JP2006316381A - アイロン仕上げ剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アイロンがけ時に衣類に防臭効果を付与し、更にアイロンがけをしても焦げの発生が抑制できるアイロン仕上げ剤の提供。
【解決手段】 (a)消臭基剤、及び(b)ホスホン酸系金属封鎖剤を含有するアイロン仕上げ剤、並びにこのアイロン仕上げ剤をトリガー式スプレーヤーを具備した容器に充填した製品であって、アイロンがけ終了後に、衣類に防臭効果を付与することができる旨を表示した製品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アイロン仕上げ剤に関し、特にアイロンがけ時に防臭機能を付与するアイロン仕上げ剤に関する。
衣類などを消臭する技術はすでに知られており、消臭基剤として、例えば特許文献1には、アミンオキシド化合物、4級アンモニウム化合物等が、特許文献2にはシクロデキストリン等の包接化合物が開示されている。また、消臭剤にキレート化剤を応用することも特許文献3に開示されている。
一方、アイロンがけ時に使用する補助剤として、特許文献4にスチームアイロンのスチーム源である水にキレート化剤を応用する技術が開示されている。また、特許文献5にはアミンオキシド化合物を含有し、アイロンがけを施すことで防汚性を付与する技術が開示されている。
特開2001−70423号公報 特表平10−503958号公報 特開2003−183144号公報 特開昭61−179194号公報 特開2004−115968号公報
特許文献1及び特許文献2に開示されている消臭剤は、衣類に直接噴霧し乾燥させることにより高い消臭効果を得ることができるが、臭いが発生した段階で処理するものであり、衣類そのものに消臭効果を付与し臭いの発生を抑制する、いわゆる防臭効果を開示するものではない。
このような防臭効果を付与する方法としては、消臭基剤を衣類に積極的に付着させることにより達成できると考えられ、上記のような消臭基剤を衣類に付着させた後にアイロンがけする方法が考えられる。しかしながら、有機物を付着させてアイロンにより高熱をかけることからしばしば焦げという問題を生じるため、この解決が求められる。
特許文献3にはキレート剤を含有する消臭剤の技術が開示されているが、該特許文献に記載の技術は、直接皮膚に適用することにより体臭を抑制する技術であり、特定の金属封鎖剤が衣類のアイロンがけ時に焦げ発生を抑制する点については何ら示唆するものではない。また、特許文献4にはスチームアイロンの水垢付着防止を目的に金属封鎖剤を応用する技術が示されているが、特定の消臭基剤を含有するアイロン仕上げ剤を用いた場合の課題を想起させるものではない。また、特許文献5には防汚効果を付与する目的からアミンオキシド化合物を含有する組成物を衣類に処理後アイロンをかける技術が開示されているが、アイロンがけ時の焦げ発生は未だ解決されていない。
従って本発明の課題は、アイロンがけ時に衣類に防臭効果を付与し、更にアイロンがけをしても焦げの発生が抑制できるアイロン仕上げ剤を提供することにある。
本発明は、(a)消臭基剤、及び(b)ホスホン酸系金属封鎖剤を含有するアイロン仕上げ剤、並びにこのアイロン仕上げ剤をトリガー式スプレーヤーを具備した容器に充填した製品であって、アイロンがけ終了後に、衣類に防臭効果を付与することができる旨を表示した製品を提供する。
本発明のアイロン仕上げ剤は、アイロンがけ時に用いることにより衣類に防臭効果を付与することができ、更にアイロンがけをしても焦げの発生を防止することができる。
本発明で用いられる(a)成分の消臭基剤は、アイロンがけ時の加熱により揮散しない化合物が好ましく、好適には沸点が存在しないか、又は沸点が存在しても760mmHgにおいて300℃以上の化合物が好ましい。
(a)成分としては、臭気源をマスキング又は相殺することにより消臭するマスキング性(ないし相殺性)消臭基剤、臭気化合物を包接することにより消臭する包接性消臭基剤、又は臭気化合物を吸着することにより消臭する吸着性消臭基剤等が挙げられる。一般に、マスキングは、中和や二重結合による反応等の化学反応による方法と臭覚に刺激を与える方法により行われ、臭気化合物と反応することにより消臭効果を発現するものを反応性消臭基剤という。
本発明に用いられる消臭基剤としては、以下の(a−i)〜(a−iii)に示す反応性消臭基剤、(a−iv)に示す包接性消臭基剤や、タルク等の吸着性消臭基剤が挙げられ、(a−i)〜(a−iii)に示す反応性消臭基剤、(a−iv)に示す包接性消臭基剤が好ましく、(a−ii)に示す反応性消臭基剤、(a−iv)に示す包接性消臭基剤が特に好ましい。
(a−i)フラボノイド、亜鉛化合物等
フラボノイドとしては、カルコン、フラバノン、フラバノール、フラボン、フラボノール、イソフラボンまたはカテキン等が挙げられる。亜鉛化合物としては、塩化亜鉛、亜鉛石鹸等が挙げられる。これらの中ではフラボノイドが好ましい。
(a−ii) 4級アンモニウム型界面活性剤、アミンオキシド型界面活性剤
これらの界面活性剤の中でも炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも1つ有し、カチオン基を有する界面活性剤が好ましく、特に下記一般式(1)で表される4級アンモニウム型界面活性剤、一般式(2)又は(3)で表されるアミンオキシド型界面活性剤が好ましい。
Figure 2006316381
