JP2006318626A - 光記録媒体、光記録方法および光再生方法 - Google Patents

光記録媒体、光記録方法および光再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高変調度等を維持しながら、信号レベルの内外差を小さくし、生産性の優れた光記録媒体、光記録方法および光再生方法を提供する。
【解決手段】基板1の少なくとも片面に、イングルーブ1bとオングルーブ1aとが形成され、さらに、記録層3と、カバー層4と、が順次形成されており、記録層3が平面状に形成され、その厚さが略均一であって、オングルーブ1aが光記録部となっていることを特徴とする光記録媒体である。また、本発明の光記録媒体のカバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、光記録部に情報を記録する光記録方法である。さらに、本発明の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、その反射光を検出して、光記録部に記録された情報を再生することを特徴とする光再生方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピュータ用、業務用、民生用等の光記録媒体、光記録方法および光再生方法に関する。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映も開始されている。このような状況の下で、画像情報を安価簡便に記録することができる大容量の光記録媒体が必要とされている。DVD−R(デジタル・ヴァーサタイル・ディスク)は現状では大容量の光記録媒体としての役割を十分に果たしているが、大容量化、高密度化の要求は高まる一方であり、これらの要求に対応できる光記録媒体の開発も必要である。このため、DVD−Rよりも更に短波長の光で高密度の記録を行なうことが可能で、より大容量の光記録媒体の開発が進められている。
例えば、有機色素を含む記録層を有する光記録媒体において、記録層側から反射層側に向けて波長530nm以下のレーザ光を照射することにより、情報の記録および再生を行う記録再生方法が開示されている(例えば、特許文献1〜15参照)。
これらの方法では、ポルフィリン化合物、アゾ系色素、金属アゾ系色素、キノフタロン系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェニル骨格色素、クマリン化合物、ナフタロシアニン化合物等を含有する記録層を備えた光記録媒体に、青色(波長430nm、488nm)または青緑色(波長515nm)のレーザ光を照射することにより情報の記録および再生を行っている。
また、現在使用されているCD−Rシステムとの互換性という観点から、2つの異なる波長領域のレーザ光で情報の記録および再生が可能な光記録媒体が提案されている。
例えば、CD−Rに用いられる色素とDVD−Rで用いられる色素とを混合して用いることによって、780nm付近の近赤外域のレーザ光、および650nm付近の可視レーザ光の何れのレーザ光によっても記録および再生が可能な光記録媒体が提案されている(例えば、特許文献16〜20参照)。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、上記公報に記載された光記録媒体では、波長600nm以下、特に450nm以下の短波長レーザ光の照射により情報を記録する場合には、実用上必要とされる感度を得ることができず、あるいは、反射率や変調度等の他の記録特性が満足できるレベルではなく、さらに改良を要することが判明した。特に、上記公報に記載された光記録媒体では、波長450nm以下のレーザ光を照射した場合に記録特性の低下が確認された。
これまでの光記録媒体は、基板側からレーザ光を入射するのが一般的であった。しかし、より高密度化を図るため、短波長レーザと高い開口数(NA)の対物レンズを用いたピックアップが使用されるようになってきている。
例えば、405nm付近の青紫色レーザとNA0.85の対物レンズを組み合わせたDVR−blue(「ODS 2001 Technical Digest」p.139〜141)がその例である。このような短波長、高NA光学系を用いた光記録媒体では、ディスクの反りによるコマ収差の影響が無視できないほど大きくなる。
そこで、コマ収差の影響を排除するため、従来の基板(例えばCDで1.2mm厚、DVDで0.6mm厚)より遥かに薄い0.1mm厚程度のカバー層を通して記録再生用のレーザ光を入射して、コマ収差による記録再生不良の改善が図られている。
前記光記録媒体の構成は、例えば書換型の相変化系光記録媒体では、レーザ光入射面側から順番に、カバー層/(透明接着層)/誘電体層/記録層/誘電体層/反射層/基板という媒体構造が採られている(上記カバー層および上記透明接着層は紫外線硬化樹脂によるスピンコートで一体的に形成される場合がある)。
ここで、DVR−blueの場合、カバー層の厚みと透明接着層の厚みとが合計で0.1mm程度であり、基板の厚みが1.1mm程度である。
