、上記研磨処理位置にある収容部に収容された容器を上記回転部材方向へ移動させて上記回転する回転部材を上記容器の凹部に挿入させることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の容器搬送装置。
  16. 上記容器分離機構は、上記分離した容器を落下させて所定の収容位置にある上記収容部に収容する機構とされ、
    上記収容部移送機構は、上記収容位置から上記研磨処理位置を含む方向へ上記収容部を移動させる機構とされ、
    上記収容部は、円形の開口が形成された平板状の部材で構成され、上記収容位置にあるときに上記落下する容器の凹部を当該開口に挿入させて収容するとともに、
    移動する上記収容部の下側に上記収容位置から上記研磨処理位置に向かって上面が下側となる傾斜面とされた傾斜部材をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の容器搬送装置。
  17. 上記傾斜部材の上面に緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項16に記載の容器搬送装置。
  18. 上記収容部移送機構にて移送される収容部に収容された研磨後の容器が当該収容部から脱落することを防止する脱落防止部材と、
    この脱落防止部材にて脱落が防止された研磨後の容器の凹部内に向かってエアを吹き付けて当該凹部内にある研磨屑を浮上させる吸気用エア噴出機構と、
    浮上した研磨屑を吸引して除去する吸引除去機構とをさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の容器搬送装置。
  19. 上記研磨機構は、上記研磨部材を回転させて上記容器のフランジ部の外周を研磨することを特徴とする請求項11〜請求項18のいずれかに記載の容器搬送装置。
  20. 上記容器スタックは、正立状態で上記側面吸引搬送機構から解放され、
    上記容器分離機構は、
    上記容器スタックの最下段の容器に形成されたフランジ部を所定の第一載置位置で載置可能であるとともに所定の第一非載置位置に水平方向へ退避可能な第一の載置部材と、
    この第一の載置部材よりも下方にて上記最下段の容器のフランジ部を所定の第二載置位置で載置可能であるとともに所定の第二非載置位置に水平方向へ退避可能な第二の載置部材とを備え、
    上記第一の載置部材を上記第一非載置位置へ退避させるのとともに上記第二の載置部材を上記第二載置位置へ進出させて上記最下段の容器のフランジ部を載置させた後、上記第二の載置部材を上記第二非載置位置へ退避させるのと同時に上記第一の載置部材を上記第一載置位置へ進出させて上記最下段の容器よりも一段上の容器のフランジ部を載置させて上記最下段の容器を落下させて分離することを特徴とする請求項11〜請求項19のいずれかに記載の容器搬送装置。
  21. 上記第一の載置部材は、上記第一載置位置へ進出するときに上記最下段の容器のフランジ部に当接して当該フランジ部を下方へ押す下方凸部を有することを特徴とする請求項20に記載の容器搬送装置。
  22. 上記第一の載置部材は、上記第一載置位置へ進出するときに上記最下段の容器よりも一段上の容器のフランジ部に当接して当該フランジ部を上方へ押す上方凸部を有することを特徴とする請求項20または請求項21に記載の容器搬送装置。
  23. 上面にワークを載せて整列させながら進行方向に隣接したワークどうしを接触させて搬送するコンベアと、
    このコンベアにおける上記進行方向の端部に隣接して設けられた取出台と、
    上記コンベア上で上記接触したワークどうしの間に形成される隙間に上方から挿入可能な上下方向挿入部材と、
    上記ワークを押し退けないように上記上下方向挿入部材を上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触したワークのうちの上記進行方向側のワークを上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させるスライド機構とを備えることを特徴とするワーク搬送装置。
  24. 凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を複数積み重ねた容器スタックを載置する載置部材と、
    載置された容器スタックの側面を吸引して当該容器スタックをまとめて所定の搬送後位置まで搬送する側面吸引搬送機構とを備えることを特徴とする容器搬送装置。
  25. 凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を収容する収容部と、
    収容された容器のフランジ部の外周に接触する研磨部材と、
    この研磨部材に接触させる位置を変えながら上記容器のフランジ部の外周を研磨してトリミングする研磨機構とを備えることを特徴とする容器形成装置。
  26. コンベアにて上面にワークを載せて整列させながら進行方向に隣接したワークどうしを接触させて搬送し、
    上記コンベアにおける上記進行方向の端部に取出台を隣接して設け、
    上記コンベア上で上記接触したワークどうしの間に形成される隙間に上方から挿入可能な上下方向挿入部材を上記ワークを押し退けないように上方から上記隙間に挿入させ、当該上下方向挿入部材を上記進行方向へ移動させることにより、当該隙間を形成する互いに接触したワークのうちの上記進行方向側のワークを上記進行方向へスライドさせて上記取出台上に載置させることを特徴とするワーク搬送方法。
  27. 凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を複数積み重ねた容器スタックであって載置部材に載置された容器スタックの側面を吸引して当該容器スタックをまとめて所定の搬送後位置まで搬送することを特徴とする容器搬送方法。
  28. 凹部を有して当該凹部の周囲にフランジ部が形成された容器を収容部に収容し、
    収容された容器のフランジ部の外周に接触する研磨部材に接触させる位置を変えながら上記容器のフランジ部の外周を研磨してトリミングすることを特徴とする容器形成方法。
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