〔式中;R11及びR21は、それぞれ炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R31は炭素数7〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R12は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基、もしくは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R13、R14、R22、R23、R32及びR33は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、もしくはベンジル基であり、R34は炭素数1〜5のアルキレン基である。Yは−CONR35−、−NR35CO−、−COO−、−OCO−から選ばれる連結基である。ここで、R35は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。X-はハロゲン、炭素数1〜14の脂肪酸、炭素数1〜3の低級アルコールの硫酸エステルに由来する陰イオン基を示す。〕
一般式(1)において、R11は、炭素数8〜14、更に8〜12、特に8又は10のアルキル基が好ましい。R12は、炭素数8〜14、更に8〜12、特に8又は10のアルキル基か、もしくはメチル基が好ましい。R13及びR14は、それぞれメチル基、ヒドロキシエチル基、またはベンジル基が好適であり、X-はハロゲン、特に塩素イオンが好ましい。
一般式(2)において、R21は炭素数8〜14、更に10〜14のアルキル基が好ましく、R22及びR23はメチル基が好ましい。また、一般式(3)において、R31は炭素数7〜15、更に9〜13のアルキル基が好ましく、Yは−CONR35−が好適である。R32及びR33はメチル基が好ましく、R34は炭素数2又は3のアルキレン基が好ましい。R35は水素原子が好適である。
これらの中では、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物が好ましい。
(a−iii)臭気化合物であるアミンや硫化物を中和することにより揮発性を低減させ消臭する消臭基剤
このような消臭基剤としては、液体消臭剤1000mlを25℃でpH10にするために必要な1/10規定NaOH水溶液が10〜200ml及び25℃でpH7にするために必要な1/10規定H2SO4水溶液が20〜500mlとなるようなpH変動抑制能を付与することができる化合物が挙げられる。具体的には、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、フタル酸、酢酸、安息香酸、サリチル酸、ジエチルバルビツル酸の他、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン等を挙げることができる。
(a−iv) シクロデキストリン
シクロデキストリンは、d−グルコースがα−1,4結合により環状に結合したものであり、6個結合したものがα−シクロデキストリン、7個のものがβ−シクロデキストリン、8個のものがγ−シクロデキストリンである。本発明では、α型、β型、γ型−シクロデキストリンのいずれをも使用することができる。
また、シクロデキストリンの水への溶解性を向上させる目的から誘導体化することも可能である。具体的にはヒドロキシメチルシクロデキストリン、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、ヒドロキシブチルシクロデキストリン、ジメチルシクロデキストリン、トリメチルシクロデキストリン、ジエチルシクロデキストリン、トリエチルシクロデキストリン、カルボキシメチルシクロデキストリン、グルコシルシクロデキストリン、マルトシルシクロデキストリン、ジマルトシルシクロデキストリン、シクロデキストリンエピクロルヒドリンポリマー等が挙げられるが、中でもヒドロキシアルキルシクロデキストリンに属するものが好ましく、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンが最も好ましい。
上記(a−i)を消臭基剤として用いる場合は、消臭効果の点から、アイロン仕上げ剤中に0.001〜1質量%、特に0.005〜0.5質量%配合することが好ましい。上記(a−ii)を消臭基剤として用いる場合は、消臭効果、持続性及び衣料の風合いの点から、アイロン仕上げ剤中に0.1〜2.0質量%、特に0.2〜1.5質量%配合することが好ましい。上記(a−iii)を消臭基剤として用いる場合は、消臭効果、持続性及び衣料の風合いの点から、アイロン仕上げ剤中に0.01〜3.0質量%、特に0.05〜2.0質量%配合することが好ましい。上記(a−iv)を消臭基剤として用いる場合は、消臭効果の点から、アイロン仕上げ剤中に0.05〜5質量%、特に0.1〜3質量%配合することが好ましい。
本発明に用いられる(b)成分のホスホン酸系金属封鎖剤としては、分子中に−PO32[Mは水素原子又はアルカリ金属を示す]で表される基を2つ以上有する分子量200〜1000の化合物が好ましく、−PO32で表される基を2〜5個有する化合物が更に好ましい。
ホスホン酸系金属封鎖剤の具体例としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシジホスホン酸等のホスホン酸またはこれらのアルカリ金属塩、アミノポリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸もしくはそのアルカリ金属塩等の(ポリ)エチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのアルカリ金属塩を挙げることができる。本発明では特にエタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸もしくはその塩、特にアルカリ金属塩が好適である。