一方、色素系の追記型光記録媒体では、レーザ光入射面側から順番に、CD−Rでは基板/記録層/反射層/保護層という媒体構成となっており、DVD−Rでは基板/記録層/反射層/(保護層)/接着層/(保護層)/(反射層)/基板という媒体構成が一般的である。なお、DVD−Rの場合の上記括弧内の層は省略されることがある。
これを前述のカバー層を有する光記録媒体に適用しようとすると、下記の構成が考えられる。すなわち、カバー層/(透明接着層)/透明ブロック層/記録層/反射層/基板の構成となると考えられる。
ここで、透明ブロック層は、記録層である色素層の上に紫外線硬化樹脂等の透明接着層を塗布する場合に、色素層の色素が溶け出して色素層に損傷を及ぼすことを防止するために、スパッタリング等で形成される透明な薄膜層である。前記透明ブロック層としては、ZnS、ZnS・SiO2、ZnO・Ga25等の誘電体層が用いられる。
しかし、当該誘電体層の形成には、成膜コストがかかり、色素層に損傷を及ぼす可能性がある。また、新たな界面形成によって記録特性が損なわれる可能性がある等の問題がある。
その他の手段としては、両面粘着テープ(支持体がない場合を含む)で透明カバー層を貼り付ける方法もあるが、コスト高となる、粘着層によって光学特性が損なわれる等の問題がある。
特開平4−74690号公報 特開平7−304256号公報 特開平7−304257号公報 特開平8−127174号公報 特開平11−53758号公報 特開平11−334204号公報 特開平11−334205号公報 特開平11−334206号公報 特開平11−334207号公報 特開2000−43423号公報 特開2000−108513号公報 特開2000−113504号公報 特開2000−149320号公報 特開2000−158818号公報 特開2000−228028号公報 特開2000−141900号公報 特開2000−158816号公報 特開2000−185471号公報 特開2000−289342号公報 特開2000−309165号公報
以上から、本発明は、高変調度、高密度、高信頼性を維持しながら、信号レベルの内外差を小さくし、生産性の優れた光記録媒体、光記録方法および光再生方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下に示す本発明により解決される。すなわち、本発明は、
<1> 基板の少なくとも片面にイングルーブとオングルーブとが形成され、さらに記録層とカバー層とが前記基板のイングルーブとオングルーブとが形成された面の上にこの順に形成されている光記録媒体であって、平面状の記録層と平面状のカバー層とが互いに全面接しており、記録層とオングルーブとは接しているがイングルーブとは接しておらず、且つオングルーブに接する記録層が記録部となっていることを特徴とする光記録媒体である。
本発明の光記録媒体の記録層の厚さは、略均一となっている。略均一となっていることで、信号レベルの内外差および周内差を小さくすることができ、信号エラーに対するマージンを広げたり信頼性を増すことが可能となる。また、略均一とすることで、後述するように、生産性を向上させることができる。さらに、オングルーブに情報を記録する構成となっている。このような構成することで、記録層に安定した明瞭な記録マークを形成することができる。
<2> 前記イングルーブと前記記録層とから形成される空隙部が、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気、および、減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかの雰囲気となっていることを特徴とする<1>に記載の光記録媒体である。
上記いずれかの雰囲気とすることで、情報を記録する際に発生する色素に起因する分解ガスが放出されやすくなるため、高感度化させることができる。かかる効果は、穴形成型等の他の形態変化を伴う記録方式でも同様に期待できる。さらに、空隙部の酸素や水分等、保存性に影響を及ぼす可能性のある雰囲気を除去もしくは減少させることが可能となり、保存安定性向上への好影響が期待できる。
<3> 前記基板と前記記録層との間の基板側に反射層が基板のイングルーブとオングルーブの形状を反映する形で形成されており、前記反射層のイングルーブ部と前記記録層との間に空隙部が形成されていることを特徴とする<1>に記載の光記録媒体である。
反射層を形成することで、記録部の急冷効果や反射率向上による記録信号品質の向上、あるいはトラッキング等の性能を向上させることができる。
<4> 前記反射層のイングルーブ部と前記記録層との間に形成された空隙部が、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気および減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかの雰囲気となっていることを特徴とする<3>に記載の光記録媒体である。かかる構成とすることで、上記<2>と同様な効果が得られる。
