JP2006316891A - 直動転がり案内装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転動体に潤滑油を供給する給油路20をスライダ13内に有する直動転がり案内装置において、給油路20の断面積をS、給油路20の断面周長をL、スライダ13の姿勢を垂直姿勢としたときのスライダ本体14の中心線CLより上側に位置する給油路20とスライダ本体14の中心線CLより下側に位置する給油路20との間隔をBとしたとき、給油路20がL/S≧B/7の関係を満たしている。
【選択図】図1
Description
スライダ本体14の内部には、複数の転動体戻し通路18が互いに平行に形成されている。これらの転動体戻し通路18はエンドキャップ15に形成されたU字状の方向転換路19に連通しており、従って、転動体転動溝12と転動体転動溝16との間に形成された転動体転走路を転走した転動体17は方向転換路19に入り、ここで方向転換した後、転動体戻し通路18に導入されて循環運動するようになっている。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、スライダの姿勢が水平以外の姿勢であっても全ての転動体に潤滑油を供給することのできる直動転がり案内装置を提供することを目的とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が前記スライダ本体の端面部または前記エンドキャップの背面部に設けられた給油路形成溝により形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3又は4記載の直動転がり案内装置は、前記給油路が複数本の前記給油路形成溝により形成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3〜5のいずれか一項記載の直動転がり案内装置において、前記給油路形成溝が打刻、彫刻、侵食、インサート成形、機械加工等の方法により前記スライダ本体に形成されていることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項7又は8記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が前記エンドキャップまたは前記給油路形成部材に設けられた給油路形成溝により形成されていることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項9又は10記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が複数本の前記給油路形成溝により形成されていることを特徴とする。
図1は本発明の第1の実施形態に係る直動転がり案内装置を示す図であり、同図に示されるように、スライダ本体14とエンドキャップ15との間には、転動体に潤滑油を供給するための給油路20が形成されている。この給油路20はエンドキャップ15の背面部に設けられた給油路形成溝22(図2参照)により形成されており、給油路形成溝22の両側縁部には、スライダ本体14の端面部に向かって突出する凸部23(図3参照)が給油路形成溝22の長手方向に沿って設けられている。
L/S≧B/7 ‥‥(1)
なお、給油路20の断面周長Lは給油路形成溝22の断面が矩形状である場合には給油路形成溝22の溝幅と溝深さとの和を2倍することにより求めることができる。
本発明者は、汎用潤滑油(VG10〜VG150)が貯溜された油槽内にプラスチックパイプの下端部を垂直に挿入したときのプラスチックパイプ内の油面高さを測定した。そして、これを内径が異なる複数本のプラスチックパイプ(実験では6本)に対して実施したところ、図4に示すような実験結果が得られた。
H=7LP/SP ‥‥(2)
このことから、式(1)を満たすように給油路20をスライダ本体14とエンドキャップ15との接合部に形成することで、給油路20の潤滑油保持能力が向上し、スライダ13を水平以外の姿勢で用いても全ての転動体に潤滑油を供給することが可能となるので、転動体の焼付きを防止することができる。
また、上述した実施形態では給油路形成溝22として断面が矩形状のものを示したが、これに限定されるものではなく、図5に示すように、断面が三角形状、半円形形状あるいは半楕円形状のものであってもよい。また、転動体は球状のものに限らず、円筒状のものであってもよい。
このように、給油路20を複数本の給油路形成溝22から形成することで、一つの給油路形成溝22に詰りが生じても他の給油路形成溝22から潤滑油を供給できるので、転動体に焼付きが生じることを確実に防止することができる。なお、給油路20を形成する二本の給油路形成溝22は、図6及び図7に示すように、途中で連通している。
上述した第1及び第2の実施形態では給油路20の出口を負荷溝側に設けたが、図12に示す第4の実施形態のように、給油路(給油路形成溝22)の出口を転動体戻し通路18側に設けてもよい。
図13は本発明の第3の実施形態に係る直動転がり案内装置の概略構成を示す斜視図であり、同図に示すように、案内レール11の長手方向に相対直線運動するスライダ本体14のフロント側端面部とリヤ側端面部にはエンドキャップ15がそれぞれ装着されている。これらのエンドキャップ15は図14に示すような凹状部25をスライダ本体14と接合される背面部に有しており、各凹状部25には、図15に示すような給油路形成部材26が着脱可能に嵌め込まれている。
L/S≧B/7 ‥‥(3)