本発明のアイロン仕上げ剤中の(b)成分の含有量は、0.01〜5.0質量%、更に0.05〜0.5質量%、特に0.1〜0.2質量%が焦げ発生抑制効果の点から好適である。
本発明のアイロン仕上げ剤には、アイロンすべり性を改善する目的から、水溶性高分子化合物を含有することが好適である。水溶性高分子化合物としては下記(i)〜(vi)の化合物を挙げることができる。
(i)化工澱粉
(ii)セルロース誘導体
(iii)少なくともビニル基及び/又は芳香族環を有する1種又は2種以上のモノマーを重合して得られ、かつスルホン酸基を含有するポリマーもしくはその塩
(iv)アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と、他のビニル系モノマーから選ばれる1種又は2種以上とのコポリマーもしくはその塩
(v)アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、それらのアルキルエステルから選ばれる1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマーもしくはその塩
(vi)N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマー及び/又はN−ビニル−2−ピロリドンと、他のビニル系モノマーから選ばれる1種又は2種以上とのコポリマーもしくはその塩
(i)の化工澱粉としては、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉等のヒドロキシアルキル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉等のカルボキシアルキル化澱粉、カチオン化澱粉及びこれらを過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤又は酵素により低粘度化したもの等が挙げられる。
(ii)のセロルース誘導体としては、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、第4級アンモニウム基を有するカチオン化セルロース等が使用される。
(iii)のポリマーもしくはその塩は、例えば以下の(イ)、(ロ)の方法等によりホモポリマー又はコポリマーとして得られる。
(イ)ビニル基及び/又は芳香族環を有し、且つスルホン酸基を有する1種又は2種以上のモノマー(A)を重合するか、又は該モノマー(A)と共重合可能な他のモノマー(B)とを共重合する。
(ロ)ビニル基及び/又は芳香族環を有し、スルホン酸基を有しない1種又は2種以上のモノマー(A’)を重合した後スルホン化するか、又は該モノマー(A’)と共重合可能な他のモノマー(C)とを共重合した後スルホン化する。
上記方法(イ)において使用されるモノマー(A)としては、例えばスチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スルホプロピルメタクリレート、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、インデンスルホン酸等、及びこれらの塩が挙げられる。
また、モノマー(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン、ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、インデン、ブタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸等の水溶性モノマー及びこれらのモノマーの塩、並びにスチレンが好ましい。特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそれらの塩、並びにスチレンが好ましい。
(イ)の方法においてポリマー(iii)をコポリマーとして得る場合には、スルホン酸基を有している上記モノマー(A)の割合は、重合に供する全モノマー中の30モル%以上が好ましく、50モル%以上が更に好ましい。
上記モノマー(A)と(B)とを組合せてポリマー(iii)(コポリマー)を得る場合には、上記(A)及び(B)中、特にスチレンスルホン酸とアクリル酸ナトリウム、スチレンスルホン酸とスチレンの組合せが好ましい。
一方(ロ)の方法により、ポリマー(iii)をコポリマーとして得る場合には、スルホン酸基を有しない上記モノマー(A’)は、重合に供する全モノマー中の60〜100モル%、特に85〜100モル%の配合量とすることが好ましい。
上記(ロ)の方法に於いて使用するモノマー(A’)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、インデン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を重合することができる。これらの中でも特にスチレンが好ましい。
また(ロ)の方法においては、モノマー(A’)の1種又は2種以上と、該モノマー(A’)と共重合し得る他のモノマー(C)とを重合することもできる。この場合、モノマー(C)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、エチレン、プロピレン、ブテン、ジイソブチレン、ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、ブタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