<5> 前記カバー層の厚さが3〜130μmであり、前記基板の厚さが0.1〜1.2mmであることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1に記載の光記録媒体である。
<6> 前記記録層が色素を含有しており、前記色素がシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、およびフタロシアニン色素の少なくともひとつからなることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1に記載の光記録媒体である。
上記いずれかの色素とすることで、良好な記録再生特性および保存安定性を実現することができる。
<7> <1>〜<6>のいずれか1に記載の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、前記光記録部に情報を記録することを特徴とする光記録方法である。
<8> <1>〜<6>のいずれか1に記載の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、その反射光を検出して、前記光記録部に記録された情報を再生することを特徴とする光再生方法である。
また本発明では、以下の態様をとってもよい。すなわち、基板の少なくとも片面にイングルーブとオングルーブとが形成され、さらに記録層とカバー層とが前記基板のイングルーブとオングルーブが形成された面上にこの順に形成されている光記録媒体であって、前記記録層が平面状であり且つカバー層と全面接して形成されており、前記記録層とオングルーブとは接しており、且つオングルーブに接する記録層に対して情報が記録されることを特徴とする光記録媒体である。ここで、「平面状」とは、記録層などの厚みが「略均一」となっており、基板に形成された溝形状を殆ど反映しない状態をいう。
本発明によれば、従来枝術の問題点を解消し、高密度、高信頼性、安価な光記録媒体、光記録方法および光再生方法を提供することができる。
<本発明の光記録媒体>
図1に、本発明の光記録媒体の層構成の例を示す部分断面図を示す。
図1に示すように、基板1の片面に、オングルーブ1aとイングルーブ1bとが形成されており、オングルーブ1aとイングルーブ1bとが形成された面上に、記録層3と、カバー層4と、が順次形成された構成となっている。
そして、記録層3は、図1に示すように凹凸や屈曲がなく平面状となっている。具体的には、基板側の記録層3の表面がトラックピッチに対応する周期で5nm以上の凹凸を生じないような平面状となっている。また、ここで、オングルーブ1aとは、レーザ光12を対物レンズ11を通してカバー層4へ照射する方向から見たときに、凸部を形成している部分(図1参照)をいう。一方、イングルーブ1bとは、上記同様の方向から見たときに、凹部を形成している部分(図1参照)をいう。
記録層3の厚さは、略均一となっている。略均一となっていることで、信号レベルの内外差および周内差を小さくすることができ、信号エラーに対するマージンを広げたり信頼性を増すことが可能となる。
また、略均一とすることで、後述するように、生産性を向上させることができる。
ここで、前記「略均一」とは、平均厚みをTaとした場合に、ディスク1枚の中の最大厚み部分の厚み(Tmax)が、「Ta≦Tmax≦1.03Ta(好ましくは、Ta≦Tmax≦1.02Ta)」の範囲にあり、最小厚み部分の厚み(Tmin)が「0.97Ta≦Tmin≦Ta(好ましくは、0.98Ta≦Tmin≦Ta)」の範囲にあることをいう。上記範囲にあることで、信号レベルの内外差を小さくすることが可能となる。
また、本発明の光記録媒体は、図2に示すように、基板1と記録層3との間に反射層2を形成した構成としてもよい。反射層2を形成することで、トラッキング等の性能を向上させることができる。また、記録部の急冷効果や反射率向上による記録信号品質を向上させることができる。
なお、図2に示す符号と図1の符号とが同一の層や部材等は、それぞれ、同一の機能を有するものを意味し、その詳細な説明は省略する。
以上のような構成を有する本発明の光記録媒体は、オングルーブ1aが光記録部となっている。すなわち、オングルーブ1aに情報を記録する構成となっている。このような構成することで、記録層に安定した明瞭な記録マークを形成することができる。また、反射層と記録層との距離が近いため、レーザ記録部の熱を反射層に逃がしやすく、一種のヒートシンク効果によって、明瞭な記録マークを形成することができる。
また、イングルーブ1bおよびオングルーブ1aと記録層3とから形成される空隙部1c(図2の場合は、反射層2と記録層3とから形成される空隙部)は、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気および減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかの雰囲気となっていることが好ましい。上記いずれかの雰囲気とすることで、情報を記録する際に発生する色素に起因する分解ガスが放出されやすくなるため、高感度化させることができる。かかる効果は、穴形成型等の他の形態変化を伴う記録方式でも同様に期待できる。さらに、空隙部の酸素や水分等、保存性に影響を及ぼす可能性のある雰囲気を除去もしくは減少させることが可能となり、保存安定性向上への好影響が期待できる。