上述のように、式(3)を満たすように給油路形成溝27を給油路形成部材26に設けることで、給油路の潤滑油保持能力が向上し、スライダ13を水平以外の姿勢で用いても全ての転動体に潤滑油を供給することが可能となるので、転動体の焼付きを防止することができる。
上述した実施形態では給油路形成溝27を給油路形成部材26に設けたが、給油路形成溝27をエンドキャップ15に設けてもよい。この場合、給油路形成溝27の両側縁部に設けられる凸部28は給油路形成部材26に向かって突出することになる。
さらに、上述した実施形態では給油路を一本の給油路形成溝27から形成したが、互いに独立した複数本の給油路形成溝27から給油路を形成してもよい。
12 転動体転動溝
13 スライダ
14 スライダ本体
15 エンドキャップ
16 転動体転動溝
17 転動体
18 転動体戻し通路
19 方向転換路
20 給油路
21 給油口
22 給油路形成溝
23 凸部
25 凹状部
26 給油路形成部材
27 給油路形成溝
28 凸部
Claims (11)
- スライダ本体とエンドキャップとの接合部に給油路を有する直動転がり案内装置において、
前記給油路の断面積をS、前記給油路の断面周長をL、前記スライダ本体を垂直姿勢としたときの前記スライダ本体の中心線より上側に位置する給油路と前記スライダ本体の中心線より下側に位置する給油路との間隔をBとしたとき、前記給油路がL/S≧B/7の関係を満たすことを特徴とする直動転がり案内装置。 - 請求項1記載の直動転がり案内装置において、前記給油路の断面形状が三角形状、四角形状、半円形状、半楕円形状のうち何れかの断面形状であることを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項1又は2記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が前記スライダ本体の端面部または前記エンドキャップの背面部に設けられた給油路形成溝により形成されていることを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項3記載の直動転がり案内装置において、前記スライダ本体の端面部または前記エンドキャップの背面部に向かって突出する凸部を前記給油路形成溝の長手方向に沿って前記給油路形成溝の両側縁部に設けたことを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項3又は4記載の直動転がり案内装置は、前記給油路が複数本の前記給油路形成溝により形成されていることを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項3〜5のいずれか一項記載の直動転がり案内装置において、前記給油路形成溝が打刻、彫刻、侵食、インサート成形、機械加工等の方法により前記スライダ本体に形成されていることを特徴とする直動転がり案内装置。
- 案内レールの長手方向に相対直線運動するスライダ本体と、該スライダ本体の端面部に接合される背面側に凹状部をそれぞれ有する二つのエンドキャップと、該エンドキャップの前記凹状部に嵌め込まれたプレート状の給油路形成部材とを備えた直動転がり案内装置において、
前記エンドキャップと前記給油路形成部材との間に形成された給油路の断面積をS、前記給油路の断面周長をL、前記スライダ本体を垂直姿勢としたときの前記スライダ本体の中心線より上側に位置する給油路と前記スライダ本体の中心線より下側に位置する給油路との間隔をBとしたとき、前記給油路がL/S≧B/7の関係を満たすことを特徴とする直動転がり案内装置。 - 前記給油路の断面形状が三角形状、四角形状、半円形状、半楕円形状のうち何れかの形状であることを特徴とする請求項7記載の直動転がり案内装置。
- 請求項7又は8記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が前記エンドキャップまたは前記給油路形成部材に設けられた給油路形成溝により形成されていることを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項9記載の直動転がり案内装置において、前記エンドキャップまたは前記給油路形成部材に向かって突出する凸部を前記給油路形成溝の長手方向に沿って前記給油路形成溝の両側縁部に設けたことを特徴とする直動転がり案内装置。
- 請求項9又は10記載の直動転がり案内装置において、前記給油路が複数本の前記給油路形成溝により形成されていることを特徴とする直動転がり案内装置。
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JP2005140050A JP2006316891A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | 直動転がり案内装置 |
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JP2010128804A Division JP5071524B2 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | 直動転がり案内装置 |
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2005
- 2005-05-12 JP JP2005140050A patent/JP2006316891A/ja active Pending
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