上記(ロ)の方法では、例えばポリスチレン、スチレン・エチレンコポリマー、スチレン・ジイソブチレンコポリマー、スチレン・ジシクロペンタジエンコポリマー、スチレン・ビニルトルエン・α−メチルスチレン・インデンコポリマーのようなポリマー(これらの中でもポリスチレンが最も好ましい。)を得た後、得られたポリマーを更にスルホン化する。スルホン化は、無水硫酸、クロルスルホン酸、無水硫酸・ルイス塩基錯体等のスルホン化剤を用い、任意のスルホン化方法を適用することにより行うことができる。
スルホン化に際して、ポリマー(iii)のスルホン化率(ビニル基及び/又は芳香族環を有するモノマーに起因する骨格1個に対して、スルホン酸基が1個ついている場合をスルホン化率100%とする。)は、一層水溶性を向上させて、洗濯の際に容易に除去可能とすることに鑑みれば60%以上とすることが好ましく、更に好ましくは85%以上である。
このようにして得られたスルホン酸基を含有するポリマー(iii)は、そのまま本発明の仕上げ剤中に含有することができるが、更に塩として用いることもできる。このような塩としては、1価の塩としてリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はモノ、ジもしくはトリエタノールアミン、モルホリン、エチルアミン、ブチルアミン等の有機アミン塩が挙げられ、2価の塩としてカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の有機アミン塩があり、3価の塩としてはアルミニウム塩、ジエチレントリアミン等の有機アミン塩、又はポリエチレンイミン等の多価有機アミン塩等が挙げられる。塩としては特にナトリウム塩が好ましい。
本発明に使用されるポリマー(iii)の分子量は、衣類の風合いをより向上させる為に1000以上であることが望ましく、また粘度を適度なものとして、より使用勝手の良いものとするためには600万以下であることが望ましい。かかる観点から、該ポリマー(iii)の分子量は1000〜600万が好ましく、更に好ましくは5000〜100万、特に好ましくは1万〜50万である。なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準とした重量平均分子量である。
(iv)のポリマーもしくはその塩は、アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と、他のビニル系モノマーから選ばれる1種又は2種以上とのコポリマーもしくはその塩である。その他のビニル系モノマーとしては、ポリマー(iii)のモノマー(B)として例示したもののうち、アクリル酸、メタクリル酸以外のモノマーが使用できる。ポリマー(iv)の分子量は100〜100万が好ましく、500〜50万が更に好ましく、1000〜10万が特に好ましい。また、コポリマーの場合における他のビニル系モノマーの含有比率はポリマー(iii)のモノマー(B)と同様であり、使用できる塩もポリマー(iii)で例示したものと同様である。
(v)のコポリマーもしくはその塩は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、それらのアルキルエステルから選ばれる1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマーもしくはその塩であり、アルキルエステルのアルキル基の炭素数は1〜20、好ましくは2〜18である。コポリマー(v)の分子量は、100〜100万が好ましく、500〜50万が更に好ましく、1000〜10万が特に好ましい。また、アクリル酸及び/又はメタクリル酸モノマーの含有比率はポリマー(iii)のモノマー(A)と同様であり、使用できる塩もポリマー(iii)で例示したものと同様である。
(vi)のポリマーもしくはその塩は、N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマー及び/又はN−ビニル−2−ピロリドンと、他のビニル系モノマーから選ばれる1種又は2種以上のコポリマーもしくはその塩である。その他のビニル系モノマーとしては、ポリマー(iii)のモノマー(B)として例示したものと同じモノマーが使用できる。ポリマー(vi)の分子量は100〜100万が好ましく、500〜50万が更に好ましく、1000〜10万が特に好ましい。また、他のビニル系モノマーの含有比率はポリマー(iii)のモノマー(B)と同様であり、使用できる塩もポリマー(iii)で例示したものと同様である。
本発明では水溶性高分子化合物として、特に(iii)のポリマー及び(iv)のポリマーが好適であり、特に重量平均分子量が1万〜50万のポリスチレンスルホン酸(塩)、スチレンスルホン酸と(メタ)アクリル酸のモル比1/5〜5/1の共重合体、重量平均分子量1000〜10万のアクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー、もしくはコポリマーが好適である。
本発明のアイロン仕上げ剤は、上記水溶性高分子化合物を0.01〜20質量%、更に0.1〜10質量%、特に0.3〜10質量%含有することが好ましい。
本発明のアイロン仕上げ剤にはポリエチレングリコール、グリセリン、ポリプロピレングリコールの如きアイロン付着防止剤を、アイロン仕上げ剤中0〜10質量%、エチルアルコール、プロピルアルコール等の如き低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の安定化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの如き浸透剤を、アイロン仕上げ剤中0〜20質量%、その他の蛍光染料、殺菌剤、抗菌剤、香料、更にエアゾールとして使用する場合には罐腐食防止剤の如き添加剤を加えることができる。