空隙部1cを上記いずれかの雰囲気とするには、後述するように、任意の反射層2が形成された基板1と、記録層3が形成されたカバー層4に相当するカバーフィルムと、を接着剤等で貼り合わせる際に、上記いずれかの雰囲気とすればよい。空隙部1cの雰囲気は真空雰囲気中でのマス・スペクトロスコピー分析により確認することができる。
<本発明の光記録媒体の製造方法>
本発明の光記録媒体は、少なくとも片面にイングルーブとオングルーブとが形成され、さらにその上に任意の反射層等が形成された基板と、記録層が形成されたカバー層となるカバーフィルムとを、イングルーブおよびオングルーブが形成された面と記録層が形成された面と、がそれぞれ内側になるように接着剤等で貼り合わせることで作製することができる。
以下、本発明の光記録媒体の基板および各層を説明しながら、本発明の光記録媒体の製造方法を説明する。
(任意の反射層等が形成された基板)
基板としては、従来の光記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィンが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。また、基板の厚さは、強度の維持やディスクの反りの防止、取り扱い性等を考慮して、0.1〜1.2mmとすることが好ましく、0.3〜1.2mmとすることがより好ましい。
基板には、既述のように、トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表わすグルーブ(以下、グルーブという場合は、「オングルーブおよびイングルーブ」を意味することがある)が形成されている。より高い記録密度を達成するために、CD−RやDVD−Rに比べて、より狭いトラックピッチのグルーブが形成された基板を用いることが好ましい。グルーブのトラックピッチは、200〜400nmの範囲とすることが好ましく、250〜350nmの範囲とすることがより好ましい。また、イングルーブの深さ(溝深さ)は、20〜150nmの範囲とすることが好ましく、25〜80nmの範囲とすることがより好ましい。
基板のグルーブが形成された面に任意に形成される反射層には、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質が用いられる。当該反射率は、70%以上であることが好ましい。
反射率の高い光反射性物質としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの光反射性物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。特に好ましくは、Au、Ag、Alあるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Au、Agあるいはこれらの合金である。
反射層は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、50〜120nmの範囲とすることが好ましい。
以上のようにして、任意の反射層等が形成された基板が作製される。
(カバーフィルム)
カバー層となるカバーフィルムは、使用するレーザー光に対し透明な材質であれば特に限定されないが、好ましくは23℃50%RHでの吸湿率が5%以下の材料であり、より好ましくは、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、アモルファスポリオレフィン等を使用する。
ここで、「透明」とは、記録光および再生光に対して、該光を透過する(透過率:85%以上)ほどに透明であることを意味する。
カバー層の厚さは、3〜130μmとすることが好ましく、塵埃付着や傷つきに対する耐性と、コマ収差軽減の観点から、30〜130μmの範囲とすることがより好ましく、50〜110μmの範囲とすることがさらに好ましい。
記録層は、少なくとも、波長450nm以下のレーザ光により情報の記録が可能で、記録物質としての色素を含有している。当該記録層に含有される色素としては、金属錯体系色素、アゾ色素、ベンゾトリアゾール色素、フタロシアニン色素等の少なくとも1種が挙げられ、なかでも、フタロシアニン色素が好ましい。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、および同2000−158818号公報等に記載されている色素も記録物質として好適に用いられる。
記録層は、記録及び再生に使用されるレーザー光により情報の記録及び再生が行われる層である。特に、デジタル情報などの符号情報(コード化情報)が記録される。記録層としては、色素記録層でも相変化型記録層でもよいが、色素記録層が好ましい。
色素記録層に含有される色素の具体例としては、シアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素、トリアゾール化合物(ベンゾトリアゾール化合物を含む)、トリアジン化合物、メロシアニン化合物、アミノブタジエン化合物、桂皮酸化合物、ベンゾオキサゾール化合物、ピロメテン化合物、スクアリリウム化合物等が挙げられる。なお、これらは配位中心に金属原子を持っていてもよい。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、及び同2000−158818号公報等に記載されている色素を用いることも可能である。
上記化合物の中では、シアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素、ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物が好適に用いられる。上記化合物の中では、シアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素の少なくともひとつからなることが特に好ましい。上記いずれかの色素とすることで、良好な記録再生特性および保存安定性を実現することができる。
記録層は、色素等の記録物質を、適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を前記カバーフィルム上に塗布して塗膜を形成した後、必要に応じて乾燥等を行って形成される。
前記塗布液の塗布方法としては、カバーフィルムへのウェブ塗布や連続蒸着等の手段を適用することが好ましい。ウェブ塗布や連続蒸着等の手段によれば、効率よく、略均一の厚さの記録層を形成することが可能となる。また、かかる手段によれば、連続して記録層を形成することができるので、1枚ごとにスピンコートやディップコート等によって記録層を形成する方法に比べ、量産性に優れ、厚さが不均一な不良品の発生を低減することが可能となり生産性を向上させることができる。
塗布液中の記録物質の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;等を挙げることができる。
上記溶剤は使用する記録物質の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤を使用する場合に、該結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子;を挙げることができる。記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、一般に記録物質に対して0.01倍量〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1倍量〜5倍量(質量比)の範囲にある。このようにして調製される塗布液中の記録物質の濃度は、一般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲にある。
記録層の層厚は、一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは30〜300nmの範囲にあり、より好ましくは25〜80nmの範囲にある。
記録層には、該記録層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることが好ましい。
褪色防止剤としては、一般的に、一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、および同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常、0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
以上のようにして、記録層が形成されたカバーフィルムが作製される。
前記任意の反射層等が形成された基板と、前記記録層が形成されたカバーフィルムとは、以下に説明するようにして貼り合わせることが好ましい。
上記カバーフィルムと基板との貼り合わせの方法としては、特に限定されるものではないが、下記第1〜第3のような方法を採用することができる。
(1)第1の方法は、図1および図2に示すように、特に接着層を設けずに、例えば、最内周部と最外周部とを機械的に接合する方法である。
(2)第2の方法は、カバー層側の記録層上に接着剤(本明細書においては、粘着剤を含む)を塗布して接着層を形成しておき、この接着層と任意の反射層が形成された基板側とを接着する(貼り合わせる)、あるいは、接着層の代わりに粘着シートを介して両者を貼り合わせる方法である。
(3)第3の方法では、第2の方法で、カバー層側の記録層上(接着層が形成されている場合は、接着層上)に誘電体層(透明ブロック層もしくはバリア層ともいう)を設けておき両者を貼り合わせる方法である。