本発明のアイロン仕上げ剤は上記成分を水に溶解させた水溶液の形態であり、25℃におけるpHは、好ましくは4.5〜9.0、より好ましくは6.0〜9.0、特に好ましくは6.5〜8.5である。なお、pHは、(株)堀場製作所製pHメータD−52S、pH電極6367−10Dを用いて測定したものである。
本発明のアイロン仕上げ剤は、該仕上げ剤を衣類に噴霧後、アイロンをかける方法に供される。本発明のアイロン仕上げ剤は、衣類1m2当たり5〜400g、好ましくは10〜200g、特に好ましくは15〜100gになるように均一に噴霧する方法が好適である。噴霧する方法としては、トリガー式スプレーヤーを用いることが簡便性の点から好適であり、特に噴射口から噴射方向に10cm離れた地点において、噴霧液滴の粒径が10〜200μmであることが好ましく、粒径が200μmを越える液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下、粒径が10μmに満たない液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下になるスプレーヤーを用いることが更に好ましい。なお、このような粒径分布は、例えば、レーザー回折式粒度分布計(日本電子製)により測定することができる。
このような噴霧粒径を制御する方法としては、噴霧口径が1mm以下、好ましくは0.5mm以下の吐出孔を有しているものを用いることで容易に達成することができる。また、吐出孔の形状、材質等は特に限定されるものではない。また、アイロン仕上げ剤の20℃における粘度を15mPa・s以下、好ましくは1〜10mPa・sに調整することが、目的の噴霧粒径に調整する目的から好ましい。
本発明でいう粘度は、以下のようにして測定する。まず、TOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号No.1のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し、20℃の恒温槽内にて20℃に調整する。恒温に調整された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を60r/minに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
本発明では上記アイロン仕上げ剤を上記特性を有するスプレーヤーを具備する容器に充填した製品が好ましく、該製品には、アイロンがけ終了後に、衣類に防臭効果を付与することができる旨を表示することができる。
実施例1〜8及び比較例1〜3
表1に示す組成のアイロン仕上げ剤を調製した。これら仕上げ剤を表2に示すスプレーヤーを具備する400mlのプラスティック製容器A又はBに充填した製品を用い、下記の方法に従って防臭効果及び焦げ発生防止効果の評価を行った。結果を表1に示す。
<防臭効果評価法>
花王(株)製アタックを用いて2回洗浄/濯ぎ/乾燥を繰り返した5着のY−シャツ(木綿100%)に表1のアイロン仕上げ剤20gを均一に噴霧し、アイロン(National)の温度目盛を綿設定にしてアイロンがけを行った。アイロン後のY−シャツを5人のパネラーに10日間未洗濯で着用してもらい、着用後のY−シャツの匂いのレベルを下記の基準で評価し、5人のパネラーの平均を求めた。
・評価基準
無臭;4
弱い臭い;3
らくに感知できる臭い;2
強い臭い;1
<焦げ発生防止効果評価法>
花王(株)製アタックを用いて2回洗浄/濯ぎ/乾燥を繰り返した1m×1mの5枚の綿100%ブロード#60に、表1のアイロン仕上げ剤20gを均一に噴霧し、防臭効果評価法と同様の手法にてアイロンがけを行った。本手順を5回繰り返した木綿布表面の焦げ発生レベルを下記の基準で評価し、5人のパネラーの平均を求めた。平均点が1.5以下を合格とし、1.5を超え2.0以下を準合格とし、それ以外は不合格とした。
・評価基準
殆ど変色なし;1
やや黄色味がかっている;2
茶色に変色している;3
Figure 2006316381
Figure 2006316381
*1:日本電子製のレーザー回折式粒度分布計を用いて測定し噴射口から噴射方向に10cm離れた地点において、噴霧粒径が10〜200μmであり、粒径200μmを越える液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下、粒径10μmに満たない液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下になれば合格とし、その他を不合格とする。

Claims (4)

  1. (a)消臭基剤、及び(b)ホスホン酸系金属封鎖剤を含有するアイロン仕上げ剤。
  2. (a)成分の消臭基剤が、シクロデキストリン、4級アンモニウム型界面活性剤、及びアミンオキシド型界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のアイロン仕上げ剤。
  3. (b)成分のホスホン酸系金属封鎖剤が、分子中に−PO32[Mは水素原子又はアルカリ金属を示す]で表される基を2つ以上有する分子量200〜1000の化合物である請求項1又は2記載のアイロン仕上げ剤。
  4. トリガー式スプレーヤーを具備した容器に請求項1〜3いずれかに記載のアイロン仕上げ剤を充填した製品であって、アイロンがけ終了後に、衣類に防臭効果を付与することができる旨を表示した製品。
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