ここで、透明ブロック層である誘電体層としては、Zn、Si、Ti、Te、Sm、Mo、Ge等のいずれか1以上からなる酸化物、窒化物、炭化物、硫化物等の材料で、それらがZnS−SiO2のようにハイブリット化していてもよい。透明ブロック層としては
、レーザ波長で90%以上の透過率を有する材料であれば特に誘電体に限定されることなく使用することが可能である。透明ブロック層の厚さは、1〜100nmとすることが好ましく、1〜10nmであることがより好ましい。
以下、貼り合わせについて詳細に説明する。
まず、接着剤を適当な溶剤に溶解して塗布液を調製する。調製した塗布液を、ウェブ塗布等を行って形成したカバーフィルムの記録層の上に塗布する。当該塗布方法としては、カーテンコート、スプレーコート等の方法を適用することが好ましい。
その後、塗布面に、基板のグルーブが形成された面または反射層が形成された面を貼り合わせる。そして、カバーフィルムの上から光を照射したり、熱等を加えたりして、接着剤を硬化させ、基板とカバーフィルムとを密着させる。なお、光照射による硬化は、特に反射層がない場合、基板側からも照射可能である。また、貼り合わせ前に、塗布終了後のカバーフィルムを基板と略同一サイズに打ち抜いてから、前記基板と貼り合わせることが好ましい。
前記基板と前記カバーフィルムとを貼り合わせる際の雰囲気としては、大気圧下をはじめ、種々の雰囲気を採用することができるが、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気および減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかとすることが好ましい。
ここで、減圧とは、大気圧未満を意味し、好ましくは、0.3〜10-5Torr(39.9Pa〜1.33×10-3Pa)程度をいう。
上記のようにして、本発明の光記録媒体が作製される。
かかる製造方法によれば、連続して貼り合わせ作業を行うことができるので生産性を向上させることができる。また、基板に密着して貼り合わせることが可能で、材料費を安価にしてコスト削減を図ることもできる。さらに、カバーフィルム上に記録層を形成してから基板と貼りあわせるため、平面状で厚みが略均一な記録層を効率よく形成することができる。なお、上記製造方法は例示であり、種々の公知の工程や当業者が行い得る範囲での種々の変更を加えることができる。
接着剤を構成する材料としては、光硬化性樹脂等種々のものを使用することができるが、感圧性接着剤(粘着剤)であることが好ましい。粘着剤としては、アクリレート系樹脂の粘着剤を用いることができる。当該粘着剤には、イソシアネート硬化剤を添加することが好ましい。
また、接着剤として光硬化性樹脂を使用する場合は、ディスクの反りを防止するため、硬化収縮率の小さいものが好ましい。このような光硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂が好ましく、具体的には、大日本インク社製の「SD−640」、「SD−347」、「SD−318」等の紫外線硬化性樹脂(紫外線硬化性接着剤)を挙げることができる。また、接着層の厚さは、弾力性を持たせるため、1〜1000nmの範囲が好ましく、2〜100nmの範囲がより好ましく、3〜50nmの範囲が特に好ましい。
粘度制御のため、塗布温度は23〜50℃の範囲が好ましく、24〜40℃の範囲がより好ましく、25〜37℃の範囲がさらに好ましい。
ディスクの反りを防止するため、塗布膜への紫外線の照射はパルス型の光照射器(好ましくは、紫外線照射器)を用いて行うのが好ましい。パルス間隔はmsec以下が好ましく、μsec以下がより好ましい。1パルスの照射光量は特に制限されないが、3kW/cm2以下が好ましく、2kW/cm2以下がより好ましい。
照射回数は特に制限されないが、20回以下が好ましく、10回以下がより好ましい。
<光記録方法および光再生方法>
次に、本発明の光記録媒体への情報の光記録方法および記録した情報の光再生方法について説明する。
(光記録方法)
本発明の光記録方法は、既述の本発明の光記録媒体のカバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、光記録部に情報を記録するものである。
具体的には、次のようにして行われる。
まず、本発明の光記録媒体を、例えば、定線速度にて回転させ、カバー層側から記録用のレーザ光を照射する。前記レーザ光の照射により、記録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録される。当該情報の記録はオングルーブにトラッキングして行われる。
前記記録用のレーザ光の光源としては、波長450nm以下のレーザ光を発振する光源であれば特に限定されず、例えば、390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザ、中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザ等を挙げることができる。
また、記録密度を高めるために、ピックアップに使用される対物レンズのNAは0.7以上とするが、好ましくは0.85以上とする。
(光再生方法)
本発明の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、その反射光を検出して、光記録部に記録された情報を再生するものである。
具体的には、前記光記録方法と同様に、本発明の光記録媒体を定線速度で回転させながらレーザ光をカバー層側から照射して、その反射光を検出することにより情報の再生を行うことができる。
本発明を以下に示す実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ1.1mm、直径120mmで、スパイラル状のイングルーブおよびオングルーブからなるグルーブ(オングルーブ部の高さ:40nm、オングルーブ部の幅:120nm、トラックピッチ:320nm)を有する射出成形ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製ポリカーボネート、商品名:パンライトAD5503)からなる基板のグループを有する面にAgをスパッタリングして、厚さ100nmの反射層を形成した。
フタロシアニン系有機化合物である色素A(オラゾールブルーGN:チバスペシャリティケミカル社製 極大吸収:340nm、640nm)12gを、1リットルの2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに混ぜて2時間超音波処理を行って溶解し、記録層形成用の塗布液を調製した。
この塗布液を、カバーフィルムとしてのポリカーボネートシート(帝人社製 商品名ピュアエース 厚さ:80μm)にウェブ塗布し、乾燥して記録層が形成されたカバーフィルムを作製した。なお、乾燥は、30℃45%RH雰囲気中のウェブ搬送中に行った。
作製したカバーフィルムを、センターホール部と外形部に打ち抜き用の刃を有するディスク打ち抜き機で打ち抜いた(以下、打ち抜いたカバーフィルムを「クッキー」という)。このクッキーの記録層と前記基板の反射層とを向かい合わせにして、3×10-3Torrの真空雰囲気中で真空密着にて貼り合わせて、光記録媒体を作製した。
なお、貼り合わせの際には、クッキーの内縁部および外縁部のエッジ部に、予め紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学社製、SD−318)を塗布し、紫外線を照射させた。また、貼り合わせの際の装置内の雰囲気は、窒素雰囲気とした。
作製した光記録媒体を切断したところ、反射層と記録層との間に空隙部(図2中の1cに相当)が形成されていることが確認でき、記録層が平面状に形成されていることが確認できた。また、真空装置内のマス・スペクトロスコピーにより分析を行ったところ、当該空隙部から放出された、貼り合わせ時の雰囲気と同じ窒素ガスを検出した。
(比較例1)
実施例1と同様にして、基板上に反射層を形成した。
その後、オラゾールブルGN(フタロシアニン系色素、cibaスぺシャリティケミカル社製)12gを、1リットルの2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール中に添加し、2時間超音波処理を行って溶解し、塗布液を調製した。調製した塗布液を、スピンコート法により回転数300〜4000rpmまで変化させながら23℃50%RHの条件で、前記反射層上に塗布した。その後、23℃50%RHで1時間保存して、記録層を形成した。
記録層上に、SiO2をRFスパッタリング法にて厚さ10nmの透明ブロック層を形
成した。
紫外線硬化接着剤(大日本インキ化学社製、SD−318)を、スピンコート法により100〜300rpmで透明ブロック層上に塗布し、カバーフィルムとしてのポリカーボネートシート(帝人社製 商品名ピュアエース 厚さ:0.07mm)を重ね合わせ、その後300〜4000rpmまで変化させながら全面に紫外線硬化接着剤を広げた後、紫外線照射ランプにて紫外線をカバーフィルム側から照射して硬化させ、光記録媒体を作製した。
(実施例2)
記録層を形成したカバーフィルム上の当該記録層上に誘電体層を形成し、粘着剤からなる接着層を介して、誘電体層と基板上の反射層とを貼り合せた以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。
なお、誘電体層および貼り合わせは、以下に説明するようにして行った。すなわち、カバーフィルム上に実施例1と同様にして記録層をウェブ塗布した。この記録層上に透明の誘電体層(Nb23)を10nm厚でウェブ状のRFスパッタリングにより形成した。そして、この誘電体層上に、粘着剤をウェブ塗布した。上記粘着剤のウェブ塗布は、ポリエチレンフィルム(保護フィルム)上に粘着剤をウェブ塗布し、これをカバーフィルムの誘電体層上にローラで押し当てながら行った。粘着剤からなる接着層の厚みは、20μmであった。その後、ロール状に巻き取ったこのフィルムを送り出し、ドーナツ状のディスク形状に打ち抜いた。このディスク状のカバーフィルムから保護フィルムを取り除き、前記基板に形成された反射層上に、中心を位置合わせしながら、真空密着にて貼り合わせを行った。図2との対応部分に同一符号を付して示す図3のように、当該光記録媒体は、記録層3と反射層2との間に誘電体層21と接着層22とが形成された構成となった。
(実施例3)
貼り合わせの際に、紫外線硬化型接着剤を使用した以外は実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。具体的には、基板に形成された反射層の内周部にスピンコートで紫外線硬化樹脂を塗布した。これに、ドーナツ上に打ち抜いたカバーフィルムの誘電体層側の面を基板の反射層形成面に合わせて、貼り合せた。このときの貼り合わせは、ディスクを回転させながら、カバー層(フィルム側)から紫外線を照射して行った。接着層の厚みは、5μmであった。なお、誘電体層は、実施例2と同様にして形成した。層構成は、図3に示す構成(但し、接着層は接着剤からなる層)となっていた。
実施例1〜3および比較例1で作製した光記録媒体について、共焦点顕微鏡方式の膜厚計により記録層の平均厚み、最大厚みおよび最小厚みを測定した。結果を下記表1に示す。

Figure 2006318626
表1より、実施例1〜3の光記録媒体では、記録層の最大厚みおよび最小厚みがそれぞれ「平均厚み±平均厚みの3%」の範囲内にあり、略均一な層が形成されていることが確認された。
実施例1〜3および比較例1で作製した光記録媒体について、405nmのレーザ光を発振するDDU−1000(パルステック社製)を用いて、3T信号を記録し、波長405nmのレーザ光により再生試験を行って信号レベルの内外差および変調度を測定したところ、実施例1〜3では、比較例1に比べ、記録感度、反射率、変調度、ジッタ、アシンメトリの周内差および内外差が小さく、記録再生特性の面で優れる結果であった。
本発明の光記録媒体の層構成の例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体の層構成の他の例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体の層構成の他の例を示す部分断面図である。
符号の説明
1・・・基板
1a・・・オングルーブ
1b・・・イングルーブ
1c・・・空隙部
2・・・反射層
3・・・記録層
4・・・カバー層
11・・・レンズ
12・・・レーザ光

Claims (8)

  1. 基板の少なくとも片面にイングルーブとオングルーブとが形成され、さらに記録層とカバー層とが前記基板のイングルーブとオングルーブとが形成された面の上にこの順に形成されている光記録媒体であって、
    平面状の記録層と平面状のカバー層とが互いに全面接しており、記録層とオングルーブとは接しているがイングルーブとは接しておらず、且つオングルーブに接する記録層が記録部となっていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 前記イングルーブと前記記録層とから形成される空隙部が、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気、および、減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかの雰囲気となっていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記基板と前記記録層との間の基板側に反射層が基板のイングルーブとオングルーブの形状を反映する形で形成されており、前記反射層のイングルーブ部と前記記録層との間に空隙部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 前記反射層のイングルーブ部と前記記録層との間に形成された空隙部が、真空雰囲気、減圧雰囲気、減圧された窒素雰囲気および減圧された不活性ガス雰囲気のいずれかの雰囲気となっていることを特徴とする請求項3に記載の光記録媒体。
  5. 前記カバー層の厚さが3〜130μmであり、前記基板の厚さが0.1〜1.2mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  6. 前記記録層が色素を含有しており、前記色素がシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、およびフタロシアニン色素の少なくともひとつからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、前記光記録部に情報を記録することを特徴とする光記録方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光記録媒体の前記カバー層側から、波長450nm以下のレーザ光を、開口数0.7以上の対物レンズを通して集光して照射し、その反射光を検出して、前記光記録部に記録された情報を再生することを特徴とする光再生方法。
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